JP4514463B2 - 送信装置及び無線通信方法 - Google Patents
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Description
また、本発明に係る送信装置は、さらに、前記ベクトル制御手段が、前記伝搬チャネルを特徴付ける伝搬パラメータに基づいて、前記K個のM次元ベクトルを生成するものである。
また、本発明に係る無線通信方法は、前記第2の無線局から、前記第1の無線局と前記第2の無線局との間で既知である基準シンボルからなる基準信号を受信する受信ステップをさらに有し、前記M次元ベクトル生成ステップにおいて、前記受信ステップにおいて受信した前記基準シンボルから前記伝搬チャネルを特徴付ける伝搬パラメータを算出し、それを用いて前記K個のM次元ベクトルを生成するものである。
図1は、本発明の無線通信システム100の全体構成を示すブロック図である。図において、無線通信システム100は、基地局101、通信102端末、および基地局101と通信端末102との間の伝搬チャネル103とから構成される。また、基地局101は、基地局送受信部104と基地局アレーアンテナ105とを有し、通信端末102は、端末アンテナ106と端末送受信部107とを有している。そして、基地局101より送信されるK個のデータ系列D1〜DKは、このデータ系列D1〜DKのベクトル化信号x1〜xKとして基地局アレーアンテナ105から通信端末102に対して送信される。
いて、端末送受信部107は、基準シンボル生成手段400、シンボル生成手段401、端末RF部402、および復号手段403によって構成される。
H = [h1 h2 … hM] (1)
尚、ここでは伝搬チャネル行列Hの算出方法として既知信号である基準シンボルR0を用いる方法について説明したが、基地局アレーアンテナ105の各アンテナ素子A1〜AMの受信信号に基づいて到来波の周波数、遅延時間、入射方向、偏波のいずれかまたはすべてを推定し、その結果に基づいて伝搬チャネル行列Hを推定することも可能である。
ル行列Hを特異値分解または固有値分解することにより、送信時のベクトル空間Vと受信時のベクトル空間V’を生成する。ここで、Hより求められるベクトル空間Vは、(式2)に示すようにM行(M次元)でK(K<=M)個の列ベクトルからなる行列空間であり、またベクトル空間V’は、(式3)に示すようにM行(M次元)でL(L<=M)個の列ベクトルからなる行列空間で構成されるものとする。
H = U・Δ・VsH (4)
ただし、(式4)の右辺について、ΔはHの特異値を行列要素に持つ1行M列の行列であり、またVsはM行(M次元)でM個の互いに直交する列ベクトルvs1〜vsMによって構成されているベクトル空間であり、それぞれ(式5)〜(7)のように表すことができる。
また、VsHは行列Vsの複素共役転置をとった行列を示している。さらに、Hが1行M列の行列であるため特異値は1個だけ求められ、ここではそれをδとする。
U = 1 (5)
Δ = [δ 0 … 0]T (6)
Vs = [vs1 vs2 … vsM] (7)
次に、固有値分解を用いる場合について説明する。ベクトル制御手段304は、はじめに、(式1)の伝搬チャネル行列Hの相関行列Rを(式8)を用いて算出する。
R = H*・H (8)
ただし、*は行列に対する複素共役転置の作用を表す。(式9)に示すように、相関行列Rを固有値分解し、固有値を対角項に持つM行M列の正方行列λとベクトル空間Veを算出する。
R・Ve = λ・Ve (9)
ここで、VeはM行(M次元)でM個の互いに直交する列ベクトル ve1〜veMによって構成されているベクトル空間であり、λは前述したΔの各要素を二乗した値を対角項に持ち他の要素はすべて0となるM行M列の行列である。
[X1 X2 … XM]T = [S1 S2 … SK]・V (10)
このベクトル多重シンボル系列X1〜XMは、図8に示すようなM個のベクトル多重された送信フレーム800−1〜800−Mで構成されており、これらの各々が基地局アレーアンテナ105を構成するアンテナ素子A1〜AMに対応付けられて送信される。
Y0=H・X+N0 (11)
Y1=H1・X+N1 (12)
ただし、Xはベクトル多重シンボル系列X1〜XMをベクトル表記したものであり、(式10)を用いて次式のように表記する。
X=[S1 S2 … SK]・V
=[S1・v1 S2・v2 … SK・vK] (13)
また、N0及びN1はそれぞれ受信シンボル系列Y0とY1含まれるノイズ成分を示している。したがって、(式11)および(式13)よりY0は次式のようになる。
Y0=H・(v1・S1+v2・S2+ … +vK・SK)+N0
(14)
また、伝搬チャネル行列Hは、(式4)のように特異値分解されるため(式5)、(6)および(7)で示される特性に従って、次式のように表される。
H・vk =δ, k=1
=0, k≠1 (15)
さらに、(式14)において(式15)の条件を考慮するとY0は次式のように表される。
Y0=δ・S1+N0 (16)
ここで、ノイズ成分であるN0の平均電力をPn0とし、通信端末102における受信のSINRをSINR0とするとき、SINR0は次式のように表すことができる。
SINR0=(δ・S1)2/Pn0 (17)
これより、SINR0はS1に対する送信電力つまりv1のノルムを制御することで適当な値に設定できることが示される。
Y1=H1・(v1・S1+v2・S2+ … +vK・SK)+N1 (18
)
また、伝搬チャネル行列H1とベクトルv1〜vKとの積をγkとするとき、次式のような関係が成り立つ。
H1・vk=γk (19)
さらに、(式18)および(式19)よりY1は次式のように表される。
Y1=γ1・S1+γ2・S2+・・・γK・SK+N1 (20)
ここで、ノイズ成分であるN1の平均電力をPn1とし、シンボル系列S1の受信信号電力を非通信端末200における所望信号成分とする。このとき、非通信端末200における受信のSINRをSINR1とすると、SINR1は次式のように表すことができる。
移動通信環境では、端末間の距離がキャリア周波数の波長程度離れていれば、伝搬チャネルの無相関に近くづくことが一般的に知られている。特にキャリア周波数の波長が数十センチメートル以下となるマイクロ波帯を利用した携帯電話や無線LAN等のシステムでは、端末間で観測される伝搬チャネルは互いに無相関であると近似することができる。例えばこのような移動通信の伝搬環境を想定すると、本実施の形態における伝搬チャネル行列Hに対して直交するベクトルv2〜vKは、伝搬チャネル行列H1に対して相関を持つようになる。つまり、γ2〜γKが零ではなくなることから、統計的に見れば
SINR0>SINR1
が成り立つことになる。したがって、
(通信端末102における伝送路誤り率)<(非通信端末200の伝送路誤り率)
となるため、通信端末102と比較して非通信端末200が、シンボル系列S1を誤り無しで復調しデータ系列D1を復元できる確率が低くなる。
結果として得られた受信データ系列の信号波形であり、図9(c)は、非通信端末200における復調結果として得られた受信データ系列の信号波形である。このシミュレーションの条件としては、基地局アレーアンテナ105を構成するアンテナ素子数Mは8、データ系列D1のデータ数は100、基地局101よりベクトル多重化して送信するデータ系列数はアンテナ素子数と同じ8とし、また、伝搬チャネル行列Hの各要素であるh1〜h8はレーリー確率分布にしたがって(式22)を用いて生成する。
hm = N(0、1/2)+j*N(0、1/2), m = 1,…,8 (22)
ただし、N(0、1/2)は、平均が0、標準偏差が1/2の正規確率分布に従った乱数を生成する関数である。
Z = (L/N)×100 [%] (23)
ただし、基地局101においてベクトル多重化されて送信されるデータ系列数Kはアンテナ素子数Mと一致する、つまりK=Mである条件の元で、(式23)で定義される漏洩率を算出するものとする。
変動するため、仮に非通信端末200がある場所において一定時間内は通信端末102に対する通信データを受信することができたとしても、連続して通信データを受信し続けることは非常に困難である。
[C1 C2 … CL] = [Y1 Y2 … YM]・V’ (24)
(式24)によって得られるベクトル合成信号C1は通信端末102より送信された基準信号x0を基地局アレーアンテナ105の指向性合成して得られた受信信号である。また、ベクトル合成信号C2〜CMには非通信端末200からの干渉信号成分が含まれている可能性があり、ベクトル合成信号C1とベクトル合成信号C2〜CMの信号電力から所望信号電力対干渉信号電力比を推定することができる。さらに、アレー合成受信手段305では、このベクトル合成信号C1に対してフレーム同期、端末の認証、データ系列D0の変調方式に基づいた復調、およびフレームエラーチェックの処理を実行し、データ系列D0を復元し受信データ系列として出力する。
[1] B. Widrow, P. E. Mantey, L. J. Griffiths, and B. B. Goode, "Adaptive Antenna
Systems", Proc. IEEE, vol.55, no.12, pp.2143-2158, Dec. 1967.
この場合、伝搬チャネル解析手段303は受信シンボル系列Y1〜YMを入力とし、参照信号である基準シンボルR0の複素共役値であるR0’とY1〜YMの相関ベクトルrを(式25)に従って生成し、(式8)により伝搬チャネル行列Hの相関行列Rを求めて、ベクトル制御手段304へ出力する。
r = [Y1 Y2 … YM]T ×R0' (25)
すると、ベクトル制御手段304は相関ベクトルrと相関行列Rを用いて、ベクトルv1を(式26)を用いて算出し、最急降下法などを用いてその値を更新していく。
vr = R-1・r (26)
ただし、R-1はRの逆行列を表す。そして、この場合、アレー合成受信手段305は、受信シンボル系列Y1〜YMとベクトルvrを入力として、(式27)を用いてY1〜YMに対するvrの重み付け合成処理によりベクトル合成信号C1を生成する。
C1 = [Y1 Y2 … YM]・vr (27)
そして、このベクトル合成信号C1に対して、フレーム同期、端末の認証、データ系列D0の変調方式に基づいた復調およびフレームエラーチェックの処理を実行し、データ系列D0を復元し受信データ系列として出力する。
基地局101と通信端末102は共に、電源が投入された直後、或いは特定の信号を受けて初期状態にセットされる。同時に、周波数や時間同期などの状態は事前に定められた手順に従ってセットされる(ステップS1101)。
通信端末102は、前述したように、基地局101において伝搬チャネル103を解析するための基準シンボルR0を含む基準信号X0を出力する(ステップS1105)。具体的には、通信端末102の基準シンボル生成手段400が予め決められた特定の基準シンボルR0を生成し、そして、送信フレームF0を構成し、シンボル系列S0として出力する。端末RF部402は、シンボル系列S0を無線周波数帯の信号へと変換し、基準信号x0として端末アンテナ106より送信する(ステップS1105)。
受信シンボル系列Y1〜YMへと変換される。伝搬チャネル解析手段303は、受信シンボル系列Y1〜YMを入力とし、伝搬チャネル103を特徴付ける伝搬パラメータとして伝搬チャネル行列Hを生成する。次にベクトル制御手段304は、Hのベクトル空間Vを算出し、このベクトル空間Vを構成する列ベクトルv1〜vKを生成する。
基地局101は、通信端末102に対して、基地局アレーアンテナ105を用いてベクトル化信号x1〜xKを送信する(ステップS1106)。具体的には、データ系列D1〜DKを入力とし、マルチシンボル生成手段300が変調方式に応じて複素平面上にシンボルマッピング処理を実行して送信フレーム700−1〜700−Kを構成し、シンボル系列S1〜SKとして出力する。ベクトル多重化手段301は、シンボル系列S1〜SKを入力として、ベクトルv1〜vKを用いたベクトル多重化の処理を実行し、ベクトル多重シンボル系列X1〜XMを生成する。ベクトル多重シンボル系列X1〜XMは、これら各々が基地局アレーアンテナ105を構成するアンテナ素子A1〜AMに対応付けられて送信される。基地局RF部302は、このベクトル多重シンボル系列X1〜XMを各々無線周波数帯域の信号に変換し、ベクトル化信号x1〜xKとして基地局アレーアンテナ105より送信する。
本実施の形態について、図1および図12〜図16を用いて説明する。本実施の形態のシステム全体構成は、実施の形態1と同じく、図1に示す無線通信システム100である。図12は、基地局101の構成を示すブロック図であり、基準シンボル生成手段1200、および伝搬チャネル情報受信手段1201を有する点が実施の形態1と異なる。この基準シンボル生成手段1200は基地局101と通信端末102との間で予め共有されている参照信号を含み、伝搬パラメータを算出するための基準シンボルを生成するものであり、伝搬チャネル情報受信手段1201は基地局RF部302からの受信シンボル系列を入力として、フレーム同期、情報源の認証、伝搬チャネル情報シンボル系列の復調およびフレームエラーチェックの処理を実行し、伝搬チャネル行列を生成するものである。
る必要がない。
および受信用のベクトル空間V’を生成する。
この初期化動作は実施の形態1と同一である。
基地局101は、通信端末102において伝搬チャネル103を解析するための基準シンボルR1〜RMを含む送信信号X’1〜X’Mを出力する(ステップS1701)。具体的には、基準シンボル生成手段1200が基準シンボルR1〜RMを生成し、ベクトル多重化手段301がその基準シンボルR1〜RMが挿入された送信フレームを構成し、ベクトル多重シンボル系列X’1〜X’Mを出力する。このベクトル多重シンボル系列X’1〜X’Mは、基地局RF部302において無線周波数帯の信号へと変換され、基準シンボルR1〜RMを含む送信信号x’1〜x’Mが、基地局アレーアンテナ105を構成するアンテナ素子A1〜AMに対応付けられて送信される。
通信端末102は、基地局101の各アンテナ素子A1〜AMより送信され伝搬チャネル103を介して端末アンテナ106で受信される送信信号X’1〜X’Mを待つ。そして、通信端末102の端末アンテナ106が受信した場合、その受信信号は端末RF部402において、ベースバンド信号である受信シンボル系列Y’0へと変換される。伝搬チャネル解析手段1300は、この受信シンボル系列Y’0を入力とし、送信フレーム構成に従って基準シンボルR1〜RMの振幅および位相情報に基づいて、伝搬チャネル103を特徴付ける伝搬パラメータとして伝搬チャネル行列Hを生成する。
基地局101では、伝搬チャネル情報受信手段1201が、通信端末102より送信されたx’0の受信信号を復調して、伝搬チャネル103を特徴付ける伝搬パラメータである伝搬チャネルHを生成する。次にベクトル制御手段304は、伝搬チャネル行列Hのベクトル空間Vを算出し、このベクトル空間Vを構成する列ベクトルv1〜vKを生成する。
以上に説明した本発明の送信装置では、伝搬チャネル行列Hの推定精度が劣化すると通信端末102に対するSINRの劣化を生じるが、非通信端末200に対するSINRの確率的な分布特性を変えるものではない。つまり、通信端末102に対するSINRが受信感度点以上となる条件が保証されていれば、データの漏洩率を増加させることはない。従って、伝搬パラメータによる暗号鍵生成に関する従来技術が伝搬パラメータの推定精度に直接依存する点と比較すると、移動通信環境のような複雑、かつ常に時間変動がある電波伝搬環境において、本発明の送信装置はデータ伝送のロバスト性を確保した上で、通信の物理層においてデータの漏洩を防ぎ、その結果として高いセキュリティを確保できる。
101 基地局
102 通信端末
103、201 伝搬チャネル
104 基地局送受信部
105 基地局アレーアンテナ
106 端末アンテナ
107 端末送受信部
200 非通信端末
300 マルチシンボル生成手段
301 ベクトル多重化手段
302 基地局RF部
303、1300 伝搬チャネル解析手段
304 ベクトル制御手段
305 アレー合成受信手段
400、1200 基準シンボル生成手段
401 シンボル生成手段
402 端末RF部
403 復号手段
600−1〜600−K、1301 符号化手段
601−1〜600−K フレーム生成手段
700−1〜700−K、800−1〜800−M、1400−1〜1400−M、
1500−1〜1500−M、1600 送信フレーム
1201 伝搬チャネル情報受信手段
Claims (9)
- M(Mは2以上の整数)素子のアレーアンテナを有する第1の無線局から、1本の受信アンテナを有する第2の無線局に対して情報シンボル系列を伝送するための無線通信システムにおいて用いられる、前記第1の無線局の送信装置であり、
前記第1の無線局と前記第2の無線局との間の伝搬チャネル行列を特異値分解することにより、ある1つのM次元ベクトルと残りのK−1個(Kは1以上M以下の整数)のM次元ベクトルとが互いに線形独立または直交する関係にあるような、K個のM次元ベクトルを生成するベクトル制御手段と、
前記第2の無線局へ送信すべき情報シンボル系列を含むK個のシンボル系列に対して、前記K個のM次元ベクトルを乗算することにより、多重化されたM個のベクトル多重シンボル系列を生成して出力するベクトル多重化手段と
を有し、
前記ベクトル制御手段が生成する前記K個のM次元ベクトルは、前記第2の無線局において、前記K個のシンボル系列の内、前記第2の無線局が受信すべき情報シンボル系列を含む少なくとも1つのシンボル系列が受信され、他のシンボル系列は打ち消されるように設定される送信装置。 - 前記ベクトル制御手段が、前記伝搬チャネルを特徴付ける伝搬パラメータに基づいて、前記K個のM次元ベクトルを生成する請求項1に記載の送信装置。
- 前記伝搬パラメータとして前記伝搬チャネル行列を生成する伝搬チャネル解析手段をさらに有し、
前記ベクトル制御手段は、前記伝搬チャネル行列を特異値分解することにより、前記K個のM次元ベクトルを生成する請求項2に記載の送信装置。 - 前記伝搬パラメータとして前記伝搬チャネル行列を生成する伝搬チャネル解析手段をさらに有し、
前記ベクトル制御手段は、前記伝搬チャネル行列の相関行列を固有値分解することにより、ある1つのM次元ベクトルと残りのL−1個(Lは1以上M以下の整数)のM次元ベクトルとが、互いに線形独立または直交する関係にあるような、L個のM次元ベクトルを生成する請求項2に記載の送信装置。 - 前記K個のシンボル系列の一部またはすべてが互いに異なる変調方式によってシンボルマッピングされている請求項1に記載の送信装置。
- 前記K個のシンボル系列の一部またはすべてが互いに異なる符号系列によって符号拡散されている請求項1に記載の送信装置。
- M(Mは2以上の整数)素子のアレーアンテナを有する第1の無線局から、1本の受信アンテナを有する第2の無線局に対して情報シンボル系列を伝送するための無線通信システムにおいて用いられる、前記第1の無線局の送信方法であり、
前記第1の無線局と前記第2の無線局との間の伝搬チャネル行列を特異値分解することにより、ある1つのM次元ベクトルと残りのK−1個(Kは1以上M以下の整数)のM次元ベクトルとが互いに線形独立または直交する関係にあるような、K個のM次元ベクトルを生成するM次元ベクトル生成ステップと、
前記第2の無線局へ送信すべき情報シンボル系列を含むK個のシンボル系列に対して、前記K個のM次元ベクトルを乗算することにより、多重化されたM個のベクトル多重シンボル系列を生成するステップと、
生成された前記M個のベクトル多重シンボル系列を前記M素子のアレーアンテナから送信するステップと、
を有し、
前記M次元ベクトル生成ステップにおいて生成された前記K個のM次元ベクトルは、前記第2の無線局において、前記K個のシンボル系列の内、前記第2の無線局が受信すべき情報シンボル系列を含む少なくとも1つのシンボル系列が受信され、他のシンボル系列は打ち消されるように設定される
送信方法。 - 前記第2の無線局から、前記第1の無線局と前記第2の無線局との間で既知である基準シンボルからなる基準信号を受信する受信ステップをさらに有し、
前記M次元ベクトル生成ステップにおいて、前記受信ステップにおいて受信した前記基準シンボルから前記伝搬チャネルを特徴付ける伝搬パラメータを算出し、それを用いて前記K個のM次元ベクトルを生成する請求項7に記載の送信方法。 - M(Mは2以上の整数)素子のアレーアンテナを有する第1の無線局から、1本の受信アンテナを有する第2の無線局に対して情報シンボル系列を伝送するための無線通信方法であり、
前記第1の無線局から前記第2の無線局に対して、前記第1の無線局と前記第2の無線局との間で既知である基準シンボルを含む基準信号を送信するステップと、
前記第2の無線局が、受信した前記基準信号から前記第2の無線局と前記第1の無線局との間の伝搬チャネルを特徴付ける伝搬パラメータを含むチャネル情報シンボル系列を生成するステップと、
前記第2の無線局から前記第1の無線局へ、前記チャネル情報シンボル系列を送信するステップと、
前記第1の無線局が、受信した前記チャネル情報シンボル系列から抽出した前記伝搬パラメータを用いて伝搬チャネル行列を生成し、前記伝搬チャネル行列を特異値分解することにより、ある1つのM次元ベクトルと残りのK−1個(Kは1以上M以下の整数)のM次元ベクトルとが互いに線形独立または直交する関係にあるような、K個のM次元ベクトルを生成するステップと、
前記第1の無線局が、前記第2の無線局へ送信すべき情報シンボル系列を含むK個のシンボル系列に対して、前記K個のM次元ベクトルを乗算することにより、多重化されたM個のベクトル多重シンボル系列を生成するステップと、
前記第1の無線局から前記第2の無線局へ、生成された前記M個のベクトル多重シンボル系列を前記M素子のアレーアンテナから送信するステップと、
を有し、
前記K個のM次元ベクトルは、前記第2の無線局において、前記K個のシンボル系列の内、前記第2の無線局が受信すべき情報シンボル系列を含む少なくとも1つのシンボル系列が受信され、他のシンボル系列は打ち消されるように設定される
無線通信方法。
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