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JP4517786B2 - 半導体記憶装置及びセンスアンプの活性化信号の生成方法 - Google Patents

半導体記憶装置及びセンスアンプの活性化信号の生成方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体記憶装置に関し、詳しくは信号遅延を模擬するタイミング制御回路を備えた半導体記憶装置に関する。
半導体記憶装置において、メモリセルから読み出されるデータを増幅するセンスアンプの活性化タイミングは、ビット線対の電圧が十分に開いた後になるように設計される。
センスアンプの活性化のタイミングを制御する活性化信号は、ビット線対間に所定の電圧差が生成された後の最短のタイミングで生成されることが好ましく、それによりアクセス時間を短縮することができる。
しかし、メモリセルのビット線を駆動する能力は、メモリセルのトランジスタの電気的特性に依存するが、メモリセルのトランジスタの特性は、製造プロセスによってバラツキがあるので、活性化信号は、十分なタイミングマージンを持ったものを生成する必要がある。そしてこのタイミングマージンは、メモリのアクセス時間を長くしてしまうという問題点を生じる。
この問題を解決する方法として、ワード線、メモリセル、ビット線からなるダミー回路を設け、このダミー回路によって半導体記憶装置内での信号遅延を模擬するセルフタイミング回路を利用してセンスアンプの活性化信号を生成するものがある。
図9にセルフタイミングの為の構成を持つ、半導体記憶装置の構成を示す概略図を示す。尚同図は、データの読み出しに関連する部分のみ記載されている。
同図において、半導体記憶装置は、外部からのアドレス選択信号をデコードしてワード線選択信号を生成してセルアレイ13中のメモリセルを1つ選択するメインデコーダ11、センスアンプの起動信号などのタイミング制御信号を生成するセルフタイミング回路12、複数のメモリセルから成るセルアレイ13、基準となるクロック信号を生成し、またアドレス選択信号をデコードしてコラム選択信号を生成するクロック発振回路14、クロック発振回路14からのコラム選択信号によってメモリアレイのビット線を選択するコラムスイッチ及びコラムスイッチからの出力を増幅するセンスアンプ15、及びセンスアンプの出力を読み出しデータとして外部に出力する入出力回路16を備えている。
セルフタイミング回路12は、クロック発振回路14から入力されるクロック信号からセンスアンプの活性化のタイミングを制御する活性化信号を生成し、センスアンプに入力する。
セルフタイミング回路12は、ダミーワード線24と電荷引き抜き用のダミーセル22と負荷用のダミーセル23を備えたダミービット線25を備えており、クロック発振回路14からのクロック信号をインバータ21で増幅した信号によってダミーワード線24が駆動されて電荷引き抜き用のダミーセル22が選択されると、ダミーワード線24が駆動される。そしてこのダミーワード線24上の信号をバッファ26、27によって増幅することによってセンスアンプの活性化のタイミングを制御する活性化信号を生成している。
また、この様なダミーセルを用いてセンスアンプの活性化信号を生成するものには、特許文献1に示すような異なる数のダミーセルを持つ複数のビット線を備え、事前調整として、これらのダミービット線の内の1つを選択して遅延の量を調整する構成が開示されている。
特開2002−216481号公報(図3、段落[0019]〜[0020])
メモリアレイは大きいので、メモリセルは、メモリアレイ上の位置によってセンスアンプまでの距離が大きく異なり、信号の遅延の大きさも異なる。よって、ダミービット線を1本(1組)しか持たない一般的なセルフタイミング回路を備えた半導体記憶装置では、全ての位置のメモリセルに対する信号遅延を正確に模擬することができない。
また特許文献1等の複数のダミービット線を有する構成の場合に置いても、ダミービット線の切り換えはダミーでないメモリセルから読み出しを行なう通常経路で用いられているコラムスイッチと同じものでははなく、トランスミッションゲートとして構成される。このため、模擬を行なうダミービット線の経路の遅延の大きさが、メモリセルからデータ読み出しを行なう実経路のものと異なる。
更には、特許文献1等の構成では複数のダミービット線の切り換えを行うが、この切り換えは、半導体記憶装置からデータが読み出しを行なう通常動作中に動的に行われるものではなく、初期評価の後の調整を行なうために、状態設定用外部端子の入力値によって、或いはヒューズを切断する等の方法で切り換えている。よって、使用するダミービット線を動的に切り換えることは出来ず、例えばコラムスイッチから遠いメモリセルから読み出す場合は遅延を大きめに、逆に距離が近いセルを読む場合は小さめにする等、実動作時に複数のダミービット線を動的に切り換えることはできない。
本発明は、上記問題点を解決する半導体記憶装置及びセンスアンプの活性化信号の生成方法を提供することを課題とする。
上記問題点を解決するため、本発明による設計装置は、複数のメモリセルから構成されるセルアレイ、センスアンプ及びセルフタイミング手段を備える。
セルフタイミング手段は、複数のダミービット線を備え、データ読み出し時に、データを読み出す前記メモリセルの位置に基づいて前記ダミービット線の選択を行ない、センスアンプを活性化するタイミングを制御する活性化信号を生成する。
これにより、読み出すメモリセルの位置に基づいて動的にダミービット線を選択することが出来る。
また前記セルフタイミング手段は、前記データを読み出すメモリセルと前記センスアンプとの距離に基づいて、前記ダミービット線の選択を行なうよう構成することも出来る。
これによって、前記データを読み出すメモリセルと前記センスアンプとの距離に基づいて、センスアンプを活性化のタイミングを制御する活性化信号の遅延の大きさを変えることが出来る。
この遅延大きさの変更の仕方は、例えば前記複数のダミービット線はそれぞれ、異なる数の電荷引き抜き用ダミーセルと接続されており、前記セルフタイミング手段は、前記データを読み出すメモリセルと前記センスアンプとの距離が遠いとき、少ない数の前記電荷引き抜き用ダミーセルと接続されているダミービット線を1つ選択し、前記データを読み出すメモリセルと前記センスアンプとの距離が近いとき、多い数の前記電荷引き抜き用ダミーセルと接続されているダミービット線を1つ選択するよう構成することによって実現される。
或いは前記複数のダミービット線はそれぞれ、同じ数の電荷引き抜き用ダミーセルと接続されており、前記セルフタイミング手段は、前記データを読み出すメモリセルの位置に基づいて、前記ダミービット線を選択する数を変更するよう構成することによって実現される。
または、前記複数のダミービット線はそれぞれ、異なる数の電荷引き抜き用ダミーセルと接続されており、前記セルフタイミング手段は、前記データを読み出す位置に基づいて、前記複数のダミービット線の中から1乃至複数を選択するよう構成することによって実現される。
また前記セルフタイミング手段は、前記ワード線選択に用いられるデコード信号に基づいて、前記ダミービット線の選択を行なう選択手段を備えるよう構成することも出来る。
この構成により、ダミービット線を選択するのに特別な理論回路が不要となる。
また前記セルフタイミング手段は、前記メモリセルからデータを読み出す経路上のコラムスイッチとレイアウトレベルで同一であり、前記ダミービット線を選択するスイッチを備える構成とすることも出来る。
また前記セルフタイミング手段は、前記センスアンプとレイアウトレベルで同一であり、前記選択されたダミービット線上の信号を増幅するアンプを備える構成とすることも出来る。
これらの構成により、遅延を模擬するダミー部分の電気的特性を、実際にメモリセルからデータを読み出す経路により近づけることが出来る。
更に本発明は、半導体記憶装置内でメモリセルから読み出した信号を増幅するセンスアンプを活性化するタイミングを制御する活性化信号の生成方法もその範囲に含む。
本発明によれば、読み出しを行なうメモリセルの位置によって、活性化信号の遅延が動的に変更されるので、最適なタイミングでセンスアンプを活性化できる。
また、遅延を模擬する経路上の素子の形状をメモリセルからデータを読み出す実経路上のものとレイアウトレベルにおいて同一のものを用いることによって、より厳密な遅延の模擬を実現することが出来、より最適なタイミングの活性化信号を生成することが出来る。
以下に本発明に係る一実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態における半導体記憶装置のセルフタイミング回路の第1の形態の構成例を示す図である。
尚本実施形態の半導体記憶装置は、図9に示した一般的なセルフタイミングのための構成を備えた半導体記憶装置と同様、外部からのアドレス選択信号をデコードしてワード線選択信号を生成してセルアレイ中のメモリセルを1つ選択するメインデコーダ、センスアンプの起動信号などのタイミング制御信号を生成するセルフタイミング回路、複数のメモリセルから成るセルアレイ、基準となるクロック信号を生成し、またアドレス選択信号をデコードしてコラム選択信号を生成するクロック発振回路、クロック発振回路からのコラム選択信号によってメモリアレイのビット線を選択するコラムスイッチ及びコラムスイッチからの出力を増幅するセンスアンプ、及びセンスアンプの出力を読み出しデータとして外部に出力する入出力回路を備えている。
またこれらの各構成要素の内部構成や動作は、後述する部分以外、一般的な半導体記憶装置と基本的に同じものである。
本実施形態における半導体記憶装置のセルフタイミング回路は、複数のダミービット線35を備え、各ダミービット線にはそれぞれ異なる数の、ダミーワード線34と接続された電荷引き抜き用のダミーセル32を備えている。
同図において、セルフタイミング回路は、ダミービット線35a、35b、35cと3つのダミービット線35を備えており、各ダミービット線35a、35b、35cは、それぞれ異なる数の電荷引き抜き用のダミーセル32及びダミーワード線34と接続されてない負荷用のダミーセル33が接続されている。ダミービット線35aには1つの電荷引き抜き用のダミーセル32aが、ダミービット線35bには2つの電荷引き抜き用のダミーセル32b−1、32b−2が、ダミービット線35cは3つの電荷引き抜き用のダミーセル32c−1、32c−2、32c−3が接続されており、各ダミービット線35a、35b、35cには電荷引き抜き用のダミーセル32と負荷用のダミーセル33の総数が同じ数のダミーセルが接続されている。
尚同図では、簡略化のため各ダミービット線35a、35b、35cには、それぞれ4つのダミーセルが接続されているが、例えば、各ダミービット線35には電荷引き抜き用のダミーセル32と負荷用のダミーセル33の総数が、セルアレイ中のビット線に接続されているメモリセルの数と同じ数だけ接続される。但し、電荷引き抜き用のダミーセルと負荷用のダミーセルの比率はこれに限定されない。
各ダミービット線35a、35b、35cにはそれぞれコラムスイッチ38a、38b及び38c及びインバータ39a、39b及び39cが設けられ、データの読み出し時にクロック発信回路からのデコード信号がインバータ31を介して各ダミーワード線34に入力される共に、選択信号によってラムスイッチ38a、38b及び38cは適宜なダミービット線35を選択し、インバータ36、37に接続する。
ダミービット線35a、35b、35cは、それぞれ接続されている電荷引き抜き用のダミーセル32の数が異なり、得られる遅延の大きさが異なる。本実施形態では、センスアンプからの距離が遠い位置に配置されているメモリセルに対しては、電荷引き抜き用のダミーセル32の接続数の少ない、即ち遅延が小さいダミービット線を選択し、逆にセンスアンプからの距離が近い位置に配置されているメモリセルに対しては、電荷引き抜き用のダミーセル32の接続数の少ない、即ち遅延が小さいダミービット線を選択する。例えば図1のセンスアンプ回路では、センスアンプから最も遠い位置に配置されているメモリセルからデータを読み出す際にはダミービット線35aが選択され、センスアンプから最も近い位置に配置されているメモリセルからデータを読み出す際にはダミービット線35cが選択されて、活性化信号が生成され、出力される。
これによって、メモリセルのチップ上での配置位置によらず、適宜なセンスアンプの活性化信号を生成することが出来る。
また本実施形態における半導体記憶装置のセルフタイミング回路では、ダミービット線35を選択するコラムスイッチ35の形状をセルアレイ内のメモリセルからのデータの読み出しに用いられる実回路のコラムスイッチと同一形状のものを用い、またコラムスイッチ35の出力を受けるアンプ回路にセンスアンプと同一形状の回路を用いる。
図2は、図1の点線部40のダミービット線の選択出力を行なう部分を示したものである。
同図において、ダミービット線を選択してアンプ51と接続を行なう3つのコラムスイッチ35a、35b、35cは、データを記憶しているダミーでないメモリセルと接続されているコラムスイッチとトランジスタの形状やサイズ等レイアウトレベルで同一とする。
またコラムスイッチ35の出力を増幅するアンプ51(図1のインバータ36及び37を併せたものに対応)を、センスアンプとレイアウトレベルで同一にする。
これにより、遅延を模擬するダミー部分の電気的特性を、実際にメモリセルからデータを読み出す実回路部分により近づけることが出来る。
尚図2に示したようは、コラムスイッチやコラムスイッチの出力を受けるアンプをレイアウトレベルでメモリセルからデータを読み出す実経路のものと同じものにすることは、第1の実施形態のセルフタイミング回路のみ成らず、後述する第2、第3の実施形態のセルフタイミング回路において、行なっても良い。
次にダミービット線の選択の仕方について説明する。
図3は、本実施形態におけるダミービット線の選択の仕方を示す図である。
本実施形態では、読み出しを行なうメモリセルの位置によって、使用するダミービット線を切り換える。
メモリセルがセンスアンプから離れた位置に配置されていると、距離の分だけ信号の伝達が遅くなるので、その分センスアンプの活性化のタイミングを制御する活性化信号を遅延させる。
ダミービット線に接続する電荷引き抜き用のダミーセルの数を少なく、その分ダミービット線に負荷として働く負荷用のダミーセルの接続数を多くすると、負荷用ダミーセルの分だけダミービット線の負荷が重くなり、信号読み出しが遅くなる。逆に、ダミービット線に接続される電荷引き抜き用のダミーセルの数を多く、その分負荷用のダミーセルの接続数を少なくすると、その分ダミービット線の負荷が軽くなり信号読み出しが早くなる。
よって図3では、4本のダミービット線61a、61b、61c、61dのうち、電荷引き抜き用のダミーセル61の接続数が最も少なく、負荷用のダミーセルの接続数が最も多いダミービット線61aは、セルアレイ63のセンスアンプ64からの距離が最も遠い位置63a部分のブロックのメモリーセルからデータを読み出すときに選択され、位置63b、63c、63dとセンスアンプ64との距離が近くなるにつれ、電荷引き抜き用のダミーセル61の接続数が多く(負荷用のダミーセルの接続数が少なく)遅延が小さいダミービット線61b、61c、61dが選択される。
このダミービット線の選択の機構は、様々なものが考えられるが、その一例としてメインデコーダからのデコーダ信号を用いる構成が考えられる。
図4は、この場合の構成例を示す図である。
同図では、メインデコーダで生成される、ワード線選択に用いられるデコーダ線上のデコード信号を用いて、ダミービット線のコラムスイッチを切り換えて、4つのダミービット線のうちの1つを選択している。
同図では、12本のデコーダ線71でセルアレイ内のワード線を選択する構成の場合を示しており、最上位のデコーダ線71aは、一番遠い8つのワード線を選択し、次のデコード線71bは2番目に遠い8つのワード線が選択するので、これらのデコーダ線の信号でコラムスイッチを選択する。同図の場合には、一番遠い位置のメモリセルと接続されているワード線を選択する最上位のデコーダ線71a上のデコード信号を、負荷用のダミーセルの接続数が最も多く最も遅延が大きいダミービット線73aのコラムスイッチ72aを切り換える選択信号として用い、次のデコード線71bをダミービット線73b上の信号をコラムスイッチ72bを切り換える選択信号として、その次のダミービット線73c上の信号をコラムスイッチ72cの切り換える選択信号として、最も近い位置のメモリセルと接続されているワード線を選択するデコーダ線71d上の信号を、最も遅延が小さいダミービット線73dのコラムスイッチ72dの切り換えを行なう選択信号として用いる。
この様な構成によりコラムスイッチの切り換えを制御してダミービット線を選択する選択信号を生成するのに、特別な理論回路が不要となる。
またダミービット線を選択する選択回路を別途設け、この選択回路によって図3に示したようなダミービット線の切り換えを行なう構成としても良い。
図5及び図6は、この様な場合の選択回路の構成を示す図である。
図5及び図6の選択回路は、クロックパルス発振器80内に設けられ、半導体記憶装置外部からのアドレス信号を用いてダミービット線の選択信号を生成している。
図5の選択回路は、半導体記憶装置のセルアレイの構成がアドレス値が大きいほどセンスアンプからの距離が離れた位置にメモリセルが配置されている構成の場合の例で、最上位の3つのアドレス線の信号を用いて8つのダミービット線の選択切り換えを行なっている。
同図の選択回路では、最上位のアドレスの信号値、最上位の次のアドレスの信号値、及びその次のアドレスの信号をバッファリングして、正負の値を出力する入力バッファ82−1、82−2及び82−3を備え、これらの入力バッファからの正負の出力を用いて、NAND回路83によって、ダミービット線のコラムスイッチを切り換える選択信号を生成している。
そして、アドレスの上位3ビットが000のときは、センスアンプから最も近い位置のブロックのメモリセルからデータが読み出されるので、最も遅延が小さいダミービット線が選択される。また、アドレスの上位3ビットが001、002、・・・と、読み出すメモリセルとセンスアンプとの距離が遠胃メモリセルを指定している場合、それに応じて遅延の量が大きなダミービット線を選択する選択信号が各入力バッファ81−1〜81−3の正負の出力から生成され、アドレスの最上位3ビットが111のときは、最も遅延の量が大きなダミービット線が選択される選択信号がNAND回路83−8によって生成される。
そして、ダミービット線のコラムスイッチは、この選択信号線に基づいてオン/オフを切り換え、選択されたダミービット線上の信号からセンスアンプを活性化のタイミングを制御する活性化信号が生成されて、センスアンプに出力される。
また図6は、最上位アドレスのアドレス線のみを用いて2つのダミービット線から1つを選択する選択信号を生成する場合の選択回路の構成を示す図である。
図6の選択回路は、図5の選択回路と同様、クロックパルス発振器内に設けられ、半導体記憶装置外部からのアドレス信号を用いてダミービット線の選択信号を生成している。
同図の選択回路では、最上位のアドレスの信号をバッファリングして正負の値を出力するアドレス入力バッファ91を備え、読み出しを行なうメモリセルの最上位アドレスが1の場合このアドレス入力バッファ91の正論理の出力がHとなり、読み出しを行なうメモリセルの最上位アドレスが0の場合アドレス入力バッファ91の負論理の出力がHとなる。よって、アドレス入力バッファ91の正論理の出力を遅延が大きいダミービット線を選択する選択信号、負論理の出力を遅延が小さいダミービット線を選択する選択信号として、コラムスイッチに接続することによって、適宜な選択を行なうことが出来る。
次に第2の実施形態のセルフタイミング回路について説明する。尚この第2の実施形態及び第3の実施形態のセルフタイミング回路でのダミービット線を選択するコラムスイッチへの信号の生成の仕方は、図4、図5、図6に示したようにデコーダ信号線の信号を選択信号として用いたり、アドレス信号に基づいて選択信号を生成する選択回路を設けることによって行なう。
図7は、本実施形態における半導体記憶装置のセルフタイミング回路の第2の形態の構成例を示す図である。
この第2の実施形態のセルフタイミング回路は、複数備えるダミービット線が全て接続されている電荷引き抜き用のダミーセルと負荷用のダミーセルの数が同じで構成となっている。
そして、電荷引き抜き用のダミーセルを選択する際には、読み出すメモリセルとセンスアンプとの距離が遠く、大きな遅延を必要とする場合には1つのダミービット線を選択し、読み出すメモリセルとセンスアンプとの距離が近く、遅延が小さい場合には、複数のダミービット線を選択して接続する。
図7の構成では、各ダミービット線101a、101b、101cにはそれぞれ、電荷引き抜き用のダミーセル102が1つづつ接続されている。そしてセンスアンプからの距離が遠いメモリセルから読み出しを行なう場合には、選択信号線104aによってコラムスイッチ103aのみをオンとして、ダミービット線101aのみをバッファ105に接続する。またセンスアンプからの距離が近いメモリセルから読み出しを行なう場合には、選択信号線104a、104b、104cによってコラムスイッチ103a、103b、103c全てをオンとして、ダミービット線101a、101b、101c全てをバッファ105に接続する。また中間ぐらいの距離の場合には、選択信号線104a、104bによってコラムスイッチ103a、103bをオンとして、ダミービット線101a、101bをバッファ105に接続する。
このように、第2の実施形態のセルフタイミング回路では、必要とされる遅延の大きさに比して、選択するダミービット線の数を増やすことによって第1の実施形態のセルフタイミング回路と同様に正確な信号の遅延を模擬することが出来、適宜なセンスアンプの活性化のタイミングを制御する活性化信号を生成することが出来る。
次に第3の実施形態のセルフタイミング回路について説明する。
図8は、本実施形態における半導体記憶装置のセルフタイミング回路の第3の形態の構成例を示す図である。
第3の実施形態のセルフタイミング回路は、複数備えるダミービット線に接続されている電荷引き抜き用のダミーセルの数が、1、2、4、・・・と2のn乗の数となっている。そして、これらを1つ乃至複数選択することによって、同じ数のダミービット線を有する第1、第2の実施形態のセルフタイミング回路より、より細かく遅延を調整する。
図8の構成では、電荷引き抜き用のダミーセル112が、1、2、4つ接続されたダミービット線111a、111b、111cの3つのダミービット線111を備え、読み出しを行なうメモリセルの位置に基づいて、23 −1=7段階の切り換えによる遅延量の調整を実現している。
図8では、メモリアレイをブロック1、2、3、・・・、7とセンスアンプから遠い順に7のブロックに分けたとき、ブロック1に配置されているメモリセルのデータを読み出す場合には、選択信号線114a、114b、114cによってコラムスイッチ113aのみをオンとしてダミービット線111aのみを選択してインバータ115に接続し、ブロック2の場合はコラムスイッチ113bのみをオンとしてダミービット線111bのみを選択して接続する。
またブロック3の場合には、コラムスイッチ113a及び113bをオンとしてダミービット線111a及び111bを選択してインバータ115に接続する。同様に、ブロック4ではダミービット線111c、ブロック5ではダミービット線111a及び111c
ブロック6ではダミービット線111b及び111cを、センスアンプに最も近いブロック7ではダミービット線111a、111b及び111cを選択してインバータ115に接続する。
これによって、第1の実施形態及び第2の実施形態のセルフタイミング回路より、同一のダミービット線でより細かな遅延の制御を行なうことが出来、また同じ程度の能力の場合ダミービット線の数をすくなくすることが出来る。
以上述べたように、本実施形態による半導体記憶装置では、データの読み出し時に、読み出しを行なうメモリセルの位置に基づいて、ダミービット線を動的に選択し、従来の半導体記憶装置より、より正確に信号の遅延を模擬することが出来る。これによって、より適宜なタイミングのセンスアンプの活性化信号を生成することが出来る。
またこの信号遅延の模擬に用いられる経路上のスイッチを、読み出しに用いられる実経路に用いられているものと、レイアウトレベルで同一のものを用いることによって、その電気的特性によって生じる誤差をなくすことが出来る。
尚上記説明では、ダミービット線を切り換える際のメモリセルのブロックを均等に分けていたが、各ブロックを不均等に分割しても良い。
また本実施形態の半導体記憶装置は、SRAMに限定されるものではなく、DRAM、ROM、EPROM、FRRAM等、メモリセルから信号を読み出すための増幅器であるセンスアンプを備える半導体記憶装置全てが該当する。
(付記1)
複数のメモリセルから構成されるセルアレイと、
センスアンプと
複数のダミービット線を備え、データ読み出し時に、データを読み出す前記メモリセルの位置に基づいて前記ダミービット線の選択を行ない、センスアンプを活性化するタイミングを制御する活性化信号を生成するセルフタイミング手段と、
を備えることを特徴とする半導体記憶装置。
(付記2)
前記セルフタイミング手段は、前記データを読み出すメモリセルと前記センスアンプとの距離に基づいて、前記ダミービット線の選択を行なうことを特徴とする付記1に記載の半導体記憶装置。
(付記3)
前記複数のダミービット線はそれぞれ、異なる数の電荷引き抜き用ダミーセルと接続されており、前記セルフタイミング手段は、前記データを読み出すメモリセルと前記センスアンプとの距離が遠いとき、少ない数の前記電荷引き抜き用ダミーセルと接続されているダミービット線を1つ選択し、前記データを読み出すメモリセルと前記センスアンプとの距離が近いとき、多い数の前記電荷引き抜き用ダミーセルと接続されているダミービット線を1つ選択することを特徴とする付記2に記載の半導体記憶装置。
(付記4)
前記複数のダミービット線はそれぞれ、同じ数の電荷引き抜き用ダミーセルと接続されており、前記セルフタイミング手段は、前記データを読み出すメモリセルの位置に基づいて、前記ダミービット線を選択する数を変更することを特徴とする付記1に記載の半導体記憶装置。
(付記5)
前記セルフタイミング手段は、前記データを読み出すメモリセルと前記センスアンプとの距離が遠いとき、前記ダミービット線を少ない数選択し、前記データを読み出すメモリセルと前記センスアンプとの距離が近いとき、前記ダミービット線を多い数選択することを特徴とする付記4に記載の半導体記憶装置。
(付記6)
前記複数のダミービット線はそれぞれ、異なる数の電荷引き抜き用ダミーセルと接続されており、前記セルフタイミング手段は、前記データを読み出す位置に基づいて、前記複数のダミービット線の中から1乃至複数を選択することを特徴とする付記1に記載の半導体記憶装置。
(付記7)
前記セルフタイミング手段は、前記データを読み出すメモリセルと前記センスアンプとの距離が遠いとき、選択したダミービット線に接続されている前記電荷引き抜き用ダミーセルの数が少なくなるように前記ダミービット線を選択し、前記データを読み出すメモリセルと前記センスアンプとの距離が遠いとき、選択したダミービット線に接続されている前記電荷引き抜き用ダミーセルの数が多くなるように前記ダミービット線を選択することを特徴とする付記6に記載の半導体記憶装置。
(付記8)
前記セルフタイミング手段は、前記ワード線選択に用いられるデコード信号に基づいて、前記ダミービット線の選択を行なう選択手段を備えることを特徴とする付記1乃至7の何れか1つに記載の半導体記憶装置。
(付記9)
前記セルフタイミング手段は、アドレス信号線による値に基づいて、前記ダミービット線の選択を行なう選択手段を備えることを特徴とする付記1乃至7の何れか1つに記載の半導体記憶装置。
(付記10)
前記選択手段は、最上位アドレスのアドレス信号線による値に基づいて、前記ダミービット線の選択を行なうことを特徴とする付記9に記載の半導体記憶装置。
(付記11)
前記セルフタイミング手段は、前記メモリセルからデータを読み出す経路上のコラムスイッチとレイアウトレベルで同一であり、前記ダミービット線を選択するスイッチを備えることを特徴とする付記1乃至10の何れか1つに記載の半導体記憶装置。
(付記12)
前記セルフタイミング手段は、前記センスアンプとレイアウトレベルで同一であり、前記選択されたダミービット線上の信号を増幅するアンプを備えることを特徴とする付記1乃至11の何れか1つに記載の半導体記憶装置。
(付記13)
半導体記憶装置内でメモリセルから読み出した信号を増幅するセンスアンプを活性化するタイミングを制御する活性化信号の生成方法であって、
複数のダミービット線を備え、
データ読み出し時に、データを読み出す前記メモリセルの位置に基づいて前記複数のダミービット線の中から選択を行ない、
前記選択されたダミー線の信号に基づいて前記活性化信号を生成する
活性化信号の生成方法。
本実施形態における半導体記憶装置のセルフタイミング回路の第1の形態の構成例を示す図である。 ダミービット線の選択出力を行なう部分を示す図である。 本実施形態におけるダミービット線の選択の仕方を示す図である。 デコーダ信号を用いてダミービット線を選択する場合の構成を示す図である。 選択回路の構成を示す図である。 選択回路の別構成を示す図である。 本実施形態における半導体記憶装置のセルフタイミング回路の第2の形態の構成例を示す図である。 本実施形態における半導体記憶装置のセルフタイミング回路の第3の形態の構成例を示す図である。 一般的なセルフタイミングの為の構成を持つ、半導体記憶装置の構成を示す概略図である。
符号の説明
11 メインデコーダ
12 セルフタイミング回路
13、63 セルアレイ
14 クロック発振回路
15 センスアンプ及びコラムスイッチ
16 入出力回路
21 インバータ
22、32、62、102、112 電荷引き抜き用ダミーセル
23、33 負荷用ダミーセル
24、34 ダミーワード線
25、35、61、73、101、111 ダミービット線
26、27、31、36、37、39、105、115 インバータ
38、72、103、113 コラムスイッチ
64 センスアンプ
71 デコーダ線
81 選択回路
82、91 アドレス入力バッファ
83 NAND回路
104、114 選択信号

Claims (7)

  1. 複数のメモリセルから構成されるセルアレイと、
    センスアンプと
    複数のダミービット線を備え、データ読み出し時に、データを読み出すメモリセルと前記センスアンプとの距離に基づいて、前記ダミービット線の選択を行ない、センスアンプを活性化するタイミングを制御する活性化信号を生成するセルフタイミング手段とを備え、
    前記複数のダミービット線はそれぞれ、異なる数の電荷引き抜き用ダミーセルと接続されており、前記セルフタイミング手段は、前記データを読み出すメモリセルと前記センスアンプとの距離が遠いとき、少ない数の前記電荷引き抜き用ダミーセルと接続されているダミービット線を1つ選択し、前記データを読み出すメモリセルと前記センスアンプとの距離が近いとき、多い数の前記電荷引き抜き用ダミーセルと接続されているダミービット線を1つ選択することを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 複数のメモリセルから構成されるセルアレイと、
    センスアンプと、
    複数のダミービット線を備え、データ読み出し時に、データを読み出すメモリセルと前記センスアンプとの距離に基づいて、前記ダミービット線の選択を行ない、センスアンプを活性化するタイミングを制御する活性化信号を生成するセルフタイミング手段とを備え、
    前記複数のダミービット線はそれぞれ、異なる数の電荷引き抜き用ダミーセルと接続されており、前記セルフタイミング手段は、前記データを読み出すメモリセルと前記センスアンプとの距離に基づいて、前記複数のダミービット線の中から1乃至複数を選択することを特徴とする半導体記憶装置。
  3. 前記セルフタイミング手段は、前記ワード線選択に用いられるデコード信号に基づいて、前記ダミービット線の選択を行なう選択手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体記憶装置。
  4. 前記セルフタイミング手段は、アドレス信号線による値に基づいて、前記ダミービット線の選択を行なう選択手段を備えることを特徴とする請求項1乃至の何れか1つに記載の半導体記憶装置。
  5. 前記セルフタイミング手段は、前記メモリセルからデータを読み出す経路上のコラムスイッチとレイアウトレベルで同一であり、前記ダミービット線を選択するスイッチを備えることを特徴とする請求項1乃至の何れか1つに記載の半導体記憶装置。
  6. 前記セルフタイミング手段は、前記センスアンプとレイアウトレベルで同一であり、前記選択されたダミービット線上の信号を増幅するアンプを備えることを特徴とする請求項1乃至の何れか1つに記載の半導体記憶装置。
  7. 半導体記憶装置内でメモリセルから読み出した信号を増幅するセンスアンプを活性化するタイミングを制御する活性化信号の生成方法であって、
    それぞれ異なる数の電荷引き抜き用ダミーセルと接続されている複数のダミービット線を備え、
    データ読み出し時に、データを読み出すメモリセルと前記センスアンプとの距離が遠いとき、前記複数のダミービット線の中から少ない数の前記電荷引き抜き用ダミーセルと接続されているダミービット線を1つ選択し、前記データを読み出すメモリセルと前記センスアンプとの距離が近いとき、前記複数のダミービット線の中から多い数の前記電荷引き抜き用ダミーセルと接続されているダミービット線を1つ選択し
    前記選択されたダミー線の信号に基づいて前記活性化信号を生成する
    活性化信号の生成方法。
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