JP4590095B2 - 光源装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡等のライトガイドに照明光を供給するための光源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡は、幅広い分野で使用され、例えば、医療分野に用いられることにより、体腔内の様子を無血的に観察、検査でき、また、工業分野に用いられることにより、機械内部の様子を非破壊、非分解で観察、検査できるようになっており、その役割は大きい。
一般に、内視鏡には、照明光を伝送するライトガイドが設けられており、ライトガイドの一端を光源装置に接続することによって、光源装置に設けられているランプからの光をライトガイドを介して伝送し、内視鏡の先端から被観察物を照明して、観察光学系を介して被観察物を観察することができるようになっている。
【0003】
このような内視鏡観察に使用する光源装置には、一般に、照明光を調整するための調光用絞りが設けられている。
また、この種の光源装置の光源としては、キセノンランプやメタルハライドランプのような放電型のランプや、またはフィラメント型のハロゲンランプ等が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、光源装置の光源に、これらの高輝度ランプを用いた場合には、光源からの光量を制限するか又は減光しないと、熱に弱いタイプのライトガイドや入射端付近に用いられる接着剤等が、その集光熱で劣化したり焼損してしまう恐れがある。
また、放電型ランプを用いた光源装置において、放電型ランプに取り付けられている反射鏡の光軸と電極の軸方向とが略一致している場合には、主に、電極自身が影となることと反射鏡の中心部にランプ挿入部の開口があることを原因として、図19に示すように、出射光束の中心部の光量が低くなる現象、所謂、中抜け配光が生じる。また、密閉容器と反射鏡とが一体化して構成されている場合も、電極挿入の開口があるため、同様に、中抜け配光が生じてしまう。
他方、ハロゲンランプを用いた光源装置においても、フィラメントの長手方向と反射鏡の光軸方向が略一致している場合には、反射鏡の中心部にランプ挿入部の開口があるために、中抜け配光が生じてしまう。
このような中抜け配光が著しいと、照明範囲の中心が暗くなり観察に支障を来す。
【0005】
これらの問題点を解決する従来技術としては、メッシュフィルタを光路中に挿入することによって、ライトガイドへの入射光量を減光して、ライトガイド端面における熱の問題を解決することが知られている。しかし、メッシュフィルタには、減光の作用はあっても中抜け配光を改善する効果はなかった。
また、特開平11−337842号公報には、調光用の絞り羽板を利用することによって減光する技術が記載されているが、上記公報の実施例中に示されている形状の絞り羽根では、大きく絞り込むと中抜けがより顕著になってしまうという難点があった。さらに、特公平5−10649号公報には、減光性のスリガラス等を用いることによって、減光及び配光を改善させるようにした内視鏡用光源装置が記載されているが、1種類のスリガラスを透過率制御を行なうことができるように構成することは困難であり、他方複数種類のスリガラスを準備しなければならないのでは、構成が煩雑化し、また、スペースが余計にとられてしまう。また、高輝度ランプからの光をスリガラスで減光させた場合には、スリガラスそのものがその熱により破損してしまうという問題もあった。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、簡単な構成で減光及び配光の改善が可能な光源装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】
本発明による光源装置は、光を被観察物まで伝送するためのライトガイド(2)を光学的に接続及び取り外し可能に構成されていて、少なくとも、光源としてのランプ(1,1’)と、前記光源からの光を接続された前記ライトガイド(2)の一端面に集光させるための集光光学系(3)と、接続された前記ライトガイド(2)の種類を判別するライトガイド判別手段と、前記ライトガイド判別手段の判別情報に応じて光量変換部材を光路中に挿入し又は光路から除外することで光量を変換させる光量変換手段とからなる光源装置において、前記光量変換手段が、前記集光光学系(3)の瞳位置(S)における光量分布を平均化させるように構成されていることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、好ましくは、前記集光光学系(3)の光路中に光学フィルタを挿入又は光路から除外するためのターレット(9)を有し、前記光量変換手段が、遮光板(5)が設けられた前記ターレット(9)を回転させることにより前記集光光学系(3)の瞳位置(S)における光量分布を平均化させるように構成されていることを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、好ましくは、前記遮光板(5)が、フィルタ固定部材(11)であることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例につき図面を用いて説明する。
実施例1
本発明の第1実施例を図1に示す。図1は第1実施例にかかる光源装置の概略構成図である。
本実施例の光源装置は、光源であるキセノンランプ1と、キセノンランプ1からの光をライトガイド2に集光させるための集光光学系である集光レンズ3と、接続されるライトガイド2の種類を判別する図示しないライトガイド判別手段と、ライトガイド判別手段からの判別情報に応じて光量変換部材である金属製の遮光板5を光路中に挿入し又は光路から除外することで光量を変換させる光量変換手段(図1において省略)とで構成されている。
キセノンランプ1は、2つの電極を介して発せられる光をライトガイド2側に反射するリフレクタ部8とカバーガラス6とで密閉された空間bにキセノンガスを封入して一体型に構成されている。内視鏡などの光学装置においては、光を被観察物まで伝送するためのライトガイド2を光学的に接続及び取り外し可能に構成されている。遮光板5と集光レンズ3との間の光路上には、熱による破損を避けるため干渉フィルタ7がIRカットフィルタ及びUVカットフィルタとして配置されている。
【0011】
そして、本実施例では、ライトガイド2として、高輝度モード対応のライトガイドと、熱に弱く高輝度モードのライトガイドに比べて細いために入射光を制限する必要がある低輝度モード対応のライトガイドとの2種類のライトガイドが光源装置に対して光学的に接続可能に設けられている。
【0012】
ライトガイド判別手段は、図示しないライトガイドのコネクタ部と光源側のソケットに設けられた電気接点を通じて、ライトガイド側に設けた識別用抵抗などを介してその抵抗値を光源装置側で検知することにより、ライトガイドの種類が検知されるように構成された回路を備えている。
そして、ライトガイド判別手段は、この2種類のライトガイドのいずれかが光源装置に対し光学的に接続された場合に、接続されたライトガイドの種類を識別し、識別したライトガイドの種類に応じてライトガイドへの入射光量を、そのライトガイドの耐熱性範囲内となるように調整する。
光量変換手段は、ライトガイド判別手段を介して、高輝度モード対応タイプのライトガイドを接続したことが検知された場合には、遮光板5を光路から除外された位置に来るようにして、ランプ1から発光される光の多くが集光レンズ3を介してライトガイド2の入射端面に集光されるようにし、他方、低輝度モード対応タイプのライトガイドを接続したことが検知された場合には、遮光板5を光路中に挿入された位置に来るようにして、ランプ1から発光される光量を所望の入射光量(本実施例では約50%)に減光するように、図示しない駆動モータを介して遮光板5の位置を駆動制御することによって、光量制御を行うように構成されている。
【0013】
また、本実施例の光源装置の光学系は、電極間の輝点をライトガイド2の入射端面2aに結像させており、また、ランプ1のカバーガラス6近傍に瞳が位置していると考えることができるように構成されている。ここで、点光源がリフレクタ部8の焦点位置Cに置かれたものとして考えると、この点光源より発せられた光線が、リフレクタ部8を介して光軸に平行に反射され、集光レンズ3の後側(図において右側)焦点位置近傍に配置されたライトガイド2の入射端面2aに集光される。このとき、電極による陰やリフレクタ部8に形成された開口部dのために、図中斜線で示す範囲aには光線が通らない状態となる。よって、ライガイド2の入射端面2aに入射する光束には、θ1以下の入射角度を持つ光線がないため、入射光の配光分布が、中抜け配光となる。
【0014】
また、実際のランプの輝点はある程度の大きさを有しているため、例えば、図1におけるリフレクタ部8の焦点位置Cから外れたところから発せられる光線も存在し、その光線はリフレクタ部8で反射されたときには完全な平行光ではなく、ある程度の広がり角を持つ光線として出射される。リフレクタ部8で反射された平行光線は、ライトガイドの入射端面において光軸上に集光されるが(図2(a)参照)、上記の広がり角を持った光線はライトガイドの入射端面において光軸より離れた位置に集光する(図2(b)参照)。このような光線を図2(b)に示すような径の太いライトガイド(高輝度モード対応)では拾えるため、中抜け配光が目立たなくなるが、図2(a)に示すような径の細いライトガイド(低輝度モード対応)では拾うことができないため、径の細いライトガイド(低輝度モード対応)の方がより中抜け配光が顕著となる。このため、径の細いライトガイドを接続した場合には、中抜け配光を目立たないようにする必要がある。
【0015】
次に配光と瞳との関係を図3を用いて説明する。図3において、符号Sの位置を瞳とすると、瞳位置Sにおいて光軸から夫々H1,H2離れた位置(ここでは、このように光軸から離れた位置を光線高と呼ぶ)を通る平行光線は、夫々理想レンズ3’を介して、θ1,θ2の入射角でもってライトガイド2の入射端面2aへ入射される。この場合、理想レンズ3’の焦点距離fの位置にライトガイド2の入射端面2aがあるものとして光線高Hを1として規格化すると、光線高Hと入射角θとは、H=tanθの関係となる。仮に、理想レンズ3’を用いた場合の瞳位置Sにおける光の強度分布が図4に示されるように均一であるとした場合、理想レンズ3’を経た光は、配光状態(角度分布)が変換され、ライトガイド2の端面2aにおける光の強度分布が図5に示すようになる。
【0016】
図4、5から分かるように、ライトガイド2の入射端面2aにおいて入射角がθ1〜θ2の範囲の光の強度分布を低減させることは、瞳位置Sでの光線高H1〜H2の範囲の光を軽減させることに相当する。そこで、例えば、入射角がθ1〜θ2の範囲の光の光量を1/2に減光するには、図6に示すような内側半径がH1で、外側半径がH2の半ドーナッツ状の遮光板を瞳位置S上に設ければ良い。
ライトガイド2は、繊維の細いオプティカルファイバーバンドルであり、特性として、図7に示すように、一方向から入射角θ0で入射端面2aに入射した平行光を、ファイバー内を透過させることによって同じ角度θ0の頂角を持つ円錐状に出射され、平面上に投射すると同心円状に光強度が平均化される。よって、伝送手段としてオプティカルファイバーを使用することにより、瞳位置Sでの光の強度分布を平均化しなくてもオプティカルファイバーバンドルを介してムラのない照明光を得ることが可能となる。
以上述べたように、瞳位置Sにおける光の強度分布を制御すれば、配光分布を制御することができる。
【0017】
そこで、次に本実施例の構成における遮光板5による配光制御について述べる。図8は遮光板5の光軸に平行な方向から見た場合の形状を示す図である。また、図9は遮光板5が挿入されていない場合(高輝度モード)の配光状態を点線で、遮光板5が挿入されている場合(低輝度モード)の配光状態を実線で、各々示すグラフである。なお、ライトガイド2の入射端面2aの径は、集光レンズ3の焦点距離の約1/20であり、入射端面2aにおける光強度は高輝度モードの最大値を100%として規格化してある。
【0018】
図9に示すように、低輝度モードでは、遮光板5を光路中に挿入して瞳位置上の所定範囲を通る光の光量を減光することにより、中抜け配光分布が緩和されてほぼ均一な配光分布となる。遮光板5の形状の設定は、高輝度モードでの配光が平均化されるように各入射角度範囲毎の減光率を仮に定めて、低輝度モードでの配光分布を先に決め、その後、全体の減光率が所望の減光率(本実施例では約50%)になるように全体を係数倍することで低輝度モードでの光の強度を決定する。ここで光の各入射角度範囲毎に対応する瞳位置S上の位置範囲が上述のように決まるため、先に定めた各入射角度毎の減光率より、瞳位置S上の各位置範囲毎の遮光板5を張る角度(ここでは張り角と呼ぶ。)が決まる。本実施例では遮光板5を同心円状に形成してあるため、減光率に応じて遮光板5の張り角が定まるとその形状が決定する。表1に諸データを示す。
【0019】
【表1】
【0020】
なお、図1に示すように、カバーガラス6から集光レンズ3までの間は略平行光であるために、この間に遮光板5を置くと瞳位置Sにおける光の強度分布を精度よく制御できる。
【0021】
本実施例の構成は、輝点が非常に小さく点光源として扱える場合の光源装置の構成例である。近年高輝度化のニーズが強く、益々放電ランプはショートアーク化、言い換えると点光源化が進んでいるため、本実施例のようにショートアークランプを構成すれば、光の強度分布を精度よく制御することができる。
以上述べたように、本実施例によれば、低輝度モードの場合には、加工性もよく、コストも安価な遮光板を用いることにより、所望光量まで減光でき、且つ均一な配光を提供することが可能である。
【0022】
実施例2
本発明の第2実施例を図10に示す。図10は第2実施例の光源装置の概略構成図である。
本実施例の光源装置は、光源と、光源からの光をライトガイド2の入射端面2a上に集光させるための集光光学系を構成する集光レンズ3を備えていて光源からの輝点像を伝送するリレー光学系10と、接続されるライトガイド2の種類を判別する図示しないライトガイド判別手段と、ライトガイド判別手段からの判別情報に応じて光量変換部材である金属製の遮光板5を光路中に挿入し又は光路から除外することで光量を変換させる光量変換手段(図10において省略)とで構成されている。
【0023】
光源は、ランプバルブ1’と、ランプバルブ1’の電極から発せられる光をライトガイド2側に反射、集光する楕円リフレクタ部8と、楕円リフレクタ部8の前端部に設けられたカバーガラス6とで構成されている。また、光源は、内視鏡などの光学装置において、光を被観察物まで伝送するためのライトガイド2を光学的に接続及び取り外し可能に構成されている。
また、リレー光学系10を構成するレンズ間には、フィルタや非常灯等を可変挿入するためのターレット9(図11参照)が回転可能に設けられている。なお、本実施例の光源装置の光学系では、楕円リフレクタ部8の開口位置dと、リレー光学系10を構成するレンズ間とに瞳が位置している。また、リレー光学系10を構成するレンズ間は、アフォーカル系として構成されている。
【0024】
ところで、一般的に光源の内部に用いられているIR、UVカットフィルタや、色補正フィルタには、熱による破損を避ける為に干渉フィルタを用いることが多いが、干歩フィルタの透過率または反射率の特性は、光束の入射角に依存するため、フィルタヘの入射角がある程度以上大きくなると、所望の特性が得られない。よって干渉フィルタは、光線の入射角が一定となる位置、即ち、略平行光となるような位置に配置するのが好ましい。
【0025】
本実施例の光源装置の光学系では、リレー光学系10のアフォーカル光学系中に干渉フィルタ7が配置されており、この干渉フィルタ7はターレット9にフィルタ固定部材11で取り付け固定されている。
フィルタ固定部材11は、図12に示すように、点線で囲んだ部分(以下、遮光部と呼ぶ)16のハッチングで示されていない部位でもって遮光板5を兼ね備えて構成されている。なお、図12中ハッチングで示した部分は透過孔を示している。そして、フィルタ固定部材11は、遮光部16の遮光板5を兼ねた部位でもって低輝度モードの配光調整を行ない、全面が光束径よりも大きな径の透過孔で形成された透過孔部17でもって高輝度モードに対応するように形成されている。そして、ターレット9には、高輝度用開口部13と低輝度用開口部14の2つの開口部がターレット9の回転方向に沿って形成されており、フィルタ固定部材11がターレット9に取り付けられたときに、低輝度用開口部14が遮光部16に、高輝度用開口部13が透過孔部17に、夫々位置合わせされるようになっている。
また、フィルタ7は、図13に示すように、小判型に形成されていて、高輝度モード用と低輝度モード用のいずれの配光に対しても1枚のフィルタ7でもって対応できるように構成され、高輝度モード用と低輝度モード用ごとに2枚に分けずに済むようになっていて、従来のものと比べてコスト面で有利になっている。
【0026】
ライトガイド判別手段は、第1実施例と同様に構成されており、光量制御の方法は、接続されるライトガイド2に対して、図示しない駆動モータが同調するように駆動制御されていて、駆動モータがターレット9を回転させて開口部の位置を高輝度モード用開口部13と低輝度モード用開口部14のいずれかを光路中に挿入し得るようになっている。高輝度モードが選定された場合は、ターレット9が回転することによりフィルタ固定部材11の透過孔部17が光路中に入るが、この透過孔17は、この位置を通る光束径よりも大きく形成されており、光源からの光線を遮ることなく集光レンズ3を介してライトガイド2ヘ集光させることができるようになっている。また、低輝度モード対応のライトガイド2が接続された場合には、ターレット9が回転することによりフィルタ固定部材11の遮光部16が光路中に入り、入射光量を高輝度モード時の約35%に減光するようになっている。
【0027】
図14は本実施例の構成において遮光板5(即ち、遮光部16)が光路中に挿入されていない場合(高輝度モード)の配光状態を点線で、遮光板5(即ち、遮光部16)が光路中に挿入されている場合(低輝度モード)の配光状態を実線で、夫々示すグラフである。なお、図10に示すライトガイド2の入射端面2aの径は、リレー光学系10の最終レンズ20である集光レンズ3の焦点距離の約1/15であり、グラフ中の光の強度は高輝度モードの最大値を100%として規格化してある。
【0028】
ところで、ランプがある程度大きな輝点を有する場合には、図15に示すように、ライトガイドの入射端面2aに入射する光の入射角Δθ1(θ1〜θ2)、Δθ2(θ2〜θ3)に対応する瞳位置上の光束の範囲ΔH1、ΔH2は重なりを持ち、その重なりは、輝点が大きくなるほど無視できない大きさになる。そこで、本実施例におけるターレット9の遮光部16に設けられた遮光板5は、上記の重なりを考慮して減光を行なうために、図16に示すように、瞳位置上の範囲をより細かく同心円の形状に分割し、分割した径の所定の部位ごとに張り角を定めて、図12に示すような形状に形成されている。
【0029】
また、本実施例での遮光板5の形状の設定は、第1実施例と同様、表2に示すように、まず、高輝度モードでの配光が平均化されるように各入射角度範囲毎の減光率を仮に定めて、低輝度モードでの配光分布を決める。この配光分布から各入射角度毎の減光率が決まるため、遮光板における各入射角度に相当する位置範囲、即ち遮光部の張り角を決める。上記のようにして設定した遮光板5のスペックを表3に示す。本実施例では、配光を平均化するために遮光する範囲を同心円上の位置に制限するように設定してあるとともに、全体の遮光率が約35%となるように設定してある。なお、リレー光学系10を構成するレンズ間が平行光であるため、その間に遮光板5を配置することで、瞳位置に対する光の強度分布を精度よく制御することができる。
本実施例の構成は、輝点がある程度大きく、点光源として扱うのが困難な場合の光源装置の構成例である。
【0030】
本実施例によれば、低輝度モードのライトガイドが接続された場合においても、フィルタを小判型に形成し、また、ターレットに取り付けるフィルタ固定部材を高輝度と低輝度との2つのモードに対応可能に形成したので、フィルタを増やさずに済み、コストを抑えて所望光量に減光し、且つ均一な配光を提供することが可能となる。
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
実施例3
本発明の第3実施例を図17に示す。図17は、第3実施例の光源装置に用いられるターレットに取り付けるフィルタ固定部材11を示す図である。
フィルタ固定部材11の点線部で囲われた範囲(遮光部)16’内のハッチング以外の部位は、本実施形態の遮光板5を示している。本実施例では、フィルタ固定部材11に形成される遮光板5の形状が第2実施例と異なっている。その他の構成は実施例2と同様である。
【0034】
本実施例の遮光部16’は、光強度がピークとなる入射角度θmに対応する瞳位置上の光線高Hm近傍に遮光部が円周状に設けられていて、その部分で遮光し配光分布のピーク値を下げるとともに、中心孔18が設けられていて、中心位置近傍の周辺光線を遮光することなく中抜け配光を緩和させている。さらに、遮光部16’は、周辺部の同心円上に周辺透過孔19が形成されていて、周辺部の配光を調整して、全体の遮光率が約30%となるように形状が設定されている。図18は本実施例において遮光板5が挿入されていない場合(高輝度モード)の配光分布を点線で、遮光板5が挿入されている場合(低輝度モード)の配光分布を実線で、各々示すグラフである。なお、ライトガイド2の入射端面2aの径は、リレー光学系10の最終レンズ20である集光レンズ3の焦点距離fの約1/15であり、グラフ中の光の強度は高輝度モードの最大値を100%として規格化してある。
【0035】
本実施例によれば、低輝度モードのライトガイドが接続された場合において、従来からあるフィルタ固定部材を簡単に改良することで、より加工性も良く、コストも安価な遮光板として用いることができ、所望光量まで減光し、且つ均一な配光を提供することが可能となる。
【0036】
以上説明したように、本発明による光源装置は、特許請求の範囲に記載された特徴のほかに下記に示すような特徴も備えている。
(1)前記光量変換手段は、前記ターレットに取り付けられる1枚のみの光学フィルタで光量変換に対応させることができるように前記光学フィルタを形成して備えていることを特徴とする請求項2又は3に記載の光源装置。
【0037】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、従来からあるフィルタ固定部材を改良することで、より加工性も良く、コストも安価な遮光板として用いることができ、所望光量まで減光し、且つ均一な配光を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例にかかる光源装置の概略構成図である。
【図2】中抜け配光を説明するための説明図であり、(a)は平行光線が低輝度用ライトガイドの入射端面に集光される状態、(b)は広がり角を持った光線が高輝度用ライトガイドの入射端面に集光された状態を示している。
【図3】配光と瞳との関係を説明するための説明図である。
【図4】瞳の位置に対する強度分布図である。
【図5】ライトガイドの入射端面への入射角に対する強度分布図である。
【図6】遮光板の一例を示す図である。
【図7】オプティカルファイバーの特性を示す説明図である。
【図8】第1実施例の遮光板を示す図である。
【図9】第1実施例における各モードでの配光分布を示すグラフである。
【図10】第2実施例にかかる光源装置の概略構成図である。
【図11】第2実施例に用いられるターレットの平面図である。
【図12】第2実施例に用いられる遮光板の平面図である。
【図13】第2実施例に用いられるフィルタの平面図である。
【図14】第2実施例における各モードでの配光分布を示すグラフである。
【図15】第2実施例での配光と瞳位置との相関図である。
【図16】第2実施例において遮光板の位置範囲を定めるための瞳の分割図である。
【図17】第3実施例にかかる光源装置に用いられる遮光板の平面図である。
【図18】第3実施例における各モードでの配光分布を示すグラフである。
【図19】光源装置における中抜け配光分布を示すグラフである。
【符号の説明】
1、1’ ランプ
2 ライトガイド
2a ライトガイドの(入射)端面
3 集光レンズ
3’ 理想レンズ
5 遮光板
6 (ランプの)カバーガラス
7 干渉フィルタ
8 リフレクタ部
9 ターレット
10 リレー光学系
11 フィルタ固定部材
13 高輝度用開口部
14 低輝度用開口部
16、16’ 遮光部
17 透過孔
18 中心部透過孔
19 周辺部透過孔
20 最終レンズ
S 瞳
Claims (3)
- 光を被観察物まで伝送するためのライトガイド(2)を光学的に接続及び取り外し可能に構成されていて、
少なくとも、
光源としてのランプ(1,1’)と、
前記光源からの光を接続された前記ライトガイド(2)の一端面に集光させるための集光光学系(3)と、
接続された前記ライトガイド(2)の種類を判別するライトガイド判別手段と、
前記ライトガイド判別手段の判別情報に応じて光量変換部材を光路中に挿入し又は光路から除外することで光量を変換させる光量変換手段とからなる光源装置において、
前記光量変換手段が、前記集光光学系(3)の瞳位置(S)における光量分布を平均化させるように構成されていることを特徴とする光源装置。 - 前記集光光学系(3)の光路中に光学フィルタを挿入又は光路から除外するためのターレット(9)を有し、
前記光量変換手段が、遮光板(5)が設けられた前記ターレット(9)を回転させることにより前記集光光学系(3)の瞳位置(S)における光量分布を平均化させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。 - 前記遮光板(5)が、フィルタ固定部材(11)であることを特徴とする請求項2に記載の光源装置。
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