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JP4478009B2 - 燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、固体高分子型燃料電池に関し、詳しくは、電極触媒として、白金とルテニウムとからなる合金(以下、白金/ルテニウム合金と記載する。)を担持させたアノードを有し、このアノードに供給する燃料として、一酸化炭素を含む改質水素を用いながら、一酸化炭素による上記電極触媒の被毒を抑制して、高い出力を発現することができる固体高分子型燃料電池に関する。
近年、固体高分子電解質膜を挟んで、白金を担持させたアノードとカソードとを配設して、電極/固体電解質膜/電極構造とし、内側に流路を形成した一対の集電体にて上記電極/固体電解質膜/電極構造の両側を挟み、上記集電体の二つの流路にそれぞれ燃料及び酸素(又は空気)を供給して発電するようにした燃料電池が開発されている。更に、このような燃料電池を積層したり、又は平面的に接続して、電圧、出力を向上させて、システムに組み込むことについても研究されている。
このような燃料電池は、クリーンで且つ高効率であり、更に、従来の二次電池のように長時間の充電が不要であって、燃料を供給し続ければ、実質的に連続して用いることができるという特徴から、種々の用途、特に、電気自動車用電源、家庭用分散型電源、携帯機器用電源等として注目されている。
一方、アノードに供給する燃料としては、代表的なものとして、純水素や、改質触媒を用いてアルコール類や炭化水素類等の燃料から生成させた水素(以後、改質水素ということがある。)等の気体燃料、メタノール、ジメチルエーテル、エチレングリコール、多価アルコール等と水との混合液体燃料等が検討されているが、課題も残されている。即ち、一般に、液体燃料を用いる燃料電池は出力が低く、一方、気体燃料を用いる燃料電池は、貯蔵、運搬の点で体積エネルギー密度が低い。
そこで、燃料電池本体だけでなく、改質器をもシステムに搭載して、液体燃料から改質水素を発生させながら、同時に発電する方法が提案されている。しかし、改質水素には、改質反応によって発生する一酸化炭素が残留しており、これが白金触媒を被毒して、燃料電池の出力を低下させるという問題がある。このため、一酸化炭素を除去する装置を改質器に付加する方策もあるが、しかし、このような方策によれば、システム全体が大型化するので、スペースの限られた携帯機器用途や車載用途では問題となり、かくして、被毒の影響がなくなるレベルまで、一酸化炭素の含量を減らすことができないのが現状である。
そこで、別の方法として、白金よりも被毒を受け難い電極触媒として、白金とルテニウム合金に代表される種々の白金合金触媒が提案されているが、しかし、未だにその効果は十分でない。
本発明は、電極触媒として、白金又は白金合金を担持させたアノードを有し、このアノードに改質水素を燃料として供給する固体高分子型燃料電池料における上述した問題を解決するためになされたものであって、改質水素に含まれる一酸化炭素による電極触媒の被毒を抑制して、高い出力を発現することができる固体高分子型燃料電池を提供することを目的とする。
本発明によれば、プロトン伝導性イオン交換電解質膜を挟んで、カソードとアノードとを配設し、上記カソードに酸素を供給し、上記アノードに一酸化炭素を含む水素を供給する燃料電池において、カソードが導電性多孔質基材上に白金又は白金合金とプロトン伝導性イオン交換電解質ポリマーとを含んでなる電極触媒層を担持させてなり、アノードが導電性多孔質基材上に吸水性ポリマーと導電性炭素粉末とを含んでなる厚み20μm〜100μmの導電性保水層とこの導電性保水層上に白金/ルテニウム合金とプロトン伝導性イオン交換電解質ポリマーとを含んでなる電極触媒層とを担持させてなることを特徴とする燃料電池が提供される。
本発明によれば、導電性多孔質基材上に吸水性ポリマーと導電性炭素粉末とを含んでなる厚み20μm〜100μmの導電性保水層とこの導電性保水層上に白金/ルテニウム合金とプロトン伝導性イオン交換電解質ポリマーとを含んでなる電極触媒層を担持させてアノードとすることによって、そのようなアノードに一酸化炭素を含む水素を燃料として供給しても、アノードの電極触媒は被毒が抑制されて、高い出力を有する燃料電池を得ることができる。
本発明による燃料電池は、導電性多孔質基材上に白金又は白金合金とプロトン伝導性イオン交換電解質ポリマーとを含んでなる電極触媒層を担持させてなるカソードと、導電性多孔質基材上に吸水性ポリマーと導電性炭素粉末とを含んでなる厚み20μm〜100μmの導電性保水層とこの導電性保水層上に白金/ルテニウム合金とプロトン伝導性イオン交換電解質ポリマーとを含んでなる電極触媒層とを担持させてなるものである。
本発明において、カソードとアノードは、一般的には、導電性多孔質基材上に電極触媒層を形成してなるものであり、電極触媒層は、例えば、白金や白金合金のような貴金属微粒子を担持させたカーボンブラック粉末又は貴金属触媒の微粒子と、必要に応じて、導電助剤としてのカーボンブラック粉末と、これらを結着させる結着剤と、電気化学反応によって発生するプロトンの伝導体となるプロトン伝導性イオン交換電解質ポリマーとからなる。ここに、プロトン伝導性イオン交換電解質ポリマーを上記結着剤として用いることもできる。
より詳しくは、カソードは、導電性多孔質基材上に白金又は白金合金(例えば、白金/ルテニウム合金)とプロトン伝導性イオン交換電解質ポリマーを含んでなる電極触媒層を担持させてなるものであって、例えば、次のようにして製造される。即ち、白金微粒子を担持させた導電性カーボンブラック粉末又は貴金属触媒の微粒子と、必要に応じて、導電助剤としてのカーボンブラックとを適宜の結着剤(例えば、ポリフッ化ビニリデン樹脂のN−メチル−2−ピロリドン溶液やデュポン社製のナフィオン(登録商標)のようなパーフルオロスルホン酸樹脂溶液)を用いてペーストとし、これを導電性多孔質基材(例えば、東レ(株)製カーボンペーパー)上に塗布し、加熱、乾燥させた後、、更に、その上にプロトン伝導性イオン交換電解質ポリマー(例えば、デュポン社製のナフィオン)の溶液を塗布し、、加熱、乾燥させることによって、カソードを得ることができる。しかし、本発明において、カソードの製造方法は、特に限定されるものではない。
アノードは、導電性多孔質基材上に吸水性ポリマーと導電性炭素粉末とを含んでなる厚み20μm〜100μmの導電性保水層を有すると共に、この導電性保水層上に白金/ルテニウム合金とプロトン伝導性イオン交換電解質ポリマーとを含んでなる電極触媒層を担持させてなるものである。
上述したように、アノードは、導電性多孔質基材上に導電性保水層を有し、この導電性保水層上に電極触媒層を形成した層構造を有するが、ここに、本発明によれば、導電性多孔質基材の表面層のある深さまで、基材の多孔質構造中に導電性保水層の一部が形成されている態様をも上記層構造は含むものとする。即ち、本発明によれば、導電性保水層は、その一部が導電性多孔質基材の表面層のある深さまで、基材の表面層内に形成されていてもよい。従って、本発明によれば、導電性保水層は、少なくとも一部が導電性多孔質基材の表面上にある。
本発明において、上記吸水性ポリマーは、特に限定されるものではないが、一例として分子中にカルボキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基及びリン酸基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の酸基を有するポリマーが好ましく用いられる。上記酸基は、エステル又はアルカリ金属塩の形であってもよい。従って、例えば、分子中にスルホン酸基を有するプロトン伝導性イオン交換電解質ポリマー(例えば、デュポン社製のナフィオン)は、本発明において、吸水性ポリマーとして好ましく用いられる。
このように、アノードは、導電性多孔質基材上に上記導電性保水層と白金/ルテニウム合金とを含んでなる電極触媒層とを有するものであるので、アノードは、導電性多孔質基材上に導電性保水層を形成し、この上に電極触媒層を形成する以外は、カソードと同様にして調製することができる。
例えば、導電性カーボンブラック粉末と吸水性ポリマーとしてのプロトン伝導性イオン交換電解質ポリマーの溶液(例えば、デュポン社製ナフィオン)とを混合してペーストとし、このペーストを導電性多孔質基材(例えば、東レ(株)製カーボンペーパー)上に塗布し、加熱、乾燥させることによって、導電性多孔質基材上に導電性保水層を形成する。この場合において、例えば、プロトン伝導性イオン交換電解質ポリマー溶液に対する導電性カーボンブラック粉末の割合を低減して、得られるペーストの粘度を小さくし、そのようなペーストを導電性多孔質基材の表面に塗布して、ペーストを基材の表面層のある深さまで浸透させ、含浸させた後、加熱、乾燥させることによって、前述したように、導電性多孔質基材の表面層の多孔質構造中に導電性保水層を形成することができる。
このようにして、導電性多孔質基材上に導電性保水層を形成した後、白金/ルテニウム合金の微粒子を担持させた導電性カーボンブラック粉末と、必要に応じて、導電助剤としてのカーボンブラックとを適宜の結着剤(例えば、ポリフッ化ビニリデン樹脂のN−メチル−2−ピロリドン溶液やデュポン社製のナフィオン(登録商標)のようなパーフルオロスルホン酸樹脂溶液)を用いてペーストとし、これを上記導電性保水層に塗布し、乾燥させて、電極触媒層を形成し、更に、プロトン伝導性樹脂以外のポリマーを結着剤として用いた場合には、触媒層にプロトン伝導性を付与するために、更に、その上にプロトン伝導性イオン交換電解質ポリマー(例えば、デュポン社製のナフィオン)の溶液を塗布し、次いで、加熱、乾燥させることによって、アノードを得ることができる。しかし、本発明において、アノードの製造方法は、特に限定されるものではない。
本発明によれば、上記導電性保水層は、その厚みが20μm〜100μmの範囲にあることが必要である。導電性保水層の厚みが20μmよりも小さいときは、電極触媒の一酸化炭素による被毒を抑制するには、導電性保水層の保水性が不十分である。他方、導電性保水層の厚みが100μmを越えるときは、燃料ガスの電極触媒層への拡散が遅くなって、得られる燃料電池の出力密度が却って低下する。
白金を電極触媒とする燃料電池が電極触媒の一酸化炭素被毒によって出力が低下するのは、電極触媒表面に一酸化炭素が吸着し、燃料である水素分子の電極触媒への吸着を妨げて、燃料の酸化反応を阻害するからである。これに対して、白金/ルテニウム合金を電極触媒とする燃料電池においては、ルテニウムと水分子とから形成される化学種が白金表面に吸着した一酸化炭素を二酸化炭素に酸化するので、一酸化炭素は二酸化炭素として白金表面から除去され、かくして、電極触媒の一酸化炭素被毒が改善される。
ここに、本発明によれば、アノードにおいて、導電性多孔質基材と白金/ルテニウム合金からなる電極触媒層との間に導電性保水層を形成し、電極触媒領域の水分濃度を高めて、上記白金表面における一酸化炭素の二酸化炭素への酸化を促進するので、アノードにおける電極触媒の一酸化炭素被毒が一層抑制されるものとみられる。但し、本発明は、アノードにおける電極触媒の一酸化炭素被毒が抑制される機構によって何ら制約を受けるものではない。
本発明による燃料電池においては、プロトン伝導性イオン交換電解質膜には、従来の固体高分子膜型電池に用いられているようなパーフルオロスルホン酸樹脂からなる陽イオン交換膜、例えば、ナフィオン(登録商標)が好適に用いられるが、しかし、これに限定されるものではない。従って、例えば、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂からなる多孔質膜に上記ナフィオンや他のプロトン伝導性物質を含浸させたものや、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂からなる多孔質膜や不織布に上記ナフィオンや他のプロトン伝導性物質を担持させたものでもよい。
本発明による燃料電池においては、カソードに酸素が気体で供給され、アノードに一酸化炭素を含む水素が気体で供給される。上記酸素は、空気であってもよい。また、一酸化炭素を含む水素としては、例えば、改質触媒を用いてアルコール類や炭化水素類等の燃料から生成させた改質水素が好ましく用いられる。特に、本発明による燃料電池においては、一酸化炭素を10〜5000ppmの範囲で含む改質水素を燃料としても、アノードの電極触媒の被毒をよく抑制して、長期間にわたって、高い出力を得ることができる。
改質水素を製造する方法は、既によく知られており、例えば、メタノールの改質であれば、改質触媒を用いてメタノールを水蒸気改質すると共に、一酸化炭素改質を行って、水素と二酸化炭素を得ることができる。このようなメタノールの改質による改質水素は、尚、多くの一酸化炭素を含むので、一酸化炭素を選択的に二酸化炭素に接触酸化すれば、一酸化炭素を数百ppmまで低減することができる。しかし、本発明において、燃料として用いる一酸化炭素を含む水素の由来は、特に限定されるものではない。
また、本発明による燃料電池の作動温度は、通常、0℃以上であり、15〜120℃の範囲が好ましく、特に、30〜100℃の範囲が好ましい。作動温度が高すぎるときは用いる材料の劣化や剥離等が起こるおそれがある。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1
(カソードの調製)
白金を20重量%担持させた導電性カーボンブラック粉末180mg、導電性カーボンブラック36mg、ポリフッ化ビニリデン24mg及びN−メチル−2−ピロリドン940mgを乳鉢にて混合して、ペーストとした。このペーストを2.3cm角のカーボンペーパー(東レ(株)製TGP−H−90、膜厚260μm)の片面上に塗布し、80℃で60分間加熱して、乾燥させた。このようにして調製した白金担持カーボンペーパーにおいて、固形分担持量は20mgであり、そのうち、白金の担持量は3mg(電極触媒単位面積当たりの担持量は0.57mg/cm2)であった。次いで、この白金担持カーボンペーパーの白金担持表面の上にプロトン伝導性イオン交換電解質ポリマーであるナフィオン(登録商標)の5重量%アルコール系溶液(アルドリッチ社製)を塗布し、80℃で30分間、加熱し、乾燥させて、カーボンペーパー上に電極触媒層を有するカソードを得た。
(アノードの調製)
ナフィオンの20重量%アルコール溶液25gと導電性カーボンブラック(キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ社製バルカンXC72R)5gとをボールミルて混合し、ペーストとした。このペーストをカーボンペーパー(上記と同じ。)の片面上に塗布し、80℃で30分間加熱し、乾燥させて、カーボンペーパー上に導電性保水層を形成した。この導電性保水層の厚みは、電子顕微鏡観察の結果、30μmであった。
次いで、白金/ルテニウム合金(白金/ルテニウム重量比2/1)30重量%担持させた導電性カーボンブラック粉末120mg、導電性カーボンブラック96mg、ポリフッ化ビニリデン24mg及びN−メチル−2−ピロリドン940mgを乳鉢にて混合して、ペーストとした。このペーストを上記導電性保水層上に塗布し、80℃で60分間加熱して、乾燥させ、電極触媒層を形成した。このようにして調製した電極触媒層において、固形分担持量は10mgであり、そのうち、白金/ルテニウム合金の担持量は1.5mg(電極触媒単位面積当たりの担持量は0.28mg/cm2)であった。
次いで、この白金/ルテニウム合金担持カーボンペーパーの白金/ルテニウム合金担持表面の上にプロトン伝導性イオン交換電解質ポリマーであるナフィオン(登録商標)の5重量%アルコール系溶液(アルドリッチ社製)を塗布し、80℃で30分間、加熱し、乾燥させて、カーボンペーパー上に電極触媒層を有するアノードを得た。
(燃料電池の特性の評価)
このようにして得られたカソードとアノードとの間にプロトン伝導性イオン交換電解質膜として酸型ナフィオン膜(デュボン社製ナフィオン112)を置き、金型を用いて、窒素雰囲気中、温度135℃の条件下、ホットプレスにて加熱加圧して、電極/プロトン伝導膜接合体を得、これを用いて試験用の単層の燃料電池セルを組み立てた。
この燃料電池セルを燃料電池評価装置(東陽テクニカ(株)製、以下、同じ)に組み込み、セル温度30℃とし、加湿器温度30℃で酸素ガスを500mL/分の割合でカソードに供給すると共に、加湿器温度30℃で水素/二酸化炭素混合ガス(水素/二酸化炭素モル比75/25、一酸化炭素を200ppm含む。)を500mL/分の割合でアノードに供給した。供給ガス圧力は常圧とした。この条件下に電流電圧特性(I−V)特性を求め、これより電池の出力密度を求めたところ、電圧0.6Vにおいて35mW/cm2 であった。
実施例2
アノードの調製に際して、プロトン伝導性保水層の厚みを100μmとした以外は、実施例1と同様にして、アノードを調製した。実施例1と同様にして、試験用の単層の燃料電池セルを組み立て、その電池の出力密度を求めたところ、電圧0.6Vにおいて30mW/cm2 であった。
実施例3
実施例1において、アノードの調製に際して、ナフィオンの20重量%アルコール溶液25gと導電性カーボンブラック(キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ社製バルカンXC72R)2gとをボールミルにて混合し、ペーストとし、このペーストをカーボンペーパー(上記と同じ。)の片面上に塗布し、カーボンペーパーの表面からある深さまで浸透、含浸させた後、80℃で30分間加熱し、乾燥させて、導電性保水層をその一部がカーボンペーパーの表面層内にあるように形成した。この導電性保水層の厚みは、電子顕微鏡観察の結果、50μmであった。
このようにして、導電性保水層を形成した以外は、実施例1と同様にして、試験用の単層の燃料電池セルを組み立て、その電池の出力密度を求めたところ、電圧0.6Vにおいて34mW/cm2 であった。
比較例1
実施例1において、カーボンペーパー上にプロトン伝導性保水層を形成しなかった以外は同様にして、アノードを調製し、実施例1と同様にして、試験用の単層の燃料電池セルを組み立て、その電池の出力密度を求めたところ、電圧0.6Vにおいて15mW/cm2 であった。

Claims (4)

  1. プロトン伝導性イオン交換電解質膜を挟んで、カソードとアノードとを配設し、上記カソードに酸素を供給し、上記アノードに一酸化炭素を含む水素を供給する燃料電池において、カソードが導電性多孔質基材上に白金又は白金合金とプロトン伝導性イオン交換電解質ポリマーとを含んでなる電極触媒層を担持させてなり、アノードが導電性多孔質基材上に吸水性ポリマーと導電性炭素粉末とからなる厚み20μm〜100μmの導電性保水層とこの導電性保水層上に白金/ルテニウム合金とプロトン伝導性イオン交換電解質ポリマーとを含んでなる電極触媒層とを担持させてなることを特徴とする燃料電池。
  2. 導電性保水層において導電性炭素粉末に対する吸水性ポリマーの重量比が1〜2.5の範囲である請求項1に記載の燃料電池。
  3. 導電性保水層が導電性カーボンブラック粉末と吸水性ポリマーの溶液を混合してペーストとし、このペーストを導電性多孔質基材上に塗布し、加熱、乾燥させることによって形成されたものである請求項1に記載の燃料電池。
  4. 導電性保水層において導電性炭素粉末に対する吸水性ポリマーの重量比が1〜2.5の範囲である請求項3に記載の燃料電池。
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