JP4665523B2 - インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は、光学濃度、滲み、色間滲みを改善し、かつ、乾燥時間及び定着性を満足させることで画像汚れを防止することが可能な、インクジェット記録方法、及び、インクジェット記録装置を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、
<1> 少なくとも色材、水溶性溶媒、及び水を含有する第1の液体と、
少なくとも凝集剤、水溶性溶媒、及び水を含有し、前記第1の液体と混合されたときに該第1の液体中の前記色材を凝集させ、該色材と、前記水溶性溶媒及び前記水と、を分離させる第2の液体と、
を用いたインクジェット用インクセットを記録媒体に吐出させて印字するインクジェット記録方法であって、
(A)印字モードとして、片面印字モードと両面印字モードとを有し、
(B)前記両面印字モード時における前記第1の液体の単位面積当りの付与量をRD1、同モード時における前記第2の液体の単位面積当りの付与量をRD2で表わし、前記片面印字モード時における前記第1の液体の単位面積当りの付与量をRM1、同モード時における前記第2の液体の単位面積当りの付与量をRM2で表わす場合に、下記の関係式(1)を満たし、且つ前記RD 1 と前記RM 1 とが、RM 1 ≧RD 1 の関係を満たすことを特徴とするインクジェット記録方法である。
少なくとも凝集剤、水溶性溶媒、及び水を含有し、前記第1の液体と混合されたときに該第1の液体中の前記色材を凝集させ、該色材と、前記水溶性溶媒及び前記水と、を分離させる第2の液体と、
を用いたインクジェット用インクセットを記録媒体に吐出する記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置であって、
(A)印字モードとして、片面印字モードと両面印字モードとを有し、
(B)前記両面印字モード時における前記第1の液体の単位面積当りの付与量をRD1、同モード時における前記第2の液体の単位面積当りの付与量をRD2で表わし、前記片面印字モード時における前記第1の液体の単位面積当りの付与量をRM1、同モード時における前記第2の液体の単位面積当りの付与量をRM2で表わす場合に、下記の関係式(1)を満たし、且つ前記RD 1 と前記RM 1 とが、RM 1 ≧RD 1 の関係を満たすことを特徴とするインクジェット記録装置である。
<インクジェット記録方法>
本発明のインクジェット記録方法は、
少なくとも色材、水溶性溶媒、及び水を含有する第1の液体と、
少なくとも凝集剤、水溶性溶媒、及び水を含有し、前記第1の液体と混合されたときに該第1の液体中の前記色材を凝集させ、該色材と、前記水溶性溶媒及び前記水と、を分離させる第2の液体と、
を用いたインクジェット用インクセットを記録媒体に吐出させて印字するインクジェット記録方法であって、
(A)印字モードとして、片面印字モードと両面印字モードとを有し、
(B)前記両面印字モード時における前記第1の液体の単位面積当りの付与量をRD1、同モード時における前記第2の液体の単位面積当りの付与量をRD2で表わし、前記片面印字モード時における前記第1の液体の単位面積当りの付与量をRM1、同モード時における前記第2の液体の単位面積当りの付与量をRM2で表わす場合に、下記の関係式(1)を満たし、且つ前記RD 1 と前記RM 1 とが、RM 1 ≧RD 1 の関係を満たすことを特徴とする。
(i)第1の液体中の色材を急速に凝集させ、該色材と水や水溶性溶媒などの水性媒体とを分離させる(凝集性)。
(ii)水性媒体のみを記録媒体中に浸透させる(浸透性)。
という二つの作用が考えられる。この浸透性に対して凝集性が充分に大きい場合、画質向上効果が充分に発揮されるが、乾燥時間は遅くなる傾向にある。一方、凝集性に対して浸透性が充分に大きい場合、乾燥時間は速くなるが、画質向上効果が充分に発揮されなくなる。
この不具合を解決するために、両面印字時にインク(第1の液体)の付与量を低減させる方法が提案されている。しかし、この方法においても、高速・両面印字時には局所的に画像汚れが発生する場合が確認された。これは、処理液(第2の液体)が充分に存在している領域に、インク(第1の液体)を印字することになるため、インク付与部分を局所的に見ると、インクの乾燥時間が遅く、且つ、色材量が多い状態となることが原因であると推定している。
なお、〔(RD2×RM1)/(RD1×RM2)〕が1以上である場合は、色材の乾燥速度が遅くなり、画像汚れが生じる。一方、〔(RD2×RM1)/(RD1×RM2)〕が0.01以下である場合には、十分な光学濃度が得られないという問題が生じる。
更に、a)及びb)のいずれの調整方法であっても、両面印字モード時における単位面積当りの第2の液体の付与量RD2を適切に低減させることが好ましい。
なお、(RD1/RM1)が1以上であると、色材の乾燥速度が遅くなり、画像汚れ、カール、カクル等の不具合が生じる場合がある。一方、(RD1/RM1)が0.01以下であると、十分な光学濃度が得られないという問題が生じる。
なお、本発明において、同一色の印字とは、CIELAB色空間におけるΔEの値が、3未満である画素による印字のことを示す。
更に、a’)及びb’)のいずれの調整方法であっても、両面印字モード時における第1の液体の単位面積当りの付与量RD1を適切に低減させることが好ましい。
なお、本発明において、1画素とは、画像として分解可能な最小印字単位を示し、これは、印字ヘッドの解像度並びに記録媒体の送り方向の解像度で主として決定される。そのため、第1の液体の1画素当りの付与量はその画素を形成するために付与された第1の液体の総量となり、第2の液体の1画素当りの付与量はその画素を形成するために付与された第2の液体の総量となる。
また、記録媒体への付与(吐出)の順番は、第2の液体を付与した後、第1の液体を付与する。第2の液体を先に付与することで、第1の液体中の構成成分を効果的に凝集させることが可能となるからである。第2の液を付与した後であれば、いかなる時期に第1の液体を付与してもかまわない。好ましくは、第2の液体を付与してから0.1秒以下である。
本発明において、第1の液体と第2の液体との混合液における5μm以上の粗粒数は、二つの液体を質量比で1:1の割合で混合し、撹拌しながら2μLを採取し、Accusizer TM770 Optical Particle Sizer (Particle Sizing Systems社製)を用いて測定した。なお、測定時のパラメーターとして、分散粒子の密度には色材の密度を入力した。この色材の密度は、色材分散液を加熱、乾燥させることによって得られた色材紛体を比重計、又は比重ビン等を用いて測定することにより求めることができる。
本発明において用いられるインクジェット用インクセットは、少なくとも色材、水溶性溶媒、及び水を含有する第1の液体、及び、少なくとも凝集剤、水溶性溶媒、及び水を含有する第2の液体を含む。
本発明における第1の液体は、少なくとも色材、水溶性溶媒、及び水を含有する。これらの各成分について詳細に説明する。
第1の液体に使用される色材は、染料、顔料どちらでも構わないが、特に顔料が好ましい。これは、染料に比べて顔料の方が、第2の液体との混合時に凝集が生じやすいためであると考えられる。顔料の中でも、高分子分散剤(後述の高分子物質)により分散されている顔料、自己分散可能な顔料、樹脂により被覆された顔料、及び高分子グラフト顔料が好ましい。
また、水に自己分散可能な顔料としては、上記顔料に対して表面改質処理を施した顔料の他、キャボット社製のCab−o−jet−200、Cab−o−jet−250、Cab−o−jet−260、Cab−o−jet−270、Cab−o−jet−300、IJX−444、IJX−55、オリエント化学社製のMicrojet Black CW−1、CW−2等の市販の自己分散顔料等も使用できる。
また、第1の液体に使用される色材が、その表面にスルホン酸基を有するものである場合、この色材の他にカルボン酸基を有する高分子化合物を併用することが好ましい。表面にスルホン酸基を有する色材は、凝集しにくいため、光学濃度、滲み、色間滲みが改善されない場合がある。一方、このような色材とカルボン酸基を有する高分子化合物とを併用すると、第1の液体と第2の液体とが混合されたときに、カルボン酸基を有する高分子化合物の不溶化が生じる。この際、色材が高分子化合物に取り込まれて凝集するため、光学濃度、滲み、色間滲みが改善すると推測している。
水溶性染料の具体例としては、C.I.Direct Black−2,−4,−9,−11,−17,−19,−22,−32,−80,−151,−154,−168,−171,−194,−195、C.I.Direct Blue−1,−2,−6,−8,−22,−34,−70,−71,−76,−78,−86,−112,−142,−165,−199,−200,−201,−202,−203,−207,−218,−236,−287,−307,C.I.Direct Red−1,−2,−4,−8,−9,−11,−13,−15,−20,−28,−31,−33,−37,−39,−51,−59,−62,−63,−73,−75,−80,−81,−83,−87,−90,−94,−95,−99,−101,−110,−189,−227、C.I.Direct Yellow−1,−2,−4,−8,−11,−12,−26,−27,−28,−33,−34,−41,−44,−48,−58,−86,−87,−88,−132,−135,−142,−144,−173、C.I.Food Black−1,−2、C.I.Acid Black−1,−2,−7,−16,−24,−26,−28,−31,−48,−52,−63,−107,−112,−118,−119,−121,−156,−172,−194,−208、C.I.Acid Blue−1,−7,−9,−15,−22,−23,−27,−29,−40,−43,−55,−59,−62,−78,−80,−81,−83,−90,−102,−104,−111,−185,−249,−254、C.I.Acid Red−1,−4,−8,−13,−14,−15,−18,−21,−26,−35,−37,−52,−110,−144,−180,−249,−257,−289、C.I.Acid Yellow−1,−3,−4,−7,−11,−12,−13,−14,−18,−19,−23,−25,−34,−38,−41,−42,−44,−53,−55,−61,−71,−76,−78,−79,−122などが挙げられる。
より好ましい体積平均粒子径は、50nm以上200nm以下であり、更に好ましくは75nm以上175nm以下である。第1の液体中の色材粒子の体積平均粒子径が30nm未満である場合には、光学濃度が低くなる場合が存在し、一方、250nmを超える場合には、保存安定性が確保できないことがある。
本発明における第1の液体には、上記の色材を分散させるため、又は、色材の凝集促進剤として、高分子物質を用いることが好ましい。なお、本発明において、色材(顔料)を分散させるために用いられる高分子物質を高分子分散剤と称する。
ここで用いられる高分子物質としては、水溶性高分子物質、及び、エマルジョン、自己分散微粒子などの水不溶性高分子物質のいずれもが使用でき、ノニオン性化合物、アニオン性化合物、カチオン性化合物、両性化合物いずれであっても構わない。
本発明においては、高分子物質としてはカルボン酸基を含有する化合物が使用されることが好ましい。これは、カルボン酸基の解離度が小さいため、凝集剤による凝集が促進されるためであると推測される。
高分子物質としては、具体的には、例えば、α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの共重合体等が挙げられる。α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホン化ビニルナフタレン、ビニルアルコール、アクリルアミド、メタクリロキシエチルホスフェート、ビスメタクリロキシエチルホスフェート、メタクリロキシエチルフェニルアシドホスフェート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸アルキルエステル、アクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸シクロアルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル等が挙げられる。
高分子化合物の酸価が30KOHmg/g以上150KOHmg/g未満である場合には、より好ましくは酸価が50〜120KOHmg/gであり、更に好ましくは、70〜120KOHmg/gである。酸価が30KOHmg/g未満の場合には、第1の液体の噴射(吐出)安定性が低下することがある。
一方、高分子化合物の酸価が150KOHmg/g以上1,000mg/g以下であり、かつ、中和度が20%以上80%以下である場合では、より好ましくは、酸価が200〜400KOHmg/g、中和度が50〜80%であり、更に好ましくは、酸価が200〜300KOHmg/g、中和度が60〜80%である。酸価が1,000KOHmg/gを超える場合には、色材の凝集が不十分となり、十分な光学濃度、及び滲みの抑制が見られないことがある。一方、中和度が20%未満の場合には、高分子化合物の溶解性が不十分となり、ノズル目詰まり等の信頼性が悪化することがある。更に、中和度が80%を超える場合、インクの粘度が大きくなり、正常に噴射できないことがある。
第1の液体に使用される水溶性溶媒としては、水に0.1%以上溶解するものであれば適宜使用できるが、具体的には、多価アルコール類、多価アルコール類誘導体、含窒素溶媒、アルコール類、含硫黄溶媒等が使用される。
多価アルコール類誘導体としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジグリセリンのエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
アルコール類としては、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類が挙げられる。
含硫黄溶媒としては、チオジエタノール、チオジグリセロール、スルフォラン、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
その他、炭酸プロピレン、炭酸エチレン等が用いることもできる。
水溶性溶媒の含有量としては、第1の液体の全質量に対し、1質量%以上60質量%以下、好ましくは、5質量%以上40質量%以下で使用される。液体中の水溶性溶媒量が1質量%よりも少ない場合には、十分な光学濃度が得られないことがあり、逆に、60質量%よりも多い場合には、液体の粘度が大きくなり、液体の噴射特性が不安定になることがある。
第1の液体の表面張力は、20mN/m以上60mN/m以下であることが好ましい。より好ましくは、20mN以上45mN/m以下であり、更に好ましくは、25mN/m以上35mN/m以下である。表面張力が20mN/m未満となると、ノズル面に液体が溢れ出し、正常に印字できない場合がある。一方、60mN/mを超えると、浸透性が遅くなり、乾燥時間が遅くなる場合がある。
第1の液体には、上記の表面張力及び粘度となる範囲で、水が添加される。水の添加量は、特に制限は無いが、好ましくは、第1の液体の全質量に対して、10質量%以上99質量%以下であり、より好ましくは、30質量%以上80質量%以下である。
本発明における第2の液体は、少なくとも凝集剤、水溶性溶媒、及び水を含有する。これらの各成分について詳細に説明する。
本発明において使用される凝集剤とは、第1の液体中の成分と反応、又は、相互作用をすることで、増粘又は凝集を起こす効果を有する物質のことを示す。具体的には、下記に示す、無機電解質、有機アミン化合物、及び有機酸などが有効に使用される。
具体例としては、テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジウム塩、イミダゾリウム塩、ポリアミン等が挙げられ、例えば、イソプロピルアミン、イソブチルアミン、t−ブチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ノニルアミン、ジプロピルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルプロピルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、ジエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、ステアラミドメチルピリジウムクロライド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体、ジアリルアミン重合体、モノアリルアミン重合体、及び、これら化合物のスルフォニウム塩、ホスホニウム塩等のオニウム塩、又は、リン酸エステル等が挙げられる。
第2の液体中における凝集剤の添加量は、第2の液体の全質量に対し、0.01質量%以上30質量%以下であることが好ましい。より好ましくは、0.1質量%以上15質量%以下であり、更に好ましくは、0.25質量%以上10質量%以下である。第2の液体中における凝集剤の添加量が0.01質量%未満の場合には、第1の液体接触時において色材の凝集が不充分となり、光学濃度、滲み、色間滲みが悪化することがあり、一方、添加量が30質量%を超える場合には、噴射特性が低下し、液体が正常に噴射できないことがある。
第2の液体に用いられる水溶性溶媒としては、第1の液体と同様の水溶性溶媒を使用することができる。
水溶性溶媒の含有量は、第2の液体の全質量に対し、1質量%以上60質量%以下、好ましくは、5質量%以上40質量%以下で使用される。第2の液体中の水溶性溶媒量が1質量%よりも少ない場合には、十分な光学濃度が得られないことがあり、逆に、60質量%よりも多い場合には、液体の粘度が大きくなり、液体の噴射特性が不安定になることがある。
第2の液体の表面張力は、20mN/m以上45mN/m以下であることが好ましい。より好ましくは、20mN/m以上39mN/m以下であり、更に好ましくは、25mN/m以上35mN/m以下である。表面張力が20mN/m未満となると、ノズル面に液体が溢れ出し、正常に印字できない場合がある。一方、45mN/mを超えると、浸透性が遅くなり、乾燥時間が遅くなる場合がある。
第2の液体には、上記の表面張力及び粘度となる範囲で、水が添加される。水の添加量は特に制限は無いが、好ましくは、第2の液体の全質量に対して、10質量%以上99質量%以下であり、より好ましくは、30質量%以上80質量%以下である。
また、第2の液体には、所望により色材を含有させることも可能である。第2の液体に含有させる色材としては、第1の液体の色材として説明したものと同様のものが使用できる。好ましくは、染料、表面にスルホン酸又はスルホン酸塩を有する顔料、アニオン性自己分散顔料、カチオン性自己分散顔料が用いられる。これら色材は、酸性領域において凝集しにくく、第2の液体の保存安定性を良化させる効果があるため、好適であると考えられる。
以下、第1の液体及び第2の液体に対し、適宜、用いることのできる添加剤について説明する。
第1の液体及び第2の液体には、界面活性剤を用いることもできる。本発明における界面活性剤としては、分子内に親水部と疎水部を合わせ持つ構造を有する化合物等が有効に使用することができ、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤のいずれも使用することができる。更には、上記高分子物質(高分子分散剤)を界面活性剤としても使用することもできる。
その他、スピクリスポール酸やラムノリピド、リゾレシチン等のバイオサーファクタント等も使用できる。
また、導電率、pHを調整するため、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属類の化合物、水酸化アンモニウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等の含窒素化合物、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属類の化合物、硫酸、塩酸、硝酸等の酸、硫酸アンモニウム等の強酸と弱アルカリの塩等を添加することができる。
その他必要に応じ、pH緩衝剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤、等も添加することができる。
本発明のインクジェット記録装置は、少なくとも色材、水溶性溶媒、及び水を含有する第1の液体と、少なくとも凝集剤、水溶性溶媒、及び水を含有する第2の液体と、を用いたインクジェット用インクセットを記録媒体に吐出する記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置であって、
(A)印字モードとして、片面印字モードと両面印字モードとを有し、
(B)前記両面印字モード時における前記第1の液体の単位面積当りの付与量をRD1、同モード時における前記第2の液体の単位面積当りの付与量をRD2で表わし、前記片面印字モード時における前記第1の液体の単位面積当りの付与量をRM1、同モード時における前記第2の液体の単位面積当りの付与量をRM2で表わす場合に、下記の関係式(1)を満たすことを特徴とする。
なお、〔(RD2×RM1)/(RD1×RM2)〕が1以上である場合は、色材の乾燥速度が遅くなり、画像汚れが生じる。一方、〔(RD2×RM1)/(RD1×RM2)〕が0.01以下である場合には、十分な光学濃度が得られないという問題が生じる。
更に、a)及びb)のいずれの調整方法であっても、両面印字モード時における単位面積当りの第2の液体の付与量RD2を適切に低減させることが好ましい。
なお、(RD1/RM1)が1以上であると、色材の乾燥速度が遅くなり、画像汚れ、カール、カクル等の不具合が生じることがある。一方、(RD1/RM1)が0.01以下であると、十分な光学濃度が得られないという問題が生じる。
更に、a’)及びb’)のいずれの調整方法であっても、両面印字モード時における第1の液体の単位面積当りの付与量RD1を適切に低減させることが好ましい。
図1はインクジェット記録装置の好適な一実施形態の外観の構成を示す斜視図である。図2は図1のインクジェット記録装置における内部の基本構成を示す斜視図である。
すなわち、図1及び図2に示すように、記録装置100は、主として、外部カバー6と、普通紙などの記録媒体1を所定量載置可能なトレイ7と、記録媒体1を記録装置100内部に1枚毎に搬送するための搬送ローラ(搬送手段)2と、記録媒体1の面に第1の液体(インク)及び第2の液体(液状組成物)を吐出して印字する画像形成部(画像形成手段)8とを有している。
画像形成部8は、記録媒体1の面上に第1の液体及び第2の液体を吐出させて、印字する。画像形成部8は、主として、記録ヘッド3と、インクタンク5と、給電信号ケーブル9と、キャリッジ10と、ガイドロッド11と、タイミングベルト12と、駆動プーリ13と、メンテナンスユニット14とから構成されている。
本態様では、インクタンク5は、それぞれ異なる色のインクに対応する第1の液体、及び第2の液体が吐出可能に格納された複数のインクタンク52,54,56,58を有している。
メンテナンスユニット14を設けておくことにより、必要に応じて記録装置100が作動中にノズルに付着した余分なインクを除去したり、作動停止状態のときにノズルからのインクの蒸発を抑制することができる。ただし、第1の液体と第2の液体が混合されることで、凝集物が生成することから、第1の液体と第2の液体とは別々に収容される構成のメンテナンスユニット14が好ましい。
ここで用いられる記録ヘッド3は、上記の関係式(1)や関係式(2)を満たすようにするため、第1の液体の1画素当りの付与量及び/又は第2の液体の1画素当りの付与量を調整することのできる部材である。記録媒体に対する、第1の液体の1画素当りの付与量及び第2の液体の1画素当りの付与量としては、いずれも0.01ng以上25ng以下であることが好ましい。また、第1の液体の場合、より好ましくは0.1ng以上20ng以下、更に好ましくは0.5ng以上8ng以下、また、第2の液体の場合、好ましくは0.1ng以上15ng以下、更に好ましくは0.5ng以上4ng以下である。
第1の液体の1画素当りの付与量及び第2の液体の1画素当りの付与量がこのような好ましい範囲にあることから、記録ヘッド3における第1の液体及び第2の液体の1ドロップ量はいずれも25ng以下であることが好ましい。
なお、本発明においては、記録ヘッドの一つのノズルから複数の体積のドロップを噴射することが可能であるインクジェット記録装置を用いることも可能であり、そのような装置においては、上記1ドロップ量(質量)とは、印字可能な最小ドロップのドロップ量を指すものとする。
また、記録ヘッド3は、両面印字モード時において、第1の液体の1画素当りの付与量と第2の1画素当りの付与量との質量比が、好ましくは100:1〜100:50、より好ましくは100:1〜100:25、更に好ましくは100:2〜100:15の範囲内となるように付与しうる部材であることが好ましい態様である。
カーボンブラック(Mogul L,キャボット社)30質量部にスチレン−メタアクリル酸共重合のアルカリ金属中和塩を6質量部加え、更に、イオン交換水を加えて、総量を300質量部とした。この液に超音波ホモジナイザーにより超音波を掛けて、顔料を分散させた。更に、この分散液を遠心分離装置により遠心分離を掛けて、残渣部分100質量部を除去した。
スルファニル酸水溶液を加温し、撹拌しながら顔料100gを加えた。この混合物を撹拌しながら室温まで冷やし、14gの濃硝酸を滴下した。この溶液にNaNO2水溶液10gを添加し、反応が終了するまで撹拌した。この顔料に対し、脱塩処理を行なった。得られた表面処理顔料を顔料濃度が12質量%となるようにイオン交換水を加え、pHを7.5に調整した後、超音波ホモジナイザーを用いて分散を行なった。この分散液を遠心分離装置で、遠心分離処理(8000rpm×30分)を施し、残渣部分(全量に対して20%)を除去した。
所定の組成となるように色材溶液、水溶性溶媒、界面活性剤、イオン交換水等を適量加え、混合液を、混合、攪拌した。得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望の液体を得た。
・Cabojet−300(カルボン酸基/キャボット社製) 4質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体(酸価100/中和度95%) 0.5質量%
・ジエチレングリコール 25質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 0.2質量%
・イオン交換水 残部
この液体Aは、そのpHは7.4、表面張力は31mN/m、粘度は3.2mPa・sであった。
・Cabojet−200(スルホン酸基/キャボット社製) 4質量%
・スチレン−メタアクリル酸共重合体(酸価120/中和度90%) 0.7質量%
・ジエチレングリコール 20質量%
・グリセリン 5質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 0.5質量%
・イオン交換水 残部
この液体BのpHは8.0、表面張力は31mN/m、粘度は3.4mPa・sであった。
顔料処理方法1に従って処理した顔料を用い、所定の方法により作製した。
・Mogul L(顔料/表面官能基無し/キャボット社製) 4質量
・スチレン−メタアクリル酸共重合(酸価250/中和度80%) 0.7質量%
・ジエチレングリコール 20質量%
・ジグリセリンエチレンオキサイド付加物 5質量%
・ポリオキシエチレン−2−エチルヘキシルエーテル 0.5質量%
・イオン交換水 残部
この液体CのpHは8.1、表面張力は34mN/m、粘度は2.9mPa・sであった。
顔料処理方法2に従って処理した顔料を用い、所定の方法により作製した。
・C.I.Pigment Blue 15:3(スルホン酸基) 4質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体(酸価100/中和度95%) 0.6質量%
・ジエチレングリコール 20質量%
・プロピレングリコール 5質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1質量%
・イオン交換水 残部
この液体DのpHは7.4、表面張力は32mN/m、粘度は3.1mPa・sであった。
顔料処理方法2に従って処理した顔料を用い、所定の方法により作製した。
・C.I.Pigment Red 122(スルホン酸基) 4質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体(酸価100/中和度95%) 0.6質量%
・ジエチレングリコール 20質量%
・トリエチレングリコール 5質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1質量%
・イオン交換水 残部
この液体EのpHは7.6、表面張力は32mN/m、粘度は3.2mPa・sであった。
顔料処理方法2に従って処理した顔料を用い、所定の方法により作製した。
・C.I.Pigment Yellow 128(スルホン酸基) 4質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体(酸価100/中和度95%) 0.6質量%
・ジエチレングリコール 20質量%
・2−ピロリドン 5質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1質量%
・イオン交換水 残部
この液体FのpHは7.8、表面張力は32mN/m、粘度は2.9mPa・sであった。
・ジエチレングリコール 30質量%
・硝酸マグネシウム・6水和物 7.5質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1質量%
・イオン交換水 残部
この液体GのpHは5.6、表面張力は31mN/m、粘度は2.9mPa・sであった。
・C.I.アシッド ブルー9(染料) 3.5質量%
・ジエチレングリコール 20質量%
・1,5−ペンタンジオール 5質量%
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 2.5質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1質量%
・水酸化ナトリウム 0.4質量%
・2−ピロリドン−5−カルボン酸 3質量%
・イオン交換水 残部
この液体HのpHは3.5、表面張力は30mN/m、粘度は3.1mPa・sであった。
・ジエチレングリコール 20質量%
・ジグリセリンエチレンオキサイド付加物 10質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1質量%
・イオン交換水 残部
この液体IのpHは5.3、表面張力は31mN/m、粘度は2.8mPa・sであった。
印字は、800dpi、256ノズルの試作ピエゾプリントヘッドを用い、C2紙(富士ゼロックス社製)に対して第2の液体を吐出し、その上から第1の液体を吐出する方法で行った。更に、第1の液体、第2の液体の単面積当りの付与量を下記表1〜表3に記載のようにして、片面印字モード、及び、両面印字モードによる印字を行い、画像評価を実施した。この際、印字は一般環境下(温度23±0.5℃、湿度55±5%R.H)で行った。
また、画像評価は、図3〜図5に概略的に示す画像パターンに従って印字し、印字後24時間一般環境下に放置したサンプルに対して行った。
なお、図3に示す画像パターンAは、第2の液体を付与した領域と、第1の液体を付与した領域と、が完全に重なっている態様を示す。また、図4に示す画像パターンBは、第2の液体を付与した領域と、4種の第1の液体を付与した領域と、が完全に重なっている態様を示す。更に、図5に示す画像パターンCは、第2の液体を付与した領域と、第1の液体を付与した領域と、が一部で重なっている態様を示す。
なお、図4に示す画像パターンB中の領域a、領域b、領域c、及び領域dの4つの領域はいずれも同面積であり、また、図5に示す画像パターンC中の領域e、領域f、及び領域gの3つの領域はいずれも同面積である。
実施例1〜10及び比較例1〜9において、インクセットとして、前記各液体A〜Iのどの液体を画像パターンA〜Cを形成するためのどの液体に用いたか、画像パターンの種類、使用した液体の種類における〔(RD2×RM1)/(RD1×RM2)〕の値、(RD1/RM1)の値、使用した液体中の色材の体積平均粒子径、使用した液体の表面張力、更には、第1の液体と第2の液体との混合液における5μm以上の粗粒数、について表1〜表3に示す。
図3〜図5に示す画像パターンA〜Cのように、100%カバレッジパターンを含むチャートを連続して100枚印字し、100枚目の画像を目視により1枚目の画像と比較した。結果を表4及び表5に示す。
−評価基準−
◎ … 画像汚れが全く生じていないもの
〇 … 画像汚れが殆ど生じていないもの
△ … 画像汚れが生じているが、許容範囲内のもの
× … 画像汚れが生じており、許容範囲外のもの
図3〜図5に示す画像パターンA〜Cのように印字を行い、印字部分の光学濃度を、エックスライト404(エックスライト社製)を用いて測定した。画像パターンのいずれかの印字部において、基準に満たない場合には、下位の評価とした(例えば、いずれかの印字部分で△であり、他の印字部分は○である場合には、当該サンプルの評価は、△とした。)。以下いずれの評価方法においても、同様の評価基準である。結果を表4及び表5に示す。
◎ … 光学濃度が1.45以上
〇 … 光学濃度が1.4以上1.45未満
△ … 光学濃度が1.3以上1.4未満
× … 光学濃度が1.3未満(許容範囲外)
−評価基準(カラーインク)−
◎ … 光学濃度が1.2以上
〇 … 光学濃度が1.1以上1.2未満
△ … 光学濃度が1.0以上1.1未満
× … 光学濃度が1.0未満(許容範囲外)
色間滲みの評価は、異なる色が隣接するパターン(図4及び図5に示す画像パターンB及びC)を印字し、境界部分の滲み度合いを予め定めておいた限度見本に照合し、官能評価を行なった。結果を表5に示す。
−評価基準−
◎ … 滲みが確認できないもの
〇 … 滲みが少ないもの
△ … 滲みは発生しているが、許容レベルのもの
× … 滲みが激しく、許容範囲外のもの
図3〜図5に示す画像パターンA〜Cのように印字を行い、図3に示す画像パターンAでは印字領域と非印字領域との境界、図4に示す画像パターンBでは領域bと非印字領域との境界、図5に示す画像パターンCでは領域fと非印字領域との境界において、印字部の滲み度合いを限度見本に照合し、官能評価を行なった。結果を表4及び表5に示す。
−評価基準−
◎ … 滲みが確認できないもの
〇 … 滲みが少ないもの
△ … 滲みは発生しているが、許容レベルのもの
× … 滲みが激しく、許容範囲外のもの
図3〜図5に示す画像パターンA〜Cのように、100%カバレッジパターンを印字してから所定の時間経過後に画像パターン上に別のC2紙を1.9×104N/m2の荷重で押し当てる。この時、押し当てたC2紙側に液体が転写されなくなる時間を乾燥時間とした。結果を表4及び表5に示す。
−評価基準−
◎ … 乾燥時間が0.5秒未満
○ … 乾燥時間が0.5秒以上1秒未満
△ … 乾燥時間が1秒以上3秒未満
× … 乾燥時間が3秒以上(許容範囲外)
対して、表4及び表5に示すように、第1の液体と第2の液体とに相当する液体を接触するように記録媒体に吐出させて印字した比較例1〜比較例9では、本発明の範囲から外れており、画像汚れ、光学濃度、滲み、及び乾燥時間のいずれかが許容範囲外となっていることが判明した。
2 搬送ローラ
3 記録ヘッド
5 インクタンク
6 外部カバー
7 トレイ
8 画像形成部
9 給電信号ケーブル
10 キャリッジ
11 ガイドロッド
12 タイミングベルト
13 駆動プーリ
14 メンテナンスユニット
15 チューブ
16 バキュームポンプ
Claims (27)
- 少なくとも色材、水溶性溶媒、及び水を含有する第1の液体と、
少なくとも凝集剤、水溶性溶媒、及び水を含有し、前記第1の液体と混合されたときに該第1の液体中の前記色材を凝集させ、該色材と、前記水溶性溶媒及び前記水と、を分離させる第2の液体と、
を用いたインクジェット用インクセットを記録媒体に吐出させて印字するインクジェット記録方法であって、
(A)印字モードとして、片面印字モードと両面印字モードとを有し、
(B)前記両面印字モード時における前記第1の液体の単位面積当りの付与量をRD1、同モード時における前記第2の液体の単位面積当りの付与量をRD2で表わし、前記片面印字モード時における前記第1の液体の単位面積当りの付与量をRM1、同モード時における前記第2の液体の単位面積当りの付与量をRM2で表わす場合に、下記の関係式(1)を満たし、且つ前記RD 1 と前記RM 1 とが、RM 1 ≧RD 1 の関係を満たすことを特徴とするインクジェット記録方法。
- 同一色を印字する際に、前記RD1と、前記RM1と、が下記の関係式(2)を満たすことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
- 前記第1の液体及び/又は前記第2の液体の付与画素数を調整することで、上記の関係式(1)を満たすように制御することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
- 前記第1の液体の1画素当りの付与量及び/又は前記第2の液体の1画素当りの付与量を調整することで、上記の関係式(1)を満たすように制御することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
- 前記第1の液体及び/又は前記第2の液体への印加波形を変化させて吐出量を変えることで、該第1の液体の1画素当りの付与量及び/又は該第2の液体の1画素当りの付与量を調整することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録方法。
- 前記第1の液体の1画素当りの付与量及び前記第2の液体の1画素当りの付与量が、いずれも0.01ng以上25ng以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
- 前記第1の液体の1画素当りの付与量と前記第2の液体の1画素当りの付与量との質量比が、前記片面印字モード時において100:5〜100:100の範囲であり、かつ、前記両面印字モード時において100:1〜100:50の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
- 前記第1の液体が高分子物質を含有することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
- 前記高分子物質の酸価が30KOHmg/g以上150KOHmg/g未満であることを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録方法。
- 前記高分子物質の酸価が150KOHmg/g以上1,000KOHmg/g以下であり、かつ、該高分子物質の中和度が20%以上80%以下であることを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録方法。
- 前記高分子物質の質量平均分子量が2,000以上1,000,000以下であることを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録方法。
- 前記凝集剤が、無機電解質、有機アミン化合物、及び有機酸からなる群の中より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
- 前記色材が顔料であり、該顔料が、高分子分散剤により分散されている顔料、水に自己分散可能な顔料、樹脂により被覆された顔料、及び高分子グラフト顔料からなる群の中より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
- 前記色材の体積平均粒子径が30nm以上250nm以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
- 前記色材が染料であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
- 前記第2の液体中に色材が含まれることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
- 前記第1の液体の表面張力が、20mN/m以上60mN/m以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
- 前記第2の液体の表面張力が、20mN/m以上45mN/m以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
- 前記第1の液体及び第2の液体の粘度が、いずれも1.2mPa・s以上8.0mPa・s以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
- 前記第1の液体と前記第2の液体との混合液における5μm以上の粒子数が、500個/μL以上1,000,000個/μL以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
- 少なくとも色材、水溶性溶媒、及び水を含有する第1の液体と、
少なくとも凝集剤、水溶性溶媒、及び水を含有し、前記第1の液体と混合されたときに該第1の液体中の前記色材を凝集させ、該色材と、前記水溶性溶媒及び前記水と、を分離させる第2の液体と、
を用いたインクジェット用インクセットを記録媒体に吐出する記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置であって、
(A)印字モードとして、片面印字モードと両面印字モードとを有し、
(B)前記両面印字モード時における前記第1の液体の単位面積当りの付与量をRD1、同モード時における前記第2の液体の単位面積当りの付与量をRD2で表わし、前記片面印字モード時における前記第1の液体の単位面積当りの付与量をRM1、同モード時における前記第2の液体の単位面積当りの付与量をRM2で表わす場合に、下記の関係式(1)を満たし、且つ前記RD 1 と前記RM 1 とが、RM 1 ≧RD 1 の関係を満たすことを特徴とするインクジェット記録装置。
- 同一色を印字する際、前記RD1と、前記RM1と、が下記の関係式(2)を満たすことを特徴とする請求項21に記載のインクジェット記録装置。
- 前記第1の液体及び/又は前記第2の液体の付与画素数を調整することで、上記の関係式(1)を満たすように制御することを特徴とする請求項21に記載のインクジェット記録装置。
- 前記第1の液体の1画素当りの付与量及び/又は前記第2の液体の1画素当りの付与量を調整することで、上記の関係式(1)を満たすように制御することを特徴とする請求項21に記載のインクジェット記録装置。
- 前記第1の液体及び/又は前記第2の液体への印加波形を変化させて吐出量を変える手段を備え、該第1の液体の1画素当りの付与量及び/又は該第2の液体の1画素当りの付与量を調整することを特徴とする請求項24に記載のインクジェット記録装置。
- 前記第1の液体の1画素当りの付与量及び前記第2の液体の1画素当りの付与量が、いずれも0.01ng以上25ng以下であることを特徴とする請求項21に記載のインクジェット記録装置。
- 前記第1の液体の1画素当りの付与量と前記第2の液体の1画素当りの付与量との質量比が、前記片面印字モード時において100:5〜100:100の範囲であり、かつ、前記両面印字モード時において100:1〜100:50の範囲であることを特徴とする請求項21に記載のインクジェット記録装置。
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