JP4525970B2 - 包材繰出し制御装置 - Google Patents
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Description
同文献の包材繰り出し制御装置は、レジマークを検出してから測長手段で包材の繰出し量を測長し、所定量の包材を繰り出したとき、シール装置が作動して包材を横シールする構成となっている。ここで、レジマークとは、模様の印刷長さに合わせて包材に一定間隔毎に付されたマークである。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、包材の模様を合わせるため等の補正を行った場合にあっても、1サイクルの包材繰出し時間を一定にして、包材繰出し制御の容易化を図ることを目的とする。
包材の繰出し量を測長する測長手段と、
包材に付された基準マークを基準マーク検出手段が検出してから包材切断手段が包材を切断するカットタイミングまでの間に繰り出すべき包材の繰出し量理論値(La)と、独自に設定した所定の演算タイミングで測長手段により測長された繰出し量実測値(Lb)と、に基づき繰出し補正量(D1)を演算するとともに、当該繰出し補正量(D1)をあらかじめ独自に設定してある補正タイミングの回数分に分割した単位繰出し補正量(d1)を演算する補正量演算手段と、
繰出し量理論値(La)と単位繰出し補正量(d1)とに基づき、各補正タイミング毎に包材繰出し量の適正値(L)を演算し、当該適正値(L)をもって繰出し手段の繰出し制御を実行する繰出し量演算手段と、を備えたことを特徴とする。
このように構成することで、包材の模様を合わせるため等の補正を行っても、1サイクルの包材繰出し時間を一定にすることができ、その結果、包材繰出し制御の容易化を図ることができる。
そして、包材の繰出し手段の包材繰出し速度を、所定区間において包材を一定速度で繰り出すとともに、他の所定区間で包材を加速または減速して繰り出すように制御し、
上記カットタイミングを、包材を一定速度で繰り出す区間に設定することで、繰出し量理論値の演算を容易化することができる。
基準マーク検出手段が包材に付された基準マークを検出してから、カットタイミングの後、最初に到来する演算タイミングまでの間に、測長手段が検出した包材の繰出し量を、繰出し量実測値(Lb)とし、
カットタイミングから、その後最初に到来する演算タイミングまでの間に繰り出された包材の繰出し量(Lc)を、繰出し量実測値(Lb)から差し引いた次式により繰出し補正量(D1)を演算する構成とすることができる。
D1=La−(Lb−Lc)
これにより、基準マークのずれや包材の伸縮等に起因する包材繰出し量のずれを、適正に補正することができる。
繰出し量演算手段を、緩和すべり補正量(d2)と単位繰出し補正量(d1)とに基づき、各演算タイミング毎の包材繰出し量の適正値(L)を演算する構成とすれば、繰出し手段と包材との間のすべりに起因する包材繰出し量のずれについても、適正に補正することができる。
図1は本発明の実施形態に係る包装繰出し制御装置が組み込まれる包装装置の構成例を示す斜視図である。同図に示す包装装置は、縦形製袋充填包装機と称されるもので、帯状の包材を繰り出し、袋状に形成するとともに、その内部に製品を充填する機能を備えている。
繰出しモータ17は、ロータリエンコーダ18を内蔵しており、このロータリエンコーダ18によって繰出しモータ17の回転数が検出される。
このロータリーエンコーダ20からは、ローラの回転に同期してパルス信号が出力される。この測長器19からのパルス数は記憶手段21に記憶される。特に、基準マーク検出時、カットタイミング時、後述する演算タイミング時のパルス数は、記憶手段21に記憶される。
なお、模様付きの包材Fにあっては、一般にレジマークと称する基準マークAが模様に合わせて一定間隔毎に付されており、また、コーヒー袋などにあってはガス抜き用のバルブが包材Fに一定間隔毎付されるため、このバルブが基準マークAとして利用できる。
縦形製袋充填包装機において、横シールブロック16に内蔵されたカッターによる包材Fの切断位置Xと、基準マークセンサ22による基準マークAの検出位置Yは固定位置であるため、それら各位置X,Y間の距離も一定である。
そして、基準マークセンサ22が基準マークAを検出した後、所定のタイミングで横シールブロック16が包材Fを横シールし、その後、カッターにより包材Fが切断される。本明細書では、包材Fを切断するタイミングを「カットタイミング」と称する。このカットタイミングは、一定の機械タイミングとしてあらかじめ設定されてる。
したがって、包材Fに印刷された模様に合わせて一袋分の包装袋を形成するためには、包材Fの伸びを考慮して、繰出し量を補正する必要がある。
なお、本明細書においては、上記基準マークセンサ22が基準マークAを検出してから、カットタイミング後に到来する所定の演算タイミングまでの間の繰出し量の実測値(Lb)を、単に「繰出し量実測値」と称することもある。
D1=La−(Lb−Lc)
上述したL’,La,Lb,Lcの関係は、図2に示すとおりである。
包材繰出し制御装置は、記憶手段21、機械タイミング監視手段23、補正量演算手段24、すべり補正量演算手段25、繰出し量演算手段26の各構成要素を含んでいる。
また、機械タイミング監視手段23は、一定の間隔毎に演算タイミングやあらかじめ設定してあるカットタイミング等のタイミング信号を出力する構成要素である。
すなわち、補正量演算手段24は、測長器19から入力した信号に基づいて繰出し量実測値(Lb)を演算する。繰出し量実測値(Lb)は、基準マークセンサ22が基準マークAを検出してから、カットタイミング後に到来する所定の演算タイミングまでの間に、測長器19から入力される信号に基づいて求められる繰出し量の実測値である。カットタイミングは、上述した機械タイミング監視手段23から送られてくる。一方、演算タイミングは、電気回路やプログラム等で制御されたタイマーに基づいて一定の間隔毎に出力される。
さらに、補正量演算手段24は、記憶手段21から繰出し量理論値(La)を読み出す。
そして、補正量演算手段24は、既述したD1=La−(Lb−Lc)の演算式を用いて、繰出し補正量(D1)を演算する。
なお、補正量演算手段24による繰出し補正量(D1)の演算処理は、カットタイミングの後、最初の演算タイミングのみで行うので、包装袋を製造する一サイクルの運転期間で一回だけ実行される。
このように各補正タイミングの区間毎に、単位繰出し補正量(d1)だけの補正を実行することで、急激な繰出し量の変動に伴う振動等を防止することができる。
なお、すべり補正量演算手段25は、逐次到来する各演算タイミング毎にすべり補正量(D2)を算出する。
例えば、上述した実施形態は、包材Fを連続して繰り出す連続式の縦形製袋充填包装機に適用したが、これに限らず間欠式に包材Fを繰り出す縦形製袋充填包装機にも適用できることは勿論である。
Claims (3)
- 包材の繰出し手段と、包材に付された所定の基準マークを検出する基準マーク検出手段と、包材を切断する包材切断手段と、を備えた包装装置に組み込まれる包材繰出し制御装置であって、
包材の繰出し量を測長する測長手段と、
包材に付された基準マークを前記基準マーク検出手段が検出してから前記包材切断手段が包材を切断するカットタイミングまでの間に繰り出すべき包材の繰出し量理論値(La)と、独自に設定した所定の演算タイミングで前記測長手段により測長された繰出し量実測値(Lb)と、に基づき繰出し補正量(D1)を演算するとともに、当該繰出し補正量(D1)をあらかじめ独自に設定してある補正タイミングの回数分に分割した単位繰出し補正量(d1)を演算する補正量演算手段と、
前記繰出し量理論値(La)と前記単位繰出し補正量(d1)とに基づき、各補正タイミング毎に包材繰出し量の適正値(L)を演算し、当該適正値(L)をもって前記繰出し手段の繰出し制御を実行する繰出し量演算手段と、
を備えたことを特徴とする包材繰出し制御装置。 - 前記包材の繰出し手段は、所定区間において包材を一定速度で繰り出すとともに、他の所定区間で包材を加速または減速して繰り出すように繰出し速度が制御されており、
前記カットタイミングは、前記包材を一定速度で繰り出す区間に設定されていることを特徴とする請求項1の包材繰出し制御装置。 - 前記補正量演算手段は、
前記基準マーク検出手段が包材に付された基準マークを検出してから、前記カットタイミングの後、最初に到来する前記演算タイミングまでの間に、前記測長手段が検出した包材の繰出し量を、前記繰出し量実測値(Lb)とし、
前記カットタイミングから、その後最初に到来する前記演算タイミングまでの間に繰り出された包材の繰出し量(Lc)を、前記繰出し量実測値(Lb)から差し引いた次式により前記繰出し補正量(D1)を演算することを特徴とする請求項2の包材繰出し制御装置。
D1=La−(Lb−Lc)
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