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JP4655541B2 - 電磁軟鉄薄肉シートの製造方法 - Google Patents

電磁軟鉄薄肉シートの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電磁軟鉄の薄肉シートの製造方法に関し、光輝焼鈍炉によらず表面品質の良好な薄肉シートを得ることができる製造方法を提供する。
「電磁軟鉄」と呼ばれる、低炭素量の鋼が電磁機器の材料として使用されている。この材料は、厚さが5ミリメートル以下の薄肉シート状の素材として提供され、加工される場合が多い。薄肉シートの製造は、つぎの工程によっており、
熱間圧延−冷間圧延(中間圧延)−焼鈍−冷間圧延(最終圧延)−スリッティング
中間圧延に続いて行なう焼鈍は歪取り焼鈍であって、最終圧延を容易にするとともに、製品シートの延性を高く保ち、プレス加工など最終製品への加工性を良好にするために必要である。
この焼鈍処理は、電磁軟鉄の薄肉シートのコイルを加熱炉に装入して行なうが、巻取られているシートの間で焼き付きが生じる。焼き付きは、シートを繰り出したときに表面キズとなり、加工製品の歩留まりを低くする。焼き付きが起こる程度は、シートの肉厚が薄いほど、また炭素含有量が低いほど高い。そこで、シート間の焼き付きを軽減する目的で、コイルの巻き取り時の張力を低くしてシートがあまり密着しないようにすること、また、焼鈍炉内でのコイルを専用の架台に乗せることにより、コイル自身に加わる加重を低減することなどが試みられたが、決定的な効果は得られなかった。
結局、電磁軟鉄の薄肉シートの焼鈍時に生じる焼き付きを避ける抜本的な対策は、当面のところ、ステンレス帯鋼の製造に使用される光輝焼鈍炉のような、シート間の接触のない状態で加熱する装置を使用することである。光輝焼鈍炉を使用する製造プロセスは、当然にコストが高くなる。それゆえコスト面から、電磁軟鉄薄肉シートの焼鈍をコイルに巻き取った状態で行なえるようにすることが要請されていた。
本発明の目的は、上述の要望に応え、焼鈍をコイルの状態で行なっても、シート間の焼き付きが低減され、冷間圧延製品の表面に生じるキズが少ない、したがって後続の加工工程により製造した最終製品の良品歩留まり向上を可能にする焼鈍品が得られるような電磁軟鉄薄肉シートの製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成する本発明の電磁軟鉄薄肉シートの製造方法は、
粗圧延(熱間)−中間圧延(冷間)−歪取り焼鈍−最終圧延(冷間)
の工程を含む電磁軟鉄の薄肉シートを製造する方法において、中間圧延圧下率50%以上で実施すること、歪取り焼鈍に先立ってシートの表面を洗浄し、中間圧延において発生した微細鉄粉を除去した後、シートの表面に焼き付き防止剤を塗布すること、および最終圧延を圧下率10〜20%の範囲から選択して実施することを特徴とする。
本発明の方法にしたがって電磁軟鉄薄肉シートを製造すれば、中間圧延と最終圧延との間の工程である歪取り焼鈍をコイルの状態で行なっても、シートの焼き付きに起因する最終圧延シートの表面キズが顕著に軽減される。それによって、この電磁軟鉄薄肉シートを加工して得られる最終製品の良品歩留まりが明確に向上する。
電磁軟鉄の規格(JIS C2504)には、現在、SUY−0からSUY−3の4種がある。化学組成は、質量%で、いずれも、C:0.03%以下、Mn:0.50%以下、Si:0.20%以下、残部Feおよび不可避の不純物である。これら電磁軟鉄の中間圧延の圧下率と、最終製品である薄肉シートの磁気特性値とは、相関関係のあることがわかった。圧下率50%以上で高い磁気特性が得られるが、60%以上とすることで、より高い磁気特性が得られた。
シートの表面を粗くする工程は、表面をショットブラストにより粗くした、「ダルロール」と呼ばれるロールをダブルロール配置で使用し、そのロールと接触させることにより実施することが推奨される。この手法の効果は、中間圧延後のシートの表面を、アラサRyが3μm以上になるようにすれば、明確に得られる。ただし、この表面アラサが大きすぎると、最終圧延シートの表面アラサも大きくなって、多くの用途にとって不都合が生じるから、実際に採用できるアラサは6μm程度である。
シートの表面を洗浄する工程は、電磁軟鉄が錆びやすい材料であることから、非水性の洗浄液を使用して実施すべきである。具体的には、灯油またはそれに近い性状の炭化水素油が適切である。中間圧延により生じた微細な鉄粉がシートの間に残っていると、焼鈍時の加熱によりそれが拡散して、両側のシートを接着させる作用をし、キズの原因になるので、微細鉄粉を除去することは有効である。
洗浄に続いてシートの表面に塗布する焼き付き防止剤としては、シリコーン系の焼付き防止塗料を用いるとよい。この焼き付き防止塗料はポリシロキサン樹脂を非水性の溶媒に溶解したものであって、加熱されると最終的にはケイ素の酸化物としてシートの間に存在する。酸化ケイ素は鉄と反応しないから、微細鉄粉と違ってシートを接着することがなく、むしろシートを離間する働きをする。
最終圧延の圧下率は、通常のプロセスでは3〜10%程度が採用されているが、それより若干高い値、具体的には10〜20%の範囲から選択することが好ましい。このような高い圧下率を選べば、表面形状が平坦化され、表面粗さが低減するという利点がある。
C:0.01%、Mn:0.4%を含有し、残部がFeおよび不可避の不純物からなる電磁軟鉄を溶製し、鋳造および熱間圧延を経て、厚さ2.4mmの素材コイルを用意した。この熱間圧延コイルを、冷間の中間圧延により、厚さ0.35mmの中間圧延コイルとした。圧下率は、85%である。中間圧延のロールとして、サンドブラストにより表面のアラサをRy6.0μmにしたダルロールを用い、圧延してロール表面形状を転写することによって、ほぼ同等の表面アラサを与えた。
これを巻取ったコイルを、温度620℃の焼鈍炉に装入して、18時間焼鈍した。焼鈍したコイルを冷間の最終圧延にかけて、厚さ0.3mmの電磁軟鉄のシートとした。この最終圧延シートの表面に認められたキズのうち、通常の加工により最終製品にした場合に不良品を作る可能性のあるキズの数を調べたところ、ダルロール加工をしなかった場合に比べて、少なくとも50%のキズの減少が認められた。電磁軟鉄としての磁気特性は、良好であった。
実施例1で用意した中間圧延シートを、ほぼ密閉した洗浄槽に入れた灯油の中を通過させた。通板速度は50m/分であり、灯油は、洗浄槽にその後部から60L/分の割合で供給し、同じ量を前部から抜き出して、槽外で濾過することにより、洗い流した微細鉄粉を除去した。続いて、ゴム製のワイパーで拭き取ることによって、油切りを行なった。この工程に連続して、シリコーン樹脂を炭化水素溶媒に溶解してなる焼き付き防止剤「ダイコンプS」(大同化学製)をシート表面に掛け流し、約50mg/m2の塗布量になるように塗布した。綿製のパッドで軽く拭き取るものの、積極的な乾燥を行なわず、巻き取ってコイルとした。
上記の表面洗浄−焼き付き防止剤塗布をした中間圧延シートのコイルを、実施例1と同じ条件で焼鈍した。焼鈍した電磁軟鉄シートのコイルを、冷間の最終圧延にかけて、厚さ0.3mmの電磁軟鉄のシートとした。実施例1と同様に、シートの使用にとって支障となるキズを調べて、この処理をしなかった場合より56%のキズが減少したことがわかった。この場合も、電磁軟鉄としての磁気特性が良好であったことはもちろんである。

Claims (5)

  1. 粗圧延(熱間)−中間圧延(冷間)−歪取り焼鈍−最終圧延(冷間)
    の工程を含む電磁軟鉄の薄肉シートを製造する方法において、中間圧延圧下率50%以上で実施すること、歪取り焼鈍に先立ってシートの表面を洗浄し、中間圧延において発生した微細鉄粉を除去した後、シートの表面に焼き付き防止剤を塗布すること、および最終圧延を圧下率10〜20%の範囲から選択して実施することを特徴とする電磁軟鉄の薄肉シートの製造方法。
  2. シートの表面を洗浄するに先立ち、シートの表面を粗くする処理を施す請求項1の製造方法。
  3. シートの表面を粗くする処理を、表面をショットブラストにより粗くしたダルロールとの接触により実施し、粗さRyを3μm以上にする請求項の製造方法。
  4. シートの表面洗浄を、灯油を用いて実施する請求項1ないし3のいずれかの製造方法。
  5. 焼き付き防止剤塗布を、シリコーン系の焼き付き防止塗料を用いて実施する請求項1ないし4のいずれかの製造方法。
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