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JP4515669B2 - One piece solid golf ball - Google Patents

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JP4515669B2
JP4515669B2 JP2001253062A JP2001253062A JP4515669B2 JP 4515669 B2 JP4515669 B2 JP 4515669B2 JP 2001253062 A JP2001253062 A JP 2001253062A JP 2001253062 A JP2001253062 A JP 2001253062A JP 4515669 B2 JP4515669 B2 JP 4515669B2
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和久 伏原
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Sriスポーツ株式会社
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加工性および耐久性を損なうことなく、優れた反発性能および良好な打球感を有するワンピースソリッドゴルフボールに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にゴルフボールは、ラウンド用と練習場用との2種類に大別される。これら2種類のゴルフボールに要求される性能は、必ずしも同じではない。即ち、ラウンド用ゴルフボールに要求される性能は、良好な打球感、優れた飛行性能である。しかしながら、このようなラウンド用ゴルフボールを練習場用ゴルフボールとして用いた場合、良好な打球感と優れた飛行性能は保持されるものの、繰り返し打撃される練習場用ゴルフボールとしては非常に耐久性の悪いものとなる。そのため練習場においては、打球感や飛行性能より耐久性を優先し、ラウンド用ゴルフボールより非常に耐久性の優れたゴルフボールが使用されている。
【0003】
また、この練習場用ゴルフボールも、それを使用する練習場の広さ、ネットの高さ等に応じて、低反発、低弾道、高弾道、水上練習用ボール等がある。更に、構造的にもワンピースゴルフボール、ツーピースゴルフボール等、種々のゴルフボールがあり、現在、練習場用ゴルフボールとして主に使用されているのは、ワンピースソリッドゴルフボールである。
【0004】
しかしながら、最近では、練習場用ゴルフボールにもラウンド用ゴルフボールにより近い打球感等の性能が求められるようになり、優れた耐久性を有する上記ワンピースソリッドゴルフボールにおいても良好な打球感や優れた飛行性能が要求されるようになった。しかしながら、打球感を向上するためにボールを軟らかくすると耐久性が低下したり、飛行性能を向上しようとすると耐久性が低下することとなり、耐久性を低下することなく打球感および飛行性能を向上することは非常に困難であった。
【0005】
一般的なワンピースゴルフボールの配合としては、ハイシスポリブタジエン、共架橋剤としてのメタクリル酸(またはメタクリル酸の金属塩)および有機過酸化物を含有するゴム組成物が広く用いられている。ツーピースゴルフボールのコア用ゴム組成物の共架橋剤に用いられているアクリル酸亜鉛を、ワンピースゴルフボールに用いると、反発性能は良好となるが耐久性が著しく悪くなるため通常は使用されない。
【0006】
そこで、耐久性および反発性を向上するために、高いムーニー粘度を有するポリブタジエンゴムを用いたり、硬度分布を平坦化したソリッドゴルフボールが提案されている(例えば、特開平2‐177973号公報、特許第2644226号公報等)。特開平2‐177973号公報には、高いムーニー粘度(48〜85ML1+4(100℃))を有するポリブタジエンを含むゴム組成物を加硫成形して得られ、硬度の最大値と最小値との差が15以下と硬度分布を平坦化したワンピースソリッドゴルフボールが記載されている。しかしながら、上記ゴルフボールにおいては、高いムーニー粘度を有するポリブタジエンゴムを用いているため分子量が高くて加工性が悪く、反発性は良好であるが耐久性が悪くなり、硬度分布を平坦化しているため打球感が悪くなるという問題があった。
【0007】
特許第2644226号公報には、ムーニー粘度(45〜90ML1+4(100℃))、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)を特定範囲内に規定したポリブタジエンを含有するゴム組成物を用いたソリッドゴルフボールが記載されている。しかしながら、上記公報と同様に高いムーニー粘度を有するポリブタジエンを用いているため、分子量が高くて加工性が悪く、反発性は良好であるが耐久性が悪くなるという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような従来のワンピースソリッドゴルフボールの有する問題点を解決し、加工性および耐久性を損なうことなく、優れた反発性能および良好な打球感を有するワンピースソリッドゴルフボールを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、ニッケル系触媒を用いて合成されたポリブタジエンとコバルト系触媒を用いて合成されたポリブタジエンとの混合物および加硫安定剤としてのハイドロキノンまたはその誘導体を含有するゴム組成物を使用し、2種類のポリブタジエンのムーニー粘度および重量比、加硫安定剤の配合量、ゴルフボールの中心硬度(ゴルフボール硬度の最小値)、表面硬度およびゴルフボール中の硬度の最大値と最小値の差を特定範囲に規定することにより、加工性および耐久性を損なうことなく、優れた反発性能および良好な打球感を有するワンピースソリッドゴルフボールが得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明は、(i)シス‐1,4結合96%以上を含有し、ムーニー粘度50〜85ML1+4(100℃)を有し、重量平均分子量(Mw)70×10〜120×10を有するニッケル系触媒を用いて合成されたポリブタジエン(a)、および
(ii)シス‐1,4結合96%以上を含有し、ムーニー粘度30〜50ML1+4(100℃)を有し、重量平均分子量(Mw)55×10以上70×10未満を有するコバルト系触媒を用いて合成されたポリブタジエン(b)
の重量比(a)/(b)が95/5〜70/30であるポリブタジエン混合物から成る基材ゴム、不飽和カルボン酸および/またはその金属塩、有機過酸化物、無機充填剤、および加硫安定剤を含有するゴム組成物から成るワンピースソリッドゴルフボールであって、該加硫安定剤が基材ゴム100重量部に対してハイドロキノンまたはその誘導体0.05〜2.0重量部であり、該ゴルフボールがJIS‐C硬度による中心硬度55〜68、表面硬度75〜90を有し、該中心硬度が該ゴルフボールの硬度の最小値であり、該ゴルフボール中の硬度の最大値と最小値の差が16〜25であるワンピースソリッドゴルフボールに関する。
【0011】
更に、本発明を好適に実施するために、上記ハイドロキノンまたはその誘導体が2,5‐ジ‐t‐ブチルハイドロキノンであり、上記コバルト系触媒を用いて合成されたポリブタジエン(b)が、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)3.0〜5.0を有することが好ましい。
【0012】
本発明のワンピースソリッドゴルフボールは、基材ゴム、共架橋剤、有機過酸化物、無機充填剤、加硫安定剤、要すれば老化防止剤等を含有するゴム組成物の加硫一体成形物から成る。
【0013】
本発明のゴルフボールに用いられる基材ゴムとしては、
(i)シス‐1,4結合96%以上を含有し、ムーニー粘度50〜85ML1+4(100℃)を有し、重量平均分子量(Mw)70×10〜120×10を有するニッケル系触媒を用いて合成されたポリブタジエン(a)、および
(ii)シス‐1,4結合96%以上を含有し、ムーニー粘度30〜50ML1+4(100℃)を有し、重量平均分子量(Mw)55×10以上70×10未満を有するコバルト系触媒を用いて合成されたポリブタジエン(b)
を重量比(a)/(b)が95/5〜70/30であるポリブタジエン混合物から成ることを要件とする。
【0014】
本発明においてポリブタジエン(a)の合成に用いられるニッケル系触媒としては、例えば、担体としてのケイソウ土上にニッケルを付けたニッケルケイソウ土のような一成分系、ラネーニッケル/四塩化チタンのような二成分系、ニッケル化合物/有機金属/三フッ化ホウ素エーテラートのような三成分系触媒が挙げられる。ニッケル化合物の例としては、担体付還元ニッケル、ラネーニッケル、酸化ニッケル、カルボン酸ニッケル、有機ニッケル錯塩等が用いられる。また、有機金属の例としては、トリアルキルアルミニウム、例えばトリエチルアルミニウム、トリ‐n‐プロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ‐n‐ヘキシルアルミニウム等;アルキルリチウム、例えばn‐ブチルリチウム、s‐ブチルリチウム、t‐ブチルリチウム、1,4‐ブタンジリチウム等;ジアルキル亜鉛、例えばジエチル亜鉛、ジブチル亜鉛等;が挙げられる。
【0015】
これらのニッケル系触媒存在下におけるブタジエンの重合は、一般に、反応器にブタジエンモノマーを、オクタン酸ニッケルやトリエチルアルミニウム等の触媒を通常溶媒と共に加え、所望の特性が得られるように、反応温度を5〜60℃、反応圧力を1〜約70気圧の範囲内で調節して行う。
【0016】
本発明に用いられるポリブタジエン(a)は、シス‐1,4‐結合96%以上を含有し、ムーニー粘度50〜85ML1+4(100℃)を有することを要件とするが、好ましくは50〜70、より好ましくは55〜65ML1+4(100℃)を有する。上記ポリブタジエン(a)のシス‐1,4‐結合が96%未満では、十分な反発性能が得られない。上記ポリブタジエン(a)のムーニー粘度が50ML1+4(100℃)より低いと加工性は良好となるが、反発性能が低下し、85ML1+4(100℃)より高いと十分な反発性能は得られるが、加工性が低下して生産性が低下する。本発明に用いられるポリブタジエン(a)は、重量平均分子量(Mw)70×10〜120×10を有することを要件とするが、好ましくは80×10〜110×10、より好ましくは80×10〜100×10を有する。ポリブタジエン(a)のMwが70×10より小さいと反発性能が低下し、120×10より大きいと加工性が低下して生産性が低下する。
【0017】
本発明において、ポリブタジエン(a)は分子量分布の指数となる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)3.0〜6.0、好ましくは4.0〜5.5を有することが望ましい。Mw/Mnが、3.0より小さいと、分子量分布が狭くなり過ぎてポリブタジエン(b)との相溶性が悪くなり、6.0より大きいと低分子量成分が含まれるため反発性能が低下する。また、本発明のポリブタジエン(a)は数平均分子量(Mn)10×10〜30×10、好ましくは15×10〜25×10を有することが望ましい。上記ポリブタジエン(a)のMnが10×10より小さいと十分な反発性能が得られなくなり、30×10より大きいと加工性が悪くなる。
【0018】
上記ポリブタジエン(a)の具体例を商品名で例示すると、JSR(株)社から市販されているBR‐18等が挙げられる。
【0019】
ここで、「ムーニー粘度」とは、回転式可塑度計の1種であるムーニー粘度計で測定される工業的な粘度の指標であり、配合ゴム粘度の測定にゴム工業においてよく用いられる。円筒形のダイスとその中央においたロータによって形成される空隙に配合ゴムを密閉充填し、試験温度100℃、予備加熱時間1分間、ロータの回転時間4分間、回転数2rpmでロータを回転したときに生じるトルク値により得られる。単位記号としてML1+4(100℃)、ここでMはムーニー粘度、Lはロータの形状であり大ロータ(L形)を表し、(1+4)は予備加熱時間1分間、ロータの回転時間4分間を表し、100℃は試験温度を表す、を用いる(JIS K 6300)。
【0020】
本発明においてポリブタジエン(b)の合成に用いられるコバルト系触媒としては、コバルト元素およびラネーコバルト、塩化コバルト、臭化コバルト、ヨウ化コバルト、酸化コバルト、硫酸コバルト、炭酸コバルト、リン酸コバルト、不タル酸コバルト、コバルトカルボニル、コバルトアセチルアセトネート、コバルトジエチルジチオカルバメート、[(C)NCS]Co、コバルトアニリニウムナイトライト、[(CNH)・Co(NO)]、コバルトジニトロシルクロリド等が挙げられる。特に、これらのコバルト化合物と、ジアルキルアルミニウムモノクロリド(例えば、ジエチルアルミニウムモノクロリドおよびジイソブチルアルミニウムモノクロリド)、トリアルキルアルミニウム(例えば、トリエチルアルミニウム、トリ‐n‐プロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムおよびトリ‐n‐ヘキシルアルミニウム)および塩化アルミニウムとの組合せ、またはアルキルアルミニウムセスキクロリド(AlCl)(例えば、エチルアルミニウムセスキクロリド)および塩化アルミニウムとの組合せが、コバルト系触媒として好ましい。
【0021】
これらのコバルト系触媒存在下におけるブタジエンの重合は、ニッケル系触媒と同様に、一般に、反応器にブタジエンモノマーを、コバルト系触媒、通常溶媒と共に加え、所望の特性が得られるように、反応温度を5〜60℃、反応圧力を1〜約70気圧の範囲内で調節して行う。
【0022】
本発明に用いられるポリブタジエン(b)は、シス‐1,4‐結合96%以上を含有し、ムーニー粘度30〜50ML1+4(100℃)を有することを要件とするが、好ましくは33〜43ML1+4(100℃)を有する。上記ポリブタジエン(b)のシス‐1,4‐結合が96%未満では、十分な反発性能が得られない。上記ポリブタジエン(b)のムーニー粘度が30ML1+4(100℃)より低いと、加工性は良好となるが反発性能が低下し、50ML1+4(100℃)より高いと耐久性が低下し、加工性が著しく低下する。本発明に用いられるポリブタジエン(b)は重量平均分子量(Mw)55×10以上70×10未満を有することを要件とするが、好ましくは58×10〜65×10を有する。ポリブタジエン(b)のMwが55×10より小さいと反発性能が低下し、70×10以上となると耐久性が低下する。
【0023】
本発明において、ポリブタジエン(b)は分子量分布の指数となる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)3.0〜5.0、好ましくは2.5〜4.5を有することが望ましい。Mw/Mnが、3.0より小さいと高分子量成分が少なくかつ低分子量成分も少なくなり耐久性の向上が望めなくなり、5.0より大きいと分子量分布が広くなり過ぎて高分子量成分と低分子量成分が分離し、相溶性が低下し、加工性が悪くなる。
【0024】
モノマー濃度、触媒濃度、重合温度、溶媒の種類等の重合条件に依存して変化するが、コバルト系触媒を用いて合成されたポリブタジエンは概して、ニッケル系触媒を用いて合成されたポリブタジエンに比較すると、ブロードな分子量分布を有する傾向がある。従って、本発明では、よりブロードな分子量分布を有するコバルト系触媒を用いて合成されたポリブタジエン(b)のMw/Mnを上記のような特定範囲内に制御することにより、高分子量成分および低分子量成分の割合をコントロールして加工性や耐久性を向上させたものである。
【0025】
また、本発明のポリブタジエン(b)は数平均分子量(Mn)10×10〜30×10、好ましくは10×10〜25×10を有することが望ましい。上記ポリブタジエン(b)のMnが10×10より小さいと十分な反発性能が得られなくなり、30×10より大きいと加工性が悪くなる。
【0026】
上記ポリブタジエン(b)の具体例を商品名で例示すると、宇部興産(株)から市販されているBR230、BR230等が挙げられる。
【0027】
本発明において、ポリブタジエン混合物中のポリブタジエン(a)とポリブタジエン(b)の重量比(a)/(b)は、95/5〜70/30であることを要件とするが、好ましくは95/5〜80/20である。ポリブタジエン混合物の総重量に対して、ポリブタジエン(a)が70重量%未満およびポリブタジエン(b)が30重量%を越えると、反発性能が低下し、ポリブタジエン(b)が5重量%未満およびポリブタジエン(a)が95重量%を越えると、耐久性が低下する。
【0028】
一般的に、ポリブタジエンゴムのMwが大きくなると反発性は向上するが、耐久性や加工性が悪くなる傾向があり、逆にMwが小さくなれば加工性は良好となるが、反発性が低下する傾向がある。上記ポリブタジエンゴム(b)のみでは加工性は良好であるが反発性が低下し、上記ポリブタジエンゴム(a)のみでは反発性は向上するが加工性が悪くて生産性が低下する。上記ポリブタジエンゴム(a)および(b)を上記重量比の範囲内で併用することによって、反発性が向上し、加工性が良好で耐久性の優れたワンピースソリッドゴルフボールが得られる。
【0029】
本明細書中で用いられる「加工性」とは、ゴム組成物の混練時のロールへの巻き付き(噛み付き)および成形時に用いるプラグ(未加硫成形物)を押し出す際の生地の肌荒れにより評価する。加工性が悪いと、ロールへの巻き付きが悪く、生地の肌荒れがひどく、配合物の分散が不良となり、性能にばらつきを生じる。また、プラグの肌荒れにより外観が悪くなったり、離型剤が入り込んで耐久性が低下する。
【0030】
本発明に用いられる基材ゴムとしては、上記ポリブタジエンゴム(a)および(b)のみであってもよいが、所望により天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンポリブタジエンゴム、エチレン‐プロピレン‐ジエンゴム(EPDM)等を配合してもよく、使用する場合、上記ポリブタジエンゴム(a)および(b)の合計量が基材ゴムの総重量に対して80重量%以上、好ましくは90重量%であることが好ましい。上記ポリブタジエンゴム(a)および(b)が80重量%未満となると、反発性が低下し、また加工性が低下する。
【0031】
共架橋剤としては、アクリル酸またはメタクリル酸等のような炭素数3〜8個のα,β‐不飽和カルボン酸、またはその亜鉛、マグネシウム塩等の一価または二価の金属塩や、上記α,β‐不飽和カルボン酸と酸化亜鉛等の金属酸化物とをゴム組成物の混合中に反応させてα,β‐不飽和カルボン酸の金属塩にしたもの;トリメチロールプロパントリアクリレート等の多官能性アクリル酸エステル、トリメチルプロパントリメタクリレート等の多官能性メタクリル酸エステル等が挙げられる。得られるゴルフボールに優れた耐久性を付与するメタクリル酸、またはメタクリル酸の金属塩が好ましい。配合量は基材ゴム100重量部に対して、19〜29重量部、好ましくは22〜26重量部である。29重量部より多いと硬くなり過ぎて打球感が悪くなり、19重量部未満では、適当な硬さを得るために有機過酸化物の配合量を増加する必要があり、高い反発性が得られない。
【0032】
有機過酸化物は架橋剤または硬化剤として作用し、例えばジクミルパーオキサイド、1,1‐ビス(t‐ブチルパーオキシ)‐3,3,5‐トリメチルシクロヘキサン、2,5‐ジメチル‐2,5‐ジ(t‐ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ‐t‐ブチルパーオキサイド、2,2‐ジ(t‐ブチルパーオキシ)ブタン、過安息香酸‐t‐ブチルが挙げられ、ジクミルパーオキサイドが好適である。配合量は、基材ゴム100重量部に対して、0.1〜3.0重量部、好ましくは1.5〜2.0重量部である。0.1重量部未満では軟らかくなり過ぎて高い反発性が得られず、3.0重量部を越えると適当な硬さを得るために共架橋剤の配合量を減少する必要があり、高い反発性が得られない。かかる有機過酸化物は、熱により分解してラジカルを生じ、上記共架橋剤と基材ゴムとの間の架橋度を高めて反発性を向上させるものである。
【0033】
無機充填材としては、酸化亜鉛、酸化珪素、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、珪酸アルミニウムおよびそれらの混合物が挙げられる。これら無機充填材は、硬度や強度を向上する補強剤、また比重(重量)調整剤として用いられるが、特に好ましいのは、加硫助剤としての機能も発揮する酸化亜鉛である。配合量は、10〜60重量部、好ましくは12〜50重量部であり、60重量部を超えるとゴム成分の重量分率が小さくなり反発性が低下し、10重量部未満ではボール重量の調整が難しくなったり、耐久性が悪くなったりする。
【0034】
加硫安定剤としては、ハイドロキノンまたはその誘導体、例えば2,5‐ジ‐t‐ブチルハイドロキノン、2,5‐ジ‐t‐アミルハイドロキノン、2,6‐ジメチルハイドロキノン、ブロモハイドロキノン、2,3,5,6‐テトラクロロハイドロキノン等が挙げられる。毒性が低く、汎用品であり、適度なラジカル安定性を有するため、2,5‐ジ‐t‐ブチルハイドロキノンが好ましい。配合量は、0.05〜2.0重量部であることを要件とするが、好ましくは0.1〜1.0重量部、より好ましくは0.1〜0.5重量部である。0.05重量部未満では加硫安定剤としての効果が十分に得られず反発性が低下し、2.0重量部を超えると加硫の開始剤を多量に使用するため全体的に脆くなり耐久性が悪くなる。
【0035】
更に本発明のワンピースソリッドゴルフボールには、二酸化チタン等の顔料、老化防止剤またはしゃく解剤、軟化剤、その他ワンピースソリッドゴルフボールの製造に通常使用し得る成分を適宜配合してもよい。
【0036】
本発明のワンピースソリッドゴルフボールは上記のゴム組成物を、混練ロール、ニーダー等の適宜の混練機を用いて均一に混練し、金型内で加硫成形することにより得ることができる。この際の条件は特に限定されないが、通常は130〜240℃、圧力2.9〜11.8MPa、15〜60分間で行われる。また、必要に応じて二段階以上の温度を用いる多段階加硫を採用してもよい。
【0037】
上記ボール成形時には通常、ボール表面にディンプルを形成し、ボール成形後、ペイント仕上げ、スタンプ等も必要に応じて施し得る。
【0038】
本発明のワンピースソリッドゴルフボールのJIS‐C硬度による中心硬度は、55〜68であることを要件とするが、好ましくは58〜63、より好ましくは60〜63である。55より小さいと耐久性が悪く、打撃時に軟らか過ぎて頼りなく打球感が悪く、68より大きいと打撃時に芯が硬く感じられ打球感が悪くなる。
【0039】
本発明のワンピースソリッドゴルフボールのJIS‐C硬度による表面硬度は、75〜90であることを要件とするが、好ましくは80〜90、より好ましくは80〜87である。75より小さいと、打球感が重くなり、反発性が低下して飛距離が低下し、90より大きいと硬くなり過ぎて打球感が悪くなる。尚、本明細書中で用いられる中心硬度とは、加硫成形して作製したゴルフボールを、通常2等分切断し、その切断面の中心位置で測定した硬度を意味する。また、表面硬度とは、上記作製したゴルフボールの表面で測定した硬度を意味する。
【0040】
更に、本発明のワンピースソリッドゴルフボールでは、上記中心硬度がゴルフボールの硬度の最小値であり、かつゴルフボールの硬度の最大値と最小値の差が16〜25であることを要件とするが、好ましくは20〜25、より好ましくは22〜25である。上記硬度差が16より小さいと打球感が重くて悪く、また飛行性能が低下し、25より大きいと表面のみが硬くなり過ぎて逆に脆くなり耐久性が悪くなる。
【0041】
一般的には、反発性を向上するために、ポリブタジエンゴム(a)のようなMwの大きなポリブタジエンゴムを多く使用するが、中心硬度と表面硬度との差が大きくなって打球感は向上するが、ポリブタジエンゴム(a)のみでは耐久性が低下する。そこで、ポリブタジエンゴム(a)および(b)を併用することにより、反発性(飛行性能)、耐久性および加工性の優れたワンピースソリッドゴルフボールを得ることができ、加えてボール硬度の最大値と最小値との差を適当な範囲にコントロールすることによって打球感が良好となる。
【0042】
また、一般的に同様のコンプレッション(圧縮変形量)を有するゴルフボールでは、硬度の最大値と最小値の差が小さい程、即ち硬度分布が平坦である方が反発性が高い。しかしながら、上記硬度分布が平坦になると打球感が悪くなり、上記硬度差が大きい方が打球感が良好である。前述の先行技術(特開平2‐177973号公報)では、加硫安定剤を添加することによって硬度差の小さい平坦な硬度分布を実現しており、それにより得られたゴルフボールは反発性は優れるが打球感が悪いものとなる。これに対して、本発明では加硫安定剤であるハイドロキノンまたはその誘導体を添加して高温で加硫することにより反応速度を制御し、高反発でかつ硬度差の大きいゴルフボールを得ることを可能とした。また、本発明のゴルフボールは、同様のコンプレッション(圧縮変形量)を有するゴルフボールと比較すると、表面硬度が高くなっている。そのため、ゴルフボール表面に傷が入りにくくて傷に対する耐久性が著しく向上する。
【0043】
本発明のゴルフボールは初期荷重98Nを負荷した状態から終荷重1275Nを負荷したときまでのコンプレッション(圧縮変形量)2.0〜4.0mm、好ましくは2.0〜3.0mmを有する。上記コンプレッションが2.0mmより小さいと硬過ぎて打球感が悪くなり、4.0mmより大きいと軟らか過ぎて反発性能が低下する。
【0044】
現在、ボール重量は、ラージサイズボールの場合ルール上45.92g以下と定められているが、下限についての規格はない。本発明のワンピースソリッドゴルフボールは、重量44.0〜45.8g、好ましくは44.2〜45.8gを有する。上記ボール重量が44.0gより軽いと飛行中の慣性を失い、飛行後半で失速して飛距離が低下し、45.8gより重いと打球感が重く悪くなる。
【0045】
また、本発明のワンピースゴルフボールの直径は、41.0〜44.0mmとすることができるが、ラージサイズボールの規格に適する42.67mm以上とするのがよく、通常は約42.75mmとする。
【0046】
本発明では、加工性および耐久性を損なうことなく、優れた反発性能および良好な打球感を有するワンピースソリッドゴルフボールを提供する。
【0047】
【実施例】
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明する。但し、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0048】
(実施例1〜3および比較例1〜6)
以下の表1および2に示した配合のゴム組成物を混合、混練し、半球状キャビティーを有する上下金型内で同表に示した加硫条件で加熱プレスして、直径42.75mmを有するワンピースゴルフボールを作製した。用いたポリブタジエンゴムのムーニー粘度、MwおよびMn、およびシス-1,4-ブタジエン含量を表3に示した。
【0049】
【表1】

Figure 0004515669
【0050】
【表2】
Figure 0004515669
【0051】
(注1)大内新興化学工業(株)から商品名「ノクラックNS-7」で市販の2,5‐ジ‐t‐ブチルハイドロキノン
【0052】
【表3】
Figure 0004515669
【0053】
(注2)測定方法:JIS K 6300準拠
(注3)測定方法:NMR(核磁気共鳴吸収法)
(注4)測定方法:Mw(重量平均分子量)およびMn(数平均分子量)は、溶離液に用いる有機溶媒としてテトラヒドロフランを用いてゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定し、標準ポリスチレンによる検量線から算出して求めた。
【0054】
得られたワンピースソリッドゴルフボールのコンプレッション、反発係数、耐久性、JIS‐C硬度による中心硬度および表面硬度を含む硬度分布、および打球感を測定または評価し、その結果を表4および5に示した。上記ボール硬度の最大値および最小値の差を計算し、結果を同表に示した。試験方法は以下の通り行った。
【0055】
(試験方法)
▲1▼コンプレッション(圧縮変形量)
ゴルフボールに初期荷重98Nから終荷重1275Nを負荷したときまでの圧縮変形量を測定し、その逆数を比較例1を100としたときの指数で表した。これらの指数が大きい程、硬いことを示す。
【0056】
▲2▼反発係数
静止しているゴルフボールに198.4gの金属円筒物を40m/秒の速度で衝突させ、衝突前後の上記円筒物およびゴルフボールの速度を測定し、それぞれの速度および重量から算出した。測定は各ゴルフボールについて5回行って、その平均値を各ゴルフボールの反発係数とし、比較例1を100とした時の指数で表した。これらの指数が大きい程、反発性能に優れることを示す。
【0057】
▲3▼耐久性
ゴルフボールに連続的に同一の衝撃を与え(ゴルフボールを45m/秒の速度で鉄製平板に衝突させ)、ゴルフボールに破壊が生じるまでの打撃回数を測定し、比較例1を100とした時の指数で表した。この数値が大きい程、耐久性が優れていることを示す。
【0058】
▲4▼耐久性(傷付)
2ヵ所に予め傷をつけておいたゴルフボールを用いて、上記▲3▼と同様に耐久性を評価する。傷はゴルフボールのパーティングライン上と頂点部に深さ2mmで入れる。結果は上記▲3▼と同様に比較例1を100とした時の指数で表した。
【0059】
▲5▼硬度および硬度分布
ゴルフボールを2等分切断し、その切断面の中心、中心から5mm、10mmおよび15mmの位置、ボール表面において、JIS K 6301に規定されるスプリング式硬さ試験機JIS‐Cタイプを用いて20℃の環境下でJIS‐C硬度を測定することにより決定する。
【0060】
▲6▼打球感
トップアマ10人によるメタルヘッド製ドライバーでの実打テストにより、打球感を10点満点で評価する。点数が多いほど打球感が良好であることを示す。評価基準は以下の通りである。
判定基準
○:合計得点80点以上
△:合計得点60点以上80点未満
×:合計得点60点未満
【0061】
【表4】
Figure 0004515669
【0062】
【表5】
Figure 0004515669
【0063】
以上の結果より、実施例1〜3の本発明のゴルフボールは、比較例1〜6のゴルフボールに比較して、反発性能、耐久性および打球感に優れていることが認められた。
【0064】
これに対して、比較例1および2のゴルフボールは、先行技術(特開平2‐177973号公報、特許第2644226号公報)として挙げたものに相当するが、反発係数は実施例と同等または若干低い程度であるが、ボール硬度の最大値と最小値の差である硬度差が小さいため打球感が悪くなっている。また両者共に表面硬度が低いため表面に傷が生じ易く、傷付きの耐久性が非常に悪い。比較例1のゴルフボールでは、高いムーニー粘度を有するポリブタジエン(ポリブタジエン(a))単独使用であるため耐久性が悪くなっている。比較例2のゴルフボールは、低いムーニー粘度を有するポリブタジエン(ポリブタジエン(b))の配合量が多いため反発係数が低くなっている。
【0065】
比較例3のゴルフボールは、加硫安定剤を使用していないため、反発係数が低くなっている。比較例4のゴルフボールは、加硫安定剤の配合量が多いため、コンプレッションを調整するのに有機過酸化物を多量に配合することが必要となり、全体的に脆くなり耐久性が非常に悪くなっている。
【0066】
比較例5のゴルフボールは、実施例1と同配合で加硫条件が異なるため、結果的に上記硬度差が小さくなって打球感が悪くなっている。また表面硬度が低いため表面に傷が生じ易く、傷付きの耐久性が非常に悪くなっている。比較例6のゴルフボールは、上記硬度差は本発明の範囲内であるが、高いムーニー粘度を有するポリブタジエン(ポリブタジエン(a))単独使用であるため耐久性が悪くなっている。
【0067】
【発明の効果】
本発明のワンピースソリッドゴルフボールは、ニッケル系触媒を用いて合成されたポリブタジエンとコバルト系触媒を用いて合成されたポリブタジエンとの混合物および加硫安定剤としてのハイドロキノンまたはその誘導体を含有するゴム組成物を使用し、2種類のポリブタジエンのムーニー粘度および重量比、加硫安定剤の配合量、ゴルフボールの中心硬度(ゴルフボール硬度の最小値)、表面硬度およびゴルフボール中の硬度の最大値と最小値の差を特定範囲に規定することにより、加工性および耐久性を損なうことなく、反発性能および打球感を向上させ得たものである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a one-piece solid golf ball having excellent resilience performance and good feel at impact without impairing processability and durability.
[0002]
[Prior art]
Generally, golf balls are roughly classified into two types, round and practice fields. The performance required for these two types of golf balls is not necessarily the same. That is, the performance required for a round golf ball is good shot feel and excellent flight performance. However, when such a round golf ball is used as a practice field golf ball, although a good shot feeling and excellent flight performance are maintained, it is extremely durable as a practice field golf ball hit repeatedly. Will be bad. Therefore, in the practice field, priority is given to durability over the shot feeling and flight performance, and golf balls that are much more durable than round golf balls are used.
[0003]
Also, this practice field golf ball includes a low repulsion, a low trajectory, a high trajectory, a water practice ball, etc., depending on the size of the practice field where it is used and the height of the net. Furthermore, there are various golf balls such as one-piece golf balls and two-piece golf balls in terms of structure, and one-piece solid golf balls are mainly used as practice-field golf balls at present.
[0004]
However, recently, the performance of golf balls for driving ranges, such as the feel of a shot that is closer to that of a round golf ball, has been demanded, and the above-mentioned one-piece solid golf ball having excellent durability has a good feel and feel. Flight performance is now required. However, if the ball is softened in order to improve the feel at impact, the durability will decrease, and if you attempt to improve the flight performance, the durability will decrease, improving the feel at impact and flight performance without reducing the durability. It was very difficult.
[0005]
As a general one-piece golf ball formulation, a rubber composition containing high-cis polybutadiene, methacrylic acid (or a metal salt of methacrylic acid) as a co-crosslinking agent, and an organic peroxide is widely used. When zinc acrylate, which is used as a co-crosslinking agent for the core rubber composition of a two-piece golf ball, is used for a one-piece golf ball, the resilience performance is good but the durability is remarkably deteriorated.
[0006]
Therefore, in order to improve durability and resilience, a solid golf ball using a polybutadiene rubber having a high Mooney viscosity or having a flat hardness distribution has been proposed (for example, JP-A-2-177973, Patent No. 2644226). JP-A-2-177973 discloses a high Mooney viscosity (48 to 85 ML). 1 + 4 A one-piece solid golf ball obtained by vulcanizing and molding a rubber composition containing polybutadiene (100 ° C.) and having a hardness difference of 15 or less and a flat hardness distribution is described. Yes. However, in the above golf ball, since polybutadiene rubber having a high Mooney viscosity is used, the molecular weight is high, the processability is poor, the resilience is good but the durability is poor, and the hardness distribution is flattened. There was a problem that the shot feeling deteriorated.
[0007]
Japanese Patent No. 2644226 discloses Mooney viscosity (45 to 90 ML). 1 + 4 (100 ° C)), a solid golf ball using a rubber composition containing polybutadiene in which the ratio (Mw / Mn) of the weight average molecular weight (Mw) to the number average molecular weight (Mn) is specified within a specific range is described. ing. However, since polybutadiene having a high Mooney viscosity is used as in the above publication, there is a problem that the molecular weight is high, the processability is poor, the resilience is good, but the durability is poor.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention solves the problems of the conventional one-piece solid golf ball as described above, and provides a one-piece solid golf ball having excellent resilience performance and good feel at impact without impairing workability and durability. For the purpose.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to achieve the above object, the present inventors have found that a mixture of polybutadiene synthesized using a nickel-based catalyst and polybutadiene synthesized using a cobalt-based catalyst and hydroquinone as a vulcanization stabilizer Or a rubber composition containing a derivative thereof, Mooney viscosity and weight ratio of two types of polybutadiene, blending amount of vulcanization stabilizer, golf ball center hardness (minimum value of golf ball hardness), surface hardness and golf By defining the difference between the maximum and minimum hardness values in the ball within a specific range, a one-piece solid golf ball with excellent resilience and good shot feel can be obtained without impairing workability and durability. As a result, the present invention has been completed.
[0010]
That is, the present invention comprises (i) 96% or more of cis-1,4 bond and Mooney viscosity of 50 to 85 ML. 1 + 4 (100 ° C.), weight average molecular weight (Mw) 70 × 10 4 ~ 120 × 10 4 A polybutadiene (a) synthesized using a nickel-based catalyst having
(ii) Containing 96% or more of cis-1,4 bond, Mooney viscosity 30-50ML 1 + 4 (100 ° C.), weight average molecular weight (Mw) 55 × 10 4 70 × 10 or more 4 Polybutadiene (b) synthesized using a cobalt-based catalyst having less than
Base rubber made of a polybutadiene mixture having a weight ratio (a) / (b) of 95/5 to 70/30, an unsaturated carboxylic acid and / or a metal salt thereof, an organic peroxide, an inorganic filler, and an additive. A one-piece solid golf ball comprising a rubber composition containing a sulfur stabilizer, wherein the vulcanization stabilizer is 0.05 to 2.0 parts by weight of hydroquinone or a derivative thereof with respect to 100 parts by weight of a base rubber. JIS-C hardness has a center hardness of 55 to 68 and a surface hardness of 75 to 90, and the center hardness is the minimum value of the golf ball, and the difference between the maximum value and the minimum value of the hardness in the golf ball is It relates to a one-piece solid golf ball that is 16-25.
[0011]
Furthermore, in order to suitably carry out the present invention, the hydroquinone or a derivative thereof is 2,5-di-t-butylhydroquinone, and the polybutadiene (b) synthesized using the cobalt catalyst has a weight average molecular weight. It is preferable to have a ratio (Mw / Mn) of 3.0 to 5.0 of (Mw) and number average molecular weight (Mn).
[0012]
The one-piece solid golf ball of the present invention is a vulcanized integral molded product of a rubber composition containing a base rubber, a co-crosslinking agent, an organic peroxide, an inorganic filler, a vulcanization stabilizer, and an anti-aging agent if necessary. Consists of.
[0013]
As the base rubber used in the golf ball of the present invention,
(i) Containing 96% or more of cis-1,4 bond, Mooney viscosity 50-85ML 1 + 4 (100 ° C.), weight average molecular weight (Mw) 70 × 10 4 ~ 120 × 10 4 A polybutadiene (a) synthesized using a nickel-based catalyst having
(ii) Containing 96% or more of cis-1,4 bond, Mooney viscosity 30-50ML 1 + 4 (100 ° C.), weight average molecular weight (Mw) 55 × 10 4 70 × 10 or more 4 Polybutadiene (b) synthesized using a cobalt-based catalyst having less than
Is a polybutadiene mixture having a weight ratio (a) / (b) of 95/5 to 70/30.
[0014]
Examples of the nickel-based catalyst used for the synthesis of polybutadiene (a) in the present invention include a one-component system such as nickel diatomaceous earth with nickel on a diatomaceous earth as a support, and a two-component system such as Raney nickel / titanium tetrachloride. Component systems, ternary catalysts such as nickel compounds / organometallics / boron trifluoride etherate are mentioned. Examples of nickel compounds include reduced nickel with support, Raney nickel, nickel oxide, nickel carboxylate, and organic nickel complex salts. Examples of the organic metal include trialkylaluminum such as triethylaluminum, tri-n-propylaluminum, triisobutylaluminum, tri-n-hexylaluminum and the like; alkyllithium such as n-butyllithium, s-butyllithium, t-butyllithium, 1,4-butanedilithium and the like; dialkylzinc, such as diethylzinc, dibutylzinc and the like.
[0015]
The polymerization of butadiene in the presence of these nickel-based catalysts generally involves adding a butadiene monomer to a reactor and a catalyst such as nickel octoate or triethylaluminum together with a normal solvent, and adjusting the reaction temperature to 5 to obtain desired characteristics. It is carried out by adjusting the reaction pressure within the range of ˜60 ° C. and 1˜about 70 atm.
[0016]
The polybutadiene (a) used in the present invention contains 96% or more of cis-1,4-bond and has a Mooney viscosity of 50 to 85 ML. 1 + 4 (100 ° C.), but preferably 50 to 70, more preferably 55 to 65 ML 1 + 4 (100 ° C). When the polybutadiene (a) has a cis-1,4-bond of less than 96%, sufficient resilience performance cannot be obtained. The Mooney viscosity of the polybutadiene (a) is 50ML 1 + 4 If it is lower than (100 ° C), the workability will be good, but the resilience performance will be reduced and 85ML 1 + 4 When the temperature is higher than (100 ° C.), sufficient resilience performance can be obtained, but the workability is lowered and the productivity is lowered. The polybutadiene (a) used in the present invention has a weight average molecular weight (Mw) of 70 × 10. 4 ~ 120 × 10 4 Preferably, but preferably 80 × 10 4 ~ 110 × 10 4 , More preferably 80 × 10 4 ~ 100 × 10 4 Have Mw of polybutadiene (a) is 70 × 10 4 If it is smaller, the resilience performance will decrease, 120 x 10 4 If it is larger, the workability is lowered and the productivity is lowered.
[0017]
In the present invention, the polybutadiene (a) has a ratio (Mw / Mn) of 3.0 to 6.0, preferably 4.0 to 5.5 of the weight average molecular weight (Mw) and the number average molecular weight (Mn) as an index of molecular weight distribution. . If Mw / Mn is less than 3.0, the molecular weight distribution becomes too narrow and the compatibility with polybutadiene (b) becomes poor. If Mw / Mn is more than 6.0, the low molecular weight component is contained and the resilience performance is lowered. The polybutadiene (a) of the present invention has a number average molecular weight (Mn) of 10 × 10 4 ~ 30 × 10 4 , Preferably 15 × 10 4 ~ 25 × 10 4 It is desirable to have Mn of the polybutadiene (a) is 10 × 10 4 If it is smaller, sufficient resilience performance will not be obtained, 30 x 10 4 If it is larger, the workability will deteriorate.
[0018]
When a specific example of the polybutadiene (a) is exemplified by a trade name, BR-18 commercially available from JSR Corporation may be mentioned.
[0019]
Here, the “Mooney viscosity” is an industrial viscosity index measured with a Mooney viscometer, which is a kind of rotary plasticity meter, and is often used in the rubber industry for the measurement of compounded rubber viscosity. When the compound rubber is hermetically filled in the gap formed by the cylindrical die and the rotor at the center, and the rotor is rotated at a test temperature of 100 ° C., a preheating time of 1 minute, a rotor rotation time of 4 minutes, and a rotation speed of 2 rpm. Is obtained from the torque value generated in ML as a unit symbol 1 + 4 (100 ° C), where M is Mooney viscosity, L is the shape of the rotor and represents a large rotor (L shape), (1 + 4) represents a preheating time of 1 minute, a rotor rotation time of 4 minutes, The test temperature is used (JIS K 6300).
[0020]
Examples of the cobalt-based catalyst used for the synthesis of polybutadiene (b) in the present invention include cobalt element and Raney cobalt, cobalt chloride, cobalt bromide, cobalt iodide, cobalt oxide, cobalt sulfate, cobalt carbonate, cobalt phosphate, and non-tal. Cobalt oxide, cobalt carbonyl, cobalt acetylacetonate, cobalt diethyldithiocarbamate, [(C 2 H 5 ) 2 NCS 2 ] 2 Co, cobalt anilinium nitrite, [(C 6 H 5 NH 3 ) 3 ・ Co (NO 2 )], Cobalt dinitrosilkyl chloride and the like. In particular, these cobalt compounds and dialkylaluminum monochlorides (eg diethylaluminum monochloride and diisobutylaluminum monochloride), trialkylaluminums (eg triethylaluminum, tri-n-propylaluminum, triisobutylaluminum and tri-n- Hexylaluminum) and aluminum chloride, or alkylaluminum sesquichloride (Al 2 R 3 Cl 3 ) (For example, ethylaluminum sesquichloride) and aluminum chloride are preferred as the cobalt-based catalyst.
[0021]
The polymerization of butadiene in the presence of these cobalt-based catalysts, like nickel-based catalysts, generally involves adding a butadiene monomer to a reactor together with a cobalt-based catalyst, usually a solvent, and setting the reaction temperature so that the desired characteristics are obtained. The reaction is carried out at 5 to 60 ° C. and the reaction pressure within the range of 1 to about 70 atm.
[0022]
The polybutadiene (b) used in the present invention contains 96% or more of cis-1,4-bond and has a Mooney viscosity of 30 to 50 ML. 1 + 4 (100 ° C.), but preferably 33 to 43 ML 1 + 4 (100 ° C). If the polybutadiene (b) has a cis-1,4-bond of less than 96%, sufficient resilience performance cannot be obtained. The Mooney viscosity of the polybutadiene (b) is 30ML 1 + 4 If it is lower than (100 ° C), the workability will be good, but the resilience performance will be reduced, 50ML 1 + 4 When it is higher than (100 ° C), the durability is lowered and the workability is remarkably lowered. The polybutadiene (b) used in the present invention has a weight average molecular weight (Mw) of 55 × 10 4 70 × 10 or more 4 Less than, but preferably 58 × 10 4 ~ 65 × 10 4 Have Mw of polybutadiene (b) is 55 × 10 4 If it is smaller, the resilience performance will be reduced, 70 x 10 4 If it becomes above, durability will fall.
[0023]
In the present invention, the polybutadiene (b) has a ratio (Mw / Mn) of 3.0 to 5.0, preferably 2.5 to 4.5 of the weight average molecular weight (Mw) and the number average molecular weight (Mn) as an index of molecular weight distribution. . When Mw / Mn is less than 3.0, there are few high molecular weight components and low molecular weight components and durability cannot be improved. When Mw / Mn is more than 5.0, the molecular weight distribution becomes too wide and high molecular weight components and low molecular weight components are separated. , Compatibility is lowered and workability is deteriorated.
[0024]
Although it varies depending on the polymerization conditions such as monomer concentration, catalyst concentration, polymerization temperature, and solvent type, polybutadiene synthesized using a cobalt-based catalyst is generally compared to polybutadiene synthesized using a nickel-based catalyst. Tend to have a broad molecular weight distribution. Therefore, in the present invention, by controlling Mw / Mn of polybutadiene (b) synthesized using a cobalt-based catalyst having a broader molecular weight distribution within the specific range as described above, a high molecular weight component and a low molecular weight are obtained. The ratio of ingredients is controlled to improve processability and durability.
[0025]
The polybutadiene (b) of the present invention has a number average molecular weight (Mn) of 10 × 10 4 ~ 30 × 10 4 , Preferably 10 × 10 4 ~ 25 × 10 4 It is desirable to have Mn of the polybutadiene (b) is 10 × 10 4 If it is smaller, sufficient resilience performance will not be obtained, 30 x 10 4 If it is larger, the workability will deteriorate.
[0026]
When the specific example of the said polybutadiene (b) is illustrated with a brand name, BR230 marketed from Ube Industries, Ltd., BR230, etc. will be mentioned.
[0027]
In the present invention, the weight ratio (a) / (b) of the polybutadiene (a) to the polybutadiene (b) in the polybutadiene mixture is required to be 95/5 to 70/30, preferably 95/5 ~ 80/20. If the polybutadiene (a) is less than 70% by weight and the polybutadiene (b) is more than 30% by weight relative to the total weight of the polybutadiene mixture, the resilience performance is reduced, and the polybutadiene (b) is less than 5% by weight and the polybutadiene (a ) Exceeds 95% by weight, the durability decreases.
[0028]
Generally, when Mw of polybutadiene rubber increases, resilience improves, but durability and workability tend to deteriorate. Conversely, when Mw decreases, processability improves but resilience decreases. Tend. The polybutadiene rubber (b) alone has good processability, but the resilience is lowered. The polybutadiene rubber (a) alone improves the resilience, but the processability is poor and the productivity is lowered. By using the polybutadiene rubbers (a) and (b) in combination within the above weight ratio, one-piece solid golf balls with improved resilience, good workability and excellent durability can be obtained.
[0029]
The “processability” used in the present specification is evaluated based on the rough surface of the dough when the rubber composition is wound (biting) around the roll during kneading and when the plug (unvulcanized molded product) used during molding is extruded. . If the processability is poor, the roll will be poorly wound, the skin will be rough, the composition will be poorly dispersed, and the performance will vary. Further, the rough appearance of the plug deteriorates the appearance, or the release agent enters and the durability is lowered.
[0030]
The base rubber used in the present invention may be only the polybutadiene rubbers (a) and (b), but if desired, natural rubber, polyisoprene rubber, styrene polybutadiene rubber, ethylene-propylene-diene rubber (EPDM) When used, the total amount of the polybutadiene rubbers (a) and (b) is preferably 80% by weight or more, preferably 90% by weight, based on the total weight of the base rubber. . When the polybutadiene rubbers (a) and (b) are less than 80% by weight, the resilience is lowered and the processability is also lowered.
[0031]
As a co-crosslinking agent, monovalent or divalent metal salt such as α, β-unsaturated carboxylic acid having 3 to 8 carbon atoms such as acrylic acid or methacrylic acid, or zinc or magnesium salt thereof, or the above α, β-unsaturated carboxylic acid and metal oxide such as zinc oxide reacted during mixing of rubber composition to form metal salt of α, β-unsaturated carboxylic acid; such as trimethylolpropane triacrylate Multifunctional acrylic acid ester, polyfunctional methacrylic acid ester such as trimethylpropane trimethacrylate, and the like can be mentioned. Methacrylic acid or a metal salt of methacrylic acid that imparts excellent durability to the resulting golf ball is preferred. The amount is 19 to 29 parts by weight, preferably 22 to 26 parts by weight, based on 100 parts by weight of the base rubber. If it exceeds 29 parts by weight, it will become too hard and the feel at impact will be poor, and if it is less than 19 parts by weight, it will be necessary to increase the amount of organic peroxide to obtain an appropriate hardness, resulting in high resilience. Absent.
[0032]
Organic peroxides act as crosslinkers or curing agents such as dicumyl peroxide, 1,1-bis (t-butylperoxy) -3,3,5-trimethylcyclohexane, 2,5-dimethyl-2, 5-di (t-butylperoxy) hexane, di-t-butylperoxide, 2,2-di (t-butylperoxy) butane, perbenzoic acid-t-butyl, and dicumyl peroxide Is preferred. The amount is 0.1 to 3.0 parts by weight, preferably 1.5 to 2.0 parts by weight, based on 100 parts by weight of the base rubber. If it is less than 0.1 part by weight, it becomes too soft to obtain high resilience, and if it exceeds 3.0 parts by weight, it is necessary to reduce the amount of co-crosslinking agent to obtain appropriate hardness, and high resilience is obtained. Absent. Such an organic peroxide is decomposed by heat to generate radicals, and increases the degree of crosslinking between the co-crosslinking agent and the base rubber to improve resilience.
[0033]
Examples of inorganic fillers include zinc oxide, silicon oxide, barium sulfate, calcium carbonate, aluminum silicate, and mixtures thereof. These inorganic fillers are used as a reinforcing agent for improving hardness and strength and a specific gravity (weight) adjusting agent, and zinc oxide that also functions as a vulcanization aid is particularly preferable. The blending amount is 10 to 60 parts by weight, preferably 12 to 50 parts by weight. When the amount exceeds 60 parts by weight, the weight fraction of the rubber component decreases and the resilience decreases, and when it is less than 10 parts by weight, the ball weight is adjusted. It becomes difficult and durability becomes worse.
[0034]
Vulcanization stabilizers include hydroquinone or its derivatives such as 2,5-di-t-butylhydroquinone, 2,5-di-t-amylhydroquinone, 2,6-dimethylhydroquinone, bromohydroquinone, 2,3,5 , 6-tetrachlorohydroquinone and the like. 2,5-di-t-butylhydroquinone is preferred because it has low toxicity, is a general-purpose product, and has moderate radical stability. The blending amount is required to be 0.05 to 2.0 parts by weight, preferably 0.1 to 1.0 parts by weight, more preferably 0.1 to 0.5 parts by weight. If the amount is less than 0.05 parts by weight, the effect as a vulcanization stabilizer cannot be sufficiently obtained, and the resilience is lowered.If the amount exceeds 2.0 parts by weight, a large amount of the vulcanization initiator is used, resulting in overall weakness and poor durability. Become.
[0035]
Further, the one-piece solid golf ball of the present invention may be appropriately mixed with a pigment such as titanium dioxide, an anti-aging agent or a peptizer, a softener, and other components that can be usually used for the production of a one-piece solid golf ball.
[0036]
The one-piece solid golf ball of the present invention can be obtained by uniformly kneading the above rubber composition using an appropriate kneader such as a kneading roll or kneader and vulcanizing and molding in a mold. The conditions at this time are not particularly limited, but are usually 130 to 240 ° C., pressure 2.9 to 11.8 MPa, and 15 to 60 minutes. Moreover, you may employ | adopt the multistage vulcanization | cure which uses the temperature of two or more steps as needed.
[0037]
At the time of ball molding, dimples are usually formed on the ball surface, and after ball molding, paint finishing, stamping, and the like can be applied as necessary.
[0038]
The center hardness according to JIS-C hardness of the one-piece solid golf ball of the present invention is required to be 55 to 68, preferably 58 to 63, and more preferably 60 to 63. If it is smaller than 55, the durability is poor, and it is too soft at the time of hitting and the shot feeling is unreliable, and if it is greater than 68, the core feels hard at the time of hitting and the shot feeling becomes bad.
[0039]
The surface hardness according to the JIS-C hardness of the one-piece solid golf ball of the present invention is required to be 75 to 90, preferably 80 to 90, more preferably 80 to 87. If it is less than 75, the feel at impact becomes heavy, the resilience decreases and the flight distance decreases, and if it is greater than 90, it becomes too hard and the feel at impact becomes worse. The center hardness used in the present specification means a hardness measured by cutting a golf ball produced by vulcanization molding into two equal parts and measuring the center of the cut surface. Further, the surface hardness means the hardness measured on the surface of the produced golf ball.
[0040]
Furthermore, in the one-piece solid golf ball of the present invention, the center hardness is a minimum value of the hardness of the golf ball, and the difference between the maximum value and the minimum value of the hardness of the golf ball is 16 to 25. , Preferably 20-25, more preferably 22-25. If the hardness difference is less than 16, the feel at impact is heavy and poor, and the flight performance is lowered. If it is greater than 25, only the surface becomes too hard and, on the contrary, becomes brittle and the durability deteriorates.
[0041]
In general, in order to improve the resilience, a polybutadiene rubber having a large Mw such as polybutadiene rubber (a) is often used. However, the difference between the center hardness and the surface hardness is increased, and the shot feeling is improved. The durability is lowered only with the polybutadiene rubber (a). Therefore, by using polybutadiene rubbers (a) and (b) in combination, a one-piece solid golf ball with excellent resilience (flight performance), durability and processability can be obtained. The feel at impact is improved by controlling the difference from the minimum value within an appropriate range.
[0042]
In general, a golf ball having the same compression (compression deformation amount) is more repulsive when the difference between the maximum value and the minimum value of the hardness is small, that is, the hardness distribution is flat. However, when the hardness distribution becomes flat, the feel at impact becomes worse, and when the hardness difference is larger, the feel at impact is better. In the above-mentioned prior art (Japanese Patent Laid-Open No. 2-177973), a flat hardness distribution with a small hardness difference is realized by adding a vulcanization stabilizer, and the golf balls obtained thereby have excellent resilience. However, the shot feeling will be poor. On the other hand, in the present invention, it is possible to obtain a golf ball having high resilience and a large hardness difference by controlling the reaction rate by adding hydroquinone or its derivative as a vulcanization stabilizer and vulcanizing at high temperature. It was. The golf ball of the present invention has a higher surface hardness than a golf ball having the same compression (compression deformation amount). As a result, the golf ball surface is less likely to be scratched and the durability against the scratch is significantly improved.
[0043]
The golf ball of the present invention has a compression (compression deformation) of 2.0 to 4.0 mm, preferably 2.0 to 3.0 mm from the state of applying an initial load of 98 N to the time of applying a final load of 1275 N. If the compression is smaller than 2.0 mm, it is too hard and the feel at impact is poor, and if it is larger than 4.0 mm, it is too soft and the resilience performance is lowered.
[0044]
Currently, the ball weight is set at 45.92g or less for large size balls, but there is no standard for the lower limit. The one-piece solid golf ball of the present invention has a weight of 44.0 to 45.8 g, preferably 44.2 to 45.8 g. If the ball weight is lighter than 44.0g, the inertia in flight will be lost, and the flight will be stalled in the latter half of the flight to reduce the flight distance. If it is heavier than 45.8g, the shot feeling will be heavy and worse.
[0045]
The diameter of the one-piece golf ball of the present invention can be 41.0 to 44.0 mm, but is preferably 42.67 mm or more, which is suitable for large size ball standards, and is usually about 42.75 mm.
[0046]
The present invention provides a one-piece solid golf ball having excellent resilience performance and good feel at impact without impairing workability and durability.
[0047]
【Example】
Next, the present invention will be described in more detail with reference to examples. However, the present invention is not limited to these examples.
[0048]
(Examples 1-3 and Comparative Examples 1-6)
The rubber compositions having the formulations shown in Tables 1 and 2 below are mixed, kneaded, and hot-pressed in the upper and lower molds having hemispherical cavities under the vulcanization conditions shown in the same table to have a diameter of 42.75 mm. A one-piece golf ball was produced. Table 3 shows the Mooney viscosity, Mw and Mn, and cis-1,4-butadiene content of the polybutadiene rubber used.
[0049]
[Table 1]
Figure 0004515669
[0050]
[Table 2]
Figure 0004515669
[0051]
(Note 1) 2,5-di-t-butylhydroquinone commercially available from Ouchi Shinsei Chemical Industry Co., Ltd. under the trade name “NOCRACK NS-7”
[0052]
[Table 3]
Figure 0004515669
[0053]
(Note 2) Measuring method: JIS K 6300 compliant
(Note 3) Measurement method: NMR (nuclear magnetic resonance absorption method)
(Note 4) Measurement method: Mw (weight average molecular weight) and Mn (number average molecular weight) are measured by gel permeation chromatography (GPC) using tetrahydrofuran as the organic solvent used in the eluent and calibrated with standard polystyrene. Calculated from the line.
[0054]
The compression, coefficient of restitution, durability, hardness distribution including center hardness and surface hardness according to JIS-C hardness, and feel at impact of the obtained one-piece solid golf ball were measured or evaluated, and the results are shown in Tables 4 and 5 . The difference between the maximum value and the minimum value of the ball hardness was calculated, and the results are shown in the same table. The test method was as follows.
[0055]
(Test method)
(1) Compression (compression deformation)
The amount of compressive deformation from when an initial load of 98 N to a final load of 1275 N was applied to the golf ball was measured, and the reciprocal thereof was expressed as an index when Comparative Example 1 was set to 100. The larger these indices are, the harder it is.
[0056]
(2) Restitution coefficient
A 198.4 g cylindrical metal object was collided with a stationary golf ball at a speed of 40 m / second, and the speeds of the cylindrical object and the golf ball before and after the collision were measured and calculated from the respective speeds and weights. The measurement was performed five times for each golf ball, and the average value was defined as the coefficient of restitution of each golf ball, and the index was expressed as an index when Comparative Example 1 was set to 100. The larger the index, the better the resilience performance.
[0057]
(3) Durability
When the same impact is continuously applied to the golf ball (the golf ball is collided with an iron flat plate at a speed of 45 m / second), and the number of hits until the golf ball is broken is measured. Expressed as an index of It shows that durability is excellent, so that this figure is large.
[0058]
▲ 4 ▼ Durability (Scratched)
Durability is evaluated in the same manner as in (3) above using golf balls that have been scratched in two places. The scratches are made 2 mm deep on the golf ball parting line and at the apex. The result was expressed as an index when the comparative example 1 was set to 100 as in the above (3).
[0059]
(5) Hardness and hardness distribution
A golf ball is cut into two equal parts. At the center of the cut surface, at positions of 5 mm, 10 mm and 15 mm from the center, and on the ball surface, a spring type hardness tester JIS-C type specified in JIS K 6301 is used. Determined by measuring JIS-C hardness in an environment of ℃.
[0060]
▲ 6 ▼ Hit feel
Based on a hit test with a metal head driver by 10 top amateurs, the hit feeling is evaluated with a maximum of 10 points. A larger score indicates a better feel at impact. The evaluation criteria are as follows.
Judgment criteria
○: Total score 80 points or more
Δ: Total score 60 or more and less than 80
×: Total score less than 60 points
[0061]
[Table 4]
Figure 0004515669
[0062]
[Table 5]
Figure 0004515669
[0063]
From the above results, it was confirmed that the golf balls of the present invention of Examples 1 to 3 were superior in resilience performance, durability and feel at impact as compared with the golf balls of Comparative Examples 1 to 6.
[0064]
On the other hand, the golf balls of Comparative Examples 1 and 2 correspond to those described as the prior art (Japanese Patent Laid-Open No. 2-177973 and Japanese Patent No. 2644226), but the coefficient of restitution is the same as or slightly different from that of the example. Although it is low, the feel at impact is deteriorated because the difference in hardness, which is the difference between the maximum value and the minimum value of the ball hardness, is small. In addition, since both have low surface hardness, the surface is likely to be scratched, and the durability with scratches is very poor. The golf ball of Comparative Example 1 has poor durability because it uses polybutadiene (polybutadiene (a)) having a high Mooney viscosity alone. The golf ball of Comparative Example 2 has a low coefficient of restitution because of the large amount of polybutadiene (polybutadiene (b)) having a low Mooney viscosity.
[0065]
Since the golf ball of Comparative Example 3 does not use a vulcanization stabilizer, the coefficient of restitution is low. Since the golf ball of Comparative Example 4 contains a large amount of vulcanization stabilizer, it is necessary to add a large amount of organic peroxide to adjust the compression, and the entire golf ball becomes brittle and has a very poor durability. It has become.
[0066]
The golf ball of Comparative Example 5 has the same composition as Example 1 and different vulcanization conditions. As a result, the hardness difference is reduced and the feel at impact is deteriorated. Further, since the surface hardness is low, the surface is easily scratched, and the durability with scratches is very poor. The golf ball of Comparative Example 6 has the above hardness difference within the range of the present invention, but has poor durability because it uses polybutadiene (polybutadiene (a)) having a high Mooney viscosity alone.
[0067]
【The invention's effect】
One-piece solid golf ball of the present invention is a rubber composition containing a mixture of polybutadiene synthesized using a nickel-based catalyst and polybutadiene synthesized using a cobalt-based catalyst, and hydroquinone or a derivative thereof as a vulcanization stabilizer , The Mooney viscosity and weight ratio of two types of polybutadiene, blending amount of vulcanization stabilizer, center hardness of golf ball (minimum value of golf ball hardness), surface hardness and maximum and minimum of hardness in golf ball By defining the difference in value within a specific range, the resilience performance and feel at impact can be improved without impairing workability and durability.

Claims (3)

(i)シス‐1,4結合96%以上を含有し、ムーニー粘度50〜85ML1+4(100℃)を有し、重量平均分子量(Mw)70×10〜120×10を有するニッケル系触媒を用いて合成されたポリブタジエン(a)、および
(ii)シス‐1,4結合96%以上を含有し、ムーニー粘度30〜50ML1+4(100℃)を有し、重量平均分子量(Mw)55×10以上70×10未満を有するコバルト系触媒を用いて合成されたポリブタジエン(b)
の重量比(a)/(b)が95/5〜70/30であるポリブタジエン混合物から成る基材ゴム、共架橋剤、有機過酸化物、無機充填剤、および加硫安定剤を含有するゴム組成物から成るワンピースソリッドゴルフボールであって、該加硫安定剤が基材ゴム100重量部に対してハイドロキノンまたはその誘導体0.05〜2.0重量部であり、該ゴルフボールがJIS‐C硬度による中心硬度55〜68、表面硬度75〜90を有し、該中心硬度が該ゴルフボールの硬度の最小値であり、該ゴルフボールの硬度の最大値と最小値の差が18〜25であるワンピースソリッドゴルフボール。
(I) a nickel-based catalyst containing 96% or more of cis-1,4 bonds, having a Mooney viscosity of 50 to 85 ML 1 + 4 (100 ° C.), and having a weight average molecular weight (Mw) of 70 × 10 4 to 120 × 10 4 (Ii) containing 96% or more of cis-1,4 bonds, having a Mooney viscosity of 30 to 50 ML 1 + 4 (100 ° C.), and a weight average molecular weight (Mw) of 55 × Polybutadiene (b) synthesized using a cobalt-based catalyst having 10 4 or more and less than 70 × 10 4
A rubber containing a base rubber comprising a polybutadiene mixture having a weight ratio (a) / (b) of 95/5 to 70/30, a co-crosslinking agent, an organic peroxide, an inorganic filler, and a vulcanization stabilizer A one-piece solid golf ball comprising the composition, wherein the vulcanization stabilizer is hydroquinone or a derivative thereof of 0.05 to 2.0 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the base rubber, and the golf ball is JIS-C It has a central hardness of 55 to 68 and a surface hardness of 75 to 90, and the central hardness is the minimum value of the hardness of the golf ball, and the difference between the maximum value and the minimum value of the golf ball is 18 to 25 One piece solid golf ball.
前記ハイドロキノンまたはその誘導体が、2,5‐ジ‐t‐ブチルハイドロキノンである請求項1記載のワンピースソリッドゴルフボール。  The one-piece solid golf ball according to claim 1, wherein the hydroquinone or a derivative thereof is 2,5-di-t-butylhydroquinone. 前記コバルト系触媒を用いて合成されたポリブタジエン(b)が、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)3.0〜5.0を有する請求項1または2記載のワンピースソリッドゴルフボール。  The polybutadiene (b) synthesized using the cobalt-based catalyst has a ratio (Mw / Mn) of 3.0 to 5.0 of a weight average molecular weight (Mw) and a number average molecular weight (Mn). 2. One-piece solid golf ball according to 2.
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