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JP4568699B2 - 換気装置 - Google Patents

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JP4568699B2 JP2006178499A JP2006178499A JP4568699B2 JP 4568699 B2 JP4568699 B2 JP 4568699B2 JP 2006178499 A JP2006178499 A JP 2006178499A JP 2006178499 A JP2006178499 A JP 2006178499A JP 4568699 B2 JP4568699 B2 JP 4568699B2
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Description

本発明は、建物、特に戸建住宅又は集合住宅において部屋上部等の換気口に取付けられる換気装置に関する。
通常、この種の換気装置では、通路を規定するフレーム内に回動自在に配された閉鎖部材の回動により通路の開度を決定して、通路を介する通気の程度を制御するようにしている。
そして、換気装置では、通路を開放している場合に建物外(屋外)で強風が生じると、この強風が通路を介して部屋内に吹き出す虞がある。この強風に基づく吹き出しは、部屋内の居住者等に不快感を与えると共に埃及び場合により吹き出しに伴った砂塵等を部屋内に舞い上げることになる。したがって、斯かる換気装置では、建物外で吹く強風等が室内に吹き込まないように、風の強弱に応答して閉鎖部材を回動させて通路を開閉させることが好ましいのであるが、風の強弱による風圧を電気的に検出する風圧センサを建物外に設けて、この風圧センサからの検出電気信号でもって閉鎖部材を回動させるようにする場合には、風の強弱に対して即時に応答して閉鎖部材を回動させないと、建物外から部屋内への強風の吹き込みを完全には防止し難い。
閉鎖部材の回動の速度応答性を向上させるためには、高速応答性の高出力の大型の電動モータ等の駆動装置を必要とする結果、高価になる上に大型となって部屋上部等の換気口にコンパクトに取付け難くなる。
そこで、本出願人は、特許文献1に記載されているように、通路を開放するように常時回動付勢されている通路開閉手段と、通路に一定以上の速度の空気流が生じる際に、この空気流により通路を閉鎖するように通路開閉手段を回動させる空気流発生手段とを具備した換気装置を提案した。
提案の換気装置によれば、電気的なセンサを必要とすることなしに建物外で吹く風に迅速に応答して通路を開閉できて、しかも、それ程占有スペースを必要としない小型に構成できるという格別な効果を満足的に得ることができる。
更に、最近の戸建住宅又は集合住宅では気密性が向上しているために、換気を適切に行わないと、室内の温度が容易に上昇してダニ等が発生し易くなり、また、炭酸ガスの濃度上昇により人体に弊害をもたらす虞がある。この観点から、各部屋の外壁上部又は窓サッシに換気口を設け、この換気口に複数枚の開閉板からなるシャッター及びファン等を具備してなる換気機構を設け、強制換気を行う場合には、シャッターを開状態にしてファンを回転させ、自然換気を行う場合には、シャッターを開状態にしてファンの回転を停止させ、そして、強制換気及び自然換気のいずれも行わない場合は、シャッターを閉状態にしてファンの回転を停止させるようにすることが提案されている。
ところで、斯かる換気機構のシャッターでは、閉状態において開閉板相互の重なり部の気密性(密閉性)をそれ程高くすることができず、また、開状態における自然換気及び強制換気のいずれにしても空気流に対して障害物となって効率的に空気流を生じさせていない。
そこで、特許文献2に記載のような換気装置が提案されており、斯かる換気装置によれば、気密性を向上でき、しかも、自然換気及び強制換気のいずれの場合にも効率的に空気流を生じさせることができるのであるが、公報に明示的に記載されている限りの換気装置では、羽根手段が邪魔となって効果的な自然換気が行われ難く、自然換気でもよい場合にも羽根手段を回転作動させざるを得ない場合があり、省エネの要求に対して必ずしも満足できるものではない。
特開2002−303447号公報 特開2002−295878号公報
本発明は、前記諸点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、必要に応じて自然換気と強制換気とを行うことができ、主に自然換気を行っている場合においては建物外で吹く風に迅速に応答して通路を開閉でき、省エネの要求に対して十分に満足し得る換気装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、建物内外を連通する第一の通路と、第一の通路を区画する第一の枠手段と、第一の通路に回転自在に配されていると共に第一の通路を開閉する閉鎖部材と、建物内外を連通する第二の通路と、第二の通路を区画する第二の枠手段と、第二の通路に回転自在に配置されていると共に第二の通路を開閉する区画部材と、第二の通路内に回転自在に配された羽根部材と、閉鎖部材及び区画部材を回転させて各通路の開閉を行う電動モータと、羽根部材を回転させる電動モータと、第一の通路内に設けて第一の通路内の空気流速度を検出する検出手段と、制御手段とを具備し、第一の枠手段と第二の枠手段とは建物外壁部の一つの開口に配置してあり、制御手段は、検出手段が検出した空気流速度が一定値以下である場合には、通路開閉用電動モータを作動させて区画部材が第二の通路を開き且つ閉鎖部材が第一の通路を閉じると共に羽根部材用電動モータを作動させて羽根部材を回転し、その後一定時間経過後に、羽根部材の回転を停止させると共に通路開閉用電動モータを作動させて区画部材が第二の通路を閉じ且つ閉鎖部材が第一の通路を開くことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、風がない等の第一の通路の空気流の速度が一定値以下である場合には、第一の通路を閉じると共に第二の通路を開き、強制空気流発生用の羽根部材用電動モータの作動で羽根部材を回転して強制換気を行い、風がある等の第一の通路の空気流の速度が一定値を越える場合には、第一の通路を介して適宜の自然換気を行うことができる結果、省エネの効果を得られる。
図1から図10において、本例の換気装置1は、一対の開口2及び3を有すると共に一方の開口2で部屋外側であって建物外4に開口し、他方の開口3で建物内5であって部屋側に開口して建物外内4及び5を連通する通路6を画成すると共に建物外壁部7に取付けられている枠手段8と、通路6にA及びB方向に回転自在に配されていると共に通路6を開閉する通路開閉手段9と、通路6を閉鎖する方向、即ちA方向であって揚力に基づく回転モーメントを通路開閉手段9に生起させる空気流を通路6の開口2から開口3に向かう方向の空気流Cに基づいて通路開閉手段9の周りに生じさせる空気流発生手段10と、枠手段8と同様に、一対の開口11及び12を有すると共に一方の開口11で建物外4に開口し、他方の開口12で建物内5に開口して建物外内4及び5を連通する通路13を画成すると共に建物外壁部7に取付けられている枠手段14と、通路13を開閉するように通路13にA及びB方向に回転自在に配されていると共に通路13の開状態において通路13内を自然空気流用と強制空気流用との二つの分岐通路15及び16(図13参照)に区画する区画部材17を有した通路開閉手段18と、区画部材17に部分的に囲繞されていると共に強制空気流用の分岐通路16にB方向に回転自在に配された羽根手段19と、通路開閉手段9による通路6の閉鎖を強制的に行わせるべく通路開閉手段9をA方向に回動させると共に通路開閉手段18により通路13の開閉を行わせるべく区画部材17をA及びB方向に回転させる通路開閉用の回転手段21と、羽根手段19により分岐通路16に強制空気流を生じさせるべく羽根手段19をB方向に回転させる強制空気流発生用の回転手段22とを具備している。
枠手段8は、通路6を画成すべく、一対の左右の側壁部材25及び26と、一対の側壁部材25及び26を橋絡した一対の中空の上下の横長部材27及び28とを具備しており、一対の側壁部材25及び26並びに横長部材27及び28の夫々は、ねじ等により互いに連結、固着されて一体化されている。
一対の横長部材27及び28の夫々にはゴム等の弾性材からなる横長のシール部材31及び32が一対の横長部材27及び28の夫々に嵌着されて設けられていると共に同じくゴム等の弾性材からなる縦長のシール部材33及び34が一対の側壁部材25及び26の夫々の段差面35及び36に接着剤等により接着され設けられている。
通路開閉手段9は、回転自在軸41と、回転自在軸41に固着されていると共に通路6に配された横長の中空の閉鎖部材42とを具備している。
回転自在軸41は、その各端部で側壁部材25及び26を貫通して配されており、側壁部材25及び26に軸受43を介してA及びB方向に回転自在に支持されており、閉鎖部材42は、回転自在軸41の軸心46に対して点対称に湾曲状の凸面47及び48をその表面に具備している。閉鎖部材42は、図1及び図2に示す通路6の開放状態での通路6の開口2側における閉鎖部材42と横長部材27とで規定される開口距離L1が同じく図1及び図2に示す通路6の開放状態での通路6の開口2側における閉鎖部材42と横長部材28とで規定される開口距離L2よりも長くなるように、枠手段8内に配されている。
通路開閉手段9は、閉鎖部材42が通路閉鎖位置(図11に示す位置)に回動された際に、閉鎖部材42の先端部の凸面47及び48の夫々が横長のシール部材31及び32の夫々に当接し、閉鎖部材42の横方向の両端部の凸面47及び48の夫々が縦長のシール部材33及び34の夫々に当接するようになっている。
空気流発生手段10は、通路6に張り出して通路開閉手段9の閉鎖部材42の一方の凸面48に固着して設けられていると共に通路6の開口2から開口3に向かう方向の空気流Cを変流させる一対の変流板49を有している。
一対の変流板49は、通路開閉手段9の表面である凸面48から通路6に張り出して通路開閉手段9の閉鎖部材42の軸方向の両端部に設けられており、変流板49の夫々は、通路開閉手段9の閉鎖部材42の軸方向の幅Dの3%から15%、より好ましくは7%から13%、更により好ましくは略10%の幅dを有して凸面48から通路6に張り出しており、しかも、その自重により通路6を開放する方向であるB方向の回転モーメントを通路開閉手段9に生じさせるように軸心46よりも開口2側に偏って閉鎖部材42に固着されている。
空気流発生手段10は、空気流Cの生起において一対の変流板49の下流側において閉鎖部材42の凸面48付近の通路6に負圧を生じさせ、これにより一対の変流板49の下流側の閉鎖部材42に当該閉鎖部材42をA方向に回転させる回転モーメントとなる所謂揚力を生じさせるようになっており、而して、斯かる揚力に基づく回転モーメントを通路開閉手段9に生起させる空気流を空気流Cに基づいて生じさせるようになっており、したがって、通路6に一定以上の速度、例えば4m/sec以上の空気流Cが生じる際に、閉鎖部材42をA方向に回転させて閉鎖部材42により通路6を閉鎖させる回転モーメントを通路開閉手段9の閉鎖部材42に生起させる空気流を空気流Cに基づいて生じさせるようになっている。
枠手段14は、左右の一対の矩形状の側壁部51及び52と、一対の側壁部51及び52を橋絡し、一対の側壁部51及び52の夫々に固着された上下の一対の中空の横長部材53及び54とを有しており、一対の横長部材53及び54の夫々には、両端において側壁部51及び52の夫々に密に当接するようにして、ゴム等の弾性材からなる横長のシール部材55及び56が嵌着されて設けられている。
横長部材54は、羽根手段19の回転円筒外縁57との間で狭幅空気路58を形成する円弧部59を有している。
区画部材17は、通路13の閉塞(図1及び図5の状態)においてシール部材55及び56の夫々に当接する突起61及び62と、突起61及び62が一体的に形成されていると共に通路13の開状態(図13の状態)において通路13内を二つの分岐通路15及び16に区画する湾曲部65と、湾曲部65の左右両端面を閉塞すると共にねじ又は溶接等により湾曲部65の両端面に固着された一対の扇形の閉塞部66及び67とを具備している。
湾曲部65は、通路13の開状態(図13の状態)において、開口11から開口12に向かうに連れて流路面積が漸減する部分を有する分岐通路15を横長部材53との間で形成すると共に開口12から開口11に向かうに連れて流路面積が漸増する強制空気路70を分岐通路16側であって羽根手段19の回転円筒外縁57との間で形成するように湾曲しており、通路13の閉塞において開口11と羽根手段19との間に配されるようになっている。
通路開閉手段18は、区画部材17に加えて、閉塞部66及び67の夫々に固着されて一体的に設けられていると共に回転中心71を中心としてA及びB方向に回転自在となるように転がり軸受72を介して対応の側壁部51及び52に支持された軸部材73及び74を有している。
羽根手段19は、A方向に等角度に配された複数の羽根部材75と、各羽根部材75の各端を支持する円板状の支持部材76及び77と、支持部材76及び76の夫々に固着されている軸部材78及び79と、支持部材76及び77を橋絡して支持部材76及び77の夫々に固着されていると共に複数の羽根部材75に囲まれている円筒部材80とを有しており、軸部材78は、回転中心71を中心としてA及びB方向に回転自在となるように軸部材73に支持されており、軸部材74を貫通している軸部材79は、軸部材74に回転中心71を中心としてA及びB方向に回転自在となるように支持されていると共に電動モータ81の出力回転軸に図示しないカップリングを介して連結されている。羽根手段19のB方向の回転で各羽根部材75の外縁が回転円筒外縁57を形成することになる。
通路開閉用の回転手段21は、回動力発生手段としての電動モータ85と、電動モータ85により発生された回動力を通路開閉手段9及び18に伝達する伝達手段86とを具備している。
伝達手段86は、軸部材87と、電動モータ85の出力回転軸の回転を減速して軸部材73及び軸部材87に伝達する減速機88と、軸部材87に取付けられていると共に円弧スリット89及び90を有した円板91と、回転自在軸41の一端に固着された円板92と、円板92に植設されていると共に自由端の夫々が円弧スリット89及び90の夫々に配された係合ピン93及び94とを具備している。
電動モータ85は減速機88に支持されており、減速機88は基台95にねじ等により取付けられており、基台95は側壁部材26及び側壁部51に溶接又はねじ等により固着されている。
円板91には、閉塞された円弧スリット89及び90の代わりに、円板91の外縁側で開放された円弧スリット(凹所)を設けて、斯かる円弧スリット(凹所)に係合ピン93及び94の自由端が配されるようにしてもよい。また、円弧スリット89及び90を円板92に、係合ピン93及び94を円板91に夫々設けてもよい。
回転手段21は、通路6を開放する際には、電動モータ85を作動させて減速機88を介して円板91をB方向に回転させ、図2に示すように閉鎖部材42が通路6の開放位置(全開位置)に回動された際に、図4に示すように係合ピン93及び94の夫々が円弧スリット89及び90の夫々の一端97で円板91に当接する一方、係合ピン93及び94の夫々が円弧スリット89及び90の夫々の他端96に自由に移動できるようにし、通路6を強制的に閉鎖する際には、電動モータ85を前記と逆に作動させて減速機88を介して円板91を図12に示すようにA方向に回転させ、円板91のA方向の回転により係合ピン93及び94を介して円板92を同じくA方向に回転させ、円板92のA方向の回転により回転自在軸41を介して閉鎖部材42を図11に示すように通路6の閉鎖位置(全閉位置)に回動させるようになっている。
伝達手段86においては、図1及び図2に示すように閉鎖部材42が通路6の開放位置(全開位置)に回動されている際に、図4に示すように係合ピン93及び94が円弧スリット89及び90の他端96に向かって自由に移動できるようになっているために、閉鎖部材42はA方向に回動できるようになっており、而して本例の伝達手段86は、通路開閉手段9が図1及び図2に示すように通路開放位置に回動された際に、図11に示すような通路閉塞位置に向かう通路開閉手段9の自由回動、即ちA方向の自由回動を許容するようになっている。
図1及び図2に示すように閉鎖部材42が通路6の開放位置(全開位置)に回動されている際に、通路6に一定以上の速度の建物外4から建物内5に向かう空気流Cが生じると、空気流発生手段10の一対の変流板49の下流側において閉鎖部材42の凸面48付近の通路6に負圧を生じさせ、これにより一対の変流板49の下流側の閉鎖部材42に当該閉鎖部材42をA方向に回転させる回転モーメントとなる所謂揚力を生じさせ、斯かる揚力に基づく回転モーメントを通路開閉手段9に生起させ、而して、閉鎖部材42をA方向に回転させて通路6を閉鎖部材42により閉鎖し、当該空気流Cが通路6に生じなくなると、閉鎖部材42は、変流板49の重量によるB方向の回転モーメントでもって通路6の開放位置(全開位置)に自然と回動される。
回転手段21は、電動モータ85の作動によるその出力回転軸の回転で減速機88を介して軸部材73を回転させ、而して、通路開閉手段18を回転中心71を中心としてA及びB方向に回転させて、区画部材17により通路13を開閉させるようになっている。
回転手段21は、閉鎖部材42が通路6の開放位置(全開位置)に回動できるように円板91を回転させる場合には、区画部材17により通路13を閉鎖させるように軸部材73を回転させるようになっており、逆に、閉鎖部材42により通路6を閉鎖させるように円板91を回転させる場合には、通路13を開放させるように軸部材73を回転させるようになっている。
強制空気流発生用の回転手段22は、羽根手段19の軸部材79をB方向に回転させるための出力回転軸を有している電動モータ81を具備しており、電動モータ81の出力回転軸は、図示しないカップリングを介して軸部材78に連結されており、電動モータ81は、ブラケット98を介して側壁部52に支持されている。
回転手段22は、電動モータ81の作動により羽根手段19をB方向に回転させ、羽根手段19の斯かるB方向の回転により分岐通路16において開口12から開口11に向かう強制空気流を生じさせるようになっている。
以上の換気装置1は、建物外壁部7においてガラス障子101及び102が嵌め込まれた建物の窓103の上サッシ104上の一対の横部材105及び106間の換気口107内に装着、保持されて用いられる。換気装置1は、開口2及び11への雨水の侵入を防止するためのカバー108が横部材105及び106に溶接等により取付けられており、カバー108の下面には、防塵、防鳥用の金網109がねじ等を介して取付けられている。
換気装置1において、枠手段8及び14の夫々は、通路6及び13の夫々の一方の端部である開口2及び11で建物外4に開口すると共に通路6及び13の夫々の他方の端部である開口3及び12で建物内5に開口するように建物の建物外壁部7に取付けられている。
換気装置1は、上記構成に加えて、回転手段21及び22の作動を制御する制御手段23と、回転手段21及び22に対する作動を制御手段23に命令する手動操作盤24と、通路6の空気流の速度を検出する検出手段125と、通路開閉手段9及び区画部材17のA及びB方向に関する一定以上の回転を規制する規制手段(図示せず)とを更に具備している。
手動操作盤24は、建物内5において人手により操作可能な部位に取付けられており、換気装置1の手動運転と自動運転との運転態様を制御手段23に命令すると共に手動運転において回転手段21及び22に対する作動を制御手段23に命令することができ、手動運転において、回転手段21による通路開閉手段9の回転を介する通路6の開閉と、回転手段21による区画部材17の回転を介する通路13の開閉と、回転手段22による羽根手段19の回転を介する分岐通路16での強制空気流の生起とを手動で制御手段23に命令できるようになっている。
制御手段23は、検出手段125からの速度検出信号に基づいて回転手段21及び22の作動を制御するようになっており、具体的には、検出手段125からの速度検出信号に基づいて、通路6の空気流の速度が一定値以下である場合、例えば建物外4において実質的に風がなく風に基づく空気流が通路6に生じないで通路6の空気流の速度が実質的に零である場合には、区画部材17を回転させて通路13を開放させるように回転手段21を作動させると共に羽根手段19を回転させて分岐通路16に強制空気流を生じさせるように回転手段22を作動させるようになっており、通路6の空気流の速度が一定値を越える場合(強風により通路6が通路開閉手段9で閉鎖されている場合も含む)には、区画部材17を回転させて通路13を閉鎖させるように回転手段21を作動させると共に羽根手段19の回転を停止させて分岐通路16での強制空気流の生起を停止させるように回転手段22を作動させるようになっている。
また、制御手段23は、区画部材17を回転させて通路13を開放させていると共に分岐通路16に強制空気流を生じさせている場合において、定期的に、例えば1時間毎に、羽根手段19の回転を停止させて分岐通路16での強制空気流の生起を停止させると共に回転手段21を作動させて区画部材17及び円板91を回転させ、通路13を閉鎖する一方、閉鎖部材42が通路6の開放位置に回動できるようにして通路6に空気流が生じ得るようにし、この時の検出手段125からの速度検出信号に基づいて通路6の空気流の速度が一定値以下であるかそうでないかを判断し、一定時間、例えば5分間経過しても尚且つ通路6の空気流の速度が一定値以下である場合には、再び区画部材17を回転させて通路13を開放させるように回転手段21を作動させると共に羽根手段19を回転させて分岐通路16に強制空気流を生じさせるように回転手段22を作動させる一方、通路6の空気流の速度が一定値を越える場合、例えば建物外4の風に基づく空気流が通路6に生じ建物内5を換気できるような通路6の空気流の速度である場合には、分岐通路16での強制空気流の生起を停止させた状態と閉鎖部材42が通路6の開放位置に回動できる状態とを維持するようになっている。
閉鎖部材42が通路6の開放位置に回動できるようにして通路6に空気流が生じ得るようにした場合において強風により通路6が閉鎖部材42で閉鎖されて通路6に空気流が生じないことが生じ得るが、斯かる強風における通路6の閉鎖は瞬時的であって例えば5分間以上も継続して生じることはなく、制御手段23は、一定時間内において通路6の空気流の速度が一定値を越えることを示す速度検出信号を検出手段125から少なくとも一度でも受信する場合には、たとえ強風による通路6の瞬時的な閉鎖で通路6の空気流の速度が一定値以下であることを示す速度検出信号を検出手段125から少なくとも一度受信してもこれを無視するようになっている。
以上の換気装置1では、手動操作盤24において手動運転と通路6の開放及び通路13の閉鎖と強制空気流の停止とが手動で設定されると、斯かる命令を受信する制御手段23は、円板91を図4に示す回転位置に、区画部材17を図5に示す回転位置に夫々もたらすように電動モータ85を作動させる一方、羽根手段19が回転しないように電動モータ81の作動を停止させる。この状態では、通路13を介する建物外4と建物内5との通路13を介する連通は区画部材17によって阻止される一方、建物外4と建物内5とは通路6を介して連通され、建物外4から建物内5への通路6を介する空気流の流入又はその逆の空気流の流出で建物内5が自然換気され、通路6に一定以上の速度、例えば4m/sec以上の空気流Cが生じる際には、閉鎖部材42がA方向に回転されて閉鎖部材42により通路6が自動的に閉鎖される。手動操作盤24において手動運転と通路6の閉鎖及び通路13の開放と強制空気流の発生とが手動で設定されると、斯かる命令を受信する制御手段23は、円板91を図12に示す回転位置に、区画部材17を図13に示す回転位置に夫々もたらすように電動モータ85を作動させる一方、羽根手段19が回転するように電動モータ81を作動させる。この状態では、通路6を介する建物外4と建物内5との連通は通路開閉手段9によって阻止される一方、建物外4と建物内5とは通路13を介して連通され、羽根手段19の回転によって建物内5の空気が分岐通路16を介して建物外4に流出されて建物内5が強制換気される。強制換気中、分岐通路15を介する建物外4から建物内5への空気流の流入又はその逆の空気流の流出で建物内5が自然換気され得る。
また、換気装置1では、手動操作盤24において自動運転が手動で設定されると、斯かる命令を受信する制御手段23は、通路6の空気流の速度が一定値以下である検出手段125からの速度検出信号を受信すると、円板91を図12に示す回転位置に、区画部材17を図13に示す回転位置に夫々もたらすように電動モータ85を作動させると共に羽根手段19を回転させて分岐通路16に強制空気流を生じさせるように電動モータ81を作動させる。この状態では、通路6を介する建物外4と建物内5との連通は通路開閉手段9によって阻止される一方、建物外4と建物内5とは通路13を介して連通され、羽根手段19の回転によって建物内5の空気が通路13を介して建物外4に流出されて建物内5が強制換気される。また制御手段23は、通路6の空気流の速度が一定値を越える検出手段125からの速度検出信号を受信すると、円板91を図4に示す回転位置に、区画部材17を図5に示す回転位置に夫々もたらすように電動モータ85を作動させると共に羽根手段19の回転を停止させて強制空気流を生じさせないように電動モータ81の作動を停止させる。この状態では、通路13を介する建物外4と建物内5との連通は区画部材17によって阻止される一方、建物外4と建物内5とは通路6を介して連通され、建物外4から建物内5への通路6を介する空気流の流入又はその逆の空気流の流出で建物内5が自然換気され、通路6に一定以上の速度、例えば4m/sec以上の空気流Cが生じる際には、閉鎖部材42がA方向に回転されて閉鎖部材42により通路6が自動的に閉鎖される。
制御手段23は、通路13が全開状態(図1及び図13の状態)又は全閉状態(図5の状態)になるように電動モータ85を作動させる必要はなく、通路13が半開状態(半閉状態)になるように作動されるようにしてもよく、更に斯かる通路13の半開状態で羽根手段19を回転させて強制換気を行ってもよい。この場合には、分岐通路15を介する建物外4から建物内5への空気流の流入又はその逆の空気流の流出で建物内5の自然換気をもすることができる。
以上のように換気装置1によれば、通路6を画成する枠手段8と通路13を画成する枠手段14とを設け、空気流発生手段10により通路開閉手段9に通路6を閉鎖する方向であって揚力に基づく回転モーメントを生起させる空気流Cを通路6の空気流Cに基づいて通路開閉手段9の周りに生じさせるために、電気的なセンサを必要とすることなしに建物外4で吹く風に迅速に応答して通路6を開閉でき、しかも、区画部材17により通路13内を自然空気流用と強制空気流用との二つの分岐通路15及び16に区画し、一方の分岐通路16に羽根手段19を配しているために、区画部材17が邪魔とならない上に、羽根手段19を回転させる際の強制換気の場合に、効率的に通路13に空気流を生じさせることができ、その上、一方の分岐通路16に加えて他の分岐通路15を介して通路13に空気流を生じさせることができる結果、より効率的に換気を行うことができ、而して、省エネの要求に対して十分に満足し得る。
加えて換気装置1では、回転手段21により通路6及び13を半開状態、全開状態及び全閉状態にした位置に通路開閉手段9及び区画部材17を回動でき、而して、換気を種々の開閉状態(開度)にできると共に適温にされた部屋の空気を逃がさないようにもできる上に、通路6の半開状態及び全開状態における強風に基づく建物内5、例えば部屋内への空気の吹き出しをも防止できる。
また換気装置1では、通路閉塞位置に向かう通路開閉手段9の自由回動を許容する伝達手段86を具備しているために、半開状態及び全開状態における強風に基づく建物内5への空気の吹き出しを効果的に防止できる。
更に換気装置1では、通路13の閉鎖を高度な水密性及び気密性をもって行い得、通路13の閉鎖状態での風雨の建物内5への侵入を確実に防ぎ得て、空調されて適温にされた空気の建物外4への漏出を効果的に防止できる。
そして換気装置1では、通路6の閉鎖を強制的に行わせるべく回転手段21により回動される通路開閉手段9を通路6に回転自在に配し、通路13の開閉を行わせるべく回転手段21により回動される区画部材17を通路13に配し、回転手段22により回転されて強制空気流を生じさせる回転羽根手段19を通路13の一方の分岐通路16に配しているために、必要に応じて通路6を介して自然喚起を行い得る上に、分岐通路16を介して強制喚起を行い得、通路6で主に自然換気を行っている場合においては、通路6を閉鎖する方向であって揚力に基づく回転モーメントを通路開閉手段9に生起させる空気流を通路6の空気流Cに基づいて通路開閉手段9の周りに空気流発生手段10により生じさせるために、電気的なセンサを必要とすることなしに建物外4で吹く風に迅速に応答して通路6を開閉でき、しかも、主に強制換気を行っている場合も他方の分岐通路15を介して自然換気を利用できて、而して、省エネの要求に対して十分に満足し得る。
上記の換気装置1では、一対の変流板49を通路開閉手段9の表面である凸面48から通路6に張り出して通路開閉手段9の閉鎖部材42の軸方向の両端部に設けたが、これに代えて又はこれと共に、変流板49を通路開閉手段9の表面である凸面48から通路6に張り出して通路開閉手段9の閉鎖部材42の軸方向の略中央部に設けてもよく、この場合には、変流板49は、通路開閉手段9の閉鎖部材42の軸方向の幅Dの7%から25%、より好ましくは10%から20%、更により好ましくは略15%の幅dを有して凸面48から通路13に張り出して設ける。
また換気装置1では、一対の変流板49の重量により閉鎖部材42をB方向に常時回動付勢したが、閉鎖部材42自体の重心を回転自在軸41の軸心46から偏心させて閉鎖部材42を回転自在軸41に固着し、これにより閉鎖部材42をB方向に常時回動付勢するようにしてもよい。
また換気装置1によれば、横長のシール部材55及び56と突起61及び62との夫々の当接により、より高い気密性をもった通路13の閉状態を得ることができ、而して、意図しない外気、塵埃の通路13を介する建物外4から建物内5への侵入及び同じく適温にされた空気の意図しない建物内5から建物外4への排出を確実に防ぎ得る。
上記では、開口2及び11を建物外4側に、開口3及び12を建物内5側に夫々配置して換気装置1を窓103の上部に設けたが、これに代えて、例えば開口2及び11を建物内5側に、開口3及び12を建物外4側に夫々配置して換気装置1を窓103の上部に設けてもよい。
本発明の実施の形態の好ましい一例の正面説明図である。 図1に示す例のII−II線矢視断面図である。 図1に示す例のIII−III線矢視断面図である。 図1に示す例のIV−IV線矢視断面図である。 図1に示す例のV−V線矢視断面図である。 図1に示す例の通路開閉手段の背面図である。 図6に示す通路開閉手段の右側面図である。 図6に示す通路開閉手段の左側面図である。 図1に示す例を建物の窓の上部に用いた場合の建物外から見た説明図である。 図1に示す例を建物の窓の上部に用いた場合の建物内から見た説明図である。 図1に示す例の動作説明図である。 図1に示す例の動作説明図である。 図1に示す例の動作説明図である。
符号の説明
1 換気装置
4 建物外
5 建物内
6 第一の通路
8 枠手段(第一の枠手段)
14 枠手段(第二の枠手段)
13 第二の通路
17 区画部材
23 制御手段
42 閉鎖部材
75 羽根部材
81 羽根部材用電動モータ
85 通路開閉用電動モータ
125 空気流速度の検出手段

Claims (1)

  1. 建物内外を連通する第一の通路と、第一の通路を区画する第一の枠手段と、第一の通路に回転自在に配されていると共に第一の通路を開閉する閉鎖部材と、建物内外を連通する第二の通路と、第二の通路を区画する第二の枠手段と、第二の通路に回転自在に配置されていると共に第二の通路を開閉する区画部材と、第二の通路内に回転自在に配された羽根部材と、閉鎖部材及び区画部材を回転させて各通路の開閉を行う電動モータと、羽根部材を回転させる電動モータと、第一の通路内に設けて第一の通路内の空気流速度を検出する検出手段と、制御手段とを具備し、第一の枠手段と第二の枠手段とは建物外壁部の一つの開口に配置してあり、制御手段は、検出手段が検出した空気流速度が一定値以下である場合には、通路開閉用電動モータを作動させて区画部材が第二の通路を開き且つ閉鎖部材が第一の通路を閉じると共に羽根部材用電動モータを作動させて羽根部材を回転し、その後一定時間経過後に、羽根部材の回転を停止させると共に通路開閉用電動モータを作動させて区画部材が第二の通路を閉じ且つ閉鎖部材が第一の通路を開くことを特徴とする換気装置。
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