JP4590253B2 - オルガノポリシロキサンおよびシリコーン組成物 - Google Patents
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Description
で表される。
で表されるオルガノポリシロキサンから少なくともなるか、または前記(B)成分、および前記(C)成分から少なくともなる。
本発明のオルガノポリシロキサンは、一般式:
で表される分子鎖片末端シラノール基封鎖オルガノポリシロキサンと一般式:
R4Si(OR5)3
(式中、R4は(メタ)アクリロキシ基含有一価炭化水素基であり、R5はアルキル基、アルコキシアルキル基、アルケニル基、またはアシル基である。)
で表されるシラン化合物を、酢酸等の酸性触媒や水酸化カルシウム等のアルカリ性触媒の存在下で反応させる方法が挙げられる。
本発明のシリコーン組成物は、(A)オルガノポリシロキサン{ただし、下記(C)成分を除く。}、(B)熱伝導性充填剤、および(C)一般式:
で表されるオルガノポリシロキサンから少なくともなることを特徴とする。このような本組成物は、非架橋性のグリース状であってもよく、また、さらに(D)架橋剤を含有して、架橋性とし、架橋により増粘あるいは硬化することができる。この架橋反応は限定されず、例えば、ヒドロシリル化反応、縮合反応、または有機過酸化物によるフリーラジカル反応が挙げられる。
攪拌機、還流冷却管、滴下ロート、および温度計を備えた四つ口フラスコに、式:
13C−NMR(100MHz,CDCl3)のδ値(ppm):−2.1,−0.14,0.26,0.41,0.64,0.73,1.0,6.6,17.9,21.9,49.7,66.1,124.4,130.9,135.9,138.6,166.5
29Si−NMR(80MHz,CDCl3)のδ値(ppm):−50.7,−22.4〜−20.8[m、(CH3)2SiO],−4.1
攪拌機、還流冷却管、滴下ロート、および温度計を備えた四つ口フラスコに、式:
13C−NMR(100MHz,CDCl3)のδ値(ppm):−2.0,0.19,0.09,0.50,0.65,0.88,0.98,1.2,6.8,22.1,49.9,66.2,128.3,129.9,131.2,138.9,165.6
29Si−NMR(80MHz,CDCl3)のδ値(ppm):−50.7,−22.3〜−20.7[m、(CH3)2SiO],−4.1
混合装置を用いて、粘度が400mPa・sである分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(ビニル基の含有量=0.44重量%)2.133重量部、平均粒径が11μmである丸み状アルミナ粉末22.5重量部、参考例1で調製したジメチルポリシロキサン(I)0.25重量部を混合して熱伝導性シリコーンゴムベースを調製した。
[シリコーンゴム組成物の粘度]
シリコーンゴム組成物の粘度をTAインスツルメンツ社製レオメーター(AR500)を用いて測定した。ジオメトリーは直径20mm、2°のコーン/プレートを用いた。なお、粘度は0.3rpmと3.0rpmの異なる回転速度で測定し、0.3rpmにて測定後、5分間静止したのち、3.0rpmにて続けて粘度を測定した。それぞれ10分後の値を粘度とした。高回転時の粘度と低回転時の粘度の比が適度に大きいということは、シリコーンゴム組成物の取扱性が優れるだけでなく、チキソトロピーを示し、アルミナの沈降を抑制し、良好な貯蔵安定性を付与できることを意味する。
シリコーンゴム組成物を厚さ1mmとなるように0.2mm厚の四フッ化エチレン製フィルムの間に挟み込み、150℃×15分間加熱架橋させた。その後、四フッ化エチレン製フィルムを剥がし取り、シリコーンゴムシートを成形できたかどうかを観察した。均一なシリコーンゴムシートを成形できた場合を成形性良好として:○、シート状には成形できたももの、部分的に強度が弱い個所があった場合を成形性やや良好として:△、シート状の成形できなかったり、成形できたとしても強度が弱い場合を成形性不良として:×、として評価した。
シリコーンゴム組成物を、被着体{株式会社パルテック製のアルミニウム板(JIS H 4000、A1050P)}の間に挟み込んだ後、150℃×30分間加熱することにより架橋させた。なお、接着面積は25mm×10mmとし、接着層の厚さは1mmとした。このシリコーンゴムの引張せん断接着強さをJIS K 6249の規定に従って測定した。
シリコーンゴムの熱伝導率を定常法に従って、日立製作所株式会社製の樹脂材料熱抵抗測定装置により面積1cm×1cm、厚さ1mmのシートの50℃での熱抵抗を測定し、その熱抵抗値から熱伝導率を算出した。
実施例1において、ジメチルポリシロキサン(I)の代わりに、参考例2で調製したジメチルポリシロキサン(II)を用いた以外は実施例1と同様にしてシリコーンゴム組成物を調製した。このシリコーンゴム組成物およびこれを架橋して得られたシリコーンゴムの特性を実施例1と同様にして測定し、それらの結果を表1に示した。
実施例1において、ジメチルポリシロキサン(I)の代わりに、式:
混合装置を用いて、参考例1で調製したジメチルポリシロキサン(I)1.745重量部、平均粒径が40μmである球状アルミナ粉末13.95重量部、平均粒径が1.3μmである不定形アルミナ粉末9.3重量部、およびチバガイギー社製2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン0.015重量部を混合してシリコーン組成物を調製した。
[シリコーン組成物の粘度]
シリコーン組成物の粘度を実施例1と同様の方法で測定した。
[シリコーン組成物の熱伝導率]
シリコーン組成物の熱伝導率を定常法に従って、日立製作所株式会社製の樹脂材料熱抵抗測定装置により面積1cm×1cm、厚さ100〜200μmでの50℃での熱抵抗を測定し、その熱抵抗値の線形近似から熱伝導率を算出した。なお、熱伝導率は架橋前のグリース状態で測定した。
図1に示した方法によりシリコーン組成物の架橋性を評価した。すなわち、0.1mlのシリコーン組成物を5cm×5cmのすりガラス板1上に塗布し、四隅に厚さ1mmのスペーサーを使用して同じすりガラス板1で挟みこんだものを試験体とした。紫外線照射前および紫外線照射後について、それぞれの試験体を100℃で6時間放置した後のシリコーン組成物あるいはシリコーン架橋物からのオイル成分(未架橋成分)の滲み出しを、式:
X+Y−2R
X:縦方向に滲み出したオイル成分の幅(mm)
Y:横方向に滲み出したオイル成分の幅(mm)
R:シリコーン組成物あるいはシリコーン架橋物の幅(mm)
で評価した。なお、この値が小さいほど、シリコーン組成物の架橋性が良好で、未架橋成分の染み出しが少ないことを意味する。また、紫外線照射には、ウシオ電機株式会社製の高圧水銀ランプUVL−4000−Oを使用し、照射の条件は254nmの紫外線を0.54J/cm2の光量で1回あるいは3回とした。
実施例3において、ジメチルポリシロキサン(I)の代わりに、参考例2で調製したジメチルポリシロキサン(II)を用いた以外は実施例3と同様にしてシリコーン組成物を調製した。このシリコーン組成物の特性を実施例3と同様にして測定し、その結果を表2に示した。
実施例3において、ジメチルポリシロキサン(I)1.745重量部の代わりに、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン6.5重量部を用い、チバガイギー社製2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンの配合量を0.5重量部とした以外は実施例3と同様にしたが、均一なシリコーン組成物を得ることはできなかった。
混合装置を用いて、参考例1で調製したジメチルポリシロキサン(I)0.504重量部、平均粒径が40μmである球状アルミナ粉末13.95重量部、平均粒径が1.3μmである不定形アルミナ粉末9.3重量部、および粘度が400mPa・sである分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(ビニル基の含有量=0.44重量%)1.258重量部を混合してグリース状シリコーン組成物を調製した。
[シリコーン組成物の粘度]
シリコーン組成物の粘度を、実施例1において、ジオメトリーに直径20mmのプレートを用い、シリコーン組成物の厚さを200μmとした以外は実施例1と同様に測定した。
[シリコーン組成物の熱伝導率]
グリース状シリコーン組成物の熱伝導率を定常法に従って、日立製作所株式会社製の樹脂材料熱抵抗測定装置により面積1cm×1cm、厚さ100〜200μmでの50℃での熱抵抗を測定し、その熱抵抗値の線形近似から熱伝導率を算出した。
混合装置を用いて、参考例1で調製したジメチルポリシロキサン(I)1.707重量部、平均粒径が40μmである球状アルミナ粉末13.95重量部、平均粒径が1.3μmである不定形アルミナ粉末9.3重量部、粘度が5mPa・sであり、一分子中に平均5個のケイ素原子結合水素原子を有する分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサンコポリマー(ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.76重量%)0.04重量部{上記ジメチルポリシロキサン(I)中のビニル基1モルに対して、本成分に含まれているケイ素原子結合水素原子が0.43モルとなる量}、および白金含有量が0.5重量%である白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体0.001重量部を混合してシリコーン組成物を調製した。
[シリコーン組成物の粘度]
シリコーン組成物の粘度を、実施例1において、ジオメトリーに直径20mmのプレートを用い、シリコーン組成物の厚さを200μmとした以外は実施例1と同様に測定した。
[シリコーン組成物の架橋性]
シリコーン組成物の架橋性は、150℃、30分間の加熱後の粘度を測定して確認した。なお、このシリコーン組成物は、150℃、30分間の加熱により、増粘したグリース状を呈した。このシリコーン組成物の適度な粘度上昇は、例えば、電子部品を実装した基板上へシリコーン組成物を塗布した後、加熱により、シリコーン成分の滲み出しを抑制できることを意味する。
シリコーン組成物の熱伝導率を定常法に従って、日立製作所株式会社製の樹脂材料熱抵抗測定装置により面積1cm×1cm、厚さ100〜200μmでの50℃での熱抵抗を測定し、その熱抵抗値の線形近似から熱伝導率を算出した。なお、熱伝導率は反応前のグリース状態で測定した。
混合装置を用いて、参考例2で調製したジメチルポリシロキサン(II)1.653重量部、平均粒径が40μmである球状アルミナ粉末13.95重量部、平均粒径が1.3μmである不定形アルミナ粉末9.3重量部、ビス(p−メチルベンゾイル)パーオキサイドを50重量%含有する分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(粘度=10,000mPa・s)0.1重量部を混合してシリコーン組成物を調製した。このシリコーン組成物の特性を実施例6と同様にして測定し、その結果を表4に示した。なお、このシリコーン組成物は、150℃、30分間の加熱によりシリコーンゴムを形成したため、加熱後の粘度測定はできなかった。
混合装置を用いて、参考例1で調製したジメチルポリシロキサン(I)1.736重量部、平均粒径が40μmである球状アルミナ粉末13.95重量部、平均粒径が1.3μmである不定形アルミナ粉末9.3重量部、ジブチルスズジラウレート0.018重量部を混合してシリコーン組成物を調製した。このシリコーン組成物の特性を実施例6と同様にして測定し、その結果を表4に示した。なお、シリコーン組成物の架橋性は次のように評価した。
[シリコーン組成物の架橋性]
シリコーン組成物の架橋性は、25℃、55%RH×4日養生後の粘度を測定して確認した。なお、このシリコーン組成物は、25℃、55%RH×4日養生後、増粘したグリース状を呈した。シリコーン組成物の適度な粘度上昇は、電子部品を実装した基板上にシリコーン組成物を塗布した後、シリコーン成分の滲み出しを抑制できることを意味する。
2 シリコーン組成物あるいはシリコーン架橋物
3 滲み出したオイル成分
X 縦方向に滲み出したオイル成分の幅
Y 横方向に滲み出したオイル成分の幅
R シリコーン組成物あるいはシリコーン架橋物の幅
Claims (19)
- 無機質粉末の表面処理剤である、請求項1記載のオルガノポリシロキサン。
- 無機質粉末が熱伝導性粉末である、請求項2記載のオルガノポリシロキサン。
- さらに、(D)架橋剤を含有する、請求項4記載のシリコーン組成物。
- (B)成分の平均粒径が0.01〜100μmである、請求項4記載のシリコーン組成物。
- (B)成分がアルミナ粉末である、請求項4記載のシリコーン組成物。
- (B)成分が、(B1)平均粒径が5〜50μm(但し、5μmを含まない。)である球状もしくは丸み状アルミナ粉末と(B2)平均粒径が0.1〜5μmである球状もしくは不定形状のアルミナ粉末との混合物からなる、請求項7記載のシリコーン組成物。
- (B)成分が、(B1)成分30〜90重量%と(B2)成分10〜70重量%からなる、請求項8記載のシリコーン組成物。
- (B)成分の含有量が、(A)成分100重量部に対して500〜2,500重量部である、請求項4記載のシリコーン組成物。
- (C)成分の含有量が、(B)成分100重量部に対して0.1〜10重量部である、請求項4記載のシリコーン組成物。
- (B)成分が、(A)成分中で(C)成分により表面処理されている、請求項4記載のシリコーン組成物。
- さらに、(D)架橋剤または(E)光増感剤を含有する、請求項13記載のシリコーン組成物。
- (B)成分の平均粒径が0.01〜100μmである、請求項13記載のシリコーン組成物。
- (B)成分がアルミナ粉末である、請求項13記載のシリコーン組成物。
- (B)成分が、(B1)平均粒径が5〜50μm(但し、5μmを含まない。)である球状もしくは丸み状アルミナ粉末と(B2)平均粒径が0.1〜5μmである球状もしくは不定形状のアルミナ粉末との混合物からなる、請求項16記載のシリコーン組成物。
- (B)成分が、(B1)成分30〜90重量%と(B2)成分10〜70重量%からなる、請求項17記載のシリコーン組成物。
- (B)成分の含有量が、(C)成分100重量部に対して500〜2,500重量部である、請求項13記載のシリコーン組成物。
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