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JP4482293B2 - 基地局装置および送信方法 - Google Patents

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JP4482293B2
JP4482293B2 JP2003191293A JP2003191293A JP4482293B2 JP 4482293 B2 JP4482293 B2 JP 4482293B2 JP 2003191293 A JP2003191293 A JP 2003191293A JP 2003191293 A JP2003191293 A JP 2003191293A JP 4482293 B2 JP4482293 B2 JP 4482293B2
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Panasonic Holdings Corp
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基地局装置および送信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えばマルチメディアデータの配信などが盛んになっており、特に下り回線におけるブロードバンド化に関する検討が頻繁に行われている(例えば、非特許文献1参照)。非特許文献1においては、次世代の無線通信システムに用いられる通信方式として有望なOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)方式を採用した下り高速パケット伝送について検討されている。OFDM方式は、マルチキャリア通信方式の1つで、複数のサブキャリアにデータを重畳して送信する技術であり、周波数選択性フェージングに対する耐性が大きいなどの利点がある。
【0003】
また、下り回線における高速パケット伝送としては、HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)の規格が3GPP(3rd Generation Partnership Project)によって策定されている。HSDPA規格においては、適応変調、スケジューリング、およびHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)などの技術が必須である。
【0004】
HSDPAにおける適応変調は、基地局装置が回線品質に応じて例えば変調方式および符号化率(MCS:Modulation and Coding Scheme)を変更することにより、伝送レートを可変にして移動局装置へデータを送信する技術である。基地局装置がMCSを変更する際には、移動局装置から報告される回線品質の指標(CQI:Channel Quality Indicator)に基づいて最適なMCSを選択する(例えば、非特許文献2参照)。
【0005】
また、HARQは、移動局装置が基地局装置から正常にデータを受信したか否かを示すACK/NACKを送信し、基地局装置は、ACK/NACKを受信することによって再送を制御する技術である。移動局装置は、上記のCQIやACK/NACKなどのフィードバック情報を送信する際に、例えばDPCCH(Dedicated Physical Control Channel)に所定のオフセットを設定した送信電力で送信する(例えば、非特許文献3参照)。
【0006】
これらのフィードバック情報は、基地局装置における下り回線の伝送を制御する要素となる重要な情報を含んでおり、基地局装置によって正確に受信される必要がある。したがって、これらのフィードバック情報は、比較的高い送信電力で送信されることがある。特に、ACK/NACKに関しては、データ再送の効率を向上させるために、基地局装置から要求される所要BER(Bit Error Rate:ビット誤り率)が高く、DPCCHに対して大きなオフセットが設定される。
【0007】
【非特許文献1】
「下りリンクVSF−OFCDMブロードバンド無線アクセスにおけるパケット合成型ハイブリッドARQの実験結果」 三木、安部田、樋口、新、佐和橋、pp.15-pp.22、信学技報 RCS2003-26,2003-05
【非特許文献2】
3GPP TR25.858 V5.0.0 "HSDPA physical layer aspects" (2002-03)
【非特許文献3】
3GPP TS25.213 V5.4.0 "Spreading and Modulation (FDD)"
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術においては、CQIやACK/NACKなどのフィードバック情報が上り回線の他のチャネルに対して大きな干渉を与え、上り回線の容量の減少を招くという問題がある。すなわち、フィードバック情報は、比較的送信電力が高いため、他のチャネルに対しては大きな干渉成分となり、上り回線の容量を逼迫する。
【0009】
また、移動局装置がセルの境界付近に位置する場合は、フィードバック情報の送信によって、隣接セルへ与える干渉が特に大きくなる。隣接セルへ与える干渉が大きければ、結果として隣接セルにおける伝送効率は低下し、無線通信システム全体のスループットが低下することになる。これらの問題は、次世代の無線通信システムを担うと目されているOFDM方式でも同様に発生する。
【0010】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、フィードバック情報による他チャネルへの干渉を抑制し、回線容量の減少を緩和することができる基地局装置および送信方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の態様に係るマルチキャリア通信装置は、通信相手局への送信を当該通信相手局からのフィードバック情報に基づいて制御するマルチキャリア通信装置であって、複数のキャリアにデータが重畳されたマルチキャリア信号を前記通信相手局から受信する受信手段と、前記複数のキャリアの受信品質をそれぞれ測定する測定手段と、測定された受信品質が最も良好なキャリアを前記フィードバック情報用キャリアとして決定する決定手段と、を有する構成を採る。
【0012】
この構成によれば、マルチキャリア信号の複数のキャリアのうち、最も受信品質が良好なキャリアをフィードバック情報用キャリアとするため、一般的に所要品質が高いフィードバック情報を送信する際に、送信電力を高くする必要が無く、フィードバック情報による他チャネルへの干渉を抑制し、回線容量の減少を緩和することができる。
【0013】
本発明の第2の態様に係るマルチキャリア通信装置は、前記決定手段は、通信相手局が複数ある場合に、自装置から送信すべきデータ量が多い通信相手局に優先して受信品質が最も良好なキャリアを割り当て、当該通信相手局のフィードバック情報用キャリアとする構成を採る。
【0014】
この構成によれば、自装置から送信すべきデータ量が多い通信相手局に優先して受信品質が良好なフィードバック情報用キャリアを割り当てるため、受信データ量が多くフィードバック情報も多い通信相手局からのフィードバック情報による他チャネルへの干渉を抑制し、無線通信システム全体の回線容量を向上させることができる。また、データ量および再送量が多い通信相手局のフィードバック情報が誤りにくくなるため、フィードバック情報の誤りによるパケット誤りや再送による自装置から通信相手局への回線のスループット低下を最小限に抑えることができる。
【0015】
本発明の第3の態様に係るマルチキャリア通信装置は、前記決定手段は、フィードバック情報が送信される直前に受信されたマルチキャリア信号に基づいて前記フィードバック情報用キャリアを決定する構成を採る。
【0016】
この構成によれば、フィードバック情報の送信直前に受信されたマルチキャリア信号に基づいてフィードバック情報用キャリアを決定するため、伝搬状況の変動が速い場合でも、最新の伝搬状況に応じてフィードバック情報用キャリアを決定することができ、フィードバック情報による他チャネルへの干渉をさらに抑制することができる。
【0017】
本発明の第4の態様に係るマルチキャリア通信装置は、前記フィードバック情報用キャリアに関する情報を送信する送信手段、をさらに有し、前記受信手段は、前記フィードバック情報用キャリアにフィードバック情報が重畳されたマルチキャリア信号を受信する構成を採る。
【0018】
この構成によれば、フィードバック情報用キャリアに関する情報を送信する、すなわち、フィードバック情報の受信側においてフィードバック情報用キャリアを決定するため、上下回線で異なるキャリア構成のマルチキャリア信号を伝送するFDD(Frequency Division Duplex:周波数分割多重)方式においても、品質が良好なフィードバック情報用キャリアを決定することができる。
【0019】
本発明の第5の態様に係るマルチキャリア通信装置は、前記フィードバック情報用キャリアの受信品質が所要品質となるために必要な所要送信電力を算出する算出手段、をさらに有し、前記送信手段は、算出された所要送信電力および前記フィードバック情報用キャリアに関する情報を送信する構成を採る。
【0020】
この構成によれば、フィードバック情報用キャリアの受信品質を所要品質とする所要送信電力に関する情報を送信するため、通信相手局は、フィードバック情報の送信電力を過不足無く設定することができ、フィードバック情報による他チャネルへの干渉をさらに抑制することができる。
【0021】
本発明の第6の態様に係るマルチキャリア通信装置は、前記算出手段は、前記フィードバック情報用キャリアの受信品質と前記所要品質との差に基づいて所要送信電力を算出する構成を採る。
【0022】
この構成によれば、実際のフィードバック情報用キャリアの受信品質と所要品質との差に基づいて所要送信電力を算出するため、容易に正確な所要送信電力を算出することができる。
【0023】
本発明の第7の態様に係るマルチキャリア通信装置は、前記フィードバック情報用キャリアを用いてフィードバック情報を送信する送信手段、をさらに有する構成を採る。
【0024】
この構成によれば、フィードバック情報用キャリアを用いてフィードバック情報を送信するため、上下回線で同じキャリア構成のマルチキャリア信号を伝送するTDD(Time Division Duplex:時分割多重)方式において、フィードバック情報用キャリアに関する情報を通信相手局へ通知する必要が無く、回線容量の減少を抑制することができる。
【0025】
本発明の第8の態様に係るマルチキャリア通信装置は、前記フィードバック情報用キャリアを所定のフィードバック情報用拡散符号で拡散する拡散手段、をさらに有する構成を採る。
【0026】
この構成によれば、フィードバック情報用キャリアをフィードバック情報用拡散符号で拡散するため、フィードバック情報の受信側においては、フィードバック情報用拡散符号でマルチキャリア信号を逆拡散することにより、フィードバック情報用キャリアを容易に検出することができる。
【0027】
本発明の第9の態様に係る基地局装置は、上記のいずれかに記載のマルチキャリア通信装置を有する構成を採る。
【0028】
この構成によれば、上記のいずれかに記載のマルチキャリア通信装置と同様の作用効果を、基地局装置において実現することができる。
【0029】
本発明の第10の態様に係る移動局装置は、上記のいずれかに記載のマルチキャリア通信装置を有する構成を採る。
【0030】
この構成によれば、上記のいずれかに記載のマルチキャリア通信装置と同様の作用効果を、移動局装置において実現することができる。
【0031】
本発明の第11の態様に係るフィードバック情報通信方法は、通信相手局への送信を当該通信相手局からのフィードバック情報に基づいて制御する通信システムにおいて使用されるフィードバック情報通信方法であって、複数のキャリアにデータが重畳されたマルチキャリア信号を前記通信相手局から受信するステップと、前記複数のキャリアの受信品質をそれぞれ測定するステップと、測定された受信品質が最も良好なキャリアを前記フィードバック情報用キャリアとして決定するステップと、を有するようにした。
【0032】
この方法によれば、マルチキャリア信号の複数のキャリアのうち、最も受信品質が良好なキャリアをフィードバック情報用キャリアとするため、一般的に所要品質が高いフィードバック情報を送信する際に、送信電力を高くする必要が無く、フィードバック情報による他チャネルへの干渉を抑制し、回線容量の減少を緩和することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明の骨子は、マルチキャリア通信において、伝搬状況が良好なキャリアを選択し、選択されたキャリアをフィードバック情報用のキャリアとして使用することである。
【0034】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下では、マルチキャリア通信の一例として、周波数が互いに直交する複数のサブキャリアを用いるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式の通信について説明するが、本発明は、複数のキャリアにデータを重畳して伝送する通信であれば適用することができる。
【0035】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る基地局装置の構成を示すブロック図である。図1に示す基地局装置は、制御CH(CHannel)送信部110、ユーザCH送信部120、多重部130、S/P(Serial/Parallel)変換部140、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フーリエ変換)部150、GI(Guard Interval:ガードインターバル)挿入部160、無線送信部170、無線受信部210、GI除去部220、FFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)部230、P/S(Parallel/Serial)変換部240、FB(FeedBack:フィードバック)情報受信部250、PL(PiLot:パイロット)信号受信部260、およびFBSC(FeedBack Sub-Career:フィードバック情報用サブキャリア)決定部270を有している。
【0036】
制御CH送信部110は、ユーザデータの宛先を示す割当情報などの制御データおよび後述するFBSC決定部270から出力されるフィードバック情報用サブキャリアの情報(以下、「FBSC情報」という)を符号化および変調する。具体的には、制御CH送信部110は、図2に示すように、制御データおよびFBSC情報を符号化部111にて符号化し、変調部112にて変調し、多重部130へ出力する。
【0037】
ユーザCH送信部120は、例えば高速パケットデータなどのユーザデータに対して下り回線品質に応じた適応変調を行うとともに、再送の制御を行う。具体的には、ユーザCH送信部120は、図3に示すように、MCS(Modulation and Coding Scheme)決定部124にて後述する復号部253から出力されるCQI(Channel Quality Indicator)に基づいてMCSを決定し、符号化部121および変調部123にて、決定されたMCSに対応する符号化率および変調方式でそれぞれ符号化および変調する。また、ユーザCH送信部120は、再送制御部122にて前回送信されたユーザデータを一時的に記憶しておき、後述する復号部253からNACKが出力された場合には記憶されたユーザデータを再送する。
【0038】
多重部130は、制御データおよびユーザデータを多重し、得られた多重データをS/P変換部140へ出力する。
【0039】
S/P変換部140は、多重データをS/P変換し、サブキャリア数と同数のパラレルデータをIFFT部150へ出力する。
【0040】
IFFT部150は、パラレルデータに対して逆高速フーリエ変換を行い、周波数が互いに直交するサブキャリアにデータを重畳し、得られたOFDMデータをGI挿入部160へ出力する。
【0041】
GI挿入部160は、OFDMデータの終端部分をこのOFDMデータの先頭部分へコピーすることにより、ガードインターバルを挿入する。
【0042】
無線送信部170は、ガードインターバル挿入後のOFDMデータに対して所定の無線送信処理(D/A変換、アップコンバートなど)を行い、アンテナを介して移動局装置へ送信する。
【0043】
無線受信部210は、アンテナを介して移動局装置からの信号を受信し、所定の無線受信処理(ダウンコンバート、A/D変換など)を行う。
【0044】
GI除去部220は、受信信号に挿入されているガードインターバルを除去する。
【0045】
FFT部230は、ガードインターバル除去後の受信信号に対して高速フーリエ変換を行い、得られたサブキャリアごとのデータをP/S変換部240へ出力する。また、FFT部230は、サブキャリアごとのデータのうち、フィードバック情報用のサブキャリアのデータをFB情報受信部250へ出力する。
【0046】
P/S変換部240は、サブキャリアごとのデータをP/S変換し、シリアルデータをPL信号受信部260へ出力する。
【0047】
FB情報受信部250は、後述するFBSC決定部270によって決定されたサブキャリアを用いてフィードバックされたフィードバック情報を復号し、ユーザデータの送信に必要なCQIおよびACK/NACKをユーザCH送信部120へ出力する。具体的には、FB情報受信部250は、図3に示すように、FB情報抽出部251にてサブキャリアごとのデータのうち後述するFBSC決定部270によってフィードバック情報用サブキャリアとして決定されたサブキャリアのデータを抽出する。さらに、復調部252にてフィードバック情報を復調し、復号部253にてフィードバック情報を復号し、フィードバック情報に含まれるCQIをMCS決定部124へ出力するとともに、ACK/NACKを再送制御部122へ出力する。
【0048】
PL信号受信部260は、受信信号に含まれる既知のパイロット信号を抽出し、受信品質を測定し、FBSC決定部270へ出力する。具体的には、PL信号受信部260は、PL信号抽出部261にてパイロット信号を抽出し、受信品質測定部262にて例えばSIR(Signal to Interference Ratio)などの受信品質を測定する。ここで、パイロット信号は、各サブキャリアに含まれているため、受信品質測定部262は、サブキャリアごとの受信品質を測定する。
【0049】
FBSC決定部270は、サブキャリアごとの受信品質に基づいてフィードバック情報用サブキャリアを決定する。具体的には、FBSC決定部270は、受信品質が最も高いサブキャリアをフィードバック情報用サブキャリアとして決定する。そして、FBSC決定部270は、フィードバック情報用サブキャリアの情報(FBSC情報)を制御CH送信部110およびFB情報受信部250へ出力する。FBSC情報としては、例えばフィードバック情報用サブキャリアのサブキャリア番号などが用いられる。
【0050】
図4は、本実施の形態に係る移動局装置の構成を示すブロック図である。図4に示す移動局装置は、無線受信部310、GI除去部320、FFT部330、P/S変換部340、制御CH受信部350、ユーザCH受信部360、PL信号受信部370、FB情報送信部410、多重部420、SC(Sub-Career:サブキャリア)割当部430、S/P変換部440、IFFT部450、GI挿入部460、および無線送信部470を有している。
【0051】
無線受信部310は、アンテナを介して基地局装置からの信号を受信し、所定の無線受信処理(ダウンコンバート、A/D変換など)を行う。
【0052】
GI除去部320は、受信信号に挿入されているガードインターバルを除去する。
【0053】
FFT部330は、ガードインターバル除去後の受信信号に対して高速フーリエ変換を行い、得られたサブキャリアごとのデータをP/S変換部340へ出力する。
【0054】
P/S変換部340は、サブキャリアごとのデータをP/S変換し、シリアルデータをそれぞれ制御CH受信部350、ユーザCH受信部360、およびPL信号受信部370へ出力する。
【0055】
制御CH受信部350は、P/S変換部340から出力されたシリアルデータに含まれる制御データおよびFBSC情報を復調・復号する。具体的には、制御CH受信部350は、図5に示すように、制御情報抽出部351にて制御データおよびFBSC情報などの制御情報を抽出し、抽出した制御情報を復調部352および復号部353にてそれぞれ復調および復号し、制御データを出力するとともに、FBSC情報をSC割当部430へ出力する。
【0056】
ユーザCH受信部360は、P/S変換部340から出力されたシリアルデータに含まれるユーザデータを復調・復号する。具体的には、ユーザCH受信部360は、図5に示すように、ユーザ情報抽出部361にてユーザデータなどのユーザ情報を抽出し、抽出したユーザ情報を復調部362および復号部363にてそれぞれ復調および復号し、誤り検出部364にて例えばCRC(Cyclic Redundancy Check)符号による誤り検出などが用いられることによりユーザデータの誤り検出を行う。
【0057】
PL信号受信部370は、P/S変換部340から出力されたシリアルデータに含まれる既知のパイロット信号の受信品質を測定する。具体的には、PL信号受信部370は、図5に示すように、PL信号抽出部371にてパイロット信号を抽出し、受信品質測定部372にて例えばSIRなどの受信品質を測定し、測定結果を後述するCQI生成部411へ出力する。
【0058】
FB情報送信部410は、CQIおよびACK/NACKなどのフィードバック情報を送信する。具体的には、FB情報送信部410は、CQI生成部411にてパイロット信号の受信品質測定結果に応じたCQIを生成し、符号化部413および変調部415にてそれぞれ符号化・変調し、多重部420へ出力する。また、FB情報送信部410は、ACK/NACK生成部412にてユーザデータの誤り検出結果に応じてACKまたはNACKを生成し、符号化部414および変調部416にてそれぞれ符号化・変調し、多重部420へ出力する。
【0059】
多重部420は、CQIおよびACK/NACKを図示しない他の送信データと多重し、得られた多重データをSC割当部430へ出力する。
【0060】
SC割当部430は、フィードバック情報を含む多重データに対して、FBSC情報によって指定されたサブキャリアを割り当てる。
【0061】
S/P変換部440は、フィードバック情報を含む多重データがSC割当部430によって割り当てられたサブキャリアに重畳されるようにS/P変換を行い、サブキャリア数と同数のパラレルデータをIFFT部450へ出力する。
【0062】
IFFT部450は、パラレルデータに対して逆高速フーリエ変換を行い、周波数が互いに直交するサブキャリアにデータを重畳し、得られたOFDMデータをGI挿入部460へ出力する。
【0063】
GI挿入部460は、OFDMデータの終端部分をこのOFDMデータの先頭部分へコピーすることにより、ガードインターバルを挿入する。
【0064】
無線送信部470は、ガードインターバル挿入後のOFDMデータに対して所定の無線送信処理(D/A変換、アップコンバートなど)を行い、アンテナを介して基地局装置へ送信する。
【0065】
次いで、上記のように構成された基地局装置および移動局装置の動作について説明する。
【0066】
まず、基地局装置によってフィードバック情報用サブキャリアが決定されてからFBSC情報が送信されるまでの動作について説明する。
【0067】
基地局装置によって受信された信号には、サブキャリアごとに既知のパイロット信号が含まれており、各パイロット信号は、PL信号抽出部261によって抽出され、受信品質測定部262によって受信品質が測定される。そして、FBSC決定部270によって、パイロット信号の受信品質が最も高いサブキャリアがフィードバック情報用サブキャリアとして決定される。このように決定されたフィードバック情報用サブキャリア(FBSC)は、図6に示すように周波数選択性フェージングの伝搬状態が最も良好であるか、または、他セル干渉などの干渉量が小さく受信品質が良好な周波数帯のサブキャリアである。したがって、移動局装置がフィードバック情報用サブキャリアを用いてフィードバック情報を送信する際、比較的低い送信電力で、一般に要求が厳しいフィードバック情報の所要品質を満たすことができる。
【0068】
そして、フィードバック情報用サブキャリアの番号などがFBSC情報として制御CH送信部110内の符号化部111およびFB情報受信部250内のFB情報抽出部251へ出力される。
【0069】
FBSC情報がFB情報抽出部251へ出力されるため、移動局装置から次に報告されるフィードバック情報が重畳されているサブキャリアは、基地局装置においては既知であることになる。したがって、FB情報抽出部251は、容易にフィードバック情報が重畳されているサブキャリアを選択し、フィードバック情報を抽出することができる。
【0070】
一方、符号化部111へ出力されたFBSC情報は、制御データとともに符号化され、変調部112によって変調され、多重部130へ出力される。
【0071】
また、ユーザデータは、符号化部121によって符号化され、再送制御部122によって一時的に記憶される。そして、FB情報受信部250内の復号部253からACKが出力された場合は、このユーザデータが変調部123へ出力され、復号部253からNACKが出力された場合は、前回送信されたユーザデータが変調部123へ出力される。つまり、前回送信されたユーザデータが移動局装置によって正常に受信された場合は、新たなユーザデータが出力され、前回送信されたユーザデータが正常に受信されなかった(すなわち、伝搬路上で消失したか、誤り検出結果が劣悪であった)場合は、前回送信されたユーザデータが出力される。
【0072】
さらに、ユーザデータは、変調部123によって変調され、多重部130へ出力される。符号化部121による符号化および変調部123による変調は、MCS決定部124によって決定されたMCSに対応する符号化率および変調方式で行われる。
【0073】
これらのFBSC情報、制御データ、およびユーザデータは、多重部130によって多重され、S/P変換部140によってS/P変換され、IFFT部150によって逆高速フーリエ変換されてOFDMデータとなる。そして、OFDMデータは、GI挿入部160によってガードインターバルが挿入され、無線送信部170によって所定の無線送信処理が行われ、アンテナを介して移動局装置へ送信される。
【0074】
次に、移動局装置によって信号が受信されてからフィードバック情報が送信されるまでの動作について説明する。
【0075】
基地局装置から送信された信号は、移動局装置のアンテナを介して無線受信部310によって受信され、所定の無線受信処理が行われる。そして、受信信号は、GI除去部320によってガードインターバルが除去され、FFT部330によって高速フーリエ変換され、P/S変換部340によってP/S変換されてシリアルデータとなる。
【0076】
そして、制御CH受信部350内の制御情報抽出部351によって、FBSC情報および制御データを含む制御情報がシリアルデータから抽出され、復調部352および復号部353によってそれぞれ復調・復号される。復号結果のうちFBSC情報は、SC割当部430へ出力される。
【0077】
また、ユーザCH受信部360内のユーザ情報抽出部361によって、ユーザデータを含むユーザ情報がシリアルデータから抽出され、復調部362および復号部363によってそれぞれ復調・復号され、誤り検出部364によって例えばCRCなどによる誤り検出が行われる。誤り検出結果は、FB情報送信部410内のACK/NACK生成部412へ出力される。
【0078】
さらに、PL信号受信部370内のPL信号抽出部371によって、シリアルデータに含まれている既知のパイロット信号が抽出され、受信品質測定部372によって例えばSIRなどの受信品質が測定される。測定結果は、FB情報送信部410内のCQI生成部411へ出力される。
【0079】
そして、CQI生成部411によって、受信品質の測定結果に応じたCQIが生成され、符号化部413および変調部415によってそれぞれ符号化・変調され、多重部420へ出力される。
【0080】
また、ACK/NACK生成部412によって、誤り検出結果が良好である場合はACKが生成され、逆に、誤り検出結果が劣悪である場合はNACKが生成され、符号化部414および変調部416によってそれぞれ符号化・変調され、多重部420へ出力される。
【0081】
これらのCQIおよびACK/NACKを含むフィードバック情報は、多重部420によって図示しない他の送信データと多重され、SC割当部430によってサブキャリアが割り当てられる。ここで、SC割当部430によってフィードバック情報に割り当てられるサブキャリアは、基地局装置から送信されたFBSC情報によって指定されるサブキャリアである。換言すれば、フィードバック情報に割り当てられるサブキャリアは、伝搬状態が最も良好なサブキャリアである。
【0082】
そして、フィードバック情報を含む多重データは、S/P変換部440によってS/P変換されるが、このとき、フィードバック情報はSC割当部430によって割り当てられたサブキャリアに重畳されるようなS/P変換が行われ、サブキャリア数と同数のパラレルデータがIFFT部450へ出力される。出力されたパラレルデータは、IFFT部450によって逆高速フーリエ変換されてOFDMデータとなり、GI挿入部460によってガードインターバルが挿入され、無線送信部470によって所定の無線送信処理が行われ、アンテナを介して基地局装置へ送信される。
【0083】
ここで、フィードバック情報が送信される際、所要品質を満たすことができるように送信電力制御が行われるのが一般的である。そして、フィードバック情報は、無線通信システム全体のスループットを直接左右する重要な情報であるため、通常、所要品質が高く、送信電力も高くする必要がある。しかし、本実施の形態においては、基地局装置から指定された最も伝搬状態が良好なサブキャリアにフィードバック情報を重畳しているため、このサブキャリアの送信電力はそれほど高くする必要がない。したがって、フィードバック情報による他チャネルおよび他セルへの干渉を抑制することができる。
【0084】
最後に、基地局装置によってフィードバック情報が受信される動作について説明する。
【0085】
移動局装置から送信された信号は、基地局装置のアンテナを介して無線受信部210によって受信され、所定の無線受信処理が行われる。そして、受信信号は、GI除去部220によってガードインターバルが除去され、FFT部230によって高速フーリエ変換され、サブキャリアごとのデータが出力される。
【0086】
これらのサブキャリアのうち、FB情報受信部250内のFB情報抽出部251によってフィードバック情報が重畳されているサブキャリアが選択され、フィードバック情報が抽出され、復調部252および復号部253によってそれぞれ復調・復号される。このとき、上述したように、FB情報抽出部251は、FBSC決定部270によって決定されたフィードバック情報用サブキャリアに関するFBSC情報を記憶しており、容易にフィードバック情報用サブキャリアを選択することができる。
【0087】
復号部253による復号結果には、フィードバック情報であるCQIおよびACK/NACKが含まれている。このうち、CQIについては、ユーザCH送信部120内のMCS決定部124へ出力され、MCS決定部124によって、受信品質に応じた最適なMCSが選択される。一方、ACK/NACKについては、ユーザCH送信部120内の再送制御部122へ出力され、再送制御部122によって、前回送信されたユーザデータまたは新たなユーザデータのどちらかが出力され、再送が制御される。
【0088】
また、FFT部230から出力されたサブキャリアごとのデータは、P/S変換部240によってP/S変換され、得られたシリアルデータは、PL信号受信部260内のPL信号抽出部261へ出力される。そして、PL信号抽出部261によって各サブキャリアに含まれていた既知のパイロット信号が抽出され、サブキャリアごとのパイロット信号の受信品質が受信品質測定部262によって測定される。
【0089】
以下、上述の動作が繰り返され、再びフィードバック情報用サブキャリアが決定され、このフィードバック情報用サブキャリアが用いられて移動局装置からフィードバック情報が送信される。
【0090】
なお、以上の説明においては、基地局装置がFBSC情報、制御データ、およびユーザデータを同時に送信するものとして説明したが、これらを同時に送信する必要はない。
【0091】
一般に、制御データはデータ量が少なく、逆に、ユーザデータはデータ量が多いため、ユーザデータの復調・復号には制御データの復調・復号よりも時間を要することがある。また、CQIやACK/NACKなどのフィードバック情報は、ユーザデータの復号結果に基づいて生成されるものである。
【0092】
このような状況であるにも拘わらず、FBSC情報、制御データ、およびユーザデータを同時に送信すると、フィードバック情報用サブキャリアを決定した時点での伝搬状態と、実際のフィードバック情報を送信する時点での伝搬状態とが大きく異なってしまい、フィードバック情報用サブキャリアが良好な伝搬路のサブキャリアではなくなっている可能性がある。このため、実際のフィードバック情報の送信時には、必要な送信電力が高くなってしまうことがある。
【0093】
したがって、例えば図7に示すように、制御データおよびユーザデータをそれぞれt1およびt2のタイミングで送信する一方、FBSC情報をt3のタイミングで送信するようにしても良い。移動局装置は、ユーザデータの復調・復号からフィードバック情報の送信までに(t4’−t2’)の時間を要する一方、FBSC情報の復調・復号は(t4’−t3’)以下の時間のみで済むため、フィードバック情報の送信にはフィードバック情報用サブキャリアを用いることができる。さらに、基地局装置がFBSC情報を送信するタイミング(さらには、フィードバック情報用サブキャリアを決定するタイミング)を可能な限り遅らせることにより、最新の伝搬状態を反映したサブキャリアの選択を行うことができる。
【0094】
このように、本実施の形態によれば、基地局装置は、受信品質が最も高いサブキャリアをフィードバック情報用サブキャリアとして決定し、そのサブキャリアに関するFBSC情報を移動局装置へ送信し、移動局装置は、CQIやACK/NACKなどのフィードバック情報をフィードバック情報用サブキャリアに重畳して送信するため、所要品質が高いフィードバック情報の送信電力の増大を抑制することができ、フィードバック情報による他チャネルおよび他セルへの干渉を抑制し、回線容量の減少を緩和することができる。
【0095】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2の特徴は、複数の移動局装置へユーザデータを送信する基地局装置において、基地局装置から送信すべきユーザデータのデータ量が多い移動局装置に優先して伝搬状態の良好なサブキャリアを割り当て、フィードバック情報用サブキャリアとする点である。
【0096】
図8は、実施の形態2に係る基地局装置の構成を示すブロック図である。同図において、図1と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図8に示す基地局装置は、制御CH送信部110、ユーザCH送信部120、多重部130、S/P変換部140、IFFT部150、GI挿入部160、無線送信部170、無線受信部210、GI除去部220、FFT部230、P/S変換部240、FB情報受信部250、PL信号受信部260、FBSC決定部270a、およびデータ量測定部500を有している。本実施の形態においては、基地局装置は複数の移動局装置へ制御データおよびユーザデータを送信するため、制御CH送信部110、ユーザCH送信部120、FB情報受信部250、およびPL信号受信部260は、ユーザ数(ここでは、2ユーザ)分だけ設けられている。これらの処理部の内部構成は、実施の形態1(図2および図3)と同様であるため、その説明を省略する。
【0097】
FBSC決定部270aは、サブキャリアごとの受信品質および各ユーザ宛てのユーザデータのデータ量に基づいてフィードバック情報用サブキャリアを決定する。具体的には、基地局装置から送信すべきユーザデータのデータ量が最も多い移動局装置に優先してフィードバック情報用サブキャリアを割り当てる。すなわち、FBSC決定部270aは、基本的には移動局装置ごとに最も受信品質が高いサブキャリアを割り当てるが、複数の移動局装置にとって同一のサブキャリアの受信品質が最も高い場合には、このサブキャリアをデータ量が最も多い移動局装置のフィードバック情報用サブキャリアとする。この場合、その他の移動局装置には、各移動局装置にとって次に受信品質が高いサブキャリアを割り当てる。
【0098】
そして、FBSC決定部270aは、各移動局装置に対して割り当てたフィードバック情報用サブキャリアの情報(FBSC情報)をそれぞれの移動局装置に対応する制御CH送信部110およびFB情報受信部250へ出力する。FBSC情報としては、例えばフィードバック情報用サブキャリアのサブキャリア番号などが用いられる。
【0099】
データ量測定部500は、基地局装置が各移動局装置に対して送信すべきユーザデータのデータ量を測定する。本実施の形態においては2つの移動局装置に対してユーザデータを送信するため、データ量測定部500は、例えばユーザデータ#1およびユーザデータ#2のデータ量を測定する。また、データ量測定部500は、基地局装置から送信すべきユーザデータのデータ量が多い順に移動局装置をランキングし、ランキング結果をFBSC決定部270aへ通知する。
【0100】
本実施の形態に係る移動局装置の構成は、実施の形態1(図4および図5)と同様であるため、その説明を省略する。
【0101】
次いで、上記のように構成された基地局装置のフィードバック情報用サブキャリアの割り当て動作について、図9に示すフロー図を参照しながら説明する。なお、以下では、図8に示す基地局装置がN個の移動局装置へユーザデータを送信するものとして説明する。
【0102】
まず、データ量測定部500によって、N個の移動局装置のそれぞれについて、基地局装置から送信すべきユーザデータのデータ量が測定され、データ量が多い順にランキングされる(ST1000)。ランキングの結果、最もデータ量が多い移動局装置を移動局装置1とし、反対に、最もデータ量が少ない移動局装置を移動局装置Nとする。
【0103】
そして、このランキング結果は、FBSC決定部270aへ通知される。以下、FBSC決定部270aによるフィードバック情報用サブキャリアの決定動作について説明する。
【0104】
最初に、パラメータiおよびパラメータjが1に初期化される(ST1100、ST1200)。そして、移動局装置1に対応するPL信号受信部260から出力されたサブキャリアごとの受信品質に基づいて、移動局装置1が用いる最も伝搬状態が良好なサブキャリア(1番目に良好なサブキャリア)が検索される(ST1300)。
【0105】
そして、検索された1番目に良好なサブキャリアが既に他の移動局装置に割り当てられているか否かが判断されるが(ST1400)、ここでは、まだどのサブキャリアも移動局装置に割り当てられていないため、移動局装置1にはこの最も伝搬状態が良好なサブキャリアがフィードバック情報用サブキャリアとして割り当てられる(ST1500)。
【0106】
移動局装置1のフィードバック情報用サブキャリアが決定されると、パラメータiがNと比較されることにより、N個のすべての移動局装置に関してフィードバック情報用サブキャリアが決定されたか否かが判断される(ST1600)。
【0107】
すべての移動局装置に関するフィードバック情報用サブキャリアの決定が終了していなければ、パラメータiが1インクリメントされ(ST1700)、移動局装置2へのサブキャリアの割り当てが開始される。
【0108】
すなわち、移動局装置2に対応するPL信号受信部260から出力されたサブキャリアごとの受信品質に基づいて、移動局装置2が用いる最も伝搬状態が良好なサブキャリア(1番目に良好なサブキャリア)が検索される(ST1300)。
【0109】
そして、検索された1番目に良好なサブキャリアが既に他の移動局装置(ここでは移動局装置1)に割り当てられているか否かが判断され(ST1400)、既に1番目に良好なサブキャリアが移動局装置1に割り当てられていればパラメータjが1インクリメントされる(ST1800)。
【0110】
そして、移動局装置2が用いるサブキャリアごとの受信品質に基づいて、2番目に良好なサブキャリアが検索され(ST1300)、他の移動局装置(移動局装置1)に割り当て済みか否かが判断される(ST1400)。
【0111】
このように各移動局装置に関して、伝搬状態が良好なサブキャリアから順に、既に他の移動局装置のフィードバック情報用サブキャリアとして割り当てられているか否かを判断することにより、まだ他の移動局装置に割り当てられていないサブキャリアのうち最も伝搬状態が良好なサブキャリアをフィードバック情報用サブキャリアとする。また、フィードバック情報用サブキャリアの決定に先立って、データ量測定部500によって移動局装置がデータ量に応じてランキングされ、ランキング順に上記のフィードバック情報用サブキャリアの決定動作が行われている。
【0112】
したがって、基地局装置から送信すべきユーザデータのデータ量が多い移動局装置が優先的に、伝搬状態が良好なサブキャリアをフィードバック情報用サブキャリアとして用いることになる。基地局装置から送信すべきユーザデータのデータ量が多い移動局装置は、必然的にACK/NACKなどのフィードバック情報を頻繁に送信するが、このフィードバック情報用のサブキャリアを優先的に伝搬状態が良好なものとすることにより、無線通信システム全体の上り回線容量を向上させることができる。また、データ量および再送量が多い移動局装置のフィードバック情報が誤りにくくなるため、フィードバック情報の誤りによるパケット誤りや再送による下り回線のスループット低下を最小限に抑えることができる。
【0113】
このように、本実施の形態によれば、基地局装置から送信すべきユーザデータのデータ量が多い順に移動局装置をランキングし、上位の移動局装置に対して優先的に伝搬状態が良好なサブキャリアを割り当ててフィードバック情報用サブキャリアとするため、フィードバック情報を頻繁に送信する移動局装置のフィードバック情報の送信電力の増大を抑制することができ、他チャネルおよび他セルへの干渉抑制効果をさらに高めることができるとともに、無線通信システム全体のスループットを向上させることができる。
【0114】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3の特徴は、フィードバック情報の送信に必要な送信電力を基地局装置が移動局装置に指定する点である。
【0115】
図10は、実施の形態3に係る基地局装置の構成を示すブロック図である。同図において、図1および図8と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図10に示す基地局装置は、制御CH送信部110、ユーザCH送信部120、多重部130、S/P変換部140、IFFT部150、GI挿入部160、無線送信部170、無線受信部210、GI除去部220、FFT部230、P/S変換部240、FB情報受信部250、PL信号受信部260、FBSC決定部270a、データ量測定部500、および送信電力情報生成部600を有している。すなわち、本実施の形態に係る基地局装置は、実施の形態2に係る基地局装置に送信電力情報生成部600が付加された構成となっている。
【0116】
送信電力情報生成部600は、あらかじめ定められたフィードバック情報の所要品質とFBSC決定部270aによって決定されたフィードバック情報用サブキャリアの受信品質とに基づいて、フィードバック情報の送信電力情報を生成する。具体的には、送信電力情報生成部600は、FBSC決定部270aによって決定されたフィードバック情報用サブキャリアの受信品質とフィードバック情報の所要品質との差を求め、この差が0となるような所要送信電力を移動局装置へ通知するための送信電力情報を生成する。
【0117】
図11は、実施の形態3に係る移動局装置の構成を示すブロック図である。同図において、図4と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図11に示す移動局装置は、無線受信部310、GI除去部320、FFT部330、P/S変換部340、制御CH受信部350、ユーザCH受信部360、PL信号受信部370、FB情報送信部410、多重部420、SC割当部430、S/P変換部440、IFFT部450、GI挿入部460、無線送信部470、および送信電力設定部700を有している。すなわち、本実施の形態に係る移動局装置は、実施の形態1に係る移動局装置に送信電力設定部700が付加された構成となっている。
【0118】
送信電力設定部700は、基地局装置から送信された送信電力情報に従って、SC割当部430によってフィードバック情報に割り当てられたフィードバック情報用サブキャリアの送信電力を設定する。
【0119】
次いで、上記のように構成された基地局装置および移動局装置の動作について説明する。
【0120】
まず、実施の形態2と同様に、基地局装置によって各移動局装置が用いるフィードバック情報用サブキャリアが決定される。また、送信電力情報生成部600によって、それぞれのフィードバック情報用サブキャリアの所要送信電力が算出され、送信電力情報が生成される。
【0121】
所要送信電力の算出は、以下のようにして行われる。すなわち、FBSC決定部270aによって、サブキャリアごとの受信品質に応じてフィードバック情報用サブキャリアが決定されると、そのフィードバック情報用サブキャリアの受信品質は、送信電力情報生成部600へ出力される。そして、送信電力情報生成部600によって、フィードバック情報の所要品質とフィードバック情報用サブキャリアの受信品質との差が算出され、この差が0となるようなフィードバック情報用サブキャリアの送信電力が所要送信電力として算出される。ただし、ここで算出される所要送信電力は、上り回線のパイロット電力に対する相対電力である。
【0122】
そして、算出された所要送信電力を移動局装置へ通知するための送信電力情報が生成され、FBSC情報とともに、実施の形態1と同様に移動局装置へ送信される。
【0123】
移動局装置においては、実施の形態1と同様に受信処理が行われ、FBSC情報はSC割当部430へ入力され、送信電力情報は送信電力設定部700へ入力される。そして、SC割当部430によって、CQIおよびACK/NACKなどを含むフィードバック情報に対してFBSC情報によって指定されたサブキャリアが割り当てられ、送信電力設定部700によって、フィードバック情報に割り当てられたサブキャリアの送信電力が送信電力情報によって指定された送信電力に設定される。そして、実施の形態1と同様に、フィードバック情報が基地局装置へ送信される。
【0124】
基地局装置においては、実施の形態1と同様にフィードバック情報の受信処理およびフィードバック情報に基づく適応変調や再送制御が行われる。このとき、フィードバック情報は、基地局装置から送信された送信電力情報に従った送信電力で送信されているため、フィードバック情報の受信品質は所要品質を満たしており、正確な適応変調や再送制御を行うことができる。
【0125】
このように、本実施の形態によれば、基地局装置は、フィードバック情報の所要送信電力を算出してFBSC情報とともに移動局装置へ送信し、移動局装置は、FBSC情報に従ってフィードバック情報用サブキャリアを選択し、フィードバック情報用サブキャリアの送信電力を基地局装置によって算出された所要送信電力とするため、フィードバック情報の送信電力を過不足なく設定することができ、フィードバック情報による他チャネルおよび他セルへの干渉を抑制するとともに、フィードバック情報を用いた適応変調や再送制御などの処理を正確に行うことができる。
【0126】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4の特徴は、上下回線で同じ周波数帯域を用いるTDD方式が採用されている場合に、移動局装置がフィードバック情報用サブキャリアを決定し、このサブキャリアをフィードバック情報用サブキャリアのための拡散符号で拡散する点である。
【0127】
図12は、実施の形態4に係る基地局装置の構成を示すブロック図である。同図において、図1と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図12に示す基地局装置は、制御CH送信部110、ユーザCH送信部120、多重部130、S/P変換部140、IFFT部150、GI挿入部160、無線送信部170、無線受信部210、GI除去部220、FFT部230、FB情報受信部250、逆拡散部800、およびSC判定部810を有している。すなわち、本実施の形態に係る基地局装置は、実施の形態1に係る基地局装置からP/S変換部240、PL信号受信部260、およびFBSC決定部270が取り去られ、逆拡散部800およびSC判定部810が付加された構成となっている。
【0128】
逆拡散部800は、フィードバック情報用サブキャリアを拡散するのに用いられるフィードバック情報用拡散符号によって各サブキャリアを逆拡散する。
【0129】
SC判定部810は、逆拡散部800による逆拡散の結果、最も相関値が高いサブキャリアをフィードバック情報用サブキャリアとしてFB情報受信部250へ出力する。
【0130】
本実施の形態においては、移動局装置がフィードバック情報用サブキャリアを選択してフィードバック情報を送信するため、基地局装置はフィードバック情報がどのサブキャリアに重畳されているか判断できない。しかし、フィードバック情報用サブキャリアが、フィードバック情報用拡散符号によって拡散されていれば、同じ拡散符号を用いて逆拡散することにより、フィードバック情報用サブキャリアを検出することができる。
【0131】
図13は、実施の形態4に係る移動局装置の構成を示すブロック図である。同図において、図4と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図13に示す移動局装置は、無線受信部310、GI除去部320、FFT部330、P/S変換部340、制御CH受信部350、ユーザCH受信部360、PL信号受信部370、FB情報送信部410、多重部420、SC割当部430a、S/P変換部440、IFFT部450、GI挿入部460、無線送信部470、FBSC選択部900、および拡散部910を有している。すなわち、本実施の形態に係る移動局装置は、実施の形態1に係る移動局装置のSC割当部430をSC割当部430aに代え、FBSC選択部900および拡散部910が付加された構成となっている。
【0132】
SC割当部430aは、フィードバック情報を含む多重データに対して、FBSC選択部900によって選択されたフィードバック情報用サブキャリアを割り当てる。
【0133】
FBSC選択部900は、サブキャリアごとのパイロット信号の受信品質測定結果に基づいて、受信品質が最も高いサブキャリアをフィードバック情報用サブキャリアとして決定する。FBSC選択部900は、下り回線を伝送されたパイロット信号の受信品質に基づいて、上り回線のフィードバック情報用サブキャリアを選択するが、本実施の形態においては、TDD方式を前提としているため、上下回線で使用される周波数帯域は等しく、下り回線のサブキャリアと上り回線のサブキャリアとは周波数が等しい。換言すれば、下り回線のフェージング変動と上り回線のフェージング変動とは等しくなるため、FBSC選択部900は、伝搬状態が最も良好なサブキャリアをフィードバック情報用サブキャリアとして選択したことになる。
【0134】
拡散部910は、サブキャリアごとのデータを拡散する。このとき、拡散部910は、フィードバック情報用サブキャリアに関しては、フィードバック情報用拡散符号を用いて拡散する。
【0135】
次いで、上記のように構成された基地局装置および移動局装置の動作について説明する。
【0136】
まず、基地局装置から制御データおよびユーザデータが送信され、移動局装置によって受信されるまでの動作について説明する。
【0137】
制御データおよびユーザデータは、それぞれ制御CH送信部110およびユーザCH送信部120によって符号化・変調される。そして、制御データおよびユーザデータが多重部130によって多重され、S/P変換部140によってS/P変換され、IFFT部150によって逆高速フーリエ変換されてOFDMデータとなる。そして、OFDMデータは、GI挿入部160によってガードインターバルが挿入され、無線送信部170によって所定の無線送信処理が行われ、アンテナを介して移動局装置へ送信される。これらの動作は、実施の形態1と同様である。
【0138】
基地局装置から送信された信号は、移動局装置のアンテナを介して無線受信部310によって受信され、所定の無線受信処理が行われる。そして、受信信号は、GI除去部320によってガードインターバルが除去され、FFT部330によって高速フーリエ変換され、P/S変換部340によってP/S変換されてシリアルデータとなる。
【0139】
そして、実施の形態1と同様に、制御CH受信部350によって制御データが出力され、ユーザCH受信部360によってユーザデータが出力されるとともに誤り検出結果がFB情報送信部410へ出力される。
【0140】
また、PL信号受信部370からパイロット信号の受信品質測定結果がFB情報送信部およびFBSC選択部900へ出力される。本実施の形態においては、パイロット信号は、すべてのサブキャリアに含まれており、PL信号受信部370からはサブキャリアごとのパイロット信号の受信品質がFBSC選択部900へ出力される。
【0141】
次に、移動局装置からフィードバック情報が送信され、基地局装置によって受信されるまでの動作について説明する。
【0142】
サブキャリアごとの受信品質がFBSC選択部900へ出力されると、受信品質が最も高いサブキャリアがフィードバック情報用サブキャリアとして選択される。選択されたフィードバック情報用サブキャリアは、SC割当部430aへ通知される。
【0143】
一方、実施の形態1と同様に、CQIおよびACK/NACKなどのフィードバック情報がFB情報送信部410によって生成され、多重部420によって図示しない他の送信データと多重される。
【0144】
そして、フィードバック情報を含む多重データは、SC割当部430aによってサブキャリアが割り当てられる。ここで、SC割当部430aによってフィードバック情報に割り当てられるサブキャリアは、FBSC選択部900によって選択されたフィードバック情報用サブキャリアである。換言すれば、フィードバック情報に割り当てられるサブキャリアは、伝搬状態が最も良好なサブキャリアである。
【0145】
そして、実施の形態1と同様に、フィードバック情報を含む多重データは、S/P変換部440によってS/P変換され、サブキャリア数と同数のパラレルデータが拡散部910へ出力される。出力されたパラレルデータは、それぞれ拡散符号が用いられて拡散される。このとき、フィードバック情報用サブキャリアのデータは、所定のフィードバック情報用拡散符号によって拡散される。
【0146】
拡散後のパラレルデータは、IFFT部450によって逆高速フーリエ変換されてOFDMデータとなり、GI挿入部460によってガードインターバルが挿入され、無線送信部470によって所定の無線送信処理が行われ、アンテナを介して基地局装置へ送信される。
【0147】
移動局装置から送信された信号は、基地局装置のアンテナを介して無線受信部210によって受信され、所定の無線受信処理が行われる。そして、受信信号は、GI除去部220によってガードインターバルが除去され、FFT部230によって高速フーリエ変換され、サブキャリアごとのデータが出力される。
【0148】
これらのサブキャリアごとのデータは、逆拡散部800によって、拡散に用いられたのと同じ拡散符号が用いられて逆拡散される。また、すべてのサブキャリアごとのデータは、フィードバック情報用拡散符号が用いられて逆拡散され、その逆拡散結果がSC判定部810へ出力される。
【0149】
そして、SC判定部810によって、フィードバック情報用拡散符号による逆拡散結果である相関値が最も高いサブキャリアがフィードバック情報用サブキャリアであると判定される。
【0150】
フィードバック情報用サブキャリアは、移動局装置によって選択されているため、本来であれば、どのサブキャリアをフィードバック情報用サブキャリアとして選択したかに関する付加的な情報が基地局装置へ送信される必要がある。しかし、本実施の形態においては、移動局装置はフィードバック情報用サブキャリアを所定のフィードバック情報用拡散符号を用いて拡散しているため、基地局装置は、このフィードバック情報用拡散符号による相関値が最も高いサブキャリアをフィードバック情報用サブキャリアとして検出することができる。
【0151】
そして、以下、実施の形態1と同様に、フィードバック情報用サブキャリアがFB情報受信部250へ出力され、フィードバック情報に基づく適応変調や再送制御が行われる。
【0152】
このように、本実施の形態によれば、移動局装置は、受信品質が最も高い下り回線のサブキャリアを、上り回線のフィードバック情報用サブキャリアとして選択するため、基地局装置からフィードバック情報用サブキャリアに関する情報を送信する必要がなくなり、下り回線の容量低下を防止することができるとともに、移動局装置は、フィードバック情報を所定のフィードバック情報用拡散符号を用いて拡散してフィードバック情報用サブキャリアに重畳するため、基地局装置は、フィードバック情報用拡散符号を用いた逆拡散処理により、付加的な情報が無い場合でもフィードバック情報用サブキャリアを検出することができる。
【0153】
なお、上記実施の形態3を実施の形態1に適用することもできる。この場合、下り回線のFBSC情報が誤って受信され、移動局装置がFBSC情報と異なるサブキャリアでフィードバック情報を送信したとしても、基地局装置ではフィードバック情報用拡散符号を用いた逆拡散により、フィードバック情報が実際に重畳されたサブキャリアを検出するため、基地局装置は、フィードバック情報を正しく受信することができる。そして、フィードバック情報が正しく受信されることにより、再送量の増加を防ぎ、システム容量およびスループットを向上させることができる。
【0154】
また、上記各実施の形態においては、移動局装置から基地局装置へフィードバック情報が送信される場合について説明したが、基地局装置から移動局装置へフィードバック情報が送信される場合にも本発明を適用することができる。
【0155】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、フィードバック情報による他チャネルへの干渉を抑制し、回線容量の減少を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る基地局装置の構成を示すブロック図
【図2】実施の形態1に係る基地局装置の詳細構成を示すブロック図
【図3】実施の形態1に係る基地局装置の他の詳細構成を示すブロック図
【図4】実施の形態1に係る移動局装置の構成を示すブロック図
【図5】実施の形態1に係る移動局装置の詳細構成を示すブロック図
【図6】実施の形態1に係る基地局装置の動作を説明するための図
【図7】実施の形態1に係る基地局装置の他の動作を説明するためのシーケンス図
【図8】本発明の実施の形態2に係る基地局装置の構成を示すブロック図
【図9】実施の形態2に係る基地局装置の動作を示すフロー図
【図10】本発明の実施の形態3に係る基地局装置の構成を示すブロック図
【図11】実施の形態3に係る移動局装置の構成を示すブロック図
【図12】本発明の実施の形態4に係る基地局装置の構成を示すブロック図
【図13】実施の形態4に係る移動局装置の構成を示すブロック図
【符号の説明】
110 制御CH送信部
120 ユーザCH送信部
130、420 多重部
140、440 S/P変換部
150、450 IFFT部
160、460 GI挿入部
170、470 無線送信部
210、310 無線受信部
220、320 GI除去部
230、330 FFT部
240、340 P/S変換部
250 FB情報受信部
260 PL信号受信部
270、270a FBSC決定部
350 制御CH受信部
360 ユーザCH受信部
370 PL信号受信部
410 FB情報送信部
430 SC割当部
500 データ量測定部
600 送信電力制御情報生成部
700 送信電力設定部
800 逆拡散部
810 SC判定部
900 FBSC選択部
910 拡散部

Claims (4)

  1. 自局から移動局装置に送信されたユーザデータに対して、前記移動局装置によって前記自局にACK/NACK信号を送信するために使用されるサブキャリアを割り当てる割当手段と、
    前記サブキャリアを示す第1割当情報および前記ユーザデータの送信先を示す第2割当情報を変調する変調手段と、
    制御チャネルを用いて、変調された前記第1割当情報と変調された前記第2割当情報とを同時に前記移動局装置へ送信し、ユーザチャネルを用いて、前記ユーザデータを送信する送信手段と、
    を具備する基地局装置。
  2. 前記第1割当情報を前記第2割当情報と一緒に符号化する符号化手段、をさらに具備する、
    請求項1記載の基地局装置。
  3. 基地局装置における送信方法であって、
    前記基地局装置から移動局装置に送信されたユーザデータに対して、前記移動局装置によって前記基地局装置にACK/NACK信号を送信するために使用されるサブキャリアを割り当てる割当工程と、
    前記サブキャリアを示す第1割当情報および前記ユーザデータの送信先を示す第2割当情報を変調する変調工程と、
    制御チャネルを用いて、変調された前記第1割当情報と変調された前記第2割当情報とを同時に前記移動局装置へ送信する送信工程と、
    ユーザチャネルを用いて、前記ユーザデータを送信する送信工程と、
    を具備する送信方法。
  4. 前記第1割当情報を前記第2割当情報と一緒に符号化する符号化工程、をさらに具備する、
    請求項3記載の送信方法。
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