JP4446353B2 - 形鋼用吊ボルト支持金具 - Google Patents
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Description
その内容は第1、第2の腕部からなる略コの字形であり、上側となる第1の腕部にボルトを螺着し、そのボルトを締め付けることにより形鋼のフランジ部を第2の腕部とで挟持した状態で取付ける取付け金具がその形鋼のフランジ部の先端側へ外れないようにした取付け金具用脱落防止具に関するものであって、その脱落防止具の構造は、平板状の基部とその基部の一端側に立設した第1の係合部とその基部の他端側に延設して係合穴を有する第2の係合部からなるものであり、基部をフランジ部の下面に接触させ、第1の係合部をフランジ部の端面に係合し、第2の係合部の係合穴に取付け金具を挿通して、その係合穴が第2の腕部の動きを規制した係合状態で取付け金具のボルトを締め付けて第2の腕部とでフランジ部を挟持して取付けるものである。
すなわち、取付け金具が荷重等により外れる方向であるフランジ部先端方向への動きを取付け金具用脱落防止具の係合穴の穴縁に第2の腕部の外側面が当接して規制することで脱落を防止しており、規制するための支持力として第1の係合部がフランジの端面に係合することで得た引張力を利用している。
しかし、被支持体が大口径の配管や設備機器等の重量物の場合であって、特に形鋼が勾配屋根下等に配置され、そのフランジ部が下向きに傾斜した状態である場合には支持強度が不足するなどの問題を生じる。
この場合、抜け出す方向に掛かる荷重は小さいため、適度の引張力があれば用を成した。
しかし、形鋼が傾斜することで垂直方向に掛かる被支持体の荷重の方向がフランジ先端に向かって抜け出す方向に代わり、フランジの端面に係合して得る引張力がこの荷重の支持をする負担の割合が大きくなるために、形鋼の傾斜角度が90°の場合には被支持体の荷重を支持する強度に相当する程度の引張力が必要となる。
また、引張力を決定するのは材質が同等と考えればその断面積であるのでその断面積が増加すればそれだけ大きな引張力を得ることができる。
引張力を強化するために、例えば、脱落防止具の幅を大きくする、あるいは、板厚を厚くするなど考えられるが、いずれも効率よく有効な断面積を確保することには至らず、重量が重く取扱が悪くなり、また、材料コストも上がり経済的に不利になるなどの問題も生じた。
支持本体の第1側板及び第2側板をそれぞれ挿着させた第1長孔及び第2長孔を長手方向に並設し、前記支持本体の開口部側先端には屈曲片を延設した略L字状の掛止板の構成により、形鋼の傾斜角度に関係なく、フランジ部からの脱落を防止し、被支持体を確実に支持することができる。
したがって、効率よく必要な引張力を得ることが可能になるので、形鋼の傾斜角度が大きくなっても支持強度が不足することが解消される。
すなわち、形鋼のフランジ部を締め付けるための締付けボルトと配管等の被支持体を吊持する吊ボルトとを別体とすることができるので、形鋼のフランジ部への取付けがより確実となり、施工の信頼性が高くなる。
図1は本発明に係る形鋼用吊ボルト支持金具の第1実施例を示す斜視図であり、図2はその中央断面図、図3は組立状態を示す説明図である。
14は第1側板12、第2側板13に対向して設けた開口部であり、溝形鋼のフランジ部が挿入可能な開口高さとする。
また、第1側板12及び第2側板13にはそれぞれ外側に膨出する補強用リブを形成し強度の向上を図る。
15はボルトを螺着するネジ部であり、開口部14下方の底板11に設ける。
16、16は第1側板12、第2側板13に設けた透孔であり、形鋼が傾斜した場合に吊ボルトを垂直に取付けるための吊ボルト支持体30を取付けるためのものである。
22、23は第1側板12及び第2側板13をそれぞれ装着する第1長孔及び第2長孔であり、その長孔の幅をそれら側板の板厚にリブ高さを加算した幅よりやや大きくし、長さはそれら側板が挿通できる程度とする。
また、それら長孔22、23は、支持本体10を形鋼のフランジ部に取付け、屈曲片21がその形鋼の端縁に掛止した際に、第1側板12及び第2側板13の開口部14と反対側となる背面がそれら長孔22、23の端縁にそれぞれ当接する位置に設ける。
底板11のネジ部15には締付けボルト19を螺着して一体化し、形鋼のフランジ部に取付ける際の施工性を向上させる。
支持本体10及び掛止板20は上記の説明の通りであり、30は吊ボルト支持体であり、薄鋼板を略コの字形に折り曲げて、底部に吊ボルトを螺着するネジ部31を設ける。
両側面の上端には一方に透孔32を他方の対向位置にネジ部33をそれぞれ設け、透孔32側からボルト34を支持本体10の透孔16、16を介して挿通し、ネジ部33に螺着することで、吊ボルト支持体30はボルト34を軸にして、支持本体10に対して揺動自在となる。
図8は本発明の第1実施例の使用状態を示している。
支持本体10の底板11のネジ部15に吊ボルトBを螺着し、その支持本体10の開口部14に形鋼Aのフランジ部が挿入して、掛止板20の屈曲片21を形鋼Aの端縁に掛止すると共に、第1長孔22及び第2長孔23の端縁に第1側板12及び第2側板13の背面がそれぞれ当接した状態で吊ボルトBを締め付けて固定する。
次にその吊ボルトBに配管Cを保持する配管支持金具Dを吊持する。
上記吊ボルト取付け部18を設けた場合と同様にして、支持本体10及び掛止板20を形鋼Aのフランジ部に取付けた後、吊ボルト支持体30のネジ部31に吊ボルトBを螺着し、その吊ボルトに配管Cを保持する配管支持金具Dを吊持する。
11 底板
12 第1側板
13 第2側板
14 開口部
15 ネジ部
16 透孔
17 突起片
18 吊ボルト取付け部
19 締付けボルト
20 掛止板
21 屈曲片
22 第1長孔
23 第2長孔
30 吊ボルト支持体
31 ネジ部
34 ボルト
Claims (4)
- 一端側から中央に向かう開口部を対向して設けた第1側板及び第2側板とを両端に立設した底板の前記開口部の下方にネジ部を設けた支持本体と、この支持本体の第1側板及び第2側板をそれぞれ挿着させた第1長孔及び第2長孔を長手方向に並設し、前記支持本体の開口部側先端には屈曲片を延設した略L字状の掛止板とからなり、前記支持本体の開口部に形鋼のフランジ部を挿入し、前記掛止板の屈曲片がその形鋼の端縁に掛止すると共に、前記第1長孔及び第2長孔の端縁に前記第1側板及び第2側板の背面がそれぞれ当接した状態で前記支持本体のネジ部に螺着した吊ボルト又は締付けボルトを締め付けて、この支持本体の開口部上辺とで前記掛止板を介して形鋼のフランジ部を挟持したことを特徴とする形鋼用吊ボルト支持金具。
- 前記支持本体の第1側板及び第2側板の少なくとも一方に、掛止板の抜け出しを防止する突起片を設けたことを特徴とする請求項1に記載の形鋼用吊ボルト支持金具。
- 前記支持本体の底板に吊ボルト取付け部を設け、前記ネジ部には締付けボルトを螺着したことを特徴とする請求項1又は2に記載の形鋼用吊ボルト支持金具。
- 前記支持本体に吊ボルト支持体を揺動自在に取付けたことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の形鋼用吊ボルト支持金具。
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