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JP4434516B2 - Glow plug - Google Patents

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JP4434516B2
JP4434516B2 JP2001173257A JP2001173257A JP4434516B2 JP 4434516 B2 JP4434516 B2 JP 4434516B2 JP 2001173257 A JP2001173257 A JP 2001173257A JP 2001173257 A JP2001173257 A JP 2001173257A JP 4434516 B2 JP4434516 B2 JP 4434516B2
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heater
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孝哉 吉川
信行 堀田
啓之 鈴木
正也 伊藤
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Niterra Co Ltd
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディーゼルエンジン予熱用のグロープラグに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記のようなグロープラグとして、筒状の主体金具の先端部内側に、棒状のセラミックヒータの先端部を突出させる形で配置したものが広く使用されている。セラミックヒータへの通電は、主体金具の後端部に設けられた金属軸(電源に接続される)と、該金属軸及びセラミックヒータを接続する金属リード部を介して行われる。従来のグロープラグにおいてセラミックヒータと金属リード部との接続は、例えば特開平10−205753号公報あるいは特開2000−356343号公報に開示されているように、金属リード部の先端部をコイル状に形成し、ヒータ端子が露出形成されたセラミックヒータの後端部をその内側に挿入して、両者をろう付けすることにより行われてきた。また、セラミックヒータの他方の端子を、金属リングを介して主体金具に接続し、グロープラグが取り付けられるエンジンブロックを介して接地する構造も多く採用されているが、この金属リングもまた、ろう付けによりセラミックヒータに接合されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ろう付けによる接合形態は、ろう材を挟み込む形で被接合材を組み立てる工程や、ろう材を溶融させる加熱工程など工数が多いため能率が悪い欠点がある。また、セラミックと金属リードあるいは金属リング等の金属部材の接合であるため、高価な活性ろう材を使用しなければならず、さらにろう付けのための加熱温度や雰囲気等も調整が微妙であり、前記した工数増大の問題とも相俟って製造コストの高騰につながりやすい。そのため、特開2000−356343号公報には、セラミックヒータの接地側端子への金属リングの組み付けを焼き嵌めにより行う方法が開示されている。このように、焼き嵌め、冷し嵌め、圧入等の締め嵌めにより金属リングとセラミックヒータとを嵌合すれば、上記工数の増大等の問題は解決することができるが、製品の信頼性向上等の課題が残る。
【0004】
本発明の課題は、金属リング及びセラミックヒータの組付けが簡便であり、信頼性の良好なグロープラグを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
上記の課題を解決するために、本発明のグロープラグは、
棒状の形態を有するとともに自身の先端部に抵抗発熱体が埋設され、また、抵抗発熱体に通電するためのヒータ端子が自身の外周面に露出形成されたセラミックヒータを有し、かつ、
前記セラミックヒータの外周面に露出している前記ヒータ端子を覆うとともにこれと導通する金属嵌合部材が、前記セラミックヒータの外周面に締まり嵌め状態にて取り付けられているグロープラグにおいて、
前記セラミックヒータから前記金属嵌合部材を取り外した分解状態にて、前記金属嵌合部材側の嵌合面における十点平均粗さRz1が、11μm以下となり、かつ、前記セラミックヒータ側の嵌合面における十点平均粗さRz2が、5μm以下となることを特徴とする。
【0006】
本発明のグロープラグは、例えば、セラミックヒータの外周面に、抵抗発熱体に通電するためのヒータ端子が露出形成されており、セラミックヒータの外周面に露出しているヒータ端子と導通するように、例えば金属リング等の金属嵌合部材が締り嵌めにより取り付けられている。従って、この両部材の間の緊束力が不充分であると、良好なグロープラグの使用が行なわれないという問題がある。例えば、ヒータ端子と金属嵌合部材との間の接触抵抗が増加して、抵抗発熱体を良好に発熱しにくくなるという問題も生じる。さらに、該グロープラグをエンジンヘッドに取付けたときに、エンジンルーム内のガスがリークし易くなり、気密性を損ねる場合がある。
【0007】
そこで、本発明者らは、締り嵌めにより金属嵌合部材とセラミックヒータとを嵌合したグロープラグの信頼性を向上させるために、金属嵌合部材とセラミックヒータとの緊束力を向上させることに着目し、金属嵌合部材とセラミックヒータとの嵌合面における面粗さをある程度抑えることで、金属嵌合部材とセラミックヒータとの緊束力を向上できることを見出し、本発明の完成に至った。
【0008】
すなわち、該グロープラグにおいて、金属嵌合部材からセラミックヒータを取り外し、該分解状態において、金属嵌合部材側の嵌合面における十点平均粗さRz1が11μm以下となるようにする。さらに、上記分解状態において、セラミックヒータ側の嵌合面における十点平均粗さRz2が5μm以下となるようにする。なお、金属嵌合部材及びセラミックヒータにおける嵌合面とは、両部材がそれぞれ嵌合されている状態(以下、嵌合状態ともいう)において、これら金属嵌合部材とセラミックヒータの両部材(以下、単に両部材ともいう)とが接触している面をいうものとする。
【0009】
さらに、本発明者等によると、セラミッヒータ側の嵌合面における面粗さとグロープラグの耐久性との間に密接な関係があることがわかった。該面粗さが規定値以上となると、グロープラグの使用環境で長時間使用することにより、セラミックヒータと金属嵌合部材との嵌合部の先端側(以下、嵌合部口元ともいう)において、セラミックヒータの強度の劣化が生じる場合もある。これは、グロープラグの使用環境における熱履歴により、該嵌合部口元において応力が高く発生するためである。上記範囲にRz2を設定し、セラミックヒータの嵌合面における面粗さを制限することで、金属嵌合部材とセラミックヒータの良好な嵌合が実現するとともに、上記のような、嵌合部口元における強度劣化を抑制することができる。
【0010】
上記各嵌合面における十点平均粗さ(Rz1又はRz2)が上記の各上限値を超えると、金属嵌合部材とセラミックヒータとが十分に接触せず、両部材の間に十分な緊束力が得られない。ひいては、接触抵抗の増加あるいは気密性の低下という不具合を招くこととなる。さらに、接触抵抗の増加の防止を特に考慮に入れる場合は、上記十点平均粗さRz1、Rz2をそれぞれ、10μm以下、3μm以下とするのが望ましい。なお、Rz2を3μm以下とすることにより、金属嵌合部材とセラミックヒータとの嵌合が十分に行なわれるとともに、セラミックヒータの強度の劣化を十分に抑制することができる。粗さの下限は特に限定しないが、0.1μm以上とすることが好ましい。表面粗さが0.1μm未満とすることは、砥石やバフ等を用いた研磨加工においては容易ではないためである。
【0011】
なお、本明細書において面粗さRz(Rz1及びRz2)は、JIS−B0601(1994)に規定された方法により測定されたそれぞれの面の十点平均粗さ(Rz)をいう。なお、測定長さは3.2mm、カットオフ値は0.8mmとする。また、各嵌合面における面粗さを規定するためには、上記十点平均粗さRz以外に、算術平均粗さRa及び最大高さRmax等を採用することも当然可能である。金属嵌合部材及びセラミックヒータの嵌合面における算術平均粗さ(Ra1及びRa2)、及び最大高さ(Rmax1及びRmax2)も同様に、上記JISに規定された方法により測定されたものをいうものとし、カットオフ値、基準長さ及び評価長さは、上記JISに規定されているものを用いるものとする。
【0012】
また、嵌合面における十点平均粗さRzを上記の範囲に設定することにより、ヒータ端子と金属嵌合部材との接触抵抗を、例えば、50mΩ以下に低減することが可能となる。これにより、抵抗発熱体への通電も良好に行なわれるとともに、ヒータ端子と金属嵌合部材との接触部分における発熱等を抑制することができる。なお、本明細書中において金属嵌合部材とヒータ端子との「接触抵抗」とは、金属嵌合部材がセラミックヒータに取り付けられている状態で、該金属嵌合部材を介して室温にて抵抗発熱体に通電する時の通電抵抗の測定値R1から、金属嵌合部材をセラミックヒータから取り外して、ヒータ端子をセラミックヒータの外周面に露出させ、該ヒータ端子から直接抵抗発熱体に通電するときの通電抵抗の測定値R2を引いた値(つまり、R1−R2)をいうものとする。
【0013】
また、上記各嵌合面における十点平均粗さの測定は、嵌合状態の金属嵌合部材及びセラミックヒータとを分解した後(分解状態)の各嵌合面において行うものとする。金属嵌合部材とセラミックヒータとを嵌合する場合、これら両部材の嵌合面において両部材の間に摩擦が生じ(特に、金属嵌合部材とセラミックヒータとを圧入嵌合する場合には顕著に発生する)、その結果、金属嵌合部材の内周面あるいはセラミックヒータの外周面の面粗さが嵌合前と嵌合後において変化する場合がある。また、実際に嵌合状態の金属嵌合部材とセラミックヒータの緊束力に直接影響を与えるのは、嵌合状態における嵌合面の面粗さである。従って、嵌合状態における面粗さを規定するのがより好ましいが、両部材が嵌合した状態では面粗さの測定方法が困難であるため、嵌合状態の面粗さをより反映している分解後の十点平均粗さ(Rz1及びRz2)を測定する。
【0014】
なお、金属嵌合部材とセラミックヒータとを分解する方法としては、上記理由から、嵌合面の面粗さが嵌合状態と分解状態において変化しないような分解方法を採用する。具体的には、レーザー等の切断手段により金属嵌合部材の少なくとも一部を、セラミックヒータから取り外し可能に切断し、嵌合面における面粗さが変化しないように(摺動・摩擦しないように)、これらの両部材を取り外す方法を例示できるがこれに限られるものではない。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例を、図面を用いて説明する。
図1は、本発明のグロープラグの一例を、その内部構造とともに示すものである。また、図2は、その要部を拡大して示すものである。該グロープラグ50は、セラミックヒータ1とこれを保持する主体金具4とを有する。セラミックヒータ1は棒状の形態を有し、自身の先端部2に抵抗発熱体11が埋設されている。また、抵抗発熱体11に通電するための第一ヒータ端子12aが自身の後端部外周面に露出形成されている。また、主体金具4は、セラミックヒータ1の外側を同軸的に覆う筒状に形成され、軸線O方向における内周面前端部がヒータ保持面4aとされている。そして、該ヒータ保持面4aにてセラミックヒータ1を、第二端子リング3を介して間接的に、かつ前記先端部2を突出させる形で保持している。さらに、ヒータ保持面4aよりも後方側において、セラミックヒータ1の後端部外周面と主体金具4の内周面との間には、リング配置隙間Gが形成されている。
【0016】
次に、主体金具4の外周面には、図示しないエンジンブロックにグロープラグ50を固定するための、取付部としてのねじ部5が形成され、後端部には金属軸6が取り付けられている。該金属軸6は棒状の形態をなし、主体金具4の後端部内側に軸線O方向に挿入されるとともに、該軸線O方向において自身の先端面6fがセラミックヒータ1の後端面2rと対向する形で配置されている。他方、リング配置隙間Gにおいてセラミックヒータ1の後端部外周面には、第一ヒータ端子12aと導通する第一端子リング14が、締まり嵌め状態にて該第一ヒータ端子12aを覆うように取り付けられている。そして、金属軸6と第一ヒータ端子12aとは、一端が第一端子リング14に結合され、他端が金属軸6に結合された金属リード部17により、電気的に接続されている。
【0017】
セラミックヒータ1の外周面には、軸線O方向において第一ヒータ端子12aよりも前方側に、抵抗発熱体11に通電するための第二ヒータ端子12bが露出形成されている。そして、該第二ヒータ端子12bを覆うとともにこれと導通する円筒状の第二端子リング3が、セラミックヒータ1の後端部を自身の後方側に突出させた状態にて、該セラミックヒータ1の外周面に締まり嵌め状態にて取り付けられている。そして、主体金具4は、円筒状のヒータ保持面4aにおいて該第二端子リング3の外周面に取り付けられている。
【0018】
また、本発明においては、金属嵌合部材としての第一端子リング14及び第二端子リング3を、セラミックヒータ1から取り外した後の図5のような分解状態にて、第一端子リング14あるいは第二端子リング3の嵌合面41b、41aにおける十点平均粗さRz1が11μm以下となっている。さらに、該状態において、セラミックヒータ1側の嵌合面42b、42aにおける十点平均粗さRz2が5μm以下となっている。さらに望ましくは、Rz2が3μm以下となっているのがよい。
【0019】
さらに、上記分解状態にて、金属嵌合部材としての第一端子リング14及び第二端子リング3(以下、端子リング14、3ともいう)側の嵌合面41b、41aにおける算術平均粗さRa1が2.5μm以下となっていてもよく、また、上記分解状態にて、セラミックヒータ1側の嵌合面42b、42aにおける算術平均粗さRa2が1.4μm以下となっていてもよい。さらに、端子リング14、3側の嵌合面41b、41aにおける最大高さRmax1が28μm以下、セラミックヒータ1側の嵌合面42b、42aにおける最大高さRmax2が12μm以下となっていても良好な緊束力を実現することができる。
【0020】
また、グロープラグの気密性に影響を与えるのは、主に第一端子リング3の緊束力である。そのため気密性を考慮する場合は、第一端子リング3側の嵌合面41aにおいて、Rz1:12μm以下、Ra1:3μm以下、Rmax1:35μm以下としてもよい。さらに、第一端子リング3と接触するセラミックヒータ1側の嵌合面42aにおいて、Rz2:8μm以下、Ra2:2.3μm以下、Rmax2:20μm以下としてもよい。
【0021】
分解状態における上記各面粗さの嵌合面は、以下のようにして得ることができる。すなわち、金属嵌合部材としての第一端子リング14及び第二端子リング3の内周面41a,41bにおいては、該リング形状に引き抜き加工、あるいは絞り加工、旋盤加工、鍛造加工等を施したままの内周面状態である。セラミックヒータ1の外周面42a,42bにおいては、センタレス研磨加工して、上記嵌合面における面粗さの各種パラメータを上記範囲に制限する。さらに、金属嵌合部材としての第一端子リング14及び第二端子リング3においては、上記のようにリング形状に加工した後、該内周面に研磨加工を施すことにより、より一層該内周面の面粗さが改善されて、更なる高性能化が期待できる。
【0022】
このように両部材の各嵌合面における面粗さの各種パラメータを上記範囲にすることで、第一端子リング14及び第二端子リング3(以下、単にリング14、3ともいう)をセラミックヒータ1に嵌合することによるヒータ端子12a,12bとの接触抵抗(前述にて規定)を、例えば、50mΩ以下に抑えることができる。
【0023】
金属嵌合部材を第二端子リング3としたときの該接触抵抗の測定方法は次のようにする。先ず、図8(a)に示すように、グロープラグ50から第二端子リング3が取り付けられたままの状態のセラミックヒータ1を取り出す。このとき、第二ヒータ端子12bと第二端子リング3とは導通状態である。ついで、第二端子リング3と第一ヒータ端子12aとの間に電流を通電し抵抗を測定して、その測定値を分解前抵抗R1(Ω)とする。次に、図8(b)に示すように、嵌合している第二端子リング3をセラミックヒータ1から取り外して分解状態とする。そして、セラミックヒータ1の外周面に露出された第二ヒータ端子12bと第一ヒータ端子12aとの間の抵抗を測定し、分解後抵抗R2(Ω)とする。金属嵌合部材としての第二端子リング3と第二ヒータ端子12bとの接触抵抗は、R2−R1(Ω)として表す。また、第一端子リング14においても、同様の方法において、接触抵抗を測定することができる。なお、分解前抵抗は、第一端子リング14及び第二端子リング3とを取付けたままでの通電抵抗として、これに基づいて第一端子リング14及び第二端子リング3の両者に起因する接触抵抗を、本明細書中の接触抵抗としてもよい。
【0024】
また、金属嵌合部材としての第一及び第二端子リング14、3等を構成する素材としては、高温強度と、材料コストとのバランスを考慮して、一定以上の硬さ及び耐熱性を有した、例えば、Fe系合金を使用するのが望ましい。特に、分解後締め代(金属嵌合部材とセラミックヒータ1とを分解した後の締め代)を高めて弾性緊束力を十分に確保するためには、ビッカース硬さ(JIS:Z2244(1998)に規定の方法により荷重10Nにて測定した値)Hvが170以上(望ましくは350以上)のFe系合金の使用が推奨される。このようなFe系合金として、SUS630あるいはSUS631等の析出硬化系ステンレス鋼を好適に使用できる。例えばSUS630は、JISG4303(1988)に規定されたH900、H1025、H1075あるいはH1105のいずれかの熱処理により時効析出硬化させることができ、特にH900処理を行ったものはHv350以上を確保できる。他方、SUS631は同規格のTH1050あるいはRH950の熱処理により時効析出硬化させることができ、いずれもHv350以上を確保できる。また、硬さの点では若干劣るが、SUS430等のフェライト系ステンレス鋼を使用することもできる。
【0025】
なお、より高い耐熱性を確保し、また、高温での緊束力低下をさらに抑制することが要求される場合には、鉄基超耐熱合金(例えばインコロイ909(インコ社の商品名))の時効硬化品、Ni基超耐熱合金(例えばワスパロイ(ユナイテッド テクノロジー社の商品名))の時効硬化品、あるいは非時効硬化型のNi基耐熱合金(インコネル625(インコ社の商品名))の加工硬化品等を使用することも可能である。ただし、これらの材質は高価であり、グロープラグの通常の使用環境であって、第一端子リング14の到達温度が50〜200℃程度、第二端子リング3の到達温度が500〜700℃までの範囲に留まる場合は、前記した析出硬化型ステンレス鋼など、Ni、Cr、Cu、NbあるいはAlなど、マトリックス固溶強化あるいは析出物形成のために添加する合金元素の合計含有量が、50質量%以下の範囲に制限されたFe系合金にて構成することが望ましい。ただし、これらの合計含有量は、高温強度あるいは耐食性確保の観点から、20質量%以上は添加されていることが望ましい。
【0026】
また、本実施形態においては、図5に示すように、セラミックヒータ1から金属嵌合部材としての第一端子リング14あるいは第二端子リング3を取り外した分解状態において、該金属嵌合部材の内径をd1(d1’)、同じく該分解状態における第一ヒータ端子12a(第二ヒータ端子12b)の形成位置でのセラミックヒータ1の外径をd2(d2’)として、d2−d1(d2’−d1’)(以下、分解後締め代という:本明細書では、室温状態での値を意味する)が8μm以上であって前記第一端子リング14の取付位置における前記セラミックヒータ1の外径の2%以下の範囲に調整されていることが望ましい。さらには、8〜100μmの範囲内であるのが望ましい。また、後述するように、主体金具4を金属嵌合部材とする場合も同様に規定することが可能である。
【0027】
上記分解後締め代は、セラミックヒータ1から取り外したときのリング14,3の弾性復帰量、つまり、リング14、3によるセラミックヒータ1への弾性緊束力を反映したパラメータと見ることができる。該分解後締め代が8μm未満では、通常のグロープラグの使用温度範囲にリング3あるいは14が昇温したとき、必要な緊束力が確保できなくなる。例えば、第一端子リング14においては第一ヒータ端子12aとの接触抵抗の増大が、第二端子リング3においては第一ヒータ端子12bとの接触抵抗の増大と気密性の低下とが、具体的な不具合として発生することにつながる。他方、分解後締め代が100μmを超えるとセラミックヒータ1に過剰な緊束力が作用し、割れやクラック等の発生につながる場合がある。なお、リング3,14の肉厚が小さい場合は、リング自体の塑性変形量が増加するため、分解後締め代を100μm以上に設定することが本質的に不可能な場合がある。なお、上記分解後締め代d2−d1あるいはd2’−d1’は、より望ましくは15〜40μmの範囲に調整するのがよい。また、同じ分解後締め代の値であっても、弾性緊束力の値を高める観点においてはリングの肉厚が大きい方がより有利である。なお、本実施形態では、より気密性が要求される第二端子リング3の肉厚t’を、第一端子リング14の肉厚tよりも大きく設定している。
【0028】
以上、金属嵌合部材として第一及び第二端子リング14、3を考慮した場合を説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、主体金具4を金属嵌合部材とした場合であっても同様に成り立つものである。
【0029】
すなわち、図7に示すように、主体金具4のヒータ保持面4aにおいて、セラミックヒータ1の外周面を、締まり嵌め嵌合により直接保持させる構成を採用することも可能である。この場合、主体金具4を金属嵌合部材とすることができる。リング配置隙間Gを形成するために、主体金具4の内周面の軸線O方向における先端部を、縮径部4rにより縮径し、その縮径部4rの内周面をヒータ保持面4aとすることができる。なお、図1及び図2の構成においても、リング配置隙間Gを拡大するために、主体金具4に若干の縮径部4r’を形成しているが、第二端子リング3の厚みを増すことで、該縮径部4r’は省略することが可能である。
【0030】
次に、主体金具4と第二端子リング3との組み付け形態については、本実施形態では、主体金具4もヒータ保持面4aにおいて、第二端子リング3の外周面に締まり嵌め状態にて取り付けるようにしている。これにより、グロープラグ50の組立て工程を一層簡略化することができる。また、主体金具4の第二端子リング3に対する嵌合面(ヒータ保持面4a)が、第二端子リング3とセラミックヒータ1との嵌合面と重なる形となるので、セラミックヒータ1に対する第二端子リング3の緊束力に主体金具4の緊束力が重畳され、第二端子リング3とセラミックヒータ1との嵌合の気密性を一層高めることができる。
【0031】
セラミックヒータ1への各端子リング14,3の組み付けは、例えば図4に示すように、個々の端子リング14あるいは3をセラミックヒータ1に対し、端部から軸線方向に挿入しつつ圧入する方法で組み付けることができる。なお、圧入に代えて焼き嵌めを用いてもよい。このうち、第一端子リング14については、第一ヒータ端子12aとの導通が確保できる程度の緊束力が得られればよい。他方、第二端子リング3については、第二ヒータ端子12bとの導通確保に加え、嵌合面における気密性を確保する必要があることから、第一端子リング14よりは強い緊束力が求められる。いずれも、室温ではもちろん、各部に熱膨張が生ずるセラミックヒータ1の温度上昇時においても、必要十分な緊束力が確保されていることが重要である。一般に、セラミックと金属を比較した場合、インバーなどの特殊な合金を除けば、金属のほうが線膨張係数が高く、端子リング14,3は昇温時には緊束力が緩みやすくなる傾向にある。なお、端子リング14,3の最高到達温度は、グロープラグ50が取り付けられるエンジンの運転状況によっても異なるが、例えば50〜200℃程度である。
【0032】
図2に示すように、金属リード部17は、金属軸6と第一端子リング14との間で屈曲した形で配置されている。これにより、セラミックヒータ1の発熱により加熱/冷却サイクルが加わった場合でも、金属リード部17は、その屈曲部分で膨張/収縮を吸収することができ、ひいては金属リード部17と第一端子リング14との接合部に過度の応力が集中して接触不良や断線等の不具合が生ずることを防止できる。他方、金属リード部17と金属軸6との接合を容易にかつ強固に行なうために、金属リード部17の金属軸6との接合端部が金属軸6の外周面先端部に対し、平面状の接合面をもって結合されている。例えば、金属リード部17と金属軸6とを抵抗溶接により接合する場合、接合面を平面状としておくことは、抵抗溶接時の加圧力を均等に付加し、欠陥の少ない溶接部を形成する上でも有利となる。
【0033】
他方、金属リード部17と第一端子リング14との接合は、第一端子リング14をセラミックヒータ1に圧入等により組み付ける際に邪魔とならないように、先に第一端子リング14をセラミックヒータ1に組み付けておいてから、その組み付けられた第一端子リング14の例えば外周面に金属リード部17の末端部を接合することが望ましい。この場合、その接合方法としては、抵抗溶接やろう付け等も採用可能である。
【0034】
次に、セラミックヒータ1は、絶縁性セラミックからなるセラミック基体13中に抵抗発熱体11が埋設された棒状のセラミックヒータ素子として構成されている。本実施形態においては、セラミックヒータ1は、絶縁性セラミックからなるセラミック基体13中に導電性セラミックからなるセラミック抵抗体10が埋設されたものとして構成されている。セラミック抵抗体10は、セラミックヒータ1の先端部に配置される第一導電性セラミックからなり、抵抗発熱体として機能する第一抵抗体部分11と、各々該第一抵抗体部分11の後方側において、セラミックヒータ1の軸線O方向に延伸する形で配置され、先端部が第一抵抗体部分11の通電方向における両端部にそれぞれ接合されるとともに、第一導電性セラミックよりも抵抗率が低い第二導電性セラミックからなる1対の第二抵抗体部分12,12とを有する。そして、セラミック抵抗体10の1対の第二抵抗体部分12,12には、それぞれ軸線O方向における互いに異なる位置に分岐部が形成され、それら分岐部の、セラミックヒータ1の表面への露出部が、それぞれ第一ヒータ端子12a及び第二ヒータ端子12bを形成してなる。
【0035】
なお、抵抗発熱体11への通電は、例えば図6に示すように、セラミック基体13中に埋設されるW等の高融点金属線材からなる埋設リード線18,19を介して行なうこともできる。この場合、第一ヒータ端子は埋設リード線18の、また第二ヒータ端子は埋設リード線19の、各露出部18a及び19aとして形成される。なお、この場合においても、第一端子リング14及び第二端子リング3とセラミックヒータ1との間の接触抵抗は、50mΩ以下となっているのがよい。
【0036】
次に、セラミック基体13を構成する絶縁性セラミックとして、本実施形態では窒化珪素質セラミックが採用されている。窒化珪素質セラミックの組織は、窒化珪素(Si)を主成分とする主相粒子が、後述の焼結助剤成分等に由来した粒界相により結合された形態のものである。なお、主相は、SiあるいはNの一部が、AlあるいはOで置換されたもの、さらには、相中にLi、Ca、Mg、Y等の金属原子が固溶したものであってもよい。
【0037】
窒化珪素質セラミックには、周期律表の3A、4A、5A、3B(例えばAl)及び4B(例えばSi)の各族の元素群及びMgから選ばれる少なくとも1種を前記のカチオン元素として、焼結体全体における含有量にて、酸化物換算で1〜10質量%含有させることができる。これら成分は主に酸化物の形で添加され、焼結体中においては、主に酸化物あるいはシリケートなどの複合酸化物の形態にて含有される。焼結助剤成分が1質量%未満では緻密な焼結体が得にくくなり、10質量%を超えると強度や靭性あるいは耐熱性の不足を招く。焼結助剤成分の含有量は、望ましくは2〜8質量%とするのがよい。焼結助剤成分として希土類成分を使用する場合、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luを用いることができる。これらのうちでもTb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybは、粒界相の結晶化を促進し、高温強度を向上させる効果があるので好適に使用できる。
【0038】
次に、セラミック抵抗体10を構成する第一抵抗体部分11及び第二抵抗体部分12,12は、前記した通り電気抵抗率の異なる導電性セラミックにて構成されている。両導電性セラミックの電気抵抗率を互いに異なるものとする方法は特に限定されず、例えば、
▲1▼同種の導電性セラミック相を用いつつ、その含有量を互いに異ならせる方法;
▲2▼電気抵抗率の異なる異種の導電性セラミック相を採用する方法;
▲3▼▲1▼と▲2▼の組合せによる方法;
等、種々例示できるが、本実施形態では▲1▼の方法を採用している。
【0039】
導電性セラミック相としては、例えば、炭化タングステン(WC)、二珪化モリブデン(MoSi)及び二珪化タングステン(WSi)等、周知のものを採用できる。本実施形態ではWCを採用している。なお、セラミック基体13との線膨張係数差を縮小して耐熱衝撃性を高めるために、セラミック基体13の主成分となる絶縁性セラミック相、ここでは窒化珪素質セラミック相を配合することができる。従って、絶縁性セラミック相と導電性セラミック相との含有比率を変化させることにより、抵抗体部分を構成する導電性セラミックの電気抵抗率を所望の値に調整することができる。
【0040】
具体的には、抵抗発熱部をなす第一抵抗体部分11の材質である第一導電性セラミックは、導電性セラミック相の含有率を10〜25体積%、残部を絶縁性セラミック相とするのがよい。導電性セラミック相の含有率が25体積%を超えると、導電率が高くなりすぎて十分な発熱量が期待できなくなり、10体積%未満になると逆に導電率が低くなりすぎ、同様に発熱量が十分に確保できなくなる。
【0041】
他方、第二抵抗体部分12,12は、その第一抵抗体部分11に対する導通経路となるものであり、その材質である第二導電性セラミックは導電性セラミック相の含有率を15〜30体積%、残部を絶縁性セラミック相とするのがよい。導電性セラミック相の含有率が30体積%を超えると焼成による緻密化が困難となり、強度不足を招きやすくなるほか、エンジン予熱のために通常使用される温度域に到達しても電気抵抗率の上昇が不十分となり、電流密度を安定化させるための自己飽和機能が実現できなくなる場合がある。他方、15体積%未満では第二抵抗体部分12,12での発熱が大きくなりすぎて、第一抵抗体部分11の発熱効率が悪化することにつながる。本実施形態では、第一導電性セラミック中のWCの含有率を16体積%(55質量%)、第二導電性セラミック中のWCの含有率を20体積%(70質量%)としている(残部いずれも窒化珪素質セラミック(焼結助剤含む)。
【0042】
本実施形態においてセラミック抵抗体10は、第一抵抗体部分11がU字形状をなし、そのU字底部がセラミックヒータ1の先端側に位置するように配置され、第二抵抗体部分12,12は、該U字形状の第一抵抗体部分11の両端部からそれぞれ軸線O方向に沿って後方に延伸する、互いに略平行な棒状部とされている。
【0043】
セラミック抵抗体10において第一抵抗体部分11は、動作時に最も高温となるべき先端部11aに対して電流を集中するために、該先端部11aを両端部11b、11bよりも細径としている。そして、第二抵抗体部分12,12との接合面15は、その先端部11aよりも径大となった両端部11b、11bに形成されている。
【0044】
なお、図6のように、埋設リード線18,19をセラミック中に配置する構造では、高温下でヒータ駆動用の電圧を印加したときに、埋設リード線18、19を構成する金属原子が、その電界勾配による電気化学的な駆動力を受けてセラミック側に強制拡散する、いわゆるエレクトロマイグレーション効果によって消耗し、断線等を生じやすくなる場合がある。しかし、図2の構成では埋設リード線が廃止されていることから、上記エレクトロマイグレーション効果の影響を本質的に受けにくい利点がある。
【0045】
次に、図1に示すように、主体金具4の後端部内側には、前述の通り、セラミックヒータ1に電力を供給するための金属軸6が主体金具4と絶縁状態にて配置されている。本実施形態では、金属軸6の後端側外周面と主体金具4の内周面との間にセラミックリング31を配置し、その後方側にガラス充填層32を形成して固定する形としている。なお、セラミックリング31の外周面には、径大部の形でリング側係合部31aが形成され、主体金具4の内周面後端寄りに、周方向段部の形で形成された金具側係合部4eに係合することで、軸線方向前方側への抜け止めがなされている。また、金属軸6のガラス充填層32と接触する外周面部分には、ローレット加工等による凹凸が施されている(図では網掛けを描いた領域)。さらに、金属軸6の後端部は主体金具4の後方に延出し、その延出部に絶縁ブッシュ8を介して端子金具7がはめ込まれている。該端子金具7は、周方向の加締め部9により、金属軸6の外周面に対して導通状態で固定されている。
【0046】
グロープラグ50は、主体金具4の取付部5において、セラミックヒータ1の先端部2が燃焼室内に位置するようにディーゼルエンジンに取り付けられる。そして、端子金具7を電源に接続することで、金属軸6→金属リード17→第一端子リング14→セラミックヒータ1→第二端子リング3→主体金具4→(エンジンブロックを介して接地)の順序で電流が流れ、セラミックヒータ1の先端部2が発熱して、燃焼室内の予熱を行なうことができる。
【0047】
以下、グロープラグ50の製造方法について説明する。
まず、図3に示すように、セラミック抵抗体10となるべき抵抗体粉末成形部34を、射出成形により作成する。また、セラミック基体13を形成するための原料粉末を予め金型プレス成形することにより、上下別体に形成された基体成形体としての分割予備成形体36,37を用意しておく。これら分割予備成形体36,37には、上記抵抗体粉末成形部34に対応した形状の凹部37a(分割予備成形体36側の凹部は図面に表れていない)をその合わせ面に形成しておき、ここに抵抗体粉末成形部34を収容して分割予備成形体36,37を上記合わせ面において嵌め合わせ、さらにプレス・圧縮することにより、図3(b)に示すように、これらが一体化された複合成形体39を作る。
【0048】
こうして得られた複合成形体39を脱バインダ処理後、ホットプレス等により1700℃以上、例えば約1800℃前後で焼成することにより、焼成体とし、さらに外周面を円筒状に研磨にすればセラミックヒータ1が得られる。そして、図4に示すように、該セラミックヒータ1に第一端子リング14及び第二端子リング3を例えば圧入により締まり嵌め嵌合させ、さらに金属リード部17及び主体金具4などの必要な部品を組み付ければ、図1に示すグロープラグ50が完成する。
【0049】
【実施例】
以下、本発明の効果を確認するために行なった実験結果について説明する。
(実施例1)
まず、図1に示す形態のセラミックヒータ1を、上記説明した方法により作製した。ただし、セラミックヒータ1の長さは40mm、外径は3.5mmであり、第二抵抗体部分12、12の太さは1mm、さらに第一ヒータ端子12a及び第二ヒータ端子12bは、各々直径0.8mmの円状領域とした。
【0050】
他方、前記したSUS630(H900時効硬化処理品:Hv=約400)を用いて第一端子リング14及び第二端子リング3を作製した。第一端子リング14の肉厚は0.3mmとし、その内径d1iは3.45mmとなるものを用意した。他方、第二端子リング3の肉厚は0.85mmとし、その内径d1i’が3.45mmとなるものを用意した。
【0051】
これらの第一端子リング14及び第二端子リング3を、実施例1としては、引き抜き加工により形成し、その内周面41a,41bの分解状態における面粗さが本発明範囲内となるようにした。なお、比較例1としては、旋盤加工により加工を行った。また、セラミックヒータ1の外周面42aにおいてセンタレス研磨を行い、セラミックヒータ1の外周面42aにおける分解状態での面粗さが本発明の範囲内となるようにしている。
【0052】
ついで、上記の第一端子リング14及び第二端子リング3を、セラミックヒータ1の所定位置に圧入により組み付けた。なお、圧入時において各リングの内面には潤滑剤(パスキンM30(商品名:共栄社化学(株)社製)を適量塗布し、圧入後に300℃にて該潤滑剤の分解処理を行なっている。
【0053】
上記のような組み付け後のグロープラグ50にさらに主体金具4を前述において説明した通りに組み付け、図10に示すような方法にて気密性を評価した。すなわち、第一保持治具51に形成されている貫通孔52にグロープラグ50をセラミックヒータ1側から挿入し、主体金具4の先端部により、貫通孔52が塞がれるように保持させる。ついで、第二保持治具53によりグロープラグ50が加圧により移動しないように、主体金具4により保持する。そして、その状態にて貫通孔52の端部から、グロープラグ50に、常温(20℃)において15気圧の圧力を印加し、そのとき、主体金具4の後端からリークするエアー(リークエアー)を検出した。リークエアーが全くないものを良(○)、0.25cc未満であるものを可(△)、0.25cc以上であるものを不可(×)として評価した。
【0054】
その後、金属嵌合部材としての第二端子リング3を該リングの軸線に沿って、レーザーにより切断し、第二端子リング3とセラミックヒータ1とを分解した。そして、その分解状態の第二端子リング3の嵌合面41aにおいて、十点平均粗さ(Rz1)、算術平均粗さ(Ra1)及び最大高さ(Rmax1)を公知の形状測定機であるTaylor Hobson社製タリロンド73PによりJIS−B0601に基づき測定した。
【0055】
また、気密性の評価あるいは嵌合面における面粗さの測定とは別に、図8にて説明した方法により、第二端子リング3における接触抵抗を求めた。接触抵抗が10mΩ未満のものを良(○)、10mΩ以上50mΩ未満のものは可(△)、50mΩ以上のものを不可(×)として評価した。以上、第二端子リング3側の嵌合面41aにおける面粗さと接触抵抗及び気密性との関係を表1に示す。
【0056】
【表1】

Figure 0004434516
【0057】
表1に示されているように、Rz1が11μm以下となる本発明の実施例1−1〜5においては、グロープラグ50の気密性を向上させることができる。さらに面粗さを抑制することにより、第二端子リング3と第二ヒータ端子12bとによる接触抵抗を低減することができる。一方比較例1−1では、グロープラグ50の気密性は良好なものの、良好な接触抵抗が得られていない。さらに比較例1−2においては、気密性及び接触抵抗のどちらも良好な結果が得られていない。なお、第一端子リング14及びセラミックヒータ1の各嵌合面における面粗さを本発明の規定どおりにしたところ、良好な接触抵抗及び気密性が得られることを確認しており、第一端子リング14を金属嵌合部材とした場合であっても本発明の効果が得られることがわかった。
【0058】
(実施例2)
実施例1と同様の方法により、グロープラグを作製した。
なお、第一端子リング14及び第二端子リング3を引き抜き加工により形成し、該第二端子リング3の内周面41aの分解状態における面粗さが本発明の範囲内となるようにしている。また、セラミックヒータ1に対して、砥石番手を変化させてセンタレス研磨を行い、分解状態にて外周面42aの面粗さが本発明範囲内となったものを実施例2として、本発明範囲外となったものは比較例2とした。
【0059】
その後、作製されたグロープラグ50に対して、実施例1と同様の方法により、気密性及び接触抵抗の評価を行った。さらに、実施例2においては、後述する耐久試験の後に、セラミックヒータ1の外周面粗さに対する素子強度評価試験を行った。すなわち、図9(a)に示すように、グロープラグ50の主体金具をアルミ治具55により保持し、セラミックヒータ1に11Vの直流電圧を周期的に印加して、該セラミックヒータ1の先端部2(先端から2mmまでの部分)の温度を1300℃とした。直流電圧を1分間印加したあと、1分間電圧印加を停止する工程を1サイクルとして、該工程を12000サイクル行い、通電耐久試験を行った。その後で、アルミ治具55に保持された状態のまま、図9(b)のようにセラミックヒータ1の先端部2に静荷重を徐々に与えていき、嵌合部口元40において破損に至るまでに印加された荷重(限界荷重)を測定し、素子強度とした。そして、予め通電耐久試験前に測定しておいた素子強度(初期強度)と比較した。通電耐久試験後の素子強度が初期強度の90%以上となるものは良(○)、50%以上90%未満のものは可(△)、50%未満のものは不可(×)として評価した。
【0060】
【表2】
Figure 0004434516
【0061】
表2によれば、実施例2−1〜7においては、面粗さを本発明の範囲に設定することで、グロープラグ50の気密性を向上させることができる。さらに面粗さを抑制することにより、第二端子リング3と第二ヒータ端子12bとによる接触抵抗を良好に低減することができる。一方比較例2−1においては、グロープラグ50の気密性は良好なものの、接触抵抗が良好でなない。更に、比較例2−2においては、気密性及び接触抵抗のどちらの場合も良い結果は得られていない。さらに、セラミックヒータ1の外周面における面粗さを本発明範囲該に設定することで、セラミックヒータ1の嵌合部口元40における素子強度を向上させることが可能となることがわかる。
【0062】
以上、実施例1及び実施例2により、Rz1を11μm以下、かつ、Rz2を5μmとすることにより、金属嵌合部材とセラミックヒータとの嵌合を十分に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のグロープラグの一実施例を示す縦断面図。
【図2】図1の要部を示す縦断面図。
【図3】図1のグロープラグの製造工程の説明図。
【図4】図2に続く説明図。
【図5】分解後締め代の算出に使用する部位を説明する図。
【図6】図1のグロープラグの第一変形例を示す要部縦断面図。
【図7】同じく第二変形例を示す要部縦断面図。
【図8】接触抵抗の測定方法を説明した図。
【図9】通電耐久試験及びセラミックヒータ強度試験の実施形態を示す図。
【図10】グロープラグの気密性評価の方法を説明する模式図。
【符号の説明】
1 セラミックヒータ
2 先端部
3 第二端子リング(金属嵌合部材)
4 主体金具(金属嵌合部材)
4a ヒータ保持面
10 セラミック抵抗体
11 第一抵抗体部分(抵抗発熱体)
12,12 第二抵抗体部分
12a 第一ヒータ端子(ヒータ端子)
12b 第二ヒータ端子(ヒータ端子)
14 第一端子リング(金属嵌合部材)
41 金属被覆層
41a 第二端子リングの嵌合面(金属嵌合部材側の嵌合面)
41b 第一端子リングの嵌合面(金属嵌合部材側の嵌合面)
42a、42b セラミックヒータ側の嵌合面
50 グロープラグ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a glow plug for preheating a diesel engine.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, glow plugs such as those described above are widely used in which the tip portion of a rod-shaped ceramic heater protrudes inside the tip portion of a cylindrical metal shell. Energization of the ceramic heater is performed through a metal shaft (connected to a power source) provided at the rear end portion of the metallic shell and a metal lead portion connecting the metal shaft and the ceramic heater. In the conventional glow plug, the connection between the ceramic heater and the metal lead portion is made, for example, as disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-205753 or Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-356343 in which the tip of the metal lead portion is coiled. It has been carried out by inserting the rear end portion of the ceramic heater having the heater terminal exposed and inserting it inside, and brazing the two. In addition, a structure is often adopted in which the other terminal of the ceramic heater is connected to the metal shell via a metal ring and grounded via an engine block to which a glow plug is attached. This metal ring is also brazed. Is joined to the ceramic heater.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, the joining form by brazing has a drawback that the efficiency is poor due to a large number of man-hours such as a process for assembling the materials to be joined by sandwiching the brazing material and a heating process for melting the brazing material. In addition, since it is the joining of ceramic and metal members such as metal leads or metal rings, it is necessary to use an expensive active brazing material, and the heating temperature and atmosphere for brazing are also finely adjusted, Combined with the problem of increasing man-hours as described above, the manufacturing cost is likely to increase. For this reason, Japanese Patent Laid-Open No. 2000-356343 discloses a method in which the metal ring is assembled to the ground-side terminal of the ceramic heater by shrink fitting. Thus, if the metal ring and the ceramic heater are fitted together by shrink fitting, shrink fitting, press fitting or the like, the problems such as the increase in the man-hour can be solved, but the reliability of the product is improved, etc. The problem remains.
[0004]
An object of the present invention is to provide a glow plug that is easy to assemble a metal ring and a ceramic heater and has good reliability.
[0005]
[Means for solving the problems and actions / effects]
In order to solve the above problems, the glow plug of the present invention is
It has a ceramic heater in which a resistance heating element is embedded at the tip of itself and has a rod-like form, and a heater terminal for energizing the resistance heating element is exposed on its outer peripheral surface, and
In the glow plug in which the metal fitting member that covers the heater terminal exposed on the outer peripheral surface of the ceramic heater and is electrically connected thereto is attached to the outer peripheral surface of the ceramic heater in an interference fit state,
In a disassembled state in which the metal fitting member is removed from the ceramic heater, the ten-point average roughness Rz1 on the fitting surface on the metal fitting member side is 11 μm or less, and the fitting surface on the ceramic heater side The ten-point average roughness Rz2 is 5 μm or less.
[0006]
In the glow plug of the present invention, for example, a heater terminal for energizing the resistance heating element is formed on the outer peripheral surface of the ceramic heater so as to be electrically connected to the heater terminal exposed on the outer peripheral surface of the ceramic heater. For example, a metal fitting member such as a metal ring is attached by an interference fit. Therefore, if the tight binding force between the two members is insufficient, there is a problem that a good glow plug cannot be used. For example, the contact resistance between the heater terminal and the metal fitting member increases, and there arises a problem that the resistance heating element does not easily generate heat. Furthermore, when the glow plug is attached to the engine head, gas in the engine room is likely to leak, and airtightness may be impaired.
[0007]
Therefore, the present inventors improve the tightness between the metal fitting member and the ceramic heater in order to improve the reliability of the glow plug in which the metal fitting member and the ceramic heater are fitted by interference fitting. In view of the above, it has been found that the tightness between the metal fitting member and the ceramic heater can be improved by suppressing the surface roughness of the fitting surface between the metal fitting member and the ceramic heater to some extent, and the present invention has been completed. It was.
[0008]
That is, in the glow plug, the ceramic heater is removed from the metal fitting member, and in the disassembled state, the ten-point average roughness Rz1 on the fitting surface on the metal fitting member side is set to 11 μm or less. Further, in the disassembled state, the ten-point average roughness Rz2 on the fitting surface on the ceramic heater side is set to 5 μm or less. The fitting surfaces of the metal fitting member and the ceramic heater are both the metal fitting member and the ceramic heater (hereinafter referred to as the fitting state) in a state where both members are fitted (hereinafter also referred to as a fitting state). , Simply referred to as both members).
[0009]
Furthermore, according to the present inventors, it has been found that there is a close relationship between the surface roughness of the fitting surface on the ceramic heater side and the durability of the glow plug. When the surface roughness is equal to or greater than a specified value, the tip of the fitting portion between the ceramic heater and the metal fitting member (hereinafter also referred to as the fitting portion mouth) can be used for a long time in the environment where the glow plug is used. In some cases, the strength of the ceramic heater may deteriorate. This is because high stress is generated at the fitting portion mouth due to the thermal history in the environment where the glow plug is used. By setting Rz2 in the above range and limiting the surface roughness on the mating surface of the ceramic heater, the metal mating member and the ceramic heater can be satisfactorily mated, and the fitting part mouth as described above can be obtained. It is possible to suppress the strength deterioration.
[0010]
If the ten-point average roughness (Rz1 or Rz2) on each fitting surface exceeds the above upper limit values, the metal fitting member and the ceramic heater do not contact sufficiently, and a sufficient tightness is provided between the two members. I can't get power. As a result, the problem of an increase in contact resistance or a decrease in airtightness is caused. Furthermore, when taking into consideration the prevention of an increase in contact resistance, the ten-point average roughnesses Rz1 and Rz2 are preferably set to 10 μm or less and 3 μm or less, respectively. In addition, by setting Rz2 to 3 μm or less, the metal fitting member and the ceramic heater can be sufficiently fitted, and the strength deterioration of the ceramic heater can be sufficiently suppressed. Although the minimum of roughness is not specifically limited, It is preferable to set it as 0.1 micrometer or more. That the surface roughness is less than 0.1 μm is not easy in polishing using a grindstone or a buff.
[0011]
In this specification, the surface roughness Rz (Rz1 and Rz2) refers to the ten-point average roughness (Rz) of each surface measured by the method defined in JIS-B0601 (1994). The measurement length is 3.2 mm and the cut-off value is 0.8 mm. In addition to the ten-point average roughness Rz, an arithmetic average roughness Ra, a maximum height Rmax, and the like can naturally be adopted in order to define the surface roughness at each fitting surface. Arithmetic mean roughness (Ra1 and Ra2) and maximum height (Rmax1 and Rmax2) on the fitting surface of the metal fitting member and ceramic heater are also measured by the method specified in the above JIS. The cutoff value, the reference length, and the evaluation length are those defined in the above JIS.
[0012]
Further, by setting the ten-point average roughness Rz on the fitting surface within the above range, the contact resistance between the heater terminal and the metal fitting member can be reduced to, for example, 50 mΩ or less. As a result, the resistance heating element is energized well, and heat generation at the contact portion between the heater terminal and the metal fitting member can be suppressed. In this specification, “contact resistance” between the metal fitting member and the heater terminal means resistance at room temperature via the metal fitting member when the metal fitting member is attached to the ceramic heater. From the measured resistance R1 when the heating element is energized, when the metal fitting is removed from the ceramic heater, the heater terminal is exposed to the outer peripheral surface of the ceramic heater, and the resistance heating element is energized directly from the heater terminal The value obtained by subtracting the measured value R2 of the current-carrying resistance (that is, R1-R2).
[0013]
The ten-point average roughness on each fitting surface is measured on each fitting surface after the metal fitting member and the ceramic heater in the fitting state are disassembled (disassembled state). When the metal fitting member and the ceramic heater are fitted, friction is generated between the two members on the fitting surfaces of both the members (particularly when the metal fitting member and the ceramic heater are press-fitted and fitted. As a result, the surface roughness of the inner peripheral surface of the metal fitting member or the outer peripheral surface of the ceramic heater may change before and after the fitting. In addition, it is the surface roughness of the mating surface in the mating state that directly affects the binding force between the metal mating member and the ceramic heater in the mating state. Therefore, it is more preferable to define the surface roughness in the mated state, but since it is difficult to measure the surface roughness in a state where both members are mated, the surface roughness in the mated state is more reflected. The ten-point average roughness (Rz1 and Rz2) after decomposition is measured.
[0014]
As a method of disassembling the metal fitting member and the ceramic heater, for the above reason, a disassembling method is employed in which the surface roughness of the fitting surface does not change between the fitted state and the disassembled state. Specifically, at least a part of the metal fitting member is removably cut from the ceramic heater by a cutting means such as a laser so that the surface roughness on the fitting surface does not change (so as not to slide or rub). ), A method of removing both of these members can be exemplified, but is not limited thereto.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an example of an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 shows an example of the glow plug of the present invention together with its internal structure. FIG. 2 is an enlarged view of the main part. The glow plug 50 includes a ceramic heater 1 and a metal shell 4 that holds the ceramic heater 1. The ceramic heater 1 has a rod-like form, and a resistance heating element 11 is embedded in the front end portion 2 thereof. Moreover, the 1st heater terminal 12a for supplying with electricity to the resistance heating element 11 is exposedly formed by the own rear end part outer peripheral surface. The metal shell 4 is formed in a cylindrical shape that coaxially covers the outside of the ceramic heater 1, and the front end portion of the inner peripheral surface in the direction of the axis O serves as a heater holding surface 4 a. Then, the ceramic heater 1 is held by the heater holding surface 4 a indirectly through the second terminal ring 3 and in a form in which the tip portion 2 protrudes. Further, a ring arrangement gap G is formed between the outer peripheral surface of the rear end portion of the ceramic heater 1 and the inner peripheral surface of the metal shell 4 on the rear side of the heater holding surface 4a.
[0016]
Next, the outer peripheral surface of the metal shell 4 is formed with a screw portion 5 as an attachment portion for fixing the glow plug 50 to an engine block (not shown), and a metal shaft 6 is attached to the rear end portion. . The metal shaft 6 has a rod shape, is inserted in the direction of the axis O inside the rear end of the metal shell 4, and its front end surface 6 f faces the rear end surface 2 r of the ceramic heater 1 in the direction of the axis O. Arranged in a shape. On the other hand, the first terminal ring 14 that is electrically connected to the first heater terminal 12a is attached to the outer peripheral surface of the rear end portion of the ceramic heater 1 in the ring arrangement gap G so as to cover the first heater terminal 12a in an interference fit state. It has been. The metal shaft 6 and the first heater terminal 12 a are electrically connected by a metal lead portion 17 having one end coupled to the first terminal ring 14 and the other end coupled to the metal shaft 6.
[0017]
On the outer peripheral surface of the ceramic heater 1, a second heater terminal 12b for energizing the resistance heating element 11 is exposed and formed in front of the first heater terminal 12a in the axis O direction. The cylindrical second terminal ring 3 that covers the second heater terminal 12b and is electrically connected to the second heater terminal 12b projects the rear end of the ceramic heater 1 toward the rear side of the ceramic heater 1. It is attached to the outer peripheral surface with an interference fit. The metal shell 4 is attached to the outer peripheral surface of the second terminal ring 3 on a cylindrical heater holding surface 4a.
[0018]
In the present invention, the first terminal ring 14 and the second terminal ring 3 as the metal fitting members are disassembled as shown in FIG. The ten-point average roughness Rz1 on the fitting surfaces 41b and 41a of the second terminal ring 3 is 11 μm or less. Further, in this state, the ten-point average roughness Rz2 on the fitting surfaces 42b and 42a on the ceramic heater 1 side is 5 μm or less. More preferably, Rz2 is 3 μm or less.
[0019]
Further, in the disassembled state, the arithmetic average roughness Ra1 on the fitting surfaces 41b and 41a on the first terminal ring 14 and the second terminal ring 3 (hereinafter also referred to as terminal rings 14 and 3) as metal fitting members. May be 2.5 μm or less, and in the disassembled state, the arithmetic average roughness Ra 2 on the fitting surfaces 42 b and 42 a on the ceramic heater 1 side may be 1.4 μm or less. Further, the maximum height Rmax1 of the fitting surfaces 41b and 41a on the terminal rings 14 and 3 side is 28 μm or less, and the maximum height Rmax2 of the ceramic heater 1 side fitting surfaces 42b and 42a is 12 μm or less. Tightness can be achieved.
[0020]
Further, it is mainly the tightness of the first terminal ring 3 that affects the airtightness of the glow plug. Therefore, when considering airtightness, the fitting surface 41a on the first terminal ring 3 side may have Rz1: 12 μm or less, Ra1: 3 μm or less, and Rmax1: 35 μm or less. Further, Rz2: 8 μm or less, Ra2: 2.3 μm or less, and Rmax2: 20 μm or less may be used in the fitting surface 42a on the ceramic heater 1 side that contacts the first terminal ring 3.
[0021]
The fitting surface having the above-mentioned surface roughness in the disassembled state can be obtained as follows. That is, on the inner peripheral surfaces 41a and 41b of the first terminal ring 14 and the second terminal ring 3 as the metal fitting members, the ring shape is subjected to drawing processing, drawing processing, lathe processing, forging processing, or the like. It is an inner peripheral surface state. The outer peripheral surfaces 42a and 42b of the ceramic heater 1 are centerless polished to limit various parameters of surface roughness on the fitting surface to the above range. Further, in the first terminal ring 14 and the second terminal ring 3 as the metal fitting members, after the ring shape is processed as described above, the inner peripheral surface is further polished to further increase the inner periphery. The surface roughness is improved, and further improvement in performance can be expected.
[0022]
Thus, by setting the various parameters of the surface roughness on each fitting surface of both members within the above range, the first terminal ring 14 and the second terminal ring 3 (hereinafter also simply referred to as rings 14 and 3) can be made ceramic heaters. 1, the contact resistance with the heater terminals 12 a and 12 b (prescribed above) can be suppressed to 50 mΩ or less, for example.
[0023]
The method for measuring the contact resistance when the metal fitting member is the second terminal ring 3 is as follows. First, as shown in FIG. 8A, the ceramic heater 1 with the second terminal ring 3 still attached is taken out from the glow plug 50. At this time, the second heater terminal 12b and the second terminal ring 3 are in a conductive state. Next, a current is passed between the second terminal ring 3 and the first heater terminal 12a, the resistance is measured, and the measured value is defined as a resistance R1 (Ω) before decomposition. Next, as shown in FIG. 8B, the fitted second terminal ring 3 is removed from the ceramic heater 1 to be in a disassembled state. And the resistance between the 2nd heater terminal 12b exposed to the outer peripheral surface of the ceramic heater 1 and the 1st heater terminal 12a is measured, and it is set as resistance R2 ((ohm)) after decomposition | disassembly. The contact resistance between the second terminal ring 3 as the metal fitting member and the second heater terminal 12b is expressed as R2-R1 (Ω). Further, the contact resistance can be measured also in the first terminal ring 14 by the same method. Note that the pre-disassembly resistance is an energization resistance with the first terminal ring 14 and the second terminal ring 3 attached, and based on this, the contact resistance caused by both the first terminal ring 14 and the second terminal ring 3 May be the contact resistance in this specification.
[0024]
The material constituting the first and second terminal rings 14 and 3 as the metal fitting members has a certain level of hardness and heat resistance in consideration of the balance between high temperature strength and material cost. For example, it is desirable to use an Fe-based alloy. In particular, in order to increase the tightening allowance after disassembly (the tightening allowance after disassembling the metal fitting member and the ceramic heater 1) and sufficiently secure the elastic binding force, Vickers hardness (JIS: Z2244 (1998) It is recommended to use an Fe-based alloy having a Hv of 170 or more (preferably 350 or more) measured at a load of 10 N according to the method described in (1). As such an Fe-based alloy, precipitation hardening stainless steel such as SUS630 or SUS631 can be preferably used. For example, SUS630 can be age-precipitated and hardened by heat treatment of any of H900, H1025, H1075 or H1105 specified in JIS G4303 (1988). On the other hand, SUS631 can be age precipitation hardened by heat treatment of TH1050 or RH950 of the same standard, and both can ensure Hv350 or more. Moreover, although it is slightly inferior in terms of hardness, ferritic stainless steel such as SUS430 can also be used.
[0025]
In addition, when it is required to ensure higher heat resistance and to further suppress the decrease in tightness at high temperatures, an iron-based superalloy (for example, Incoloy 909 (trade name of Inco Corporation)) Age-hardened products, work hardening of Ni-base superalloys (eg Waspaloy (trade name of United Technology)) or non-age-hardening Ni-base heat-resistant alloys (Inconel 625 (trade name of Inco)) It is also possible to use goods. However, these materials are expensive, and are the normal use environment of the glow plug. The ultimate temperature of the first terminal ring 14 is about 50 to 200 ° C., and the ultimate temperature of the second terminal ring 3 is 500 to 700 ° C. The total content of alloy elements added for matrix solid solution strengthening or precipitate formation such as Ni, Cr, Cu, Nb or Al, such as the precipitation hardening stainless steel described above, is 50 masses. It is desirable to use an Fe-based alloy limited to a range of% or less. However, it is desirable that 20% by mass or more of these total contents is added from the viewpoint of securing high-temperature strength or corrosion resistance.
[0026]
Further, in this embodiment, as shown in FIG. 5, the inner diameter of the metal fitting member is disassembled with the first terminal ring 14 or the second terminal ring 3 as the metal fitting member removed from the ceramic heater 1. D1 (d1 ′), and d2−d1 (d2′−) where d2 (d2 ′) is the outer diameter of the ceramic heater 1 at the formation position of the first heater terminal 12a (second heater terminal 12b) in the disassembled state. d1 ′) (hereinafter referred to as post-disassembly tightening margin: in the present specification, the value at room temperature) is 8 μm or more, and the outer diameter of the ceramic heater 1 at the mounting position of the first terminal ring 14 It is desirable to adjust to a range of 2% or less. Furthermore, it is desirable to be in the range of 8 to 100 μm. Further, as will be described later, when the metal shell 4 is a metal fitting member, it can be similarly defined.
[0027]
The post-disassembly tightening allowance can be regarded as a parameter reflecting the elastic return amount of the rings 14 and 3 when removed from the ceramic heater 1, that is, the elastic binding force to the ceramic heater 1 by the rings 14 and 3. If the tightening allowance after decomposition is less than 8 μm, the required tight force cannot be secured when the ring 3 or 14 is heated to the normal operating temperature range of the glow plug. For example, an increase in contact resistance with the first heater terminal 12a in the first terminal ring 14 and an increase in contact resistance with the first heater terminal 12b and a decrease in hermeticity are concrete in the second terminal ring 3. It will lead to occur as a malfunction. On the other hand, if the tightening allowance after disassembly exceeds 100 μm, an excessive tight force acts on the ceramic heater 1 and may lead to the occurrence of cracks, cracks, and the like. In addition, when the thickness of the rings 3 and 14 is small, the amount of plastic deformation of the rings themselves increases, so that it may be essentially impossible to set the allowance after disassembly to 100 μm or more. Note that the post-decomposition tightening allowance d2-d1 or d2′-d1 ′ is more preferably adjusted to a range of 15 to 40 μm. Further, even if the tightening value after disassembly is the same, it is more advantageous that the ring thickness is larger from the viewpoint of increasing the value of the elastic binding force. In the present embodiment, the thickness t ′ of the second terminal ring 3 that is required to be more airtight is set larger than the thickness t of the first terminal ring 14.
[0028]
As described above, the case where the first and second terminal rings 14 and 3 are considered as the metal fitting members has been described. However, the present invention is not limited to this, and the metal fitting 4 is a metal fitting member. However, the same holds true.
[0029]
That is, as shown in FIG. 7, it is also possible to employ a configuration in which the outer peripheral surface of the ceramic heater 1 is directly held by interference fit fitting on the heater holding surface 4a of the metal shell 4. In this case, the metal shell 4 can be a metal fitting member. In order to form the ring arrangement gap G, the distal end portion of the inner peripheral surface of the metal shell 4 in the direction of the axis O is reduced by the reduced diameter portion 4r, and the inner peripheral surface of the reduced diameter portion 4r is connected to the heater holding surface 4a. can do. In the configuration of FIGS. 1 and 2 as well, a slightly reduced diameter portion 4r ′ is formed in the metal shell 4 in order to enlarge the ring arrangement gap G, but the thickness of the second terminal ring 3 is increased. Thus, the reduced diameter portion 4r ′ can be omitted.
[0030]
Next, with respect to the assembled form of the metal shell 4 and the second terminal ring 3, in this embodiment, the metal shell 4 is also attached to the outer peripheral surface of the second terminal ring 3 in a tightly fitted state on the heater holding surface 4a. I have to. Thereby, the assembly process of the glow plug 50 can be further simplified. Further, the fitting surface (heater holding surface 4 a) of the metal shell 4 with respect to the second terminal ring 3 overlaps with the fitting surface of the second terminal ring 3 and the ceramic heater 1. The tightness of the metal shell 4 is superimposed on the tightness of the terminal ring 3, and the tightness of the fitting between the second terminal ring 3 and the ceramic heater 1 can be further enhanced.
[0031]
As shown in FIG. 4, for example, each terminal ring 14 or 3 is assembled to the ceramic heater 1 by press-fitting each terminal ring 14 or 3 into the ceramic heater 1 while inserting it in the axial direction from the end. Can be assembled. Note that shrink fitting may be used instead of press-fitting. Of these, the first terminal ring 14 only needs to have a binding force sufficient to ensure electrical continuity with the first heater terminal 12a. On the other hand, for the second terminal ring 3, in addition to ensuring conduction with the second heater terminal 12b, it is necessary to ensure airtightness on the fitting surface, and therefore a tighter binding force than that of the first terminal ring 14 is required. It is done. In any case, it is important that a necessary and sufficient binding force is secured not only at room temperature but also at the time of temperature rise of the ceramic heater 1 in which thermal expansion occurs in each part. In general, when ceramic and metal are compared, except for special alloys such as invar, metal has a higher coefficient of linear expansion, and terminal rings 14 and 3 tend to loosen tightly when the temperature rises. In addition, although the maximum reached temperature of the terminal rings 14 and 3 changes also with the driving | running conditions of the engine to which the glow plug 50 is attached, it is about 50-200 degreeC, for example.
[0032]
As shown in FIG. 2, the metal lead portion 17 is arranged in a bent shape between the metal shaft 6 and the first terminal ring 14. Thereby, even when a heating / cooling cycle is applied due to heat generated by the ceramic heater 1, the metal lead portion 17 can absorb expansion / contraction at the bent portion, and thus the metal lead portion 17 and the first terminal ring 14. It is possible to prevent the occurrence of problems such as contact failure and disconnection due to excessive stress concentration at the joint portion. On the other hand, in order to easily and firmly join the metal lead portion 17 and the metal shaft 6, the joining end portion of the metal lead portion 17 with the metal shaft 6 is planar with respect to the outer peripheral surface tip portion of the metal shaft 6. It is connected with the joint surface. For example, when joining the metal lead portion 17 and the metal shaft 6 by resistance welding, making the joining surface flat is to apply a pressure force during resistance welding evenly and form a welded portion with few defects. But it is advantageous.
[0033]
On the other hand, the joining of the metal lead portion 17 and the first terminal ring 14 is performed by first connecting the first terminal ring 14 to the ceramic heater 1 so as not to interfere when the first terminal ring 14 is assembled to the ceramic heater 1 by press fitting or the like. After assembling, it is desirable to join the end portion of the metal lead portion 17 to, for example, the outer peripheral surface of the assembled first terminal ring 14. In this case, resistance welding, brazing, or the like can be employed as the joining method.
[0034]
Next, the ceramic heater 1 is configured as a rod-shaped ceramic heater element in which a resistance heating element 11 is embedded in a ceramic base 13 made of an insulating ceramic. In this embodiment, the ceramic heater 1 is configured such that a ceramic resistor 10 made of conductive ceramic is embedded in a ceramic base 13 made of insulating ceramic. The ceramic resistor 10 is made of a first conductive ceramic disposed at the tip portion of the ceramic heater 1, and a first resistor portion 11 that functions as a resistance heating element and a rear side of the first resistor portion 11, respectively. The ceramic heater 1 is arranged so as to extend in the direction of the axis O, and the tip portion is joined to both end portions in the energizing direction of the first resistor portion 11 and has a lower resistivity than the first conductive ceramic. And a pair of second resistor portions 12 and 12 made of two conductive ceramics. The pair of second resistor portions 12 and 12 of the ceramic resistor 10 are formed with branch portions at different positions in the axis O direction, and these branch portions are exposed to the surface of the ceramic heater 1. However, the first heater terminal 12a and the second heater terminal 12b are respectively formed.
[0035]
The energization of the resistance heating element 11 can also be performed through embedded lead wires 18 and 19 made of a refractory metal wire such as W embedded in the ceramic substrate 13 as shown in FIG. In this case, the first heater terminal is formed as the exposed lead 18 and the second heater terminal is formed as the exposed portions 18 a and 19 a of the embedded lead 19. Even in this case, the contact resistance between the first terminal ring 14 and the second terminal ring 3 and the ceramic heater 1 is preferably 50 mΩ or less.
[0036]
Next, in this embodiment, a silicon nitride ceramic is adopted as the insulating ceramic constituting the ceramic base 13. The structure of the silicon nitride ceramic is silicon nitride (Si 3 N 4 ) As a main component, and are bonded together by a grain boundary phase derived from a sintering aid component described later. The main phase may be one in which a part of Si or N is substituted with Al or O, or may be one in which metal atoms such as Li, Ca, Mg, and Y are dissolved in the phase. .
[0037]
In the silicon nitride ceramic, at least one selected from the group of elements 3A, 4A, 5A, 3B (for example Al) and 4B (for example Si) in the periodic table and Mg is used as the cation element. It can be made to contain 1-10 mass% in conversion of an oxide in content in the whole body. These components are mainly added in the form of oxides, and are contained in the sintered body mainly in the form of complex oxides such as oxides or silicates. When the sintering aid component is less than 1% by mass, it is difficult to obtain a dense sintered body, and when it exceeds 10% by mass, the strength, toughness or heat resistance is insufficient. The content of the sintering aid component is desirably 2 to 8% by mass. When a rare earth component is used as the sintering aid component, Sc, Y, La, Ce, Pr, Nd, Sm, Eu, Gd, Tb, Dy, Ho, Er, Tm, Yb, and Lu can be used. Among these, Tb, Dy, Ho, Er, Tm, and Yb can be suitably used because they promote the crystallization of the grain boundary phase and improve the high temperature strength.
[0038]
Next, the first resistor portion 11 and the second resistor portions 12 and 12 constituting the ceramic resistor 10 are made of conductive ceramics having different electric resistivity as described above. The method for making the electrical resistivity of the two conductive ceramics different from each other is not particularly limited. For example,
(1) A method in which the same kind of conductive ceramic phase is used and the contents thereof are different from each other;
(2) A method of using different types of conductive ceramic phases having different electric resistivity;
Method by combination of (3) (1) and (2);
In this embodiment, the method (1) is adopted.
[0039]
Examples of the conductive ceramic phase include tungsten carbide (WC) and molybdenum disilicide (MoSi). 2 ) And tungsten disilicide (WSi) 2 Etc.) can be used. In this embodiment, WC is adopted. In order to reduce the difference in coefficient of linear expansion from the ceramic substrate 13 and increase the thermal shock resistance, an insulating ceramic phase, which is the main component of the ceramic substrate 13, here, a silicon nitride ceramic phase can be blended. Therefore, by changing the content ratio between the insulating ceramic phase and the conductive ceramic phase, the electrical resistivity of the conductive ceramic constituting the resistor portion can be adjusted to a desired value.
[0040]
Specifically, in the first conductive ceramic that is the material of the first resistor portion 11 that forms the resistance heating portion, the content of the conductive ceramic phase is 10 to 25% by volume, and the remainder is the insulating ceramic phase. Is good. If the content of the conductive ceramic phase exceeds 25% by volume, the conductivity becomes too high and a sufficient calorific value cannot be expected, and if it is less than 10% by volume, the conductivity becomes too low, and similarly the calorific value. Cannot be secured sufficiently.
[0041]
On the other hand, the second resistor parts 12 and 12 serve as a conduction path to the first resistor part 11, and the second conductive ceramic as the material has a content of the conductive ceramic phase of 15 to 30 volumes. %, The balance should be an insulating ceramic phase. If the content of the conductive ceramic phase exceeds 30% by volume, densification by firing becomes difficult and the strength tends to be insufficient, and even if the temperature reaches the normal temperature range for preheating the engine, the electrical resistivity is reduced. In some cases, the rise is insufficient, and the self-saturation function for stabilizing the current density cannot be realized. On the other hand, if it is less than 15% by volume, heat generation in the second resistor portions 12 and 12 becomes too large, leading to deterioration in heat generation efficiency of the first resistor portion 11. In the present embodiment, the content of WC in the first conductive ceramic is 16% by volume (55% by mass), and the content of WC in the second conductive ceramic is 20% by volume (70% by mass) (the balance). Both are silicon nitride ceramics (including sintering aids).
[0042]
In the present embodiment, the ceramic resistor 10 is arranged such that the first resistor portion 11 is U-shaped and the bottom of the U-shape is located on the tip side of the ceramic heater 1. These are rod-like portions that are substantially parallel to each other and extend backward from the both end portions of the U-shaped first resistor portion 11 along the direction of the axis O, respectively.
[0043]
In the ceramic resistor 10, the first resistor portion 11 has a diameter smaller than that of both end portions 11 b and 11 b in order to concentrate current on the end portion 11 a that should be at the highest temperature during operation. And the joining surface 15 with the 2nd resistor part 12 and 12 is formed in the both ends 11b and 11b which became larger diameter than the front-end | tip part 11a.
[0044]
As shown in FIG. 6, in the structure in which the buried lead wires 18 and 19 are disposed in the ceramic, when a voltage for driving the heater is applied at a high temperature, the metal atoms constituting the buried lead wires 18 and 19 are In some cases, it is consumed by a so-called electromigration effect that is forcedly diffused to the ceramic side under the electrochemical driving force due to the electric field gradient, and breakage or the like is likely to occur. However, since the embedded lead wire is abolished in the configuration of FIG. 2, there is an advantage that it is hardly affected by the electromigration effect.
[0045]
Next, as shown in FIG. 1, the metal shaft 6 for supplying electric power to the ceramic heater 1 is disposed in an insulated state from the metal shell 4 inside the rear end portion of the metal shell 4 as described above. Yes. In the present embodiment, the ceramic ring 31 is disposed between the rear end side outer peripheral surface of the metal shaft 6 and the inner peripheral surface of the metal shell 4, and the glass filling layer 32 is formed and fixed on the rear side thereof. . A ring-side engagement portion 31a is formed on the outer peripheral surface of the ceramic ring 31 in the form of a large diameter portion, and a metal fitting formed in the shape of a circumferential step near the rear end of the inner peripheral surface of the metal shell 4 By engaging with the side engaging portion 4e, it is prevented from slipping forward in the axial direction. Moreover, the outer peripheral surface part which contacts the glass filling layer 32 of the metal axis | shaft 6 is uneven | corrugated by knurling etc. (area | region which shaded in the figure). Further, the rear end portion of the metal shaft 6 extends rearward of the metal shell 4, and the terminal metal fitting 7 is fitted into the extended portion via an insulating bush 8. The terminal fitting 7 is fixed in a conductive state to the outer peripheral surface of the metal shaft 6 by a caulking portion 9 in the circumferential direction.
[0046]
The glow plug 50 is attached to the diesel engine so that the tip 2 of the ceramic heater 1 is positioned in the combustion chamber at the attachment 5 of the metal shell 4. And by connecting the terminal fitting 7 to the power source, the metal shaft 6 → the metal lead 17 → the first terminal ring 14 → the ceramic heater 1 → the second terminal ring 3 → the metal shell 4 → (grounded through the engine block) A current flows in order, the tip 2 of the ceramic heater 1 generates heat, and the combustion chamber can be preheated.
[0047]
Hereinafter, a method for manufacturing the glow plug 50 will be described.
First, as shown in FIG. 3, a resistor powder molding portion 34 to be the ceramic resistor 10 is formed by injection molding. Moreover, the division | segmentation preforming bodies 36 and 37 as a base-molding body formed in the upper-lower separate body are prepared by carrying out the die press molding of the raw material powder for forming the ceramic base | substrate 13 previously. A concave portion 37a having a shape corresponding to the resistor powder molding portion 34 (a concave portion on the side of the divided preform body 36 is not shown in the drawing) is formed on the mating surfaces of the divided preforms 36 and 37. The resistor powder molding portion 34 is accommodated here, and the divided preforms 36 and 37 are fitted on the mating surfaces, and further pressed and compressed to integrate them as shown in FIG. A composite molded body 39 is produced.
[0048]
The composite molded body 39 thus obtained is subjected to a binder removal treatment, and then fired at 1700 ° C. or higher, for example, around about 1800 ° C. by a hot press or the like to obtain a fired body, and the outer peripheral surface is polished into a cylindrical shape. 1 is obtained. Then, as shown in FIG. 4, the first terminal ring 14 and the second terminal ring 3 are press-fitted into the ceramic heater 1 by, for example, press-fitting, and necessary parts such as the metal lead portion 17 and the metal shell 4 are attached. When assembled, the glow plug 50 shown in FIG. 1 is completed.
[0049]
【Example】
Hereinafter, experimental results performed to confirm the effects of the present invention will be described.
Example 1
First, the ceramic heater 1 having the form shown in FIG. 1 was produced by the method described above. However, the length of the ceramic heater 1 is 40 mm, the outer diameter is 3.5 mm, the thickness of the second resistor portions 12 and 12 is 1 mm, and the first heater terminal 12a and the second heater terminal 12b are each of a diameter. A circular area of 0.8 mm was used.
[0050]
On the other hand, the 1st terminal ring 14 and the 2nd terminal ring 3 were produced using above-mentioned SUS630 (H900 age-hardening processed goods: Hv = about 400). A first terminal ring 14 having a thickness of 0.3 mm and an inner diameter d1i of 3.45 mm was prepared. On the other hand, a second terminal ring 3 having a wall thickness of 0.85 mm and an inner diameter d1i ′ of 3.45 mm was prepared.
[0051]
In the first embodiment, the first terminal ring 14 and the second terminal ring 3 are formed by drawing, and the surface roughness in the disassembled state of the inner peripheral surfaces 41a and 41b is within the scope of the present invention. did. In Comparative Example 1, processing was performed by lathe processing. Further, centerless polishing is performed on the outer peripheral surface 42a of the ceramic heater 1 so that the surface roughness in the disassembled state on the outer peripheral surface 42a of the ceramic heater 1 is within the range of the present invention.
[0052]
Next, the first terminal ring 14 and the second terminal ring 3 were assembled into a predetermined position of the ceramic heater 1 by press fitting. At the time of press-fitting, an appropriate amount of lubricant (Paskin M30 (trade name: manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd.)) was applied to the inner surface of each ring, and the lubricant was decomposed at 300 ° C. after press-fitting.
[0053]
The metallic shell 4 was further assembled to the glow plug 50 after assembling as described above, and hermeticity was evaluated by the method shown in FIG. That is, the glow plug 50 is inserted into the through hole 52 formed in the first holding jig 51 from the ceramic heater 1 side, and the through hole 52 is held by the tip of the metal shell 4 so as to be closed. Subsequently, the glow plug 50 is held by the metal shell 4 so that the glow plug 50 is not moved by pressure by the second holding jig 53. In this state, a pressure of 15 atm is applied to the glow plug 50 from the end of the through hole 52 at room temperature (20 ° C.), and at that time, air leaks from the rear end of the metal shell 4 (leak air). Was detected. Those having no leak air were evaluated as good (◯), those having less than 0.25 cc were acceptable (Δ), and those having 0.25 cc or more were evaluated as unacceptable (×).
[0054]
Then, the 2nd terminal ring 3 as a metal fitting member was cut | disconnected by the laser along the axis line of this ring, and the 2nd terminal ring 3 and the ceramic heater 1 were disassembled. The ten-point average roughness (Rz1), arithmetic average roughness (Ra1), and maximum height (Rmax1) on the fitting surface 41a of the disassembled second terminal ring 3 are known shape measuring instruments such as Taylor. The measurement was performed based on JIS-B0601 with Hobson Talirond 73P.
[0055]
Further, separately from the evaluation of airtightness or the measurement of the surface roughness on the fitting surface, the contact resistance in the second terminal ring 3 was determined by the method described in FIG. A contact resistance of less than 10 mΩ was evaluated as good (◯), 10 mΩ or more and less than 50 mΩ was acceptable (Δ), and 50 mΩ or more was evaluated as unacceptable (×). Table 1 shows the relationship between the surface roughness, contact resistance, and airtightness of the fitting surface 41a on the second terminal ring 3 side.
[0056]
[Table 1]
Figure 0004434516
[0057]
As shown in Table 1, in Examples 1-1 to 5 of the present invention in which Rz1 is 11 μm or less, the airtightness of the glow plug 50 can be improved. Furthermore, the contact resistance by the 2nd terminal ring 3 and the 2nd heater terminal 12b can be reduced by suppressing surface roughness. On the other hand, in Comparative Example 1-1, although the airtightness of the glow plug 50 is good, good contact resistance is not obtained. Furthermore, in Comparative Example 1-2, neither airtightness nor contact resistance is good. In addition, when the surface roughness in each fitting surface of the 1st terminal ring 14 and the ceramic heater 1 was made into the prescription | regulation of this invention, it has confirmed that favorable contact resistance and airtightness are obtained, and 1st terminal It was found that the effect of the present invention can be obtained even when the ring 14 is a metal fitting member.
[0058]
(Example 2)
A glow plug was produced by the same method as in Example 1.
In addition, the 1st terminal ring 14 and the 2nd terminal ring 3 are formed by drawing, and the surface roughness in the decomposition | disassembly state of the internal peripheral surface 41a of this 2nd terminal ring 3 is made into the range of this invention. . Further, the ceramic heater 1 is subjected to centerless polishing by changing the grindstone count, and the surface roughness of the outer peripheral surface 42a within the scope of the present invention in the disassembled state is regarded as Example 2, which is outside the scope of the present invention. This was designated as Comparative Example 2.
[0059]
Thereafter, the airtightness and contact resistance of the produced glow plug 50 were evaluated in the same manner as in Example 1. Furthermore, in Example 2, the element strength evaluation test with respect to the outer peripheral surface roughness of the ceramic heater 1 was performed after the durability test described later. That is, as shown in FIG. 9A, the metal shell of the glow plug 50 is held by an aluminum jig 55 and a DC voltage of 11 V is periodically applied to the ceramic heater 1 to The temperature of 2 (part from the tip to 2 mm) was 1300 ° C. After applying a DC voltage for 1 minute, the process of stopping the voltage application for 1 minute was defined as 1 cycle, and the process was performed 12,000 cycles to conduct an energization durability test. Thereafter, a static load is gradually applied to the tip portion 2 of the ceramic heater 1 while being held by the aluminum jig 55 as shown in FIG. 9B until the fitting portion 40 is damaged. The load (limit load) applied to was measured and used as the element strength. And it compared with the element intensity | strength (initial intensity | strength) measured beforehand before the electricity supply durability test. The element strength after the endurance test of 90% or more of the initial strength was evaluated as good (◯), 50% or more but less than 90% was acceptable (Δ), and less than 50% was evaluated as unacceptable (×). .
[0060]
[Table 2]
Figure 0004434516
[0061]
According to Table 2, in Examples 2-1 to 7, the airtightness of the glow plug 50 can be improved by setting the surface roughness within the range of the present invention. Furthermore, the contact resistance by the 2nd terminal ring 3 and the 2nd heater terminal 12b can be favorably reduced by suppressing surface roughness. On the other hand, in Comparative Example 2-1, although the airtightness of the glow plug 50 is good, the contact resistance is not good. Furthermore, in Comparative Example 2-2, good results are not obtained in both cases of airtightness and contact resistance. Furthermore, it can be seen that by setting the surface roughness on the outer peripheral surface of the ceramic heater 1 within the range of the present invention, the element strength at the fitting portion mouth 40 of the ceramic heater 1 can be improved.
[0062]
As described above, in Example 1 and Example 2, when Rz1 is 11 μm or less and Rz2 is 5 μm, the metal fitting member and the ceramic heater can be sufficiently fitted.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view showing an embodiment of a glow plug of the present invention.
FIG. 2 is a longitudinal sectional view showing the main part of FIG.
3 is an explanatory diagram of a manufacturing process of the glow plug of FIG. 1. FIG.
FIG. 4 is an explanatory diagram following FIG. 2;
FIG. 5 is a diagram for explaining a part used for calculating a post-disassembly tightening allowance.
6 is a longitudinal sectional view of a main part showing a first modification of the glow plug of FIG. 1. FIG.
FIG. 7 is a longitudinal sectional view of an essential part showing a second modified example.
FIG. 8 is a diagram illustrating a method for measuring contact resistance.
FIG. 9 is a diagram showing an embodiment of an energization durability test and a ceramic heater strength test.
FIG. 10 is a schematic diagram for explaining a method for evaluating the airtightness of a glow plug.
[Explanation of symbols]
1 Ceramic heater
2 Tip
3 Second terminal ring (metal fitting member)
4 Metal shell (metal fitting member)
4a Heater holding surface
10 Ceramic resistor
11 First resistor part (resistance heating element)
12, 12 Second resistor part
12a First heater terminal (heater terminal)
12b Second heater terminal (heater terminal)
14 First terminal ring (metal fitting member)
41 Metal coating layer
41a Fitting surface of second terminal ring (fitting surface on metal fitting member side)
41b Fitting surface of first terminal ring (fitting surface on metal fitting member side)
42a, 42b Fitting surface on the ceramic heater side
50 glow plug

Claims (2)

棒状の形態を有するとともに自身の先端部に抵抗発熱体が埋設され、また、抵抗発熱体に通電するためのヒータ端子が自身の外周面に露出形成されたセラミックヒータを有し、かつ、
前記セラミックヒータの外周面に露出している前記ヒータ端子を覆うとともにこれと導通する金属嵌合部材が、前記セラミックヒータの外周面に締まり嵌め状態にて取り付けられているグロープラグにおいて、
前記セラミックヒータから前記金属嵌合部材を取り外した分解状態にて、前記金属嵌合部材側の嵌合面における十点平均粗さRz1が、11μm以下となり、かつ、前記セラミックヒータ側の嵌合面における十点平均粗さRz2が、5μm以下となることを特徴とするグロープラグ。
It has a ceramic heater in which a resistance heating element is embedded at the tip of itself and has a rod-like form, and a heater terminal for energizing the resistance heating element is exposed on its outer peripheral surface, and
In the glow plug in which the metal fitting member that covers the heater terminal exposed on the outer peripheral surface of the ceramic heater and is electrically connected thereto is attached to the outer peripheral surface of the ceramic heater in an interference fit state,
In a disassembled state in which the metal fitting member is removed from the ceramic heater, the ten-point average roughness Rz1 on the fitting surface on the metal fitting member side is 11 μm or less, and the fitting surface on the ceramic heater side A glow plug having a ten-point average roughness Rz2 of 5 μm or less.
前記分解状態にて、前記セラミックヒータ側の嵌合面における十点平均粗さRz2が、3μm以下となる請求項1に記載のグロープラグ。The glow plug according to claim 1, wherein, in the disassembled state, the ten-point average roughness Rz2 on the fitting surface on the ceramic heater side is 3 µm or less.
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