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JP4665672B2 - ラベルプリンタ - Google Patents

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JP4665672B2 JP2005254502A JP2005254502A JP4665672B2 JP 4665672 B2 JP4665672 B2 JP 4665672B2 JP 2005254502 A JP2005254502 A JP 2005254502A JP 2005254502 A JP2005254502 A JP 2005254502A JP 4665672 B2 JP4665672 B2 JP 4665672B2
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本発明は、ラベルが貼り付けられている長尺状の台紙を屈曲した経路に沿って搬送することによりラベルを台紙から剥離するピーラー機構を備えたラベルプリンタに関し、特に、ピーラー機構の台紙送りローラの改良に関するものである。
ラベルプリンタのピーラー機構としては、長尺状の台紙にラベルが貼り付けられている構成のラベル用紙を、ピーラー軸などのピーラー部材を介して直角以上の角度に屈曲させながら案内する経路を備えた構成のものが知られている。台紙がこのように鋭角な経路に沿って搬送されると、その表面に貼りついているラベルが、それ自身の腰の強さによって台紙から剥がれて分離して、ラベル排出口から排出される。ラベル排出口から排出されたラベルは、操作者によってラベル排出口から取り出される。また、ラベルが剥がされた後の台紙は、台紙送りローラによってラベルとは別の排出路に沿って搬送されて台紙排出口から排出される。
このようなラベルプリンタは特許文献1に開示されており、当該文献に開示のラベルプリンタでは、ラベルが剥離された後の台紙を、プラテンローラおよび、ここに押し付けられて連れ回りするピンチローラの間を通って台紙排出口に向けて排出されるようになっている。
特開平08−295323号公報
ここで、ラベルが剥離された後の台紙の表面、すなわち、ラベルが貼り付けられていた側の表面には、ラベル側の粘着剤が僅かではあるが残っている。この状態の台紙の表面は、プラテンローラおよびピンチローラ(台紙送りローラ)のニップ部で挟持されながら搬送される際に、ピンチローラの外周面に接触する。この結果、台紙表面に残っている粘着剤がピンチローラの外周面に付着し、また当該外周面から両端側に回り込む可能性がある。
ピンチローラには軸穴が形成されており、ここに通したローラ軸を中心として回転自在の状態に支持されている。したがって、ピンチローラの両端側に回り込んだ粘着剤が、さらに軸穴とローラ軸の間にまで入り込むと、ピンチローラがローラ軸に貼り付き、その円滑な回転が阻害されてしまう。
本発明の課題は、この点に鑑みて、台紙表面に残っている粘着剤がピーラー機構の台紙送りローラに付着して、さらには当該台紙送りローラの円滑な回転が損なわれるという弊害を回避できるようにしたラベルプリンタを提案することにある。
上記の課題を解決するために、本発明のラベルプリンタは、ラベルが剥離された後の台紙を搬送するために、当該台紙の前記表面に押し付けられる台紙送りローラと、当該台紙送りローラを回転自在の状態で支持しているローラ軸とを有し、前記台紙送りローラは、
前記台紙の前記表面に接触するローラ本体部分と、当該ローラ本体部分の両端から同軸状態に延びている左端部分および右端部分と、これらローラ本体部分、左端部分および右端部分の中心を貫通して延びている前記ローラ軸の軸穴とを備えており、当該軸穴は前記左端部分および右端部分の各端面に開口しており、前記ローラ本体部分に比べて、前記左端部分および前記右端部分の外径寸法が小さく、前記ロータ本体部分の少なくとも外周面は、前記ラベルを前記台紙に貼り付けている粘着剤が付着し難い表面特性を備えた素材から形成されていることを特徴としている。
台紙送りローラは、大径のローラ本体部分を備え、この外周面に台紙表面に残っている粘着剤が付着する。ローラ本体部分の少なくとも外周面は粘着剤が付着しにくい素材から形成されているので、継続使用によっても粘着剤が多く付着することがない。
また、ローラ本体部分の両側には小径の左端部分および右端部分が形成されている。これらの部分の長さを適切に設定しておけば、ローラ本体部分に付着した粘着剤が、両端の軸穴の部分まで回り込むことを確実に防止できる。
さらに、台紙送りローラの左端部分および右端部分の各端面は、開口するように構成されており、ローラ本体部分に付着した粘着剤が開口部に溜まるようにもなっているため、軸穴の内部にまで回り込むことをより効果的に防止できる。
ここで、ローラ本体部分の外周面に付いた粘着剤が両側の左端部分および右端部分の側に移動しないように、ローラ本体部分の外周面と、これら左端部分および右端部分の外周面の間に段差をつけておくことが望ましい。
また、左端部分および右端部分の外周面をそれらの端面に向けて漸減させるようにしておくことが望ましい。
さらに、軸穴の両端部分の内径をそれらの間の部分の内径より大きくしておくことが望ましい。すなわち、ローラ軸の軸穴の両端部分の内径を大きくすれば、ローラ軸外周面とこれら両端部分の軸穴内周面の間に円環状の隙間が形成される。軸穴の両端開口まで粘着剤が回り込んだとしても、粘着剤が当該隙間に保持され、粘着剤がローラ軸を支持している内部まで入り込まないようにする効果が得られる。
さらには、粘着剤の付着しにくい素材としてはシリコンゴムを挙げることができる。または少なくとも外周面をフッ素コーティング若しくはシリコンコーティングを施してもよい。また、前記左端部分および前記右端端部分はプラスチックなどの合成樹脂から形成することができる。
次に、上記構成の台紙送りローラは、少なくとも外周面がシリコンゴム、またはフッ素コーティング若しくはシリコンコーティングから形成された円筒と、前記軸穴が形成されているプラスチックなどの合成樹脂製のスリーブから構成することができる。この場合、前記円筒を、前記スリーブの外周面部分に、軸線方向に移動しない状態で同軸状に取り付け、前記円筒の両端から前記スリーブの左端部分および右端部分を所定量だけ突出させればよい。この構成においては、前記円筒が前記ローラ本体部分として機能し、前記スリーブの左端部分および右端部分が、それぞれ、前記左端部分および右端部分として機能する。
本発明のラベルプリンタの台紙送りローラでは、両端部分を小径とし、粘着剤が残っている台紙表面に対してローラ本体部分の外周面のみを接触させ、少なくとも当該外周面を粘着剤が付着しにくい表面特性の素材から形成している。したがって、ローラ本体部分の外周面への粘着剤の付着量が少なく、また、そこに付着した粘着剤が小径の両端部分に移動しにくい。よって、両端部分の端面に空いている軸穴まで粘着剤が回り込むことを防止できる。
以下に、図面を参照して、本発明を適用したラベルプリンタの実施の形態を説明する。
図1は本実施の形態に係るラベルプリンタの外観斜視図であり、図2は開閉蓋を開けた状態を示す外観斜視図である。図3はその記録紙搬送路の部分を示す概略断面図であり、図4は開閉蓋を開けた状態での記録紙搬送路の部分を示す概略断面図である。
ラベルプリンタ1は、図1、2に示すように、全体として前後方向に長い扁平な直方体形状をしており、そのプリンタ上面の後半部分が開閉蓋2となっている。開閉蓋2の前側には開閉式のピーラーユニット3が配置されており、開閉蓋2とピーラーユニット3の間がプリンタ幅方向に延びる排出口4となっている。また、ピーラーユニット3にもプリンタ幅方向に延びる排出口5が形成されている。
開閉蓋2は、その後端部が、プリンタ幅方向に延びる開閉軸6を中心として旋回可能に支持されており、図1に示す閉じ位置2Aから図2に示すほぼ垂直に起立した開き位置2Bまでの間を旋回可能である。開閉蓋2を開けると、プリンタ内部の後側部分に形成されているロール紙収納部7(図3参照)が開放状態になる。ピーラーユニット3は、その前端部が、プリンタ幅方向に延びる支軸8(図3、図4参照)を中心として旋回可能に支持されており、図1において実線で示す閉じ位置3Aから図1において想像線で示すほぼ垂直に起立した開き位置3Bまでの間を旋回可能である。
これらの開閉蓋2およびピーラーユニット3は不図示のロック機構によって閉じ位置2A、3Aにロックされている。開閉蓋2の左側縁部分には蓋オープンボタン9が配置されており、これを操作することにより、ロック状態を解除して開閉蓋2およびピーラーユニット3を開けることが可能となっている。
プリンタ内部には、図3に一点鎖線で示すように、ロール紙収納部7に装填されているロール紙10から繰り出されるテープ状の記録紙(ラベル用紙)10Aを排出するため、プリンタ上面中央部に形成されている排出口4およびピーラーユニット3の排出口5に導く搬送路11が形成されている。この搬送路11の途中位置にはサーマルヘッド12が配置されており、その印刷面12aには、開閉蓋2の側に搭載されているプラテンローラ13が、ラベル用紙10Aを介してサーマルヘッド12の後方側から所定の力で押し付けられている。
サーマルヘッド12による印刷位置の上方側の部位には、ピーラーユニット3およびピーラー軸14からなるピーラー機構が組み付けられている。ピーラー軸14は、印刷位置の上方近傍においてプリンタ幅方向に配置された小径の軸であり、開閉蓋2の側に取り付けられ、台紙からラベルを剥離できるようになっている。搬送路11は、このピーラー軸14から、排出口5に向かうラベル排出路11aと排出路3に向かう台紙排出路11bに分かれている。台紙排出路11bの側には、ピーラーユニット3に取り付けられている台紙送りローラ15が位置しており、この台紙送りローラ15は上側からプラテンローラ13に対して連れ回り可能な状態で押し付けられている。
ピーラーユニット3を開けると、そこに搭載されている台紙押えローラ15がプラテンローラ13の外周面から離れるので、排出口4に繋がっている台紙排出路11bが開放状態になる。ピーラーユニット3を開けた状態で、開閉蓋2を開けると、そこに搭載されているプラテンローラ13がサーマルヘッド12から離れて、搬送路11が開放状態になる。
ラベルを発行する場合には、ロール紙10として、長尺状の台紙の表面に一定間隔でラベルが貼り付けられた構成のラベル用紙10Aが巻き付けられたものがロール紙収納部7に装填される。ラベル用紙10Aを引き出した状態で開閉蓋2およびピーラーユニット3を順次に閉じると、ラベル用紙10Aは、ピーラー軸14の上側外周面部分から下方(ラベルが貼り付けられていない裏面側)に鋭角に屈曲されて、台紙送りローラ15およびプラテンローラ13の間に挟まれ、その先端部分が排出口11から引き出された状態にセットされる。
この状態でラベル用紙10Aの搬送が開始されると、その台紙は排出口4から排出されるが、ピーラー軸21において、台紙の表面に貼り付けられている各ラベルは、その腰の強さによって、台紙と共に鋭角に湾曲されることなく、台紙表面から剥がれて上方のラベル排出路11aを通ってピーラーユニット3の排出口5から排出される。1枚のラベルが排出されると、搬送動作が一時停止し、ラベルがラベル排出口5から取り除かれるのを待って、次のラベルの印刷、剥離および排出動作が行われる。
図5は台紙送りローラ15を示す縦断面図である。台紙送りローラ15は、プリンタ幅方向に架け渡されているローラ軸31によって回転自在の状態で支持されている。台紙送りローラ15は、台紙表面に接触するシリコンゴム製の円筒状のローラ本体部分32と、この中心を同軸状態に貫通して延びているプラスチックなど合成樹脂製のスリーブ33から構成されている。スリーブ33は、ローラ本体部分32が同心状に取り付けられているローラ本体取り付け部分34と、この両端から同軸状に左右に延びている左端部分35および右端部分36とを備えている。また、スリーブ33の中心孔がローラ軸31の軸穴37であり、ここに、ローラ軸31が回転自在の状態で貫通している。
ローラ本体取り付け部分34は軸線方向に同一外径の円筒部である。これに対して、左端部分35および右端部分36は、ローラ本体取り付け部分34の隣接位置において僅かに大径となったローラ本体ずれ止め部分35a、36aと、これらのずれ止め部分35a、36aから両端に向けて外径が漸減しているテーパ部分35b、36bとを備えている。
ここで、左端部分35および右端部36のずれ止め部分35a、36aの外径は、ローラ本体部分32の外径よりも一回り小さい。したがって、ローラ本体部分32と、左端部分35および右端部分36との境界には段差aが付いている。また、左端部分35および右端部分36の軸長bは、ロータ本体部分32の外周面32aに付着した粘着剤が、これらの部分の端面35c、36cに開いている軸穴37まで回り込むことの無いような寸法に設定されている。
この構成の台紙送りローラ15を用いれば、粘着剤が残っている台紙表面に接触するローラ本体部分32が粘着剤の付きにくいシリコンゴムから形成されているので、継続的に使用しても粘着剤の付着が少ない。また、ローラ本体部分32と、その両側の左端部分35および右端部分36の間には段差aが形成されているので、ローラ本体部分32の外周面32aに付着した粘着剤が、左端部分35および右端部分36の外周面に移動することが阻止される。さらに、左端部分35および右端部分36の軸長bを十分にとってあるので、左端部分35、右端部分36の外周面まで粘着剤が回り込んだ場合であっても、そのような粘着剤が両端35c、36cに開いている軸穴37まで回り込むことは無い。両端35c、36cはローラ軸31より大きな径となっており、ローラ軸31との間に開口部を形成しているため、粘着剤が軸穴37まで回り込まないようにする効果がある。
したがって、台紙表面に残っている粘着剤が台紙送りローラ15に付着し、更に、その軸穴37まで回り込み、台紙送りローラ15がローラ軸に貼り付き、自由に回転できなくなるという事態を確実に防止できる。
なお、本例ではシリコンゴムを用いて、台紙表面に接触するローラ本体部分を形成しているが、粘着剤が付着しにくい性質の素材であればシリコンゴム以外の素材を用いてローラ本体部分を形成してもよい。また、ローラ本体部分の外周面部分にのみシリコンゴムなどのような粘着剤が付着しにくい表面特性の素材を用いることもできる。また、ローラ本体部分を合成樹脂で構成し、その外周面部分をフッ素コーティングやシリコンコーティングなどを施してもよい。
本発明を適用したラベルプリンタの外観斜視図である。 ラベルプリンタの開閉蓋を開けた状態を示す外観斜視図である。 ラベルプリンタの記録紙搬送路を示す概略断面図である。 開閉蓋を開けた状態での記録紙搬送路を示す概略断面図である。 台紙送りローラを示す縦断面図である。
符号の説明
1 ラベルプリンタ、2 開閉蓋、3 ピーラーユニット、4 排出口、5 排出口、6 開閉軸、7 ロール紙収納部、7A ロール紙収納部分、10ロール紙、12 サーマルヘッド、13 プラテンローラ、14 ピーラー軸、15 台紙送りローラ、31 ローラ軸、32 ローラ本体部分、32a 外周面、33 スリーブ、34 本体取り付け部分、35 左端部分、36 右端部分、35a,36a ずれ止め部分、35b,36b テーパ部分、35c,36c 端面、37 軸穴、a 段差、b 軸長

Claims (7)

  1. ラベルが剥離された後の台紙を搬送するために、当該台紙の前記表面に押し付けられる台紙送りローラと、
    当該台紙送りローラを回転自在の状態で支持しているローラ軸とを有し、
    前記台紙送りローラは、
    前記台紙の前記表面に接触するローラ本体部分と、
    当該ローラ本体部分の両端から同軸状態に延びている左端部分および右端部分と、
    これらローラ本体部分、左端部分および右端部分の中心を貫通して延びている前記ローラ軸の軸穴とを備えており、
    当該軸穴は前記左端部分および右端部分の各端面に開口しており、
    前記ローラ本体部分に比べて、前記左端部分および前記右端部分の外径寸法が小さく、
    前記ロータ本体部分の少なくとも外周面は、前記ラベルを前記台紙に貼り付けている粘着剤が付着し難い表面特性を備えた素材から形成されていることを特徴とするラベルプリンタ。
  2. 請求項1において、
    前記左端部分および右端部分の外周面と、前記ローラ本体部分の外周面との境界には、段差が付いていることを特徴とするラベルプリンタ。
  3. 請求項1または2において、
    前記左端部分および右端部分の外周面は、それらの端面に向けて外径寸法が漸減していることを特徴とするラベルプリンタ。
  4. 請求項1ないし3のうちのいずれかの項において、
    前記軸穴は、両端部分の内径がこれらの間の部分の内径よりも大きいことを特徴とするラベルプリンタ。
  5. 請求項1ないし4のうちのいずれかの項において、
    前記ロータ本体部分の少なくとも外周面は、シリコンゴム、またはフッ素コーティング若しくはシリコンコーティングから形成されていることを特徴とするラベルプリンタ。
  6. 請求項1ないし5のうちのいずれかの項において、
    前記左端部分および前記右端部分は合成樹脂から形成されていることを特徴とするラベルプリンタ。
  7. 請求項1ないし4のうちのいずれかの項において、
    少なくとも外周面がシリコンゴム、またはフッ素コーティング若しくはシリコンコーティングから形成された円筒と、
    前記軸穴が形成されている合成樹脂製のスリーブとを有し、
    前記円筒は、前記スリーブの外周面部分に、軸線方向に移動しない状態で同軸状に取り付けられており、
    前記円筒の両端からは前記スリーブの左端部分および右端部分が所定量だけ突出しており、
    前記円筒が前記ローラ本体部分として機能し、前記スリーブの左端部分および右端部分が、それぞれ、前記左端部分および右端部分として機能することを特徴とするラベルプリンタ。
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