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JP4509573B2 - Semiconductor substrate, semiconductor chip, and semiconductor device manufacturing method - Google Patents

Semiconductor substrate, semiconductor chip, and semiconductor device manufacturing method Download PDF

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JP4509573B2 JP2003574373A JP2003574373A JP4509573B2 JP 4509573 B2 JP4509573 B2 JP 4509573B2 JP 2003574373 A JP2003574373 A JP 2003574373A JP 2003574373 A JP2003574373 A JP 2003574373A JP 4509573 B2 JP4509573 B2 JP 4509573B2
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Description

技術分野
本発明は、半導体デバイスを製造するために好適に用いられる半導体基板、半導体チップ、及び半導体デバイスの製造方法に関する。
背景技術
半導体デバイスの製造工程においては、シリコンウェハ等の半導体基板上に複数の機能素子を形成した後に、ダイヤモンドブレードにより半導体基板を機能素子毎に切断し(切削加工)、半導体チップを得るのが一般的である。
また、上記ダイヤモンドブレードによる切断に代えて、半導体基板に対して吸収性を有するレーザ光を半導体基板に照射し、加熱溶融により半導体基板を切断することもある(加熱溶融加工)。
発明の開示
しかしながら、上述した切削加工や加熱溶融加工による半導体基板の切断は、半導体基板上に機能素子を形成した後に行われるため、例えば切断時に発生する熱を原因として機能素子が破壊されるおそれがある。
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、半導体デバイスの製造工程における切断によって機能素子が破壊されるのを防止することのできる半導体基板、半導体チップ、及び半導体デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る半導体基板は、レーザ光の照射により当該レーザ光の集光点の位置で形成される多光子吸収による改質領域によって、切断起点領域が内部に形成されていることを特徴とする。
この半導体基板よれば、レーザ光の照射により当該レーザ光の集光点の位置で形成される多光子吸収による改質領域が、半導体基板の内部に形成されている。すなわち、この改質領域は、レーザ光の集光点が半導体基板の内部に合わされ、当該集光点の位置で多光子吸収という現象が発生することで、半導体基板の内部に形成される。この多光子吸収を発生し得るレーザ光の照射においては、半導体基板の表面ではレーザ光がほとんど吸収されないため、半導体基板の表面が溶融することはない。したがって、半導体デバイスの製造工程において、従来通り半導体基板の表面に機能素子を形成することができる。さらに、この半導体基板によれば、改質領域によって切断起点領域が半導体基板の内部に形成されている。半導体基板の内部に改質領域が形成されていると、改質領域を起点として比較的小さな力で半導体基板に割れが発生するため、切断起点領域に沿って高い精度で半導体基板を割って切断することができる。したがって、半導体デバイスの製造工程において、従来のような機能素子形成後の切削加工や加熱溶融加工が不要となり、半導体基板の切断による機能素子の破壊を防止することができる。
ここで、集光点とは、レーザ光が集光した箇所のことである。また、機能素子とは、フォトダイオード等の受光素子やレーザダイオード等の発光素子、或いは回路として形成された回路素子等を意味する。さらに、切断起点領域とは、半導体基板が切断される際に切断の起点となる領域を意味する。したがって、切断起点領域は、半導体基板において切断が予定される切断予定部である。そして、切断起点領域は、改質領域が連続的に形成されることで形成される場合もあるし、改質領域が断続的に形成されることで形成される場合もある。
また、本発明に係る半導体基板は、集光点におけるピークパワー密度が1×10(W/cm)以上で且つパルス幅が1μs以下の条件でのレーザ光の照射により当該レーザ光の集光点の位置で形成される溶融処理領域を含む改質領域によって、切断起点領域が内部に形成されていることを特徴とする。
この半導体基板によれば、集光点におけるピークパワー密度が1×10(W/cm)以上で且つパルス幅が1μs以下の条件でのレーザ光の照射により当該レーザ光の集光点の位置で形成される溶融処理領域を含む改質領域が、半導体基板の内部に形成されている。すなわち、この溶融処理領域は、レーザ光の集光点が半導体基板の内部に合わされ、当該集光点の位置で多光子吸収という現象が発生し局所的に加熱されることで、半導体基板の内部に形成される。この溶融処理領域は上述した改質領域の一例であるので、この半導体基板によっても、半導体デバイスの製造工程において、半導体基板の表面に機能素子を形成することができ、且つ機能素子形成後における半導体基板の切断による機能素子の破壊を防止することができる。
また、本発明に係る半導体基板は、レーザ光の照射により当該レーザ光の集光点の位置で形成される改質領域によって、切断起点領域が内部に形成されていることを特徴とする。そして、この改質領域は、溶融処理した領域である場合もある。
この半導体基板によれば、上述した本発明に係る半導体基板と同様の理由により、半導体デバイスの製造工程において、半導体基板の表面に機能素子を形成することができ、且つ機能素子形成後における半導体基板の切断による機能素子の破壊を防止することができる。ただし、改質領域の形成は、多光子吸収が原因となる場合もあるし、他が原因となる場合もある。
また、本発明に係る半導体基板は、外縁に沿った外縁部を有し、外縁部の内側部分の内部には改質領域によって切断起点領域が形成されていることを特徴とする。
この半導体基板によれば、上述した本発明に係る半導体基板と同様の理由により、半導体デバイスの製造工程において、半導体基板の表面に機能素子を形成することができ、且つ機能素子形成後における半導体基板の切断による機能素子の破壊を防止することができる。しかも、半導体基板における外縁部の内側部分の内部に切断起点領域を形成することで、半導体基板の搬送工程や機能素子形成のための加熱工程等において半導体基板の不測の切断を防止することが可能になる。
このとき、切断起点領域は格子状に形成されており、切断起点領域により仕切られた区画部のうち、外縁部側に位置する区画部の角部分においては、切断起点領域が交差して形成されていることが好ましい。これにより、外縁部側に位置する区画部の角部分においても、当該区画部の他の部分と同様に切断起点領域の形成が確実且つ良好なものとなり、半導体基板を切断した際に当該区画部に対応する半導体チップにチッピングやクラッキングが発生するのを防止することが可能になる。ここで、格子状とは、直交する2つの方向に延在する切断起点領域が交差する場合に限らず、互いに異なる2つの方向に延在する切断起点領域が交差する場合を意味する。また、交差とは、互いに異なる2つの方向に沿った切断起点領域が直接交わる場合に限らず、互いに異なる2つの方向に沿った切断起点領域が立体的に交わる場合(すなわち、ねじれの関係にある場合)をも含む意味である。
また、半導体基板の表面には、半導体基板の内部に形成された切断起点領域の位置を識別するための識別マークが設けられていることが好ましい。切断起点領域は半導体基板の内部に形成されているが、切断起点領域の位置を識別するための識別マークが半導体基板の表面に設けられているため、半導体デバイスの製造工程において、半導体基板の内部に形成された切断起点領域の位置を認識マークに基づいて把握し、機能素子のパターンニングや半導体基板の切断等を行うことができる。
上記目的を達成するために、本発明に係る半導体チップは、半導体基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射することにより、半導体基板の内部に多光子吸収による改質領域を形成し、当該改質領域を切断起点領域として半導体基板の切断をすることで形成され、切断による切断面に改質領域を有していることを特徴とする。
この半導体チップによれば、改質領域により切断面が保護されるため、切断面におけるチッピングやクラッキングの発生を防止することができる。さらに、半導体チップの周縁部が切断面により囲まれている場合には、半導体チップの周縁部が改質領域により囲まれることとなり、これにより、半導体チップの抗折強度を向上させることができる。
また、本発明に係る半導体チップは、半導体基板の内部に集光点を合わせて、集光点におけるピークパワー密度が1×10(W/cm)以上で且つパルス幅が1μs以下の条件でレーザ光を照射することにより、半導体基板の内部に溶融処理領域を含む改質領域を形成し、当該溶融処理領域を含む改質領域を切断起点領域として半導体基板の切断をすることで形成され、切断による切断面に、溶融処理領域を含む改質領域を有していることを特徴とする。
この半導体チップにおける溶融処理領域は上述した改質領域の一例であるので、この半導体チップによっても、切断面におけるチッピングやクラッキングの発生を防止することができると共に、半導体チップの周縁部が切断面により囲まれている場合には、半導体チップの抗折強度を向上させることができる。
また、本発明に係る半導体チップは、半導体基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射することにより、半導体基板の内部に改質領域を形成し、当該改質領域を切断起点領域として半導体基板の切断をすることで形成され、切断による切断面に改質領域を有していることを特徴とする。そして、この改質領域は、溶融処理した領域である場合もある。
この半導体チップによれば、上述した本発明に係る半導体チップと同様の理由により、切断面におけるチッピングやクラッキングの発生を防止することができると共に、半導体チップの周縁部が切断面により囲まれている場合には、半導体チップの抗折強度を向上させることができる。ただし、改質領域の形成は、多光子吸収が原因となる場合もあるし、他が原因となる場合もある。
また、本発明に係る半導体チップは、溶融処理領域を含む改質領域が端面に形成されていることを特徴とする。
この半導体チップによれば、半導体基板の切断による切断面等の端面におけるチッピングやクラッキングの発生を防止することができると共に、半導体チップの周縁部を改質領域で囲めば、半導体チップの抗折強度を向上させることができる。
以上により、本発明に係る半導体デバイスの製造方法は、半導体基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射し、半導体基板の内部に多光子吸収による改質領域を形成し、この改質領域によって、半導体基板の切断予定ラインに沿って半導体基板のレーザ光入射面から所定距離内側に切断起点領域を形成する工程と、切断起点領域を形成する工程後、半導体基板に機能素子を形成する工程と、機能素子を形成する工程後、切断起点領域に沿って半導体基板を切断する工程とを備える構成を採ることができる。そして、この改質領域は、溶融処理した領域である場合もある。
また、本発明に係る半導体デバイスの製造方法は、半導体基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射し、半導体基板の内部に改質領域を形成し、この改質領域によって、半導体基板の切断予定ラインに沿って半導体基板のレーザ光入射面から所定距離内側に切断起点領域を形成する工程と、切断起点領域を形成する工程後、半導体基板に機能素子を形成する工程と、機能素子を形成する工程後、切断起点領域に沿って半導体基板を切断する工程とを備える構成を採ることができる。そして、この改質領域は、溶融処理した領域である場合もある。
発明を実施するための最良の形態
以下、図面と共に本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。本実施形態に係る半導体基板及び半導体チップを構成するに際しては、半導体基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射し、半導体基板の内部に多光子吸収による改質領域を形成する、というレーザ加工方法を使用する。そこで、このレーザ加工方法、特に多光子吸収について最初に説明する。
材料の吸収のバンドギャップEよりも光子のエネルギーhνが小さいと光学的に透明となる。よって、材料に吸収が生じる条件はhν>Eである。しかし、光学的に透明でも、レーザ光の強度を非常に大きくするとnhν>Eの条件(n=2,3,4,・・・)で材料に吸収が生じる。この現象を多光子吸収という。パルス波の場合、レーザ光の強度はレーザ光の集光点のピークパワー密度(W/cm)で決まり、例えばピークパワー密度が1×10(W/cm)以上の条件で多光子吸収が生じる。ピークパワー密度は、(集光点におけるレーザ光の1パルス当たりのエネルギー)÷(レーザ光のビームスポット断面積×パルス幅)により求められる。また、連続波の場合、レーザ光の強度はレーザ光の集光点の電界強度(W/cm)で決まる。
このような多光子吸収を利用する本実施形態に係るレーザ加工の原理について、図1〜図6を参照して説明する。図1はレーザ加工中の半導体基板1の平面図であり、図2は図1に示す半導体基板1のII−II線に沿った断面図であり、図3はレーザ加工後の半導体基板1の平面図であり、図4は図3に示す半導体基板1のIV−IV線に沿った断面図であり、図5は図3に示す半導体基板1のV−V線に沿った断面図であり、図6は切断された半導体基板1の平面図である。 図1及び図2に示すように、半導体基板1の表面3には、半導体基板1を切断すべき所望の切断予定ライン5がある。切断予定ライン5は直線状に延びた仮想線である(半導体基板1に実際に線を引いて切断予定ライン5としてもよい)。本実施形態に係るレーザ加工は、多光子吸収が生じる条件で半導体基板1の内部に集光点Pを合わせてレーザ光Lを半導体基板1に照射して改質領域7を形成する。なお、集光点とはレーザ光Lが集光した箇所のことである。
レーザ光Lを切断予定ライン5に沿って(すなわち矢印A方向に沿って)相対的に移動させることにより、集光点Pを切断予定ライン5に沿って移動させる。これにより、図3〜図5に示すように改質領域7が切断予定ライン5に沿って半導体基板1の内部にのみ形成され、この改質領域7でもって切断起点領域(切断予定部)9が形成される。本実施形態に係るレーザ加工方法は、半導体基板1がレーザ光Lを吸収することにより半導体基板1を発熱させて改質領域7を形成するのではない。半導体基板1にレーザ光Lを透過させ半導体基板1の内部に多光子吸収を発生させて改質領域7を形成している。よって、半導体基板1の表面3ではレーザ光Lがほとんど吸収されないので、半導体基板1の表面3が溶融することはない。
半導体基板1の切断において、切断する箇所に起点があると半導体基板1はその起点から割れるので、図6に示すように比較的小さな力で半導体基板1を切断することができる。よって、半導体基板1の表面3に不必要な割れを発生させることなく半導体基板1の切断が可能となる。
なお、切断起点領域を起点とした半導体基板の切断には、次の2通りが考えられる。1つは、切断起点領域形成後、半導体基板に人為的な力が印加されることにより、切断起点領域を起点として半導体基板が割れ、半導体基板が切断される場合である。これは、例えば半導体基板の厚さが大きい場合の切断である。人為的な力が印加されるとは、例えば、半導体基板の切断起点領域に沿って半導体基板に曲げ応力やせん断応力を加えたり、半導体基板に温度差を与えることにより熱応力を発生させたりすることである。他の1つは、切断起点領域を形成することにより、切断起点領域を起点として半導体基板の断面方向(厚さ方向)に向かって自然に割れ、結果的に半導体基板が切断される場合である。これは、例えば半導体基板の厚さが小さい場合には、1列の改質領域により切断起点領域が形成されることで可能となり、半導体基板の厚さが大きい場合には、厚さ方向に複数列形成された改質領域により切断起点領域が形成されることで可能となる。なお、この自然に割れる場合も、切断する箇所において、切断起点領域が形成されていない部位に対応する部分の表面上にまで割れが先走ることがなく、切断起点領域を形成した部位に対応する部分のみを割断することができるので、割断を制御よくすることができる。近年、シリコンウェハ等の半導体基板の厚さは薄くなる傾向にあるので、このような制御性のよい割断方法は大変有効である。
さて、本実施形態において多光子吸収により形成される改質領域としては、次に説明する溶融処理領域がある。
半導体基板の内部に集光点を合わせて、集光点における電界強度が1×10(W/cm)以上で且つパルス幅が1μs以下の条件でレーザ光を照射する。これにより半導体基板の内部は多光子吸収によって局所的に加熱される。この加熱により半導体基板の内部に溶融処理領域が形成される。溶融処理領域とは一旦溶融後再固化した領域や、まさに溶融状態の領域や、溶融状態から再固化する状態の領域であり、相変化した領域や結晶構造が変化した領域ということもできる。また、溶融処理領域とは単結晶構造、非晶質構造、多結晶構造において、ある構造が別の構造に変化した領域ということもできる。つまり、例えば、単結晶構造から非晶質構造に変化した領域、単結晶構造から多結晶構造に変化した領域、単結晶構造から非晶質構造及び多結晶構造を含む構造に変化した領域を意味する。半導体基板がシリコン単結晶構造の場合、溶融処理領域は例えば非晶質シリコン構造である。電界強度の上限値としては、例えば1×1012(W/cm)である。パルス幅は例えば1ns〜200nsが好ましい。
本発明者は、シリコンウェハの内部で溶融処理領域が形成されることを実験により確認した。実験条件は次の通りである。
(A)半導体基板:シリコンウェハ(厚さ350μm、外径4インチ)
(B)レーザ
光源:半導体レーザ励起Nd:YAGレーザ
波長:1064nm
レーザ光スポット断面積:3.14×10−8cm
発振形態:Qスイッチパルス
繰り返し周波数:100kHz
パルス幅:30ns
出力:20μJ/パルス
レーザ光品質:TEM00
偏光特性:直線偏光
(C)集光用レンズ
倍率:50倍
N.A.:0.55
レーザ光波長に対する透過率:60パーセント
(D)半導体基板が載置される載置台の移動速度:100mm/秒
図7は、上記条件でのレーザ加工により切断されたシリコンウェハの一部における断面の写真を表した図である。シリコンウェハ11の内部に溶融処理領域13が形成されている。なお、上記条件により形成された溶融処理領域13の厚さ方向の大きさは100μm程度である。
溶融処理領域13が多光子吸収により形成されたことを説明する。図8は、レーザ光の波長とシリコン基板の内部の透過率との関係を示すグラフである。ただし、シリコン基板の表面側と裏面側それぞれの反射成分を除去し、内部のみの透過率を示している。シリコン基板の厚さtが50μm、100μm、200μm、500μm、1000μmの各々について上記関係を示した。
例えば、Nd:YAGレーザの波長である1064nmにおいて、シリコン基板の厚さが500μm以下の場合、シリコン基板の内部ではレーザ光が80%以上透過することが分かる。図7に示すシリコンウェハ11の厚さは350μmであるので、多光子吸収による溶融処理領域13はシリコンウェハの中心付近、つまり表面から175μmの部分に形成される。この場合の透過率は、厚さ200μmのシリコンウェハを参考にすると、90%以上なので、レーザ光がシリコンウェハ11の内部で吸収されるのは僅かであり、ほとんどが透過する。このことは、シリコンウェハ11の内部でレーザ光が吸収されて、溶融処理領域13がシリコンウェハ11の内部に形成(つまりレーザ光による通常の加熱で溶融処理領域が形成)されたものではなく、溶融処理領域13が多光子吸収により形成されたことを意味する。多光子吸収による溶融処理領域の形成は、例えば、溶接学会全国大会講演概要第66集(2000年4月)の第72頁〜第73頁の「ピコ秒パルスレーザによるシリコンの加工特性評価」に記載されている。
なお、シリコンウェハは、溶融処理領域でもって形成される切断起点領域を起点として断面方向に向かって割れを発生させ、その割れがシリコンウェハの表面と裏面とに到達することにより、結果的に切断される。シリコンウェハの表面と裏面に到達するこの割れは自然に成長する場合もあるし、シリコンウェハに力が印加されることにより成長する場合もある。なお、切断起点領域からシリコンウェハの表面と裏面とに割れが自然に成長する場合には、切断起点領域を形成する溶融処理領域が溶融している状態から割れが成長する場合と、切断起点領域を形成する溶融処理領域が溶融している状態から再固化する際に割れが成長する場合とのいずれもある。ただし、どちらの場合も溶融処理領域はシリコンウェハの内部のみに形成され、切断後の切断面には、図7のように内部にのみ溶融処理領域が形成されている。半導体基板の内部に溶融処理領域でもって切断起点領域を形成すると、割断時、切断起点領域ラインから外れた不必要な割れが生じにくいので、割断制御が容易となる。
以上、多光子吸収により形成される改質領域として溶融処理領域の場合を説明したが、半導体基板の結晶構造やその劈開性などを考慮して切断起点領域を次のように形成すれば、その切断起点領域を起点として、より一層小さな力で、しかも精度良く半導体基板を切断することが可能になる。
すなわち、シリコンなどのダイヤモンド構造の単結晶半導体からなる基板の場合は、(111)面(第1劈開面)や(110)面(第2劈開面)に沿った方向に切断起点領域を形成するのが好ましい。また、GaAsなどの閃亜鉛鉱型構造のIII−V族化合物半導体からなる基板の場合は、(110)面に沿った方向に切断起点領域を形成するのが好ましい。
なお、上述した切断起点領域を形成すべき方向(例えば、単結晶シリコン基板における(111)面に沿った方向)、或いは切断起点領域を形成すべき方向に直交する方向に沿って半導体基板にオリエンテーションフラットを形成すれば、そのオリエンテーションフラットを基準とすることで、切断起点領域を形成すべき方向に沿った切断起点領域を容易且つ正確に半導体基板に形成することが可能になる。
上述したレーザ加工方法に使用されるレーザ加工装置について、図9を参照して説明する。図9はレーザ加工装置100の概略構成図である。
レーザ加工装置100は、レーザ光Lを発生するレーザ光源101と、レーザ光Lの出力やパルス幅等を調節するためにレーザ光源101を制御するレーザ光源制御部102と、レーザ光Lの反射機能を有しかつレーザ光Lの光軸の向きを90°変えるように配置されたダイクロイックミラー103と、ダイクロイックミラー103で反射されたレーザ光Lを集光する集光用レンズ105と、集光用レンズ105で集光されたレーザ光Lが照射される半導体基板1が載置される載置台107と、載置台107を回転させるためのθステージ108と、載置台1、07をX軸方向に移動させるためのX軸ステージ109と、載置台107をX軸方向に直交するY軸方向に移動させるためのY軸ステージ111と、載置台107をX軸及びY軸方向に直交するZ軸方向に移動させるためのZ軸ステージ113と、これら4つのステージ108,109,111,113の移動を制御するステージ制御部115とを備える。
載置台107は、半導体基板1を赤外線で照明するために赤外線を発生する赤外透過照明116と、半導体基板1が赤外透過照明116による赤外線で照明されるよう、半導体基板1を赤外透過照明116上に支持する支持部107aとを有している。
なお、Z軸方向は半導体基板1の表面3と直交する方向なので、半導体基板1に入射するレーザ光Lの焦点深度の方向となる。よって、Z軸ステージ113をZ軸方向に移動させることにより、半導体基板1の表面3や内部にレーザ光Lの集光点Pを合わせることができる。また、この集光点PのX(Y)軸方向の移動は、半導体基板1をX(Y)軸ステージ109(111)によりX(Y)軸方向に移動させることにより行う。
レーザ光源101はパルスレーザ光を発生するNd:YAGレーザである。レーザ光源101に用いることができるレーザとして、この他、Nd:YVOレーザ、Nd:YLFレーザやチタンサファイアレーザがある。溶融処理領域を形成する場合には、Nd:YAGレーザ、Nd:YVOレーザ、Nd:YLFレーザを用いるのが好適である。本実施形態では、半導体基板1の加工にパルスレーザ光を用いているが、多光子吸収を起こさせることができるなら連続波レーザ光でもよい。
レーザ加工装置100はさらに、載置台107に載置された半導体基板1を可視光線により照明するために可視光線を発生する観察用光源117と、ダイクロイックミラー103及び集光用レンズ105と同じ光軸上に配置された可視光用のビームスプリッタ119とを備える。ビームスプリッタ119と集光用レンズ105との間にダイクロイックミラー103が配置されている。ビームスプリッタ119は、可視光線の約半分を反射し残りの半分を透過する機能を有しかつ可視光線の光軸の向きを90°変えるように配置されている。観察用光源117から発生した可視光線はビームスプリッタ119で約半分が反射され、この反射された可視光線がダイクロイックミラー103及び集光用レンズ105を透過し、半導体基板1の切断予定ライン5等を含む表面3を照明する。
レーザ加工装置100はさらに、ビームスプリッタ119、ダイクロイックミラー103及び集光用レンズ105と同じ光軸上に配置された撮像素子121及び結像レンズ123を備える。撮像素子121としては例えばCCDカメラがある。切断予定ライン5等を含む表面3を照明した可視光線の反射光は、集光用レンズ105、ダイクロイックミラー103、ビームスプリッタ119を透過し、結像レンズ123で結像されて撮像素子121で撮像され、撮像データとなる。なお、半導体基板1を赤外透過照明116による赤外線で照明すると共に、後述する撮像データ処理部125により結像レンズ123及び撮像素子121の観察面を半導体基板1の内部に合わせれば、半導体基板1の内部を撮像して半導体基板1の内部の撮像データを取得することもできる。
レーザ加工装置100はさらに、撮像素子121から出力された撮像データが入力される撮像データ処理部125と、レーザ加工装置100全体を制御する全体制御部127と、モニタ129とを備える。撮像データ処理部125は、撮像データを基にして観察用光源117で発生した可視光の焦点を表面3上に合わせるための焦点データを演算する。この焦点データを基にしてステージ制御部115がZ軸ステージ113を移動制御することにより、可視光の焦点が表面3に合うようにする。よって、撮像データ処理部125はオートフォーカスユニットとして機能する。また、撮像データ処理部125は、撮像データを基にして表面3の拡大画像等の画像データを演算する。この画像データは全体制御部127に送られ、全体制御部で各種処理がなされ、モニタ129に送られる。これにより、モニタ129に拡大画像等が表示される。
全体制御部127には、ステージ制御部115からのデータ、撮像データ処理部125からの画像データ等が入力し、これらのデータも基にしてレーザ光源制御部102、観察用光源117及びステージ制御部115を制御することにより、レーザ加工装置100全体を制御する。よって、全体制御部127はコンピュータユニットとして機能する。
以下、実施例により、本発明についてより具体的に説明する。
[半導体基板の実施例1]
本発明に係る半導体基板の実施例1について、図10〜図13を参照して説明する。図10は実施例1に係る半導体基板1の斜視図であり、図11は図10に示す半導体基板1のXI−XI線に沿った断面図であり、図12は図10に示す半導体基板1のXII−XII線に沿った断面図であり、図13は図10に示す半導体基板1の表面に設けられたレーザマークの写真を表した図である。
実施例1に係る半導体基板1は、厚さ350μm、外径4インチの円板状のシリコンウェハであり、図10に示すように、半導体基板1の周縁部の一部が直線となるよう切り欠かれてオリエンテーションフラット(以下「OF」という)15が形成されている。
図11に示すように、半導体基板1の内部には、OF15に平行な方向に延びる切断起点領域9aが、半導体基板1の内部における外径の中心(以下「基準原点」という)から所定の間隔毎に複数形成されている。また、半導体基板1の内部には、OF15に垂直な方向に延びる切断起点領域9bが基準原点から所定の間隔毎に複数形成されている。切断起点領域9aは、図12に示すように、半導体基板1の内部にのみ形成され、半導体基板1の表面3及び裏面17には達していない。このことは、切断起点領域9bについても同様である。切断起点領域9a及び切断起点領域9bのそれぞれは、半導体基板1の内部に1列となるよう形成された溶融処理領域でもって形成されている。
図10に示すように、半導体基板1の表面3における基準原点直上の位置には、レーザマーク19が設けられている。このレーザマーク19とOF15との両者により、半導体基板1の内部に形成された切断起点領域9a及び切断起点領域9bの位置を把握することができる。すなわち、レーザマーク19とOF15との両者は、半導体基板1の内部に形成された切断起点領域9a及び切断起点領域9bの位置を識別するための識別マークとして機能する。なお、レーザマーク19の形成場所は、切断起点領域上に設ける他に、半導体基板に形成される回路等の機能部位以外の場所や、半導体基板の周縁部の半導体デバイスとして利用しない部位に形成してもよい。そして、レーザマーク19は、ソフトマーキングと呼ばれる発塵や熱影響のないクリーンなレーザマーキング方式によって半導体基板1の表面3を溶かし込むことで形成され、図13に示すように、レーザマーク19は直径1μmの凹状のものである。
次に、上述したレーザ加工装置100による半導体基板1の製造方法について、図9及び図14を参照して説明する。図14は半導体基板1の製造方法を説明するためのフローチャートである。
まず、半導体基板1の光吸収特性を図示しない分光光度計等により測定する。この測定結果に基づいて、半導体基板1の表面3にレーザマーク19を形成するためのレーザ光と、半導体基板1に対して透明な波長又は吸収の少ない波長のレーザ光Lとを発生するレーザ光源101をそれぞれ選定する(S101)。続いて、半導体基板1の厚さを測定する。厚さの測定結果及び半導体基板1の屈折率を基にして、半導体基板1のZ軸方向の移動量を決定する(S103)。これは、半導体基板1に対して透明な波長又は吸収の少ない波長のレーザ光Lの集光点Pを半導体基板1の内部に位置させるために、半導体基板1の表面3に位置するレーザ光Lの集光点Pを基準とした半導体基板1のZ軸方向の移動量である。この移動量は全体制御部127に入力される。
半導体基板1をレーザ加工装置100の載置台107の支持部材107a上に載置する。そして、観察用光源117から可視光を発生させて半導体基板1を照明する(S105)。照明された半導体基板1の表面3を撮像素子121により撮像する。撮像素子121により撮像された撮像データは撮像データ処理部125に送られる。この撮像データに基づいて撮像データ処理部125は観察用光源117の可視光の焦点が表面3に位置するような焦点データを演算する(S107)。
この焦点データはステージ制御部115に送られる。ステージ制御部115は、この焦点データを基にしてZ軸ステージ113をZ軸方向の移動させる(S109)。これにより、観察用光源117の可視光の焦点が半導体基板1の表面3に位置する。なお、撮像データ処理部125は、撮像データに基づいて半導体基板1の表面3の拡大画像データを演算する。この拡大画像データは全体制御部127を介してモニタ129に送られ、これによりモニタ129に半導体基板1の表面3の拡大画像が表示される。
続いて、半導体基板1のOF15の方向がYステージ111のストローク方向に一致するよう、θステージ108により半導体基板1を回転させる(S111)。さらに、半導体基板1の表面3にレーザマーク19を形成するためのレーザ光の集光点が、半導体基板1の表面3における基準原点直上の位置となるよう、X軸ステージ109、Y軸ステージ111及びZ軸ステージ113により半導体基板1を移動させる(S113)。この状態でレーザ光を照射し、半導体基板1の表面3における基準原点直上の位置にレーザマーク19を形成する(S115)。
その後、ステップS103で決定され全体制御部127に予め入力された移動量データが、ステージ制御部115に送られる。ステージ制御部115はこの移動量データに基づいて、レーザ光Lの集光点Pが半導体基板1の内部となる位置に、Z軸ステージ113により半導体基板1をZ軸方向に移動させる(S117)。
続いて、レーザ光源101からレーザ光Lを発生させて、レーザ光Lを半導体基板1に照射する。レーザ光Lの集光点Pは半導体基板1の内部に位置しているので、溶融処理領域は半導体基板1の内部にのみ形成される。そして、X軸ステージ109やY軸ステージ111により半導体基板1を移動させて、半導体基板1の内部に、OF15に平行な方向に延びる切断起点領域9a及びOF15に垂直な方向に延びる切断起点領域9bのそれぞれを、基準原点から所定の間隔毎に複数形成し(S119)、実施例1に係る半導体基板1が製造される。
なお、半導体基板1を赤外透過照明116による赤外線で照明すると共に、撮像データ処理部125により結像レンズ123及び撮像素子121の観察面を半導体基板1の内部に合わせれば、半導体基板1の内部に形成された切断起点領域9a及び切断起点領域9bを撮像して撮像データを取得し、モニタ129に表示させることもできる。
以上説明したように、実施例1に係る半導体基板1は、半導体基板1の内部に集光点Pが合わされ、集光点Pにおけるピークパワー密度が1×10(W/cm)以上で且つパルス幅が1μs以下の条件でレーザ光Lが照射されることで、半導体基板1の内部に多光子吸収による溶融処理領域が形成されている。この多光子吸収を発生し得るレーザ光Lの照射においては、半導体基板1の表面3ではレーザ光Lがほとんど吸収されないため、半導体基板1の表面3が溶融することはない。したがって、半導体デバイスの製造工程においては、従来通りの工程によって、半導体基板1の表面3に機能素子を形成することができる。なお、半導体基板1の裏面17も溶融されることはないので、半導体基板1の裏面17を半導体基板1の表面3と同様に扱うことができるのは勿論である。
また、実施例1に係る半導体基板1は、溶融処理領域でもって切断起点領域9a及び切断起点領域9bが半導体基板1の内部に形成されている。半導体基板1の内部に溶融処理領域が形成されていると、溶融処理領域を起点として比較的小さな力で半導体基板1に割れが発生するため、切断起点領域9a及び切断起点領域9bに沿って高い精度で半導体基板1を割って切断することができる。よって、半導体デバイスの製造工程においては、従来のような機能素子形成後の切削加工や加熱溶融加工が不要となり、例えば、切断起点領域9a及び切断起点領域9bに沿うよう半導体基板1の裏面17にナイフエッジを当てるだけで半導体基板1を切断することができる。したがって、機能素子形成後の半導体基板1の切断による機能素子の破壊を防止することができる。
さらに、実施例1に係る半導体基板1においては、レーザマーク19とOF15との両者が、半導体基板1の内部に形成された切断起点領域9a及び切断起点領域9bの位置の基準となっている。したがって、半導体デバイスの製造工程においては、レーザマーク19とOF15とに基づいて、半導体基板1の内部に形成された切断起点領域9a及び切断起点領域9bの位置を把握し、機能素子のパターンニングや半導体基板1の切断等を行うことができる。
なお、半導体基板1の内部に溶融処理領域が形成されると、意識的に外力を印加しなくても、溶融処理領域を起点として(すなわち、切断起点領域9a及び切断起点領域9bに沿って)、半導体基板1の内部に割れが発生する場合がある。この割れが半導体基板1の表面3及び裏面17に到達するか否かは、半導体基板1の厚さ方向における溶融処理領域の位置や、半導体基板1の厚さに対する溶融処理領域の大きさ等に関係する。したがって、半導体基板1の内部に形成する溶融処理領域の位置や大きさ等を調節することによって、半導体デバイスの製造工程において半導体基板1がハンドリングされたりヒートサイクルを経たりすることで、半導体基板1の表面3及び裏面17に割れが到達しないよう、或いは切断直前に半導体基板1の表面3及び裏面17に割れが到達するよう、種々の制御を行うことができる。
[半導体基板の実施例2]
本発明に係る半導体基板の実施例2について、図15〜図18を参照して説明する。実施例2に係る半導体基板1は、厚さ350μm、外径4インチの円板状のGaAsウェハであり、図15に示すように、半導体基板1の周縁部の一部が直線となるよう切り欠かれてOF15が形成されている。
この半導体基板1は、外縁に沿った外縁部31(図15の2点鎖線の外側部分)を有し、この外縁部31の内側部分32(図15の2点鎖線の内側部分)の内部には、実施例1に係る半導体基板1と同様に、OF15と平行な方向に延びる複数本の切断起点領域9aと、OF15に垂直な方向に延びる複数本の切断起点領域9bとが形成されている。このように、内側部分32の内部に切断起点領域9a,9bが格子状に形成されることで、内側部分32は多数の矩形状の区画部33に仕切られる。
半導体デバイスの製造工程においては、この区画部33毎に機能素子が形成され、その後、切断起点領域9a,9bに沿って半導体基板1が切断されて、各区画部33が個々の半導体チップに対応することとなる。
そして、図16に示すように、多数の区画部33のうち、外縁部31側に位置する区画部33の外縁部31側の角部分33aにおいては、切断起点領域9aと切断起点領域9bが交差して形成されている。すなわち、角部分33aにおいて、切断起点領域9aは切断起点領域9bを超えて終端しており、切断起点領域9bは切断起点領域9aを超えて終端している。なお、「多数の区画部33のうち、外縁部31側に位置する区画部33」とは、換言すれば「多数の区画部33のうち、外縁部31に隣接して形成された区画部33」ということもできる。
次に、実施例2に係る半導体基板1の製造方法について説明する。図17に示すように、半導体基板1の内側部分32と同等の形状を有する開口部35が形成されたマスク36を用意する。そして、内側部分32が開口部35から露出するように半導体基板1にマスク36を重ねる。これにより、半導体基板1の外縁部31がマスク36で覆われることになる。
この状態で、例えば上述のレーザ加工装置100を用いて、半導体基板1の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射し、半導体基板1の内部に多光子吸収による溶融処理領域を形成することで、半導体基板1のレーザ光入射面(すなわち、マスク36の開口部35から露出する半導体基板1の表面)から所定距離内側に切断起点領域9a,9bを形成する。
このとき、レーザ光の走査ラインとなる切断予定ライン5を、OF15を基準として格子状に設定するが、各切断予定ライン5の始点5a及び終点5bをマスク36上に位置させれば、半導体基板1の内側部分32に対して確実に且つ同等の条件でレーザ光が照射されることになる。これにより、内側部分32の内部に形成される溶融処理領域をいずれの場所でもほぼ同等の形成状態とすることができ、精密な切断起点領域9a,9bを形成することが可能になる。
なお、マスク36を用いずに、半導体基板1の内側部分32と外縁部31との境界付近に各切断予定ライン5の始点5a及び終点5bを位置させて、各切断予定ライン5に沿ってレーザ光の照射を行うことにより、内側部分32の内部に切断起点領域9a,9bを形成することも可能である。
以上説明したように、実施例2に係る半導体基板1によれば、実施例1に係る半導体基板1と同様の理由により、半導体デバイスの製造工程において、半導体基板1の表面に機能素子を形成することができ、且つ機能素子形成後における半導体基板1の切断による機能素子の破壊を防止することができる。
しかも、半導体基板1の内側部分32の内部に切断起点領域9a,9bが形成され、外縁部31には切断起点領域9a,9bが形成されていないことから、半導体基板1全体としての機械的強度が向上することになる。したがって、半導体基板1の搬送工程や機能素子形成のための加熱工程等において、半導体基板1が不測の下に切断されてしまうという事態を防止することができる。
また、外縁部31側に位置する区画部33の角部分33aにおいては、切断起点領域9a,9bが交差して形成されているため、角部分33aにおいても、当該区画部33の他の部分と同様に切断起点領域9a,9bの形成が確実且つ良好なものとなる。したがって、半導体基板1を切断した際に当該区画部33に対応する半導体チップにチッピングやクラッキングが発生するのを防止することができる。
また、図18に示すように、切断起点領域9a,9bは半導体基板1の内部に収まり、外部には露出しないため、切断起点領域9a,9bを構成する溶融処理領域を形成する際にガスが発生するようなことも防止される。
さらに、切断起点領域9a,9bを構成する溶融処理領域が半導体基板1の内部に形成されていることで、不純物を捕獲するゲッタリング効果が期待され、半導体デバイスの製造工程において、重金属等の不純物をデバイス活性領域から取り除くことが可能になる。このことは、実施例1に係る半導体基板1についても同様である。
[半導体チップ、及び半導体デバイスの製造方法の実施例]
本発明に係る半導体チップ、及び半導体デバイスの製造方法の実施例について、図19を参照して説明する。図19は、実施例に係る半導体チップ21の斜視図である。
実施例1に係る半導体チップ21は、次に示すようにして形成されたものである。すなわち、上述した実施例1又は実施例2に係る半導体基板1を用い、半導体デバイスの製造工程において、半導体基板1の内部に形成された切断起点領域9a及び切断起点領域9bの位置をレーザマーク19とOF15とに基づいて把握し、パターンニングにより半導体基板1の表面3に複数の機能素子23を形成する。そして、プローブテスト等の検査工程を経た後に、レーザマーク19とOF15とに基づいて切断起点領域9a及び切断起点領域9bに沿うよう半導体基板1の裏面17にナイフエッジを当てて半導体基板1を切断し、半導体チップ21を得る。
このように形成された半導体チップ21は、図15に示すように、その周縁部が切断面25により囲まれており、半導体チップ21の端面のうち切断面25に切断起点領域9a又は切断起点領域9bを有している。切断起点領域9a及び切断起点領域9bは共に、溶融処理領域でもって形成されているため、半導体チップ21は、切断面25に溶融処理領域を有していることになる。
以上説明したように、実施例に係る半導体チップ21によれば、溶融処理領域により切断面25が保護されるため、切断面25におけるチッピングやクラッキングの発生を防止することができる。また、半導体チップ21の周縁部が切断面25により囲まれているため、半導体チップ21の周縁部が溶融処理領域により囲まれることとなり、これにより、半導体チップ21の抗折強度を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことはいうまでもない。
上記実施形態では、半導体基板の内部に形成された切断起点領域の位置を識別するための識別マークとして、半導体基板の表面にレーザマーク及びOFを設けたが、例えば、レーザマークを複数設けたり、或いはラインを引いたり等、種々の方法で半導体基板の表面に識別マークを設けることができる。
また、上記実施形態は、切断起点領域が半導体基板の内部に格子状に形成された場合であったが、切断起点領域はレーザ加工により形成されるため、任意の形状のラインに沿って切断起点領域を形成することができる。
さらに、上記実施形態の半導体チップは、周縁部が切断面で囲まれたものであったが、周縁部の一部のみが切断面であっても、溶融処理領域により切断面におけるチッピングやクラッキングの発生が防止され、半導体チップの抗折強度が向上することとなる。
産業上の利用可能性
以上説明したように、本発明によれば、レーザ光の照射により当該レーザ光の集光点の位置で形成される多光子吸収による改質領域が、半導体基板の内部に形成されている。すなわち、この改質領域は、レーザ光の集光点が半導体基板の内部に合わされ、当該集光点の位置で多光子吸収という現象が発生することで、半導体基板の内部に形成される。この多光子吸収を発生し得るレーザ光の照射においては、半導体基板の表面ではレーザ光がほとんど吸収されないため、半導体基板の表面が溶融することはない。したがって、半導体デバイスの製造工程において、従来通り半導体基板の表面に機能素子を形成することができる。
さらに、本発明によれば、改質領域によって切断起点領域が半導体基板の内部に形成されている。半導体基板の内部に改質領域が形成されていると、改質領域を起点として比較的小さな力で半導体基板に割れが発生するため、切断起点領域に沿って高い精度で半導体基板を割って切断することができる。したがって、半導体デバイスの製造工程において、従来のような機能素子形成後の切削加工や加熱溶融加工が不要となり、半導体基板の切断による機能素子の破壊を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本実施形態に係るレーザ加工方法によるレーザ加工中の半導体基板の平面図である。
図2は、図1に示す半導体基板のII−II線に沿った断面図である。
図3は、本実施形態に係るレーザ加工方法によるレーザ加工後の半導体基板の平面図である。
図4は、図3に示す半導体基板のIV−IV線に沿った断面図である。
図5は、図3に示す半導体基板のV−V線に沿った断面図である。
図6は、本実施形態に係るレーザ加工方法により切断された半導体基板の平面図である。
図7は、本実施形態に係るレーザ加工方法により切断されたシリコンウェハの一部における断面の写真を表した図である。
図8は、本実施形態に係るレーザ加工方法におけるレーザ光の波長とシリコン基板の内部の透過率との関係を示すグラフである。
図9は、本実施形態に係るレーザ加工装置の概略構成図である。
図10は、実施例1に係る半導体基板の斜視図である。
図11は、図10に示す半導体基板のXI−XI線に沿った断面図である。
図12は、図10に示す半導体基板のXII−XII線に沿った断面図である。
図13は、図10に示す半導体基板の表面に設けられたレーザマークの写真を表した図である。
図14は、実施例1に係る半導体基板の製造方法を説明するためのフローチャートである。
図15は、実施例2に係る半導体基板の平面図である。
図16は、図15に示す半導体基板の要部拡大図である。
図17は、図15に示す半導体基板の製造方法を説明するための平面図である。
図18は、図15に示す半導体基板のXVIII−XVIII線に沿った断面図である。
図19は、実施例に係る半導体チップの斜視図である。
Technical field
The present invention relates to a semiconductor substrate, a semiconductor chip, and a method for manufacturing a semiconductor device that are suitably used for manufacturing a semiconductor device.
Background art
In a semiconductor device manufacturing process, it is common to form a plurality of functional elements on a semiconductor substrate such as a silicon wafer and then cut the semiconductor substrate into functional elements with a diamond blade (cutting) to obtain a semiconductor chip. It is.
Further, instead of cutting with the diamond blade, the semiconductor substrate may be cut by heating and melting by irradiating the semiconductor substrate with laser light having absorbency with respect to the semiconductor substrate (heating and melting process).
Disclosure of the invention
However, since the cutting of the semiconductor substrate by the above-described cutting process or heat-melting process is performed after the functional element is formed on the semiconductor substrate, the functional element may be destroyed due to heat generated during the cutting, for example.
Therefore, the present invention has been made in view of such circumstances, and there is provided a semiconductor substrate, a semiconductor chip, and a semiconductor device that can prevent a functional element from being destroyed by cutting in a semiconductor device manufacturing process. An object is to provide a manufacturing method.
In order to achieve the above object, the semiconductor substrate according to the present invention has a cutting origin region formed therein by a modified region formed by multiphoton absorption that is formed at the position of the focal point of the laser beam by irradiation with the laser beam. It is characterized by being.
According to this semiconductor substrate, the modified region by multiphoton absorption formed at the position of the condensing point of the laser beam by irradiation of the laser beam is formed inside the semiconductor substrate. In other words, the modified region is formed inside the semiconductor substrate by causing the focal point of the laser beam to be aligned inside the semiconductor substrate and causing the phenomenon of multiphoton absorption at the position of the focal point. In the irradiation of laser light that can generate multiphoton absorption, the laser light is hardly absorbed on the surface of the semiconductor substrate, so that the surface of the semiconductor substrate does not melt. Therefore, in the semiconductor device manufacturing process, the functional element can be formed on the surface of the semiconductor substrate as usual. Furthermore, according to this semiconductor substrate, the cutting start region is formed inside the semiconductor substrate by the modified region. If a modified region is formed inside the semiconductor substrate, the semiconductor substrate cracks with a relatively small force starting from the modified region, so the semiconductor substrate is divided and cut along the cutting origin region with high accuracy. can do. Therefore, in the manufacturing process of the semiconductor device, the cutting process and the heat-melting process after forming the functional element as in the prior art are not required, and the functional element can be prevented from being broken by cutting the semiconductor substrate.
Here, the condensing point is a portion where the laser beam is condensed. The functional element means a light receiving element such as a photodiode, a light emitting element such as a laser diode, or a circuit element formed as a circuit. Further, the cutting starting point region means a region that becomes a starting point of cutting when the semiconductor substrate is cut. Therefore, the cutting start region is a planned cutting portion where cutting is planned in the semiconductor substrate. The cutting start region may be formed by continuously forming the modified region, or may be formed by intermittently forming the modified region.
In addition, the semiconductor substrate according to the present invention has a peak power density at the focal point of 1 × 10.8(W / cm2) The cutting start region is formed inside by the modified region including the fusion processing region formed at the position of the condensing point of the laser beam by irradiation of the laser beam under the above condition and the pulse width of 1 μs or less. It is characterized by being.
According to this semiconductor substrate, the peak power density at the focal point is 1 × 10.8(W / cm2) A modified region including a melt-processed region formed at the position of the condensing point of the laser beam by irradiation with the laser beam under the above conditions and a pulse width of 1 μs or less is formed inside the semiconductor substrate. . That is, in this melting processing region, the focal point of the laser beam is set inside the semiconductor substrate, and the phenomenon of multiphoton absorption occurs at the position of the focal point and is locally heated. Formed. Since this melting treatment region is an example of the above-described modified region, this semiconductor substrate can also form a functional element on the surface of the semiconductor substrate in the semiconductor device manufacturing process, and the semiconductor after the functional element is formed. It is possible to prevent the functional element from being broken by cutting the substrate.
Further, the semiconductor substrate according to the present invention is characterized in that a cutting start region is formed inside by a modified region formed at the position of the condensing point of the laser beam by irradiation of the laser beam. The modified region may be a melt-processed region.
According to this semiconductor substrate, for the same reason as the semiconductor substrate according to the present invention described above, the functional element can be formed on the surface of the semiconductor substrate in the manufacturing process of the semiconductor device, and the semiconductor substrate after the functional element is formed. It is possible to prevent the functional element from being broken by cutting. However, the formation of the modified region may be caused by multiphoton absorption or may be caused by others.
In addition, the semiconductor substrate according to the present invention has an outer edge portion along the outer edge, and a cutting start region is formed inside the inner portion of the outer edge portion by a modified region.
According to this semiconductor substrate, for the same reason as the semiconductor substrate according to the present invention described above, the functional element can be formed on the surface of the semiconductor substrate in the manufacturing process of the semiconductor device, and the semiconductor substrate after the functional element is formed. It is possible to prevent the functional element from being broken by cutting. In addition, by forming a cutting starting region inside the inner portion of the outer edge portion of the semiconductor substrate, it is possible to prevent unintentional cutting of the semiconductor substrate in a semiconductor substrate transport process or a heating process for functional element formation. become.
At this time, the cutting start region is formed in a lattice shape, and among the partitioning portions partitioned by the cutting starting region, the cutting starting region is formed to intersect at the corner portion of the partitioning portion located on the outer edge side. It is preferable. Thereby, also in the corner part of the partition part located on the outer edge part side, the formation of the cutting start region is assured and good like the other parts of the partition part, and the partition part is cut when the semiconductor substrate is cut. It is possible to prevent chipping and cracking from occurring in the semiconductor chip corresponding to the above. Here, the term “lattice” means not only the case where the cutting start point regions extending in two orthogonal directions intersect, but also the case where the cutting start point regions extending in two different directions intersect. In addition, the term “intersection” is not limited to the case where the cutting start areas along two different directions intersect each other directly, but the case where the cutting start areas along two different directions intersect three-dimensionally (that is, in a twisted relationship). )).
Further, it is preferable that an identification mark for identifying the position of the cutting start region formed inside the semiconductor substrate is provided on the surface of the semiconductor substrate. Although the cutting start region is formed inside the semiconductor substrate, an identification mark for identifying the position of the cutting start region is provided on the surface of the semiconductor substrate. It is possible to grasp the position of the cutting start region formed on the substrate based on the recognition mark and perform patterning of the functional element, cutting of the semiconductor substrate, and the like.
In order to achieve the above object, a semiconductor chip according to the present invention forms a modified region by multiphoton absorption inside a semiconductor substrate by irradiating a laser beam with a focusing point inside the semiconductor substrate. The modified region is formed by cutting the semiconductor substrate using the modified region as a starting point region, and has a modified region on the cut surface by the cutting.
According to this semiconductor chip, since the cut surface is protected by the modified region, occurrence of chipping and cracking on the cut surface can be prevented. Further, when the peripheral edge of the semiconductor chip is surrounded by the cut surface, the peripheral edge of the semiconductor chip is surrounded by the modified region, thereby improving the bending strength of the semiconductor chip.
In addition, the semiconductor chip according to the present invention has a condensing point inside the semiconductor substrate, and the peak power density at the condensing point is 1 × 10.8(W / cm2) By irradiating laser light under the above conditions with a pulse width of 1 μs or less, a modified region including a melt-processed region is formed inside the semiconductor substrate, and the modified region including the melt-processed region is cut starting region The semiconductor substrate is formed by cutting a semiconductor substrate, and has a modified region including a melt-processed region on a cut surface by the cutting.
Since the melt processing region in this semiconductor chip is an example of the above-described modified region, this semiconductor chip can prevent chipping and cracking on the cut surface, and the peripheral portion of the semiconductor chip can be prevented by the cut surface. When surrounded, the bending strength of the semiconductor chip can be improved.
In addition, the semiconductor chip according to the present invention forms a modified region in the semiconductor substrate by irradiating a laser beam with a condensing point inside the semiconductor substrate, and uses the modified region as a cutting start region. It is formed by cutting a semiconductor substrate, and has a modified region on a cut surface by cutting. The modified region may be a melt-processed region.
According to this semiconductor chip, for the same reason as the semiconductor chip according to the present invention described above, it is possible to prevent the occurrence of chipping and cracking on the cut surface, and the peripheral portion of the semiconductor chip is surrounded by the cut surface. In this case, the bending strength of the semiconductor chip can be improved. However, the formation of the modified region may be caused by multiphoton absorption or may be caused by others.
In addition, the semiconductor chip according to the present invention is characterized in that a modified region including a melt processing region is formed on an end surface.
According to this semiconductor chip, it is possible to prevent the occurrence of chipping and cracking at the end face such as a cut surface due to the cutting of the semiconductor substrate, and to surround the periphery of the semiconductor chip with the modified region, the bending strength of the semiconductor chip Can be improved.
As described above, the method for manufacturing a semiconductor device according to the present invention irradiates a laser beam with a focusing point inside the semiconductor substrate, and forms a modified region by multiphoton absorption inside the semiconductor substrate. Depending on the region, a functional element is formed on the semiconductor substrate after the step of forming the cutting start region within a predetermined distance from the laser light incident surface of the semiconductor substrate along the planned cutting line of the semiconductor substrate and the step of forming the cutting start region The structure provided with a process and the process of cut | disconnecting a semiconductor substrate along a cutting | disconnection origin area | region after the process of forming a functional element can be taken. The modified region may be a melt-processed region.
Further, the semiconductor device manufacturing method according to the present invention is configured such that a laser beam is irradiated with a focusing point inside the semiconductor substrate, a modified region is formed inside the semiconductor substrate, and the semiconductor substrate is formed by the modified region. Forming a cutting start region within a predetermined distance from the laser light incident surface of the semiconductor substrate along a predetermined cutting line, forming a functional element on the semiconductor substrate after forming the cutting start region, and a functional device And a step of cutting the semiconductor substrate along the cutting start region after the step of forming. The modified region may be a melt-processed region.
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
DESCRIPTION OF EMBODIMENTS Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. When configuring the semiconductor substrate and the semiconductor chip according to the present embodiment, the semiconductor substrate is irradiated with laser light with the focusing point aligned inside, and a modified region by multiphoton absorption is formed inside the semiconductor substrate. Use laser processing methods. This laser processing method, particularly multiphoton absorption, will be described first.
Band gap E of material absorptionGIf the photon energy hv is smaller than that, it becomes optically transparent. Therefore, the condition for absorption in the material is hν> EGIt is. However, even if it is optically transparent, if the intensity of the laser beam is made very large, nhν> EGUnder these conditions (n = 2, 3, 4,...), Absorption occurs in the material. This phenomenon is called multiphoton absorption. In the case of a pulse wave, the intensity of the laser beam is the peak power density (W / cm at the condensing point of the laser beam).2), For example, the peak power density is 1 × 108(W / cm2) Multiphoton absorption occurs under the above conditions. The peak power density is determined by (energy per pulse of laser light at the condensing point) / (laser beam cross-sectional area of laser light × pulse width). In the case of a continuous wave, the intensity of the laser beam is the electric field intensity (W / cm at the focal point of the laser beam).2)
The principle of laser processing according to this embodiment using such multiphoton absorption will be described with reference to FIGS. FIG. 1 is a plan view of the semiconductor substrate 1 during laser processing, FIG. 2 is a cross-sectional view taken along the line II-II of the semiconductor substrate 1 shown in FIG. 1, and FIG. 3 shows the semiconductor substrate 1 after laser processing. 4 is a cross-sectional view taken along line IV-IV of the semiconductor substrate 1 shown in FIG. 3, and FIG. 5 is a cross-sectional view taken along line VV of the semiconductor substrate 1 shown in FIG. FIG. 6 is a plan view of the cut semiconductor substrate 1. As shown in FIGS. 1 and 2, there is a desired cutting line 5 on the surface 3 of the semiconductor substrate 1 where the semiconductor substrate 1 is to be cut. The planned cutting line 5 is a virtual line extending in a straight line (the actual cutting line 5 may be used as the planned cutting line 5 on the semiconductor substrate 1). In the laser processing according to the present embodiment, the modified region 7 is formed by irradiating the semiconductor substrate 1 with the laser beam L while aligning the condensing point P inside the semiconductor substrate 1 under the condition that multiphoton absorption occurs. In addition, a condensing point is a location where the laser beam L is condensed.
The condensing point P is moved along the planned cutting line 5 by relatively moving the laser light L along the planned cutting line 5 (that is, along the direction of the arrow A). Thereby, as shown in FIGS. 3 to 5, the modified region 7 is formed only inside the semiconductor substrate 1 along the planned cutting line 5, and the modified starting region 9 (scheduled cutting portion) 9 is formed by the modified region 7. Is formed. In the laser processing method according to the present embodiment, the modified region 7 is not formed by causing the semiconductor substrate 1 to generate heat when the semiconductor substrate 1 absorbs the laser light L. The modified region 7 is formed by transmitting the laser beam L through the semiconductor substrate 1 and generating multiphoton absorption inside the semiconductor substrate 1. Therefore, since the laser beam L is hardly absorbed by the surface 3 of the semiconductor substrate 1, the surface 3 of the semiconductor substrate 1 is not melted.
In the cutting of the semiconductor substrate 1, if there is a starting point at the cutting position, the semiconductor substrate 1 breaks from the starting point, so that the semiconductor substrate 1 can be cut with a relatively small force as shown in FIG. 6. Therefore, the semiconductor substrate 1 can be cut without causing unnecessary cracks in the surface 3 of the semiconductor substrate 1.
Note that the following two methods are conceivable for cutting the semiconductor substrate starting from the cutting start region. One is a case where after the cutting start region is formed, an artificial force is applied to the semiconductor substrate, so that the semiconductor substrate is cracked from the cutting start region and the semiconductor substrate is cut. This is cutting when the thickness of the semiconductor substrate is large, for example. An artificial force is applied when, for example, bending stress or shear stress is applied to the semiconductor substrate along the cutting start region of the semiconductor substrate, or thermal stress is generated by applying a temperature difference to the semiconductor substrate. That is. The other one is a case where by forming the cutting start region, the semiconductor substrate is naturally cracked from the cutting start region to the cross-sectional direction (thickness direction) of the semiconductor substrate, and as a result, the semiconductor substrate is cut. . For example, when the thickness of the semiconductor substrate is small, the cutting start region is formed by one row of modified regions, and when the thickness of the semiconductor substrate is large, a plurality of regions can be formed in the thickness direction. This is made possible by forming the cutting start region by the reformed regions formed in a row. In addition, even when this breaks naturally, in the part to be cut, the part corresponding to the part where the cutting starting point region is formed without cracking ahead on the surface of the part corresponding to the part where the cutting starting point region is not formed Since it is possible to cleave only, the cleaving can be controlled well. In recent years, since the thickness of a semiconductor substrate such as a silicon wafer tends to be thin, such a cleaving method with good controllability is very effective.
Now, as the modified region formed by multiphoton absorption in the present embodiment, there is a melting processing region described below.
The focusing point is set inside the semiconductor substrate, and the electric field intensity at the focusing point is 1 × 10.8(W / cm2) Irradiation with laser light is performed under the above conditions with a pulse width of 1 μs or less. As a result, the inside of the semiconductor substrate is locally heated by multiphoton absorption. By this heating, a melt processing region is formed inside the semiconductor substrate. The melt processing region is a region once solidified after melting, a region in a molten state, a region in which the material is re-solidified from a molten state, and can also be referred to as a phase-changed region or a region in which the crystal structure has changed. The melt treatment region can also be referred to as a region in which one structure is changed to another structure in a single crystal structure, an amorphous structure, or a polycrystalline structure. In other words, for example, a region changed from a single crystal structure to an amorphous structure, a region changed from a single crystal structure to a polycrystalline structure, or a region changed from a single crystal structure to a structure including an amorphous structure and a polycrystalline structure. To do. When the semiconductor substrate has a silicon single crystal structure, the melt processing region has, for example, an amorphous silicon structure. As an upper limit value of the electric field strength, for example, 1 × 1012(W / cm2). The pulse width is preferably 1 ns to 200 ns, for example.
The inventor has confirmed through experiments that a melt-processed region is formed inside a silicon wafer. The experimental conditions are as follows.
(A) Semiconductor substrate: silicon wafer (thickness 350 μm, outer diameter 4 inches)
(B) Laser
Light source: Semiconductor laser pumped Nd: YAG laser
Wavelength: 1064nm
Laser beam spot cross-sectional area: 3.14 × 10-8cm2
Oscillation form: Q switch pulse
Repeat frequency: 100 kHz
Pulse width: 30ns
Output: 20μJ / pulse
Laser light quality: TEM00
Polarization characteristics: linearly polarized light
(C) Condensing lens
Magnification: 50 times
N. A. : 0.55
Transmittance to laser light wavelength: 60 percent
(D) Moving speed of the mounting table on which the semiconductor substrate is mounted: 100 mm / second
FIG. 7 is a view showing a photograph of a cross section of a part of a silicon wafer cut by laser processing under the above conditions. A melt processing region 13 is formed inside the silicon wafer 11. In addition, the size in the thickness direction of the melt processing region 13 formed under the above conditions is about 100 μm.
The fact that the melt processing region 13 is formed by multiphoton absorption will be described. FIG. 8 is a graph showing the relationship between the wavelength of the laser beam and the transmittance inside the silicon substrate. However, the reflection components on the front side and the back side of the silicon substrate are removed to show the transmittance only inside. The above relationship was shown for each of the thickness t of the silicon substrate of 50 μm, 100 μm, 200 μm, 500 μm, and 1000 μm.
For example, when the thickness of the silicon substrate is 500 μm or less at the wavelength of the Nd: YAG laser of 1064 nm, it can be seen that the laser light is transmitted by 80% or more inside the silicon substrate. Since the thickness of the silicon wafer 11 shown in FIG. 7 is 350 μm, the melt processing region 13 by multiphoton absorption is formed near the center of the silicon wafer, that is, at a portion of 175 μm from the surface. In this case, the transmittance is 90% or more with reference to a silicon wafer having a thickness of 200 μm. Therefore, the laser beam is hardly absorbed inside the silicon wafer 11 and almost all is transmitted. This is not because the laser beam is absorbed inside the silicon wafer 11 and the melt processing region 13 is formed inside the silicon wafer 11 (that is, the melt processing region is formed by normal heating with laser light) It means that the melt processing region 13 is formed by multiphoton absorption. The formation of the melt-processed region by multiphoton absorption is described in, for example, “Evaluation of processing characteristics of silicon by picosecond pulse laser” on pages 72 to 73 of the 66th Annual Meeting of the Japan Welding Society (April 2000). Are listed.
Silicon wafers are cracked in the cross-sectional direction starting from the cutting start region formed by the melt processing region, and the cracks reach the front and back surfaces of the silicon wafer, resulting in cutting. Is done. The cracks that reach the front and back surfaces of the silicon wafer may grow naturally or may grow by applying force to the silicon wafer. In addition, when a crack naturally grows from the cutting start region to the front and back surfaces of the silicon wafer, the case where the crack grows from a state where the melt treatment region forming the cutting starting region is melted, and the cutting starting region There are both cases where cracks grow when the solidified region is melted from the molten state. However, in both cases, the melt processing region is formed only inside the silicon wafer, and the melt processing region is formed only inside the cut surface after cutting as shown in FIG. When the cutting start region is formed in the semiconductor substrate by the melt processing region, unnecessary cracks that are off the cutting start region line are unlikely to occur during cleaving, so that cleaving control is facilitated.
As described above, the case of the melt processing region has been described as the modified region formed by multiphoton absorption. However, if the cutting origin region is formed as follows in consideration of the crystal structure of the semiconductor substrate and its cleavage property, the It becomes possible to cut the semiconductor substrate with a smaller force and with high accuracy starting from the cutting start region.
That is, in the case of a substrate made of a single crystal semiconductor having a diamond structure such as silicon, the cutting start region is formed in a direction along the (111) plane (first cleavage plane) or the (110) plane (second cleavage plane). Is preferred. In the case of a substrate made of a zinc-blende-type III-V group compound semiconductor such as GaAs, it is preferable to form the cutting start region in the direction along the (110) plane.
Note that the semiconductor substrate is oriented along a direction in which the above-described cutting start region is to be formed (for example, a direction along the (111) plane in the single crystal silicon substrate) or a direction perpendicular to the direction in which the cutting start region is to be formed. If a flat is formed, it becomes possible to easily and accurately form the cutting start region along the direction in which the cutting start region is to be formed on the semiconductor substrate by using the orientation flat as a reference.
A laser processing apparatus used in the laser processing method described above will be described with reference to FIG. FIG. 9 is a schematic configuration diagram of the laser processing apparatus 100.
The laser processing apparatus 100 includes a laser light source 101 that generates laser light L, a laser light source control unit 102 that controls the laser light source 101 to adjust the output and pulse width of the laser light L, and the reflection function of the laser light L. And a dichroic mirror 103 arranged to change the direction of the optical axis of the laser light L by 90 °, a condensing lens 105 for condensing the laser light L reflected by the dichroic mirror 103, and a condensing lens The mounting table 107 on which the semiconductor substrate 1 irradiated with the laser beam L condensed by the lens 105 is mounted, the θ stage 108 for rotating the mounting table 107, and the mounting tables 1 and 07 are arranged in the X-axis direction. An X-axis stage 109 for moving, a Y-axis stage 111 for moving the mounting table 107 in the Y-axis direction orthogonal to the X-axis direction, and the mounting table 107 in the X-axis and Y-axis directions A Z-axis stage 113 for moving in the Z-axis direction orthogonal to the direction, and a stage control unit 115 for controlling the movement of these four stages 108, 109, 111, 113.
The mounting table 107 transmits infrared light through the semiconductor substrate 1 so that the semiconductor substrate 1 is illuminated with infrared rays by the infrared transmission illumination 116 and the infrared transmission illumination 116 that generates infrared rays to illuminate the semiconductor substrate 1 with infrared rays. And a support portion 107a supported on the illumination 116.
Since the Z-axis direction is a direction orthogonal to the surface 3 of the semiconductor substrate 1, it is the direction of the focal depth of the laser light L incident on the semiconductor substrate 1. Therefore, by moving the Z-axis stage 113 in the Z-axis direction, the condensing point P of the laser light L can be adjusted to the surface 3 or the inside of the semiconductor substrate 1. Further, the converging point P is moved in the X (Y) axis direction by moving the semiconductor substrate 1 in the X (Y) axis direction by the X (Y) axis stage 109 (111).
The laser light source 101 is an Nd: YAG laser that generates pulsed laser light. Other lasers that can be used for the laser light source 101 include Nd: YVO.4There are lasers, Nd: YLF lasers, and titanium sapphire lasers. Nd: YAG laser, Nd: YVO are used to form the melt processing region.4It is preferable to use a laser, Nd: YLF laser. In this embodiment, pulsed laser light is used for processing the semiconductor substrate 1, but continuous wave laser light may be used as long as multiphoton absorption can be caused.
The laser processing apparatus 100 further includes an observation light source 117 that generates visible light to illuminate the semiconductor substrate 1 mounted on the mounting table 107 with visible light, and the same optical axis as the dichroic mirror 103 and the condensing lens 105. And a visible light beam splitter 119 disposed above. A dichroic mirror 103 is disposed between the beam splitter 119 and the condensing lens 105. The beam splitter 119 has a function of reflecting about half of visible light and transmitting the other half, and is arranged so as to change the direction of the optical axis of visible light by 90 °. About half of the visible light generated from the observation light source 117 is reflected by the beam splitter 119, and the reflected visible light passes through the dichroic mirror 103 and the condensing lens 105, and passes through the planned cutting line 5 of the semiconductor substrate 1. Illuminate the containing surface 3.
The laser processing apparatus 100 further includes an imaging element 121 and an imaging lens 123 disposed on the same optical axis as the beam splitter 119, the dichroic mirror 103, and the condensing lens 105. An example of the image sensor 121 is a CCD camera. The reflected light of the visible light that illuminates the surface 3 including the planned cutting line 5 passes through the condensing lens 105, the dichroic mirror 103, and the beam splitter 119, is imaged by the imaging lens 123, and is imaged by the imaging device 121. And becomes imaging data. If the semiconductor substrate 1 is illuminated with infrared rays by the infrared transmission illumination 116 and the imaging data processing unit 125 described later aligns the observation surface of the imaging lens 123 and the imaging element 121 with the inside of the semiconductor substrate 1, the semiconductor substrate 1. The imaging data inside the semiconductor substrate 1 can be obtained by imaging the inside of the semiconductor substrate 1.
The laser processing apparatus 100 further includes an imaging data processing unit 125 to which imaging data output from the imaging element 121 is input, an overall control unit 127 that controls the entire laser processing apparatus 100, and a monitor 129. The imaging data processing unit 125 calculates focus data for focusing the visible light generated by the observation light source 117 on the surface 3 based on the imaging data. The stage control unit 115 controls the movement of the Z-axis stage 113 based on the focus data so that the visible light is focused on the surface 3. Therefore, the imaging data processing unit 125 functions as an autofocus unit. The imaging data processing unit 125 calculates image data such as an enlarged image of the surface 3 based on the imaging data. This image data is sent to the overall control unit 127, where various processes are performed by the overall control unit, and sent to the monitor 129. Thereby, an enlarged image or the like is displayed on the monitor 129.
Data from the stage controller 115, image data from the imaging data processor 125, and the like are input to the overall controller 127. Based on these data, the laser light source controller 102, the observation light source 117, and the stage controller By controlling 115, the entire laser processing apparatus 100 is controlled. Therefore, the overall control unit 127 functions as a computer unit.
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples.
[Example 1 of Semiconductor Substrate]
Example 1 of the semiconductor substrate according to the present invention will be described with reference to FIGS. 10 is a perspective view of the semiconductor substrate 1 according to the first embodiment, FIG. 11 is a cross-sectional view taken along the line XI-XI of the semiconductor substrate 1 shown in FIG. 10, and FIG. 12 is the semiconductor substrate 1 shown in FIG. FIG. 13 is a diagram showing a photograph of a laser mark provided on the surface of the semiconductor substrate 1 shown in FIG. 10.
The semiconductor substrate 1 according to Example 1 is a disc-shaped silicon wafer having a thickness of 350 μm and an outer diameter of 4 inches, and is cut so that a part of the peripheral portion of the semiconductor substrate 1 is a straight line as shown in FIG. An orientation flat (hereinafter referred to as “OF”) 15 is formed to be missing.
As shown in FIG. 11, a cutting start region 9 a extending in a direction parallel to the OF 15 is provided inside the semiconductor substrate 1 at a predetermined distance from the center of the outer diameter (hereinafter referred to as “reference origin”) inside the semiconductor substrate 1. A plurality are formed for each. In addition, a plurality of cutting starting point regions 9b extending in a direction perpendicular to the OF 15 are formed in the semiconductor substrate 1 at predetermined intervals from the reference origin. As shown in FIG. 12, the cutting start region 9 a is formed only inside the semiconductor substrate 1 and does not reach the front surface 3 and the back surface 17 of the semiconductor substrate 1. The same applies to the cutting start region 9b. Each of the cutting starting point region 9 a and the cutting starting point region 9 b is formed by a melt processing region formed in one row inside the semiconductor substrate 1.
As shown in FIG. 10, a laser mark 19 is provided at a position immediately above the reference origin on the surface 3 of the semiconductor substrate 1. By both the laser mark 19 and the OF 15, the positions of the cutting start region 9 a and the cutting start region 9 b formed inside the semiconductor substrate 1 can be grasped. That is, both the laser mark 19 and the OF 15 function as identification marks for identifying the positions of the cutting start area 9 a and the cutting start area 9 b formed inside the semiconductor substrate 1. In addition to providing the laser mark 19 on the cutting start region, the laser mark 19 is formed in a place other than a functional part such as a circuit formed on the semiconductor substrate, or a part not used as a semiconductor device in the peripheral part of the semiconductor substrate. May be. The laser mark 19 is formed by melting the surface 3 of the semiconductor substrate 1 using a clean laser marking method called soft marking that does not generate dust or heat, and the laser mark 19 has a diameter as shown in FIG. 1 μm concave shape.
Next, a method for manufacturing the semiconductor substrate 1 using the laser processing apparatus 100 described above will be described with reference to FIGS. FIG. 14 is a flowchart for explaining a method for manufacturing the semiconductor substrate 1.
First, the light absorption characteristics of the semiconductor substrate 1 are measured with a spectrophotometer or the like (not shown). Based on this measurement result, a laser light source for generating a laser beam for forming the laser mark 19 on the surface 3 of the semiconductor substrate 1 and a laser beam L having a wavelength transparent to the semiconductor substrate 1 or a wavelength with little absorption. 101 is selected (S101). Subsequently, the thickness of the semiconductor substrate 1 is measured. Based on the measurement result of the thickness and the refractive index of the semiconductor substrate 1, the amount of movement of the semiconductor substrate 1 in the Z-axis direction is determined (S103). This is because the laser beam L positioned on the surface 3 of the semiconductor substrate 1 in order to position the condensing point P of the laser beam L having a wavelength transparent to the semiconductor substrate 1 or a wavelength with little absorption in the semiconductor substrate 1. The amount of movement of the semiconductor substrate 1 in the Z-axis direction with reference to the condensing point P. This movement amount is input to the overall control unit 127.
The semiconductor substrate 1 is mounted on the support member 107 a of the mounting table 107 of the laser processing apparatus 100. Then, visible light is generated from the observation light source 117 to illuminate the semiconductor substrate 1 (S105). The surface 3 of the illuminated semiconductor substrate 1 is imaged by the image sensor 121. Imaging data captured by the imaging element 121 is sent to the imaging data processing unit 125. Based on this imaging data, the imaging data processing unit 125 calculates focus data such that the visible light focus of the observation light source 117 is located on the surface 3 (S107).
This focus data is sent to the stage controller 115. The stage controller 115 moves the Z-axis stage 113 in the Z-axis direction based on the focus data (S109). Thereby, the focal point of the visible light of the observation light source 117 is positioned on the surface 3 of the semiconductor substrate 1. The imaging data processing unit 125 calculates enlarged image data of the surface 3 of the semiconductor substrate 1 based on the imaging data. This enlarged image data is sent to the monitor 129 via the overall control unit 127, whereby an enlarged image of the surface 3 of the semiconductor substrate 1 is displayed on the monitor 129.
Subsequently, the semiconductor substrate 1 is rotated by the θ stage 108 so that the direction of the OF 15 of the semiconductor substrate 1 coincides with the stroke direction of the Y stage 111 (S111). Further, the X-axis stage 109 and the Y-axis stage 111 are arranged so that the condensing point of the laser beam for forming the laser mark 19 on the surface 3 of the semiconductor substrate 1 is a position immediately above the reference origin on the surface 3 of the semiconductor substrate 1. Then, the semiconductor substrate 1 is moved by the Z-axis stage 113 (S113). In this state, laser light is irradiated to form a laser mark 19 at a position immediately above the reference origin on the surface 3 of the semiconductor substrate 1 (S115).
Thereafter, the movement amount data determined in step S103 and input in advance to the overall control unit 127 is sent to the stage control unit 115. The stage control unit 115 moves the semiconductor substrate 1 in the Z-axis direction by the Z-axis stage 113 to a position where the condensing point P of the laser light L is inside the semiconductor substrate 1 based on the movement amount data (S117). .
Subsequently, laser light L is generated from the laser light source 101 and the semiconductor substrate 1 is irradiated with the laser light L. Since the condensing point P of the laser beam L is located inside the semiconductor substrate 1, the melting processing region is formed only inside the semiconductor substrate 1. Then, the semiconductor substrate 1 is moved by the X-axis stage 109 and the Y-axis stage 111, and the cutting start point region 9 a extending in the direction parallel to the OF 15 and the cutting start point region 9 b extending in the direction perpendicular to the OF 15 inside the semiconductor substrate 1. Are formed at predetermined intervals from the reference origin (S119), and the semiconductor substrate 1 according to the first embodiment is manufactured.
If the semiconductor substrate 1 is illuminated with infrared rays by the infrared transmission illumination 116 and the imaging data processing unit 125 aligns the imaging lens 123 and the observation surface of the imaging element 121 with the inside of the semiconductor substrate 1, the inside of the semiconductor substrate 1. The cutting start area 9a and the cutting start area 9b formed in the above can be imaged to acquire imaging data and can be displayed on the monitor 129.
As described above, in the semiconductor substrate 1 according to the first embodiment, the condensing point P is set inside the semiconductor substrate 1, and the peak power density at the condensing point P is 1 × 10.8(W / cm2) By irradiating the laser beam L under the conditions of the above and the pulse width of 1 μs or less, a melt processing region by multiphoton absorption is formed inside the semiconductor substrate 1. In the irradiation with the laser beam L that can generate multiphoton absorption, the laser beam L is hardly absorbed by the surface 3 of the semiconductor substrate 1, so that the surface 3 of the semiconductor substrate 1 is not melted. Therefore, in the semiconductor device manufacturing process, a functional element can be formed on the surface 3 of the semiconductor substrate 1 by a conventional process. Since the back surface 17 of the semiconductor substrate 1 is not melted, it is needless to say that the back surface 17 of the semiconductor substrate 1 can be handled in the same manner as the front surface 3 of the semiconductor substrate 1.
Further, in the semiconductor substrate 1 according to the first embodiment, the cutting start region 9 a and the cutting start region 9 b are formed inside the semiconductor substrate 1 in the melting processing region. If the melt processing region is formed inside the semiconductor substrate 1, the semiconductor substrate 1 is cracked with a relatively small force starting from the melt processing region, so that it is high along the cutting start region 9a and the cutting start region 9b. The semiconductor substrate 1 can be broken and cut with accuracy. Therefore, in the manufacturing process of the semiconductor device, it is not necessary to perform cutting and heating / melting processing after forming the functional element as in the conventional case. The semiconductor substrate 1 can be cut only by applying a knife edge. Therefore, it is possible to prevent the functional element from being broken by cutting the semiconductor substrate 1 after the functional element is formed.
Further, in the semiconductor substrate 1 according to the first embodiment, both the laser mark 19 and the OF 15 serve as a reference for the positions of the cutting start region 9 a and the cutting start region 9 b formed in the semiconductor substrate 1. Therefore, in the manufacturing process of the semiconductor device, based on the laser mark 19 and the OF 15, the positions of the cutting start region 9a and the cutting start region 9b formed in the semiconductor substrate 1 are grasped, and the patterning of the functional elements is performed. The semiconductor substrate 1 can be cut or the like.
Note that, when the melt processing region is formed inside the semiconductor substrate 1, the melt processing region is used as a starting point (that is, along the cutting starting region 9a and the cutting starting region 9b) without intentionally applying an external force. In some cases, cracks may occur inside the semiconductor substrate 1. Whether or not this crack reaches the front surface 3 and the back surface 17 of the semiconductor substrate 1 depends on the position of the melt processing region in the thickness direction of the semiconductor substrate 1, the size of the melt processing region with respect to the thickness of the semiconductor substrate 1, and the like. Involved. Therefore, by adjusting the position, size, etc. of the melt processing region formed inside the semiconductor substrate 1, the semiconductor substrate 1 is handled or subjected to a heat cycle in the manufacturing process of the semiconductor device. Various controls can be performed so that cracks do not reach the front surface 3 and the back surface 17 of the semiconductor substrate 1 or so that cracks reach the front surface 3 and the back surface 17 of the semiconductor substrate 1 immediately before cutting.
[Example 2 of semiconductor substrate]
Example 2 of the semiconductor substrate according to the present invention will be described with reference to FIGS. The semiconductor substrate 1 according to Example 2 is a disc-shaped GaAs wafer having a thickness of 350 μm and an outer diameter of 4 inches, and is cut so that a part of the peripheral edge of the semiconductor substrate 1 is a straight line as shown in FIG. The OF 15 is formed as a result.
This semiconductor substrate 1 has an outer edge portion 31 (the outer portion of the two-dot chain line in FIG. 15) along the outer edge, and is inside the inner portion 32 (the inner portion of the two-dot chain line in FIG. 15) of this outer edge portion 31. As in the semiconductor substrate 1 according to the first embodiment, a plurality of cutting start region 9a extending in a direction parallel to the OF 15 and a plurality of cutting starting regions 9b extending in a direction perpendicular to the OF 15 are formed. . As described above, the cutting start regions 9 a and 9 b are formed in a lattice shape inside the inner portion 32, so that the inner portion 32 is partitioned into a large number of rectangular partitions 33.
In the manufacturing process of the semiconductor device, a functional element is formed for each partition 33, and then the semiconductor substrate 1 is cut along the cutting start regions 9a and 9b so that each partition 33 corresponds to an individual semiconductor chip. Will be.
And in the corner | angular part 33a by the side of the outer edge 31 of the division part 33 located in the outer edge part 31 side among the many division parts 33, as shown in FIG. 16, the cutting origin area | region 9a and the cutting origin area | region 9b cross | intersect. Is formed. That is, in the corner portion 33a, the cutting start area 9a ends beyond the cutting start area 9b, and the cutting start area 9b ends beyond the cutting start area 9a. In addition, “the partition portion 33 positioned on the outer edge portion 31 side among the many partition portions 33” means, in other words, “the partition portion 33 formed adjacent to the outer edge portion 31 among the many partition portions 33. It can also be said.
Next, a method for manufacturing the semiconductor substrate 1 according to the second embodiment will be described. As shown in FIG. 17, a mask 36 is prepared in which an opening 35 having a shape equivalent to the inner portion 32 of the semiconductor substrate 1 is formed. Then, a mask 36 is overlaid on the semiconductor substrate 1 so that the inner portion 32 is exposed from the opening 35. As a result, the outer edge 31 of the semiconductor substrate 1 is covered with the mask 36.
In this state, for example, by using the laser processing apparatus 100 described above, the laser beam is irradiated with the focusing point inside the semiconductor substrate 1 to form a melt processing region by multiphoton absorption inside the semiconductor substrate 1. Thus, the cutting origin regions 9a and 9b are formed at a predetermined distance from the laser light incident surface of the semiconductor substrate 1 (that is, the surface of the semiconductor substrate 1 exposed from the opening 35 of the mask 36).
At this time, the planned cutting lines 5 serving as the laser light scanning lines are set in a lattice pattern with the OF 15 as a reference. If the starting point 5a and the end point 5b of each planned cutting line 5 are positioned on the mask 36, the semiconductor substrate Thus, the laser beam is reliably applied to the inner portion 32 of the first laser beam under the same conditions. As a result, the melt processing region formed inside the inner portion 32 can be formed in almost the same state at any location, and it is possible to form the precise cutting start regions 9a and 9b.
In addition, without using the mask 36, the start point 5 a and the end point 5 b of each planned cutting line 5 are positioned in the vicinity of the boundary between the inner portion 32 and the outer edge portion 31 of the semiconductor substrate 1, and the laser is cut along each planned cutting line 5 It is also possible to form the cutting start regions 9a and 9b inside the inner portion 32 by irradiating light.
As described above, according to the semiconductor substrate 1 according to the second embodiment, functional elements are formed on the surface of the semiconductor substrate 1 in the semiconductor device manufacturing process for the same reason as the semiconductor substrate 1 according to the first embodiment. In addition, it is possible to prevent the functional element from being broken by cutting the semiconductor substrate 1 after the functional element is formed.
In addition, since the cutting start regions 9 a and 9 b are formed inside the inner portion 32 of the semiconductor substrate 1 and the cutting start regions 9 a and 9 b are not formed on the outer edge portion 31, the mechanical strength of the semiconductor substrate 1 as a whole. Will be improved. Therefore, it is possible to prevent the semiconductor substrate 1 from being unexpectedly cut in the transporting process of the semiconductor substrate 1 or the heating process for forming the functional element.
Further, in the corner portion 33a of the partition portion 33 located on the outer edge portion 31 side, the cutting starting point regions 9a and 9b are formed so as to intersect with each other, so that the corner portion 33a is also different from other portions of the partition portion 33. Similarly, the formation of the cutting starting point regions 9a and 9b is reliable and satisfactory. Therefore, it is possible to prevent chipping or cracking from occurring in the semiconductor chip corresponding to the partition portion 33 when the semiconductor substrate 1 is cut.
Further, as shown in FIG. 18, since the cutting start regions 9a and 9b are accommodated inside the semiconductor substrate 1 and are not exposed to the outside, the gas is generated when forming the melt processing regions constituting the cutting start regions 9a and 9b. Occurrence is also prevented.
Further, since the melt processing regions constituting the cutting start regions 9a and 9b are formed inside the semiconductor substrate 1, a gettering effect for capturing the impurities is expected, and impurities such as heavy metals are expected in the semiconductor device manufacturing process. Can be removed from the device active region. The same applies to the semiconductor substrate 1 according to the first embodiment.
[Embodiments of Semiconductor Chip and Semiconductor Device Manufacturing Method]
An embodiment of a semiconductor chip and a method for manufacturing a semiconductor device according to the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 19 is a perspective view of the semiconductor chip 21 according to the embodiment.
The semiconductor chip 21 according to the first embodiment is formed as follows. That is, using the semiconductor substrate 1 according to Example 1 or Example 2 described above, the laser mark 19 indicates the positions of the cutting start region 9a and the cutting start region 9b formed in the semiconductor substrate 1 in the semiconductor device manufacturing process. And a plurality of functional elements 23 are formed on the surface 3 of the semiconductor substrate 1 by patterning. Then, after an inspection process such as a probe test, the semiconductor substrate 1 is cut by applying a knife edge to the back surface 17 of the semiconductor substrate 1 along the cutting start region 9a and the cutting start region 9b based on the laser mark 19 and the OF 15. Then, the semiconductor chip 21 is obtained.
As shown in FIG. 15, the peripheral portion of the semiconductor chip 21 formed in this way is surrounded by the cutting surface 25, and the cutting starting point region 9 a or the cutting starting point region is formed on the cutting surface 25 of the end surface of the semiconductor chip 21. 9b. Since both the cutting start region 9a and the cutting start region 9b are formed by the melting processing region, the semiconductor chip 21 has the melting processing region on the cut surface 25.
As described above, according to the semiconductor chip 21 according to the embodiment, since the cut surface 25 is protected by the melt processing region, occurrence of chipping and cracking in the cut surface 25 can be prevented. In addition, since the peripheral portion of the semiconductor chip 21 is surrounded by the cut surface 25, the peripheral portion of the semiconductor chip 21 is surrounded by the melt processing region, thereby improving the bending strength of the semiconductor chip 21. it can.
As mentioned above, although embodiment of this invention was described in detail, it cannot be overemphasized that this invention is not limited to the said embodiment.
In the above embodiment, the laser mark and OF are provided on the surface of the semiconductor substrate as an identification mark for identifying the position of the cutting start region formed inside the semiconductor substrate.For example, a plurality of laser marks may be provided, Alternatively, an identification mark can be provided on the surface of the semiconductor substrate by various methods such as drawing a line.
Moreover, although the said embodiment was a case where a cutting | disconnection origin area | region was formed in the inside of a semiconductor substrate at the grid | lattice form, since a cutting | disconnection origin area | region is formed by laser processing, it is a cutting | disconnection origin on the line of arbitrary shapes. Regions can be formed.
Furthermore, although the semiconductor chip of the above embodiment has a peripheral portion surrounded by a cut surface, even if only a part of the peripheral portion is a cut surface, chipping and cracking on the cut surface is caused by the melt processing region. Generation | occurrence | production is prevented and the bending strength of a semiconductor chip will improve.
Industrial applicability
As described above, according to the present invention, the modified region by multiphoton absorption formed at the position of the condensing point of the laser beam by the irradiation of the laser beam is formed inside the semiconductor substrate. In other words, the modified region is formed inside the semiconductor substrate by causing the focal point of the laser beam to be aligned inside the semiconductor substrate and causing the phenomenon of multiphoton absorption at the position of the focal point. In the irradiation of laser light that can generate multiphoton absorption, the laser light is hardly absorbed on the surface of the semiconductor substrate, so that the surface of the semiconductor substrate does not melt. Therefore, in the semiconductor device manufacturing process, the functional element can be formed on the surface of the semiconductor substrate as usual.
Furthermore, according to the present invention, the cutting start region is formed inside the semiconductor substrate by the modified region. If a modified region is formed inside the semiconductor substrate, the semiconductor substrate cracks with a relatively small force starting from the modified region, so the semiconductor substrate is divided and cut along the cutting origin region with high accuracy. can do. Therefore, in the manufacturing process of the semiconductor device, the cutting process and the heat-melting process after forming the functional element as in the prior art are not required, and the functional element can be prevented from being broken by cutting the semiconductor substrate.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view of a semiconductor substrate during laser processing by the laser processing method according to the present embodiment.
2 is a cross-sectional view taken along line II-II of the semiconductor substrate shown in FIG.
FIG. 3 is a plan view of the semiconductor substrate after laser processing by the laser processing method according to the present embodiment.
4 is a cross-sectional view taken along line IV-IV of the semiconductor substrate shown in FIG.
FIG. 5 is a sectional view taken along line VV of the semiconductor substrate shown in FIG.
FIG. 6 is a plan view of a semiconductor substrate cut by the laser processing method according to the present embodiment.
FIG. 7 is a view showing a photograph of a cross section of a part of a silicon wafer cut by the laser processing method according to the present embodiment.
FIG. 8 is a graph showing the relationship between the wavelength of laser light and the transmittance inside the silicon substrate in the laser processing method according to the present embodiment.
FIG. 9 is a schematic configuration diagram of a laser processing apparatus according to the present embodiment.
FIG. 10 is a perspective view of the semiconductor substrate according to the first embodiment.
FIG. 11 is a cross-sectional view taken along line XI-XI of the semiconductor substrate shown in FIG.
12 is a sectional view taken along line XII-XII of the semiconductor substrate shown in FIG.
FIG. 13 is a view showing a photograph of a laser mark provided on the surface of the semiconductor substrate shown in FIG.
FIG. 14 is a flowchart for explaining the method of manufacturing the semiconductor substrate according to the first embodiment.
FIG. 15 is a plan view of the semiconductor substrate according to the second embodiment.
FIG. 16 is an enlarged view of a main part of the semiconductor substrate shown in FIG.
FIG. 17 is a plan view for explaining the method for manufacturing the semiconductor substrate shown in FIG.
18 is a cross-sectional view taken along line XVIII-XVIII of the semiconductor substrate shown in FIG.
FIG. 19 is a perspective view of the semiconductor chip according to the example.

Claims (16)

レーザ光の照射により当該レーザ光の集光点の位置で形成される多光子吸収による改質領域によって、切断起点領域が内部のみに形成されていることを特徴とする半導体基板。A semiconductor substrate characterized in that a cutting origin region is formed only inside by a modified region formed by multiphoton absorption formed at a position of a condensing point of the laser beam by irradiation of the laser beam. 集光点におけるピークパワー密度が1×10(W/cm)以上で且つパルス幅が1μs以下の条件でのレーザ光の照射により当該レーザ光の集光点の位置で形成される溶融処理領域を含む改質領域によって、切断起点領域が内部のみに形成されていることを特徴とする半導体基板。Melting process formed at the position of the laser beam condensing point by irradiation with laser light under conditions where the peak power density at the condensing point is 1 × 10 8 (W / cm 2 ) or more and the pulse width is 1 μs or less. A semiconductor substrate, wherein a cutting starting region is formed only inside by a modified region including a region. レーザ光の照射により当該レーザ光の集光点の位置で形成される改質領域によって、切断起点領域が内部のみに形成されていることを特徴とする半導体基板。A semiconductor substrate characterized in that a cutting start region is formed only inside by a modified region formed at the position of a condensing point of the laser beam by irradiation of the laser beam. 前記改質領域は、溶融処理した領域であることを特徴とする請求項3記載の半導体基板。  4. The semiconductor substrate according to claim 3, wherein the modified region is a melt-processed region. 外縁に沿った外縁部を有する半導体基板であって前記半導体基板における前記外縁部の内側部分の内部のみには改質領域によって切断起点領域が形成されていることを特徴とする半導体基板。 A semiconductor substrate which have a outer portion along the outer edge, the semiconductor substrate wherein only within the inner portion of the outer edge portion of the semiconductor substrate, characterized in that the cutting start region by modified regions are formed. 前記切断起点領域は格子状に形成されており、
前記切断起点領域により仕切られた区画部のうち、前記外縁部側に位置する前記区画部の角部分においては、前記切断起点領域が交差して形成されていることを特徴とする請求項5記載の半導体基板。
The cutting origin region is formed in a lattice shape,
6. The cutting starting point region is formed so as to intersect at a corner portion of the dividing portion located on the outer edge side among the partitioning portions partitioned by the cutting starting point region. Semiconductor substrate.
前記半導体基板の表面には、前記半導体基板の内部に形成された前記切断起点領域の位置を識別するための識別マークが設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項記載の半導体基板。  The identification mark for identifying the position of the said cutting | disconnection origin area | region formed in the inside of the said semiconductor substrate is provided in the surface of the said semiconductor substrate. The semiconductor substrate as described. 半導体基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射することにより、前記半導体基板の内部のみに多光子吸収による改質領域を形成し、当該改質領域を切断起点領域として前記半導体基板の切断をすることで形成され、
前記切断による切断面に前記改質領域を有している、
ことを特徴とする半導体チップ。
By irradiating a laser beam with a focusing point inside the semiconductor substrate, a modified region by multiphoton absorption is formed only inside the semiconductor substrate, and the modified region is used as a cutting origin region of the semiconductor substrate. Formed by cutting,
Having the modified region on the cut surface by the cutting,
A semiconductor chip characterized by that.
半導体基板の内部に集光点を合わせて、集光点におけるピークパワー密度が1×10(W/cm)以上で且つパルス幅が1μs以下の条件でレーザ光を照射することにより、前記半導体基板の内部のみに溶融処理領域を含む改質領域を形成し、当該溶融処理領域を含む改質領域を切断起点領域として前記半導体基板の切断をすることで形成され、
前記切断による切断面に、前記溶融処理領域を含む改質領域を有している、
ことを特徴とする半導体チップ。
By aligning the condensing point inside the semiconductor substrate and irradiating the laser beam under conditions where the peak power density at the condensing point is 1 × 10 8 (W / cm 2 ) or more and the pulse width is 1 μs or less, Formed by forming a modified region including a melt treatment region only inside the semiconductor substrate, and cutting the semiconductor substrate using the modified region including the melt treatment region as a cutting origin region,
In the cut surface by the cutting, it has a modified region including the melting treatment region,
A semiconductor chip characterized by that.
半導体基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射することにより、前記半導体基板の内部のみに改質領域を形成し、当該改質領域を切断起点領域として前記半導体基板の切断をすることで形成され、
前記切断による切断面に前記改質領域を有している、
ことを特徴とする半導体チップ。
Forming a modified region only inside the semiconductor substrate by aligning a condensing point inside the semiconductor substrate and irradiating the laser beam, and cutting the semiconductor substrate using the modified region as a cutting origin region Formed with
Having the modified region on the cut surface by the cutting,
A semiconductor chip characterized by that.
前記改質領域は、溶融処理した領域であることを特徴とする請求項10記載の半導体チップ。  The semiconductor chip according to claim 10, wherein the modified region is a melt-processed region. 溶融処理領域を含む改質領域が端面に形成されていることを特徴とする半導体チップ。  A semiconductor chip, wherein a modified region including a melt-treated region is formed on an end face. 半導体基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射し、前記半導体基板の内部に多光子吸収による改質領域を形成し、この改質領域によって、前記半導体基板の切断予定ラインに沿って前記半導体基板のレーザ光入射面から所定距離内側に切断起点領域を形成する工程と、
前記切断起点領域を形成する工程後、前記半導体基板に機能素子を形成する工程と、
前記機能素子を形成する工程後、前記切断起点領域に沿って前記半導体基板を切断する工程と、
を備えることを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
A semiconductor substrate is irradiated with a laser beam with a converging point aligned, and a modified region by multiphoton absorption is formed inside the semiconductor substrate, and along the planned cutting line of the semiconductor substrate by the modified region Forming a cutting origin region on a predetermined distance from the laser light incident surface of the semiconductor substrate;
After the step of forming the cutting start region, forming a functional element on the semiconductor substrate;
After the step of forming the functional element, the step of cutting the semiconductor substrate along the cutting start region,
A method for manufacturing a semiconductor device, comprising:
半導体基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射し、前記半導体基板の内部に改質領域を形成し、この改質領域によって、前記半導体基板の切断予定ラインに沿って前記半導体基板のレーザ光入射面から所定距離内側に切断起点領域を形成する工程と、
前記切断起点領域を形成する工程後、前記半導体基板に機能素子を形成する工程と、
前記機能素子を形成する工程後、前記切断起点領域に沿って前記半導体基板を切断する工程と、
を備えることを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
The semiconductor substrate is irradiated with a laser beam with a focusing point aligned, and a modified region is formed inside the semiconductor substrate. By the modified region, along the planned cutting line of the semiconductor substrate, the semiconductor substrate A step of forming a cutting start region inside a predetermined distance from the laser light incident surface;
After the step of forming the cutting start region, forming a functional element on the semiconductor substrate;
After the step of forming the functional element, the step of cutting the semiconductor substrate along the cutting start region,
A method for manufacturing a semiconductor device, comprising:
レーザ光の照射により当該レーザ光の集光点の位置で形成される改質領域によって切断起点領域が内部に形成された半導体基板に、機能素子を形成する工程と、
前記機能素子を形成する工程後、前記切断起点領域に沿って前記半導体基板を切断する工程と、
を備えることを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
Forming a functional element on a semiconductor substrate in which a cutting origin region is formed inside by a modified region formed at a position of a condensing point of the laser beam by irradiation of the laser beam;
After the step of forming the functional element, the step of cutting the semiconductor substrate along the cutting start region,
A method for manufacturing a semiconductor device, comprising:
前記改質領域は、溶融処理した領域であることを特徴とする請求項13〜15のいずれか一項記載の半導体デバイスの製造方法。  16. The method of manufacturing a semiconductor device according to claim 13, wherein the modified region is a melt-processed region.
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