JP4543443B2 - フェニルヒドラジン類の製造法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、一般式(4)
で示される優れた除草活性を有するピリダジン−3−オン化合物類の中間体として有用な下記一般式(2)で示されるフェニルヒドラジン類の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平9−323977号公報には、下記一般式(2)
(式中、Xは水素原子またはハロゲン原子を表わし、Yはハロゲン原子を表わし、Wは水素原子またはZRを表わし、Zは酸素原子または硫黄原子を表わし、Rは水素原子、C1−C6アルキル基、 C1−C6ハロアルキル基、 C3−C8シクロアルキル基、ベンジル基、 C3−C6アルケニル基、 C3−C6ハロアルケニル基、 C3−C6アルキニル基、シアノC1−C6アルキル基、 C2−C8(アルコキシアルキル)基、 C2−C8(アルキルチオアルキル)基、カルボキシC1−C6アルキル基、(C1−C8アルコキシ)カルボニルC1−C6アルキル基、{(C1−C4アルコキシ)C1−C4アルコキシ}カルボニルC1−C6アルキル基、(C3−C8シクロアルコキシ)カルボニルC1−C6アルキル基、または、{(C1−C6アルコキシ)カルボニルC1−C6アルキル}オキシカルボニルC1−C6アルキル基を表わす。)
で示されるフェニルヒドラジン類は、一般式(3)
(式中、X、YおよびWは前記と同じ意味を表わす。)
で示されるアニリン誘導体をジアゾ化した後に、塩化スズを用いて還元する方法で合成されていることが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の方法では、塩化スズを用いて還元を行っているため、反応後に副生してくる不溶性のスズ化合物を濾過で除去する際に、濾過性が悪く、また反応後のスズ化合物の処理を行う必要があることから、工業的には必ずしも好ましい方法であるとは言い難く、このような金属還元剤を使用しない方法の開発が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために、鋭意検討した結果、金属還元剤を使用しない方法で、下記一般式(1)で示されるフェニルヒドラジン誘導体が、得られ該誘導体が、一般式(2)で示されるフェニルヒドラジン類を有利に得る中間体として有用であることを見出し、更にフェニルヒドラジン誘導体(2)の分解反応について種々検討し、本発明に至った。
【0005】
すなわち、本発明は一般式(1)
(式中、Xは水素原子またはハロゲン原子を表わし、Yはハロゲン原子を表わし、Wは水素原子またはZRを表わし、Zは酸素原子または硫黄原子を表わし、Rは水素原子、C1−C6アルキル基、 C1−C6ハロアルキル基、 C3−C8シクロアルキル基、ベンジル基、 C3−C6アルケニル基、 C3−C6ハロアルケニル基、 C3−C6アルキニル基、シアノC1−C6アルキル基、 C2−C8(アルコキシアルキル)基、 C2−C8(アルキルチオアルキル)基、カルボキシC1−C6アルキル基、(C1−C8アルコキシ)カルボニルC1−C6アルキル基、{(C1−C4アルコキシ)C1−C4アルコキシ}カルボニルC1−C6アルキル基、(C3−C8シクロアルコキシ)カルボニルC1−C6アルキル基、または、{(C1−C6アルコキシ)カルボニルC1−C6アルキル}オキシカルボニルC1−C6アルキル基を表わし、Qは、同一または相異なり、水素原子、アンモニウムまたはアルカリ金属原子を表わす。)
で示されるフェニルヒドラジン誘導体をアルコール系溶媒の存在下に鉱酸で分解する反応において、反応系中の水分が0.2重量%以上11重量%以下であることを特徴とする一般式(2)
(式中、X、YおよびWは前記と同じ意味を表わす。)
で示されるフェニルヒドラジン類の製造法を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下本発明について説明する。
本発明に用いる一般式(1)で示されるフェニルヒドラジン誘導体において、XおよびYで示されるハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子が挙げられる。る。
RのC1−C6アルキル基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、プロピル基、イソブチル基、ブチル基、t−ブチル基、アミル基、イソアミル基、t−アミル基等が挙げられる。
C1−C6ハロアルキル基としては、2,2,2−トリフルオロエチル基等が挙げられる。
C3−C8シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
C3−C6アルケニル基としては、アリル基、1−メチル−2−プロペニル基、3−ブテニル基、2−ブテニル基、3−メチル−2−ブテニル基、2−メチル−3−ブテニル基等が挙げられる。
C3−C6ハロアルケニル基としては、2−クロロ−2−プロペニル基、3,3−ジクロロ−2−プロペニル基等が挙げられる。
C3−C6アルキニル基としてはプロパルギル基、1−メチル−2−プロピニル基、2−ブチニル基、1,1−ジメチル−2−プロピニル基等が挙げられる。
シアノC1−C6アルキル基としては、シアノメチル基等が挙げられる。
C2−C8(アルコキシアルキル)基としては、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基等が挙げられる。
C2−C8(アルキルチオアルキル)基としては、メチルチオエチル基等が挙げられる。
カルボキシC1−C6アルキル基としては、カルボキシメチル基、1−カルボキシエチル基、2−カルボキシエチル基等が挙げられる。
(C1−C8アルコキシ)カルボニルC1−C6アルキル基としては、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルメチル基、プロポキシカルボニルメチル基、イソプロポキシカルボニルメチル基、ブトキシカルボニルメチル基、イソブトキシカルボニルメチル基、t−ブトキシカルボニルメチル基、アミルオキシカルボニルメチル基、イソアミルオキシカルボニルメチル基、t−アミルオキシカルボニルメチル基、1−メトキシカルボニルエチル基、1−エトキシカルボニルエチル基、1−プロポキシカルボニルエチル基、1−イソプロポキシカルボニルエチル基、1−ブトキシカルボニルエチル基、1−イソブトキシカルボニルエチル基、1−t−ブトキシカルボニルエチル基、1−アミルオキシカルボニルエチル基、1−イソアミルオキシカルボニルエチル基、1−t−アミルオキシカルボニルエチル基等が挙げられる。
{(C1−C4アルコキシ)C1−C4アルコキシ}カルボニルC1−C6アルキル基としては、メトキシエトキシカルボニルメチル基、1−メトキシエトキシカルボニルエチル基等が挙げられる。
(C3−C8シクロアルコキシ)カルボニルC1−C6アルキル基としては、シクロブチルオキシカルボニルメチル基、シクロペンチルオキシカルボニルメチル基、シクロヘキシルオキシカルボニルメチル基、1−シクロブチルオキシカルボニルエチル基、1−シクロペンチルオキシカルボニルエチル基、1−シクロヘキシルオキシカルボニルエチル基等が挙げられる。
{(C1−C6アルコキシ)カルボニルC1−C6アルキル}オキシカルボニルC1−C6アルキル基としては、(エトキシカルボニル)メトキシカルボニルメチル基等が挙げられる。
Qにおけるアルカリ金属原子としてはナトリウム、カリウム等が挙げられる。
【0007】
本発明のフェニルヒドラジン誘導体(1)は、例えば、前記一般式(3)で示されるアニリン誘導体をジアゾ化して得られるジアゾニウム塩を亜硫酸塩類または亜硫酸水素塩類と反応させることにより得ることができる。
【0008】
ジアゾ化剤としては、通常、亜硝酸塩類が用いられ、具体的には、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム等があげられる。亜硝酸塩類は、固体状のものを添加してもよいが、通常は水溶液の状態で用いられる。その使用量は、アニリン誘導体(3)に対して通常、1〜1.2モル倍程度の範囲である。
【0009】
ジアゾ化反応には、通常、鉱酸が用いられ、かかる鉱酸としては、例えば塩酸、硫酸、リン酸、硝酸等が挙げられる。好ましくは塩酸、硫酸が挙げられ、通常水溶液として用いられる。
鉱酸の使用量は、アニリン誘導体(3)に対して通常、1〜10モル倍程度であり、好ましくは2〜6モル倍程度であり、より好ましくは2.5〜4モル倍程度の範囲である。
【0010】
ジアゾ化反応の反応試薬の添加順序は特に限定されないが、通常、アニリン誘導体(3)を鉱酸水溶液に混合したのち、亜硝酸塩水溶液を加えて行われる。
反応温度は通常、−20℃〜20℃程度、好ましくは−10℃〜10℃程度、より好ましくは−5℃〜5℃程度の範囲である。
【0011】
還元剤として用いられる亜硫酸塩類としては、例えば、亜硫酸、亜硫酸アンモニウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、などが挙げられる。また、亜硫酸水素塩類としては亜硫酸水素アンモニウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウムなどが挙げられる。これらは、固体状で用いてもよいが、通常は水溶液として用いられる。
【0012】
亜硫酸塩類または亜硫酸水素塩類の使用量は、アニリン誘導体(3)をジアゾ化して得られたジアゾニウム塩に対して約2モル倍以上であるが、好ましくは2.5〜4モル倍程度の範囲である。
反応系内のpHは5.5〜8の範囲、好ましくは6〜7.5の範囲になるように調整する。
pHの調整は塩酸、硫酸等の酸類、又は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等のアルカリ水溶液で調整することができる。
【0013】
フェニルヒドラジン誘導体(1)を得る製造法は、通常、アニリン誘導体(3)をジアゾ化して得られたジアゾニウム塩を、亜硫酸塩類または亜硫酸水素塩類の水溶液のpHを5.5〜8に調整した液に加えて反応させる。反応温度は通常0〜80℃程度、好ましくは10〜70℃程度の範囲である。
【0014】
反応時間は反応試剤の種類、試剤の量、反応温度によって変わり、一概に限定されないが、通常約30分〜約24時間程度の範囲である。
【0015】
反応終了後、得られた反応混合物を、濾過すれば疎水性のフェニルヒドラジン誘導体(1)が得られ、また水溶性の場合には濃縮または有機溶媒で抽出後濃縮すれば得られるが、これらはさらに再結晶等によって精製することもできる。
【0016】
原料のアニリン誘導体(3)は、例えばヨーロッパ特許出願公開明細書EP−61741−A;米国特許明細書USP 4,670,046、USP 4,770,695、USP 4,709,409、USP 4,640,707、USP4,720,927、USP 5,169,431;特開昭63−156787号公報等で公知であるか、または、そこに記載された方法に準じて製造することができる。
【0017】
以下に、かかる一般式(1)で示されるフェニルヒドラジン誘導体をそれぞれ(表1)に例示するが、本発明はこれらに限られるものではない。
一般式(1)
で示される化合物
【表1】
【0018】
本発明において、フェニルヒドラジン類(2)は、フェニルヒドラジン誘導体(1)をアルコール系溶媒中、酸で加水分解することにより得ることができる。
【0019】
アルコール系溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール等が挙げられる。通常、反応系中の水分は11重量%以下で行うのが好ましい。これ以上の水分では、脱ハロゲン化が促進され、収率が低下して望ましくない。原料のフェニルヒドラジン誘導体(1)は、通常、前工程で水溶液として得られることから具体的には、酸を加える前に水を留去しアルコール類を添加する方法、あるいはアルコール類を加えた後に減圧下で共沸脱水を行い反応を行う方法等が挙げられる。
【0020】
加水分解に用いられる酸としては、通常、鉱酸が挙げられる。かかる鉱酸としては、例えば塩酸、硫酸、リン酸、硝酸等が挙げられ、好ましくは塩酸、硫酸が挙げられる。また、これら鉱酸の水溶液でもよい。
【0021】
酸の使用量は、フェニルヒドラジン誘導体(1)に対して通常約1〜約8モル倍、好ましくは約2〜約6モル倍の範囲である。
【0022】
本発明の製造法は、通常、フェニルヒドラジン誘導体(1)のアルコール混合液に、酸もしくは酸水溶液を加えて反応させるが、フェニルヒドラジン誘導体(1)のアルコール混合液を酸もしくは酸水溶液中に加えてもよい。
反応温度は通常、約0℃〜約80℃、好ましくは約5〜70℃の範囲である。
反応時間は反応試剤の種類、量、反応温度により異なるので一概に限定されないが、通常約30分〜約24時間の範囲である。
反応終了後、通常、得られた反応混合物を水酸化ナトリウム等のアルカリ水溶液で中和後、濾過すればフェニルヒドラジン類(2)が得られるが、更に再結晶等で精製することもできる。
【0023】
かくして、本製造法にて得られるフェニルヒドラジン類(2)を表2に例示するが、本発明は、これらに限られるものではない。
一般式(2)
で示される化合物
【表2】
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、フェニルヒドラジン類(2)を効率良く製造することができる。
【0025】
【実施例】
以下、実施例及び、比較例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0026】
[実施例1]
メタノール4.77gに4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニルヒドラジン−N,N’−ジスルホン酸ナトリウム塩0.95gを加え攪拌した後、濃硫酸0.52gを25℃で滴下し、同温度で1時間反応させ、4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニルヒドラジン硫酸塩混合物5.94gを得た。LC絶対検量線法分析により、4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニルヒドラジンが収率95.3%で生成していた。
【0027】
[比較例1]
メタノール4.77gに4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニルヒドラジン−N,N’−ジスルホン酸ナトリウム塩0.95gと水0.95gを加え攪拌した後、濃硫酸0.53gを25℃で滴下し、同温度で24時間反応させ4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニルヒドラジン硫酸塩混合物6.47gを得た。LC絶対検量線法分析により、4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニルヒドラジンの生成は収率86.0%であった。尚、反応系中の水分は13.3%である。
【0028】
[実施例2]
メタノール4.79gに4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニルヒドラジン−N,N’−ジスルホン酸ナトリウム塩0.96gを加え攪拌した後、濃塩酸1.04gを25℃で滴下し同温度で3時間反応させ、4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニルヒドラジン塩酸塩混合物6.48g得た。
LC絶対検量線法分析により、4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニルヒドラジンが収率94.7%で生成していた。尚、反応系中の水分は10%である。
【0029】
[比較例2]
4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニルヒドラジン−N,N’−ジスルホン酸ナトリウム塩0.96gと水0.97g加え攪拌した後、濃塩酸1.05gを25℃で滴下し、同温度で22.5時間反応させ、4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニルヒドラジン塩酸塩混合物5.94gを得た(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニルヒドラジン61.0%、脱クロロ体(副生物)36.1%、;LC純度)。LC絶対検量線法分析により、4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニルヒドラジンの生成は収率62.5%であった。尚、反応系中の水分は24.3%である。
【0030】
[実施例3]
4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニルヒドラジン−N,N’−ジスルホン酸ナトリウム塩の水溶液447.09gにn−ブタノール447.09gを加え、減圧下、反応系中の水分が約1%になるまで共沸脱水した。次いで共沸脱水後の反応混合物に濃硫酸51.63gを65℃で加え、30分間保温した。これに水254.76gを加え、水酸化ナトリウム水溶液でpH7まで中和後ろ過し、真空乾燥し、15.43gの黄色結晶[4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニルヒドラジンジン]を得た。収率96.4%(LC−IS法)。
【0031】
[比較例3]
水4.77gに4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニルヒドラジン−N,N’−ジスルホン酸ナトリウム塩0.96gを加え攪拌した後、濃塩酸1.05gを25℃で滴下し、同温度で10時間反応させ、4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニルヒドラジン塩酸塩混合物6.28g得た(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニルヒドラジン8.8%、脱クロロ体(副生物)64.4%、4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニルヒドラジン−N’−モノスルホン酸(中間体)26.6%;LC純度)。LC絶対検量線法分析により、4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニルヒドラジンの生成は収率10.1%であった。
【0032】
[参考例1]
[4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニルヒドラジン−N,N’−ジスルホン酸ナトリウム塩の製造例]
10%塩酸546.9gに2−クロロ−4−フルオロ−5−ヒドロキシアニリン80.9gを攪拌しながら15℃で加え、0℃で35%亜硝酸ナトリウム水溶液103.8gを1時間かけて滴下しジアゾ化し、該当するジアゾニウム塩水溶液731.8gを得た。ついで水662.3gに亜硫酸ナトリウム199.0gを加え、濃硫酸11.6gでpH7.1に調整した亜硫酸ナトリウム水溶液に10℃でジアゾニウム塩をすばやく加え、65℃に昇温後、そのままの温度で2時間保温し、4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニルヒドラジン−N,N’−ジスルホン酸ナトリウム塩水溶液1575.9gを得た(LC分析による反応収率:96.5%)。この水溶液を50℃で減圧濃縮して得られた混合物402.7gに、メタノール1553.7gを室温で加え、60℃に昇温し、そのままの温度で濾過した。濾液を濃縮して得られた粗4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニルヒドラジン−N,N’−ジスルホン酸ナトリウム塩をメタノール500mlに室温で加え、50℃に昇温後、0℃まで4.5時間かけて冷却し、晶析した。晶析後、濾過して得られた結晶を25℃で減圧乾燥し、精4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニルヒドラジン−N,N’−ジスルホン酸ナトリウム塩19.5g(LC純度99.5%)を得た。
Claims (2)
- 一般式(1)
(式中、Xは水素原子またはハロゲン原子を表わし、Yはハロゲン原子を表わし、Wは水素原子またはZRを表わし、Zは酸素原子または硫黄原子を表わし、Rは水素原子、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、C3−C8シクロアルキル基、ベンジル基、C3−C6アルケニル基、C3−C6ハロアルケニル基、C3−C6アルキニル基、シアノC1−C6アルキル基、C2−C8(アルコキシアルキル)基、C2−C8(アルキルチオアルキル)基、カルボキシC1−C6アルキル基、(C1−C8アルコキシ)カルボニルC1−C6アルキル基、{(C1−C4アルコキシ)C1−C4アルコキシ}カルボニルC1−C6アルキル基、(C3−C8シクロアルコキシ)カルボニルC1−C6アルキル基、または、{(C1−C6アルコキシ)カルボニルC1−C6アルキル}オキシカルボニルC1−C6アルキル基を表わし、Qは、同一または相異なり、水素原子、アンモニウムまたはアルカリ金属原子を表わす。)
で示されるフェニルヒドラジン誘導体をメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール及びn−ブタノールからなる群から選ばれる少なくとも1種のアルコール系溶媒の存在下に鉱酸で分解する反応において、反応系中の水分が0.2重量%以上11重量%以下であることを特徴とする一般式(2)
(式中、X、YおよびWは前記と同じ意味を表わす。)
で示されるフェニルヒドラジン類の製造法。
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