JP4460756B2 - 緊結装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築用又は農業用に使用される2以上のクランプ部材を連結した緊結装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、連結された複数のクランプ部材でH形鋼や鋼管等の2以上の資材を結合する緊結装置の連結形式には、直交型と自在型とが用いられていた。
直交型は、例えば、固定片及び可動片を有するクランプ部材の固定片同士を、その把持方向を直交させた状態で固定し、また、自在型は、固定片同士を回動可能に連結していた。
仮設工事においては、各種の形状及びサイズを有する緊結装置を、使用場所に応じて所定個数ずつ用意する必要があったため、緊結装置の種類を減らすことが望まれるようになり、直交型と自在型を兼用させた緊結装置が提案されていた。
例えば、図10に示すように、特開平08−082091号公報に記載された万能クランプ80は、固定片81及び可動片82を締結部材83で固定する第1のクランプ装置84と、固定片85及び可動片86を締結部材87で固定する第2のクランプ装置88とを有し、第1、第2のクランプ装置84、88の各固定片81、85を連結部95を介して回動可能に連結している。また、固定片81の一端部に締結部材83を回動可能に保持している軸92の両端部に掛止手段89を回動可能に設け、掛止手段89の先端部90を固定片85に形成した掛止凹部91に係合させて第1、第2のクランプ装置84、88を、それぞれの挟持方向を直交させて固定することができる構造になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の万能クランプ80は、掛止手段89が軸92に回動可能に設けられていたので、掛止手段89の掛止凹部91への着脱は容易であるが、係合状態が不安定で掛止手段89と掛止凹部91が外れやすいという欠点を有していた。
また、長期間の繰り返し使用によって、連結部95及び掛止手段89の回動部分のがたが大きくなり、掛止手段89の掛合時の第1、第2のクランプ装置84、88の相対的な挟持方向のずれが許容範囲外になり、使用できなくなっていた。
さらに、掛止凹部91は、固定片85の対向する側壁93、94にしか形成することができないので、第1、第2のクランプ装置84、88はそれぞれの挟持方向を直交する方向にしか固定することができなかった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、がたを抑えて確実に固定でき、さらに固定方向を任意に設定することができる緊結装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う本発明に係る緊結装置は、異なる部材を挟持する第1、第2のクランプ部材にそれぞれ形成された第1、第2の接合平坦部を当接させ、且つ前記第1、第2の接合平坦部が連結部材で接続され、前記第1のクランプ部材がH形鋼、矩形部材又は板材を挟持する梁クランプであって、前記第2のクランプ部材が管を挟持する管クランプからなる緊結装置において、
前記第1、第2の接合平坦部は、前記梁クランプの固定フレーム及び前記管クランプの固定フレームにそれぞれ形成され、
前記連結部材は、前記第1の接合平坦部に基側が固定された軸部と、該軸部の先側に一体的に形成され、前記軸部より拡径した拡径頭部を備え、かつ該拡径頭部の外周には入口側が奥側より徐々に拡大した切欠きからなる掛合部が90度おきに4箇所形成され、
前記管クランプは、前記第2の接合平坦部に形成された貫通孔を介して前記軸部に回動可能に装着され、前記第2の接合平坦部が形成された前記管クランプの固定フレームには、前記拡径頭部に向けかつ前記第2の接合平坦部に平行に雌ねじ部が設けられ、前記雌ねじ部には、その先部を前記連結部材の前記4つの掛合部の一つに嵌入させる雄ねじ部材が外側から螺合し、
前記梁クランプの基台金物及び締結部材が前記H形鋼、矩形部材又は板材を挟持し、
前記梁クランプの固定フレームは、U字状となって中央部に前記第1の接合平坦部を有し、その両側に固定ピンを介して前記基台金物が回動可能に取付けられ、前記H形鋼、矩形部材又は板材に当接する位置決め片を有し、
前記第1の接合平坦部の前後両側には前記梁クランプの基台金物を90度回動位置で止めるストッパーがそれぞれ形成されている。
【0005】
ここで、第1、第2の接合平坦部は、完全に平坦な板状部に限らず、必要に応じて凹凸を有する部分も含まれる。
掛合部の数及び配置位置は、90度おきに4カ所設けることができる。
雌ねじ部は、固定フレームに直接形成してもよく、また、雌ねじ部が形成された他の部材を固定フレームに取付けることも可能である。
連結部材は、例えば、切削、鍛造、鋳造等によって製造することができる。
【0006】
連結部材の軸部の第1の接合平坦部への固定は、例えば、溶接、かしめ等により行うことができる。
切欠きからなる掛合部には雄ねじ部材の先部が嵌入するので、雄ねじ部材を雌ねじ部に締結することによって、がたの発生を抑えて確実に固定できる。
さらに、雄ねじ部材の先部が掛合部に嵌入しているので、雄ねじ部材が少し緩んだ状態で第1、第2のクランプ部材にトルクが加わったときでも、周方向のがたを小さくしたまま第2のクランプ部材を保持することができる。
【0007】
また、前記掛合部の入口側を奥側より拡大させ、入口側にガイド部を形成することも可能である。
入口側とは、掛合部の半径方向外側をいう。
かかる構成によって、掛合部の中心と雄ねじ部材の軸心がずれている場合でも雄ねじ部材の先部を掛合部の奥側にガイド部に沿って案内でき、第2のクランプ部材を第1のクランプ部材に固定するときの操作性をよくすることができる。
また、前記連結部材の基側を、前記第1の接合平坦部に前記連結部材を軸方向に貫通する1又は2以上のリベットによって固定することも可能である。
例えば、リベットの数が1本の場合には、リベット以外に回り止めを設けることが好ましい。リベットにより固定するので、溶接等に比べて簡単に製造を行うことができる。
【0008】
また、前記連結部材と前記第1の接合平坦部を、前記連結部材の基端部に形成された突起部をかしめることによって固定することも可能である。
例えば、第1の接合平坦部に、突起部の位置に合わせた取付け孔を形成しておき、該取付け孔を挿通させた突起部をリベットによる固定と同様にかしめることによって、連結部材と第1の接合平坦部を固定することができる。突起部の数は、例えば、1又は2以上とする。
かかる構成によって、部品数を少なくして製造の手間を省くことができる。
また、前記雌ねじ部を、前記固定フレームに貫通して形成された挿通用孔部に軸心位置を合わせて固着されたナット部材に形成することも可能である。
ナット部材は、固定フレームの内側、又は外側に設けることができ、さらに、挿通用孔部に貫通して設けることも可能である。
雌ねじ部をナット部材に形成するので、雌ねじ部の長さを長く形成して雄ねじ部材の保持強度を向上させることができる。
【0009】
また、前記雌ねじ部を、予め前記管クランプの固定フレームの所定位置に形成されたかえり部付きの抜き孔に形成することも可能である。
かえり部は、固定フレームの外側又は内側に設けることができる。
かえり部(バーリングともいう。)を形成しているので、雌ねじ部の長さを固定フレームの肉厚より長く形成し、雄ねじ部材の保持強度を向上させることができる。
また、前記雄ねじ部材の頭部の外寸法を、前記第1のクランプ部材又は前記第2のクランプ部材に設けられた締結用ナットの外寸法と同じ大きさにすることも可能である。
外寸法が同じとは、雄ねじ部材の頭部及び締結用ナットの工具で把持する部分の大きさが実質的に同じことをいう。
かかる構成によって、使用するスパナ等の工具を持ち替える必要がなく、迅速に作業を行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。
【0011】
図1〜図3に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る緊結装置10は、異なる部材の一例である鋼管21、21aをそれぞれ挟持する第1のクランプ部材の一例である管クランプ11及び第2のクランプ部材の一例である管クランプ12にそれぞれ形成された第1、第2の接合平坦部13、14を当接させ、且つ第1、第2の接合平坦部13、14を連結部材15で接続している。以下、詳しく説明する。
まず、管クランプ11、12について説明する。
管クランプ11、12の基本構造は同一なので、ここでは、管クランプ12について説明する。なお、管クランプ11については、管クランプ12と異なる部分についてのみ説明し、同一部材には同一番号を付して説明は省略する。
【0012】
管クランプ12は、第2の接合平坦部14を備えた固定フレームの一例である固定片16と、固定片16の一端に支持軸17を介してその基部が回動可能に取付けられた可動片20と、固定片16の他端に支持軸18を介して回動可能に取付けられた回動ボルト19と、回動ボルト19に螺合して前記可動片20の先部に掛止し、所定の直径(例えば、40〜50mm)の鋼管21aを固定する締結用ナット30を有している。
第2の接合平坦部14には貫通孔22が形成され、管クランプ12は、連結部材15の基側に形成された軸部31に貫通孔22を介して回動可能に装着可能となっている。
固定片16の第2の接合平坦部14の周囲を屈曲させて形成した側壁部23〜25のうち、平行に配置された側壁部23、25をつないで傾斜配置された側壁部24の下部には、第2の接合平坦部14に実質的に平行に、且つ貫通孔22の軸心に向けて雌ねじ部26が形成され、雌ねじ部26には、雄ねじ部材29が外側から螺合している。雄ねじ部材29の頭部の外寸法は、管クランプ11又は管クランプ12に設けられた締結用ナット30の外寸法と同じ大きさに形成されている。
【0013】
一方、管クランプ11の第1の接合平坦部13が形成された固定フレームの一例である固定片27は、固定片16と実質的に同一形状であるが、固定片16に形成されている貫通孔22及び雌ねじ部26は形成されていない。また、第1の接合平坦部13には、連結部材15の固定に使用する4カ所の取付け孔28が形成されている。管クランプ11は、鋼管21を固定することができる。
【0014】
次に、図1〜図4(A)、(B)を参照して、連結部材15について説明する。
連結部材15は、第1の接合平坦部13に基側が固定された軸部31と、軸部31の先側に一体的に形成され、軸部31より実質的に拡径して、外周の4カ所に均等配置された切欠きからなる掛合部32がそれぞれ形成された拡径頭部33を備えている。
掛合部32は、入口側、即ち半径方向外側が奥側より徐々に拡大した溝形状に形成され、入口側の周方向両側にそれぞれガイド部34、35が形成されている。連結部材15の拡径頭部33には、軸部31と実質的に同径の半抜き部36が形成されている。また、半抜き部36内には、管クランプ11の第1の接合平坦部13の取付け孔28に重合する位置に挿入孔37が、拡径頭部33及び軸部31を貫通して形成されている。
連結部材15は、拡径頭部33の厚みT1に合わせた板材にプレス加工を施すことによって製造される。
まず、板材を拡径頭部33の外形に合わせて打ち抜き、その後、半抜き部36と軸部31を半抜き加工によって形成する。また、挿入孔37は、外形の形成の前後、又は外形の形成と同時に打ち抜いて形成される。
拡径頭部33の厚みT1は、管クランプ11へ取付けたときの連結部材15の上端面のレベルL1が、管クランプ12に取付けられる鋼管21aの下端部のレベルL2より小さくなるように設定している。また、軸部31の長さT2は、第2の接合平坦部14が回動できるように、第2の接合平坦部14の厚みより少し大きく形成されている。
また、連結部材15は、その厚みT3が、軸部31の直径D1より小さい薄型に形成されている。連結部材15は薄型なので、拡径頭部33に働くトルクの影響を小さくして、連結部材15の変形及び破損を防止している。
【0015】
次いで、図1〜図3を参照して、連結部材15を用いた管クランプ11、12の接続状態について説明する。
連結部材15の基側は、管クランプ11の第1の接合平坦部13に、連結部材15を軸方向に貫通する挿入孔37と、第1の接合平坦部13に形成された取付け孔28に挿通される4本のリベット38によって固定されている。各リベット38の挿入及びかしめ方向は任意である。
管クランプ11は、リベット38をかしめる前に軸部31に装着されている。
管クランプ12は、リベット38をかしめた後、拡径頭部33によって軸方向の移動を規制され、軸部31の周りを回動することができる。
【0016】
次に、管クランプ11、12の動作について説明する。
管クランプ12の雌ねじ部26及び雌ねじ部26に螺合する雄ねじ部材29は、貫通孔22に嵌入した連結部材15の拡径頭部33の中心に向けて設けられ、雄ねじ部材29の先部は、拡径頭部33の外周に設けられた4カ所の掛合部32のうちの1つに嵌入することができる。
掛合部32に嵌入した雄ねじ部材29の先端の外周部分は、拡径頭部33のガイド部34、35のいずれか一方に当接し、掛合部32の奥側に案内される。そして、雄ねじ部材29を更に締めると雄ねじ部材29の先端は、両側のガイド部34、35に当接して停止する。
【0017】
この状態で管クランプ11を管クランプ12に対して回動させようとしても、拡径頭部33の周方向に加わる力をガイド部34、35に当接した雄ねじ部材29で受けるので、管クランプ11、12を所定の角度を保持したまま確実に固定することができる。
ここで、雄ねじ部材29が少し緩んだ状態で使用しても、管クランプ11、12を相対的に回動させようとすると、ガイド部34、35のいずれか一方が雄ねじ部材29に当接するので、大きながたは生じない。
また、緊結装置10を長期間繰り返し使用した場合でも、回動部分が少ないので、がたが発生しにくく、また、管クランプ11、12の間のがたが大きくなった場合でも、雄ねじ部材29をガイド部34、35に当接するまで締め込むことができるので、繰り返し使用によって発生したがたを容易に吸収することができる。
【0018】
雄ねじ部材29を緩めた状態では、管クランプ11、12は相対的に自由に回動できる。
また、掛合部32は、90度おきに設けられているので、緊結装置10で挟持される鋼管21、21aを直交、又は平行に保持することができる。
なお、掛合部32を2カ所に設けるだけでも鋼管21、21aを直交、又は平行に保持することができるが、4カ所に設けているので、管クランプ11、12を90度おきに固定することができ、緊結装置10の操作性をよくすることができる。
【0019】
続いて、図5、図6を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る緊結装置39について説明する。
緊結装置39は、第1の実施の形態に係る緊結装置10の管クランプ11の替わりにH形鋼や梁材等の矩形部材や板材を保持する第1のクランプ部材の一例である梁クランプ40を用いたもので、他の部材については緊結装置10と同じなので、同一部材には同一番号を付して説明は省略する。
梁クランプ40は、平行に配置された挟持部41及び支持部42を、挟持部41及び支持部42に垂直に配置され、挟持部41及び支持部42のそれぞれの基端側を連結部43で一体的に接続した基台金物48と、支持部42の先側に形成された雌ねじ孔44に螺合し、挟持部41の先側に向けて進退可能に設けられ挟持部41との間に例えば矩形部材(部材の一例)55を挟持可能な締結部材46と、挟持部41の基端部に設けられた固定ピン47に回動可能に取付けられた固定フレームの一例であるホルダー49を有している。
【0020】
ホルダー49は、短冊状板をU字状に屈曲させたもので、中央部には第1の接合平坦部50が形成され、第1の接合平坦部50の基台金物48を挟んだ両側には位置決め片53、54が形成されている。固定ピン47は、位置決め片53、54の中間部を貫通して取付けられている。
また、固定ピン47を基準として第1の接合平坦部50の両側には、ストッパー部51、52が形成され、ホルダー49は、90度の範囲で回動することができる。
例えば、図5に示すように、ホルダー49の位置決め片53、54を連結部43に平行に配置して、矩形部材55を固定した場合には、ホルダー49の位置決め片53、54の一方側(ストッパー部52側)の端部56が矩形部材55に当接すると共に、ストッパー部52が挟持部41に当接する。
【0021】
また、図6に示すように、ホルダー49の位置決め片53、54を挟持部41に平行に配置して、矩形部材55を梁クランプ40に固定した場合には、ホルダー49の位置決め片53、54の他方側(ストッパー部51側)の端部57が矩形部材55に当接すると共に、ストッパー部51が連結部43に当接する。
第2の接合平坦部50に取付けられた管クランプ12は、図5に示す状態の時は、梁クランプ40の締結部材46の進退方向を中心に90度ずつ回動して固定することができ、図6に示す状態の時は、締結部材46の進退方向に直交する方向を中心に90度ずつ回動して固定することができる。
【0022】
次いで、変形例に係る連結部材58について説明する。
図7(A)、(B)に示すように、連結部材58は、掛合部59が形成された円柱形の拡径頭部60に軸部61を一体的に設け、軸部61の基端に4カ所の突起部62を形成したものである。
突起部62は、第1の実施の形態に係る緊結装置10で使用したリベット38を連結部材15の挿入孔37に挿入したときに、軸部31の基端から突出した部分と同一の形状に形成される。掛合部59を平面視したときの外形は、第1、第2の実施の形態に係る連結部材15の掛合部32と同一形状であるが、半抜き部36が形成されていないので、掛合部59の壁部は、周方向に連続した状態となっている。
連結部材58と第1の接合平坦部13は、連結部材58の基端部に形成された突起部62を取付け孔28に挿通させ、挿通された突起部62の先端部をかしめることによって固定することができる。
連結部材58は、例えば、順送り金型を用いた鍛造加工により形成することができる。
かかる構成によって、4本のリベット38を省略でき、製造を簡単に行うことができる。また、半抜き加工を行わないので、拡径頭部60に形成する掛合部59の配置位置と形状の自由度が増し、また、掛合部59の強度を増すことができる。
【0023】
次に、変形例に係る雌ねじ部63について説明する。
図8に示すように、雌ねじ部63は、固定片16の側壁部66に貫通して形成された挿通用孔部65に軸心位置を合わせて固着されたナット部材64に設けられている。
ナット部材64は、例えば、溶接固定することができる。また、複数のナット部材64を設けることも可能である。
ナット部材64を設けるので、側壁部66に直接雌ねじ部を形成する場合より雌ねじ部63の長さを長く形成することができ、雄ねじ部材29の保持強度を向上させ、装置の性能を向上させることができる。
【0024】
次いで、他の変形例に係る雌ねじ部67について説明する。
図9に示すように、雌ねじ部67は、予め固定片16の側壁部68の所定位置に貫通して形成された円筒状のかえり部70付きの抜き孔69の内側に形成されている。
かえり部70は、穿孔を行うと共に該穿孔部分の周囲に円筒状部を形成する一般にバーリング加工と呼ばれる方法により形成される。
かえり部70の内側に雌ねじ部67を形成するので、部材の数を増加させずに雌ねじ部67の長さを長くすることができる。
かえり部70は、側壁部68の外側、又は内側に形成することができる。
【0025】
以上、本発明に係る実施の形態について説明してきたが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではない。
第1の実施の形態において、リベットを4本使用したが、リベットの個数は、3以下、又は5以上でもよい。なお、リベットの個数を1にする場合には、回り止めを設けることが好ましい。
また、第2のクランプ部材の固定片(固定フレーム)の外側には、掛合部の位置に合わせて案内用マークを形成しておき、雄ねじ部材による固定時に目視による位置確認を行うこともできる。
【0026】
【発明の効果】
請求項1、2記載の緊結装置においては、軸部より実質的に拡径して、外周に切欠きからなる掛合部が形成された拡径頭部を備えた連結部材を有しているので、掛合部に雄ねじ部材の先部を嵌入でき、雄ねじ部材を締結することによって、がたの発生を抑えて確実に固定できる。
さらに、雄ねじ部材の先部が掛合部に嵌入しているので、雄ねじ部材が少し緩んだ状態で第1、第2のクランプ部材にトルクが加わったときでも、周方向のがたを小さくしたまま第2のクランプ部材を保持することができる。
特に、掛合部の入口側を奥側より拡大させるので、掛合部の中心と雄ねじ部材の軸心がずれている場合でも雄ねじ部材の先部を掛合部の奥側に案内でき、第2のクランプ部材を第1のクランプ部材に固定するときの操作性をよくすることができる。
【0027】
請求項2記載の緊結装置においては、固定フレームに円筒状のかえり部を設け雌ねじ部をかえり部の内側に形成するので、雌ねじ部の長さを固定フレームの肉厚より長く形成し、雄ねじ部材の保持強度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る緊結装置の部分正断面図である。
【図2】同緊結装置の側面図である。
【図3】同緊結装置の平断面図である。
【図4】(A)、(B)は、それぞれ同緊結装置の連結部材の平面図と、正面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る緊結装置の部分正断面図である。
【図6】同緊結装置の梁クランプに対する管クランプの固定位置を変更した部分正断面図である。
【図7】(A)、(B)は、それぞれ変形例に係る連結部材の平面図と、正面図である。
【図8】変形例に係る雌ねじ部の正断面図である。
【図9】他の変形例に係る雌ねじ部の正断面図である。
【図10】従来例に係る緊結装置の斜視図である。
【符号の説明】
10:緊結装置、11:管クランプ(第1のクランプ部材)、12:管クランプ(第2のクランプ部材)、13:第1の接合平坦部、14:第2の接合平坦部、15:連結部材、16:固定片(固定フレーム)、17、18:支持軸、19:回動ボルト、20:可動片、21、21a:鋼管、22:貫通孔、23〜25:側壁部、26:雌ねじ部、27:固定片(固定フレーム)、28:取付け孔、29:雄ねじ部材、30:締結用ナット、31:軸部、32:掛合部、33:拡径頭部、34、35:ガイド部、36:半抜き部、37:挿入孔、38:リベット、39:緊結装置、40:梁クランプ(第1のクランプ部材)、41:挟持部、42:支持部、43:連結部、44:雌ねじ孔、46:締結部材、47:固定ピン、48:基台金物、49:ホルダー(固定フレーム)、50:第1の接合平坦部、51、52:ストッパー部、53、54:位置決め片、55:矩形部材、56、57:端部、58:連結部材、59:掛合部、60:拡径頭部、61:軸部、62:突起部、63:雌ねじ部、64:ナット部材、65:挿通用孔部、66:側壁部、67:雌ねじ部、68:側壁部、69:抜き孔、70:かえり部
Claims (2)
- 異なる部材を挟持する第1、第2のクランプ部材にそれぞれ形成された第1、第2の接合平坦部を当接させ、且つ前記第1、第2の接合平坦部が連結部材で接続され、前記第1のクランプ部材がH形鋼、矩形部材又は板材を挟持する梁クランプであって、前記第2のクランプ部材が管を挟持する管クランプからなる緊結装置において、
前記第1、第2の接合平坦部は、前記梁クランプの固定フレーム及び前記管クランプの固定フレームにそれぞれ形成され、
前記連結部材は、前記第1の接合平坦部に基側が固定された軸部と、該軸部の先側に一体的に形成され、前記軸部より拡径した拡径頭部を備え、かつ該拡径頭部の外周には入口側が奥側より徐々に拡大した切欠きからなる掛合部が90度おきに4箇所形成され、
前記管クランプは、前記第2の接合平坦部に形成された貫通孔を介して前記軸部に回動可能に装着され、前記第2の接合平坦部が形成された前記管クランプの固定フレームには、前記拡径頭部に向けかつ前記第2の接合平坦部に平行に雌ねじ部が設けられ、前記雌ねじ部には、その先部を前記連結部材の前記4つの掛合部の一つに嵌入させる雄ねじ部材が外側から螺合し、
前記梁クランプの基台金物及び締結部材が前記H形鋼、矩形部材又は板材を挟持し、
前記梁クランプの固定フレームは、U字状となって中央部に前記第1の接合平坦部を有し、その両側に固定ピンを介して前記基台金物が回動可能に取付けられ、前記H形鋼、矩形部材又は板材に当接する位置決め片を有し、
前記第1の接合平坦部の前後両側には前記梁クランプの基台金物を90度回動位置で止めるストッパーがそれぞれ形成されていることを特徴とする緊結装置。 - 請求項1記載の緊結装置において、前記雌ねじ部は、予め前記管クランプの固定フレームの所定位置に形成されたかえり部付きの抜き孔に形成されていることを特徴とする緊結装置。
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