JP4505776B2 - 遺伝子検出システム、これを備えた遺伝子検出装置、検出方法、並びに遺伝子検出用チップ - Google Patents
遺伝子検出システム、これを備えた遺伝子検出装置、検出方法、並びに遺伝子検出用チップ Download PDFInfo
- Publication number
- JP4505776B2 JP4505776B2 JP2001012415A JP2001012415A JP4505776B2 JP 4505776 B2 JP4505776 B2 JP 4505776B2 JP 2001012415 A JP2001012415 A JP 2001012415A JP 2001012415 A JP2001012415 A JP 2001012415A JP 4505776 B2 JP4505776 B2 JP 4505776B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- probe
- electrode
- temperature
- gene
- detection system
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01L—CHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
- B01L3/00—Containers or dishes for laboratory use, e.g. laboratory glassware; Droppers
- B01L3/50—Containers for the purpose of retaining a material to be analysed, e.g. test tubes
- B01L3/508—Containers for the purpose of retaining a material to be analysed, e.g. test tubes rigid containers not provided for above
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01L—CHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
- B01L7/00—Heating or cooling apparatus; Heat insulating devices
- B01L7/52—Heating or cooling apparatus; Heat insulating devices with provision for submitting samples to a predetermined sequence of different temperatures, e.g. for treating nucleic acid samples
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J2219/00—Chemical, physical or physico-chemical processes in general; Their relevant apparatus
- B01J2219/00274—Sequential or parallel reactions; Apparatus and devices for combinatorial chemistry or for making arrays; Chemical library technology
- B01J2219/00277—Apparatus
- B01J2219/00495—Means for heating or cooling the reaction vessels
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J2219/00—Chemical, physical or physico-chemical processes in general; Their relevant apparatus
- B01J2219/00274—Sequential or parallel reactions; Apparatus and devices for combinatorial chemistry or for making arrays; Chemical library technology
- B01J2219/00583—Features relative to the processes being carried out
- B01J2219/00603—Making arrays on substantially continuous surfaces
- B01J2219/00653—Making arrays on substantially continuous surfaces the compounds being bound to electrodes embedded in or on the solid supports
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J2219/00—Chemical, physical or physico-chemical processes in general; Their relevant apparatus
- B01J2219/00274—Sequential or parallel reactions; Apparatus and devices for combinatorial chemistry or for making arrays; Chemical library technology
- B01J2219/0068—Means for controlling the apparatus of the process
- B01J2219/00702—Processes involving means for analysing and characterising the products
- B01J2219/00704—Processes involving means for analysing and characterising the products integrated with the reactor apparatus
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01L—CHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
- B01L2300/00—Additional constructional details
- B01L2300/06—Auxiliary integrated devices, integrated components
- B01L2300/0627—Sensor or part of a sensor is integrated
- B01L2300/0636—Integrated biosensor, microarrays
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01L—CHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
- B01L2300/00—Additional constructional details
- B01L2300/06—Auxiliary integrated devices, integrated components
- B01L2300/0627—Sensor or part of a sensor is integrated
- B01L2300/0645—Electrodes
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01L—CHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
- B01L2300/00—Additional constructional details
- B01L2300/08—Geometry, shape and general structure
- B01L2300/0809—Geometry, shape and general structure rectangular shaped
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01L—CHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
- B01L2300/00—Additional constructional details
- B01L2300/18—Means for temperature control
- B01L2300/1805—Conductive heating, heat from thermostatted solids is conducted to receptacles, e.g. heating plates, blocks
- B01L2300/1822—Conductive heating, heat from thermostatted solids is conducted to receptacles, e.g. heating plates, blocks using Peltier elements
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Clinical Laboratory Science (AREA)
- Hematology (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遺伝子検出システム、これを備えた遺伝子検出装置、検出方法、並びに遺伝子検出用チップに関し、特に、ハイブリダイゼーションによる遺伝子検出を高感度かつ高速に行うための遺伝子検出システム等に関する。
【0002】
【従来の技術】
遺伝子の検出は、ターゲットである目的遺伝子とプローブとをハイブリダイゼーションさせ、各種のシグナルを検出して行われる。このハイブリダイゼーションは、遺伝子の相補的な塩基配列同士が特異的に結合する(ハイブリダイズする)性質を利用し、目的遺伝子の配列を検出する方法であり、サザンハイブリダイゼーションやDNAマイクロアレイ等に応用されている技術である。
【0003】
このハイブリダイゼーションによる二本鎖形成状態は、環境温度に依存する。二本鎖形成DNAは温度によって結合力が変化し、ある特定の温度(Tx)より高い温度では解離し、一本鎖状態へと移行する。この特定の温度はプローブを構成する4種の塩基含有率、塩基数などのプローブ条件と、溶液の塩濃度などの環境条件によってきまり、プローブ毎の固有値が与えられることとなる。この温度Txにおいてはプローブと完全な相補的配列を有する遺伝子のみがプローブと二本鎖を形成する。
【0004】
一方、ターゲット遺伝子の配列にプローブと相補的でない塩基数が増えるに従って、このTxは低下する。これより、ハイブリダイゼーション法で微小な塩基配列の変異を検出するためには、温度をコントロールして測定を行うことが重要である。
【0005】
従来の遺伝子検出装置においては、外側が断熱材で被覆された容器の中に、目的遺伝子が溶解した溶液を注入した後、当該溶液をTxより所定温度低く保った状態でハイブリダイゼーションさせ、その後、ペルチェ素子等を用いてこの溶液を加熱し溶液の温度をTxに保った状態で検出するか、あるいは温度がTxである洗浄液によって二本鎖を洗浄した後に検出していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の遺伝子検出装置においては、容器の中に注入された溶液全体を加熱又は冷却する必要があったため、加熱又は冷却する溶液の量が多く、目的とする温度へ到達する時間が長くなり、検出に時間がかかるという問題がある。
【0007】
また、従来の遺伝子検出装置は、容器の中に注入された溶液のみを加熱あるいは冷却するものであるため、溶液とは接していないプローブ固定担体の部分の表面から放熱ないし吸熱現象が生ずることにより、プローブ固定担体の溶液と接している部分の表面の温度を適切にコントロールできないという問題がある。特に、プローブ固定担体が熱伝導率の高い素材からなる場合には、温度をコントロールすることが困難となる。
【0008】
また、SNP(Single nucleotide polymorphism)等の検出では、二本鎖形成状態の至適温度Txを正確に設定する必要があるが、従来の遺伝子検出装置のように溶液全体を加熱ないし冷却するものでは、微妙に温度を調整することが困難であるという問題がある。
【0009】
さらに、従来の遺伝子検出装置は、溶液の温度を制御しているため、一回の検出では一種類の温度しか設定できない。プローブ固定担体側に異なる遺伝子配列を有する複数のプローブを固定した場合には、それぞれのプローブに対して固有のTxは異なるので、一回の検出で複数の温度を設定することは不可能である。したがって、複数のプローブを固定した場合には、Txをその都度変えて検出をしなければならないために検出に一層時間がかかるという問題がある。
【0010】
本発明は、上記従来の問題点を解決することを目的とするものであり、高感度かつ高速大量(ハイスループット)に遺伝子を検出でき、信頼性のある解析が可能な遺伝子検出システム、遺伝子検出装置、検出方法、並びに遺伝子検出用チップを提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、目的遺伝子をプローブとハイブリダイゼーションさせて検出する遺伝子検出システムであって、プローブが固定されるプローブ固定担体と、前記プローブ固定担体のプローブを固定する面とは異なる他の箇所に接触して配置された加熱冷却手段と、を備えたことを特徴とする遺伝子検出システムを提供する。
【0012】
プローブ固定担体のプローブを固定する面とは異なる他の箇所に接触し、とは、加熱冷却手段がプローブ固定担体のプローブ固定面と反対の面に接触して配置されていてもよいし、プローブ固定担体の側面に接触して配置されていてもよい、との意味である。
【0013】
プローブとは、目的遺伝子を探索する探索子の意味である。プローブとしては、目的遺伝子と相補的な塩基対部分を有する遺伝子が用いられ、具体的には、同一の又は異なる遺伝子配列を有する複数のPCR産物、オリゴヌクレオチド、mRNA、cDNA、PNA(peptidic nucleic acid)、又はLNA(locked nucleic acid;Proligo LLC社商標)等が用いられる。
【0014】
本発明では、加熱冷却手段によりプローブ固定担体を加熱及び冷却のうち少なくともいずれかを行って、溶液中に浸漬されたプローブ固定担体の表面近傍の溶液のみの温度をコントロールするので、温度コントロールする容積が微量でありTxへ到達する時間も大幅に短縮され、高感度かつ高速に検出を行なうことができる。
【0015】
なお、二本鎖形成状態の至適温度Txは、融解温度(Tm)であってもよい。また、Txは融解温度(Tm)よりも低温の所定温度であってもよい。
【0016】
また、本発明は、前記加熱冷却手段は、前記プローブ固定担体のプローブを固定する面とは反対の面に接触して配置された均熱部材と、さらに均熱部材に接触して配置された加熱冷却素子と、を備えてなる遺伝子検出システムを提供する。
【0017】
加熱冷却手段は、加熱のみを行なう手段であっても、冷却のみを行なう手段であっても、加熱及び冷却を行なう手段であっても、いずれでもよい。したがって、加熱冷却素子は、温度調整素子として機能するものであれば特に限定されず、加熱素子であっても、冷却素子であっても、加熱及び冷却を行なう素子であっても、いずれでもよい。
【0018】
均熱部材は、プローブ固定担体の温度を均一に制御するために、プローブ固定担体と加熱冷却手段との間に介設される。この均熱部材は、加熱冷却手段が加熱を行なう際には集熱板として作用し、加熱冷却手段が冷却を行なう際には放熱板として作用する。
【0019】
また、本発明は、前記均熱部材の熱容量は、前記プローブ固定担体の熱容量より大きいことを特徴とする遺伝子検出システムを提供する。
【0020】
均熱部材ないしプローブ固定担体の熱容量は、それぞれを構成する素材の比熱およびその質量から求められる。均熱部材の熱容量が、プローブ固定担体の熱容量より大きいことにより、加熱冷却手段からプローブ固定担体へ熱流束が必要以上に流れることを防止することができ、プローブ固定担体の温度が均一に保たれる。また、プローブ固定担体の温度が急激に上昇する結果生じるオーバーシュートを防ぎ、ゆっくりとした温度コントロールをすることも可能となる。特に、プローブ固定担体が複数ある場合において、プローブ固定担体の温度抵抗がばらついても、プローブ固定担体の温度を均一に保つことができる。
【0021】
また、本発明は、前記均熱部材は、当該均熱部材の温度を計測する温度センサーを備えており、当該温度センサーにより計測した温度に基づいて前記加熱冷却素子の駆動を制御することを特徴とする遺伝子検出システムを提供する。
【0022】
温度センサーによる計測温度に基づいて加熱冷却素子を駆動させ、目標温度(Tx)となるように制御すれば、正確かつ迅速にプローブ固定部位近傍の溶液のみをTxとすることができる。また、所定の目標温度設定手段により、目標温度を設定して、計測温度と目標温度との差をなくすように加熱冷却素子を自動的に駆動させフィードバック制御すれば、より正確かつ迅速にプローブ固定部位近傍溶液の温度を制御することができる。なお、プローブ固定担体の表面部又は全部が熱伝導性の高い素材から構成されている場合には、均熱部材、プローブ固定担体、及びプローブ固定部位近傍溶液のすべてを同一の温度であると近似することができる。
【0023】
前記加熱冷却素子は、ペルチェ素子又はヒータであってもよい。
【0024】
また、本発明は、前記プローブ固定担体の一部又は全部が目的遺伝子を含む溶液に浸漬した状態において、前記加熱冷却手段と目的遺伝子を含む溶液との間で、プローブ固定担体を介して熱流束が伝達するように構成したことを特徴とする遺伝子検出システムを提供する。
【0025】
本発明では、プローブ固定担体の一部又は全部が目的遺伝子を含む溶液に浸漬した状態において、加熱冷却手段とプローブ固定担体との間、並びにプローブ固定担体と目的遺伝子を含む溶液との間で熱流束が伝達するので、溶液中に浸漬されたプローブ固定担体の表面近傍の溶液のみを温度コントロールすることができる。ここで、熱流束とは正の熱流束と負の熱流束との両方を意味する。すなわち、加熱冷却手段が加熱を行なう場合には、正の熱流束が加熱冷却手段からプローブ固定担体へ伝達し、さらにプローブ固定担体から溶液へと伝達する。一方、加熱冷却手段が冷却を行なう場合には、負の熱流束が加熱冷却手段からプローブ固定担体へ伝達し(熱がプローブ固定担体から加熱冷却手段へ伝達し)、さらに負の熱流束がプローブ固定担体から溶液へ伝達する(熱が溶液からプローブ固定担体へ伝達する)。熱流束が溶液中へ伝達している際には、プローブ固定担体の表面近傍に薄い温度境界層が形成される。この温度境界層では急激な温度分布が形成され、プローブ固定担体の表面近傍のみがプローブ固定担体の温度とほぼ同一温度となる。本発明では、ハイブリダイゼーションにおいて溶液全体を温度コントロールする必要がなく、プローブ固定部位近傍の溶液のみを温度コントロールすれば足り、温度コントロールする容積が微量であるため、Txへ到達する時間も大幅に短縮され、高感度かつ高速に検出を行なうことができる。
【0026】
前記プローブ固定担体は、熱伝導率が30W/m・K以上の素材からなることが好ましい。熱伝導率が30W/m・K以上であると、熱流束が加熱冷却手段と溶液との間でプローブ固定担体を介して適切に伝達し、プローブ固定部位近傍が好適に温度コントロールされる。プローブ固定担体の熱伝導率が300W/m・K以上であると、さらに好ましく熱流束が伝達されプローブ固定部位近傍がより好適に温度コントロールされる。
【0027】
また、本発明は、前記プローブ固定担体は、プローブが固定される電極と、当該電極を支持する電極基盤と、からなる遺伝子検出システムを提供する。
【0028】
本発明においても、電極の一部又は全部が目的遺伝子を含む溶液に浸漬した状態において、熱流束が、加熱冷却手段から電極基盤へ、電極基盤から電極へ、電極表面から目的遺伝子を含む溶液へと流れ、溶液中に浸漬された電極の表面近傍の溶液のみを温度コントロールすることができるので、高感度かつ高速に遺伝子を検出することができる。
【0029】
また、本発明では、電極に固定したプローブを電気化学的に検出することにより、より高感度に遺伝子を検出することができる。
【0030】
前記電極は、周面が断熱材で被覆されてなり、前記加熱冷却手段からの熱流束が電極基盤を介して電極端面から目的遺伝子を含む溶液に流れるように構成してもよい。電極の周面からは熱が放熱ないし吸熱しないようにしながら、電極の端面近傍の溶液のみを温度コントロールすることにより、より高感度かつ高速に検出することができる。
【0031】
電極は、ピン状であることが好ましい。また、電極は1つであっても、複数の電極がマトリックス状ないしアレイ状に配列されていても、いずれでもよい。電極を被覆する断熱材としては、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)又はPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)が好ましい。
【0032】
前記電極は少なくともその表面に熱伝導率が30W/m・K以上の素材からなる部分を備え、前記電極基盤は熱伝導率が30W/m・K以上の素材からなることが好ましい。電極の少なくとも表面に所定素材からなる部分を備え、とは、電極の表面が所定素材でコーティングされていてもよいし、電極自身が所定素材で構成されていてもよい意味である。電極の表面の一部のみが所定素材でコーティングされていてもよいが、この場合は、電極基盤から流れてきた熱流束が、電極表面のコーティング部分を介して目的遺伝子を含む溶液へ流れるように構成する必要がある。電極基盤の熱伝導率が30W/m・K以上であると、熱流束が加熱冷却手段から電極基盤、電極を介して溶液へ適切に伝達し、プローブ固定部位近傍が好適に温度コントロールされる。電極および電極基盤の熱伝導率が300W/m・K以上であると、さらに好ましく熱流束が伝達されプローブ固定部位近傍がより好適に温度コントロールされる。
【0033】
前記電極は少なくともその表面に金、銀又は銅からなる部分を備え、前記電極基盤はセラミックスからなることが好ましい。
【0034】
上記においては、前記電極は複数の電極からなっていてもよい。
【0035】
また、本発明は、前記電極は複数の電極からなり、それぞれに複数の種類のプローブが固定されていてもよく、前記電極基盤は当該複数の電極をそれぞれ支持する複数の電極基盤からなり、前記加熱冷却手段は、前記複数の電極基盤の温度をそれぞれ独立して制御することを特徴とする遺伝子検出システムを提供する。
【0036】
本発明のように電極基盤および電極を複数設け、それぞれの電極に複数の種類のプローブを固定し、電極基盤の温度を独立して制御することにより、一回の検出で複数のTxをそれぞれ独立に設定することができる。それぞれ異なるTxを持つプローブのハイブリッド状態を各至適温度で一斉に検出することができる。
【0037】
本発明は、上記の遺伝子検出システムと、前記加熱冷却手段を駆動制御する制御手段と、を備えた遺伝子の検出装置を提供する。
【0038】
本発明は、上記遺伝子検出システムを用いた遺伝子の検出方法であって、前記加熱冷却手段を駆動させて前記プローブ固定担体を所望の温度に調節し、目的遺伝子をプローブとハイブリダイゼーションさせて形成された二本鎖を電気化学的に検出することを特徴とする遺伝子の検出方法を提供する。
【0039】
本方法では、加熱冷却手段によりプローブ固定担体の表面近傍の溶液のみの温度をコントロールするので、高感度かつ高速に検出を行なうことができる。
【0040】
本発明は、上記遺伝子検出システムを用いた遺伝子の検出方法であって、目的遺伝子をプローブとハイブリダイゼーションさせて二本鎖を形成させる過程と、前記加熱冷却手段を駆動させて前記プローブ固定担体の温度を変化させながら電極反応の応答を計測し、当該温度と電極反応の応答との関係から、前記二本鎖を検出する過程と、を有することを特徴とする遺伝子の検出方法を提供する。プローブ固定担体の温度を変化させながらとは、上昇させながらでも下降させながらでもいずれでもよい。
【0041】
本方法では、プローブ固定担体の温度(その表面近傍の溶液のみの温度)を一定に保つことなく変化させながら電極反応の応答を計測し二本鎖を検出できるので、温度が変化して至適温度となるタイミングを正確にとらえて高感度に検出することができる。また、複数の電極のそれぞれに複数の種類のプローブが固定されている場合には、プローブ固定担体の温度(その表面近傍の溶液のみの温度)を変化させながら電極反応の応答を計測することにより、特定の温度となったときにこれを至適温度とする特定二本鎖を検出し、さらに温度を変化させ別の温度となったときにこれを至適温度とする別の二本鎖を検出する、というように、各至適温度となるタイミングを正確にとらえてこれらを一斉に高感度に検出することができる。
【0042】
本発明は、前記検出方法であって、前記プローブ固定担体の温度を変化させながら電極反応の応答を連続的に計測することを特徴とする遺伝子の検出方法を提供する。本方法では、温度を変化させながら、各電極それぞれの電極反応の応答を連続的にスキャンすることにより、電流値変化を計測して高感度かつ高速に遺伝子を検出することができる。なお、電極反応の応答の連続的な計測には、所定の時間間隔で周期的に電極反応の応答をサンプリングする場合も含まれる。
【0043】
本発明は、前記検出方法であって、前記プローブには、当該プローブの塩基配列とフルマッチするDNAと、当該プローブの塩基配列とミスマッチ部分を有するDNAと、がハイブリダイゼーションされてなり、前記プローブ固定担体の温度を変化させながら電極反応の応答を連続的に計測することにより、フルマッチするDNAとミスマッチ部分を有するDNAとの存在割合を検出することを特徴とする遺伝子の検出方法を提供する。フルマッチとは、全ての塩基が相補的であるとの意味である。ミスマッチ部分を有するとは、1塩基のみがミスマッチであるSNPであってもよいし、2塩基以上がミスマッチであるものであってもよいとの意味である。本方法では、温度を変化させながら、各電極それぞれの電極反応の応答を連続的にスキャンすることにより、フルマッチDNAの解離状態およびミスマッチDNAの解離状態が分かり、これにより各存在割合を定量的に検出することができる。
【0044】
前記検出方法においては、前記加熱冷却手段を駆動させて前記プローブ固定担体の温度を連続的に変化させながら電極反応の応答を計測してもよい。又は、前記加熱冷却手段を駆動させて前記プローブ固定担体の温度をステップ状に変化させながら電極反応の応答を計測してもよい。ステップ状に変化とは、一定時間一定温度を保った後、温度を所定量変化させさらに一定時間その温度を保つという過程を繰り返して温度を上昇又は下降させる意味である。
【0045】
本発明は、プローブが固定される電極と、当該電極を支持する電極基盤と、当該電極基盤の前記電極を支持する面とは反対の面に接触して配置された均熱部材と、を備えてなり、前記均熱部材は、均熱部材の温度を計測する温度センサーを備えることを特徴とする遺伝子の検出用チップを提供する。
【0046】
本チップは、例えば、遺伝子の発現量、塩基配列、一塩基置換SNP、数塩基置換、点突然変異、転座、欠損、増幅、又はトリプレットリピートを検出したり、遺伝子診断に有用である。前記電極は複数のピン電極からなっていてもよい。
【0047】
【発明の実施の形態】
本発明に係る遺伝子検出システム、これを備えた遺伝子検出装置、検出方法、並びに遺伝子検出用チップの実施の形態を図面を参照しながら以下に説明する。なお、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
【0048】
(第1の実施の形態に係る遺伝子検出システム)
図1は、本発明に係る遺伝子検出システムの構造を簡潔に示す一部断面図である。図1において、遺伝子検出システム10は、電極を支持する電極基盤15と、電極基盤15に植設された複数のピン形状の電極11と、電極の周面を被覆する断熱材12と、直方体状をなし上部が開放された容器13と、容器内に注入された目的遺伝子を含む溶液14と、加熱冷却手段21と、を備えている。容器13は断熱性の素材からなる。
【0049】
加熱冷却手段21は、電極基盤の電極を支持する面とは反対の面に接触して配置された均熱部材16と、さらに均熱部材に接触して配置されたペルチェ素子17と、ペルチェ素子の熱を放熱するためにペルチェ素子に接触して配置されたヒートシンク18と、を備えている。均熱部材16は、温度センサー19を備えている。ペルチェ素子17及び温度センサー19には、後述するコントローラが接続されている。
【0050】
電極11はピンの表面を金でメッキして構成されており、電極基盤15はセラミックスからなる。断熱材12は、PEEKからなる。
【0051】
各電極11には同一の遺伝子配列を有するプローブが固定されている。プローブとしては、生物試料から抽出した遺伝子を制限酵素で切断し、電気泳動による分離などで精製した遺伝子、あるいは化学合成したDNAのいずれもが用いられる。プローブの配列は予め決定しておくことが好ましい。プローブの配列は周知の手法を用いて決定される。
【0052】
プローブを電極に固定化する方法としては、公知の方法が用いられる。例えば、電極が金である場合、プローブ本体にチオール基(SH基)を導入し、金と硫黄との金―硫黄配位結合を介してプローブが電極に結合される。プローブ本体にチオール基を導入する方法としては、Mizuo MAEDA,Koji NAKANO,Shinji UCHIDA,and Makoto TAKAGI,Chemistry Letters,1805−1808(1994)あるいはB.A.Connolly,Nucleic Acids Rs.,13,4484(1985)に記載されている。上記の方法で得られるチオール基を有するプローブを金電極に滴下し、低温下(例えば4℃)で、数時間放置することにより、プローブが金電極に固定化される。
【0053】
なお、他の方法として、グラシーカーボンを過マンガン酸カリウムで酸化することにより電極表面にカルボン酸を導入し、プローブに修飾されたアミノ基とアミド結合を形成させて固定化し得る。グラシーカーボンへの固定化は、Kelly M.Millan and Susan R.Mikkelsen,Analitical Chemistry65,2317−2323(1993)に記載されている。また、電極の表面に金メッキをする前の前処理方法やSH−金結合に関しては、例えばJ.Am.Chem.Soc 111号P321〜 1989年 C.D.Bain著や、Anal.Chem.70号P2396〜1998年 JJ.Gooding著に記載がある。
【0054】
(第1の実施の形態に係る遺伝子検出システムを用いた検出方法)
図1に示した遺伝子検出システムを用いた検出方法について、図2及び図3に基づき説明する。
【0055】
図2はコントローラ20と、ペルチェ素子17及び温度センサー19との関係を示すブロック図であり、図3は図2のコントローラ20の処理動作を示すフローチャートである。
【0056】
図2に示すように、コントローラ20は、出力側端子31と、入力側端子32と、当該出力側端子31及び入力側端子32に接続されたマイクロコンピュータシステム等によって構成される温度制御部33と、当該温度制御部33に接続された目標温度入力手段34と、を備えている。温度センサー19は、入力側端子32に接続されている。ペルチェ素子17は、出力側端子31に接続されている。目標温度入力手段34に目標温度を入力すると、温度制御部33に目標温度Txが設定されるようになっている。温度制御部33は、目標温度(Tx)と入力側端子32から入力された計測温度(T)とを比較し、その結果に応じてペルチェ素子17の電流をオンオフしたり、電流の方向を切り換えるべく、処理信号を出力側端子31へ送る。
【0057】
以下に、図3のフローチャートを参照して具体的に説明する。
【0058】
まず、目標温度入力手段34に目標温度(Tx)及びハイブリダイゼーションさせる時間(Δt)を入力して、温度制御部33のメモリに目標温度Tx及び時間Δtを設定する。そして、検出処理を開始させると(S1)、温度制御部33は、温度センサー32の計測温度(T)を読み込み、計測温度Tが目標温度Txと等しいか否かを判断する(S2)。計測温度Tと目標温度Txとが等しくない場合には、温度制御部33は計測温度Tが目標温度Txより小さいか否かを判断する(S4)。
【0059】
計測温度Tが目標温度Txより小さい場合(T<Tx)には、ペルチェ素子17の配線Aを通電し(S5)、正の熱流束をペルチェ素子17から均熱部材16を介して電極基盤15及び電極11へ伝達させ、電極表面近傍の溶液を加熱する。計測温度Tが目標温度Txと等しい場合(T=Tx)には、ペルチェ素子17をオフにする(S3)。
【0060】
計測温度Tが目標温度Txより大きい場合(T>Tx)には、ペルチェ素子17の配線Bを通電し(S6)、負の熱流束をペルチェ素子17から均熱部材16を介して電極基盤15及び電極11へ伝達させ、電極表面近傍の溶液を冷却する。
【0061】
このように、温度制御部33は温度センサー19の計測温度に基づいてペルチェ素子17をフィードバック制御して、計測温度Tを目標温度Txに維持する。
【0062】
このとき、均熱部材16があるので、電極基盤15の温度が均一に保たれ、各電極11の表面へも同じ熱量の熱流束が伝達されることになる。電極基盤15および電極11は熱伝導率が高い素材から構成されているので、温度センサー19により計測される均熱部材16の温度と、電極表面の温度とは実質的に同一となる。加熱又は冷却は、温度センサー19の計測温度が連続的に変化するように調節しながら行なう。
【0063】
計測温度Tが目標温度Txになった状態においては、溶液中に浸漬された電極の先端部近傍の溶液の部分のみが目標温度Txとなっている。このT=Txの条件下で、プローブと相補的な配列を有する目的遺伝子がハイブリダイゼーションされ、二本鎖が形成される。温度制御部の処理動作を、計測温度Tが目標温度Txになったときにタイマーを起動させ、Δtが経過した際にハイブリダイゼーションの終了をアラームで知らせる等の構成としてもよい。ハイブリダイゼーションが終了した後、各種の電気的シグナルを検出して目的遺伝子の配列の検出を行なう。
【0064】
上記のようにして、ハイブリダイゼーションさせるので、目標温度Txにまで加熱又は冷却するかあるいは目標温度Txに維持する溶液の容積が微量で足り、高感度かつ高速に検出を行なうことができる。
【0065】
なお、目的遺伝子を含む溶液の調製方法およびハイブリダイゼーションの方法は周知の方法を用いる。
【0066】
本実施の形態においては、コントローラによりペルチェ素子を駆動制御する場合について説明したが、ペルチェ素子及びヒートシンクの双方をコントローラにより駆動制御するように構成してもよい。
【0067】
(第1の実施の形態に係る遺伝子検出システムを用いた他の検出方法)
図1に示した遺伝子検出システムを用いた他の検出方法について、図4に基づいて説明する。図4は本検出例を示す温度に対する検出電流値の関係を示す概念図である。
【0068】
図4に示すように、プローブ固定担体の温度を上昇させながら、連続的に検出電流値を計測する。図4(a)に示すように、プローブにフルマッチDNAのみがハイブリダイゼーションされた場合、温度センサーの計測温度TAにおいて検出電流値が大きく変化する。図4(b)に示すようにフルマッチDNAとミスマッチDNAとの双方がハイブリダイゼーションされた場合、フルマッチDNAに起因する電流値変化以外に、ミスマッチDNAに起因する電流値変化が計測温度TBにおいて生ずる。計測温度TAにおける電流値変化および計測温度TBにおける電流値変化を計測することにより、プローブにハイブリダイゼーションされたDNAにおける、フルマッチDNAおよびミスマッチDNAの存在割合(存在量の比)を各電極それぞれについて算出することができる。
【0069】
(第2の実施の形態に係る遺伝子検出システム及びこれを用いた検出)
本実施の形態では、各電極にはそれぞれ異なる遺伝子配列を有するプローブが固定されている点が上記第1の実施の形態に係る遺伝子検出システムとは異なっている。本実施の形態においても、ペルチェ素子、温度センサー及びコントローラは図2に示すような関係にある。
【0070】
以下に、本実施の形態に係る遺伝子検出システムを用いた検出処理を図5及び図6に基づき説明する。図5はコントローラの処理動作を示すフローチャートである。図6は本実施の形態に係る検出例を示す時間と温度との関係を示す図である。
【0071】
まず、各目標温度(Ti)よりも低温にて、目的遺伝子をプローブとハイブリダイゼーションさせ、二本鎖を形成させる。この二本鎖を含む溶液を容器13に注入する。
【0072】
次に、図5に示すように、目標温度入力手段34に目標温度Tiを入力して温度制御部33の図示しないメモリに目標温度Tiを設定する(S7)。本実施の形態においては各電極には異なるプローブが固定されているので、各プローブに至適な目標温度をそれぞれ入力する。入力されたデータは、目標温度が低い順に(i=1,i=2・・・i=maxの順に)ソートされテーブル管理されるように構成してもよい。
【0073】
そして、コントローラ20の図示しない入力手段から検出処理の開始を指示すると、加熱と温度センサーによる計測とが開始され、i=1について検出処理が開始される(S8)。加熱は、例えばペルチェ素子17を駆動させて、本処理動作が終了するまで継続して行なわれるようになっている。
【0074】
i=1について検出処理が開始されると、温度制御部33はメモリから目標温度T1を読み出す(S9)。そして、温度センサーによる計測温度Tが目標温度T1となったタイミングで(S10)、電極反応の応答を計測する(S11)。計測温度が上昇するにしたがって、一旦ハブリダイゼーションされた二本鎖のうち、相同性の低いものは解離し、目標温度T1になった時にはT1を至適温度とする二本鎖形成状態のみが残るので、そのタイミングで電極反応の応答を計測する。
【0075】
その後、1=maxであるか否かを判断し(S12)、maxでない場合には、温度制御部33はメモリからT2を読み出す(S13)。このように、iがmaxでない場合(S12)、次にi+1について検出処理を行なう(S13)。iがmaxである場合(S12)には検出処理を終了する(S14)。
【0076】
図5に示すように、本実施の形態では、一定の割合でプローブ固定担体の温度を上昇させながら、温度センサーの計測温度Tが目標温度T1となったタイミング(t1)で電極反応の応答を計測し、次に目標温度T2となったタイミング(t2)で電極反応の応答を計測し、次に目標温度T3となったタイミング(t3)で電極反応の応答を計測する。このようにして計測された温度と電極反応の応答との関係から二本鎖を検出することができる。
【0077】
このように、各電極の温度を一律に変化させながら、温度が各至適温度となる各タイミングをとらえて電極反応の応答を計測することとすれば、自動的に、高感度に、かつ高速に遺伝子を検出することができる。また、本実施の形態のように複数の種類のプローブを固定した場合においては、各至適温度(Tx)となるタイミングをとらえて一斉に検出することができるメリットもある。
【0078】
なお、本実施の形態においては、複数の電極のそれぞれすべてに異なるプローブが固定されている場合について説明したが、本発明は、少なくとも二種以上のプローブが固定されている場合や、電極が一つである場合、全ての電極に一種類のプローブが固定されている場合、等にも適用される。
【0079】
(第3の実施の形態に係る遺伝子検出システム)
本実施の形態では、電極基盤、均熱部材、温度センサー、ヒートシンクおよびペルチェ素子をそれぞれ各電極と同数備え、複数の各均熱部材の温度をそれぞれ計測しながら、各ペルチェ素子を駆動させて、各電極基盤の温度をそれぞれ独立に制御できるようにし、かつ、各電極にはそれぞれ異なる遺伝子配列を有するプローブが固定されている点が上記第1の実施の形態に係る遺伝子検出システムとは異なっている。
【0080】
また、本実施の形態では、コントローラは、複数の各ペルチェ素子、各温度センサーにそれぞれ接続される複数の出力側端子及び入力側端子を備えている。コントローラの目標温度入力手段からは、複数のプローブそれぞれに固有なTxを設定できるようになっている。
【0081】
本実施の形態では、溶液中の電極表面近傍において熱流束が対流する範囲(温度境界層)が互いに重ならない程度に、各電極を離して配置する必要がある。
【0082】
本実施の形態では、コントローラにより各電極基盤の温度をそれぞれ独立に制御することができるので、一回の検出でそれぞれ異なる目標温度Txを持つプローブのハイブリッド状態を一斉に検出することができ、検出を高感度かつ迅速に行なうことができるという利点がある。
【0083】
なお、本実施の形態は、複数の電極のそれぞれすべてに異なるプローブが固定されている場合のみならず、少なくとも二種以上のプローブが固定されている場合に適用されるものである。例えば、二種以上のプローブが固定されている場合であって、同種プローブごとに共通の電極基盤、均熱部材、温度センサー、ヒートシンクおよびペルチェ素子を備えていてもよい。
【0084】
(第1の実施の形態に係る遺伝子検出システムを備えた遺伝子検出装置)
図7は、本発明の遺伝子検出装置の全体構成を説明する斜視図である。
【0085】
図7において、本発明に係る遺伝子検出装置100は、検出用チップ104と、この検出用チップ104を差し込み可能な装入口103を有する測定装置102と、パソコン101とから構成される。
【0086】
図8は、検出用チップ112の構造を示す図であり、図8に示すように、検出用チップ112は、中央部に窪み118が形成された容器114と、容器114に着脱可能に装着される本体部115とから構成される。本体部115は、電極基盤121と、電極基盤121に支持され容器114の窪み118に対応する領域に均等に突設された多数のピン状の電極110と、電極基盤121の電極110を支持する面とは反対の面に接触して配置された均熱部材122と、均熱部材122の温度を計測する温度センサー(図示は省略する)と、を有している。
【0087】
パソコン101の装入口103の上部には、ペルチェ素子123と、さらにその上に接触して配置されたヒートシンクとが備えられている。また、パソコン101の内部には、コントローラ(図示は省略する)が備えられている。
【0088】
窪み118内に、目的遺伝子を含む溶液を注入した後、容器114に本体部115を装着し、検出用チップ112を上記装入口103へ差し込むことにより、検出用チップ112側の均熱部材122と測定装置102側のペルチェ素子123とが接触する。そして遺伝子検出装置100の中においては、図1に示したような配置関係が構成される。
【0089】
コントローラの目標温度入力手段であるパソコン101のキーボードから目標温度Txを入力する。そして、図2のコントローラ及び図1の遺伝子検出システムを用いた検出方法と同様にして、温度を変化させTxとなったところでハイブリダイゼーションさせる。その後、ハイブリダイゼーションにより形成された二本鎖にインターカレータを導入し、本体部115に備えられた電極用ターミナル端子27及び各電極用ターミナル端子20を、測定装置102の受け端子(図示は省略する)に接続し、選択スイッチを介して電圧回路に接続し、共通電極と各電極110との間に弱い電圧をかけると、インターカレータによりラベル化された部位と、電極110との間には、電圧回路及び共通電極を通して微弱電流が流れる。この電流を検出することにより遺伝子の検出を行う。
【0090】
本実施の形態の遺伝子検出装置を用いることとすれば、温度コントロールする溶液の容積が微量で足りるため、高感度かつ高速に検出を行なうことができる。
【0091】
なお、本実施の形態においては、検出用チップの均熱部材が温度センサーを備える場合について説明したが、パソコンの内部に均熱部材と接続しその温度を計測する温度センサーを備えた構成としてもよい。
【0092】
また、上記第2の実施の形態に係る遺伝子検出システムを備えた遺伝子検出装置についても、本実施の形態と同様に構成することができる。
【0093】
また、上記実施の形態においては、温度を連続的に上昇させながら調節する場合について説明したが、温度を連続的に下降させたり、ステップ状に上昇ないし下降させるようにしてもよい。
【0094】
また、上記実施の形態において、ピン形状の複数の電極を電極基盤にアレイ状に植設した場合について説明したが、これに限定されない。
【0095】
また、上記実施の形態においては、プローブを電極に固定し電気的シグナルを検出する場合について説明したが、プローブを電極ではないプローブ固定担体に固定し、蛍光シグナルを検出する等してもよい。
【0096】
【発明の効果】
本発明に係る遺伝子検出システム、これを備えた遺伝子検出装置、検出方法、並びに遺伝子検出用チップは、プローブ固定担体ないし電極の表面付近の溶液のみを温度コントロールするので、高感度かつ高速大量(ハイスループット)に遺伝子を検出することができる。
【0097】
特に、本発明では至適温度Txを正確に設定することができるので、SNPを正確に検出することができる。
【0098】
本発明に係る遺伝子検出システム、遺伝子検出装置、検出方法、並びに遺伝子検出用チップは、生物学、医学分野での遺伝子変異解析や遺伝子発現解析に有効な手段であり、遺伝子診断、予防医学、遺伝子治療、創薬に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態に係る遺伝子検出システムの構造を簡潔に示す一部断面図である。
【図2】 第1の実施の形態に係り、コントローラ、ヒートシンク、ペルチェ素子、及び温度センサーの間系を示すブロック図である。
【図3】 第1の実施の形態に係り、コントローラの処理動作を示すフローチャートである。
【図4】 第1の実施の形態に係り、温度変化と検出電流値変化との関係を示す概念図である。
【図5】 第2の実施の形態に係り、コントローラの処理動作を示すフローチャートである。
【図6】 第2の実施の形態に係る検出例を示す時間と温度との関係を示す図である。
【図7】 第1の実施の形態に係る遺伝子検出システムを備えた遺伝子検出装置の全体構成を説明する斜視図である。
【図8】 検出用チップの構造を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
10 遺伝子検出システム
11 電極
12 断熱材
13 容器
14 溶液
15 電極基盤
16 均熱部材
17 ペルチェ素子
18 ヒートシンク
19 温度センサー
20 コントローラ
Claims (15)
- 目的遺伝子をプローブとハイブリダイゼーションさせて検出する遺伝子検出システムであって、
前記プローブが固定される電極、及び当該電極を支持する電極基盤を含むプローブ固定担体と、
前記プローブ固定担体の前記プローブを固定する面とは異なる他の箇所に接触して配置された加熱冷却手段と、
を備え、
前記電極が、周面が断熱材で被覆されており、前記加熱冷却手段からの熱流束が前記電極基盤を介して前記電極端面から目的遺伝子を含む溶液に流れるように構成された、遺伝子検出システム。 - 目的遺伝子をプローブとハイブリダイゼーションさせて検出する遺伝子検出システムであって、
前記プローブが固定される電極、及び当該電極を支持する電極基盤を含むプローブ固定担体と、
前記プローブ固定担体の前記プローブを固定する面とは異なる他の箇所に接触して配置された加熱冷却手段と、
前記加熱冷却手段が前記プローブ固定担体の温度をステップ状に変化させた場合の前記電極からの電極反応の応答を計測する計測手段と、
を備える、遺伝子検出システム。 - 前記加熱冷却手段が、
前記プローブ固定担体のプローブを固定する面とは反対の面に接触して配置された均熱部材と、
さらに均熱部材に接触して配置された加熱冷却素子と、
を備える請求項1又は2に記載の遺伝子検出システム。 - 前記均熱部材の熱容量が、前記プローブ固定担体の熱容量より大きいことを特徴とする請求項3に記載の遺伝子検出システム。
- 前記均熱部材が、当該均熱部材の温度を計測する温度センサーを備えており、当該温度センサーにより計測した温度に基づいて前記加熱冷却素子の駆動を制御することを特徴とする請求項3又は4に記載の遺伝子検出システム。
- 前記加熱冷却素子がペルチェ素子又はヒータである請求項3乃至5のいずれか一項に記載の遺伝子検出システム。
- 前記プローブ固定担体の一部又は全部が前記目的遺伝子を含む溶液に浸漬した状態において、前記加熱冷却手段と前記目的遺伝子を含む溶液との間で、前記プローブ固定担体を介して熱流束が伝達するように構成したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の遺伝子検出システム。
- 前記電極が少なくともその表面に金、銀又は銅からなる部分を備え、前記電極基盤がセラミックスからなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の遺伝子検出システム。
- 前記電極が複数の電極からなることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の遺伝子検出システム。
- 前記電極が複数の電極からなり、それぞれに複数の種類のプローブが固定されてもよく、前記電極基盤は当該複数の電極をそれぞれ支持する複数の電極基盤からなり、前記加熱冷却手段は、前記複数の電極基盤の温度をそれぞれ独立して制御することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の遺伝子検出システム。
- 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の遺伝子検出システムと、前記加熱冷却手段を駆動制御する制御手段と、を備える遺伝子の検出装置。
- 請求項1に記載の遺伝子検出システムを用いた遺伝子の検出方法であって、前記加熱冷却手段を駆動させて前記プローブ固定担体を所望の温度に調節し、前記目的遺伝子を前記プローブとハイブリダイゼーションさせて形成された二本鎖を電気化学的に検出することを特徴とする遺伝子の検出方法。
- 請求項2に記載の遺伝子検出システムを用いた遺伝子の検出方法であって、前記目的遺伝子を前記プローブとハイブリダイゼーションさせて二本鎖を形成させる過程と、前記加熱冷却手段を駆動させて前記プローブ固定担体の温度をステップ状に変化させながら電極反応の応答を計測し、当該温度と電極反応の応答との関係から、前記二本鎖を検出する過程と、を有することを特徴とする遺伝子の検出方法。
- 前記プローブ固定担体の温度を変化させながら電極反応の応答を連続的に計測することを特徴とする請求項13に記載の遺伝子の検出方法。
- 前記プローブには、当該プローブの塩基配列とフルマッチするDNAと、当該プローブの塩基配列とミスマッチ部分を有するDNAと、がハイブリダイゼーションされてなり、前記プローブ固定担体の温度を変化させながら電極反応の応答を連続的に計測することにより、フルマッチするDNAとミスマッチ部分を有するDNAとの存在割合を検出することを特徴とする請求項13に記載の遺伝子の検出方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001012415A JP4505776B2 (ja) | 2001-01-19 | 2001-01-19 | 遺伝子検出システム、これを備えた遺伝子検出装置、検出方法、並びに遺伝子検出用チップ |
US10/050,608 US6893824B2 (en) | 2001-01-19 | 2002-01-18 | Gene detection system, gene detection device comprising same, detection method, and gene detecting chip |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001012415A JP4505776B2 (ja) | 2001-01-19 | 2001-01-19 | 遺伝子検出システム、これを備えた遺伝子検出装置、検出方法、並びに遺伝子検出用チップ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002214192A JP2002214192A (ja) | 2002-07-31 |
JP4505776B2 true JP4505776B2 (ja) | 2010-07-21 |
Family
ID=18879421
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001012415A Expired - Fee Related JP4505776B2 (ja) | 2001-01-19 | 2001-01-19 | 遺伝子検出システム、これを備えた遺伝子検出装置、検出方法、並びに遺伝子検出用チップ |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6893824B2 (ja) |
JP (1) | JP4505776B2 (ja) |
Families Citing this family (48)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6048734A (en) | 1995-09-15 | 2000-04-11 | The Regents Of The University Of Michigan | Thermal microvalves in a fluid flow method |
US6692700B2 (en) | 2001-02-14 | 2004-02-17 | Handylab, Inc. | Heat-reduction methods and systems related to microfluidic devices |
US7323140B2 (en) | 2001-03-28 | 2008-01-29 | Handylab, Inc. | Moving microdroplets in a microfluidic device |
US7010391B2 (en) | 2001-03-28 | 2006-03-07 | Handylab, Inc. | Methods and systems for control of microfluidic devices |
US6852287B2 (en) | 2001-09-12 | 2005-02-08 | Handylab, Inc. | Microfluidic devices having a reduced number of input and output connections |
US7829025B2 (en) | 2001-03-28 | 2010-11-09 | Venture Lending & Leasing Iv, Inc. | Systems and methods for thermal actuation of microfluidic devices |
US8895311B1 (en) | 2001-03-28 | 2014-11-25 | Handylab, Inc. | Methods and systems for control of general purpose microfluidic devices |
JP3581711B2 (ja) * | 2002-07-30 | 2004-10-27 | 株式会社Tumジーン | 塩基変異の検出法 |
JP4092990B2 (ja) * | 2002-09-06 | 2008-05-28 | 株式会社日立製作所 | 生体および化学試料検査装置 |
KR100479264B1 (ko) * | 2002-11-01 | 2005-03-28 | 한국전자통신연구원 | 주기적 가열과 냉각을 통한 혼성화 방법 및 이를 사용하는폴리뉴클레오타이드 검출 장치 |
WO2004094986A2 (en) | 2003-04-16 | 2004-11-04 | Handylab, Inc. | System and method for electrochemical detection of biological compounds |
US20050023672A1 (en) * | 2003-07-01 | 2005-02-03 | Affymetrix, Inc. | Device and method for immersed array packaging and processing |
JP4695851B2 (ja) * | 2003-07-10 | 2011-06-08 | シチズンホールディングス株式会社 | マイクロ化学チップ温度調節装置 |
EP2402089A1 (en) * | 2003-07-31 | 2012-01-04 | Handylab, Inc. | Processing particle-containing samples |
JP4321854B2 (ja) * | 2003-10-02 | 2009-08-26 | ソニー株式会社 | ハイブリダイゼーションその他の相互作用検出部と該検出部を備えるdnaチップその他のバイオアッセイ用基板 |
CN100547080C (zh) * | 2004-04-28 | 2009-10-07 | 卫材R&D管理有限公司 | 杂交方法 |
US8852862B2 (en) | 2004-05-03 | 2014-10-07 | Handylab, Inc. | Method for processing polynucleotide-containing samples |
EP1745153B1 (en) | 2004-05-03 | 2015-09-30 | Handylab, Inc. | Processing polynucleotide-containing samples |
AT502915B1 (de) * | 2004-12-23 | 2008-01-15 | Hoffmann La Roche | Vorrichtung zur thermostatisierung einer messzelle in einem analysator und messzelle, welche in einen analysator austauschbar einsetzbar ist |
KR100792296B1 (ko) | 2005-01-17 | 2008-01-07 | 삼성전자주식회사 | 펠티에 소자를 이용한 바이오결합 검출장치 및 그 방법 |
JP2006277866A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Fujitsu Ltd | 記憶媒体駆動装置の空気清浄方法及び空気清浄装置 |
JPWO2006132250A1 (ja) * | 2005-06-06 | 2009-01-08 | 日機装株式会社 | バイオセンサ及びバイオセンサセル |
CN100405625C (zh) * | 2005-07-18 | 2008-07-23 | 财团法人工业技术研究院 | 制作微型热电元件的方法及其整合热电元件的结构 |
JP5009532B2 (ja) * | 2006-01-20 | 2012-08-22 | 凸版印刷株式会社 | 断熱容器及び反応容器ユニット |
US10900066B2 (en) | 2006-03-24 | 2021-01-26 | Handylab, Inc. | Microfluidic system for amplifying and detecting polynucleotides in parallel |
US11806718B2 (en) | 2006-03-24 | 2023-11-07 | Handylab, Inc. | Fluorescence detector for microfluidic diagnostic system |
EP2001990B1 (en) | 2006-03-24 | 2016-06-29 | Handylab, Inc. | Integrated system for processing microfluidic samples, and method of using same |
US7998708B2 (en) | 2006-03-24 | 2011-08-16 | Handylab, Inc. | Microfluidic system for amplifying and detecting polynucleotides in parallel |
WO2008060604A2 (en) | 2006-11-14 | 2008-05-22 | Handylab, Inc. | Microfluidic system for amplifying and detecting polynucleotides in parallel |
US8765076B2 (en) | 2006-11-14 | 2014-07-01 | Handylab, Inc. | Microfluidic valve and method of making same |
US20080187928A1 (en) * | 2006-12-29 | 2008-08-07 | The Salk Institute For Biological Studies | Methods for enhancing exercise performance |
CZ2007309A3 (cs) * | 2007-04-27 | 2009-02-18 | Bvt Technologies A. S. | Elektrochemický senzor a biosenzor a zpusob elektrochemického merení |
US8133671B2 (en) | 2007-07-13 | 2012-03-13 | Handylab, Inc. | Integrated apparatus for performing nucleic acid extraction and diagnostic testing on multiple biological samples |
ES2648798T3 (es) | 2007-07-13 | 2018-01-08 | Handylab, Inc. | Materiales de captura de polinucleótidos y métodos de utilización de los mismos |
US9186677B2 (en) | 2007-07-13 | 2015-11-17 | Handylab, Inc. | Integrated apparatus for performing nucleic acid extraction and diagnostic testing on multiple biological samples |
US9618139B2 (en) | 2007-07-13 | 2017-04-11 | Handylab, Inc. | Integrated heater and magnetic separator |
US8182763B2 (en) | 2007-07-13 | 2012-05-22 | Handylab, Inc. | Rack for sample tubes and reagent holders |
US8287820B2 (en) | 2007-07-13 | 2012-10-16 | Handylab, Inc. | Automated pipetting apparatus having a combined liquid pump and pipette head system |
US8105783B2 (en) | 2007-07-13 | 2012-01-31 | Handylab, Inc. | Microfluidic cartridge |
USD621060S1 (en) | 2008-07-14 | 2010-08-03 | Handylab, Inc. | Microfluidic cartridge |
US7871571B2 (en) * | 2007-10-25 | 2011-01-18 | Parker John A | Biomolecule analyzing system |
USD787087S1 (en) | 2008-07-14 | 2017-05-16 | Handylab, Inc. | Housing |
CN106190806B (zh) | 2011-04-15 | 2018-11-06 | 贝克顿·迪金森公司 | 扫描实时微流体热循环仪和用于同步的热循环和扫描光学检测的方法 |
CN106996984B (zh) | 2011-09-30 | 2018-11-27 | 贝克顿·迪金森公司 | 组合试剂条 |
USD692162S1 (en) | 2011-09-30 | 2013-10-22 | Becton, Dickinson And Company | Single piece reagent holder |
WO2013067202A1 (en) | 2011-11-04 | 2013-05-10 | Handylab, Inc. | Polynucleotide sample preparation device |
CA2863637C (en) | 2012-02-03 | 2021-10-26 | Becton, Dickinson And Company | External files for distribution of molecular diagnostic tests and determination of compatibility between tests |
CN113106011A (zh) * | 2021-03-29 | 2021-07-13 | 江苏科技大学 | 一种新冠类rna病毒检测的阵列式恒温控制装置 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02501860A (ja) * | 1987-12-24 | 1990-06-21 | イゲン,インコーポレーテッド | 触媒的抗体を用いる化学センサー |
JPH1175841A (ja) * | 1997-08-29 | 1999-03-23 | Toshiba Corp | 検出方法、検出装置および検出試薬 |
WO1999067628A1 (en) * | 1998-06-24 | 1999-12-29 | Therasense, Inc. | Multi-sensor array for electrochemical recognition of nucleotide sequences and methods |
WO2000037163A1 (en) * | 1998-12-23 | 2000-06-29 | Nanogen, Inc. | Integrated portable biological detection system |
Family Cites Families (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56152958A (en) | 1980-04-30 | 1981-11-26 | Mitsubishi Electric Corp | Electroless gold plating solution |
US4343684A (en) | 1980-12-19 | 1982-08-10 | Stanley Lechtzin | Method of electroforming and product |
EP0149339B1 (en) | 1983-12-16 | 1989-08-23 | MediSense, Inc. | Assay for nucleic acids |
US4857831A (en) * | 1986-12-29 | 1989-08-15 | Schlumberger Technology Corporation | Borehole casing diagnostic apparatus and method |
US5108576A (en) * | 1988-06-13 | 1992-04-28 | Ohmicron Corporation | Pyroelectric thermometric device |
US5605662A (en) * | 1993-11-01 | 1997-02-25 | Nanogen, Inc. | Active programmable electronic devices for molecular biological analysis and diagnostics |
JP3331261B2 (ja) | 1994-08-19 | 2002-10-07 | 日本エレクトロプレイテイング・エンジニヤース株式会社 | 無電解金めっき液 |
JPH11504073A (ja) | 1995-04-17 | 1999-04-06 | ザ ボード オブ トラスティーズ オブ ザ ユニバーシティ オブ アーカンソー | 支持体を電気メッキする方法およびそれにより製造された製品 |
US5856174A (en) * | 1995-06-29 | 1999-01-05 | Affymetrix, Inc. | Integrated nucleic acid diagnostic device |
JP3671100B2 (ja) | 1996-02-23 | 2005-07-13 | 日本碍子株式会社 | 酸化物センサ |
JP3764779B2 (ja) * | 1996-03-30 | 2006-04-12 | 株式会社東北テクノアーチ | 凸状領域を用いた分析方法 |
JP3233851B2 (ja) | 1996-04-24 | 2001-12-04 | 繁織 竹中 | 遺伝子の電気化学的検出法およびその装置 |
FR2764385B1 (fr) | 1997-06-06 | 1999-07-16 | Commissariat Energie Atomique | Microsysteme d'analyse de liquides a cuvette integree |
US6048692A (en) | 1997-10-07 | 2000-04-11 | Motorola, Inc. | Sensors for electrically sensing binding events for supported molecular receptors |
US6287776B1 (en) | 1998-02-02 | 2001-09-11 | Signature Bioscience, Inc. | Method for detecting and classifying nucleic acid hybridization |
DE19841337C1 (de) | 1998-05-27 | 1999-09-23 | Micronas Intermetall Gmbh | Verfahren und Vorrichtung zur intrazellulären Manipulation einer biologischen Zelle |
US6093370A (en) * | 1998-06-11 | 2000-07-25 | Hitachi, Ltd. | Polynucleotide separation method and apparatus therefor |
US6749731B2 (en) * | 2001-01-31 | 2004-06-15 | Kyocera Corporation | Gene detection chip and detection device |
-
2001
- 2001-01-19 JP JP2001012415A patent/JP4505776B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2002
- 2002-01-18 US US10/050,608 patent/US6893824B2/en not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02501860A (ja) * | 1987-12-24 | 1990-06-21 | イゲン,インコーポレーテッド | 触媒的抗体を用いる化学センサー |
JPH1175841A (ja) * | 1997-08-29 | 1999-03-23 | Toshiba Corp | 検出方法、検出装置および検出試薬 |
WO1999067628A1 (en) * | 1998-06-24 | 1999-12-29 | Therasense, Inc. | Multi-sensor array for electrochemical recognition of nucleotide sequences and methods |
WO2000037163A1 (en) * | 1998-12-23 | 2000-06-29 | Nanogen, Inc. | Integrated portable biological detection system |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20020155477A1 (en) | 2002-10-24 |
US6893824B2 (en) | 2005-05-17 |
JP2002214192A (ja) | 2002-07-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4505776B2 (ja) | 遺伝子検出システム、これを備えた遺伝子検出装置、検出方法、並びに遺伝子検出用チップ | |
US7569366B2 (en) | PCR amplification reaction apparatus and method for PCR amplification reaction using apparatus | |
JP4044619B2 (ja) | 反応ベッセル | |
EP0545736B1 (en) | Method and apparatus for temperature control of multiple samples | |
KR100202469B1 (ko) | 액체 시료의 온도 조절 처리용 시스템 | |
JP2015524663A (ja) | 自動インキュベーションのためのシステム、方法、および装置 | |
JP2009544307A (ja) | 分子診断装置 | |
WO2004038042A1 (fr) | Methode quadridimensionnelle et appareil de detection d'une paire hybride d'acides nucleiques sur une puce a adn | |
US5985555A (en) | Method and apparatus for processing nucleic acids using a small temperature-changing zone | |
JPH05503351A (ja) | 温度勾配ゲル電気泳動による混合物成分の分離・検出方法および装置 | |
US9273348B2 (en) | Method and array for the replication and analysis of nucleic acids | |
US20040096831A1 (en) | Method and system for hybridizing biological materials | |
US20220280946A1 (en) | Variable Temperature Reactor, Heater, and Control Circuit for the Same | |
WO1996024687A1 (en) | Detection of mutations or variations in dna | |
US7176003B2 (en) | Method for determining the length of a nucleic acid molecule | |
WO1999015622A9 (en) | Improved thermal cycling apparatus and method | |
GB2360087A (en) | Analytical method | |
EP1188840A2 (en) | Chemical reaction method and apparatus | |
KR100479264B1 (ko) | 주기적 가열과 냉각을 통한 혼성화 방법 및 이를 사용하는폴리뉴클레오타이드 검출 장치 | |
GB2370351A (en) | Nucleic acid quantitation |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20040416 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20040427 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051028 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20051028 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20051028 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20060324 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20060324 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20071220 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20091215 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100121 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100317 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100402 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100415 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140514 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |