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JP4486300B2 - 吸収性物品のトップシート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸収性物品のトップシートに関する。さらに詳細には、本発明は、使い捨てオムツ、生理用ナプキンなどの吸収性物品に用いられるトップシートにおいて、サラット感を改善することに関する。
【0002】
【従来の技術】
使い捨てオムツや生理用ナプキンなどの吸収性物品は、高吸収性材料からなる吸収性コアと、該コアを挟んで着用者の肌に接する側の液透過性トップシートと、反対側の液不透過性バックシートとからなるのが通常である。
そのような吸収性物品においては、吸収性コアの吸収量、吸収速度、逆戻りが少ないことなど、吸収性コアの吸収性能が優れていることが求められるのはもちろんであるが、着用者の装着感を向上させるためには、そのトップシートの性能が重要な役割を担っている。
しかしながら、吸収性コアの吸収性能を向上させるための工夫は、従来、多数なされてきたが、トップシートの性能を向上させるための工夫はあまりなされていないのが実状である。
【0003】
吸収性物品のトップシートとしては、ポリオレフィン、ポリエステルなどの不織布が用いられており、その透水性を改善するために、これらの不織布表面を界面活性剤や撥水材で処理する方法が知られている(特開昭54−153872号公報、特開平61−15192号公報参照)。
【0004】
また、最近、吸収性物品のトップシートにおいて、トップシートの透水性のみでなく、その傾斜流れ時間を評価することによって、吸水速度を速く、かつ逆戻り量を少なくして、トップシートのサラット感を得ようとする発明が開示されている(特開2000−333991号公報)。この発明は、具体的には、トップシートの肌に接する面の傾斜流れ時間を0〜2.5秒、他方の面の傾斜流れ時間を2.5〜10秒にすることによって、吸水速度を速く、かつ逆戻り量を少なくして、トップシートのサラット感を良好にしようとしている。そして、その傾斜流れ時間を調整する手段としては、親水化剤の塗工をバランスよく行うことであるとしている。
【0005】
しかしながら、本発明者らの研究によると、吸収性物品を装着するときに感じるサラット感は、体液が排泄されて、吸収性物品のトップシートを透過するまでの時間と、体液がトップシートを透過後に肌と吸収性物品との間に存在する水分量によって左右されるということが分かった。前記の特開2000−333991号公報等の従来技術においては、吸収性物品のトップシートを透過するまでの時間に相当する透水性や吸収速度の改良はなされているが、透過後の水分量は改善されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決することを課題とする。すなわち、本発明は、サラット感が改善された吸収性物品のトップシートを提供することを課題とする。さらには、本発明は、サラット感が改善されたトップシートを評価、選択する方法を提供することも課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために、鋭意研究した結果、ヒトの皮膚が物体に接触する時に感じる接触冷温感を指標とすれば、トップシートのサラット感を評価できるのではないかと着想し、本発明に至った。
さらに、本発明者らは、接触冷温感を評価するための客観的指標として、熱移動特性に関する最大熱伝達量(q-max値)を導入して、サラット感の良好なトップシートを選択、評価した。
【0008】
すなわち、本発明は、吸収性物品の液透過性トップシートにおいて、最大熱伝達量(q-max値)で測定したウエット時の接触冷温感が、トップシートの着用者の肌に接する側で1.1kw/m2以下であり、且つ、吸収体に接触する側のq-max値が着用者の肌に接する側のq-max値より大きく、差が0.5kw/m2以上であることを特徴とするトップシートに関するものである。
【0009】
本発明では、トップシートのウエット時のq-max値を、肌に接する側で小さくし、且つ肌に接する側と吸収体に接触する側とのq-max値に勾配を設けることによって、肌に接する側のベタツキ感をなくし、且つ体液の移行をスムースにすることができて、結果としてトップシートのサラット感を改善することができた。
【0010】
このようなトップシートは、該トップシートと液不透過性バックシートと、該トップシートとバックシートとの間に配置された吸収性コアとからなる吸収性物品において用いるのが好ましい。
【0011】
また、本発明は、最大熱伝達量(q-max値)で測定したウエット時の接触冷温感を指標として、サラット感の良好な吸収性物品のトップシートを選択、評価する方法にも関する。
より具体的には、ウエット時のq-max値が、トップシートの着用者の肌に接する側で1.1kw/m2以下であり、且つ、吸収体に接触する側のq-max値が着用者の肌に接する側のq-max値より大きく、差が0.5kw/m2以上であることを基準として、サラット感の良好な吸収性物品のトップシートを選択、評価する方法にも関するものである。
ウエット時の最大熱伝達量(q-max値)を指標とすることで、トップシートのサラット感を客観的に評価できて、トップシートの生産現場においても、着用者の装着感に合致したトップシートを評価、選択することができるようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
本発明における吸収性物品には、紙オムツ、生理用ナプキン、おりものライナー、母乳パットが挙げられるが、その他、本発明は、失禁用ショーツ等にも適用できる。
【0013】
本発明では、吸収性物品のトップシートのサラット感を評価するために、q-max値を用いることを特徴とする。
オムツの風合いの評価の一つとして、熱移動特性q-max値を用いることが、第29回繊維工学研究討論会発表論文要旨集「THERMO-PHYSICAL PROPERTIES OF A NONWOVEN FABRIC COMPOSITES FOR WATER-ABSORBING HYGIENE PRODUCTS」に記載されている。オムツ自体の柔らかさやすべり性といった風合い値や水分・熱の移動特性は、ヒトが感じる快適性と深く関連しているといわれているが、この論文では、q-max値と吸収性物品の水分率、水分含有率との関係を回帰式にしている。すなわち、1歳児の平均体重に相当する4.5kPaの荷重を負荷したオムツに水分を滴下して、そのq-max値などの熱移動特性と液戻り量などの吸収性能との関係を調査している。しかしながら、この研究発表は、オムツの吸収性コアの特性に関するものであって、トップシートの特性に関するものでもないし、また、サラット感に関するものでもない。
【0014】
q-max値は、熱移動をシミュレートする測定値であるが、吸収性物品のような物品がヒトの肌に接するときに感じる接触冷温感に関係している。
本発明において、q-max値(kw/m2)は、精密迅速熱物性測定装置を用いて測定した最大熱伝達量である。精密迅速熱物性測定装置には、例えば、カトーテック社製 THERMO LABO II(KES-F7)がある。q値とは、断熱材上に装着された純銅板に熱を貯え、これが試料表面に接触した直後、貯えられた熱量が低温側の試料物体に移動する熱流を測定した値である。熱流信号は、接触後、約0.2秒でピークに達するので、このピーク値をq-max値と定義する。q-max値は、ヒトの皮膚が試料物体に接触するときに感じる冷温感に関係している。
【0015】
具体的には、次のような方法でウエット時のトップシートのq-max値の測定を行う。測定は、室温20℃、湿度65%RHに設定された恒温恒湿室内にて行う。
図1には、q-max値の測定装置の概略図を示す。KES-F7の温度制御系統は、断熱材に装着された純銅板(1)(面積9cm2、質量9.79g)、試料に温度差を与える熱源のT-BOX(2)、試料を常温に保つための定温台であるWater box(3)からなる。純銅板(1)は、貯熱板であり精密温度センサーを内蔵している。Water box(3)は、内部に定温の水を流すことによって熱容量を無限大にしてある。
q-max値を測定する試料(トップシート)は、あらかじめ恒温恒湿室(室温20℃、湿度65%RH)に1週間以上放置しておく。面積25cm2の純銅板(1)の温度は30℃、Water box(3)の温度は20℃に設定する。試料である吸収性物品のトップシート6.5cm×6.5cmを、10cm×10cmのろ紙(JIS P3801 ろ紙の第2種に相当)を10枚重ねた疑似吸収体の上に重ねおく。この状態でWater box(3)の上に置き、20℃の生理食塩水(0.9%NaCl)0.085g/cm2をトップシートの上からまんべんなく滴下する。滴下後1分間そのまま放置する。1分間放置すると、生理食塩水は通常全て透過する。その後30℃に設定された純銅板(1)をWater box(3)のトップシート上に速やかに移動させ、最大熱伝達量q-max値(kw/m2)を読み取る。q-max値は、貯熱板である純銅板(1)から試料への熱伝達量qを銅板温度Tで微分して時間の関数として表わす。最大熱伝達量(q-max値)は、値が大きくなるほど触れたときのひやっとした感じが大きい(繊維機械学会誌 Vol37 No8(1984) pp130-141参照)。
本発明においては、ウエット時のq-max値を指標とするが、この「ウエット時」の値とは、上記のように、トップシートを有する模擬吸収体に生理食塩水を滴下して生理食塩水を透過させた後の測定値のことをいう。
なお、このq-max値の測定を行う際、トップシートの肌に接する側の面を上にしてWater boxの上に置いて測定を行えば、トップシートの肌に接する側のq-max値が測定でき、逆にトップシートの吸収体に接触する側の面を上にしてWater boxの上に置いて測定を行えば、トップシートの吸収体に接触する側のq-max値を測定することができる。
【0016】
本発明においてサラット感の良好なトップシートのq-max値は、トップシートの着用者の肌に接する側で1.1kw/m2以下であり、且つ、吸収体に接触する側のq-max値が着用者の肌に接する側のq-max値より大きく、差が0.5kw/m2以上である。肌に接する側のq-max値が1.1kw/m2を超えると触ったときのベタツキ感が生じる。また、着用者の肌に接する側と吸収体に接触する側とのq-max値には0.5kw/m2以上の勾配をもたすことによって、肌に接する面から吸収体側の面への液の移行をスムースにする。
q-max値は、上記のとおりであるから、トップシートおよび/あるいは吸収性コアに残存する水分量に関係する値であり、残存する水分量が少ないとq-max値が低くなる傾向にある。よって、肌側のq-max値が小さく、吸収体側のq-max値が大きくすることで、肌側に残存する水分量が少なくすることができるものであると推定できる。
【0017】
本発明におけるトップシートとして使用する不織布は、1〜5dのポリオレフィン系、ポリエステル系などの合成繊維、レーヨンなどの半合成繊維、パルプ、コットンなどの天然繊維などより構成される。
不織布の製造方法としては、サーマルボンド、スパンボンド、エアレイド、ケミカルボンド、スパンレースなどの乾式法と湿式法があるが、吸収性物品のトップシートには、一般的に乾式法が用いられることが多く、特に強度と風合いのバランスが良いサーマルボンド不織布が好ましい。
【0018】
トップシートとしては、不織布に限らず、開孔フィルムでも良い。開孔フィルムとしては、熱可塑性樹脂からなるフィルムを押し出した後、熱針、エンボス、熱風などで開孔した液透過性の開孔フィルムを用いることができる。開孔フィルムを構成する熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンやポリプロピレン等を単独、または混合したものが使用できる。また、開孔フィルムは、同種あるいは異種のものを組み合わせて多層にしたものも使用できる。
【0019】
さらに、吸収性物品のトップシートは、耐水性及び通気性の要求も満足する必要がある。耐水性は、JIS L1092「繊維製品の防水性試験方法」耐水度試験A法(低水圧法)による耐水性が、少なくとも0〜300mmH2O必要である。通気性(気相水の流通性)は、JIS L1096「一般織物試験方法」通気性A法(フラジール形法)による通気度が少なくとも5〜700cm3/cm2/秒必要である。
【0020】
不織布からなるトップシートであれば、繊維の交点には水分が残りやすいので、繊維密度が高いと残存水分が多り、q-max値が大きくなる。
よって、本発明のトップシートは、単位面積あたりの繊維重さ、すなわち繊維密度に勾配を付けることによって製造することができる。従来も、密度勾配を設けているトップシートはあったが、肌に接する面の密度の方が高いか、あるいは密度勾配が本発明より少なく、肌に接する側と吸収体に接触する側のq-max値の差が0.5kw/m2以上になるような密度勾配を有するトップシートは提供されていない。
また、他の方法として、トップシートの肌に接する面と吸収体側の面の繊度に勾配を付けることによって、肌に接する面のq-max値を下げ、反対側の面との差を大きくすることもできる。
【0021】
本発明のトップシートを用いた吸収性物品は、本発明のトップシートと、液不透過性のバックシートと、それらの両シート間に配置された高吸収性材料からなる吸収性コアとを含む。バックシートは、液不透過性のポリエチレンシートであり、吸収性コアは、高吸水性樹脂を含む綿状パルプ、レーヨンなどの吸収性繊維からなる吸収体もしくは吸収性シートが好ましい。
【0022】
以下、実施例及び比較例によって、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は、これによって限定されるわけではない。
【実施例及び比較例】
エアースルー接着方式によりサーマルボンド不織布を製造してトップシートとした。平均繊度が2.2d、平均繊維長が4.4mm、芯がポリエチレンテレフタレート50/鞘がポリエチレン50からなる芯鞘型繊維を肌面側に用い、平均繊度が1.9d、平均繊維長が4.4mm、芯がポリエチレンテレフタレート50/鞘がポリエチレン50からなる芯鞘型繊維を吸収体側に用いた。肌面側が目付11g/m2、吸収体側が目付11g/m2になるように両者を積層した。エアースルー融着温度は140℃であった。JIS L 1906に準じて測定した厚みは0.55mmであった。なお、厚みの測定は、JIS L 1906を荷重0.3Pa(3gf/cm2)、測定子面積15cm2に変更して行った。
【0023】
同様に表1に示す特性の不織布を製造して、比較例1〜5とした。
なお、比較例5は、繊度2.0dの長繊維をポイントボンドによって接着して得た不織布である。
【表1】
Figure 0004486300
【0024】
次に、このように製造した実施例と比較例のトップシートの官能評価を行った。
官能評価は、次のようにして行った。
6.5cm×6.5cmのトップシートを肌に接する側を上にして、10cm×10cmのろ紙(JIS P3801 ろ紙の第2種に相当)を10枚重ねた疑似吸収体の上に重ね置く。その状態で20℃の生理食塩水(0.9%NaCl)0.085g/cm2をトップシートの上からまんべんなく滴下する。滴下1分後の上記トップシートの肌に接触する側を触ってサラット感とひやっと感を下記の7段階の数値で評価を行って表2に示した。
表2中の数値は5人の女性が触って得た評価の平均値である。
【0025】
サラット感
7:非常にサラットしている
6:サラットしている
5:ややサラットしている
4:何となくサラットしている
3:ややべたつく
2:べたつく
1:非常にべたつく
【0026】
ひやっと感
7:非常にあたたかい
6:あたたかい
5:ややあたたかい
4:何となく冷たい
3:やや冷たい
2:冷たい
1:非常につめたい
【0027】
【表2】
Figure 0004486300
【0028】
この結果から、ウエット時のq-max値が、肌に接する面で1.1以下、肌に接する面と吸収体に接触する面の差が0.5以上である実施例1においては、サラット感及びひやっと感が優れているのに対して、それを満たしていない比較例1〜5では、サラット感もひやっと感も劣っていることが分かる。
【0029】
さらに、実施例と比較例のトップシートを用いた吸収性物品を実際に着用したときの官能評価を行った。
吸収性物品として、実施例1または比較例3のトップシートに、ポリエチレンフィルムからなる液不透過性のバックシート、吸収性コアを組み合わせてパンツ型オムツを作製した。健康な成人男女7名に、これらのパンツ型オムツを着用させ、26℃60%RHの恒温恒湿室にて安静着座させて、37℃の生理食塩水(0.9%NaCl)80mlをシリコンチューブにて注水し、10分後に下記の5段階指標で官能評価を行った。
【0030】
表3には、7人の官能評価の平均値を示した。ここで、サラット感は次の5段階で評価した。
サラット感
5:非常にサラットしている
4:ややサラットしている
3:どちらともいえない
2:ややべたつく
1:非常にべたつく
【0031】
【表3】
Figure 0004486300
表3の結果と表1及び表2の結果とを対比してみるとき、q-max値が本発明範囲にあるトップシートを用いる場合(実施例1)、吸収性物品においてもサラット感が高いということが分かる。
【0032】
以上のとおり、ウエット時のq-max値が、トップシートの着用者の肌に接する側で1.1kw/m2以下であり、且つ、吸収体に接触する側のq-max値が着用者の肌に接する側のq-max値より大きく、差が0.5kw/m2以上であるときにトップシートのサラット感が優れていることが分かったが、このことは逆にいうと、ウエット時のq-max値を指標として、さらに詳細に言えば、トップシートの着用者の肌に接する側で1.1kw/m2以下であり、且つ、吸収体に接触する側のq-max値が着用者の肌に接する側のq-max値より大きく、差が0.5kw/m2以上であることを基準として、サラット感の良好なトップシートを選択、評価することができることを示している。
【0033】
以上の実施例及び比較例においては、トップシートの肌に接触する面と吸収体側の面の繊度に勾配を付けることによって、肌に接触する面のq-max値を下げ、さらに反対側の面のq-max値との差を大きくすることで、サラット感が良好になる例を挙げたが、本発明では、トップシートを構成する繊維層の繊維密度に勾配を付けることによっても、肌に接触する面のq-max値を下げ、さらに反対側の面のq-max値との差を大きくすることができる。繊維密度の勾配は、トップシートを構成する各繊維層の厚みに勾配をつけることによって付けることができる。すなわち、一定の繊維密度を有する繊維層を作製し、繊維層の厚みに大小をつければ、繊維層の厚みが大きい部分は、繊維密度が小さい部分になる。トップシートの肌に接触する側の厚さをaとし、吸収体側の厚さをbとし、aとbの間にa>bの関係があるとき、肌に接触する面のq-max値が小さく、且つ吸収体側のq-max値を肌に接触する面のq-max値との差を大きくすることができる。
【0034】
さらにまた、実施例には、サーマルボンドのスルーエアによる例を挙げたが、ポイントボンドの厚みに勾配を持たせることによっても同様の効果が得られる。ポイントボンドの厚みに勾配を持たせるためには、熱巻縮性繊維を用いて、熱エンボスで熱融着させた後、再度加熱して、熱巻縮させる方法や、エンボスのドットのピッチを広くする方法などがある。
a>bの差が大きい方が、より勾配を生じることになり、好ましく、その結果、肌に接する面のq-max値を下げ、さらに反対側の面のq-max値との差を大きくすることになり、よってサラット感を良好にすることができる。
【0035】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によると、サラット感の良好な吸収性物品のトップシートを得ることができ、また、サラット感の良好なトップシートを選択、評価することができる。したがって、本発明は、吸収性物品のトップシートを生産する現場で応用することによって、消費者のニーズに合ったトップシートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明におけるq-max値測定装置の概略図である。
【符号の説明】
1:純銅板
2:T-BOX
3:Water box

Claims (2)

  1. 吸収性物品の液透過性トップシートにおいて、繊度(d)×繊維長(mm)が肌面側層で2.2d×44mm、吸収体側層で1.9d×44mmであり、肌面側層と吸収体側層とのいずれもがポリエステルの芯とポリエチレンの鞘からなる芯鞘型複合繊維からなり、目付け(g/m 2 )が肌面側層で11、吸収体側層で14、厚みが0.55mmで、かつサーマルボンド法によって製造された不織布からなり、最大熱伝達量(q−max値)で測定したウエット時の接触冷温感が、トップシートの着用者の肌に接する側で1.02kw/m 2 あり、且つ、吸収体に接触する側のq−max値が着用者の肌に接する側のq−max値より大きく、差が0.84kw/m 2 あることを特徴とするトップシート。
  2. 請求項1に記載のトップシートと、液不透過性バックシートと、該トップシートとバックシートとの間に配置された吸収性コアとからなる吸収性物品。
JP2002216077A 2002-07-25 2002-07-25 吸収性物品のトップシート Expired - Fee Related JP4486300B2 (ja)

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