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JP4555508B2 - Glow plug and method of manufacturing glow plug - Google Patents

Glow plug and method of manufacturing glow plug Download PDF

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JP4555508B2
JP4555508B2 JP2001173144A JP2001173144A JP4555508B2 JP 4555508 B2 JP4555508 B2 JP 4555508B2 JP 2001173144 A JP2001173144 A JP 2001173144A JP 2001173144 A JP2001173144 A JP 2001173144A JP 4555508 B2 JP4555508 B2 JP 4555508B2
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信行 堀田
啓之 鈴木
正也 伊藤
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディーゼルエンジン予熱用のグロープラグ及びグロープラグの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記のようなグロープラグとして、筒状の主体金具の先端部内側に、棒状のセラミックヒータの先端部を突出させる形で配置したものが広く使用されている。セラミックヒータへの通電は、主体金具の後端部に設けられた金属軸(電源に接続される)と、該金属軸及びセラミックヒータを接続する金属リード部を介して行われる。従来のグロープラグにおいてセラミックヒータと金属リード部との接続は、例えば特開平10−205753号公報あるいは特開2000−356343号公報に開示されているように、金属リード部の先端部をコイル状に形成し、ヒータ端子が露出形成されたセラミックヒータの後端部をその内側に挿入して、両者をろう付けすることにより行われてきた。また、セラミックヒータの他方の端子を、金属リングを介して主体金具に接続し、グロープラグが取り付けられるエンジンブロックを介して接地する構造も多く採用されているが、この金属リングもまた、ろう付けによりセラミックヒータに接合されている。
【0003】
しかしながら、ろう付けによる接合形態は、ろう材を挟み込む形で被接合材を組み立てる工程や、ろう材を溶融させる加熱工程など工数が多いため能率が悪い欠点がある。また、セラミックと金属リードあるいは金属リング等の金属部材の接合であるため、高価な活性ろう材を使用しなければならず、さらにろう付けのための加熱温度や雰囲気等も調整が微妙であり、前記した工数増大の問題とも相俟って製造コストの高騰につながりやすい。そこで、特開2000−356343号公報には、セラミックヒータの接地側端子への金属リングの組付けを焼き嵌めにより行なう方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように金属外筒の内部にセラミックヒータを嵌合させる場合には、工数増大、製造コスト低減等の問題は解消されるが、その接合後における嵌合力の度合がグロープラグの気密性、耐久性に影響を与えることとなる。そして、このような気密性、耐久性を更に向上させるために、強固な嵌合力にてセラミックヒータが金属外筒内部に保持することが可能な構造が望まれている。
【0005】
本発明の課題は、セラミックヒータを金属外筒内部に締まりばめ嵌合させる際に、十分な締め代を確保し、それらの接合強度を効果的に高めることができる構造を有するグロープラグと、締まりばめ嵌合をより緊束力の高い状態にて行うことが可能となるグロープラグの製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
上記のような課題を解決するために、本発明は、
棒状の形態を有するとともに自身の先端部に抵抗発熱体が埋設されたセラミックヒータと、
軸線方向前方側に該セラミックヒータの先端部を突出させる形にて周方向に取り囲み、該セラミックヒータの外周面に締まりばめ状態にて取り付けられる金属外筒と、
その金属外筒の周囲において該金属外筒と結合される形にて配置され、自身の外周面に内燃機関への取付部が形成された主体金具とを備え、
金属外筒の外周面において、周方向に鍔状に突出する凸条部が形成されており、セラミックヒータから金属外筒を取り外した分解状態において、金属外筒の内径をd1’、セラミックヒータの外径をd2’とした場合、金属外筒における軸線方向前方側のd2’−d1’の値よりも、軸線方向において凸条部が形成される凸条部区間におけるd2’−d1’の値のほうが大きく設定されることを特徴とするグロープラグを提供する。
【0007】
このように、凸条部形成することにより金属外筒の一部を厚肉化すれば、その凸条部においてセラミックヒータが強固に緊束され、嵌合力がより一層強くなる。厚肉化されているため凸条部全体の塑性変形の度合が小さく、嵌合に際し十分な締め代が確保できるため、金属外筒内でのセラミックヒータの保持力が極めて高くなり気密性及び耐久性をともに向上できる。
【0008】
また、上記のごとく凸条部を形成するようにすると製造上の利点もある。例えば、図6のように、金属外筒(第二端子リング3:後述)内にセラミックヒータ1を挿入する際に、凸条部31に治具を作用させて挿入方向の反対側から支持しつつ挿入するようにすれば、金蔵外筒(第二端子リング3)において凸条部31に関する挿入側とは反対側の部分には圧縮応力が作用せず、その圧縮応力に起因する変形(中央部における膨らみ等)を効果的に抑制できる。即ち、図13のような金属外筒203内への圧入のごとく、金属外筒203における挿入側とは反対側の端面203aを支持しつつセラミックヒータ201の圧入を行うと、金属外筒203において軸線方向に圧縮応力が作用し、金属外筒203が不均一変形する可能性がある。即ち、圧入時の荷重を全て金属外筒203が受け止めるため、金属外筒203全体に強い圧縮応力が生じ、中央部が膨らむ形で変形する。これに加えて、セラミックヒータ201の挿入に伴う負荷(例えば、圧入の際の摩擦力に起因する負荷等)がかかり、このような要因が複合的に作用することにより締め代の確保が困難となる可能性がある。しかしながら、上記のごとく外筒端部側に凸条部31を形成するようにすれば、その凸条部31に治具(支持体)を係合させて軸線方向に支持することができ、図13のように端面203aを支持せずとも金属外筒の相対移動を拘束できることとなる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
図1は、本発明のグロープラグの一例を、その内部構造とともに示すものである。また、図2は、その要部を拡大して示すものである。該グロープラグ50は、セラミックヒータ1とこれを保持するヒータ保持リング3、及びこれに結合された主体金具4を有する。セラミックヒータ1は棒状の形態を有し、自身の先端部2に抵抗発熱体11が埋設されている。また、抵抗発熱体11に通電するための第一ヒータ端子12aが自身の後端部外周面に露出形成されている。ヒータ保持リング3は筒状に形成され、セラミックヒータ1を、後端部及び先端部2をそれぞれ軸線O方向において突出させる形で自身の内側に保持する。主体金具4は、ヒータ保持リング3に同軸的に結合される筒状に形成されている。
【0010】
次に、主体金具4の外周面には、図示しないエンジンブロックにグロープラグ50を固定するための、取付部としてのねじ部5が形成され、後端部には金属軸6が取り付けられている。金属軸6は棒状の形態をなし、主体金具4の後端部内側に軸線O方向に挿入されるとともに、該軸線O方向において自身の先端面6fがセラミックヒータ1の後端面2rと対向する形で配置されている。他方、セラミックヒータ1の後端部外周面には、第一ヒータ端子12aと導通する金属製の第一端子リング14が、締り嵌め状態にて該第一ヒータ端子12aを覆うように取り付けられている。そして、金属軸6と第一ヒータ端子12aとは、一端が第一端子リング14に結合され、他端が金属軸6に結合された金属リード部17により、電気的に接続されている。金属リード部17はこの第一端子リング14に金属/金属接合により取り付けられるので、金属/セラミックのろう付け構造や、金属リード部17のセラミックヒータ1への埋め込み接合といった、工数を要する複雑な構造が排除され、安価に製造可能である。また、第一端子リング14をセラミックヒータ1に締り嵌めにより嵌合させるので、ろう付けによる従来構造のようにろう材層が介在せず、金属軸6と第一端子リング14との同軸度を確保しやすい。これにより、金属リード部17と、金属軸6あるいは第一端子リング14との接合面にずれ等を生じにくくなり、ひいては良好で高強度の接合部を形成できる。
【0011】
セラミックヒータ1の外周面には、軸線O方向において第一ヒータ端子12aよりも前方側に、抵抗発熱体11に通電するための第二ヒータ端子12bが露出形成されている。そして、該第二ヒータ端子12bを覆うとともにこれと導通する円筒状の第二端子リング3が、セラミックヒータ1の後端部を自身の後方側に突出させた状態にて、該セラミックヒータ1の外周面に締り嵌め状態にて取り付けられている。
【0012】
この構成により、セラミックヒータ1へ通電するための2つのヒータ端子12a,12bのいずれに対しても、端子リング14,3が締り嵌め状態にて取り付けられ、グロープラグの組立構造の一層の簡略化が図られている。
【0013】
次に、第二ヒータ端子12bは、軸線O方向において、第一ヒータ端子12aよりも前方側に配置され、第二端子リング3がヒータ保持リングに兼用されるとともに、該第二端子リング3に主体金具4が取り付けられている。この構成によると、第二端子リング3がヒータ保持リングに兼用されるので、部品点数が削減され、本発明のグロープラグをより安価に提供できる。
【0014】
主体金具4は、具体的には、該第二端子リング3(ヒータ保持リング)の外周面に取り付けられている。これによると、主体金具4とセラミックヒータ1との間に介挿された第二端子リング3をスペーサとすることで、該第二端子リング3よりも後方側に突出させたセラミックヒータ1の後端部外周面と、主体金具4のヒータ保持面4aよりも後方側の内周面との間に適度な隙間を形成することができる。これにより、セラミックヒータ1の後端部に第一端子リング14を配置することが一層容易となる。
【0015】
また、主体金具4と第二端子リング3との組み付け形態については、例えば両者の内外周面の隙間を充填する形でろう付けするか、あるいは主体金具4の先端側開口内縁と第二端子リング3の外周面とを全周レーザー溶接する形で固定するようにしてもよいが、本実施形態では、主体金具4も第二端子リング3(ヒータ保持リング)の外周面に締り嵌め状態にて取り付けるようにしている。これにより、グロープラグ50の組立工程を一層簡略化することができる。また、主体金具4のヒータ保持リングを第二端子リング3とする本態様では、該第二端子リング3に対する嵌合面が、第二端子リング3とセラミックヒータ1との嵌合面と重なる形となるので、セラミックヒータ1に対する第二端子リング3の緊束力に主体金具4の緊束力が重畳され、第二端子リング3とセラミックヒータ1との嵌合の気密性を一層高めることができる。
【0016】
図3のように、第二端子リング3は周方向に鍔状に突出する凸条部31が形成されて軸線方向(軸線Oの方向)における所定区間が厚肉化されている。このように厚肉化することにより、第二端子リング3の凸条部31付近における緊束力向上効果が得られる。また、この凸条部31は、第二端子リング3の軸線方向における中心よりも該軸線方向に関するいずれかの端部寄りに形成することが望ましいが、図1のように第二端子リング3においてセラミックヒータ1の発熱側(即ち前方側)と反対側の端部である後方側の端部(以下、後端部ともいう)に形成すると一層効果的である。即ち、セラミックヒータ1の発熱側近傍では、第二端子リング3の熱膨張等に起因する変形等により、緊束力が低下する可能性がある。一方、セラミックヒータ1の後方側における発熱は、前方側に比較してそれほど高くないから、熱的影響をあまり受けず、セラミックヒータ1に対する第二端子リング3の緊束力は維持され易い。これに加えて、厚肉化された凸条部31により一層の緊束力が付与されるため、仮に発熱側において熱影響を受けて緊束力が低下したとしても後方側の端部においては極めて強力な緊束力が維持され続けることとなる。
【0017】
また、第二端子リング3は、凸条部31において主体金具と導通する構成とすることができる。具体的には、凸条部31の後方側端面32又は頂部外周面33のいずれかの面を主体金具4に当接させてその当接部を導通部とすることができる。なお、図2、図9(a)(なお、図9(a)は図2の要部を拡大して示すものである)では後方側端面32を主体金具4の端部に当接させており、図9(b)では頂部外周面33を主体金具4の内面に当接させている。このように当接させつつ、図9(a)の要部拡大図のように、凸条部31と主体金具4をろう付、溶接等により結合させてその当接部にまたがる結合部を形成し、その結合部において第二端子リング3と主体金具4を導通させる構成とすることができる。なお、凸条部31における後方側端面32は、軸線Oと直交又は略直交する平面部として形成され、他方、前端面35は軸線方向後方側となるにつれて径大となるテーパ状に形成されている。
【0018】
図9(a)の例では、軸線O方向における主体金具4の前方側端面4cが、凸条部31の後方側端面32と当接するようになっているが、このように当接させる構成とすれば、上記のごとくセラミックヒータ1と第二端子リング3を導通させ易い構成となり、かつ、セラミックヒータ1の第二端子リング3への挿入時における位置決めも行い易くなる。
【0019】
また、凸条部31の後方側端面32と主体金具4の前方側端面4cとが互いに当接してなる当接部40は環状形態をなしており、その環状形態をなす当接部40の外周部を図9のように周方向に溶接することによりその外周部に溶接部41を形成し、凸条部31と主体金具4とを結合することができる。このように溶接することにより、第二端子リング3と主体金具4が強固に結合し、機関取り付け時等において一方に大きなトルクが作用しても互いの空回りを防止できる。また、後方側端面32と前方側端面4cを当接させることにより、その当接部40の外周部が軸線Oに関する半径方向外側に露出することとなるため、外部よりレーザ溶接等の溶接工程が行い易くなる。
【0020】
また、図9(b)のような構成としても良い。図9(b)では凸条部31における軸線Oに関する半径方向端面をなす頂部外周面33を周方向に取り囲む形で主体金具4が配置される。即ち、主体金具4の内周面4dが頂部外周面33と圧接しており、さらに、主体金具4の前方側端面4cが、凸条部31の前端面35よりさらに前方側に突出するようになっている。このように構成すると、内燃機関に取り付けた際に、その座面に前方側端面4cが直接当接することとなるため、座面との間に生じる摩擦力がほぼ直接主体金具4のみに作用し、第二端子リング3にはほとんど作用しないため、プラグ取り付け時に高トルクが生じても第二端子リング3と主体金具4の嵌合は強固に維持され、トルクに強い構造となる。
【0021】
なお、図10のように、第二端子リング3の後端部に形成された拡径部3aの内側に主体金具4の前端部を嵌合させ、その嵌合部分を締り嵌め嵌合あるいは溶接等により結合するようにしてもよい。この場合は、拡径部3aが外筒側係合部として機能し、後述する圧入工程の際には、拡径部3aにおける前方側端面3bを支持部材により軸線方向に支持しつつセラミックヒータ1を圧入することとなる。
【0022】
セラミックヒータ1への各端子リング14,3の組み付けは、例えば図5に示すように、個々の端子リング14あるいは3をセラミックヒータ1に対し、端部から軸線方向に挿入しつつ圧入する方法で組み付けることができる。なお、圧入に代えて焼き嵌めを用いてもよい。このうち、第一端子リング14については、第一ヒータ端子12aとの導通が確保できる程度の緊束力が得られればよい。他方、第二端子リング3については、第二ヒータ端子12bとの導通確保に加え、嵌合面における気密性を確保する必要があることから、第一端子リング14よりは強い緊束力が求められる。いずれも、室温ではもちろん、各部に熱膨張が生ずるセラミックヒータ1の温度上昇時においても、必要十分な緊束力が確保されていることが重要である。一般に、セラミックと金属を比較した場合、インバーなどの特殊な合金を除けば、金属のほうが線膨張係数が高く、端子リング14,3は昇温時には緊束力が緩みやすくなる傾向にある。
【0023】
この場合、リングの材質や肉厚によっても昇温時に確保される緊束力のレベルは異なるが、図7に示すように、セラミックヒータ1から第一端子リング14あるいは第二端子リング3を取り外した分解状態において、第一端子リング14の内径をd1、同じく該分解状態における第一ヒータ端子12aの形成位置でのセラミックヒータ1の外径をd2として、d2−d1(以下、第一端子リング14の分解後締め代という:本明細書では、室温状態での値を意味する)が、8μm以上であって、第一端子リング14の取付位置におけるセラミックヒータ1の外径の2%以下に調整されていることが望ましい。また、セラミックヒータ1から第二端子リング3を取り外した分解状態において、第二端子リング3の内径をd1’、同じくセラミックヒータ1の外径をd2’として、d2’−d1’(以下、第二端子リング3の分解後締め代という:本明細書では、室温状態での値を意味する)も同様に、8μm以上であって、第二端子リング3の取付位置におけるセラミックヒータ1の外径の2%以下の範囲に調整されていることが望ましい。
【0024】
上記分解後締め代は、セラミックヒータ1から取り外したときのリング14,3の弾性復帰量、つまり、リング14,3によるセラミックヒータ1への弾性緊束力を反映したパラメータと見ることができる。該分解後締め代が8μm未満では、前記温度範囲にリング3あるいは4が昇温したとき、必要な緊束力が確保できなくなる。例えば、第一端子リング14においては第一ヒータ端子12aとの接触抵抗の増大が、第二端子リング3においては第一ヒータ端子12bとの接触抵抗の増大が、具体的な不具合として発生することにつながる。他方、分解後締め代が、第一端子リング14あるいは第二端子リング3の取付位置におけるセラミックヒータ1の外径の2%(例えば、該外径が3.5mmの場合、70μm)を超えるとセラミックヒータ1に過剰な緊束力が作用し、割れやクラック等の発生につながる場合がある。なお、リング3,14の肉厚が小さい場合は、リング自体の塑性変形量が増加するため、分解後締め代を上記上限値以上に設定することが本質的に不可能な場合がある。なお、上記分解後締め代d2−d1あるいはd2’−d1’は、より望ましくは15〜40μmの範囲に調整するのがよい。また、同じ分解後締め代の値であっても、弾性緊束力の値を高める観点においてはリングの肉厚が大きい方がより有利である。
【0025】
また、第二端子リング3における、軸線方向前方側(例えば、軸線方向前端縁3c位置、又はその近傍)における分解後締め代の値d2’−d1’よりも、凸条部区間131における分解後締め代の値d2’−d1’の値のほうが大きく設定されている。本発明では図13の方法のように軸線方向中央部における圧縮応力に起因する変形等が生じないため、第二端子リング3における軸線方向中央部(例えば、第二端子リング3における軸線方向中心位置)の分解後締め代の値d2’−d1’よりも、凸条部区間131における分解後締め代の値d2’−d1’のほうが大きく設定されることとなる。なお、この分解後締め代の値d2’−d1’が、軸線方向において前方側から凸条部31に近づくにつれ漸増するように設定してもよい。
【0026】
図2に戻り、第一端子リング14及び第二端子リング3の材質としては、高温強度と材料コストとのバランスを考慮して、一定以上の硬さ及び耐熱性を有したFe系合金を使用することが望ましい。特に、分解後締め代を高めて弾性緊束力を十分に確保するためには、ビッカース硬さ(JIS:Z2244(1998)に規定の方法により荷重10Nにて測定した値)Hvが170以上(望ましくは350以上)のFe系合金の使用が推奨される。このようなFe系合金として、SUS630あるいはSUS631等の析出硬化系ステンレス鋼を好適に使用できる。例えばSUS630は、JISG4303(1988)に規定されたH900、H1025、H1075あるいはH1105のいずれかの熱処理により時効析出硬化させることができ、特にH900処理を行ったものはHv350以上を確保できる。他方、SUS631は同規格のTH1050あるいはRH950の熱処理により時効析出硬化させることができ、いずれもHv350以上を確保できる。また、硬さの点では若干劣るが、SUS430等のフェライト系ステンレス鋼を使用することもできる。
【0027】
なお、より高い耐熱性を確保し、また、高温での緊束力低下をさらに抑制することが要求される場合には、鉄基超耐熱合金(例えばインコロイ909(インコ社の商品名))の時効硬化品、Ni基超耐熱合金(例えばワスパロイ(ユナイテッド テクノロジー社の商品名))の時効硬化品、あるいは非時効硬化型のNi基耐熱合金(インコネル625(インコ社の商品名))の加工硬化品等を使用することも可能である。ただし、これらの材質は高価であり、グロープラグの通常の使用環境であって、第一端子リング14の到達温度が50〜200℃程度、第二端子リング3の到達温度が500〜700℃である場合は、前記した析出硬化型ステンレス鋼など、Ni、Cr、Cu、NbあるいはAlなど、マトリックス固溶強化あるいは析出物形成のために添加する合金元素の合計含有量が、50質量%以下の範囲に制限されたFe系合金にて構成することが望ましい。ただし、これらの合計含有量は、高温強度あるいは耐食性確保の観点から、20質量%以上は添加されていることが望ましい。
【0028】
次に、セラミックヒータ1は、絶縁性セラミックからなるセラミック基体13中に抵抗発熱体11が埋設された棒状のセラミックヒータ素子として構成されている。本実施形態においては、セラミックヒータ1は、絶縁性セラミックからなるセラミック基体13中に導電性セラミックからなるセラミック抵抗体10が埋設されたものとして構成されている。セラミック抵抗体10は、セラミックヒータ1の先端部に配置される第一導電性セラミックからなり、抵抗発熱体として機能する第一抵抗体部分11と、各々該第一抵抗体部分11の後方側において、セラミックヒータ1の軸線O方向に延伸する形で配置され、先端部が第一抵抗体部分11の通電方向における両端部にそれぞれ接合されるとともに、第一導電性セラミックよりも抵抗率が低い第二導電性セラミックからなる1対の第二抵抗体部分12,12とを有する。そして、セラミック抵抗体10の1対の第二抵抗体部分12,12には、それぞれ軸線O方向における互いに異なる位置に分岐部が形成され、それら分岐部の、セラミックヒータ1の表面への露出部が、それぞれ第一ヒータ端子12a及び第二ヒータ端子12bを形成してなる。
【0029】
なお、抵抗発熱体11への通電は、例えば図8に示すように、セラミック基体13中に埋設されるW等の高融点金属線材からなる埋設リード線18,19を介して行なうこともできる。この場合、第一ヒータ端子は埋設リード線18の、また第二ヒータ端子は埋設リード線19の、各露出部18a及び19aとして形成される。
【0030】
次に、セラミック基体13を構成する絶縁性セラミックとして、本実施形態では窒化珪素質セラミックが採用されている。窒化珪素質セラミックの組織は、窒化珪素(Si)を主成分とする主相粒子が、後述の焼結助剤成分等に由来した粒界相により結合された形態のものである。なお、主相は、SiあるいはNの一部が、AlあるいはOで置換されたもの、さらには、相中にLi、Ca、Mg、Y等の金属原子が固溶したものであってもよい。
【0031】
窒化珪素質セラミックには、周期律表の3A、4A、5A、3B(例えばAl)及び4B(例えばSi)の各族の元素群及びMgから選ばれる少なくとも1種を前記のカチオン元素として、焼結体全体における含有量にて、酸化物換算で1〜10質量%含有させることができる。これら成分は主に酸化物の形で添加され、焼結体中においては、主に酸化物あるいはシリケートなどの複合酸化物の形態にて含有される。焼結助剤成分が1質量%未満では緻密な焼結体が得にくくなり、10質量%を超えると強度や靭性あるいは耐熱性の不足を招く。焼結助剤成分の含有量は、望ましくは2〜8質量%とするのがよい。焼結助剤成分として希土類成分を使用する場合、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luを用いることができる。これらのうちでもTb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybは、粒界相の結晶化を促進し、高温強度を向上させる効果があるので好適に使用できる。
【0032】
次に、セラミック抵抗体10を構成する第一抵抗体部分11及び第二抵抗体部分12,12は、前記した通り電気抵抗率の異なる導電性セラミックにて構成されている。両導電性セラミックの電気抵抗率を互いに異なるものとする方法は特に限定されず、例えば、
▲1▼同種の導電性セラミック相を用いつつ、その含有量を互いに異ならせる方法;
▲2▼電気抵抗率の異なる異種の導電性セラミック相を採用する方法;
▲3▼▲1▼と▲2▼の組合せによる方法;
等、種々例示できるが、本実施形態では▲1▼の方法を採用している。
【0033】
導電性セラミック相としては、例えば、炭化タングステン(WC)、二珪化モリブデン(MoSi)及び二珪化タングステン(WSi)等、周知のものを採用できる。本実施形態ではWCを採用している。なお、セラミック基体13との線膨張係数差を縮小して耐熱衝撃性を高めるために、セラミック基体13の主成分となる絶縁性セラミック相、ここでは窒化珪素質セラミック相を配合することができる。従って、絶縁性セラミック相と導電性セラミック相との含有比率を変化させることにより、抵抗体部分を構成する導電性セラミックの電気抵抗率を所望の値に調整することができる。
【0034】
具体的には、抵抗発熱部をなす第一抵抗体部分11の材質である第一導電性セラミックは、導電性セラミック相の含有率を10〜25体積%、残部を絶縁性セラミック相とするのがよい。導電性セラミック相の含有率が25体積%を超えると、導電率が高くなりすぎて十分な発熱量が期待できなくなり、10体積%未満になると逆に導電率が低くなりすぎ、同様に発熱量が十分に確保できなくなる。
【0035】
他方、第二抵抗体部分12,12は、その第一抵抗体部分11に対する導通経路となるものであり、その材質である第二導電性セラミックは導電性セラミック相の含有率を15〜30体積%、残部を絶縁性セラミック相とするのがよい。導電性セラミック相の含有率が30体積%を超えると焼成による緻密化が困難となり、強度不足を招きやすくなるほか、エンジン予熱のために通常使用される温度域に到達しても電気抵抗率の上昇が不十分となり、電流密度を安定化させるための自己飽和機能が実現できなくなる場合がある。他方、15体積%未満では第二抵抗体部分12,12での発熱が大きくなりすぎて、第一抵抗体部分11の発熱効率が悪化することにつながる。本実施形態では、第一導電性セラミック中のWCの含有率を16体積%(55質量%)、第二導電性セラミック中のWCの含有率を20体積%(70質量%)としている(残部いずれも窒化珪素質セラミック(焼結助剤含む)。
【0036】
本実施形態においてセラミック抵抗体10は、第一抵抗体部分11がU字形状をなし、そのU字底部がセラミックヒータ1の先端側に位置するように配置され、第二抵抗体部分12,12は、該U字形状の第一抵抗体部分11の両端部からそれぞれ軸線O方向に沿って後方に延伸する、互いに略平行な棒状部とされている。
【0037】
セラミック抵抗体10において第一抵抗体部分11は、動作時に最も高温となるべき先端部11aに対して電流を集中するために、該先端部11aを両端部11b、11bよりも細径としている。そして、第二抵抗体部分12,12との接合面15は、その先端部11aよりも径大となった両端部11b、11bに形成されている。
【0038】
なお、図8のように、埋設リード線18,19をセラミック中に配置する構造では、高温下でヒータ駆動用の電圧を印加したときに、埋設リード線18,19を構成する金属原子が、その電界勾配による電気化学的な駆動力を受けてセラミック側に強制拡散する、いわゆるエレクトロマイグレーション効果によって消耗し、断線等を生じやすくなる場合がある。しかし、図2の構成では埋設リード線が廃止されていることから、上記エレクトロマイグレーション効果の影響を本質的に受けにくい利点がある。
【0039】
次に、図1に示すように、主体金具4の後端部内側には、前述の通り、セラミックヒータ1に電力を供給するための金属軸6が主体金具4と絶縁状態にて配置されている。本実施形態では、金属軸6の後端側外周面と主体金具4の内周面との間にセラミックリング51を配置し、その後方側にガラス充填層52を形成して固定する形としている。なお、セラミックリング51の外周面には、径大部の形でリング側係合部51aが形成され、主体金具4の内周面後端寄りに、周方向段部の形で形成された金具側係合部4eに係合することで、軸線方向前方側への抜け止めがなされている。また、金属軸6のガラス充填層52と接触する外周面部分には、ローレット加工等による凹凸が施されている(図では網掛けを描いた領域)。さらに、金属軸6の後端部は主体金具4の後方に延出し、その延出部に絶縁ブッシュ8を介して端子金具7がはめ込まれている。該端子金具7は、周方向の加締め部9により、金属軸6の外周面に対して導通状態で固定されている。
【0040】
グロープラグ50は、主体金具4の取付部5において、セラミックヒータ1の先端部2が燃焼室内に位置するようにディーゼルエンジンに取り付けられる。そして、端子金具7を電源に接続することで、金属軸6→金属リード17→第一端子リング14→セラミックヒータ1→第二端子リング3→主体金具4→(エンジンブロックを介して接地)の順序で電流が流れ、セラミックヒータ1の先端部2が発熱して、燃焼室内の予熱を行なうことができる。
【0041】
以下、グロープラグ50の製造方法について説明する。
まず、図4に示すように、セラミック抵抗体10となるべき抵抗体粉末成形部54を、射出成形により作成する。また、セラミック基体13を形成するための原料粉末を予め金型プレス成形することにより、上下別体に形成された基体成形体としての分割予備成形体36,37を用意しておく。これら分割予備成形体36,37には、上記抵抗体粉末成形部54に対応した形状の凹部37a(分割予備成形体36側の凹部は図面に表れていない)をその合わせ面に形成しておき、ここに抵抗体粉末成形部54を収容して分割予備成形体36,37を上記合わせ面において嵌め合わせ、さらにプレス・圧縮することにより、図4(b)に示すように、これらが一体化された複合成形体39を作る。
【0042】
こうして得られた複合成形体39を脱バインダ処理後、ホットプレス等により1700℃以上、例えば約1800℃前後で焼成することにより、焼成体とし、さらに外周面を円筒状に研磨にすればセラミックヒータ1が得られる。そして、図5に示すように、該セラミックヒータ1に第一端子リング14及び第二端子リング3を例えば圧入により締り嵌め嵌合させ、さらに金属リード部17及び主体金具4などの必要な部品を組み付ければ、図1に示すグロープラグ50が完成する。
【0043】
なお、圧入による締まりばめ嵌合は以下のように行う。
図6に示すように、金属外筒(即ち、第二端子リング3)の外周面に形成された外筒側係合部としての凸条部31と、該第二端子リング3を支持する支持体101に形成された支持面101aを含む支持体側係合部(支持体101の端部が支持体側係合部としての役割を果たす)を互いに係合させることにより、セラミックヒータ1の圧入時における第二端子リング3及び支持体101の互いの相対移動を拘束する。そして、その拘束状態において、軸線方向におけるセラミックヒータ1が第二端子リング3の内部に圧入される方向(圧入方向)に、セラミックヒータ1及び支持体101を相対的に移動させる(具体的には、支持体101を固定しつつセラミックヒータ1を挿入する)ことによりセラミックヒータ1を第二端子リング3の内部に圧入する。
【0044】
本実施例においては、第二端子リング3の外周面において周方向に鍔状に突出する凸条部31が外筒側係合部として機能しており、支持体側係合部たる支持体101の端部に形成される支持面101aは、凸条部31の軸線方向後方側への相対移動(支持体101に対する相対移動)を阻止するように、凸条部31を圧入方向とは逆向きに支持することとなる。具体的には、セラミックヒータ1の圧入時において、軸線方向における凸条部31の前方側端面34を、支持体側係合部に形成された軸線方向後方側の支持面に101aにて支持することにより、第二端子リング3及び支持体101の互いの相対移動を拘束する。第二端子リング3は軸線方向後方側において支持されることとなるため、図6(b)のように挿入が進んだ段階においては、凸条部31の前方側においてセラミックヒータ1の外周面と第二端子リング3の内周面との間に生じる摩擦力に起因して第二端子リング3の内部に軸線方向の引張応力が作用することとなる。従って、図13のような軸線方向中心部における圧縮応力に起因した膨らみ等の変形が生じず、十分な締め代が効果的に確保される圧入となる。
【0045】
なお、図1等においては、外筒側係合部(即ち凸条部31)が最終製品たるグロープラグ50に残存する構成について示しているが、圧入工程後において、外筒側係合部を除去する係合部除去工程を行うようにしてもよい。具体的には、図5のようにセラミックヒータ1と第二端子リング3がしまりばめ嵌合した状態において、凸条部31を研削、研磨等の除去加工により除去する凸条部除去工程を行うことができる。この凸条部除去工程により、第二端子リング3の外周面を突起の無い平滑な円筒面とすれば、例えば凸条部の残存が形状的に問題となる場合において有用である。
【0046】
【実施例】
以下、本発明の効果を確認するために行なった実験結果について説明する。
まず、図1に示す形態のセラミックヒータ1を、上記説明した方法により作製した。ただし、セラミックヒータ1の外径は3.5mmとした。また、(SUS430)を用いて図12(a)ないし(c)のような第二端子リング3を作製した。なお、図12(a)及び(b)は凸条部31を設けて図6のごとく圧入する形態のものを示しており、図12(c)は、凸条部を設けずに図13に示すような圧入を行う例について示している。なお、これら第二端子リングはいずれも全長Lを20mmとした。また、図12(a)及び(b)の第二端子リング3においては、支持面101aの後方縁よりさらに後方側の区間の長さLを5.0mmとした。また、凸条部31における外径Dを8.2mm、第二端子リングの外径D(図12(a)及び(b)では凸条部区間以外の部分の外径)を5.2mmとした。なお、図12(c)の第二端子リング3は、軸線方向全区間にわたって外径が一定(D=5.2mm)であるものを用いている。なお、これら全ての第二端子リング3の圧入前(嵌合前)の内径を3.45mmとし、圧入前におけるセラミックヒータ外径と第二端子リング内径の差(初期締め代)は全て50μmに統一した。
【0047】
そして、図12(a)、(b)のものについては上記の第二端子リング3を、セラミックヒータ1の所定位置に図6に示す方法を用いて圧入により組み付けた。なお、圧入時においては、全てのものについて各リングの内面に潤滑剤(パスキンM30(商品名:共栄社化学(株))を適量塗布し、圧入後に300℃にて該潤滑剤の分解処理を行なっている。
【0048】
また、図12(a)は、組立てた後に凸条部31を残存させた構成とし、図12(b)では組立て後において凸条部31を除去工程により除去する構成とした。一方、図12(c)では、図13に示す方法を用い、治具103において第二端子リング3の前端縁3cを支持しつつ第二端子リング3とセラミックヒータ1を組み付けた。なお、ここでは、図12(a)の方法によるものを実施例1、図12(b)の方法によるものを実施例2、図12(c)の方法によるものを比較例としている。
【0049】
そして、図12(a)ないし(c)の方法を用いてそれぞれ圧入した後、前記した分解後締め代を軸線方向において所定間隔(1mm)ごとに測定した。図11は、第二端子リング3の軸方向位置(横軸)と分解後締め代(縦軸)との関係を示すものである、なお、ここに示す軸方向位置は、軸線方向における前端縁3cからの距離X(図13の場合においては前端縁203aからの距離X)を示すものである。
【0050】
図11に示すように、図6の方法(即ち、本発明に係る引張応力が主として生じる方法)による圧入を用いた図12(a)及び(b)の場合には、軸線方向の全区間において圧縮による方法よりも締め代が大きく確保されており、特に図12(a)のように凸条部を残存させる構成においては、凸条部近傍においては極めて強力な緊束力が作用することが確認された。一方、図12(c)のように前端縁203aを支持しつつ圧入した場合には、全体的に締め代が確保されておらず、特に軸線方向両端部はほとんど締め代が確保されなかった。
【0051】
また、比較例、実施例1、及び実施例2において、JIS−D5103に規定された気密漏洩試験を行った。試験条件は4MPaの圧力にて15秒行った。そして、漏洩量が0.25cc以上のものを×、0.25cc未満の漏洩量のものを△、漏洩が検出されなかったものを○として判定した。なお、各例ごとに試験温度をそれぞれ4段階設定して行い、比較例については20℃〜260℃(比較例1−1〜1−4の4段階)、実施例1については、20℃〜750℃(実施例1−1〜1−4の4段階)、実施例2については20℃〜610℃(実施例2−1〜2−4の4段階)の範囲にてそれぞれ行った。また、その温度範囲にて、圧入後の第一端子リング14及び第二端子リング3間の直列抵抗を測定し、予め測定済みのセラミックヒータ1の固有抵抗を減ずることによりリングとヒータ端子との接触抵抗の値を求めた。接触抵抗値が10mΩ未満のものを○、10mΩ以上50mΩ未満のものを△、50mΩ以上のものを×として判定した。それら実験結果について表1に示す。
【0052】
【表1】

Figure 0004555508
【0053】
凸条部を残存させる構成である実施例1(実施例1−1〜1−4)では、図11の実験結果に示すように、分解後締め代d2’−d1’の最大値が26μm(即ち、比較例の最大値(9μm)の約3倍)まで改善されることが確認され、さらに、表1の性能試験結果に示されるように、この構成のものは750℃以上においても気密性、導通性が良好に維持されることが確認された。一方、比較例(比較例1−1〜1−4)においては、分解後締め代の最大値は9μmであり、耐熱性については、250℃を超えると性能を維持することが困難となる可能性が高くなることが確認された。
【0054】
また、組立て後において凸条部を削除する構成である実施例2(実施例2−1〜2−4)では、最終製品の外面形状が比較例とほぼ同様とされるにもかかわらず、分解後締め代が比較例より大きく確保されることが判明した。図11の結果によれば、分解後締め代の最大値は18μmとなり、比較例の約2倍の締め代が確保されることが確認された。また、性能試験においても気密性、導通性ともに比較例より良好な結果が得られることが明らかとなり、595℃までは性能的に問題が無いことが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のグロープラグの一実施例を示す縦断面図。
【図2】図1の要部を示す縦断面図。
【図3】第二端子リング(金属外筒)の半断面図。
【図4】図1のグロープラグの製造工程の説明図。
【図5】図2に続く説明図。
【図6】圧入工程について説明する説明図。
【図7】分解後締め代の算出に使用する部位を説明する図。
【図8】図1のグロープラグの変形例を示す要部縦断面図。
【図9】金属外筒と主体金具の結合形態の例をいくつか示す図。
【図10】図9とは異なる結合形態の例を示す図。
【図11】実施例の実験結果を示す第一のグラフ。
【図12】実施例における組立て方法、寸法設定について示す図。
【図13】凸条部を設けない場合の圧入方法を説明する図。
【符号の説明】
1 セラミックヒータ
2 先端部
3 第二端子リング (金属外筒)
4 主体金具
4c 前方側端面
4d 内周面
10 セラミック抵抗体
11 抵抗発熱体
31 凸条部
32 後方側端面
50 グロープラグ
131 凸条部区間[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a glow plug for preheating a diesel engine and a method for manufacturing the glow plug.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, glow plugs such as those described above are widely used in which the tip portion of a rod-shaped ceramic heater protrudes inside the tip portion of a cylindrical metal shell. Energization of the ceramic heater is performed through a metal shaft (connected to a power source) provided at the rear end portion of the metallic shell and a metal lead portion connecting the metal shaft and the ceramic heater. In the conventional glow plug, the connection between the ceramic heater and the metal lead portion is made, for example, as disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-205753 or Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-356343 in which the tip of the metal lead portion is coiled. It has been carried out by inserting the rear end portion of the ceramic heater having the heater terminal exposed and inserting it inside, and brazing the two. In addition, a structure is often adopted in which the other terminal of the ceramic heater is connected to the metal shell via a metal ring and grounded via an engine block to which a glow plug is attached. This metal ring is also brazed. Is joined to the ceramic heater.
[0003]
However, the joining form by brazing has a drawback that the efficiency is poor due to a large number of man-hours such as a process for assembling the materials to be joined by sandwiching the brazing material and a heating process for melting the brazing material. In addition, since it is the joining of ceramic and metal members such as metal leads or metal rings, it is necessary to use an expensive active brazing material, and the heating temperature and atmosphere for brazing are also finely adjusted, Combined with the problem of increasing man-hours as described above, the manufacturing cost is likely to increase. Therefore, Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-356343 discloses a method of assembling a metal ring to a ground side terminal of a ceramic heater by shrink fitting.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, when the ceramic heater is fitted inside the metal outer cylinder as described above, problems such as an increase in man-hours and a reduction in manufacturing cost are solved, but the degree of fitting force after the joining is the airtightness of the glow plug. It will affect the performance and durability. In order to further improve such airtightness and durability, a structure is desired in which the ceramic heater can be held inside the metal outer cylinder with a strong fitting force.
[0005]
An object of the present invention is to provide a glow plug having a structure capable of securing a sufficient tightening margin and effectively increasing the bonding strength when a ceramic heater is fitted into a metal outer cylinder by fitting. It is an object of the present invention to provide a method for manufacturing a glow plug that can perform an interference fit fitting with a higher tightness.
[0006]
[Means for solving the problems and actions / effects]
In order to solve the above problems, the present invention provides:
A ceramic heater having a rod-like form and having a resistance heating element embedded in its tip,
A metal outer cylinder that is surrounded in the circumferential direction by projecting the tip of the ceramic heater forward in the axial direction, and is attached to the outer peripheral surface of the ceramic heater in an interference-fitted state;
The metal outer cylinder is disposed around the metal outer cylinder so as to be combined with the metal outer cylinder, and includes a metal shell in which an outer peripheral surface of the metal outer cylinder is formed with an attachment portion to the internal combustion engine,
On the outer peripheral surface of the metal outer cylinder, a ridge that protrudes like a bowl in the circumferential direction is formed. In the disassembled state where the metal outer cylinder is removed from the ceramic heater, when the inner diameter of the metal outer cylinder is d1 ′ and the outer diameter of the ceramic heater is d2 ′, d2′−d1 ′ on the front side in the axial direction of the metal outer cylinder. The value of d2′−d1 ′ in the ridge section where the ridge is formed in the axial direction is set larger than the value of A glow plug is provided.
[0007]
Thus, if a part of a metal outer cylinder is thickened by forming a protruding item | line part, a ceramic heater will be tightly bound in the protruding item part, and fitting force will become still stronger. Since the thickness of the projection is small, the degree of plastic deformation of the entire ridge is small, and a sufficient tightening allowance can be secured when fitting, so the holding power of the ceramic heater in the metal outer cylinder becomes extremely high, and airtightness and durability Both can be improved.
[0008]
Further, if the ridges are formed as described above, there is a manufacturing advantage. For example, as shown in FIG. 6, when the ceramic heater 1 is inserted into a metal outer cylinder (second terminal ring 3, which will be described later), a jig is applied to the protrusion 31 to support it from the opposite side of the insertion direction. If inserted, the compressive stress does not act on the portion of the gold outer cylinder (second terminal ring 3) on the side opposite to the insertion side with respect to the protruding portion 31, and the deformation (center) is caused by the compressive stress. Bulge in the portion) can be effectively suppressed. That is, when the ceramic heater 201 is press-fitted while supporting the end surface 203a opposite to the insertion side of the metal outer cylinder 203 as in the case of press-fitting into the metal outer cylinder 203 as shown in FIG. There is a possibility that compressive stress acts in the axial direction and the metal outer cylinder 203 is deformed non-uniformly. That is, since the metal outer cylinder 203 receives all the load at the time of press-fitting, a strong compressive stress is generated in the entire metal outer cylinder 203, and the central portion is deformed so as to swell. In addition to this, a load accompanying insertion of the ceramic heater 201 (for example, a load caused by a frictional force during press-fitting) is applied, and it is difficult to secure a tightening allowance due to such factors acting in combination. There is a possibility. However, if the protrusion 31 is formed on the outer cylinder end side as described above, a jig (support) can be engaged with the protrusion 31 and supported in the axial direction. As shown in FIG. 13, the relative movement of the metal outer cylinder can be restricted without supporting the end face 203a.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 shows an example of the glow plug of the present invention together with its internal structure. FIG. 2 is an enlarged view of the main part. The glow plug 50 includes a ceramic heater 1, a heater holding ring 3 that holds the ceramic heater 1, and a metal shell 4 that is coupled thereto. The ceramic heater 1 has a rod-like form, and a resistance heating element 11 is embedded in the front end portion 2 thereof. Moreover, the 1st heater terminal 12a for supplying with electricity to the resistance heating element 11 is exposedly formed by the own rear end part outer peripheral surface. The heater holding ring 3 is formed in a cylindrical shape, and holds the ceramic heater 1 inside itself in such a manner that the rear end portion and the front end portion 2 protrude in the direction of the axis O. The metal shell 4 is formed in a cylindrical shape that is coaxially coupled to the heater holding ring 3.
[0010]
Next, the outer peripheral surface of the metal shell 4 is formed with a screw portion 5 as an attachment portion for fixing the glow plug 50 to an engine block (not shown), and a metal shaft 6 is attached to the rear end portion. . The metal shaft 6 has a rod shape and is inserted in the direction of the axis O inside the rear end of the metal shell 4, and its front end surface 6 f faces the rear end surface 2 r of the ceramic heater 1 in the direction of the axis O. Is arranged in. On the other hand, a metal first terminal ring 14 electrically connected to the first heater terminal 12a is attached to the outer peripheral surface of the rear end portion of the ceramic heater 1 so as to cover the first heater terminal 12a in an interference fit state. Yes. The metal shaft 6 and the first heater terminal 12 a are electrically connected by a metal lead portion 17 having one end coupled to the first terminal ring 14 and the other end coupled to the metal shaft 6. Since the metal lead portion 17 is attached to the first terminal ring 14 by metal / metal bonding, a complicated structure requiring man-hours, such as a metal / ceramic brazing structure or an embedded bonding of the metal lead portion 17 to the ceramic heater 1. Can be manufactured at low cost. Further, since the first terminal ring 14 is fitted to the ceramic heater 1 by interference fitting, no brazing material layer is interposed as in the conventional structure by brazing, and the coaxiality between the metal shaft 6 and the first terminal ring 14 is increased. Easy to secure. Thereby, it becomes difficult to produce a shift | offset | difference etc. in the joining surface of the metal lead part 17, and the metal shaft 6 or the 1st terminal ring 14, and a favorable and high intensity | strength joining part can be formed by extension.
[0011]
On the outer peripheral surface of the ceramic heater 1, a second heater terminal 12b for energizing the resistance heating element 11 is exposed and formed in front of the first heater terminal 12a in the axis O direction. The cylindrical second terminal ring 3 that covers the second heater terminal 12b and is electrically connected to the second heater terminal 12b projects the rear end of the ceramic heater 1 toward the rear side of the ceramic heater 1. It is attached to the outer peripheral surface with an interference fit.
[0012]
With this configuration, the terminal rings 14 and 3 are attached to both of the two heater terminals 12a and 12b for energizing the ceramic heater 1 in an interference fit state, and the assembly structure of the glow plug is further simplified. Is planned.
[0013]
Next, the second heater terminal 12b is disposed in front of the first heater terminal 12a in the direction of the axis O, and the second terminal ring 3 is also used as a heater holding ring. A metal shell 4 is attached. According to this configuration, since the second terminal ring 3 is also used as the heater holding ring, the number of parts is reduced, and the glow plug of the present invention can be provided at a lower cost.
[0014]
Specifically, the metal shell 4 is attached to the outer peripheral surface of the second terminal ring 3 (heater holding ring). According to this, the second terminal ring 3 inserted between the metal shell 4 and the ceramic heater 1 is used as a spacer so that the rear of the ceramic heater 1 protruded rearward from the second terminal ring 3. An appropriate gap can be formed between the outer peripheral surface of the end portion and the inner peripheral surface on the rear side of the heater holding surface 4a of the metal shell 4. This makes it easier to dispose the first terminal ring 14 at the rear end of the ceramic heater 1.
[0015]
As for the manner in which the metal shell 4 and the second terminal ring 3 are assembled, for example, the metal shell 4 is brazed so as to fill a gap between the inner and outer peripheral surfaces thereof, or the inner edge of the metal shell 4 and the second terminal ring In this embodiment, the metal shell 4 is also tightly fitted to the outer peripheral surface of the second terminal ring 3 (heater holding ring). I try to install it. Thereby, the assembly process of the glow plug 50 can be further simplified. Further, in this aspect in which the heater holding ring of the metal shell 4 is the second terminal ring 3, the fitting surface with respect to the second terminal ring 3 overlaps with the fitting surface between the second terminal ring 3 and the ceramic heater 1. Therefore, the tightness of the metal shell 4 is superimposed on the tightness of the second terminal ring 3 with respect to the ceramic heater 1 to further enhance the airtightness of the fitting between the second terminal ring 3 and the ceramic heater 1. it can.
[0016]
As shown in FIG. 3, the second terminal ring 3 is formed with a protrusion 31 protruding in a circumferential shape in a bowl shape, and a predetermined section in the axial direction (direction of the axis O) is thickened. By increasing the thickness in this manner, an effect of improving the binding force in the vicinity of the protruding strip portion 31 of the second terminal ring 3 can be obtained. In addition, it is desirable that the ridge 31 is formed closer to any end in the axial direction than the center in the axial direction of the second terminal ring 3, but in the second terminal ring 3 as shown in FIG. It is more effective if it is formed at the rear end (hereinafter also referred to as the rear end) which is the end opposite to the heat generation side (ie, the front side) of the ceramic heater 1. That is, in the vicinity of the heat generation side of the ceramic heater 1, there is a possibility that the binding force may be reduced due to deformation caused by thermal expansion of the second terminal ring 3. On the other hand, the heat generation on the rear side of the ceramic heater 1 is not so high as compared to the front side, so that it is not significantly affected by heat and the tightness of the second terminal ring 3 with respect to the ceramic heater 1 is easily maintained. In addition to this, since a further tight binding force is provided by the thickened ridge portion 31, even if the tight binding force is reduced due to the heat effect on the heat generation side, at the rear end portion, A very strong cohesion will continue to be maintained.
[0017]
Further, the second terminal ring 3 can be configured to be electrically connected to the metallic shell at the protruding strip portion 31. Specifically, any one of the rear side end face 32 or the top outer peripheral surface 33 of the ridge portion 31 can be brought into contact with the metal shell 4 and the contact portion can be used as a conducting portion. 2 and 9A (FIG. 9A is an enlarged view of the main part of FIG. 2), the rear side end face 32 is brought into contact with the end of the metal shell 4. In FIG. 9B, the top outer peripheral surface 33 is in contact with the inner surface of the metal shell 4. 9A, the protruding portion 31 and the metal shell 4 are joined by brazing, welding, or the like to form a coupling portion that spans the contacting portion. And it can be set as the structure which makes the 2nd terminal ring 3 and the metal shell 4 electrically connect in the coupling | bond part. In addition, the rear side end surface 32 in the ridge portion 31 is formed as a plane portion that is orthogonal or substantially orthogonal to the axis O, while the front end surface 35 is formed in a tapered shape that increases in diameter toward the rear side in the axial direction. Yes.
[0018]
In the example of FIG. 9A, the front side end surface 4c of the metallic shell 4 in the direction of the axis O is in contact with the rear side end surface 32 of the protruding strip portion 31. As a result, the ceramic heater 1 and the second terminal ring 3 can be easily conducted as described above, and positioning when the ceramic heater 1 is inserted into the second terminal ring 3 can be easily performed.
[0019]
Further, the abutting portion 40 formed by abutting the rear end face 32 of the protruding portion 31 and the front end face 4c of the metal shell 4 has an annular shape, and the outer periphery of the abutting portion 40 forming the annular shape. By welding the portions in the circumferential direction as shown in FIG. 9, a welded portion 41 can be formed on the outer peripheral portion, and the convex strip portion 31 and the metal shell 4 can be joined. By welding in this way, the second terminal ring 3 and the metal shell 4 are firmly coupled, and even when a large torque is applied to one side during engine installation or the like, it is possible to prevent mutual idle rotation. Further, by bringing the rear end face 32 and the front end face 4c into contact, the outer peripheral portion of the contact portion 40 is exposed to the outside in the radial direction with respect to the axis O, so that a welding process such as laser welding is performed from the outside. It becomes easy to do.
[0020]
Moreover, it is good also as a structure like FIG.9 (b). In FIG. 9B, the metal shell 4 is arranged so as to surround the top outer peripheral surface 33 that forms the radial end surface with respect to the axis O in the ridge 31 in the circumferential direction. That is, the inner peripheral surface 4 d of the metal shell 4 is in pressure contact with the top outer peripheral surface 33, and the front end surface 4 c of the metal shell 4 protrudes further forward than the front end surface 35 of the ridge 31. It has become. With this configuration, the front end face 4c comes into direct contact with the seating surface when attached to the internal combustion engine, so that the frictional force generated between the seating surface and the seating surface almost directly acts only on the metal shell 4. Since the second terminal ring 3 hardly acts, even when a high torque is generated when the plug is attached, the fitting between the second terminal ring 3 and the metal shell 4 is firmly maintained, and the structure is strong against torque.
[0021]
As shown in FIG. 10, the front end portion of the metal shell 4 is fitted inside the enlarged diameter portion 3a formed at the rear end portion of the second terminal ring 3, and the fitting portion is tightly fitted or welded. For example, they may be combined. In this case, the enlarged diameter portion 3a functions as an outer cylinder side engaging portion, and the ceramic heater 1 supports the front side end face 3b of the enlarged diameter portion 3a in the axial direction by the support member in the press-fitting process described later. Will be press-fitted.
[0022]
As shown in FIG. 5, for example, each terminal ring 14 or 3 is assembled to the ceramic heater 1 by press-fitting each terminal ring 14 or 3 into the ceramic heater 1 while inserting it in the axial direction from the end. Can be assembled. Note that shrink fitting may be used instead of press-fitting. Of these, the first terminal ring 14 only needs to have a binding force sufficient to ensure electrical continuity with the first heater terminal 12a. On the other hand, for the second terminal ring 3, in addition to ensuring conduction with the second heater terminal 12b, it is necessary to ensure airtightness on the fitting surface, and therefore a tighter binding force than that of the first terminal ring 14 is required. It is done. In any case, it is important that a necessary and sufficient binding force is secured not only at room temperature but also at the time of temperature rise of the ceramic heater 1 in which thermal expansion occurs in each part. In general, when ceramic and metal are compared, except for special alloys such as invar, metal has a higher coefficient of linear expansion, and terminal rings 14 and 3 tend to loosen tightly when the temperature rises.
[0023]
In this case, although the level of tight force secured at the time of temperature rise varies depending on the material and thickness of the ring, the first terminal ring 14 or the second terminal ring 3 is detached from the ceramic heater 1 as shown in FIG. In the disassembled state, d1 is the inner diameter of the first terminal ring 14 and d2 is the outer diameter of the ceramic heater 1 at the position where the first heater terminal 12a is formed in the disassembled state (hereinafter referred to as the first terminal ring). 14 is a tightening allowance after disassembly: this means a value in a room temperature state) is 8 μm or more and 2% or less of the outer diameter of the ceramic heater 1 at the mounting position of the first terminal ring 14 It is desirable that it is adjusted. In the disassembled state in which the second terminal ring 3 is removed from the ceramic heater 1, d2′−d1 ′ (hereinafter referred to as the second terminal ring 3), where the inner diameter of the second terminal ring 3 is d1 ′ and the outer diameter of the ceramic heater 1 is d2 ′. Similarly, the tightening allowance after disassembly of the two-terminal ring 3 (which means a value in a room temperature state in this specification) is also 8 μm or more, and the outer diameter of the ceramic heater 1 at the mounting position of the second terminal ring 3 It is desirable to be adjusted to a range of 2% or less.
[0024]
The post-disassembly tightening allowance can be regarded as a parameter reflecting the elastic return amount of the rings 14 and 3 when removed from the ceramic heater 1, that is, the elastic binding force to the ceramic heater 1 by the rings 14 and 3. If the tightening allowance after decomposition is less than 8 μm, the required tight force cannot be secured when the temperature of the ring 3 or 4 rises to the above temperature range. For example, an increase in contact resistance with the first heater terminal 12a in the first terminal ring 14 and an increase in contact resistance with the first heater terminal 12b in the second terminal ring 3 occur as specific problems. Leads to. On the other hand, when the post-disassembly tightening margin exceeds 2% of the outer diameter of the ceramic heater 1 at the mounting position of the first terminal ring 14 or the second terminal ring 3 (for example, 70 μm when the outer diameter is 3.5 mm). An excessive tight force may act on the ceramic heater 1 and may lead to the occurrence of cracks and cracks. In addition, when the thickness of the rings 3 and 14 is small, the amount of plastic deformation of the rings themselves increases, so that it may be essentially impossible to set the post-disassembly tightening allowance to be equal to or more than the above upper limit value. Note that the post-decomposition tightening allowance d2-d1 or d2′-d1 ′ is more preferably adjusted to a range of 15 to 40 μm. Further, even if the tightening value after disassembly is the same, it is more advantageous that the ring thickness is larger from the viewpoint of increasing the value of the elastic binding force.
[0025]
Further, after the disassembly in the ridge section 131, the second terminal ring 3 is larger than the post-disassembly tightening margin value d2′−d1 ′ on the axially front side (for example, the position of the front end edge 3c in the axial direction or the vicinity thereof). The tightening margin value d2′−d1 ′ is set larger. In the present invention, unlike the method of FIG. 13, deformation due to compressive stress in the central portion in the axial direction does not occur, so the central portion in the axial direction in the second terminal ring 3 (for example, the axial center position in the second terminal ring 3). ) Of the post-disassembly tightening allowance d2′-d1 ′ in FIG. Note that the post-disassembly tightening allowance value d2′−d1 ′ may be set so as to gradually increase from the front side toward the ridge 31 in the axial direction.
[0026]
Returning to FIG. 2, as the material of the first terminal ring 14 and the second terminal ring 3, an Fe-based alloy having a certain level of hardness and heat resistance is used in consideration of the balance between high temperature strength and material cost. It is desirable to do. In particular, in order to increase the tightening allowance after disassembly and ensure a sufficient elastic binding force, the Vickers hardness (measured at a load of 10 N by a method prescribed in JIS: Z2244 (1998)) Hv is 170 or more ( The use of an Fe-based alloy (preferably 350 or more) is recommended. As such an Fe-based alloy, precipitation hardening stainless steel such as SUS630 or SUS631 can be preferably used. For example, SUS630 can be age-precipitated and hardened by heat treatment of any of H900, H1025, H1075 or H1105 specified in JIS G4303 (1988). On the other hand, SUS631 can be age precipitation hardened by heat treatment of TH1050 or RH950 of the same standard, and both can ensure Hv350 or more. Moreover, although it is slightly inferior in terms of hardness, ferritic stainless steel such as SUS430 can also be used.
[0027]
In addition, when it is required to ensure higher heat resistance and to further suppress the decrease in tightness at high temperatures, an iron-based superalloy (for example, Incoloy 909 (trade name of Inco Corporation)) Age-hardened products, work hardening of Ni-base superalloys (eg Waspaloy (trade name of United Technology)) or non-age-hardening Ni-base heat-resistant alloys (Inconel 625 (trade name of Inco)) It is also possible to use goods. However, these materials are expensive, and are the normal usage environment of the glow plug. The ultimate temperature of the first terminal ring 14 is about 50 to 200 ° C., and the ultimate temperature of the second terminal ring 3 is 500 to 700 ° C. In some cases, the total content of alloy elements added for matrix solid solution strengthening or precipitate formation, such as precipitation hardening stainless steel, such as Ni, Cr, Cu, Nb or Al, is 50% by mass or less. It is desirable to use an Fe-based alloy limited in the range. However, it is desirable that 20% by mass or more of these total contents is added from the viewpoint of securing high-temperature strength or corrosion resistance.
[0028]
Next, the ceramic heater 1 is configured as a rod-shaped ceramic heater element in which a resistance heating element 11 is embedded in a ceramic base 13 made of an insulating ceramic. In this embodiment, the ceramic heater 1 is configured such that a ceramic resistor 10 made of conductive ceramic is embedded in a ceramic base 13 made of insulating ceramic. The ceramic resistor 10 is made of a first conductive ceramic disposed at the tip portion of the ceramic heater 1, and a first resistor portion 11 that functions as a resistance heating element and a rear side of the first resistor portion 11, respectively. The ceramic heater 1 is arranged so as to extend in the direction of the axis O, and the tip portion is joined to both end portions in the energizing direction of the first resistor portion 11 and has a lower resistivity than the first conductive ceramic. And a pair of second resistor portions 12 and 12 made of two conductive ceramics. The pair of second resistor portions 12 and 12 of the ceramic resistor 10 are formed with branch portions at different positions in the axis O direction, and these branch portions are exposed to the surface of the ceramic heater 1. However, the first heater terminal 12a and the second heater terminal 12b are respectively formed.
[0029]
Note that energization of the resistance heating element 11 can also be performed through embedded lead wires 18 and 19 made of a refractory metal wire such as W embedded in the ceramic substrate 13 as shown in FIG. In this case, the first heater terminal is formed as the exposed lead 18 and the second heater terminal is formed as the exposed portions 18 a and 19 a of the embedded lead 19.
[0030]
Next, in this embodiment, a silicon nitride ceramic is adopted as the insulating ceramic constituting the ceramic base 13. The structure of the silicon nitride ceramic is silicon nitride (Si 3 N 4 ) As a main component, and are bonded together by a grain boundary phase derived from a sintering aid component described later. The main phase may be one in which a part of Si or N is substituted with Al or O, or may be one in which metal atoms such as Li, Ca, Mg, and Y are dissolved in the phase. .
[0031]
In the silicon nitride ceramic, at least one selected from the group of elements 3A, 4A, 5A, 3B (for example Al) and 4B (for example Si) in the periodic table and Mg is used as the cation element. It can be made to contain 1-10 mass% in conversion of an oxide in content in the whole body. These components are mainly added in the form of oxides, and are contained in the sintered body mainly in the form of complex oxides such as oxides or silicates. When the sintering aid component is less than 1% by mass, it is difficult to obtain a dense sintered body, and when it exceeds 10% by mass, the strength, toughness or heat resistance is insufficient. The content of the sintering aid component is desirably 2 to 8% by mass. When a rare earth component is used as the sintering aid component, Sc, Y, La, Ce, Pr, Nd, Sm, Eu, Gd, Tb, Dy, Ho, Er, Tm, Yb, and Lu can be used. Among these, Tb, Dy, Ho, Er, Tm, and Yb can be suitably used because they promote the crystallization of the grain boundary phase and improve the high temperature strength.
[0032]
Next, the first resistor portion 11 and the second resistor portions 12 and 12 constituting the ceramic resistor 10 are made of conductive ceramics having different electric resistivity as described above. The method for making the electrical resistivity of the two conductive ceramics different from each other is not particularly limited. For example,
(1) A method in which the same kind of conductive ceramic phase is used and the contents thereof are different from each other;
(2) A method of using different types of conductive ceramic phases having different electric resistivity;
Method by combination of (3) (1) and (2);
In this embodiment, the method (1) is adopted.
[0033]
Examples of the conductive ceramic phase include tungsten carbide (WC) and molybdenum disilicide (MoSi). 2 ) And tungsten disilicide (WSi) 2 Etc.) can be used. In this embodiment, WC is adopted. In order to reduce the difference in coefficient of linear expansion from the ceramic substrate 13 and increase the thermal shock resistance, an insulating ceramic phase, which is the main component of the ceramic substrate 13, here, a silicon nitride ceramic phase can be blended. Therefore, by changing the content ratio between the insulating ceramic phase and the conductive ceramic phase, the electrical resistivity of the conductive ceramic constituting the resistor portion can be adjusted to a desired value.
[0034]
Specifically, in the first conductive ceramic that is the material of the first resistor portion 11 that forms the resistance heating portion, the content of the conductive ceramic phase is 10 to 25% by volume, and the remainder is the insulating ceramic phase. Is good. If the content of the conductive ceramic phase exceeds 25% by volume, the conductivity becomes too high and a sufficient calorific value cannot be expected. If the content is less than 10% by volume, the conductivity becomes too low, and similarly the calorific value. Cannot be secured sufficiently.
[0035]
On the other hand, the second resistor parts 12 and 12 serve as a conduction path to the first resistor part 11, and the second conductive ceramic as the material has a content of the conductive ceramic phase of 15 to 30 volumes. %, The balance should be an insulating ceramic phase. If the content of the conductive ceramic phase exceeds 30% by volume, densification by firing becomes difficult and the strength tends to be insufficient, and even if the temperature reaches the normal temperature range for preheating the engine, the electrical resistivity is reduced. In some cases, the rise is insufficient, and the self-saturation function for stabilizing the current density cannot be realized. On the other hand, if it is less than 15% by volume, heat generation in the second resistor portions 12 and 12 becomes too large, leading to deterioration in heat generation efficiency of the first resistor portion 11. In the present embodiment, the content of WC in the first conductive ceramic is 16% by volume (55% by mass), and the content of WC in the second conductive ceramic is 20% by volume (70% by mass) (the balance). Both are silicon nitride ceramics (including sintering aids).
[0036]
In the present embodiment, the ceramic resistor 10 is arranged such that the first resistor portion 11 is U-shaped and the bottom of the U-shape is located on the tip side of the ceramic heater 1. These are rod-like portions that are substantially parallel to each other and extend backward from the both end portions of the U-shaped first resistor portion 11 along the direction of the axis O, respectively.
[0037]
In the ceramic resistor 10, the first resistor portion 11 has a diameter smaller than that of both end portions 11 b and 11 b in order to concentrate current on the end portion 11 a that should be at the highest temperature during operation. And the joining surface 15 with the 2nd resistor part 12 and 12 is formed in the both ends 11b and 11b which became larger diameter than the front-end | tip part 11a.
[0038]
As shown in FIG. 8, in the structure in which the buried lead wires 18 and 19 are arranged in the ceramic, when a heater driving voltage is applied at a high temperature, the metal atoms constituting the buried lead wires 18 and 19 are In some cases, it is consumed by a so-called electromigration effect that receives an electrochemical driving force due to the electric field gradient and forcibly diffuses to the ceramic side, and breakage or the like is likely to occur. However, since the embedded lead wire is abolished in the configuration of FIG. 2, there is an advantage that it is hardly affected by the electromigration effect.
[0039]
Next, as shown in FIG. 1, the metal shaft 6 for supplying electric power to the ceramic heater 1 is disposed in an insulated state from the metal shell 4 inside the rear end portion of the metal shell 4 as described above. Yes. In the present embodiment, a ceramic ring 51 is disposed between the rear end side outer peripheral surface of the metal shaft 6 and the inner peripheral surface of the metal shell 4, and a glass filling layer 52 is formed and fixed on the rear side thereof. . A ring-side engagement portion 51a is formed on the outer peripheral surface of the ceramic ring 51 in the form of a large diameter portion, and the metal fitting formed in the shape of a circumferential step near the rear end of the inner peripheral surface of the metal shell 4 By engaging with the side engaging portion 4e, it is prevented from slipping forward in the axial direction. Moreover, the outer peripheral surface part which contacts the glass filling layer 52 of the metal axis | shaft 6 is uneven | corrugated by knurling etc. (area | region which shaded in the figure). Further, the rear end portion of the metal shaft 6 extends rearward of the metal shell 4, and the terminal metal fitting 7 is fitted into the extended portion via an insulating bush 8. The terminal fitting 7 is fixed in a conductive state to the outer peripheral surface of the metal shaft 6 by a caulking portion 9 in the circumferential direction.
[0040]
The glow plug 50 is attached to the diesel engine so that the tip 2 of the ceramic heater 1 is positioned in the combustion chamber at the attachment 5 of the metal shell 4. And by connecting the terminal fitting 7 to the power source, the metal shaft 6 → the metal lead 17 → the first terminal ring 14 → the ceramic heater 1 → the second terminal ring 3 → the metal shell 4 → (grounded through the engine block) A current flows in order, the tip 2 of the ceramic heater 1 generates heat, and the combustion chamber can be preheated.
[0041]
Hereinafter, a method for manufacturing the glow plug 50 will be described.
First, as shown in FIG. 4, a resistor powder molding portion 54 to be the ceramic resistor 10 is formed by injection molding. Moreover, the division | segmentation preforming bodies 36 and 37 as a base-molding body formed in the upper-lower separate body are prepared by carrying out the die press molding of the raw material powder for forming the ceramic base | substrate 13 previously. A concave portion 37a having a shape corresponding to the resistor powder molding portion 54 (the concave portion on the divided preliminary molding 36 side is not shown in the drawing) is formed on the mating surfaces of the divided preforms 36 and 37. Then, the resistor powder molding portion 54 is accommodated, the divided preforms 36 and 37 are fitted on the mating surfaces, and further pressed and compressed to integrate them as shown in FIG. 4 (b). A composite molded body 39 is produced.
[0042]
The composite molded body 39 thus obtained is subjected to a binder removal treatment, and then fired at 1700 ° C. or higher, for example, around about 1800 ° C. by a hot press or the like to obtain a fired body, and the outer peripheral surface is polished into a cylindrical shape. 1 is obtained. Then, as shown in FIG. 5, the first terminal ring 14 and the second terminal ring 3 are fitted into the ceramic heater 1 by, for example, press fitting, and necessary parts such as the metal lead portion 17 and the metal shell 4 are attached. When assembled, the glow plug 50 shown in FIG. 1 is completed.
[0043]
The interference fit fitting by press fitting is performed as follows.
As shown in FIG. 6, a protrusion 31 as an outer cylinder side engaging portion formed on the outer peripheral surface of the metal outer cylinder (that is, the second terminal ring 3), and a support for supporting the second terminal ring 3. When the ceramic heater 1 is press-fitted, the support-side engaging portions (the end portions of the support 101 serve as support-side engaging portions) including the support surface 101a formed on the body 101 are engaged with each other. The relative movement of the second terminal ring 3 and the support 101 is restrained. In the restrained state, the ceramic heater 1 and the support body 101 are relatively moved in a direction (press-fit direction) in which the ceramic heater 1 in the axial direction is press-fitted into the second terminal ring 3 (specifically, The ceramic heater 1 is inserted into the second terminal ring 3 by inserting the ceramic heater 1 while fixing the support 101.
[0044]
In the present embodiment, the protruding strip portion 31 protruding in the circumferential direction on the outer peripheral surface of the second terminal ring 3 functions as an outer cylinder side engagement portion, and the support body 101 which is the support body side engagement portion. The support surface 101a formed at the end portion makes the ridge portion 31 opposite to the press-fitting direction so as to prevent relative movement of the ridge portion 31 in the rearward direction in the axial direction (relative movement with respect to the support body 101). Will be supported. Specifically, at the time of press-fitting of the ceramic heater 1, the front end surface 34 of the protruding strip portion 31 in the axial direction is supported by the support surface 101a on the rear side in the axial direction formed in the support side engaging portion. Thus, the relative movement of the second terminal ring 3 and the support 101 is restrained. Since the second terminal ring 3 is supported on the rear side in the axial direction, the outer peripheral surface of the ceramic heater 1 is formed on the front side of the ridge portion 31 at the stage of insertion as shown in FIG. An axial tensile stress acts on the inside of the second terminal ring 3 due to the friction force generated between the inner surface of the second terminal ring 3. Therefore, deformation such as bulging due to the compressive stress in the axial center portion as shown in FIG. 13 does not occur, and the press-fit can effectively secure a sufficient tightening allowance.
[0045]
In addition, in FIG. 1 etc., although the outer cylinder side engaging part (namely, the protruding item | line part 31) has shown about the structure which remains in the glow plug 50 which is a final product, an outer cylinder side engaging part is shown after a press-fit process. You may make it perform the engaging part removal process to remove. Specifically, as shown in FIG. 5, in the state where the ceramic heater 1 and the second terminal ring 3 are fitted together, a ridge portion removing step of removing the ridge portion 31 by removal processing such as grinding and polishing is performed. It can be carried out. If the outer peripheral surface of the second terminal ring 3 is made to be a smooth cylindrical surface without projections by this projecting strip removing step, it is useful when, for example, the remaining projecting strip becomes a problem in shape.
[0046]
【Example】
Hereinafter, experimental results performed to confirm the effects of the present invention will be described.
First, the ceramic heater 1 having the form shown in FIG. 1 was produced by the method described above. However, the outer diameter of the ceramic heater 1 was 3.5 mm. Moreover, the 2nd terminal ring 3 as shown to Fig.12 (a) thru | or (c) was produced using (SUS430). FIGS. 12 (a) and 12 (b) show a configuration in which a protruding strip portion 31 is provided and press-fitted as shown in FIG. 6, and FIG. 12 (c) shows FIG. An example of performing press-fitting as shown is shown. All these second terminal rings have a total length L. 2 Was 20 mm. Further, in the second terminal ring 3 of FIGS. 12A and 12B, the length L of the section further on the rear side than the rear edge of the support surface 101a. 1 Was 5.0 mm. Also, the outer diameter D of the ridge portion 31 4 8.2 mm, outer diameter D of the second terminal ring 3 (In FIGS. 12 (a) and 12 (b), the outer diameter of the portion other than the ridge section) was set to 5.2 mm. Note that the second terminal ring 3 of FIG. 12C has a constant outer diameter over the entire axial section (D 3 = 5.2 mm) is used. The inner diameter of all these second terminal rings 3 before press-fitting (before fitting) is 3.45 mm, and the difference between the outer diameter of the ceramic heater and the inner diameter of the second terminal ring (initial tightening allowance) before press-fitting is all 50 μm. Unified.
[0047]
12 (a) and 12 (b), the second terminal ring 3 was assembled at a predetermined position of the ceramic heater 1 by press-fitting using the method shown in FIG. At the time of press-fitting, an appropriate amount of lubricant (Paskin M30 (trade name: Kyoeisha Chemical Co., Ltd.) is applied to the inner surface of each ring, and the lubricant is decomposed at 300 ° C. after press-fitting. ing.
[0048]
Further, FIG. 12A shows a configuration in which the ridge portion 31 remains after assembly, and FIG. 12B shows a configuration in which the ridge portion 31 is removed by a removal process after assembly. On the other hand, in FIG. 12C, the second terminal ring 3 and the ceramic heater 1 are assembled while supporting the front end edge 3 c of the second terminal ring 3 with the jig 103 using the method shown in FIG. 13. Here, the method according to the method of FIG. 12A is Example 1, the method of FIG. 12B is according to Example 2, and the method according to FIG. 12C is a comparative example.
[0049]
And after press-fitting each using the method of Fig.12 (a) thru | or (c), the above-mentioned post-decomposition interference allowance was measured for every predetermined space | interval (1 mm) in the axial direction. FIG. 11 shows the relationship between the axial position (horizontal axis) of the second terminal ring 3 and the post-disassembly tightening allowance (vertical axis). The axial position shown here is the front edge in the axial direction. The distance X from 3c (the distance X from the front edge 203a in the case of FIG. 13) is shown.
[0050]
As shown in FIG. 11, in the case of FIGS. 12A and 12B using press-fitting by the method of FIG. 6 (that is, the method in which the tensile stress according to the present invention is mainly generated), in all the sections in the axial direction. The tightening margin is ensured to be larger than the compression method, and in particular, in the configuration in which the ridges remain as shown in FIG. 12A, a very strong tight force acts near the ridges. confirmed. On the other hand, when press-fitting while supporting the front end edge 203a as shown in FIG. 12C, the tightening margin is not ensured as a whole, and particularly, the tightening margin is hardly secured at both ends in the axial direction.
[0051]
Moreover, in the comparative example, Example 1, and Example 2, the airtight leak test prescribed | regulated to JIS-D5103 was done. The test conditions were 15 seconds at a pressure of 4 MPa. Then, a leakage amount of 0.25 cc or more was determined as x, a leakage amount of less than 0.25 cc was determined as Δ, and a leakage was not detected as ◯. It should be noted that the test temperature is set in four stages for each example, the comparative example is 20 ° C. to 260 ° C. (four stages of Comparative Examples 1-1 to 1-4), and the first embodiment is 20 ° C. It was performed in the range of 750 ° C. (four steps of Examples 1-1 to 1-4) and Example 2 in the range of 20 ° C. to 610 ° C. (four steps of Examples 2-1 to 2-4). In addition, in the temperature range, the series resistance between the first terminal ring 14 and the second terminal ring 3 after press-fitting is measured, and the specific resistance of the ceramic heater 1 that has been measured in advance is reduced to thereby reduce the contact between the ring and the heater terminal. The value of contact resistance was determined. A contact resistance value of less than 10 mΩ was evaluated as ◯, a contact resistance value of 10 mΩ or more and less than 50 mΩ was evaluated as Δ, and a contact resistance value of 50 mΩ or more was evaluated as ×. The experimental results are shown in Table 1.
[0052]
[Table 1]
Figure 0004555508
[0053]
In Example 1 (Examples 1-1 to 1-4) in which the protrusions remain, as shown in the experimental results of FIG. 11, the maximum value of the post-decomposition tightening allowance d2′-d1 ′ is 26 μm ( In other words, it was confirmed that the maximum value (about 3 times the maximum value of the comparative example (9 μm)) was improved. Further, as shown in the performance test results of Table 1, this configuration was hermetic even at 750 ° C. or higher. It was confirmed that the electrical conductivity was maintained well. On the other hand, in Comparative Examples (Comparative Examples 1-1 to 1-4), the maximum value of the post-decomposition tightening allowance is 9 μm, and regarding heat resistance, it may be difficult to maintain performance when the temperature exceeds 250 ° C. It was confirmed that the property becomes high.
[0054]
Moreover, in Example 2 (Examples 2-1 to 2-4) in which the protrusions are deleted after assembly, the outer surface shape of the final product is substantially the same as that of the comparative example, but the disassembly is performed. It was found that the final allowance was secured larger than that of the comparative example. According to the result of FIG. 11, the maximum value of the fastening allowance after disassembly was 18 μm, and it was confirmed that a fastening allowance approximately twice that of the comparative example was secured. In the performance test, it became clear that better results were obtained than the comparative example in terms of both airtightness and conductivity, and it was confirmed that there was no problem in performance up to 595 ° C.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view showing an embodiment of a glow plug of the present invention.
FIG. 2 is a longitudinal sectional view showing the main part of FIG.
FIG. 3 is a half sectional view of a second terminal ring (metal outer cylinder).
4 is an explanatory diagram of a manufacturing process of the glow plug of FIG. 1. FIG.
FIG. 5 is an explanatory diagram following FIG. 2;
FIG. 6 is an explanatory diagram for explaining a press-fitting process.
FIG. 7 is a diagram for explaining a part used for calculating a post-disassembly tightening allowance.
FIG. 8 is a longitudinal sectional view of an essential part showing a modification of the glow plug of FIG.
FIGS. 9A and 9B are diagrams showing some examples of a coupling form of a metal outer cylinder and a metal shell. FIGS.
10 is a diagram showing an example of a coupling form different from FIG. 9;
FIG. 11 is a first graph showing experimental results of Examples.
FIG. 12 is a view showing an assembling method and dimension setting in the embodiment.
FIG. 13 is a diagram for explaining a press-fitting method when a protruding line portion is not provided.
[Explanation of symbols]
1 Ceramic heater
2 Tip
3 Second terminal ring (metal outer cylinder)
4 Metal fittings
4c Front end face
4d inner surface
10 Ceramic resistor
11 Resistance heating element
31 ridge
32 Rear end face
50 glow plug
131 ridge section

Claims (14)

棒状の形態を有するとともに自身の先端部に抵抗発熱体が埋設されたセラミックヒータと、
軸線方向前方側に該セラミックヒータの先端部を突出させる形にて周方向に取り囲み、該セラミックヒータの外周面に締まりばめ状態にて取り付けられる金属外筒と、
その金属外筒の周囲において該金属外筒と結合される形にて配置され、自身の外周面に内燃機関への取付部が形成された主体金具とを備え、
前記金属外筒の外周面において、周方向に鍔状に突出する凸条部が形成されており、
前記セラミックヒータから前記金属外筒を取り外した分解状態において、前記金属外筒の内径をd1’、前記セラミックヒータの外径をd2’とした場合、
前記金属外筒における軸線方向前方側のd2’−d1’の値よりも、前記軸線方向において凸条部が形成される凸条部区間におけるd2’−d1’の値のほうが大きく設定されることを特徴とするグロープラグ。
A ceramic heater having a rod-like form and having a resistance heating element embedded in its tip,
A metal outer cylinder that is surrounded in the circumferential direction by projecting the tip of the ceramic heater forward in the axial direction, and is attached to the outer peripheral surface of the ceramic heater in an interference-fitted state;
The metal outer cylinder is disposed around the metal outer cylinder so as to be combined with the metal outer cylinder, and includes a metal shell in which an outer peripheral surface of the metal outer cylinder is formed with an attachment portion to the internal combustion engine,
On the outer peripheral surface of the metal outer cylinder, a ridge that protrudes like a bowl in the circumferential direction is formed ,
In a disassembled state where the metal outer cylinder is removed from the ceramic heater, when the inner diameter of the metal outer cylinder is d1 ′ and the outer diameter of the ceramic heater is d2 ′,
The value of d2′−d1 ′ in the protruding section section in which the protruding section is formed in the axial direction is set to be larger than the value of d2′−d1 ′ in the axial direction front side of the metal outer cylinder. Glow plug characterized by
前記凸条部は、前記金属外筒の前記軸線方向における中央端部寄りに形成される請求項1に記載のグロープラグ。2. The glow plug according to claim 1, wherein the protrusion is formed closer to a center end in the axial direction of the metal outer cylinder . 前記凸条部は、前記金属外筒において前記セラミックヒータの後方側の端部に形成される請求項に記載のグロープラグ。The glow plug according to claim 1 , wherein the protruding portion is formed at an end portion on a rear side of the ceramic heater in the metal outer cylinder. 前記金属外筒は、前記凸条部において前記主体金具と導通する請求項1ないしのいずれか1項に記載のグロープラグ。The glow plug according to any one of claims 1 to 3 , wherein the metal outer cylinder is electrically connected to the metal shell at the ridge portion . 前記軸線方向において、前記主体金具の前方側端面が前記凸条部の後方側端面に当接される形で前記主体金具が前記金属外筒に対して組み付けられている請求項1ないしのいずれか1項に記載のグロープラグ。 In the axial direction, any of the metal shell of from the front end surface is the metal shell in a manner which is in contact with the rear end surface of the convex portion claims 1 is assembled to the metal outer cylinder 4 A glow plug according to claim 1. 前記軸線方向において、前記凸条部の後方側端面と前記主体金具の前方側端面との当接面が環状形態をなし、それら環状形態をなす当接面の外周部が周方向に溶接されることにより前記凸条部と前記主体金具とが結合される請求項に記載のグロープラグ。In the axial direction, the contact surface between the rear side end surface of the ridge and the front side end surface of the metal shell has an annular shape, and the outer peripheral portion of the contact surface forming the annular shape is welded in the circumferential direction. The glow plug according to claim 5 , wherein the ridge portion and the metallic shell are coupled together . 前記凸条部における前記軸線に関する半径方向端面をなす頂部外周面を周方向に取り囲む形で前記主体金具が配置される請求項1ないしのいずれか1項に記載のグロープラグ。The glow plug according to any one of claims 1 to 4 , wherein the metal shell is disposed so as to circumferentially surround a top outer peripheral surface forming a radial end surface with respect to the axis line of the convex portion . 前記軸線方向において、前記主体金具の前方側端面が前記凸条部の前端面よりさらに前方側に突出する請求項に記載のグロープラグ。The glow plug according to claim 7 , wherein in the axial direction, a front side end surface of the metal shell protrudes further to the front side than a front end surface of the ridge portion . 棒状の形態を有するとともに自身の先端部に抵抗発熱体が埋設されたセラミックヒータと、
軸線方向前方側に該セラミックヒータの先端部を突出させる形にて周方向に取り囲み、該セラミックヒータの外周面に締まりばめ状態にて取り付けられる金属外筒と、
その金属外筒の周囲において該金属外筒と結合される形にて配置され、自身の外周面に内燃機関への取付部が形成された主体金具とを備え、
前記金属外筒の外周面において、周方向に鍔状に突出する凸条部が形成されており、
前記凸条部における前記軸線に関する半径方向端面をなす頂部外周面を周方向に取り囲む形で前記主体金具が配置されると共に、前記頂部外周面が前記主体金具の内周面に圧接されることを特徴とするグロープラグ。
A ceramic heater having a rod-like form and having a resistance heating element embedded in its tip,
A metal outer cylinder that is surrounded in the circumferential direction by projecting the tip of the ceramic heater forward in the axial direction, and is attached to the outer peripheral surface of the ceramic heater in an interference-fitted state;
The metal outer cylinder is disposed around the metal outer cylinder so as to be combined with the metal outer cylinder, and includes a metal shell having an outer peripheral surface formed with an attachment portion to the internal combustion engine,
On the outer peripheral surface of the metal outer cylinder, a ridge that protrudes like a bowl in the circumferential direction is formed,
The metal shell is arranged in a shape surrounding the top outer peripheral surface forming the radial end surface with respect to the axis of the ridge in the circumferential direction, and the top outer peripheral surface is pressed against the inner peripheral surface of the metal shell. Features a glow plug.
前記凸条部は、前記金属外筒の前記軸線方向における中央端部寄りに形成される請求項9に記載のグロープラグ The glow plug according to claim 9, wherein the protruding portion is formed near a central end portion in the axial direction of the metal outer cylinder . 前記凸条部は、前記金属外筒において前記セラミックヒータの後方側の端部に形成される請求項9に記載のグロープラグ 10. The glow plug according to claim 9, wherein the protruding portion is formed at an end portion on a rear side of the ceramic heater in the metal outer cylinder . 前記金属外筒は、前記凸条部において前記主体金具と導通する請求項9ないし11のいずれか1項に記載のグロープラグ。The glow plug according to any one of claims 9 to 11, wherein the metal outer cylinder is electrically connected to the metal shell at the ridge portion. 前記軸線方向において、前記主体金具の前方側端面が前記凸条部の前端面よりさらに前方側に突出する請求項9ないし12のいずれか1項に記載のグロープラグ。The glow plug according to any one of claims 9 to 12, wherein a front end face of the metal shell protrudes further forward than a front end face of the convex strip in the axial direction. 棒状の形態を有するとともに自身の先端部に抵抗発熱体が埋設されたセラミックヒータと、該セラミックヒータが圧入されることにより締まりばめ状態とされ軸線方向において該セラミックヒータの先端部を突出させる形にて周方向に取り囲む金属外筒と、その金属外筒の周囲において該金属外筒と結合される形にて配置され、自身の外周面に内燃機関への取付部が形成された主体金具とを備えるグロープラグを製造する製造方法であって、A ceramic heater having a rod-like shape and having a resistance heating element embedded in its own tip, and a shape in which the ceramic heater is press-fitted into an interference fit state so that the tip of the ceramic heater protrudes in the axial direction A metal outer cylinder that surrounds the metal outer cylinder in a circumferential direction, and a metal shell that is arranged in a form coupled to the metal outer cylinder around the metal outer cylinder, and has a mounting portion for the internal combustion engine formed on the outer peripheral surface thereof. A manufacturing method for manufacturing a glow plug comprising:
前記セラミックヒータを前記金属外筒の内部に圧入する際に、前記金属外筒の外周面に形成された外筒側係合部と、該金属外筒を支持する支持体に形成された支持体側係合部を互いに係合させることにより、前記セラミックヒータの挿入時における前記金属外筒及び前記支持体の互いの相対移動を拘束しつつ、前記軸線方向における前記セラミックヒータが前記金属外筒内部に圧入される方向(以下、「圧入方向」ともいう)に、前記セラミックヒータ及び前記支持体を相対的に移動させることにより前記セラミックヒータを前記金属外筒内部に圧入させて互いに締まりばめ嵌合させるものであり、  When the ceramic heater is press-fitted into the metal outer cylinder, the outer cylinder side engaging portion formed on the outer peripheral surface of the metal outer cylinder, and the support side formed on the support body that supports the metal outer cylinder By engaging the engaging portions with each other, the ceramic heater in the axial direction is placed inside the metal outer cylinder while restraining relative movement of the metal outer cylinder and the support when the ceramic heater is inserted. The ceramic heater and the support body are moved relative to each other in the press-fitting direction (hereinafter also referred to as “press-fitting direction”) to press-fit the ceramic heater into the metal outer cylinder and to fit together. It is what
前記外筒側係合部は、前記金属外筒の外周面において周方向に鍔状に突出する凸条部を有してなり、The outer cylinder side engaging part has a protruding line part protruding in a bowl shape in the circumferential direction on the outer peripheral surface of the metal outer cylinder,
前記セラミックヒータの圧入時において、軸線方向における前記凸条部の前方側端面を、支持体側係合部に形成された軸線方向後方側の支持面にて支持することにより、前記金属外筒及び前記支持体の互いの相対移動を拘束することを特徴とするグロープラグの製造方法。At the time of press-fitting of the ceramic heater, by supporting the front end surface of the convex strip portion in the axial direction with a support surface on the rear side in the axial direction formed in the support side engaging portion, the metal outer cylinder and the A method for manufacturing a glow plug, wherein the relative movement of the supports is restricted.
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