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JP4505313B2 - 光装置および光制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光通信分野において用いて好適の、光装置および光制御方法に関し、特に、波長多重通信システムにおいて用いて好適の、光装置および光制御方法に関するものである。
波長多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)通信のネットワークにおいては、複数のノードをメッシュ状に配置するとともに、各ノードにおいて、波長多重された光を波長毎に分離して、波長毎に他のどのノードと接続するかを設定することにより、特定の二つのノード間を接続する波長単位の光パスを自由に設定できるようになる。これにより、メッシュ状のネットワークの網構成を自由に変えることができる。
このように設定される波長単位の光パスを利用することにより、一旦電気に変換し信号解読し再び光に変換するのに要する時間遅延、電気処理の速度限界によるスループットの低下、符号化方法が異なることによる解読装置の選定の必要性、更には深度の深い符号化が行われた信号の解読のための高価な解読装置を設ける必要性、等が無くなる。以下、このようなノードに用いる光経路切り替えのための装置を、波長選択スイッチという。
WDM通信のネットワークに配置されるノードにおいては、上述のごとき波長単位の光パスを切り替えるための機能のほか、更に波長多重された光を波長毎に分離し、その光パワーを測定するとともに光パワーを特定の値に制御したり、断線等の障害を検出したりする機能も必要である。
このような波長多重された光を波長毎に分離する波長分離フィルタの構成としては、例えば以下に示す特許文献1〜4に記載された、回折格子型波長分離フィルタと周辺光学系を組み合わせた構成のものものや、特許文献5,6に記載された、回折格子型波長分離フィルタと周辺光学系を組み合わせた構成のものがある。
特許文献1〜4は、反射型回折格子と周辺光学系を組み合わせた波長分離フィルタを開示するもので、特許文献5,6は、回折格子にVPG(Volume Phase Grating)という透過型回折格子と周辺光学系を組み合わせた波長分離フィルタを開示するものである。これら特許文献1〜4に開示されたものと、特許文献5,6に開示されたものとでは、回折格子が反射型であるか透過型であるかのみであって、実質的な有意差は無い。
図40は、上述の特許文献1〜6に記載された波長分離フィルタの構成を単純化し、周辺光学系の基本構成要素とともに模式的に描いたものである。この図40に示すものにおいて、波長分離フィルタ500−1,光制御部7および合波部500−2をそなえている。
ここで、波長分離フィルタをなす分波部500−1は、回折格子等を主要な部材として構成され、入力光4aを空間的に連続的なスペクトル4bに分離する。即ち、分波部500−1では、入力光4aについて、出射される位置に応じて波長成分が短波長から長波長へ順次分布したスペクトル4bに分波する。
また、光制御部7は、分波部500−1で分波された光に対して部分的な波長スペクトル成分ごとに制御処理を施す、複数個並列に配置された光素子7−1〜7−n(図中は5つの光素子7−1〜7−5)をそなえている。この光素子7−1〜7−nとしては、例えば有限の幅を持ったミラーや、特定の開口を持った光減衰素子により構成することができる。
たとえば、図40に例示するように、光素子7−1〜7−nとして、特定の開口を持つ光減衰素子を適用し、この光制御部7で透過した光のみを合波部500−2で再び合波し図示しない光ファイバに結合することによって、光強度が調節されたWDM光(波長多重された光)を得ることができる。即ち、分波部500−1で空間的に波長成分が分離されたスペクトルを有する光4aのうちの特定のスペクトル空間内の光を、光減衰素子としての光素子7−1〜7−nで透過光強度の調整を行なうことができる。
あるいは、光素子7−1〜7−nとしてミラーを適用し、複数の方向に光を反射させ複数の合波器500−2で合波し図示しない複数の光ファイバに結合することによって、1の光ファイバから出力された光を、波長毎に、任意に他の複数の光ファイバに入力させることでき、波長毎に分離された光を特定の方向に伝搬させる光スイッチ(波長選択スイッチ)として機能させることができる。
なお、図40中においては透過型の光学系モデルとして図示しているが、ミラーとしての光制御部7により、分波部500−1および合波部500−2を光学的結合することとしても、図40と実質的に同様の光学系モデルを構成する。
さらには、上述の光素子7−1〜7−nを、受光した光について電気信号に変換する光電変換素子により構成することで、分波部500−1で波長分離された光についてモニタして、断線等の障害を検出することもできるようになる。
特開2000−247065号 特表2003−515187号 米国特許第6204946号 米国特許第6549699号 米国特許第6108471号 米国特許第6671428号
しかしながら、上述の図40に示すものにおいては、上述のごときミラー等をなす光素子7−1〜7−nの相互間において無くすことが困難な隙間7Gが存在する。この隙間7Gの部分にあたる光4cは、分波部500−1で分波されたものであっても光制御部7に入射させることができず、使用することができない光(無効な光)4cとなる。このため、光制御部7で受け使用することができる光4bの帯域は、分波部500−1で分波された光4aの波長帯域に比べて一部欠落が生じるという課題がある。換言すれば、波長チャンネルの帯域を実質的に狭めてしまうという課題がある。
また、上述の光制御部7で受け使用することができる光の帯域の一部が欠落することで、光制御部7で出力される出力光帯域の波長に対する透過損失特性の平坦性に支障を来たすという課題もある。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、波長分離された波長スペクトル成分について制御処理を施す光素子間の隙間の部分に当たる光を少なくし、波長チャンネルの帯域の狭まりを抑制することができるようにした、光装置および光制御方法を提供することを目的とする。
また、帯域の波長に対する透過損失特性の平坦性を改善させることができるようにした、光装置および光制御方法を提供することを目的とする。
このため、本発明の光装置は、入力光における波長スペクトルを分割し、互いに異なる波長スペクトル部分を有する、空間的に分離された複数の分割光として出力しうる光分割部と、該光分割部からの前記複数の分割光についての波長スペクトル部分を空間的に重畳しうる波長スペクトル部分重畳部と、をそなえて構成され、該波長スペクトル部分重畳部が、前記光分割部からの前記複数の分割光を平行光にして出力する第1レンズと、該第1レンズから出力された前記複数の分割光の入射角度および波長に依存して回折方向を変化させる入射角度依存光回折部を有し、該入射角度依存光回折部における回折によって、該光分割部からの前記複数の分割光についての各波長スペクトル部分が重畳された光を出射することを特徴としている
この場合においては、好ましくは、前記各分割光をなす波長スペクトル部分を、第1波長帯域の間隔を置いて、第2波長帯域の帯域幅で複数有するとともに、前記の各分割光における第1波長帯域は、前記の複数の分割光における第2波長帯域によって割り当てる。
さらには、該波長スペクトル重畳部を、前記重畳される前記波長スペクトル部分をなす光を、空間的な間隔を設けられた複数の波長分離光として出力すべく構成する。
また、この場合において、好ましくは、該波長スペクトル部分重畳部で空間的に重畳された波長スペクトル部分をなす光について処理を行なう光素子が、前記重畳された波長スペクトル部分をなす該第2波長帯域の数に対応して複数設ける構成とすることができる。
さらに、本発明の光装置は、入力光における波長スペクトルを分割し、互いに異なる波長スペクトル部分を有する、空間的に分離された複数の分割光として出力しうる光分割部と、該光分割部からの前記複数の分割光についての波長スペクトル部分を空間的に重畳しうる波長スペクトル部分重畳部と、をそれぞれそなえてなる第1および第2光モジュールが、第1および第2光モジュールのうちの一方の該波長スペクトル部分重畳部から出力される分割光が、他方の波長スペクトル部分重畳部に光学的に結合されるように対向して配置され、前記各分割光をなす波長スペクトル部分は、第1波長帯域の間隔を置いて、第2波長帯域の帯域幅で複数有するとともに、前記の各分割光における第1波長帯域は、前記の複数の分割光における第2波長帯域によって割り当てられるとともに、該波長スペクトル部分重畳部で空間的に重畳された波長スペクトル部分をなす光について処理を行なう光素子が、前記重畳された波長スペクトル部分をなす該第2波長帯域の数に対応して、前記光学的に結合された波長スペクトル部分重畳部間の光路上に複数設けられ、該波長スペクトル部分重畳部が、前記光分割部からの前記複数の分割光を平行光にして出力する第1レンズと、該第1レンズから出力された前記複数の分割光の入射角度および波長に依存して回折方向を変化させる入射角度依存光回折部を有し、該入射角度依存光回折部における回折によって、該光分割部からの前記複数の分割光についての各波長スペクトル部分が重畳された光を出射することを特徴としている。
また、本発明の光装置は、入力光における波長スペクトルを分割し、互いに異なる波長スペクトル部分を有する、空間的に分離された複数の分割光として出力しうる光分割部と、該光分割部からの前記複数の分割光についての波長スペクトル部分を空間的に重畳しうる波長スペクトル部分重畳部と、をそなえてなる光モジュールが複数配置され、前記各分割光をなす波長スペクトル部分は、第1波長帯域の間隔を置いて、第2波長帯域の帯域幅で複数有するとともに、前記の各分割光における第1波長帯域は、前記の複数の分割光における第2波長帯域によって割り当てられるとともに、各光モジュールをなす波長スペクトル部分重畳部で空間的に重畳された波長スペクトル部分をなす光を、前記重畳された波長スペクトル部分をなす該第2波長帯域の数に対応して反射しうるとともに、前記反射する面の傾斜角度を可変しうる複数の反射部材をそなえ、かつ、該複数の反射部材が、一の光モジュールをなす波長スペクトル部分重畳部からの波長スペクトル部分をなす光が、他の光モジュールをなす波長スペクトル部分重畳部に導かれるように、前記反射する面についての傾斜角度を可変すべく構成され、該波長スペクトル部分重畳部が、前記光分割部からの前記複数の分割光を平行光にして出力する第1レンズと、該第1レンズから出力された前記複数の分割光の入射角度および波長に依存して回折方向を変化させる入射角度依存光回折部を有し、該入射角度依存光回折部における回折によって、該光分割部からの前記複数の分割光についての各波長スペクトル部分が重畳された光を出射することを特徴としている。
このように、光分割部および波長スペクトル部分重畳部をそなえているので、波長分離された波長スペクトル成分について制御処理を施す光素子を設けた場合の光素子間の隙間の部分に当たる光を少なくし、波長チャンネルの帯域の狭まりを抑制することができることができる利点がある。
また、帯域一杯の光をロスなく光素子に入射させることができるので、従来技術の場合よりも帯域の波長に対する透過損失特性の平坦性を改善させることができる利点もある。
以下、図面を参照することにより、本発明の実施の形態について説明する。
なお、上述の本願発明の目的のほか、他の技術的課題,その技術的課題を解決する手段及びその作用効果についても、以下の実施の形態による開示によって明らかとなるものである。
〔A〕第1実施形態の説明
〔A−1〕構成
図1は本発明の第1実施形態にかかる光装置を示す図である。この図1に示す光装置100は、光ファイバ60を通じて入力される波長多重光について波長分離するとともに、前述の図40に示すようなギャップを通過しないようにした波長分離光を出射することができる構成を有するものであって、光分割部1,レンズ61,光回折部2およびレンズ62をそなえて構成されている。以下、これらの各要素について詳述する。
〔A−11〕光分割部1について
光分割部1は、光ファイバ60を通じて入力される波長多重光について、波長スペクトルを分割し、互いに異なる波長スペクトル部分を有する、空間的に分離された複数(この場合においては2つ)の分割光3−1,3−2として出力しうるものであって、第1態様として、例えば図2(a),図2(b)に示すような光導波路デバイス1aにより構成することができる。尚、図2(a)は光導波路デバイス1aを示す平面図、図2(b)は光導波路デバイス1aを示す側面図である。尚、波長スペクトルとは、光を波長順に分布させたものをいう。
ここで、この図2(a),図2(b)に示すように、光導波路デバイス1aは、平面導波路型のマッハツェンダ干渉計を構成するものであって、基板101上に、クラッド102と、クラッド102で埋め込んだクラッド102より屈折率の高いコア103と、で形成されたコアパターン21〜28を有している。図2(a)中においては、コアパターン21〜28を実線で示しているが、実際には、図2(b)のコアパターン27,28の端部で例示するように、コアパターン21〜28はクラッド102に埋め込まれている。
基板101には例えばシリコン基板を、クラッド102およびコア103には例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法で堆積したシリカガラス(SiO2)を、それぞれ用いることが出来る。更に、コア103には、ゲルマニウム等の不純物を加えたものを用いることができる。
また、コアパターン(光導波路)21,22は、ともに長さがほぼ等しい光導波路を構成し、例えば光導波路21を図1に示す入力ポートiとして光ファイバ60が接続されるようになっている。更に、コアパターン(MMIカプラ)23は、上述の光導波路21,22と、長さが互いに異なる光導波路としてのコアパターン(枝導波路)24,25と、の間に介装された3dBカプラを構成するものである。同様に、コアパターン(MMIカプラ)26は、上述の光導波路24,25と、長さの等しい光導波路としてのコアパターン27,28と、の間に介装される3dBカプラを構成する。
そして、上述のごとく構成された光導波路デバイス1aにおいては、コアパターン24,25を伝搬する光の間に位相差が生じるが、この位相差によって、光導波路27および光導波路28からは、入力された波長多重光における短波長側から交互に光波長帯が割り振られた分割光3−2,3−1をそれぞれ出射することができるようになっている。
たとえば、光ファイバ60を通じて、図4(a)に示すような連続スペクトル(短波長側からλ1,λ2,…,λ2n)を持つ光を光分割部1としての光導波路デバイス1aに入力すると、図1のs1ポートをなす光導波路28からは、図4(b)に示すような波長スペクトル部分(λ2,λ4,…,λ2n)を有する分割光3−2を出力するとともに、図1のs2ポートをなす光導波路27からは、図4(c)に示すような波長スペクトル部分(λ1,λ3,…,λ2n−1)を有する分割光3−1を出力することができる。
ここで、各分割光3−1,3−2をなす波長スペクトル部分は、第1波長帯域としての波長間隔(FSR)I1を置いて、第2波長帯域としての帯域幅I2で複数有するものであるが、各分割光3−1,3−2における波長間隔I1は、上述の2つの分割光3−1,3−2における帯域幅I2によって割り当てられている。換言すれば、図4(a)に示す波長多重光を波長分離するにあたって、2つの分割光3−1,3−2の波長スペクトル部分は、波長間隔I1ごとに相補して割り当てられている。
この場合においては、上述したように、分割光3−1は、それぞれ帯域幅I2を有するn個の波長スペクトル部分λ1,λ3,…,λ2n−1により構成され、分割光3−2については、それぞれ帯域幅I2を有するn個の波長スペクトル部分λ2,λ4,…,λ2nにより構成されている。
なお、上述の波長間隔I1については、光導波路デバイス1aにおける光導波路24,25で生成される光路差を調節することにより設定することができ、例えば0.8nm(FSR=100GHz)程度とすることができる。
たとえば、コア103に対して基板101側のクラッド102であるアンダークラッドとともに、基板101の反対側のクラッド102であるオーバークラッドの厚さを、それぞれ15μm程度とし、コア103の厚さを4.5μm程度とし、MMIカプラ23,26を分岐比が1対1とし、光導波路24の長さは光導波路25よりも光路長が1.5mm程度長くなるように調節することにより、0.8nm程度の帯域を2分割する光分割部1を構成することができる。
このように構成された光分割部1としての光導波路デバイス1aにより、例えばコア103の断面のサイズを5μm×5μm、コアパターン24の長さを10mm程度まで短くすることができるので、デバイス規模の小型化を図ることができる。
また、図1に示す光分割部1としては、第2態様として、図3に示す光導波路デバイス上述の光導波路デバイス1aを変形して、光分割部1を図3(a),図3(b)に示す光導波路デバイス1dにより構成することもできる。ここで、図3(a)は光導波路デバイス1dの平面図、図3(b)は光導波路デバイス1dの側面図である。
この図3(a),図3(b)に示す光導波路デバイス1dにおいても、基板101上にクラッド102及びコア103を形成した平面光回路として構成されているが、干渉する光の位相を定めるとともに長さが互いに異なる2本の枝導波路304,305,307,308を有してなるマッハツェンダ型干渉計1d−1,1d−2が複数直列に接続して構成されている。
また、コア103をなすコアパターン301〜311のうち、コアパターン(3dBカプラ)303,306及び309はMMI(マルチモード干渉)型の3dBカプラである。又、マッハツェンダ型干渉計1d−1をなすコアパターン(枝導波路)304,305は、750μm程度の光路差ができるように、マッハツェンダ型干渉計1d−2をなすコアパターン(枝導波路)307,308は、1.5mm程度の光路差ができるように、それぞれパターン長が調節されている。
これにより、図3(a),図3(b)に示す光導波路デバイス1dにおいても、前述の図2(a),図2(b)に示すものと同様に、入力光としての波長多重光について、互いに異なる波長スペクトル部分を有する分割光を、光導波路310,311を通じて出射することができるようになっている。
〔A−12〕第1レンズ61,回折格子2および第2レンズ62について
また、第1レンズ61は、たとえばコリメートレンズにより構成され、光分割部1から出射された複数の分割光3−1,3−2についてそれぞれ平行光とするとともに、複数の分割光3−1,3−2ごとに設定された入射角度で後段の光回折部2へ導くものである。即ち、平行光とされた分割光3−1,3−2が光回折部2に入射される際の入射角度を、分割光3−1,3−2ごとに設定することができるようになっている。
回折格子2(光回折部)2は、光の入射方法とともに光波長に依存して回折方向が変化するものであって、例えば後述するルールド回折格子により構成する。この回折格子2は、上述の光波長とともに、第1レンズ61で設定された光の入射角度に依存して回折方向が変化するものであり、入射角度依存光回折部として構成されている。そして、この回折格子2は、光分割部1からの複数の分割光3−1,3−2について回折させることにより、分割光3−1,3−2についての各波長スペクトル部分が空間的に重畳された光を出射すべく構成されている。
第2レンズ62は、上述のごとく回折格子2で分割光3−1,3−2についての波長スペクトル成分が空間的に重畳された光について集光するものであって、第2レンズ62から出射された光について、同一平面上における位置に集光させることができるようになっている。
図5(a),図5(b)はそれぞれ、図1の光分割部1で帯域分割された分割波長帯の光3−2,3−1のスペクトルを示すものであり、図5(c),図5(d)はそれぞれ、第2レンズ62を通じたこれら分割光3−2,3−1の集光位置Qでの空間分布を示すものである。集光位置空間的な位置は、図1中の矢印Pのに沿った空間的位置である。
例えば、図1において、光分割部1のポートs1とs2との距離Δxを14μm程度とし、第1レンズ61の焦点距離及び回折格子2の距離を27mmに選ぶと、s2ポートからの出力光〔図5(c)参照〕と、s1ポートからの出力光〔図5(d)参照〕と、の空間的位置を一致させることが出来る。尚、図1中においては、回折格子2が出射する光として、分割光3−2,3−1された光を構成する、単一の(第2波長帯域I2を有する)波長スペクトル部分の光4に着目して図示している。
図6は、図1の光分割部1で出射された分割光3−2,3−1が集光される位置の分布を模式的に描いたものである。この図6に示すように、分割光3−1が集光される位置の分布は、図中Aに示すように、それぞれ第2波長帯域を有する波長スペクトル部分を帯域4−1〜4−nとして分布する。又、分割光3−2が集光される位置の分布についても、図中Bに示すように、それぞれ第2波長帯域を有する波長スペクトル部分を帯域4−1〜4−nとして分布する。即ち、分割光3−1,3−2は、帯域4−1〜4−nに示すように集光位置が重畳されているので、重畳されている波長スペクトル部分は、それぞれ、矢印Eの位置に分布することになる。
そして、隣接する波長スペクトル部分(帯域4−1と帯域4−2との間、帯域4−2と帯域4−3との間、以下同様)にはスペクトルの隙間を形成することができる。この場合においては、スペクトルが分布する部分の幅とスペクトルの隙間とはほぼ等しくなる。従って、上述の第1レンズ61,回折格子2により、光分割部1からの複数の分割光3−1,3−2についての波長スペクトル部分を空間的に重畳しうる波長スペクトル部分重畳部5を構成する。
換言すれば、図7に示すように、上述の光分割部1に入力光Iとして波長多重光(λ1〜λ2n)を光装置100で入力されると、この光装置100では、互いに空間的な隙間(間隔)Gが設けられた波長分離光6−1〜6−nを出力することができる。このとき、波長分離光6−1の帯域4−1については、上述の分割光3−2,3−1における波長スペクトル部分であるλ1,λ2であり、同様に、波長分離光6−2の帯域はλ3,λ4であり、波長分離光6−nの帯域はλ2n−1,λ2nである。このようにして、入力光Iとしての波長多重光の波長成分についてロスのない波長分離光6−1〜6−nを出力することができる。
なお、上述の波長分離光6−1〜6−n相互の集光点位置における隙間Gに相当する間隔の絶対値は、第2レンズ62の焦点距離で変化し、焦点距離を長くするほど幅が広くなる。例えば、第2レンズ62の焦点距離を95mm程度に選ぶと、上述の隣接する波長分離光6−1〜6−nの間隔は約100μmとすることができる。
換言すれば、波長スペクトル部分重畳部5をなす第1レンズ61および回折格子2の後段に配置された第2レンズ62により、波長スペクトル部分重畳部5で重畳された前記波長スペクトル部分をなす光の空間的な間隔を調整しうる間隔調整素子を構成する。
図8(a),図8(b)はそれぞれ、光分割部1のポートs1及びポートs2の出力光のスペクトルを示すものである。更に、図8(c)は、図1の構成において、第2レンズ62の焦点距離を95mm程度に選び、集光位置Qにピッチ100μm程度、幅70μm程度のミラーアレイを配置することを想定したとき、光ファイバ60に戻される光のスペクトルを示したものである。
このとき、光ファイバ60に戻される光のスペクトルは、ミラーで受光した光のスペクトルと等価とすることができる。例えば、ポートs1からの出力光のスペクトルのうちの波長スペクトル部分W1〔図8(a)参照〕と、ポートs2からの出力光のスペクトルのうちの波長スペクトル部分W2〔図8(b)参照〕と、が同一の集光位置において重畳されているので、この図8(c)に示すように、例えば一枚のミラーで、これら波長スペクトル部分W1,W2を反射させてW3の幅のスペクトルを持つ光を光ファイバ60に戻すことが出来る。これは各チャネルの波長間隔0.8nmにほぼ等しい幅になる。
なお、W3の幅のスペクトルは、上述の図6,図7に示す帯域4−1〜4−nに相当する。すなわち、一枚のミラーで各波長分離光6−1〜6−nを反射させることができるようになる。
〔A−2〕作用効果
上述のごとく構成された、本発明の第1実施形態にかかる光装置100では、光ファイバ60を通じて、例えば図4(a)に示すような連続スペクトルを有する波長多重光が入力されると、光分割部1では、互いに異なる波長スペクトル部分が分布した2つの分割光3−1,3−2〔図4(b),図4(c)参照〕に分離して、第1レンズ61を通じて回折格子2へ出射する。
そして、波長スペクトル部分重畳部をなす第1レンズ61,回折格子2および第2レンズ62を通じ、図6に示す平面P上の位置において、上述の分割光3−1,3−2の集光位置を重畳させることができるので、入力される波長多重光に対する波長分離光(図7の6−1〜6−n)を、矢印Eの位置に示すように、互いのビームに間隔を設けて分布させることができる。
これにより、光装置100においては、入力された波長多重光の光波長帯域を削減させることなく、波長分離された光ビームについて、空間的に互いに間隔を設けることができるので、間隔を設けられた各波長分離光ビームについて、帯域一杯の光をロスなくミラー等の光素子に入射させることができるようになる。
このように、本発明の第1実施形態にかかる光装置100によれば、光分割部1および波長スペクトル部分重畳部5をそなえているので、波長分離された波長スペクトル成分について制御処理を施す光素子を設けた場合の光素子間の隙間の部分に当たる光を少なくし、波長チャンネルの帯域の狭まりを抑制することができることができる利点がある。
また、帯域一杯の光をロスなく光素子に入射させることができるので、従来技術の場合よりも帯域の波長に対する透過損失特性の平坦性を改善させることができる利点もある。
〔A−3〕変形例
〔A−31〕光分割部1における分割光の数についての変形例
なお、上述の第1実施形態にかかる光装置100においては、光分割部1において互いに異なる波長スペクトル部分を有する2つの分割光3−1,3−2に分割しているが、本発明によればこれに限定されず、2本以上の任意の数の分割光に分割することとしてもよい。
たとえば、図9(d)に示すように、チャンネル♯1〜♯nに相当する波長帯λ1〜λnが波長多重された入力光Iを入力された場合に、光分割部1において互いに異なる波長スペクトル部分を有するm(mは2以上)個の分割光に分離するとともに、波長スペクトル部分重畳部5において、光分割部1からのm個の分割光についての波長スペクトル部分を空間的に重畳することにより、波長分離光6−1〜6−nとして出力することができる。
このとき、光分割部1において分割される各分割光をなす波長スペクトル部分は、チャンネル間隔に相当する第1波長帯域の間隔を置いて、第2波長帯域の帯域幅で複数(n個)するとともに、各分割光における第1波長帯域は、m個の分割光における第2波長帯域によって割り当てられている。換言すれば、光分割部1では、各チャンネルの波長帯λ1〜λnをそれぞれm個の波長スペクトル部分(分割波長帯域)に分割している。
そして、波長スペクトル部分重畳部5では、各チャンネルの波長スペクトル部分についての光ビームを重ねて出力することにより、空間的な隙間を設けながら波長分離光6−1〜6−nを出力している。
チャンネル♯1に割り当てられた波長λ1の光について着目すると、図9(a)に示すように、光分割部1では、この波長λ1の光についてm個の波長スペクトル部分に分割し、それぞれm個の分割光として出力する。そして、波長スペクトル部分重畳部5をなす第1レンズ61,回折格子2および第2レンズ62を通じて図中最も下側位置から波長分離光6−1として出力される。
具体的には、光分割部1において、第1波長間隔に相当する帯域BW1を有するλ1の光について〔図10(a)参照〕、図10(b)に示すように、それぞれ第2波長帯域に相当する帯域BW2を有するm個の波長スペクトル部分に分割する。そして、回折格子2において、これらの波長スペクトル部分の光を、図10(c)に示すように、同一の光路を辿るビームとして出力することにより、m個の分割光を重畳する。
同様に、チャンネル♯2,♯3に割り当てられた波長λ2,λ3の光について着目した場合には、それぞれ、図9(b),図9(c)に示すように波長分離光6−2,6−3として出力される。即ち、波長分離光6−2,6−3が図中下側位置から所定間隔を置いて出力されるようになる。
これにより、図9(d)に示すように、チャンネル♯1〜♯nに相当する波長帯λ1〜λnが波長多重された入力光Iを入力された場合には、互いに所定間隔を置いて波長分離光6−1〜6−nを出力することができるのである。尚、λ1の帯域4−1の最も長波長側の帯域(図中A参照)と、λ2の帯域4−2の最も短波長側の帯域(図中B参照)とで波長が連続し、他の隣接する帯域間においても同様である。
この場合における波長スペクトル部分重畳部5においても、分割光が2つの場合である第1実施形態の場合と同様に、ほぼ2つの主面を持つ平板状の部材で、入射光の波長が一定の時その主面に対する光の入射角に依存して回折方向が変化するような回折格子2を用いることができる。
図11に示すように、光分割部1では、被分割波長帯域の入力光Iをm個(図11において4個)の帯域に分割し空間的に異なる位置s1〜s4に分割して分割光3−1〜3−4として出射する。そして、第1レンズ61において分割光3−1〜3−4を平行光に変換し、回折格子2で第1レンズ61からの光を回折し、同一光路をなす光ビーム4が回折光として出射される。
すなわち、光分割部1により分割波長帯域の光3−1〜3−4を空間的に分離し第1レンズ61で平行光にすると、分割波長帯域の光の光路の中心軸は、この図11に示すように回折格子2に異なる角度で入射し、その角度は空間的位置により変化する。よって、分割光3−1〜3−4の空間的位置を調節することにより、分割波長帯域の光3−1〜3−4を全て同一の方向に回折させることが可能になる。
更に具体的には、この回折格子2としては、例えばルールド回折格子を用いることができる。ルールド回折格子とは、前述の特許文献1〜6において用いられている回折格子であって、例えばVPG(Volume Phase Grating)がある。更に、このルールド回折格子は、ほぼ二つの主面を持つ平板状の部材の主面の表面に一定の間隔の線状の周期的凹凸を形成したものあるいは線状に一定の屈折率を有し且つ当該線状の一定の屈折率分布とは直交する方向に一定の周期の屈折率分布を形成したものである。
図11において、ルールド回折格子としての回折格子2を用いて、光分割部1で分割された分割光3−1〜3−4の空間的相対距離が一定になるように選定すると、分割光3−1〜3−4の回折格子2への入射角は、それぞれ、例えばα1、α1+δ、α1+2δ、α1+3δのようにほぼ一定の角度差δを持つ。ここに回折格子2への光の入射角をα、回折角をβ、格子間隔をd、回折次数をm、波長をλとすると、入射光と回折光には式(1)〜(3)の関係が成り立ち、これらの式(1)〜(3)から回折角βは式(4)のように表すことができる。
Figure 0004505313
格子間隔dが1μm、回折次数が1、入射角をα1、α1+δ、α1+2δ、α1+3δ、α1+4δ、α1=40度、δ=0.015度のときの波長と回折角の関係を図12に示す。a1、a2、a3、a4、a5に示すように、0.2nm毎(25GHz毎)に同じ角度β1の方向に回折する。よって、ルールド回折格子2により、分割光3−1〜3−4を同じ方向に回折させることができる。
さらに、上述のごとく第1レンズ61及び回折格子2を組み合わせて、分割した帯域を重ねる際、第1レンズ61の焦点距離を短くすることにより、光学系の小型化を図ることができる。図12から、例えば波長1545.2nmを中心とする±0.2nmと、波長1545.6nmを中心とする±0.2nmを選定すると、100GHz(0.8nm)の帯域を2つに分けて重ねる場合、同じ回折角β1の方向に回折させるには、入射光の角度差を2δ(0.03度、5.236×10-4 rad)に設定する必要がある。
図11より、入射光の角度差は、例えば光分割部1のs2ポートとs1ポートから出力される光に着目すると、s1とs2の空間的距離をΔxは、レンズの焦点距離をfとして、式(5)の関係が成り立つ。この式(5)から、Δxを小さくすれば第1レンズ61の焦点距離fを小さくできることがわかる。図3に示す光分割部1としての光導波路デバイス1dにおいては、Δxを14μm程度まで小さくできるので、レンズの焦点距離fを27mm程度まで小さくできる効果を生ずる。
Figure 0004505313
〔A−32〕光分割部1の変形例
また、上述のごとき2つ以上の分割光、例えば4つの分割光3−1〜3−4を空間的に異なる位置から出力するものとして、図13に示すような光導波路デバイス1eや、図14に示すようなアレイ導波路格子1fがある。
図13に示す光導波路デバイス1eにおいては、前述の図2に示す光導波路デバイス1aと同様のマッハツェンダ干渉計の出力導波路27,28のそれぞれに、同様の構成のマッハツェンダ干渉計1b,1cを直列に連結するように構成されたものである。この光導波路デバイス1eによれば、比較的小型のデバイス規模で4つの分割光3−1〜3−nを出力すべく構成可能である。
なお、図13中、33,36,43,46はMMIカプラ、31、34,35,37,38,42,44,45,47,48は光導波路である。この図13に示す光導波路デバイス1eの構成に倣い、2段以上のn段のマッハツェンダ干渉計を直列に連結することにより、互いに異なる波長スペクトル部分を有する2n個の分割光を得ることができる。
たとえば、クラッド102をなすアンダークラッドとオーバークラッドの厚さを15μm程度、コア103の厚さを4.5μm程度、MMIカプラ23,26,33,36,43,46の分岐比を1対1程度とし、光導波路24の長さは光導波路25よりも光路長が0.75mm程度長くなるように、光導波路34の長さが光導波路35よりも光路長が0.75mm程度長くなるように、光導波路44の長さが光導波路45よりも光路長が0.75mm程度長くなるように、それぞれ調節することにより、1.6nm程度の帯域を4分割する光分割部を実現できる。
また、図14に示すアレイ導波路格子1fにおいても、基板上にコアおよびクラッドが形成されてなる平面光回路を構成するものであるが、このアレイ導波路格子1fにおいては、コアパターンとして、光ファイバ60からの入力光を受ける入力導波路11,入力スラブ12,チャンネル導波路13出力スラブ14および4本の出力導波路18をそなえている。このように構成されたアレイ導波路格子1fにおいても、4つの分割光を出力しうる小型の光分割部1を構成することができる。
ここで、入力スラブ12と出力スラブ14の長さf1,f2は例えば1mm程度、入力スラブ12及び出力スラブ14とチャネル導波路13の接続部のコア間間隔dc1,dc2は例えば10μm程度、隣接するチャネル導波路の長さの差は例えば450μm程度、チャネル導波路13の本数は例えば25本、出力導波路18と出力スラブ14との接続部の出力導波路間隔dc3は例えば38.4μm程度、出力導波路用コアパターンの幅は例えば4.5μm程度である。尚、チャネル導波路13は、入力スラブ12及び出力スラブ14の接続部付近で、各スラブ12,14に向かって幅が広がるテーパを形成している。
また、上述のごときアレイ導波路格子によって光分割部1を構成する場合においても、2以上の任意の分割光を出力するように構成することができる。例えば図15(a),図15(b)に示すように、出力導波路18として7つの出力導波路18−1〜18−7を形成したアレイ導波路格子1ffとすることができる。尚、この図15(a)はアレイ導波路格子1ffを示す正面図、図15(b)は図15(a)のV矢視側面図である。尚、図15(a)に示すコア103のパターンについては点線で示しているが、これは図15(b)に示すようにコア103がクラッド102により覆われていることを示している。
このように構成されたアレイ導波路格子1ffにおいては、入力光に対して例えば図16(a)に示すような分光特性の光分割部1を構成することができる。そして、このように分光した波長スペクトル部分♯1〜♯16を、図16(b)に示すように、帯域を出力導波路18−1〜18−7の数と同じ7つに分割することができる。分割数が比較的多く要する場合には、この図14,15に示すアレイ導波路格子を光分割部として適用する方が、図13に示すようなマッハツェンダ干渉計による光導波路デバイスを適用する場合に比べて、比較的小型に構成することができる。
〔A−33〕波長スペクトル部分重畳部5の変形例
さらに、上述の波長スペクトル部分重畳部5の構成としては、上述の第1実施形態にかかる光装置100における第1レンズ61およびルールド回折格子2を用いた構成のほか、例えば図17(a)〜図17(c)に示す光導波路デバイス2bや、図19に示す光導波路デバイス2b´や、図20(a),図20(b)に示す光導波路デバイス2cにより構成することとしてもよい。
〔A−331〕光導波路デバイス2b,2b´について
ここで、この図17(a)〜図17(c)に示す光導波路デバイス2bについても、回折格子2と同様に、光の入射方法とともに光波長に依存して回折方向が変化する光回折部を構成するものであるが、この光の入射方法として、光の入射位置に依存して回折方向が変化する入射位置依存光回折部として構成されたものである。
この光導波路デバイス2bは、平坦な基板101をそなえるとともに、基板101上に形成されたクラッド102と、クラッド102よりも高い屈折率を有しクラッド102に埋め込まれるように形成されたコア103と、が形成された平面光回路をなす光導波路デバイスである。
なお、図17(a)は光導波路デバイス2bの正面図、図17(b)は図17(a)に示す光導波路デバイス2bのV1矢視側面図、図17(c)は図17(a)に示す光導波路デバイス2bのV2矢視側面図である。又、図17(a)中、コア103のパターンについて実線で図示されているが、実際には図17(b),図17(c)に示すようにクラッド102によって覆われている。
また、光導波路デバイス2bは、コア103のパターンとして、入力導波路(入力導波路パターン部)11b,入力スラブ(入力スラブパターン部)12bおよびチャネル導波路(チャネル導波路パターン部)13bをそなて構成され、入力導波路11bを通じて光分割部1からの分割光3−1,3−2を入力され、波長スペクトル部分が重畳された光を、チャネル導波路13bの形成端面15bを通じて出力することができるようになっている。
この光導波路デバイス2bは、例えばシリコン基板101にCVD法によりシリカ(SiO2)製のクラッド102とコア103とを堆積して形成する。図17(c)に示すように、クラッドの厚さt1とt2は例えば15μm程度、コア103の厚さは4.5μm程度とすることができる。コア103の幅は場所によって異なり、入力導波路11b−1,11b−2の端面側、チャネル導波路13bの中央部の幅は4.5μm程度とすることができる。また、入力スラブ12bの長さf1は10mm程度である。またチャネル導波路13bは隣の導波路に対して例えば39.7μm程度長くなるように形成されており、その数は400本そなえることができる。
また、コアパターンはフォトリソグラフィープロセスによるフォトレジストへのマスクパターンの転写とフォトレジストによるマスクパターンをマスクに、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)を行なう等により形成する。
ここで、入力導波路11b−1,11b−2は、光分割部1で空間的に分割された複数の(この場合においては2つの)分割光が導かれる端面位置にコア断面〔図17(c)のコア103の断面参照〕が露出した、分割光の数に対応して複数(2つ)形成されている。即ち、入力導波路11b−1,11b−2には、例えば図2に示す光分割部1としての光導波路デバイス1aの出力導波路28,27がそれぞれ接続されて、光導波路デバイス1aからの分割光がこの入力導波路11b−1,11b−2に導かれるようになっている。
したがって、この光導波路デバイス2bを波長スペクトル部分重畳部5として適用する場合には、前述の図1に示すような第1レンズ61を適用することが不要となる。
また、入力スラブ12bは、入力導波路をなす各導波路11b−1,11b−2に一端が連続して形成され、導波路11b−1,11b−2からの光が回折して広がりながら自由伝搬しうるとともに、他端が、入力導波路11bと連続している箇所を中心とする円弧状のパターンを有するものである。チャネル導波路13bは、入力スラブ12bの他端に連続して、順次長さが変化するように並列配置された複数の導波パターンとしての導波路からなるものである。
さらに、チャネル導波路13bにおける入力スラブ12bとは反対側の端部16bが、所定間隔を置いて直線状に配列されるとともにコア断面が露出しており、このチャネル導波路13bにおけるコア103断面〔図17(b)のコア103参照〕から、回折方向が変化した光を出射することができるようになっている。
図18(a)〜図18(c)を参照し、上述の光導波路デバイス2bによる波長スペクトル部分の重畳作用について説明する。
図18(a)は、入力導波路11b−1に光を入力する場合の分光特性を示す図である。このとき波長がλ1、λ2、λ3及びこれより少し長波長のλ1+Δ、λ2+Δ、λ3+Δの光はそれぞれ図18(a)のように空間的に分離される。ここに波長λ2の光は端面15bに対しほぼ垂直な方向に回折され、これより波長λ2よりも長波長のλ2+Δの光は、波長λ2の光に比べて左側にやや傾いて回折される。
次に、図18(b)は、入力導波路11b−2に光を入力する場合の分光特性を示す図である。このとき波長がλ1、λ2、λ3及びこれより少し長波長のλ1+Δ、λ2+Δ、λ3+Δの光はそれぞれ図18(b)のように空間的に分離される。ここに波長λ2の光より長波長のλ2+Δの光は端面15bに対しほぼ垂直な方向に回折され、これより短波長の波長λ2の光は先端が右側にやや傾いて回折される。
そこで、図18(c)に示すように、入力導波路11b−1に波長λ1、λ2、λ3の光を入力し、入力導波路11b−2に波長λ1+Δ、λ2+Δ、λ3+Δの光を入力すると、波長λ1の光と波長λ1+Δの光、波長λ2の光と波長λ2+Δの光及び波長λ3の光と波長λ3+Δの光が、それぞれ同じ角度に重なって回折される。これにより、この光導波路デバイス2bを、異なる帯域の光を空間的に重ねて出力する光回折部として適用することが出来る。
この図17(a)〜図17(c)に示す光導波路デバイス2bは、入力導波路11b−1,11b−2に、前述の図2に例示する光分割部1としての光導波路デバイス1aに、出力導波路28,27が当接するように接着接続するだけで光入力することが出来、回折格子2を用いた構成に比べて第1レンズ61による光結合が不要である。そのため、装置の組立が容易になる、小型になる等の効果を生ずる。
なお、図19に示す光導波路デバイス2b´のように、図17(a)〜図17(c)に示す光導波路デバイス2bにおけるチャネル導波路13bの入力スラブ12bとは反対側の端部16bを、一体化されたコアパターンとした一体化部16b´により構成することとしてもよい。
〔A−332〕光導波路デバイス2cについて
また、図20(a),図20(b)に示す光導波路デバイス2cも、図17(a)〜図17(c)に示す光導波路デバイス2bと同様、光の入射方法とともに光波長に依存して回折方向が変化する光回折部を構成するものであるが、この光の入射方法として、光の入射位置に依存して回折方向が変化する入射位置依存光回折部として構成されたものである。尚、図20(a)は光導波路デバイス2cの正面図、図20(b)は図20(a)のV3矢視側面図である。
ここで、光導波路デバイス2cにおいても、前述の図17(a)〜図17(c)に示す光導波路デバイス2bと同様に、平坦な基板101をそなえるとともに、基板101上に形成されたクラッド102と、クラッド102よりも高い屈折率を有するコア103と、が形成された平面型光導波デバイスであるが、コア103のパターンによってアレイ導波路格子を構成するものである。
すなわち、コア103のパターンとして、前述の光導波路デバイス2bにおけるもの(符号11b−1,11b−2,12b,13b参照)と基本的に同様の、入力導波路(入力導波路パターン部)11c−1,11c−2,入力スラブ(入力スラブパターン部)12c,チャネル導波路(チャネル導波路パターン部)13cをそなえるとともに、出力スラブ(出力スラブパターン部)17cおよび出力導波路(出力導波路パターン部)18cをそなえて構成されている。
すなわち、入力導波路11c−1,11c−2は、光分割部1で空間的に分割された複数の分割光が導かれる端面位置〔図20(b)のコア103参照〕にコア断面が露出した、分割光の数(この場合においては2つ)に対応して複数(2本)形成されている。又、入力導波路11c−1,11c−2には、例えば図2に示す光分割部1としての光導波路デバイス1aの出力導波路28,27がそれぞれ接続されて、光導波路デバイス1aからの分割光がこの入力導波路11c−1,11c−2に導かれるようになっている。
したがって、この光導波路デバイス2cにおいても、波長スペクトル部分重畳部5として適用する場合には、前述の図1に示すような第1レンズ61を適用することが不要となる。
さらに、入力スラブパターン部12cは、入力導波路11c−1,11c−2に一端が連続して形成され、入力導波路11c−1,11c−2からの光が回折して広がりながら自由伝搬しうるとともに、他端が円弧状のパターンを有するものである。
また、出力導波路18cは、コア103の断面が出射端面15cにおいて露出する複数の導波路パターンからなるものであり、出力スラブパターン部17cは、出力導波路18cに一端が連続して形成され、出力導波路18cからの光が回折して広がりながら自由伝搬しうるとともに、他端が円弧状のパターンを有するものである。
さらに、チャネル導波路13cは、入力スラブパターン部12cの円弧状パターン部分と、出力スラブパターン部17cの円弧状パターン部分とを繋ぐとともに、順次長さが変化するように並列配置された複数の導波路パターンからなるものである。
これにより、入射位置依存光回折部としての光導波路デバイス2cにおいては、2つの分割光3−1,3−2が入力導波路11c−2,11c−1にそれぞれ入力されるとともに、出力導波路18cを通じて、光分割部1からの2つの分割光についての各波長スペクトル部分が重畳された光を出射することができるようになっている。
上述のごとく構成された光導波路デバイス2cにおける、分割光3−1,3−2の波長スペクトル部分の重畳動作について以下に説明する。
図21(a)に、下側の入力導波路11c−2に波長λ1、λ2及びλ1とλ2の中間の波長であるλ1+Δ(Δはλ2とλ1の差の1/2)、λ2よりΔだけ長波長のλ2+Δの波長の光を入射した場合において、出力スラブ17cと出力導波路18cとの境界(以下これをイメージプレーンという)における光強度の分布を模式的に例示する。尚、出力導波路18cの間隔は、出力される波長差が2Δ(λ2とλ1の波長差に等しい)になるよう調整されている。
この図21(a)に示す場合には、出力導波路18c−3に波長λ2の光、出力導波路18c−4に波長λ1の光が出力される。一方、波長λ1+Δと波長λ2+Δの光は、出力導波路18−3,18−4の中間に当たり散乱される。そのため出力導波路18c−3,18c−4から出力された光のスペクトルは、波長λ1+Δと波長λ2+Δ近傍の帯域が欠落したものとなる。
つぎに、図21(b)に、上側の入力導波路11c−1に波長λ1、λ2及びλ1+Δ、λ2+Δの波長の光を入射した場合の、イメージプレーン上の光強度の分布を模式的に例示する。この図21(b)に示す場合には、出力導波路18c−3に波長λ2+Δの光、出力導波路18c−4に波長λ1+Δの光が出力される。一方、波長λ1と波長λ2の光は、出力導波路18c−3,18c−4の中間に当たり散乱される。そのため出力導波路18c−3,18c−4から出力された光のスペクトルは、波長λ1と波長λ2近傍の帯域が欠落したものとなる。
そして、図22に、上側の入力導波路11c−1に波長λ1+Δ及びλ2+Δの波長の光を、下側の入力導波路11−2にλ1及びλ2の波長の光を入射した場合には、イメージプレーン上の光強度の分布を模式的に例示する。この場合には波長λ1とλ1+Δの光が重なって出力導波路18c−4に結合し、波長λ2とλ2+Δの光が重なって出力導波路18c−3に結合する。
そのため、図22に示すような波長分布の光が入力導波路11c−1,11c−2に入力される場合には、出力導波路18c−3に波長λ2近傍とλ2+Δ近傍の帯域の光が(重畳されて)出力され、出力導波路18c−4に波長λ1近傍とλ1+Δ近傍の待機の光が(重畳されて)出力される。この場合、出力導波路の中間に当たり散乱される帯域が無くなり、帯域の欠落が無くなる効果を生ずる。
上述の図22に示す波長分布の光は、前述の図2に示す光導波路デバイス1aから出力される分割光3−1,3−2のように、波長スペクトル部分が分配されたものである。従って、図20(a),図20(b)に示す構成の光導波路デバイス2cの入力導波路11c−1,11c−2を、例えば図2に示す光導波路デバイス1aの出力導波路28,27に結合させることにより、帯域の欠落なく、波長スペクトル部分が重畳された光を出力導波路18cの各々を通じて出力することができる。換言すれば、重畳された波長分離光を、互いに空間的な間隔を置いて出力することができる。
なお、上述の図22に示す出力導波路間ギャップ18Gを小さくすれば、更に帯域の欠落を防止することができる。
〔A−333〕その他
なお、上述の第1実施形態において、〔A−31〕で詳述したように、光分割部1を2以上の分割光を出力するように構成した場合においても、光導波路デバイス2b,2b´,2cの入力導波路の本数を分割光の数に対応して適宜変更することで、分割光についての波長スペクトル部分を重畳すべく構成することが可能である。又、出力導波路18cの本数についても、分割光あたりが含む波長スペクトル部分(分割波長帯域)の数に応じて適宜変更することも可能である。
〔B〕第2実施形態の説明
〔B−11〕構成
図23および図24は本発明の第2実施形態にかかる光装置200を示す図である。第2実施形態にかかる光装置200は、これら図23,図24に示すように、前述の第1実施形態にかかる光装置100と同様の光分割部1,第1レンズ61,回折格子2および第2レンズ62をそなえるとともに、重畳された波長スペクトル部分をなす第2波長帯域の数、即ち波長分離光6−1〜6−nの数(n個)に対応した個数の光電変換素子7d−1〜7d−nをそなえて構成されている点が異なっている。
ここで、光電変換素子7d−1〜7d−nは、波長スペクトル部分重畳部5で空間的に重畳された波長スペクトル部分をなす光について処理を行なう光素子を構成する。具体的には、第2レンズ62から出力された波長分離光6−1〜6−nをそれぞれ受光し、受光パワーに応じた電気信号に変換することができるようになっている。
すなわち、第1実施形態の場合と同様に、第2レンズ62から出力される波長分離光6−1〜6−nには空間的な間隔Gが設けられているので、各波長分離光6−1〜6−nを受光する光電変換素子7d−1〜7d−nにおいては、それぞれ、回折格子2によって重畳されている帯域4−1〜4−nの波長分離光6−1〜6−n(図23参照)を受光することができるようになっている。
そして、これらの波長分離光6−1〜6−nは、前述の図7に示すように、間隔Gを置いて空間的に隣接する波長分離光相互において波長帯域が連続しているので、光電変換素子7d−1〜7d−nにおいて受光される光について、波長の変動によるパワー誤差を小さくすることができる。
〔B−12〕作用効果
このように構成された光装置200においても、入力光Iとして波長多重光を光ファイバ60を通じて入力されると、第1レンズ61,回折格子2および第2レンズ62を通じて波長分離光6−1〜6−nが出力されるが、これらの波長分離光6−1〜6−nのうち、隣接する波長分離光6−1〜6−nには互いに空間的な間隔Gが設けられながら、各波長分離光6−1〜6−nの波長帯域4−1〜4−nは、光分割部1で分割された波長スペクトル部分が重畳されている。
そして、このように出力された波長分離光6−1〜6−nは、それぞれ、波長スペクトル部分が重畳されながら、第2レンズ62を通じて光電変換素子7d−1〜7d−nの受光面で集光されているので、限られた開口を持つ光電変換素子7d−1〜7d−nであっても、波長の変動によるパワー誤差が小さい光パワーモニタを実現することができる。
具体的には、光電変換素子7d−1〜7d−nの開口幅が、波長分離光6−1〜6−nが占める空間的幅よりも広いものとすることができるので、この波長分離光6−1〜6−nをそれぞれ光電変換素子7d−1〜7d−nで光電変換すると、帯域の欠落が無い広帯域で平坦な帯域を持った光電変換が可能になり、波長の変動によるパワー誤差が小さい光パワーモニタが実現される効果が得られる。
たとえば、回折格子2を格子間ピッチ1μmの透過型回折格子とし、第2レンズ62を焦点距離95mm程度の集光レンズとし、光分割部1のポートs1,s2の間隔を14μm程度とし、第1レンズ61の焦点距離を27mm程度とすると、第2レンズ62からは0.8nm(100GHz)程度の間隔で波長分離された波長分離光6−1〜6−nを出力することができるので、光電変換素子7d−1〜7d−nを100μm程度のピッチでアレイ状に配置することができる。このとき、各光電変換素子7d−1〜7d−nの受光面の幅を70μm程度としても、光分割部1で分割された波長成分を損失なく受光することができる。
このように、第2実施形態にかかる光装置200によれば、光分割部1および波長スペクトル部分重畳部5をそなえるとともに、光電変換素子7d−1〜7d−nをそなえているので、帯域の欠落が無い広帯域で平坦な帯域を持った光電変換が可能になり、波長の変動によるパワー誤差が小さい光パワーモニタが実現される効果が得られる。
なお、第1実施形態の場合と同様に、間隔調整素子としての第2レンズ62の焦点距離を設定することにより、波長分離光6−1〜6−nの間隔Gを可変することができるので、波長分離光6−1〜6−nを受光する光電変換素子7d−1〜7d−nのスケールにあわせて適宜焦点距離が設定された第2レンズ62を適用することで、光電変換素子7d−1〜7d−nにおける帯域の欠落を防止しながら装置規模の適正化を図ることができる。
〔B−2〕変形例
〔B−21〕図25に示す光装置200Aについて
上述の第2実施形態においては、例えば図25に示す光装置200Aのように、図23,図24に示す光装置200における第2レンズ62と光電変換素子7d−1〜7d−nとの間に、第2レンズ62から出力された波長分離光6−1〜6−nについて光電変換素子7d−1〜7d−nに導く光導波路デバイス7cを介装することとしてもよい。
光導波路デバイス7cは、n本の光導波路71c−1〜71c−nが形成されてなるもので、第2レンズ62から出力される波長分離光6−1〜6−nがそれぞれこれらn本の光導波路71c−1〜71c−nの一端に集光されるようになっており、これにより、波長分離光6−1〜6−nと光導波路71c−1〜71c−nとをそれぞれ光学的に結合させることができる。
また、この図25に示すように、光導波路71c−1〜71c−nは、一端は波長分離光6−1〜6−n波長分離光と比較的高い効率で結合させるために、波長分離光6−1〜6−nの間隔Gに相当する導波路間隔Gを置いて形成されているが、他端においては互いの間隔が広がるような導波パターンをそなえている。これにより、光導波路71c−1〜71c−nに入射された時点での間隔Gよりも大きい間隔を置いて、波長分離光6−1〜6−nを出力することができるようになっている。
したがって、上述の光導波路デバイス7cは、第2レンズ62とともに波長分離光6−1〜6−nの間隔を調整する間隔調整素子を構成する。
また、光電変換素子7d−1〜7d−nは、上述の光導波路71c−1〜71c−nの他端にそれぞれ接続固定されて、光導波路71c−1〜71c−nを伝搬し出力される波長分離光6−1〜6−nについて受光し、その受光パワーに応じた電気信号を出力する。
このように構成された光装置200Aにおいては、光導波路デバイス7cをそなえているので、光導波路デバイス7cを通じて出力する波長分離光6−1〜6−nのピッチを大きくできるので、例えばフォトダイオードに気密封止された個別のフォトダイオードを用い、大きいピッチで配列できる。又、受光部の大きいフォトダイオードを使用しフォトダイオードの位置ずれトレランスを大きくできる。更に、例えばピッチ250μm程度の光ファイバアレイ等を接続できるようになる等の効果を生ずる。
たとえば、光分割部1のs1,s2ポートの間隔を14μm程度、第1レンズ61の焦点距離を27mm程度、光導波路デバイス7cをなす光導波路71cの幅を70μm、光導波部71cの入力側端部のピッチを100μm程度とし、出力側端部のピッチを250μm程度のピッチでアレイ状に配置することにより、上述のごとき効果を得ることができる。
または、各波長分離光6−1〜6−nを任意の場所へ導くことが可能となり、光電変換素子7d−1〜7d−nを設ける際の、設置位置についての互いの干渉を取り除くことができる。特に、比較的開口(受光部)の大きい光電変換素子7d−1〜7d−nを配置することも容易になり、装置製造を容易にすることができる。
なお、上述の図25に示すような第2レンズ62の後段に光導波路デバイス7cを設ける態様については、前述の第1実施形態にかかる光装置100に適用することも勿論可能であり、このようにすれば、波長分離光6−1〜6−nのピッチを変換し、あるいは光の進む方向を変化させる等の光路の制御が容易になる効果を生ずる。
〔B−22〕波長スペクトル重畳部5の変形例について
上述の第2実施形態にかかる光装置200においても、前述の第1実施形態における各種変形例を適宜適用することが可能である。
たとえば、前述の図20に示す光導波路デバイス2cを、波長スペクトル部分重畳部5として適用することとすれば、図26に示すように、光電変換素子7d−1〜7d−n(この場合にはn=7)を、それぞれ、出力導波路18cをなす7本の導波路18c−1〜18c−7の出射端部に接続固定することもできる。このようにすれば、波長スペクトル部分重畳部5に第1レンズ61及び回折格子2を用いた場合に比べ、第1レンズ61のみならず、回折格子2と光電変換素子7d−1〜7d−7との間に第2レンズ62を介装させる必要もなくなる。
なお、この出力導波路18cをなす7本の導波路18c−1〜18c−7の形成パターンについて適宜変更することにより、出力導波路18cは、波長スペクトル部分が重畳された波長分離光6−1〜6−nの間隔について調整する間隔調整素子としての機能も併せ持つことになる。
また、上述の光導波路デバイス2cの導波路18c−1〜18c−7の間に、気体が存在する部分を形成することとしてもよく、このようにすれば、出力導波路18cをなすコア103の屈折率と、周囲の屈折率との差を確保することができるので、導波路18c−1〜18c−7への波長分離光の閉じ込め効果を増大させ、帯域の欠落を更に削減させることができる。
たとえば、図27,図28に示す光導波路デバイス2dのように、出力導波路18cを構成する複数の導波路18c−1〜18c−7の間に溝18aを形成する。図28は図27に示す光導波路デバイス2dの導波路18c−1〜18c−7部分に着目した断面図である。この図28に示すように、出力導波路18cをなすコア103の両側を空気層とすることができるので、導波路18c−1〜18c−7と周囲との屈折率差を確保することができる。
したがって、図27に示す光導波路デバイス2dにおいても、上述の光導波路デバイス2cにおけるものと同様、広帯域で波長に対して平坦な受光特性が得られる、光源の波長が変化した場合でも受光効率が一定となり光出力測定誤差が低減される効果が得られるほか、導波路18c−1〜18c−7を伝搬する波長分離光の閉じ込め効果を増大させ、散乱による損失を低減させることができる。
また、例えば図29に示す光導波路デバイス2eのように、出力スラブおよび出力導波路として機能するコアパターンを変形することも可能である。即ち、チャネル導波路13cに対して光電変換素子7d−1〜7d−7が接続固定されることとなる側のコアパターンを、コアパターン17eに示すように形成するとともに、前述の図27,図28の場合と同様のパターンで溝18aを形成する。これにより、この溝18aによって挟まれた領域を、図27,図28の場合と同様に、出力導波路をなす導波路18c−1〜18c−7とすることができる。
このように構成された光導波路デバイス2dにおいても、チャネル導波路13cから出力される光が回折することによって、前述の図22の場合と同様に各波長成分が導波路18c−1〜18c−7に結合されるので、この導波路18c−1〜18c−7においても図20の場合と同様に、伝搬する光の閉じ込め効果を確保しながら、波長分離光を出力させることができる。
さらに、図30,図31に示す光導波路デバイス2fのように、出力スラブ17cの一端の形成ラインに沿い、出力導波路18fを少なくとも含む領域19aについてのオーバークラッド102を除去する。図31は図30に示す光導波路デバイス2fの導波路18f−1〜18f−7部分に着目した断面図である。この図31に示すように、領域19aについてのオーバークラッド(コア103の基板101に対して上層のクラッド)102を除去することにより、導波路18f−1〜18f−7としてのコア103を露出する構成とすることもできる。
また、上述の図30に示すオーバークラッド102を除去してコア103を露出させる領域19のパターンとしては、例えば、図32又は図33に示す光導波路デバイス2g,2hの領域19g,19hのように、適宜変更することも可能である。これらの場合には、出力スラブ17cの一端部に沿ってオーバークラッド102を除去する必要がないので、オーバークラッドを除去する部分を決めるためのフォトレジスト等のマスクパターンを精密に位置合わせする必要が無くなり、製造が容易になる効果を生ずる。
さらに、図33に示す光導波路デバイス2hにおいては、この領域19hの部分を別体の平面光回路チップ19h´として構成されている。即ち、光導波路デバイス2hは、入力導波路11c−1,11c−2,入力スラブ12c,チャネル導波路13cおよび出力スラブ17cの一部が形成されたチップ2h´と、オーバークラッド102が除去されて出力スラブ17cの残りと出力導波路18cをなすコア103が露出したチップ19h´と、を接着接続されている。
このように構成された光導波路デバイス2hにおいては、別の平面光回路チップ19h´を用いているので、入力導波路11c−1,11c−2,入力スラブ12c,チャネル導波路13cおよび出力スラブ17cの一部が形成されたチップ2h´と、チップ19h´とを張り合わせることにより、部分的にオーバークラッドを除去するための製造工程が不要になるという効果を生ずる。
さらに、図34に示す光導波路デバイス2iは、平面光回路チップ19h´とは構成が異なるチップ19i´が、上述の図33に示す光導波路デバイス2hにおけるものと同様のチップ2h´と接着接続されている点が光導波路デバイス2hと異なっている。ここで、平面光回路チップ19i´には、出力スラブ17cの残りのパターン(図33参照)は形成せずに、出力導波路18cをなす導波路18c−1〜18c−7のパターンのみがコア103のパターンとして形成されるようになっている。
このとき、出力導波路18cとしてのコア103のパターンは、一般的な光導波路デバイスの製造工程である、フォトリソグラフィープロセスによるフォトレジストへのマスクパターンの転写とフォトレジストによるマスクパターンをマスクに、反応性イオンエッチング(RIE)を行なう等により形成する。そして、例えば、出力導波路18cをなすコア103のパターンを形成した後のオーバークラッド用材料の堆積にCVD法を適用する。
図35は、図34に示す光導波路デバイス2iの導波路18c−1〜18c−7の部分に着目した断面図である。上述のオーバークラッド用材料の堆積にCVD法を適用することで、この図35に示すように、出力スラブ17cの一部が接続される側の導波路18c−1〜18c−7の間に、気体が埋め込まれた空間19iを形成することができる。
なお、空間19iは、熱処理温度によってその大きさが変化し、熱処理温度を高くするほど小さくなり、熱処理温度が一定以上になると消失する。そこで、例えばチップ2h´を高温で、チップ19i´を低温で熱処理すれば、空間19iが無いチップ2h´と空間19iを有するチップ19i´とを製造することができる。
したがって、この図34に示す光導波路デバイス2iによれば、前述の図26と同様に波長スペクトル部分を重畳した光を導波路18c−1〜18c−7を通じて出力することができるほか、極めて幅の狭い空間(空隙)19iを形成できるため、導波路18c−1〜18c−7をなすコア103間の隙間を小さくできる効果が生じる。尚、コア103間の隙間は小さいほど、入力光に対する出力光のスペクトルの欠落が小さくなる効果を生ずる。
なお、上述の波長スペクトル部分重畳部5の変形例として図示した光導波路デバイス2d〜2iは、光電変換素子7d−1〜7d−7が接続されることで、第2実施形態にかかる光装置200の変形例としているが、本発明によればこれに限定されず、前述の第1実施形態にかかる光装置100の波長スペクトル部分重畳部5にこれらの光導波路デバイス2d〜2iを適用することも、もちろん可能である。
〔B−3〕その他
また、上述の第2実施形態にかかる光装置200又は第2実施形態の変形例にかかる装置においても、前述の第1実施形態における〔A−3〕で詳述したものとほぼ同様の趣旨で適宜変形して実施することができる。
〔C〕第3実施形態の説明
〔C−11〕構成
図36は本発明の第3実施形態にかかる光装置300を示す図である。第3実施形態にかかる光装置300は、前述の第1実施形態にかかる光装置100と同様の光モジュール100´をそなえるとともに、重畳された波長スペクトル部分をなす第2波長帯域の数、即ち波長分離光6−1〜6−nの数(n個)に対応した個数の光素子としてのミラー7e−1〜7e−nおよび制御部90をそなえて構成されている点が異なっている。
また、光モジュール100´は、前述の第1実施形態の場合と同様に、光ファイバ60を通じて入力光を入力されると、光分割部1,第1レンズ61,回折格子2および第2レンズ62を通じてこの入力光についての波長分離光6−1〜6−nが間隔Gをおいて出力されるが、これらの波長分離光6−1〜6−nを、それぞれミラー7e−1〜7e−nで反射して、光ファイバ60に戻すことができる。
また、第1実施形態にかかる光装置100と同様の構成を有する光モジュール100´は、入力光の伝搬方向とは逆方向の光(第2レンズ62,回折格子2,第1レンズ61および光分割部1を通じて光ファイバ60へ導かれる光)に対しては、各素子は可逆機能を有しているので、第2レンズ62に波長分離光6−1〜6−nについての反射光が入射されると、回折格子2,第1レンズ61および光分割部1を通じて、反射された波長分離光について波長多重して、光ファイバ60へ導くことができるようになっている。
ここで、ミラー7e−1〜7e−nについても、前述の第2実施形態にかかる光電変換素子7d−1〜7d−nと同様に、波長スペクトル部分重畳部5で空間的に重畳された波長スペクトル部分をなす光について処理を行なう光素子を構成する。即ち、このミラー7e−1〜7e−nは、波長スペクトル部分重畳部5で重畳された波長スペクトル部分をなす光を反射しうるとともに、反射する面についての傾斜角度を可変しうる光反射素子として構成されたものである。
そして、ミラー7e−1〜7e−nの反射面についての傾斜角度を可変すべく制御する制御部90をそなえることにより、各ミラー7e−1〜7e−nにおいて反射される光についての反射状態を制御することができるようになっている。即ち、ミラー7e−1〜7e−nで反射する波長分離光6−1〜6−nが第2レンズ62,回折格子2および第1レンズ61を通じて光ファイバ60に結合する量を変化させて、入力光の波長成分毎に光パワーを制御する光パワー制御装置を実現することができる。
このとき、ミラー7e−1〜7e−nとしては、波長分離光6−1〜6−nの空間的な広がりよりも広い面積の反射面を持つミラーを用いることにより、帯域の欠落が無い広帯域で平坦な光透過特性の光パワー制御装置を実現することができる。
〔C−12〕作用効果
このように構成された光装置300においても、入力光Iとして波長多重光を光ファイバ60を通じて入力されると、第1レンズ61,回折格子2および第2レンズ62を通じて波長分離光6−1〜6−nが出力されるが、これらの波長分離光6−1〜6−nのうち、隣接する波長分離光6−1〜6−nには互いに空間的な間隔Gが設けられながら、各波長分離光6−1〜6−nの波長帯域4−1〜4−nは、光分割部1で分割された波長スペクトル部分が重畳されている。
そして、ミラー7e−1〜7e−nにおいては、これらの波長分離光6−1〜6−nを反射して、第2レンズ62,回折格子2および第1レンズ61を通じて光ファイバ60に戻すことができる。このとき、ミラー7e−1〜7e−nの反射面についての傾斜角度を可変することにより、ミラー7e−1〜7e−nで反射する波長分離光6−1〜6−nが光ファイバ60に再結合する量を変化させる。これにより、入力光の波長成分毎に光パワーを制御することができる。
そして、このように出力された波長分離光6−1〜6−nは、それぞれ、波長スペクトル部分が重畳されながら、第2レンズ62を通じてミラー7e−1〜7e−nの受光面で集光されているので、限られた反射面の面積を持つミラー7e−1〜7e−nであっても、波長の変動によるパワー誤差が小さい光パワー制御装置を実現することができる。
このように、本発明の第3実施形態にかかる光装置300によれば、光分割部1および波長スペクトル部分重畳部5をそなえるとともに、光電変換素子7d−1〜7d−nをそなえているので、波長の変動によるパワー誤差が小さい光パワー制御を行なうことができる利点がある。
〔C−2〕変形例
図37は本発明の第3実施形態の変形例にかかる光装置300Aを示す図である。この図37に示す光装置300Aは、前述の第3実施形態にかかる光装置300と同様に、入力光の波長成分毎に光パワー制御を行なうことができる装置として構成されたものであるが、第3実施形態にかかる光装置300が反射型の装置であるのに対し、図37に示す光装置300Aは透過型の装置を構成する。
すなわち、光装置300Aは、第1実施形態におけるもの(符号100参照)と同様の構成の光モジュール100−1,100−2をそなえるとともに、透過光量可変素子7f−1〜7f−nおよび制御部90Aをそなえて構成され、光装置100−1から光ファイバ60−1を通じて入力された光について、波長成分ごとに光装置100−2(又は光ファイバ60−2)へ導くものを透過光量可変素子7f−1〜7f−nによって制御することができるようになっている。
ここで、光モジュール100−1,100−2は、それぞれの第2レンズ62が互いに対向するように配置されたものであって、光装置100−1および光装置100−2における第2レンズ62間には、光モジュール100−1で重畳された波長スペクトル部分をなす第2波長帯域の数、即ち波長分離光6−1〜6−nの数(n個)に対応した個数の透過光量可変素子7f−1〜7f−nが並列にそなえられている。換言すれば、各光モジュール100−1,100−2をなす構成要素(符号1,61,2,62参照)は、並列に配置された透過光可変素子7f−1〜7f−nについて対照となるように配置されている。
また、透過光量可変素子7f−1〜7f−nは、光モジュール100−1,100−2をなす波長スペクトル部分重畳部5で空間的に重畳された波長スペクトル部分をなす光について処理を行なう光素子を構成するものである。具体的には、光装置100−1の波長スペクトル重畳部5で重畳された波長スペクトル部分をなす光について透過光量を可変しうるものであって、各透過光量可変素子7f−1〜7f−nは、例えば図38に示すような液晶装置7ffにより構成することができるほか、電気光学効果を利用するものや、磁気光学効果を利用するものを用いることもできる。
ここで、この図38に示す液晶装置7ffは、偏光子7ff−1,透明電極7ff−2,液晶層7ff−3,透明電極7ff−4,及び検光子7ff−5を重ねた構成を有し、光を受光するための開口部7ff−6をなす偏光子7ff−1に入射された光についての光透過率を液晶層7ff−3に対する透明電極7ff−2,7ff−4を通じた電気的制御によって可変するとともに、液晶層7ff−3および検光子7ff−5を通過した光について開口部7ff−7を通じて出力することができるようになっている。
すなわち、上述の液晶装置7ffを各透過光量可変素子7f−1〜7f−nとして配置すると、各液晶装置7ffの開口部7ff−6は有限な開口部幅Wを有しているので、各透過光量可変素子7f−1〜7f−nとしての液晶装置7ff間では隙間Gが形成されることとなる。しかしながら、各透過光量可変素子7f−1〜7f−nとしての液晶装置7ffの開口部幅Wよりも波長分離光6−1〜6−nのビーム径を細くすることができるので、各波長分離光6−1〜6−nを透過制御するためにロスなく受光することができるのである。
また、図37に示す制御部90Aは、上述の各透過光量可変素子7f−1〜7f−nとしての液晶装置7ffにおける透明電極7ff−2,7ff−4に対して制御電気信号を供給するもので、これにより、各透過光量可変素子7f−1〜7f−nとしての液晶装置7ffにおいては、偏光子7ff−1からの光の偏波の回転状態が液晶層7ff−3で制御されて、検光子7ff−5を通じて出射される光量(即ち、光装置100−2に導く光量)を可変制御することができるようになっている。
このように構成された光装置300Aにおいても、入力光Iとして波長多重光を光ファイバ60−1を通じて光装置100−1に入力されると、光装置100−1では波長分離光6−1〜6−nを出力する。そして、各透過光量可変素子7f−1〜7f−nでは、この波長分離光6−1〜6−nを透過光量可変素子7f−1〜7f−nでそれぞれロスなく受光するとともに、制御部90Aによる制御を受けて、光装置100−2側に出力する光の光量を可変する。
なお、光装置100−2では、透過光量可変素子7f−1〜7f−nからの光について、この光装置100−2をなす第2レンズ62,回折格子2および第1レンズ61(図1に示す光装置100の構成参照)を通じて波長多重されて、光ファイバ60−2を通じて出力される。
このように、本発明の第3実施形態の変形例にかかる光装置300Aによれば、光分割部1および波長スペクトル部分重畳部5をそなえるとともに、透過光量可変素子7f−1〜7f−nをそなえているので、前述の第3実施形態の場合と同様、波長の変動によるパワー誤差が小さい光パワー制御を行なうことができる利点がある。
なお、図37に示す透過型の構成を有する光装置300Aと同様の機能を有する光装置300(図36参照)は、光モジュール100´としての構成を、上述の第1および第2光モジュール100−1,100−2が共用されたものということができる。
〔C−3〕その他
また、上述の第3実施形態にかかる光装置300又は変形例にかかる装置300Aにおいても、光モジュール100´,100−1,100−2を、前述の第1実施形態における〔A−3〕で詳述したものとほぼ同様の趣旨で適宜変形して実施することができる。
〔D〕第4実施形態の説明
〔D−1〕構成
図39は本発明の第4実施形態にかかる光装置400を示す図である。第4実施形態にかかる光装置400は、前述の第1実施形態における光装置100と同様の構成を有する光モジュール100−1〜100−3を並列配置されるとともに、各光モジュール100−3から出力される波長分離光の光路上に反射部材としてのミラー7gが、各光モジュール100−1〜100−3で出力される波長分離光6−1〜6−nの数(3n個)分だけ並列配置されたものである。
すなわち、光モジュール100−1〜100−3はそれぞれ、前述の光装置100と同様の光分割部1−1〜1−3,第1レンズ61−1〜61−3をそなえるともに、一体化された回折格子2および第2レンズ62をそなえて構成されている。
そして、光モジュール100−1〜100−3にはそれぞれ光ファイバ60−1〜60−3が接続されて、例えば光ファイバ60−2から入射した光について波長分離し、波長毎に光ファイバ60−1又は光ファイバ60−3に出力することができるようになっており、これにより、波長選択スイッチとしての機能を実現することができる。
また、ミラー7gは、上述したように、各光モジュール100−1〜100−3をなす波長スペクトル部分重畳部5で空間的に重畳された波長スペクトル部分をなす光を、重畳された波長スペクトル部分をなす第2波長帯域の数、即ち光モジュール100−1〜100−3で出射可能な波長分離光の数(3n個)に対応して設けられる。
そして、各ミラー7gは、図39中紙面に垂直な軸を中心に図39中紙面に平行な方向に回転可能な微小ミラーとして構成されて、一の光モジュール(図39の場合には光モジュール100−2)から出力される各波長分離光を、反射する面の傾斜角度を可変することにより、他の光モジュール(図39の場合には光モジュール100−1,100−3)をなす波長スペクトル部分重畳部5へ導くことができるようになっている。
また、制御部90Bは、上述のごとく並列配置されたミラー7gについて個別に反射面の傾斜角度を制御するもので、これにより、反射する波長分離光についての出力先の光ファイバ60−1〜60−3を選択的に切り替えることができるようになっている。例えば、光モジュール100−2から出力される波長分離光4aを反射するミラー7gについての傾斜角度を制御部90Bで制御することにより、この波長分離光4aを、光モジュール100−1へ結合する反射光4bとして又は光モジュール100−3へ結合する反射光4cとして反射させることができるのである。
なお、上述のごとく他の波長スペクトル重畳部5へ導かれた波長分離光は、当該他の光モジュール100−1,100−3でそれぞれ波長多重されて、光ファイバ60−1,60−3を通じて波長多重光として出力することができるようになっている。
また、回折格子2を例えば1μmピッチの透過型回折格子とし、第2レンズ62を焦点距離95mm程度の集光レンズとするともに、光分割部1−1〜1−3のポートs1,s2の間隔を14μm程度、第1レンズ61−1〜61−3の焦点距離を27mm程度とすると、光モジュール60−2から入射した光を0.8nm(100GHz)間隔で波長分離することができる。
このため、各ミラー7gの幅を70μm程度とすると、100μmピッチでアレイ状に配置することにより、波長毎に光ファイバ60−1又は光ファイバ60−3に出力する波長選択スイッチを構成することができる。
〔D−2〕作用効果
上述のごとく構成された光装置400においては、例えば光ファイバ60−2を通じて入力された入力光としての波長多重光については、光モジュール100−2で波長分離されて、間隔が設けられた複数の波長分離光として出力することができる。又、ミラー7gは、光モジュール60−2から出力される波長分離光について、波長帯ごとに制御部90Bで設定された反射面の傾斜角度で反射することにより、波長分離光についての波長成分ごとに出力先の光ファイバ60−1,60−3を選択的に切り替える。
すなわち、光モジュール100−2で波長分離された波長分離光4aを、ミラー7gの反射面の傾斜角度を切り替えることにより、光モジュール100−1又は光モジュール100−3における逆方路に光学的に結合させることにより、光ファイバ60−1又は光ファイバ60−3を通じて出力する。
このように、本発明の第4実施形態にかかる光装置400によれば、光モジュール100−1〜100−3およびミラー7gをそなえているので、前述の第1実施形態の場合と同様の利点があるほか、波長成分についての損失特性が平坦な波長選択スイッチを実現させることができる利点がある。
なお、上述の第4実施形態にかかる光装置400においても、光モジュール100−1〜100−3を、前述の第1実施形態における〔A−3〕で詳述したものとほぼ同様の趣旨で適宜変形して実施することができる。
〔E〕付記
(付記1) 入力光における波長スペクトルを分割し、互いに異なる波長スペクトル部分を有する、空間的に分離された複数の分割光として出力しうる光分割部と、
該光分割部からの前記複数の分割光についての波長スペクトル部分を空間的に重畳しうる波長スペクトル部分重畳部と、をそなえて構成されたことを特徴とする、光装置。
(付記2) 該光分割部が、平面光回路により構成されたことを特徴とする、付記1記載の光装置。
(付記3) 該平面光回路が、干渉する光の位相を定めるとともに長さが互いに異なる2本の枝導波路を有してなるマッハツェンダ型干渉回路により構成されたことを特徴とする、付記2記載の光装置。
(付記4) 該平面光回路が、干渉する光の位相を定めるとともに長さが互いに異なる2本の枝導波路を有してなるマッハツェンダ型干渉計が複数直列に接続して構成されたことを特徴とする、付記2記載の光装置。
(付記5) 該平面光回路が、アレイ導波路格子により構成されたことを特徴とする、付記2記載の光装置。
(付記6) 該波長スペクトル部分重畳部が、
光の入射方法とともに光波長に依存して回折方向が変化する光回折部をそなえ、
該光回折部が、該光分割部からの前記複数の分割光について回折させることにより、各波長スペクトル部分が空間的に重畳された光を出射すべく構成されたことを特徴とする、付記1〜5のいずれか1項記載の光装置。
(付記7) 該光回折部が、前記光の入射方法として、光の入射角度に依存して回折方向が変化する入射角度依存光回折部として構成され、
該入射角度依存光回折部における回折によって、該光分割部からの前記複数の分割光についての各波長スペクトル部分が重畳された光を出射すべく構成されたことを特徴とする、付記6記載の光装置。
(付記8) 該入射角度依存光回折部が、
ほぼ2つの主面を持つ平板状に構成され、入射光の波長が一定の時その主面に対する光の入射角に依存して回折方向が変化するような回折格子と、
該光分割部からの複数の分割光について、該複数の分割光ごとに設定された入射角度で該回折格子へ導くための第1レンズと、をそなえて構成されたことを特徴とする、付記7記載の光装置。
(付記9) 該回折格子が、ルールド回折格子により構成されたことを特徴とする、付記8記載の光装置。
(付記10) 該波長スペクトル部分重畳部をなす該光回折部が、前記光の入射方法として、光の入射位置に依存して回折方向が変化する入射位置依存光回折部として構成され、
該入射位置依存光回折部における回折によって、該光分割部からの前記複数の分割光についての各波長スペクトル部分が重畳された光を出射すべく構成されたことを特徴とする、付記6記載の光装置。
(付記11) 該入射位置依存光回折部が、
平坦な基板をそなえるとともに、該基板上に形成されたクラッドと、該クラッドよりも高い屈折率を有するコアと、が形成された平面型光導波路デバイスにより構成され、
かつ、該コアのパターンが、
該光分割部で空間的に分割された複数の分割光が導かれる端面位置にコア断面が露出した、前記分割光の数に対応して形成された複数の導波パターンからなる入力導波路パターン部と、
該入力導波路パターン部に一端が連続して形成され、該入力導波路パターン部からの光が回折して広がりながら自由伝搬しうるとともに、他端が、該入力導波路パターン部と連続している箇所を中心とする円弧状のパターンを有する入力スラブパターン部と、
前記の入力スラブパターン部の他端に連続して、順次長さが変化するように並列配置された複数の導波パターンからなるチャネル導波路パターン部と、をそなえ、
かつ、該チャネル導波路パターン部における該入力スラブパターン部とは反対側の端部が、所定間隔を置いて直線状に配列されるとともにコア断面が露出して、該チャネル導波路パターン部における前記コア断面から、前記回折方向が変化した光を出射すべく構成されたことを特徴とする、付記10記載の光装置。
(付記12) 該入射位置依存光回路部が、
平坦な基板をそなえるとともに、該基板上に形成されたクラッドと、該クラッドよりも高い屈折率を有するコアと、が形成された平面型光導波デバイスにより構成され、
かつ、該コアのパターンが、
該光分割部で空間的に分割された複数の分割光が導かれる端面位置にコア断面が露出した、前記分割光の数に対応して形成された複数の導波パターンからなる入力導波路パターン部と、
該入力導波路パターン部に一端が連続して形成され、該入力導波路パターン部からの光が回折して広がりながら自由伝搬しうるとともに、他端が円弧状のパターンを有する入力スラブパターン部と、
コアの断面が出射端面において露出する複数の導波パターンからなる出力導波路パターン部と、
該出力導波路パターン部に一端が連続して形成され、該出力導波路パターン部からの光が回折して広がりながら自由伝搬しうるとともに、他端が円弧状のパターンを有する出力スラブパターン部と、
該入力スラブパターン部の円弧状パターン部分と、該出力スラブパターン部の円弧状パターン部分とを繋ぐとともに、順次長さが変化するように並列配置された複数の導波パターンからなるチャネル導波路パターン部と、をそなえ、
前記複数の分割光が該入力導波路パターン部に入力されるとともに、該出力導波路パターン部を通じて、該光分割部からの前記複数の分割光についての各波長スペクトル部分が重畳された光を出射すべく構成されたことを特徴とする、付記10記載の光装置。
(付記13) 該出力導波路パターン部を構成する複数の導波パターンの間に気体が存在する部分が形成されていることを特徴とする、付記12記載の光装置。
(付記14) 該出力導波路パターン部を構成する複数の導波パターンの間に溝が形成されていることを特徴とする、付記13記載の光装置。
(付記15) 該出力導波路パターン部を構成する複数の導波パターンとしてのコアが露出していることを特徴とする、付記13記載の光装置。
(付記16) 該出力導波路パターン部を構成する複数の導波パターンの間のクラッドに気体が埋め込まれていることを特徴とする、付記13記載の光装置。
(付記17) 該出力導波路パターン部を構成する部分が、前記平面光導波路デバイスをなす他の部分とは別体に構成されるとともに、該別体が、前記他の部分に接着接続されて構成されたことを特徴とする、付記12〜15のいずれか1項記載の光装置。
(付記18) 前記各分割光をなす波長スペクトル部分は、第1波長帯域の間隔を置いて、第2波長帯域の帯域幅で複数有するとともに、前記の各分割光における第1波長帯域は、前記の複数の分割光における第2波長帯域によって割り当てられたことを特徴とする、付記1〜17のいずれか1項記載の光装置。
(付記19) 該波長スペクトル重畳部が、前記重畳される前記波長スペクトル部分をなす光を、空間的な間隔を設けられた複数の波長分離光として出力すべく構成されたことを特徴とする、付記18記載の光装置。
(付記20) 入力光における波長スペクトルを分割し、互いに異なる波長スペクトル部分を有する、空間的に分離された複数の分割光として出力しうる光分割部と、
該光分割部からの前記複数の分割光についての波長スペクトル部分を重畳しうる波長スペクトル部分重畳部と、をそなえ、
前記各分割光をなす波長スペクトル部分は、第1波長帯域の間隔を置いて、第2波長帯域の帯域幅で複数有するとともに、前記の各分割光における第1波長帯域は、前記の複数の分割光における第2波長帯域によって割り当てられるとともに、
該波長スペクトル重畳部が、前記重畳される前記波長スペクトル部分をなす光を、第2波長帯域の数に応じて空間的な間隔を設けて出力すべく構成され、
かつ、該波長スペクトル部分重畳部で空間的に重畳された波長スペクトル部分をなす光について処理を行なう光素子が、前記重畳された波長スペクトル部分をなす該第2波長帯域の数に対応して複数設けられたことを特徴とする、光装置。
(付記21) 該波長スペクトル部分重畳部で重畳された前記波長スペクトル部分をなす光の空間的な間隔を調整しうる間隔調整素子が設けられたことを特徴とする、付記20記載の光装置。
(付記22) 該間隔調整素子が、該波長スペクトル重畳部の後段に配置されたレンズにより構成されたことを特徴とする、付記21記載の光装置。
(付記23) 該間隔調整素子が、該波長スペクトル重畳部の後段に配置された光導波路デバイスにより構成されたことを特徴とする、付記21又は22記載の光装置。
(付記24) 該光素子が、該波長スペクトル部分重畳部で重畳された波長スペクトル部分をなす光を反射しうるとともに、前記反射する面についての傾斜角度を可変しうる光反射素子により構成されたことを特徴とする、付記20〜23のいずれか1項記載の光装置。
(付記25) 該光素子が、該波長スペクトル重畳部で重畳された波長スペクトル部分をなす光について透過光量を可変しうる透過光量可変素子により構成されたことを特徴とする、付記20〜23のいずれか1項記載の光装置。
(付記26) 該光素子が、該波長スペクトル重畳部で重畳された波長スペクトル部分をなす光について光電変換を行なう光電変換素子により構成されたことを特徴とする、付記20〜23のいずれか1項記載の光装置。
(付記27) 入力光における波長スペクトルを分割し、互いに異なる波長スペクトル部分を有する、空間的に分離された複数の分割光として出力しうる光分割部と、該光分割部からの前記複数の分割光についての波長スペクトル部分を空間的に重畳しうる波長スペクトル部分重畳部と、をそれぞれそなえてなる第1および第2光モジュールが、第1および第2光モジュールのうちの一方の該波長スペクトル部分重畳部から出力される分割光が、他方の波長スペクトル部分重畳部に光学的に結合されるように対向して配置され、
前記各分割光をなす波長スペクトル部分は、第1波長帯域の間隔を置いて、第2波長帯域の帯域幅で複数有するとともに、前記の各分割光における第1波長帯域は、前記の複数の分割光における第2波長帯域によって割り当てられるとともに、
該波長スペクトル部分重畳部で空間的に重畳された波長スペクトル部分をなす光について処理を行なう光素子が、前記重畳された波長スペクトル部分をなす該第2波長帯域の数に対応して、前記光学的に結合された波長スペクトル部分重畳部間の光路上に複数設けられたことを特徴とする、光装置。
(付記28) 入力光における波長スペクトルを分割し、互いに異なる波長スペクトル部分を有する、空間的に分離された複数の分割光として出力しうる光分割部と、該光分割部からの前記複数の分割光についての波長スペクトル部分を空間的に重畳しうる波長スペクトル部分重畳部と、をそなえてなる光モジュールが複数配置され、
前記各分割光をなす波長スペクトル部分は、第1波長帯域の間隔を置いて、第2波長帯域の帯域幅で複数有するとともに、前記の各分割光における第1波長帯域は、前記の複数の分割光における第2波長帯域によって割り当てられるとともに、
各光モジュールをなす波長スペクトル部分重畳部で空間的に重畳された波長スペクトル部分をなす光を、前記重畳された波長スペクトル部分をなす該第2波長帯域の数に対応して反射しうるとともに、前記反射する面の傾斜角度を可変しうる複数の反射部材をそなえ、
かつ、該複数の反射部材が、一の光モジュールをなす波長スペクトル部分重畳部からの波長スペクトル部分をなす光が、他の光モジュールをなす波長スペクトル部分重畳部に導かれるように、前記反射する面についての傾斜角度を可変すべく構成されたことを特徴とする、光装置。
(付記29) 入力光における波長スペクトルを分割し、互いに異なる波長スペクトル部分を有する複数の分割光として出力し、
前記複数の分割光についての各波長スペクトル部分を重畳して出力することを特徴とする、光制御方法。
本発明の第1実施形態にかかる光装置を示す図である。 (a),(b)はともに本発明の第1実施形態にかかる光装置をなす光分割部の一例を示す図である。 (a),(b)はともに本発明の第1実施形態にかかる光装置をなす光分割部の他の例を示す図である。 (a)〜(c)はいずれも本発明の第1実施形態にかかる光装置の動作を説明するための図である。 (a)〜(d)はいずれも本発明の第1実施形態にかかる光装置の動作を説明するための図である。 本発明の第1実施形態にかかる光装置の動作を説明するための図である。 本発明の第1実施形態にかかる光装置の動作を説明するための図である。 (a)〜(c)はいずれも本発明の第1実施形態にかかる光装置の動作を説明するための図である。 (a)〜(d)はいずれも本発明の第1実施形態にかかる光装置の変形例の動作を説明するための図である。 (a)〜(c)はいずれも本発明の第1実施形態にかかる光装置の変形例の動作を説明するための図である。 本発明の第1実施形態にかかる光装置の変形例の動作を説明するための図である。 本発明の第1実施形態にかかる光装置の変形例の動作を説明するための図である。 本発明の第1実施形態にかかる光装置をなす光分割部の変形例を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかる光装置をなす光分割部の変形例を示す図である。 (a),(b)はともに本発明の第1実施形態にかかる光装置をなす光分割部の変形例を示す図である。 (a),(b)はともに図15に示す光分割部の動作を説明するための図である。 (a)〜(c)はいずれも本発明の第1実施形態にかかる光装置をなす波長スペクトル部分重畳部の変形例を示す図である。 (a)〜(c)はいずれも図17(a)〜図17(c)に示す変形例の動作を説明するための図である。 本発明の第1実施形態にかかる光装置をなす波長スペクトル部分重畳部の変形例を示す図である。 (a),(b)はともに本発明の第1実施形態にかかる光装置をなす波長スペクトル部分重畳部の変形例を示す図である。 (a),(b)はともに図20(a),図20(b)に示す変形例の動作を説明するための図である。 図20(a),図20(b)に示す変形例の動作を説明するための図である。 本発明の第2実施形態にかかる光装置を示す図である。 本発明の第2実施形態にかかる光装置を示す図である。 本発明の第2実施形態の変形例にかかる光装置を示す図である。 本発明の第2実施形態の変形例にかかる光装置を示す図である。 本発明の第2実施形態の変形例にかかる光装置を示す図である。 図27に示す光装置の要部を示す図である。 本発明の第2実施形態の変形例にかかる光装置を示す図である。 本発明の第2実施形態の変形例にかかる光装置を示す図である。 図30に示す光装置の要部を示す図である。 本発明の第2実施形態の変形例にかかる光装置を示す図である。 本発明の第2実施形態の変形例にかかる光装置を示す図である。 本発明の第2実施形態の変形例にかかる光装置を示す図である。 図34に示す光装置の要部を示す図である。 本発明の第3実施形態にかかる光装置を示す図である。 本発明の第3実施形態の変形例にかかる光装置を示す図である。 図37に示す光装置の要部構成を示す図である。 本発明の第4実施形態にかかる光装置を示す図である。 従来技術を示す図である。
符号の説明
1 光分割部
1a,1d〜1f,1ff 光導波路デバイス(光分割部)
1b,1c カプラ
2 回折格子
2b,2b´,2c〜2i 光導波路デバイス
2h´,2i´,19h´,19i´ チップ
5 波長スペクトル部分重畳部
7 光制御部
7c 光導波路デバイス
7d−1〜7d−n 光電変換素子(光素子)
7e−1〜7e−n ミラー(反射部材,光素子)
11,11b−1,11b−2,11c−1,11c−2 入力導波路(コアパターン)
7f−1〜7f−n 透過光量可変素子(光素子)
7ff 液晶装置
7ff−1 偏光子
7ff−2 透明電極
7ff−3 液晶層
7ff−4 透明電極
7ff−5 検光子
7ff−6,7ff−7 開口部
7ff−5 12,12b,12c 入力スラブ(コアパターン)
13,13b,13c チャネル導波路(コアパターン)
15b,15c 端面
16b,16b´ 端部
17,17c 出力スラブ(コアパターン)
17e コアパターン
18,18c,18f 出力導波路(コアパターン)
18a 溝
18−1〜18−7,18c−1〜18c−7,18f−1〜18f−7 導波路(コアパターン)
19a,19g,19h 領域
19i 空間
21,22,24,25,27,28,31,34,35,37,38,42,44,45,47,48,71c−1〜71c−n,301,302,304,305,307,308,310,311 光導波路
23,26,33,36,43,46,303,306,309 カプラ
60,60−1〜60−3 光ファイバ
61,61−1〜61−3 第1レンズ
62,62−1〜62−3 第2レンズ
71c
90,90A 制御部
100,200,200A,300,400 光装置
100´,100−1〜100−3 光モジュール
101 基板
102 クラッド
103 コア
500−1 分波部
500−2 合波部

Claims (6)

  1. 入力光における波長スペクトルを分割し、互いに異なる波長スペクトル部分を有する、空間的に分離された複数の分割光として出力しうる光分割部と、
    該光分割部からの前記複数の分割光についての波長スペクトル部分を空間的に重畳しうる波長スペクトル部分重畳部と、をそなえて構成され、
    該波長スペクトル部分重畳部が、
    前記光分割部からの前記複数の分割光を平行光にして出力する第1レンズと、
    該第1レンズから出力された前記複数の分割光の入射角度および波長に依存して回折方向を変化させる入射角度依存光回折部を有し、
    該入射角度依存光回折部における回折によって、該光分割部からの前記複数の分割光についての各波長スペクトル部分が重畳された光を出射する
    ことを特徴とする、光装置。
  2. 前記各分割光をなす波長スペクトル部分は、第1波長帯域の間隔を置いて、第2波長帯域の帯域幅で複数有するとともに、前記の各分割光における第1波長帯域は、前記の複数の分割光における第2波長帯域によって割り当てられた
    ことを特徴とする、請求項1記載の光装置。
  3. 該波長スペクトル重畳部が、前記重畳される前記波長スペクトル部分をなす光を、空間的な間隔を設けられた複数の波長分離光として出力すべく構成された
    ことを特徴とする、請求項2記載の光装置。
  4. 該波長スペクトル部分重畳部で空間的に重畳された波長スペクトル部分をなす光について処理を行なう光素子が、前記重畳された波長スペクトル部分をなす該第2波長帯域の数に対応して複数設けられた
    ことを特徴とする、請求項3記載の光装置。
  5. 入力光における波長スペクトルを分割し、互いに異なる波長スペクトル部分を有する、空間的に分離された複数の分割光として出力しうる光分割部と、該光分割部からの前記複数の分割光についての波長スペクトル部分を空間的に重畳しうる波長スペクトル部分重畳部と、をそれぞれそなえてなる第1および第2光モジュールが、該第1および該第2光モジュールのうちの一方の該波長スペクトル部分重畳部から出力される分割光が、他方の該波長スペクトル部分重畳部に光学的に結合されるように対向して配置され、
    前記各分割光をなす波長スペクトル部分は、第1波長帯域の間隔を置いて、第2波長帯域の帯域幅で複数有するとともに、前記の各分割光における第1波長帯域は、前記の複数の分割光における第2波長帯域によって割り当てられるとともに、
    該波長スペクトル部分重畳部で空間的に重畳された波長スペクトル部分をなす光について処理を行なう光素子が、前記重畳された波長スペクトル部分をなす該第2波長帯域の数に対応して、前記光学的に結合された波長スペクトル部分重畳部間の光路上に複数設けられ、
    該波長スペクトル部分重畳部が、
    前記光分割部からの前記複数の分割光を平行光にして出力する第1レンズと、
    該第1レンズから出力された前記複数の分割光の入射角度および波長に依存して回折方向を変化させる入射角度依存光回折部とを有し、
    該入射角度依存光回折部における回折によって、該光分割部からの前記複数の分割光についての各波長スペクトル部分が重畳された光を出射する
    ことを特徴とする、光装置。
  6. 入力光における波長スペクトルを分割し、互いに異なる波長スペクトル部分を有する、空間的に分離された複数の分割光として出力しうる光分割部と、該光分割部からの前記複数の分割光についての波長スペクトル部分を空間的に重畳しうる波長スペクトル部分重畳部と、をそなえてなる光モジュールが複数配置され、
    前記各分割光をなす波長スペクトル部分は、第1波長帯域の間隔を置いて、第2波長帯域の帯域幅で複数有するとともに、前記の各分割光における第1波長帯域は、前記の複数の分割光における第2波長帯域によって割り当てられるとともに、
    各光モジュールをなす波長スペクトル部分重畳部で空間的に重畳された波長スペクトル部分をなす光を、前記重畳された波長スペクトル部分をなす該第2波長帯域の数に対応して反射しうるとともに、前記反射する面の傾斜角度を可変しうる複数の反射部材をそなえ、
    かつ、該複数の反射部材が、一の光モジュールをなす波長スペクトル部分重畳部からの波長スペクトル部分をなす光が、他の光モジュールをなす波長スペクトル部分重畳部に導かれるように、前記反射する面についての傾斜角度を可変すべく構成され、
    該波長スペクトル部分重畳部が、
    前記光分割部からの前記複数の分割光を平行光にして出力する第1レンズと、
    該第1レンズから出力された前記複数の分割光の入射角度および波長に依存して回折方向を変化させる入射角度依存光回折部を有し、
    該入射角度依存光回折部における回折によって、該光分割部からの前記複数の分割光についての各波長スペクトル部分が重畳された光を出射する
    ことを特徴とする、光装置
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