JP4667561B2 - 放射線硬化性粘着テープ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射線硬化型の粘着層を有する半導体ウェハ固定用粘着テープに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ICなどの半導体素子の製造工程においては、パターン形成後のウェハは薄くするためにウェハ裏面から研削され、その後、半導体ウェハ等を個々のチップを切断分離(ダイシング)される。
ダイシング工程では、半導体ウェハをあらかじめ粘着テープに貼り付けて固定した後、チップ形状に沿って基材フィルム層の一部まで切断するフルカット方式が一般的である。
上記目的に使用する粘着テープとしては、大別して通常の感圧接着タイプのものと紫外線、電子線などの放射線により硬化して粘着力が低下する性質を有するテープとがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ダイシング工程では、チップを切断分離する際に切断面の端面に不定形破断状態(以下チッピングという)が発生する。チッピング部分が大きいと回路の断線などが発生し、歩留りが著しく低下するなど品質上大きな問題となるものである。
一方、近年の半導体の高密度化によりウェハの厚さについても薄膜化されてきていることから、さらにチッピングの抑制に対する要求が高まり、従来使用されているウェハ固定用粘着テープでは対応できなくなってきている。
そこで本発明は、チッピングを小さくし、その発生を低減することが可能な放射線硬化型半導体ウェハ固定用粘着テープを提供することを目的とするものである。
【0004】
上記の目的を達成するために、本発明者は鋭意検討した結果、アクリル系粘着剤100質量部に対して、放射線重合性炭素−炭素二重結合を少なくとも一つ以上有する化合物105〜200質量部からなり、前記放射線重合性化合物のうち5〜50質量部が側鎖に放射線重合性炭素−炭素二重結合を少なくとも一つ以上有し、ガラス転移温度が40〜110℃であるアクリル系重合体である粘着剤組成物、または放射線重合性の炭素−炭素二重結合をもつアクリル系粘着剤であってガラス転移温度が−20〜10℃である粘着剤組成物を粘着剤にした粘着テープを用いることにより、チッピングの発生を大きく低減することが可能であることを見出した。
すなわち本発明は
(1)(メタ)アクリル酸エステルをモノマー成分を主成分として重合され、かつ放射線重合性炭素−炭素二重結合を有しないアクリル系(共)重合体100質量部に対して放射線重合性炭素−炭素二重結合をもつ化合物105〜200質量部を含有し、該放射線重合性炭素−炭素二重結合化合物のうち5〜50質量部が側鎖に放射線重合性炭素−炭素二重結合を少なくとも一つ以上有するアクリル系重合体であってガラス転移温度が40〜110℃のアクリル系重合体である粘着剤をフィルム状基材上に設けてなることを特徴とする放射線硬化性粘着テープ、及び
(2)(メタ)アクリル酸エステルをモノマー成分を主成分として重合され、かつ側鎖に放射線重合性炭素−炭素二重結合を一つ以上有し、ガラス転移温度が−20〜10℃であるアクリル系共重合体を有してなるアクリル系粘着剤がフィルム状基材に設けられていることを特徴とする放射線硬化性粘着テープを提供するものである。以下、上記(1)、(2)の発明を各別に説明するときはそれぞれ第1発明、第2発明という。
【0005】
本発明の第1発明について説明する。
本発明に用いられる放射線非重合性アクリル系(共)重合体は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸のアルキルエステルを主な構成単位とする単独重合体、もしくは、アクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステルとこれに共重合が可能な他の不飽和モノマーとの共重合体、またはこれらの重合体の混合物から任意に選択することができる。また、これに必要に応じてポリイソシアネート化合物またはアルキルエーテル化メラミン化合物またはアルキルエーテル化メラミン化合物の如き架橋剤が配合されたものを使用することができる。架橋剤の添加量は、アクリル系(共)重合体100質量部に対して0.1〜5.0質量部が好ましい。
【0006】
本発明に用いられる放射線重合性アクリル系重合体は、紫外線や電子線などを照射することにより、架橋硬化することのできる化合物である。このような化合物としては、分子内に炭素−炭素二重結合を2個以上有する化合物であり、通常は、重量平均分子量(Mw)が100から30000の範囲にあるオリゴマーを用いるのが好ましい。このような化合物の具体的な例として、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、(メタ)アクリル酸オリゴマーおよびイタコン酸オリゴマーのように水酸基あるいはカルボキシル基などの官能基を有するオリゴマーを挙げることができる。
放射線重合性炭素−炭素二重結合をもつ化合物は放射線非重合性アクリル系(共)重合体100質量部に対して105〜200質量部を配合し、この放射線重合性化合物のうち5〜50質量部が側鎖に放射線重合性炭素−炭素二重結合を一つ以上有するアクリル系重合体であってガラス転移温度が40〜110℃のものである。
側鎖に放射線重合性炭素−炭素二重結合を一つ以上有する放射線重合性化合物であって、ガラス転移温度が40〜110℃である材料は、前記放射線硬化性化合物と同様に分子内に炭素−炭素二重結合を有しているポリマーであり、例えば、アクリル酸、メタクリル酸のアルキルエステルを主な構成単位とする単独重合体、もしくは、アクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステルとこれに共重合が可能な他の不飽和モノマーとの共重合体に炭素−炭素二重結合を一つ以上有する化合物を付加重合することによって得られるものである。このポリマーは、好ましくは、重量平均分子量が1万〜100万である。ガラス転移点はアルキルエステルの配合比率を変更することで適宜可能である。
【0007】
本発明の第2発明において用いられるガラス転移温度が−20〜10℃である側鎖に放射線重合性炭素−炭素二重結合を少なくとも一つ以上有するアクリル系重合体についても同様の方法により合成することが可能である。
本発明においては、「塗装技術」1991年6月号p.142に示すように、アクリル系重合体のガラス転移点Tgは下記の式(1)で計算されるガラス転移点の理論値を示すものとする。
【0008】
1/Tg=w1/Tg1+w2/Tg2 (1)
Tg:共重合体のTg
Tg1:成分(1)のホモポリマーのTg
Tg2:成分(2)のホモポリマーのTg
w1:成分(1)の重合分率
w2:成分(2)の重合分率
【0009】
また、本発明の第1発明において放射線重合性炭素−炭素二重結合をもつ化合物の配合量が少なすぎると、放射線照射時の粘着力が高く、チッピングを改善することができない。また多すぎると粘着力が低く、半導体ウェハを十分保持することができないため好ましくない。また、ガラス転移温度が40〜110℃である側鎖に放射線重合性炭素−炭素二重結合を一つ以上有するアクリル系重合体の配合量が少なすぎると、チッピングの発生を十分に防止することができず、多すぎると粘着力が低くなりチップ飛びが生じてしまうため好ましくない。
また、粘着剤組成物には必要に応じてポリイソシアネート化合物またはアルキルエーテル化メラミン化合物またアルキルエーテル化メラミン化合物の如き架橋剤を含有させることができる。架橋剤の添加量は、所望の粘着力に応じて調整すればよく、前記のアクリル系(共)重合体100質量部に対して0.1〜5.0質量部が適当である。
【0010】
なお、本発明において、フィルム基材上の粘着剤層を紫外線照射によって重合、硬化させる場合には、通常の光重合開始剤、例えばイソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、クロロチオキサントン、ドデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン等を使用することができる。これらのうち1種あるいは2種以上を粘着剤層に添加することによって、硬化反応時間または紫外線照射量が少なくとも効率よく硬化反応を進行させ、素子固定粘着力を低下させることができる。
【0011】
これら放射線硬化性粘着テープにおいては、タック試験において放射線硬化前の粘着テープの剥離に要する全エネルギーに相当するタック力の積分値として35〜70mN/mmが好ましく、タック力の極大値として100mN/mm2以上のものを選定することにより、チッピングを低減することができる。
粘着剤層は、厚さが厚くなりすぎるとチッピングが大きくなるため、2〜7μmが好ましい。
本発明に用いられる放射線透過性の基材フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、アイオノマーなどのα−オレフィンの単独重合体または共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル等のエンジニアリングプラスチック、またはポリウレタン、スチレン−エチレン−ブテンもしくはペンテン系共重合体等の熱可塑性エラストマーが挙げられる。またこれらの群から選ばれる2種以上が混合されたものもしくは複層化されたものでもよく、粘着剤層との接着性によって任意に選択することができる。基材フィルムの厚みは50〜200μmが好ましく用いられる。
【0012】
次に本発明を実施例に基づき、更に詳細に説明する。尚、以下の実施例、参考例及び比較例での各特性は、次のように試験した。
【0013】
(1)タック力及びその積分値
(株)レスカ社製、タッキング試験機、TAC−II型を用いて、粘着テープの粘着剤層面のタック力及びその積分値を測定した。
試験条件としては、
測定端子であるプローブは、直径3mmの円柱プローブを用い、
プローブの接触速さ :0.5mm/s
接触荷重 :138.7N/mm2
接触時間 :1.0秒
引き剥がし速さ :10mm/s
で行い、結果は、n=5の平均値とした。
【0014】
(2)チッピング
以下の条件で半導体ウェハのダイシング試験を行った。
(ダイシング試験条件)
ダイシング装置 :DISCO社製 DAD−340
ブレード :DISCO社製 NBC−ZH2050 27HEDD
ブレード回転数 :30000rpm
切削速度 :100mm/sec
切り残し厚み :50μm
切削水量 :1.5リットル/min
切削水温度 :20℃
ダイシングサイズ :5mm角
ウェハ :金蒸着(厚さ10000Å)膜付きSiウェハ
ウェハサイズ :5インチ
ウェハ厚み :350μm
ウェハの裏面研削粗さ:#325研磨面
【0015】
(チッピングの評価)
上記のように半導体ウェハのダイシング試験を行い、以下のようにチッピング評価を行った。
測定場所:ウェハの裏面側(粘着テープ貼着面)、ウェハの側面側(切断断面)
測定方向:ダイシング時の切断2軸方向
評価方法ならびに測定数:切断したチップ1辺当たりの最大チッピング(最大欠け)、50辺の平均値とした。
【0016】
次に以下の方法で表1及び2に示す参考例1〜10としての試料1〜10、実施例1〜4としての試料11〜14と比較例1〜8としての比較試料1〜8を、それぞれ作製し、特性を試験した。
実施例1〜4(試料11〜14の作成)、参考例1〜10(試料1〜10の作成)及び比較例1〜8(比較試料1〜8の作成)
(1)放射線重合性炭素−炭素二重結合をもつ化合物A
(A−1):ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートを共重合して得られるポリマー100質量部に対して、放射線重合性炭素−炭素二重結合を一つ以上有する化合物として2−イソシアネートエチルメタクリレートを5質量部付加して得られた放射線硬化性アクリル系ポリマー(ガラス転移点=75℃、重量平均分子量1.7万)。
(A−2):ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートを共重合して得られるポリマー100質量部に対して、放射線重合性炭素−炭素二重結合を一つ以上有する化合物として2−イソシアネートエチルメタクリレートを5質量部付加して得られた放射線硬化性アクリル系ポリマー(ガラス転移点=40℃、重量平均分子量1.7万)。
(A−3):粘着剤Aにブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートを共重合して得られるポリマー100質量部に対して、放射線重合性炭素−炭素二重結合を一つ以上有する化合物として2−イソシアネートエチルメタクリレートを5質量部付加して得られた放射線硬化性アクリル系ポリマー(ガラス転移点=105℃、重量平均分子量1.7万)。
【0017】
(2)粘着剤の調製
(粘着剤B)
2−エチルヘキシルアクリレート、メチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートからなる共重合体(重量平均分子量20万、ガラス転移点=−35℃)100質量部にポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製、商品名コロネートL)3質量部、光重合性炭素−炭素二重結合を有する化合物A−110質量部、光重合開始剤としてα−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン1質量部を添加し、混合して粘着剤Bを得た。
(粘着剤C)
2−エチルヘキシルアクリレート、メチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートからなる共重合体(重量平均分子量20万、ガラス転移点=−35℃)100質量部にポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製、商品名コロネートL)3質量部、光重合性炭素−炭素二重結合を有する化合物A−130質量部、光重合開始剤としてα−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン1質量部を添加し、混合して粘着剤Cを得た。
【0018】
(粘着剤D)
2−エチルヘキシルアクリレート、メチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートからなる共重合体(重量平均分子量20万、ガラス転移点=−35℃)100質量部にポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製、商品名コロネートL)3質量部、光重合性炭素−炭素二重結合を有する化合物A−160質量部、光重合開始剤としてα−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン1質量部を添加し、混合して粘着剤Dを得た。
(粘着剤E)
2−エチルヘキシルアクリレート、メチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートからなる共重合体(重量平均分子量20万、ガラス転移点=−35℃)100質量部にポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製、商品名コロネートL)3質量部、光重合性炭素−炭素二重結合を有する化合物A−150質量部、光重合開始剤としてα−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン1質量部を添加し、混合して粘着剤Eを得た。
【0019】
(粘着剤F)
2−エチルヘキシルアクリレート、メチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートからなる共重合体(重量平均分子量20万、ガラス転移点=−35℃)100質量部にポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製、商品名コロネートL)3質量部、光重合性炭素−炭素二重結合を有する化合物A−250質量部、光重合開始剤としてα−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン1質量部を添加し、混合して粘着剤Fを得た。
(粘着剤G)
2−エチルヘキシルアクリレート、メチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートからなる共重合体(重量平均分子量20万、ガラス転移点=−35℃)100質量部にポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製、商品名コロネートL)3質量部、光重合性炭素−炭素二重結合を有する化合物A−350質量部、光重合開始剤としてα−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン1質量部を添加し、混合して粘着剤Gを得た。
【0020】
(粘着剤W)
ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートからなる共重合体100質量部に対して、放射線重合性炭素−炭素二重結合を一つ以上有する化合物として2−イソシアネートエチルメタクリレートを5質量部付加して得られた放射線硬化性アクリル系共重合体(ガラス転移点=−30℃、重量平均分子量20万)100質量部にポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製、商品名コロネートL)1質量部、光重合開始剤としてα−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン1質量部を添加し、混合して粘着剤Wを得た。
(粘着剤X)
ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートを共重合して得られるポリマー100質量部に対して、放射線重合性炭素−炭素二重結合を一つ以上有する化合物として2−イソシアネートエチルメタクリレートを5質量部付加して得られた放射線硬化性アクリル系共重合体(ガラス転移点=−20℃、重量平均分子量20万)100質量部にポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製、商品名コロネートL)1質量部、光重合開始剤としてα−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン1質量部を添加し、混合して粘着剤Xを得た。
【0021】
(粘着剤Y)
ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートを共重合して得られるポリマー100質量部に対して、放射線重合性炭素−炭素二重結合を一つ以上有する化合物として2−イソシアネートエチルメタクリレートを5質量部付加して得られた放射線硬化性アクリル系共重合体(ガラス転移点=15℃、重量平均分子量20万)100質量部にポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製、商品名コロネートL)1質量部、光重合開始剤としてα−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン1質量部を添加し、混合して粘着剤Yを得た。
(粘着剤Z)
ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートを共重合して得られるポリマー100質量部に対して、放射線重合性炭素−炭素二重結合を一つ以上有する化合物として2−イソシアネートエチルメタクリレートを5質量部付加して得られた放射線硬化性アクリル系共重合体(ガラス転移点=−5℃、重量平均分子量20万)100質量部にポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製、商品名コロネートL)1質量部、光重合開始剤としてα−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン1質量部を添加し、混合して粘着剤Zを得た。
【0022】
(3)粘着テープ試料11〜14、参考試料1〜10及び比較試料1〜8の作成
表1及び2に示すように、粘着剤の調製で得られた粘着剤B〜Zを用い、各々粘着剤厚さを5μm、又は10μmとして、80μm厚さのEMAA樹脂(三井・デュポンポリケミカル製、ニュクレルN0200H)に塗工し、粘着テープの試料11〜14(実施例1〜4)、参考試料1〜10(参考例1〜10)と比較試料1〜8(比較例1〜8)を作成した。これらの試料について前記の試験方法で放射性硬化性粘着テープとしての特性を試験した。その結果を表1及び2に示した。
(4)試験の結果
実施例1〜4は、比較例と比べてチッピングを大きく低減できることが確認された。また、実施例についてはいずれもタック力の積分値について、35〜70mN/mmの範囲であった。また、タック力の極大値が100mN/mm2以上のものについては、チップ飛びが生じなかった。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、ダイシング時に要求されるダイシング時のチップの保持力等従来からの要求特性を損なうことなく、半導体ウエハのダイシング時に生じるチッピングを大幅に低減することが可能となる。
Claims (1)
- (メタ)アクリル酸エステルをモノマー成分を主成分として重合され、かつ側鎖に放射線重合性炭素−炭素二重結合を一つ以上有し、ガラス転移温度が−20〜−5℃であるアクリル系共重合体を有してなるアクリル系粘着剤がフィルム状基材に設けられていることを特徴とする放射線硬化性粘着テープ。
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