JP4640738B2 - ウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品及びその製造方法 - Google Patents
ウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4640738B2 JP4640738B2 JP2000267553A JP2000267553A JP4640738B2 JP 4640738 B2 JP4640738 B2 JP 4640738B2 JP 2000267553 A JP2000267553 A JP 2000267553A JP 2000267553 A JP2000267553 A JP 2000267553A JP 4640738 B2 JP4640738 B2 JP 4640738B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- isolated
- contact
- bump
- burn
- board
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Testing Of Individual Semiconductor Devices (AREA)
- Measuring Leads Or Probes (AREA)
- Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウエハ上に多数形成された半導体デバイスの検査(試験)をウエハの状態で一括して行うために使用されるウエハ一括コンタクトボードの構成部品であるコンタクト部品及びその製造方法等に関する。
【0002】
【従来の技術】
ウエハ上に多数形成された半導体ディバイスの検査は、プローブカードによる製品検査(電気的特性試験)と、その後に行われる信頼性試験であるバーンイン試験に大別される。
バーンイン試験は、固有欠陥のある半導体ディバイス、あるいは製造上のばらつきから、時間とストレスに依存する故障を起こすディバイスを除くために行われるスクリーニング試験の一つである。プローブカードによる検査が製造したディバイスの電気的特性試験であるのに対し、バーンイン試験は熱加速試験と言える。
【0003】
バーンイン試験は、プローブカードによって1チップ毎に行われる電気的特性試験の後に、ウエハをダイシングによりチップに切断し、パッケージングしたものについて一つずつバーンイン試験を行う通常の方法(1チップバーンインシステム)ではコスト的に実現性に乏しい。そこで、ウエハ上に多数形成された半導体ディバイスのバーンイン試験を一括して一度に行うためのウエハ一括コンタクトボード(バーンインボード)の開発及び実用化が進められている(特開平7−231019号公報)。ウエハ一括コンタクトボードを用いたウエハ・一括バーンインシステムは、コスト的に実現可能性が高い他に、ベアチップ出荷及びベアチップ搭載といった最新の技術的な流れを実現可能にするためにも重要な技術である。
【0004】
バーンイン試験の内容を細分して以下に示す。
スタティックバーンイン(static burn-in)は、高温下において、定格もしくはそれを超える電源電圧を印加し、ディバイスに電流を流して温度及び電圧ストレスをディバイスに加えるバーンイン試験であり、高温バイアステストとも言われる。
ダイナミックバーンイン(dynamic burn-in)は、高温下において、定格もしくはそれを超える電源電圧を印加し、ディバイスの入力回路に実動作に近い信号を印加しながら行うバーンイン試験である。
モニタードバーンイン(monitored burn-in)は、ダイナミックバーンインにおいて、ディバイスの入力回路に信号を印加するだけでなく、出力回路の特性もモニターできる機能を持ったバーンイン試験である。
テストバーンイン(test burn-in)は、バーンインにおいて、被試験ディバイスの良否判定、評価を行えるバーンイン試験である。
【0005】
ウエハ一括コンタクトボードは、ウエハ一括で検査する点、及び加熱試験に用いる点で、従来プローブカードとは要求特性が異なり、要求レベルが高い。ウエハ一括コンタクトボードが実用化されると、上述したバーンイン試験(電気的特性試験を行う場合を含む)の他に、従来プローブカードによって行われていた製品検査(電気的特性試験)の一部を、ウエハ一括で行うことも可能となる。
【0006】
図11にウエハ一括コンタクトボードの一具体例を示す。
ウエハ一括コンタクトボードは、図11に示すように、ウエハ一括コンタクトボード用多層配線基板(以下、多層配線基板という)10上に、異方性導電ゴムシート20を介して、コンタクト部品30を固定した構造を有する。
コンタクト部品30は、被検査素子と直接接触するコンタクト部分を受け持つ。コンタクト部品30においては、絶縁性フィルム32の一方の面には孤立バンプ33が形成され、他方の面には孤立バンプ33と一対一で対応して孤立パッド34が形成されている。絶縁性フィルム32は、熱膨張による位置ずれを回避するため低熱膨張率のリング31に張り渡されている。孤立バンプ33は、ウエハ40上の各半導体ディバイス(チップ)の周縁又はセンターライン上に形成された電極(1チップ約600〜1000ピン程度で、この数にチップ数を乗じた数の電極がウエハ上にある)に対応して、この電極と同じ数だけ対応する位置に形成されている。
多層配線基板10は絶縁性フィルム32上に孤立する各バンプ33に孤立パッド34を介して所定のバーンイン試験信号等を付与するための配線及びパッド電極を絶縁性基板の上に有する。多層配線基板10は配線が複雑であるため多層配線構造を有する。また、多層配線基板10では、熱膨張による絶縁性フィルム32上の孤立パッド34との位置ずれによる接続不良を回避するため低熱膨張率の絶縁性基板を使用している。
異方性導電ゴムシート20は、多層配線基板10上のパッド電極(図示せず)と絶縁性フィルム32上の孤立パッド34とを電気的に接続する接続部品であって、主面と垂直な方向にのみ導電性を有する弾性体(シリコン樹脂からなり、金属粒子が前記孤立パッド34及び前記パッド電極に対応する部分に埋め込まれた異方性導電ゴム)を有するシート状の接続部品である。異方性導電ゴムシート20は、シートの表面に突出して形成された異方性導電ゴムの凸部(図示せず)で絶縁性フィルム32上の孤立パッド34に当接することで、ゴムの弾性、可撓性と絶縁性フィルム32の可撓性との両者が相まって、半導体ウエハ40表面の凹凸及び孤立バンプ33の高さのバラツキ等を吸収し、半導体ウエハ上の電極と絶縁性フィルム32上の孤立バンプ33とを確実に接続する。
【0007】
各半導体ディバイス(チップ)には集積回路の電源端子、グランド端子及び信号の入出力端子(I/O端子)となる電極がそれぞれ形成され(電源電極、グランド電極、I/O電極)、半導体チップの全ての電極に対応してウエハ一括コンタクトボードの孤立バンプ33が一対一の関係で形成され、接続されるようになっている。また、ウエハ一括コンタクトボードにおける多層配線においては、配線の数を減らす目的で、電源配線、グランド配線及び信号の入出力配線(I/O配線)をそれぞれ共通化している。
【0008】
コンタクト部品の製造方法を以下に示す。
図4は、コンタクト部品の製造工程の一部を示す断面図である。
まず、図4(1)に示すように、厚さ約18μmの銅箔104にポリイミド前駆体を約25μmの厚みにキャスティングした後、ポリイミド前駆体を加熱して乾燥及び硬化させて、銅箔104とポリイミドフィルム105を貼りあわせた構造の積層フィルム103を用意する。
次いで、図4(1)に示すように、平坦度の高いアルミニウム板101上に厚さ5mmの均一の厚さのシリコンゴムシート102を置き。このシリコンゴムシート102上に、積層フィルム103を銅箔104側を下にして均一に展開した状態で吸着させる。
次に、図4(1)に示すように、直径約8インチ、厚さ約2mmの円形のSiCリング(セラミックリング)106の接着面に熱硬化性接着剤107を薄く均一に(50〜100μm)塗布しする。ここで、熱硬化性接着剤としては、バーンイン試験の設定温度(80〜150℃)よりも0〜50℃高い温度で硬化するものを使用する。
【0009】
次に、図4(2)に示すように、接着面に熱硬化性接着剤107を塗布したSiCリング106を積層フィルム103上に置き、このSiCリング106上に平坦度の高いアルミニウム板(重さ約2.5kg)を重石板112として載せる。
【0010】
上記準備工程を終えたものをバーンイン試験の設定温度(80〜150℃)以上の温度(例えば200℃、2.5時間)で加熱して前記積層フィルム103と前記SiCリング106を接着する(図4(3))。
【0011】
次に、図5(1)に示すように、上記加熱接着工程を終えたものを常温まで冷却し、加熱前の状態まで収縮させる。カッターでSiCリング106の外周に沿ってSiCリング106の外側の積層フィルム103を切断除去する。
【0012】
次に、図5(2)に示すように、積層フィルム103におけるポリイミドフィルム105の所定の位置に、エキシマレーザーを用いて、直径約30μmφのバンプホール108を形成する。
【0013】
次に、銅箔104の表面がメッキされないように保護した後、銅箔104にメッキ用電極の一方を接続してNiの電気メッキを行う。図5(3)に示すように、メッキはバンプホール108を埋めるようにして成長した後、ポリイミドフィルム105の表面に達すると、等方的に広がってほぼ半球状に成長し、硬質Ni合金からなるバンプ109が形成される。
【0014】
次に、銅箔104上にレジストを塗布し、露光、現像によりレジストパターンを形成し(図示せず)、このレジストパターンをマスクにして、銅箔104をエッチングして、図12に示すように孤立パッド110を形成する。図13に平面図を示す。なお、図13については図12と同一番号を付して説明を省略する。
以上の工程を経てコンタクト部品が製造される。
このように、ウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品は、張力を持たせたまま熱膨張率がシリコンに近いセラミックリングに張り付けることにより、バーンイン温度(例えば120℃程度)でもポリイミドフィルムの熱膨張に左右されず、セラミックリングの熱膨張及び収縮に追従できるように設計されたものである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記方法では、銅箔104とポリイミドフィルム105を貼りあわせた構造の積層フィルム103を熱膨張させた状態で張力を持たせてSiCリング106に加熱接着しているので、接着後、常温に戻した際に、銅箔104の収縮張力がSiCリング106の中心方向にかかる状態になる。このとき、SiCリング106は、銅箔104の張力によりリング径8インチ(200mm)に対し径方向に50〜100μm程度収縮する。
その後、銅箔104をエッチングして孤立パッド110を形成するときに、ほとんどの銅箔104がエッチングにより除去されてしまうので(図13参照)、銅箔104によって中心方向にかかっていた収縮張力が開放され、SiCリング106は元の寸法に戻ろうとする。このとき、ポリイミドフィルム105の張力が残るが、銅箔104の張力に比べはるかに小さいので、SiCリング106はほぼ元の寸法に戻ってしまう。その結果として、柔軟なポリイミドフィルム105は、SiCリング106が元の寸法に戻る動きに追従するため、ポリイミドフィルム105上の孤立パッド110及び孤立バンプ109の位置がリングが膨張した分だけ外側にずれ、孤立パッド110及び孤立バンプ109の位置精度が悪化するという問題があった。
特に、近年においてはウエハ上の半導体ディバイス(チップ)の狭ピッチ化(160μm以下)が進んでおり、孤立バンプの位置精度の要求が厳しくなってきており(±10μm以内)、その要求に応えることが困難であった。具体的には、孤立バンプとウエハー上の電極との位置ずれによってバーンイン試験時にショートが発生してウェハー上のチップにダメージを与える障害が起きるおそれがあった。
また、孤立パッドの位置ずれにより、多層配線基板と接続するための異方性導電ゴムとの位置ずれが起こり、ウエハ一括コンタクトボードとしての製品不良が発生するおそれがあった。
【0016】
上記問題を解消するため、銅箔104をエッチングする前後のSiCリング106による位置ずれを予め予想し、孤立パッド及び孤立バンプの位置を縮小した寸法の孤立パッド形成用露光マスク及びバンプホール形成用のレーザー加工データを作製し、これらを利用してコンタクト部品を作製する方法が考えられる。
しかし、この方法の場合、積層フィルム103をSiCリング106に張り付けた時点で、積層フィルム103の張力が均一でなかったりする場合があるので(この原因は貼り方の不均一等、銅箔の厚みの不均一等が部分部分の張力の不均一を招くためである)、銅箔をエッチングする前後のセラミックリングによる位置ずれを正確に予想することができない。孤立パッド及び孤立バンプの形成位置はデバイス毎に異なり、孤立パッド及び孤立バンプの形成位置によって位置ずれ量が異なるので、この位置ずれを正確に予想して、孤立パッド形成用露光マスク及びバンプホール形成用のレーザー加工データを作製することは困難であり、事実上不可能である。
【0017】
また、孤立パッド及び孤立バンプは、ウエハ上各チップ上の電極に一対一で対応して形成しなくてはならず、ウエハ上の電極の挟ピッチ化に対応するためには、場合により、図14(1)に示すように、ポリイミドフィルム105上に形成した孤立パッド110間のポリイミドフィルム105に切り込み120を入れないと、ウエハ上の電極、孤立パッド及び孤立バンプの高さのバラツキに対応するためのフレキシブル性が損なわれる場合がある。
しかし、この場合、図14(2)に示すように、銅箔をエッチングして孤立パッド110を形成したときに、切れ込み120が広がり、孤立パッド及び孤立バンプの位置精度がさらに悪くなる。
【0018】
さらに、上述したウエハ一括コンタクトボードを用いてウエハ一括バーンイン試験を行う場合、ウェハ上の全チップを同時に測定するため、各チップのスイッチングの際に発生するノイズが非常に多く、このノイズ波形が入力パルス信号と重なることが原因で誤動作(エラー)等が生じ、問題があることが判明した。このため、従来のウエハ一括コンタクトボードにおいては、10MHz程度までしか電源電圧を付与できず、高周波特性が十分でないという問題がある。
【0019】
本発明はこのような背景の下になされたものであり、孤立パッド及び孤立バンプの位置精度をより向上させたウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品及びその製造方法等の提供を第一の目的とする。
また、上記孤立パッド及び孤立バンプの位置精度をより向上させたウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品を、コスト増や工程増なく簡単に製造できるウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品及びその製造方法等の提供を第二の目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、以下に示す構成としてある。
【0021】
(構成1) ウエハ上に多数形成された半導体デバイスの試験を一括して行うために使用されるウエハ一括コンタクトボードにおけるコンタクト部分を受け持つコンタクト部品であって、
リングに張り渡された絶縁性フィルムと、該絶縁性フィルムの一方の面に形成された孤立パッドと、該孤立パッドと一対一で対応して前記絶縁性フィルム他方の面に形成されかつ前記孤立パッドと接続された孤立バンプと、を有するウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品において、
前記絶縁性フィルムの表面及び/又は裏面に、少なくとも一つの前記孤立パッド及び/又は前記孤立バンプを避けて、残しパターンを形成したことを特徴とするウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品。
【0022】
(構成2) 前記孤立パッド及び/又は前記孤立バンプの位置ずれが、5ppm%以下となるように前記残しパターンを形成したことを特徴とする構成1記載のウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品。
【0023】
(構成3) ウエハ上に多数形成された半導体デバイスの試験を一括して行うために使用されるウエハ一括コンタクトボードであって、
構成1又は2に記載のウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品と、
絶縁層を介して配線を積層し、絶縁層に形成されたコンタクトホールを介して上下の配線を接続した構造を有するウエハ一括コンタクトボード用多層配線基板と、
前記多層配線基板と前記コンタクト部品とを電気的に接続する異方性導電ゴムシートとを有することを特徴とするウエハ一括コンタクトボード。
【0024】
(構成4) リングに張り渡された絶縁性フィルムと、該絶縁性フィルムの一方の面に形成された孤立パッドと、該孤立パッドと一対一で対応して前記絶縁性フィルム他方の面に形成されかつ前記孤立パッドと接続された孤立バンプと、を有するウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品の製造方法であって、
前記絶縁性フィルムの一方の面及び/又は他方の面に、少なくとも一つの孤立パッド及び/又は孤立バンプを避けて、残しパターンを形成する工程を有することを特徴とするウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品の製造方法。
【0025】
(構成5) 絶縁性フィルムと導電層とを積層した構造の積層フィルムを用意する工程と、
所定の温度でリング上に前記積層フィルムを張り付ける際に、常温に戻した時に導電層によって前記積層フィルムが収縮する張力を持たせて張り付ける工程と、
前記前記積層フィルムにおける絶縁性フィルムの所定の位置にバンプホールを形成する工程と、
導電層にメッキ用電極の一方を接続して電気メッキを行い、少なくとも前記バンプホール内にメッキを成長させて孤立バンプを形成する工程と、
前記導電層を選択的にエッチングして、前記絶縁性フィルム上の前記バンプに対応する位置に孤立パッドを形成するとともに、前記絶縁性フィルム上に少なくとも一つの前記孤立パッドを避けて、残しパターンを形成する工程と、
を有することを特徴とする構成4記載のコンタクト部品の製造方法。
【0026】
(構成6) 前記絶縁性フィルムの前記孤立バンプを形成する側の面に導電層を形成する工程と、
前記絶縁性フィルムの孤立バンプを形成する側の面に少なくとも一つの前記孤立バンプを避けて、残しパターンを形成する工程と、
を有することを特徴とする構成5記載のコンタクト部品の製造方法。
【0027】
【作用】
構成1にあるように、本発明のコンタクト部品の製遠方法においては、絶縁性フィルム上に残しパターンを形成しているので、銅箔などの導電層をエッチングして孤立パッドを形成した際に、導電層のエッチングによる張力解除が極めて小さいため、絶縁性フィルムの外周部方向への伸びは極めて小さく、導電層の張力解除によって発生する孤立パッド及び孤立バンプの位置精度の悪化は極めて小さい。したがって、孤立パッド及び孤立バンプの位置精度が高く、高精度のコンタクト部品が得られる。
つまり、本発明では、SiCリングの元に戻ろうとする復元力に比べ、ポリイミドフィルムの張力が非常に弱いことが原因であるので、ポリイミドフィルム上に残しパターンを形成しておき、この残しパターンによって、セラミックリングの復元力に対抗させている。
なお、本発明においては、絶縁性フィルムの孤立バンプ形成側の面にも残しパターンを形成することができる。この場合、絶縁性フィルムにおける孤立バンプ形成側の面上の残しパターンの厚さは孤立バンプの高さを超えない厚さとすることが好ましく、孤立バンプの高さに比べ十分低い厚さとすることがさらに好ましい。このように絶縁性フィルムの表裏に残しパターンを形成することによって、孤立パッド及び孤立バンプの位置精度をより高めることができる。
【0028】
構成2にあるように、孤立パッド及び/又は孤立バンプの位置ずれが、5ppm以下となるように前記残しパターンを形成することが好ましい。具体的には、例えば、孤立パッド及び/又は孤立バンプの位置ずれがリング径8インチ(約200mm)に対し10μm以下となるように前記残しパターンを形成することが好ましい。8μm以下がさらに好ましく、5μm以下がより好ましい。
【0029】
残しパターンの態様は、レイアウト上許されるならば、図1に示すように、絶縁性フィルム32上の全面に形成した導電層のうち各孤立パッド34の周囲だけをエッチングし、その他の部分は残しパターン35とすると、リングの復元力による伸びは最小に抑えられる。
図1の場合、なるべく残しパターン35の面積が大きくなるようにすることが好ましい。
【0030】
残しパターンの態様が、図2(1)に示すようなリング状である場合、リング31の復元力に対し、リング状の残しパターン35が均等に対抗するので、リング状の残しパターン35より内側の絶縁性フィルム32の伸びが抑えられ、孤立パッド34及び孤立バンプ(図示せず)の位置精度を維持できる。さらに、図2(1)に示すようなリング状の残しパターン35の場合、孤立パッド34及び孤立バンプのレイアウト上の制約が最も少なく、挟ピッチ化の進行に対応できる点で、好ましい。
リング状の残しパターンは、図2(2)又は(3)に示すようにリング状の残しパターン35の一部が途切れた態様としてもリング31の復元力に対抗する効果がある。
図2(1)〜(3)の場合、リング状の残しパターン35は太いほど位置精度は良くなる。また、特に(1)、(3)の場合、リングの径方向に対してほぼ均等に引張張力に抗することができるためより好ましい。
【0031】
残しパターンの態様が、図3(1)に示すような格子状である場合、リング31の復元力に対し、格子状の残しパターン35が均等に対抗するので、絶縁性フィルム32の伸びが抑えられ、孤立パッド34及び孤立バンプ(図示せず)の位置精度を維持できる。さらに、図3(1)に示すような格子状の残しパターン35の場合、ディバイスのチップの配列に対応させやすいので好ましい。
格子状の残しパターンの場合、図3(2)に示すように、格子状パターン35の端部がリング31と重なるようにしてもよい。この場合、リング自体の伸びを抑制することもでき好ましい。
格子状の残しパターンの場合、図3(3)に示すような複数の孤立パッド34をブロック単位で囲む態様や、図3(4)に示すような各孤立パッド34単位で囲む態様などが挙げられる。
なお、図3(3)の場合、挟ピッチ対応のため、各孤立パッド34間の絶縁性フィルム32に切り込み38を入れ、高さ方向のフレキシブル性を持たせることもできる。
【0032】
残しパターンの他の態様としては、レイアウト上許されるならば、放射状などの態様が挙げられる。
【0033】
構成3によれば、本発明では、上述したように孤立パッド及び孤立バンプの位置精度が高く、高精度のコンタクト部品が得られる。このため、例えば、コンタクトボード組立の際に孤立パッドと異方性導電ゴムシートとの位置ずれによる製品不良が生じることがなく、また、バーンイン試験において、孤立バンプとウエハ上の電極との位置ずれによってバーンイン試験時にショートが発生してウェハー上のチップにダメージを与える障害が起きることがない。したがって、高歩留まりでウエハ一括コンタクトボードが得られる。
【0034】
本発明では、コンタクト部品における絶縁性フィルム上の残しパターンに、多層配線基板におけるGND配線又は電源配線を接続することによって、高周波に対するノイズを低減し、高周波特性を向上させることができる。また、残しパターンを利用することによって、コスト増や工程増なく簡単に高周波特性の向上を図ることができる。特に、この残しパターンに、多層配線基板における電源共通配線又はGND共通配線を接続することによって、絶縁性フィルム上の孤立GNDパッド又は孤立電源パッドをすべて残しパターンに接続でき、したがって、GND共通配線又は電源共通配線を低抵抗化でき、GND又は電源を強化できるので好ましい。
多層配線基板におけるGND配線又は電源配線を残しパターンに接続する方法は特に制限されないが、例えば、図9に示すように、ウエハ一括コンタクトボードの周辺部において、絶縁性フィルム32上の残しパターン36を、異方性導電ゴムシート20及び多層配線基板10におけるGND、I/O及び電源接続用の異方性導電ゴム21及びパッド電極12とは別途に設けた異方性導電ゴム21’及びGNDパッド12’を介して、多層配線基板10におけるGND配線(グランドトレース)15と接続することができる。
なお、残しパターンの態様が、図1に示すような態様である場合、高周波特性が最も良くなる。
また、絶縁性フィルムの表裏に残しパターンを形成する場合は、表裏の残しパターンの双方を多層配線基板におけるGND配線又は電源配線のどちらか一方に接続することができる。この場合、高周波特性がより良くなる。
【0035】
構成4又は構成5によれば、上述した孤立パッド及び孤立バンプの位置精度が高いウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品を、コスト増や工程増なく簡単に製造できる。
【0036】
なお、本発明においては、絶縁性フィルムの孤立バンプを形成する側の面に前記孤立バンプを避けて、残しパターンを形成することもできる(構成6)。残しパターンの態様に関しては上述した態様と同様である。この場合、残しパターンは導電性を有しない材料で形成されたものであっても良い。
また、本発明においては、導電層をエッチングして孤立パッド及び残しパターンを形成する前に、導電層上に導電性を有しない材料で形成された残しパターンを形成しておくことも可能である。
【0037】
【発明の実施の形態】
本発明のウエハ一括コンタクトボードにおけるコンタクト部品について説明する。
コンタクト部品において、絶縁性フィルムは、電気絶縁性を有するものであればその材質は特に限定されないが、絶縁性と共に可撓性を有するものが好ましく、具体的にはポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ABS共重合体樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フッ素系樹脂などの熱硬化性樹脂、又は熱可塑性樹脂が挙げられ、目的に応じて適宜選択することができる。これらの樹脂のうち、耐熱性、耐薬品性及び機械的強度に優れ、加工性等に優れるポリイミド系樹脂が特に好適に使用される。ポリイミドは紫外領域に大きな吸収をもつため、レーザアブレーション加工に適している。ポリイミドフィルムは柔軟性が高いので、コンタクト部品上の孤立バンプや被検査体上の電極(接点)の高さのバラツキを吸収できる。
絶縁性フィルムの厚さは任意に選択することができる。ポリイミドフィルムの場合、後述するバンプホールの形成性の点からは通常5〜200μm程度が好ましく、10〜50μmがより好ましい。
【0038】
コンタクト部品の絶縁性フィルム上における孤立パッド及び残しパターンを形成するための導電層の材料としては、導電性を有するものであればよいが、残しパターンを形成したときにリングの復元力に対抗する力の強い材料が好ましい。このような材料としては、例えば銅、ニッケル、クロム、アルミニウム、金、白金、コバルト、銀、鉛、錫、インジウム、ロジウム、タングステン、ルテニウム、鉄などの単独金属、又はこれらを成分とする各種合金(例えば、ハンダ、ニッケル−錫、金−コバルト)などが挙げられる。後述するように、孤立バンプ等を電解メッキで形成する場合は、電解メッキにおいて電極(陰極)となるような導電層を選択する。導電層は、上記各金属の層からなる単層構造であってもよく、積層構造であってもよい。例えば、絶縁性フィルム側から、CrやNiなどの下地膜、Cu膜、Ni膜、Au膜を順次積層した積層構造とすることができる。この場合、Cr下地膜又はNi下地膜は、ポリイミドフィルムなどの絶縁性フィルムとの付着性を向上させるので、好適である。Cu膜は導電層の主体となる。Ni膜は、Cuの酸化防止の役割、導電層の機械的強度を向上させる役割、及び導電層の最表面にAu層を形成するための中間層としての役割がある。Au膜は、導電層表面の酸化防止及び、接触抵抗を下げる目的で形成される。なお、Au膜の代わりに、金−コバルト合金、ロジウム、パラジウムなどを用いることができ、特に金−コバルト合金を用いると孤立パッドの機械的強度が大きくなる。
【0039】
これらの導電層の形成方法としては、スパッタ法や蒸着法などの成膜方法や、無電解メッキ、電解メッキなどのメッキ法、あるいは銅箔などの金属箔を利用する方法などを使用することができる。また、スパッタ法とメッキ法との組合せて導電層を形成することができる。例えば、スパッタ法で薄く膜を付けた後、メッキにより厚く膜をつけることができる。
なお、Cu膜上のNi膜やAu膜などは、機械的強度が要求され、比較的厚膜である必要性から、メッキ法(無電解メッキ、電解メッキ)で形成することが望ましい。
導電層の厚さは特に限定されず、適宜設定することができる。
【0040】
絶縁性フィルム上の孤立パッド及び残しパターンは、例えば、絶縁性フィルムの全面に形成した導電層をパターニングすることによって同一工程で同時に形成できる。具体的には例えば、絶縁性フィルムの全面に形成した導電層上にレジストパターンを形成した後、露出している導電層をエッチングして、所望の孤立パッド及び残しパターンを得る。
【0041】
コンタクト部品における孤立バンプの構成材料としては、導電性を有する金属であれば特に限定されないが、上述した導電層と同じ材質が挙げられる。これらのうち、Ni、Au、Ag、Cu、Sn、Co、In、Rh、Cr、W、Ruまたはこれらの金属成分を主とする合金等が好ましい。
【0042】
孤立バンプの形成方法としては、電解メッキ法、無電解メッキ法、CVD法などが挙げられるが、なかでも、形状の制御性がよく、高精度の孤立バンプを形成できるため、電解メッキ法が好ましい。
電解メッキ法で孤立バンプを形成する方法においては、絶縁性フィルムに導電層及びバンプホール(バンプを形成するための穴であり、孤立バンプと孤立パッドとを接続するための穴)を形成した後、メッキ浴に浸漬して導電層を陰極として導通し、少なくともバンプホール内にメッキを成長させて孤立バンプを形成する。ここで、絶縁性フィルム面から突出した孤立バンプを形成する場合にあっては、バンプホール内の部分は孤立バンプの根本に相当し、孤立バンプと孤立パッドとを接続する接続部に相当する。バンプホール内にのみ孤立バンプを形成する場合にあっては、孤立パッド側の部分が前記接続部に相当し、ウエハ上の電極との接触部分が孤立バンプに相当する。なお、絶縁性フィルム面から突出した孤立バンプを形成する場合にあっては、バンプホール内の接続部と、絶縁性フィルム面から突出した孤立バンプとは、別の材料で形成することもできる。
【0043】
孤立バンプ表面には、必要に応じて、種々の金属被膜を形成してもよい。例えば、孤立バンプ表面の硬度向上や、バーンインテストにおけるマイグレーションによる孤立バンプの汚染の防止等の目的で、孤立バンプ表面にAu、Au−Co、Rh、Pt、Pd、Ag等またはこれらの金属成分を主とする合金等の金属被膜を形成してもよい。この金属被膜は単層であっても多層であってもよい。
【0044】
本発明において孤立バンプは、電気的な接触、接続を意図して絶縁性フィルムの表面に設けられる接点部である。孤立バンプは絶縁性フィルムの表面からの突出の有無を問わない。また、孤立バンプの三次元形状は限定されるものではなく、あらゆる立体的形状とすることが可能であり、例えば孤立バンプの断面形状は、接触対象の部材の形状等に応じて凸状、平面状、凹状のいずれであってもよい。ウエハ上の平坦電極と接触させる場合は、パンプはマッシュルーム状の形状とすることが、電気的接続信頼性の点から好ましい。孤立バンプの高さ、大きさは目的等に応じて自由に設定することができる。
【0045】
絶縁性フィルムにバンプホールを形成する方法としては、例えば、レーザ加工、リソグラフイー法(エッチング法を含む)、プラズマ加工、光加工、機械加工等が挙げられるが、微細加工性、加工形状の自由度、加工精度のなどの点からレーザー加工が好ましい。
レーザ加工の場合、照射するレーザ光としては、照射出力の大きなエキシマレーザ、CO2レーザ、YAGレーザ等が好ましく、なかでもエキシマレーザを用いたレーザアブレーションによる加工法は、熱による絶縁性フィルムの溶融等が少なく、高アスペクト比が得られ、精緻微細な穿孔加工ができるので特に好ましい。レーザ加工の場合、スポットを絞ったレーザ光を絶縁性フィルムの表面に照射してバンプホールを形成する。
他の場合、レジストパターン等をマスクとして、酸素やフッ化物ガスを含有する雰囲気中のプラズマエッチングや、RIE(反応性イオンエッチング)等のドライエッチング、あるいはスパッタエッチングなどを施して、バンプホールを形成することができる。
また、所望の孔形状(丸形、四角形、菱形など)の孔が形成されたマスクを絶縁性フィルムの表面に密着させ、マスクの上からエッチング処理して、バンプホールを形成することもできる。
バンプホールの孔径は、通常の場合5〜200μm、好ましくは20〜50μm程度がよい。ハンダボール対応のバンプを形成する場合は、バンプホールの孔径は、ハンダボールの径と同程度(300〜1000μm程度)がよい。
【0046】
コンタクト部品におけるリングは、絶縁性フィルムを張り渡した状態で支持できる支持枠であればよく、円形、正方形など任意の形状の支持枠を含む。コンタクト部品におけるリングは、例えばSiC、SiN、SiCN、インバーニッケルや、Siに近い熱膨張率を有し強度の高い材料(例えば、セラミクス、低膨張ガラス、金属など)等の低熱膨張率の材料で形成されていることが好ましい。
【0047】
次に、ウエハ一括コンタクトボードにおける多層配線基板について説明する。
多層配線基板において、絶縁層(絶縁膜)の材料としては、樹脂材料が好ましく、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等が挙げられるが、なかでも低膨張率を有し、耐熱性や耐薬品性に優れるポリイミド系樹脂が特に好ましい。
絶縁層は、例えば、スピンコート、ロールコート、カーテンコート、スプレイコート、印刷法等により、ガラス基板上や配線層上に形成することができる。
【0048】
多層配線基板において、配線は、例えば、スパッタリング法などの薄膜形成方法によってガラス基板上又は絶縁層上に導電性薄膜を形成し、フォトリソグラフィー法(レジスト塗布、露光、現像、エッチングなど)で所望のパターンをもった配線を形成することができる。
配線における配線材料や配線の層構成等は特に制限されないが、例えば、Cuを主配線材料とした、下方からCr/Cu/Ni多層構造や、下方からCu/Ni/Au多層構造や、下方からCr/Cu/Ni/Au多層構造を有する配線とすることができる。
ここで、Cr、Niは、酸化しやすいCuの酸化を防止でき(特にNiにより耐腐食性が良くなる)、また、Cr、NiはCuとの密着性が良くCu以外の隣接層(例えば、Niの場合Au層、Crの場合ガラス基板や絶縁層)との密着性も良いので層間の密着性を向上できる。
主配線材料であるCuの代替え材料としては、Al、Mo等が挙げられる。主配線材料であるCuの膜厚は、0.5〜15μmの範囲が好ましく、1.0〜7.0μmの範囲がより好ましく、2.5〜6μmの範囲がさらに好ましい。
下地膜であるCrの代替え材料としては、W、Ti、Al、Mo、Ta、CrSi等の金属等が挙げられる。
Niの代替え材料としては、上下層を形成するそれぞれの材料との関係で密着性の高い金属等が挙げられる。
Auの代替え材料としては、Au、Ag、Pt、Ir、Os、Pd、Rh、Ru等が挙げられる。
多層配線基板の場合、最上層(最表面)の配線表面には、配線表面の酸化を防止し保護するため及びコンタクト抵抗を低減するため、金等をコートするが、それより下層(内層)の表面には金等をコートしなくてもよい。ただし、コンタクト抵抗の面を考えると内層の配線層に金コートをさらにしてもコストの上昇以外は問題はない。
金等は配線表面に後付けするか、もしくは、金等を最表面全面に形成した多層構造の導電層(配線層)をあらかじめ形成しておきこれを順次ウェットエッチングして配線パターンを形成してもよい。また、コンタクトホール形成後、コンタクトホールの底部(内層の配線表面の一部)にのみ金等をコートすることもできる。
下方からCr/Cu/Niの多層構造の導電層を形成する際に、Cr及びCuはスパッタ法により形成し、Niは電解めっき法により形成することで、特に電解めっき法によるNiは厚く成膜できるので、コストの低減を図ることができる。また、Niの表面が粗いので、Ni上に付ける膜の付着を良くすることができる。Ni上にAu膜等を成膜する場合、Niを酸化させないように、連続めっき等を施すことが好ましい。
多層配線基板は、絶縁性基板の片面に多層配線を形成したものであっても、絶縁性基板の両面に多層配線を形成したものであってもよい。
【0049】
本発明の多層配線基板における絶縁性基板としては、ガラス基板、セラミクス基板(SiC、SiN、アルミナなど)、ガラスセラミクス基板、シリコン基板などの基板が好ましい。絶縁性基板の熱膨張係数は10ppm/℃以下であることが好ましい。
これらのうち、以下に示す観点からは、ガラス基板が好ましい。ガラス基板は、セラミクス基板に比べ、安価で、加工しやすく、高精度研磨によってフラットネス等が良く、透明であるのでアライメントしやすいとともに、熱膨張を材質によってコントロールすることができ、電気絶縁性にも優れる。また、応力による反りが発生せず、成形も容易である。さらに、無アルカリガラスであればアルカリの表面溶出等による悪影響がない。
熱膨張係数が10ppm/℃以下であるガラス基板としては、例えば、以下に示す組成のものが挙げられる。
SiO2:1〜85wt%、Al2O3:0〜40wt%、B2O3:0〜50wt%、RO:0〜50wt%(但し、Rはアルカリ土類金属元素;Mg、Ca、Sr、Ba)、R’2O:0〜20wt%(但し、R’はアルカリ金属元素;Li、Na、K、Rb、Cs)、その他の成分:0〜5wt%(例えば、As2O3、Sb2O3、ZrO、ZnO、P2O5、La2O3、PbO、F、Cl等)、である組成のガラスが挙げられる。
【0050】
【実施例】
以下、実施例及び比較例をもって本発明を詳細に述べるが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
【0051】
(実施例1)
実施例1では、ウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品、ウエハ一括コンタクトボード用多層配線基板、異方性導電ゴムシートを作製し、これらを組み立ててウエハ一括コンタクトボードを作製した。
【0052】
ウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品の作製
ウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品の作製方法について、図4及び図5を用いて説明する。
まず、図4(1)に示すように、平坦度の高いアルミニウム板101上に厚さ5mmの均一の厚さのシリコンゴムシート102を置く。
その一方で、例えば、銅箔104上にポリイミド前駆体をキャスティングした後、ポリイミド前駆体を加熱して乾燥及び硬化させて、銅箔104(厚さ18μm)とポリイミドフィルム105(厚さ25μm)とを貼り合せた構造の積層フィルム103を準備する。
なお、積層フィルム103の構成材料、形成方法、厚さ等は適宜選択できる。
例えば、12〜50μm程度のポリイミドフィルムや、エポキシ樹脂フィルム、厚さ0.1〜0.5mm程度のシリコンゴムシートを使用できる。また、例えば、厚さ25μmのポリイミドフィルム上に、スパッタ法又はメッキ法で銅を厚さ18μmで成膜して積層フィルム103を形成することもできる。さらに、フィルムの一方の面に複数の導電性金属を順次成膜して、フィルムの一方の面に積層構造を有する導電性金属層を形成した構造のものを使用することもできる。
また、ポリイミドとCuの間には、両者の接着性を向上させること、及び膜汚染を防止することを目的として、特に図示しないが薄いNi膜を形成してもよい。
【0053】
次いで、図4(1)に示すように、上記シリコンゴムシート102上に、銅箔とポリイミドフィルムを貼り合せた構造の積層フィルム103を銅箔側を下にして均一に展開した状態で吸着させる。この際、シリコンゴムシート102に積層フィルム103が吸着する性質を利用し、しわやたわみが生じないように、空気層を追い出しつつ吸着させることで、均一に展開した状態で吸着させる。
【0054】
次に、図4(1)に示すように、直径約8インチ、厚さ約2mmの円形のSiCリング106の接着面に熱硬化性接着剤107を薄く均一に、50〜100μm程度の厚さで塗布し、積層フィルム103上に置く。ここで、熱硬化性接着剤107としては、バーンイン試験の設定温度80〜150℃よりも0〜50℃高い温度で硬化するものを使用する。本実施例では、ボンドハイチップHT−100L(主剤:硬化剤=4:1)(コニシ(株)社製)を使用した。
【0055】
次に、図4(2)に示すように、平坦性の高いアルミニウム板(重さ約2.5kg)を重石板112として、SiCリング106上に載せる。
【0056】
次に、図4(3)に示すように、上記準備工程を終えたものをバーンイン試験の設定温度(80〜150℃)以上の温度(例えば200℃、2.5時間)で加熱して前記積層フィルム103と前記SiCリング106を接着する。
この際、シリコンゴムシート102の熱膨張率は積層フィルム103の熱膨張率よりも大きいので、シリコンゴムシート102に吸着した積層フィルム103はシリコンゴムシート102と同じだけ熱膨張する。すなわち、積層フィルム103を単にバーンイン試験の設定温度(80〜150℃)以上の温度で加熱した場合に比べ、シリコンゴムシートの熱膨張が大きいのでこのストレスによりポリイミドフィルムがより膨張する。このテンションが大きい状態で、熱硬化性接着剤107が硬化し、積層フィルム103とSiCリング106が接着される。また、シリコンゴムシート102上の積層フィルム103は、しわやたわみ、ゆるみなく均一に展開した状態で吸着されているので、積層フィルム103にしわやたわみ、ゆるみなく、SiCリング106に積層フィルム103を接着することができる。さらに、シリコンゴムシート102は平坦性が高く、弾力性を有するので、SiCリング106の接着面に、均一にむらなく積層フィルム103を接着することができる。積層フィルム103の張力は0.5kg/cm2 とした。
なお、熱硬化性接着剤を使用しない場合、フィルムが収縮し、張力が弱まる他に、接着剤の硬化時期が場所によってばらつくため、SiCリングの接着面に均一にむらなく接着ができない。
【0057】
次に、上記加熱接着工程を終えたものを常温まで冷却し、加熱前の状態まで収縮させる。その後、図5(1)に示すように、カッターでSiCリング106の外周に沿ってSiCリング106の外側の積層フィルム103を切断除去する。
次に、上記で作製した銅箔104とポリイミドフィルム105を貼り合せた構造の積層フィルム103の銅箔104上に、電解メッキ法により、Ni膜(図示せず)を0.2〜0.5μmの厚さで形成する。
【0058】
次に、図5(2)に示すように、ポリイミドフィルム105の所定位置に、エキシマレーザを用いて、直径が約30μmのバンプホール108を形成する。
次いで、パンプホール108内及びポリイミドフィルム105の表面にプラズマ処理を施し、レーザ加工により生じバンプホール及びその周辺に付着していたカーボンを主成分とするポリイミド分解物質を除去する。
【0059】
次に、銅箔104側がメッキされないようにするために、レジストなどの保護膜等を、電極として使用する一部を除く銅箔104側の全面に約2〜3μmの厚さで塗布して、保護する(図示せず)。
直ちに、銅箔104に電極の一方を接続し、ポリイミドフィルム105側にNiあるいはNi合金の電解メッキ(電流密度:0.1〜60A/dm2)を行う。なお、メッキ条件は適宜選択することができ、例えばメッキ液中に光沢剤、ホウ酸、臭化ニッケル、PH調整剤等を添加することができる。また、メッキ液中の光沢剤の含有量を調節することにより、孤立バンプの硬度や表面状態を変化させることができる。電解メッキにより、メッキは図5(3)に示すバンプホール108を埋めるようにして成長した後、ポリイミドフィルム105の表面に達すると、等方的に広がってほぼ半球状に成長し、硬度600Hv以上のNi又はNi−Co合金等のNi合金からなる孤立バンプ109が形成される。
続いて、電解メッキ法によって孤立バンプ109の表面に膜厚1〜2μmのAu膜を形成する(図示せず)。その後、銅箔104側の保護膜を剥離する。
【0060】
次に、銅箔104側に新たにレジストを全面に塗布し、孤立パッド及び残しパターン(残しパターン)を形成する部分にレジストパターン(図示せず)を形成する。
次いで、薄いNi膜及びCu膜を塩化第二鉄水溶液等にてエッチングを行い、よくリンスした後、前記レジストを剥離して、図6(1)に示すように、孤立パッド110、残しパターン111を同時に形成する。この際、この残しパターン111は、図6(2)に示すように孤立パッド110の周囲だけを除去した態様とした。この際、残しパターン111はなるべく面積が大きくなるように配慮した。また、挟ピッチ対応のため、各孤立パッド110間のポリイミドフィルム105に切り込み120を入れ、高さ方向のフレキシブル性を持たせたが、切れ込み120はほとんど広がることはなかった。
さらに、残しパターン111は、図9に示すように、絶縁性フィルム32上のすべての孤立GNDパッド34’と残しパターン36(111)を接続し(接続部分は図示断面以外の部分である)、異方性導電ゴム21’及びGNDパッド12’を介して、多層配線基板10におけるGND共通配線15と接続する構造とした。
【0061】
以上の工程を経て、ウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品が完成する。
【0062】
(実施例2)
図7(1)及び(2)に示すように、残しパターン111をリング状としたこと以外は実施例1と同様にしてウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品を作製した。図7の他の部分については図6と同一番号を付して説明を省略する。
図8についても同様とする。
【0063】
(実施例3)
図8(1)及び(2)に示すように、残しパターン111を格子状としたこと以外は実施例1と同様にしてウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品を作製した。
【0064】
(比較例1)
残しパターン111を形成しなかったこと以外は実施例1と同様にしてウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品を作製した。
【0065】
(評価)
比較例1の場合、孤立パッド110を形成した際に8インチ(約200mm)のリング径に対しSiCリングが約50〜100μm伸び、それに伴って孤立パッドも約50〜100μmずれたのに対し、実施例で孤立パッド110の位置ずれは、実施例1では5μm程度、実施例2では8μm程度、実施例3では10μm程度となり、実施例1〜3では10μm以下に収まった。
【0066】
多層配線基板の作製
図10は、多層配線基板の製造工程の一例を示す要部断面図である。
図10の工程(1)に示すように、表面を平らに研磨した大きさ320mm角、厚さ3mmのガラス基板201(SiO2:60.0mol%、Al2O3:9.0mol%、CaO:9.4mol%、MgO:9.3mol%、ZnO:9.3mol%、PbO:3.0mol%、である組成のガラス)の片面に、スパッタ法にて、Cr膜を約300オングストローム、Cu膜を約2.5μm、Ni膜を約0.3μmの膜厚で順次成膜して、Cr/Cu/Ni配線層202を形成する。
ここで、CrはガラスとCuに対する密着力を強化する目的で設けている。また、NiはCuの酸化を防止する目的、レジストに対する密着力を強化する目的(Cuとレジストとは密着性が悪い)、及び、Cuとポリイミドとの反応によってコンタクトホール(ビア)底部にポリイミドが残留するのを防止する目的で設けている。
なお、Niの形成方法はスパッタ法に限定されず、電解メッキ法で形成してもよい。また、Ni膜上にAu膜等をスパッタ法、電解メッキ法又は無電解メッキ法で形成して、コンタクト抵抗の低減を図ることも可能である。
【0067】
次に、図10の工程(2)に示すように、所定のフォトリソグラフィー工程(レジストコート、露光、現像、エッチング)を行い、Cr/Cu/Ni配線層202をパターニングして、1層目の配線パターン202aを形成する。
詳しくは、まず、レジスト(クラリアント社製:AZ350)を3μmの厚みにコートし、90℃で30分間ベークし、所定のマスクを用いてレジストを露光、現像して、所望のレジストパターン(図示せず)を形成する。このレジストパターンをマスクとして、塩化第2鉄水溶液等のエッチング液を使用して、Cr/Cu/Ni配線層202をエッチングし、その後レジスト剥離液を用いてレジストを剥離し、水洗して乾燥させて、1層目の配線パターン202aを形成する。
【0068】
次に、図10の工程(3)に示すように、1層目の配線パターン202a上に感光性ポリイミド前駆体をスピンナー等を用いて10μmの厚みで塗布して、ポリイミド絶縁膜203を形成し、このポリイミド絶縁膜203に、コンタクトホール204を形成する。
詳しくは、塗布した感光性ポリイミド前駆体を80℃で30分間ベークし、所定のマスクを用いて露光、現像して、コンタクトホール204を形成する。窒素雰囲気中にて350℃で4時間キュアを行い感光性ポリイミド前駆体を完全にポリイミド化する。キュア後のポリイミド絶縁膜203の膜厚は、塗布後の膜厚の半分(5μm)に減少した。その後、プラズマ処理によって、ポリイミド表面を粗面化して次工程にて形成する2層目の配線層との密着力を高めるとともに、コンタクトホール204内のレーザー照射によって生じるポリイミド分解物、現像液等の残さ等の有機物を酸化し除去する。
【0069】
次に、図10の工程(4)に示すように、上記工程(a)と同様にしてCr/Cu/Ni配線層205を形成する。
次に、図10の工程(5)に示すように、上記工程(b)と同様にしてCr/Cu/Ni配線層205をパターニングして、2層目の配線パターン205aを形成する。
【0070】
次に、上記工程(3)〜(5)を同様に繰り返して、2層目のポリイミド絶縁膜及びコンタクトホール、3層目の配線パターンを順次形成して、3層構造のガラス多層配線基板を得た(図示せず)。
次いで、3層目の配線パターンにおけるコンタクト端子部分(電源パッド、グランドパッド及びI/Oパッド部分)にだけ、酸化を防止する目的及び異方性導電ゴムとの電気的コンタクト性を良くする等の目的で、1μm厚のNi膜上に0.3μm厚のAu膜を無電解メッキ法で形成した(図示せず)。
【0071】
最後に、基板上に絶縁膜としてのポリイミドを塗布し(図示せず)、コンタクト端子部分のポリイミドを除去して保護用絶縁膜を形成して、ウエハ一括コンタクトボード用多層配線基板を得た。
【0072】
組立工程
図11に示すように、上記で製作したウエハ一括コンタクトボード用多層配線基板10の所定の位置に、異方性導電ゴムシート20を貼り合わせ、さらに、コンタクト部品30を貼り合わせて、ウエハ一括コンタクトボードを完成した。
【0073】
バーンイン試験
ウエハ上の電極とコンタクト部品の孤立バンプとを位置を合わせした後チャックで固定し、その状態でバーンイン装置に入れ125℃の動作環境にて試験した。評価対象は、64MDRAMが400チップ形成してある8インチウェハとした。
その結果、比較例1のコンタクト部品を使用した場合、孤立パッドと異方性導電ゴムとの位置ずれによるウエハ一括コンタクトボードとしての製品不良や、孤立バンプとウエハー上の電極との位置ずれによってテストバーンイン試験時にショートが発生してウェハー上のチップにダメージを与える障害が起きることがあった。一方、実施例1〜3の基板を用いた湯合、このような製品不良や、障害はなかった。
【0074】
(実施例4)
実施例1において、ポリイミドフィルム105の孤立バンプ109側の面にも残しパターンを形成したこと以外は実施例1と同様にして、ウエハ一括コンタクトボード用多層配線基板を作製し、バーンイン試験を行った。
その結果、孤立パッド110及び残しパターン111を同時に形成した際のSiCリングの伸び(孤立パッド110の位置ずれ)は、4μm程度であった。
【0075】
なお、本発明は、上記実施例に限定されず、適宜変形実施できる。
【0076】
例えば、本発明のウエハ一括コンタクトボードは、従来技術の欄で説明したバーンイン試験の他に、従来プローブカードによって行われていた製品検査(電気的特性試験)の一部や、ウエハレベル一括CSP検査用、にも利用できる。
また、多層配線基板における配線層は、2〜10層あるいはそれ以上としてもよい。バーンインボードに使用される多層配線基板としては、メモリ用では3〜4層、ロジック用では5〜6層、ハイブリッド用では10層程度となる。
【0077】
【発明の効果】
本発明によれば、孤立パッド及び孤立バンプの位置精度をより向上させたウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品が得られる。
また、上記孤立パッド及び孤立バンプの位置精度をより向上させたウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品を、コスト増や工程増なく簡単に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品の一具体例を模式的に示す要部の平面図である。
【図2】本発明にかかるウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品の他の具体例を模式的に示す平面図である。
【図3】本発明にかかるウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品の他の具体例を模式的に示す平面図であり、(1)及び(2)は全体の平面図、(3)及び(4)は要部の平面図である。
【図4】本発明の一実施例にかかるコンタクト部品の製造工程の一部を示す断面図である。
【図5】本発明の一実施例にかかるコンタクト部品の製造工程の一部を示す要部断面図である。
【図6】本発明の一実施例にかかるコンタクト部品を模式的に示す図であり、(1)は断面図、(2)は平面図である。
【図7】本発明の他の実施例にかかるコンタクト部品を模式的に示す図であり、(1)は断面図、(2)は平面図である。
【図8】本発明の他の実施例にかかるコンタクト部品を模式的に示す図であり、(1)は断面図、(2)は平面図である。
【図9】ウエハ一括コンタクトボードの要部を模式的に示す断面図である。
【図10】本発明の一実施例にかかるウエハ一括コンタクトボード用多層配線基板の製造工程を説明するための要部断面図である。
【図11】ウエハ一括コンタクトボードを模式的に示す断面図である。
【図12】従来のウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品を模式的に示す断面図である。
【図13】従来のウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品を模式的に示す平面図である。
【図14】従来のウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品の要部を模式的に示す平面図である。
【符号の説明】
10 多層配線基板
20 異方性導電ゴムシート
21 異方性導電ゴム
30 コンタクト部品
31 リング
32 絶縁性フィルム
33 孤立バンプ
34 孤立パッド
35 残しパターン
38 切り込み
40 シリコンウエハ
101 アルミニウム板
102 シリコンゴムシート
103 積層フィルム
104 銅箔
105 ポリイミドフィルム
106 SiCリング
107 熱硬化性接着剤
108 バンプホール
109 孤立バンプ
110 孤立パッド
111 残しパターン
112 重石板
120 切り込み
201 ガラス基板
202 配線層
202a 1層目の配線パターン
203 絶縁膜
204 コンタクトホール
205 配線層
205a 2層目の配線パターン
Claims (5)
- リングに張り渡された絶縁性フィルムと、該絶縁性フィルムの一方の面に形成された孤立パッドと、該孤立パッドと一対一で対応して前記絶縁性フィルムの他方の面に形成されかつ前記孤立パッドと接続された孤立バンプと、を有するバーンイン試験用ウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品の製造方法であって、
前記絶縁性フィルムと導電層とを積層した構造の積層フィルムを用意する工程と、
所定の温度でリング上に前記積層フィルムを張りつける際に、常温に戻した時に前記導電層によって前記積層フィルムが収縮する張力を持たせて張りつける工程と、
前記積層フィルムにおける前記絶縁性フィルムの所定の位置にバンプホールを形成する工程と、
前記導電層にメッキ用電極の一方を接続して電気メッキを行い、少なくとも前記バンプホール内にメッキを成長させて孤立バンプを形成する工程と、
前記張りつける工程においてリングに張り渡された前記積層フィルムの、前記導電層を選択的にエッチングして、前記絶縁性フィルム上の前記孤立バンプに対応する位置に前記孤立パッドを形成するとともに、前記孤立パッドを形成する際に生じる前記リングの復元力に対抗する前記張力が生じるような形状の残しパターンを、前記絶縁性フィルム上の前記孤立パッドを避けた位置に形成する工程と、
を有することを特徴とするバーンイン試験用ウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品の製造方法。 - 前記リングの径が8インチ(200mm)の場合、前記孤立パッド及び前記孤立バンプに対応する位置に設けられるウエハ上の電極と、前記孤立パッド及び前記孤立バンプとの位置ずれが10μm以下となるように、前記残しパターンを形成したことを特徴とする請求項1記載のバーンイン試験用ウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品の製造方法。
- 前記残しパターンは、前記リングの径方向に対してほぼ均等に前記張力に抗するリング状の残しパターンであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のバーンイン試験用ウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品の製造方法。
- ウエハ上に多数形成された半導体デバイスの試験を一括して行うために使用されるバーンイン試験用ウエハ一括コンタクトボードであって、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の製造方法により得られたバーンイン試験用ウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品と、
絶縁層を介して配線を積層し、絶縁層に形成されたコンタクトホールを介して上下の配線を接続した構造を有するバーンイン試験用ウエハ一括コンタクトボード用多層配線基板と、
前記多層配線基板と前記コンタクト部品とを電気的に接続する異方性導電ゴムシートとを有することを特徴とするバーンイン試験用ウエハ一括コンタクトボード。 - 前記バーンイン試験用ウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品における前記残しパターンと、前記多層配線基板におけるGND配線又は電源配線が接続されていることを特徴とする請求項4に記載のバーンイン試験用ウエハ一括コンタクトボード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000267553A JP4640738B2 (ja) | 2000-09-04 | 2000-09-04 | ウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000267553A JP4640738B2 (ja) | 2000-09-04 | 2000-09-04 | ウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002076074A JP2002076074A (ja) | 2002-03-15 |
JP4640738B2 true JP4640738B2 (ja) | 2011-03-02 |
Family
ID=18754460
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000267553A Expired - Fee Related JP4640738B2 (ja) | 2000-09-04 | 2000-09-04 | ウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4640738B2 (ja) |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101047711B1 (ko) | 2002-08-07 | 2011-07-08 | 호야 가부시키가이샤 | 콘택 부품과 그 제조방법 및 콘택 부품을 구비한 검사 기구 |
WO2005103735A1 (ja) * | 2004-04-27 | 2005-11-03 | Jsr Corporation | シート状プローブおよびその製造方法並びにその応用 |
KR101140505B1 (ko) * | 2004-04-27 | 2012-04-30 | 제이에스알 가부시끼가이샤 | 시트상 프로브, 그의 제조 방법 및 그의 응용 |
TW200619635A (en) * | 2004-11-11 | 2006-06-16 | Jsr Corp | Sheet-like probe, its manufacturing method, and its application |
WO2006051880A1 (ja) * | 2004-11-11 | 2006-05-18 | Jsr Corporation | シート状プローブおよびプローブカードならびにウエハの検査方法 |
JP2007250898A (ja) * | 2006-03-16 | 2007-09-27 | Yamaichi Electronics Co Ltd | プローブカード |
KR101232691B1 (ko) * | 2008-02-29 | 2013-02-13 | 니혼 하츠쵸 가부시키가이샤 | 배선기판 및 프로브 카드 |
JP5553694B2 (ja) * | 2010-06-30 | 2014-07-16 | 京セラクリスタルデバイス株式会社 | 圧電振動子の製造方法 |
KR101431915B1 (ko) * | 2012-12-21 | 2014-08-26 | 삼성전기주식회사 | 예비 공간 변환기 및 이를 이용하여 제조된 공간 변환기, 그리고 상기 공간 변환기를 구비하는 반도체 소자 검사 장치 |
CN115066109B (zh) * | 2022-08-05 | 2022-11-11 | 苏州东山精密制造股份有限公司 | 具有电镀硬金孤立pad的柔性线路板及其制作方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000039452A (ja) * | 1998-07-22 | 2000-02-08 | Hoya Corp | コンタクトボード及びその構成部品 |
JP2000150594A (ja) * | 1998-11-05 | 2000-05-30 | Hitachi Ltd | 接続装置および押さえ部材付配線フィルムの製造方法並びに検査システムおよび半導体素子の製造方法 |
-
2000
- 2000-09-04 JP JP2000267553A patent/JP4640738B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000039452A (ja) * | 1998-07-22 | 2000-02-08 | Hoya Corp | コンタクトボード及びその構成部品 |
JP2000150594A (ja) * | 1998-11-05 | 2000-05-30 | Hitachi Ltd | 接続装置および押さえ部材付配線フィルムの製造方法並びに検査システムおよび半導体素子の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002076074A (ja) | 2002-03-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6406991B2 (en) | Method of manufacturing a contact element and a multi-layered wiring substrate, and wafer batch contact board | |
US6492599B1 (en) | Multilayer wiring board, manufacturing method thereof, and wafer block contact board | |
TWI400784B (zh) | 半導體裝置及其製造方法 | |
US6008543A (en) | Conductive bumps on pads for flip chip application | |
US8438729B2 (en) | Method of producing liquid discharge head | |
JP2008504559A (ja) | パターン化された導電層を有する基板 | |
JP4640738B2 (ja) | ウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品及びその製造方法 | |
US20050245061A1 (en) | Semiconductor device and manufacturing method thereof | |
KR20020096985A (ko) | 회로 장치 및 그 제조 방법 | |
KR100527260B1 (ko) | 반도체 장치의 제조 방법 | |
JP4591902B2 (ja) | ウエハ一括コンタクトボード及びその製造方法 | |
JPH06265575A (ja) | プローブヘッドの製造方法 | |
JP4083350B2 (ja) | バンプ付きメンブレンリングの製造方法 | |
KR20090084683A (ko) | 반도체장치 및 그 제조방법 | |
JP4963131B2 (ja) | ウエハ一括コンタクトボード | |
JP4160665B2 (ja) | コンタクトボード及びその構成部品 | |
JP3645202B2 (ja) | コンタクト部品及びその製造方法 | |
JP2002252258A (ja) | コンタクト部品及び多層配線基板の製造方法、並びにウエハ一括コンタクトボード | |
JP4803608B2 (ja) | コンタクトボード及びその構成部品 | |
JP4748553B2 (ja) | ウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品及びその製造方法 | |
JP3645095B2 (ja) | バーンインボード、バンプ付きメンブレンリング及びその製造方法 | |
JP3898351B2 (ja) | フレキシブルコンタクトボード | |
JP2013029431A (ja) | 多層配線基板の製造方法およびウエハ一括コンタクトボード | |
JP2000039451A (ja) | バーンインボード用多層配線基板及びその製造方法 | |
JP2010169679A (ja) | バンプ付きメンブレンシート及びその製造方法、バンプ付きメンブレンリング及びその製造方法、並びにウエハ一括コンタクトボード |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070903 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20091020 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091027 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091228 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091228 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100728 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100927 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20101124 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20101124 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131210 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |