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JP4521290B2 - 着用物品ならびに、その製造方法および製造装置 - Google Patents

着用物品ならびに、その製造方法および製造装置 Download PDF

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JP4521290B2 JP2005030034A JP2005030034A JP4521290B2 JP 4521290 B2 JP4521290 B2 JP 4521290B2 JP 2005030034 A JP2005030034 A JP 2005030034A JP 2005030034 A JP2005030034 A JP 2005030034A JP 4521290 B2 JP4521290 B2 JP 4521290B2
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Description

本発明は、使い捨て着用物品、ならびに、その製造方法および製造装置に関するものである。
2枚のシート状物の間に弾性部材を挟んだ積層体は周知である。この積層体は弾性部材によりギャザが形成される。しかし、重ね合わせて接合される接合部分にギャザが形成されていると、前記ギャザは前記接合を困難にするかもしれない。また、吸収体が設けられた部分においては、ギャザによる縮みは吸収体にゴワツキを生じさせるかもしれない。
かかる改善策として、下記の特許文献1にはギャザの形成方法が開示されている。
特開2004−223238号(図3)
しかし、この先行技術では、ギャザの形成されていない部分については、シート状物が1枚だけとなるので、前記ギャザの形成されていない部分については素材の腰が弱くなる。そのため、着用時の接合部材による接合操作に不便が感じられるかもしれない。
したがって、本発明の第1の目的は、ギャザが形成されていない部分についても腰が強い着用物品の製造方法および製造装置を提供することである。
使い捨てオムツやパンツなどにおいて、胴回り方向に伸縮性を有するものや、その製造方法が種々提案されている(特許文献2〜4)。
特開平7−80023号公報 特表2000−500684号公報 特表2000−510349号公報
前記特許文献2には、流れ方向に直交する幅方向(CD方向)に伸張可能な材料で形成したサイドパネルを有する着用物品を製造する方法が開示されている。
前記特許文献3には、多方向に伸張可能な材料を無駄がないように切断して形成したサイドパネルを有する着用物品を製造する方法が開示されている。
前記特許文献4には、CD方向に伸縮可能な材料で形成したサイドパネルを有する着用物品を製造する方法が開示されている。
正確な長方形でないサイドパネルを形成する場合、不要な部分をシート状物からトリミングすると、材料に無駄が生じる。
従って、本発明の第2の目的は、流れ方向に伸縮可能な材料で形成されたサイドパネルを用い、かつ、材料に無駄の生じにくい着用物品の製造方法を提供することである。
本発明のある着用物品の製造方法は、2枚のシート状物の間に弾性部材を挟んだ着用物品の製造方法であって、第1流れ方向に連続した第1シート状物を搬送しながら前記第1シート状物の一部を第1流れ方向に弛ませて第1弛み部を形成する工程と、第2流れ方向に連続した第2シート状物を搬送しながら前記第2シート状物の一部を第2流れ方向に弛ませて第2弛み部を形成する工程と、前記第1シート状物と前記第2シート状物との間に、伸張可能な弾性部材を導入する工程と、前記第1弛み部と前記第2弛み部とが合致するように、かつ、前記導入された弾性部材が前記第1シート状物と第2シート状物との間に挟まれるように、前記第1シート状物と前記第2シート状物とを積層して積層体を形成する工程と、前記弾性部材における前記弛み部に挟まれた部位を引っ張ると共に、前記第1および第2弛み部の弛みを取り除くことで、ギャザとなる部分を形成する工程とを備えている。
この製造方法により生成された積層体は、第1および第2シート状物の弛み部の弛みが取り除かれることで、第1および第2弛み部の間に導入された弾性部材が伸びる。この伸びた弾性部材が後に縮むことにより、積層体にギャザが形成される。
一方、第1および第2シート状物の前記弛み部以外の非弛み部にも、連続した弾性部材が導入される。前記非弛み部の弾性部材は、本質的に縮まないので、前記非弛み部にはギャザが形成されない。
なお、ギャザはサイドパネルのギャザの他に、ウエストギャザやヒップギャザであってもよい。
前記ギャザの形成されていない部分は、他の部材との接合に用いられることが多い。前記ギャザの形成されていない部分は、2枚のシート状物が積層されているから、1枚のシート状物よりも腰が強いので、大きい接合強度が得られる上、接合操作が容易である。
前記製造方法を実施するためのある製造装置は、2枚のシート状物の間に弾性部材を挟んだ着用物品の製造装置であって、複数の互いに離間した第1パッドを有し前記各第1パッドで第1シート状物を保持しながら前記第1シート状物を搬送する第1回転装置と、
複数の互いに離間した第2パッドを有し前記各第2パッドで第2シート状物を保持しながら前記第2シート状物を搬送する第2回転装置とを備え、前記第1回転装置と第2回転装置とは、互いに近接して配置され、前記近接するニップ位置に供給される弾性部材を前記第1シート状物と第2シート状物との間に挟み、ここにおいて、前記第1回転装置の各第1パッドは、各第1パッドごとに個別に周速度が変化し、前記第2回転装置の各第2パッドは、各第2パッドごとに個別に周速度が変化し、前記第1および第2回転装置の各パッドは、それぞれ、前記ニップ位置よりも上流の第1および第2受取位置において前記第1および第2シート状物を受け取り、この受取後、前記ニップ位置まで回転する間に、隣接するパッド間同士の間隔が小さくなって、前記第1および第2シート状物に弛み部を形成し、前記ニップ位置において、前記パッド上の第1シート状物と第2シート状物の間に、前記パッドごとに前記弾性部材が導入されると共に挟まれて積層され、前記第1または第2回転装置の各パッドは、前記ニップ位置から前記ニップ位置よりも下流の受渡し位置まで回転する間に、隣接するパッド同士の間隔が大きくなり、前記各パッドがニップ位置から前記受渡し位置まで回転する間に、前記弛み部の弛みが取り除かれると共に、弛み部の弾性部材が引っ張られた状態となる。
本発明のある製造方法は、着用者の腹側を覆うフロント部と着用者の背側を覆うバック部とを備えた本体部の左右にサイドパネルが接合された着用物品の製造方法において、連続したシート状物を搬送しながら、前記シート状物の流れ方向に延びる所定の波長を有する波形の切断線に沿って前記シート状物を切断して、第1および第2分割シートを形成する工程と、前記第1分割シートを前記流れ方向の所定の間隔で切断して、第1および第2切断パネルを前記1波長ごとに生成する工程と、前記第2分割シートを前記流れ方向の所定の間隔で切断して、第3および第4切断パネルを前記1波長ごとに生成する工程と、前記生成した第1切断パネルと第2切断パネルを前記流れ方向に互いに離間させる工程と、前記生成した第3切断パネルと第4切断パネルを前記流れ方向に互いに離間させる工程と、前記第1切断パネルと第3切断パネルとの間を、前記流れ方向に概ね直交する幅方向に互いに離間させる工程と、前記第2切断パネルと第4切断パネルとの間を、前記幅方向に互いに離間させる工程と、前記幅方向の両端部に前記フロント部またはバック部を持つ前記本体部となる別のシート状物を、前記第1切断パネルと第2切断パネルの間であって、前記第3切断パネルと第4切断パネルの間に次々に配置する工程と、前記4つの切断パネルを前記本体部となる別のシート状物に接合する工程と、前記接合された各切断パネルを前記幅方向に延びる切断線に沿って切断することで前記サイドパネルを形成する工程とを備えている。
この製造方法では、4つの切断パネルを流れ方向および幅方向の双方に互いに離間させて、これら4つの切断パネルが本体部の左右に接合されるから、流れ方向に伸縮可能な材料で形成されたサイドパネルを用いて、オムツないしパンツを製造することができる。
互いに隣り合う2つの本体部の中間で前記各4つの切断パネルを切断すれば、いわゆるH型のオムツないしパンツが生成される。一方、本体部のフロント部の端(両側)に近い部分で前記各4つの切断パネルを切断すれば、つまり、バック部に接合される切断パネルが胴回り方向に長くなるように切断すれば、いわゆるT型のオムツないしパンツが生成される。
この製造方法によれば、4つの切断パネルを本体部に接合するから、互いに接合された切断パネルと本体部とを搬送することが容易となる。
本発明のある製造方法は、着用者の腹側を覆うフロント部と着用者の背側を覆うバック部とを備えた本体部の左右に一対のサイドパネルパネルが接合された着用物品の製造方法において、連続したシート状物を搬送しながら、前記シート状物の流れ方向に延びる所定の波長を有する波形の切断線に沿って前記シート状物を切断して、前記流れ方向に互いに半波長位相がズレた概ね同一形状の第1および第2分割シートを形成する工程と、前記第1分割シートを前記流れ方向の所定の間隔で切断して、互いに概ね線対称の第1および第2切断パネルを前記1波長ごとに生成する工程と、前記第2分割シートを前記流れ方向の所定の間隔で切断して、互いに概ね線対称の第3および第4切断パネルを前記1波長ごとに生成する工程と、前記生成した第1切断パネルと第2切断パネルとを前記流れ方向に互いに離間させる工程と、前記生成した第3切断パネルと第4切断パネルとを前記流れ方向に互いに離間させる工程と、前記第1および第2切断パネルを前記流れ方向に概ね直交する幅方向の両端部に前記フロント部またはバック部を持つ前記本体部の左右に接合する工程と、前記第3および第4切断パネルを前記流れ方向に概ね直交する幅方向の両端部に前記フロント部またはバック部を持つ前記本体部とは別の本体部の左右に接合する工程と、を備えている。
この製造方法は、本体部(コア部)がいわゆる横流れの状態で着用物品を製造する。
サイドパネルは本体部の左右方向に伸縮することで、着用者にフィット感を生じさせる。
この製造方法では、第1および第2切断パネルが横流れの本体部の左右に接合され、一方、第3および第4切断パネルが横流れの別の本体部の左右に接合されるから、流れ方向に伸縮可能な材料で形成されたサイドパネルを用いて、いわゆるT型のオムツないしパンツを製造することができる。
また、流れ方向に延びる所定の波長を有する波形の切断線に沿ってシート状物が切断されるから、正確な長方形でないサイドパネルを形成する場合に廃棄する部分が可及的に少なくなる。
この製造方法の好適な実施例においては、前記第1および第2切断パネルと前記第3および第4切断パネルとの間を、前記各パネルを接合する工程の前に前記幅方向に離間させる工程を更に備えている。
このように、幅方向に離間させることにより、本体部を千鳥に配置する必要がなくなるので、本体部の搬送が容易になる。
なお、本体部は千鳥状に配置されてもよい。また、サイドパネルは幅方向に離間されなくてもよい。
本発明の別のある製造方法は、着用者の腹側を覆うフロント部と着用者の背側を覆うバック部とを備えた本体部の左右に一対のサイドパネルパネルが接合された着用物品の製造方法において、連続したシート状物を搬送しながら、前記シート状物の流れ方向に延びる所定の波長を有する波形の切断線に沿って前記シート状物を切断して、第1および第2分割シートを形成する工程と、前記第1分割シートを前記流れ方向の所定の間隔で切断して、第1および第2切断パネルを前記1波長ごとに生成する工程と、前記第2分割シートを前記流れ方向の所定の間隔で切断して、第3および第4切断パネルを前記1波長ごとに生成する工程と、前記第1および第2切断パネルと前記第3および第4切断パネルとの間を離間させる工程と、前記生成した第1切断パネルと第2切断パネルを前記流れ方向に互いに離間させる工程と、前記生成した第3切断パネルと第4切断パネルを前記流れ方向に互いに離間させる工程と、前記流れ方向に概ね直交する幅方向の両端部に前記フロント部またはバック部を持つ前記本体部のフロント部またはバック部の左右に前記第1および第2切断パネルを接合する工程と、前記流れ方向に概ね直交する幅方向の両端部に前記フロント部またはバック部を持つ前記本体部の前記第1および第2切断パネルが接合されていないフロント部またはバック部の左右に前記第3および第4切断パネルを接合する工程と、を備えている。
この製造方法では、4つの切断パネルを流れ方向および幅方向の双方に互いに離間させて、これら4つの切断パネルが本体部の左右に接合されるから、流れ方向に伸縮可能な材料で形成されたサイドパネルを用いて、いわゆるH型のオムツないしパンツを製造することができる。
本発明の別のある製造方法は、一対のサイドパネルが本体部の左右に接合された着用物品の製造方法において、連続したシート状物を搬送しながら、前記シート状物の流れ方向に延びる所定の波長を有する波形の切断線に沿って前記シート状物を切断して、第1および第2分割シートを形成する工程と、前記第1分割シートの先端部分を切り離すことを繰り返して、互いに概ね線対称の第1および第2切断パネルの双方を前記1波長ごとに生成する工程と、前記第2分割シートの先端部分を切り離すことを繰り返して、互いに概ね線対称の第3および第4切断パネルの双方を前記1波長ごとに生成する工程と、前記生成した第1切断パネルと第2切断パネルを前記流れ方向に離間させる工程と、前記生成した第3切断パネルと第4切断パネルを前記流れ方向に離間させる工程と、前記第1および第2切断パネルの姿勢を前記流れ方向に対して概ね90°回転させた姿勢に変更する工程と、前記第1切断パネルと第2切断パネルとの間の距離を前記流れ方向に略直交する前記シート状物の幅方向に大きくする工程と、前記第3および第4切断パネルの姿勢を前記流れ方向に対して概ね90°回転させた姿勢に変更する工程と、前記第3切断パネルと第4切断パネルとの間の距離を前記幅方向に大きくする工程と、前記第1切断パネルを前記本体部となるシート状物の第1本体部の左右のいずれか所定の第1の側に接合する工程と、前記第2切断パネルを前記本体部となるシート状物の前記第1本体部の下流の第2本体部の左右のいずれか所定の第2の側に接合する工程と、前記第3切断パネルを前記本体部となるシート状物の第1本体部の左右のいずれか所定の前記第2の側に接合する工程と、前記第4切断パネルを前記本体部となるシート状物の前記第2本体部の左右のいずれか所定の前記第1の側に接合する工程と、を備えている。
この製造方法は、本体部(コア部)がいわゆる縦流れの状態で着用物品を製造する。
サイドパネルは本体部の左右方向に伸縮することで、着用者にフィット感を生じさせる。
本製造方法では、流れ方向に伸縮可能な材料で形成されたサイドパネルを用いることができる。その理由は、第1および第2切断パネル(第3および第4切断パネル)が90°回転された後に、縦流れの本体部の左右に接合されるからである。
また、流れ方向に延びる所定の波長を有する波形の切断線に沿ってシート状物が切断されるから、正確な長方形でないサイドパネルを形成する場合に廃棄する部分が可及的に少なくなる。
これらの製造方法においては、切断パネルがトリムカットされることなくサイドパネルを構成するのが好ましい。なお、切断パネルをトリムカットしてサイドパネルを形成してもよい。
トリムカットとは、製品のフィット性や美麗性を向上させることを目的として、不要な部分を取り除くためにカットすることである。後述の「トリム」、「トリムくず」、「ロス」、「ロス部分」という用語は、このときに取り除くべき部分又は取り除かれた部分を意味する。
本発明のある着用物品は、第1シート状物と第2シート状物との間に複数本の弾性部材が互いに近接して配置された積層体を有する着用物品であって、前記第1シート状物と第2シート状物とが、前記複数本の弾性部材の間について互いに熱溶着され、前記第1シート状物と第2シート状物とが、前記各弾性部材を挟んだ部分について互いに熱溶着されていないことを特徴とする。
2枚のシート状物が全面にわたって接着剤で接着されていると積層体にゴワツキが生じる。一方、全面にわたって、熱溶着すると、弾性部材が傷んだり、あるいは、積層体にゴワツキが生じて風合いが損なわれる。
そこで、本着用物品のように、弾性部材間のシート状物同士のみを互いに熱溶着することにより、強固な接合力でシート状物同士を積層し得ると共に、風合が損なわれるおそれもない。
本発明は、添付の図面を参考にした以下の好適な実施例の説明からより明瞭に理解されるであろう。しかしながら、実施例および図面は単なる図示および説明のためのものであり、本発明の範囲を定めるために利用されるべきものではない。本発明の範囲は請求の範囲のみに基づいて定められる。添付図面において、複数の図面における同一の部品番号は、同一または相当部分を示す。
以下、本発明の実施例が図面にしたがって説明される。
図1〜図4は実施例1を示す。
着用物品1A:
まず、本製造方法により製造される着用物品が説明される。 図1(a),(b)は、本実施例1の製造方法により製造される着用物品の一例を示している。図1(a)において、オムツ(着用物品の一例)1Aは、本体部(コア部)Cと、一対のサイドパネルP1,P2とを備えている。
本体部Cは着用者の腹側を覆うフロント部CFと、着用者の股間に当てがわれる股部CMと、着用者の背側を覆うバック部CBとからなる。本体部Cには、、図示しない吸収体、防漏カフおよびレッグギャザなどが設けられていてもよい。
サイドパネルP1,P2は、2枚のシート状物の間に複数本の弾性部材を挟み込んで作成されている。サイドパネルP1,P2において、該サイドパネルP1,P2の中央部分には、弾性部材の縮みによりギャザの形成された収縮部Hが設けられている
なお、弾性部材としては、糸ゴム、平ゴム、網目状ゴム、フィルムまたは熱可塑性弾性部材を含む材料を採用してもよい。熱可塑性弾性部材を含む材料としては、ホットメルト樹脂が考えられる。
サイドパネルP1,P2の両端部は、ギャザの形成されていないフラット状に形成されており、一方の端部には、それぞれ本体部Cのバック部CBの左右に固着される固着部E1が形成されている。一方、サイドパネルP1,P2の他端部には、それぞれ面ファスナや粘着テープなどの接合部材Tが固着された係止部E2が形成されている。
図1(b)は、着用状態に組み立てられたオムツ1Aを示す。図1(b)に示す本体部Cの股部CMが折り曲げられると共に、前方に折り返されたフロント部CFの左右には、サイドパネルP1,P2の係止部E2に設けられた接合部材Tが固定される。前記収縮部Hは、着用者の体格や体形に合わせて伸縮し、オムツ1Aが着用者にフィットする。
製造方法(積層工程):
つぎに、前記オムツ1Aの製造方法の一例について説明する。
図2(a),(b)に示すように、前記サイドパネルP1,P2(P3,P4)は、流れ方向(搬送方向)Xに積層体(シート状物の一例)Wを搬送しながら製造される。前記積層体Wは、図3に示す第1シート状物W1と第2シート状物W2との間に前記弾性部材Fが伸張可能な状態で導入されると共に、両シート状物W1,W2が互いに積層されることにより製造される。前記弾性部材は、概ね引き延ばされていない(伸張されていない)状態で、両シート状物W1,W2間に導入される。
リピッチ装置:
まず、積層体Wの生成方法について、図3の回転装置を例示して説明する。なお、本製造装置全体の説明については、本着用物品の製造方法を説明した後で行う。
図3に示すように、前記回転装置は、周期的に変速される第1および第2回転装置11,12を備えている。第1および第2回転装置11,12には、それぞれ、複数の互いに離間した第1パッドS1および第2パッドS2が設けられている。第1パッドS1および第2パッドS2は、それぞれ、第1シート状物W1および第2シート状物W2を、たとえば、バキューム等で保持しながら搬送する。なお、第1シート状物W1の第1パッドS1側の片面には、図示しない貼着装置により、予め所定間隔でテープT(図2(a))が貼着されている。
第1回転装置11と第2回転装置12とは、前記両シート状物W1,W2および弾性部材Fを介して、互いに外接するように配置されている。前記弾性部材Fは、両回転装置11,12が近接するニップ位置NPに導入される。図示しない導出装置から導出された弾性部材Fが、ニップ位置NPにおいて、第1および第2シート状物W1,W2間に挟まれる。
ここで、第1回転装置11の各第1パッドS1は、各第1パッドS1ごとに個別に周速度が周期的に変化する。
すなわち、第1パッドS1は、前記ニップ位置NPよりも上流の第1受取位置RP1において第1シート状物W1を受け取り、この受取後、ニップ位置NPまで回転する間に減速され、これにより、互いに隣接する第1パッドS1同士の間隔が小さくなる。そのため、ニップ位置NPでは、第1シート状物W1に第1弛み部H1が形成される。
同様に、第2パッドS2は、前記ニップ位置NPよりも上流の第2受取位置RP2において第2シート状物W2を受け取り、この受取後、ニップ位置NPまで回転する間に減速され、これにより、互いに隣接する第2パッドS2同士の間隔が小さくなる。そのため、ニップ位置NPでは、第2シート状物W2に第2弛み部H2が形成される。
両回転装置11,12の各第1パッドS1,S2は、前記第1弛み部H1と第2弛み部H2とが、ニップ位置NPにおいて互いに合致するように同期して回転している。前記弾性部材Fは、ニップ位置NPにおいて張力が付与されていない状態で、第1シート状物W1と第2シート状物W2との間に挟まれる(図2(a)におけるD1位置)。
弾性部材F、第1シート状物W1および第2シート状物W2は互いに積層されて積層体Wとなり、第1パッドS1によって下流の受渡し位置SPに向ってに搬送される。
前記積層後、第1回転装置11の各第1パッドS1は、ニップ位置NPから受渡し位置SPまで回転する間に加速され、互いに隣接する第1パッドS1同士の間隔が大きくなる。そのため、前記弛み部H1,H2の弛みが取り除かれると共に、前記弛み部H1,H2において弾性部材Fが流れ方向Xに引っ張られた状態の収縮部Hが形成される(図2(a)におけるD2位置)。一方、弛み部H1,H2以外の部分には、弾性部材Fの収縮が殆ど生じない部分(以下、「非収縮部」という)Eが形成される。したがって、積層体Wには、収縮部Hと非収縮部Eとが流れ方向Xに交互に形成される。
なお、第2回転装置12の第2パッドS2においても、ニップ位置NPから第1受取位置RP2まで回転する間に加速され、互いに隣接する第2パッドS2同士の間隔が大きくなる。
かかる前記回転装置としては、たとえば、特開2004−223238号に記載された装置を用いることができる。
ここで、両シート状物W1,W2は、各回転装置11,12に導入される前に、塗布装置G1,G2により、予め接着剤が塗布されている。そのため、シート状物W1,W2および弾性部材Fは、互いに接着されて1枚の積層体Wとなり、下流に搬送される。
製造方法(積層工程後):
前述した方法で生成された積層体Wは、図2(a)に示すように、搬送されながら、波形の切断線CLに沿って切断される(図2(a)のD3位置)。前記切断線CLは、たとえば、流れ方向Xに延びる所定の波長を有する波形に形成される。前記切断により、積層体Wは、流れ方向Xに互いに半波長位相がズレた概ね同一形状の第1および第2分割積層体N1,N2に分割される。
図2(b)に示すように、前記分割後、第1分割積層体N1の先端部分が幅方向Yに延びる切断線100に沿って所定の長さに切断される。この切断が繰り返され、互いに概ね線対称の第1および第2切断パネルP1,P2が、前記1波長λごとに生成される。同様に、第2分割積層体N2の先端部分の切り離しが繰り返され、互いに概ね線対称の第3および第4切断パネルP3,P4が、前記1波長λごとに生成される。
ここで、図2(b)における収縮部Hは、前述のように、図2(a)のD2位置において、弛み部H1,H2の弛みが取り除かれ、弾性部材Fが引っ張られた状態にある。したがって、積層体Wは、流れ方向Xの張力が除去されることで、引き延ばされていた弾性部材Fが流れ方向Xに縮み、収縮部Hにギャザが形成される。
その後、積層体Wが切断線100に沿って切断されると、非収縮部Eからは、幅方向Yに幅広の固着部E1,E1と、テープTの固着された係止部E2,E2とが、それぞれ生成される。
したがって、前記各サイドパネルP1〜P4には、ギャザの収縮部Hが、フラットな固着部E1とフラットな係止部E2との間に配置される。
前記切断パネルP1〜P4の生成後、第1切断パネルP1と第2切断パネルP2とを流れ方向Xに離間させる。同様に、第3切断パネルP3と第4切断パネルP4とを流れ方向Xに離間させる。また、第1および第2切断パネルP1,P2と第3および第4切断パネルP3,P4との間は、流れ方向Xに概ね直交する幅方向Yに、それぞれ離間される。
したがって、各切断パネルP1〜P4は、図2(b)に示すように、流れ方向Xおよび幅方向Yに互いに離間した状態となる。
かかる工程により、第1切断パネルP1、該第1切断パネルP1と線対称な第2切断パネルP2、第2切断パネルP2を180°回転させた形状の第3切断パネルP3、ならびに、第1切断パネルP1を180°回転させた形状の第4切断パネルP4の4種類のパネルがそれぞれ生成される。
その後、第1および第2切断パネルP1,P2の固着部E1が、二点鎖線で示す本体部Cのバック部CBの左右の両端部に固着されてサイドパネルとなり、オムツ1Aが製造される。一方、第4および第3切断パネルP4,P3の固着部E1が、別の本体部Cのバック部CBの両端部に接合されてサイドパネルとなり、別のオムツ1Aが製造される。
なお、前述のように、固着部E1はフラットな形状に形成されているため、本体部Cのバック部CBに容易に、かつ、強く接合することができる。
こうして、図2(b)に示すように、互いに隣接するオムツ1Aは、そのフロント部CFとバック部CBとが上下逆に交互に作成されると共に、各オムツ1AのサイドパネルP1,P2(P3,P4)の係止部E2が隣接するオムツ1Aのフロント部CFに若干重なった状態で連続して製造される。
製造装置:
つぎに、本オムツ1Aの製造装置について説明する。
図4に示すように、前述の方法および装置により生成された積層体Wは、ウエブガイド19により幅方向Y(図2)のズレ等を修正された後、下流の波形スリッタ20に導入される。
波形スリッタ20: 波形スリッタ20により、図2(a)のD3以降に示すように、波形の切断線CLに沿って積層体Wが連続的に切断(スリット)される。かかるスリットにより、積層体Wから第1および第2分割積層体(第1および第2分割シートの一例)N1,N2が生成される。
リピッチカッタ30:
前記スリット後、両分割積層体N1,N2は、図4に示すリピッチカッタ30に導入される。
リピッチカッタ30は、分割積層体N1,N2の先端部分(固着部E1および係止部E2に相当)を吸着して搬送する複数のパッド(図示せず)を備えた搬送ドラム30aと、カッタ30bを備えている。搬送ドラム30aに設けたパッドの周速度V2は、周期的に変速される。すなわち、搬送ドラム30aのパッドは、上流の分割積層体N1,N2の搬送速度V1で分割積層体N1,N2を受け取った後、減速される。
前記減速前の収縮部Hは、前述したように、図2(a)のD2位置以降において、弛み部H1,H2の弛みが取り除かれ、流れ方向Xに弾性部材Fが引っ張られた状態となっている。前記各分割積層体N1,N2は、前記搬送ドラム30aのパッドの前記減速により流れ方向Xの張力が除去されることで、引き延ばされていた弾性部材Fが流れ方向Xに縮み、収縮部Hにギャザが形成される。なお、切断パネルP1〜P4の該収縮部H以外の両側の部分はフラットな状態のままである。
ここで、前記両分割積層体N1,N2の形成後に、前記収縮部Hを収縮させるから、分割時(スリット時)にはギャザとなる部分が流れ方向に張られているので、前記スリットを容易かつ正確に実行することができる。
前記減速後、分割積層体N1,N2の先端部分がカッタ30bによって切断線100(図2(a))に沿って切断されると、該切断により生成された切断パネルP1〜P4は、搬送ドラム30aにより下流に搬送される際に増速されて、パネルP1,P2間およびパネルP2,P1間が流れ方向Xに離間されてもよい。すなわち、図2(b)のD5に示すように、生成された切断パネルP1,P3(P2,P4)同士の流れ方向Xの間隔が若干広がってもよい。
なお、リピッチカッタ30としては、複数のパッドを備えたリピッチ装置を用いてもよい。かかる場合には、カッタ30bの切断により生成された切断パネルP1〜P4をパッドで保持し、当該パッドを該切断位置から受取位置RP3までの間に加速することで、各切断パネル同士の流れ方向Xの間隔を広げるようにしてもよい。
拡幅リピッチ装置40:
前記切断後、図4に示す切断パネルP1〜P4は、下流の拡幅リピッチ装置40に搬送される。
拡幅リピッチ装置40は、互いに離間した複数の第3パッドS3を備えている。第3パッドS3は、受取位置RP3において、リピッチカッタ30から前記切断パネルP1,P3(P2,P4)を受け取ると、該切断パネルP1,P3(P2,P4)を吸着保持し、配置ポイントSP3において、コンベヤ50に切断パネルP1〜P4を配置する(図2(b)のD7位置以降)。
ここで、拡幅リピッチ装置40の第3パッドS3は、受取位置RP3から配置ポイントSP3まで回転する間に隣接する第3パッドS3同士の間隔が大きくなり(リピッチされ)、切断パネルP1,P3(P2,P4)間の流れ方向Xの間隔が更に広げられる(図2(b)のD6)。
同時に、拡幅リピッチ装置40は、第1および第2切断パネルP1,P2と第3および第4切断パネルP3,P4との幅方向Yの間隔を、互いに離間させる(拡幅させる)。
この拡幅を行う機構としては、たとえば、各第3パッドS3を幅方向Yに2列ずつ一対に設け、幅方向Y(図2)に分割された切断パネルP1(P3)と切断パネルP2(P4)とを、該一対の第3パッドS3のそれぞれに吸着する。その後、受取位置RP3から配置ポイントSP3までの間に、該一対の第3パッドS3を互いに幅方向Yに遠ざけるように移動させることで行う。
このように、拡幅リピッチ後、受渡し位置SP3において、コンベヤ50によって切断パネルP1〜P4が搬送された後、本体部(図示せず)の両側に配置されてサイドパネルとなり、図2(b)に示すオムツ1Aが作成される。
なお、前述の実施例1では、図1(a)に示すように、サイドパネルP1,P2の端部にファスナ等からなるテープTを設けたが、図1(c)に示すように、テープTを設けなくてもよい。かかる場合には、図1(d)に示すように、オムツ1Aを組み立てた後、本体部Cのフロント部CFの左右に切断パネルP1,P2(P3,P4)の端部を溶着し、パンツ型に形成してもよい。
実施例2:
図5および図6は、実施例2を示す。
図5(a),(c),(e)に示す各オムツ1Bは、本体部Cと、4枚のサイドパネル(切断パネル)P1〜P4とを備えている。切断パネルP1〜P4は、本体部Cのフロント部CFおよびバック部CBの左右にそれぞれ接合され、略「H」字型の形状に形成されている。
図5(a)に示すように、切断パネルP1〜P4は、波形に切断された第1および第2分割積層体N1,N2を、互いに半ピッチずらして作成される。
オムツ1Bには、本体部Cのフロント部CFの左右に第1および第2切断パネルP1,P2が、それぞれ接合されると共に、該本体部Cのバック部CBの左右に第3および第4切断パネルP3,P4が、それぞれ接合される。
図5(b)に示すように、前記別のオムツ1Bは、第1および第3切断パネルP1,P3の端部E3同士を互いに接合すると共に、第2および第4切断パネルP3,P4の端部E3同士を互いに接合することによりパンツ型に組み立てられる。
図5(c)に示すオムツ1Bの切断パネルP1〜P4は、前記波形の第1および第2分割積層体N1,N2の谷側部分が切断された第1および第2切断パネルP1,P2と、山側部分が切断されて、第1および第2切断パネルP1,Pよりも面積の大きな第3および第4切断パネルP3,P4からなる。
本体部Cのフロント部CFの左右には、第1および第2切断パネルP1,P2が接合される。一方、本体部Cのバック部CBの左右には、第3および第4切断パネルP3,P4が接合される。
かかるオムツ1Bは、図5(d)に示すように、第1および第4切断パネルP1,P4の端部E3同士を互いに接合すると共に、第2および第3切断パネルP2,P3の端部E3同士を互いに接合することによりパンツ型に組み立てられる。
図5(e)に示すオムツ1Bの切断パネルP1〜P4は、図6に示す形状の第1および第2分割積層体N1,N2を用いて作成される。
まず、切断パネルP1〜P4の作成方法について簡単に説明する。
図6(a)に示すように、積層体Wは波形の切断線CLによって切断されて、第1および第2分割積層体N1,N2が生成される。前記切断線CLは、積層体Wの幅方向Yの中心からズレて設定されている。そのため、図6(b)に示すように、該第1および第2分割積層体N1,N2を切断して作成される切断パネルは、面積の小さな第1および第2切断パネルP1,P2と、該第1および第2切断パネルP1,P2よりも面積の大きな第3および第4切断パネルP3,P4が生成される。
なお、本実施例の切断パネルP1〜P4は、前記実施例1と同様に流れ方向Xおよび幅方向Yに離間されるが、その方法は前記実施例1と同様であり、したがって、その説明を省略する。
図5(e)に示すように、本体部Cのフロント部CFの左右には、面積の小さな第1および第2切断パネルP1,P2が接合される。一方、本体部Cのバック部CBの左右には、面積の大きな第3および第4切断パネルP3,P4が接合される。
図5(f)に示すように、当該オムツ1Bは、第1および第3切断パネルP1,P3の端部E3同士を互いに接合すると共に、第2および第4切断パネルP2,P4の端部E3同士を互いに接合することによりパンツ型に組み立てられる。
つぎに、横流れによる着用物品の他の製造方法について説明する。
この製造方法は、以下に説明するように、いわゆるT型またはH型のいずれのオムツでも製造可能である。
本実施例の方法は、図14(a)のように、4つの切断パネルP1〜P4が流れ方向Xおよび幅方向Yの双方に離間した状態となるまでは図2(b)の前記実施例1と同様である。
すなわち、前記図14(a)において、第1切断パネルP1と第2切断パネルP2との間の距離は、本体部Cの胴回り方向の長さよりも若干小さくなるように、両切断パネルP1,P2が離間される。
一方、第1および第2切断パネルP1,P2が本体部Cのフロント部CFまたはバック部CBに接合できるように、かつ、第3および第4切断パネルP3,P4が本体部Cのバック部CBまたはフロント部CFに接合できるように、前記第1切断パネルP1と第3切断パネルP3とが離間され、かつ、前記第2切断パネルP2と第4切断パネルP4とが離間される。
前記のように離間された第1切断パネルP1と第2切断パネルP2との間で、かつ第3切断パネルP3と第4切断パネルP4との間に各本体部Cが次々に配置される。
この配置と同時に、前記本体部Cに各切断パネルP1〜P4の端部E1,E2が接合される。こうして各切断パネルP1〜P4と本体部Cとが接続された複合体は、搬送が容易である。
その後、図14(a)の破線で示す切断線300のように、本体部Cのフロント部CFの近傍において、前記各切断パネルP1〜P4を切断する。この場合、図14(b)のT型のオムツ(図1(a))やパンツが生成される。
一方、図15(a)の破線で示す切断線301のように、2つの隣り合う本体部C,Cの中間の位置において、前記各切断パネルP1〜P4が切断されてもよい。この場合、図15(b)のH型のオムツ(図5(c))やパンツが生成される。
なお、前記各切断線300,301は幅方向Yに延びておればよく、必ずしも直線である必要はない。
実施例3:
図7から図11は、実施例3を示す。
図7(a),(b)は、本実施例3の製造方法により製造される着用物品の一例を示している。図7(a)において、オムツ(着用物品の一例)1Cは、本体部Cと、一対のサイドパネルP1,P3(P4,P2)とを備えている。
製造方法(積層工程後):
つぎに、図7(a)の前記オムツ1Cの製造方法の一例について説明する。
図8(a)は積層体Wを示す。この積層体Wの生成方法については、前述の実施例1と同じであり、その説明を省略する。なお、本実施例3においても、弾性部材Fが実施例1と同様に設けられているが、その図示は省略されている。
図8(b)に示すように、積層体Wは、搬送されながら、波形の切断線CLに沿って切断される。前記切断線CLは、たとえば、流れ方向Xに延びる所定の波長を有する波形に形成される。前記切断により、積層体Wは、流れ方向Xに互いに半波長位相がズレた概ね同一形状の第1および第2分割積層体N1,N2に分割される。
前記第1および第2分割積層体N1,N2は、前記分割後、たとえば、図11の上下方向(分割積層体N1,N2の表面に直交する方向)Zに互いに離間される。図9の(a)に示すように、前記離間後、第1分割積層体N1が中心線Lに向って若干移動されながら搬送される。これにより、第1分割積層体N1は、中心線Lに沿って搬送され、図9の(b)に示す第2分割積層体N2と対称に搬送される。
第1および第2切断パネルP1,P2:
その後、図9の(a)に示すように、第1および第2分割積層体N1,N2は、第1分割積層体N1の先端部分が幅方向Yに延びる切断線100に沿って所定の長さに切断される。この切断が繰り返され、互いに概ね線対称の第1および第2切断パネルP1,P2が、前記1波長λごとに生成される。
ここで、図9の(a)における積層体Wは、流れ方向Xの張力が除去され、引き延ばされていた弾性部材が流れ方向Xに縮み、収縮部Hにギャザが形成される。その後、切断線100に沿って切断されることにより、非収縮部Eからは、幅方向Yに幅広の固着部E1,E1と、テープTの固着された係止部E2,E2とが、それぞれ生成される。
したがって、前記第1および第2切断パネルP1,P2には、ギャザの収縮部Hが、フラットな固着部E1とフラットな係止部E2との間に生成される。
前記切り離し後、第1および第2切断パネルP1,P2は、流れ方向Xに互いに離間される。第1および第2切断パネルP1,P2は、その姿勢を概ね90°同じ方向に回転されると共に、該第1切断パネルP1と第2切断パネルP2との間の距離が幅方向Yに大きくされる。
前記回転後、図10(a)に示すように、第1切断パネルP1と第2切断パネルP2との間の距離が、前記本体部C1,C2の流れ方向Xの長さとなるように、互いに離間される。その後、第1および第2切断パネルP1,P2の固着部E1が、第1および第2本体部C1,C2となるシート状物(以下、「本体シート」という)CWに、それぞれ接合される。
なお、本体シートCWは、流れ方向Xに連続して搬送されており、たとえば、後述する第3および第4切断パネルの接合後に、切断線200に沿って切断されて本体部C1,C2が形成される。かかる切断により、本体シートCWから第1本体部C1および第2本体部C2が生成される。したがって、本体シートCWは、第1本体部C1になる部分と、第2本体部C2になる部分とが交互に搬送されているということができる。
第1切断パネルP1は、本体シートCWの第1本体部C1になる部分の第1の側CS1に接合される。一方、第2切断パネルP2は、本体シートCWの第2本体部C2になる部分の第2の側CS2に接合される。
第3および第4切断パネルP3,P4:
一方、図9の(b)に示すように、第2分割積層体N2の先端部分の切り離しが繰り返され、互いに概ね線対称の第3および第4切断パネルP3,P4が、前記1波長λごとに生成される。
前記切り離し後、第3および第4切断パネルP3,P4は、流れ方向Xに互いに離間される。第3および第4切断パネルP3,P4は、その姿勢を概ね90°同じ方向に回転されると共に、該第3切断パネルP3と第4切断パネルP4との間の距離が幅方向Yに大きくされる。
前記回転後、図10(b)に示すように、第3切断パネルP3と第4切断パネルP4との間の距離が、前記本体部C1,C2の流れ方向Xの長さとなるように、互いに離間される。その後、第3および第4切断パネルP3,P4の固着部E1が、前記本体シートCWの第1および第2本体部C1,C2に、それぞれ接合される。
ここで、図10(b)に示すように、第1切断パネルP1と第4切断パネルP4とは、本体シートCWの流れ方向Xに一列に並べられる。一方、第2切断パネルP2と第3切断パネルP3とは、本体シートCWの流れ方向Xに一列に並べられる。したがって、第3および第4切断パネルP3,P4は、それぞれ、第1および第2切断パネルP1,P2に対して、中心線Lを挟んで対面する位置に配置される。
第3切断パネルP3は、本体シートCWの第1本体部C1になる部分の第2の側CS2に接合される。一方、第4切断パネルP4は、本体シートCWの第2本体部C2になる部分の第1の側CS1に接合される。
その後、本体シートCWが所定の形状に切断されて、図7(a)に示すオムツ1Cが製造される。したがって、第1切断パネルP1と第3切断パネルP3とが第1本体部C1に接合されたオムツ1Cと、第2切断パネルP2と第4切断パネルP4とが第2本体部C2に接合されたオムツ1Cとが交互に製造される。
なお、図7(a)のオムツを図7(b)のパンツとなるようにサイドパネルP1〜P4を本体部C1,C2に接合してもよい。
製造装置:
つぎに、本オムツ1Cの製造装置について説明する。
図11に示すように、前述の実施例1で説明した方法および装置により生成された積層体Wは、スリッタ20に導入され、第1および第2分割積層体(第1および第2分割シートの一例)N1,N2が生成される。
前記スリット後、第1分割積層体N1は、ウエブガイド19により中心線L(図9(a))に向って幅方向に若干移動されながら搬送され、第1リピッチカッタ31に導入される。一方、第2分割積層体N2は、第1分割積層体N1の上方に搬送され、第2リピッチカッタ32に導入される。なお、第1リピッチカッタ31および第2リピッチカッタ32は、前述のリピッチカッタ30と同様な装置を用いることができ、その詳しい説明を省略する。
第1分割積層体N1は、第1リピッチカッタ31により、その先端部分がカッタ30bによって切断線100(図9(a))に沿って切断される。該切断により生成された切断パネルP1,P2は、切断前の第1分割積層体N1に対し流れ方向Xに若干離間する。
第1拡幅リピッチ回転装置41:
該切断により生成された切断パネルP1,P2は、下流の拡幅リピッチ回転装置41に搬送される。
第1拡幅リピッチ回転装置41は、図9の(a)に示すように、第1および第2切断パネルP1,P2を互いに離間させると共に、それぞれ90°回転させるための装置である。この第1拡幅リピッチ回転装置41は、互いに離間した複数のパッドを備えている。該パッドは、受取位置RP4において、第1リピッチカッタ31から前記切断パネルP1,P2を受け取ると、該切断パネルP1,P2を吸着保持し、受渡し位置SP4において、下流の第1リピッチ装置71に切断パネルP1,P2を渡す。
ここで、図11の第1拡幅リピッチ回転装置41のパッドは、受取位置RP4から渡し位置SP4まで回転する間に隣接するパッド同士の間隔が大きくなり(リピッチされ)、切断パネルP1,P2間の流れ方向Xの間隔が更に広げられる。同時に、前記パッドは、その姿勢を概ね90°同じ方向に回転すると共に幅方向Yに大きく移動し、該第1切断パネルP1と第2切断パネルP2が回転および拡幅される(図9の(a))。
前記リピッチ、回転および拡幅後、各第1切断パネルP1,P1は、下流の第1リピッチ装置71において、更にリピッチが行われて間隔が広がり、図10(b)の製品長Lcの2倍に相当するピッチで配置され、本体シートCWへの貼付位置の調整が行われると共に、塗布装置G7により接着剤が塗布され、本体シートCWの所定の位置に接合される(図10(a))。なお、同様にして、第2切断パネルP2同士の間隔も前記製品長Lcの2倍に相当するピッチに広げられる。
前記リピッチ装置71としては、たとえば、複数のパッドを備えたリピッチ装置を用いることができる。
前記第1分割積層体N1と同様に、第2分割積層体N2は、第2リピッチカッタ32、第2拡幅リピッチ回転装置42および第2リピッチ装置72によって、図9の(b)に示す切断、リピッチ、回転および拡幅が行われ、図10(b)に示すように、本体シートCWの所定の位置に接合される。なお、前記第2リピッチカッタ32、第2拡幅リピッチ回転装置42および第2リピッチ装置72は、前記第1リピッチカッタ31、第1拡幅リピッチ回転装置41および第1リピッチ装置71と同様の機能を有し、第3および第4切断パネルP3,P4の生成と接合を行う。
このように、第1および第2リピッチ装置71,72により本体シートCWの所定の位置に切断パネルP1〜P4が配置されてサイドパネルとなり、図7(a)に示すオムツ1Cが作成される。
なお、図7(c),(e)に示す各オムツ1Cのように、略「H」字型の形状となるように、前記切断パネルが本体部C1,C2の左右にそれぞれ接合されてもよい。
たとえば、図7(c)の場合には、前記切断工程において、切断パネルP1〜P4を本体シートCWと共に切断して分割することにより、各サイドパネルP1a,P1b〜P4a,P4bを生成してもよい。
図7(d)に示すように、前記別のオムツ1Cは、サイドパネルの端部E3同士を互いに接合することによりパンツ型に組み立てられる。
また、図7(e)に示すように、サイドパネルP1〜P4とは別に、他のサイドパネルP5〜P8を作成して接合してもよい。なお、サイドパネルP1〜P4に、テープTを接合してもよい。
図7(f)に示すように、この別のオムツ1Cは、テープTを本体部C1(C2)に係合することにより組み立てられてもよい。
図12(a),(b)および図13は、別の積層体の他の製造装置および別の積層体を示す。
図13において、積層体Wの両側部には、それぞれ、破線で示すように、複数本の弾性部材Fが積層体Wの流れ方向Xに沿って互いに概ね平行に配置されている。前記弾性部材Fとしては、糸ゴムやホットメルト樹脂による糸状樹脂が用いられてもよい。前記積層体Wを構成するシート状物W1,W2は、たとえば、熱可塑性樹脂の不織布やフィルムが採用される。
前記収縮部(第3の部分)Hの流れ方向Xの上流側および下流側には、非収縮部(第1および第2の部分)Eが幅方向Yの全幅にわたって設けられる。前記非収縮部Eは前述の端部E1,E2となる。前記非収縮部Eは、図12(a)の2枚のシート状物W1,W2が弾性部材Fを挟んだ状態で互いに接着剤により接着されてなる。なお、接着剤としては、たとえば、一方のシート状物W1に塗布機HMからホットメルト樹脂を膜状に塗布されたものであってもよい。なお、ホットメルト樹脂の膜状の接着剤を設けた部分を明瞭にするために、当該部分は、図13において網かけが施されている。
前記収縮部Hにおいては、図12(a)の2枚のシート状物W1,W2の弛み部H1,H2の間に、伸張された弾性部材Fが挟まれている。図13の弾性部材Fは、前記収縮部Hの両側の非収縮部E,Eにおいて、ホットメルト樹脂によって接着された2枚のシート状物W1,W2により伸張状態が保持されている。
図13の前記収縮部Hは、丸いドット60で示すように、互いに近接した弾性部材F,Fの間のシート状物W1,W2(図12(a))が、多数の溶着部分60において、互いに溶着されている。この溶着は、図12(a)のシール装置17により実行される。
すなわち、第1回転装置11の下流には、たとえば、図12(a)に示す超音波ウエルダ15とアンビルローラ16からなるシール装置17が設けられている。本シール装置17は、積層体Wに超音波振動を与えて、所定のシール部位を熱融着させるものである。
超音波ウエルダ15は、各々、超音波発生手段(図示せず)およびホーン15aを備えている。超音波ウエルダ15は、アンビルローラ16の各アンビル16aがホーン15aに近接したときに、ホーン15aから超音波振動によるエネルギーを積層体Wのシール対称部位に付与し加熱し、所定のシール部位を熱溶着する。
図12(b)の前記アンビル16aの表面には、小さな多数の凸部16bが、図13の収縮部Hの多数の溶着部分60と同様の配置で設けられている。すなわち、図12(b)の前記凸部16bは、幅方向Yおよび図12(a)のアンビルローラ16の周方向にマトリクス状(縦横)に設けられている。したがって、ホーン15aは、前記凸部16bとの間で2枚のシート状物W1,W2をドットパターンで部分的に溶着することが可能である。
なお、この部分的な溶着は、図13の弾性部材Fと平行にストライプ状になされてもよい。また、図12(b)は積層体Wの構造等を分かり易くするために、ホーン15aと積層体Wとが離れた状態に図示されているが、積層体Wを挟めるようにホーン15aとアンビル16aとは近接している。
つぎに、前記積層体Wの製造方法が説明される。
前記積層体Wの積層方法は、図13の非収縮部Eの部分のみに流れ方向Xに所定のピッチでホットメルト樹脂の膜が、図12(a)の第1シート状物W1に塗布されること以外は、図4の例と同様である。
すなわち、前記第1シート状物W1と前記第2シート状物W2との間に、互いに平行に複数本の弾性部材Fが導入される。この導入された弾性部材Fが前記第1シート状物W1と第2シート状物W2との間に挟まれるように、前記第1シート状物W1と前記第2シート状物W2とが、塗布機HMから塗布されたホットメルト系の接着剤で非収縮部Eにおいてのみ互いに接着されて積層体Wが形成される。
その後、前記収縮部Hにおける前記複数本の弾性部材Fの間については、前記第1シート状物W1と第2シート状物W2とが超音波ウエルダ15により互いに熱溶着される。前記アンビルローラ16に多数の凸部16bが設けられているので、前記溶着の際に、前記第1シート状物W1と第2シート状物W2とが、前記各弾性部材Fを挟んだ部分については互いに熱溶着されない。
このように、図13の収縮部Hについては、互いに近接する弾性部材F,Fの間のシート状物W1,W2のみが熱溶着されているから、図12(b)の弾性部材Fがシート状物W1,W2間の中空部分61を通り、かつ、シート状物W1,W2に貼り付いていないので、積層体Wに収縮によるゴワツキが生じることなく、風合いの良い積層体Wが得られる。
以上のとおり、図面を参照しながら好適な実施例を説明したが、当業者であれば、本明細書を見て、自明な範囲で種々の変更および修正を容易に想定するであろう。
たとえば、積層体Wを形成するシート状物は3枚以上であってもよい。
積層体Wをスリットする形状は、前記実施例で図示した形状に限られない。
縦流れの本体部は、予め切断された後にサイドパネルが接合されてもよい。
したがって、そのような変更および修正は、請求の範囲から定まる本発明の範囲内のものと解釈される。
本発明は、生理用品や使い捨てパンツ、オムツなどの使い捨て着用物品およびその製造に利用できる。
本発明で製造される略T型のオムツおよびパンツの例を示す概略平面図である。 同オムツの横流れによる製造方法の一例を示す概略平面図である。 積層体の製造装置の一例を示す概略構成図である。 オムツの製造設備の一例を示す概略側面レイアウト図である。 略H型のオムツおよびパンツの例を示す概略平面図である。 同オムツの横流れによる製造方法の一例を示す概略平面図である。 略T型および略H型のオムツおよびパンツの例を示す概略平面図である。 積層体のスリットの工程を示す概略平面図である。 切断パネルの製造方法および回転および移動位置を示す概略平面図である。 同切断パネルと本体部との接合位置を示す概略平面図である。 同縦流れの場合の製造設備を示す概略側面レイアウト図である。 図12(a)は積層体の他の製造装置の一例を示す概略構成図、図12(b)は超音波による溶着部位を示すためのアンビルおよびホーンの概念図である。 積層体の一例を示す平面図である。 他の製造方法の一例を示す概略平面図である。 更に他の製造方法の一例を示す概略平面図である。
符号の説明
1A,1B,1C:オムツ(着用物品の一例)
11:第1回転装置
12:第2回転装置
C,C1,C2:本体部
CB:バック部
CF:フロント部
CL:波形の切断線
F:弾性部材
H1:第1弛み部
H2:第2弛み部
N1:第1分割積層体(第1分割シート)
N2:第2分割積層体(第2分割シート)
NP:ニップ位置
P1:第1切断パネル
P2:第2切断パネル
P3:第3切断パネル
P4:第4切断パネル
P1〜P4:サイドパネル
RP1:第1受取位置
RP2:第2受取位置
S1:第1パッド
S2:第2パッド
SP:渡し位置
X:流れ方向
X1:第1流れ方向
X2:第2流れ方向
Y:幅方向
W:積層体
W1,W2:シート状物

Claims (14)

  1. 2枚のシート状物の間に糸ゴム、網目状ゴムまたは糸状樹脂からなる弾性部材を挟んだ着用物品の製造方法であって、
    第1流れ方向に連続した第1シート状物を搬送しながら前記第1シート状物の一部を第1流れ方向に弛ませて断続的に第1弛み部を形成する工程と、
    第2流れ方向に連続した第2シート状物を搬送しながら前記第2シート状物の一部を第2流れ方向に弛ませて断続的に第2弛み部を形成する工程と、
    前記第1シート状物と前記第2シート状物との間に伸張可能な弾性部材を導入すると共に、前記第1緩み部同士の間の前記第1シート状物の部位と、前記第2弛み部同士の間の前記第2シート状物の部位と、これらの部位の間に導入された前記弾性部材とをニップして接着することで非収縮部を断続的に形成する工程と、
    前記非収縮部同士の間において、前記第1弛み部と前記第2弛み部とが合致する状態で、かつ、前記導入された弾性部材前記第1弛み部と第2弛み部との間に伸縮可能な状態で挟んで、当該挟んだ部位を継続的に形成する工程と、
    前記弾性部材における前記第1弛み部と第2弛み部との間で挟まれた前記部位を引っ張ると共に、前記第1および第2弛み部の弛みを取り除くことで、前記弾性部材が前記シート状物に貼り付いていないギャザとなる部分を形成する工程とを備えた着用物品の製造方法。
  2. 2枚のシート状物の間に糸ゴム、網目状ゴムまたは糸状樹脂からなる弾性部材を挟んだ着用物品の製造装置であって、
    周方向に互いに離間した複数の第1パッドを有し前記各第1パッドで第1シート状物を保持しながら前記第1シート状物を搬送する第1回転装置と、
    周方向に互いに離間した複数の第2パッドを有し前記各第2パッドで第2シート状物を保持しながら前記第2シート状物を搬送する第2回転装置とを備え、
    前記第1回転装置と第2回転装置とは、互いに近接して配置され、前記一対のシート状物を介して前記第1パッドと前記第2パッドとが互いに外接するニップ位置に導入される弾性部材を前記第1シート状物と第2シート状物との間に挟んで、前記第1シート状物、第2シート状物および弾性部材を接着して積層し、
    ここにおいて、前記第1回転装置の各第1パッドは、各第1パッドごとに個別に周速度が変化し、
    前記第2回転装置の各第2パッドは、各第2パッドごとに個別に周速度が変化し、
    前記第1および第2回転装置の各パッドは、それぞれ、前記ニップ位置よりも上流の第1および第2受取位置において前記第1および第2シート状物を受け取り、この受取後、前記ニップ位置まで回転する間に、隣接するパッド間同士の間隔が小さくなって、前記第1および第2シート状物に弛み部を形成し、
    記第1または第2回転装置の各パッドは、前記ニップ位置から前記ニップ位置よりも下流の受渡し位置まで回転する間に、隣接するパッド同士の間隔が大きくなり、
    前記各パッドがニップ位置から前記受渡し位置まで回転する間に、前記弛み部の弛みが取り除かれると共に、弛み部の弾性部材が引っ張られた状態となって前記弾性部材が前記シート状物に貼り付いていないギャザを形成する着用物品の製造装置。
  3. 着用者の腹側を覆うフロント部と着用者の背側を覆うバック部とを備えた本体部の左右にサイドパネルが接合された着用物品の製造方法において、
    連続したシート状物を搬送しながら、前記シート状物の流れ方向に延びる所定の波長を有する波形の切断線に沿って前記シート状物を切断して、第1および第2分割シートを形成する工程と、
    前記第1分割シートを前記流れ方向の所定の間隔で切断して、第1および第2切断パネルを前記1波長ごとに生成する工程と、
    前記第2分割シートを前記流れ方向の所定の間隔で切断して、第3および第4切断パネルを前記1波長ごとに生成する工程と、
    前記生成した第1切断パネルと第2切断パネルを前記流れ方向に互いに離間させる工程と、
    前記生成した第3切断パネルと第4切断パネルを前記流れ方向に互いに離間させる工程と、
    前記第1切断パネルと第3切断パネルとの間を、前記流れ方向に概ね直交する幅方向に互いに離間させる工程と、
    前記第2切断パネルと第4切断パネルとの間を、前記幅方向に互いに離間させる工程と、
    前記幅方向の両端部に前記フロント部またはバック部を持つ前記本体部となる別のシート状物を、前記第1切断パネルと第2切断パネルの間であって、前記第3切断パネルと第4切断パネルの間に次々に配置する工程と、
    前記4つの切断パネルを前記本体部となる別のシート状物に接合する工程と、
    前記接合された各切断パネルを前記幅方向に延びる切断線に沿って切断することで前記サイドパネルを形成する工程と
    を備えた着用物品の製造方法。
  4. 着用者の腹側を覆うフロント部と着用者の背側を覆うバック部とを備えた本体部の左右に一対のサイドパネルが接合された着用物品の製造方法において、
    連続したシート状物を搬送しながら、前記シート状物の流れ方向に延びる所定の波長を有する波形の切断線に沿って前記シート状物を切断して、前記流れ方向に互いに半波長位相がズレた概ね同一形状の第1および第2分割シートを形成する工程と、
    前記第1分割シートを前記流れ方向の所定の間隔で切断して、互いに概ね線対称の第1および第2切断パネルを前記1波長ごとに生成する工程と、
    前記第2分割シートを前記流れ方向の所定の間隔で切断して、互いに概ね線対称の第3および第4切断パネルを前記1波長ごとに生成する工程と、
    前記生成した第1切断パネルと第2切断パネルとを前記流れ方向に互いに離間させる工程と、
    前記生成した第3切断パネルと第4切断パネルとを前記流れ方向に互いに離間させる工程と、
    前記第1および第2切断パネルを前記流れ方向に概ね直交する幅方向の両端部に前記フロント部またはバック部を持つ前記本体部の左右に接合する工程と、
    前記第3および第4切断パネルを前記流れ方向に概ね直交する幅方向の両端部に前記フロント部またはバック部を持つ前記本体部とは別の本体部の左右に接合する工程と、
    を備えた着用物品の製造方法。
  5. 請求項4において、前記第1および第2切断パネルと前記第3および第4切断パネルとの間を、前記各パネルを接合する工程の前に前記幅方向に離間させる工程を更に備えた着用物品の製造方法。
  6. 着用者の腹側を覆うフロント部と着用者の背側を覆うバック部とを備えた本体部の左右に一対のサイドパネルが接合された着用物品の製造方法において、
    連続したシート状物を搬送しながら、前記シート状物の流れ方向に延びる所定の波長を有する波形の切断線に沿って前記シート状物を切断して、第1および第2分割シートを形成する工程と、
    前記第1分割シートを前記流れ方向の所定の間隔で切断して、第1および第2切断パネルを前記1波長ごとに生成する工程と、
    前記第2分割シートを前記流れ方向の所定の間隔で切断して、第3および第4切断パネルを前記1波長ごとに生成する工程と、
    前記第1および第2切断パネルと前記第3および第4切断パネルとの間を離間させる工程と、
    前記生成した第1切断パネルと第2切断パネルを前記流れ方向に互いに離間させる工程と、
    前記生成した第3切断パネルと第4切断パネルを前記流れ方向に互いに離間させる工程と、
    前記流れ方向に概ね直交する幅方向の両端部に前記フロント部またはバック部を持つ前記本体部のフロント部またはバック部の左右に前記第1および第2切断パネルを接合する工程と、
    前記流れ方向に概ね直交する幅方向の両端部に前記フロント部またはバック部を持つ前記本体部の前記第1および第2切断パネルが接合されていないフロント部またはバック部の左右に前記第3および第4切断パネルを接合する工程と、
    を備えた着用物品の製造方法。
  7. 一対のサイドパネルが本体部の左右に接合された着用物品の製造方法において、
    連続したシート状物を搬送しながら、前記シート状物の流れ方向に延びる所定の波長を有する波形の切断線に沿って前記シート状物を切断して、第1および第2分割シートを形成する工程と、
    前記第1分割シートの先端部分を切り離すことを繰り返して、互いに概ね線対称の第1および第2切断パネルの双方を前記1波長ごとに生成する工程と、
    前記第2分割シートの先端部分を切り離すことを繰り返して、互いに概ね線対称の第3および第4切断パネルの双方を前記1波長ごとに生成する工程と、
    前記生成した第1切断パネルと第2切断パネルを前記流れ方向に離間させる工程と、
    前記生成した第3切断パネルと第4切断パネルを前記流れ方向に離間させる工程と、
    前記第1および第2切断パネルの姿勢を前記流れ方向に対して概ね90°回転させた姿勢に変更する工程と、
    前記第1切断パネルと第2切断パネルとの間の距離を前記流れ方向に略直交する前記シート状物の幅方向に大きくする工程と、
    前記第3および第4切断パネルの姿勢を前記流れ方向に対して概ね90°回転させた姿勢に変更する工程と、
    前記第3切断パネルと第4切断パネルとの間の距離を前記幅方向に大きくする工程と、
    前記第1切断パネルを前記本体部となるシート状物の第1本体部の左右のいずれか所定の第1の側に接合する工程と、
    前記第2切断パネルを前記本体部となるシート状物の前記第1本体部の下流の第2本体部の左右のいずれか所定の第2の側に接合する工程と、
    前記第3切断パネルを前記本体部となるシート状物の第1本体部の左右のいずれか所定の前記第2の側に接合する工程と、
    前記第4切断パネルを前記本体部となるシート状物の前記第2本体部の左右のいずれか所定の前記第1の側に接合する工程と、
    を備えた着用物品の製造方法。
  8. 請求項3ないし7のいずれか1項において、前記サイドパネルが着用者の胴回り方向に伸縮可能なギャザを有し、
    前記ギャザを形成するための弾性部材が、前記シート状物の流れ方向に沿って前記シート状物に接合される工程と、
    前記ギャザとなる部分の弾性部材を、前記第1および第2分割シートの形成後で、かつ、前記切断パネルの形成前に、前記流れ方向に収縮させる工程と、
    を更に備えた着用物品の製造方法。
  9. 請求項7において、前記第1切断パネルと前記第2切断パネルとの間の距離が前記本体部の流れ方向の長さとなるように、かつ、前記第3切断パネルと前記第4パネルとの間の距離が前記本体部の流れ方向の長さとなるように、前記各離間させる工程を実行する着用物品の製造方法。
  10. 請求項7において、前記第1切断パネルと第4切断パネルとを前記本体部となるシート状物の流れ方向に一列に並べると共に、前記第2切断パネルと第3切断パネルとを前記本体部となるシート状物の流れ方向に一列に並べる工程を更に備えた着用物品の製造方法。
  11. 請求項7において、前記第1および第2分割シートを形成する工程において、前記第1分割シートおよび第2分割シートの位相が前記流れ方向に互いに半波長ズレて前記両分割シートが形成される着用物品の製造方法。
  12. 第1シート状物と第2シート状物との間に複数本の弾性部材が互いに概ね平行に近接して配置された積層体を有する着用物品であって、前記積層体は、
    前記第1シート状物と第2シート状物とが、前記複数本の弾性部材の間にいて互いに熱溶着された溶着部分と、前記第1シート状物と第2シート状物とが、前記各弾性部材を挟んだ部分にいて互いに熱溶着されずに、かつ、前記各弾性部材が前記第1および第2シート状物に貼り付いていない中空部分とを交互に有する、着用物品。
  13. 請求項12の着用物品を製造する方法であって、
    前記第1シート状物と前記第2シート状物との間に、前記両シート状物の流れ方向に沿って、かつ、互いに平行に複数本の弾性部材を導入する工程と、
    前記導入された弾性部材が前記第1シート状物と第2シート状物との間に挟まれるように、かつ、互いに前記流れ方向に離間した第1の部分と第2の部分との間の第3の部分において前記第1シート状物と前記第2シート状物とが互いに接着されないようにしながら、前記第1シート状物と前記第2シート状物とが前記第1の部分において接着剤で互いに接着され、かつ、前記第1シート状物と前記第2シート状物とが前記第2の部分において接着剤で互いに接着された積層体を形成する工程と、
    前記第3の部分において、前記第1シート状物と第2シート状物とを、前記各弾性部材を挟んだ前記中空部分について互いに熱溶着しないようにしながら、前記第1シート状物と第2シート状物とを、溶着部分にいて互いに熱溶着する工程とを備えた着用物品の製造方法。
  14. 請求項13において、前記第1および第2の部分において前記第1シート状物に接着剤が塗布され、
    前記第3の部分において前記第1シート状物と第2シート状物とが超音波振動により熱溶着される着用物品の製造方法。
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