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JP4493320B2 - シリカゾルの製造方法およびシリカゾル - Google Patents

シリカゾルの製造方法およびシリカゾル Download PDF

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Description

本発明は、種粒子分散液を使用するシリカゾルの製造方法および該製造方法によって得られるシリカゾルに関する。
従来、シリカゾルを製造する方法については多くの提案がなされている。その中でも、種粒子分散液にアルカリ金属珪酸塩を脱アルカリして得られる酸性珪酸液を添加する方法では、得られるシリカコロイド粒子の粒子径が均一であり、所望の粒子径に調節することが可能であるなどの利点を有しており、例えば、本願発明者等は特開昭63−45114号公報(特許文献1)において、種粒子を調製し、これに水ガラスなどのアルカリ金属珪酸塩水溶液をイオン交換樹脂等で脱アルカリして得られる酸性珪酸液を添加し、種粒子表面に酸性珪酸を結合・積層・析出させて種粒子を成長させてシリカゾルを製造する方法を開示している。
しかしながら、このような種粒子分散液に酸性珪酸液を添加する方法では、(1)酸性珪酸の重合度が1〜4程度と低いため、粒子成長に長時間を要し、特に、均一で大きな粒子径のシリカ粒子を含むシリカゾルを得るためには、繰り返し粒子成長を行う必要があった。しかも、(2)粒子成長に伴い粒子表面積が低下するので、例えば酸性珪酸液の添加速度を低下させる必要が生じ、このため生産能力や生産性が低下したり、一方、時間短縮のために酸性珪酸液の添加速度を速めると、粒子が凝集したり、新たに微細な粒子が発生して、得られるシリカゾルの粒子径分布が不均一になる等の問題があった。また、(3)酸性珪酸液は安定性が低いため、工程管理の条件をかなり厳しくしなければならない等の問題があった。
特開昭63−45114号公報
本発明は、種粒子分散液に所定の大きさの活性珪酸粒子を含む分散液を添加して種粒子を迅速に粒子成長させることのできるシリカゾルの製造方法を提供するものである。
さらに、本発明は、前記製造方法によって得られるシリカゾルを提供することを目的としている。
本発明によるシリカゾルの製造方法は、下記(a)の種粒子分散液に下記(b)の活性珪酸粒子分散液を加熱しながら連続的にあるいは断続的に添加し、種粒子に活性珪酸粒子を付着させて、粒子成長させることを特徴としている。
(a)レーザー光による動的光散乱法で測定した平均粒子径(DLS)が5〜1000nmの範囲にある種粒子の水性分散液であって、pHが7〜12の範囲にある種粒子分散液
(b)レーザー光による動的光散乱法で測定した平均粒子径(DLF)が2〜50nmの範囲(ただし、平均粒子径(DLF)は平均粒子径(DLS)より小さい。)にあり、しかもNaOH滴定法で測定した平均粒子径(DNaF)が0.9〜6nmの範囲にあり、更に前記平均粒子径(DLF)と前記平均粒子径(DNaF)との比(DLF)/(DNaF)が1.8〜30の範囲にある活性珪酸粒子の水性分散液であって、pHが5〜11の範囲にある活性珪酸粒子分散液
この製造方法においては、前記の加熱を60〜160℃の温度範囲で行うことが望ましい。
また、前記活性珪酸粒子が、(a)珪酸アルカリを酸で中和して生成したシリカヒドロゲルをアルカリで解膠して得られる活性珪酸粒子、または(b)珪酸アルカリを酸で中和して生成したシリカヒドロゲルをアルカリで解膠しながら機械的に微細化して得られる活性珪酸粒子であることが望ましい。
また、前記活性珪酸粒子の平均粒子径(DLF)は、前記種粒子の平均粒子径(DLS)が12nm以下の場合は、前記平均粒子径(DLS)の7/10以下であり、前記種粒子の平均粒子径(DLS)が12nmを超える場合は、前記平均粒子径(DLS)の5/10以下であることが望ましい。
本発明によるシリカゾルは、レーザー光による動的光散乱法で測定した平均粒子径(DLZ)が12〜200nmの範囲にあり、しかもNaOH滴定法で測定した平均粒子径(DNaZ)が5〜30nmの範囲にあり、さらに前記平均粒子径(DLZ)と前記平均粒子径(DNaZ)との比(DLZ)/(DNaZ)が2〜30の範囲にあることを特徴としている。
本発明に係るシリカゾルの製造方法によれば、所定範囲の粒子径を有する反応性に富んだ活性珪酸粒子を種粒子の表面に付着させて粒子成長させるので、この粒子成長を迅速に行うことができる。これにより、シリカゾルの製造時間が短縮されるので、極めて経済的である。さらに、均一で大きな粒子径のシリカ粒子を含むシリカゾルを得ることができる。
以下、本発明について具体的に説明する。
〔種粒子分散液〕
本発明の種粒子分散液としては、レーザー光による動的光散乱法で測定した平均粒子径(DLS)が5nm〜1000nmの範囲にある種粒子の水性分散液であって、pHが7〜12の範囲にあるものが使用される。
本発明で使用する種粒子分散液の種粒子としては、SiO2、Al23、TiO2、ZrO2等の無機酸化物またはこれらの複合酸化物の微粒子が用いられるが、この中でもSiO2を用いることが好ましい。この種粒子は通常、水中に分散された水性ゾルの状態で用いられる。
また、その他従来公知の種粒子分散液を用いることができ、例えば、前記特開昭63−45114号公報に開示したシード液は好適に用いることができる。具体的には、珪酸アルカリ水溶液および/またはアルカリ水溶液と、酸性珪酸液とを混合し、混合液のSiO2/M2O(M:アルカリ金属)モル比を2.8〜10に調整した後、60℃以上の温度で熟成することによってシード液(種粒子分散液)を得ることができる。
種粒子の粒子径は、最終的に得ようとするシリカゾルのシリカ粒子径等を考慮して適宜選択して用いることができるが、本発明に係るシリカゾルの製造方法では粒子成長速度が速いので、これに用いる種粒子は、予め時間をかけて大きくした種粒子を調製することは必ずしも必要とせず、種粒子として機能する範囲で小さい粒子径の種粒子を用いることができる。
このような種粒子の平均粒子径は、レーザー光による動的光散乱法により測定した場合、概ね5〜1000nm、好ましくは7〜100nmの範囲にある。平均粒子径が5nm未満の場合は、種粒子が不安定で、活性珪酸粒子分散液を添加した際にゲル化したり、凝集したりすることがある。また、平均粒子径が1000nmを越えると、通常、種粒子の調製に時間を要するため、迅速に種粒子を粒子成長させて生産性を向上させるという本発明の主旨にそぐわなくなる。
種粒子分散液の濃度には特に制限はないが、通常、酸化物換算で0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%の範囲が採用される。この値が酸化物換算で0.1重量%未満の場合は、濃度が低いために容易に溶解して粒子が減少したり、あるいは消失したりして、種粒子としての機能を発揮しないことがある。種粒子分散液の濃度が、酸化物換算で20重量%を越えると、種粒子が凝集することがあり、このため単分散した均一な粒子径のゾルが得られないことがある。また、種粒子の濃度が高いため、活性珪酸粒子分散液の供給速度を遅くして、凝集等を防ぐ必要がある。さらに、種粒子の数が多いために粒子1個1個の成長速度が抑制され、迅速な粒子成長が妨げられることがある。
種粒子分散液のpHは通常、7〜12、さらには8〜11の範囲にあることが好ましい。pHが7未満の場合は、粒子表面の電位が低下し粒子が凝集することがあり、pHが12を越えると、種粒子が溶解したり、添加する活性珪酸粒子が溶解することがあるので粒子成長が遅くなったり、粒子径分布が不均一になることがある。
種粒子分散液には、必要に応じてNaOH、KOH、などのアルカリ金属水溶液やアミン水溶液等を添加することが好ましく、種粒子分散液中のSiO2/M2O(M:アルカリ金属)モル比を2.8〜200、特に2.8〜120の範囲とすることが好ましい。SiO2/M2Oモル比が2.8未満の場合は、種粒子が溶解することがあり、他方、SiO2/M2Oモル比が200を越えると、種粒子分散液に活性珪酸粒子分散液を供給した場合に分散液のpHが低下し、粒子が凝集することがある。
〔活性珪酸粒子分散液〕
本発明の活性珪酸粒子分散液としては、レーザー光による動的光散乱法で測定した平均粒子径(DLF)が2〜50nmの範囲(ただし、平均粒子径(DLF)は平均粒子径(DLS)より小さい。)にあり、しかもNaOH滴定法で測定した平均粒子径(DNaF)が0.9〜6nmの範囲にあり、さらに前記平均粒子径(DLF)と前記平均粒子径(DNaF)との比(DLF)/(DNaF)が1.8〜30の範囲にある活性珪酸粒子の水性分散液であって、pHが5〜11の範囲にあるものが使用される。
本発明で使用する活性珪酸粒子は、種粒子の迅速な粒子成長に寄与する必要性から、所定の粒子径範囲にあることが求められる。さらに、活性珪酸粒子が種粒子に付着して、粒子成長してゆくために、活性珪酸粒子の平均粒子径は種粒子のそれより小さいことが求められる。そして、本発明において使用される活性珪酸粒子としては、多孔性の活性珪酸粒子が使用される。このような活性珪酸粒子の製造方法については、格別に限定されるものではないが、例えば、シリカヒドロゲルを原料として調製される活性珪酸粒子等が挙げられる。また、本発明に使用される活性珪酸粒子は多孔性であるため、その平均粒子径の規定方法として、レーザー光による動的光散乱法による測定値のみならず、NaOH滴定法による測定値も必要となる。
以下、これらについて詳述する。
活性珪酸粒子の平均粒子径(DLF)が2nm未満の活性珪酸粒子分散液を種粒子分散液に添加した場合は、種粒子の粒子成長速度が遅く、また、このような活性珪酸粒子分散液は酸性珪酸液と同様に不安定であり、高濃度にすることが難しい。低濃度の活性珪酸粒子分散液を種粒子分散液に添加すると、分散液中の種粒子濃度も下がり、結果として生産効率が低下する。
他方、活性珪酸粒子の平均粒子径(DLF)が50nmを越えると、種粒子の粒子成長に殆ど寄与しなくなる。よって、この平均粒子径(DLF)は3〜40nmの範囲にあることが好ましい。
レーザー光による動的光散乱法による粒子径は、例えば、粒子径分布測定装置(Particle Sizing Systems 社製:NICOMP-380)によって測定することができ、視覚的な測定値が得られる。
また、より迅速な粒子成長速度を得るためには、前記活性珪酸粒子の平均粒子径(DLF)は、前記種粒子の平均粒子径(DLS)が12nm以下の場合、前記平均粒子径(DLS)の7/10以下であり、前記種粒子の平均粒子径(DLS)が12nmを超える場合、前記平均粒子径(DLS)の5/10以下であることが望ましい。
更に、前記活性珪酸粒子は、NaOH滴定法で測定した平均粒子径(DNaF)が0.9〜6nmの範囲にあり、しかも前記平均粒子径(DLF)と平均粒子径(DNaF)との比(DLF)/(DNaF)が1.8〜30の範囲にあることが求められる。
前記平均粒子径(DNaF)が0.9nm未満の場合は、種粒子の成長速度が従来の酸性珪酸液を用いる場合と同様に遅く、また活性珪酸粒子分散液の安定性も不充分なために活性珪酸粒子分散液を高濃度にすることができず、生産性の向上が見込めない。前記平均粒子径(DNaF)が6nmを越えると、種粒子の粒子径にもよるが、種粒子の表面に選択的に析出せず、新たな粒子を生成したりして、最終的に得られるシリカ粒子の粒子径分布が不均一になる傾向がある。
また、レーザー光による動的光散乱法を用いて測定した活性珪酸粒子の平均粒子径とNaOH滴定法を用いて測定した同粒子の平均粒子径の比(DLF)/(DNaF)が1.8未満の場合は、前記平均粒子径(DLF)の大きさにもよるが、活性珪酸粒子の反応性が低く、粒子成長速度を高める効果が不充分となる。他方、前記の平均粒子径の比(DLF)/(DNaF)が30を越えると、得られるシリカ粒子の粒子強度が弱くなり、例えば、研磨用粒子として半導体基板等の研磨材に用いた場合、充分な研磨速度が得られないことがある。
NaOH滴定法による粒子径は、Sears法で計算された活性珪酸の比表面積(SANa)を測定した後、次式(1)で計算することにより求めることができる。
Na=6000/(2.2×SANa)・・・(1)
式(1)中、定数2.2はシリカの真比重である。NaOH滴定法による測定では、粒子が多孔質でない場合は前記レーザー光による測定値とほぼ同じになるが、粒子が多孔質の場合は粒子径が見掛け上、小さく計算される。
多孔質な活性珪酸粒子は種粒子との反応性が高く、種粒子上に付着して活発に粒子成長を起こすものと考えられる。
前記活性珪酸粒子分散液としては、主としてその合成上の理由からpHが5〜11の範囲のものが使用される。また、この範囲を外れる場合は、十分な粒子成長速度を得ることが困難になる。
〔活性珪酸粒子分散液の製造〕
前記した活性珪酸粒子は種々の方法で製造することができるが、(a)シリカヒドロゲルをアルカリで解膠するか、または(b)シリカヒドロゲルをアルカリで解膠しながら、機械的に微細化することによって得られる活性珪酸粒子が、本発明の活性珪酸粒子として好ましい。さらに、前記の(a)および(b)の方法で得られる活性珪酸粒子を混ぜ合わせて使用してもよい。
また、シリカヒドロゲルとしては、珪酸アルカリを酸で中和して生成したシリカヒドロゲルが好ましい。このとき、珪酸アルカリとしては、珪酸ソーダ、珪酸カリなどのアルカリ金属珪酸塩を用い、この水溶液に塩酸、硝酸、硫酸などの酸を加えることによって得ることができる。
中和する際のアルカリ金属珪酸塩水溶液の濃度は、SiO2として1〜10重量%、さらには2〜8重量%、温度は常温(通常15〜35℃)、中和後のpHは3〜7の範囲にあることが好ましい。この濃度がSiO2として1重量%未満の場合は、珪酸の重合(ゲル化)が不充分で、得られる活性珪酸粒子の粒子径(DLF)が小さくなり、粒子成長速度が不充分となることがある。他方、この濃度がSiO2として10重量%を越えると、均一に中和することができず珪酸の重合が不均一となり、得られる活性珪酸粒子の粒子径(DLF)分布が不均一となる傾向がある。
このように中和して得られるシリカヒドロゲルは、必要に応じて洗浄して用いることが好ましい。
活性珪酸粒子分散液の第1の製造法としては、シリカヒドロゲルの分散液にアルカリを加えてシリカヒドロゲルを解膠する方法が挙げられる。このとき、シリカヒドロゲルの分散液の濃度は、SiO2として0.5〜5重量%、さらには1〜4重量%の範囲にあることが好ましい。この濃度が0.5重量%未満の場合は、溶解するシリカの割合が増加し、得られる活性珪酸粒子の平均粒子径(DLF)が小さくなり、粒子成長速度を速める効果が得られ難い。また、この濃度がSiO2として5重量%を越えると、得られる活性珪酸粒子の平均粒子径(DLF)が50nmを越えたり不均一となったりすることがあり、種粒子の大きさにもよるが、得られるシリカゾルの粒子径分布が不均一となることがある。
アルカリとしては、KOH、NaOH等のアルカリ金属水酸化物や水酸化アンモニウム、さらにはアミン水溶液等を用いることができる。アルカリの使用量は、シリカヒドロゲルの分散液中のSiO2のモル数(MS)とアルカリ(M2Oと表す)のモル数(MA)との比(MS)/(MA)が5〜100、さらには10〜50の範囲となるように使用することが好ましい。前記モル比(MS)/(MA)が5未満の場合は、NaOH滴定法で測定した平均粒子径(DNaF)が0.9nm未満になり易く、さらには溶解したシリカの割合が増加し、シリカゾルの生産効率や収率が低下する。他方、前記モル比(MS)/(MA)が100を越えると、解膠が不充分となり、前記平均粒子径(DNaF)が6nmを越えるようになり、活性珪酸粒子分散液の活性低下に起因して、種粒子の成長に使われる活性珪酸粒子が減少し、得られるシリカゾルの粒子径分布が不均一となる。解膠するときのpHは5〜11の範囲が好ましい。pHは5未満では、分散液が高粘度化するため、安定な活性珪酸粒子が得にくくなる。pH11を超えると、シリカが溶解しやすくなり不安定となる。
上記シリカヒドロゲルをアルカリで解膠する際の温度は、50〜150℃、さらには60〜95℃の範囲にあることが好ましい。50℃未満の場合は、充分に均一な解膠ができないことがある。温度が150℃を越えると、やはり平均粒子径(DNaF)が10nmを越えるようになり、得られるシリカゾルの粒子径分布が不均一となる傾向がある。
活性珪酸粒子分散液の第2の製造法としては、シリカヒドロゲルをアルカリで解膠しながら、機械的に微細化する方法が挙げられる。微細化は、シリカヒドロゲルの分散液にアルカリを加えて解膠しながら、サンドミル、ボールミル等の粉砕機で概ね10分〜数時間処理することにより行われる。
〔シリカゾルの製造〕
本発明に係るシリカゾルの製造方法は、種粒子分散液に前記活性珪酸粒子分散液を加熱しながら、連続的にあるいは断続的に添加する。このときの種粒子分散液の温度は60〜160℃、さらには70〜120℃の範囲にあることが好ましい。この温度が60℃未満の場合は、活性珪酸粒子の種粒子表面への析出速度が遅いため、活性珪酸粒子分散液の添加速度を遅くする必要があり、迅速な種粒子の粒子成長を阻害する結果となる場合がある。また、この温度が160℃を越えると、種粒子のシリカの溶解量が増加し、凝集粒子が発生したり、シリカゾルの収率が低下したりする傾向がある。なお、活性珪酸粒子分散液を種粒子分散液に添加する際には、通常、緩やかに攪拌することが好ましい。また、この操作を、必要に応じてオートクレーブを用いて行ってもよい。
添加する活性珪酸粒子分散液は、上記の方法で得た、SiO2としての濃度が概ね0.5〜5重量%の活性珪酸粒子分散液をそのまま添加することもできるが、必要に応じて希釈あるいは濃縮して用いることができる。この場合、添加する際の活性珪酸粒子分散液の濃度はSiO2として0.5〜10重量%、さらには1〜8重量%の範囲にあることが好ましい。この濃度が0.5重量%未満の場合は、活性珪酸粒子分散液の添加に伴い種粒子分散液の濃度が低下し、加温下で粒子成長を行う際にシリカの溶解度が上昇し、分散液が不安定となって粒子が凝集したり、収率が低下したりすることがある。他方、この濃度が10重量%を越えると、活性珪酸粒子分散液の添加速度にもよるが、新たな微粒子が生成し、均一な粒子径分布のシリカゾルが得られないことがある。
種粒子分散液に活性珪酸粒子分散液を添加する割合は、種粒子分散液中の種粒子の濃度、種粒子の粒子径、活性珪酸粒子の重合度および種粒子分散液の温度等によっても異なるが、種粒子の粒子径の成長速度が0.5〜5nm/時間、さらには1〜4nm/時間の範囲となるように調整して行うことが好ましい。種粒子の粒子径の成長速度が0.5nm/時間未満となるような活性珪酸粒子分散液の添加割合では、従来の酸性珪酸液によるシリカゾルの製造方法と大差がなく、粒子成長速度を速める効果が充分には発揮されない。また、種粒子の粒子径の成長速度が5nm/時間を越えるような活性珪酸粒子分散液の添加は、添加速度が速すぎて活性珪酸粒子同士で新たな微粒子を生成し、均一な粒子径分布のシリカゾルが得られないことがある。
活性珪酸粒子分散液の添加を終了した後、必要に応じて熟成を行うことができる。熟成を行うと、粒子径がより均一化したシリカゾルが得られる。
このように、本発明に係るシリカゾルの製造方法によって得られるシリカゾルは、レーザー光による動的光散乱法で測定した平均粒子径(DLZ)が12〜200nm、好ましくは15〜180nmの範囲となり、NaOH滴定法で測定した平均粒子径(DNaZ)が5〜30nm、好ましくは5〜20nmの範囲となる。
また、平均粒子径の比(DLZ)/(DNaZ)は2〜30、好ましくは2〜20の範囲となる。前記の比(DLZ)/(DNaZ)が2未満のものは、長時間の熟成、または高温での熟成を必要とすることがあり、本発明における迅速な粒子成長効果が相殺されることになる。一方、前記の比(DLZ)/(DNaZ)が30を越えるとシリカ粒子の粒子強度が不充分となり、例えば、研磨用粒子として半導体基板等の研磨材に用いた場合、所望の研磨速度が得られないことがある。
本発明のシリカゾルは、必要に応じて濃縮したり、希釈したりして用いることができる。濃縮方法としては、加熱して水分を蒸発させる方法、限外濾過膜を用いる方法などがある。このときのシリカゾルのSiO2としての濃度は通常、10〜50重量%の範囲で調整される。
さらに、本発明のシリカゾルは、必要に応じて有機溶媒で溶媒置換してオルガノゾルとすることもできる。この溶媒置換に用いられる有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、エチレングリコール、ヘキシレングリコールなどのアルコール類;酢酸メチルエステル、酢酸エチルエステルなどのエステル類;ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、アセト酢酸エステルなどのケトン類、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド等のアミド類などが挙げられる。これらは単独で使用しても良く、また2種以上混合して使用しても良い。
また、本発明のシリカゾルは、シランカップリング剤で表面処理して疎水性を付与して用いることもでき、必要に応じてシリカゾル中のアルカリをイオン交換樹脂等によって除去して用いることもできる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。以下の実施例および比較例において、種粒子、活性珪酸粒子およびシリカゾルについては、レーザー光による動的光散乱法を用いて平均粒子径を測定し(粒子径分布測定装置[Particle Sizing Systems 社製:NICOMP model380]を使用)、その結果を表1に示した。また、活性珪酸粒子およびシリカゾルについては、NaOH滴定法(Sears法)で計算された比表面積より算出する平均粒子径測定も行い、その結果を同じく表1に示した。
さらに、表1には以下の実施例および比較例で使用される種粒子分散液および活性珪酸粒子分散液のpH値、前記活性珪酸粒子の平均粒子径(DLF)と平均粒子径(DNaF)との比(DLF)/(DNaF)の値、および前記活性珪酸粒子の平均粒子径(DLF)と前記種粒子の平均粒子径(DLS)との比(DLF)/(DLS)の値も示した。
酸性珪酸液の調製
SiO2としての濃度が24重量%の珪酸ソーダ水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)をイオン交換水で希釈して、SiO2としての濃度が5.2重量%の希釈珪酸ソーダ水溶液を調製した。この溶液を、水素型イオン交換樹脂(三菱化学(株)製:ダイヤイオンSK−1B)を充填したカラムに通して酸性珪酸液を調製した。酸性珪酸液のSiO2濃度は5.0重量%、pHは2.7であった。また、レーザー光による動的光散乱法で測定した平均粒子径は1nmであった。
種粒子分散液(1)の調製
還流器、撹拌機、温度検出装置を備えた30Lのステンレス容器中で、SiO2としての濃度が24重量%の珪酸ソーダ水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)163gをイオン交換水2760gで希釈した。この液に、別途調製した前記酸性珪酸液4420gを混合した後、60℃で30分間加熱してSiO2としての濃度が4.6重量%の種粒子分散液(1)を調製した。レーザー光による動的光散乱法により測定した種粒子の平均粒子径(DLS)は5nm、SiO2/Na2Oモル比は20であった。
活性珪酸粒子分散液(1)の調製
SiO2としての濃度が24重量%の珪酸ソーダ水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)をイオン交換水で希釈して、SiO2としての濃度が5.2重量%の希釈珪酸ソーダ水溶液を調製した。この珪酸ソーダ水溶液に硫酸を加えて中和し、シリカヒドロゲルを調製した。このシリカヒドロゲルを水で充分に洗浄した後、SiO2としての濃度が5重量%のシリカヒドロゲル分散液43kgとし、これに濃度20重量%のNaOH水溶液955gを添加し、80℃で3時間解膠して活性珪酸粒子分散液(1)を調製した。このときのSiO2濃度は3重量%、SiO2のモル数(MS)とアルカリ(M2Oと表す)のモル数(MA)との比(MS)/(MA)は15であった。また、レーザー光による動的光散乱法で測定した平均粒子径(DLF)は3nm、NaOH滴定法で測定した平均粒子径(DNaF)は1nmであった。
シリカゾル(1)の調製
温度80℃に調製した種粒子分散液(1)410gに活性珪酸粒子分散液(1)42716gを11時間で添加してシリカゾル(1)を調製した。シリカゾルのSiO2濃度、レーザー光による動的光散乱法で測定した平均粒子径(DLZ)、NaOH滴定法により測定した平均粒子径(DNa)および粒子成長速度を表1に示した。なお、粒子成長速度の計算にはレーザー光による動的光散乱法で測定した平均粒子径(DLZ)の測定値を用いた。
種粒子分散液(2)の調製
還流器、撹拌機、温度検出装置を備えた30Lのステンレス容器中で、SiO2としての濃度が24重量%の珪酸ソーダ水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)163gをイオン交換水2760gで希釈した。この液に、実施例1と同様にして調製した酸性珪酸液18200gを混合した後、80℃で30分間加熱してSiO2としての濃度が4.6重量%の種粒子分散液(2)を調製した。レーザー光による動的光散乱法により測定した平均粒子径(DLS)は12nm、SiO2/Na2Oモル比は70であった。
活性珪酸粒子分散液(2)の調製
活性珪酸粒子分散液(1)の調製方法に準じて、濃度20重量%のNaOH水溶液のみ480gとする以外は同様にして、活性珪酸粒子分散液(2)を調製した。このときのSiO2濃度は3重量%、SiO2のモル数(MS)とアルカリ(M2Oと表す)のモル数(MA)との比(MS)/(MA)は30であった。また、レーザー光による動的光散乱法で測定した平均粒子径(DLF)は6nm、NaOH滴定法で測定した平均粒子径(DNaF)は2nmであった。
シリカゾル(2)の調製
温度80℃に調製した種粒子分散液(2)410gに、活性珪酸粒子分散液(2)24556gを15時間で添加してシリカゾル(2)を調製した。実施例1の場合と同様にシリカゾルのSiO2濃度、平均粒子径および粒子成長速度を表1に示した。
活性珪酸粒子分散液(3)の調製
SiO2としての濃度が24重量%の珪酸ソーダ水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)をイオン交換水で希釈して、SiO2としての濃度が5.2重量%の希釈珪酸ソーダ水溶液を調製した。この珪酸ソーダ水溶液に硫酸を加えて中和し、シリカヒドロゲルを調製した。このシリカヒドロゲルを水で充分に洗浄した後、SiO2としての濃度が5重量%のシリカヒドロゲル分散液とし、シリカヒドロゲル分散液25kgに濃度20重量%のNaOH水溶液555gを添加し、80℃で3時間解膠して活性珪酸粒子分散液(3)を調製した。このときのSiO2濃度は3重量%、SiO2のモル数(MS)とアルカリ(M2Oと表す)のモル数(MA)との比(MS)/(MA)は25であった。また、レーザー光による動的光散乱法により測定した平均粒子径(DLF)は4nm、NaOH滴定法により測定した平均粒子径(DNaF)は2nmであった。
シリカゾル(3)の調製
温度80℃に調製した種粒子分散液(2)410gに活性珪酸粒子分散液(3)24556gを15時間で添加してシリカゾル(3)を調製した。実施例1の場合と同様にシリカゾルのSiO2濃度、平均粒子径および粒子成長速度を表1に示した。
活性珪酸粒子分散液(4)の調製
SiO2としての濃度が24重量%の珪酸ソーダ水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)をイオン交換水で希釈して、SiO2としての濃度が5.2重量%の希釈珪酸ソーダ水溶液を調製した。この珪酸ソーダ水溶液に硫酸を加えて中和し、シリカヒドロゲルを調製した。このシリカヒドロゲルを水で充分に洗浄した後、SiO2としての濃度が5重量%のシリカヒドロゲル分散液とし、シリカヒドロゲル分散液35kgに濃度20重量%のNaOH水溶液167gを添加し、80℃で3時間解膠して活性珪酸粒子分散液(4)を調製した。このときのSiO2濃度は3重量%、SiO2のモル数(MS)とアルカリ(M2Oと表す)のモル数(MA)との比(MS)/(MA)は70であった。また、レーザー光による動的光散乱法により測定した平均粒子径(DLF)は8nm、NaOH滴定法により測定した平均粒子径(DNaF)は2nmであった。
シリカゾル(4) の調製
温度80℃に調製した種粒子分散液(2)410gに活性珪酸粒子分散液(4)24556gを15時間で添加して、シリカゾル(4)を調製した。実施例1の場合と同様にシリカゾルのSiO2濃度、平均粒子径および粒子成長速度を表1に示した。
種粒子分散液(3)の調製
還流器、撹拌機、温度検出装置を備えた30Lのステンレス容器中で、SiO2としての濃度が24重量%の珪酸ソーダ水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)163gをイオン交換水2760gで希釈した。この液に、実施例1と同様にして調製した酸性珪酸液25220gを混合した後、90℃で30分間加熱してSiO2としての濃度が4.6重量%の種粒子分散液(3)を調製した。レーザー光による動的光散乱法により測定した種粒子の平均粒子径(DLS)は25nm、SiO2/Na2Oモル比は100であった。
活性珪酸粒子分散液(5)の調製
活性珪酸粒子分散液(1)の調製方法に準じて、濃度20重量%のNaOH水溶液のみ480gとし、90℃で解膠した以外は同様にして、活性珪酸粒子分散液(5)を調整した。このときのSiO2濃度は3重量%、SiO2のモル数(MS)とアルカリ(M2Oと表す)のモル数(MA)との比(MS)/(MA)は30であった。また、レーザー光による動的光散乱法により測定した平均粒子径(DLF)は12nm、NaOH滴定法により測定した平均粒子径(DNaF)は2nmであった。
シリカゾル(5)の調製
温度87℃に調整した種粒子分散液(3)410gに活性珪酸粒子分散液(5)12382gを17時間で添加して、シリカゾル(5)を調製した。実施例1の場合と同様にシリカゾルのSiO2濃度、平均粒子径および粒子成長速度を表1に示した。
種粒子分散液(4)の調製
還流器、撹拌機、温度検出装置を備えた30Lのステンレス容器中で、カタロイドS1-80P(触媒化成工業株式会社製)をイオン交換水363gと混合して、SiO2としての濃度が4.6重量%の種粒子分散液(4)を調製した。レーザー光による動的光散乱法により測定した種粒子の平均粒子径(DLS)は100nm、SiO2/Na2Oモル比は100であった。
活性珪酸粒子分散液(6)の調製
活性珪酸粒子分散液(1)の調製方法に準じて、濃度20重量%のNaOH水溶液のみ320gとした以外は同様にして、活性珪酸粒子分散液(6)を調整した。このときのSiO2濃度は3重量%、SiO2のモル数(MS)とアルカリ(M2Oと表す)のモル数(MA)との比(MS)/(MA)は45であった。また、レーザー光による動的光散乱法により測定した平均粒子径(DLF)は20nm、NaOH滴定法により測定した平均粒子径(DNaF)は2nmであった。
シリカゾル(6)の調製
温度95℃に調製した種粒子分散液(4)410gに活性珪酸粒子分散液(6)2728gを20時間で添加して、シリカゾル(6)を調製した。実施例1の場合と同様にシリカゾルのSiO2濃度、平均粒子径および粒子成長速度を表1に示した。
活性珪酸粒子分散液(7)の調製
SiO2としての濃度が24重量%の珪酸ソーダ水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)をイオン交換水で希釈して、SiO2としての濃度が5.2重量%の希釈珪酸ソーダ水溶液を調製した。この珪酸ソーダ水溶液に硫酸を加えて中和し、シリカヒドロゲルを調製した。このシリカヒドロゲルを水で充分に洗浄した後、SiO2としての濃度が3重量%のシリカヒドロゲル分散液とし、これを粉砕機(安川電機(株)製:サンドミル)で0.5時間処理し、活性珪酸粒子分散液(7)を調製した。このときのSiO2濃度は3重量%、レーザー光による動的光散乱法により測定した平均粒子径(DLF)は3nm、NaOH滴定法により測定した平均粒子径(DNaF)は1nmであった。
シリカゾル(7)の調製
温度80℃に調製した種粒子分散液(1)410gに活性珪酸粒子分散液(7)42716gを11時間で添加して、シリカゾル(7)を調製した。実施例1の場合と同様にシリカゾルのSiO2濃度、平均粒子径および粒子成長速度を表1に示した。
種粒子分散液(5)の調製
種粒子分散液(4)の調製方法に準じて、カタロイドS1-80Pをスフェリカスラリー100P(触媒化成工業株式会社製)とした以外は同様にして、種粒子分散液(5)を調製した。このときのSiO2濃度は4.6重量%、レーザー光による動的光散乱法により測定した平均粒子径(DLS)は120nmであった。SiO2/Na2Oモル比は100であった。
活性珪酸粒子分散液(8)の調製
活性珪酸粒子分散液(1)の調製方法に準じて、濃度20重量%のNaOH水溶液のみ285gとした以外は同様にして、活性珪酸粒子分散液(8)を調整した。このときのSiO2濃度は3重量%、SiO2のモル数(MS)とアルカリ(M2Oと表す)のモル数(MA)との比(MS)/(MA)は15であった。また、レーザー光による動的光散乱法により測定した平均粒子径(DLF)は40nm、NaOH滴定法により測定した平均粒子径(DNaF)は2nmであった。
シリカゾル(8)の調製
温度150℃に調整した種粒子分散液(5)410gに活性珪酸粒子分散液(8)1600gを20時間かけて添加して、シリカゾル(8)を調製した。実施例1の場合と同様にシリカゾルのSiO2濃度、平均粒子径および粒子成長速度を表1に示した。
比較例1
活性珪酸粒子分散液(9)の調製
活性珪酸粒子分散液(1)の調製方法に準じて、濃度20重量%のNaOH水溶液のみ950gとした以外は同様にして、活性珪酸粒子分散液(9)を調製した。このときのSiO2濃度は3重量%、SiO2のモル数(MS)とアルカリ(M2Oと表す)のモル数(MA)との比(MS)/(MA)は15であった。また、レーザー光で測定した平均粒子径(DLF)は3nm、NaOH滴定法により測定した平均粒子径(DNaF)は2nmであった。
シリカゾル(9)の調製
温度80℃に調整した種粒子分散液(2)400gに活性珪酸粒子分散液(9)1744gを15時間かけて添加して、シリカゾル(9)を調製した。実施例1の場合と同様にシリカゾルのSiO2濃度、平均粒子径および粒子成長速度を表1に示した。
比較例2
活性珪酸粒子分散液(10)の調製
活性珪酸粒子分散液(1)の調製方法に準じて、濃度20重量%のNaOH水溶液のみ240gとした以外は同様にして、活性珪酸粒子分散液(10)を調製した。このときのSiO2濃度は3重量%、SiO2のモル数(MS)とアルカリ(M2Oと表す)のモル数(MA)との比(MS)/(MA)は60であった。また、レーザー光で測定した平均粒子径(DLF)は80nm、NaOH滴定法により測定した平均粒子径(DNaF)は2nmであった。
シリカゾル(10)の調製
温度87℃に調整した種粒子分散液(3)400gに活性珪酸粒子分散液(10)1744gを15時間かけて添加して、シリカゾル(10)を調製した。実施例1の場合と同様にシリカゾルのSiO2濃度、平均粒子径および粒子成長速度を表1に示した。
Figure 0004493320
本発明のシリカゾルは、特に、透明プラスチック、ガラスなどの透明な基材のハードコート剤、プラスチック充填剤、レンズやシリコンウェハー等の研磨材として好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. 下記(a)の種粒子分散液に下記(b)の活性珪酸粒子分散液を加熱しながら連続的にあるいは断続的に添加し、種粒子に活性珪酸粒子を付着させて粒子成長させることを特徴とするシリカゾルの製造方法。
    (a)レーザー光による動的光散乱法で測定した平均粒子径(DLS)が5〜1000nmの範囲にある種粒子の水性分散液であって、pHが7〜12の範囲にある種粒子分散液
    (b)レーザー光による動的光散乱法で測定した平均粒子径(DLF)が2〜50nmの範囲(ただし、平均粒子径(DLF)は平均粒子径(DLS)より小さい。)にあり、しかもNaOH滴定法で測定した比表面積から換算された平均粒子径(DNaF)が0.9〜6nmの範囲にあり、さらに前記平均粒子径(DLF)と前記平均粒子径(DNaF)との比(DLF)/(DNaF)が1.8〜30の範囲にある活性珪酸粒子の水性分散液であって、pHが5〜11の範囲にある活性珪酸粒子分散液
  2. 前記加熱が60〜160℃の温度範囲で行われることを特徴とする請求項1記載のシリカゾルの製造方法。
  3. 前記活性珪酸粒子が、(a)珪酸アルカリを酸で中和して生成したシリカヒドロゲルをアルカリで解膠して得られる活性珪酸粒子、または(b)珪酸アルカリを酸で中和して生成したシリカヒドロゲルをアルカリで解膠しながら機械的に微細化して得られる活性珪酸粒子であることを特徴とする請求項1または請求項2記載のシリカゾルの製造方法。
  4. 前記活性珪酸粒子の平均粒子径(DLF)は、前記種粒子の平均粒子径(DLS)が12nm以下の場合は、前記平均粒子径(DLS)の7/10以下であり、前記種粒子の平均粒子径(DLS)が12nmを超える場合は、前記平均粒子径(DLS)の5/10以下であることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載のシリカゾルの製造方法。
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