JP4529268B2 - エポキシ樹脂組成物、これを用いたプリプレグ及び銅張積層板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高耐熱、低熱膨張、低吸水性によって優れた耐半田性を有するICのインターポーザ用途に好適なエポキシ樹脂組成物、これを用いたプリプレグ及び銅張積層板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体の分野では高密度実装技術の進歩から従来の面実装からエリア実装に移行していくトレンドが進行し、BGAやCSPなど新しいパッケージが登場、増加しつつある。そのため以前にもましてインターポーザ用基板が注目されるようになり、高耐熱、低熱膨張のガラスエポキシ基板の要求が高まってきた。一般に封止材料においては熱膨張係数を低減するために無機充填材、特に球状溶融シリカが多用されているが、基板に用いる場合、封止材以上に充填材の分散性に耐半田クラック性が大きく左右される。すなわち充填材の凝集が発生した場合、凝集物が形成する空間に水分が滞留し耐半田クラック性が低下する問題が起こる。したがってシリカ表面のぬれ性の改善が必要になるが、従来技術においては、特開平7−26122号公報、及び特開平8−283434号公報に開示されている技術はいずれも充填材をカップリング剤で処理する場合、いわゆる湿式法、即ち溶剤等にカップリング剤を希釈して充填材を混合しその後乾燥する方法、あるいはいわゆる乾式法、即ちミキサーで充填材を撹拌しつつカップリング剤溶液を噴霧する方法が行われている。しかし本発明者らは、これら従来技術の範疇の充填材表面処理方法では樹脂と充填材とのぬれ性を前記基板用途に十分なレベルまで向上させることができないという問題点を見出した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような問題を解決するべくなされたもので、充填材の凝集をなくし、低熱膨張の特性を発現し、優れた耐半田クラック性が得られるエポキシ樹脂組成物、これを用いたプリプレグ及び銅張積層板を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、耐熱性に寄与する特定のエポキシ樹脂及びフェノール系硬化剤を樹脂成分とし、かつ低熱膨張性を発現する球状溶融シリカを凝集させずに分散させたエポキシ樹脂組成物、これを基材に塗布、乾燥してなるプリプレグ、及びそれを用いた銅張積層板に関するものであり、かかる組成により上記目的を達成するに至った。
【0005】
具体的には、1分子中に3個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(A)、1分子中に3個以上のフェノール性水酸基を有するフェノール系硬化剤(B)、及び球状溶融シリカ、カップリング剤、及びフェノール化合物又はエポキシ基含有化合物の反応物(C)を必須成分として含有するエポキシ樹脂組成物、このエポキシ樹脂組成物を基材に塗布、乾燥してなるプリプレグ、及びこのプリプレグを加熱成形してなる銅張積層板である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる成分(A)は、耐熱性を発現させるために、1分子中に3個以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ樹脂である。具体的にはオルソクレゾールノボラックエポキシ樹脂、フェノールノボラックエポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラックエポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラックエポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂および対応する芳香族環がアルキル化されたエポキシ樹脂などの誘導体、1,1,2,2−テトラキスヒドロキシフェニルエタンのグリシジルエーテル化物、およびその2量体、3量体などのテトラキスヒドロキシフェニルエタン型エポキシ樹脂、などが例示されるが、トリスヒドロキシアリールメタン型エポキシ樹脂、テトラキスヒドロキシフェニルエタン型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂が高いガラス転移温度と低吸水性を両立することができ好ましい。ただし耐燃性が必要なものには臭素化フェノールノボラックエポキシ樹脂を使うことは何ら差し支えない。
【0007】
本発明の樹脂組成物において、成分(A)の割合は5〜50重量%が好ましい。5重量%未満では、結合剤成分が少なくなり、耐熱性、特にICパッケージのインターポーザとして使用した場合の耐半田クラック性が低下するようになる。50重量%を越えると、充填材の割合が低下し、熱膨張、吸水率が増加し、ICパッケージのインターポーザとして使用した場合の耐半田クラック性が低下するので好ましくない。ここで、インターポーザとしての耐半田クラック性とは、リジッドインターポーザを使用したBGAやCSP等において行われるJEDEC実装ランク条件に準じた耐半田クラック試験において、インターポーザに起因するか、または間接的にインターポーザの特性が影響を与えて発生するクラック、または界面剥離に対する耐性を意味する。
なお、エポキシ樹脂として、成分(A)以外のエポキシ樹脂、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂や臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂をエポキシ樹脂全体の30重量%以下配合してもよい。
【0008】
次に成分(B)1分子中に3個以上のフェノール性水酸基を有するフェノール系硬化剤としては、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ビスフェノールAノボラック、1,1,2,2−テトラキスヒドロキシフェニルエタン、トリスヒドロキシフェニルメタン、フェノールアラルキル樹脂等が例示される。これらの中でも高いガラス転移温度が得られるフェノールノボラック、クレゾールノボラック、ビスフェノールAノボラック、1,1,2,2−テトラキスヒドロキシフェニルエタンが好ましい。
【0009】
本発明では成分(B)は、エポキシ樹脂のエポキシ基と、成分(B)のフェノール性水酸基およびその他の活性水素の合計との当量比が0.8以上1.2以下となるよう添加することが好ましい。この範囲外ではガラス転移温度の低下や吸水率の増加で特にICパッケージのインターポーザとしての耐半田クラック性の低下やICの耐湿信頼性の低下が生じることがある。
【0010】
本発明の成分(C)は、球状溶融シリカ、カップリング剤、及びフェノール化合物又はエポキシ基含有化合物の反応物である。
本発明においては球状溶融シリカが用いられる。多量に充填材を添加し低熱膨張性と樹脂の流動性を両立させ、さらにプレス成形の際充填材の鋭利なエッジによる基材や銅箔への大きなストレスを与えてないために球状シリカが適している。特に平均粒径が2μm以下の場合、ストレスが極めて小さくなり耐半田クラック性が良好となる。
【0011】
本発明に用いるカップリング剤は、シランカップリング剤、シロキサン結合の繰り返し単位を2個以上有し、かつアルコキシ基を有するシリコーンオイル型カップリング剤等のケイ素系カップリング剤やチタネート系カップリング剤等が挙げられるが、エポキシ樹脂と溶融球状シリカの表面の塗れ性向上の点で、ケイ素系カップリング剤が好ましい。具体的にはエポキシシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤、ウレイドシランカップリング剤、メルカプトシランカップリング剤、ジシラザン、シロキサン結合の繰り返し単位を2個以上有しかつアルコキシ基を有するシリコーンオイル型カップリング剤からなる群から少なくとも1種選ばれるものなどが挙げられる。
【0012】
本発明に用いられるフェノール化合物は特に限定するものではなく、フェノール、クレゾール、レゾルシン、カテコール、ナフトール、ジヒドロキシナフタレンなどのフェノール誘導体、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなどの2官能フェノール樹脂、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ビスフェノールAノボラック、1,1,2,2−テトラキスヒドロキシフェニルエタン、フェノールアラルキル樹脂などの硬化剤として好ましく用いられる多官能フェノール樹脂などが例示されるが、フェノール性水酸基を2個以上有するフェノール化合物が好ましい。その理由は、本発明においては、シリカ表面のシラノールとカップリング剤のアルコキシ基とが反応する一方、カップリング剤の官能基がフェノール化合物と反応し、シリカ表面に樹脂マトリクスと相溶性のよい有機層を形成するので、フェノール化合物が2個以上のフェノール性水酸基を有している場合、その有機層にフェノール性水酸基を残存させることができ、エポキシ樹脂と反応させることができるからである。
【0013】
同じ機能はエポキシ基含有化合物でも得ることができる。具体的にはフェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテルなどの1官能性エポキシ基含有化合物、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂などの2官能性エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラックエポキシ樹脂、フェノールノボラックエポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラックエポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラックエポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂および対応する芳香族環がアルキル化されたエポキシ樹脂などの誘導体、1,1,2,2−テトラキスヒドロキシフェニルエタンのグリシジルエーテル化物、およびその2量体、3量体などのテトラキスヒドロキシフェニルエタン型エポキシ樹脂などの多官能エポキシ樹脂が例示されるが、前述のフェノール化合物と同じ理由で2官能以上のエポキシ基含有化合物が好ましい。
なお本発明においてはフェノール化合物とエポキシ基含有化合物を併用することもできる。
【0014】
本発明の成分(C)である、球状溶融シリカ、カップリング剤及びフェノール化合物又はエポキシ基含有化合物の反応物を調製する場合の態様は様々なものが考えられるが、たとえば球状シリカとカップリング剤を溶剤中で混合してシリカ表面のシラノールとカップリング剤のアルコキシ基を反応させ、さらにフェノール化合物を添加してカップリング剤の有機基(たとえば、エポキシシランカップリング剤ではエポキシ基)とフェノール化合物を反応させる。この場合の溶剤はメチルエチルケトンなどのケトン類、メタノール、エタノール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのアルコール類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどの非プロトン性極性溶剤などが例示される。また必ずしも溶剤は必要なく、たとえば加熱ニーダーやヘンシェルミキサーで球状シリカを攪拌しながらカップリング剤をスプレーし、その後フェノール化合物またはエポキシ基含有化合物をスプレーするか、固形なら投入した後に加熱溶融してもよい。さらにこれら1連の操作において有効な反応触媒、たとえば酸や塩基を用いることを何ら妨げるものではない。
【0015】
本発明の球状溶融シリカ、カップリング剤及びフェノール化合物又はエポキシ基含有化合物の反応物を調製する場合、温度は50℃から120℃の間で加熱反応させると、副反応や成分の揮発が抑えられ好ましい。この範囲より低い温度では反応が遅くなり、この範囲より高いとカップリング剤の揮発や相互の縮合反応、エポキシ基含有化合物の自己架橋反応が生じ好ましくない。
球状溶融シリカ、カップリング剤、及びフェノール化合物又はエポキシ基含有化合物の混合比は任意に設定できるが、通常重量比で球状溶融シリカ100部に対し、カップリング剤が0.1部以上10部以下、フェノール化合物又はエポキシ基含有化合物は0.1部以上20部以下である。この範囲外では表面処理の効率が低下して樹脂との塗れ性や分散が低下するため、耐半田クラック性が低下するようになる。
【0016】
本発明の樹脂組成物において、球状溶融シリカは50重量%以上を占めると熱膨張、吸水率が小さくなるので好ましい。ただし、90重量%を越えるとエポキシ樹脂組成物中の無機充填材の割合が大きすぎて基材への含浸等の操作が困難となる。また従来公知の充填材を耐半田クラック性を悪化させない程度において、任意に使用可能である。
【0017】
本発明においては上記成分以外の添加剤を特性を損なわない範囲で添加することができる。本発明において用いられる基材としてはガラス織布が好ましいが、ガラス不織布、その他有機基材などを用いることもできる。本発明のプリプレグの1枚又は複数枚を銅箔とともに加熱成形して銅張積層板が得られる。
【0018】
【実施例】
[球状溶融シリカ、カップリング剤、及びフェノール化合物またはエポキシ基含有化合物の反応物の製造]
例1
平均粒径0.5μmの球状溶融シリカ60部(重量部、以下同じ)、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1部、メチルセロソルブ37部を冷却管付き3Lセパラブルフラスコに入れ、撹拌しながら70℃で2時間反応させ、次に軟化点105℃、水酸基当量104のフェノールノボラック2部、2−フェニル−4−メチルイミダゾール0.001部を加えて同一温度でさらに2時間反応させ、反応物1を得た。
【0019】
例2
平均粒径8μmの球状溶融シリカ70部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランのメタノール10重量%溶液5部、シリコーンオイル型カップリング剤A(日本ユニカー製MAC2101)のメタノール10重量%溶液2部を80℃に加温した加熱ニーダーに投入し、10分攪拌した後、レゾルシンのメタノール10重量%溶液を10部添加してさらに1時間攪拌を継続して反応物2を得た。
【0020】
例3
平均粒径0.5μmの球状溶融シリカ80部、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン0.1部、シリコーンオイル型カップリング剤A(日本ユニカー製MAC2101)0.3部、メタノール38部を冷却管付き3Lセパラブルフラスコに入れ、撹拌しながら70℃で2時間反応させ、次に温度を50℃に下げた後、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量250)2部を加えてさらに2時間反応させ、反応物3を得た。
【0021】
実施例1
オルソクレゾールノボラックエポキシ樹脂(大日本インキ化学製エピクロンN−665)22.5部、臭素化フェノールノボラックエポキシ樹脂(エポキシ当量284、軟化点84℃、臭素含有率35重量%)5部、フェノールノボラック(軟化点105℃)10.5部、およびエポキシ樹脂と硬化剤量の合計100部に対し2−フェニル−4−メチルイミダゾールを0.03部と、上記例1で得た反応物1 100部を混合し、さらにメチルエチルケトンとメチルセロソルブの混合溶剤をいかり型撹拌羽根で撹拌しながらすべての固形分が溶解する量添加した。全成分を混合したところで高速攪拌機を用いて10分撹拌した。
作製したワニスを用いてガラスクロス(厚さ180μm、日東紡績製)に含浸し、150℃の加熱炉で6分乾燥してワニス固形分(プリプレグ中、ガラスクロスを除く成分)が約50重量%のプリプレグを得た。このプリプレグを所定枚数重ね、両面に厚み12μmの銅箔を重ねて、圧力40kgf/cm2 、温度190℃で120分加熱加圧成形を行い両面銅張積層板を得た。
【0022】
実施例2〜7及び比較例1〜4
表1及び表2に示す配合にて、実施例1と同様の方法で両面銅張積層板を得た。
【0023】
得られた両面銅張積層板の評価方法を▲1▼、▲2▼に、BGAの評価方法を▲3▼、▲4▼に示す。
▲1▼ガラス転移温度
厚さ0.6mmの両面銅張積層板を全面エッチングし、得られた積層板から10mm×60mmのテストピースを切り出し、動的粘弾性測定装置を用いて3℃/分で昇温し、tanδのピーク位置をガラス転移温度とした。
▲2▼線膨張係数
厚さ1.2mmの両面銅張積層板を全面エッチングし、得られた積層板から2mm×2mmのテストピースを切り出し、TMAを用いて厚み方向の線膨張係数を5℃/分で測定した。
【0024】
▲3▼パッケージ反り量
厚さ0.4mmの両面銅張積層板をBGA用に回路加工した。この回路基板(リジッドインターポーザ)と封止材料に住友ベークライト製EME−7720を用いて、金型温度180℃、注入圧力75kg/cm2 、硬化時間2分で225pBGA(パッケージサイズは24×24mm、厚さ1.17mm、シリコンチップはサイズ9×9mm、厚さ0.35mm、チップと回路基板のボンディングパッドとを25μm径の金線でボンディングしている。)を成形し、175℃、8時間で後硬化した。室温に冷却後、パッケージのゲート部から対角線方向に、パッケージ上面の高さの変位を表面粗さ計により測定し、ゲート部を基準とした最大の変位値を反り量とした。単位はμm。
▲4▼BGA耐半田クラック性
▲3▼と同様の方法で得たパッケージ8個を、85℃、相対湿度85%の環境下で72時間放置した後、JEDECの方法に準じてIRリフロー処理を行った。処理後の内部の剥離、及びクラックの有無を超音波探傷機で観察し、不良パッケージの個数を数えた。不良パッケージの個数がn個であるとき、n/8と表示する。
【0025】
評価結果を表1及び表2の下欄に示す。
実施例で得られた銅張積層板は、ICパッケージでの評価において優れた耐半田クラック性を示し、加えて成形後の反りも極めて小さい。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
表の注
1)球状溶融シリカ、カップリング剤、及びフェノール化合物またはエポキシ基含有化合物の反応物の製造例1の反応物1
2)球状溶融シリカ、カップリング剤、及びフェノール化合物またはエポキシ基含有化合物の反応物の製造例2の反応物2
3)球状溶融シリカ、カップリング剤、及びフェノール化合物またはエポキシ基含有化合物の反応物の製造例3の反応物3
4)オルソクレゾールノボラックエポキシ樹脂:大日本インキ化学製エピクロN−665
5)フェノールノボラックエポキシ樹脂:大日本インキ化学製エピクロンN−775
6)テトラキスヒドロキシフェニルエタン型エポキシ樹脂:油化シェルエポキシ製エピコートE1031S
7)トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂:油化シェルエポキシ製エピコートE1032
8)ビスフェノールAノボラックエポキシ樹脂:軟化点70℃、エポキシ当量201
9)ビスフェノールA型エポキシ樹脂:エポキシ当量250
10)臭素化フェノールノボラックエポキシ樹脂:エポキシ当量284、軟化点84℃、臭素含量35重量%
11)臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂:エポキシ当量365、臭素含量46重量%
12)フェノールノボラック:軟化点105℃、水酸基当量104
13)軟化点100℃のオルソクレゾールクレゾールノボラック
14)ビスフェノールAノボラック:軟化点115℃、水酸基当量129
15)フェノールアラルキル樹脂:三井化学製XL−225
16)2−フェニル−4−メチルイミダゾール:配合量はエポキシ樹脂と硬化剤の合計量100部に対する量
【0029】
【発明の効果】
本発明のエポキシ樹脂及びこれから得られたプリプレグ及び銅張積層板は、高耐熱、低熱膨張の特性を有している。そして本発明の銅張積層板は、耐半田クラック性に優れた反りの小さいICパッケージ用基板を提供でき、関連産業に大きく寄与することができる。
Claims (8)
- 1分子中に3個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(A)、1分子中に3個以上のフェノール性水酸基を有するフェノール系硬化剤(B)、及び球状溶融シリカ、カップリング剤、及びフェノール化合物又はエポキシ基含有化合物の反応物(C)を必須成分として含有するエポキシ樹脂組成物を繊維基材に含浸、乾燥してなることを特徴とするプリプレグ。
- 成分(A)がトリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラキスヒドロキシフェニルエタン型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種のエポキシ樹脂である請求項1記載のプリプレグ。
- 成分(B)がフェノールノボラック、クレゾールノボラック、ビスフェノールAノボラック、1,1,2,2−テトラキスヒドロキシフェニルエタンからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2記載のプリプレグ。
- 球状溶融シリカが平均粒径2μm以下の球状溶融シリカである請求項1,2又は3記載のプリプレグ。
- カップリング剤がエポキシシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤、ウレイドシランカップリング剤、メルカプトシランカップリング剤、ジシラザン、シロキサン結合の繰り返し単位を2個以上有し、かつアルコキシ基を有するシリコーンオイル型カップリング剤からなる群から少なくとも1種選ばれることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のプリプレグ。
- フェノール化合物がフェノール性水酸基を2個以上有する化合物である請求項1乃至5のいずれかに記載のプリプレグ。
- エポキシ基含有化合物がエポキシ基を2個以上有する化合物である請求項1乃至6のいずれかに記載のプリプレグ。
- 請求項1乃至7記載のプリプレグを加熱成形してなることを特徴とする銅張積層板。
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