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JP4575036B2 - ガス発生剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、エアバッグ用ガス発生器に使用するガス発生剤に関する。
エアバッグ用ガス発生器に使用されるガス発生剤は、一般には燃料、酸化剤、バインダー、各種添加剤からなっている。
従来、バインダーとしては、成型性が良いことから、水溶性セルロース系バインダー(デンプン、カルボキシメチルセルロース、グアガム等)、ポリビニルアルコールが多く使用されているが、燃料や酸化剤も水溶性のものが殆どであるため、それらが混合段階で溶解し、乾燥後に再結晶化して、所望の粒度が維持できず、設計どおりの燃焼性能が得られないという問題がある。
また、ガス発生剤のバインダーとしてセルロース系ポリマー(デンプン、カルボキシメチルセルロース、グアガム、セルロースアセテートブチレート等)を使用するとき、これらのセルロース系ポリマーは、燃料として汎用されている硝酸アンモニウムと組み合わせると、ガス発生剤の耐熱性を大きく低下させるという問題がある。
更に、有機溶剤系のバインダーとして、それ自体の燃焼性能が優れているHTPB(Hydroxyl Terminated Polybutadiene)やGAP(Glycidyl Azide Polymer)も知られているが、毒性があること、多量の有機溶剤の除去及び回収工程が必要であることから製造コストが高くなることの面で問題がある。
WO98/9927 USP5,997,666 WO98/23558 特開平11−217289 特表平9−501388
特許文献1のガス発生剤組成物は、バインダーとしてセルロースアセテートブチレートを用いており、特許文献2のガス発生剤組成物は、バインダーとしてポリビニルアルコールを用いており、特許文献3のガス発生剤組成物は、バインダーとしてHTPB及びGAPを用いており、それぞれ上記した従来技術における問題を有している。
特許文献4には、二次爆薬及びバインダーシステムを含む推進剤を用いたハイブリッドインフレータが開示されている。この推進剤は、ガスの燃焼温度を高めることと、燃焼初期にハイブリッドガス発生器のバーストディスクを破る機能を実現するための組成である。従って、共存する高圧ガス中の所定量の酸素により、推進剤の初期燃焼後の気化段階で燃焼されて、はじめてインフレータ排ガスとして許容可能なクリーン化を実現できるものであるから、推進剤単独の燃焼だけでは燃焼ガスのクリーン化は得られない。
特許文献5には、高エネルギーバインダーを含む推進薬配合物のバインダーとしてポリカプロラクタムも例示されているが、当該推進薬配合物のような用途では、特に高度な排ガスクリーン化が必要では無く、その目的に基づいた組成としていないため、開示されている高エネルギーバインダー、ジニトロアミド塩酸化剤、反応性金属、多官能性化合物の組合せでは、燃焼ガスを高度にクリーン化することは困難である。
本発明は、設計どおりの燃焼性能を得ることができ、硝酸アンモニウムとも反応せず、更にスラグ形成能が高く、噴出ミスト(ガス発生剤中の金属成分を意味する)量を低減でき、燃焼ガスをクリーン化できるガス発生剤を提供することを課題とする。
本発明は、課題の解決手段として、燃料、酸化剤、バインダーを含有しており、前記バインダーがポリラクトン系化合物から選ばれる1種又は2種以上のものである、燃焼後の排出ガス分析結果でアンモニア、二酸化窒素の濃度が実質的に0ppmとなるガス発生剤組成物を提供する。
本発明において、「燃焼後の排出ガス分析結果でアンモニア、二酸化窒素の濃度が実質的に0ppmとなる」とは、ガス検知管による測定結果が0〜Xppmの範囲内であるということである。ここでXは、ガス検知管の誤差範囲の上限値を指す。
本発明のガス発生剤組成物は、燃料、酸化剤及びバインダーとしてのポリラクトン系化合物を混合する際、少量の有機溶媒を添加混合するか、又は無溶媒で熱溶融させたポリラクトン系化合物を添加混合し、更に成型できるため、燃料及び酸化剤の粒度を所望の粒度に維持することができるので、所望の燃焼速度を得ることができる。
本発明のガス発生剤組成物は、バインダーとしてのポリラクトン系化合物を含んでいるため、NO、NO、NH、COの発生量が低減化され、燃焼ガスがクリーンになるほか、スラグ形成能が高いことから、噴出するミスト量を低減できる。
本発明のガス発生剤組成物は、バインダーとしてのポリラクトン系化合物が燃料として汎用される硝酸アンモニウムと反応しないので、硝酸アンモニウムと併用した場合でも、得られた組成物の耐熱性が損なわれる等の問題が生じない。
本発明のガス発生剤組成物は、燃料、酸化剤、及びバインダーとしてポリラクトン系化合物から選ばれる1種又は2種以上のものを含有するものであり、バインダーとしてポリラクトン系化合物を用いることに特徴を有するものである。
ポリラクトン系化合物は、アセトン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、セロソルブアセテート、ソルベッソ100(エクソンモービル社)及びトリクレン等の有機溶媒に溶解させることができ、更に無溶媒で熱溶融させることもできるため、非水系にてガス発生剤組成物を製造することができる。このため、製造段階において水を使用したときのように、水溶性の燃料や酸化剤が水に溶解し、再結晶することで粒度が変化するという問題が生じることがなく、所望の粒度を維持することができるため、設計通りの燃焼性能(燃焼速度)を得ることができる。なお、燃焼速度は、実施例に記載の方法により求めるものであるが、経験的に判断できるため、予め燃焼速度をほぼ所望値(設計値)に設定することができる。
ポリラクトン系化合物としては、ε−カプロラクトン(例えば、ダイセル化学工業(株)より販売されている商品名「プラクセルM」を使用できる)、2−メチル及び4−メチル、又は4,4’−ジメチル等のメチル化(ε−カプロラクトン)、δ−バレロラクトン、メチル化(δ−バレロラクトン)、β−プロピオラクトン等から選ばれるモノマーを用いて得られたものを挙げることができ、これらのうち、ε−カプロラクトンを用いて得られるポリε−カプロラクトンが好ましい。
これらのモノマーは、単独で用いても、複数の種類のモノマーを共重合して用いてもよいし、ポリオールもしくはポリカルボン酸成分等の他のモノマーと共重合してもよいし、ポリラクトン系化合物とその他のポリマー化合物とのアロイでもよい。
他のモノマーとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のポリオール類、グリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプロパン、ポリトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ポリペンタエリスリトール等のポリオール類、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、グルカル酸等のジカルボン酸類が好ましい。
ポリマーアロイとして混合し得るその他のポリマー化合物としては、ポリアクリル系化合物、ポリアセタール、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ケトン樹脂等を挙げることができる。
ポリε−カプロラクトンは、公知の方法、例えば、特開昭62−246927号公報の3頁左上欄に記載の方法により製造できる。
ポリラクトン系化合物は、重量平均分子量が100〜100,000の範囲が好ましく、より好ましくは500〜90,000 、更に好ましくは1000〜80,000である。なお、重量平均分子量は、なお、重量平均分子量は、GPCにより標準PMMA換算により求めたものである。
ポリ−ε−カプロラクトン系化合物としては、ダイセル化学工業(株)製の商品名「プラクセル205」(重量平均分子量530)、商品名「プラクセル208」(重量平均分子量830)、商品名「プラクセル210」(重量平均分子量1000)、商品名「プラクセル212」(重量平均分子量1250)、商品名「プラクセル220」(重量平均分子量2000)、商品名「プラクセル230」(重量平均分子量3000)、商品名「プラクセル240」(重量平均分子量4000)、商品名「プラクセルHIP」(重量平均分子量10,000)、商品名「プラクセルH5」(重量平均分子量50,000)、商品名プラクセルH7(重量平均分子量70,000以上)等を使用することができる。
なお、本発明の課題を解決し、本発明の効果が得られる範囲であれば、他のバインダーを併用することもできるが、その場合でも、バインダー中のポリラクトン系化合物の含有量が、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上であるが、バインダーとして実質的にポリラクトン系化合物のみを使用すること(但し、この場合でも、不純物として、又は効果に全く影響を与えない程度のごく少量の他のバインダーを含むことは許容される。)が特に好ましい。
燃料は特に制限されず、公知のガス発生剤に使用されているものを挙げることができるが、それらの中でも含窒素有機化合物が好ましい。
含窒素化合物としては、硝酸グアニジン、ニトログアニジン、5−アミノテトラゾール、ジシアンジアミド、アゾジカルボンアミド、硝酸アンモニウム、メラミン、グリシンから選ばれる1種又は2種以上のものを使用することができる。その他、ジ又はトリアミノグアニジン硝酸塩、炭酸グアニジン、及びニトロアミノグアニジン硝酸塩、ビテトラゾールジアンモニウム塩等のビテトラゾール誘導体、4−アミノトリアゾール等のトリアゾール誘導体、トリヒドラジノトリアジン等のトリアジン誘導体、オキサミド、シュウ酸アンモニウム、ヒドラゾジカルボンアミド等も使用することができる。
これらの中でも硝酸グアニジン、ニトログアニジン、5−アミノテトラゾール、ジシアンジアミド及び硝酸アンモニウムが好ましい。
酸化剤は特に制限されず、公知のガス発生剤に使用されているものを挙げることができるが、それらの中でも無機酸化剤が好ましい。
無機酸化剤としては、塩基性硝酸銅、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸ストロンチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸ストロンチウムから選ばれる1種又は2種以上のものを使用することができる。これらの中でも塩基性硝酸銅、硝酸カリウム、硝酸ストロンチウム及び過塩素酸カリウムが好ましい。
本発明のガス発生剤組成物には、必要に応じて、公知のガス発生剤に配合される各種添加剤を配合することができる。添加剤としては、酸化銅、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化コバルト、酸化マンガン、酸化モリブデン、酸化ニッケル、酸化ビスマス、シリカ、アルミナ等の金属酸化物;炭酸コバルト、炭酸カルシウム、塩基性炭酸亜鉛、塩基性炭酸銅等の金属炭酸塩又は塩基性金属炭酸塩;酸性白土、カオリン、タルク、ベントナイト、ケイソウ土、ヒドロタルサイト等の金属酸化物又は水酸化物の複合化合物;ケイ酸ナトリウム、マイカモリブデン酸塩、モリブデン酸コバルト、モリブデン酸アンモニウム等の金属酸塩;二硫化モリブデン、ステアリン酸カルシウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。
本発明のガス発生剤組成物における各成分の含有割合は、以下の範囲から選択することができる。
燃料は、組成物中において、好ましくは5〜80質量%、より好ましくは10〜70質量%、更に好ましくは20〜60質量%である。
酸化剤は、組成物中において、好ましくは10〜90質量%、より好ましくは20〜80質量%、更に好ましくは30〜60質量%である。
バインダーとしてのポリラクトン系化合物は、本発明の課題を解決し、本発明の効果を得るために、組成物中において、好ましくは0.1〜30質量%、より好ましくは0.5〜20質量%、更に好ましくは3〜10質量%である。
その他、必要に応じて添加剤を配合するときは、添加剤の種類により異なるが、燃料、酸化剤、バインダーの合計100質量部に対して0.01〜20質量部配合することができる。
本発明のガス発生剤組成物は、ディスク状、円柱状、単孔円柱状、多孔円柱状又はペレット状等の所望の成型体にすることができる。
本発明のガス発生剤組成物はバインダーとしてポリラクトン系化合物を使用しているため、実施例に記載のとおり、各成分は非水系にて混合し、成型することができる。成型法としては、押出成型する方法(単孔円柱状、多孔円柱状の成型体)又は打錠機等を用いて圧縮成型する方法(ペレット状の成型体)を適用できるほか、特開2001−342091号公報に記載された方法も適用できる。
本発明のガス発生剤組成物は、例えば、各種乗り物の運転席のエアバック用インフレータ(ガス発生器)、助手席のエアバック用インフレータ、サイドエアバック用インフレータ、インフレータブルカーテン用インフレータ、ニーボルスター用インフレータ、インフレータブルシートベルト用インフレータ、チューブラーシステム用インフレータ、プリテンショナー用インフレータに適用できる。
本発明のガス発生剤組成物は、インフレータ(ガス発生器)用のガス発生剤組成物として使用することができるほか、雷管やスクイブのエネルギーをガス発生剤組成物に伝えるためのエンハンサ剤(又はブースター)等と呼ばれる着火剤として使用することもできる。
実施例及び比較例における測定方法を示す。なお、以下において、「部」は「質量部」の意味する。
(1)円柱状ストランドの調製法
実施例及び比較例の組成物(成型用の混合粉。表1のとおり、実施例1〜3、比較例2は非水系。)の粉体を所定の金型の臼側に充填し、杵側端面より油圧ポンプで圧力14.7MPaにて5秒間圧縮保持させた後取り出し、外径9.55mm、長さ12.70mmの円柱状ストランドに成型した。この円柱状成型体の側面にエポキシ樹脂系化学反応形接着剤コニシ株式会社製「ボンドクイック30」を塗布後、110℃で16時間、熱硬化させ、側面から着火せず、端面のみから着火燃焼する(単面移動燃焼する)ようにしたものをサンプルとした。
(2)燃焼速度の測定方法
サンプルとなる円柱状ストランドを内容積1LのSUS製密閉ボンブ内に設置して、ボンブ内を完全に窒素置換しながら、7MPaにまで加圧安定させた。その後、ストランド端面に接触させたニクロム線に所定の電流を流し、その溶断エネルギーにより着火、燃焼させた。ボンブ内の経時圧力挙動は、記録計のチャートにて確認し、燃焼開始から圧力上昇ピークまでの経過時間をチャートの目盛りから確認し、燃焼前のストランド長さをこの経過時間で除して算出した数値を燃焼速度とした。
(3)ガス濃度の測定方法
サンプルとなる円柱状ストランド(質量2.00g)を内容積1LのSUS製密閉ボンブ内に設置して、ボンブ内を完全に窒素置換しながら、7MPaにまで加圧安定させた。その後、ストランド端面に接触させたニクロム線に所定の電流を流し、その溶断エネルギーにより着火、燃焼させた。60秒間待機し、ボンブ内のガスが均一になってから、所定の栓付きテドラーバッグの開栓部をボンブガス排出部に連結し、ボンブ内の燃焼ガスを移入させることでサンプリングし、ガステック株式会社製探知器GV-100Sを用いてガステック気体検知管(NO及びNO検知用:No,10、NH検知用:No,3L、CO検知用:No,1L)により、NO、NO、NH、CO濃度を測定した。
(4)回収残渣質量
上記の「(3)ガス濃度の測定法」試験の終了後、ボンブの内部状態を目視で観察する共に、内部の残渣を回収し、110℃で16時間乾燥させた後の質量を測定した。
(5)質量減少率
サンプルとなる円柱状ストランド(質量2.00g)を、110℃で400時間、恒温槽で放置した後、次式から求める。
質量減少率(%)=(試験前質量−試験後質量)×100/試験前質量。
(6)GPCによる重量平均分子量
標準PMMA換算により求めた。カラムとして昭和電工(株)製のShodex GPC HFIP-800P,HFIP-805P,HFIP-804P,HFIP-803Pを用い、検出器として島津製作所製のRID-6Aを用い、溶離液としてHFIPを用い、カラム温度50℃、流速1.0ml/minにて測定した。
実施例1
硝酸グアニジン42.44部、硝酸アンモニウム30.76部、過塩素酸カリウム21.80部を300μmの網目のSUS製篩に2回擦り通して粒を揃え、混合して混合粉を得た。
ポリラクトン系化合物として、ダイセル化学工業(株)製の商品名「プラクセル240」(重量平均分子量4000)5部を、アセトン40部と混合し、60℃に加温しながら溶解させたものを、上記混合粉95部に添加し、十分に混合した。その後、110℃で1時間乾燥させて本発明の組成物を得た後、更に上記の方法により円柱状ストランドに成型した。測定結果を表1に示す。
実施例2
硝酸グアニジン51.35部、過塩素酸カリウム43.65部、ポリラクトン系化合物として、ダイセル化学工業(株)製の商品名「プラクセルHIP」(重量平均分子量10,000)5部を用い、実施例1と同様にして本発明の組成物を得た後、更に上記の方法により円柱状ストランドに成型した。測定結果を表1に示す。
実施例3
硝酸グアニジン42.44部、過塩素酸カリウム21.80部を300μmの網目のSUS製篩に2回擦り通して粒を揃え、混合して混合粉を得た。
ポリラクトン系化合物として、ダイセル化学工業(株)製の商品名「プラクセルH5」(重量平均分子量50,000)5部を80℃に加温しながら溶解させたものを、上記混合粉95部に添加し、十分に混合した後、110℃で1時間乾燥させて、本発明の組成物を得た後、更に上記の方法により円柱状ストランドに成型した。測定結果を表1に示す。
比較例1
硝酸グアニジン42.44部、硝酸アンモニウム28.36部、過塩素酸カリウム18.10部を300μmの網目のSUS製篩に2回擦り通して粒を揃え、混合して組成物を得た後、更に上記の方法により円柱状ストランドに成型した。測定結果を表1に示す。
比較例2
硝酸グアニジン42.44部、硝酸アンモニウム30.76部、過塩素酸カリウム21.80部、カルボキシメチルセルロース5.00部を300μmの網目のSUS製篩に2回擦り通して粒を揃え、混合して組成物を得た後、更に上記の方法により円柱状ストランドに成型した。測定結果を表1に示す。
Figure 0004575036
実施例1〜3の燃焼速度は、当初設計値と同程度であった。これは、混合段階において、アセトンを添加混合するか、又は無溶媒で熱溶融させたポリラクトン系化合物を添加混合した後、成型したため、燃料及び酸化剤の原料粒度(篩通過粒度)が維持されていることを意味している。また、アセトンを使用した場合でも、有機溶媒をバインダーとして使用した場合に比べると、溶剤の回収除去作業は容易である。
実施例1、2の残渣質量から明らかなとおり、スラグ形成能が高いことから、噴出するミスト量を低減できる。
実施例1と比較例1、2の質量減少率の対比から明らかなとおり、実施例1では硝酸アンモニウムを含有しているにも拘わらず、耐熱性が優れていた。

Claims (4)

  1. 燃料、酸化剤、バインダーを含有するガス発生剤組成物であって、
    前記バインダーがポリラクトン系化合物から選ばれる1種又は2種以上のものであ
    前記燃料が、硝酸グアニジン、ニトログアニジン、5−アミノテトラゾール、ジシアンジアミド、アゾジカルボンアミド、硝酸アンモニウム、メラミン、グリシンから選ばれる1種又は2種以上の含窒素有機化合物であり、
    燃焼後の排出ガス分析結果でアンモニア、二酸化窒素の濃度が実質的に0ppmとなるものである、エアバッグ用ガス発生器に使用するガス発生剤組成物。
  2. ポリラクトン系化合物の重量平均分子量が100〜100,000である請求項1記載のエアバッグ用ガス発生器に使用するガス発生剤組成物。
  3. ポリラクトン系化合物がポリε−カプロラクトンである請求項1又は2記載のエアバッグ用ガス発生器に使用するガス発生剤組成物。
  4. 無機酸化剤が、塩基性硝酸銅、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸ストロンチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸ストロンチウムから選ばれる1種又は2種以上のものである請求項1〜のいずれか1項に記載のエアバッグ用ガス発生器に使用するガス発生剤組成物。
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