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JP4460068B2 - グロメット - Google Patents

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大助 渡辺
章宏 枩本
淳 田場
正平 空
正紀 内堀
輝 湯田
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THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
Honda Motor Co Ltd
Furukawa Automotive Systems Inc
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THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
Honda Motor Co Ltd
Furukawa Automotive Systems Inc
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Description

本発明は、グロメットに関し、特に第1取り付け対象部と第2取り付け対象部の間に配置されて、取り付けの際に生じるワイヤーハーネスの余長を吸収できるグロメットに関する。
ワイヤーハーネス用のグロメットは、例えば自動車の車体とヒンジドアの間に配置されるワイヤーハーネスを覆って保護するのに用いられている。
このグロメットは、柔らかい材質で作られており、グロメットの中にはワイヤーハーネスが通っている。グロメットの一端部側の嵌合部が車体側に嵌め合わされ、グロメットの他端部側の嵌合部がヒンジドア側に嵌め合わされ、中間部分には蛇腹部を有している(例えば、特許文献1参照)。
特開2001―339827号公報
ところが、従来のグロメットを取り付ける場合に、グロメットの一端部側の嵌合部を車体側に嵌め合せて、グロメットの他端部側の嵌合部をヒンジドア側に嵌め合わせる作業の際には、グロメットの蛇腹部を伸ばした状態でグロメットの一端部側の嵌合部が車体側に嵌め合わされ、グロメットの他端部側の嵌合部がヒンジドア側に嵌め合わされるので、グロメットはワイヤーハーネスの余長を吸収することができない。このため、グロメットを取り付ける場合に最悪の場合には蛇腹部がワイヤーハーネスの余長部分により押されて変形してしまい、グロメットの取り付け作業性が低下するという問題がある。
そこで、本発明は上記課題を解消するために、車体やドアのような取り付け対象部に取り付ける際に、ワイヤーハーネスの余長を吸収することができ、取り付け作業性を向上できるグロメットを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のグロメットは、第1取り付け対象部と第2取り付け対象部の間に配置されて、ワイヤーハーネスを覆って保護するためのグロメットであって、前記第1取り付け対象部に装着されて前記ワイヤーハーネスを通す第1装着部と、前記第2取り付け対象部に装着されて前記ワイヤーハーネスを通す第2装着部と、前記第1装着部と前記第2装着部との間に設けられて前記ワイヤーハーネスを通す屈曲可能な断面楕円形チューブと、を備え、前記第2装着部は、前記第2取り付け対象部内に配置される延長部分を有しており、前記延長部分は、前記グロメットの長手方向に突出した後、前記突出した方向とほぼ直交する垂直方向に曲がった構造のほぼJ字形を有し、前記延長部分には、前記ワイヤーハーネスの一部分を前記延長部分の長手方向に沿って移動可能にするためのスリットが形成されており、前記スリットは、前記第2装着部が前記第2取り付け対象部に装着された状態で、前記延長部分の下部側に形成されており、前記第1取り付け対象部は固定部であり、前記第2取り付け対象部は前記固定部に対して可動する可動部であることを特徴とする。
本発明のグロメットは、好ましくは前記第1取り付け対象部は車体であり、前記第2取り付け対象部は、前記車体に対して開閉自在なドアであることを特徴とする。
本発明のグロメットによれば、車体やドアのような取り付け対象部に取り付ける際に、ワイヤーハーネスの余長を吸収することができ、取り付け作業性を向上できる。
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明のグロメットの好ましい実施形態を示す斜視図であり、図2は、グロメットを第1取り付け対象部(自動車の車体)と第2取り付け対象部(自動車のヒンジ式のドア)に対して装着した例を示す斜視図である。図3は、グロメットの正面図であり、図4は、グロメットの平面図である。
図1に示すグロメット10は、図2に例示するグロメット10の装着例のように、第1取り付け対象部101と第2取り付け対象部102の間に配置されて、ワイヤーハーネス200を覆って保護するのに用いられる。第1取り付け対象部101は、自動車の車体であり、第2取り付け対象部102は自動車の車体に対してヒンジ式で開閉可能なドアである。
図1と図2に示すように、グロメット10は、第1装着部21と、第2装着部22と、チューブ23を有している。 図1に示す第1装着部21と第2装着部22とチューブ23は、柔軟性を有する材料である例えば合成ゴムやエラストマーにより作られている。
図1に示すように、第1装着部21と、第2装着部22と、チューブ23は、ワイヤーハーネス200を通す連続した空間を有する中空状の部材である。
図2と図3に示すように、第1装着部21は、第1取り付け対象部101の装着穴401に挿入して装着され、第2装着部22は、第2取り付け対象部102の装着穴402に挿入して装着される。
図3と図4に示すように、チューブ23は、ワイヤーハーネス200を通す断面楕円形状の空間を有する中空状の部材であり、第1装着部21と第2装着部22との間に設けられている。図示例では、チューブ23は、蛇腹状の伸長と屈曲可能なコルゲートチューブである。
図5は、図4のグロメット10のA−A線における断面図である。図6は、図3のグロメット10を矢印Nから見た側面図である。図7は、図3のグロメット10を矢印Mから見た側面図である。
図3〜図7を参照しながら、第1装着部21と、第2装着部22と、チューブ23の構造についてさらに詳しく説明する。
図3〜図5に示す第1装着部21は、基部69と、挿入端部70と、延長部分71を有している。挿入端部70は、基部69から先細り形状に形成されており、挿入端部70と基部69の間には、全周にわたって溝68が形成されている。この溝68には、第1取り付け対象部101の装着穴401の周囲縁がはめ込まれる。。
図3と図7に示すように、延長部分71は、ほぼU字型断面を有しており、ワイヤーハーネス200の一部とコネクタ250を収容して保護するようになっている。延長部分71は挿入端部70から突出して形成されており、延長部分71の上部72は半円形状の断面を有している。延長部分71の下部73は切り込み部74を有していて、下部73は開放されている。図5と図7に示すように、ワイヤーハーネス200を通すための楕円形状の開口部77が形成されている。
一方、図3〜図5に示す第2装着部22は、基部84と、挿入端部85と、延長部分81を有している。挿入端部85は、基部84から先細り形状に形成されており、挿入端部85と基部84の間には、全周にわたって溝83が形成されている。この溝83は、第2取り付け対象部102の装着穴402の周囲縁部分がはめ込まれる。図5に示すように、第2装着部22には、ワイヤーハーネス200を通すための楕円形状の開口部89が形成されている。
図3と図6に示すように、延長部分81は挿入端部85から突出して形成されており、ほぼJ字型である。即ち、延長部分81は、挿入端部85からグロメット10の長手方向に突出した後、前記突出した方向と、ほぼ直交する方向に曲がった構造になっている。尚、第2取り付け対象部102に組み付けられた時、前記突出した方向とほぼ直交する方向は、垂直方向の向きになっていることが望ましい。この延長部分81の上部86は閉じているが、特徴的なのは、延長部分81の下部87は開放されており、下部87はスリット95を有している。このスリット95の開口幅は、ワイヤーハーネス200が通過できる幅である。
次に、図5と図8と図9を参照して、チューブ23について説明する。
チューブ23は、すでに説明したように蛇腹状の中空部を有する部材であり、軸方向に伸縮したり屈曲できる。図8は、図3のチューブ23のB−B線における断面図であり、図9は、図3のチューブ23のC−C線における断面図である。
図5に示す断面構造の例では、チューブ23の最も小さな内部空間の断面積Sは、開口部89の断面積S1よりもやや大きく、開口部89の断面積S1は開口部77の断面積S2よりも大きい。
また、図3と図5に示すように、チューブ23の蛇腹部分の各凹凸部98は、ほぼ断面三角形状に形成されている。これにより、チューブ23の蛇腹部分は、断面半円形状の蛇腹部分を有する比較例のチューブに比べて、チューブ23が長手方向Tに沿って伸縮しやすく、屈曲された蛇腹部分が凹むことがない。
図示のグロメット10は、図2に示すように、第1取り付け対象部101と第2取り付け対象部102の間隔が小さいために、チューブ23は屈曲しているが、このように屈曲した場合であっても、蛇腹状のチューブ23が凹むことを防ぐことができ、凹むことによる内部のワイヤーハーネス200への影響を避けることができる。
次に、図2と図10を参照して、グロメット10を第1取り付け対象部101と第2取り付け対象部102に取り付ける例について説明する。
図2に示すように、第1装着部21は第1取り付け対象部101の装着穴401にはめ込んで装着される。また、第2装着部22は第2取り付け対象部102の装着穴402にはめ込んで装着される。
このグロメット10の装着状態では、第1装着部21の延長部分71は、第1取り付け対象部101内に配置されており、第2装着部22の延長部分81は、第2取り付け対象部102内に配置されている。延長部分71内にはコネクタ250とワイヤーハーネス200の一部が収容して保護されている。ワイヤーハーネス200は、第1装着部21とチューブ23と第2装着部22の内部の連続空間を通って配置されて、グロメット10により保護されている。
ヒンジ式のドアである第2取り付け対象部102が、自動車の車体である第1取り付け部材101に対して開閉されると、チューブ23が伸縮ししかも屈曲する。
上述したようにグロメット10が組み付け作業により装着される際には、図10に示すように、第2装着部22の延長部分81のスリット95が、次のような役割を果たす。
図10(A)は、図2においてグロメット10が第1取り付け対象部101と第2取り付け対象部102に組み付ける時の状態を示しており、チューブ23は伸ばした状態で、第1装着部21とチューブ23と第2装着部22内にはワイヤーハーネス200が配置されている。チューブ23は伸ばした状態であるので、ワイヤーハーネス200の部分200Pは、スリット95の内側部分95B側に位置されている。この状態で、図2に示すように、第1装着部21が第1取り付け対象部101に装着され、第2装着部22が第2取り付け対象部102に装着される。
グロメット10の装着が終わって、実際に第2取り付け対象部102が第1取り付け対象部101に対してヒンジ機構を用いて開閉動作する際には、図2と図10(B)に示すように、第2取り付け対象部102と第1取り付け対象部101の間の狭い領域において、チューブ23は図10(A)の状態に比べて縮んだ状態になる。従って、ワイヤーハーネス200の部分200Pは、スリット95の内側部分95Bから外側部分95C側に移動される。
このように、グロメット10が第1取り付け対象部101と第2取り付け対象部102に対して組み付けられる時には、チューブ23を長手方向Tに伸ばすことで、グロメット10は第1取り付け対象部101と第2取り付け対象部102に対して容易にかつ確実に組み付けることができる。この場合に、チューブ23を長手方向Tに伸ばしても、ワイヤーハーネス200の部分200Pはスリット95内を外側部分95Cから内側部分95B側に移動できることから、ワイヤーハーネス200の余長部分を吸収でき、ワイヤーハーネス200に対して損傷が生じない。
そして、グロメット10の装着が終了して実際に第2取り付け対象部102が第1取り付け対象部101に対して開閉される際には、図10(B)のように、チューブ23は元の収縮した状態に戻して、第2取り付け対象部102の開閉動作に伴う伸縮と屈曲動作を行うことができる。
第2装着部22の延長部分81にスリット95が形成されていても、第2取り付け対象部102(ドア)の内部であるので、スリット95を塞ぐ必要はなく、スリット95を設けても問題は生じない。
スリット95は、第2装着部22が第2取り付け対象部102に装着された状態で、延長部分81の下部側に形成されている。これにより、仮にドアのガラス窓の隙間部分から雨水がドア内に入り込んでも、延長部分81内に雨水が入らないようにすることができ、コネクタやワイヤーハーネスが濡れることを防げる。
さらに、図8と図9に示すように、チューブ23の断面は楕円形状なので、チューブ23の断面の長手方向に沿ってワイヤーハーネス200が移動できる範囲が、断面円形状のチューブに比べて大きいことから、ドアの開け閉めの際にワイヤーハーネス200が移動しても損傷を与えない。
本発明の実施形態のグロメット10は、第1取り付け対象部101に装着されてワイヤーハーネス200を通す第1装着部21と、第2取り付け対象部102に装着されてワイヤーハーネス200を通す第2装着部22と、第1装着部21と第2装着部22との間に設けられてワイヤーハーネス200を通す屈曲可能なチューブ23とを有する。
そして、第2装着部22は、第2取り付け対象部102内に配置される延長部分81を有しており、延長部分81には、ワイヤーハーネス200の一部分200Pを延長部分81の長手方向Tに沿って移動可能にするためのスリット95が形成されている。これにより、車体やドアのような取り付け対象部に取り付ける際に、ワイヤーハーネスの余長を吸収することができ、取り付け作業性を向上できる。
本発明の実施形態のグロメット10では、スリット95は、第2装着部22が第2取り付け対象部102に装着された状態で、延長部分81の下部側に形成されている。これにより、例えばドアのガラス窓の隙間部分から雨水がドア内に入り込んでも、延長部分81内に雨水が入らないようにすることができ、コネクタやワイヤーハーネスが濡れることを防げる。
本発明の実施形態のグロメット10では、第2装着部22の延長部分81は、ほぼJ字形を有しているので、ワイヤーハーネス200の向きが延長部分81に沿って、例えば下向きに設定できる。
ところで、本発明は、上記実施形態に限定されず種々の変形例を採用できる。例えば、図1に示す例では、第1取り付け対象部101が自動車の車体であって、第2取り付け対象部102が自動車のヒンジ機構を用いたドアである場合を例に挙げており、第1取り付け対象部101が固定部側で第2取り付け対象部102が可動部側である。
しかし、第1取り付け対象部101が別の種類の固定部であっても良いし、第2取り付け対象部102が別の可動部であっても良い。
本発明のグロメットの好ましい実施形態を示す斜視図である。 グロメットを第1取り付け対象部と第2取り付け対象部に対して装着した例を示す斜視図である。 グロメットの正面図である。 グロメットの平面図である。 図4のグロメットのA−A線における断面図である。 図3のグロメットを矢印Mから見た側面図である。 図3のグロメットを矢印Nから見た側面図である。 チューブのB−B線における断面図である。 チューブのC−C線における断面図である。 グロメットを組み付ける際の状態と組み付けた後の状態を示す図である。
符号の説明
10 グロメット
21 第1装着部
22 第2装着部
23 チューブ
95 スリット
95B スリットの内側部分
95C スリットの外側部分
101 第1取り付け対象部
102 第2取り付け対象部
200 ワイヤーハーネス

Claims (2)

  1. 第1取り付け対象部と第2取り付け対象部の間に配置されて、ワイヤーハーネスを覆って保護するためのグロメットであって、
    前記第1取り付け対象部に装着されて前記ワイヤーハーネスを通す第1装着部と、
    前記第2取り付け対象部に装着されて前記ワイヤーハーネスを通す第2装着部と、
    前記第1装着部と前記第2装着部との間に設けられて前記ワイヤーハーネスを通す屈曲可能な断面楕円形チューブと、を備え、
    前記第2装着部は、前記第2取り付け対象部内に配置される延長部分を有しており、前記延長部分は、前記グロメットの長手方向に突出した後、前記突出した方向とほぼ直交する垂直方向に曲がった構造のほぼJ字形を有し、
    前記延長部分には、前記ワイヤーハーネスの一部分を前記延長部分の長手方向に沿って移動可能にするためのスリットが形成されており、
    前記スリットは、前記第2装着部が前記第2取り付け対象部に装着された状態で、前記延長部分の下部側に形成されており、
    前記第1取り付け対象部は固定部であり、前記第2取り付け対象部は前記固定部に対して可動する可動部であることを特徴とするグロメット。
  2. 前記第1取り付け対象部は車体であり、前記第2取り付け対象部は、前記車体に対して開閉自在なドアであることを特徴とする請求項に記載のグロメット。
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