JP4568456B2 - 給紙装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ、印刷機等に用いられる給紙装置、画像形成装置、ギヤの製法および給紙方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、プリンター、ファクシミリ、印刷機等の画像形成装置において、給紙部に積層されたシート状媒体(以下、用紙という。)を一枚ずつ分離して画像形成部に向けて給紙する給紙分離機構の一つとして、FFR(feed roller - reverse roller)方式、所謂戻し分離方式が高信頼性のものとして広く知られている。この方式でも、殆どの用紙において十分な分離機能を果たしている。
【0003】
近年、画像形成装置へのカラー化への要望が高まっており、これに適する用紙としてカラーコピー用のカラーコピー用紙や、或いは第2原図用の用紙等、平滑度のより高い所謂、平滑紙を用いることが多くなってきている。
【0004】
このような平滑紙では用紙と用紙との間に空気層が少なく、通紙時に紙間の摩擦力だけでなく、普通紙よりも大きな紙間密着力が作用することがわかっている。
このように紙間密着力が大きい平滑紙の場合には従来のFFR方式では分離しきれずに重送が発生することがあった。その他にも紙裁断時のバリが大きい粗悪な用紙や第2原図など静電気が発生しやすい用紙でも同様に紙間の密着力が大きくなり、重送が発生することがあった。
【0005】
これに対して従来は、ユーザーに紙を捌いてもらうのも一つの解決策であったが、ユーザーの作業が増えることや、捌き方によっては用紙に損傷を与えて、用紙の端部折れや用紙の端部折れに起因するジャムが発生することもあった。
【0006】
これらの問題に対する機械側の対応としては、特開平5-201571号公報、特開平5-213468号公報、特開平5-330683号公報に開示されているように分離部を振動させて、分離性能を上げるものや、特開平6-16271号公報、特開平6-156764号公報のように分離部前で振動させて分離部手前で、ある程度分離しやすくするものがある。
【0007】
しかし、どれも分離部もしくはガイド板など構成部品を振動させるため騒音は大きくなりやすい。また分離部そのものを振動させる場合には搬送品質でスキューなどが発生する可能性がある。また、分離部手前での振動は用紙の分離部への進入のし方が難しく、場合によってはジャムが発生することがある。
特開平6−263280号公報、特開平8−59003号公報には、摩擦分離ローラとしてのリバースローラとフィードローラとの圧接力を可変調節できるようにした構成が開示されているが、所期の分離性能を得るためには、紙種、環境などが変わるたびに圧接力の調整作業が必要であり、調整作業が煩雑である。
また、他の機械側の対応としては、紙の間に空気を吹き付けてあらかじめ分離しやすいようにするものもあるが、空気を送風する装置が必要となり、機構も複雑になりやすく、また、配置上の規制も受ける。
【0008】
具体的には従来のFRR方式では、フィードローラに対するリバースローラの圧接力に関し、普通紙については、2枚以上の用紙が分離されない状態で送られてしまう重送領域と、用紙が送られない不送り領域に対して、これらの重送領域と不送りその間に位置する適正領域が十分であり問題無かったが、用紙間密着力の大きな用紙に対しては、重送領域と不送り領域との間の適正領域が狭まるため、用紙間密着力により重送や、不送りを発生してしまうことがあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、振動による騒音を発生することなく、紙種によらずより確実に重送を防止することができる新規な技術的手段を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を達成するため以下の構成とした。
(1). フィードローラと、該フィードローラに圧接するローラであって駆動ギヤと噛み合う従動ギヤと一体的に回転される片持ち軸の自由端側で上向きに弾性支持されると共にトルクリミッタを介して設けられ給紙方向及び逆転方向に回転するリバースローラとの間にシート状媒体を送り込み、前記フィードローラ、前記リバースローラ、前記シート状媒体相互間の摩擦係数の差を利用して、前記フィードローラと前記リバースローラ間に挟持されたシート状媒体を1枚ずつ分離搬送する給紙装置において、前記駆動ギヤと前記従動ギヤの噛み合い位置をこれらのギヤの軸長手方向に周期的にシフトすることによる前記片持ち軸のモーメントの変化を利用して前記フィードローラに対する前記リバースローラの加圧力を周期的に変化させることとした(請求項1)。
(2).フィードローラと、該フィードローラに圧接するローラであって駆動ギヤと噛み合う従動ギヤと一体的に回転される片持ち軸の自由端側で上向きに弾性支持されると共にトルクリミッタを介して設けられ給紙方向及び逆転方向に回転するリバースローラとの間にシート状媒体を送り込み、前記フィードローラ、前記リバースローラ、前記シート状媒体相互間の摩擦係数の差を利用して、前記フィードローラと前記リバースローラ間に挟持されたシート状媒体を1枚ずつ分離搬送する給紙装置において、前記従動ギヤの歯面は前記噛み合い部を力の作用点として前記駆動ギヤにより前記加圧力の向きの力を受けるように前記噛み合い部の位置及び前記駆動ギヤの回転方向が定められていて、前記片持ち軸の片持ち支持部を支点として、この支点から前記力の作用点までの距離を変化させることにより、前記フィードローラに対する前記リバースローラの加圧力を周期的に変化させることとし、前記距離を変化させるための距離可変手段を具備することとした(請求項2)。
(3).(2)記載の給紙装置において、前記距離可変手段が、前記駆動ギヤ又は前記従動ギヤの形状と一体化されていることとした(請求項3)。
(4).(3)記載の給紙装置において、前記距離可変手段が、前記駆動ギヤを支持する駆動ギヤ支持軸上に間隔をおいて配置された複数個のギヤからなる駆動ギヤ組と、前記従動ギヤを支持する従動ギヤ支持軸上に間隔をおいて配置された複数個のギヤからなる従動ギヤ組とからなり、これら駆動ギヤ組又は従動ギヤ組の何れかのギヤ組について、そのギヤ組を構成する各ギヤは全周のうち歯が欠けた歯欠け領域を有する歯欠けギヤであり、各歯欠けギヤ同士は相互に歯欠け領域が補完する関係に構成されていることとした(請求項4)。
(5).(4)記載の給紙装置において、前記歯欠け領域は、1つのギヤ中に複数領域設けられていることとした(請求項5)。
(6).(4)又は(5)記載の給紙装置において、前記1つの歯欠けギヤについて歯欠け領域に接する歯Y及び、他の歯欠けギヤについて歯欠け領域に接する歯のうち前記歯Yに最も近い位相位置にある歯Zは、それぞれ対向するギヤと同時に噛み合うこととした(請求項6)。
(7).(4)乃至(6)の何れか1つに記載の給紙装置において、前記ギヤ組を構成する複数の歯欠けギヤは一体的に構成されていることとした(請求項7)。
(8).(3)記載の給紙装置において、前記距離可変手段が、前記駆動ギヤを支持する駆動ギヤ支持軸上に配置された駆動ギヤと、前記従動ギヤを支持する従動ギヤ支持軸上に配置された従動ギヤとからなり、これら駆動ギヤと従動ギヤとは支持軸上での長さが同じであり、何れか一方のギヤにおけるピッチ円上の各歯の歯幅方向の一端側は揃っており、歯幅方向の他端側は該ピッチ円上の任意の位置から1周する間に次第に大きくなってから次第に小さく形成された歯幅不揃いギヤであることとした(請求項8)。
(9).(8)記載の給紙装置において、前記歯幅不揃いギヤは、前記支持軸の長手方向に歯幅を有しその概形が円筒状のギヤを支持軸に対して鋭角で交差する1つの仮想平面に沿って切断したと仮定したときこの切断により切り分けられた2つのギヤのうち、任意の一方のギヤを主要素として構成された斜面ギヤとした(請求項9)。
(10).(3)記載の給紙装置において、前記距離可変手段が、前記駆動ギヤを支持する駆動ギヤ支持軸上に配置された駆動ギヤと、前記従動ギヤを支持する従動ギヤ支持軸上に配置された従動ギヤとからなり、何れか一方のギヤが、ピッチ円上の各歯について当該ピッチ円上で歯幅が一定のままで支持軸の長手方向上でずれている歯幅一定ギヤとした(請求項10)。
(11).(10)記載の給紙装置において、前記歯幅一定ギヤは、支持軸方向に歯幅を有し概形が円筒状のギヤを支持軸に対して鋭角で交差する互いに平行な2つの仮想平面に沿って切断したと仮定したとき、この切断により切り分けられた3つのギヤ中、前記2つの仮想平面で挟まれたギヤ形状をした斜めスライス状ギヤを主要素として構成した(請求項11)。
(12).(2)記載の給紙装置において、前記距離可変手段が、前記駆動ギヤ又は前記従動ギヤをこれら何れかのギヤを支持する支持軸上で当該支持軸の長手方向にスライドさせるシフト手段を主要素とした(請求項12)。
(13).(12)記載の給紙装置において、前記駆動ギヤを前記支持軸と一体的に当該支持軸の長手方向にスライドさせることとし、前記シフト手段を、前記支軸を当該支持軸の長手方向に付勢する付勢手段と、前記付勢手段による前記支持軸の移動を妨げる位置に配置された円板カムと、前記支持軸に回転駆動力を与える駆動手段を具備することとした(請求項13)。
(14).(13)記載の給紙装置において、前記駆動手段が前記支軸に固定された従動側ギヤと、この従動側ギヤと噛み合う駆動側ギヤを具備した構成からなることとした(請求項14)。
(15).(12)記載の給紙装置において、前記支持軸の長手方向にスライドさせられるギヤが前記駆動ギヤであり、当該駆動ギヤは前記支持軸に回り止め手段を介して前記支持軸の長手方向にスライド可能に装着されていて、前記シフト手段を、前記駆動ギヤを把持した状態で前記支持軸の長手方向に移動方向を規制されて往復動可能な把持部材と、前記把持部材を前記支持軸の長手方向に往復動させる往復動手段とにより構成した(請求項15)。
(16).(15)記載の給紙装置において、前記往復動手段を、前記把持部材に形成された前記長手方向と直交する方向に長さを有する溝と、この溝に係合する凸部と、この凸部に円運動を与える円運動手段により構成した(請求項16)。
(17).給紙装置から出力されるシート状媒体を画像形成手段に給送し、このシート状媒体に画像を形成する画像形成装置において、前記給紙装置が前記(1)乃至(16)に記載した給紙装置であることとした(請求項17)。
(18).請求項9記載の給紙装置に用いられる斜面ギヤの製法であって、前記仮想平面を分割面とし、前記支持軸の長手方向に移動して開閉する型を使用した射出成形により製作することとした(請求項18)。
(19).請求項11記載の給紙装置に用いられる斜めスライスギヤの製法であって、前記仮想平面を分割面とし、前記支持軸の長手方向に移動して開閉する型を使用した射出成形により製作することとした(請求項19)。
(20).フィードローラと、該フィードローラに圧接するローラであって駆動ギヤと噛み合う従動ギヤと一体的に回転される片持ち軸の自由端側で上向きに弾性支持されると共にトルクリミッタを介して設けられ給紙方向及び逆転方向に回転するリバースローラとの間にシート状媒体を送り込み、前記フィードローラ、前記リバースローラ、前記シート状媒体相互間の摩擦係数の差を利用して、前記フィードローラと前記リバースローラ間に挟持されたシート状媒体を1枚ずつ分離搬送する給紙方法であって、前記フィードローラに対する前記リバースローラの加圧力を無段階又は複数段階で周期的に変化させることとし、前記従動ギヤの歯面は前記噛み合い部を力の作用点として前記駆動ギヤにより前記加圧力の向きの力を受けるように前記噛み合い部の位置及び前記駆動ギヤの回転方向が定められていて、前記片持ち軸の片持ち支持部を支点として、この支点から前記力の作用点までの距離を変化させることにより前記加圧力を変化させることとし、前記距離を変化させるのに、モーターを駆動源とする距離可変手段を用いる給紙方法であって、スイッチ操作に応じて前記距離可変手段の作動、不作動を制御することとした(請求項20)。
【0011】
【発明の実施の形態】
[1]本発明にかかるFRR方式
[1]―1.基本構成
本発明の基本的な送り機構であるFRR方式について説明する。本例は分離部材がトルクリミッタを介して正逆転可能なリバースローラである点に特徴がある。図1において、用紙Sの束は図示省略の支持部材に沿って整列され、かつ、給紙により用紙が減少しても、補給により用紙が加えられても、積載された用紙の最上面高さが一定の高さを維持するようにしてある。符号1は給紙方向を示し、この給紙方向1と直交する用紙の幅方向の中央部であって、給紙方向1の下流側の用紙上面位置には、ピックアップローラ2が自重で接している。
【0012】
積載された用紙の束Sについて、給紙方向1の下流側端部の下流近傍位置には、ピックアップローラ2と対向して、フィードローラ3とリバースローラ4が対向圧接した状態で配置されている。フィードローラ3とリバースローラ4とのニップ部の位置は用紙の束Sの最上面の用紙と同じ高さレベルにしてある。
【0013】
フィードローラ3は図2に示した本体フレーム5に片持ち状に軸支された図示省略のフィードローラ駆動軸に設けられていてこのフィードローラ駆動軸と同軸上に一体的に設けられたギヤ3Gと共に回転駆動されるようになっている。このギヤ3Gはアイドルギヤ6Gを介してピックアップローラ2と同軸一体的に設けられたギヤ2Gと噛み合っていて、ギヤ3Gの駆動力がギヤ2Gに伝達される。
こうして、ピックアップローラ2とフィードローラ3とは給紙方向1に向けて用紙を送り出す向きに回転される。
【0014】
図1において、フィードローラ3の真下の位置にはリバースローラ4が弾性的に付勢されて対向圧接させられている。リバースローラ4は図2、図3にも示すように軸7により支持されている。
【0015】
図2に示すように軸7は本体フレーム5に片持ち状に軸支されていて、片持ち軸の軸端部側にトルクリミッタ8を介してリバースローラ4が設けられている。
軸7は、トルクリミッタ8の近傍位置で、本体フレームの一部である補助側板9と一体的に設けられた上下方向に長さのある長穴9aを貫通している。この貫通した部分にはつば付きの軸受10が設けられている。この軸受10は長穴9aに沿って上下動自在であり、軸7は実質的に本体フレーム5に片持ち支持されていることになる。
【0016】
図1、図2において、軸受10の下面部には補助側板9に支軸11により揺動可能に支持されたレバー12の揺動端12aが弾性力により当接している。この弾性力はレバー12の一端部に掛けられた緊縮性のばね13の弾性によるモーメントにより与えられる。このばね13の付勢力により、リバースローラ4はフィードローラ3側に付勢されている。
【0017】
図2において、軸7上であって、トルクリミッタ8と本体フレーム12aとの中間位置には従動ギヤ4Gが軸7と一体的に回転するように設けられている。この従動ギヤ4Gは駆動ギヤ14Gに噛み合わされている。駆動ギヤ14Gは本体フレーム5と補助側板9との間に軸支された軸15に固定されている。軸15は本体フレーム5に取り付けられたモーターM1により回転駆動力を与えられるようになっている。
【0018】
図1において、また図2において矢視16方向からみて、フィードローラ3は用紙を給紙方向1に送る向きである反時計回りの向きに回転している。一方、リバースローラ4も駆動ギヤ14Gからの駆動力により反時計回りの向きの駆動力が作用するように構成してある。
【0019】
ここで、従動ギヤ4Gと駆動ギヤ14Gとの噛み合い位置はこれら各ギヤの回転軸心を通る仮想平面上にあるため、従動ギヤ4Gは噛み合い部で歯面が上向きの力P1を受け、この上向きの力P1と、ばね13の弾性によりレバー12の揺動端12aが軸受10を押し上げる上向きの付勢力P3によりリバースローラ4はフィードローラ3に対して弾性的にニップ圧NPで圧接している。この関係を式で表せば、NP=P1+P3となる。
【0020】
図1、図2において、ピックアップローラ2、フィードローラ3は共に、用紙Sを搬送方向5に送り出す反時計まわりの向きに回転する。また、リバースローラ4はトルクリミッタ8を介して軸7と連結されていて、一定値を超えた所定負荷の範囲では軸7と一体化され軸7と一緒に回転するが、一定値未満の負荷及び所定負荷を超えた状態では軸7に対して空転状態となる。よって、該リバースローラ4に所定トルク未満の負荷がかかっている状態ではフィードローラ3に連れまわるので、時計まわりの向きに回転する。
【0021】
[1]―2.分離給送原理
図1、図2において、給紙に際しては積載された用紙うちの最上紙はピックアップローラ2によって給紙方向1に送り出される。1枚だけが分離して搬送されるときは、リバースローラ4にかかる負荷は小さいのでリバースローラ4はフィードローラ3に連れまわりして、該用紙を給紙方向に送り出す。
【0022】
また、複数の用紙がフィードローラ3とリバースローラ4とのニップ部に送り込まれることがある。このような複数枚の用紙が送り込まれると、リバースローラ4は負荷を受け、トルクリミッタ8を介して給紙方向と逆向きの戻し方向に回転してリバースローラ2に接している用紙を戻し、最上紙のみがフィードローラ3によって分離されて給紙方向1に送り出される。
【0023】
図4はフィードローラ3とリバースローラ4間に用紙Sが1枚進入した場合に、その用紙Sに作用する力の説明図である。図5はフィードローラ3とリバースローラ4間に2枚の用紙S1、S2が進入した場合に、リバースローラ4側の用紙S2に作用する力の説明図である。これら図4、図5中、符号Fbはフィードローラが1枚の用紙に与える給送力、符号Fcは1枚目の用紙が2枚目の用紙に与える給送力、符号Fd、Feは用紙間の戻し抵抗力、符号Trはトルクリミッタトルク、符号Taはトルクリミッタ戻し力、符号Pbはリバースローラ駆動時においてフィードローラに対して加圧するリバースローラの加圧力、符号Raは用紙間抵抗力、符号Rsはリバースローラ半径をそれぞれ示す。
【0024】
用紙を1枚送る条件は図4において、Fb>Ta+Raである。ここで、mは用紙1枚の質量、μrはコロと紙間の摩擦係数、μpは用紙間の摩擦係数であるとすると、Fb=μr・Pb,Ra=μp・m,Ta=Tr/Rsであるから、
Pb>(1/μr)・Ta+(μp/μr)・m …(式1)
と表すことができる。
【0025】
また用紙2枚目を分離する条件は図5より、Ta>Fc+Fd+Feである。
ここでFc=μp・Pb、Fd=μp・m、Fe=μp・2mであるから、Ta>μp・(Pb+3m)と表すことができ、これを変形して
Pb<(1/μp)・Ta−3m …(式2)となる。
【0026】
式1はと式2の条件式の間、つまり、式1と式2の条件を同時に満足すれば、用紙を1枚のみ分離給紙することができ、この条件を満足する範囲を給紙適正範囲と称するとすれば給紙の適正領域は、
(1/μp)・Ta−3m> Pb >(1/μr)・Ta+(μp/μr)・m …(式3)
と表すことができる。
【0027】
図6において、Pb=Ta/μp−3・mの直線▲1▼よりも上の領域が重送領域、下の領域が重送しない領域であり、Pb=(Ta+μp・m)/μrの直線▲2▼よりも下の領域が不送り領域、上の領域が不送りしない領域である。
【0028】
従って、直線▲1▼と直線▲2▼とに囲まれた領域が重送も不送りもない適正領域ということになる。一方、リバースローラ圧Pbとトルクリミッタ戻し力Taの関係式は、簡易的に下記の式4で表されることが知られ、この式4は図6の適正領域に直線▲3▼で示すことができる。
Pb=K・Ta+Po …(式4)
但し、
Po:リバースローラ非駆動時におけるリバースローラ圧
K=(Rs/Rz)・(L1/L4)
Rz:従動ギヤピッチ円半径
Rs:リバースローラ4の半径
L1:支点から駆動ギヤ14Gと従動ギヤ4Gとの噛み合い部までの距離
L4:支点からリバースローラ4の中心までの距離
ここで、図1、図2における軸7は本体フレーム5に片持ちで支持されているので、図3に示すように、本体フレーム5に対する支持部を支点としてモーメントの釣り合いを考えると、リバースローラ非駆動時における駆動ギヤ14Gと従動ギヤ4Gとのギヤ噛み合い部における押し上げ力P1はゼロであるから、Po=1/L4・(L3・P3−L2・P2)の式が成り立つ。
但し、
P2:軸7及びこれに付帯する従動ギヤ4G、リバースローラ4等の重量
L2:支点からP2の重量部分の重心までの距離
P3:レバー12による加圧力
L3:支点からレバー12による加圧点までの距離
以上において、式4のトルクリミッタの戻し力を設定した範囲が式3の不等式を満足する範囲のPbの値であれば図8における適正領域にあり、安定した分離給紙が行われる。
【0029】
ところが、用紙に密着力が作用していると、式3におけるPbは下記式5に示すような範囲となり、給紙適正範囲が狭まり、従来通りのトルクリミッタの設定値Ta(N)では重送や不送りが発生してしまうことになる。
(1/μp)・Ta−3m−(Q1+Q2)/μp > Pb > (1/μr)・Ta+(μp/μr)・m+Q1/μr …(式5)
但し、
Q1:例えば、図5における1枚目の用紙S1と2枚目の用紙S2間の密着力
Q2:例えば、図5における2枚目の用紙S3と3枚目の用紙S3間の密着力
この関係を模式的に示すと図7に示すようになり、図6における直線▲1▼は当該直線▲1▼と勾配が等しく下方に平行移動した一次式、Pb=Ta/μp−3・m―(Q1+Q2)/μpの内容をなす直線▲1▼'となる。また、図6における直線▲2▼は当該直線▲2▼と勾配が等しく上方に平行移動一次式、Pb=(1/μr)・Ta+(μp/μr)・m+Q1/μrの内容をなす直線▲2▼'となる。
【0030】
このため、図6における適正領域は図7において狭まり、図6におけるトルクリミッタの戻し圧の設定値Ta(N)で十分に適正領域に入っていたPbの値が、同じ設定値で図7においては適正領域から外れ、重送或いは不送りを生じてしまう。
【0031】
ここで、トルクリミッタの設定圧をそのままにして、Pbの値を周期的に変化させ、(A)ある時点においては直線▲1▼'よりも下、(B)次のある時点においては直線▲2▼'よりも上、となるようにすることができたとすれば、上記(A)の時点では重送せず(但しPbの値によっては不送りとなる場合もあり得る)、上記(B)の時点では不送りをしない(但しPbの値によっては重送となる場合もあり得る)という状態を得ることができる。
【0032】
ここで、Pbの値つまり、フィードローラ3に対するリバースローラ4の加圧力を周期的に変化させるということは、普通紙におけるトルクリミッタの設定値例えば、Ta(N)を変えることなく一定としていても、重送しない時点と不送りしない時点とが交互に訪れることを意味し、結果的に用紙は分離されて搬送されることになる。
【0033】
従って、普通紙の適正送りの条件を満足するようなTaの設定値Ta(N)(図6参照)のままで、用紙間密着力の大きい平滑紙や第2原図等を給送するときには用紙間の密着力のため、例えば図7に示すように適正領域から外れてもPbの値を上記(A)、(B)の条件を周期的に満足するように交互に設定できれば、これらの特殊紙についても分離給送できるのである。
【0034】
トルクリミッタの設定圧を変えることに比べれば、フィードローラに対するリバースローラの加圧力Pbを周期的に変化させるのは比較的容易である。よって、加圧力Pbを変えるという簡単な手段によって、カラーコピー紙等に使用される平滑紙や第2原図、OHP用紙等の特殊紙を普通紙同様に確実に分離給送することが可能となる。
【0035】
前記式4において、加圧力PbはKの関数になっている。KはL1の関数であるので、結局、L1を周期的に変動させれば、上記(A)、(B)の条件を満足することができる。
【0036】
従って、他の条件は変えずに、L1だけを距離が伸びる方向と縮む方向に等分に変化させることで、図8における直線▲3▼を中心に振り分けた直線▲1▼"と、直線▲2▼"の特性を得ることができる。
【0037】
図6、図7において、普通紙を適正に分離給送することが可能なときの条件を▲3▼の直線で示すと、そのときのトルクリミッタの設定値Ta(N)を変えずにフィードローラに対するリバースローラの加圧力を設定値Ta(N)に対応するPb(N)に対して等分に増減する方向にそれぞれΔpずつ変えたとすると、図8に示すように加圧力Pb(N)よりもΔp減少したときの加圧力はPb1、加圧力Pb(N)よりもΔp増加したときの加圧力はPb2であり、それぞれに対応する直線は▲1▼"、▲2▼"で示され、式6、式7を得る。
Pb1=K1・Ta+Po …(式6)
Pb2=K2・Ta+Po …(式7)
つまり、フィードローラに対するリバースローラの加圧力はPb1からPb2の間で周期的に変動する。この変動の態様には図10に示すように凹凸状の変動と図11に示すようにサインカーブ状の変動がある。これらの中央を通る直線は式8で示され、図6乃至図8における▲3▼の直線の式である。
Pb=K・Ta+Po (∵K=(K1+K2)/2) …(式8)
また、圧力の変動幅ΔPは、
ΔP=(Pb2−Pb1)/2=(K2−K1)・Ta/2 …(式9)
図8において、重送側に対しては式(6)が、不送り側に対しては式(7)が効くことがわかっている。
【0038】
前記式3にならい、
Pb2>(1/μr)・Ta+(μp/μr)・m
とおくことができ、ここで、Pb2=Pb+ΔPだから、
Pb+ΔP>(1/μr)・Ta+(μp/μr)・mと変形でき、
Pb>(1/μr)・Ta+(μp/μr)・m−(K2−K1)・Ta/2 …(式10)
を得る。
【0039】
同様に、前記式3にならい、
Pb1<(1/μp)・Ta−3m
とおくことができ、ここで、Pb1=Pb−ΔPだから、
Pb−ΔP<(1/μp)・Ta−3mと変形でき、
Pb<(1/μp)・Ta−3m+(K2−K1)・Ta/2 …(式11)
を得る。
【0040】
よって、給紙適正域は、
(1/μp)・Ta−3m+(K2−K1)・Ta/2 > Pb > (1/μr)・Ta+(μp/μr)・m−(K2−K1)・Ta/2 …(式12)
とその範囲が拡大され、重送、不送りに対して余裕が広がり、給紙性能の向上を図ることができる。
【0041】
用紙間の密着力を考慮した関係式では
(1/μp)・Ta−3m−(Q1+Q2)/μp+(K2−K1)・Ta/2> Pb > (1/μr)・Ta+(μp/μr)・m+Q1/μr−(K2−K1)・Ta/2 …(式13)
となり、図8において直線▲3▼を中心にして上下に直線▲1▼"、▲2▼"の範囲で適正領域を広げたのと同様に、図7における直線▲1▼'を中心にして上に範囲を広げた直線《1》及び直線▲2▼'に対して下に範囲を広げた直線《2》を得てそれぞれクロスハッチングで示すように給紙適性域の範囲が拡大され、重送、不送りを生じない範囲の余裕が広がり、給紙性能の向上を図ることができる。
【0042】
[2]Pbを周期的に変動させるための手段
前記4式で示すように、加圧力Pbは支点から駆動ギヤ14Gと従動ギヤ4Gとの噛み合い部までの距離L1の関数となっている。よって、距離L1を周期的に変動させることにより、加圧力Pbを周期的に変動させることができる。
【0043】
この距離L1は前記図2、図3の例でいえば、片持ちの軸7の片持ち支持部である支点から駆動ギヤ14Gと従動ギヤ4Gとの噛み合い部である力の作用点までの距離である。この距離L1は以下に述べる距離可変手段という簡単な手段を用いることにより周期的に変化させることができる。
【0044】
距離可変手段という簡単な手段により、加圧力Pbを周期的に変化させることによって、普通紙よりも用紙間密着力の大きい平滑紙等の特殊紙についても確実な分離給送が可能である。
【0045】
即ち、以下の各例では、基本的には駆動ギヤ14Gと従動ギヤ4Gの噛み合い位置をこれらのギヤの軸長手方向に周期的にシフトすることにより、リバースローラ4を支持している片持ち軸7のモーメントの変化を利用してフィードローラ3に対するリバースローラ4の加圧力を周期的に変化させるのである。駆動ギヤ14Gに対応するものとして以下で述べる駆動ギヤ組14G3があり、従動ギヤに対応するものとしては以下で述べる従動ギヤ組4G3、4G4、4G4'、4G5、4G6などがある。
【0046】
[2]―1.ギヤに一体化した距離可変手段
以下の[2]―1a〜1dで述べる各例は、距離可変手段を図1乃至図3における駆動ギヤ14G或いは従動ギヤ4Gと一体化して構成したものである。この構成では、駆動ギヤ14G或いは従動ギヤ4Gに距離可変手段が一体化されているので、駆動ギヤ14G或いは従動ギヤ4Gが従来通り駆動源であるモーターM1を駆動することによって回転されると、格別の駆動手段を必要としないで、距離可変手段が機能することになり、加圧力Pbが周期的に変化することとなる。
【0047】
よって、格別な駆動手段を用いることなく、加圧力を周期的に変化させることができるという利点がある。
【0048】
[2]―1a.ギヤのみで構成した距離可変手段
例1.歯欠け領域が補完する関係にあるギヤの組で構成
図12乃至図14により説明する。図12は図2における構成を上からみたときの図に相当する。図2におけるリバースローラ4、本体フレーム5、トルクリミッタ8、軸7、軸15、モーターM1等については、これらと対応する部材について、図12においても便宜上同じ符号を以って示した。
【0049】
本例では距離可変手段が、図12、図13において、駆動ギヤを支持する駆動ギヤ支持軸としての軸15上に間隔をおいて配置された2個のギヤ14G1、14G2からなる駆動ギヤ組14G3と、従動ギヤを支持する従動ギヤ支持軸としての軸7上に間隔をおいて配置された2個のギヤ4G1、4G2からなる従動ギヤ組4G3とからなる。
【0050】
図13に示すように、従動ギヤ組4G3を構成するギヤ4G1、4G2は全周のうち歯が欠けた歯欠け領域を有する歯欠けギヤであり、各歯欠けギヤ同士は相互に歯欠け領域が補完する関係に構成されている。
【0051】
つまり、ギヤ4G1については全周の1/4に相当する歯欠け領域17と歯欠け領域18とが対向する位置関係に配置され、同様にギヤ4G2についても全周の1/4に相当する歯欠け領域19と歯欠け領域20とが対向する位置関係に配置されている。
【0052】
さらに、図13において矢視21で示すように軸7の長手方向からこれらのギヤ4G1、4G2をみたとき、歯欠け領域19の隣に歯欠け領域18が位置し、歯欠け領域18の隣りに歯欠け領域20が位置し、歯欠け領域20の隣りに歯欠け領域17が位置し、歯欠け領域17の隣りに歯欠け領域19が位置するという関係にあり、歯欠け領域が補完する関係に構成されている。一方、駆動ギヤ組14G3を構成するギヤ14G1、14G2は全周に歯の揃ったギヤからなる。
【0053】
このように、間隔をおいて設けたギヤ4G1、4G2について相互に歯欠け領域が補完する関係にしたので、図12において、軸15の回転中に、駆動ギヤ組14G3のギヤ14G2と従動ギヤ組4G3のギヤ4G2との噛み合いと、駆動ギヤ組14G3のギヤ14G1と従動ギヤ組4G3のギヤ4G1との噛み合いが周期的に生じる。
【0054】
このことは、図8における支点に相当する本体フレーム5の位置からのギヤの噛み合い位置までの距離L1に相当する距離が変化することを意味し、図12では距離L1に相当する距離が距離L1'から距離L1"に変化することとなる。よって、この距離の変化分に相当する加圧力Pbの変化を得ることができる。こうして、格別の駆動手段を必要としないで、図3における距離L1を周期的に変化させ加圧力Pbを図10に示すように加圧力Pb1〜Pb2の間で周期的に変動させることができる。この圧変動の周期は従動ギヤ組4G3の回転速度と、1周中の歯欠け領域の数により決まる。
【0055】
この例では歯欠け領域のあるギヤを軸7側に設け、歯の揃ったギヤを軸15側に設けたが、このようにせず、軸15側に歯欠けギヤ、軸7側に歯の揃ったギヤを設けた構成とすることもできる。
【0056】
例えば、歯欠け領域を有する2つのギヤ4G1とギヤ4G2とが個々独立したギヤだとすると、先ず、ギヤ4G1を組付けて、このギヤ4G1のギヤを歯欠け領域が補完する関係となるようにギヤ4G2を噛み合わる調整が必要であり、組付け作業が難しい。
【0057】
その点、歯欠け領域を有するギヤ4G1とギヤ4G2とを従動ギヤ組4G3として一体的に構成した場合には、一度の作業で、しかも調整作業の必要がなく、組み付け作業が容易である。また、正確な補完関係が確保されるので噛み合い位置のズレに起因する騒音が発生することもない。このように、各歯欠けギヤについての歯欠け領域をそれぞれ補完する関係にした状態で一体的に製作することにより、組み立て作業が容易である。なお、このことは歯欠けギヤでない方のギヤ組、本例では駆動ギヤ組14G3について一体的に製作するを否定するものではない。
【0058】
図13の例では歯欠け領域をギヤの1周中に2箇所設けたが、もちろん1箇所でもよく、或いは2箇所を超えるさらに多くの歯欠け領域を設ける構成とすることもできる。
この歯欠け領域の数に関し、例えば、後述する図25においてフィードローラ3とリバースローラ4とのニップ部より用紙の搬送方向下流側最直近に位置する搬送コロ87、88のニップ部は用紙の分離性能を有しないので、上記両ニップ間の距離を用紙先端が送られる時間が、フィードローラ3とリバースローラ4とのニップ部において用紙を分離することができる用紙分離可能時間となる。この用紙分離可能時間内における加圧力Pbの変動回数を多くすることにより分離性能が向上するので、ギヤの1周中に歯欠け領域を2箇所以上とすれば、回転当たりの距離変動回数が従来よりも増し分離性能上好ましい。この距離変動に伴う加圧力Pbの変動回数は、フィードローラ3とリバースローラ4とのニップ部に用紙が存在している時、多いほど、分離効果が上がるからである。
【0059】
本例では、従動ギヤ組4G3及び駆動ギヤ組14G3を構成する各ギヤをそれぞれ間隔をおいた2個のギヤで構成したが、それぞれ間隔をおいた3個のギヤで構成することもできるし、それ以上の数のギヤで構成することもできる。
【0060】
さらに、図13において矢視21で示すように軸7の長手方向からこれらのギヤ4G1、4G2をみたときのギヤ4G1を図14(a)、ギヤ4G2を図14(b)で示すものとすると、ギヤ4G2について歯欠け領域19に接する歯Z1及び、ギヤ4G1について歯欠け領域17、18に接する歯のうち、歯Z1に最も近い位相位置の歯Y1は、それぞれ対向するギヤ14G2、14G1と同時に噛み合うようにしてある。同様に、歯Y2と歯Z2、歯Y3と歯Z3、歯Y4と歯Z4もそれぞれギヤ14G2、14G1と同時に噛み合うようにしてある。
【0061】
これらの歯Y1〜Y4および歯Z1〜Z4は、駆動伝達の切り替えの部分の歯に相当し、少なくとも一歯以上重なり合うようにすれば噛み合いの切り替え時の衝撃が少なく、騒音に対しても有利である。
【0062】
例2.単一ギヤで構成した距離可変手段
本例は図15に示すように駆動ギヤ14Gに噛み合う従動ギヤ4G3について、軸長手方向に3つの領域22、23、24に区分し、これらの各区分毎に周面上、互いに補完する関係にギヤ領域(歯欠け領域)を分配形成したものである。
本例では、各区分毎に1/3周分のギヤ領域と残る2/3周分の歯欠け領域とを設けている。
【0063】
領域22では符号22Gで示す領域、領域23では符号23Gで示す領域、領域24では符号24Gで示す領域がそれぞれギヤ領域であり、残りの領域が歯欠け領域である。本例においても、ギヤの回転とともに噛み合い位置が軸長手方向に変動し、前記例1におけると同様に加圧力Pbを周的に変動させることができる。
【0064】
[2]―1b.歯幅不揃いギヤで構成した距離可変手段
図16、図17により説明する。図16は図2における構成を上からみたときの図に相当する。図2におけるリバースローラ4、本体フレーム5、トルクリミッタ8、軸7、軸15、モーターM1等については、これらと対応する部材について、図16においても便宜上同じ符号を以って示した。
【0065】
本例では距離可変手段が、軸15上に配置された駆動ギヤ14Gと、軸7上に配置された従動ギヤ4G4とからなり、これら駆動ギヤ14Gと従動ギヤ4G4とは駆動ギヤ14Gについては軸15上での長さと、従動ギヤ4G4については軸7上での長さとが同じであり、従動ギヤ4G4についてピッチ円上にある各歯の歯幅方向の左端側は揃っており、歯幅方向の右端側は該ピッチ円上の任意の位置から1周する間に次第に大きくなってから次第に小さく形成された歯幅不揃いギヤを構成している。
【0066】
さらに説明すれば、前記歯幅不揃いギヤである従動ギヤ4G4は、軸7の長手方向に歯幅を有しその概形が円筒状のギヤを軸7に対して鋭角で交差する1つの仮想平面に沿って切断したと仮定したときこの切断により切り分けられた2つのギヤのうち、任意の一方のギヤを主要素として構成された斜面ギヤである。
【0067】
本例の従動ギヤ4G4では、駆動ギヤ14Gとの噛み合い中心の位置から本体フレーム5までの距離は当該従動ギヤ4G4の1回転中に、L1'からL1"まで変動する。
【0068】
図16、図17に示した従動ギヤ4G4について斜めに直線状にカットした形状としたが、駆動ギヤ14Gについて斜めにカットした形状とし従動ギヤ4G4については駆動ギヤ14Gと同じ通常の細長いギヤで構成してもよい。
【0069】
また、上記何れの例においても、斜めに直線的にカットした場合で説明したが、これは、噛合い幅を変えて、その平均された駆動伝達の作用点を移動するためであって、曲線状にカットされてあっても一向に構わない。
【0070】
さらに、図18に示すように、斜めにカットされた形状を対向して組合わせた如き形状の従動ギヤ4G4'で構成することもできる。この場合には、1つのギヤ中に2つの斜面が形成され、1回転中おける加圧力Pbの変動周期が図16,図17におけるものよりも多くなり、分離性能が良好になる。
本例では、上記何れの例においても、リバースローラの加圧力Pbは図11に示すように正弦波状に連続的に変化する。
【0071】
[2]―1c.歯幅一定ギヤで構成した距離可変手段
図19、図20により説明する。図19は図2における構成を上からみたときの図に相当する。図2におけるリバースローラ4、本体フレーム5、トルクリミッタ8、軸7、軸15、モーターM1等については、これらと対応する部材について、図19においても便宜上同じ符号を以って示した。
【0072】
本例では距離可変手段が、図12、図13において、軸15上に配置された駆動ギヤ14Gと、軸7上に配置された従動ギヤ4G5とからなり、この従動ギヤ4G5は、そのピッチ円上の各歯が当該ピッチ円上での歯幅27が一定のままで支持軸の長手方向上でずれている歯幅一定ギヤである。
【0073】
この歯幅一定ギヤは、軸7方向に歯幅を有し概形が円筒状のギヤを軸7に対して鋭角で交差する互いに平行な2つの仮想平面に沿って切断したと仮定したとき、この切断により切り分けられた3つのギヤ中、前記2つの仮想平面で挟まれたギヤ形状をした如き形状の斜めスライス状ギヤを主要素として構成されている
このような斜めスライスギヤでは、駆動ギヤ14Gの回転と共に、当該駆動ギヤ14Gに対する従動ギヤ4G5の噛み合い位置が、本体フレーム5からの距離がL1'からL1"の間で周期的に変化することになる。つまり、前記図16、図17に示した例では噛み合い位置の変化量が駆動ギヤ14Gの1/2の距離であったのが、本例では、簡単な形状の従動ギヤ4G5により、駆動ギヤ14Gの全幅の範囲で噛み合い位置の変化を得ることができる。
【0074】
上記の例では、従動ギヤに対して歯幅一定ギヤとし、また、斜めスライスギヤとしたが、逆に駆動ギヤについて歯幅一定ギヤとし、また、斜めスライスギヤとすることもできる。図19、図20に示した例では歯は軸に対して斜めに直線的に配置されているが、これは、噛合い位置を変えて、駆動伝達の作用点を移動するためであって、曲線的に配置されていても一向に構わない。
【0075】
なお、上記の例では1つのギヤ中に歯幅一定のギヤを1条に設けていたが、この例に限らず、例えば、図21に示すように、多条ねじ状に歯幅一定のギヤを多条に設けた構成の従動ギヤ4G6とすることもできる。この場合には、従動ギヤ4G6の1回転につき、多数回の距離変動を得ることができる。
【0076】
[2]―1d.ギヤの製法
前記した図12乃至図14における従動ギヤ4G3、図15における従動ギヤ4G3、図16、図17における従動ギヤ4G4、図18における従動ギヤ4G4'、図19、図20における従動ギヤ4G5、図21における従動ギヤ4G6などは金属製として機械加工により製作することも可能であるが、射出成形により樹脂により製作するのが量産に適する。
【0077】
前記例における従動ギヤ4G4は図16、図17に示すように、軸7の長手方向に歯幅を有しその概形が円筒状のギヤを軸7に対して鋭角で交差する1つの仮想平面に沿って切断したと仮定したときこの切断により切り分けられた2つのギヤのうち、任意の一方のギヤを主要素として構成されたギヤである。この仮想平面は図17において、ギヤの側面28にならう平面である。
【0078】
この仮想平面を図22(a)において、分割面PLとする型29、30とする金型を製作する。この型29は矢印31で示すように図16、図17における軸7の方向に可動な可動型であり、型30は固定型である。これらの型を閉じ、湯口32より樹脂を圧入射出して従動ギヤ4G4を成形する。
【0079】
前記例における従動ギヤ4G5は、ギヤの部分が突出しているので型抜きし難い形状である。つまり、図19、図20に示すように、軸7方向に歯幅を有し概形が円筒状のギヤを支持軸に対して鋭角で交差する互いに平行な2つの仮想平面に沿って切断したと仮定したとき、この切断により切り分けられた3つのギヤ中、前記2つの仮想平面で挟まれたギヤに相当する形状を有している。図20におけるギヤの側面33は前記仮想平面の1つに相当する。
【0080】
そこで、この仮想平面を図22(b)に示すように分割面PLとする金型を製作する。この型34は矢印36で示すように図19、図20における軸7の方向に可動な可動型であり、型35は固定型である。これらの型を閉じ、湯口336より樹脂を圧入射出して従動ギヤ4G5を成形する。分割面をPLとすることにより、樹脂製品の型抜きは容易である。
【0081】
これらの例において、それぞれ仮想平面を分割面とし、軸長手方向に開閉する型としたことにより、樹脂による一体成形を可能とし、量産によりコストの低減を図ることができる。
【0082】
[2]―2.シフト手段で構成した距離可変手段
以下に述べる例は、距離可変手段が、図2における従動ギヤ4Gを該従動ギヤ4Gを支持する軸7上で当該軸7の長手方向にスライドさせるシフト手段を主要素とするもの、或いは、駆動ギヤ14Gを軸15上にその長手方向にスライドさせるシフト手段を主要素とする給紙装置に係る。
【0083】
本例のようにシフト手段により距離可変手段を構成することにより、シフト手段を機能状態におけば、本体フレーム5からの噛み合い位置までの距離L1を変動させて加圧力Pbを変化できるし、機能状態にしなければ加圧力Pbは一定なのであるから、紙種に応じてシフト手段の作動、非作動の切り換え制御により、加圧力Pbを変化させるか、不変とするかの選択が可能となる。距離L1を変動させることは片持ち支持されているリバースローラ4の支持系に機械的な負担がかかることを意味するので分離性能の良好な紙種に対しては、敢えて距離L1を変動する必要はないからである。
【0084】
[2]―2a.円板カムを用いた例
本例は、図23に示すように、駆動ギヤ14Gを軸15と一体的に当該軸15の長手方向にスライドさせることとし、シフト手段を、軸15を当該軸15の長手方向に付勢する付勢手段である伸張性のばね37と、このばね37による軸15の移動を妨げる位置に配置された円板カム38と、軸15に回転駆動力を与える駆動手段39を具備する構成としている。円板カム38はモーターM2により回転されるようになっている。軸15は本体フレーム5の貫通部において軸方向に摺動可能かつ、回転可能に軸支されている。
【0085】
かかる円板カム38と付勢手段であるばね37を用いたシフト手段により、本体フレーム5からの、駆動ギヤ14Gと従動ギヤ4Gとの噛み合い位置を変化させることができ、加圧力Pbを周期的に変化させることができる。本例は一般的な機械部品を組合わせた構成であり、製作が容易である。
【0086】
ここで、駆動手段39は軸15に固定された従動側ギヤ40Gと、この従動側ギヤ40と噛み合う駆動側ギヤ41Gと、モーターM1'からなる。従動側ギヤ40Gは軸15と一体的であるので、円板カム38による駆動ギヤ14Gと従動ギヤ4Gとの噛み合い位置の変化量以上の軸方向長さを有するものとし、駆動側ギヤ41Gとの噛み合い状態が確保されるようにする。かかるギヤの構成により、軸長手方向に往復動する軸15に対する確実な回転動力の伝達が可能である。
【0087】
本例では、駆動ギヤ14G側にシフト手段を構成し従動ギヤ4Gをスライドしない構成としたが、この逆に、従動ギヤ4G側にシフト手段を構成し駆動ギヤ14Gをシフトさせない構成することも可能である。
【0088】
[2]―2b.ギヤを把持部材で掴んでスライドさせる例
本例は、図24(a)、(b)に示すように、軸15の長手方向にスライドさせられるギヤを駆動ギヤ14Gとし、この駆動ギヤ14Gは軸15に形成された回り止め手段としてのスプライン部42を介して軸15の長手方向にスライド可能に装着されている。
【0089】
シフト手段は、駆動ギヤ14Gを凹状の溝部43aで把持した状態で軸15の長手方向に移動方向を規制されて往復動可能な把持部材43と、この把持部材43を軸15の長手方向に往復動させる往復動手段44とにより構成した。
【0090】
本例では、駆動ギヤ14Gを把持する把持部材43を往復動手段44で移動させる構成なので、往復動手段44を軸15の長さの範囲内に収めることが可能であり、装置の大型化を回避できる。
【0091】
往復動手段44は、把持部材43に形成された、軸15の軸長手方向と直交する方向に長さを有する溝43bと、この溝43bに係合する凸部45aと、この凸部45aに円運動を与える円運動手段により構成される。ここで、円運動手段は、モーターM3により駆動される回転円板45と、この回転円板45の回転中心から偏心した位置に植設された凸部45aからなる。なお、把持部材43は、本体フレーム5と補助側板9間に設けたガイドバー46、47に案内された軸15の長手方向に摺動可能である。
【0092】
かかる構成により、モーターM3の回転に応じて、凸部45aが円運動をし、この凸部45aの動きに応じて把持部材43が軸15の長手方向に往復動する。
よって、駆動ギヤ14Gも軸15の長手方向に移動するので、駆動ギヤ14Gと従動ギヤ4Gの噛み合い位置が変動する。
【0093】
このように、往復動手段を溝43bと、凸部45aと、回転円板45により構成し、回転運動を往復運動に変換する。モーターM3として速度可変のものを使用すれば、リバースローラ4の回転速度を変えることなく、加圧力Pbの変動周期を可変とすることができる。
【0094】
本例では、駆動ギヤ14G側にシフト手段を構成し従動ギヤ4Gをスライドしない構成としたが、この逆に、従動ギヤ4G側にシフト手段を構成し駆動ギヤ14Gをシフトさせない構成とすることも可能である。
【0095】
[3]画像形成装置への適用例
前記した各例における給紙装置を適用することができる画像形成装置の例を説明する。図25において、画像形成装置は上から所謂ADF(auto-document-feeder)を適用した画像読み取り部80、画像形成部81、用紙収納部82の3部分からなる。なお、符号83は画像形成装置に付帯したステープラーなどの後処理装置、符号84は大量給紙装置をそれぞれ示す。
【0096】
画像読み取り部80では、原稿画像を自動的に読み取り、読み取り情報を電気信号に変換して書き込み用の制御手段に転送する。
【0097】
画像形成部81において、ドラム状をした回転体の周面に感光層を具備してなる像担持体50の周面部は光書き込み手段による被走査面を構成している。この像担持体50のまわりには、矢印で示す時計回りの向きの回転方向順に、図示省略の帯電手段としての帯電ローラ、光書込み手段としての光走査装置51、現像装置53、搬送ベルト54、クリーニング手段55などが配置されている。
【0098】
像担持体50上には、上記帯電ローラによる帯電後、光走査装置51から光ビームが照射され、該像担持体50の回転軸方向(紙面と垂直な方向)と平行な主走査方向に画像情報が走査され静電潜像が形成されるようになっている。
【0099】
像担持体50の下部には転写手段としての転写ローラ(図示されず)が搬送ベルト54を介して接している。この接している部位が転写部である。搬送ベルト54の左方には定着装置58が設けられ、そのさらに左方には排紙手段59が設けられ、両面画像形成のために反転させて再度点転写部に搬送したり、或は後処理装置83に搬送するようにしている。
【0100】
これら、像担持体50まわりの帯電ローラ(図示省略)、光走査装置51、現像装置53、図示省略の転写ローラ、クリーニング装置55、定着装置58などは、画像形成手段の主要部を構成している。
【0101】
用紙収納部82には、異なるサイズ或は紙種に対応するべく、上から4つの給紙トレイ90a、90b、90c、90dが配設されており、これらの給紙トレイに対応して上から4つの給紙装置57a、57b、57c、57dが上下方向に重畳的に配置されている。これらの4つの給紙装置は前記各例の何れかの構成の距離可変手段を具備している。大量給紙装置84に設けられた給紙装置においても同様に距離可変手段が備えられている。それぞれの給紙装置からは破線で示す搬送経路が画像形成部81へと導かれている。
【0102】
以下では、給紙装置57a、57b、57c、57dを中心に説明する。これらの給紙装置からは、レジストローラ85に向けて図示省略の搬送ガイドが設けられ用紙を導くようにしてある。例えば、一番下の給紙装置57dに積載された用紙の最上位の用紙は1枚分離されて、搬送ガイド及びレジストローラ85を経て像担持体50と搬送ベルト54とが接する位置に設けられた転写部に至り、ここで、画像を転写され、定着装置58を経て最終的には後処理装置83に排出される。なお、搬送経路としては、この他に手差し経路や、前記したように両面画像用の反転経路が付帯されているが、本発明との直接関連性はないので説明は省略する。
【0103】
この画像形成装置において、画像形成は次のようにして行われる。
像担持体50が回転を始め、この回転中に像担持体50が暗中において帯電ローラにより均一に負帯電され、光ビームが照射、走査されて光照射部の電荷が消去され、作成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。この静電潜像は像担持体50の回転により現像装置53に至り、ここでトナーにより可視像化されてトナー像が形成される。
【0104】
現像装置53は像担持体50の静電潜像に正極性のトナーを付着し静電潜像を可視化する。なお本実施の形態の画像形成システムは像担持体50を負帯電し正極性のトナーを用いるいわゆるネガポジ現像システムである。
【0105】
前記トナー像の形成後、所定の給紙タイミングでピックアップローラ2により用紙の送給が開始され、破線で示す搬送経路を経て一対のレジストローラ85の位置で一旦送りが停止され、用紙が像担持体50上のトナー像と転写部で合致するように送り出しのタイミングを待つ。かかる好適なタイミングが到来するとレジストローラ85の部位で停止していた用紙は送り出される。
【0106】
レジストローラ85から送り出された用紙の先端部はやがて転写部に至る。像担持体50上のトナー像と用紙とは、転写部で合致し、転写ローラにより形成される電界によって、用紙にトナー像が転写される。
【0107】
こうしてトナー像を転写された用紙は、定着装置58を通過する間に定着ローラにより画像定着される。
一方、転写部で転写されずに像担持体50上に残った残留トナーは像担持体50の回転と共にクリーニング装置55に至り、該クリーニング装置55を通過する間に清掃されて次の画像形成に備えられる。
【0108】
図25において、給紙装置57a、57b、57c、57dは本発明の構成を備えたFRR方式の給紙装置であり同一の構成を備えており、例えば給紙装置57Dについてフィードローラ3とリバースローラ4とのニップ部の下流位置にはガイド86があり、その下流位置には1対の搬送コロ87、88がある。
【0109】
本例では、フィードローラ3、リバースローラ4、ガイド86及び前記説明した距離可変手段を一体的に組み立てたユニットで構成している。よって、分離性能の高い画像形成装置を提供することができる。このユニットからなる給紙装置を箱型となし、画像形成装置本体に対し着脱可能としてメンテナンス上の便宜を図れるようにしている。
【0110】
本例のように、給紙装置を画像形成装置に対して着脱自在とすることにより、フィードローラ1、分離手段としてのリバースローラ2、ガイド86、搬送コロ87、88など、給紙装置内部の部材のメンテナンスがユーザ及びサービスマンにより容易に行なうことができるようになる。また、画像形成装置については、給紙部に生じたジャム紙の処理が容易となる。
【0111】
以上、図25により例示したのは白黒の画像形成装置であるが、カラー画像形成装置についても、本発明にかかる距離可変手段を適用した給紙装置を用いることにより同様の分離給紙性能を得ることができる。
【0112】
[4]給紙方法
図25で説明した画像形成装置において、例えば、給紙トレイ90aには普通紙、給紙トレイ90bには第2原図或は光沢紙、OPC用紙等の平滑な特殊紙が収められているとする。
この場合、厳密には、前記各例で説明したような距離可変手段におけるシフト手段により駆動ギヤ14Gと従動ギヤ4Gとの噛み合い位置を変えて加圧力Pbを周期的に変化させる必要性が本当にあるのは、特殊紙を給紙送給する場合だけである。
【0113】
一方、距離可変手段をシフト手段で構成した前記図23で説明した例及び前記24で説明した例では、何れも、リバースローラ4を駆動するための駆動源の他に、シフト手段を駆動させるための専用のモーターを使用している。
例えば、前記図23で説明した例ではリバースローラー4を駆動するためのモーターM1'の他に駆動ギヤ14Gをシフトさせるためにのみ用いられるモーターM2が備えられている。
【0114】
また、前記図24で説明した例ではリバースローラー4を駆動するためのモーターM1の他に駆動ギヤ14Gをシフトさせるためにのみ用いられるモーターM3が備えられている。
このようにリバースローラ4の駆動源とは別箇に、加圧力Pbを周期的に変化させるシフト手段専用の動力源を設けた例では、特殊紙を収納した給紙トレイ90bが選択されたときだけ、分離給送時にモーターM2或はモーターM3を駆動することとし、これ以外の普通紙を収納した給紙トレイ90a、90c、90dなどが選択されたときには、モーターM2或はモーターM3を駆動しないようにすれば、無駄な電力消費もなく、部品の消耗も軽減される。
【0115】
そこで、本例ではスイッチ操作に応じて距離可変手段の作動、不作動を制御することとした。一例を挙げると、図26において画像形成装置の操作部に設けられる用紙選択スイッチ91による用紙の選択に連動して自動的にモーターM2或はモーターM3の駆動、非駆動が制御されるものとする。
【0116】
CPU92は、用紙選択スイッチ91により選択された用紙が普通紙であれば、用紙選択装置94に信号を送り、用紙選択スイッチ91により選択された普通紙が収納された給紙トレイ90aから用紙が給送されるように諸部材を機能状態にすると共に、選択された給紙装置57aのシフト手段93aについて用紙の分離給紙に際してモーターM2或はモーターM3が駆動することがないように制御する。
【0117】
また、CPU92は、用紙選択スイッチ91により選択された用紙が特殊紙であれば、用紙選択装置94に信号を送り、用紙選択スイッチ91により選択された特殊紙が収納された給紙トレイ90bから用紙が給送されるように諸部材を機能状態にすると共に、選択された給紙装置57bのシフト手段93bについて前記図23又は図24で説明したモーターM2或はモーターM3が用紙の分離給紙に際して駆動状態となるように制御する。
【0118】
このように制御すれば、分離性の難易度が小さい普通紙についてはシフト手段を機能させず、分離性の難易度が高い特殊紙についてだけシフト手段を機能させることとなるので、紙種を問わずシフト手段を機能状態にする制御に比べてシフト手段専用のモーター駆動時間が減少し、電力消費や部品の消耗量が軽減される。
【0119】
【発明の効果】
請求項1記載の発明では、フィードローラに対するリバースローラの加圧力を周期的に変化させるのは容易である。よって、カラーコピー紙等に使用される平滑紙や第2原図、OPC用紙等の特殊紙についても確実に普通紙同様に分離給送することができる。
【0120】
請求項2記載の発明では、距離可変手段により支点から噛み合い部までの距離を周期的に変化させることで加圧力Pbを変化させて普通紙よりも用紙間密着力の大きい平滑紙等の特殊紙についても確実に普通紙同様に分離給送することができる。
【0121】
請求項3記載の発明では、格別な駆動手段を用いることなく、加圧力を周期的に変化させることができる。
請求項4記載の発明では、各歯欠けギヤについて歯欠け領域が補完する関係にしたので、支点から噛み合い位置までの距離を各歯欠けギヤ間の距離に相当する分、周期的に変動させることができる。
【0122】
請求項5記載の発明では、回転当たりの距離変動回数が増し分離性能上好ましい。
請求項6記載の発明では、噛み合いの切り替え時の衝撃が少なく、騒音に対しても有利である。
請求項7記載の発明では、各歯欠けギヤについての歯欠け領域をそれぞれ補完する関係に一体的に構成することにより、組み立て作業が容易である。
【0123】
請求項8記載の発明では、1つのギヤ中に多数の斜面を形成することで、ギヤ1回転中でのリバースローラの加圧力の変動周期を高め、分離性能を高めることができる。また、リバースローラの加圧力が正弦波状に変化するので円滑な動力伝達が得られ騒音も少ない。請求項9記載の発明では単純な形状であるので、製作が容易である。
【0124】
請求項10記載の発明では、歯幅一定ギヤの幅全体の範囲で噛み合い位置の変化を得ることができる。
請求項11記載の発明では、簡単な形状のギヤを使用して噛み合い位置の変化を得ることができる。
【0125】
請求項12記載の発明では、紙種に応じてシフト手段の作動、非作動の切り換え制御により、加圧力Pbを変化させるか、不変とするかの選択が可能となり、無用な使用による部品の損傷を回避することができる。
【0126】
請求項13記載の発明では、製作容易な部材の構成により噛み合い位置の変化を得ることができる。請求項14記載の発明では、軸長手方向に往復動する軸に対する確実な回転動力の伝達が可能である。
請求項15記載の発明では、装置の大型化を回避できる。
【0127】
請求項16記載の発明では、往復速度を変えることにより、リバースローラの回転速度を変えることなく、噛み合い位置を変え、加圧力の変動周期を変えることができる。
請求項17記載の発明では、分離性能の高い画像形成装置を提供することができる。
【0128】
請求項18記載の発明では、樹脂成形により量産化できコストの低減を図ることができる。
請求項19記載の発明では、樹脂成形が可能となり、量産化によりコストの低減を図ることができる。
【0129】
請求項20記載の発明では、紙種を問わずシフト手段を機能状態にする制御に比べてシフト手段専用のモーター駆動時間が減少し、電力消費や部品の消耗量が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】給紙装置の要部正面図である。
【図2】給紙装置の要部斜視図である。
【図3】リバースローラ及びその支持軸の正面図である。
【図4】分離給送部時におけるニップ部及び積載用紙間に作用する力関係を模式的に説明した図である。
【図5】分離給送部時におけるニップ部及び積載用紙間に作用する力関係を模式的に説明した図である。
【図6】リバースローラによる加圧力とトルクリミッタの戻し力との関係を示した特製図である。
【図7】リバースローラによる加圧力とトルクリミッタの戻し力との関係を示した特製図である。
【図8】リバースローラによる加圧力とトルクリミッタの戻し力との関係を示した特製図である。
【図9】リバースローラによる加圧力とトルクリミッタの戻し力との関係を示した特製図である。
【図10】リバースローラによる加圧力の周期的変動態様を説明した図である。
【図11】リバースローラによる加圧力の周期的変動態様を説明した図である。
【図12】距離可変手段を例示した平面図である。
【図13】駆動ギヤ及び従動ギヤの分解斜視図である。
【図14】図14(a)は図13における駆動ギヤを矢視21方向からみたときの奥側のギヤの想定図、図14(a)は図13における駆動ギヤを矢視21方向からみたときの手前側のギヤの想定図である。
【図15】駆動ギヤ及び従動ギヤの斜視図である。
【図16】距離可変手段を例示した平面図である。
【図17】従動ギヤの一例を示した斜視図である。
【図18】従動ギヤの一例を示した正面図である。
【図19】距離可変手段を例示した平面図である。
【図20】従動ギヤの一例を示した斜視図である。
【図21】従動ギヤの一例を示した正面図である。
【図22】図22(a)、図22(b)共に金型の断面図である。
【図23】距離可変手段をシフト手段と共に例示した平面図である。
【図24】図24(a)は距離可変手段をシフト手段と共に例示した平面図であり、図24(b)は図24(a)においてJ―J矢視方向からみた図である。
【図25】画像形成装置及びその付帯装置の概要を説明した正面図である。
【図26】画像形成装置における給紙方法を行なうためのブロック図である。
【符号の説明】
3 フィードローラ
4 リバースローラ
4G3 従動ギヤ組
14G3 駆動ギヤ組
Claims (20)
- フィードローラと、該フィードローラに圧接するローラであって駆動ギヤと噛み合う従動ギヤと一体的に回転される片持ち軸の自由端側で上向きに弾性支持されると共にトルクリミッタを介して設けられ給紙方向及び逆転方向に回転するリバースローラとの間にシート状媒体を送り込み、前記フィードローラ、前記リバースローラ、前記シート状媒体相互間の摩擦係数の差を利用して、前記フィードローラと前記リバースローラ間に挟持されたシート状媒体を1枚ずつ分離搬送する給紙装置において、
前記駆動ギヤと前記従動ギヤの噛み合い位置をこれらのギヤの軸長手方向に周期的にシフトすることによる前記片持ち軸のモーメントの変化を利用して前記フィードローラに対する前記リバースローラの加圧力を周期的に変化させることを特徴とする給紙装置。 - フィードローラと、該フィードローラに圧接するローラであって駆動ギヤと噛み合う従動ギヤと一体的に回転される片持ち軸の自由端側で上向きに弾性支持されると共にトルクリミッタを介して設けられ給紙方向及び逆転方向に回転するリバースローラとの間にシート状媒体を送り込み、前記フィードローラ、前記リバースローラ、前記シート状媒体相互間の摩擦係数の差を利用して、前記フィードローラと前記リバースローラ間に挟持されたシート状媒体を1枚ずつ分離搬送する給紙装置において、
前記従動ギヤの歯面は前記噛み合い部を力の作用点として前記駆動ギヤにより前記加圧力の向きの力を受けるように前記噛み合い部の位置及び前記駆動ギヤの回転方向が定められていて、前記片持ち軸の片持ち支持部を支点として、この支点から前記力の作用点までの距離を変化させることにより、前記フィードローラに対する前記リバースローラの加圧力を周期的に変化させることとし、前記距離を変化させるための距離可変手段を具備することを特徴とする給紙装置。 - 請求項2記載の給紙装置において、
前記距離可変手段が、前記駆動ギヤ又は前記従動ギヤの形状と一体化されていることを特徴とする給紙装置。 - 請求項3記載の給紙装置において、
前記距離可変手段が、前記駆動ギヤを支持する駆動ギヤ支持軸上に間隔をおいて配置された複数個のギヤからなる駆動ギヤ組と、前記従動ギヤを支持する従動ギヤ支持軸上に間隔をおいて配置された複数個のギヤからなる従動ギヤ組とからなり、
これら駆動ギヤ組又は従動ギヤ組の何れかのギヤ組について、そのギヤ組を構成する各ギヤは全周のうち歯が欠けた歯欠け領域を有する歯欠けギヤであり、各歯欠けギヤ同士は相互に歯欠け領域が補完する関係に構成されていることを特徴とする給紙装置。 - 請求項4記載の給紙装置において、
前記歯欠け領域は、1つのギヤ中に複数領域設けられていることを特徴とする給紙装置。 - 請求項4又は5記載の給紙装置において、
前記1つの歯欠けギヤについて歯欠け領域に接する歯Y及び、他の歯欠けギヤについて歯欠け領域に接する歯のうち前記歯Yに最も近い位相位置にある歯Zは、それぞれ対向するギヤと同時に噛み合うことを特徴とする給紙装置。 - 請求項4乃至6の何れか1つに記載の給紙装置において、
前記ギヤ組を構成する複数の歯欠けギヤは一体的に構成されていることを特徴とする給紙装置。 - 請求項3記載の給紙装置において、
前記距離可変手段が、前記駆動ギヤを支持する駆動ギヤ支持軸上に配置された駆動ギヤと、前記従動ギヤを支持する従動ギヤ支持軸上に配置された従動ギヤとからなり、
これら駆動ギヤと従動ギヤとは支持軸上での長さが同じであり、何れか一方のギヤにおけるピッチ円上の各歯の歯幅方向の一端側は揃っており、歯幅方向の他端側は該ピッチ円上の任意の位置から1周する間に次第に大きくなってから次第に小さく形成された歯幅不揃いギヤであることを特徴とする給紙装置。 - 請求項8記載の給紙装置において、
前記歯幅不揃いギヤは、前記支持軸の長手方向に歯幅を有しその概形が円筒状のギヤを支持軸に対して鋭角で交差する1つの仮想平面に沿って切断したと仮定したときこの切断により切り分けられた2つのギヤのうち、任意の一方のギヤを主要素として構成された斜面ギヤであることを特徴とする給紙装置。 - 請求項3記載の給紙装置において、
前記距離可変手段が、前記駆動ギヤを支持する駆動ギヤ支持軸上に配置された駆動ギヤと、前記従動ギヤを支持する従動ギヤ支持軸上に配置された従動ギヤとからなり、
何れか一方のギヤが、ピッチ円上の各歯について当該ピッチ円上で歯幅が一定のままで支持軸の長手方向上でずれている歯幅一定ギヤであることを特徴とする給紙装置。 - 請求項10記載の給紙装置において、
前記歯幅一定ギヤは、支持軸方向に歯幅を有し概形が円筒状のギヤを支持軸に対して鋭角で交差する互いに平行な2つの仮想平面に沿って切断したと仮定したとき、この切断により切り分けられた3つのギヤ中、前記2つの仮想平面で挟まれたギヤ形状をした斜めスライス状ギヤを主要素として構成されていることを特徴とする給紙装置。 - 請求項2記載の給紙装置において、
前記距離可変手段が、前記駆動ギヤ又は前記従動ギヤをこれら何れかのギヤを支持する支持軸上で当該支持軸の長手方向にスライドさせるシフト手段を主要素とすることを特徴とする給紙装置。 - 請求項12記載の給紙装置において、
前記駆動ギヤを前記支持軸と一体的に当該支持軸の長手方向にスライドさせることとし、
前記シフト手段を、前記支軸を当該支持軸の長手方向に付勢する付勢手段と、
前記付勢手段による前記支持軸の移動を妨げる位置に配置された円板カムと、
前記支持軸に回転駆動力を与える駆動手段を具備することを特徴とする給紙装置。 - 請求項13記載の給紙装置において、
前記駆動手段が前記支軸に固定された従動側ギヤと、この従動側ギヤと噛み合う駆動側ギヤを具備した構成からなることを特徴とする給紙装置。 - 請求項12記載の給紙装置において、
前記支持軸の長手方向にスライドさせられるギヤが前記駆動ギヤであり、当該駆動ギヤは前記支持軸に回り止め手段を介して前記支持軸の長手方向にスライド可能に装着されていて、
前記シフト手段を、前記駆動ギヤを把持した状態で前記支持軸の長手方向に移動方向を規制されて往復動可能な把持部材と、
前記把持部材を前記支持軸の長手方向に往復動させる往復動手段とにより構成したことを特徴とする給紙装置。 - 請求項15記載の給紙装置において、
前記往復動手段を、前記把持部材に形成された前記長手方向と直交する方向に長さを有する溝と、この溝に係合する凸部と、この凸部に円運動を与える円運動手段により構成したことを特徴とする給紙装置。 - 給紙装置から出力されるシート状媒体を画像形成手段に給送し、このシート状媒体に画像を形成する画像形成装置において、
前記給紙装置が前記請求項1乃至16に記載した給紙装置であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項9記載の給紙装置に用いられる斜面ギヤの製法であって、
前記仮想平面を分割面とし、前記支持軸の長手方向に移動して開閉する型を使用した射出成形により製作することを特徴とするギヤの製法。 - 請求項11記載の給紙装置に用いられる斜めスライス状ギヤの製法であって、
前記仮想平面を分割面とし、前記支持軸の長手方向に移動して開閉する型を使用した射出成形により製作することを特徴とするギヤの製法。 - フィードローラと、該フィードローラに圧接するローラであって駆動ギヤと噛み合う従動ギヤと一体的に回転される片持ち軸の自由端側で上向きに弾性支持されると共にトルクリミッタを介して設けられ給紙方向及び逆転方向に回転するリバースローラとの間にシート状媒体を送り込み、前記フィードローラ、前記リバースローラ、前記シート状媒体相互間の摩擦係数の差を利用して、前記フィードローラと前記リバースローラ間に挟持されたシート状媒体を1枚ずつ分離搬送する給紙方法であって、前記フィードローラに対する前記リバースローラの加圧力を無段階又は複数段階で周期的に変化させることとし、
前記従動ギヤの歯面は前記噛み合い部を力の作用点として前記駆動ギヤにより前記加圧力の向きの力を受けるように前記噛み合い部の位置及び前記駆動ギヤの回転方向が定められていて、前記片持ち軸の片持ち支持部を支点として、この支点から前記力の作用点までの距離を変化させることにより前記加圧力を変化させることとし、前記距離を変化させるのに、モーターを駆動源とする距離可変手段を用いる給紙方法であって、
スイッチ操作に応じて前記距離可変手段の作動、不作動を制御することを特徴とする給紙方法。
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