JP4412636B2 - ナビゲーション装置並びに該装置用プログラム及び記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高速道路の施設を指定する機能を有するナビゲーション装置並びに該装置用プログラム及び記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
ナビゲーション装置において、ユーザの選択に応じ高速道路(有料のバイパス道路等を含む所謂「自動車道」、以下同じ)を含む案内ルートが探索されると、乗降IC(インターチェンジ)までの走行案内が行われるが(例えば、特許文献1参照)、ユーザによって、探索された乗降ICまでのルートの熟知度や好み、様々な条件、都合により探索された乗降ICに対し、手前のICや先のICに変えたいという要求も生じる。
【0003】
図9は乗降IC指定機能を説明するための図であり、乗降IC指定機能を有するナビゲーション装置では、目的地や経由地、通過地点などの地点設定に従い初期探索を行い、その初期探索結果から乗降ICの指定を変更可能にしている。高速道路において、上りと下りのそれぞれに、例えば図9(A)に示すようにA−IC、B−IC、C−IC、D−ICがあり、C−ICが上り、D−ICが下りのみ乗降可能なIC(インターチェンジ)があるとすると、乗降IC指定機能では、乗降ICがA−ICから乗りB−ICで降りるように初期探索がされた場合、まず、図9(B)に示す入口指定のメニューにより乗るA−ICを中心としてICが表示され、スクロールをしながら乗るIC、つまり入口のインターチェンジの指定ができる。入口指定が行われると、次に出口指定を選択することにより、同様に、降りるB−ICを中心としてICが表示され、スクロールをしながら降りるIC、つまり出口のインターチェンジの指定ができる。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−68387号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の乗降IC指定機能では、高速道路を上りと下りに分けてICを管理しているため、環状線において課題が生じている。図10は従来の乗降IC指定機能の課題を説明するための図である。初期探索で、例えば図10に示すように環状線でA−ICから乗り、外周りでC−ICから降りるルートが探索された場合、乗降IC指定機能では、図10(B)に示すように外周りのルートに沿ったICのリスト「A−IC→D−IC→C−IC」が表示される。つまり、乗降IC指定を行う場合のICのリストは、初期ルートに依存して外周り又は内周りのいずれかのICのリストしか表示されず、図示の例の場合において、乗るICをB−ICに指定して内周りでC−ICから降りたり、乗るICをE−ICに指定して内周りでB−ICから降りるようなルートを再計算させることはできなかった。そのため、外周りと内周りとを切り換え、つまり逆周りのルートとすることにより、距離が短くなる走行ルートができる場合であっても、そのような乗降IC指定ができないという不都合があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するものであって、高速道路の環状線において外周り、内周りに関わりなく施設が選択指定できるようにするものである。
【0007】
そのために請求項1に係る発明は、高速道路の施設を指定する機能を有するナビゲーション装置において、高速道路の上下線に対しそれぞれの施設データ及び路線データを格納する記憶手段と、前記記憶手段に格納されたそれぞれの施設データの情報をまとめ処理し施設まとめデータを作成するまとめ処理手段と、前記まとめ処理手段によりまとめ処理された施設まとめデータに基づき前記施設のリストを表示する表示手段と、前記表示手段に表示された前記施設のリストより前記高速道路の施設を選択する選択手段とを備え、前記施設データは高速道路の上下線にある施設の内、双方向にあることをペアとするペア施設情報を有し、前記路線データは各路線の内、上下線でペアとするペア道路情報を有し、前記まとめ処理手段は前記ペア道路情報及び前記ペア施設情報に基づいて前記施設まとめデータ作成処理を行うことを特徴とするものである。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、前記施設まとめデータは、前記各施設に対し上下線双方向にある地点か片方向にしかない地点かの情報を有することを特徴とするものである。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載のナビゲーション装置において、前記選択手段は、前記選択された施設が上下線片方向にしかない地点である場合には警告を出力することを特徴とするものである。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のナビゲーション装置において、前記施設は、当該高速道路の乗降インターチェンジであることを特徴とするものである。
【0011】
請求項5に係る発明は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、前記施設データは各施設の施設番号及び高速道路路線開始点からの距離情報を有し、前記路線データは各路線に存在する先頭施設の施設番号情報及び施設数情報を有し、前記まとめ処理手段は、高速道路の各路線データと該各路線の各施設データに基づき高速道路の上下線のそれぞれの先頭施設を開始点に設定し、前記上下線のそれぞれの施設の施設データに基づきペア施設が存在するか否かを判定し、ペア施設が存在する場合には当該施設を登録して前記それぞれの施設を路線上の次施設に移動し、ペア施設が存在しない場合には上り施設の高速道路路線開始点からの距離と下り施設の高速道路路線開始点からの距離を比較し該距離の小さい方の施設を登録して次施設に移動し、前記登録及び移動を前記施設が終点を越えるまで繰り返し行うことにより、前記高速道路の上下線の施設のまとめ処理を行うことを特徴とするものである。
【0012】
請求項6に係る発明は、高速道路の施設を指定する機能を有するナビゲーション装置用プログラムであって、高速道路の上下線に対しそれぞれの、高速道路の上下線にある施設の内、双方向にあることをペアとするペア施設情報を有する施設データ及び各路線の内、上下線でペアとするペア道路情報を有する路線データを格納する記憶手段、前記記憶手段に格納されたそれぞれの前記ペア道路情報及び前記ペア施設情報に基づいて施設データの情報をまとめ処理し施設まとめデータを作成するまとめ処理手段、前記まとめ処理手段によりまとめ処理された施設まとめデータに基づき前記施設のリストを表示する表示手段、および前記表示手段に表示された前記施設のリストより前記高速道路の施設を選択する選択手段としてコンピュータを機能させるためのナビゲーション装置用プログラムである。
【0013】
請求項7に係る発明は、請求項6に記載のナビゲーション装置用プログラムを記録したことを特徴とするナビゲーション装置用記録媒体である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明に係るナビゲーション装置の実施の形態を示す図であり、経路案内に関する情報を入力する入力装置1、自車両の現在位置に関する情報を検出する現在位置検出装置2、経路の算出に必要なナビゲーション用データおよび案内に必要な表示案内データ、ナビゲーション用プログラム等が記憶されている情報記憶装置3、経路探索処理や経路案内に必要な表示案内処理を行うと共にシステム全体の制御を行う中央処理装置4、ナビゲーションに必要なデータを蓄積し、運転者の要求により通信回線を介して提供される情報センターや、予め地図データや目的地データなどの運転者固有のデータが記憶されている電子手帳などの情報源との間でデータのやりとりを行う情報送受信装置5、経路案内に関する情報を出力する出力装置6から構成したものである。まず、それぞれの構成について説明する。
【0016】
入力装置1は、目的地を入力したり、運転者が必要な時に案内情報を音声および/または画面により出力できるように、運転者の意志によりナビゲーション処理を中央処理装置4に指示する機能を有するものであり、その機能を実現するための手段として、目的地を電話番号や地図上の座標などにて入力したり、経路案内をリクエストしたりするタッチスイッチや操作スイッチを有する。勿論、リモートコントローラ等の入力装置でもよい。ここで、音声入力を可能にするための音声認識装置やICカードや磁気カードに記録されたデータを読み取るための記録カード読み取り装置を付加することもできる。
【0017】
情報送受信装置5は、交通情報取得手段であるVICS(道路交通情報システム;Vehicle Information & Communication Sistem)受信装置やデータ送受信装置から構成される。VICSは、道路交通情報をリアルタイムでFM多重(文字放送)、電波ビーコン、光ビーコンによって車両に伝送するもので、FM多重は広いエリアにわたり粗い情報を伝送し、電波ビーコン及び光ビーコンの情報は、ビーコンを中心として半径10km程度以内の狭いエリアの詳細な情報であって、車両がビーコンを通過すると受信できるようになっている。VICS送信データは、各道路毎に付けられたリンク番号に対して、渋滞度(例えば、通行不可、渋滞、混雑、交通量多い、平常などの混雑の度合い)、渋滞先頭位置、渋滞長、通行規制(工事情報、通行止めなど)、旅行時間(所定速度での所要時間)から構成されている。また、データ送受信装置は、例えば携帯電話やパソコンであり、運転者の要求により交通情報センター(例えばATIS)との間でナビゲーションに必要な情報のやりとりを行うものである。
【0018】
出力装置6は、運転者が必要な時に案内情報を音声および/または画面により出力したり、中央処理装置4により処理されたデータなどをプリント出力する機能を備えており、その機能を実現するための手段として、入力データを画面表示したり、運転者のリクエストに応じ自動的に経路案内を画面で表示するディスプレイ、中央処理装置4で処理したデータや情報記憶装置3に格納されたデータをプリント出力するプリンタおよび経路案内を音声で出力するスピーカなどを備えている。
【0019】
ディスプレイは、カラーCRTやカラー液晶表示器により構成されており、中央処理装置4が処理する地図データや案内データに基づく経路設定画面、区間図画面、交差点図画面などナビゲーションに必要なすべての画面をカラー表示出力すると共に、本画面に経路案内の設定および経路案内中の案内や画面の切り換え操作を行うためのボタンが表示される。特に、通過交差点名などの通過交差点情報は、随時、区間図画面にポップアップでカラー表示される。このディスプレイは、例えば運転席近傍のインストルメントパネル内に設けられており、運転者は区間図を見ることにより自車両の現在位置を確認し、またこれからの経路についての情報を得ることができる。
【0020】
現在位置検出装置2は、車両の現在位置に関する情報を検出する装置であり、例えば地磁気センサなどで構成される絶対方位センサ、ステアリングセンサ、ジャイロなどで構成される相対方位センサ、車輪の回転数から走行距離を検出する距離センサ、衛星航法システム(GPS)を利用したGPS受信装置を備えている。
【0021】
情報記憶装置3は、ナビゲーション用のプログラム及びデータを記憶した外部記憶装置で、例えばCD−ROMなどの記録媒体である。プログラムは、地図描画部、経路探索部、経路案内部、現在位置計算部、目的地設定操作制御部等からなりナビゲーションの信号出力処理を行うアプリケーション部及びOS部等で構成され、ここに、経路探索などの処理を行うためのプログラムや経路案内に必要な表示出力制御、音声案内に必要な音声出力制御を行うためのプログラム及びそれに必要なデータ、さらには経路案内及び地図表示に必要な表示情報データが格納されている。また、データは、経路案内に必要な地図データ(道路地図、住宅地図、建造物形状地図等)、交差点データ、ノードデータ、道路データ、写真データ、登録地点データ、目的地点データ、案内道路データ、形状データ、案内データ、行き先データ、行き先方向データ、詳細目的地データ、目的地読みデータ、電話番号データ、住所データ、ランドマークデータ、その他のデータのファイルからなりナビゲーション装置に必要なすべてのデータが記憶されている。
【0022】
中央処理装置4は、種々の演算処理を実行するCPU、重要な情報(例えば経路探索や経路案内を実行するプログラムや条件設定を行うデータ、各種パラメータのデータなど)を不揮発的に記憶するための書き換え可能なROM(書き換え可能な不揮発性記憶手段)であるフラッシュメモリ(例えば電気的に消去可能なEEPROM:Electrically Erasable and Programable ROM) 、フラッシュメモリのプログラムチェック、更新処理を行うためのプログラム(プログラム読み込み手段)を格納した不揮発性記憶手段であるROM、運転者の操作により任意の地点の情報を登録するメモリ地点、学習機能により蓄積される頻度情報、各種検出手段の誤差修正情報などの個人別に記憶される情報を、一時的(揮発的)に格納する読み書き自在な揮発性記憶手段であるRAM(例えば、一時的に記憶した情報を電気的に保持できるSRAM:Static RAM)を備えている。さらには、ディスプレイへの画面表示に使用する画像データが記憶された画像メモリ、CPUからの表示出力制御信号に基づいて画像メモリから画像データを取り出し、画像処理を施してディスプレイに出力する画像プロセッサ、CPUからの音声出力制御信号に基づいて情報記憶装置3から読み出した音声、フレーズ、1つにまとまった文章、音等を合成してアナログ信号に変換してスピーカに出力する音声プロセッサなどを備えている。
【0023】
なお、ナビゲーション用のプログラム及びデータは、情報送受信装置5を介して外部から読み込むようなシステムとしてもよい。このように情報送受信装置5を介して必要なナビゲーション用のプログラム及びデータを外部から読み込むようにすることにより、CD−ROMに代えてDVDなどの記録媒体を情報記憶装置3に用いて必要なプログラムや最新のデータを適宜更新して格納できるようにすることができ、また、情報記憶装置3を省き直接中央処理装置4のフラッシュメモリやRAMに格納することもできる。
【0024】
次に、動作を説明する。図2は本実施形態に係るナビゲーション装置のシステム全体の流れを説明するための図、図3は探索処理における乗降ICの指定処理を説明するための図、図4は高速道路の乗降ICの例を示す図、図5は乗降ICの判定及び警告出力処理を説明するための図である。上記構成のナビゲーションでは、中央処理装置4のCPUにより経路案内システムのプログラムが起動されると、図2に示すようにまず現在位置検出装置2により現在位置を検出し現在位置を中心としてその周辺地図を表示し(ステップS1)、次に、電話番号や住所、施設名称、メモリ地点等を用いて目的地を設定する(ステップS2)。そして、現在位置から目的地までの経路探索を行う(ステップS3)。経路が決まると、現在位置検出装置2による現在位置追跡を行いながら、目的地に到着するまで経路案内・表示を繰り返し行う(ステップS4)。
【0025】
本実施形態に係るナビゲーション装置では、上記ステップS3の経路探索を行う処理において、乗降IC(乗降地点)の指定処理を行うが、この乗降ICの指定処理では、図3に示すようにまず、探索されたルートを入力することにより初期乗り降りICの設定を行い(ステップS11)、入口指定、出口指定を行うか否かを判定する(ステップS12、S13)。
【0026】
入口指定を行う場合には、設定値あるいは初期値を中心に上下線のまとめ処理を行い(ステップS14)、例えば図4(A)に示す例では上りの片側にしかない施設C−IC、下りの片側にしかない施設D−ICを含めた「A−IC→C−IC→D−IC」、図4(B)に示す例では内周りの片側にしかない施設E−ICを含めた「A−IC→E−IC→D−IC」を、施設のリストとして表示し(ステップS15)、施設スクロールの入力があるか否かを判定する(ステップS16)。施設スクロールの入力がある場合には、表示位置を変更して(ステップS17)、ステップS15に戻り施設のリストを繰り返し表示する。施設スクロールの入力がない場合には、施設変更の入力があるか否かを判定して(ステップS18)、施設変更の入力がある場合には、その入力に従って入口施設を設定する(ステップS19)。
【0027】
同様に出口指定を行う場合には、設定値あるいは初期値を中心に上下線のまとめ処理を行い(ステップS21)、例えば図4(A)に示す例では「C−IC→D−IC→B−IC」、図4(B)に示す例では「D−IC→C−IC→B−IC」に従い、施設のリストを表示し(ステップS22)、施設スクロールの入力があるか否かを判定する(ステップS23)。施設スクロールの入力がある場合には、表示位置を変更して(ステップS24)、ステップS22に戻り施設のリストを繰り返し表示する。施設スクロールの入力がない場合には、施設変更の入力があるか否かを判定して(ステップS25)、施設変更の入力がある場合には、その入力に従って出口施設を設定する(ステップS26)。
【0028】
上記乗降ICの指定処理により、内周り又は外周りの片側(上下線についても同様)にしかないIC施設についても選択可能になる。この場合、実際には、入口、あるいは出口として適切でない施設を設定する場合が生じる。そこで、適切でない施設を指定した場合に警告(コーション)を出力させるようにした処理の例を示したのが図5である。乗降ICの判定及び警告出力処理では、図5に示すように乗るIC、降りるICそれぞれについて上りのみか、下りのみかを判定し(ステップS31〜S34)、上りのみと下りのみとの組み合わせとなっている場合に、それぞれ警告を出力することにより(ステップS35、S36)、選択された施設が片方向のみに乗降可能な地点である場合には警告を出力する。
【0029】
次に、上下線のまとめ処理について説明する。図6は路線データ及び施設データの構成例を示す図、図7は上下線のまとめ処理の例を説明するための図、図8は路線と施設データと上下線施設まとめデータと乗降IC表示施設の例を示す図である。
【0030】
本実施形態では、例えば図6に示す路線データ及び施設データに基づき図7に示すような上下線のまとめ処理が行われる。図6に示すように路線データは、路線番号、道路名称(東名高速道路上り、高速都心環状線外周りなど)、ペア道路(東名高速道路下り、高速都心環状線内周りなど)、先頭の施設番号、施設数などからなる各路線データ#1、#2、……を有し、それぞれ先頭の施設番号でポイントされる施設データは、施設番号、施設名称(東京IC上り、東名川崎下り、横浜青葉上りなど)、その地点の座標、ペア施設番号(東京IC下りなど)、施設属性(IC・SA/PA・JCT・料金所などの属性、入口・出口の有無など)、付帯設備(トイレの有無、ガソリンスタンド、自動販売機など)、別施設への接続情報などからなる各施設データ#1、#2、……を有する。
【0031】
これらの路線データ及び施設データに基づき上下線のまとめ処理は、例えば図7に示すようにまず、上り施設を開始点に設定し(ステップS41)、下り施設を開始点に設定してから(ステップS42)、上り・下り施設が終点を越えるまで、以下の処理を実行する。東名高速道路であれば、東京(又は名古屋)を開始点として、名古屋(又は東京)を終点とする。
【0032】
上りと下りはペア施設であるか否かを判断し(ステップS43)、ペア施設である場合には、上り(又は下り)施設を登録し(ステップS44)、上り施設を次施設に移動すると共に(ステップS45)、下り施設も次施設に移動する(ステップS46)。しかし、ペア施設でない場合には、それぞれの施設の基点からの距離を求めて上り施設の方が下り施設より距離が小さいか否かを判断する(ステップS47)。
【0033】
ステップS47の上り施設の距離ポイントと下り施設の距離ポイントの比較判断により、上り施設の方の距離が小さい場合には、上り施設を登録して(ステップS48)、上り施設を次施設に移動し(ステップS49)、下り施設の方の距離が小さい場合には、下り施設を登録して(ステップS50)、下り施設を次施設に移動する(ステップS51)。
【0034】
上記上下線のまとめ処理を路線と施設データと上下線施設まとめデータと乗降IC表示施設の例で示すと、例えば東名高速道路の東京から実施設の概略は、図8に示すように、東名上りが東京IC、横浜青葉、横浜町田、厚木、……西宮となり、下りが東京IC、東名川崎、横浜町田、厚木、桑野中井、……西宮となり、路線データ及び施設データから東名上り、東名下りのそれぞれの高速施設データが抽出される。したがって、これらの高速施設データから上下線のまとめ処理を行うと、東京IC、東名川崎、横浜青葉、横浜町田、厚木、桑野中井、……のように、各施設に対し双方向の乗降可能な地点か片方向のみに乗降可能な地点かの情報を有する上下線施設まとめデータが得られ、図示のような乗降IC表示施設の結果が得られる。
【0035】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば上記実施の形態では、乗降ICをまとめ処理して表示するものとして説明したが、SA/PAやガソリンスタンドその他の施設についても同様に適用してもよい。
【0036】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、高速道路の施設を上りと下り、外周りと内周りでまとめ処理した施設まとめデータを持つので、高速道路の環状線において外周り、内周りに関わりなく施設が選択指定でき、高速道路の環状線であっても初期探索ルートから内周り、外周りに関係なく、また、遠回りのルートとなることなく、ユーザの要求に応じ簡便に乗降ICの変更ができる。しかも、適切でない施設を警告により通知して、ユーザが適切でない施設を指定したときは案内しないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るナビゲーション装置の実施の形態を示す図である。
【図2】 本実施形態に係るナビゲーション装置のシステム全体の流れを説明するための図である。
【図3】 探索処理における乗降ICの指定処理を説明するための図である。
【図4】 高速道路の乗降ICの例を示す図である。
【図5】 乗降ICの判定及び警告出力処理を説明するための図である。
【図6】 路線データ及び施設データの構成例を示す図である。
【図7】 上下線のまとめ処理の例を説明するための図である。
【図8】 路線と施設データと上下線施設まとめデータと乗降IC表示施設の例を示す図である。
【図9】 乗降IC指定機能を説明するための図である。
【図10】 従来の乗降IC指定機能の課題を説明するための図である。
【符号の説明】
1…入力装置、2…現在位置検出装置、3…情報記憶装置、4…中央処理装置、5…情報送受信装置、6…出力装置
Claims (7)
- 高速道路の施設を指定する機能を有するナビゲーション装置において、
高速道路の上下線に対しそれぞれの施設データ及び路線データを格納する記憶手段と、
前記記憶手段に格納されたそれぞれの施設データの情報をまとめ処理し施設まとめデータを作成するまとめ処理手段と、
前記まとめ処理手段によりまとめ処理された施設まとめデータに基づき前記施設のリストを表示する表示手段と、
前記表示手段に表示された前記施設のリストより前記高速道路の施設を選択する選択手段と
を備え、
前記施設データは高速道路の上下線にある施設の内、双方向にあることをペアとするペア施設情報を有し、前記路線データは各路線の内、上下線でペアとするペア道路情報を有し、前記まとめ処理手段は前記ペア道路情報及び前記ペア施設情報に基づいて前記施設まとめデータ作成処理を行うことを特徴とするナビゲーション装置。 - 前記施設まとめデータは、前記各施設に対し上下線双方向にある地点か片方向にしかない地点かの情報を有することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
- 前記選択手段は、前記選択された施設が上下線片方向にしかない地点である場合には警告を出力することを特徴とする請求項2に記載のナビゲーション装置。
- 前記施設は、当該高速道路の乗降インターチェンジであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のナビゲーション装置。
- 前記施設データは各施設の施設番号及び高速道路路線開始点からの距離情報を有し、
前記路線データは各路線に存在する先頭施設の施設番号情報及び施設数情報を有し、
前記まとめ処理手段は、
高速道路の各路線データと該各路線の各施設データに基づき高速道路の上下線のそれぞれの先頭施設を開始点に設定し、
前記上下線のそれぞれの施設の施設データに基づきペア施設が存在するか否かを判定し、ペア施設が存在する場合には当該施設を登録して前記それぞれの施設を路線上の次施設に移動し、
ペア施設が存在しない場合には上り施設の高速道路路線開始点からの距離と下り施設の高速道路路線開始点からの距離を比較し該距離の小さい方の施設を登録して次施設に移動し、
前記登録及び移動を前記施設が終点を越えるまで繰り返し行うことにより、前記高速道路の上下線の施設のまとめ処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。 - 高速道路の施設を指定する機能を有するナビゲーション装置用プログラムであって、
高速道路の上下線に対しそれぞれの、高速道路の上下線にある施設の内、双方向にあることをペアとするペア施設情報を有する施設データ及び各路線の内、上下線でペアとするペア道路情報を有する路線データを格納する記憶手段、
前記記憶手段に格納されたそれぞれの前記ペア道路情報及び前記ペア施設情報に基づいて施設データの情報をまとめ処理し施設まとめデータを作成するまとめ処理手段、
前記まとめ処理手段によりまとめ処理された施設まとめデータに基づき前記施設のリストを表示する表示手段、および
前記表示手段に表示された前記施設のリストより前記高速道路の施設を選択する選択手段として
コンピュータを機能させるためのナビゲーション装置用プログラム。 - 請求項6に記載のナビゲーション装置用プログラムを記録したことを特徴とするナビゲーション装置用記録媒体。
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