JP3645202B2 - コンタクト部品及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、ウエハ上に多数形成された半導体デバイスの検査(試験)をウエハの状態で一括して行うために使用されるウエハ一括コンタクトボード等の構成部品であるコンタクト部品及びその製造方法等に関する。
【0002】
【従来の技術】
ウエハ上に多数形成された半導体ディバイスの検査は、プローブカードによる製品検査(電気的特性試験)と、その後に行われる信頼性試験であるバーンイン試験に大別される。
バーンイン試験は、固有欠陥のある半導体ディバイス、あるいは製造上のばらつきから、時間とストレスに依存する故障を起こすディバイスを除くために行われるスクリーニング試験の一つである。プローブカードによる検査が製造したディバイスの電気的特性試験であるのに対し、バーンイン試験は熱加速試験と言える。
【0003】
バーンイン試験は、プローブカードによって1チップ毎に行われる電気的特性試験の後に、ウエハをダイシングによりチップに切断し、パッケージングしたものについて一つずつバーンイン試験を行う通常の方法(1チップバーンインシステム)ではコスト的に実現性に乏しい。そこで、ウエハ上に多数形成された半導体ディバイスのバーンイン試験を一括して一度に行うためのウエハ一括コンタクトボード(バーンインボード)の開発及び実用化が進められている(特開平7−231019号公報)。ウエハ一括コンタクトボードを用いたウエハ・一括バーンインシステムは、コスト的に実現可能性が高い他に、ベアチップ出荷及びベアチップ搭載といった最新の技術的な流れを実現可能にするためにも重要な技術である。
【0004】
ウエハ一括コンタクトボードは、ウエハ一括で検査する点、及び加熱試験に用いる点で、従来のプローブカードとは要求特性が異なり、要求レベルが高い。ウエハ一括コンタクトボードが実用化されると、バーンイン試験(電気的特性試験を行う場合を含む)の他に、従来プローブカードによって行われていた製品検査(電気的特性試験)の一部を、ウエハ一括で行うことも可能となる。
【0005】
図8に半導体検査用コンタクトボードの一例としてウエハ一括コンタクトボードの一具体例を示す。
ウエハ一括コンタクトボードは、図8に示すように、ウエハ一括コンタクトボード用多層配線基板(以下、多層配線基板という)10上に、異方性導電ゴムシート20を介して、コンタクト部品30を固定した構造を有する。
コンタクト部品30は、被検査素子と直接接触するコンタクト部分を受け持つ。コンタクト部品30においては、絶縁性フィルム32の一方の面には孤立バンプ33が形成され、他方の面には孤立バンプ33と一対一で対応して孤立パッド34が形成されている。絶縁性フィルム32は、熱膨張による位置ずれを回避するため低熱膨張率のリング31に張り渡されている。孤立バンプ33は、ウエハ40上の各半導体ディバイス(チップ)の周縁又はセンターライン上に形成された電極(1チップ約600〜1000ピン程度で、この数にチップ数を乗じた数の電極がウエハ上にある)に対応して、この電極と同じ数だけ対応する位置に形成されている。
多層配線基板10は絶縁性フィルム32上に孤立する各バンプ33に孤立パッド34を介して所定のバーンイン試験信号等を付与するための配線及びパッド電極(図示せず)を絶縁性基板の上に有する。多層配線基板10は配線が複雑であるため多層配線構造を有する。また、多層配線基板10では、熱膨張による絶縁性フィルム32上の孤立パッド34との位置ずれによる接続不良を回避するため低熱膨張率の絶縁性基板を使用している。
異方性導電ゴムシート20は、多層配線基板10上のパッド電極(図示せず)と絶縁性フィルム32上の孤立パッド34とを電気的に接続する接続部品であって、主面と垂直な方向にのみ導電性を有する弾性体(シリコン樹脂からなり、金属粒子が前記孤立パッド34及び前記パッド電極に対応する部分に埋め込まれた異方性導電ゴム)を有するシート状の接続部品である。異方性導電ゴムシート20は、シートの表面に突出して形成された異方性導電ゴムの凸部(図示せず)で絶縁性フィルム32上の孤立パッド34に当接することで、ゴムの弾性、可撓性と絶縁性フィルム32の可撓性との両者が相まって、半導体ウエハ40表面の凹凸及び孤立バンプ33の高さのバラツキ等を吸収し、半導体ウエハ上の電極と絶縁性フィルム32上の孤立バンプ33とを確実に接続する。
【0006】
ウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品の製造方法を以下に示す。
図7は、コンタクト部品の製造工程の一部を示す断面図である。
まず、図7(1)に示すように、銅箔104とポリイミドフィルム105を貼りあわせた構造の積層フィルム103を、張力を持たせてSiCリング106に張り付けた構造の中間部品を用意する。
【0007】
次に、図7(2)に示すように、積層フィルム103におけるポリイミドフィルム105の所定の位置に、エキシマレーザーを用いて、直径約30μmφ程度のバンプホール108を形成する。
【0008】
次に、銅箔104の表面がメッキされないように保護した後、銅箔104にメッキ用電極の一方を接続してNiの電解メッキを行う。図7(3)に示すように、メッキはバンプホール108を埋めるようにして成長した後、ポリイミドフィルム105の表面に達すると、等方的に広がってほぼ半球状に成長し、硬質Niからなるコアバンプ109が形成される。
【0009】
次に、銅箔104上にレジストを塗布し、露光、現像によりレジストパターンを形成し(図示せず)、このレジストパターンをマスクにして、銅箔104をエッチングして、図7(4)に示すように孤立パッド110を形成する。
以上の工程を経てウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品が製造される。
【0010】
従来、上記ウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品におけるバンプの表面の粗面化が行われている。このように、バンプの表面を粗面化することによって、接触面積は増大し、より確実な接触が得られる。また、被接触対象部に酸化膜が形成されている場合であっても、粗面化によって酸化膜を破ることができ、安定した接触抵抗が得られる。
バンプ表面の粗面化方法としては、以下の方法が挙げられる。
第1の方法は、コアバンプ109の表面に、ロジウム(Rh)等の硬くて粗面を形成できる材料で被覆メッキを行う方法である。
第2の方法は、バンプ109の表面を、セラミック板との吸着、脱着を繰り返して粗面化する方法やサンドペーパー等で粗らす方法である。
第3の方法は、金属微粒子をメッキ法で付着させてバンプ表面を粗面化する方法である(特開平6−27141号公報)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、第1の方法では、コアバンプの材料と異なる材料で被覆メッキしているので、金属の相性(原子、分子の結合力、応力等)が悪く、被覆メッキ層にクラックが生じたり、被覆メッキが剥がれたりすることがあった。
詳しくは、Niコアバンプ表面にRh被覆メッキする場合、Ni/Au/Rhのように中間にAuを応力緩和層として入れないと、密着力が弱い。また、Niコアバンプ表面にAuとRhを順次被覆メッキする場合、Auメッキ液及びRhメッキ液(いずれも強酸性溶液)によって、Niコアバンプの根本が浸食され、コアバンプが抜け落ちやすくなる。
【0012】
第2の方法では、バンプを形成する面積が大きく、かつバンプの数が多くなると(例えば8インチ以上、バンプ数6000以上)、全面にわたって全てのバンプ表面を均一に粗らすことが困難であった。
【0013】
第3の方法では、メッキ法で付着させた金属微粒子の付着力が弱いという問題がある。
【0014】
さらに、Niコアバンプ表面にNiメッキを粗面化の条件で被覆メッキする方法も考えられるが、この場合、金属の相性や粗面度は良くなるが、被覆メッキの粗面化とその硬さを同時に満足するメッキ条件はない(粗面化条件と硬質化条件とはメッキ条件が相違する)ので、被覆メッキの硬さを満足することは困難であった。被覆メッキの硬さが不十分であると、コンタクトを繰り返したときにバンプがつぶれ接触不良の原因となる。
【0015】
本発明はこのような背景の下になされたものであり、バンプを単純な構造とすることによりバンプの抜け落ちを防止し、バンプの数が増えた場合でも均一な凹凸が形成でき、また表面の凹凸の凸部の欠落を防止することができるコンタクト部品及びその製造方法等の提供を第一の目的とする。
また、コスト増や工程増なく簡単に製造できるコンタクト部品の製造方法等の提供を第二の目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、以下に示す構成としてある。
【0017】
(構成1) 絶縁性フィルムから突出するように支持され、所定の導通路と接続された金属バンプを少なくとも有するコンタクト部品において、
前記バンプは、少なくともその表層部に微細粒子が分散されることによって粗面化した表面に被覆層を有することを特徴とするコンタクト部品。
【0018】
(構成2) 絶縁性フィルムから突出するように支持され、所定の導通路と接続された金属バンプを少なくとも有するコンタクト部品において、
前記バンプは、少なくともその表層部に、バンプを構成する金属と相性の良い材料によって被覆された微細粒子が分散されることによって表面が粗面化していることを特徴とするコンタクト部品。
【0019】
(構成3) 絶縁性フィルムから突出するように支持され、所定の導通路と接続された金属バンプを少なくとも有するコンタクト部品において、
前記バンプは、少なくともその表層部に、非金属微細粒子が分散されることによって表面が粗面化していることを特徴とするコンタクト部品。
【0020】
(構成4) 絶縁性フィルムから突出するように支持され、所定の導通路と接続された金属バンプを少なくとも有するコンタクト部品において、
前記バンプは、微細粒子が除去された跡である凹部によって表面が粗面化していることを特徴とするコンタクト部品。
【0021】
(構成5) リングに張り付けられた絶縁性フィルムの一方の面からバンプが突出し、他方の面に導電性パターンを有し、前記バンプと前記導電性パターンは絶縁性フィルムに設けられた貫通孔に充填された導電性材料により導通していることを特徴とする構成1〜4のいずれかに記載のコンタクト部品。
【0022】
(構成6) 構成1に記載のコンタクト部品の製造方法において、
前記バンプは、微細粒子を分散させたメッキを用いてメッキ成長させて粗面化した表面を形成する工程と、前記粗面化した表面に被覆層をメッキ成長させる工程と、を少なくとも有する方法によって形成されたことを特徴とするコンタクト部品の製造方法。
【0023】
(構成7) 構成2に記載のコンタクト部品の製造方法において、
前記バンプは、バンプを構成する金属と相性の良い材料によって被覆された微細粒子を分散させたメッキを用いてメッキ成長させて粗面化した表面を形成する工程を少なくとも有する方法によって形成されたことを特徴とするコンタクト部品の製造方法。
【0024】
(構成8) 構成3に記載のコンタクト部品の製造方法において、
前記バンプは、非金属微細粒子を分散させたメッキを用いてメッキ成長させて粗面化した表面を形成する工程を少なくとも有する方法によって形成されたことを特徴とするコンタクト部品の製造方法。
【0025】
(構成9) 構成4に記載のコンタクト部品の製造方法において、
前記バンプは、後工程で選択的に除去可能な微細粒子を分散させたメッキを用いてメッキ成長させた後、前記微細粒子を選択的に除去する工程を少なくとも有する方法によって形成されたことを特徴とするコンタクト部品の製造方法。
【0026】
(構成10) ウエハ上の半導体デバイスの試験を行うために使用される半導体検査用コンタクトボードであって、
構成5に記載のコンタクト部品と、
絶縁層を介して配線を積層し、絶縁層に形成されたコンタクトホールを介して上下の配線を接続した構造を有する半導体検査用多層配線基板と、
前記多層配線基板と前記コンタクト部品とを電気的に接続する異方性導電ゴムシートとを有することを特徴とする半導体検査用コンタクトボード。
【0027】
(構成11) 構成1〜5のいずれかに記載のコンタクト部品を用いて半導体検査を行うことを特徴とする半導体の検査方法。
【0028】
【作用】
構成1によれば、微細粒子を被覆する被覆層を形成しているので、微細粒子の付着力を向上できる。
上記構成1のコンタクト部品を製造する方法としては、構成6に記載された方法がある。
【0029】
この方法を用いたウエハ一括コンタクトボードに適したコンタクト部品の製造方法(方法1)としては、
絶縁性フィルムと導電層とを積層した構造の積層フィルムを張力を持たせてリングに張り付けた構造の中間部品を用意する工程と、
前記積層フィルムにおける絶縁性フィルムの所定の位置にバンプホールを形成する工程と、
前記導電層にメッキ用電極の一方を接続して電解メッキを行い、少なくとも前記バンプホール内にメッキを成長させてコアバンプを形成する工程と、
コアバンプ形成用メッキ液と同じメッキ材料を含み、かつ、微細粒子を分散させた被覆メッキ用メッキ液を用い、前記コアバンプ表面を被覆メッキすると同時にこの第1被覆メッキ層に前記微細粒子を取り込む工程と、
前記コアバンプ形成用メッキ液と同じメッキ材料を含む被覆メッキ用メッキ液を用い、前記第1被覆メッキ層及び前記微細粒子を被覆する第2被覆メッキ層を形成する工程と、
前記導電層を選択的にエッチングして、前記絶縁性フィルム上の少なくとも前記バンプに対応する位置に孤立パッドを形成する工程と、
を有することを特徴とするコンタクト部品の製造方法が挙げられる。
【0030】
ここで、上記方法1の製造方法におけるコアバンプ形成工程及び微細粒子を取り込む工程の代わりに、少なくとも前記バンプホール内にメッキを成長させてバンプを形成すると同時に該バンプ中に前記微細粒子を取り込む工程とする(方法2)ことによって、微細粒子を分散させたメッキ液を用いてバンプ自体を形成してもよい。この場合、微細粒子はバンプ表面のみならずバンプ全体に取り込まれる。メリットは単一工程でバンプを形成できることである。
【0031】
上記方法1の具体例としては、例えば、図1に示すように、コアバンプ形成用メッキ液を用い、導電層35にメッキ用電極の一方を接続して電解メッキを行い、絶縁性フィルム32に形成したバンプホール36からメッキを成長させてコアバンプ37aをまず形成する。次に、コアバンプ形成用メッキ液と同じメッキ材料を含み、微細粒子を分散させた被覆メッキ用メッキ液を用い、コアバンプ37a表面を被覆メッキすると同時に第1被覆メッキ37b層に微細粒子38を取り込む。さらに、図2に示すように、第1被覆メッキ37b及び微細粒子38上に、コアバンプ形成用メッキ液と同じメッキ液を用い第2被覆メッキ37cを形成している。なお、図2の他の部分については図1と同一番号を付して説明を省略した。
上記方法1によれば、微細粒子38を被覆する第2被覆メッキ37cを形成しているので、微細粒子38の付着力を向上できると同時に、コアバンプ材料と第1及び第2被覆メッキ材料が同じであるので、コアバンプと第1及び第2被覆メッキの応力差が少なく、したがって、コアバンプと被覆メッキとの密着性が良く、第1及び第2被覆メッキにクラックが生じない。さらに、バーンイン試験で熱かけてバンプが熱膨張しても密着性が良く、クラックも生じない。さらに、バーンイン試験におけるマイグレーションによるコアバンプの汚染を防止できる。
なお、コアバンプ材料、第1及び第2被覆メッキ材料、及びメッキ条件を選択することで、硬質コアバンプ表面に硬質被覆メッキでき、微細粒子は第1及び第2硬質被覆メッキ層に取り込まれ、強固に保持される。したがて、バンプ全体として、硬度が高く、耐久性に優れ、均一に粗面化できるのでバンプ接点毎に接触抵抗がばらつかない。
【0032】
コアバンプ形成用メッキ液及びメッキ条件としては、硬質コアバンプが形成できるメッキ材料及び条件を選択することが好ましい。例えば、硬度150〜600HvのNiコアバンプを形成する場合、スルファミン酸ニッケルメッキ液にて、電流密度:0.1〜60A/dm2の条件でメッキを行う。他の硬質コアバンプ材料としては、NiもしくはNi合金(Ni−Co合金、Ni−Pd合金など)、Cu等が挙げられる。
【0033】
構成1及び構成6、方法1及び方法2に適する微細粒子としては、ダイヤモンド(パウダー)、グラファイト、カーボン、SiO2(粉)、ガラス(粉末)、Ti、W、Moなどの金属微粒子等が挙げられる。
また、これらの微細粒子の表面にNi無電解メッキ等を被覆したものも構成1の微細粒子として適する。例えば、SiO2(粉)、ガラス(粉末)表面にNi無電解メッキを被覆したものは、導電性が付与され、微細粒子の硬度も高い。
ダイヤモンド(パウダー)、グラファイト、カーボンは、導電性を有し、硬度も高い。
なお、図2において、微細粒子38が不導体である場合であっても、被覆メッキ37cを形成することによって、電気的接触を図ることができる。微細粒子38が導体である場合、被覆メッキ37cの被覆性に優れる。
【0034】
構成1及び構成6、方法1及び方法2に適する微細粒子の他の条件としては、メッキ液(弱酸性)に溶けないか、あるいは溶けても害のないものであること、メッキ液に対する溶解度が小さく、メッキ液に分散可能であること、硬度が高いこと等である。
【0035】
構成1及び構成6、方法1及び方法2に適する微細粒子の粒径としては、0.05〜5μm程度が好ましく、0.1〜5μm程度がさらに好ましい。粒径が均一なものよりも粒径分布あるものの方が粗面化大となるので好ましい。粒径が大き過ぎると、粗面化の程度が大きくなり過ぎ、また、粒子がメッキ液に沈みやすくなるので好ましくない。水より比重の軽い粒子はメッキ液を対流させて粒子を分散させることができる。
【0036】
微細粒子の濃度としては、1〜100g/100ml程度が好ましく、5〜50g/100ml程度がさらに好ましい。微細粒子の濃度が高過ぎるとメッキ液の粘度が高くなり過ぎて良好なメッキが行えず、濃度が低過ぎると粗面化の程度が小さくなり過ぎてしまう。
【0037】
メッキ液の添加剤としては、臭化ニッケル、塩化ニッケル、ホウ酸、光沢剤、PH調整剤等が挙げられる。ここで、臭化ニッケル、塩化ニッケルなどの臭化物、塩化物は、陽極の電解剤(Cl、Brは陽極の電解を促進させる)として添加する。ホウ酸は電解質の電気伝導度を上げる目的で添加する。メッキ液中の光沢剤の含有量を調節することにより、コアバンプの硬度や表面状態を変化させることができる。
なお、構成1等で得られたバンプの表面を、セラミック板等の硬い材料を押しつけること等によって粗面化すると、バンプの表面をより均一に粗面化できるのでさらによい。
【0038】
上記構成2では、バンプを構成する金属と相性の良い材料で粒子表面を被覆した微細粒子を用いているので、微細粒子の付着力を向上できる。
コアバンプ表面に被覆メッキされる被覆メッキ層と相性の良い材料で粒子表面を被覆した微細粒子としては、例えば、ダイヤモンド(パウダー)、グラファイト、カーボン、SiO2(粉)、ガラス(粉末)などの微粒子や、Ti、W、Moなどの金属微粒子等の表面を、被覆メッキ層と相性の良い金属材料(合金を含む)等で被覆したものもが挙げられる。SiO2(粉)、ガラス(粉末)表面にNi無電解メッキを被覆したものは、被覆メッキ層との相性が良く、微細粒子の硬度も高い。すなわち、微細粒子を被覆する材料としては、バンプを構成する材料と同じ金属か同じ金属を含む合金とすることが好ましい。
構成1と構成2を組み合わせると、さらに微細粒子の付着力を向上できるので好ましい。
また、構成2で得られたバンプの表面を、セラミック板等の硬い材料を押しつけること等によって粗面化すると、バンプの表面をより均一に粗面化できるのでさらによい。
上記構成2のコンタクト部品を製造する方法としては、構成7に記載された方法がある。
【0039】
この方法を用いたウエハ一括コンタクトボードに適したコンタクト部品の製造方法(方法3)としては、
絶縁性フィルムと導電層とを積層した構造の積層フィルムを張力を持たせてリングに張り付けた構造の中間部品を用意する工程と、
前記積層フィルムにおける絶縁性フィルムの所定の位置にバンプホールを形成する工程と、
前記導電層にメッキ用電極の一方を接続して電解メッキを行い、少なくとも前記バンプホール内にメッキを成長させてコアバンプを形成する工程と、
前記コアバンプ表面に被覆メッキされる被覆メッキ層と相性の良い材料で粒子表面を被覆した微細粒子を準備する工程と、
前記微細粒子を分散させた被覆メッキ用メッキ液を用い、前記コアバンプ表面を被覆メッキすると同時にこの被覆メッキ層に前記微細粒子を取り込む工程と、
前記導電層を選択的にエッチングして、前記絶縁性フィルム上の少なくとも前記バンプに対応する位置に孤立パッドを形成する工程と、
を有することを特徴とするコンタクト部品の製造方法が挙げられる。
その他の事項に関しては上記構成1と同様である。
【0040】
上記構成3では、例えば、ダイヤモンド(パウダー)、グラファイト、カーボンなどの非金属微細粒子は、硬度が高く、また微細粒子の付着力が大きい。
構成3と、構成1及び/又は構成2とを組み合わせると、さらに微細粒子の付着力を向上できるので好ましい。
また、構成3で得られたバンプの表面を、セラミック板等の硬い材料を押しつけること等によって粗面化すると、バンプの表面をより均一に粗面化できるのでさらによい。
上記構成3のコンタクト部品を製造する方法としては、構成8に記載された方法がある。
【0041】
この方法を用いたウエハ一括コンタクトボードに適したコンタクト部品の製造方法(方法4)としては、
絶縁性フィルムと導電層とを積層した構造の積層フィルムを張力を持たせてリングに張り付けた構造の中間部品を用意する工程と、
前記積層フィルムにおける絶縁性フィルムの所定の位置にバンプホールを形成する工程と、
前記導電層にメッキ用電極の一方を接続して電解メッキを行い、少なくとも前記バンプホール内にメッキを成長させてコアバンプを形成する工程と、
非金属微細粒子(例えば、ダイヤモンド粒子、グラファイト粒子、カーボン粒子から選ばれる少なくとも一種の微細粒子)を分散させた被覆メッキ用メッキ液を用い、前記コアバンプ表面を被覆メッキすると同時にこの被覆メッキ層に前記微細粒子を取り込む工程と、 前記導電層を選択的にエッチングして、前記絶縁性フィルム上の少なくとも前記バンプに対応する位置に孤立パッドを形成する工程と、
を有することを特徴とするコンタクト部品の製造方法が挙げられる。
その他の事項に関しては上記構成1と同様である。
【0042】
上記構成4では、微細粒子が除去された跡である凹部によって表面が粗面化している。
上記構成4のコンタクト部品を製造する方法としては、構成9に記載された方法がある。
【0043】
この方法を用いたウエハ一括コンタクトボードに適したコンタクト部品の製造方法としては、次の3つの方法が挙げられる。
(方法5) 絶縁性フィルムと導電層とを積層した構造の積層フィルムを張力を持たせてリングに張り付けた構造の中間部品を用意する工程と、
前記積層フィルムにおける絶縁性フィルムの所定の位置にバンプホールを形成する工程と、
前記導電層にメッキ用電極の一方を接続して電解メッキを行い、少なくとも前記バンプホール内にメッキを成長させてコアバンプを形成する工程と、
後工程で選択的に除去可能な微細粒子を分散させた被覆メッキ用メッキ液を用い、前記コアバンプ表面を被覆メッキすると同時に該被覆メッキ層に前記後工程で選択的に除去可能な微細粒子を取り込む工程と、
前記被覆メッキ層に取り込まれた前記微細粒子を選択的に除去する工程と、
前記導電層を選択的にエッチングして、前記絶縁性フィルム上の少なくとも前記バンプに対応する位置に孤立パッドを形成する工程と、
を有することを特徴とするコンタクト部品の製造方法。
【0044】
(方法6) 絶縁性フィルムと導電層とを積層した構造の積層フィルムを張力を持たせてリングに張り付けた構造の中間部品を用意する工程と、
前記積層フィルムにおける絶縁性フィルムの所定の位置にバンプホールを形成する工程と、
前記導電層にメッキ用電極の一方を接続して電解メッキを行い、少なくとも前記バンプホール内にメッキを成長させてコアバンプを形成する工程と、
後工程で選択的に除去可能な第1微細粒子と後工程で除去されない第2微細粒子の両方を分散させた被覆メッキ用メッキ液を用い、前記コアバンプ表面を被覆メッキすると同時に該被覆メッキ層に前記第1微細粒子及び前記第2微細粒子の両方を取り込む工程と、
前記被覆メッキ層に取り込まれた前記第1微細粒子を選択的に除去する工程と、
前記導電層を選択的にエッチングして、前記絶縁性フィルム上の少なくとも前記バンプに対応する位置に孤立パッドを形成する工程と、
を有することを特徴とするコンタクト部品の製造方法。
【0045】
(方法7) 絶縁性フィルムと導電層とを積層した構造の積層フィルムを張力を持たせてリングに張り付けた構造の中間部品を用意する工程と、
前記積層フィルムにおける絶縁性フィルムの所定の位置にバンプホールを形成する工程と、
後工程で選択的に除去可能な微細粒子を分散させたバンプ形成用メッキ液を用い、導電層にメッキ用電極の一方を接続して電解メッキを行い、少なくとも前記バンプホール内にメッキを成長させてバンプを形成すると同時に該バンプ中に前記後工程で選択的に除去可能な微細粒子を取り込む工程と、
前記バンプ表面層にある前記微細粒子を選択的に除去する工程と、
前記導電層を選択的にエッチングして、前記絶縁性フィルム上の少なくとも前記バンプに対応する位置に孤立パッドを形成する工程と、
を有することを特徴とするコンタクト部品の製造方法。
【0046】
上記構成4及び構成9、方法5の具体例としては、例えば、図3(1)に示すように、コアバンプ形成用メッキ液を用い、導電層35にメッキ用電極の一方を接続して電解メッキを行い、絶縁性フィルム32に形成したバンプホール36からメッキを成長させてコアバンプ37aをまず形成する。次に、例えば、コアバンプ形成用メッキ液と同じメッキ材料を含み、微細粒子を分散させた被覆メッキ用メッキ液を用い、コアバンプ37a表面を被覆メッキ層37bを形成すると同時に被覆メッキ層37b中に微細粒子39を取り込む。次に、図3(2)に示すように、被覆メッキ層37bに取り込まれ一部が露出する微細粒子39を選択的に除去して、微細粒子を除去した跡である凹部39aによってバンプ表面を粗面化する。
コアバンプ材料と被覆メッキ材料が同じである場合、コアバンプと被覆メッキ層の応力差が少なく、したがって、コアバンプと被覆メッキ層との密着性が良く、被覆メッキ層にクラックが生じない。加えて、被覆メッキ層に取り込まれた微細粒子を除去した跡である凹部39aによってバンプ表面を粗面化できる。さらに、バーンイン試験で熱かけてバンプが熱膨張しても密着性が良く、クラックも生じない。
なお、構成4及び構成9においては、コアバンプ材料と被覆メッキ材料が同じである場合が好ましいが、コアバンプ材料と被覆メッキ材料が異なる場合も含まれる。
後工程で選択的に除去可能な微細粒子と除去方法を、表1に挙げる。
【0047】
【表1】
【0048】
構成4及び構成9に適する微細粒子の条件を以下に示す。
(1)メッキ液(弱酸性)に溶けないか、あるいは溶けても害のないものであること。例えば、Feは触媒毒になり、Alはメッキ液に溶けるので好ましくない。
(2)メッキ液に対する溶解度が小さく、メッキ液に分散可能であること。このようなものとして、例えば、水酸化ニッケル、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、臭化ニッケル、塩化ニッケルなどが挙げられる。だだし、溶解度大であっても完全に溶解しきらないうちにメッキすれば粒子の状態で被覆メッキ層に取り込むことが可能である(例えばホウ酸)。
(3)簡単に除去でき、コアバンプを浸食しないこと。このようなものとして、例えば水、溶剤などで溶けるものや、薄いアルカリで溶けるもの(例えばNiコアバンプを溶かさずに薄いアルカリで簡単に溶けるもの)や、ウエットエッチング又はドライエッチングで除去でき、コアバンプがエッチングされないかコアバンプのエッチング量が少ないもの(コア材と粒子材のエッチング選択比の高い材料)などが挙げられる。なお、ダイヤモンドやガラスはエッチングで除去可能である。
【0049】
なお、微細粒子の粒径、微細粒子の濃度、メッキ液の添加剤等に関しては、構成1と同様である。
【0050】
上記方法6は、被覆メッキ層中に残る粒子と除去される粒子とが混在する態様である。
この場合、コアバンプ材料と被覆メッキ材料が同じである場合が好ましいが、コアバンプ材料と被覆メッキ材料が異なる場合も含まれる。この場合、コアバンプと被覆メッキ層との密着性等が良くなるように、コアバンプ材料及び被覆メッキ材料を選択することが好ましい。
その他の事項に関しては上記構成1〜構成4と同様である。
【0051】
本発明の製造方法によれば、コアバンプ形成用メッキ液と、被覆メッキ用メッキ液とを、同じメッキ材料を含むものとすることによって、コアバンプ材料と被覆メッキ材料が同じになるので、コアバンプと被覆メッキ層の応力差が少なく、したがって、コアバンプと被覆メッキ層との密着性が良く、被覆メッキ層にクラックが生じないので好ましい。
このように、コアバンプの材質・物性と被覆メッキの材質・物性とが、できるだけ同じになるようにするため、コアバンプ形成用メッキ液と、被覆メッキ用メッキ液とを、主成分の組成が同一又は近似した組成とする。メッキ液の主成分以外の成分、例えば、微細粒子や、添加剤(例えば粘度調整剤など)等に関しては、両者のメッキ液で異なる組成とすることができる。
なお、メッキ条件(電流密度等)を同一条件とするか、又はできるだけ近くすることによって、コアバンプと被覆メッキ層との応力の差を小さくでき、被覆メッキ層にクラックが生じたり、被覆メッキ層が剥がれたりする恐れが最も少なくなる。
上記のように、コアバンプと被覆メッキ層との応力差を小さくするためには、両者のメッキ液中のメッキ成分等を同じにする、メッキの際の電流値等を等しくするなどの手段が有効である。
【0052】
上記方法7では、後工程で選択的に除去可能な微細粒子を分散させたメッキ液を用いバンプ自体を形成している。この場合、微細粒子はバンプ表面のみならずバンプ全体に取り込まれる。そして、主としてバンプ表面層の微細粒子を選択的に除去してバンプ表面を粗面化している。メリットはバンプ形成工程を簡略化できることである。
【0053】
上記構成5は、絶縁性フィルムのバンプの突出面と、導電性パターンが形成された面とが、異なる面となっているので、微細化に適したコンタクト部品が得られる。
【0054】
なお、構成1〜9においては、コアバンプと被覆メッキ層は、主成分が同一材料であればよく、微量成分や任意成分まで含めて完全同一を意味するものではない。構成1〜9においては、コアバンプと被覆メッキ層は、共に硬質材料からなることが好ましい。
【0055】
上記構成10によれば、耐久性に優れ、バンプ接点毎に接触抵抗がばらつかず、接触信頼性に優れる半導体検査用コンタクトボードが得られる。
【0056】
構成11によれば、本発明の半導体検査用コンタクトボードや半導体検査用コンタクト部品を用いることにより、全チップの動作の確実性を図ることができ、例えばウエハ一括型に代表される半導体検査を効率的に行うことができる。
なお、上記構成11における「半導体検査」には、ウエハ一括バーンイン検査、チップバーンイン検査、パッケージバーンイン検査等が含まれる。
【0057】
以下、本発明のウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品、及び一般用途向けコンタクト部品に関し、上述したこと以外の事項について説明する。
【0058】
コンタクト部品におけるコアバンプの構成材料としては、導電性を有する金属であれば特に限定されないが、Ni、Au、Ag、Cu、Sn、Co、In、Rh、Cr、W、Ruまたはこれらの金属成分を主とする合金等が好ましい。高硬度のコアバンプを形成しうる材料が特に好ましい。
【0059】
コアバンプの形成方法としては、電解メッキ法(電気メッキ法)、無電解メッキ法(化学メッキ法)、CVD法などが挙げられるが、なかでも、形状の制御性がよく、高精度のコアバンプを形成できるため、電解メッキ法が好ましい。
電解メッキ法でコアバンプを形成する方法においては、例えば、絶縁性フィルムに導電層及びバンプホール(バンプを形成するための穴であり、コアバンプとパッドとを接続するための穴)を形成した後、メッキ浴に浸漬して導電層を陰極として導通し、少なくともバンプホール内にメッキを成長させてコアバンプを形成する。
ここで、絶縁性フィルム面から突出したコアバンプを形成する場合にあっては、バンプホール内の部分はコアバンプの根本に相当し、コアバンプとパッドとを接続する接続部に相当する。バンプホール内にのみコアバンプを形成する場合にあっては、パッド側の部分が前記接続部に相当し、ウエハ上の電極との接触部分がコアバンプに相当する。なお、絶縁性フィルム面から突出したコアバンプを形成する場合にあっては、バンプホール内の接続部と、絶縁性フィルム面から突出したコアバンプとは、別の材料で形成することもできる。
【0060】
本発明においてバンプは、電気的な接触、接続を意図して絶縁性フィルムの表面に設けられる接点部である。バンプは絶縁性フィルムの表面からの突出の有無を問わない。また、バンプの三次元形状は限定されるものではなく、あらゆる立体的形状とすることが可能であり、例えばバンプの断面形状は、接触対象の部材の形状等に応じて凸状、平面状、凹状のいずれであってもよい。ウエハ上の平坦電極と接触させる場合は、パンプはマッシュルーム状の形状とすることが、電気的接続信頼性の点から好ましい。平面状バンプは例えば径の大きなバンプホールからバンプを成長させて形成できる。凹状バンプは例えば複数の隣接するバンプホールからバンプ成長させバンプ同士を合体させて形成できる。バンプの高さ、大きさは目的等に応じて自由に設定することができる。
【0061】
絶縁性フィルムにバンプホールを形成する方法としては、例えば、レーザ加工、リソグラフイー法(エッチング法を含む)、プラズマ加工、光加工、機械加工等が挙げられる。微細加工性、加工形状の自由度、加工精度のなどの点からレーザー加工が好ましい。
レーザ加工の場合、照射するレーザ光としては、照射出力の大きなエキシマレーザ、CO2レーザ、YAGレーザ等が好ましく、なかでもエキシマレーザを用いたレーザアブレーションによる加工法は、熱による絶縁性フィルムの溶融等が少なく、高アスペクト比が得られ、精緻微細な穿孔加工ができるので特に好ましい。レーザ加工の場合、スポットを絞ったレーザ光を絶縁性フィルムの表面に照射してバンプホールを形成する。
他の場合、レジストパターン等をマスクとして、酸素やフッ化物ガスを含有する雰囲気中のプラズマエッチングや、RIE(反応性イオンエッチング)等のドライエッチング、あるいはスパッタエッチングなどを施して、バンプホールを形成することができる。
また、所望の孔形状(丸形、四角形、菱形など)の孔が形成されたマスクを絶縁性フィルムの表面に密着させ、マスクの上からエッチング処理して、バンプホールを形成することもできる。
バンプホールの孔径は、通常の場合5〜200μm、好ましくは10〜50μm程度がよい。ハンダボール対応のバンプを形成する場合は、バンプホールの孔径は、ハンダボールの径と同程度(300〜1000μm程度)がよい。
コンタクト部品において、絶縁性フィルム(絶縁性基材)は、電気絶縁性を有するものであればその材質は特に限定されないが、絶縁性と共に可撓性を有するものが好ましく、具体的にはポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ABS共重合体樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フッ素系樹脂などの熱硬化性樹脂、又は熱可塑性樹脂が挙げられ、目的に応じて適宜選択することができる。これらの樹脂のうち、耐熱性、耐薬品性及び機械的強度に優れ、加工性等に優れるポリイミド系樹脂が特に好適に使用される。ポリイミドは紫外領域に大きな吸収をもつため、レーザアブレーション加工に適している。ポリイミドフィルムは柔軟性が高いので、コンタクト部品上のコアバンプや被検査体上の電極(接点)の高さのバラツキを吸収できる。
絶縁性フィルム(絶縁性基材)の厚さは任意に選択することができる。ポリイミドフィルムの場合、後述するバンプホールの形成性の点からは通常5〜200μm程度が好ましく、10〜50μmがより好ましい。
【0062】
絶縁性フィルム上に孤立パッドや配線等を形成するための導電層の材料としては、導電性を有するものであればよいが、コアバンプを電解メッキで形成する場合は、電解メッキにおいて電極(陰極)となるような導電層を選択する。このような材料としては、例えば銅、ニッケル、クロム、アルミニウム、金、白金、コバルト、銀、鉛、錫、インジウム、ロジウム、タングステン、ルテニウム、鉄などの単独金属、又はこれらを成分とする各種合金(例えば、ハンダ、ニッケル−錫、金−コバルト)などが挙げられる。導電層は、上記各金属の層からなる単層構造であってもよく、積層構造であってもよい。例えば、絶縁性フィルム側から、CrやNiなどの下地膜、Cu膜、Ni膜、Au膜を順次積層した積層構造とすることができる。この場合、Cr下地膜又はNi下地膜は、ポリイミドフィルムなどの絶縁性フィルムとの付着性を向上させるので、好適である。Cu膜は導電層の主体となる。Ni膜は、Cuの酸化防止の役割、導電層の機械的強度を向上させる役割、及び導電層の最表面にAu層を形成するための中間層としての役割がある。Au膜は、導電層表面の酸化防止及び、接触抵抗を下げる目的で形成される。なお、Au膜の代わりに、金−コバルト合金、ロジウム、パラジウムなどを用いることができ、特に金−コバルト合金を用いると孤立パッドの機械的強度が大きくなる。
【0063】
これらの導電層の形成方法としては、スパッタ法や蒸着法などの成膜方法や、無電解メッキ、電解メッキなどのメッキ法、あるいは銅箔などの金属箔を利用する方法などを使用することができる。また、スパッタ法とメッキ法との組合せて導電層を形成することができる。例えば、スパッタ法で薄く膜を付けた後、メッキにより厚く膜をつけることができる。
なお、Cu膜上のNi膜やAu膜などは、機械的強度が要求され、比較的厚膜である必要性から、メッキ法(無電解メッキ、電解メッキ)で形成することが望ましい。
導電層の厚さは特に限定されず、適宜設定することができる。
【0064】
絶縁性フィルム上の孤立パッドや配線等は、例えば、全面に形成した導電層をパターニングすることによって形成できる。具体的には例えば、絶縁性フィルムの全面に形成した導電層上にレジストパターンを形成した後、露出している導電層をエッチングして、所望の孤立パッド等を得る。
【0065】
コンタクト部品におけるリングは、絶縁性フィルムを張り渡した状態で支持できる支持枠であればよく、円形、正方形など任意の形状の支持枠を含む。ウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品等の半導体検査用コンタクト部品等におけるリングは、例えばSiC、SiN、SiCN、インバーニッケルや、Siに近い熱膨張率を有し強度の高い材料(例えば、セラミクス、低膨張ガラス、金属など)等の低熱膨張率の材料で形成されていることが好ましい。
【0066】
【実施例】
以下、実施例及び比較例をもって本発明を詳細に述べるが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
【0067】
(実施例1)
【0068】
ウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品の作製
ウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品の作製方法について、図6及び図7を用いて説明する。
まず、図6(1)に示すように、平坦度の高いアルミニウム板101上に厚さ5mmの均一の厚さのシリコンゴムシート102を置く。
その一方で、例えば、銅箔104上にポリイミド前駆体をキャスティングした後、ポリイミド前駆体を加熱して乾燥及び硬化させて、銅箔104(厚さ5〜50μm)とポリイミドフィルム105(厚さ12〜50μm)とを貼り合せた構造の積層フィルム103を準備する。
なお、積層フィルム103の構成材料、形成方法、厚さ等は適宜選択できる。例えば、絶縁性フィルムとして、エポキシ樹脂フィルム、厚さ0.1〜0.5mm程度のシリコンゴムシートを使用できる。また、例えば、ポリイミドフィルム上に、スパッタ法又はメッキ法で銅を成膜して積層フィルム103を形成することもできる。さらに、フィルムの一方の面に複数の導電性金属を順次成膜して、フィルムの一方の面に積層構造を有する導電性金属層を形成した構造のものを使用することもできる。
また、ポリイミドとCuの間には、両者の接着性を向上させること、及び膜汚染を防止することを目的として、特に図示しないが薄いNi膜を形成してもよい。
【0069】
次いで、図6(1)に示すように、上記シリコンゴムシート102上に、銅箔とポリイミドフィルムを貼り合せた構造の積層フィルム103を銅箔側を下にして均一に展開した状態で吸着させる。この際、シリコンゴムシート102に積層フィルム103が吸着する性質を利用し、しわやたわみが生じないように、空気層を追い出しつつ吸着させることで、均一に展開した状態で吸着させる。
【0070】
次に、図6(1)に示すように、直径約8インチ、厚さ約2mmの円形のSiCリング106の接着面に熱硬化性接着剤107を薄く均一に、50〜100μm程度の厚さで塗布し、積層フィルム103上に置く。ここで、熱硬化性接着剤107としては、バーンイン試験の設定温度80〜150℃よりも0〜50℃高い温度で硬化するものを使用する。本実施例では、ボンドハイチップHT−100L(主剤:硬化剤=4:1)(コニシ(株)社製)を使用した。
【0071】
次に、図6(2)に示すように、平坦性の高いアルミニウム板(重さ約2.5kg)を重石板112として、SiCリング106上に載せる。
【0072】
次に、図6(3)に示すように、上記準備工程を終えたものをバーンイン試験の設定温度(80〜150℃)以上の温度(例えば200℃、2.5時間)で加熱して前記積層フィルム103と前記SiCリング106を接着する。
この際、シリコンゴムシート102の熱膨張率は積層フィルム103の熱膨張率よりも大きいので、シリコンゴムシート102に吸着した積層フィルム103はシリコンゴムシート102と同じだけ熱膨張する。すなわち、積層フィルム103を単にバーンイン試験の設定温度(80〜150℃)以上の温度で加熱した場合に比べ、シリコンゴムシートの熱膨張が大きいのでこのストレスによりポリイミドフィルムがより膨張する。このテンションが大きい状態で、熱硬化性接着剤107が硬化し、積層フィルム103とSiCリング106が接着される。また、シリコンゴムシート102上の積層フィルム103は、しわやたわみ、ゆるみなく均一に展開した状態で吸着されているので、積層フィルム103にしわやたわみ、ゆるみなく、SiCリング106に積層フィルム103を接着することができる。さらに、シリコンゴムシート102は平坦性が高く、弾力性を有するので、SiCリング106の接着面に、均一にむらなく積層フィルム103を接着することができる。
なお、熱硬化性接着剤を使用しない場合、フィルムが収縮し、張力が弱まる他に、接着剤の硬化時期が場所によってばらつくため、SiCリングの接着面に均一にむらなく接着ができない。
【0073】
次に、上記加熱接着工程を終えたものを常温まで冷却し、加熱前の状態まで収縮させる。その後、カッターでSiCリング106の外周に沿ってSiCリング106の外側の積層フィルム103を切断除去して、図5(1)に示す、積層フィルムを張力を持たせてSiCリングに張り付けた構造の中間部品を得る。
次に、上記で作製した銅箔104とポリイミドフィルム105を貼り合せた構造の積層フィルム103の銅箔104上に、電解メッキ法により、Ni膜(図示せず)を0.2〜0.5μmの厚さで形成する。
【0074】
次に、図7(2)に示すように、ポリイミドフィルム105の所定位置に、エキシマレーザを用いて、直径が約10〜50μm程度のバンプホール108を形成する。
次いで、パンプホール108内及びポリイミドフィルム105の表面にプラズマ処理を施し、レーザ加工により生じバンプホール及びその周辺に付着していたカーボンを主成分とするポリイミド分解物質を除去する。
【0075】
次に、銅箔104側がメッキされないようにするために、レジストなどの保護膜等を、電極として使用する一部を除く銅箔104側の全面に約2〜3μmの厚さで塗布して、保護する(図示せず)。
直ちに、銅箔104に電極の一方を接続し、ポリイミドフィルム105側にNiの電解メッキ(スルファミン酸ニッケルメッキ液にて、電流密度:0.3〜60A/dm2)を行う。なお、メッキ液中には、光沢剤、ホウ酸、臭化ニッケル、PH調整剤等を添加した。電解メッキにより、メッキは図7(3)に示すバンプホール108を埋めるようにして成長した後、ポリイミドフィルム105の表面に達すると、等方的に広がってほぼ半球状に成長し、硬度150〜600Hv程度のNiからなるコアバンプ109が形成される。コアバンプ高さは約5〜40μm程度であった。
【0076】
続いて、コアバンプ形成用メッキ液と同じ組成のメッキ液に、微細粒子としてグラファイト(粒径0.1〜5μm程度)を分散させた被覆メッキ用メッキ液(グラファイト粒子濃度:1〜50g/100ml)を用い、メッキ条件(電流密度:0.3〜60A/dm2)をできるだけ近くして、図4に示すように、前記コアバンプ37a表面を硬質被覆メッキ層37b(厚さ0.5〜10μm)を形成すると同時に前記被覆メッキ37b層に微細粒子38が取り込まれる。なお、図4の他の部分については図1と同一番号を付して説明を省略する。
【0077】
次に、銅箔104側の保護膜を剥離した後、銅箔104側に新たにレジストを全面に塗布し、孤立パッド等を形成する部分にレジストパターン(図示せず)を形成する。
次いで、薄いNi膜及びCu膜を塩化第二鉄水溶液等にてエッチングを行い、よくリンスした後、前記レジストを剥離して、図7(4)に示すように、孤立パッド110等を形成する。
【0078】
以上の工程を経て、ウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品を作製した。
【0079】
(実施例2)
微細粒子として、グラファイトの替わりに、Ni被覆メッキを施したガラス粉末(粒径0.1〜5μm程度)を混入させたこと以外は実施例1と同様にしてウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品を作製した。
【0080】
(実施例3)
実施例1の被覆メッキ層にグラファイト微細粒子を取り込んだ後、アッシングによって、グラファイト微細粒子を除去したこと以外は実施例1と同様にしてウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品を作製した。このときの様子を図5に示す。なお、図5では図3と同一番号を付して説明を省略する。
【0081】
(実施例4)
微細粒子として、グラファイトの替わりに、ガラス粉末(粒径0.1〜5μm程度)を混入させたこと以外は実施例1と同様にしてバンプを形成し、この表面にコアバンプ形成用メッキ液と同じ組成のメッキ液を用いて同じメッキ条件で、さらに被覆メッキ(厚さ0.5〜5μm)を行ったこと以外は実施例1と同様にしてウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品を作製した。
【0082】
(比較例1)
コアバンプ表面に被覆メッキ層を形成しなかったこと以外は実施例1と同様にしてウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品を作製した。
【0083】
(比較例2)
コアバンプ表面をセラミック研磨したこと以外は比較例2と同様にしてウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品を作製した。
【0084】
(比較例3)
コアバンプ表面に、Ni被覆メッキの替わりに、ロジウム粗面被覆メッキを施したこと以外は実施例1と同様にしてウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品を作製した。
【0085】
組立工程
図8に示すように、ウエハ一括コンタクトボード用多層配線基板10の所定の位置に、異方性導電ゴムシート20を貼り合わせ、さらに、上記で製作したコンタクト部品30を貼り合わせて、ウエハ一括コンタクトボードを完成した。
【0086】
バーンイン試験
ウエハ上の電極とコンタクト部品の孤立バンプとを位置を合わせした後チャックで固定し、その状態でバーンイン装置に入れ125℃の動作環境にて試験した。評価対象は、64MDRAMが400チップ形成され、12000箇所にAl電極を有する8インチウェハとし、コンタクトを繰り返した。
その結果を表2に示す。
【0087】
【表2】
【0088】
比較例1のコンタクトボードを使用した場合、コンタクト部品におけるバンプ表面を粗面化していないので、平均接触抵抗が高く、Al電極上の酸化膜を破ることができないため、オープンpin数(最大接触抵抗が∞となるpin数)も多くなった。ただし、コンタクトを繰り返すに従いオープンpin数はある程度減少した。
比較例2のコンタクトボードを使用した場合、全てのバンプ表面を粗面化できないので、バンプ表面が粗面化されていないバンプが存在し、オープンpin数は30となった。
比較例3のコンタクトボードを使用した場合、ロジウム被覆メッキ時にコアバンプの根本が腐蝕されることが原因で、バンプの抜け落ちが30本発生した。また、16本のバンプにおけるロジウム被覆メッキにクラックが発生した。さらに、テープ剥離試験を実施したところ100本以上のバンプが抜け落ちた。
一方、実施例1〜4のコンタクトボードを使用した場合、平均接触抵抗が低く、最大抵抗も低く、不良バンプはなかった。なお、実施例1のコンタクト部品におけるバンプ表面を、セラミック板との吸着、脱着を繰り返して粗面化したところ、平均接触抵抗は0.4〜0.5Ωに減少した。
【0089】
(実施例5)
実施例3の被覆メッキ層に、ガラス粉末(粒径0.1〜5μm程度)及びグラファイト微細粒子を取り込んだ後、アッシングによって、グラファイト微細粒子だけを選択的に除去したこと以外は実施例3と同様にしてウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品を作製した。
その結果、実施例3と同様のことが確認された。
【0090】
(実施例6)
Niコアバンプ及びNi被覆メッキ層の替わりに、NiCo合金コアバンプ及びNiCo合金被覆メッキとしたこと以外は実施例1〜4と同様にしてウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品を作製した。
その結果、実施例1〜4と同様のことが確認された。
【0091】
(実施例7)
Niコアバンプ及びNi被覆メッキ層の替わりに、NiCo合金コアバンプ及びNiCo合金被覆メッキ層とし、Ni被覆メッキを施したガラス粉末の替わりに、NiCo合金被覆メッキを施したガラス粉末を使用したこと以外は実施例2と同様にしてウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品を作製した。
その結果、実施例2と同様のことが確認された。
【0092】
(実施例8)
微細粒子として、グラファイトの替わりに、粒径0.1〜5μm程度のダイヤモンド、カーボンの各粒子をそれぞれ被覆メッキ液に混入させたこと以外は実施例1と同様にしてウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品を作製した。
その結果、実施例1と同様のことが確認された。
【0093】
(実施例9)
微細粒子として、Ni被覆メッキを施したガラス粉末の替わりに、粒径0.1〜5μm程度のダイヤモンド、SiO2、Ti、W、Taの各粒子表面にNi被覆メッキを施した微細粒子を、それぞれ被覆メッキ液に混入させたこと以外は実施例2と同様にしてウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品を作製した。
その結果、実施例2と同様のことが確認された。
【0094】
(実施例10)
微細粒子として、グラファイトの替わりに、樹脂粒子を混入させ、この樹脂粒子を溶剤で除去したこと以外は実施例3と同様にしてウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品を作製した。
その結果、実施例3と同様のことが確認された。
【0095】
(実施例11)
微細粒子として、グラファイトの替わりに、水溶性粒子を混入させ、この水溶性粒子を水洗によって除去したこと以外は実施例3と同様にしてウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品を作製した。
その結果、実施例3と同様のことが確認された。
【0096】
(実施例12)
コンタクト部品として、8インチφ、バンプ数約10000pinのものを作製し、バンプ表面を、セラミック板等の硬い材料を押しつけること等によって粗面化した。
その結果、実施例1と同様のことが確認された。また、バンプ接点毎に接触抵抗がばらつかず、接触信頼性に優れることが確認された。
【0097】
なお、本発明は、上記実施例に限定されず、適宜変形実施できる。
【0098】
例えば、バンプ表面には、必要に応じて、さらに、種々の金属被膜を形成してもよい。例えば、電気的接触、接続を向上させる目的で、バンプ表面に、Au、Au−Co、Rh、Pt、Pd、Ag等またはこれらの金属成分を主とする合金等の金属被膜をさらに形成してもよい。この金属被膜は単層であっても多層であってもよい。
【0099】
本発明のウエハ一括コンタクトボードは、バーンイン試験の他に、従来プローブカードによって行われていた製品検査(電気的特性試験)の一部や、ウエハレベル一括CSP検査用、にも利用できる。
また、本発明のコンタクト部品は、CPS検査用、BGA検査用、ハンダボールを接点として有するIC基板検査用、1チップバーイン検査用のテープキャリア用、バーンインプローブカード用、又は、メンブレンプローブカード用、ウェハ一括バーインボード用、ウエハレベル一括CPS検査用、などとして用いることができる。
【0100】
【発明の効果】
本発明によれば、バンプを単純な構造とすることによりバンプの抜け落ちを防止し、バンプの数が増えた場合でも均一な凹凸が形成でき、また表面の凹凸の凸部の欠落を防止することができるコンタクト部品及びその製造方法を提供できる。
また、コスト増や工程増なく簡単に製造できるコンタクト部品の製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品の一態様を模式的に示す要部断面図である。
【図2】本発明にかかるウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品の他の態様を模式的に示す要部断面図である。
【図3】本発明にかかるウエハ一括コンタクトボード用コンタクト部品の他の態様を模式的に示す要部断面図である。
【図4】実施例にかかるバンプの一態様を模式的に示す要部断面図である。
【図5】実施例にかかるバンプの一態様を模式的に示す要部断面図である。
【図6】本発明の一実施例にかかるコンタクト部品の製造工程の一部を示す断面図である。
【図7】本発明の一実施例にかかるコンタクト部品の製造工程の一部を示す要部断面図である。
【図8】ウエハ一括コンタクトボードを模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
10 多層配線基板
20 異方性導電ゴムシート
21 異方性導電ゴム
30 コンタクト部品
31 リング
32絶縁性フィルム
33 バンプ
34 パッド
35 導電層
37a コアバンプ
37b 被覆メッキ層
37c被覆メッキ層
38 微細粒子
39微細粒子
39a 微細粒子を除去した跡(凹部)
40 シリコンウエハ
101 アルミニウム板
102 シリコンゴムシート
103 積層フィルム
104 銅箔
105 ポリイミドフィルム
106SiCリング
107 熱硬化性接着剤
108 バンプホール
109 コアバンプ
110 パッド
112 重石板
Claims (8)
- 絶縁性フィルムから突出するように支持され、所定の導通路と接続された金属バンプを有するバーンイン試験用コンタクト部品において、
前記バンプは、少なくともその表層部に微細粒子が分散されることによって粗面化した表面に、前記金属バンプを構成する材料と同じ金属か同じ金属を含む合金からなる、前記微細粒子を被覆する被覆層を有することを特徴とするコンタクト部品。 - 絶縁性フィルムから突出するように支持され、所定の導通路と接続された金属バンプを有するバーンイン試験用コンタクト部品において、
前記バンプは、微細粒子が除去された跡である凹部によって表面が粗面化していることを特徴とするコンタクト部品。 - 前記バンプは、
コアバンプと、
前記コアバンプを被覆する被覆層と
を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のコンタクト部品。 - 前記金属はニッケルであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のコンタクト部品。
- リングに張り付けられた絶縁性フィルムの一方の面からバンプが突出し、他方の面に導電性パターンを有し、前記バンプと前記導電性パターンは絶縁性フィルムに設けられた貫通孔に充填された導電性材料により導通していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のコンタクト部品。
- ウエハ上の半導体デバイスの試験を行うために使用される半導体検査用コンタクトボードであって、
請求項5に記載のコンタクト部品と、
絶縁層を介して配線を積層し、絶縁層に形成されたコンタクトホールを介して上下の配線を接続した構造を有する半導体検査用多層配線基板と、
前記多層配線基板と前記コンタクト部品とを電気的に接続する異方性導電ゴムシートとを有することを特徴とする半導体検査用コンタクトボード。 - 請求項2に記載のコンタクト部品の製造方法において、
前記バンプは、後工程で選択的に除去可能な微細粒子を分散させたメッキを用いてメッキ成長させた後、前記微細粒子を選択的に除去する工程を少なくとも有する方法によって形成されたことを特徴とするコンタクト部品の製造方法。 - 請求項1〜5のいずれかに記載のコンタクト部品を用いて半導体検査を行うことを特徴とする半導体の検査方法。
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