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JP4415665B2 - テトラフルオロエチレン共重合体 - Google Patents

テトラフルオロエチレン共重合体 Download PDF

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Description

本発明は、テトラフルオロエチレン共重合体に関する。
テトラフルオロエチレンとパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)との共重合体(以下、PFAという。)は、耐熱性、耐薬品性に優れ、化学産業や半導体産業で用いられる配管、チューブ、バルブ、等の部材、ウエハーバスケット、薬液容器、ライニング材料等として広く用いられている。
PFAとしては、テトラフルオロエチレン(以下、TFEという。)とパーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(以下、PPVEという。)との共重合体(以下、TFE/PPVE共重合体という。)が市販されている。TFE/PPVE共重合体を成形した部材は、弾性率及び降伏強度が低く、変形しやすい。そのため、該部材を高応力や圧力下に使用する場合には、耐久性を向上するために、その肉厚を厚くする必要があり、部材設計の制約となる。また、高価なTFE/PPVE共重合体を多量に使用することは経済的に不利である。TFE/PPVE共重合体の部材は高応力下にクラックを発生しやすいことから、耐ストレスクラック性に優れたPFAの開発が要請されている。
特許文献1には、TFEとパーフルオロ(エチルビニルエーテル)との共重合体が記載されている。該共重合体は耐屈曲疲労性に優れるが、弾性率、降伏強度の特性についての記載はない。特許文献2には、TFEと特定のパーフルオロシクロアルキル基を有するパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)との共重合体が記載されているが、該共重合体は溶融成形できない。
本発明者らは、TFE、PPVE及び架橋可能な官能基を有するモノマーを共重合させて得たフッ素樹脂を酸素雰囲気下に高温で熱処理することにより、高弾性率のフッ素樹脂を得た(特許文献3を参照。)。しかし、この製造方法は、熱処理時間が長く、生産性が低い。また、架橋可能な官能基が残存する場合にはフッ素樹脂の耐薬品性が充分でない。
特開平7−126329号公報 特公昭60−7646号公報 特許第3210000号公報
本発明の目的は、溶融成形性及び耐薬品性に優れ、弾性率及び降伏強度が高く、耐ストレスクラック性に優れるTFEと特定のパーフルオロビニルエーテルとの共重合体を提供することである。
本発明は、テトラフルオロエチレンに基づく重合単位(A)とCF=CFORf1f2(ここで、Rf1 ポリフルオロアルキレン基を、Rf2はエーテル性酸素原子を含んでもよい、4員環または5員環に基づくポリフルオロシクロアルキル基を、表す。)で表されるモノマーに基づく重合単位(B)を含有し、(A)/(B)がモル比で99.7/0.3〜90/10であり、容量流速が0.1〜1000mm/秒であることを特徴とするテトラフルオロエチレン共重合体を提供する。
本発明のテトラフルオロエチレン共重合体は、弾性率及び降伏強度が高く、耐ストレスクラック性に優れる。また、溶融成形性、耐薬品性、耐熱性に優れる。
本発明において、CF=CFORf1f2におけるRf1ポリフルオロアルキレン基である。好ましくは、炭素原子数が1〜10で、環構造を有しないパーフルオロアルキレン基であるf1は、ジフルオロメチレン基、パーフルオロジメチレン基、パーフルオロトリメチレン基好ましい。Rf1が存在すると、CF=CFORf1f2は、TFEとの共重合性が良好である。
f2はエーテル性酸素原子を含んでもよい、4員環または5員環に基づくポリフルオロシクロアルキル基である。好ましくはエーテル性酸素原子を含んでもよい、4員環または5員環に基づくパーフルオロシクロアルキル基である。
前記環としては、エーテル性酸素原子を1又は2個有する環が好ましく、オキソラン環又は1,3ジオキソラン環がより好ましい。環の炭素原子にはポリフルオロアルキル基やポリフルオロアルコキシ基等の置換基が結合していてもよい。該置換基としては、炭素原子数4以下のパーフルオロアルキル基と炭素原子数4以下のパーフルオロアルコキシ基が好ましく、トリフルオロメチル基がより好ましい。Rf2は、環に酸素原子を有するパーフルオロシクロアルキル基がより好ましい。Rf2の具体例としては、つぎの構造が挙げられる。
Figure 0004415665
CF=CFORf1f2で表されるモノマーは、式(1)で表されるモノマー、式(2)で表されるモノマー及び式(3)で表されるモノマーからなる群から選ばれる1種以上であることが好ましい。さらに、式(1)で表されるモノマー:パーフルオロテトラヒドロフルフリルビニルエーテルであることがより好ましい。以下、式(1)で表されるモノマーをPTFVEともいう。
Figure 0004415665
式(1)で表されるモノマーは、種々の方法で製造することができるが、例えば、テトラヒドロフルフリルアルコール又は必要に応じてパーフルオロカルボン酸ハライドでエステル化したものをフッ素化し、次いでその生成物又はパーフルオロエステルを液相熱分解した生成物にヘキサフルオロプロペンオキシド(HFPO)を付加し、さらに気相熱分解することにより合成できる。
本発明において、TFEに基づく重合単位(A)/CF=CFORf1f2で表されるモノマーに基づく重合単位(B)はモル比で99.7/0.3〜90/10である。(B)の比率が0.3よりも少ないと、溶融成形ができる程度の分子量では脆い共重合体となり、10よりも多いと共重合体の弾性率が低い。この範囲にあると弾性率及び降伏強度が高く、耐ストレスクラック性に優れる。好ましくは(A)/(B)がモル比で99.5/0.5〜95.0/5.0であり、より好ましくは99.0/1.0〜97.0/3.0である。
本発明のTFE共重合体の容量流速(以下、Q値という。)は0.1〜1000mm/秒である。Q値は、含フッ素共重合体の溶融流動性を表す指標であり、分子量の目安となる。Q値が大きいと分子量が低く、小さいと分子量が高いことを示す。本発明におけるQ値は、島津製作所製フローテスタを用いて、温度380℃において、荷重7kg下に直径2.1mm、長さ8mmのオリフィス中にTFE共重合体を押出すときの押出し速度である。Q値が小さすぎると溶融流動性が不充分で、成形品の表面が均一で平滑とはならない。大きすぎるとTFE共重合体の機械的強度が低い。この範囲にあると溶融成形性に優れる。本発明のTFE共重合体のQ値は1〜500mm/秒が好ましく、2〜200mm/秒がより好ましい。
本発明において、TFEとCF=CFORf1f2に加えて、TFEと共重合可能な、その他のモノマーを併用してもよい。その他のモノマーの構造は特に限定されないが、具体例としては、エチレン等の炭化水素系オレフィン;フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、CH=CX(CFY(ここで、X及びYは、それぞれ独立に水素又はフッ素原子、nは2〜8の整数である。)等の不飽和基に水素原子を有するフルオロオレフィン;ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン等の不飽和基に水素原子を有しないフルオロオレフィン(ただし、TFEを除く。);パーフルオロ(メチルビニルエーテル)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)、PPVE、パーフルオロ(ブチルビニルエーテル)等のパーフルオロ(アルキルビニルエーテル);
酢酸ビニル等のビニルエステル;アルキルビニルエーテル、グリシジルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、メチルビニロキシブチルカーボネート等のビニルエーテル等が挙げられる。
その他のモノマーは、特に、ヘキサフルオロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)からなる群から選ばれる1種以上が好ましい。得られるTFE共重合体は、耐熱性、耐薬品性に優れる。その他のモノマーに基づく重合単位(C)の含有量は、(C)/((A)+(B)+(C))がモル比で0.001〜0.1が好ましく、0.002〜0.08がより好ましい。
本発明のTFE共重合体の製造方法は特に限定はなく、一般に用いられているラジカル重合開始剤を用いる重合方法が採用される。重合方法としては、塊状重合、フッ化炭化水素、塩化炭化水素、フッ化塩化炭化水素、アルコール、炭化水素等の有機溶媒を使用する溶液重合、水性媒体及び必要に応じて有機溶媒を使用する懸濁重合、水性媒体及び乳化剤を使用する乳化重合等が挙げられる。
ラジカル重合開始剤としては、半減期が10時間である温度が0〜100℃である開始剤が好ましく、20〜90℃である開始剤がより好ましい。具体例としては、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、イソブチリルパーオキシド、オクタノイルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等の非フッ素系ジアシルパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、tert−ブチルパーオキシアセテート等のパーオキシエステル、(Z(CFCOO)(ここで、Zは水素原子、フッ素原子又は塩素原子であり、pは1〜10の整数である。)で表される化合物等の含フッ素ジアシルパーオキシド、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムのような無機過酸化物等が挙げられる。
ラジカル重合条件も特に限定されず、重合温度は0〜100℃が好ましく、20〜90℃がより好ましい。重合圧力は0.1〜10MPaが好ましく、0.5〜3MPaがより好ましい。重合時間は1〜30時間が好ましい。
本発明において、TFE共重合体がフッ素化処理されてなる実質的に不安定末端基を有しないTFE共重合体であることが好ましい。ここで、実質的に不安定末端基を有しないとは、−COF、−CHOH、−COH等の不安定末端基を炭素原子百万個あたり10個以上有しないことを意味する。より好ましくは5個以下である。不安定末端基の数が少ないと、TFE共重合体の耐熱性、耐薬品性がさらに向上する。フッ素化処理の方法としては、TFE共重合体を200℃以上の温度下にフッ素ガスと接触させる方法が好ましい。フッ素ガスは窒素ガス等の不活性ガスで希釈して用いることも好ましい。フッ素化処理により、不安定末端基が安定な−CFに変換される。
本発明のTFE共重合体の用途としては、半導体製造装置や化学プラントの薬液チューブ、継ぎ手、タンク、バルブ、ウエハーバスケット、配管やタンクの内面ライニング、OA機器のコピーロール、リチウム電池や燃料電池等のパッキン等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。なお、TFE共重合体の組成、引張強度、引張伸度、引張弾性率、引張降伏強度、MIT折り曲げ寿命は、以下に記載の方法で測定した。
[TFE共重合体の組成]旭硝子研究報告1990、40(1)、75の記載に準じて、TFE共重合体を熱溶融状態で19F−NMR測定する方法によって求めた。
[引張強度、引張伸度、引張弾性率、引張降伏強度」ASTM D3159に準じて、試験片を用いて引張速度50mm/秒にて測定した。
[MIT折り曲げ寿命]ASTM D2176に準じて、荷重1.25kg、折り曲げ角度±135度、室温の条件下に、折り曲げ試験機(東洋精機社製、MIT−D)を用いて試料の折り曲げ試験を行った。試料が破断するまでの折り曲げ回数がMIT折り曲げ寿命である。MIT折り曲げ寿命は、TFE共重合体の耐ストレスクラック性の指標となり、MIT折り曲げ寿命が永いほど耐ストレスクラック性に優れる。試料は、TFE共重合体を340℃で圧縮成形して得た厚さ0.220〜0.236mmのフィルムを、幅12.5mmの短冊状に打ち抜いて作成した。
(参考例1)
(エステル化反応)
2−テトラヒドロフルフリルアルコールを20gとトリエチルアミンを21.8gとをフラスコに入れ、氷浴下撹拌し、FCOCF(CF)OCFCFCFの71.5gを内温を10℃以下に保ちながら1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で2時間撹拌し、水50mLを内温15℃以下で加え、得られた粗液を分液し、水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、減圧蒸留を行い、式(II)のエステル化合物66.3gを得た。
Figure 0004415665
(フッ素反応)
500mLのニッケル製オートクレーブに、トリクロロトリフルオロエタン(R−113)を313g加えて撹拌し、25℃に保った。窒素ガスを1時間吹き込んだ後、窒素ガスで20%に希釈したフッ素ガスを、流速8.08L/hで1時間吹き込んだ。次に、フッ素ガスを同じ流速で吹き込みながら、エステル化で得た化合物(II)5.01gをR−113の100gに溶解した溶液を4.7時間かけて注入した。さらに、フッ素ガスを同じ流速で吹き込みながら、ベンゼン濃度が0.01g/mLのR−113溶液を25℃から40℃にまで昇温しながら9mL注入し、0.4時間撹拌を続けた。次に、圧力を常圧にし、反応器内温度を40℃に保ちながら、上記のベンゼン溶液を6mL注入し、0.4時間撹拌を続け、さらに、同様の操作を3回繰り返した。ベンゼンの注入総量は0.33g、R−113の注入総量は33mLであった。
Figure 0004415665
(パーフルオロエステル熱分解反応)
フッ素化で得た化合物(III)2.1gを0.02gのNaF粉末と共にフラスコに仕込み、撹拌を行いながら140℃で加熱した。フラスコ上部には−10℃に温度調節した還流器を設置した。冷却後2.0gの液状サンプルを回収し、これを精密蒸留して化合物(IV)0.8gを得た。
Figure 0004415665
(パーフルオロテトラヒドロフルフリルビニルエーテル合成反応)
オートクレーブ中に脱水乾燥したCsF16.5gを仕込んだ後に、反応器内を脱気し、化合物(IV)662g(2.7mol)とテトラグライム139gを仕込んだ後に、反応器を−20℃に冷却し、ヘキサフルオロプロピレンオキシド(HFPO)を反応器内圧が微減圧を保つように連続的に450g(2.7mol)供給し、反応を行った。反応終了後に分液ロートにより1010gを回収し、テトラグライムで洗浄した後、KOH330gを溶解した水溶液に滴下し、中和後水を留去した。得られた白色個体を減圧乾燥し、減圧状態を保ったまま液体窒素温度に冷却した金属製トラップを接続し、乾燥機内の温度を270℃まで昇温した。分解反応によって発生するガスを金属トラップ内に回収しながら、ガス発生が終了するまで反応を継続し、化合物(I)(PTFVE:式(1)で表されるモノマー)700gを得た。
Figure 0004415665
(参考例2)
2−テトラヒドロフルフリルアルコールに替えて、2,2−ジメチル−4−メチロール−1,3−ジオキソランを用いること以外、参考例1の反応手順と同様にして、式(2)で表されるモノマーを得た。
(参考例3)
2−テトラヒドロフルフリルアルコールに替えて、2,4−ジメチル−2−メチロール−1,3−ジオキソランを用いること以外、参考例1の反応手順と同様にして、式(3)で表されるモノマーを得た。
[実施例1]
1.2リットルの撹拌機付き圧力容器に、イオン交換水の590g、CHFClCFCFClの353g、PTFVEの54.8g、メタノールの16.4gを仕込み、50℃の内温で、TFEを圧力が1.21MPaになるまで仕込んだ。ついで(CFCFCFCOO)の0.1%溶液(溶媒:CHFClCFCFCl)(以下、開始剤溶液という。)の3mLを仕込み、50℃で重合を開始させた。重合中に開始剤溶液は断続的に仕込み、合計20.2mLを仕込んだ。重合の進行にともない、圧力が低下するので、圧力が一定になるようにTFEを連続的に後仕込みした。後仕込みのTFE量が145gになったところで内温を室温まで冷却し、未反応TFEを空放し、圧力容器を開放した。圧力容器の内容物をガラスフィルターで濾過してスラリー状のTFE共重合体を得た。得られたスラリーを120℃で8時間乾燥して白色のTFE共重合体の155gを得た。得られたTFE共重合体は、TFEに基づく重合単位/PTFVEに基づく重合単位のモル比が98.3/1.7であり、Q値は1.7mm/秒であった。引張強度は32.6MPa、引張伸度は310%、降伏強度は14.0MPa、引張弾性率は154MPa、MIT折り曲げ寿命は123万回であった。
[実施例2]
実施例1の圧力容器に、イオン交換水の590g、CHFClCFCFClの353g、PTFVEの11.0g、PPVEの33.9g、メタノールの17.6gを仕込み、50℃の内温で、TFEを圧力が1.21MPaになるまで仕込んだ。ついで、実施例1で用いたと同じ開始剤溶液の3mLを仕込み、50℃で重合を開始させた。重合中に開始剤溶液は断続的に仕込み、合計16.7mLを仕込んだ。重合の進行にともない、圧力が低下するので、圧力が一定になるようにTFEを連続的に後仕込みした。後仕込みのTFE量が145gになったところで内温を室温まで冷却し、未反応TFEを空放し、圧力容器を開放した。圧力容器の内容物をガラスフィルターで濾過してスラリー状のTFE共重合体を得た。得られたスラリーを120℃で8時間乾燥して白色のTFE共重合体の153gを得た。得られたTFE共重合体の組成は、TFEに基づく重合単位/PTFVEに基づく重合単位/PPVEに基づく重合単位はモル比で98.4/0.4/1.2であり、Q値は2.2mm/秒であった。引張強度は36.9MPa、引張伸度は360%、降伏強度は13.6MPa、引張弾性率は146MPa、MIT折り曲げ寿命は88万回であった。
[比較例1]
PTFVEの替わりにPPVEの42.4g、メタノールの18.9g、開始剤溶液の合計12.9ml仕込んだ以外は実施例1と同様にして、TFE共重合体の150gを得た。得られたTFE共重合体の組成は、TFEに基づく重合単位/PPVEに基づく重合単位がモル比で98.5/1.5であり、Q値は2.3であった。引張強度は33.1MPa、引張伸度は340%、降伏強度は13.3MPa、引張弾性率は141MPa、MIT折り曲げ寿命は78万回であった。
[実施例3]
PTFVEの替わりに式(2)で表されるモノマーの70.7g仕込む以外は実施例1と同様にして、TFE共重合体の157gを得る。得られるTFE共重合体の組成は、TFEに基づく重合単位/式(2)で表されるモノマーに基づく重合単位がモル比で98.3/1.7であり、Q値は2.0mm/秒である。引張強度は33.0MPa、引張伸度は320%、降伏強度は13.9MPa、引張弾性率は155MPa、MIT折り曲げ寿命は115万回である。
[実施例4]
PTFVEの替わりに式(3)で表されるモノマーの70.7g仕込む以外は実施例1と同様にして、TFE共重合体の156gを得る。得られるTFE共重合体の組成は、TFEに基づく重合単位/式(3)で表されるモノマーに基づく重合単位がモル比で98.4/1.6であり、Q値は2.3mm/秒である。引張強度は33.5MPa、引張伸度は300%、降伏強度は14.0MPa、引張弾性率は152MPa、MIT折り曲げ寿命は108万回である。
本発明のテトラフルオロエチレン共重合体は、化学産業や半導体産業における種々の部材用の成形材料として有用である。

Claims (4)

  1. テトラフルオロエチレンに基づく重合単位(A)とCF=CFORf1f2(ここで、Rf1 ポリフルオロアルキレン基を、Rf2はエーテル性酸素原子を含んでもよい、4員環または5員環に基づくポリフルオロシクロアルキル基を、表す。)で表されるモノマーに基づく重合単位(B)を含有し、(A)/(B)がモル比で99.7/0.3〜90/10であり、容量流速が0.1〜1000mm/秒であることを特徴とするテトラフルオロエチレン共重合体。
  2. 前記CF=CFORf1f2で表されるモノマーが式(1)〜(3)のいずれかで表されるモノマーである請求項1に記載のテトラフルオロエチレン共重合体。
    Figure 0004415665
  3. 前記CF=CFORf1f2で表されるモノマーが式(1)で表されるモノマーである請求項1に記載のテトラフルオロエチレン共重合体。
    Figure 0004415665
  4. さらに、その他のモノマーに基づく重合単位(C)を含有し、(C)/((A)+(B)+(C))がモル比で0.001〜0.1である請求項1又は2に記載のテトラフルオロエチレン共重合体。
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