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JP4591189B2 - 遠隔操作装置 - Google Patents

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JP4591189B2 JP2005137804A JP2005137804A JP4591189B2 JP 4591189 B2 JP4591189 B2 JP 4591189B2 JP 2005137804 A JP2005137804 A JP 2005137804A JP 2005137804 A JP2005137804 A JP 2005137804A JP 4591189 B2 JP4591189 B2 JP 4591189B2
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Description

本発明は、遠隔操作装置に係り、特に、車両使用者による操作端末での操作に従って該操作端末から車両に対して車載機器の駆動要求がなされることにより、該車載機器をリモート操作する遠隔操作装置に関する。
従来から、車両使用者に携帯・操作される携帯電話などの操作端末と、例えば車両ドアをロック(施錠)し或いはアンロック(解錠)するための駆動可能な車載機器を備える車両と、からなる遠隔操作システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。このシステムにおいては、操作端末が車両使用者により例えば車両ドアロックのための車載機器が駆動されるように操作されると、操作端末から車両へその車載機器を駆動するための要求信号が送信され、その結果としてその車載機器がリモート操作される。従って、上記したシステムによれば、車両使用者が車両から位置的に離れている場所においても操作端末を操作することによって遠隔的に、車両に搭載された車両ドアロック等のための車載機器を駆動することが可能となっている。
特開2001−349108号公報
ところで、車両乗員は、車両のイグニションをオフ操作して降車した後に車両ドアの閉じ操作を行ったが、そのロックをし忘れて車両から離れることがある。この場合、その車両使用者は、車両から離れた場所から操作端末を操作して車両ドアのロックを要求することにより、車載機器のリモート操作を実行させることとなる。一方、上記したシステムにおいて、車両ドアのリモートロック操作は、車両ドアが閉じられているときに限り行われ、車両ドアが開いているときには行われない。この点、かかるシステムでは、車両乗員が降車してからリモート操作が行われるまでに人がロックされていない車両ドアを開閉して車室内に乗り込んだ場合においても、その後正規の車両使用者により車両ドアのリモートロック操作が要求されると、車両ドアが閉じられているときには直ちにリモートロック操作が実行されることとなり、その結果として、車室内に不意に乗り込んだ人(特に子供など)が閉じ込められてしまう不都合が生じ得る。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、車載機器のリモート操作に起因して車室内に人が閉じ込められるのを防止することが可能な遠隔操作装置を提供することを目的とする。
上記の目的は、車両使用者による操作端末での操作に従って該操作端末から車両に対して車載機器の駆動要求がなされることにより、該車載機器をリモート操作する遠隔操作装置であって、車両のイグニションがオフ操作されて車両乗員が降車した後に車両ドアの開閉状態が変化した場合、以後、前記操作端末での操作に従って車両ドアの閉鎖要求がなされたことに対する車載機器のリモート操作を規制するリモート操作規制手段を備える遠隔操作装置により達成される。


この態様の発明において、イグニションオフかつ乗員降車後に車両ドアの開閉状態が変化した場合には、以後、車両ドアの閉鎖要求に対する車載機器のリモート操作は規制される。イグニションオフかつ乗員降車後に車両ドアの開閉状態が変化したときは、人が車室内に乗り込んだ可能性が高い。従って、本発明によれば、乗員降車後において車両ドアの開閉状態変化後に車両ドアのリモート閉鎖操作が要求されても、そのリモート操作は実行されないので、車室内に不意に乗り込んだ人の閉じ込めを防止することが可能となる。
この場合、上記した遠隔操作装置において、前記リモート操作規制手段は、車両乗員の降車後、車両ドアの非閉鎖状態が所定時間継続することにより車両から前記操作端末へ車両ドアの閉鎖状態への操作が忘れられている旨が通知された後に車両ドアの開閉状態が変化した場合、以後、車両ドアの閉鎖要求に対する車載機器のリモート操作を規制することとすれば、車両ドアの閉鎖状態への操作忘れ通知後において車両ドアの開閉状態変化後に車両ドアのリモート閉鎖操作が要求されても、そのリモート操作は実行されないので、車室内に不意に乗り込んだ人の閉じ込めを防止することが可能となる。
また、上記した遠隔操作装置において、前記リモート操作規制手段は、車両乗員の降車後に車両ドアが閉じられた状態から開けられかつ次に閉じられた場合、以後、車両ドアの閉鎖要求に対する車載機器のリモート操作を規制することとしてもよい。
また、上記した遠隔操作装置において、前記リモート操作規制手段は、車両ドアの閉鎖要求に対する車載機器のリモート操作を禁止若しくは車両使用者による操作確認が得られるまで中止することとすればよい。
更に、上記した遠隔操作装置において、前記リモート操作規制手段による規制がなされるときは、車両ドアの閉鎖要求に対して該車載機器がリモート操作されない旨を前記操作端末へ結果応答するNG応答手段を備えることとすれば、車両ドアの閉鎖要求に対してそのリモート操作が行われなかった旨を車両使用者に知らせることが可能となる。
尚、上記した遠隔操作装置において、「車両ドアの開閉状態」とは、車両ドア自体の開閉方向(スウィング方向やスライド方向など)における閉じ状態および開き状態の何れかのことであり、この際、閉じ状態には半ドア状態が含まれる。また、「車両ドアの閉鎖状態」とは、車両ドアのロック(施錠)状態のこと、車両ドアに設けられたウィンドウの完全なる閉じ状態のこと、或いは、車両ドア自体の開閉方向における完全なる閉じ状態のことであり、「車両ドアの非閉鎖状態」とは、上記した閉鎖状態以外の状態のことである。
本発明によれば、車両ドアの閉鎖要求に対する車載機器のリモート操作に起因して車室内に人が閉じ込められるのを防止することができる。
以下、図面を参照して、本発明の具体的な実施の形態について説明する。図1は、本発明の一実施例である遠隔操作システムの構成図を示す。本実施例のシステムは、車両に搭載される車載機10と、その車両の運転者や所有者などの正規の車両使用者に携帯・所持される携帯電話やパソコン,PDA等の操作端末12と、車載機10と操作端末12との間における情報を管理するセンタ14と、により構成されている。本実施例の遠隔操作システムは、特に車両使用者が車両から降車した後に、車両において直接的に操作可能な車載機器(例えば、車両ドアのロックや車両ドアに設けられたウィンドウの閉じ,車両ドア自体の閉じなど)を、車両使用者が操作端末12に対して所定の操作を行うことによりセンタ14を経由して遠隔的に駆動させるリモート操作を実行するためのシステムである。
車載機10は、通信ネットワークを通じて上記したセンタ14と無線通信を行わせることが可能なデータ通信モジュール(DCM)などの通信機20、及び、コンピュータを主体に構成されたコントロールマスタ電子制御ユニット(以下、マスタECUと称す)22を備えている。DCM20は、タイマ機能を有すると共に、車載機10側の情報を通信ネットワークを介してセンタ14へ送信する機能、及び、センタ14から通信ネットワークを介して送信される情報を受信する機能を有している。また、マスタECU22は、ROMなどの記憶装置に予め格納されたソフトウェアプログラムに従って動作する。マスタECU22は、自車両の電話番号を含む識別情報及び上記したセンタ14の電話番号などを格納する記憶装置を有すると共に、DCM20との間で送信データ及び受信データの授受を行う。
本実施例において、車載機10を搭載する車両の使用に際しては、上記した操作端末12とは別に車両運転者等に携帯される車両キーが利用され得る。この車両キーは、車両ドアのロック・アンロックやイグニションの切り替えなどに用いられるものであり、機械的なキーであっても、携帯者によるスイッチ操作が行われることにより或いは車両からの要求信号を受信した際に応答してその機能を発揮させるための指令信号を車両に対して無線送信するいわゆるワイヤレスキーやスマートキーであってもよい。以下、この車両キーを利用した車両における操作を「ローカル操作」と称す。
車載機10は、また、上記したマスタECU22とLANなどの通信バス24を介して接続する各種の電子制御ユニット(スレーブECU)からなる被制御ECU群26を備えている。被制御ECU群26には、スレーブECUとして、ドアECU30、ウィンドウ開閉ECU32、ボデーECU34、及びセキュリティECU36などが含まれている。通信バス24は、マスタECU22とスレーブECUとの間或いはスレーブECU同士で双方向に情報の送受を時分割に行うことを可能としている。
ドアECU30には、運転席ドアや助手席ドア,リヤドア,バックドアなどの各車両ドアごとに設けられたドアのロック/アンロックポジションを切り替えるドアロックモータ40、及び、各車両ドアごとに設けられたドアの開閉状態に応じた信号を出力するカーテシランプスイッチ42が接続されている。ドアECU30は、車両のメカニカルキーがキーシリンダに挿入されて操作された場合、車両キーに設けられたロック/アンロックボタンが押下されることにより車両キーから送信される無線信号が受信された場合、車両乗員が車両キーを携帯して車両に近づき若しくは運転席ドアノブ等に設けられたスイッチを押下して車両キー(いわゆるスマートキー)との無線通信による照合が完了した場合、又は、後に詳述する如くマスタECU22からの作動要求がなされた場合に、各車両ドアのロック/アンロックポジションをロック(施錠)とアンロック(解錠)との間で切り替えるべく、ドアロックモータ40に駆動信号を供給する。ドアロックモータ40は、ドアECU30から供給される駆動信号に従って車両ドアをロックし或いはアンロックする。また、ドアECU30は、カーテシランプスイッチ42からの出力信号に基づいて各車両ドアが開放状態にあるか閉状態にあるかを検出する。
ウィンドウ開閉ECU32には、車両ドアそれぞれに設けられる各ウィンドウごとに設けられたウィンドウを開閉するPWモータ44が接続されている。ウィンドウ開閉ECU32は、運転席や各席に配設された開閉スイッチが開操作された場合、又は、後に詳述する如くマスタECU22からの作動要求がなされた場合に、各ウィンドウを完全に閉じるべくPWモータ44に駆動信号を供給する。PWモータ44は、ウィンドウ開閉ECU32から供給される駆動信号に従ってウィンドウを閉じる。尚、ウィンドウ開閉ECU32は、PWモータ44等の状態に基づいてウィンドウの開閉状態(開と閉との別、及び、開のときはその開度)を検知する機能を有している。
ボデーECU34には、車室内発信機46及び受信機48が接続されている。車室内発信機46は、車両キーの応答を要求するリクエスト信号を車室内に向けて送信する機能を有している。また、受信機48は、車室内発信機46の発信したリクエスト信号に応答して車両キーが発信するレスポンス信号を受信する機能を有している。ボデーECU34は、車両キーの車室内照合が許可されている状況で車室内における車両キーの存在有無を検知すべき際に、車室内発信機46からリクエスト信号を発信させると共に、かかるリクエスト信号の発信後、受信機48にレスポンス信号が受信されるか否かに基づいて車室内における車両キーの存在有無を検知する。
セキュリティECU36には、侵入センサ49が接続されている。侵入センサ49は、車室内に配設された、例えば車室内を撮影するカメラ、電波や超音波,赤外線などを利用して物体を検知する感知センサ、車両シートに加わる荷重を検知する荷重センサなどであって、車室内における人の存在有無に応じた信号をセキュリティECU36に対して出力する。セキュリティECU36は、侵入センサ49の出力信号に基づいて車室内における人の存在有無を検知する。セキュリティECU36は、セキュリティモードにおいて侵入センサ49を用いて車室内に人が存在することを検知すると、車内侵入が生じた旨を車両周囲の人に知らせるべくセキュリティアラーム警報を車両周囲に向けて行う。
操作端末12は、電子制御ユニット(以下、携帯ECUと称す)50を備えている。携帯ECU50は、コンピュータを主体に構成されており、ROMなどの記憶装置に予め格納されたソフトウェアプログラムに従って動作する。携帯ECU50は、自操作端末12に対応する車両(すなわち車載機10)の電話番号及び自操作端末12のメールアドレスや電話番号を含む識別情報並びに上記したセンタ14の電話番号などを格納する記憶装置を有している。携帯ECU50には、データ通信アンテナを有する送受信機52が接続されている。送受信機52は、所定の通信ネットワークを通じてセンタ14と無線通信を行うことが可能となっている。送受信機52は、操作端末12側の情報を通信ネットワークを介してセンタ14へ送信する機能、及び、センタ14から通信ネットワークを介して送信される情報を操作端末12に受信する機能を有している。携帯ECU50は、送受信機52との間で送信データ及び受信データの授受を行う。
携帯ECU50には、車両使用者により手動入力操作されると共に、車両使用者へ向けて表示出力や音声出力を行う入出力部54が接続されている。操作端末12は、webブラウザを有しており、センタ14の提供する各種の情報例えば後述の車載機器のリモート操作を要求するためのweb画面を取得可能である。操作端末12は、入出力部54への入力操作により通信ネットワークを介して外部のwebサーバに蓄積されたファイルやデータ等を閲覧可能であり、また、入出力部54に入力された内容をwebサーバに送信可能である。
また、センタ14は、高速演算可能なホストコンピュータ60を備えている。ホストコンピュータ60は、ROMなどの記憶装置に予め格納されたソフトウェアプログラムに従って動作する。ホストコンピュータ60には、大容量のデータベース62が接続されている。データベース62には、センタ14を利用する利用者である車両の正規使用者の識別情報や操作端末12のメールアドレス,電話番号及び車両の識別情報や電話番号などの顧客情報が格納されている。
センタ14には、データ通信アンテナを有する送受信機64が接続されている。送受信機64は、所定の通信ネットワークを通じて車載機10及び操作端末12と無線通信を行うことが可能となっている。送受信機64は、センタ14側の情報を通信ネットワークを介して車載機10又は操作端末12へ送信する機能、並びに、車載機10又は操作端末12から通信ネットワークを介して送信される情報をセンタ14に受信する機能を有している。センタ14のホストコンピュータ60は、送受信機64との間で送信データ及び受信データの授受を行う。また、センタ14は、各種車載機器のリモート操作を要求するためのweb画面を操作端末12に対して提供可能である。
以下、本実施例の遠隔操作システムの動作について説明する。まず、車載機10から車両使用者への操作忘れ通知の手法について説明する。本実施例において、車両使用者が正規に車両に乗車し車両をイグニションオン若しくはアクセサリオンで使用しているときは、車載機10は、例えば何れかの車両ドアがアンロック状態にあり或いは車両ドアに設けられたウィンドウが開放状態にあっても、それらの車載機器があるべき状態にないと判断することはなく、また、それらの車載機器について車両使用者によるローカル操作の忘れが生じている可能性があることをセンタ14へ通報することはない。
一方、車両使用者がイグニションオフ操作及びアクセサリオフ操作を行って車両使用が中止された後若しくはその後車両使用者が降車して車両ドアが閉じられた後、車両状態が変化することなく具体的には通信バス24が信号の流れないスリープした状態のまま所定時間(例えば5分や10分等;但し、車載機器ごとに異なるものであってもよい。)が経過すると、車載機10は、車両ドアがアンロック状態にあるか又は車両ドアに設けられたウィンドウが開放されているか否か、すなわち、乗員降車後に各車載機器があるべき状態になく車両使用者によるローカル操作の忘れが生じているか否かを判別する。その結果、何れの車載機器についても操作忘れが生じていないと判別した場合は、操作忘れが生じている旨のセンタ14への通知を行わない。一方、少なくとも一の車載機器について操作忘れが生じていると判別した場合は、その車載機器の操作忘れが生じている旨をセンタ14へメールなどにより通知する。
センタ14は、車載機10から上記特定の車載機器の操作忘れが生じている旨の通知を受けた場合、その操作忘れが生じている旨を車両使用者へ通知すべくそのことを示す情報を当該車載機10に対応する操作端末12にメールなどにより送信する。操作端末12は、センタ14から送信される操作忘れ情報を受信した場合、その車載機器の操作忘れを車両使用者に知らせるべく入出力部54から音声出力及びディスプレイ表示を行う。
このように本実施例のシステムにおいては、車両使用者がイグニションオフ及びアクセサリオフにより車両使用を中止した後若しくは降車してから車両ドアを閉じた後、何れかの車載機器があるべき状態になく操作忘れが生じていると判断される場合、その車載機器の操作忘れ情報を車載機10からセンタ14を通じて操作端末12へ送信することにより、操作端末12を所持する車両使用者に車載機器の操作忘れをその車載機器を特定して知らせることが可能となる。このため、車両使用者がイグニションオフ後の降車時に車両ドアロックやウィンドウ閉じ等の閉鎖操作を行わなかった場合等にも、その車両使用者にその後の対応を適切に取らせることが可能となる。
次に、車載機器のリモート操作の手法について説明する。本実施例において、車両使用者が、上記した操作端末12における操作忘れの音声出力やディスプレイ表示により或いは自発的に車両ドアロックやウィンドウ閉を行う車載機器についての操作忘れを特に車両から離れた地点で認識することにより、盗難防止などのため車両ドアのロックやウィンドウの閉じを希望する場合、操作端末12の入出力部54を操作してwebブラウザを起動させる。
センタ14は、操作端末12での操作によって遠隔的に車両の車載機器を駆動させるのに必要なリモート操作を要求するためのフォーマットを格納している。操作端末12は、webブラウザを起動した状態で車両使用者が所定操作を行うことによりセンタ14と通信ネットワークを介して無線通信接続して、センタ14の有するリモート操作を要求するためのweb画面を提供するようにセンタ14に要求する。センタ14は、操作端末12の認証が得られと、操作端末12からの要求に従ってリモート操作を要求するためのweb画面をその操作端末12に対して提供する。操作端末12は、上記処理によりセンタ14からリモート操作を要求するためのweb画面を取得する。
このweb画面には、操作端末12での操作によって実行することが可能なリモート操作の項目(具体的には、車両ドアのロックやウィンドウの閉じなど)が設けられている。操作端末12は、実行可能なリモート操作の項目ごとに設けられたチェックボックスに対する操作によるチェックの有無に基づいて、何れの車載機器のリモート操作が車両使用者に希望されているか否かを判別する。操作端末12は、車両使用者による操作によって上記何れかのチェックボックスにチェックが入った状態で送信要求がなされることにより、そのチェックに対応する車載機器のリモート操作が希望されていることをセンタ14に通知すべくそのリモート操作要求情報をセンタ14に対して送信する。
センタ14は、リモート操作を要求するためのweb画面を操作端末12に提供した後に、その操作端末12から送信されるリモート操作要求情報を受信した場合、その操作端末12での操作によって特定の車載機器のリモート操作が要求されていることを示すリモート操作要求情報を車載機10に対して送信する。車載機10は、センタ14から送信されるリモート操作要求情報を受信した場合、そのリモート操作の実行許可条件が成立しているときに限り、そのリモート操作要求に従って車載機器のリモート操作を実行する。尚、リモート操作の実行許可条件としては、例えば、車両ドアをロックさせるためのリモート操作やウィンドウを閉じるためのリモート操作については、イグニション及びアクセサリが共にオフであり、車両ドアが開閉方向において完全に閉じ、車両キーがキーシリンダに挿入されておらず或いは車両キーが車室内に存在しておらず、かつ、侵入センサ49が反応していないことである。
このように本実施例の遠隔操作システムにおいては、車載機器の駆動が、操作端末12が操作されることによってセンタ14を介して遠隔的に実行され得る。このため、車両使用者は、車両に搭乗していなくても車両から遠く離れた場所において車載機器を駆動させることが可能である。従って、本実施例の遠隔操作システムによれば、車両使用者が降車時に車両ドアをロックせず或いはウィンドウを開けたままにうっかりして車両から離れてしまった場合にも、操作端末12を操作することにより、その車両ドアのロックやウィンドウの閉じを遠隔的に行うことが可能となっており、その結果として、不正な車内侵入が行われ車両盗難などが起こるのを抑制することが可能となっている。
ところで、上記の如く車両使用者が降車時に車両ドアをロックしないまま或いはウィンドウを閉じないままに車両から離れてしまったときには、その後、操作端末12の操作を行うことにより遠隔的に、その車両ドアをロックし或いはウィンドウを閉じることが可能となる。しかしながら、車両乗員が降車してからそのリモート操作が行われるまでに子供などの人がロックされていない車両ドアを開閉して車室内に乗り込んだ場合において、その後、正規の車両使用者により車両ドアのリモートロック操作或いはウィンドウのリモート閉操作が要求されたときに、上記したリモート操作の実行許可条件の成立により直ちにそのリモート操作が実行されることとなると、車室内に不意に乗り込んだ、特に車両ドアのアンロック方法を知らない子供などが車室内に密閉されて閉じ込められてしまう不都合が生じ得る。
そこで、本実施例のシステムにおいては、上記の不都合を回避して、リモート操作に起因して車室内に人が閉じ込められるのを防止する点に特徴を有している。以下、図2を参照して、本実施例の特徴部について説明する。図2は、本実施例の遠隔操作システムにおいて実行されるフローチャートの一例を示す。尚、図2(A)は車両乗員が降車してからリモート操作が要求されるまでに車両ドアの開閉操作が行われない場合を、また、図2(B)は車両乗員が降車してからリモート操作が要求されるまでに車両ドアの開閉操作が行われた場合を、それぞれ示す。
本実施例において、車両乗員によりイグニションオフかつアクセサリオフ操作が行われることで車両使用が中止されると共に、車両ドアが開放されて閉じられることで或いは車両キーとの無線通信による車室内照合が得られなくなることで車両乗員が降車したと判断された後、そのまま車両状態が変化しないことで通信バス24に信号の流れないスリープ状態が所定時間継続すると、車載機10は、乗員降車後に車載機器があるべき状態になくローカル操作忘れが生じているか否かを判別する。そして、車両ドアをロックすること或いはウィンドウを閉じることについて操作忘れが生じていると判別した場合は、その車載機器の操作忘れが生じている旨をセンタ14に対して通知する(ステップ100)。センタ14は、車載機10から上記の車載機器の操作忘れが生じている旨の通知を受けた場合、その操作忘れが生じている旨を車両使用者へ通知すべくかかる情報を当該車載機10に対応する操作端末12に対して通知する(ステップ110)。
操作端末12は、センタ14から送信される上記の操作忘れ情報を受信した場合、その車載機器の操作忘れを車両使用者に知らせるべく入出力部54から音声出力及びディスプレイ表示を行う。この場合、車両使用者は、操作端末12における音声出力やディスプレイ表示により、車両ドアのロック操作やウィンドウの閉操作を忘れていたことを認識することができ、そして、車両ドアのリモートロック操作やウィンドウのリモート閉操作を希望するときは、webブラウザを起動して、センタ14の有するリモート操作を要求するためのweb画面の提供を要求する。
操作端末12は、センタ14からリモート操作を要求するためのweb画面を取得した後に車両ドアのロック又はウィンドウの閉についての車載機器のリモート操作が希望されると、その旨を示すリモート操作要求情報をセンタ14に対して送信する(ステップ120)。センタ14は、リモート操作を要求するためのweb画面を操作端末12に提供した後に、その操作端末12から送信されるリモート操作要求情報を受信した場合、その操作端末12での操作によって車両ドアロック又はウィンドウ閉についての車載機器のリモート操作が要求されていることを示すリモート操作要求情報を対応の車載機10に対して送信する(ステップ112)。
車載機10は、上記の如く車両ドアのロック又はウィンドウの閉についての操作忘れがセンタ14を通じて車両使用者へ向けて通知されてから車両使用者からのセンタ14を通じたリモート操作の要求がなされるまでに、車両ドアの開閉状態が変化したか否かすなわち車両ドアが閉状態から開放状態となり或いは開放状態から閉状態となったか否かを判別する。
その結果、その間に車両ドアの開閉状態に変化が生じなかったと判別した場合は、車両使用者側から要求されたリモート操作の実行許可条件が成立しているときに限り、通常どおりそのリモート操作要求に従って車両ドアのリモートロック操作又はウィンドウのリモート閉操作を実行する。かかるリモート操作が行われると、車載機10は、図2(A)に示す如く、その要求されたリモート操作が正常に実行されたことを車両使用者に知らせるべくその旨を示すリモート操作応答をセンタ14に対して送信する(ステップ102)。センタ14は、車載機10からリモート操作が正常に実行されたことを示すリモート操作応答を受信した場合、そのリモート操作応答を当該車載機10に対応する操作端末12に対して転送する(ステップ114)。操作端末12は、上記の如く車載機器のリモート操作の要求を行った後にセンタ14から送信されるリモート操作応答を受信した場合、車両ドアのリモートロック操作又はウィンドウのリモート閉操作が正常に実行されたことを入出力部54から車両使用者に対して通知する。かかる処理によれば、車両使用者は、自己からの要求に従って車両ドアのリモートロック操作又はウィンドウのリモート閉操作が正常に行われたことを知ることができる。
一方、車載機10は、操作忘れ通知がなされてからリモート操作が要求されるまでに車両ドアの開閉状態に変化が生じたと判別した場合は、その変化時点で車両ドアが開閉されたことを示す開閉履歴情報をメモリに記憶する。そして、その後は、車両使用者側からリモート操作の要求がなされても、メモリに開閉履歴情報があることに起因して、車両ドアのリモートロック操作又はウィンドウのリモート閉操作を禁止する。この場合、車載機10は、図2(B)に示す如く、要求されたリモート操作が実行されなかったことを車両使用者に知らせるべくその旨を示すリモート操作NG応答をセンタ14に対して送信する(ステップ104)。センタ14は、車載機10からリモート操作が実行されなかったことを示すリモート操作NG応答を受信した場合、そのリモート操作NG応答を当該車載機10に対応する操作端末12に対して転送する(ステップ116)。操作端末12は、上記の如く車載機器のリモート操作の要求を行った後にセンタ14から送信されるリモート操作NG応答を受信した場合、車両ドアのリモートロック操作又はウィンドウのリモート閉操作が正常には実行されなかったことを入出力部54から車両使用者に対して通知する。かかる処理によれば、車両使用者は、自己からの要求に従って車両ドアのリモートロック操作又はウィンドウのリモート閉操作が行われなかったことを知ることができる。
尚、車載機10は、上記のリモート操作NG応答を行うに際し、リモート操作が正常に実行されなかった理由(すなわち、操作忘れ通知がなされてからリモート操作が要求されるまでにドアの開閉が行われたこと)を加えることとしてもよい。この場合には、車両使用者が、リモート操作が行われなかった理由を知ることが可能となる。
このように本実施例の遠隔操作システムにおいては、イグニションオフかつアクセサリオフかつ乗員降車後、車両ドアロック又はウィンドウ閉についての操作忘れ通知がなされてからその操作忘れ通知の対象である車両ドアロック又はウィンドウ閉のリモート操作が要求されるまでの間に車両ドアの開閉状態が変化しなかった場合には、通常どおりリモート操作要求に従って車両ドアのリモートロック操作又はウィンドウのリモート閉操作を実行することができる一方、上記の間に車両ドアの開閉状態が変化した場合には、例外的にリモート操作要求がなされても、車両ドアのリモートロック操作又はウィンドウのリモート閉操作を禁止することができる。
イグニションがオフされかつアクセサリがオフされると共に車両乗員が降車した後、上記の操作忘れ通知が行われた後に車両ドアの開閉状態が変化したときは、何者かが車室内に乗り込んだ可能性が高いため、かかる状況で車両ドアのリモートロック操作又はウィンドウのリモート閉操作の要求に対してそのリモート操作を実行することは、車室内に乗り込んだ人を車室内を密閉して閉じ込めるおそれがあるので適切でない。
これに対して、本実施例においては、上述の如く、操作忘れ通知がなされた後に車両ドアの開閉状態が変化したときは、以後、車両ドアのロック又はウィンドウの閉を要求するリモート操作は禁止されるので、従って、上記の操作忘れ通知からリモート操作が要求されるまでに不意に車室内に乗り込んだ車両ドアのアンロック方法を知らない子供などがその車室内に密閉した状態で閉じ込めてしまうのを防止することが可能となっている。
尚、車両ドアのリモートロック操作及びウィンドウのリモート閉操作は、上記した実行許可条件が成立しないとき、例えば、要求時に侵入センサ49が反応しているときや車室内に車両キー(いわゆるスマートキー)が存在しているときには実行されないものであるが、車室内に子供などの人が乗り込んでも、その人が車両キーを携帯しておらずかつリモート要求時に車室内で動かなかったときには、上記の実行許可条件が成立することがある。しかし、本実施例においては、車室内に乗り込んだ人を既存のセンサなどで検知することができないことに起因してリモート操作の実行許可条件が成立してしまう場合にも、上記の如く車室内への乗り込み時になされる車両ドアの開閉の履歴が残ることで、そのリモート操作が禁止されるので、上記した効果を得ることができ、より安全性の高い遠隔操作システムが構築されることとなっている。
尚、上記の実施例においては、車載機10が特許請求の範囲に記載した「遠隔操作装置」に、ドアロックモータ40及びPWモータ44が特許請求の範囲に記載した「車載機器」に、車両ドアのロック又はウィンドウの閉が特許請求の範囲に記載した「車両ドアの閉鎖」に、車両ドアのアンロック状態又はウィンドウの開放状態が特許請求の範囲に記載した「車両ドアの非閉鎖状態」に、それぞれ相当していると共に、車載機10のマスタECU22が、車両ドアロック又はウィンドウ閉についての操作忘れ通知がなされた後に車両ドアの開閉状態が変化した場合、以後、車両ドアのロック又はウィンドウの閉を要求するリモート操作を禁止することにより特許請求の範囲に記載した「リモート操作規制手段」が、図2に示すルーチン中ステップ104の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「NG応答手段」が、それぞれ実現されている。
ところで、上記の実施例においては、カーテシランプスイッチ42を用いて車両ドアが開放状態にあるか閉状態にあるかを検出することによりその開閉状態の変化が生じたか否かを判別することとしているが、この際、車両ドアが半ドア状態にあるか否かを検知することができる構成では、その半ドア状態は閉状態に含まれるものとするのがよい。これは、車両ドアが半ドア状態にある状況では完全なる閉状態と同様に車室内への人の出入りは不可能であるので、車両ドアが半ドア状態から大きく開放されたときや大きく開放された状態から半ドア状態とされたときは、車室内に人が乗り込んだ可能性が高くなるので、この場合は車両ドアの開閉状態に変化があったと判別することが適切であるからである。
また、上記の実施例においては、操作忘れ通知がなされた後に車両ドアの開閉状態に変化があった場合、以後、車両ドアロック又はウィンドウ閉のリモート操作を禁止することとしているが、車両ドアが閉状態から開放されかつ次にその開放状態から閉じられた場合にのみ、そのリモート操作を禁止することとしてもよい。
また、上記の実施例においては、操作忘れ通知がなされた後に車両ドアの開閉状態に変化があった場合、以後、車両ドアロック又はウィンドウ閉についてのリモート操作要求がなされても、そのリモート操作を禁止することとしているが、本発明はそのリモート操作を禁止することに限らず、リモート操作が要求後直ちには実行できないように規制することとしてもよい。例えば、車載機10が操作端末12からのリモート操作要求を受信した後にその操作端末12を所持する車両使用者にリモート操作が直ちには実行できない旨を通知したうえで、操作端末12から車両使用者によるリモート操作の実行許可の確認がとれるまではリモート操作を中止し、その確認がとれた時点でリモート操作を実行することとしてもよい。
また、上記の実施例においては、イグニションオフかつアクセサリオフかつ車両降車後、操作忘れ通知がなされた後に車両ドアの開閉状態に変化があった場合に、以後の車両ドアロック又はウィンドウ閉のリモート操作を禁止することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、車両降車後、リモート操作要求がなされる前に車両ドアの開閉状態に変化があった場合にも、以後のリモート操作を禁止することとしてもよい。尚、この場合には、車両から降りた人が降車直後に車両ドアを閉める通常の開閉動作は、リモート操作を禁止する行為対象から除く必要があるので、例えば、降車後、所定時間(1分や3分など)が経過する前に車両ドアの開閉状態が変化したときには以後のリモート操作を許容するが、所定時間が経過した後に車両ドアの開閉状態が変化したときは以後のリモート操作を禁止する。
また、上記の実施例においては、操作忘れ通知がなされてからリモート操作の要求がなされるまでに車両ドアの開閉状態に変化があった場合に、以後の車両ドアロック又はウィンドウ閉のリモート操作を禁止することとしているが、リモート操作が実際に実行されるまでに車両ドアの開閉状態に変化があった場合に、以後の車両ドアロック又はウィンドウ閉のリモート操作を禁止することとしてもよい。
また、上記の実施例においては、車両ドアロック又はウィンドウ閉についてのリモート操作を禁止させるか否かを車載機10に判別させることとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、車両状況を含む各種情報を車載機10からセンタ14へ送信したうえでセンタ14に判別させることとしてもよい。
更に、上記の実施例においては、遠隔操作システムを、車両に搭載される車載機10と、車両使用者に携帯される操作端末12と、情報管理を行うセンタ14とにより構成するものとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、センタ14を有さない車載機10と操作端末12とにより構成されるシステムに適用することとしてもよい。
本発明の一実施例である遠隔操作システムの構成図である。 本実施例の遠隔操作システムにおいて実行されるフローチャートの一例である。
符号の説明
10 車載機
12 操作端末
14 センタ

Claims (5)

  1. 車両使用者による操作端末での操作に従って該操作端末から車両に対して車載機器の駆動要求がなされることにより、該車載機器をリモート操作する遠隔操作装置であって、
    車両のイグニションがオフ操作されて車両乗員が降車した後に車両ドアの開閉状態が変化した場合、以後、前記操作端末での操作に従って車両ドアの閉鎖要求がなされたことに対する車載機器のリモート操作を規制するリモート操作規制手段を備えることを特徴とする遠隔操作装置。
  2. 前記リモート操作規制手段は、車両乗員の降車後、車両ドアの非閉鎖状態が所定時間継続することにより車両から前記操作端末へ車両ドアの閉鎖状態への操作が忘れられている旨が通知された後に車両ドアの開閉状態が変化した場合、以後、車両ドアの閉鎖要求に対する車載機器のリモート操作を規制することを特徴とする請求項1記載の遠隔操作装置。
  3. 前記リモート操作規制手段は、車両乗員の降車後に車両ドアが閉じられた状態から開けられかつ次に閉じられた場合、以後、車両ドアの閉鎖要求に対する車載機器のリモート操作を規制することを特徴とする請求項1又は2記載の遠隔操作装置。
  4. 前記リモート操作規制手段は、車両ドアの閉鎖要求に対する車載機器のリモート操作を禁止若しくは車両使用者による操作確認が得られるまで中止することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項記載の遠隔操作装置。
  5. 前記リモート操作規制手段による規制がなされるときは、車両ドアの閉鎖要求に対して該車載機器がリモート操作されない旨を前記操作端末へ結果応答するNG応答手段を備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項記載の遠隔操作装置。
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