JP4417155B2 - 建築物用易洗浄性ガラスおよびその製法 - Google Patents
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Description
ここで、B2は-CF3基、または-CH2CH2Si(CH3)3−tY2 t基、X2、Y2は、それぞれ、1価の加水分解性基である。さらに、[m]は1〜12の整数、[t]および[u]は、それぞれ、1〜3の整数である。
(1)シリカゾルの調製
シリカゾルは、アルコキシシランのテトラエトキシシラン〔Si(OC2H5)4:TEOS〕の加水分解および重縮合反応を進めることにより調製した。図1に、シリカゾルの調製手順と各成分の混合割合(重量比)を示す。
塗布液は、反応性フルオロアルキルシランと反応性ジメチルシリコーンを混合して得られた混合物に上記シリカゾルXを添加、混合することによって得た。図2に塗布液の調製手順と各薬液の混合割合(重量比)を示す。又、試料の作製条件を表1に示し、詳細を以下に述べる。
600mm×900mm×5mm厚サイズのフロートガラスの表面を1%のガラス用研磨剤ミレークA(T)(三井金属鉱業製)を水に混合してなる懸濁液で研磨し、ガラス洗浄機にて水洗および乾燥し、これを上記塗布液を塗布するためのガラス基材とした。
上記(2)で調製した塗布液をスピンコート法により上記(3)で準備したガラス基板上に塗布し、280℃で10分間加熱処理を行い、室温まで冷却させて易洗浄性ガラスを得た。
試料を150mm×75mmサイズに切断し、試料の短辺の片方から約20mm離れた場所の被膜表面にシリコーンシーラント(GE東芝シリコーン社製、商品名:トスシール381(色;グレイ))を長さ60mm、幅5mm、高さ2mmの大きさで付着させた。
易洗浄性ガラスの被膜の膜厚は、サーフコーダー(小坂研究所製、ET4000A)で測定した。
3.0kg/cm2の荷重をかけた状態で、スチールウール(日本スチールウール製、ボンスターNo.0000)で被膜面を10往復研摩した。研摩後に被膜がガラス基材から剥離しなかった試料を機械的強度に優れる易洗浄性ガラスとした。
反応性フルオロアルキルシランにヘンイコサフルオロドデシルトリメトキシシラン〔CF3(CF2)9CH2CH2Si(OCH3)3、以降「C10フルオロアルキルシラン」と省略する〕を用いた以外はすべて実施例1と同じとした。本発明で得られた易洗浄性ガラスは、表2に示すとおり、優れた汚染物の除去性と良好な機械的強度示した。
マトリックスとしてのシリカに対するフルオロアルキルシランの重量比が0.19倍量となるようにした以外はすべて実施例2と同じとした。本発明で得られた易洗浄性ガラスは、表2に示すとおり、優れた汚染物の除去性と良好な機械的強度示した。
平均重合度[n]が200の反応性ジメチルシリコーン〔(CH3O)3SiCH2CH2{Si(CH3)2O}200Si(CH3)2CH2CH2Si(OCH3)3〕を用いた以外はすべて実施例1と同じとした。本発明で得られた易洗浄性ガラスは、表2に示すとおり、優れた汚染物の除去性と良好な機械的強度示した。
平均重合度[n]が100の反応性ジメチルシリコーン〔(CH3O)3SiCH2CH2{Si(CH3)2O}100Si(CH3)2CH2CH2Si(OCH3)3〕を用いた以外はすべて実施例1と同じとした。本発明で得られた易洗浄性ガラスは、表2に示すとおり、優れた汚染物の除去性と良好な機械的強度示した。
マトリックスとしてのシリカに対するジメチルシリコーンが、重量比で0.005倍量となるようにした以外はすべて実施例1と同じとした。本発明で得られた易洗浄性ガラスは、表2に示すとおり、優れた汚染物の除去性と良好な機械的強度示した。
熱処理を150℃で10分間とした以外はすべて実施例1と同じとした。本発明で得られた易洗浄性ガラスは、表2に示すとおり、優れた汚染物の除去性と良好な機械的強度示した。
マトリックスとしてのシリカに対するフルオロアルキルシランが重量比で0.04倍量となるようにした以外はすべて実施例1と同じとした。本発明で得られた易洗浄性ガラスは、表2に示すとおり、シリコーンシーラントを付けなかった試料に水垢汚染物が残留し、汚染物の除去性が劣っていた。
平均重合度[n]が2500の反応性ジメチルシリコーン〔(CH3O)2(CH3)SiCH2CH2{Si(CH3)2O}2500Si(CH3)2CH2CH2Si(CH3)(OCH3)2〕を用いた以外はすべて実施例1と同じとした。結果、表2に示す通り、透明な被膜が得られなかった。
マトリックスとしてのシリカに対するジメチルシリコーンが重量比で0.0001倍量となるようにした以外はすべて実施例1と同じとした。結果、表2に示す通り、均質な被膜が得られなかった。
マトリックスとしてのシリカに対するジメチルシリコーンが重量比で0.1倍量となるようにした実施例1と同じとした。結果、表2に示す通り、透明な被膜が得られなかった。
マトリックスとしてのシリカに対するフルオロアルキルシランが重量比で0.40倍量となるようにした以外はすべて実施例1と同じとした。結果、表2に示す通り、均質な被膜が得られなかった。
塗布液において、アルコキシシランの重縮合物の濃度をシリカ換算で1.0重量%とした以外はすべて実施例1と同じとした。結果、表2に示す通り、透明な被膜が得られなかった。なお、膜厚は130nmであった。
実施例1で用いたフロートガラスを処理することなく、そのまま上記「(a)汚染物の除去性」に示した評価方法に従い評価した。評価結果は、表2に示すとおり、シリコーンシーラントを付けなかった試料およびシリコーンシーラントを付けた試料の両方で水垢汚染物が残留し、汚染物の除去性が非常に劣っていた。
特開平10−231146号公報の実施例に開示されている酸化チタン膜を以下の手順にて作製した。
Claims (7)
- ガラス基材、およびガラス基材上に形成された被膜とからなる物品であり、該被膜がマトリックスとしてのシリカ、および一般式[A]で表されるフルオロアルキルシラン、並びに一般式[B]で表されるジメチルシリコーンからなり、前記フルオロアルキルシランの含有量がシリカに対して重量比で0.05倍量〜0.30倍量、前記ジメチルシリコーンの含有量がシリカに対して重量比で0.001倍量〜0.050倍量、であり、
物品に付着した水垢汚染物、または、水垢汚染物およびシリコーン汚染物を払拭作業で除去させることを可能とする建築物用易洗浄性ガラス。
ここで、B1は-CF3基、または-CH2CH2Si(CH3)3−p−qY1 q(O−)p基であり、X1、Y1は、それぞれ、1価の加水分解性基または−OH基である。さらに、[m]は1〜12の整数、[p]および[r]は、それぞれ、1〜3の整数である。さらに、[q]および[s]は、それぞれ、0〜2の整数であり、[p]と[q]の合計および[r]と[s]の合計は、それぞれ、3以下である。また、末端の酸素は、他の化学種、又は同一の化学種と結合している状態を示している。
ここで、A1、A2は、それぞれ、2価の炭化水素基、又は、-(CH2)i-NH-CO-O-基([i]は0〜9の整数)、若しくは、酸素であり、R1、R2は、それぞれ、1価の炭化水素基または水素である。さらに、[n]は2000以下の整数で平均重合度を表す。さらに、[a]および[c]は、それぞれ、0〜3の整数であり、[a]と[c]の合計は3以上である。さらにまた、[b]および[d]は、それぞれ、0〜3の整数であり、[a]と[b]の合計および[c]と[d]の合計は、それぞれ、3以下である。また、末端の酸素は、他の化学種、又は同一の化学種と結合している状態を示している。 - 一般式[A]で表されるフルオロアルキルシランの[r]が2または3であることを特徴とする請求項1に記載の建築物用易洗浄性ガラス。
- 一般式[B]で表されるジメチルシリコーンの平均重合度[n]が20〜1000であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の建築物用易洗浄性ガラス。
- 一般式[A]で表されるフルオロアルキルシランの含有量がシリカに対して重量比で0.08倍量〜0.25倍量であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の建築物用易洗浄性ガラス。
- 一般式[B]で表されるジメチルシリコーンの含有量がシリカに対して重量比で0.010倍量〜0.030倍量であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の建築物用易洗浄性ガラス。
- マトリックスとなるシリカゾルに、一般式[1]で表されるフルオロアルキルシランと、一般式[2]で表されるアルコキシ基末端ジメチルシリコーンとを混合して得られる塗布液を基材に塗布した後、80℃〜500℃の熱処理を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の建築物用易洗浄性ガラスの製法。
- 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の建築物用易洗浄性ガラスが施工された窓ガラス又はガラス壁面の表面を払拭することで水垢汚染物、または、水垢汚染物およびシリコーン汚染物を除去することを特徴とするガラス表面の洗浄方法。
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