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JP4550915B2 - フィルタ回路及びフィルタ回路素子、これを備えた多層回路基板並びに回路モジュール - Google Patents

フィルタ回路及びフィルタ回路素子、これを備えた多層回路基板並びに回路モジュール Download PDF

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本発明は、広い通過帯域をもつ帯域通過型のフィルタ回路及びフィルタ回路素子、これを備えた多層回路基板並びに回路モジュールに関するものである。
近年、広帯域を使用する無線システムの開発が検討されている。広帯域を使用する無線システムにおいて、必要な信号と不要な信号を選別するバンドパスフィルタ(Band Pass Filter:BPF)は、広帯域で整合が取れること及び低い挿入損失であることが望まれる。
このような広帯域での使用を目的とした従来例のフィルタとしては、例えば、特開2005−295316号公報(特許文献1)には、比帯域を自由に変えられ、広帯域特性を実現し、挿入損失が小さく、通過域が平坦、一定の群遅延特性、急峻な減衰が得られる高周波リングフィルタ、及びそれを利用した広帯域の帯域通過フィルタが開示されている。
また、特開2005−318428号公報(特許文献2)には、小型で、広帯域のバンドパス特性が得られるフィルタ装置及び回路モジュールであって、分布定数回路により構成され、バンドエルミネート特性を有する第1のフィルタ手段と、第1のフィルタによるバンドエルミネート特性の低域減衰極周波数以下及び高域減衰極周波数以上の周波数を減衰させる第2のフィルタ手段とにより帯域通過特性を有するフィルタ装置及びこれを備えた回路モジュールが開示されている。
また、特開2007−068123号公報(特許文献3)には、UWB規格の周波数帯域において、20%以上の比帯域特性をもち、減衰の少ないバンドパスフィルタが開示されている。このバンドパスフィルタは、ブロードサイド結合する複数の結合導体と、接地導体と導波導体からなり前記結合導体のひとつに電気信号を入力する入力側導波路と、接地導体と導波導体からなり前記結合導体の他のひとつから電気信号を出力する出力側導波路とを用いて構成されている。
特開2005−295316号公報 特開2005−318428号公報 特開2007−068123号公報
しかしながら、上記特許文献1および特許文献2に開示されるフィルタは、リング共振器を応用した広帯域フィルタであり、これらのフィルタは、平面かつ容易な構造で実現できるが、一つの共振回路を構成するのに、一波長以上の伝送線路が必要となるため、形状が大きくなる点が問題となる。
小型の共振器で実現する方法として、上記特許文献3のブロードサイドバンド結合共振器を使った手法がある。しかしながら、この手法は、広帯域化を実現するためには、共振器間の結合を極端に強くする必要があり、そのためには、精度が高いプロセスが必要条件となる。また、2本の線路で一つの共振回路を実現するため、スタブ型共振器に比べ、回路規模が大きくなる。
また、いずれの手法も、分布定数回路を用いた方法であり、分布定数素子を使わずに3〜10GHzの周波数帯で広帯域フィルタを実現する例は知られていない。
本発明は前記のそれぞれの課題に鑑みてなされたものであり、小型で広帯域通過特性を実現できる帯域通過型のフィルタ回路及びフィルタ回路素子、これを備えた多層回路基板並びに回路モジュールを提供することを目的とする。
本発明は前記目的を達成するために、入力側に設けられた第1インピーダンス素子と、前記第1インピーダンス素子の出力端に入力端が接続されて出力側に設けられ、前記第1インピーダンス素子と同じ素子からなる第2インピーダンス素子と、前記第1インピーダンス素子の出力端と前記第2インピーダンス素子の入力端との接続点に一端が接続された分布定数共振回路と、前記第1インピーダンス素子の入力端に一端が接続されると共に前記第2インピーダンス素子の出力端に他端が接続された第3インピーダンス素子とからなり、前記第1乃至第3インピーダンス素子のうちの少なくとも何れか1つが所定の集中定数を有する素子によって構成され、その他のインピーダンス素子が所定の分布定数を有する素子によって構成されており、前記第1及び第2インピーダンス素子は伝送線路からなるフィルタ回路を提案する。
本発明のフィルタ回路は、従来例では分布定数回路のみを使って共振器やフィルタを構成する方法であったのに対して、分布定数共振回路及び集中定数を有する素子と分布定数を有する素子とを組み合わせることで、従来例では困難であった小型で良好な広帯域特性を有するフィルタ回路を実現する。
また、本発明は、素子本体を構成する素体内部に上記のフィルタ回路が形成されているフィルタ回路素子、上記のフィルタ回路が形成されている多層回路基板、並びに、上記のフィルタ回路が形成されている回路モジュールを提案する。
本発明によれば、超広帯域に対応したフィルタ回路を提供できると共に、複数の減衰極を有する広帯域フィルタ回路を提供することができる。さらに、分布定数共振回路によって発生する高調波共振の周波数に減衰極を設けることができる。これらにより、さまざまな特性を有する小型の広帯域フィルタ回路を実現することができる。また、集中定数素子と分布定数素子を組み合わせた新しい手法により、積層回路部品、回路基板において、従来にない小型形状の広帯域フィルタ回路を実現できる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図1に本発明の第1実施形態におけるフィルタ回路を示す。本発明のフィルタ回路は、図1に示すフィルタ回路100のように、一端が入力端子101に接続された第1インピーダンス素子111と、第1インピーダンス素子111の出力端に入力端が接続されて出力端が出力端子に接続され、第1インピーダンス素子111と同じ素子からなる第2インピーダンス素子112と、第1インピーダンス素子111の出力端と第2インピーダンス素子112の入力端との接続点に一端が接続された分布定数共振回路113と、第1インピーダンス素子111の入力端に一端が接続されると共に第2インピーダンス素子112の出力端に他端が接続された第3インピーダンス素子114とから構成されている。尚、第1実施形態では、第1インピーダンス素子111と第2インピーダンス素子112は所定の分布定数を有する伝送線路によって構成される分布定数共振回路からなり、分布定数共振回路113は他端が開放された所定の分布定数を有する伝送線路によって構成されるオープンスタブ型共振回路からなり、第3インピーダンス素子114は所定の集中定数を有するキャパシタによって構成されている。
このフィルタ回路100は、分布定数共振回路113である分布定数スタブ型共振回路が原理的に持つ周期的な減衰極を打ち消して、広帯域を実現した帯域通過型のフィルタ回路で、1つの分布定数型のスタブ型共振回路と2つの伝送線路(10分の1波長程度の非常に短い伝送線路)と1つのキャパシタからなる非常に簡単な構成である。
また、本実施形態では、3〜10GHzの周波数帯を広帯域の通過周波数帯域とする帯域通過型のフィルタを実現するフィルタ回路について説明する。このため、本実施形態では、分布定数共振回路113のオープンスタブ型共振回路を、共振周波数6GHzのときの電気長が180°、特性インピーダンス:40Ωに設定している。
本発明との比較参考例としてのフィルタ回路を図3に示す。このフィルタ回路10は、上記フィルタ回路100から第3インピーダンス素子114を除去したものである。通常、図3に示すフィルタ回路10のような積層フィルタ等の分布定数フィルタは、4分の1波長や2分の1波長のスタブ型共振回路を基本として、回路を構成する方法が主流となっている。しかしながら、分布定数型のスタブ型共振回路(分布定数共振回路113)は、周波数によって、インピーダンスが正接関数(tan関数)で周期的に変化するため、整数倍の周波数で、減衰極(インピーダンス=0)、通過帯域(インピーダンス=無限)が交互に発生する。この周期性により、分布定数型のスタブ型共振回路を使って、超広帯域特性を実現するフィルタ回路を構成することは、原理的に不可能であった。すなわち、図4の周波数特性図に示すように、3GHzの3倍、5倍の周波数に減衰極が発生していることがわかる。よって、定期的に出現する減衰極によって、根本的に広帯域化ができないことがわかる。図4において、横軸は周波数を表し、縦軸は減衰量及び反射量を表している。また、図4における、特性曲線Aは通過特性を示し、特性曲線Bは反射特性を示している。尚、図3のフィルタ回路10における分布定数共振回路113である分布定数型のスタブ型共振回路は、周波数6GHzのときの電気長が180°、特性インピーダンス=40Ωの特性をもつものである。
図2は第1実施形態におけるフィルタ回路100の特性例を示す図である。図2において、横軸は周波数を表し、縦軸は減衰量及び反射量を表している。また、図2における、特性曲線Aは通過特性を示し、特性曲線Bは反射特性を示している。図2に示すように第1実施形態のフィルタ回路100では、スタブ型共振回路(分布定数共振回路113)が周期的に持つ9GHzの減衰極が消えていることがわかる。また、整合周波数が3つに増えていることがわかる。よって、フィルタ回路100は、分布定数型のスタブ型共振回路が原理的に持つ減衰極を消すともに、整合周波数を増やすことで分布定数型のスタブ型共振回路の通過帯域を広帯域化している。
尚、減衰極の実現条件は理論解析を行うことにより容易に求めることができ、この条件を満たすように各インピーダンス素子の定数などを設定することによりフィルタ回路100の周波数特性における減衰極の位置などを調節することができる。
例えば、図1に示した回路における減衰極周波数と整合周波数を理論解析により求めるときの一例を以下に説明する。ここでは、図5に示すように、第1インピーダンス素子111および第2インピーダンス素子112を形成する伝送線路のそれぞれの特性インピーダンスがZ2であると共に電気長がθ2であり、分布定数共振回路113が1/2波長オープンスタブからなりその特性インピーダンスがZ1であり且つ電気長がθ1であるとし、さらに、第4インピーダンス素子114がキャパシタからなりそのキャパシタンスがC1であるとする。また、入力端側および出力端側のそれぞれの特性インピーダンスがZ0であるとする。
このとき、図1及び図5に示す回路は左右対称な回路構成であるため、偶奇モード解析を行うことができる。図6は偶モードの等価回路を示す図であり、図7は奇モードの等価回路を示す図である。
図6に示す偶モード等価回路は、端子Port1に一端が接続された伝送線路TL1と、伝送線路TL1の他端に接続された1/2波長オープンスタブOESとから構成されている。ここで、端子Port1の特性インピーダンスがZ0であり、伝送線路TL1の特性インピーダンスがZ2であり、電気長がθ2、オープンスタブOESの特性インピーダンスが2Z1であり、電気長がθ1である。
図7に示す奇モード等価回路は、端子Port1に一端が接続されると共に他端が接地された伝送線路TL2と、端子Port1に一端が接続されると共に他端が接地されたキャパシタCPとから構成されている。ここで、端子Port1の特性インピーダンスがZ0であり、伝送線路TL1の特性インピーダンスがZ2であり、電気長がθ2、キャパシタCPのキャパシタンスが2C1である。
図6に示した偶モード等価回路から、偶モードにおける入力インピーダンスZevenと反射係数Γevenはそれぞれ次の(1)式と(2)式によって表される。
Figure 0004550915
また、奇モードの入力インピーダンスZoddと反射係数Γoddはそれぞれ次の(3)式と(4)式によって表される。
Figure 0004550915
上記の(2)式と(4)式を用いて、次の(5)式と(6)式に表すようにS11とS21を導出することができる。
Figure 0004550915
よって、図1及び図5に示した回路における整合周波数は、S11=0を満たす条件であるΓeven=−Γoddにより決定される。また、図1及び図5に示した回路における減衰極周波数は、S21=0を満たす条件であるΓeven=Γoddにより決定される。
尚、後述する図1の回路構成以外の回路においても上記のように偶奇モードの論理解析を行うことによって、回路における減衰極周波数と整合周波数を求めることができることは言うまでもないことである。
実施例1における周波数特性を図8に示す。図8において、横軸は周波数を表し、縦軸は減衰量及び反射量を表している。また、特性曲線Aは通過特性を示し、特性曲線Bは反射特性を示している。実施例1では、第1インピーダンス素子111と第2インピーダンス素子112のそれぞれを構成する伝送線路の特性インピーダンスを30Ω、周波数6GHzのときの電気長を18°とし、分布定数共振回路113を構成する伝送線路の特性インピーダンスを40Ω、周波数6GHzのときの電気長を180°、第3インピーダンス素子114を構成するキャパシタのキャパシタンスを0.68pFとしている。
実施例2における周波数特性を図9に示す。図9において、横軸は周波数を表し、縦軸は減衰量及び反射量を表している。また、特性曲線Aは通過特性を示し、特性曲線Bは反射特性を示している。実施例2では、第1インピーダンス素子111と第2インピーダンス素子112のそれぞれを構成する伝送線路の特性インピーダンスを32Ω、周波数6GHzのときの電気長を56°とし、分布定数共振回路113を構成する伝送線路の特性インピーダンスを40Ω、周波数6GHzのときの電気長を180°、第3インピーダンス素子114を構成するキャパシタのキャパシタンスを0.14pFとしている。
尚、低周波側の減衰極、すなわち図8及び図9の周波数特性における3GHzの減衰極の位置は分布定数共振回路113を構成するオープンスタブ型共振回路の長さのみに依存する。また、高周波側の減衰極、すなわちこれらの例の場合の8GHzよりも高周波側に存在する減衰極は、第1インピーダンス素子111および第2インピーダンス素子112を構成する伝送線路と第3インピーダンス素子114を構成するキャパシタによって制御することができる。例えば、第1インピーダンス素子111および第2インピーダンス素子112を構成する伝送線路の電気長を大きくし、第3インピーダンス素子114を構成するキャパシタのキャパシタンスを小さく設定すると、高周波側の減衰極は周波数の低い方へ移動する。また、第1インピーダンス素子111および第2インピーダンス素子112を構成する伝送線路の電気長を小さくし、第3インピーダンス素子114を構成するキャパシタのキャパシタンスを大きく設定すると、高周波側の減衰極は周波数の高い方へ移動する。
また、図10及び図11に示す周波数特性のように高周波側に隣り合った2つ以上の減衰極を作ることも可能である。この場合も低周波側の減衰極の位置は分布定数共振回路113を構成するオープンスタブ型共振回路の長さのみに依存する。また、高周波側の減衰極の数や位置は、第1インピーダンス素子111および第2インピーダンス素子112を構成する伝送線路の特性インピーダンスと電気長、分布定数共振回路113を構成するオープンスタブ型共振回路の特性インピーダンス及び第3インピーダンス素子114を構成するキャパシタのキャパシタンスに依存する。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
図12は本発明の第2実施形態におけるフィルタ回路を示す図、図13はその周波数特性を示す図である。本実施形態では、3〜10GHzの周波数帯を広帯域の通過周波数帯域とする帯域通過型のフィルタを実現するフィルタ回路について説明する。
図12に示すフィルタ回路100Bは、一端が入力端子101に接続された第1インピーダンス素子111と、第1インピーダンス素子111の出力端に入力端が接続されて出力端が出力端子に接続され、第1インピーダンス素子111と同じ素子からなる第2インピーダンス素子112と、第1インピーダンス素子111の出力端と第2インピーダンス素子112の入力端との接続点に一端が接続された分布定数共振回路113と、第1インピーダンス素子111の入力端に一端が接続されると共に第2インピーダンス素子112の出力端に他端が接続された第3インピーダンス素子114とから構成されている。
尚、第2実施形態では、第1インピーダンス素子111と第2インピーダンス素子112は所定の集中定数を有するインダクタからなり、分布定数共振回路113は他端が開放された所定の分布定数を有する伝送線路によって構成されるオープンスタブ型共振回路からなり、第3インピーダンス素子114は所定の集中定数を有するキャパシタによって構成されている。
第2実施形態のフィルタ回路100Bも第1実施形態のフィルタ回路100と同様に、分布定数共振回路113である分布定数スタブ型共振回路が原理的に持つ周期的な減衰極を打ち消して、広帯域を実現した帯域通過型のフィルタ回路で、1つの分布定数型のスタブ型共振回路と2つのインダクタと1つのキャパシタからなる非常に簡単な構成である。
本実施形態では、第1及び第2インピーダンス素子111,112を構成するインダクタのインダクタンスを0.35nHとし、分布定数共振回路113を構成する伝送線路の特性インピーダンスを18Ω、周波数6GHzのときの電気長を18°、第3インピーダンス素子114を構成するキャパシタのキャパシタンスを0.54pFとしている。
これにより、本実施形態においても、図13に示すように、3〜10GHzの周波数帯を広帯域の通過周波数帯域とする帯域通過型のフィルタ回路を実現している。
尚、減衰極の実現条件は、第1実施形態と同様に理論解析を行うことにより容易に求めることができ、この条件を満たすように各インピーダンス素子の定数などを設定することによりフィルタ回路100Bの周波数特性における減衰極の位置などを調節することができる。
次に、本発明の第3実施形態を説明する。
図14は本発明の第3実施形態におけるフィルタ回路を示す図、図15はその周波数特性を示す図である。本実施形態では、3〜10GHzの周波数帯を広帯域の通過周波数帯域とする帯域通過型のフィルタを実現するフィルタ回路について説明する。
図14に示すフィルタ回路100Cは、一端が入力端子101に接続された第1インピーダンス素子111と、第1インピーダンス素子111の出力端に入力端が接続されて出力端が出力端子に接続され、第1インピーダンス素子111と同じ素子からなる第2インピーダンス素子112と、第1インピーダンス素子111の出力端と第2インピーダンス素子112の入力端との接続点に一端が接続された分布定数共振回路113と、第1インピーダンス素子111の入力端に一端が接続されると共に第2インピーダンス素子112の出力端に他端が接続された第3インピーダンス素子114とから構成されている。
尚、第3実施形態では、第1インピーダンス素子111と第2インピーダンス素子112は所定の集中定数を有するキャパシタからなり、分布定数共振回路113は他端が開放された所定の分布定数を有する伝送線路によって構成されるオープンスタブ型共振回路からなり、第3インピーダンス素子114は所定の分布定数を有する伝送線路によって構成されている。
第3実施形態のフィルタ回路100Cも第1実施形態のフィルタ回路100と同様に、分布定数共振回路113である分布定数スタブ型共振回路が原理的に持つ周期的な減衰極を打ち消して、広帯域を実現した帯域通過型のフィルタ回路で、1つの分布定数型のスタブ型共振回路と2つのキャパシタと1つの分布定数型の伝送線路からなる非常に簡単な構成である。
本実施形態では、第1及び第2インピーダンス素子111,112を構成するキャパシタのキャパシタンスを1.14pFとし、分布定数共振回路113を構成する伝送線路の特性インピーダンスを32.5Ω、周波数6GHzのときの電気長を180°、第3インピーダンス素子114を構成する伝送線路の特性インピーダンスを30Ω、周波数6GHzのときの電気長を36°としている。
これにより、本実施形態においても、図15に示すように、3〜10GHzの周波数帯を広帯域の通過周波数帯域とする帯域通過型のフィルタ回路を実現している。
尚、減衰極の実現条件は、第1実施形態と同様に理論解析を行うことにより容易に求めることができ、この条件を満たすように各インピーダンス素子の定数などを設定することによりフィルタ回路100Cの周波数特性における減衰極の位置などを調節することができる。
次に、本発明の第4実施形態を説明する。
図16は本発明の第4実施形態におけるフィルタ回路を示す図、図17はその周波数特性を示す図である。本実施形態では、4〜14GHzの周波数帯を広帯域の通過周波数帯域とする帯域通過型のフィルタを実現するフィルタ回路について説明する。
図16に示すフィルタ回路100Dは、一端が入力端子101に接続された第1インピーダンス素子111と、第1インピーダンス素子111の出力端に入力端が接続されて出力端が出力端子に接続され、第1インピーダンス素子111と同じ素子からなる第2インピーダンス素子112と、第1インピーダンス素子111の出力端と第2インピーダンス素子112の入力端との接続点に一端が接続された分布定数共振回路113と、第1インピーダンス素子111の入力端に一端が接続されると共に第2インピーダンス素子112の出力端に他端が接続された第3インピーダンス素子114とから構成されている。
尚、第4実施形態では、第1インピーダンス素子111と第2インピーダンス素子112は所定の集中定数を有するキャパシタからなり、分布定数共振回路113は他端が開放された所定の分布定数を有する伝送線路によって構成されるオープンスタブ型共振器からなり、第3インピーダンス素子114は所定の集中定数を有するインダクタによって構成されている。
第4実施形態のフィルタ回路100Dも第1実施形態のフィルタ回路100と同様に、分布定数共振回路113である分布定数スタブ型共振回路が原理的に持つ周期的な減衰極を打ち消して、広帯域を実現した帯域通過型のフィルタ回路で、1つの分布定数型のスタブ型共振回路と2つのインダクタと1つのキャパシタからなる非常に簡単な構成である。
本実施形態では、第1及び第2インピーダンス素子111,112を構成するキャパシタのキャパシタンスを1.416pFとし、分布定数共振回路113を構成する伝送線路の特性インピーダンスを35.2Ω、周波数6GHzのときの電気長を180°、第3インピーダンス素子114を構成するインダクタのインダクタンスを0.42nHとしている。
これにより、本実施形態においても、図17に示すように、4〜14GHzの周波数帯を広帯域の通過周波数帯域とする帯域通過型のフィルタ回路を実現している。
尚、減衰極の実現条件は、第1実施形態と同様に理論解析を行うことにより容易に求めることができ、この条件を満たすように各インピーダンス素子の定数などを設定することによりフィルタ回路100Dの周波数特性における減衰極の位置などを調節することができる。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。
ここでは、分布定数共振回路113の構成を変えた例について説明する。
分布定数共振回路113の変形構成例としては、例えば、図18乃至図22に示す構成がある。図18に示す構成例は他端が接地された所定の分布定数を有する伝送線路121からなるショートスタブ型共振回路である。図19に示す構成例は他端がキャパシタ123を介して接地されている所定の分布定数を有する伝送線路122からなる。図20に示す構成例は一端にキャパシタ124が接続されると共に他端が接地された所定の分布定数を有する伝送線路125からなる。図21に示す構成例は他端が開放された所定の分布定数を有する2つの伝送線路126,127の一端同士を接続したものである。図22に示す構成例は他端が接地された所定の分布定数を有する2つの伝送線路(分布定数共振回路)128,129の一端同士を接続したものである。
次に、本発明の第5実施形態として、前述した図18に示す伝送線路を分布定数共振回路113として用いた例を説明する。
図23は本発明の第5実施形態におけるフィルタ回路を示す図、図24はその周波数特性を示す図である。本実施形態では、3〜10GHzの周波数帯を広帯域の通過周波数帯域とする帯域通過型のフィルタを実現するフィルタ回路について説明する。
図23に示すフィルタ回路100Eは、一端が入力端子101に接続された第1インピーダンス素子111と、第1インピーダンス素子111の出力端に入力端が接続されて出力端が出力端子に接続され、第1インピーダンス素子111と同じ素子からなる第2インピーダンス素子112と、第1インピーダンス素子111の出力端と第2インピーダンス素子112の入力端との接続点に一端が接続された分布定数共振回路121と、第1インピーダンス素子111の入力端に一端が接続されると共に第2インピーダンス素子112の出力端に他端が接続された第3インピーダンス素子114とから構成されている。
尚、第5実施形態では、第1インピーダンス素子111と第2インピーダンス素子112は所定の分布定数を有する伝送線路によって構成される分布定数共振回路からなり、分布定数共振回路121は他端が接地された所定の分布定数を有する伝送線路によって構成されるショートスタブ型共振回路からなり、第3インピーダンス素子114は所定の集中定数を有するキャパシタによって構成されている。
第5実施形態のフィルタ回路100Eは、広帯域を実現した帯域通過型のフィルタ回路で、1つの分布定数型のスタブ型共振回路と2つの伝送線路と1つのキャパシタからなる非常に簡単な構成である。
本実施形態では、第1及び第2インピーダンス素子111,112を構成する伝送線路(分布定数共振回路)の特性インピーダンスを50Ω、周波数6GHzのときの電気長を180°、分布定数共振回路121を構成する伝送線路の特性インピーダンスを50Ω、周波数6GHzのときの電気長を20°、第3インピーダンス素子114を構成するキャパシタのキャパシタンスを0.85pFとしている。
これにより、本実施形態においても、図24に示すように、3〜10GHzの周波数帯を広帯域の通過周波数帯域とする帯域通過型のフィルタ回路を実現している。
尚、減衰極の実現条件は、第1実施形態と同様に理論解析を行うことにより容易に求めることができ、この条件を満たすように各インピーダンス素子の定数などを設定することによりフィルタ回路100Eの周波数特性における減衰極の位置などを調節することができる。
次に、本発明の第6実施形態として、前述した図19に示す伝送線路122とキャパシタ123を分布定数共振回路113として用いた例を説明する。
図25は本発明の第6実施形態におけるフィルタ回路を示す図、図26はその周波数特性を示す図である。本実施形態では、7〜13GHzの周波数帯を広帯域の通過周波数帯域とする帯域通過型のフィルタを実現するフィルタ回路について説明する。
図25に示すフィルタ回路100Fは、一端が入力端子101に接続された第1インピーダンス素子111と、第1インピーダンス素子111の出力端に入力端が接続されて出力端が出力端子に接続され、第1インピーダンス素子111と同じ素子からなる第2インピーダンス素子112と、第1インピーダンス素子111の出力端と第2インピーダンス素子112の入力端との接続点に一端が接続された伝送線路122と、伝送線路122の他端に一端が接続されると共に他端が接地されたキャパシタ123と、第1インピーダンス素子111の入力端に一端が接続されると共に第2インピーダンス素子112の出力端に他端が接続された第3インピーダンス素子114とから構成されている。
尚、第6実施形態では、第1インピーダンス素子111と第2インピーダンス素子112は所定の分布定数を有する伝送線路によって構成される分布定数共振回路からなり、第3インピーダンス素子114は所定の集中定数を有するキャパシタによって構成されている。
第6実施形態のフィルタ回路100Fは、広帯域を実現した帯域通過型のフィルタ回路で、1つの分布定数型のスタブ型共振回路共振器と2つの伝送線路と2つのキャパシタからなる非常に簡単な構成である。
本実施形態では、第1及び第2インピーダンス素子111,112を構成する伝送線路(分布定数共振回路)の特性インピーダンスを35Ω、周波数6GHzのときの電気長を18°、分布定数共振回路を構成する伝送線路122の特性インピーダンスを50Ω、周波数6GHzのときの電気長を180°、キャパシタ123のキャパシタンスを2pFとし、第3インピーダンス素子114を構成するキャパシタのキャパシタンスを1.15pFとしている。
これにより、本実施形態においても、図26に示すように、7〜13GHzの周波数帯を広帯域の通過周波数帯域とする帯域通過型のフィルタ回路を実現している。
尚、減衰極の実現条件は、第1実施形態と同様に理論解析を行うことにより容易に求めることができ、この条件を満たすように各インピーダンス素子の定数などを設定することによりフィルタ回路100Fの周波数特性における減衰極の位置などを調節することができる。
次に、本発明の第7実施形態として、前述した図20に示すキャパシタ124と伝送線路125を分布定数共振回路113として用いた例を説明する。
図27は本発明の第7実施形態におけるフィルタ回路を示す図、図28はその周波数特性を示す図である。本実施形態では、7〜12GHzの周波数帯を広帯域の通過周波数帯域とする帯域通過型のフィルタを実現するフィルタ回路について説明する。
図27に示すフィルタ回路100Gは、一端が入力端子101に接続された第1インピーダンス素子111と、第1インピーダンス素子111の出力端に入力端が接続されて出力端が出力端子に接続され、第1インピーダンス素子111と同じ素子からなる第2インピーダンス素子112と、第1インピーダンス素子111の出力端と第2インピーダンス素子112の入力端との接続点に一端が接続されたキャパシタ124と、キャパシタ124の他端に一端が接続されると共に他端が接地された伝送線路125と、第1インピーダンス素子111の入力端に一端が接続されると共に第2インピーダンス素子112の出力端に他端が接続された第3インピーダンス素子114とから構成されている。
尚、第7実施形態では、第1インピーダンス素子111と第2インピーダンス素子112は所定の分布定数を有する伝送線路によって構成される分布定数共振回路からなり、第3インピーダンス素子114は所定の集中定数を有するキャパシタによって構成されている。
第7実施形態のフィルタ回路100Gは、広帯域を実現した帯域通過型のフィルタ回路で、1つの分布定数型のスタブ型共振回路と2つの伝送線路と2つのキャパシタからなる非常に簡単な構成である。
本実施形態では、第1及び第2インピーダンス素子111,112を構成する伝送線路の特性インピーダンスを37Ω、周波数6GHzのときの電気長を30°、分布定数共振回路を構成する伝送線路125の特性インピーダンスを40Ω、周波数6GHzのときの電気長を180°、キャパシタ124のキャパシタンスを2pFとし、第3インピーダンス素子114を構成するキャパシタのキャパシタンスを0.65pFとしている。
これにより、本実施形態においても、図28に示すように、7〜12GHzの周波数帯を広帯域の通過周波数帯域とする帯域通過型のフィルタ回路を実現している。
尚、減衰極の実現条件は、第1実施形態と同様に理論解析を行うことにより容易に求めることができ、この条件を満たすように各インピーダンス素子の定数などを設定することによりフィルタ回路100Gの周波数特性における減衰極の位置などを調節することができる。
次に、本発明の第8実施形態として、前述した図21に示す伝送線路126,127を分布定数共振回路113として用いた例を説明する。
図29は本発明の第8実施形態におけるフィルタ回路を示す図、図30はその周波数特性を示す図である。本実施形態では、4〜18GHzの周波数帯を広帯域の通過周波数帯域とする帯域通過型のフィルタを実現するフィルタ回路について説明する。
図29に示すフィルタ回路100Hは、一端が入力端子101に接続された第1インピーダンス素子111と、第1インピーダンス素子111の出力端に入力端が接続されて出力端が出力端子に接続され、第1インピーダンス素子111と同じ素子からなる第2インピーダンス素子112と、第1インピーダンス素子111の出力端と第2インピーダンス素子112の入力端との接続点に一端が接続されると共に他端が開放された2つの伝送線路126,127と、第1インピーダンス素子111の入力端に一端が接続されると共に第2インピーダンス素子112の出力端に他端が接続された第3インピーダンス素子114とから構成されている。
尚、第8実施形態では、第1インピーダンス素子111と第2インピーダンス素子112は所定の分布定数を有する伝送線路によって構成される分布定数共振回路からなり、第3インピーダンス素子114は所定の集中定数を有するキャパシタによって構成されている。
第8実施形態のフィルタ回路100Hは、広帯域を実現した帯域通過型のフィルタ回路で、2つの分布定数型のスタブ型共振回路と2つの伝送線路と1つのキャパシタからなる非常に簡単な構成である。
本実施形態では、第1及び第2インピーダンス素子111,112を構成する伝送線路の特性インピーダンスを45Ω、周波数2GHzのときの電気長L1を18°、分布定数共振回路を構成する伝送線路126の特性インピーダンスを50Ω、周波数2GHzのときの電気長L2を45°、伝送線路127の特性インピーダンスを50Ω、周波数2GHzのときの電気長L3を135°(=180°−L2)、第3インピーダンス素子114を構成するキャパシタのキャパシタンスを1pFとしている。
これにより、本実施形態においても、図30に示すように、4〜18GHzの周波数帯を広帯域の通過周波数帯域とする帯域通過型のフィルタ回路を実現している。
尚、減衰極の実現条件は、第1実施形態と同様に理論解析を行うことにより容易に求めることができ、この条件を満たすように各インピーダンス素子の定数などを設定することによりフィルタ回路100Hの周波数特性における減衰極の位置などを調節することができる。
次に、本発明の第9実施形態として、前述した図22に示す伝送線路128,129を分布定数共振回路113として用いた例を説明する。
図31は本発明の第9実施形態におけるフィルタ回路を示す図、図32はその周波数特性を示す図である。本実施形態では、1〜13GHzの周波数帯を広帯域の通過周波数帯域とする帯域通過型のフィルタを実現するフィルタ回路について説明する。
図31に示すフィルタ回路100Iは、一端が入力端子101に接続された第1インピーダンス素子111と、第1インピーダンス素子111の出力端に入力端が接続されて出力端が出力端子に接続され、第1インピーダンス素子111と同じ素子からなる第2インピーダンス素子112と、第1インピーダンス素子111の出力端と第2インピーダンス素子112の入力端との接続点に一端が接続されると共に他端が接地された2つの伝送線路128,129と、第1インピーダンス素子111の入力端に一端が接続されると共に第2インピーダンス素子112の出力端に他端が接続された第3インピーダンス素子114とから構成されている。
尚、第9実施形態では、第1インピーダンス素子111と第2インピーダンス素子112は所定の分布定数を有する伝送線路によって構成される分布定数共振回路からなり、第3インピーダンス素子114は所定の集中定数を有するキャパシタによって構成されている。
第9実施形態のフィルタ回路100Iは、広帯域を実現した帯域通過型のフィルタ回路で、2つの分布定数型のスタブ型共振回路と2つの伝送線路と1つのキャパシタからなる非常に簡単な構成である。
本実施形態では、第1及び第2インピーダンス素子111,112を構成する伝送線路の特性インピーダンスを45Ω、電気長L1を18°、共振周波数を6GHzとし、分布定数共振回路を構成する伝送線路128の特性インピーダンスを30Ω、周波数6GHzのときの電気長L2を45°、伝送線路129の特性インピーダンスを60Ω、周波数6GHzのときの電気長L3を135°(=180°−L2)、第3インピーダンス素子114を構成するキャパシタのキャパシタンスを0.6pFとしている。
これにより、本実施形態においても、図32に示すように、1〜13GHzの周波数帯を広帯域の通過周波数帯域とする帯域通過型のフィルタ回路を実現している。
尚、減衰極の実現条件は、第1実施形態と同様に理論解析を行うことにより容易に求めることができ、この条件を満たすように各インピーダンス素子の定数などを設定することによりフィルタ回路100Iの周波数特性における減衰極の位置などを調節することができる。
前述したように上記各実施形態のフィルタ回路は、素子値の設定によって、「超広帯域特性」、「多減衰極特性」、「高調波共振抑制特性」を実現することができる非常に有用なフィルタ回路である。
また、上記のフィルタ回路100〜100Iの何れかを2組以上直列接続したBPF(バンドパスフィルタ)を構成することも可能である。例えば、図33の第10実施形態は2組のフィルタ回路100Fを入力端子301と出力端子302との間にキャパシタ311〜313を介して直列接続してBPF300を構成したものである。
このBPF300の周波数特性は図34に示すものとなる。図34において、曲線Aは減衰量特性曲線であり、曲線Bは反射量特性曲線である。また、縦軸は減衰量及び反射量[dB]を表し、横軸は周波数[GHz]を表している。このように減衰量特性曲線Aが示すように、減衰量は4.8GHz、17.5GHzにおいて極大値を示し、反射量特性曲線Bが示すように、反射量は6.7GHz、8.6GHz、12.0GHz、14.3GHzにおいて極小値を示している。このフィルタ回路300は、通過帯域が6〜10GHzとなるように設計されたものである。
また、図35の第11実施形態は3組のフィルタ回路100Fを入力端子401と出力端子402との間にキャパシタ411〜414を介して直列接続してBPF400を構成したものである。
このBPF400の周波数特性は図36に示すものとなる。図36において、曲線Aは減衰量特性曲線であり、曲線Bは反射量特性曲線である。また、縦軸は減衰量及び反射量[dB]を表し、横軸は周波数[GHz]を表している。このように減衰量特性曲線Aが示すように、減衰量は4.5GHz、5.0GHz、16.5GHz、20.0GHzにおいて極大値を示し、反射量特性曲線Bが示すように、反射量は6.3GHz、7.0GHz、9.0GHz、11.8GHz、13.8GHz、14.8GHzにおいて極小値を示している。このフィルタ回路400は、通過帯域が6〜15GHzとなるように設計されたものである。
このように、本実施形態のフィルタ回路100〜100Iの何れかをキャパシタを介して2組以上直列接続することにより、優れた周波数特性を有するBPFを構成することができる。
また、組み合わせや接続を変えることで、所望の特性および形状を実現するフィルタ回路やダイプレクサ回路等を実現することができる。
上記のフィルタ回路100を素子として形成したときのフィルタ素子530の外観形状の一例は図37に示す第12実施形態のものとなる。即ち、フィルタ素子530は誘電体セラミックスを主体とした直方体形状の積層素体531の内部に上記のフィルタ回路100が積層形成され、積層素体531の外表面に外部端子電極532〜535が形成されてなる。ここで、外部端子電極532は入力端子101に対応し、外部端子電極533は出力端子102に対応する。また、外部端子電極534,535は接地端子である。
上記のフィルタ回路100Fを適用した他の例のBPFを多層回路基板の内部に形成した場合の導体パターの形状及び配置は図38乃至図40に示すようになる。なお、図38は第12実施形態の前段と後段にフィルタ回路を付加した変形回路のフィルタ回路素子の導体パターンのみを上面から見た配置図を示す。図39は図38にセラミック多層基板を含めたものの右側側面A−Aから内部を透視したときの各電極間の配置とビア導体544の配置関係を示す内部を透視した図を示したもので、断面を示したものではない。また、図40は図38の導体パターンのみを分解して配置関係を説明するための分解斜視図である。
図38乃至図40において、540は多層回路基板で、誘電体セラミックス540aを主体とし、その内部に複数の導体パターンが積層配置されて後述する図41(図25の変形例)に示すフィルタ回路590が形成されている。即ち、多層回路基板540においてフィルタ回路590が形成されている部分は、表面と裏面のそれぞれに互いに平行な接地導体パターン541,542が配置され、それらの間に上記接地導体パターン541,542に平行な所定の大きさの接地導体パターン543が設けられ、この接地導体パターン543は複数のビア導体544によって接地導体パターン541,542に導電接続されている。また、接地導体パターン541,542の間には入力側導体パターン550と、出力側導体パターン560、共振用導体パターン570、連結用導体パターン580が設けられている。
入力側導体パターン550は、接地導体パターン541,542に平行になるように設けられ、入力側ストリップライン551とこれに接続された第2キャパシタ部のキャパシタ電極552、及びキャパシタ電極552に一端が接続されているストリップライン553とストリップライン553の他端に接続されたキャパシタ電極554とから構成されている第2主共振部を備えている。ここで、キャパシタ電極554のみが接地導体パターン543に対向するように配置されている。
出力側導体パターン560は、接地導体パターン541,542に平行になるように且つ入力側導体パターン550と同一面内に設けられ、出力側ストリップライン561とこれに接続された第3キャパシタ部のキャパシタ電極562、及びキャパシタ電極562に一端が接続され上記ストリップライン553に平行に配置されているストリップライン563とストリップライン563の他端に接続されたキャパシタ電極564とから構成されている第3主共振部を備えている。ここで、キャパシタ電極564のみが接地導体パターン543に対向するように配置されている。
共振用導体パターン570は、入力側導体パターン550と出力側導体パターン560との間に、これらと同一平面内に設けられ、上記ストリップライン553に平行に配置されているストリップライン571及びストリップライン571の他端に接続されたキャパシタ電極572とから構成されている第1主共振部を備えている。ここで、キャパシタ電極572のみが接地導体パターン543に対向するように配置されている。
連結用導体パターン580は、上記の入力側導体パターン550と出力側導体パターン560及び共振用導体パターン570が配置された層とは異なる層に誘電体セラミックス540aを介在させて配置され、キャパシタ電極552に対向するように配置された第2キャパシタ部のキャパシタ電極581、キャパシタ電極562に対向するように配置された第3キャパシタ部のキャパシタ電極585、キャパシタ電極581に一端が接続されたストリップライン582、ストリップライン582の他端に接続された接続電極583、接続電極583に一端が接続され且つ他端がキャパシタ電極585に接続されたストリップライン584及びキャパシタ電極581に接続された第1キャパシタ部のキャパシタ電極586を一体に形成した導体パターンと、キャパシタ電極586の開放端部に対して誘電体セラミックス540aを介して対向するように開放端部が配置され且つ他端がビア導体588によってキャパシタ電極585に接続された第1キャパシタ部のキャパシタ電極587とから構成されている。また、接続電極583はビア導体573を介してストリップライン571の一端に接続されている。
上記多層回路基板540内に形成されたフィルタ回路の等価回路が図41に示すものである。上記構成においては、図41に示す回路の各構成部分は以下のように構成される。
即ち、入力端子591に接続された伝送線路593はストリップライン553によって構成され、キャパシタ597はキャパシタ電極552とキャパシタ電極581によって構成され、伝送線路111はストリップライン582によって構成される。
また、出力端子592に接続された伝送線路594はストリップライン563によって構成され、キャパシタ598はキャパシタ電極562とキャパシタ電極585によって構成され、伝送線路112はストリップライン584によって構成される。
また、伝送線路122とキャパシタ123の主共振部はストリップライン571とキャパシタ電極572及び接地導体パターン543によって構成される。
また、入力側伝送線路111の入力端と出力側伝送線路112の出力端との間に接続されたキャパシタ114は、キャパシタ電極586とこれに対向配置されたキャパシタ電極587によって構成される。
さらに、入力端子591に接続された伝送線路593とキャパシタ595の直列共振回路はストリップライン553とキャパシタ電極554及び接地導体パターン543によって構成され、出力端子592に接続された伝送線路594とキャパシタ596の直列共振回路はストリップライン563とキャパシタ電極564及び接地導体パターン543によって構成される。
上記のように構成された多層回路基板540内のフィルタ回路(バンドパスフィルタ)590の周波数特性は図42に示すものとなる。図において、曲線Aは減衰量特性曲線であり、曲線Bは反射量特性曲線である。また、縦軸は減衰量及び反射量[dB]を表し、横軸は周波数[GHz]を表している。このように減衰量特性曲線Aが示すように、減衰量は1.8GHz、5.2GHz、11.3GHzにおいて極大値を示し、反射量特性曲線Bが示すように、反射量は6.5GHz、7.0GHz、8.8GHz、10.5GHzにおいて極小値を示している。このフィルタ回路590は、前述したフィルタ回路100Fを基本として通過帯域が6〜11GHzとなるように設計されたものである。
尚、図37に示すフィルタ回路素子530を構成する場合は、上記図38乃至図40に示した入力側導体パターン550のストリップライン551,553及びキャパシタ電極554と出力側導体パターン560のストリップライン561,563及びキャパシタ電極564を除去すればよい。
前述したように、キャパシタの作り込みが容易なLTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics:低温同時焼成セラミックス)基板、LTCCデバイス等においては、本発明のフィルタ回路は非常に小型な構造を実現することができる。
次に、本発明の第13実施形態を説明する。
第13実施形態では、上記のフィルタ回路を用いたバンドパスフィルタ(BPF)を備えた高周波無線回路モジュールを構成した。
図43及び図44は本発明の第13実施形態を示すもので、図43は本発明の第13実施形態における高周波無線回路モジュールを示す側面透視図、図44は本発明の第13実施形態における高周波無線回路モジュールの電気系回路を示すブロック図である。
図43において、600は高周波無線回路モジュールで、低温同時焼成セラミックス(LTCC)等のセラミック基板や樹脂基板等の配線回路基板からなるモジュール基板601上に、無線送受信機能部(無線機能部)を構成するIC621や受動素子622等の電子部品が実装されている。さらに、モジュール基板601の上面はシールド部材602によって覆われている。また、モジュール基板601の内部にはバンドパスフィルタ(BPF)631を形成する導体パターン電極611およびバラン632を形成する導体パターン電極612が設けられている。これらによって構成される回路は、モジュール基板601の底面に形成されている複数の外部電極641を介して外部回路に接続できるようになっている。
高周波無線回路モジュール600の電気系回路は、図44に示すように、IC621と、バンドパスフィルタ(BPF)631、およびバラン632によって構成されている。バンドパスフィルタ(BPF)631の入力側は外部電極641を介して外部のアンテナ651に接続される。バンドパスフィルタ(BPF)631の出力側はモジュール基板601の内部においてバラン621の入力側に接続され、バラン621の出力側はモジュール基板601の内部において無線送受信機能部(無線機能部)を構成するIC621に接続されている。
本実施形態の高周波無線回路モジュール600においても、前述したと同様に、本発明のフィルタ回路を適用したバンドパスフィルタ(BPF)631を非常に小型な構造に形成することができるので、バンドパスフィルタ(BPF)631を内蔵した高周波無線回路モジュール600の形状を小型にすることができる。
尚、前記実施形態は、本発明の一具体例であって、本発明がこれらの実施形態の構成のみに限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変更が可能である。例えば、
1)本発明の具体的な例として、積層回路基板において、フィルタ回路を構成する説明をしたが、一つの誘電体基板上にストリップライン等のインピーダンス素子や分布定数共振回路であるオープンスタブ共振回路を形成し、コンデンサやインダクタなどのデスクリート部品と組み合せ、フィルタ回路素子とすることも可能である。このようなフィルタ回路素子とする場合、配線パターンを考慮した設計が必要になるが、回路構成が決まれば目的のフィルタ回路素子を提供することができる。
2)上述した1)のフィルタ回路素子とICモジュールやコンデンサやインダクタなどのデスクリート部品と組み合せた回路基板とを一体化させた回路モジュールとしても、本発明を生かすことが可能である。
3)分布定数共振回路は、ストリップラインの具体例のみ説明したが、マイクロストリップライン、スロットライン及びコップラナーウエッブガイドなどのほかの分布定数による共振回路素子を使用できることは言うまでもなく、回路構成が決まれば目的のフィルタ回路素子を提供することができる。
本発明の第1実施形態におけるフィルタ回路を示す図 本発明の第1実施形態におけるフィルタ回路の周波数特性を示す図 本発明との比較参考例としてのフィルタ回路を示す図 本発明との比較参考例としてのフィルタ回路の周波数特性を示す図 本発明の第1実施形態における理論解析の一例を説明する図 本発明の第1実施形態における理論解析の一例における偶モード等価回路を説明する図 本発明の第1実施形態における理論解析の一例における奇モード等価回路を説明する図 第1実施形態の実施例1における周波数特性を示す図 第1実施形態の実施例2における周波数特性を示す図 第1実施形態の他の実施例における周波数特性を示す図 第1実施形態の他の実施例における周波数特性を示す図 本発明の第2実施形態におけるフィルタ回路を示す図 本発明の第2実施形態におけるフィルタ回路の周波数特性を示す図 本発明の第3実施形態におけるフィルタ回路を示す図 本発明の第3実施形態におけるフィルタ回路の周波数特性を示す図 本発明の第4実施形態におけるフィルタ回路を示す図 本発明の第2実施形態におけるフィルタ回路の周波数特性を示す図 本発明における分布定数共振回路の変形構成例を示す図 本発明における分布定数共振回路の変形構成例を示す図 本発明における分布定数共振回路の変形構成例を示す図 本発明における分布定数共振回路の変形構成例を示す図 本発明における分布定数共振回路の変形構成例を示す図 本発明の第5実施形態におけるフィルタ回路を示す図 本発明の第5実施形態におけるフィルタ回路の周波数特性を示す図 本発明の第6実施形態におけるフィルタ回路を示す図 本発明の第6実施形態におけるフィルタ回路の周波数特性を示す図 本発明の第7実施形態におけるフィルタ回路を示す図 本発明の第7実施形態におけるフィルタ回路の周波数特性を示す図 本発明の第8実施形態におけるフィルタ回路を示す図 本発明の第8実施形態におけるフィルタ回路の周波数特性を示す図 本発明の第9実施形態におけるフィルタ回路を示す図 本発明の第9実施形態におけるフィルタ回路の周波数特性を示す図 本発明の第10実施形態のバンドパスフィルタを示す図 本発明の第10実施形態のバンドパスフィルタの周波数特性を示す図 本発明の第11実施形態のバンドパスフィルタを示す図 本発明の第11実施形態のバンドパスフィルタの周波数特性を示す図 本発明の第12実施形態におけるフィルタ回路素子を示す外観斜視図 本発明の第12実施形態におけるフィルタ回路素子の導体パターンの形状及び配置を説明する図 本発明の第12実施形態におけるフィルタ回路素子の導体パターンの形状及び配置を説明する図 本発明の第12実施形態におけるフィルタ回路素子の導体パターンの形状及び配置を説明する図 本発明の第12実施形態におけるフィルタ回路素子の等価回路を示す図 本発明の第12実施形態におけるフィルタ回路素子の周波数特性を示す図 本発明の第13実施形態における高周波無線回路モジュールを示す側面透視図 本発明の第13実施形態における高周波無線回路モジュールの電気系回路を示すブロック図
符号の説明
100,100B〜100I…フィルタ回路、101…入力端子、102…出力端子、111…第1インピーダンス素子、112…第2インピーダンス素子、113…分布定数共振回路、114…第3インピーダンス素子、121,122,125,126,127,128,129…伝送線路、123,124…キャパシタ、300…BPF、301…入力端子、302…出力端子、400…BPF、401…入力端子、402…出力端子、530…フィルタ回路素子、531…積層素体、532,533,534,535…外部端子電極、540…多層回路基板、540a…誘電体セラミックス、541,542,543…接地導体パターン、550…入力側導体パターン、551…入力側ストリップライン、552,554…キャパシタ電極、553…ストリップライン、560…出力側導体パターン、561…出力側ストリップライン、562,564…キャパシタ電極、563…ストリップライン、570…共振用導体パターン、571…ストリップライン、572…キャパシタ電極、580…連結用導体パターン、581,585,586,587…キャパシタ電極、582…ストリップライン、583…接続電極、584…ストリップライン、588…ビア導体、590…フィルタ回路、591…入力端子、592…出力端子、593,594…伝送線路、595,596,597,598…キャパシタ、600…高周波無線回路モジュール、601…モジュール基板、602…シールド部材、611,612…導体パターン、621…IC、622…受動素子、631…BPF、632…バラン、641…外部電極、651…アンテナ。

Claims (13)

  1. 入力側に設けられた第1インピーダンス素子と、
    前記第1インピーダンス素子の出力端に入力端が接続されて出力側に設けられ、前記第1インピーダンス素子と同じ素子からなる第2インピーダンス素子と、
    前記第1インピーダンス素子の出力端と前記第2インピーダンス素子の入力端との接続点に一端が接続された分布定数共振回路と、
    前記第1インピーダンス素子の入力端に一端が接続されると共に前記第2インピーダンス素子の出力端に他端が接続された第3インピーダンス素子とからなり、
    前記第1乃至第3インピーダンス素子のうちの少なくとも1つが集中定数素子によって構成され、その他のインピーダンス素子が分布定数素子によって構成されており、
    前記第1及び第2インピーダンス素子は伝送線路からなる
    ことを特徴とするフィルタ回路。
  2. 入力側に設けられた第1インピーダンス素子と、
    前記第1インピーダンス素子の出力端に入力端が接続されて出力側に設けられ、前記第1インピーダンス素子と同じ素子からなる第2インピーダンス素子と、
    前記第1インピーダンス素子の出力端と前記第2インピーダンス素子の入力端との接続点に一端が接続された分布定数共振回路と、
    前記第1インピーダンス素子の入力端に一端が接続されると共に前記第2インピーダンス素子の出力端に他端が接続された第3インピーダンス素子とからなり、
    前記第1及び第2インピーダンス素子が分布定数素子によって構成されおり、前記第3のインピーダンス素子がキャパシタからなる
    ことを特徴とするフィルタ回路。
  3. 入力側に設けられた第1インピーダンス素子と、
    前記第1インピーダンス素子の出力端に入力端が接続されて出力側に設けられ、前記第1インピーダンス素子と同じ素子からなる第2インピーダンス素子と、
    前記第1インピーダンス素子の出力端と前記第2インピーダンス素子の入力端との接続点に一端が接続された分布定数共振回路と、
    前記第1インピーダンス素子の入力端に一端が接続されると共に前記第2インピーダンス素子の出力端に他端が接続された第3インピーダンス素子とからなり、
    前記第1乃至第3インピーダンス素子のうちの少なくとも1つが集中定数素子によって構成され、その他のインピーダンス素子が分布定数素子によって構成されており、
    前記第1インピーダンス素子と前記第2インピーダンス素子とが伝送線路からなり、
    前記分布定数共振回路は、他端が開放された伝送線路によって構成されるオープンスタブ型共振回路からなり、
    前記第3インピーダンス素子がキャパシタからなる
    ことを特徴とするフィルタ回路。
  4. 入力側に設けられた第1インピーダンス素子と、
    前記第1インピーダンス素子の出力端に入力端が接続されて出力側に設けられ、前記第1インピーダンス素子と同じ素子からなる第2インピーダンス素子と、
    前記第1インピーダンス素子の出力端と前記第2インピーダンス素子の入力端との接続点に一端が接続された分布定数共振回路と、
    前記第1インピーダンス素子の入力端に一端が接続されると共に前記第2インピーダンス素子の出力端に他端が接続された第3インピーダンス素子とからなり、
    前記第1乃至第3インピーダンス素子のうちの少なくとも1つが集中定数素子によって構成され、その他のインピーダンス素子が分布定数素子によって構成されており、
    前記第1インピーダンス素子と前記第2インピーダンス素子とがインダクタからなり、
    前記分布定数共振回路は、他端が開放された伝送線路によって構成されるオープンスタブ型共振回路からなり、
    前記第3インピーダンス素子がキャパシタからなる
    ことを特徴とするフィルタ回路。
  5. 入力側に設けられた第1インピーダンス素子と、
    前記第1インピーダンス素子の出力端に入力端が接続されて出力側に設けられ、前記第1インピーダンス素子と同じ素子からなる第2インピーダンス素子と、
    前記第1インピーダンス素子の出力端と前記第2インピーダンス素子の入力端との接続点に一端が接続された分布定数共振回路と、
    前記第1インピーダンス素子の入力端に一端が接続されると共に前記第2インピーダンス素子の出力端に他端が接続された第3インピーダンス素子とからなり、
    前記第1乃至第3インピーダンス素子のうちの少なくとも1つが集中定数素子によって構成され、その他のインピーダンス素子が分布定数素子によって構成されており、
    前記第1インピーダンス素子と前記第2インピーダンス素子とがキャパシタからなり、
    前記分布定数共振回路は、他端が開放された伝送線路によって構成されるオープンスタブ型共振回路からなり、
    前記第3インピーダンス素子が伝送線路からなる
    ことを特徴とするフィルタ回路。
  6. 入力側に設けられた第1インピーダンス素子と、
    前記第1インピーダンス素子の出力端に入力端が接続されて出力側に設けられ、前記第1インピーダンス素子と同じ素子からなる第2インピーダンス素子と、
    前記第1インピーダンス素子の出力端と前記第2インピーダンス素子の入力端との接続点に一端が接続された分布定数共振回路と、
    前記第1インピーダンス素子の入力端に一端が接続されると共に前記第2インピーダンス素子の出力端に他端が接続された第3インピーダンス素子とからなり、
    前記第1乃至第3インピーダンス素子のうちの少なくとも1つが集中定数素子によって構成され、その他のインピーダンス素子が分布定数素子によって構成されており、
    前記第1インピーダンス素子と前記第2インピーダンス素子とがキャパシタからなり、
    前記分布定数共振回路は、他端が開放された伝送線路によって構成されるオープンスタブ型共振回路からなり、
    前記第3インピーダンス素子がインダクタからなる
    ことを特徴とするフィルタ回路。
  7. 入力側に設けられた第1インピーダンス素子と、
    前記第1インピーダンス素子の出力端に入力端が接続されて出力側に設けられ、前記第1インピーダンス素子と同じ素子からなる第2インピーダンス素子と、
    前記第1インピーダンス素子の出力端と前記第2インピーダンス素子の入力端との接続点に一端が接続された分布定数共振回路と、
    前記第1インピーダンス素子の入力端に一端が接続されると共に前記第2インピーダンス素子の出力端に他端が接続された第3インピーダンス素子とからなり、
    前記第1乃至第3インピーダンス素子のうちの少なくとも1つが集中定数素子によって構成され、その他のインピーダンス素子が分布定数素子によって構成されており、
    前記分布定数共振回路は、他端が開放された伝送線路によって構成される1つ以上のオープンスタブ型共振回路からなる
    ことを特徴とするフィルタ回路。
  8. 前記分布定数共振回路は、他端が接地された伝送線路によって構成される1つ以上のショートスタブ型共振回路からなることを特徴とする請求項1又は2に記載のフィルタ回路。
  9. 前記分布定数共振回路は、伝送線路によって構成されるスタブ型共振回路と、他端が接地されたキャパシタが直接又は他のインピーダンス素子を介して直列接続されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載のフィルタ回路。
  10. 前記分布定数共振回路は、伝送線路によって構成されるスタブ型共振回路と、他端が接地された他のインピーダンス素子との間に、キャパシタが直列接続されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載のフィルタ回路。
  11. 素子本体を構成する素体内部に前記請求項1乃至請求項10の何れかに記載のフィルタ回路が形成されている
    ことを特徴とするフィルタ回路素子。
  12. 前記請求項1乃至請求項10の何れかに記載のフィルタ回路が形成されている
    ことを特徴とする多層回路基板。
  13. 前記請求項1乃至請求項10の何れかに記載のフィルタ回路が形成されている
    ことを特徴とする回路モジュール。
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