JP4337222B2 - 投射型表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶パネルを空間光変調素子として用いた投射型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像をスクリーンに拡大投影することにより大画面を実現する投射型表示装置が、屋内外用の大画面の画像表示装置として普及している。この投射型表示装置は、CRTの蛍光面からの出射光をスクリーンに投射するもの(CRTプロジェクタ装置)と、光源からの出射光を空間光変調素子で変調してスクリーンに投射するものとに大別されるが、後者では、液晶パネルを空間光変調素子として用いるもの(液晶プロジェクタ装置)が主流になっている。
【0003】
図13は、従来の液晶プロジェクタ装置の光学系の構成例を示す。光源51から出射した光(非偏光)が、光源からの出射光を液晶パネルに導く光学系である照明光学系(図ではそのうちの集光レンズ52のみを示している)を経て、TN(ツイストネマティック)液晶を用いた透過型の液晶パネル53に入射する。液晶パネル53では、この入射光のうちの一方の振動方向の直線偏光のみが、表面の偏光板(偏光子)を経て液晶層を通過する。この直線偏光は、映像信号のレベルに応じて液晶パネル53に印加される駆動電圧によって変調され(振動方向が最大90゜回転し)、液晶パネル53の反対側の表面の偏光板(検光子)で検光される。こうして液晶パネル53を透過した光が、液晶パネルからの出射光をスクリーンに導く光学系である投射光学系(図ではそのうちの投射レンズ54のみを示している)を経てスクリーン(図示略)に投射される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
液晶プロジェクタ装置には、CRTプロジェクタ装置と比較して、小型・軽量な装置で大画面を実現できるという利点や、光源や照明光学系を液晶パネルとは独立して設けるのでそれらの改良による高輝度化が容易であるという利点がある。
【0005】
しかし、その反面、従来の液晶プロジェクタ装置には、低輝度部分での階調表現が劣るという欠点や、黒色の浮きが発生するのでコントラストが低いという欠点があった。
【0006】
低輝度の部分での階調表現が劣る原因は、液晶パネルの印加電圧−透過率特性にある。液晶パネルの印加電圧−透過率特性は、図14に例示するように、透過率が高い(図では90%以上の)範囲(すなわち高輝度部分)では、印加電圧の変化に対する透過率の変化が緩やかであるのに対し、透過率が低い(図では10%から90%の)範囲(すなわち低輝度部分)では、印加電圧の変化に対する透過率の変化が急峻になっている。(図14の横軸上において印加電圧が増大する向きは、液晶パネルの種類によって、左向きと右向きとの両方があり得る)。
【0007】
しかも、この印加電圧−透過率特性は、液晶層の厚さ(すなわち液晶パネルのセルギャップの大きさ)と高い相関を持つので、個々の液晶パネル毎に(したがって個々の液晶プロジェクタ装置毎に)多少ばらつきがあるとともに、1つの液晶パネルでも部位によって多少ばらつきがある。そのため、低輝度部分では、印加電圧を制御することにより輝度を細かく調整することが困難である(すなわち階調表現が劣る)。
【0008】
なお、この低輝度部分での階調表現が劣るという欠点は、もともと輝度の低い画像を表示する場合だけでなく、液晶プロジェクタ装置の輝度調整用釦を操作して輝度を下げる場合にも現れていた。すなわち、従来の液晶プロジェクタ装置では、輝度調整用釦で輝度を下げる操作が行われた場合、液晶パネルの透過率が低くなるように印加電圧を変化させていたので、図14のような印加電圧−透過率特性から、やはり階調表現が劣ってしまう。
【0009】
次に、黒色の浮きが発生する原因は、液晶パネルの電極基板上の配向膜にもたせたプレチルト角(配向膜と液晶分子とのなす角度)にある。液晶パネルでは、入射した直線偏光の振動方向を液晶層内で回転させない(または90゜回転させる)ときにも、このプレチルト角の存在により、入射した直線偏光が楕円偏光になってしまうことがある。低輝度部分でこの現象が起きると、楕円偏光が部分的に検光子を通過して投射レンズに入射してしまうので、黒色の浮きが発生してコントラストが低下する。
【0010】
そして、液晶プロジェクタ装置では、より明るい画像を表示することを目的として、照明光学系のFナンバを小さくすることにより光源からの光の液晶パネルへの入射角を大きくする傾向にあるが、この入射角が大きくなるにつれて、プレチルトを原因とするコントラストの低下の度合いは顕著になることが知られている。図15は、このコントラストの低下の度合いと液晶パネルへの入射角との関係(「コントラスト視野角特性」と呼ぶことにする)を例示したものである。液晶パネルのパネル面に平行な方向での光の入射方向φにかかわらず、入射角θが大きくなるほどコントラストCRが低くなっている。ただし、同一の入射角θの値に対するコントラストCRの値は入射方向φによって異なっており、全ての入射方向φに亘ってコントラストCRの値が等しい入射角θの値を結んだ線(「等コントラスト線」と呼ぶことにする)は、縦横比が概ね1:2程度の楕円形や長方形に近似した形状をしている。
【0011】
このように、従来の液晶プロジェクタ装置には、低輝度部分での階調表現が劣るという欠点や、コントラストが低いという欠点があった。これに対し、こうした欠点を解消する試みも従来から全くなされていないわけではない。例えば特開平6−102484号公報には、光出力レベルの可変な光源を設け、所定期間毎に、映像信号のピークレベルが所定の基準レベルよりも低い場合に、この光源の出力レベルを小さくするとともに、映像信号のレベルを大きくして液晶パネルを駆動するようにした液晶プロジェクタ装置が開示されている。
【0012】
この液晶プロジェクタ装置では、映像信号のピークレベルが基準レベルよりも低い場合には(すなわち低輝度部分では)、光源の出力レベルを小さくするのでスクリーンへの投射光量が減少するとともに、映像信号のレベルを大きくして液晶パネルを駆動するので液晶パネルの透過率が高くなる。したがって、低輝度部分でも、図14の印加電圧−透過率特性特性のうち印加電圧の変化に対する透過率の変化が緩やかである範囲を利用して、輝度を細かく調整することができるようになる(すなわち階調表現が改善される)。
【0013】
しかし、この液晶プロジェクタ装置では、スクリーンへの投射光量の減少を、出力レベルの可変な光源を設けることによって実現している。一般に液晶プロジェクタ装置では、光源として、高い発光効率を有する放電ランプ(超高圧水銀ランプ,メタルハライドランプまたはキセノンランプ等)が用いられることが多いが、こうした放電ランプの光出力レベルを可変にした場合には、放電ランプの電源部の構成が複雑になってしまう。
【0014】
また、この液晶プロジェクタ装置では、もともと輝度の低い画像を表示する場合ではなく液晶プロジェクタ装置の輝度調整用釦を操作して輝度を下げる場合には、階調表現が改善されない。
【0015】
また、この液晶プロジェクタ装置では、光源の出力レベルを小さくした際に、図16に示すように、液晶パネルへの入射角が小さい光の液晶パネルへの入射光量も、この入射角が大きい光の液晶パネルへの入射光量も、均等に減少する。そのため、光源の出力レベルを小さくしても、液晶パネルへの入射角が大きい光(すなわち、図15に示したようなコントラスト視野角特性から、コントラストを低下させる度合いの大きい光)が依然としてある程度液晶パネルに入射するので、黒色の浮きの発生によるコントラストの低下は抑制されない。
【0016】
本発明は、上述の点に鑑み、液晶プロジェクタ装置において、光源の構成の複雑化を招くことなく、低輝度部分の階調表現を改善することや、黒色の浮きの発生によるコントラストの低下を抑制することを課題としてなされたものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本出願人は、入射光を変調して出射する液晶パネルと、光源からの出射光をこの液晶パネルに入射させる照明光学系と、この液晶パネルからの出射光をスクリーンに導く投射光学系とを有する投射型表示装置(すなわち液晶プロジェクタ装置)において、この液晶パネルへの入射角の大きい光の順に遮断する光シャッタを、照明光学系と投射光学系とのいずれか一方に配置し、所定期間毎に、外部から供給される映像信号のピークレベルを検出し、そのピークレベルが所定の基準レベルよりも小さい場合に、この光シャッタで光を遮断させるとともに、この映像信号のレベルを増大させてこの液晶パネルを駆動させる制御手段を備えたものを提案する。
【0018】
この液晶プロジェクタ装置では、液晶パネルへの入射角の大きい光の順に遮断する光シャッタが、照明光学系と投射光学系とのいずれか一方に配置される。そして、制御手段により、所定期間毎に、外部から供給される映像信号のピークレベルが検出され、そのピークレベルが所定の基準レベルよりも小さい場合に、この光シャッタで光が遮断されるとともに、この映像信号のレベルが増大されて液晶パネルが駆動されることにより液晶パネルの透過率が高くなる。
【0019】
このように、外部から供給される映像信号のピークレベルが基準レベルよりも低い期間では(すなわち低輝度部分では)、光シャッタで光が遮断されることによりスクリーンへの投射光量が減少するとともに、液晶パネルの透過率が高くなる。
【0020】
したがって、低輝度部分でも、出力レベルの可変な光源を設けることによる光源の構成の複雑化を招くことなく、図14のような印加電圧−透過率特性特性のうち印加電圧の変化に対する透過率の変化が緩やかである範囲(透過率が高い範囲)を利用して、輝度を細かく調整することができる(すなわち階調表現が改善される)。
【0021】
そして、この液晶プロジェクタ装置では、光シャッタが液晶パネルへの入射角の大きい光の順に遮断するので、低輝度部分では、図15のようなコントラスト視野角特性から、コントラストを低下させる度合いの大きい光のほうが、コントラストを低下させる度合いの小さい光よりも多く遮断されるようになる。これにより、コントラストを低下させる度合いの大きい光のスクリーンへの投射量が、コントラストを低下させる度合いの小さい光のスクリーンへの投射量よりも多く減少するので、黒色の浮きの発生によるコントラストの低下が抑制される。
【0022】
なお、一例として、この光シャッタを、液晶パネルのコントラスト視野角特性に基づき、液晶パネルへの入射角が大きく、コントラストを低下させる度合いの大きい光の順に遮断するように構成することが好適である。それにより、液晶パネルへの入射角が大きくコントラストを低下させる度合いの大きい光の順に光シャッタで遮断されてスクリーンに投射されなくなるので、黒色の浮きの発生によるコントラストの低下が一層よく抑制されるようになる。
【0023】
また、一例として、この光シャッタを、照明光学系の略瞳位置と投射光学系の略瞳位置とのいずれか一方に配置することが好適である。
【0024】
ここで、光学系の瞳位置を通過する光束の断面形状と、結像位置でのその光の角度分布とには、光学系の瞳位置において任意の断面形状で光束を通過させると、結像位置でのその光の角度分布がその断面形状と相似形になるという関係がある。したがって、照明光学系の略瞳位置にこの光シャッタを配置した場合には、液晶パネルに入射(結像)する光の角度分布が、光シャッタを通過する光の断面形状と略相似形になり、その角度分布を越える入射角では液晶パネルに光が入射しなくなる。また、投射光学系の略瞳位置にこの光シャッタを配置した場合にも、液晶パネルに入射した光のうち、光シャッタを通過する光の断面形状と略相似形の角度分布を越える入射角の光は、液晶パネルから出射しても光シャッタを通過しなくなる(したがってスクリーンに投射されなくなる)。
【0025】
したがって、いずれの場合にも、例えば円形の断面形状の光を通過させるように光シャッタを構成することにより、液晶パネルへの入射角の大きい光の順に遮断することが容易になり、また例えば液晶パネルの等コントラスト線(図15参照)に略等しい断面形状の光を通過させるように光シャッタを構成することにより、コントラストを低下させる度合いの大きい光の順に遮断することが容易になる。
【0026】
また、一例として、この制御手段を、ピークレベルが基準レベルよりも小さい場合に、ピークレベル,基準レベルをそれぞれVp,Vmaxとして、(1−Vp/Vmax)の値に応じた量の光を光シャッタで遮断させるとともに、外部から供給される映像信号のレベルをVmax/Vp倍に増大させて液晶パネルを駆動させるように構成することが好適である。
【0027】
液晶パネルから投射レンズを経てスクリーンに投影される画像の明るさは、この光シャッタでの光の通過率と、液晶パネルを駆動する映像信号のレベルの増大率との積によって決定される。したがって、このように(1−Vp/Vmax)の値に応じた量の光を光シャッタで遮断させる(すなわちVp/Vmaxの値に応じた量の光を光シャッタで通過させる)とともに、液晶パネルを駆動する映像信号のレベルをVmax/Vp倍に増大させることにより、スクリーンに投影される画像の明るさが、この光シャッタで光を遮断しないとともにもとの映像信号のレベルのままで液晶パネルを駆動する場合の明るさからずれることが抑制される。(光シャッタでちょうど(1−Vp/Vmax)の量の光を遮断させた場合には、光シャッタの通過率(Vp/Vmax)×レベルの増大率(Vmax/Vp)=1となるので、スクリーンに投影される画像の明るさを、この光シャッタで光を全く遮断しないとともにもとの映像信号のレベルのままで液晶パネルを駆動する場合と同じにすることができる。)
【0028】
また、この光シャッタを、例えばツイストネマティック液晶を用いた液晶パネルで光を遮断するように構成するか、あるいは別の例として高分子分散液晶を用いた液晶パネルで光を遮断するように構成することが好適である。
【0029】
こうした液晶パネルで光シャッタで光を遮断することにより、機械的に動作する部品で光を遮断するよりも、光シャッタの高速動作が可能になる。したがって、映像信号のレベルの変化にすばやく応答して、光を遮断するか否か、どの程度の量の光を遮断するかを切り換えることができるようになる。
【0030】
また、こうした液晶パネルで光シャッタを構成する場合には、一例として、複数の同心の固定パターン電極を有する液晶パネルを用いることが好適である。それにより、液晶パネルで光シャッタを構成する場合の光シャッタの構造や制御が簡単になる。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図を用いて説明する。
図1は、本発明に係る液晶プロジェクタ装置の構成例を示す。この液晶プロジェクタ装置の光学系は、光源1と、照明光学系2と、空間光変調素子としての透過型の液晶パネル3と、投射光学系(図にはそのうちの投射レンズ4のみを示している)とに大別される。
【0050】
光源1は、放電ランプ5と、放電ランプ5の光(非偏光)を一定方向に指向させる反射鏡6とで構成されている。
【0051】
照明光学系2には、最も光源1寄りの位置に、光源1からの出射光のうちP偏光を通過させS偏光を反射するPBS(偏光ビームスプリッタ)7と、PBS7で反射されたS偏光をPBS7からのP偏光の出射方向と同じ方向に反射する反射鏡8と、反射鏡8で反射されたS偏光が入射する1/2波長板9とが設けられている。
【0052】
光源1からの出射光のうちのP偏光は、PBS7をそのまま通過する。他方、光源1からの出射光のうちのS偏光は、PBS7で反射され、反射鏡8でPBS7からのP偏光の出射方向と同じ方向に反射された後、1/2波長板9でP偏光にされる。これにより、光源1から出射した非偏光は、P偏光に変換されて、PBS7及び1/2波長板9から同じ方向に出射する。
【0053】
PBS7に対する反射鏡8及び1/2波長板9の配置は、図2に示すように、PBS7から出射したP偏光と1/2波長板9から出射したP偏光とを合わせた光束の断面形状が、液晶パネル3の等コントラスト線(図15に示したような楕円形や長方形に近似した形状)の縦横比と略等しい縦横比(約1:2とする)の楕円形になるように決定されている。
【0054】
図1に示すように、照明光学系2のうちPBS7,反射鏡8及び1/2波長板9よりも液晶パネル3寄りの位置には、マイクロレンズアレイ10,マイクロレンズアレイ11,光シャッタ12,集光レンズ13が順に設けられている。PBS7から出射したP偏光と1/2波長板9から出射したP偏光とは、マイクロレンズアレイ10に入射する。
【0055】
マイクロレンズアレイ10,11は、それぞれ小さな(例えば直径1〜5mm程度の)レンズ10a,11aを複数個アレイ状に配列したものである(図では便宜上個々のレンズ10a,11aを実際よりも大きく描いている)。
【0056】
図2に示すように、全てのレンズ10a,11aを合わせた形状は、それぞれ縦横比約1:2(液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい縦横比)の長方形になっている。マイクロレンズアレイ10,11は、この長方形の長辺の方向を、PBS7から出射したP偏光と1/2波長板9から出射したP偏光とを合わせた光束の断面である略楕円形の長辺の方向と一致させてそれぞれ配置されている。
【0057】
マイクロレンズアレイ10のレンズ10aの形状は、レンズ10aからの光が液晶パネル3のパネル面上に集光されるようにするために、液晶パネル3のパネル面と相似形の長方形になっている。
【0058】
マイクロレンズアレイ11は、マイクロレンズアレイ10のレンズ10aの略焦点位置に配置されている。マイクロレンズアレイ11のレンズ11aの形状は、レンズ10aと一対一に対応して、対応するレンズ10aからの光をできるだけ多く入射できる形状になっている(図2では長方形になっているが、例えば円形であってもよい)。
【0059】
ここで、この照明光学系2のように2つのマイクロレンズアレイと集光レンズとを順に配置した光学系では、2番目のマイクロレンズアレイの位置は光学系の瞳位置の近傍になる(2番目のマイクロレンズアレイよりも僅かに集光レンズ寄りの位置が瞳位置になる)。したがって、この液晶プロジェクタ装置では、マイクロレンズアレイ11は照明光学系2の瞳位置の近傍に位置している。
【0060】
そして、光学系の瞳位置を通過する光束の断面形状と、結像位置でのその光の角度分布とには、図3に示すように、光学系の瞳位置において任意の断面形状(例えば矩形や円形)で光束を通過させると、結像位置でのその光の角度分布がその断面形状と相似形になるという関係がある。
【0061】
光源1からの出射光の断面形状をPBS7,反射鏡8及び1/2波長板9により縦横比約1:2(液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい縦横比)の略楕円形にし、且つ、マイクロレンズアレイ10,11の全てのレンズ10a,11aを合わせた形状をそれぞれ縦横比約1:2の長方形にしたのは、照明光学系2の瞳位置の近傍に位置するマイクロレンズアレイ11から液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい縦横比の略楕円形の断面形状の光束を出射させることにより、この図3の関係を利用して、液晶パネル3に入射(結像)する光の角度分布を、液晶パネル3の等コントラスト線に近似した形状にするためである。
【0062】
図1に示すように、マイクロレンズアレイ11の各レンズ11aから出射した光は、光シャッタ12に入射する。光シャッタ12は、照明光学系2の瞳位置(マイクロレンズアレイ11よりも僅かに集光レンズ13寄りの位置)に配置されている。図4は、光シャッタ12の構成例を示す。同図Aに示すように、光シャッタ12は、TN液晶を用いた透過型の液晶パネル(以下「シャッタ用液晶パネル」と呼ぶ)21と、シャッタ用液晶パネル21に駆動電圧を印加する液晶駆動回路22とで構成されている。
【0063】
シャッタ用液晶パネル21は、透明な固定パターン電極群23と透明なコモン電極24とで液晶層25を挟んだものである。シャッタ用液晶パネル21の両側の表面には、P偏光のみを通過させる偏光板(偏光子,検光子)(図示略)が設けられている。
【0064】
固定パターン電極群23は、図4Bに示すように、固定パターン電極23aを中心として、リング状の固定パターン電極23b,23c,23d,23eを互いに接するようにして同心に配列したものである。各固定パターン電極23a〜23eの形状は、液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい形状(縦横比が概ね1:2程度の楕円形や長方形に近似した形状)になっている。この形状の長辺の方向は、マイクロレンズアレイ10,11の長方形の長辺の方向と一致している。
【0065】
シャッタ用液晶パネル21は、マイクロレンズアレイ11からの出射光が、この固定パターン電極23a〜23eの領域に入射するように配置されている。全ての固定パターン電極23a〜23eを合わせた面積は、この入射光の光束の断面積と略等しくなっている。また、各固定パターン電極23a〜23eの面積は互いに略等しくなっている。パネル面上の固定パターン電極23a〜23eの周辺の領域には、光を遮断する材料が用いられている。
【0066】
液晶駆動回路22には、この液晶プロジェクタ装置に外部から供給される映像信号Vinに基づき、映像信号処理回路14(図1)から制御信号が与えられる。図5は、この映像信号処理回路14の構成例を示す。映像信号処理回路14は、ピークレベル検出回路31,ゲインレベル算出回路32及び映像信号振幅変換回路33で構成されている。ピークレベル検出回路31では、1フレーム分の時間(例えばNTSC方式の映像信号Vinでは1/30秒間)に入力される映像信号Vin毎に、そのピークレベルVpが検出される。このピークレベルVpは、スクリーンに投影される各フレーム毎の画像の明るさの最大レベルに対応するものである。
【0067】
ゲインレベル算出回路32では、この1フレーム分の時間毎に、ピークレベル検出回路31で検出されたピークレベルVpと、基準レベルVmaxとが比較される。この基準レベルVmaxは、この液晶プロジェクタ装置に外部から供給される映像信号の予想される最大レベルよりも低く(例えばこの最大レベルを100とすると80程度に)設定されている。そしてゲインレベル算出回路32では、Vp≧Vmaxのとき、ゲインレベルGs=1に設定され、他方、Vp<Vmaxのとき、ゲインレベルGs=Vp/Vmax(すなわち0≦Gs<1)に設定される。したがって、映像信号Vinのうちの高輝度部分(高輝度のフレームの部分)ではゲインレベルGsが1になり、他方、映像信号Vinのうちの低輝度部分(低輝度のフレームの部分)ではゲインレベルGsがVp/Vmaxになる。
【0068】
映像信号振幅変換回路33では、映像信号Vinの全体のレベルを、ゲインレベル算出回路32で設定されたゲインレベルGsの逆数である1/Gs倍に変換した映像信号Vcが作成される。したがって、映像信号Vinのうちの高輝度部分では、映像信号Vcは映像信号Vinそのままのレベルとなり、他方、映像信号Vinのうちの低輝度部分では、映像信号Vcは映像信号Vinの全体のレベルをVmax/Vp倍に増大させたものとなる。この映像信号Vcは、液晶パネル3を駆動する液晶駆動回路15(図1)に送られる。
【0069】
図4の液晶駆動回路22には、この映像信号処理回路14のゲインレベル算出回路32で設定されたゲインレベルGsを示す信号が、制御信号として与えられる。液晶駆動回路22では、このゲインレベルGsの値に応じて、次のような場合分けをして、シャッタ用液晶パネル21の固定パターン電極23a〜23e及びコモン電極24に駆動電圧を印加する。
【0070】
(a)Gs=1のとき、全ての固定パターン電極23a〜23eの部分で光を透過させるような(すなわち光シャッタ12での光の通過率が100%になるような)駆動電圧を印加する。
(b)0.75≦Gs<1のとき、固定パターン電極23a〜23dの部分では光を透過させ、固定パターン電極23eの部分では光を透過させないような(すなわち光シャッタ12での光の通過率が80%になるような)駆動電圧を印加する。
(c)0.5≦Gs<0.75のとき、固定パターン電極23a〜23cの部分では光を透過させ、固定パターン電極23d及び23eの部分では光を透過させないような(すなわち光シャッタ12での光の通過率が60%になるような)駆動電圧を印加する。
(d)0.25≦Gs<0.5のとき、固定パターン電極23a及び23bの部分では光を透過させ、固定パターン電極23c〜23eの部分では光を透過させないような(すなわち光シャッタ12での光の通過率が40%になるような)駆動電圧を印加する。
(e)0<Gs<0.25のとき、固定パターン電極23aの部分では光を透過させ、固定パターン電極23b〜23eの部分では光を透過させないような(すなわち光シャッタ12での光の通過率が20%になるような)駆動電圧を印加する。
(f)Gs=0のとき、全ての固定パターン電極23a〜23eの部分で光を透過させないような(すなわち光シャッタ12での光の通過率が0%になるような)駆動電圧を印加する。
【0071】
したがって、光シャッタ12では、映像信号Vinのうちの高輝度部分では、入射光の通過率が100%になり(上記(a))、他方、映像信号Vinのうちの低い輝度部分では、輝度の低さに応じて、図6に示すように入射光が周辺部分から順に遮断されることにより、入射光の通過率が80%,60%,40%,20%,0%と減少する(上記(b)〜(f))。
【0072】
そして、高輝度部分では、最も外側の固定パターン電極23eの輪郭形状を断面形状とする光束が光シャッタ12を通過する。また、低輝度部分では、輝度の低さに応じて、固定パターン電極23d,23c,23bまたは23aの輪郭形状を断面形状とする光束(すなわち、液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい形状を維持しつつ、輝度の低さに応じて面積が狭くなる光束)が光シャッタ12を通過する。
【0073】
このように、光シャッタ12を照明光学系2の瞳位置に配置するとともに、光シャッタ12を通過する光束の断面形状を液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい形状にしたのは、やはり、図3に示した瞳位置での光束の断面形状と結像位置での光の角度分布との関係を利用して、液晶パネル3に入射(結像)する光の角度分布を、液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい形状にして、その角度分布を越える入射角では液晶パネル3に光を入射させないようにするためである。
【0074】
また、映像信号Vinの輝度の低さに応じて、光シャッタ12を通過する光束を、液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい形状を維持しつつ面積が狭くなるようにしたのは、輝度の低さに応じて、コントラストを低下させる度合いの大きい入射角の光の順に(例えば図15ではCR=5,10,20,…の等コントラスト線に対応する入射角の光の順に)液晶パネル3に入射させないようにするためである。
【0075】
図1に示すように、光シャッタ12を通過した光は、集光レンズ13で空間的に重畳されて、液晶パネル3に入射する。液晶パネル3は、TN液晶を用いたアクティブマトリクス駆動方式のものであり、図15に示したようなコントラスト視野角特性を有している(但し、図15では等コントラスト線(縦横比が概ね1:2程度の楕円形や長方形に近似した形状)の長辺の方向が液晶パネルの底辺の方向と異なっているが、ここではこの2つの方向が一致しているものとする)。
【0076】
液晶パネル3には、映像信号処理回路14(図5)で作成された映像信号Vcのレベルに応じた駆動電圧が、液晶駆動回路15から印加される。したがって、映像信号Vinのうちの高輝度部分では、映像信号Vinそのままのレベルに応じた駆動電圧が液晶パネル3に印加され、他方、映像信号Vinのうちの低輝度部分では、映像信号Vinの全体のレベルをVmax/Vp倍に増大させたレベルに応じた駆動電圧が液晶パネル3に印加される。
【0077】
液晶パネル3では、液晶パネル3への入射光のうちのP偏光のみが、表面の偏光板(偏光子)を経て液晶層を通過する。この直線偏光は、液晶駆動回路15から印加される駆動電圧によって変調され(振動方向が最大90゜回転し)、液晶パネル3の反対側の表面の偏光板(検光子)で検光されることにより、図14のような印加電圧−透過率特性で液晶パネル3を透過する。
【0078】
図1に示すように、液晶パネル3を透過した光は、投射レンズ4に入射してスクリーン(図示略)に投射される。
【0079】
次に、この液晶プロジェクタ装置の動作を説明する。
光源1から光が出射すると、その出射光が、PBS7,反射鏡8及び1/2波長板9により、P偏光に変換され、且つ、縦横比約1:2(液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい縦横比)の略楕円形の断面形状の光束にされて、マイクロレンズアレイ10に入射する。
【0080】
このマイクロレンズアレイ10への入射光は、マイクロレンズアレイ10のレンズ10a(図2)で集光されて、マイクロレンズアレイ11の対応するレンズ11a(図2)に入射する。マイクロレンズアレイ10,11の全てのレンズ10a,11aを合わせた形状がそれぞれ縦横比約1:2の長方形になっているので、マイクロレンズアレイ11から出射する光束の断面形状も縦横比約1:2の略楕円形になる。
【0081】
マイクロレンズアレイ11からの出射光は、光シャッタ12に入射する。
ここで、この液晶プロジェクタ装置に外部から供給される映像信号Vinのうちの高輝度部分では、映像信号処理回路14(図5)によりゲインレベルGs=1に設定されるので、光シャッタ12では光が全く遮断されない。したがって、光シャッタ12を通過する光束の断面形状は、シャッタ用液晶パネル21(図4)の最も外側の固定パターン電極23eの輪郭形状になる。
【0082】
その結果、液晶パネル3には、図7Aに示すように固定パターン電極23eの輪郭形状と相似形の角度分布(すなわち液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい形状の角度分布)で光が入射する。
【0083】
そして、この高輝度部分では、ゲインレベルGs=1なので、映像信号処理回路14で、映像信号Vinそのままのレベルの映像信号Vcが作成される。したがって、液晶パネル3には、映像信号Vinそのままのレベルに応じた駆動電圧(図14のような印加電圧−透過率特性において高い透過率に対応した駆動電圧)が、液晶駆動回路15から印加される。
【0084】
他方、この映像信号Vinのうちの低輝度部分では、映像信号処理回路14によりゲインレベルGs=Vp/Vmaxに設定されるので、光シャッタ12を通過する光束の断面形状は、輝度の低さに応じて、シャッタ用液晶パネル21(図4)の固定パターン電極23d,23c,23bまたは23aの輪郭形状(液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい形状を維持しつつ、面積を狭くした形状)になる。
【0085】
その結果、液晶パネル3には、図7Bに示すように固定パターン電極23d,23c,23bまたは23aの輪郭形状と相似形の角度分布(すなわち、液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい形状の角度分布であるとともに、コントラストを低下させる度合いの大きい入射角の光の順に液晶パネル3に入射しなくなるような角度分布)で光が入射する。その結果、輝度の低さに応じて、コントラストを低下させる度合いの大きい入射角の光の順に、液晶パネル3に入射しなくなる(すなわちスクリーンに投射されなくなる)。
【0086】
そして、この低輝度部分では、ゲインレベルGs=Vp/Vmaxなので、映像信号処理回路14で、映像信号Vinの全体のレベルをVmax/Vp倍に増大させた映像信号Vcが作成される。したがって、液晶パネル3には、このVmax/Vp倍に増大させたレベルに応じた駆動電圧(やはり図14のような印加電圧−透過率特性において高い透過率に対応した駆動電圧)が、液晶駆動回路15から印加される。その結果、やはり液晶パネル3の透過率が高くなる。
【0087】
このように、この液晶プロジェクタ装置では、映像信号Vinのうちの低輝度部分で、コントラストを低下させる度合いの大きい光の順に光シャッタ12で遮断されることによりスクリーンに投射されなくなるとともに、液晶パネル3の透過率が高くなる。
【0088】
これにより、低輝度部分でも、出力レベルの可変な光源を設ける場合のような光源の構成の複雑化を招くことなく、液晶パネル3の印加電圧−透過率特性特性のうちの印加電圧の変化に対する透過率の変化が緩やかである範囲を利用して、輝度を細かく調整することができるようになっている(すなわち低輝度部分の階調表現が改善されている)。
【0089】
そして、映像信号Vinのうちの低輝度部分では、マイクロレンズアレイ11からの出射光が、液晶パネル3の視野角特性に応じて、コントラストを低下させる度合いの大きい光の順に、照明光学系2の瞳位置に位置する光シャッタ12で遮断される。
【0090】
これにより、低輝度部分では、コントラストを低下させる度合いの大きい光の順に液晶パネル3に入射されなくなる(すなわちスクリーンに投射されなくなる)ので、黒色の浮きの発生によるコントラストの低下が抑制されている。
【0091】
また、照明光学系2の瞳位置に光シャッタ12を配置しているので、図4に示したように液晶パネル3の等コントラスト線に略等しい断面形状の光を通過させるように光シャッタ12を構成することにより、コントラストを低下させる度合いの大きい光の順に光シャッタ12で遮断することが容易になっている。
【0092】
また、液晶パネル3から投射レンズ4を経てスクリーンに投影される画像の明るさは、光シャッタ12での光の通過率と映像信号Vinに対する映像信号Vcのレベルの増大率との積によって決定されるが、低輝度部分では、Vp/Vmaxの値に応じた量の光が光シャッタ12で通過するとともに、映像信号Vcのレベルが映像信号VinのレベルのVmax/Vp倍になるので、スクリーンに投影される画像の明るさが、光シャッタ12で光を全く遮断しないとともに映像信号Vcのレベルを映像信号Vinと同じにした場合の明るさからずれることが抑制されている。
【0093】
すなわち、ゲインレベルGsの値がちょうど0.8,0.6,0.4,0.2になる場合には、前述の(b)〜(e)のようにそれぞれ光シャッタの通過率が80%,60%,40%,20%になるとともに、映像信号Vcのレベルが映像信号Vinのレベルの映像信号Vinのレベルのそれぞれ1/0.8,1/0.6,1/0.4,1/0.2倍になることにより、この通過率×レベルの増大率=1となるので、スクリーンに投影される画像の明るさが、光シャッタ12で光を全く遮断しないとともに映像信号Vcのレベルを映像信号Vinと同じにした場合と同じになる。また、ゲインレベルGsがそれ以外の値になる場合でも、この通過率×レベルの増大率が1から大きくずれることはないので、スクリーンに投影される画像の明るさが、光シャッタ12で光を全く遮断しないとともに映像信号Vcのレベルを映像信号Vinと同じにした場合の明るさからずれることが抑制されている。
【0094】
また、図4に示したように液晶パネルで光を遮断するように光シャッタ12を構成しているので、機械的に動作する部品で光を遮断する場合よりも、光シャッタ12の高速動作が可能である。したがって、映像信号Vinのレベルの変化にすばやく応答して、光を遮断するか否か、どの程度の量の光を遮断するかを切り換えることができるようになっている。
【0095】
また、このシャッタ用液晶パネルとして、複数の同心の固定パターン電極を有する液晶パネルを用いているので、光シャッタ12の構造や制御が簡単になっている。
【0096】
しかも、この液晶プロジェクタ装置では、PBS7,反射鏡8及び1/2波長板9という3つの光学素子だけの組み合わせにより、光源1からの出射光がP偏光に変換される。したがって、例えば既存の偏光変換素子のような構成が複雑であるとともに高価な光学素子を用いて光源1からの出射光をP偏光に変換する場合と比較して、光学系の複雑化やコスト高を招くことなく、光源1からの出射光の利用効率が高まって、より明るい画像がスクリーンに表示される。
【0097】
また、この液晶プロジェクタ装置では、PBS7から出射したP偏光と1/2波長板9から出射したP偏光とを合わせた光束の断面形状を縦横比1:2(液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい縦横比)の略楕円形にし、且つ、マイクロレンズアレイ10,11の全てのレンズ10a,11aを合わせた形状を縦横比1:2の長方形にすることにより、照明光学系2の瞳位置の近傍に位置するマイクロレンズアレイ11から、縦横比約1:2の略楕円形の断面形状の光束が出射する。(したがって、仮に光シャッタ12が存在しなかったとした場合にも、液晶パネル3への入射光の角度分布は、図7Cに示すように、液晶パネル3の等コントラスト線に近似した形状になる。)
【0098】
このように、マイクロレンズアレイ11からの出射光の断面形状が液晶パネル3の等コントラスト線に近似しているとともに、光シャッタ12を通過する光の断面形状もこの等コントラスト線と略等しくなっているので、光シャッタ12の全ての固定パターン電極23a〜23eの部分で光を透過させる場合(前述の(a)の場合)には、マイクロレンズアレイ11からの出射光のほとんど全てが光シャッタ12を通過する。したがって、この点からも、光の利用効率が高まって、明るい画像がスクリーンに表示されるようになっている。
【0099】
なお、以上の例では、液晶パネル3の等コントラスト線の長辺の方向が、液晶パネル3の底辺の方向と一致しているものとして説明を行った。これに対し、この2つの方向が異なっている場合には、マイクロレンズアレイ10,11の形状を変更するとともに、液晶パネル3の配置を変更する必要がある。
【0100】
図8は、この場合のマイクロレンズアレイ10,11の形状を示す。このマイクロレンズアレイ10,11では、レンズ10a,11aがマイクロレンズアレイ10,11の底辺10b,11bに対してそれぞれ斜め方向に配列されており、全てのレンズ10a,11aを合わせた形状が、それぞれ縦横比約1:2(液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい縦横比)の略長方形になっている。底辺10b,11bの方向に対するレンズ10a,11aの配列方向の角度は、液晶パネル3の底辺の方向に対する液晶パネル3の等コントラスト線の長辺の方向の角度と一致した角度になっている。(図でも便宜上個々のレンズ10a,11aを大きく描いているが、個々のレンズ10a,11aは実際はこれよりもかなり小さいので、全てのレンズ10a,11aを合わせた形状を略長方形にすることは容易である。また、この場合にも、レンズ11aの形状はやはり円形であってもよい。)
【0101】
図9は、この場合の液晶パネル3の配置例を示している。液晶パネル3は、等コントラスト線の長辺の方向を、光シャッタ12を通過する光束の断面形状の長辺の方向と一致させるように、パネル面に平行な面上で底辺3aを傾けて配置されている。
【0102】
マイクロレンズアレイ10,11を図8のような形状にするとともに液晶パネル3を図9のように配置することにより、液晶パネル3の等コントラスト線の長辺の方向が液晶パネル3の底辺の方向と異なっている場合にも、液晶パネル3への入射光の角度分布が液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい形状になるとともに、マイクロレンズアレイ10のレンズ10aからの光が液晶パネル3に集光されるようになる。
【0103】
また、以上の例では、光源1から出射された非偏光を、PBS7,反射鏡8及び1/2波長板9によりP偏光に変換している。しかし、別の例として、PBS7,反射鏡8及び1/2波長板9を設けないようにしてもよく、あるいはまた、PBS7,反射鏡8及び1/2波長板9の代わりに既存の偏光変換素子を用いて光源1からの出射光をP偏光に変換してもよい。その場合にもやはり、前述のような液晶駆動回路15の制御に基づく光シャッタ12及び液晶パネル3の動作により、低輝度部分の階調表現が改善されるとともに、黒色の浮きの発生によるコントラストの低下が抑制される。
【0104】
また、以上の例では、照明光学系2の瞳位置の近傍に位置するマイクロレンズアレイ11から、液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい縦横比の略楕円形の断面形状の光束が出射するようにしている。しかし、別の例として、照明光学系の瞳位置の近傍に位置するマイクロレンズアレイから、光源1から出射したままの断面形状の光束を出射させるようにしてもよい。その場合にもやはり、前述のような液晶駆動回路15の制御に基づく光シャッタ12及び液晶パネル3の動作により、低輝度部分の階調表現が改善されるとともに、黒色の浮きの発生によるコントラストの低下が抑制される。
【0105】
図10は、PBS7,反射鏡8及び1/2波長板9を設けないとともに、照明光学系の瞳位置の近傍に位置するマイクロレンズアレイから、光源1から出射したままの断面形状の光束を出射させるようにした場合の液晶プロジェクタ装置の構成例を示したものであり、図1と共通する部分には同一の符号を付している。
【0106】
この液晶プロジェクタ装置の照明光学系16にはマイクロレンズアレイ17,マイクロレンズアレイ18,光シャッタ12,集光レンズ13が順に設けられており、光源1からの出射光が直接マイクロレンズアレイ17に入射する。マイクロレンズアレイ17,マイクロレンズアレイ18は、全てのレンズを合わせた形状がマイクロレンズアレイ10,11におけるような縦横比約1:2の長方形(図2)になっていない点を除いては、マイクロレンズアレイ10,11と同様の構成及び配置になっている。
【0107】
この液晶プロジェクタ装置では、光源1から出射したままの断面形状の非偏光がマイクロレンズアレイ18から光シャッタ12に入射するが、やはり、液晶駆動回路15の制御に基づく光シャッタ12及び液晶パネル3の動作により、低輝度部分の階調表現が改善されるとともに、黒色の浮きの発生によるコントラストの低下が抑制される。
【0108】
また、以上の例では、映像信号処理回路14により、液晶プロジェクタ装置に外部から供給される映像信号Vinのピークレベルを検出し、このピークレベルが基準レベルよりも小さい場合に、光シャッタ12で光を遮断させるとともに、映像信号のレベルVinを増大させて液晶パネル3を駆動させている。しかし、別の例として、図11に示すように、液晶プロジェクタ装置の輝度調整用釦41で輝度を下げる操作が行われたことに基づき、その操作量に応じてゲインレベルGs(0≦Gs≦1)を設定するゲインレベル算出回路42を設け、このゲインレベルGsの値に応じて前述の(a)〜(f)のように光シャッタ12で光を遮断するようにしてもよい。
【0109】
それにより、輝度を下げるように輝度調整用釦41を操作した場合に、従来のように液晶パネル3の透過率が低くなるように印加電圧(液晶駆動回路15から液晶パネル3に印加される駆動電圧)が変化する代わりに、その操作量に応じて、コントラストを低下させる度合いの大きい光の順にスクリーンに投射されなくなる。したがって、光源1の構成の複雑化を招くことなく、図14の印加電圧−透過率特性特性のうちの印加電圧の変化に対する透過率の変化が緩やかである範囲を利用して、輝度を細かく調整することができるようになり(すなわち階調表現が改善され)、且つ、黒色の浮きの発生によるコントラストの低下が抑制される。
【0110】
また、以上の例では、シャッタ用液晶パネル21の固定パターン電極の数を5つにしているが、この固定パターン電極の数を例えば3つや4つにしてもよく、あるいは6つ以上にしてもよい。この固定パターン電極の数を6つ以上にした場合には、スクリーンに投影される画像の明るさが、光シャッタ12で光を全く遮断しないとともに映像信号Vcのレベルを映像信号Vinと同じにした場合の明るさからずれることが、一層よく抑制されるようになる。
【0111】
また、以上の例では、TN液晶を用いた液晶パネルで光を遮断するように光シャッタ12を構成しているが、別の例として、高分子分散液晶(PDLC)を用いた液晶パネルで光を遮断するように光シャッタ12を構成してもよい。
【0112】
高分子分散液晶は、駆動電圧の非印加時には白濁になっており、駆動電圧を印加すると透明に変化するものである。駆動電圧の非印加時には、図12に示すように、高分子分散液晶43への入射光が、高分子分散液晶43から拡散されて出射する。したがって、高分子分散液晶43からの出射光のうち図1の集光レンズ13に入射する光の割合が少なくなるので、液晶パネル3への入射光量が減少する(すなわち光シャッタ12での光の通過率が下がる)。他方、駆動電圧の印加時には、高分子分散液晶43からの出射光が拡散されることがないので、液晶パネル3への入射光量は減少しない。
【0113】
この高分子分散液晶を用いた液晶パネルは、TN液晶を用いた液晶パネルと異なり、偏光子や検光子が不要である。したがって、高分子分散液晶を用いた液晶パネルで光シャッタ12を構成すれば、偏光子や検光子で光の吸収されることがないので、より明るい画像がスクリーンに表示されるようになる。
【0114】
あるいはまた、液晶パネル以外で光を遮断するように光シャッタ12を構成してもよい。特に、図11の例のように輝度調整用釦41の操作に応じて光シャッタ12で光を遮断する場合には、光シャッタ12にあまり高速動作が要求されないので、機械的に動作する部品で光を遮断するように光シャッタ12を構成してもよい。
【0115】
また、以上の例では、照明光学系2の瞳位置に光シャッタ12を配置しているが、照明光学系2の瞳位置の代わりに、投射光学系の瞳位置のほうに光シャッタ12を配置してもよい。そうした場合にも、液晶パネル3に入射した光のうちの、光シャッタ12を通過する光の断面形状と略相似形の角度分布を越える入射角の光は、液晶パネル3から出射しても光シャッタ12を通過しなくなる(したがってスクリーンに投射されなくなる)ので、照明光学系2の瞳位置に光シャッタ12を配置した場合と同様に、黒色の浮きの発生によるコントラストの低下が抑制される。ただし、照明光学系2の瞳位置に光シャッタ12を配置するほうが、液晶パネル3への入射光が減少するので、液晶パネル3の光による加熱を防止することができる。
【0116】
あるいはまた、照明光学系2や投射光学系のうちの瞳位置以外の位置に、液晶パネル3のコントラスト視野角特性に応じて、コントラストを低下させる度合いの大きい光の順に遮断する光シャッタを設けてもよい。
【0117】
また、以上の例では、液晶パネル3のコントラスト視野角特性に応じて、コントラストを低下させる度合いの大きい光の順に遮断する光シャッタを設けているが、液晶パネルへの入射角の大きい光の順に遮断する光シャッタを設けてもよい。例えば光シャッタ12のように複数の固定パターン電極を同心に配列した液晶パネルで光を遮断する光シャッタにおいて入射角の大きい光の順に遮断するためには、固定パターン電極の形状を円形にすればよい。そうした場合にも、この光シャッタで光を遮断させると、図15のようなコントラスト視野角特性から、コントラストを低下させる度合いの大きい光のほうが、コントラストを低下させる度合いの小さい光よりも多く遮断されるようになる。したがって、コントラストを低下させる度合いの大きい光のスクリーンへの投射量が、コントラストを低下させる度合いの小さい光のスクリーンへの投射量よりも多く減少するので、やはり黒色の浮きの発生によるコントラストの低下が抑制される。
【0118】
また、以上の例では、1フレーム分の時間毎に映像信号処理回路14で映像信号VinのピークレベルVpを検出して基準レベルVpと比較しているが、1フレーム分以外の所定時間毎に映像信号処理回路14でこの検出及び比較を行うようにしてもよい。
【0119】
また、以上の例では、単板透過型液晶プロジェクタ装置に本発明を適用しているが、3板透過型液晶プロジェクタ装置や、単板反射型液晶プロジェクタ装置や、3板反射型液晶プロジェクタ装置にも本発明を適用してよい。
【0120】
また、以上の例では、光源1からの出射光の断面形状をPBS7,反射鏡8及び1/2波長板9により縦横比約1:2(液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい縦横比)の略楕円形にし、且つ、マイクロレンズアレイ10,11の全てのレンズ10a,11aを合わせた形状をそれぞれ縦横比約1:2の長方形にすることにより、マイクロレンズアレイ11から、液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい縦横比の略楕円形の断面形状の光束を出射させている。しかし、これに限らず、光源1からの出射光の断面形状をそれほど厳密にPBS7,反射鏡8及び1/2波長板9により液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい縦横比の略楕円形にしなくてもよく、レンズ10a,11aを合わせた形状もそれほど厳密に液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい縦横比の長方形にしなくてもよい。
【0121】
その場合にも、PBS7及び1/2波長板9の両方から光が出射するので、マイクロレンズアレイ10には、一方向(PBS7と1/2波長板9とが並んだ方向)に広がった断面形状の光束が入射する。したがって、マイクロレンズアレイ10からマイクロレンズアレイ11にもこの一方向に広がった断面形状の光束が入射するので、マイクロレンズアレイ11からもこの一方向に広がった断面形状の光束が出射する。その結果、液晶パネル3に入射する光の角度分布も、一方向に広がった形状(すなわち、光源1からの出射光そのままの断面形状の光束がマイクロレンズアレイ11から出射する場合よりも、図14に示したような液晶パネル3の等コントラスト線に近い形状)になる。
【0122】
これにより、図14に示したような液晶パネルのコントラスト視野角特性から、やはりコントラストを低下させる度合いの大きい光の液晶パネルへの入射量が減少するので、黒色の浮きの発生によるコントラストの低下が抑制される。
【0123】
また、以上の例では、光源1からの出射光をPBS7を用いてP偏光とS偏光とに分離しているが、P偏光を通過させるとともにS偏光を反射するPBS以外の偏光子(例えば偏光板)を用いて光源1からの出射光をP偏光とS偏光とに分離してもよい。
【0124】
また、以上の例では、PBS7,反射鏡8で反射されたS偏光を1/2波長板9に入射させているが、このS偏光を1/2波長板以外の移相子(すなわち直線偏光の振動方向を90度以外の角度だけ回転させるもの)に入射させてもよい。その場合にも、このS偏光がこの移相子で振動方向を回転される(すなわちP偏光成分を含むようになる)ので、光源1から出射した非偏光が、P偏光成分を多く含む光に変換される。したがって、やはり光源1からの出射光の利用効率が高まって、より明るい画像がスクリーンに表示される。
【0125】
また、本発明は、以上の例に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、その他様々の構成をとりうることはもちろんである。
【0126】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る投射型表示装置によれば、外部から供給される映像信号のうちの低輝度部分でも、出力レベルの可変な光源を設けることによる光源の構成の複雑化を招くことなく、輝度を細かく調整することができる(すなわち階調表現を改善できる)という効果が得られる。
【0127】
そして、低輝度部分では、液晶パネルへの入射角の大きい光の順に光シャッタで遮断されてスクリーンに投射されなくなるので、黒色の浮きの発生によるコントラストの低下を抑制できるという効果が得られる。
【0128】
なお、光シャッタを、液晶パネルのコントラスト視野角特性に応じて、コントラストを低下させる度合いの大きい光の順に遮断するように構成すれば、コントラストを低下させる度合いの大きい光の順に遮断されてスクリーンに投射されなくなるので、黒色の浮きの発生によるコントラストの低下を一層よく抑制できるという効果が得られる。
【0129】
また、光シャッタを、照明光学系の略瞳位置と投射光学系の略瞳位置とのいずれか一方に配置すれば、液晶パネルへの入射角の大きい光の順に遮断することや、コントラストを低下させる度合いの大きい光の順に遮断することが容易になるという効果も得られる。
【0130】
また、制御手段を、ピークレベルが基準レベルよりも小さい場合に、ピークレベル,基準レベルをそれぞれVp,Vmaxとして、(1−Vp/Vmax)の値に応じた量の光を光シャッタで遮断させるとともに、外部から供給される映像信号のレベルをVmax/Vp倍に増大させて液晶パネルを駆動させるように構成すれば、スクリーンに投影される画像の明るさが、光シャッタで光を遮断しないとともにもとの映像信号のレベルのままで液晶パネルを駆動する場合の明るさからずれることを抑制できるという効果も得られる。
【0131】
また、液晶パネルで光を遮断するように光シャッタを構成すれば、映像信号のレベルの変化にすばやく応答して、光を遮断するか否か、どの程度の量の光を遮断するかを切り換えることができるという効果も得られる。
【0132】
また、複数の同心の固定パターン電極を有する液晶パネルを用いれば、液晶パネルで光シャッタを構成する場合の光シャッタの構造や制御が簡単になるという効果も得られる。
【0133】
次に、本発明に係る投射型表示装置によれば、輝度を下げるように輝度調整用の操作手段が操作された際に、出力レベルの可変な光源を設けることによる光源の構成の複雑化を招くことなく、階調表現を改善できるという効果が得られる。
【0134】
そして、液晶パネルへの入射角の大きい光の順に遮断されてスクリーンに投射されなくなるので、黒色の浮きの発生によるコントラストの低下を抑制できるという効果が得られる。
【0135】
次に、本発明に係る投射型表示装置によれば、液晶パネルのコントラスト視野角特性に応じてコントラストを低下させる度合いの大きい光の順に遮断する光シャッタで光を遮断することにより、出力レベルの可変な光源を設けることによる光源の構成の複雑化を招くことなく、低輝度部分の階調表現を改善できるという効果が得られる。
【0136】
そして、液晶パネルのコントラスト視野角特性に応じて、コントラストを低下させる度合いの大きい光の順に遮断されてスクリーンに投射されなくなるので、黒色の浮きの発生によるコントラストの低下が非常によく抑制できるという効果が得られる。
【0137】
次に、本発明に係る投射型表示装置によれば、黒色の浮きの発生によるコントラストの低下を抑制できるとともに、光学系の複雑化やコスト高を招くことなく、光源からの出射光の利用効率を高めて、より明るい画像をスクリーンに表示できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶プロジェクタ装置の構成例を示す図である。
【図2】図1のPBSの透過光及び1/2波長板9の出射光と、図1のマイクロレンズアレイの形状及び配置とを示す図である。
【図3】光学系の瞳位置を通過する光束の断面形状と結像位置でのその光の角度分布との関係を示す図である。
【図4】図1の光シャッタの構成例を示す図である。
【図5】図1の映像信号処理回路の構成例を示す図である。
【図6】図1の光シャッタでの入射光の遮断の様子を示す図である。
【図7】図1の液晶パネルへの入射光の角度分布を示す図である。
【図8】図1のマイクロレンズアレイの変更例を示す図である。
【図9】図1の液晶パネルの配置の変更例を示す図である。
【図10】本発明の液晶プロジェクタ装置の別の構成例を示す図である。
【図11】本発明の液晶プロジェクタ装置の別の構成例を示す図である。
【図12】高分子分散液晶から電圧の非印加時に出射する光を示す図である。
【図13】従来の液晶プロジェクタ装置の光学系の構成例を示す例である。
【図14】液晶パネルの印加電圧−透過率特性特性を例示する図である。
【図15】液晶パネルのコントラスト視野角特性を例示する図である。
【図16】光出力レベルの可変な光源による減光の様子を示す図である。
【符号の説明】
1 光源、 2,16 照明光学系、 3 液晶パネル、 3a 液晶パネルの底辺、 4 投射レンズ、 5 放電ランプ、 6,8 反射鏡、 7 PBS(偏光ビームスプリッタ)、 9 1/2波長板、 10,11,17,18マイクロレンズアレイ、 10a,11a マイクロレンズアレイのレンズ、12 光シャッタ、 13 集光レンズ、 14 映像信号処理回路、 15,22 液晶駆動回路、 21 シャッタ用液晶パネル、 23 固定パターン電極群、 23a〜23e 固定パターン電極、 24 コモン電極、 25 液晶層、 31 ピークレベル検出回路、 32,42 ゲインレベル算出回路、 33 映像信号振幅変換回路、 41 輝度調整用釦、 43 高分子分散液晶
Claims (7)
- 入射光を変調して出射する液晶パネルと、光源からの出射光を前記液晶パネルに入射させる照明光学系と、前記液晶パネルからの出射光をスクリーンに導く投射光学系とを有する投射型表示装置において、
前記液晶パネルへの入射角の大きい光の順に遮断する光シャッタを、前記照明光学系と前記投射光学系とのいずれか一方に配置し、
所定期間毎に、外部から供給される映像信号のピークレベルを検出し、該ピークレベルが所定の基準レベルよりも小さい場合に、前記光シャッタで光を遮断させるとともに、該映像信号のレベルを増大させて前記液晶パネルを駆動させる制御手段を備えた
投射型表示装置。 - 請求項1に記載の投射型表示装置において、
前記光シャッタは、前記液晶パネルのコントラスト視野角特性に基づき、前記液晶パネルへの入射角が大きく、コントラストを低下させる度合いの大きい光の順に遮断する
投射型表示装置。 - 請求項1または2に記載の投射型表示装置において、
前記光シャッタは、前記照明光学系の略瞳位置と前記投射光学系の略瞳位置とのいずれか一方に配置されている
投射型表示装置。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の投射型表示装置において、
前記制御手段は、前記ピークレベルが前記基準レベルよりも小さい場合に、該ピークレベル,該基準レベルをそれぞれVp,Vmaxとして、(1−Vp/Vmax)の値に応じた量の光を前記光シャッタで遮断させるとともに、前記映像信号のレベルをVmax/Vp倍に増大させて前記液晶パネルを駆動させる
投射型表示装置。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載の投射型表示装置において、
前記光シャッタは、ネマティック液晶を用いた液晶パネルで光を遮断する
投射型表示装置。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載の投射型表示装置において、
前記光シャッタは、高分子分散液晶を用いた液晶パネルで光を遮断する
投射型表示装置。 - 請求項5または6に記載の投射型表示装置において、
前記液晶パネルは、複数の同心の固定パターン電極を有する
投射型表示装置。
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