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JP4562091B2 - 非対称データリンクを備えた中継基地局を利用する通信システム - Google Patents

非対称データリンクを備えた中継基地局を利用する通信システム Download PDF

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JP4562091B2 JP2005513077A JP2005513077A JP4562091B2 JP 4562091 B2 JP4562091 B2 JP 4562091B2 JP 2005513077 A JP2005513077 A JP 2005513077A JP 2005513077 A JP2005513077 A JP 2005513077A JP 4562091 B2 JP4562091 B2 JP 4562091B2
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Description

本発明は、少なくとも1つのスーパ基地局SBSと、少なくとも1つの端末装置とを具備する通信システムのスペクトル効率を改善する方法に関し、その場合、少なくとも1つの基地局RBSを利用して、前記少なくとも1つのスーパ基地局SBSと前記少なくとも1つの端末装置との間でアップリンクデータ及びダウンリンクデータの中継を行い、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間でアップリンク送信とダウンリンク送信とが発生する端末装置送信期間の開始時刻及び継続時間、並びに、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つのSBS間でアップリンク送信とダウンリンク送信とが発生するアップリンク時及びダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間の開始時刻及び継続時間をRBSフレーム構造によって規定する。
第4世代(4G)のセルラ移動体無線通信システムに対して課されるユーザビットレート要件の増加は広帯域キャリアの利用を要求するものである。広帯域キャリアの提供は無線スペクトルの高い周波数状態でのみ可能であり、この広帯域キャリアの提供によって、キャリア周波数の上昇に起因して伝搬減衰の増加が結果としてもたらされることになり、したがって、無線リンクの距離の短縮が生じることになる。無線リンク距離の短縮は、システム開発コストの非常に大きな上昇をきたすことになる。というのは、切れ目のない無線カバーエリアを提供するために、基地局や基地送受信局のグリッドをより密なものにする必要が生じるからである。さらに、通信システム全体のスペクトル効率(ビット/s/Hzで測定される)を上げるために、周波数の再使用率は減少する。すなわち同じキャリア周波数を使用するセル間の距離が短くなる結果、セル間全体に干渉が生じることになる。
これらの問題を軽減する周知の解決策として、中継基地局がSBSと端末装置との間でアップリンクデータ及びダウンリンクデータを中継することによって、関連するスーパ基地局(SBS)の効果的なカバーエリアを広げる中継基地局(RBS)の開発がある。次いで、端末装置へ向けられたデータは(第1の“ホップ”で)第1のSBSからRBSへ送信され、次いで、(第2の“ホップ”で)RBSから端末装置へ送信される。
現状技術のシステムでは、SBSとRBSとの双方は異なる無線インタフェースを使用する、すなわち追加送受信装置(ハードウェア及びソフトウェア)が装備され、通信システムが使用するキャリア周波数から十分に離れて配置されたキャリア周波数を用いて送信リンクを運用する。これによって通信システムと送信リンクとの間及びRBSとSBSとの間の干渉が完全に防止されることになる。この場合、前記送信リンクは光リンクや指向性無線リンクなどであってもよい。しかし、この場合、RBS及びSBSのコストが非常に増大することが考えられる。
上述の問題を減らす別のアプローチとしてマルチ入力−マルチ出力(MIMO)送信技術が開発中である。MIMOという用語は空間的伝播チャネルの入力側及び出力側におけるマルチ送受信用アンテナを意味し、出入力双方の側でマルチアンテナを1つの局に割り当てることも可能である(すなわち協働することができる)し、又はマルチアンテナを複数の局に割り当てることも可能である。MIMO送信技術は、空間的チャネルの入力時に、チャネルの出力時に、又はチャネルの入出力の双方で共同で、マルチパスとフェージング現象とに空間的又は時空的等化を実施することによって送信チャネルの空間的選択度を利用するものである。この等化によって、マルチパスとシャドウイングのような小規模のフェージング及び大規模のフェージングの影響を減らしたり、除去したり、また、空間分割多元接続(SDMA)も可能となる。すなわち同じキャリア周波数と、同じ符号とを用いて複数のデータ信号の送信も可能となり、同時に、受信機側でのデータ信号の分離もそのまま可能となる。MIMO技術を表わす最も顕著なものとして空間的送信チャネルの入力側(送信側)及び/又は出力側(受信側)でのビーム形成がある。このビーム形成は、送信チャネルの一方の側のアンテナ素子が協働しさえすれば、特別の関心の対象となるものである。これは、例えば、SBSが複数のアンテナ素子から構成される適応型アンテナ・アレイを装備している場合などに当てはまるケースである。同様に、空間的ダイバーシティの開発のために最大比合成技法や最適合成技法を適用することも可能である。MIMO技術は周波数チャネル/フラットチャネルの双方用として適用可能であるが、周波数チャネル/選択チャネル用としても適用可能であり、この場合チャネルの空間的等化はチャネルの空間的/時間的等化まで拡張される。チャネルの等化によって必要な送信出力が減少し、したがって、干渉の低減に役立つのに対して、SDMAによるアプローチは、SBS又はRBSによって同時にサービスを受けることができる端末装置の数を増やすことを可能にするものである。
MIMO技術の適用の必要条件は、例えば、データの送信先又はデータの受信元である端末装置の位置のようなチャネルパラメータや、端末装置の空間的チャネルインパルス応答や、端末装置の空間シグネチャや、送信/受信用アンテナ・アレイに対する端末装置の方位角及び/又は仰角による方向である。典型的無線通信シナリオでは、これらのチャネルパラメータは周波数/時間により変動するものであり、前記端末装置から受信した信号からのみ推定できる。同じキャリア周波数でアップリンクとダウンリンクとが発生する時分割デュプレックス(TDD)システムでは、前記パラメータの周波数不変問題は発生せず、そのため、アップリンク作動中に前記パラメータを推定し、アップリンク及びダウンリンク作動中にMIMO技術用の推定パラメータを使用する際、時間変動(この時間変動は主としてパラメータの端末装置の速度によって決定される)のみに留意する必要があるのに対して、アップリンクとダウンリンクとが同時に、しかも異なるキャリア周波数で送信される周波数分割デュプレックス(FDD)システムでは、前記パラメータの周波数依存性に起因してアップリンクで信号の受信中に推定されるパラメータをダウンリンクでMIMO技術用として再使用することはできない。したがって、チャネルの入力側(送信側)でチャネルパラメータに関する情報を必要とするMIMO技術のアプリケーションをFDDシステムの状況で利用することは困難なことになる。
現在の4Gのシミュレーション及び分析によれば、地球的規模で固定のTX/RX往復期間を備えたTDD(端末装置が送信を許可される場合の継続時間と時間インスタンス、及び、基地局が送信を許可される場合の継続時間と時間インスタンスが通信システム全体にわたって固定であるように、すべての端末装置と基地局とが同期される)か、FDDかのいずれかの利用がデュプレックス技術として望ましいものであることが示されている。これに対して、すべての基地局用のアップリンクデータ量とダウンリンクデータ量との間の関係は同じであるという一般には当てはまらない仮説から、2つの代替方法が提示される。
したがって、上述の問題を解決し、それによって通信システムのスペクトル効率を上げるようにする方法、コンピュータプログラム、コンピュータプログラム製品、装置、通信システム、端末装置、中継基地局、及びスーパ基地局を提案することが本発明の目的である。
少なくとも1つのスーパ基地局SBSと、少なくとも1つの端末装置とを具備する通信システムのスペクトル効率を改善する方法であって、少なくとも1つの中継基地局RBSを利用して、前記少なくとも1つのスーパ基地局SBSと前記少なくとも1つの端末装置との間でアップリンクデータ及びダウンリンクデータを中継し、また、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間のアップリンク送信とダウンリンク送信とが発生するアップリンク時及びダウンリンク時のRBSと端末装置との間の送信期間の開始時刻及び継続時間、並びに、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つのSBSとの間でアップリンク送信とダウンリンク送信とが発生するアップリンク時及びダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間の開始時刻及び継続時間をRBSフレーム構造によって規定する方法において、中継される前記アップリンクデータとダウンリンクデータとの間の非対称性を考慮して、前記少なくとも1つのRBSを介して、前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つの端末装置との間で、前記RBSフレーム構造内に、前記アップリンク時及びダウンリンク時のRBSとSBS間の送信期間を動的に割り当てるステップを具備する方法が提案される。
前記通信システムは、例えば、3G通信システムや、一般移動体通信システム(UMTS)などのような3G通信システムからの派生システム、又は前記少なくとも1つのSBSのカバーエリアが少なくとも1つのRBSの利用によって拡大された4G通信システムであってもよい。SBSは複数の端末装置(いわゆるSBS端末装置)に直接サービスを提供するものであってもよいし、前記RBSを介して少なくとも1つの端末装置にサービスを提供するものであってもよい。次いで、前記少なくとも1つの端末装置へ送信すべきダウンリンクデータは、前記RBSへまず送信され(RBSとSBSとの間のダウンリンク送信)、その後、前記RBSは前記少なくとも1つの端末装置へ前記データを送信する(RBSと端末装置との間のダウンリンク送信)。同様に、アップリンクデータは端末装置によってまずRBSへ送信され(RBSと端末装置との間のアップリンク送信)、次いで、RBSからSBSへ送信される(RBSとSBSとの間のアップリンク送信)。
前記通信システムのTDD及びFDD双方の運用が可能である。前記アップリンク時及びダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信、並びに前記アップリンク時及びダウンリンク時のRBSと端末装置との間の送信の開始時刻及び継続時間を例えば、フレームの時系列などであってもよいRBSフレーム構造によって規定し、その場合、各フレームが1乃至いくつかの前記アップリンク時及びダウンリンク時のRBSとSBSとの間並びにRBSと端末装置との間の送信期間から構成されるものであってもよい。これらのアップリンク時及びダウンリンク時のRBSとSBSとの間、及びRBSと端末装置との間の送信は、異なるキャリア周波数を使用してもよい。前記アップリンク時及びダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間の動的割振りに起因して、RBSフレーム構造を異なるRBS用とすることも可能である。
しかし、前記アップリンク時及びダウンリンク時のRBSと端末装置との間の送信が許される期間は、異なるRBSのフレーム構造用の場合と同じ期間であってもよく、また、前記アップリンク時及びダウンリンク時のRBSと端末装置との間の送信が許される前記期間は、アップリンク時及びダウンリンク時のSBSと端末装置との間の送信が許される期間と同じ時間であってもよい。
前記RBSを介して前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つの端末装置との間で中継されるアップリンクデータとダウンリンクデータとの間の非対称性のレベルに応じて、前記アップリンク時及びダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間が前記フレーム構造内に割り当てられる。すなわち、それぞれのRBSとSBSとの間の送信の開始時刻及び継続時間が決定される。この割当ては動的に、すなわち少なくとも部分的に前記アップリンクデータとダウンリンクデータとの間の現在の非対称性に適応して行われる。前記割当ては前記RBSによって行うことが望ましい場合もあるが、前記SBSによって行うことが望ましい場合もある。前記アップリンク時及びダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間のRBSフレーム構造内での割当ては、前記アップリンク時及びダウンリンク時のRBSと端末装置との間の送信期間を固定し、前記割当てステップの結果、完全なRBSフレーム構造を取得するようにすることも可能であり、これによって、RBS送受信装置は、SBSや端末装置へ送信を行う時点、又は、SBSや端末装置から受信を行う時点を指示することになる。
前記動的割振りは、前記RBSを介して前記端末装置から前記SBSへ送信するべきアップリンクデータがダウンリンクデータよりも多く存在すると判定された場合には、アップリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間の継続時間を増やすようにすることも可能である。前記アップリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間のこの増加は、例えば、前記未使用の継続時間を前記アップリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間に割り当てることができるように、ダウンリンク時のRBSと端末装置との間の送信期間の継続時間を短縮することによって達成することも可能である。
したがって、RBSとSBSとの間の送信期間は、少なくとも1つのSBSと少なくとも1つの端末装置間で中継されるアップリンクデータとダウンリンクデータとの非対称性を考慮しながらRBSフレーム構造内に動的に割り当てられ、それによって、アップリンク時及びダウンリンク時のRBSと端末装置との間の送信が許されている期間が通信システム全体用として予め定められているときでさえ、アップリンク又はダウンリンク時のRBSと端末装置との間の送信が許される期間が実際の前記送信要求によって完全には満たされていない場合でも、RBSとSBSとの間の送信期間が、存在する間隙をなお弾力的に満たすことになる。したがって、異なるRBSにおけるアップリンクデータとダウンリンクデータ送信との間の非対称性を示す動的性質について考慮することによって、一般に中継局で見られる中継用オーバヘッドの効果的低減を行うことが可能となる。
本発明の方法によれば、前記アップリンク時及びダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間を動的に割り当てる前記ステップを前記少なくとも1つのRBSによって実行することが望ましい。この時、前記RBSは、前記少なくとも1つのSBS及び前記少なくとも1つの端末装置への/からの送受信時点を自由に決定することも可能である。この選択の自由は、いくつかのRBSが前記少なくとも1つのSBSに割り当てられているとき、SBSの同時送受信を可能にする必要が生じないようにするために、アップリンク時のRBSとSBSとの間の送信並びにダウンリンクのRBSとSBSとの間の送信を許可する時点を規定する予め設定された時間によってわずかに限定を受ける場合がある。
本発明の方法によれば、前記少なくとも1つのRBSを利用して前記少なくとも1つのSBSと複数の端末装置との間でアップリンクデータ及びダウンリンクデータを中継することが望ましい。したがって、前記RBSは、複数の端末装置にサービスを提供することも可能であり、前記RBSがアップリンクデータ及びダウンリンクデータを中継する前記複数の端末装置に対して、例えば、時分割、周波数分割、符号分割又は空間分割多元接続によって媒体アクセス制御(MAC)を行う必要が生じる場合もある。
本発明の方法によれば、第1のRBSを利用して前記少なくとも1つのSBSと少なくとも第1の端末装置との間でアップリンクデータ及びダウンリンクデータを中継し、第2のRBSを利用して前記少なくとも1つのSBSと少なくとも第2の端末装置との間でアップリンクデータ及びダウンリンクデータを中継することが望ましい。これによって、前記少なくとも1つのSBSが複数のRBSを使用してそのカバーエリアを増やす可能性が十分考えられる。
本発明の方法によれば前記少なくとも1つのSBSと少なくとも1つのSBS端末装置との間でアップリンクデータ及びダウンリンクデータの直接送信も行うことが望ましい。したがって、前記少なくとも1つのSBSは、1以上のいわゆるSBS端末装置に直接サービスを提供すること、さらに、RBSを介していくつかの端末装置にサービスを提供することも可能となる。
本発明の方法によれば、前記SBSが少なくとも2つの送受信装置を具備する請求項5に記載の方法であって、前記少なくとも2つの送受信装置のうちの第1の送受信装置を、前記SBSと前記少なくとも1つのRBSとの間の前記アップリンク送信及びダウンリンク送信用として使用し、前記少なくとも2つの受信装置のうちの第2の受信装置を、前記SBSと前記少なくとも1つのSBS端末装置との間の前記直接アップリンク送信及びダウンリンク送信用として使用することが望ましい。前記少なくとも1つのSBSがおそらく別のキャリア周波数で別個の送受信装置を用いてRBSとSBSとの間の送信を受信することが好適となる場合もある。前記RBSフレーム構造によって規定されているRBSとSBSとの間の送信とは別のフレーム構造によって規定されているかもしれないSBSと端末装置との間の送信がこの時同時に発生する可能性もある。
本発明の方法によれば、前記少なくとも1つのRBSが少なくとも2組の物理アンテナ素子を具備し、前記少なくとも2組の物理アンテナ素子のうちの第1の物理アンテナ素子を、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つのSBSとの間での前記アップリンク送信及びダウンリンク送信用として使用し、前記少なくとも2組の物理アンテナ素子のうちの第2の物理アンテナ素子を、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間での前記アップリンク送信及びダウンリンク送信用として使用することが望ましい。SBSとRBSとの間の送信用として第1の組の前記物理アンテナ素子を好適に配置して、例えば、前記固定位置RBSと前記固定位置SBSとの間での高い信号対雑音比及び/又は多数の独立したチャネルパスのいずれかを形成することが好適な場合もある。RBSと端末装置との間の送信用として第2の組の前記物理アンテナ素子を好適に配置して、例えば、RBSのサービスエリアにわたって切れ目のないカバーエリアを形成することが好適な場合もある。
本発明の方法によれば、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記アップリンク送信及び前記ダウンリンク送信が、同じキャリア周波数を使用し、時間領域の中で分離されることが望ましい。これは、例えば、ダウンリンク送信とは別の時間インスタンス(タイムスロット)でアップリンク送信が発生する時分割デュプレックス(TDD)システムの場合に当てはまると考えられる。
本発明の方法によれば、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記送信、及び、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つのSBSとの間の前記送信が同じキャリア周波数を使用することが望ましい。
本発明の方法によれば、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記送信、及び、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つのSBSとの間の前記送信が異なるキャリア周波数を使用することが望ましい。たとえ前記RBSが1つの送受信装置しか装備していないため、同時にRBSとSBSとの間の送信とRBSと端末装置との間の送信とが可能でないとしても、前記少なくとも1つのSBSが前記RBSとSBSとの間の送信用として使用することを望むキャリア周波数と一致する別のキャリア周波数を用いてRBSとSBSとの間の送信を行うことが好都合であると考えられる場合がある。その場合、前記RBSとSBSとの間の送信が、SBSとその関連するSBS端末装置との間でのSBSと端末装置との間の送信に対して干渉を引き起こすことはない。
本発明の方法によれば、少なくとも2つの異なるRBSが、前記少なくとも1つのSBSとの間の送信用として、特に異なるキャリア周波数、送信インスタンス、偏波、又は符号を持つ異なる直交キャリアを使用することが望ましい。前記少なくとも1つのSBSが異なるRBSと共に保持しているRBSとSBSとの間の送信の多元接続を可能にするために、RBSが異なるキャリア周波数や、異なる送信インスタンス、異なる偏波、異なる拡散符号、又はスクランブリング符号を使用する必要が生じる場合もある。その場合、上記少なくとも1つのSBSは、RBSとSBSとの間の送信の回復を可能にする手段を設ける必要があり、例えば、異なる周波数キャリアの場合、前記少なくとも1つのSBS側に異なる送受信装置を設ける必要がある。
本発明の方法によれば、少なくとも2つの異なるRBSが、前記少なくとも1つのSBSとの間の送信用として異なる時間インスタンスを使用し、異なるRBS用として異なる送信時間インスタンスを予め定めることが望ましい。したがって、アップリンク又はダウンリンクのRBSとSBSとの間の送信が好適に発生するRBSフレーム構造内に各RBSに好適な期間を割り当てることも可能となる。これは、RBSフレーム構造内にRBSとSBSとの間の送信期間を割り当てるためにRBSの自由度のレベルを限定することになる場合もある。しかし、この時、異なるRBSの時分割ベースの多元接続をSBS側で保証することが可能となる。前記RBSをグループに編成し、前記グループ及び、前記グループ内の前記RBSに、異なる時間インスタンスで前記SBSへアクセスする許可を与えることによって、同じSBSに対するRBSのさらに多い回数のアクセスを制御することが可能となる。
本発明の方法によれば、少なくとも2つの異なるRBSが、前記少なくとも1つのSBSとの間の送信用として同じ直交キャリアを使用し、前記SBSが、前記少なくとも2つの異なるRBSの送信の分離を保証するために空間分割多元接続(SDMA)技術を利用することが望ましい。時間、周波数、偏波又は符号領域内で2以上のRBSのいずれのRBSもそれらのRBSとSBSとの間の送信時に分離されない場合、前記SBS側での前記RBSとSBSとの間の送信の衝突は不可避なものになる。しかし、その場合、SBSは適応型アンテナ・アレイを配備することも可能であり、SDMAによって異なるRBSを空間的に分離することが可能である。
本発明の方法によれば、ネットワーク計画プロセスを利用して、前記少なくとも2つの異なるRBSと、前記少なくとも1つのSBSとの間でのRBS−SBS送信間に十分な空間的分離を提供することが望ましい。
本発明の方法によれば、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間でアップリンク送信が発生する可能性があるアップリンク期間と、ダウンリンク送信の発生が許される前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間のダウンリンク期間とを前記RBSフレーム構造内に固定して規定することが望ましい。例えば、前記RBSフレーム構造はフレームから構成されるものであってもよく、各フレームの半分はアップリンク期間から構成され、個々のフレームの残りの半分はダウンリンク期間から構成されるものであってもよい。前記アップリンク期間によって占有される前記フレームの量と、前記ダウンリンク期間によって占有される前記フレームの量との間の比率は、通信システム全体を通じるアップリンク対ダウンリンクのデータ量の分布に関する一定の仮説を示す場合もある。例えば、SBSは、前記ダウンリンク期間中、その割り当てられたSBS端末装置への送信を可能にするものであってもよいし、前記アップリンク期間中、その割り当てられたSBS端末装置からの受信を可能にするものであってもよい。前記アップリンク期間及びダウンリンク期間の中でのみRBSと端末装置との間の送信の発生が許される要求は、RBSフレーム構造内でのRBSとSBSとの間の送信期間の割当て中、変更されることはない。しかし、前記アップリンク期間及びダウンリンク期間の一部をRBSと端末装置との間の送信の代わりにRBSとSBSとの間の送信に利用することも可能である。
本発明の方法によれば、前記それぞれのRBSフレーム構造内の前記それぞれのアップリンク期間とダウンリンク期間とが等しく、かつ、前記それぞれのRBSフレーム構造が時間的に整合するように、少なくとも2つのRBSを同期することが望ましい。前記通信システムのすべてのSBSを同期する場合、この同期はRBS局へも同様に受け継がれ、1つの端末装置がデータを送信し、同時に1つの端末装置がデータを受信しているケースが生じないようにすることが可能となる。
本発明の方法によれば、前記RBSフレーム構造内の前記アップリンク時及びダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間を動的に割り当てる前記ステップが、前記アップリンク及び/又はダウンリンクのRBSとSBSとの間の送信期間を用いて、前記アップリンク期間及び/又はダウンリンク期間を少なくとも部分的にオーバーレイするステップを具備することが望ましい。前記アップリンク期間及びダウンリンク期間は、RBSと端末装置との間の送信の発生が許される時点のみを定め、上記期間は、特に、それぞれのアップリンク又はダウンリンク送信時に送信すべき十分なデータが存在しない場合にも、完全なアップリンク期間及びダウンリンク期間中にRBSと端末装置との間に送信が発生しなければならないことを規定するものではない。RBSとSBSとの間の送信及びRBSと端末装置との間の送信は、RBSの単一送受信装置を共有する必要が生じる場合もある。前記通信システムが、SBSとその割り当てられたSBS端末装置との間でこれらの送信のアップリンク期間及びダウンリンク期間を規定する場合、並びにSBSとRBS間での同期を所望の場合、上記アップリンク期間及びダウンリンク期間もRBSフレーム構造に適用される。しかし、前記アップリンク期間及びダウンリンク期間内でSBSとRBSとの間での送信の発生を許すことによって、同期が影響を受けることはない。したがって、前記割当てステップでは、アップリンク時及びダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間がオーバーラップするように、又は、前記アップリンク時及び/又はダウンリンク時の期間の中に完全に含まれるように、上記送信期間をRBSフレーム構造内に配置することも可能である。
本発明の方法によれば、前記アップリンク送信と比べて、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記ダウンリンク送信で送信すべきさらに多くのデータが存在する場合、前記RBSとSBSとの間の送信期間とオーバーレイするアップリンク期間の部分を増やすことによって、さらに、前記ダウンリンク送信と比べて、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記アップリンク送信で送信すべきさらに多くのデータが存在する場合、前記RBSとSBSとの間の送信期間とオーバーレイするダウンリンク期間の部分を増やすことによって、前記RBSフレーム構造において前記アップリンク時及びダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間を動的に割り当てる前記ステップにおいて、前記少なくとも1つのRBSを介して、前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つの端末装置との間で中継される前記アップリンクデータとダウンリンクデータとの間の前記非対称性を考慮することが望ましい。前記オーバーレイした部分は、それぞれのアップリンク送信とダウンリンク送信とが許されるが、実際には送信が発生しないアップリンク又はダウンリンク期間の一部を規定することも可能である。例えば、アップリンク期間がフレームの50%を含む(そしてダウンリンク期間がフレームの残りの50%を含む)場合、これは、通信システム全体を通じてアップリンクデータとダウンリンクデータとの量が等しいと仮定されていることに起因するものであるが、アップリンクデータよりも多いダウンリンクデータが、前記RBSを介して前記少なくとも1つの端末装置へ中継されることになるという点で、RBSにサービスを提供するSBS側での実際のデータロードは異なるものとなり、この場合、RBSとSBSとの間の送信期間とオーバーレイするアップリンク期間の部分を増やすことによって、アップリンク送信によって完全には利用されることのないアップリンク期間は減らされることになる。この時、前記アップリンク時及びダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信によって、RBSとSBSとの間の送信期間とオーバーレイするアップリンク期間の部分を利用することも可能である。
本発明の方法によれば、第1のケースで、前記アップリンク期間を前記ダウンリンクのRBSとSBSとの間の送信期間によって少なくとも部分的にオーバーレイし、さらに、第2のケースで、前記ダウンリンク期間を前記アップリンク時のRBSとSBSとの間の期間によって少なくとも部分的にオーバーレイすることが望ましい。
本発明の方法によれば、前記アップリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間と前記ダウンリンクのRBSとSBSとの間の送信期間とを割り当てることができる前記RBSフレーム構造内の期間を固定するか、前記少なくとも1つのSBSによって前記少なくとも1つのRBSへ通知するかのいずれかを行うことが望ましい。このようにして、同じSBSに割り当てられた少なくともすべてのRBSに対して、RBSとSBSとの間のアップリンク及びダウンリンクの発生が許される期間を規定し、SBSが同時に送信と受信とを行う能力を持たないように図ることも可能である。
本発明の方法によれば、前記フレーム構造がスーパフレームの時系列から構成され、各スーパフレームが少なくとも1つのアップリンク時のRBSと端末装置との間の期間と、少なくとも1つのダウンリンクのRBSと端末装置との間の期間と、少なくとも1つのRBSとSBSとの間のアップリンク期間か、少なくとも1つのRBSとSBSとの間のダウンリンク期間かのいずれかを具備することが望ましい。
本発明の方法によれば、前記アップリンク時及びダウンリンク時のRBSと端末装置との間の期間がスーパフレームからスーパフレームへ交互に発生することが望ましい。
本発明の方法によれば、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記アップリンク送信と前記ダウンリンク送信とが、少なくとも部分的に同時に発生し、少なくとも2つのキャリア周波数を使用することによって周波数領域において分離されることが望ましい。この場合、RBSは周波数分割デュプレックス(FDD)を利用して、同時に発生するアップリンク送信とダウンリンク送信との分離を行うようにする。
本発明の方法によれば、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記アップリンク送信、及び、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つのSBSとの間の前記ダウンリンク送信が、少なくとも一時的に同じキャリア周波数を使用し、また、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記ダウンリンク送信、及び、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つのSBSとの間の前記アップリンク送信が少なくとも一時的に同じキャリア周波数を使用することが望ましい。例えば、ある一定期間、アップリンク時のRBSと端末装置との間の送信が第1のキャリア周波数を使用し、次いで、ダウンリンクのRBSとSBSとの間の送信が、ある一定期間、前記第1のキャリア周波数を使用する方が望ましい場合もあるのに対して、第2のキャリア周波数は、ダウンリンクのRBSと端末装置との間の送信及びアップリンク時のRBSとSBSとの間の送信によって同時に使用される。
本発明の方法によれば、前記それぞれのアップリンク送信とダウンリンク送信とを分離するために第1のRBSが使用する前記少なくとも2つの周波数と、前記それぞれのアップリンク送信とダウンリンク送信とを分離するために第2のRBSが使用する前記少なくとも2つの周波数とが対をなして異なることが望ましい。したがって、双方のRBSのアップリンクキャリア周波数と、双方のRBSのダウンリンクキャリア周波数のいずれのキャリアも等しくないことになるため、前記少なくとも1つのSBSは、前記2つのRBSを用いてRBSとSBSとの間の送信を行うだけのために、4つの追加送受信装置を必要とすることになる場合もある。しかし、この場合、RBSとSBSとの間の送信が相互に干渉を引き起こすことはない。
本発明の方法によれば、前記それぞれのアップリンク送信とダウンリンク送信とを分離するために第1のRBSが使用する前記少なくとも2つの周波数と、前記それぞれのアップリンク送信とダウンリンク送信とを分離するために第2のRBSが使用する前記少なくとも2つの周波数とが対をなして等しいことが望ましい。したがって、双方のRBSのアップリンクキャリア周波数と、双方のRBSのダウンリンクキャリア周波数とが等しくなるため、前記2つのRBSを用いてRBSとSBSとの間の送信を行うために、2つの追加送受信装置のみがSBS側で必要となることになる。しかし、この場合、別のステップを行って、RBSとSBSとの間の送信を分離する必要があり、例えば、SDMAや符号分割多元接続を適用して、前記2つのRBSのRBSとSBSとの間の送信の分離を図ることも可能である。
本発明の方法によれば、前記少なくとも1つのSBSと少なくとも1つのSBS端末装置との間のアップリンク送信とダウンリンク送信とが周波数領域において少なくとも部分的に同時に発生し、少なくとも2つのキャリア周波数を使用することによって前記送信を分離することが望ましい。
本発明の方法によれば、前記それぞれのアップリンク送信とダウンリンク送信とを分離するために、前記少なくとも2つの周波数が前記少なくとも1つのRBSによって使用され、また、前記それぞれのアップリンクとダウンリンク送信とを分離するために、前記少なくとも1つのSBSが使用する前記少なくとも2つの周波数が対をなして異なることが望ましい。この場合、SBSは、それ自身のSBSと端末装置との間の送信用として2つの送受信装置と、各RBSとの間のRBSとSBSとの間の送信用として2つの送受信装置とを必要とすることになる。
本発明の方法によれば、前記それぞれのアップリンク送信とダウンリンク送信とを分離するために、前記少なくとも1つのRBSが使用する前記少なくとも2つの周波数と、前記それぞれのアップリンク送信とダウンリンク送信とを分離するために、前記少なくとも1つのSBSが使用する前記少なくとも2つの周波数とが対をなして等しいことが望ましい。この場合、2つの送受信装置のみがSBS側で必要となる。
本発明の方法によれば、前記SBSが、同じキャリア周波数を使用する同時送信を分離するためにSDMA技術を利用することが望ましい。
本発明の方法によれば、ネットワーク計画プロセスを利用して、同じキャリア周波数を使用する前記同時送信間に十分な空間的分離を提供することが望ましい。
本発明の方法によれば、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間のアップリンク送信の発生が許されるアップリンク期間と、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間のダウンリンク送信の発生が許されるダウンリンク期間とを、前記RBSフレーム構造内に固定して規定することが望ましい。前記RBSフレーム構造は、例えば、2つのキャリア周波数の各キャリア周波数に対して、それぞれ一連のフレームから構成することも可能であり、その場合、各フレームは、前記アップリンク期間又はダウンリンク期間のうちの一方の期間に対応するものとなり、また、その場合、前記アップリンク期間は第1のキャリア周波数のフレームに割り当てられ、ダウンリンク期間は第2のキャリア周波数に割り当てられることになるか、又は、その場合、アップリンク期間とダウンリンク期間とが双方のキャリア周波数のフレームに交互に割り当てられることになる。アップリンク期間とダウンリンク期間の規定はすべてのRBSフレーム構造に対して同じものであってもよく、また、この規定は、2つのキャリア周波数の各キャリア周波数における端末装置の同期送受信を目的とする、前記通信システムのアップリンク期間とダウンリンク期間の規定に由来するものであってもよい。しかし、TDDの場合のように、アップリンク期間及びダウンリンク期間が、前記アップリンク期間及びダウンリンク期間内に、アップリンク又はダウンリンクのRBSと端末装置との間の送信のうちのいずれかの発生を許すようにだけ規定される場合もあるが、実際のアップリンクデータ及びダウンリンクデータ配信が、前記アップリンク期間とダウンリンク期間の規定へ導かれたかもしれない通信システムの仕様とは異なる場合、再び間隙すなわち未使用の期間が発生するように、上記RBSと端末装置との間の送信をそのように規定する必要が必ずしもない場合もある。これらの間隙は前記動的割当ステップ中にRBSとSBSとの間の送信に効率的に割り当てることができる。
本発明の方法によれば、前記アップリンク送信と比べて、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記ダウンリンク送信で送信すべきさらに多くのデータが存在する場合、前記RBSとSBSとの間の送信期間とオーバーレイするアップリンク期間の部分を増やすことによって、また、前記ダウンリンク送信と比べて、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記アップリンク送信で送信すべきさらに多くのデータが存在する場合、前記RBSとSBSとの間の送信期間とオーバーレイするダウンリンク期間の部分を増やすことによって、前記RBSフレーム構造内に前記アップリンク及びダウンリンクのRBSとSBSとの間の送信期間を動的に割り当てる前記ステップにおいて、前記少なくとも1つのRBSを介して、前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つの端末装置との間で中継される前記アップリンクデータとダウンリンクデータとの間の前記非対称性を考慮することが望ましい。この場合、おそらく未使用のアップリンク期間の一部が、ダウンリンクのRBSとSBSとの間の送信、すなわちより多量のダウンリンクデータの方への負荷移動により利用され、そして、ダウンリンクのRBSとSBSとの間の送信期間によってアップリンク期間内の間隙を満たすことによって、より少量のアップリンクデータが補償されることになる。
本発明の方法によれば、第1のケースで、前記アップリンク期間を前記ダウンリンクのRBSとSBSとの間の送信期間によって少なくとも部分的にオーバーレイし、さらに、第2のケースで、前記ダウンリンク期間を前記アップリンク時のRBSとSBSとの間の期間によって少なくとも部分的にオーバーレイすることが望ましい。
本発明によれば、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記アップリンク送信と前記ダウンリンク送信との分離を行うために使用される前記少なくとも2つのキャリア周波数の各周波数で、前記アップリンク期間とダウンリンク期間とが交互に発生することが望ましい。RBSと端末装置との間の送信のアップリンク及びダウンリンクを交互に行う方法によって、同じキャリア周波数を用いてアップリンク及びダウンリンクが行われることになり、これによって、RBSは、ダウンリンク送信中にMIMO技術でその時利用可能な、アップリンク送信中のチャネルパラメータの推定を行うことが可能となる。正確なチャネルパラメータ推定値を用いるMIMO技術の利用に関連する唯一の残りの問題は、したがって、チャネルパラメータの時間変動であるが、この時間変動は、交代で行われるアップリンクとダウンリンク送信によってせいぜい軽減されるにすぎない。同じことがチャネルパラメータの推定値及びRBSとSBSとの間の送信用のMIMO技術の利用について適用され、その際、アップリンクのRBSとSBSとの間の送信期間がダウンリンク期間のみをオーバーレイできるように、また、ダウンリンク時のRBSとSBSとの間の部分がアップリンク期間のみをオーバーレイできるように要求されるので、RBSとSBSとの間の送信のアップリンク送信とダウンリンク送信も同様に交互に行われる。
本発明の方法によれば、前記それぞれのRBSフレーム構造内の前記それぞれのアップリンク期間とダウンリンク期間とが等しく、かつ、前記それぞれのRBSフレーム構造が時間的に整合するように、少なくとも2つのRBSを同期することが望ましい。異なるRBSのアップリンク期間とダウンリンク期間の同期によって、アップリンク期間中に、ダウンリンクのRBSとSBSとの間の送信のみが前記SBSから送信されること、及び、前記ダウンリンク期間中に、アップリンク時のRBSとSBSとの間の送信のみが前記RBS側で受信されることが保証され、それによってRBSとSBSとの間のアップリンクに関するチャネルパラメータの推定値及びRBSとSBSとの間のダウンリンクに関するMIMO技術の利用の単純化が図られることになる。
本発明の方法によれば、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つのSBSとの間、及び/又は前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つのSBS端末装置との間、及び/又は前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間で送信を行うためにマルチ入力−マルチ出力(MIMO)技術を利用することが望ましい。前記MIMO技術は、適応的に推定されたチャネルパラメータ又は事前のチャネルパラメータに関する知識に基づくものであってもよい。前記MIMOは、送信機側のみに又は受信側のみに、若しくはそれぞれの伝播チャネルの両側に一括して適用されるものであってもよい。前記MIMO技術は、空間的及び/又は時空的ビーム形成ステップと、最大比合成ステップと、周波数平坦チャネルと周波数選択チャネルの双方のチャネルに対する最適合成ステップとを一体化したものであってもよい。上記MIMO技術はチャネルの固有モードで送信を行うことも考えられる。
本発明の方法によれば、ネットワーク計画プロセスを利用して、前記少なくとも1つのSBSと、前記少なくとも1つのRBSとの間でMIMO技術を採用するために好適なマルチパス特性を提供することが望ましい。
本発明の方法によれば、前記MIMO技術が、少なくとも1つのRBSと少なくとも1つのSBSとの間の送信、及び/又は少なくとも1つのRBSと少なくとも1つの端末装置との間の送信、及び/又は少なくとも1つのSBSと少なくとも1つのSBS端末装置との間の送信用の同じ周波数キャリアでのアップリンクとダウンリンクとの交互の発生を利用するチャネルパラメータの適応推定値に基づくものであることが望ましい。
本発明の方法によれば、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記アップリンク送信と前記ダウンリンク送信との分離のために使用される前記少なくとも2つのキャリア周波数のうちの第1のキャリア周波数で、前記アップリンク送信が発生し、その場合、前記少なくとも2つのキャリア周波数のうちの第2のキャリア周波数で前記ダウンリンク送信が発生することが望ましい。キャリア周波数と、アップリンク期間及びダウンリンク期間との間に固定関係が存在すれば、ソフトウェアのオーバヘッドを大幅に減らすことも可能である。
本発明の方法によれば、前記それぞれのRBSフレーム構造における前記それぞれのアップリンク期間とダウンリンク期間とが等しいが、しかし前記それぞれのRBSフレーム構造が時間的に整合しないように、少なくとも2つのRBSを同期させないことが望ましい。第1のキャリア周波数でアップリンク期間のみが存在するとき(そしてダウンリンクのRBSとSBSとの間の送信期間が上記アップリンク期間とオーバーレイしているとき)、また、第2のキャリア周波数でのダウンリンク期間のみが存在するとき(そしてアップリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間が上記ダウンリンク期間とオーバーレイしているとき)RBS間での同期の必要性に対する要望を緩和することも可能となる。この時、前記第1のキャリア周波数で、前記少なくとも1つのSBSはRBSへ送信を行い、そして、前記第2のキャリア周波数で、前記少なくとも1つのSBSがRBSから受信を行うことになる。前記キャリア周波数のうちの1つのキャリア周波数での前記少なくとも1つのSBSの同時の送信と受信とが必要となるケースが生じることはあり得なくなる。しかし、RBSとSBSとの間の送信のアップリンクとダウンリンク間での分離に起因して、チャネルパラメータの正確な推定が悪化することが考えられ、MIMO技術の効率が低下する場合もある。
本発明の方法によれば、第1のSBSから第2のSBSへの前記少なくとも1つのRBSのハンドオーバが可能であり、さらに、前記少なくとも1つのRBSと、前記第1のSBSと前記第2のSBSとの間でハンドオーバパラメータを通知することが望ましい。特に、タイミング、パラメータ、アンテナ用パラメータ及び第2のSBS側で有効な規則を通知することも可能である。SBS及びRBSの双方が、アンテナ特性を対向するSBS/RBSに合わせて調整できるようにするために適応型ビームを形成する能力を備えていることをさらに必要とする場合もある。
本発明の方法によれば、前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つの端末装置との間で、n基のRBS(ただしnは2以上の整数)を介して前記アップリンクデータ及びダウンリンクデータを中継することが望ましい。これによって、例えば、まずSBSダウンリンクから第1のRBSへ、次いで、第2のRBSへ、そして最後に少なくとも1つの端末装置へ、少なくとも2つのホップで前記アップリンクデータ及びダウンリンクデータを中継することが可能となる。
本発明の方法によれば、前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つの端末装置との間で、n基のRBS(ただしnは2以上の整数)を介して一方のリンク方向のデータを中継し、m基のRBS(ただしmは0とn−1との間の整数)を介して前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つの端末装置との間で他方のリンク方向のデータを送信することが望ましい。ホップ回数は、例えばTCP/IPの確認応答処理をスピードアップするためにアップリンクとダウンリンクとでは異なる回数にしてもよい。
本発明の方法によれば、端末装置が前記少なくとも1つのSBS端末装置になるかどうかの判定が、前記端末装置におけるアクティブなアプリケーションの遅延要件に基づいて行われることが望ましい。
本発明の方法によれば、第1の端末装置と第2の端末装置とが、前記アップリンク時及び/又はダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間中に通信を行うことが望ましい。第1の端末装置により、前記RBSとSBSとの間の送信期間を利用して、第2の端末装置への送信や、第2の端末装置からの受信を行うようにすることも可能である。前記通信は、前記端末装置によって分散して構成したり、前記RBSによってスケジュール化したりしてもよい。そして、RBSと端末装置との間の送信用として使われるのと同じ無線インタフェースを使用してもよいし、異なる無線インタフェースを使用してもよい。
通信時における前記第1の端末装置と前記第2の端末装置との間の最大出力電力をRBSと端末装置との間の送信時よりも低いレベルに制限することが望ましい。この制限値は、前記端末装置の中へ予めプログラムしたものであってもよいし、又は、ネットワークによって通知されるものであってもよい。
本発明の方法によれば、前記ネットワークインフラストラクチャが、干渉の有害な影響を和らげるために前記端末装置と前記周辺機器との間で前記直接通信用拡散符号を割り当てることが望ましい。
本発明の方法によれば、前記少なくとも1つの端末装置が、前記アップリンク及び/又はダウンリンクのRBSとSBSとの間の送信期間中に端末装置の周辺機器と通信を行うことが望ましい。前記周辺機器は例えばマルチメディア装置、コンピュータ、PDA等のような補助電子装置であってもよい。前記通信は、前記端末装置によって分散して構成したり、RBSと端末装置との間の送信用として使われるのと同じ無線インタフェースを使用したり、異なる無線インタフェースを使用したりしてもよい。又は前記RBSによって前記通信のスケジュール化を行ってもよい。
前記端末装置とその周辺機器との間の通信における最大出力電力をRBSと端末装置との間の送信よりも低いレベルに制限することが望ましい。この制限値は、前記端末装置及びその周辺機器に予めプログラムしたものであってもよいし、又は、この制限値をネットワークによって通知してもよい。
本発明の方法によれば、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つのSBSとの間の前記送信のために、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記送信、又は前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つのSBS端末装置との間の前記送信に関して異なる符号化方式及び/又は変調方式、及び/又はパケット構造を利用することが望ましい。前記符号化方式、変調方式、又はパケット構造は、RBSとSBSとの間のリンクについてのより高い信号対雑音/干渉比の原因となることもある。この信号対雑音/干渉比は、例えば、MIMO技術に起因して生じたり、より高い処理電力に関連したり、又は前記端末装置と比較して前記RBS及びSBSが好適に配置されていることに起因して生じたりすることも考えられる。
上述の方法ステップをプロセッサに実行させる動作可能な命令を含むコンピュータプログラムがさらに提案される。
上述の方法ステップをプロセッサに実行させる動作可能な命令を含むコンピュータプログラムを具備するコンピュータプログラム製品がさらに提案される。
少なくとも1つのスーパ基地局SBSと、少なくとも1つの端末装置とを具備する、通信システムのスペクトル効率を改善する装置であって、少なくとも1つの中継基地局RBSを利用して、前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つの端末装置との間でアップリンクデータ及びダウンリンクデータを中継し、また、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間でアップリンク送信とダウンリンク送信とが発生するアップリンク時及びダウンリンク時のRBSと端末装置との間の送信期間の開始時刻及び継続時間、並びに、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つのSBSとの間でアップリンク送信とダウンリンク送信とが発生するアップリンク時及びダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間の開始時刻及び継続時間をRBSフレーム構造によって規定し、前記装置は、前記少なくとも1つのRBSを介して、前記少なくとも1つのスーパ基地局SBSと前記少なくとも1つの端末装置との間で中継される前記アップリンクデータとダウンリンクデータとの間の非対称性を考慮して、前記RBSフレーム構造内に、前記アップリンク時及びダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間を動的に割り当てる手段を具備する装置がさらに提案される。
前記装置は、例えばRBS又はSBSの一部、又は、前記通信システムのコアネットワークの一部であってもよい。
通信システムであって、少なくとも1つのスーパ基地局SBSと、少なくとも1つの端末装置と、少なくとも1つの中継基地局RBSを具備し、RBSを利用して、前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つの端末装置との間でアップリンクデータ及びダウンリンクデータを中継し、また、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間でアップリンク送信とダウンリンク送信とが発生するアップリンク時及びダウンリンク時のRBSと端末装置との間の送信期間の開始時刻及び継続時間、並びに、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つのSBSとの間でアップリンク送信とダウンリンク送信とが発生するアップリンク時及びダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間の開始時刻及び継続時間をRBSフレーム構造によって規定し、また、前記少なくとも1つのRBSを介して、前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つの端末装置との間で中継される前記アップリンクデータとダウンリンクデータとの間の非対称性を考慮して、前記RBSフレーム構造内に、前記アップリンク時及びダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間を動的に割り当てる通信システムがさらに提案される。
少なくとも1つのスーパ基地局SBSと少なくとも1つの端末装置とを具備する、通信システムにおける端末装置であって、少なくとも1つの中継基地局RBSを利用して、前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つの端末装置との間でアップリンクデータ及びダウンリンクデータを中継し、また、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間でアップリンク送信とダウンリンク送信とが発生するアップリンク時及びダウンリンク時のRBSと端末装置との間の送信期間の開始時刻及び継続時間、並びに、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つのSBSとの間でアップリンク送信とダウンリンク送信とが発生するアップリンク時及びダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間の開始時刻及び継続時間をRBSフレーム構造によって規定し、また、前記少なくとも1つのRBSを介して、前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つの端末装置との間で中継される前記アップリンクデータとダウンリンクデータとの間の非対称性を考慮して、前記RBSフレーム構造内に、前記アップリンク時及びダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間を動的に割り当てる端末装置がさらに提案される。
少なくとも1つのスーパ基地局SBSと少なくとも1つの端末装置とを具備する、通信システムにおける中継基地局RBSであって、前記RBSを利用して、前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つの端末装置との間でアップリンクデータ及びダウンリンクデータを中継し、前記RBSと前記少なくとも1つの端末装置との間のアップリンク送信とダウンリンク送信とが発生するアップリンク時及びダウンリンク時のRBSと端末装置との間の送信期間の開始時刻及び継続時間、並びに、前記RBSと前記少なくとも1つのSBSとの間のアップリンク送信とダウンリンク送信が発生するアップリンク時及びダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間の開始時刻及び継続時間をRBSフレーム構造によって規定し、前記RBSを介して前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つの端末装置との間で中継される前記アップリンクデータとダウンリンクデータとの間の非対称性を考慮して、前記アップリンク時及びダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間を動的に割り当てる手段を具備する中継基地局RBSがさらに提案される。
通信システムにおけるスーパ基地局SBSであって、少なくとも1つの中継基地局RBSを利用して、前記SBSと少なくとも1つの端末装置との間でアップリンクデータ及びダウンリンクデータを中継し、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間でアップリンク送信とダウンリンク送信とが発生するアップリンク時及びダウンリンク時のRBSと端末装置との間の送信期間の開始時刻及び継続時間、並びに、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つのSBS間でアップリンク送信とダウンリンク送信とが発生するアップリンク時及びダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間の開始時刻及び継続時間をRBSフレーム構造によって規定し、また、前記少なくとも1つのRBSを介して、前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つの端末装置との間で中継される前記アップリンクデータとダウンリンクデータとの間の非対称性を考慮して、前記RBSフレーム構造内に、前記アップリンク時及びダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間を動的に割り当てるスーパ基地局SBSがさらに提案される。
本明細書で以下後述する実施形態から、本発明の上記態様及びその他の態様を明らかにし、上記実施形態を参照しながら明瞭にする。
図1は本発明による中継基地局(RBS)2−1及び2−2を備えた通信システム100の概略表示である。スーパ基地局SBS1から端末装置3−1へ送信されるアップリンクデータ及びダウンリンクデータはRBS2−1を介して中継されるが、この場合端末装置3−1はSBS1のカバーエリアの外にある。したがって、ダウンリンクでは、ダウンリンクデータは、ダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信6−1時に前記SBS1から前記RBS2−1へ送信され、そして、ダウンリンク時のRBSと端末装置との間の送信8−1時にはRBS2−1から端末装置3−1へ送信される。同様に、アップリンクでは、端末装置3−1はアップリンク時のRBSと端末装置との間の送信7−1時にRBS2−1へまず送信を行い、次いで、RBS2−1はアップリンク時のRBSとSBSとの間の送信6−1時にSBS1へ送信を行う。
例として図1に描かれているように、SBS1は、複数のRBS2−1、2−2を使用して、実際には複数のRBSの範囲外にある複数の端末装置3−1、3−2へデータを送信することも可能である。個々のRBSはSBS1と複数の端末装置との間で複数のデータ送信を中継する能力を備えることも可能である。また、複数のRBSを介してSBS1から端末装置3−1へデータを中継するものであってもよい。伝搬条件が大きく変動する場合、RBSも第1のSBSから第2のSBSへ引き渡される。SBS端末装置4を用いて例示的に描かれているように、SBSが端末装置に直接サービスを提供することも可能であり、SBS端末装置4はアップリンク送信9とダウンリンク送信10とを介してSBSとの通信を行う。したがって、端末装置がRBSによってサービスを受けるか、SBSによって直接サービスを受けるかの決定は、前記端末装置によって、特に前記端末装置で実行するアクティブなアプリケーションの遅延要件によって要求されるサービス品質パラメータによってSBS端末装置が決定できるものとして示されることになる。図1からさらにわかるように、SBS1のみによって通信システム100のコアネットワーク12への固定アクセス1が行われる。すなわち、通信システムのあまり大きな利用コストの上昇を伴うことなく適応的にRBSの利用が可能である。本発明によれば、RBSとSBSとの間の送信5−1及び6−1は、RBSと端末装置との間の送信7−1及び8−1、並びにSBSと端末装置との間の送信9及び10と同じ無線インタフェースを使用する。したがって、RBS2−1がサービスを提供する端末装置3−1に対するハードウェア及びソフトウェアの変更が不要となる。この結果、SBS1ではなくRBS2−1がこれらの端末装置3−1にサービスを提供していることに気づかれることさえない。特に、RBSとSBSとの間の送信5−1及び6−1、並びにRBSと端末装置との間の送信7−1及び8−1は同じRBS送受信装置を使用することが考えられる。この時、TDDシステムでは、アップリンク時及びダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信、並びに、RBSと端末装置との間の送信により時間多重で単一送受信装置が使用されるのに対して、FDDシステムでは、2つの送受信装置(個々のキャリア周波数用の送受信装置)がRBSとSBSとの間の送信及びRBSと端末装置との間の送信によって時間多重で使用される。したがって、RBS2−1のハードウェア要件を低く保つことが可能となる。
RBS2−1を導入することによって、一方でアップリンク用の、他方でダウンリンク用の送信リソースの固定した割当てを止めるチャンスが提供される。例えば、本発明に準拠するTDDシステムでは、一般に、アップリンクトラヒック用として固定した割合のフレームが予約され、フレームの残り部分はダウンリンクトラヒック用として予約される(ブロードキャスト又はコンテンションフェーズ用のフレーム部分はこの場合考慮しない。すなわち、アップリンクとダウンリンクデータを運ぶフレーム部分のみについて考えることにする)。SBSが端末装置3−1へ直接送信を行う場合、そして、ダウンリンクデータの量と比べたアップリンクデータの実際の量が、通信システム用のものとして指定されている平均的比率から著しく偏っていた場合、送信リソースを必要とするリンク方向へ向かって送信リソースを動的にシフトする可能性は存在しなくなる。これに対して、RBSを導入することによって、SBSのカバーエリアが拡張されるだけでなく、実際のトラヒック配置(constellation)の偏りに起因して利用可能になる送信リソースをRBSとSBSとの間の送信に割り当てることによって、ダウンリンクデータに比べたアップリンクデータの平均比率からの前記の偏りを軽減することも可能となる。したがって、実際にはデータを2度送信して端末装置3−1まで届くようにする必要があり、アップリンクデータとダウンリンクデータとの間の実際の非対称性を考慮して、送信リソースを動的に割り振ることによって、そうしなかった場合には無駄になったであろう送信リソースを少なくともRBSとSBSとの間の送信に利用させるのに役立つことになる。
さらなる性能の改善を図るために、RBSが2組の物理アンテナ素子を使用することが望ましい。すなわち、第1の組の物理アンテナ素子は、前記RBSと前記SBSとの間の前記アップリンク送信及びダウンリンク送信用として、そして、第2の組の物理アンテナ素子は、前記RBSとその関連する端末装置との間での前記直接送信用として使用することが望ましい。この場合、前記第1の組のアンテナ素子は前記固定位置のRBSと前記固定位置のSBSとの間の信号対雑音比を上げたり、SDMAの意味での上記RBS及びSBS双方の間のマルチ空間送信チャネルの導入に寄与したりすることが可能となる。次いで、前記第2の組のアンテナ素子は、例えばRBSサービス対象エリアの切れ目のないカバーエリアを達成するように構成することも可能である。
図2は、本発明によるTDDモード用のRBSフレーム構造13を描くものである。フレーム構造13は第1のRBS2−1及び第2のRBS2−2の双方を意味する。図から容易にわかるように、RBSとSBSとの間のアップリンク5−1、5−2、及び、ダウンリンク6−1、6−2、並びに、個々のRBS2−1、2−2用のRBSと端末装置との間のアップリンク7−1、7−2、及び、ダウンリンク8−1、8−2は時間領域で分離される。双方のRBS2−1及び2−2は図2に示されているように固有のキャリア周波数fを使用してもよいし、又は、同じキャリア周波数を使用してもよい。同じ周波数の使用は、RBS2−1及び2−2のカバーエリアによって形成されるセルが広く隔置されていれば、適正なものとなり、それによってセル間の干渉が生じないようになると考えられる。さらに図2に描かれているように、RBSとSBSとの間の送信5−1、5−2及び6−1、6−2は、それらの対応するRBSと端末装置との間の送信7−1、8−1及び7−2、8−2とは異なるキャリア周波数を使用することも可能である。図3に描かれているように、このキャリア周波数の割当ては、特に、RBSとSBSとの間の送信5−1、5−2、6−1、6−2の同時送受信をその割り当てられたSBS端末装置4に対して行うためにSBS1が固有の送受信装置を使用する場合、RBS2−1及び2−2のSBS1との通信を単純化することも可能にするものである。
図2へ戻ると、第1のRBS2−1及び第2のRBS2−2のフレーム構造13が同期している、すなわち時間的に整合していることが容易にわかる。さらに、アップリンク20及びダウンリンク21の期間は個々のフレーム構造内に規定され、一連の1回のダウンリンク21期間と、1回のアップリンク20期間とによって、スーパフレーム13−1、13−2が規定され、また、個々のRBS2−1、2−2用の前記フレーム構造13は一連のこのようなスーパフレーム13−1、13−2から基本的に構成される。アップリンク期間は、アップリンク時のRBSと端末装置との間の送信7−1の発生がどの期間内に許されるかを規定するものである。アップリンク期間は、基本的にRBS局を備えていない通信システム100から受け継がれ、その場合アップリンク時のSBSと端末装置との間の送信9の発生がどの時間内で許されるかが規定されることになる。同じことがダウンリンク期間21についてに適用される。アップリンク期間及びダウンリンク期間20、21を導入する目的は、端末装置か基地局のいずれかの通信システムにおける送信を保証することである。この送信が保証されないと、セルラ通信システムにおける干渉が大きくなりすぎて、例えば、端末装置が遠距離にある基地局と近距離にある端末装置との双方から信号を受信している場合、基地局からの所望の信号が好ましくない信号によって損なわれることになる。
RBSが設けられていないTDD通信システムにおける同期システムに対する要求は大きな価値をもつものであるかもしれないが、少なくともRBSとSBSとの間の送信に対するこの要求を断つことは本発明にとって大きな重要性をもつものである。図2に描かれているように、基本となるアップリンク期間とダウンリンク期間20、21はRBSフレーム構造ではまだ遵守されている。すなわち、RBSと端末装置との間の送信7−1及び8−1は、一方の端末装置3−1、4が送信を行い、他方の端末装置3−1、4が同時に受信を行うというケースが生じることのないように、SBSと端末装置との間の送信9、10の同期がとられることになる。しかし、今度はアップリンク20及びダウンリンク21の期間の一部はRBSとSBSとの間の送信5−1、6−1によって使用される。したがって、前記RBSとSBSとの間の送信5−1及び6−1を個々のRBS2−1及び2−2のRBSフレーム構造13の中に割り当てるとき、RBSとSBSとの間の送信によって、アップリンク20及び/又はダウンリンク期間21の一部をオーバーレイし、それによって、RBSとSBSとの間の送信期間とオーバーレイするアップリンク期間の部分22とRBSとSBSとの間の送信期間とオーバーレイするダウンリンク期間の部分23とが規定される。アップリンクとダウンリンクとのトラヒックの実際の非対称性に依存して、次にRBSとSBSとの間の送信期間5−1、6−1の割当てが、アップリンク期間20のコスト(この場合RBSとSBSとの間の送信期間とオーバーレイするアップリンク期間の部分22が増える)に対して生じるか、ダウンリンク期間21のコスト(この場合RBSとSBSとの間の送信期間とオーバーレイするダウンリンク期間の部分23が増える)に対して生じるかを決定するようにしてもよい。したがって、図1に描かれているように、RBS2−1を介してSBS1から端末装置3−1へ送信すべきダウンリンクデータの方が実際に多く存在すれば、RBSとSBSとの間の送信期間とオーバーレイするアップリンク期間の部分22は増加し、RBSとSBSとの間の送信期間とオーバーレイするダウンリンク期間の部分23は減少することになり、その結果、未使用の利用可能な送信リソースを有するアップリンクからの送信リソースがRBSとSBSとの間の送信に動的に割り当てられることになり、そのオーバヘッドが最小化される。RBS2−2の反対のケース、すなわち実際に送信すべきアップリンクデータの方が多く存在するためにRBSとSBSとの間の送信期間とオーバーレイするダウンリンク期間の部分が増加したケースが図3に描かれている。SBSと端末装置との間9、10の送信に対するRBSと端末装置との間の送信7−1、8−1の同期を遵守することが可能な、生じる可能性のある制約条件の下で、RBS自体によって前記割当てを自由に行うことも可能である。これは図3に従って容易に達成されることになる。図3には、スーパフレーム13−1、13−2当たり唯一のアップリンク20と1つのダウンリンク期間21とが規定されているが、個々のフレームは、複数のアップリンク期間20とダウンリンク21時間とから等しく良好に構成可能であることに留意されたい。これらの時間は、RBS2−1を介して中継される複数の端末装置の多元接続用として使用されるタイムスロットを表わすことも可能である。
どのスーパフレーム13−1、13−2のアップリンク5−1及びダウンリンク6−1にRBSとSBSとの間の送信を行うことを許すかを規定することが好都合となる場合もある。SBS1によってこの規定をRBS2−1、2−2へ通知することも可能であるし、通信システム用100として事前に固定することも可能である。
図3は、本発明によるTDDモード用のSBSフレーム構造14を描く図であり、このSBSフレーム構造14は図2のRBSフレーム構造13と一致するものである。SBSのフレーム構造14はスーパフレーム14−1、14−2から構成され、各スーパフレーム14−1、14−2は、1つのアップリンク期間20と1つのダウンリンク期間21とから構成され、また、前記アップリンク期間20内でアップリンク時のSBSと端末装置との間の送信9が発生し、前記ダウンリンク期間21内でダウンリンク時のSBSと端末装置との間の送信10が発生する。SBS1は、固有のキャリア周波数をそれぞれ備えた2つの送受信装置を使用する。すなわち、第1の送受信装置はSBSと端末装置との間の送信9、10用キャリア周波数に同調され、さらに、第2の送受信装置はSBSとRBSとの間の送信5−1、5−2、6−1、6−2用キャリア周波数に同調される。したがって、RBSとSBSとの間の送信、及び、SBSと端末装置との間の送信は相互に干渉することなく発生することが可能となる。これに対して、RBS2−1及び2−2が、それらのRBSとSBSとの間の送信5−1、6−1及び5−2、6−2用として、それぞれ、同じキャリア周波数を使用する場合、かつ、これらの送信が図3に描かれているように、少なくとも部分的に同時に発生する場合、SBS1は、これらの送信を空間的に分離するために空間分割多元接続(SDMA)技術を適用する必要が生じる場合もある。例えば、関係するRBSの十分な空間的分離や、空間的チャネルインパルス応答の十分な直交性や、関係するRBSの空間シグネチャに起因して、SBSとRBSとの間でどの送信が同時割当てに適しているかについて考慮する時空スケジューリングインスタンスなどのネットワーク計画プロセスによってSDMA技術の改善を図ることも可能である。異なるRBSに異なる拡散符号やスクランブリング符号(符号分割多元接続、CDMA)、異なるキャリア周波数(周波数分割多元接続、FDMA)、異なる偏波(偏波分割多元接続、PDMA)又は送信インスタンス(時分割多元接続、TDMA)を割り当てるような別の技術も同様に適用が可能である。特に、SBSは、いつRBSとSBSとの間の送信を最適に行うことができるかをRBSに通知してもよいし、又は、この方式をRBSに事前に知らせておいてもよい。RBSをグループに分割し、次いで、TDMAコンポーネントの他に、SDMA、FDMA、PDMAによってその時まだ分離されているかもしれないRBSとSBSとの間の送信を上記グループの端末装置にどのスーパフレーム14−1、14−2で実施を許すかについて決定を行うことが利点を有することになる場合もある。
図4は本発明に基づく同期FDDモードのためのRBSフレーム構造15を描く図である。図2のTDDモードの場合、RBSフレーム構造15は2つのRBS2−1及び2−2用として示されている。個々のRBS2−1、2−2は2つのキャリア周波数を使用する。個々のRBS2−1及び2−2用の2つのスーパフレーム15−1及び15−2が示され、RBS2−1及び2−2のスーパフレームが時間的に整合されている、すなわち、RBSが時間的に同期していることが容易にわかる。さらに、個々のスーパフレーム15−1、15−2は1つのアップリンク期間20又は1つのダウンリンク期間21のいずれかの期間からそれぞれ構成されている。個々のRBS2−1、2−2の個々のキャリア周波数に対して、アップリンク20期間とダウンリンク21期間とが、時間の経過と共に1つ置きに交互に発生し、さらに、1つのRBS2−1、2−2の2つのキャリア周波数について考えるとき、個々のスーパフレーム14−1、14−2において一方のキャリア周波数がアップリンク期間20により占有され、他方のキャリア周波数がダウンリンク期間21により占有されることは明らかである。RBSとSBSとの間の送信期間5−1及び5−2は、今度は以下の方法で上記フレーム構造15の中で割り当てられる。アップリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間5−1が、ダウンリンク期間21のみをオーバーレイし、RBSとSBSとの間の送信期間とオーバーレイするダウンリンク期間の部分23を産みだし、ダウンリンクのRBSとSBSとの間の送信期間6−1はアップリンク期間20のみをオーバーレイし、RBSとSBSとの間の送信期間とオーバーレイするアップリンク期間の部分22を産みだす。したがって、アップリンク20及びダウンリンク21期間がスーパフレーム15−1からスーパフレーム15−2へ交互に発生するだけでなく、RBSとSBSとの間のアップリンク及びダウンリンク送信5−1及び6−1もまた交互に発生することになる。
図4に描かれているような交互型のこのRBSフレーム構造15は、FDDシステムにおいて大きな利点をもたらすものであり、RBSと端末装置との間及びRBSとSBSとの間の送信のアップリンク及びダウンリンクが時間的に分散し、同じキャリア周波数で対応するアップリンク及びダウンリンクが実行される。これによって、アップリンク時の信号の受信中に空間チャネルパラメータの推定を行い、例えば、ダウンリンクで送信中にビームを形成するために、MIMO技術用の推定された空間チャネルパラメータを利用することが可能になる。このようにして空間チャネルパラメータの周波数依存性にエレガントな方法で取り組むことになる。さらに、アップリンク20期間とダウンリンク21期間との交互の発生は、空間チャネルパラメータの時間変動の影響を軽減するための最も効果的な方法も表わすものになる。
アップリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間5−1をダウンリンク期間8−1のみに割り当てることができるように要求することと、ダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間6−1をアップリンク期間7−1のみに割り当てることができるように要求することとによって、動的にかつ効率良く送信リソースもRBSと端末装置との間の送信からRBSとSBSとの間の送信へシフトすることが可能となり、例えば、アップリンクで送信するデータがダウンリンク時よりも少なければ、アップリンク期間20によって表されるアップリンク送信リソースの利用が可能となり、ダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信期との間6−1によって上記リソースは直接吸収され、またダウンリンク期間21に対しても同様である。
図4に描かれている例とは対照的に、RBS2−1及び2−2の双方が対をなす同一の周波数キャリア、すなわち第1のRBS2−1の第1の周波数キャリアが第2のRBS2−2の第1の周波数キャリアと一致し、第1のRBS2−1の第2の周波数キャリアが第2のRBS2−2の第2の周波数キャリアと一致する2つのキャリア周波数の使用も十分に可能であることに留意されたい。この場合は、干渉を防止するために、RBS2−1と2−2とによって形成されるセルを十分に分離する必要が生じる場合も考えられる。
図5は、本発明に基づく同期したFDDモード用のSBSフレーム構造16を描く図であり、このSBSフレーム構造16は図4のFDDフレーム構造に対応するものである。SBSフレーム構造14はスーパフレーム14−1と14−2とから構成される。SBS1は2つのキャリア周波数を使用し、各キャリア周波数上で、アップリンク期間20とダウンリンク期間21とは、第1のキャリア周波数上にアップリンク期間20が存在するとき、別のキャリア周波数上にダウンリンク期間21が存在するように交互に発生する。アップリンク時のSBSと端末装置との間の送信9と、ダウンリンク時のSBSと端末装置との間の送信10とによって、それぞれアップリンク20時間とダウンリンク21時間とを完全に使用することも可能である。SBS1は、SBSと端末装置との間の送信9、10に必要なキャリア周波数に同調させた2つの送受信装置、さらに別の送受信装置を使用して、RBS2−1、2−2との通信を図るものである。図5の例では、RBS2−1及び2−2のキャリア周波数が対をなす同一のキャリア周波数となることが仮定され、この結果、SBS1は、RBS2−1及び2−2の通信用として2つの追加送受信装置を設けるだけですむことになる。これによって、SBSと端末装置との間の送信9、10に干渉が発生しなくなる。図5から容易にわかるように、各RBS2−1、2−2のキャリア周波数上にアップリンク20時間とダウンリンク21時間とが交互に現れる方法のために、RBSとSBSとの間のアップリンク5−1、5−2送信及びダウンリンク6−1、6−2送信もまたスーパフレーム16−1からスーパフレーム16−2へ交互に発生することになる。したがって、SBS1が同じ周波数で送受信できる必要性はなくなることになる。さらに、2つの異なるRBS2−1及び2−2のダウンリンクのRBSとSBSとの間の送信6−1及び6−2の衝突から分かるように、SBS1はRBSとSBSとの間の送信を分離できるようにSDMA又は他の任意の多元接続技術も使用する必要がある。基本的に、上記例に関連してTDD用として提案したものと同じ技術が本例では適用されている。すなわち、CDMA、FDMA、PDMA又はTDMAの適用が可能であり、これらの技術の組み合わせ(例えば、時間的及び空間的に分離したRBSのグループの形成など)が十分に可能である。
図6は本発明に基づく非同期FDDモード用のRBSフレーム構造17を描く図である。図4とは対照的に、RBSフレーム構造はもはや整合していない。しかし、個々のRBS2−1、2−2の2つのキャリア周波数のうちの一方のキャリア周波数のみがアップリンク期間21を専ら含み、他方のキャリア周波数がダウンリンク期間20を専ら使用し、アップリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間5−1がダウンリンク期間21を専らオーバーレイすることが可能であり、さらにダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間6−1が、アップリンク期間20を専らオーバーレイすることが可能であるように要求することによって、同じキャリア周波数で一方の端末装置3−1、4が送信を行い、他方の端末装置3−1、4が受信を行うというケースは依然避けられることになる。再び、RBS2−1及び2−2の対をなす同一キャリア周波数が可能であるが、この場合、RBS2−1及び2−2のRBSとSBSとの間の送信を分離するために、SBS側でのSDMA、CDMA、PDMA又はTDMAの利用を要求することができる。次いで、SBSは、第1のキャリア周波数でアップリンク時のRBSとSBSとの間の送信5−1を排他的に受信し、ダウンリンクのRBSとSBSとの間の送信6−1の送信用として第2のキャリア周波数を使用する。
アップリンクとダウンリンクとが、RBSと端末装置との間の送信と、RBSとSBSとの間の送信と、SBSと端末装置との間の送信用の周波数の間隙によって分離されるという事実に起因して、MIMO技術は、推定される空間チャネルパラメータではなく、事前に知られている空間チャネルパラメータに依拠し、その結果MIMOの性能が低下するようにする必要があることは明らかである。しかし、この場合同期要件はもはや不要となる。
最後に図7は本発明に準拠する方法を示すフローチャートを描くものである。第1のステップ30で、SBS1と少なくとも1つの端末装置3−1との間で中継するアップリンクデータ及びダウンリンクデータの実際の量が判定される。次いで、第2のステップ31で、アップリンク時及びダウンリンク時のRBSとSBSとの間の送信期間5−1及び6−1がRBSフレーム構造13、15、17の中で適宜割り当てられる。変動するアップリンクデータトラヒックと、ダウンリンクデータトラヒックとを追跡する動的割振りを処理するために双方のステップが繰り返される。
以上実施形態を用いて本発明について説明した。当業者にとっては自明な代替方法及び変更例が存在し、これらが本願の請求項の精神から逸脱することなく実現可能であることに留意されたい。特に、提示されたRBSの利用は無線通信システムのみに決して限定されるものではなく、有線接続や、光学的接続や、音響接続をベースとするシステムにおいても等しく良好に適用可能である。さらに、SBSから端末装置への唯一のホップを備えたシステムに集中した例を用いたが、複数のRBSを介してデータが中継されるシステムにおいても同じ原理を適用することが可能である。アップリンク及びダウンリンク時のRBS−ホップの数は必ずしも同じである必要はない。SBSとRBSとの間の中継送信中に、端末装置が送信リソースを使用して、相互に通信したり、端末装置の周辺機器と通信したりすることも可能であり、その場合、端末装置、別の端末装置及びその周辺機器の間の距離が短縮することに起因して、これらの通信が前記RBSと端末装置間の送信と比べて使用する送信電力量が少ないことは利点となると考えられる。
本発明による中継基地局(RBS)を備えた通信システムを概略表示する。 本発明よるTDDモード用のRBSフレーム構造である。 TDDモード用のSBSフレーム構造である。 本発明による同期FDDモード用のRBSフレーム構造である。 本発明による同期FDDモード用のSBSフレーム構造である。 本発明による非同期FDDモード用のRBSフレーム構造である。 本発明による方法を示すフローチャートである。

Claims (53)

  1. 少なくとも1つのスーパ基地局SBSと、少なくとも1つの端末装置とを具備する通信システムにおいて送信期間を割り当てる方法であって、少なくとも1つの中継基地局RBSを利用して、前記少なくとも1つのスーパ基地局SBSと前記少なくとも1つの端末装置との間でアップリンクデータ及びダウンリンクデータを中継し、また、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間でアップリンク送信とダウンリンク送信とが発生するRBSと端末装置との間のアップリンク送信期間及びダウンリンク送信期間の開始時刻及び継続時間、並びに、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つのSBSとの間でアップリンク送信とダウンリンク送信とが発生するRBSとSBSとの間のアップリンク送信期間及びダウンリンク送信期間の開始時刻及び継続時間をRBSフレーム構造によって規定する方法において、
    前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つの端末装置との間を、前記少なくとも1つのRBSを介して中継される前記アップリンクデータとダウンリンクデータとの間の非対称性を考慮して、前記RBSフレーム構造内に、前記RBSとSBSとの間のアップリンク送信期間及びダウンリンク送信期間を動的に割り当てるステップを有し、
    前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間でアップリンク送信を行うことができるアップリンク期間と、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間でダウンリンク送信を行うことができるダウンリンク期間と、が前記RBSフレーム構造によって固定的に規定され、
    前記RBSフレーム構造内に、前記RBSとSBSとの間のアップリンク送信期間及びダウンリンク送信期間を動的に割り当てる前記ステップは、前記アップリンク期間及び/又は前記ダウンリンク期間と、前記RBSとSBSとの間のアップリンク送信期間及び/又は前記RBSとSBSとの間のダウンリンク送信期間とを少なくとも部分的にオーバーレイさせるステップを含み、
    前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つの端末装置との間を、前記少なくとも1つのRBSを介して中継される前記アップリンクデータと前記ダウンリンクデータとの間の前記非対称性が、前記RBSフレーム構造に前記RBSとSBSとの間のアップリンク送信期間及びダウンリンク送信期間を動的に割り当てる前記ステップにおいて考慮され、
    前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記ダウンリンク送信で送信するデータが前記アップリンク送信に比べて多いときは、前記RBSとSBSとの間のアップリンク送信期間及び/又は前記RBSとSBSとの間のダウンリンク送信期間とオーバーレイする前記アップリンク期間の部分を増加させ、
    前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記アップリンク送信で送信するデータが前記ダウンリンク送信に比べて多いときは、前記RBSとSBSとの間のアップリンク送信期間及び/又は前記RBSとSBSとの間のダウンリンク送信期間とオーバーレイする前記ダウンリンク期間の部分を増加させる方法。
  2. 前記RBSとSBSとの間のアップリンク送信期間及びダウンリンク送信期間を動的に割り当てる前記ステップを前記少なくとも1つのRBSによって実行する請求項1に記載の方法。
  3. 前記少なくとも1つのSBSと少なくとも1つのSBS端末装置との間で、アップリンクデータ及びダウンリンクデータの直接送信も行う請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記アップリンク送信と、前記ダウンリンク送信とが、同じキャリア周波数を使用し、時間領域で分離される請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 少なくとも2つの異なるRBSが、前記少なくとも1つのSBSへの送信に異なる直交キャリアを使用する請求項4に記載の方法。
  6. 少なくとも2つの異なるRBSが、前記少なくとも1つのSBSへの送信に異なる時間インスタンスを使用し、異なるRBS毎に異なる送信時間インスタンスを予め定める請求項5に記載の方法。
  7. 少なくとも2つの異なるRBSが、前記少なくとも1つのSBSへの送信に同じ直交キャリアを使用し、前記SBSが、前記少なくとも2つの異なるRBSの送信を確実に分離するために、空間分割多元接続技術を利用する請求項4に記載の方法。
  8. ネットワーク計画プロセスを利用して、前記少なくとも2つの異なるRBSと、前記少なくとも1つのSBSとの間のRBS−SBS送信の空間分離を行う請求項7に記載の方法。
  9. 少なくとも2つのRBSフレーム構造それぞれの前記アップリンク期が等しく,前記少なくとも2つのRBSのフレーム構造それぞれの前記ダウンリンク期間が等しく、かつ、前記少なくとも2つのRBSフレーム構造が時間的に整合するように、前記少なくとも2つのRBSを同期する請求項8に記載の方法。
  10. 第1のケースで、前記アップリンク期間を前記RBSとSBSとの間のダウンリンク送信期間によって少なくとも部分的にオーバーレイし、また、第2のケースで、前記ダウンリンク期間を前記RBSとSBSとの間のアップリンク送信期間によって少なくとも部分的にオーバーレイする請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記フレーム構造がスーパフレームの時系列から構成され、各スーパフレームが、少なくとも1つのRBSと端末装置との間のアップリンク送信期間と、少なくとも1つのRBSと端末装置との間のダウンリンク送信期間と、少なくとも1つのRBSとSBSとの間のアップリンク送信期間、又は少なくとも1つのRBSとSBSとの間のダウンリンク送信期間のいずれかと、を有する請求項4〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記RBSと端末装置との間のアップリンク送信期間及びダウンリンク送信期間がスーパフレームからスーパフレームへ交互に発生する請求項11に記載の方法。
  13. 前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記アップリンク送信と前記ダウンリンク送信とが少なくとも部分的に同時に発生し、少なくとも2つのキャリア周波数を使用することによって周波数領域において前記アップリンク送信と前記ダウンリンク送信とを分離する請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記アップリンク送信、及び、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つのSBSとの間の前記ダウンリンク送信が、少なくとも一時的に同じキャリア周波数を使用し、また、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記ダウンリンク送信、及び、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つのSBSとの間の前記アップリンク送信が少なくとも一時的に同じキャリア周波数を使用する請求項13に記載の方法。
  15. 前記少なくとも1つのSBSと少なくとも1つのSBS端末装置との間のアップリンク送信とダウンリンク送信とが前記周波数領域において少なくとも部分的に同時に発生し、少なくとも2つのキャリア周波数を使用することによって前記アップリンク送信と前記ダウンリンク送信とを分離する請求項13に記載の方法。
  16. 前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記アップリンク送信と前記ダウンリンク送信との分離を行うために使用される前記少なくとも2つのキャリア周波数の各周波数で、前記アップリンク期間とダウンリンク期間とが交互に発生する請求項13に記載の方法。
  17. 少なくとも2つのRBSフレーム構造それぞれの前記アップリンク期が等しく,前記少なくとも2つのRBSのフレーム構造それぞれの前記ダウンリンク期間が等しく、かつ、前記少なくとも2つのRBSフレーム構造が時間的に整合するように、前記少なくとも2つのRBSを同期する請求項16に記載の方法。
  18. 前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つのSBSとの間、及び/又は前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つのSBS端末装置との間、及び/又は前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間、で送信を行うためにマルチ入力−マルチ出力技術を利用する請求項17に記載の方法。
  19. 前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記アップリンク送信と前記ダウンリンク送信との分離のために使用される前記少なくとも2つのキャリア周波数のうちの第1のキャリア周波数で前記アップリンク送信が発生し、その場合、前記少なくとも2つのキャリア周波数のうちの第2のキャリア周波数で前記ダウンリンク送信が発生する請求項13に記載の方法。
  20. 少なくとも2つのRBSフレーム構造それぞれの前記アップリンク期が等しく,前記少なくとも2つのRBSのフレーム構造それぞれの前記ダウンリンク期間が等しく、しかし前記少なくとも2つのRBSフレーム構造が時間的に整合しないように前記少なくとも2つのRBSを同期させない請求項13に記載の方法。
  21. 第1のSBSから第2のSBSへの前記少なくとも1つのRBSのハンドオーバが可能であり、また、前記少なくとも1つのRBSと、前記第1のSBSと、前記第2のSBSと、の間でハンドオーバパラメータを通知する請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つの端末装置との間で、n基のRBS(ただしnは2以上の整数)を介して前記アップリンクデータ及びダウンリンクデータを中継する請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つの端末装置との間でn基のRBS(ただしnは1以上の整数)を介して一方のリンク方向のデータを中継し、また、前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つの端末装置との間でm基のRBS(ただしmは0とn−1との間の整数)を介して他方のリンク方向のデータを送信する請求項1〜22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記端末装置におけるアクティブなアプリケーションの遅延要件に基づいて、端末装置が前記少なくとも1つのSBS端末装置になるかどうかの判定を行う請求項23に記載の方法。
  25. 第1の端末装置と第2の端末装置とが、前記RBSとSBSとの間のアップリンク送信期間及び/又はダウンリンク送信期間中に通信を行う請求項1〜24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記少なくとも1つの端末装置が、前記RBSとSBSとの間のアップリンク送信期間及び/又はダウンリンク送信期間中に前記端末装置の周辺機器と通信を行う請求項1〜24のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つのSBSとの間の送信のために、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の送信、又は前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つのSBS端末装置との間の送信に関して、異なる符号化方式及び/又は変調方式、及び/又はパケット構造を利用する請求項1〜26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 請求項1〜27の方法ステップをプロセッサに実行させる動作可能な命令を含むコンピュータプログラム。
  29. 請求項1〜27の方法ステップをプロセッサに実行させる動作可能な命令を含むコンピュータプログラムを記憶させたコンピュータ可読記憶媒体。
  30. 少なくとも1つのスーパ基地局SBSと、少なくとも1つの端末装置とを具備する通信システムにおいて送信期間を割り当てる装置であって、前記通信システムは、少なくとも1つの中継基地局RBSを利用して、前記少なくとも1つのSBSと、前記少なくとも1つの端末装置との間でアップリンクデータ及びダウンリンクデータを中継し、また、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間でアップリンク送信とダウンリンク送信とが発生するRBSと端末装置との間のアップリンク送信期間及びダウンリンク送信期間の開始時刻及び継続時間、並びに、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つのSBSとの間でアップリンク送信とダウンリンク送信とが発生するRBSとSBSとの間のアップリンク送信期間及びダウンリンク送信期間の開始時刻及び継続時間をRBSフレーム構造によって規定し、前記装置は、前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つの端末装置との間を、前記少なくとも1つのRBSを介して中継される前記アップリンクデータとダウンリンクデータとの間の非対称性を考慮して、前記RBSフレーム構造内に、前記RBSとSBSとの間のアップリンク送信期間及びダウンリンク送信期間を動的に割り当てる手段を具備し、
    前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間でアップリンク送信を行うことができるアップリンク期間と、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間でダウンリンク送信を行うことができるダウンリンク期間と、が前記RBSフレーム構造によって固定的に規定され、
    前記動的に割り当てる手段は、前記アップリンク期間及び/又はダウンリンク期間と、前記RBSとSBSとの間のアップリンク送信期間及び/又は前記RBSとSBSとの間のダウンリンク送信期間とを少なくとも部分的にオーバーレイさせ、
    前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つの端末装置との間を、前記少なくとも1つのRBSを介して中継される前記アップリンクデータと前記ダウンリンクデータとの間の前記非対称性を考慮する、ように構成され、
    前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記ダウンリンク送信で送信するデータが前記アップリンク送信に比べて多いときは、前記RBSとSBSとの間のアップリンク送信期間及び/又は前記RBSとSBSとの間のダウンリンク送信期間とオーバーレイする前記アップリンク期間の部分を増加させ、
    前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記アップリンク送信で送信するデータが前記ダウンリンク送信に比べて多いときは、前記RBSとSBSとの間のアップリンク送信期間及び/又は前記RBSとSBSとの間のダウンリンク送信期間とオーバーレイする前記ダウンリンク期間の部分を増加させる装置。
  31. 前記装置は、少なくとも1つのRBS、少なくとも1つのSBS、又は前記通信システムのコアネットワーク、の一部とする請求項30に記載の装置。
  32. 前記少なくとも1つのSBSと少なくとも1つのSBS端末装置との間で、アップリンクデータ及びダウンリンクデータの直接送信も行う請求項30又は31に記載の装置。
  33. 前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記アップリンク送信と、前記ダウンリンク送信とが、同じキャリア周波数を使用し、時間領域で分離される請求項30〜32のいずれか一項に記載の装置。
  34. 少なくとも2つの異なるRBSが、前記少なくとも1つのSBSへの送信に異なる直交キャリアを用いる請求項30〜33のいずれか一項に記載の装置。
  35. 少なくとも2つの異なるRBSが、前記少なくとも1つのSBSへの送信に異なる時間インスタンスを使用し、異なるRBS毎に異なる送信時間インスタンスを予め定める請求項30〜34のいずれか一項に記載の装置。
  36. 少なくとも2つの異なるRBSが、前記少なくとも1つのSBSへの送信に同じ直交キャリアを使用し、前記SBSが、前記少なくとも2つの異なるRBSの送信を確実に分離するために、空間分割多元接続技術を利用する請求項33に記載の装置。
  37. ネットワーク計画プロセスを利用して、前記少なくとも2つのRBSと、前記少なくとも1つのSBSとの間のRBS−SBS送信の空間分離を行う請求項36に記載の装置。
  38. 少なくとも2つのRBSフレーム構造それぞれの前記アップリンク期が等しく,前記少なくとも2つのRBSのフレーム構造それぞれの前記ダウンリンク期間が等しく、かつ、前記少なくとも2つのRBSフレーム構造が時間的に整合するように、前記少なくとも2つのRBSを同期する請求項37に記載の装置。
  39. 第1のケースで、前記アップリンク期間を前記RBSとSBSとの間のダウンリンク送信期間によって少なくとも部分的にオーバーレイし、また、第2のケースで、前記ダウンリンク期間を前記RBSとSBSとの間のアップリンク送信期間によって少なくとも部分的にオーバーレイする請求項30に記載の装置。
  40. 前記フレーム構造がスーパフレームの時系列から構成され、各スーパフレームが、少なくとも1つのRBSと端末装置との間のアップリンク送信期間と、少なくとも1つのRBSと端末装置との間のダウンリンク送信期間と、少なくとも1つのRBSとSBSとの間のアップリンク送信期間、又は少なくとも1つのRBSとSBSとの間のダウンリンク送信期間のいずれかと、を有する請求項33〜37のいずれか一項に記載の装置。
  41. 前記RBSと端末装置との間のアップリンク送信期間及びダウンリンク送信期間がスーパフレームからスーパフレームへ交互に発生する請求項40に記載の装置。
  42. 前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記アップリンク送信と前記ダウンリンク送信とが少なくとも部分的に同時に発生し、少なくとも2つのキャリア周波数を使用することによって周波数領域において前記アップリンク送信と前記ダウンリンク送信とを分離する請求項30〜39のいずれか一項に記載の装置。
  43. 前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記アップリンク送信、及び、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つのSBSとの間の前記ダウンリンク送信が、少なくとも一時的に同じキャリア周波数を使用し、また、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記ダウンリンク送信、及び、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つのSBSとの間の前記アップリンク送信が少なくとも一時的に同じキャリア周波数を使用する請求項42に記載の装置。
  44. 前記少なくとも1つのSBSと少なくとも1つのSBS端末装置との間のアップリンク送信とダウンリンク送信とが前記周波数領域において少なくとも部分的に同時に発生し、少なくとも2つのキャリア周波数を使用することによって前記アップリンク送信と前記ダウンリンク送信とを分離する請求項42に記載の装置。
  45. 前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記アップリンク送信と前記ダウンリンク送信との分離を行うために使用される前記少なくとも2つのキャリア周波数の各周波数で、前記アップリンク期間と前記ダウンリンク期間とが交互に発生する請求項42に記載の装置。
  46. 少なくとも2つのRBSフレーム構造それぞれの前記アップリンク期が等しく,前記少なくとも2つのRBSのフレーム構造それぞれの前記ダウンリンク期間が等しく、かつ、前記少なくとも2つのRBSフレーム構造が時間的に整合するように、前記少なくとも2つのRBSを同期する請求項45に記載の装置。
  47. 前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つのSBSとの間、及び/又は前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つのSBS端末装置との間、及び/又は前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間、で送信を行うためにマルチ入力−マルチ出力技術を利用する請求項46に記載の装置。
  48. 前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の前記アップリンク送信と前記ダウンリンク送信との分離のために使用される前記少なくとも2つのキャリア周波数のうちの第1のキャリア周波数で前記アップリンク送信が発生し、その場合、前記少なくとも2つのキャリア周波数のうちの第2のキャリア周波数で前記ダウンリンク送信が発生する請求項42に記載の装置。
  49. 少なくとも2つのRBSフレーム構造それぞれの前記アップリンク期が等しく,前記少なくとも2つのRBSのフレーム構造それぞれの前記ダウンリンク期間が等しく、しかし前記少なくとも2つのRBSフレーム構造が時間的に整合しないように前記少なくとも2つのRBSを同期させない請求項42に記載の装置。
  50. 第1のSBSから第2のSBSへの前記少なくとも1つのRBSのハンドオーバが可能であり、また、前記少なくとも1つのRBSと、前記第1のSBSと、前記第2のSBSとの間でハンドオーバパラメータを通知する請求項30〜49のいずれか一項に記載の装置。
  51. 前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つの端末装置との間で、n基のRBS(ただしnは2以上の整数)を介して前記アップリンクデータ及びダウンリンクデータを中継する請求項30〜50のいずれか一項に記載の装置。
  52. 前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つの端末装置との間でn基のRBS(ただしnは1以上の整数)を介して一方のリンク方向のデータを中継し、また、前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つの端末装置との間でm基のRBS(ただしmは0とn−1との間の整数)を介して他方のリンク方向のデータを送信する請求項30〜51のいずれか一項に記載の装置。
  53. 前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つのSBSとの間の送信のために、前記少なくとも1つのRBSと前記少なくとも1つの端末装置との間の送信、又は前記少なくとも1つのSBSと前記少なくとも1つのSBS端末装置との間の送信に関して、異なる符号化方式及び/又は変調方式、及び/又はパケット構造を利用する請求項30〜52のいずれか一項に記載の装置。
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