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JP4498287B2 - 放送信号受信機および放送信号の記録再生方法 - Google Patents

放送信号受信機および放送信号の記録再生方法 Download PDF

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Description

本発明は、放送信号受信機および放送信号の記録再生方法に関し、特に、放送番組やその中で流されている楽曲に関する情報が含まれている放送信号を受信する放送信号受信機に用いて好適なものである。
一般に、ラジオ放送やテレビ放送などでは、複数の放送局から周波数(チャンネル)の異なる複数の放送信号が送信されている。各チャンネルでは、チャンネル毎に決められたスケジュールに従って様々な放送番組が順次放送されている。放送信号受信機では、受信チャンネルを切り替えることによって、所望の放送局の放送信号を選択的に受信して視聴することができるようになっている。
図7は、複数のチャンネルch1,ch2で放送されている放送番組A〜Dとチャンネル切替のイメージとを示す図である。図7に示すように、第1のチャンネルch1では放送A、放送Bが所定のスケジュールに従って順次放送されている。また、第2のチャンネルch2では放送C、放送Dが所定のスケジュールに従って順次放送されている。
放送信号受信機において第1のチャンネルch1を選択すれば、放送Aや放送Bを視聴することができる。また、第2のチャンネルch2を選択すれば、放送Cや放送Dを視聴することができる。しかしながら、例えば第1のチャンネルch1の放送Aを視聴しているときに第2のチャンネルに切り替えると、その切替タイミングで放送中の放送Dに関しては、放送番組の途中からしか視聴することができないという問題があった。
なお、一のチャンネルを視聴している視聴者が他のチャンネルに切り替えたときに、その時点から一のチャンネルの放送番組をハードディスク等に記録し始め、その後他のチャンネルから一のチャンネルに戻したときに、ハードディスク等に記録しておいた放送番組を再生することにより、チャンネルを切り替えたときの続きから一のチャンネルの放送番組を視聴できるようにした技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−152652号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、一のチャンネルから他のチャンネルに一旦切り替えた後、元のチャンネルに戻したときに続きから放送番組を視聴することができるだけで、最初にチャンネルを切り替えたときに、切替先の他のチャンネルに関しては放送番組の途中からしか視聴することができないという問題があった。また、他のチャンネルの放送番組内で楽曲が流されている場合、その途中でチャンネルが切り替えられると、楽曲の途中からしか聴くことができないという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、チャンネルを切り替えたときに、放送番組の先頭または楽曲の先頭から視聴することができるようにすることを目的とする。さらに、本発明は、チャンネルを切り替えたときに、現在放送中の番組をタイムリーに視聴できた方が好ましいときにまで、当該チャンネルの放送データが放送番組の先頭から再生されてしまうという不都合を防止できるようにすることを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明では、複数のチャンネルの受信放送信号から生成した複数の放送データをチャンネル毎に記録媒体に記録しながら、受信チャンネルが切り替えられたか否かを監視し、受信チャンネルの切替が検出されたときに、切替先のチャンネルで放送中の放送番組が音楽番組か情報番組かを判別する。そして、切替先のチャンネルで放送中の放送番組が情報番組であると判断されたとき、当該情報番組の音声信号を出力する一方、切替先のチャンネルで放送中の放送番組が音楽番組であると判断したとき、切替先のチャンネルに関して記録媒体に記録されている放送データを、切替先のチャンネルで放送中の放送番組または放送番組内で流されている楽曲の開始点から再生するようにしている。
上記のように構成した本発明によれば、チャンネル切替の有無にかかわらず、複数のチャンネルの放送データが常に記録媒体に記録されており、チャンネルを切り替えたときには、切替先のチャンネルに関して記録されていた放送データが放送番組または楽曲の先頭部分から再生されるので、チャンネルの切替時に放送番組の先頭または楽曲の先頭から視聴することができるようになる。さらに、切替先のチャンネルで音楽番組が放送中のときにのみ、切替先のチャンネルに関して記録されていた放送データが放送番組または楽曲の先頭部分から再生されるので、チャンネルの切替時に、過去(番組の先頭)に遡って視聴するよりも、現在放送中の番組をタイムリーに視聴できた方が好ましい場合、当該チャンネルの放送データが放送番組の先頭から再生されてしまうという不都合を防止することができるようになる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明による放送信号受信機を実施したデジタル放送受信機の構成例を示すブロック図である。なお、図1では本実施形態の説明において必要となる主要な構成要素のみを図示しており、デジタル放送受信機として本来必要な細かい構成要素は一部図示を省略している。
図1において、1はアンテナであり、デジタル放送の電波を受信する。ここでは一例として、米国で実用化されている衛星デジタルラジオ放送の電波を受信するものとして説明する。2はアンテナ1に接続されたラジオ放送受信部(チューナ)であり、アンテナ1によって受信したデジタルラジオ放送の電波から所望のチャンネルに合致した受信周波数の信号を選択的に抽出して出力する。3は復調部であり、ラジオ放送受信部2で受信した信号を復調して所定のデータストリームを得る。
4はデマルチプレクサであり、多重化されているデータストリームを分離して音声ストリームおよびデータストリームを得る。ここで、音声ストリームには、楽曲等を放送している音楽番組の音声データ、ニュース等を放送している情報番組の音声データが含まれる。また、データストリームには、例えば、放送チャンネル名、放送チャンネルでの放送内容を示すカテゴリ情報(ロック、ポップ、クラシック、ニュース、トーク等)である番組種識別コード、放送中の楽曲の曲名、アーティスト名、トーク番組の出演者名等から成る番組コードなどが含まれる。
5はオーディオデコーダであり、デマルチプレクサ4より入力した音声ストリームをデコードして音声信号として出力する。6はデータデコーダであり、デマルチプレクサ4より入力したデータストリームをデコードして上述の各種コードや放送チャンネル名などに関する情報を出力する。7はエンコーダであり、デマルチプレクサ4より入力した音声ストリームを、後述する記録部10や再生部12による処理で利用できるようなファイル形式の放送データに変換して、記録部10に出力する。
8は開始点検出部であり、データデコーダ6によってデータストリームから抽出された番組種識別コード、すなわち、ラジオ放送受信部2で受信された複数のチャンネルの放送信号中に含まれている番組種識別コード(本発明による所定の識別情報に相当)の変化に基づいて、放送番組の開始点をチャンネル毎に検出する。具体的には、番組種識別コードが変化したときを放送番組の開始点として検出する。9はチャンネル切替検出部であり、受信チャンネルの切替を検出する。
記録部10は、エンコーダ7から供給される複数チャンネルの放送データを、開始点検出部8により検出された放送番組の開始点を示す目印情報と共に、チャンネル毎にバッファメモリ11(本発明の記録媒体に相当)に記録する。すなわち、複数チャンネルの放送データを、放送番組の開始点が分かるような形式にてバッファメモリ11に記録する。バッファメモリ11の容量は、少なくとも1つの放送番組を全て記録できる程度の容量に設定されている。バッファメモリ11の空き領域がなくなったときには、古いデータから順に消去していく。もしくは、古いデータの領域に新しい放送データを上書きしていくようにしても良い。
上述のように、放送番組の開始点は放送信号の受信中に開始点検出部8により検出される。そして、記録部10がバッファメモリ11に放送データを記録する際には、記録された放送データのどこが放送番組の開始点であるかを識別可能なように記録する。例えば、放送番組の開始点に該当するバッファメモリ11上のアドレスを放送データと共にバッファメモリ11に記憶しておくようにしても良いし、そのようなアドレスを制御部13が記憶しておくようにしても良い。
再生部12は、チャンネル切替検出部9により受信チャンネルの切替が検出されたときに、切替先のチャンネルに関してバッファメモリ11に記録されている目印情報をもとに、バッファメモリ11に記録されている切替先のチャンネルの放送データを直近の開始点から再生する。なお、再生部12によって再生処理が行われている間も、記録部10による記録処理は継続して実行されている。すなわち、記録部10による処理と再生部12による処理とが並行して実行されている。
制御部13は、デジタル放送受信機の全体を制御する。例えば、データデコーダ6からデコードされた情報を入力して、図示しないディスプレイに表示する制御を行う。また、制御部13は、記録部10による放送データの記録処理を制御する。このとき制御部13は、開始点検出部8により検出された放送番組の開始点が分かるように、放送データと共に所定の目印情報を記録するように記録部10を制御する。また、制御部13は、チャンネル切替検出部9からチャンネル切替の検出通知を受けて、再生部12による放送データの再生処理を制御する。
再生部12による再生処理が行われている間、制御部13は、オーディオデコーダ5の動作を停止するように制御する。なお、オーディオデコーダ5の動作を停止するのではなく、オーディオデコーダ5から出力される情報と再生部12から出力される情報とを入力して何れか一方を選択するセレクタを設け、制御部13が当該セレクタの選択動作を制御するようにしても良い。
図2は、以上に説明した本実施形態によるデジタル放送受信機の動作を説明するための図である。図2に示すように、第1のチャンネルch1では放送A、放送Bが所定のスケジュールに従って順次放送されており、その放送信号の受信と共に放送データa、放送データbとして記録部10によりバッファメモリ11に記録されている。同時に、第2のチャンネルch2では放送C、放送Dが所定のスケジュールに従って順次放送されており、その放送信号の受信と共に放送データc、放送データdとして記録部10によりバッファメモリ11に記録されている。
放送信号受信機において第1のチャンネルch1を選択すれば、放送Aや放送Bを視聴することができる。また、第2のチャンネルch2を選択すれば、放送Cや放送Dを視聴することができる。ここで、例えば第1のチャンネルch1の放送Aを視聴しているときに第2のチャンネルch2に切り替えたとする。その切替タイミングでは既に放送Dが放送途中となっている。しかし、本実施形態では、放送Dの放送データdが記録部10によって放送番組の先頭からバッファメモリ11に記録されている。そして、再生部12がその放送データdを放送番組の先頭から再生して出力する。
また、以上のように第1のチャンネルch1から第2のチャンネルに切り替えた後、放送Dを視聴しているときに第2のチャンネルch2から第1のチャンネルch1に戻したとする。その切替タイミングでは既に放送Bが放送途中となっている。しかし、本実施形態では、放送Bの放送データbが記録部10によって放送番組の先頭からバッファメモリ11に記録されている。再生部12は、その放送データbを放送番組の先頭から再生して出力する。
図3は、本実施形態によるデジタル放送受信機の動作例を示すフローチャートである。図3において、ラジオ放送受信部2は、複数のチャンネルの放送信号を受信する(ステップS1)。そして、選択されたチャンネルに関する受信放送信号に対して復調部3、デマルチプレクサ4およびオーディオデコーダ5の処理を実行し、これによって生成された音声信号を図示しないスピーカから出力する(ステップS2)。
また、上述の処理と並行して、放送データのバッファメモリ11に対する記録処理を行う(ステップS3)。すなわち、エンコーダ7は、ラジオ放送受信部2で受信される複数チャンネルの放送信号から複数の放送データを生成し、記録部10に供給する。また、開始点検出部8は、ラジオ放送受信部2で受信される複数チャンネルの放送信号に関してデータデコーダ6により抽出される番組種識別コードに基づいて、チャンネル毎に放送番組の開始点を検出する。記録部10は、エンコーダ7から供給される複数チャンネルの放送データを、開始点検出部8により検出された開始点が分かるような形式にてバッファメモリ11に記録する。
次に、制御部13は、チャンネル切替検出部9によって受信チャンネルの切替が検出されたか否かを判定する(ステップS4)。ここでは、ユーザが図示しない操作子を操作することによって受信チャンネル切り替えの指示を出したかどうかを検出する。受信チャンネルの切替指示が出されていない場合は、ステップS1に戻り、ステップS1〜S4のループ処理を繰り返し実行する。
一方、受信チャンネルの切替指示が検出されると、制御部13は受信チャンネルの切り替えを実行する(ステップS5)。そして、再生部12は、バッファメモリ11に記録されている放送データを、切替先のチャンネルで放送中の放送番組の開始点から再生し、図示しないスピーカから出力する(ステップS6)。
このような再生処理の実行中にも、ラジオ放送受信部2による放送信号の受信処理(ステップS7)、放送データのバッファメモリ11への記録処理(ステップS8)は継続して行われている。ステップS7の処理はステップS1の処理と同様であり、ステップS8の処理はステップS3の処理と同様である。
その後、制御部13は、受信チャンネルの切替指示が出されたかどうかを再び判定する(ステップS9)。ここで、受信チャンネルの切替指示が出されていない場合は、ステップS6に戻り、ステップS6〜S9のループ処理を繰り返し実行する。一方、受信チャンネルの切替指示が出された場合は、ステップS5に戻り、ステップS5〜S9のループ処理を繰り返し実行する。
以上詳しく説明したように、本実施形態によれば、複数チャンネルの受信放送信号から生成した複数の放送データをチャンネル毎にバッファメモリ11に記録しながら、受信チャンネルが切り替えられたか否かを監視し、受信チャンネルの切替が検出されたときに、切替先のチャンネルに関してバッファメモリ11に記録されている放送データを、切替先のチャンネルで放送中の放送番組の開始点から再生するようにしている。これにより、チャンネルを切り替えたときには、放送番組の先頭から視聴することができるようになる。
なお、上記実施形態において、バッファメモリ11に記録する複数のチャンネルの放送データは、放送波の受信周波数帯に含まれる全ての放送局のものであっても良いし、その中の一部であっても良い。一部の放送局のみとする場合、例えばこれをプリセットチャンネルとすることが可能である。プリセットチャンネルとは、ユーザが所望の放送局(受信周波数)を放送信号受信機にあらかじめ設定しておいたものである。通常は、複数のプリセットチャンネルに対して、これを選択するためのプリセットボタンが設けられる。記録部10による放送データの記録処理は、このプリセットチャンネルについてのみ実行する。また、再生部12による再生処理は、プリセットボタンが押されたときにのみ実行する。
また、上記実施形態では、放送番組の開始点を表す目印情報を放送データと共にバッファメモリ11に記録する例について説明したが、これに限定されない。例えば、バッファメモリ11には常に1つの放送番組のみを先頭から記録するようにすれば、再生部12は目印情報がなくても放送番組の先頭から放送データを再生することが可能なので、目印情報をバッファメモリ11に記録することは不要となる。
これを実現するための手段として、放送信号受信機を図4のように構成することが考えられる。なお、この図4において、図1に示した構成要素と同一の機能を有する構成要素には同一の符号を付している。図4に示す構成では、開始点検出部8の代わりに開始/終了点検出部21を設けている。また、記録部10の代わりに、記録処理の内容が上述の例と異なる記録部22を設けている。さらに、再生部12の代わりに、再生処理の内容が上述の例と異なる再生部23を設けている。
開始/終了点検出部21は、複数のチャンネルの受信放送信号に含まれる所定の識別情報に基づいて、放送番組の開始点と終了点とをチャンネル毎に検出する。放送番組の開始点の検出方法は既に説明した通りである。放送番組の終了点も開始点の検出と同様、データデコーダ6によってデータストリームから抽出される番組種識別コードの変化に基づいて検出することが可能である。なお、次の放送番組の開始点を前の放送番組の終了点として捉えれば、開始点の検出=終了点の検出となる。
また、記録部22は、複数チャンネルの受信放送信号から生成した複数の放送データを、開始/終了点検出部21により放送番組の開始点が検出されたときからバッファメモリ11に記録する。その後、あるチャンネルについて開始/終了点検出部21により放送番組の終了点(開始点=終了点の場合は、次の放送番組の開始点)が検出されたときに、そのチャンネルについては、それまでにバッファメモリ11に記録した放送データを消去する。そして、次の放送番組の先頭から再び放送データをバッファメモリ11に記録する。記録部22は、このような処理を、チャンネル毎に放送番組の開始点および終了点が検出される度に繰り返し実行する。
また、再生部23は、チャンネル切替検出部9により受信チャンネルの切替が検出されたときに、切替先のチャンネルに関してバッファメモリ11に記録されている放送データを先頭から再生する。上述のように、バッファメモリ11にはチャンネル毎に1つの放送番組のみが先頭から記録されているので、放送番組の先頭位置を表す目印情報がバッファメモリ11に記録されていなくても、放送番組の先頭から放送データを再生することが可能である。
また、上記実施形態では、受信チャンネルの切替が行われたときには常に再生部12による再生処理を行うものとして説明したが、これに限定されない。例えば、ニュースなどの情報番組は過去(番組の先頭)に遡って視聴するよりも、現在放送中の情報をタイムリーに視聴できた方が好ましい。そこで、切替先のチャンネルで音楽番組が放送中のときにのみ、再生部12による再生処理を実行するようにしても良い。
この場合は、放送信号受信機を図5のように構成する。なお、この図5において、図1に示した構成要素と同一の機能を有する構成要素には同一の符号を付している。図5に示す例では、切替先のチャンネルで放送中の放送番組が音楽番組か情報番組かを判別する番組判別部31を更に備えている。切替先のチャンネルで放送中の放送番組が音楽番組であるか情報番組であるかは、データデコーダ6によってデータストリームから抽出される番組種識別コードに基づいて判別することが可能である。
再生部12は、番組判別部31により切替先のチャンネルで放送中の放送番組が音楽番組であると判断されたときにのみ再生処理を実行する。すなわち、切替先のチャンネルが情報番組を放送中のときは、再生部12による再生処理には切り替えず、そのままオーディオデコーダ5から情報番組の音声信号を出力する。このように再生部12による再生処理を行うか否かは、例えば制御部13が、番組判別部31から判別の結果の通知を受けて、それに応じて再生部12を制御することによって実現可能である。
また、上記実施形態では、受信チャンネルの切り替えが検出されたときに、放送番組の先頭から放送データを再生する例について説明したが、これに限定されない。例えば、チャンネル切替検出部9により受信チャンネルの切替が検出されたときに、バッファメモリ11に記録されている放送データを、切替先のチャンネルで放送中の楽曲の開始点から再生するようにしても良い。
この場合に開始点検出部8は、複数チャンネルの受信放送信号の放送番組内で流されている楽曲の開始点をチャンネル毎に検出する。また、記録部10は、開始点検出部8により検出された楽曲の開始点を目印情報として、複数チャンネルの受信放送信号から生成した複数の放送データを当該目印情報と共にチャンネル毎にバッファメモリ11に記録する。楽曲の開始点は、例えば、データデコーダ6によってデータストリームから抽出された曲名情報の変化に基づいて検出することが可能である。例えば、曲名情報が変化したときを楽曲の開始点として検出する。
なお、音楽番組であっても複数の楽曲を絶え間なく放送しているとは限らず、曲と曲の間にDJ(ディスクジョッキー)による会話が挿入されることも多い。この場合、受信チャンネルを切り替えたタイミングで、切替先のチャンネルにおいて楽曲が放送中であるとは限らない。そこで、受信チャンネルが切り替えられたときに、切替先のチャンネルで音楽番組が放送中であるか否かおよび、その音楽番組の中で楽曲が放送中であるか否かを判定し、その判定結果に応じて再生部12による再生処理の動作を変えるようにしても良い。音楽番組の中で楽曲が放送中であるか否かは、例えば、受信チャンネルを切り替えたときに、切替先のチャンネルの受信放送信号中に上述の曲名情報が含まれているか否かによって判定することが可能である。
例えば、受信チャンネルの切替時に楽曲が放送中である場合は、図6(a)に示すように、バッファメモリ11に記録されている放送データを、切替先のチャンネルで放送中の楽曲の開始点から再生する。一方、切替先のチャンネルで音楽番組を放送中ではあるが、受信チャンネルの切替時に楽曲が放送中でない場合には、図6(b)に示すような3通りのパターンが考えられる。1つ目のパターンでは、直前に放送されていた楽曲の開始点から再生を開始する。2つ目のパターンでは、直前に放送されていた楽曲の終了点(DJの開始点)から再生を開始する。3つ目のパターンでは、頭出し再生は行わず、そのままオーディオデコーダ5からDJの会話の音声信号を出力する。
また、上記実施形態では、受信チャンネルの切替が行われたときには常に再生部12による再生処理を行うものとして説明したが、これに限定されない。例えば、頭出し再生を行うか否かをユーザの操作によって放送信号受信機に設定できるようにしても良い。
また、放送信号受信機の起動直後はバッファメモリ11に充分な放送データが記録されていないため、頭出し再生ができないケースも考えられる。そこで、頭出し再生が可能になったプリセットボタンと、頭出し再生がまだ可能になっていないプリセットボタンとの表示色を変えるなどの方法でユーザにあらかじめ通知するようにしても良い。
また、上記実施形態では、衛星デジタルラジオ放送の電波を受信するデジタル放送受信機を例に挙げて説明したが、これに限定されない。少なくとも放送番組やその中で流されている楽曲の開始点を識別可能な情報が含まれている放送信号を受信する放送信号受信機であれば、何れも本実施形態を適用することが可能である。例えば、欧州や米国で放送されているラジオデータシステム(RDS:Radio Data System)による放送を受信するものであっても良いし、テレビ放送を受信するものであっても良い。
また、上記実施形態では、放送番組の開始点や終了点を検出するのに番組種識別コードを用い、楽曲の開始点や終了点を検出するのに曲名情報を用いる例について説明したが、これに限定されない。例えば、放送番組や楽曲の開始点または終了点を表すコードが放送信号中に含まれている場合には、そのコードを用いて検出するようにしても良い。
その他、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本発明は、放送番組やその中で流されている楽曲に関する情報が含まれている放送信号を受信する放送信号受信機、例えばデジタル放送受信機に有用である。
本発明による放送信号受信機を実施したデジタル放送受信機の構成例を示すブロック図である。 本実施形態によるデジタル放送受信機の動作例を説明するための図である。 本実施形態によるデジタル放送受信機の動作例を示すフローチャートである。 本実施形態によるデジタル放送受信機の他の構成例を示すブロック図である。 本実施形態によるデジタル放送受信機の他の構成例を示すブロック図である。 本実施形態によるデジタル放送受信機の他の動作例を説明するための図である。 従来の放送信号受信機の動作を説明するための図である。
符号の説明
6 データデコーダ
8 開始点検出部
9 チャンネル切替検出部
10,22 記録部
11 バッファメモリ
12,23 再生部
31 番組判別部

Claims (3)

  1. 複数のチャンネルの受信放送信号に含まれ、放送番組または放送番組内で流されている楽曲の開始点を検出可能な識別情報に基づいて、放送番組または放送番組内で流されている楽曲の開始点をチャンネル毎に検出する開始点検出部と、
    上記複数のチャンネルの受信放送信号から生成した複数の放送データを、上記開始点検出部により検出された開始点を示す目印情報と共に、チャンネル毎に記録媒体に記録する記録部と、
    受信チャンネルの切替を検出するチャンネル切替検出部と、
    上記チャンネル切替検出部により上記受信チャンネルの切替が検出されたときに、上記受信放送信号に含まれる番組種識別コードに基づいて、上記切替先のチャンネルで放送中の放送番組が音楽番組か情報番組かを判別する番組判別部と、
    上記番組判別部により上記切替先のチャンネルで放送中の放送番組が情報番組であると判断されたとき、当該情報番組の音声信号を出力する音声信号出力部と、
    上記番組判別部により上記切替先のチャンネルで放送中の放送番組が音楽番組であると判断されたとき、上記切替先のチャンネルに関して上記記録媒体に記録されている目印情報をもとに、上記記録媒体に記録されている上記切替先のチャンネルの放送データを直近の開始点から再生する再生部とを備えたことを特徴とする放送信号受信機。
  2. 複数のチャンネルの受信放送信号に含まれ、放送番組または放送番組内で流されている楽曲の開始点と終了点とを検出可能な識別情報に基づいて、放送番組または放送番組内で流されている楽曲の開始点と終了点とをチャンネル毎に検出する開始/終了点検出部と、
    上記複数のチャンネルの受信放送信号から生成した複数の放送データを上記開始/終了点検出部により上記開始点が検出されたときから記録媒体に記録し、上記開始/終了点検出部により上記終了点が検出されたときにそれまでに記録した放送データを消去するという処理を、チャンネル毎に上記開始点および上記終了点が検出される度に繰り返し行う記録部と、
    受信チャンネルの切替を検出するチャンネル切替検出部と、
    上記チャンネル切替検出部により上記受信チャンネルの切替が検出されたときに、上記受信放送信号に含まれる番組種識別コードに基づいて、上記切替先のチャンネルで放送中の放送番組が音楽番組か情報番組かを判別する番組判別部と、
    上記番組判別部により上記切替先のチャンネルで放送中の放送番組が情報番組であると判断されたとき、当該情報番組の音声信号を出力する音声信号出力部と、
    上記番組判別部により上記切替先のチャンネルで放送中の放送番組が音楽番組であると判断されたとき、上記切替先のチャンネルに関して上記記録媒体に記録されている放送データを先頭から再生する再生部とを備えたことを特徴とする放送信号受信機。
  3. 複数のチャンネルの受信放送信号に含まれ、放送番組または放送番組内で流されている楽曲の開始点を検出可能な識別情報に基づいて、放送番組または放送番組内で流されている楽曲の開始点をチャンネル毎に検出する第1のステップと、
    上記複数のチャンネルの受信放送信号から生成した複数の放送データを、上記第1のステップにより検出された開始点を示す目印情報と共に、チャンネル毎に記録媒体に記録する第2のステップと、
    受信チャンネルが切り替えられたか否かを監視する第3のステップと
    上記第3のステップにより上記受信チャンネルの切替が検出されたときに、上記受信放送信号に含まれる番組種識別コードに基づいて、切替先のチャンネルで放送中の放送番組が音楽番組か情報番組かを判別する第4のステップと、
    上記第4のステップにより上記切替先のチャンネルで放送中の放送番組が情報番組であると判断されたとき、当該情報番組の音声信号を出力する第5のステップと、
    上記第4のステップにより上記切替先のチャンネルで放送中の放送番組が音楽番組であると判断されたとき、上記切替先のチャンネルに関して上記記録媒体に記録されている放送データを、上記切替先のチャンネルで放送中の放送番組または放送番組内で流されている楽曲の開始点から再生する第6のステップとを有することを特徴とする放送信号の記録再生方法。
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