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JP4592870B2 - ヘルメット - Google Patents

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JP4592870B2
JP4592870B2 JP2000132552A JP2000132552A JP4592870B2 JP 4592870 B2 JP4592870 B2 JP 4592870B2 JP 2000132552 A JP2000132552 A JP 2000132552A JP 2000132552 A JP2000132552 A JP 2000132552A JP 4592870 B2 JP4592870 B2 JP 4592870B2
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    • A42HEADWEAR
    • A42BHATS; HEAD COVERINGS
    • A42B3/00Helmets; Helmet covers ; Other protective head coverings
    • A42B3/04Parts, details or accessories of helmets
    • A42B3/10Linings
    • A42B3/12Cushioning devices
    • A42B3/125Cushioning devices with a padded structure, e.g. foam
    • A42B3/127Cushioning devices with a padded structure, e.g. foam with removable or adjustable pads

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  • Helmets And Other Head Coverings (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内装パッドが、頭部保護体の内周部分の少なくとも一部を構成するように、上記頭部保護体に組み込まれ、上記内装パッドが、少なくとも1つの厚板状のクッション部材と、上記クッション部材を袋状に覆っている袋状部材とを備えるヘルメットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、自動二輪車のライダなどのヘルメット装着者(以下、「装着者」という)の頭部に装着されるヘルメットとして、フルフェイス型ヘルメットが知られている。そして、フルフェイス型ヘルメットのキャップ状頭部保護体の内周部分には、通常、左右一対の頬部用ブロック状内装パッドが組み込まれている。また、これらの頬部用ブロック状内装パッドは、通常、顎・頬部用衝撃吸収ライナの内側面に接着、テープ止め、凹凸係合などにより取り付けられている。そして、このような頬部用ブロック状内装パッドは、通常、ウレタンフォームなどからな厚板状のクッション部材を柔軟性シート材料からなる袋状部材の開口部からこの袋状部材内に収納してこの開口部を縫い付けなどにより封止することにより構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようなフルフェイス型ヘルメットにおいて、頬部用ブロック状内装パッドのクッション部材の厚みや大きさを変えてキャップ状頭部保護体の内部空間の大きさや形状を変えることによって、キャップ状頭部保護体が複数の装着者の頭部に常にぴったりと合うようにすることが考えられる。しかし、従来から知られている上述のフルフェイス型ヘルメットの場合には、頬部用ブロック状内装パッドの袋状部材内からクッション部材を容易には取り出すことができなかった。
【0004】
このために、クッション部材を比較的容易に袋状部材内から取り出したり袋状部材内に取り入れたりすることができる頬部用ブロック状内装パッドも案出されている。しかし、このような頬部用ブロック状内装パッドのうちにも、構造が簡単で軽量で強度が大きく、しかも、クッション部材をきわめて容易に袋状部材内から取り出したり袋状部材内に取り入れたりすることができるものは存在しない。
【0005】
本発明は、従来のヘルメットの上述のような欠点を簡単な構成により効果的に是正するようにしたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、内装パッドが、頭部保護体の内周部分の少なくとも一部を構成するように、上記頭部保護体に組み込まれ、上記内装パッドが、少なくとも1つの厚板状のクッション部材と、上記クッション部材を袋状に覆っている袋状部材とを備えるヘルメットにおいて、上記袋状部材が、上記クッション部材を出し入れできる開口部をその一方の面に有する袋本体と、薄板状の弾性材料からなりかつ上記開口部を少なくとも部分的に覆っている少なくとも1つの保持部材とを備え、上記袋本体の上記一方の面が、上記クッション部材の一方の面に対応し、上記保持部材の外周部分の一部分が、上記開口部の外周部分の一部分において、上記袋本体に取り付けられ、上記少なくとも1つの保持部材に設けられた係合突起または係合穴が、上記頭部保護体側に設けられた係合穴または係合突起に着脱自在に凹凸係合していることを特徴とするヘルメットに係るものである。
【0007】
本発明の第1の実施態様によれば、上記保持部材が複数設けられ、これら複数の保持部材が、結合機構により、互いに着脱自在に結合されている。また、本発明の第2の実施態様によれば、上記結合機構が、係合突起とこの係合突起が着脱自在に係合する係合穴とを備えた凹凸係合機構からなり、上記係合突起が、上記複数の保持部材のうちの或る1つの保持部材に設けられ、上記係合穴が、上記複数の保持部材のうちの別の1つの保持部材に設けられている。
【0010】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明をフルフェイス型ヘルメットに適用した一実施例を図面を参照して説明する。
【0011】
フルフェイス型ヘルメット1は、図1に示すように、装着者の頭部に装着されるフルフェイス型のキャップ状頭部保護体2と、装着者の額部と顎部との間(すなわち、顔面)に対向するように頭部保護体2の前面に形成した窓孔3を開閉し得るシールド板4と、頭部保護体2の内側にそれぞれ取り付けられた左右一対の顎掛け用バンド8とからなっている。なお、シールド板4は、従来から周知のように、ポリカーボネート、その他の硬質合成樹脂などの透明または半透明の硬質材料からなり、また、左右一対の取付けねじ5により頭部保護体2に回動自在に取り付けられている。そして、このシールド板4は、図1に示す復回動位置においては窓孔3を閉塞し、この復回動位置から上方へ回動した往回動位置においては窓孔3を開放し、これら両者の中間位置においては窓孔3を部分的に開放し得るように構成されている。また、図1において、符号6は、装着者がシールド板4を上方および下方に往復回動させる際に指で摘むために、シールド板4に設けられた摘み部である。また、符号7は、装着者が復回動位置にあるシールド板4を上方へごく僅か往回動させる際に作動させる作動レバーである。
【0012】
頭部保護体2には、必要に応じて、従来から周知のように単一種類または複数種類のベンチレータ機構が組み込まれていてよい。なお、図1において、符号11は、装着者の顎部に対向する頭部保護体2の顎領域にそれぞれ設けた左右一対の排気口兼用の給気口であり、符号12は、給気口11から導入された空気をシールド板4の内側面に沿って上昇させる導出口を形成している導出口形成部材であり、符号13は、この導出口形成部材12によって形成されている導出口を開閉させるシャッタの操作摘み部である。また、装着者の前頭部に対向する頭部保護体2の前頭領域には、左右一対の給気口開閉用シャッタ14がそれぞれ設けられ、装着者の後頭部に対向する頭部保護体2の後頭領域には、左右一対の排気口開閉用シャッタ15がそれぞれ設けられている。さらに、頭部保護体2の顎領域附近には、導出口形成部材12に隣接してブレスガード10が設けられている。
【0013】
頭部保護体2は、図1に示すように、この頭部保護体2の外周壁を構成しているフルフェイス型の外側シェル16と、この外側シェル16の下端の全周囲にわたって接着などにより取付けた断面ほゞU字状の下端用縁部材17と、頭部保護体2の窓孔3を形成するために外側シェル16に形成された窓孔18の全周囲にわたって接着などにより取付けた断面ほゞE字状の窓孔用縁部材19と、装着者の前頭部、頭頂部、左右両側頭部および後頭部にそれぞれ対向する前頭領域、頭頂領域、左右両側頭領域および後頭領域における外側シェル16の内周面に当接させて接着などにより取付けた頭部用裏当て部材21と、装着者の顎部および頬部に対向する顎領域および頬領域における外側シェル16の内周面に当接させて接着などにより取付けた顎・頬部用裏当て部材25とからなっている。なお、外側シェル16は、FRP、その他の硬質合成樹脂などからなる強度の大きいシェル本体の内周面に多孔性不織布などの柔軟性シートを裏張りした複合材料からなっていてよい。また、下端用縁部材17は、発泡塩化ビニール、合成ゴム、その他の軟質合成樹脂などからなっていてよい。さらに、窓孔用縁部材19は、合成ゴム、その他の可撓性に富んだ弾性材料からなっていてよい。
【0014】
頭部用裏当て部材21は、頭部用衝撃吸収ライナ(図示せず)と、この頭部用衝撃吸収ライナの内側面全体をほゞ覆うようにこの頭部用衝撃吸収ライナ23に取付けた通気性の頭部用裏当てカバー24(図6参照)とからなっている。また、顎・頬部用裏当て部材25は、図1に示すように、顎・頬部用衝撃吸収ライナ26と、装着者の左右両頬部にそれぞれ対向する左右両頬領域における顎・頬部用衝撃吸収ライナ26の内側面にそれぞれ当接させて取付けた左右一対の頬部用ブロック状内装パッド27a、27bとからなっている。
【0015】
上記頭部用衝撃吸収ライナおよび顎・頬部用衝撃吸収ライナ26の本体部分は、それぞれ、発泡ポリスチレン、その他の合成樹脂などの適度な剛性と適度な塑性とを備えた材料からなっていてよい。また、図6に示すように、頭部用裏当てカバー24の本体部分は、上記頭部用衝撃吸収ライナに対向する側の面(すなわち、外側面)または両側面にウレタンフォーム、その他の合成樹脂などの柔軟性に富んだ弾性材料からなる適当な形状の層をラミネートした織布の部分31や多孔性不織布の部分32などを組み合わせたものからなっていてよい。
【0016】
図6に示すように、頭部用裏当てカバー24の本体部分の前端部および後端部には、前部係止部材33および後部係止部材34が縫い付け、テープ止め、接着などによりそれぞれ取付けられている。また、上記頭部用衝撃吸収ライナの本体部分の前端部および後端部には、これらの前部および後部係止部材33、34にそれぞれほゞ対応して前部係止部材および後部係止部材がリベットおよびワッシャ(図示せず)などによる止着、接着、テープ止めなどにより取付けられている。そして、頭部用裏当てカバー24側の前部および後部係止部材33、34にそれぞれ左右一対ずつ設けた係止突起35、36を、上記頭部用衝撃吸収ライナ側の前部および後部係止部材にそれぞれ左右一対ずつ設けた係合穴にそれぞれ圧入により凸凹係合させることによって、頭部用裏当てカバー24が上記頭部用衝撃吸収ライナに着脱可能に取付けられている。なお、頭部用裏当てカバー24側の前部および後部係止部材33、34ならびに上記頭部用衝撃吸収ライナ側の前部および後部係止部材は、ポリエチレンなどの軟質合成樹脂などからなっていてよい。また、図6において、符号37は、外側シェル16と上記頭部用衝撃吸収ライナとの間に差込むために前部係止部材33に左右一対設けた位置決め用の差込部である。また、符号38、39、40は、前部係止部材33と後部係止部材34と頭部用裏当てカバー24の本体部分とにそれぞれ適当数ずつ設けた通気用開口である。さらに、符号30は、一対の織布部分31の間に形成されているスリット形状の隙間である。
【0017】
左右一対の頬部用ブロック状内装パッド27a、27bは、互いに左右対称的な形状であるから、右頬部用ブロック状内装パッド27bについて図2、図3および図4を参照して詳細に説明し、左頬部用ブロック状内装パッド27aについての詳細な説明は省略する。
【0018】
図2、図3および図4に示すように、右頬部用ブロック状内装パッド27bは、パッド本体41と、このパッド本体41の下端附近に縫い付け、テープ止め、接着などにより取り付けられた係止部材42とからなっている。そして、パッド本体41には、装着者の右耳部に対応する耳領域が欠除されるように切り込み部43が形成されているので、このパッド本体41は、装着者の右頬部およびその近傍(たゞし、右耳部を除く)に対応した形状を有している。また、パッド本体41は、ウレタンフォーム、その他の合成樹脂などの柔軟性に富んだ1個または複数個の弾性材料から構成された厚板状のクッション部材44と、このクッション部材44のほゞ全体を袋状に覆っている袋状部材45とからなっている。したがって、クッション部材44は袋状部材45内に収納されてこの袋状部材45に取り付けられている。
【0019】
図3および図4に示すように、袋状部材45の顎・頬部用衝撃吸収ライナ26と対向する側の面とは反対側の面(すなわち、装着者の右頬部に当接する内側面)は、ほゞ全体が織布の部分46からなっている。また、袋状部材45の下面は、ほゞ全体がビニールレザーなどの人工皮革の部分47からなっている。また、袋状部材45の顎・頬部用衝撃吸収ライナ26と対向する側の面の下部は、多孔性不織布の部分48からなっている。さらに、袋状部材45の切り込み部43の周側面は、ほゞ全体が多孔性不織布の部分49からなっている。そして、織布部分46、人工皮革部分47および多孔性不織布部分48、49によって、顎・頬部用衝撃吸収ライナ26と対向する側の面の上部および中央部が開口していて開口部50を有する袋状部材45の袋本体51が構成されている。なお、符号46、47、48、49で示す各部分は、それぞれ、織布、多孔性または非多孔性不織布および人工皮革のみに材料を限定されるものではなく、これらの材料や合成樹脂シート、紙、合成樹脂をラミネートした紙、天然皮革などの任意の柔軟性シート材料で構成することができる。
【0020】
袋状部材45の袋本体51の開口部50は、薄板状の弾性材料からそれぞれ形成されかつ互いに上下に重ね合わせられた内外一対の保持部材61、62によって部分的に覆われている。なお、内側および外側保持部材61、62は、図2、図7および図8に示すように、多数のほゞ帯状の部分を互いに一体にかつ全体として薄板状になるように連結したものであってよい。したがって、内側および外側保持部材61、62は、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの軟質合成樹脂、これらの軟質合成樹脂をラミネートした紙などのように柔軟性に乏しい弾性材料からなるシート材料を適当な形状に打ち抜き加工したものからなっていてよい。なお、このシート材料、ひいては、内側および外側保持部材61、62の厚みは、実用性の観点から見て一般的に、0.3〜2.5mmの範囲であるのが好ましく、0.5〜1.8mmの範囲であるのがさらに好ましい。
【0021】
内側保持部材61は、図7に示すように、上側部61aと、下側部61bと、これらの上側部61aと下側部61bとを前端側で互いに一体に連結している連結部61cとからほゞ二叉状に構成されている。また、内側保持部材61は、上側部61aおよび下側部61bならびに連結部61cの切り込み部43に沿った部分(すなわち、外周部分の一部分)において、袋本体51の開口部50の外周部分の一部分に縫い付け、テープ止め、接着などにより取付けられている。そして、上側部61aには、複数個の開口63が形成されている。さらに、上側部61aおよび下側部61bの後端附近と連結部61cとには、係止突起としての丸型ホックの雄型部分(すなわち、雄型ホック)65a、65b、65cが図4に示すようにリベット67による止着などによりそれぞれ取付けられている。
【0022】
外側保持部材62は、図2および図8に示すように、上側部62aと、下側部62bと、これらの上側部62aと下側部62bとを前端側で互いに一体に連結している連結部62cとからほゞ二叉状に構成されている。また、外側保持部材62は、上側部62aの下端、下側部62bの上端および連結部62cの後端以外の部分(すなわち、外周部分の一部分)において、袋本体51の開口部50の外周部分に縫い付け、テープ止め、接着などにより取付けられている。そして、上側部62aおよび下側部62bには、それぞれ、複数個の開口64が形成されている。さらに、上側部62aおよび下側部62b後端附近の開口64の外周囲には、雄型ホック65a、65bにそれぞれ対応させて切り込み形状の係合穴66a、66bが上記開口64に連なるように形成されている。また、連結部62cの後端側には、雄型ホック65cに対応させて切り込み形状の係合穴66cが形成されている。そして、これらの係合穴66a、66b、66cには、雄型ホック65a、65b、65cの環状雄型部分の下部の外周囲(図4参照)がそれぞれ着脱自在に嵌合止着されているので、内側保持部材61と外側保持部材62とは、雄型ホック65a、65b、65cの環状雄型部分からなる係合突起と、係合穴66a、66b、66cとの着脱自在な凹凸係合により互いに結合されている。なお、係合穴66a、66b、66cに雄型ホック65a、65b、65cを嵌合止着させる際には、雄型ホック65a〜65cを係合穴66a〜66cに対して内側保持部材61のほゞ面方向に相対的に移動させると、雄型ホック65a〜65cの環状雄型部分の下部を係合穴66a〜66c内にきわめて容易に圧入させて嵌合止着させることができる。
【0023】
係止部材42は、図2に示すように、その前端附近に切り込み部71が設けられ、その後端がパッド本体41よりも後方に突出して差込み部72を構成し、その中間部分に柔軟性附与および軽量化のための開口73が形成されている。また、係止部材42は、ポリエチレンなどの軟質合成樹脂からなっていてよい。
【0024】
顎・頬部用衝撃吸収ライナ26は、左右対称的な形状であるから、以下において、この衝撃吸収ライナ26の左側の一半部分のみを図5を参照して説明する。
【0025】
図5に示すように、顎・頬部用衝撃吸収ライナ26の本体部分の外側シェル16とは反対側の面(すなわち、内側面)には、左右一対の薄板状の支持部材75が接着などにより取付けられている。そして、支持部材75には、丸型ホックの雌型部分(すなわち、雌型ホック)74が雄型ホック65a、65b、65cにそれぞれ対向するようにリベット止めなどにより取り付けられている。なお、顎・頬部用衝撃吸収ライナ26の本体部分は、予め、多孔性不織布76、ビニールレザー77などの柔軟性シートで部分的に覆われていてよい。また、上記本体部分には、顎掛け用バンド8を挿通させるための開口78が設けられ、支持部材75の中央部分にも、上記開口78に対応して開口79が設けられている。そして、上記本体部分には、係止部材42の切り込み部71に対向するように係止ピン80が設けられている。
【0026】
図2に示す頬部用ブロック状内装パッド27bを図5に示す顎・頬部用衝撃吸収ライナ26に取り付けるには、内装パッド27bの雄型ホック65a、65b、65cを衝撃吸収ライナ26の雌型ホック74a、74b、74cに凹凸係合させればよい。このとき、内装パッド27bの係止部材42は、外側シェル16と衝撃吸収ライナ26の間に下方から差し込まれる。そして、衝撃吸収ライナ26の係合ピン80が図5における下方から係止部材42の切り込み部71に相対的に嵌合されて凹凸係合する。また、係止部材42の差込み部72は、外側シェル16と頭部用裏当て部材21との間に差し込まれる。さらに、衝撃吸収ライナ26の開口78に挿通されている顎掛け用バンド8は内装パッド27bの切り込み部43に挿通される。なお、内装パッド27bを衝撃吸収ライナ26から取り外すときには、上述の取り付けの場合とは逆の操作を行えばよい。
【0027】
つぎに、図2〜図4に示す頬部用ブロック状内装パッド27からクッション部材44を取り出す操作の一例を図7および図8を参照して説明する。
【0028】
まず、図2に示す状態において、外側保持部材62に対して内側保持部材61を相対的に後方に移動させることによって、雄型ホック65a、65b、65cの環状雄型部分を係合穴66a、66b、66cからそれぞれ抜き出してから、図7に示すように内側保持部材61を外側保持部材62の上側に持ちきたす。ついで、図7に示す状態の内側保持部材61をクッション部材44および袋本体51の正面側から背面側に引っくり返して図8に示す状態にする。なお、この図8に示す状態においては、内側保持部材61は開口部50上に存在せず、開口部50上には外側保持部材62が存在するだけである。したがって、外側保持部材62を適当に弾性変形させながら、クッション部材44を袋本体51内からきわめて容易に取り出すことができる。なお、このクッション部材44または別のクッション部材を袋本体51内に取り入れるときには、上述の取り外しの場合とは逆の操作を行えばよい。
【0029】
以上において、本発明の一実施例につき詳細に説明したが、本発明は、この実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に基づいて各種の変更および修正が可能である。
【0030】
例えば、上述の実施例においては、頬部用ブロック状内装パッドに本発明を適用したが、本発明はヘルメットに用いられる頬部用以外の各種のブロック状内装パッドに適用することができる。
【0031】
また、上述の実施例においては、1つの袋状部材45に対し2つの保持部材61、62を設けるようにしたが、必要に応じて、1つの袋状部材45に対し1つまたは3つ以上の保持部材を設けてもよい。
【0032】
また、上述の実施例においては、1つの袋状部材45内に1つのクッション部材44のみを収納するようにしたが、例えば複数層積層して2つ以上のクッション部材を袋状部材45内に収納するようにしてもよい。
【0033】
また、上述の実施例においては、複数の保持部材61、62を着脱自在に互いに凹凸係合により係合させる凹凸係合機構の係合突起65a〜65cを、内装パッド27a、27bを頭部保持体2に組み込む際に両者を着脱自在に凹凸係合させる凹凸係合機構の係合突起と兼用させるようにしたが、後者の係合突起を外側保持部材62などに別に設けてもよい。
【0034】
また、上述の実施例においては、2つの保持部材61、62を凹凸係合により互いに結合させた状態では、一方の保持部材61が内側で他方の保持部材62が外側になるように互いに重ね合わせられるようにしたが、一方の保持部材61の一部分が内側で他部分が外側になり、他方の保持部材62の一部分が外側で他部分が内側になるように互いに重ね合せられるようにしてもよい。
【0035】
また、上述の実施例においては、複数の保持部材61、62を凹凸係合機構65a〜65c、74a〜74cにより着脱自在に互いに結合したが、鉤(かぎ)係合機構などの他の結合機構により着脱自在に互いに結合するようにしてもよい。また、上述の実施例における各種の凹凸係合機構において、係合突起と係合穴との関係を個別に互いに逆にすることもできる。
【0036】
また、上述の実施例においては、係合穴66a、66b、66cを切り込み形状の係合穴としたが、ほゞ円形などの独立した係合穴としてもよい。
【0037】
また、上述の実施例においては、保持部材61、62をそれぞれほゞ二叉状に形成するとともに、これらの保持部材61、62に弾性向上化および軽量化のために複数の開口63、64をそれぞれ形成したが、保持部材61、62は必ずしも二叉状である必要はなく、また、開口63、64も必要に応じて省略することができる。
【0038】
さらに、上述の実施例においては、フルフェイス型ヘルメット1に本発明を適用したが、ジェット型、セミジェット型などの他のタイプのヘルメットにも本発明を適用することができる。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、ヘルメット用内装パッドの構造が簡単で強度が比較的大きく、しかも、クッション部材をきわめて容易にヘルメット用内装パッドの袋状部材内から取り出したり袋状部材内に取り入れたりすることができるので、袋状部材内から取り出したクッション部材と実質的に同一の形状または異なる形状のクッション部材に交換して袋状部材内に取り入れることによって、古いクッション部材を新しいクッション部材に代えたり、ヘルメットの頭部保護体の内部空間の大きさや形状を変えたりする操作がきわめて容易であり、さらに、ヘルメット用内装パッドの頭部保護体側への取り付けをきわめて確実にかつ正確に行ることができる。
また、請求項2および3に記載した発明によれば、保持部材、ひいては、袋状部材の強度をさらに大きくすることができる。また、請求項3に記載した発明によれば、袋状部材の強度が大きいだけでなく、クッション部材を袋状部材内から取り出したり袋状部材内に取り入れたりする操作がさらに容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をフルフェイス型ヘルメットに適用した一実施例におけるヘルメットの全体斜視図である。
【図2】図1のヘルメットの右側頬当て用内装パッドの正面図である。
【図3】図2の右側頬当て用内装パッドの背面図である。
【図4】図2のA−A線における断面図である。
【図5】図1のヘルメットの顎・頬部用衝撃吸収ライナの中央で縦断した状態での左側の一半部分の背面図である。
【図6】図1のヘルメットの頭部用裏当てカバーの右側面図である。
【図7】図2の右側頬当て用内装パッドの雄型ホックによる係合を解除した状態での図2と同様の正面図である。
【図8】図7の右側頬当て用内装パッドの内側保持部材をクッション部材の正面側から背面側へ引っくり返した状態での図7と同様の正面図である。
【符号の説明】
2 キャップ状頭部保護体
27a 頬部用ブロック状内装パッド
27b 頬部用ブロック状内装パッド
44 クッション部材
45 袋状部材
50 開口部
51 袋本体
61 内側保持部材
62 外側保持部材
65a 雄型ホック
65b 雄型ホック
65c 雄型ホック
66a 係合穴
66b 係合穴
66c 係合穴
74a 雌型ホック
74b 雌型ホック
74c 雌型ホック

Claims (3)

  1. 内装パッドが、頭部保護体の内周部分の少なくとも一部を構成するように、上記頭部保護体に組み込まれ、
    上記内装パッドが、少なくとも1つの厚板状のクッション部材と、上記クッション部材を袋状に覆っている袋状部材とを備えるヘルメットにおいて、
    上記袋状部材が、上記クッション部材を出し入れできる開口部をその一方の面に有する袋本体と、薄板状の弾性材料からなりかつ上記開口部を少なくとも部分的に覆っている少なくとも1つの保持部材とを備え、
    上記袋本体の上記一方の面が、上記クッション部材の一方の面に対応し、
    上記保持部材の外周部分の一部分が、上記開口部の外周部分の一部分において、上記袋本体に取り付けられ、
    上記少なくとも1つの保持部材に設けられた係合突起または係合穴が、上記頭部保護体側に設けられた係合穴または係合突起に着脱自在に凹凸係合していることを特徴とするヘルメット。
  2. 上記保持部材が複数設けられ、
    これら複数の保持部材が、結合機構により、互いに着脱自在に結合されていることを特徴とする請求項1に記載のヘルメット。
  3. 上記結合機構が、係合突起とこの係合突起が着脱自在に係合する係合穴とを備えた凹凸係合機構からなり、
    上記係合突起が、上記複数の保持部材のうちの或る1つの保持部材に設けられ、
    上記係合穴が、上記複数の保持部材のうちの別の1つの保持部材に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のヘルメット。
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