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JP4323187B2 - Organic binder for mold, foundry sand composition obtained using the same, and mold - Google Patents

Organic binder for mold, foundry sand composition obtained using the same, and mold Download PDF

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JP4323187B2 JP2003051626A JP2003051626A JP4323187B2 JP 4323187 B2 JP4323187 B2 JP 4323187B2 JP 2003051626 A JP2003051626 A JP 2003051626A JP 2003051626 A JP2003051626 A JP 2003051626A JP 4323187 B2 JP4323187 B2 JP 4323187B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、砂型鋳造において使用されるフェノールウレタン系のガス硬化鋳型又は自硬性鋳型の造型に用いられる鋳型用有機粘結剤及びこれを用いて得られる鋳物砂組成物並びに鋳型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、砂型鋳造において用いられる代表的な有機系鋳型の一つとして、フェノール樹脂とポリイソシアネート化合物を粘結剤として用い、それらの重付加反応を利用して造型されるフェノールウレタン系鋳型がある。そして、このフェノールウレタン系鋳型としては、造型時に加熱を必要としない、コールドボックス法により製造される量産型のガス硬化鋳型や、常温自硬性法により製造される非量産型の自硬性鋳型が、広く知られている。具体的に、コールドボックス法によるガス硬化鋳型は、通常、粒状耐火性鋳物砂を、ミキサーを用いて、有機溶剤を溶媒とするフェノール樹脂溶液とポリイソシアネート化合物溶液とからなる有機粘結剤と混練することにより、該鋳物砂の表面を有機粘結剤で被覆してなる鋳物砂組成物を製造した後、これを、所定の成形型内に吹き込んで鋳型を成形し、これに、アミン系触媒ガスを通気せしめて硬化を行なうことにより、製造されている。また一方、常温自硬性法による自硬性鋳型は、粒状耐火性鋳物砂を、有機溶剤を溶媒とするフェノール樹脂溶液とポリイソシアネート化合物溶液とからなる有機粘結剤と混練する際に、硬化触媒も混合し、得られた混合物を、直ちに所期の形状に成形することにより、製造されている。
【0003】
ところで、近年、自動車産業の分野において、軽量化及び燃費の改善を図る観点から、エンジン鋳物を鉄製からアルミニウム合金等の軽合金製に転換することが余儀なくされている。しかしながら、砂中子をセットした鋳造金型内に溶融金属を注湯する砂型鋳造法にて、注湯温度の低いアルミニウムやマグネシウム合金等の軽合金からなる鋳物製品の製造を行なうと、鋳造後に鋳物内に残存する使用済みの砂中子が良好に崩壊され得ないところから、高温熱処理やチッピング処理を行なって、砂出し作業を実施しなければならない。このため、軽合金の鋳造に用いられる砂中子等の鋳型には、従来より、使用後(鋳造後)において、鋳放し鋳物からの排出性が良好なもの、換言すれば、崩壊性が良好なものが要求されてきているのである。
【0004】
そこで、特開平4−279240号公報(特許文献1)においては、ウレタン結合を与える成分の一つであるフェノール樹脂に代えて、ヒドロキシル成分として、(A)グリセリン又はトリメチロールプロパンへのエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドの付加によって生ずる、エーテル結合と末端ヒドロキシル基を有するエーテル型トリオールと(B)2,2′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンとを組み合わせて用いることにより、強度に優れ、且つ型ばらし後の崩壊性の良好な鋳型が得られることが、明らかにされ、また、特開昭56−4621号公報(特許文献2)には、フェノール樹脂として、所定の化学構造を有するものを採用することが、提案されているのであるが、何れの手法にあっても、未だ充分なものとは言い難く、崩壊性の更なる改善が望まれている。
【0005】
一方、特開平7−148546号公報(特許文献3)には、フェノールウレタン系の硬化システムではなく、エステル系のガス硬化システムにおいて、炭酸金属塩、炭酸水素金属塩又は過炭酸金属塩からなる群より選ばれた炭酸化合物を、崩壊剤として、アルカリ性レゾール型フェノール樹脂水溶液中に添加してなる粘結剤水溶液組成物を用いることにより、得られる鋳型の崩壊性が改善されることが、明らかにされている。しかしながら、常温硬化型である、フェノールウレタン系の硬化システムにおいて、そのような炭酸金属塩を崩壊剤として使用した場合にあっても、崩壊性の向上が実現しされ得るかについては、何等の記載も示唆もなされていない。
【0006】
加えて、近年においては、エンジンの高性能化に伴って、鋳物の薄肉化や構造の複雑化が図られてきているが、そこでは、従来ではあまり観察されなかった、ガス欠陥等の鋳造欠陥が発生し易くなって、製品歩留りが悪くなるといった問題が、また、惹起されている。なお、かかるガス欠陥は、通常、鋳造時に発生するガスが、鋳造金型に設けられた小さなベントから排出されることによって、その欠陥の発生が防止され得るようになっているのであるが、そのようなガス通気孔であるベントに、硬化した樹脂成分の熱分解生成物(ヤニ成分)が詰まり易くなることに起因して、惹起され易くなっているのである。
【0007】
【特許文献1】
特開平4−279240号公報
【特許文献2】
特開昭56−4621号公報
【特許文献3】
特開平7−148546号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、使用前においては充分な強度を実現し、且つ使用後においては優れた崩壊性を発揮すると共に、鋳物におけるガス欠陥の発生を有利に抑制し得る、フェノールウレタン系のガス硬化鋳型又は自硬性鋳型の造型に用いられる鋳型用有機粘結剤、及びこの鋳型用有機粘結剤を用いて得られる鋳型砂組成物、並びに、そのような特性を有する、即ち、使用前においては充分な強度を実現し、且つ使用後においては優れた崩壊性を発揮すると共に、鋳物におけるガス欠陥の発生を有利に抑制し得るガス硬化鋳型又は自硬性鋳型を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そして、本発明者は、そのような課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、従来よりフェノールウレタン系のガス硬化鋳型又は自硬性鋳型の造型に用いられている有機粘結剤に、更に、アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩を添加すると、鋳造後における鋳型の崩壊性が著しく向上せしめられると共に、鋳物にガス欠陥が発生するようなことが有利に抑制され得ることを見出したのである。
【0010】
従って、本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものであって、その要旨とするところは、フェノールウレタン系のガス硬化鋳型又は自硬性鋳型の造型に用いられる有機粘結剤であって、フェノール樹脂とポリイソシアネート化合物と有機溶剤と共に、アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩を必須の構成成分として含有することを特徴とする鋳型用有機粘結剤にある。
【0011】
すなわち、このような本発明に従う鋳型用有機粘結剤にあっては、アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩を含んで構成されているところから、フェノール樹脂とポリイソシアネート化合物とが反応することによって形成されるフェノールウレタン硬化物を、注湯時の熱によって、容易に分解することが出来るようになっているのである。換言すれば、かかるアルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩が、フェノールウレタン硬化物の熱分解促進剤の役割を奏することとなるのである。このため、鋳造時の熱によって、フェノールウレタン硬化物が効果的に分解されることとなって、鋳型の崩壊性がより一層向上せしめられるのであり、また、熱分解生成物(ヤニ成分)の低分子量化が有利に図られ得て、ヤニ成分が改質され、これにて、鋳造金型に設けられたベントがヤニ成分で詰まるようなことも可及的に抑制され得て、鋳物にガス欠陥が惹起されることも効果的に防止され得るのである。
【0012】
しかも、かかるアルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩は、フェノール樹脂とポリイソシアネート化合物との反応を阻害する成分ではないところから、有機粘結剤を用いて形成される鋳型の強度も、高度に確保され得ることとなるのである。
【0013】
また、この本発明に従う有機粘結剤には、有機溶剤が用いられ、フェノール樹脂とポリイソシアネート化合物が、それぞれ、かかる有機溶剤に溶解せしめられて、鋳物砂と混合されるようになっているところから、有機粘結剤の粘度が低く為され得て、鋳物砂へのコーティング性が向上せしめられる。また、鋳物砂に対して、均一に混合,コーティングせしめられ、得られる鋳型に良好な強度が付与されると共に、フェノール樹脂とポリイソシアネート化合物との反応を微妙に調整することが可能となっている。
【0014】
なお、かかる本発明に従う鋳型用有機粘結剤の好ましい態様の一つによれば、ケイ酸エステル及び/又はその加水分解生成物が、更に含有せしめられていることが望ましく、かかるケイ酸エステル及び/又はその加水分解生成物の添加によって、鋳型の崩壊性がより一層改善せしめられることとなる。
【0015】
また、前記アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩としては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩、硝酸塩、蓚酸塩、クエン酸塩及びグルタミン酸塩の群から選ばれる少なくとも1種が、特に、好適に採用され得る。
【0016】
加えて、本発明は、(A)鋳物砂に対して、上述せる如き鋳型用有機粘結剤を混練せしめてなる鋳物砂組成物、また、(B)そのような鋳物砂組成物に対して、第三級アミンガスを接触せしめることにより、該鋳物砂組成物を硬化せしめてなるガス硬化鋳型、更には、(C)鋳物砂に対して、硬化触媒と共に、上述せる如き鋳型用有機粘結剤を混練せしめることにより形成される自硬性鋳型をも、それぞれ、要旨とするものである。このように、上記の鋳型用有機粘結剤を用いて得られる鋳物砂組成物や鋳型にあっては、上述せる如き各種効果が、何れも、享受され得るのである。
【0017】
【発明の実施の形態】
ところで、このような本発明に従う有機粘結剤において、主たる成分の一つとして使用されるフェノール樹脂としては、特に限定されるものではなく、従来からフェノールウレタン系の鋳型を造型する際に用いられる、公知の各種のフェノール樹脂が用いられ得るのである。具体的には、フェノール類とアルデヒド類(好ましくは、ホルムアルデヒド)とを付加・縮合反応せしめることにより得られる、有機溶剤に可溶なベンジルエーテル型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂及びこれらの変性フェノール樹脂、並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0018】
そして、かかるフェノール樹脂は、低粘度化、後述するポリイソシアネート成分との相溶性、鋳物砂へのコーティング性、鋳型物性等の観点から、一般に、極性有機溶剤と非極性有機溶剤とを組み合わせてなる有機溶媒に溶解せしめられ、その濃度が、約40〜80重量%程度とされた溶液(以下、フェノール樹脂溶液と言う。)の状態で、用いられることとなる。また、かかるフェノール樹脂溶液には、必要に応じて、樹脂成分と鋳物砂との接着性の向上を図るための添加剤として、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のシラン化合物や、可使時間延長剤として、イソフタル酸クロリドを代表例とする酸クロリド等を、それぞれ、フェノール樹脂の0.01〜5重量%の割合となるように配合しても良く、また更に、その他、劣化防止剤、乾燥防止剤、離型剤等の各種添加剤を配合することも可能である。
【0019】
一方、本発明に従う有機粘結剤において、主たる成分の他の一つとして使用されるポリイソシアネート化合物は、上述せる如きフェノール樹脂の活性水素と重付加反応することにより鋳物砂間に化学的な結合を形成せしめ得る、イソシアネート基を、分子内に2以上有する化合物であり、かかるポリイソシアネート化合物の具体例としては、芳香族、脂肪族或いは脂環式のポリイソシアネート、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(以下、ポリメリックMDIと呼称する。)、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートの他、これらポリイソシアネート化合物をポリオールと反応させて得られるイソシアネート基を2以上有するプレポリマー等、従来より公知の各種のポリイソシアネートを挙げることが出来、これらは、単独で用いても、或いは、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0020】
また、かかるポリイソシアネート化合物にあっても、上述せる如きフェノール樹脂と同様の理由から、一般に、非極性有機溶剤、又は非極性溶媒と極性有機溶剤との混合溶剤を溶媒として用い、この有機溶媒に、濃度が、約40〜90重量%程度となるように溶解された溶液として用いられることとなる。なお、使用するポリイソシアネート化合物の種類等によっては、必ずしも、有機溶媒に溶解せしめる必要はなく、その原液まま、使用することも可能である。以下では、ポリイソシアネート化合物の原液、及びポリイソシアネート化合物を有機溶媒に溶解せしめてなる溶液を含めて、ポリイソシアネート溶液と呼称する。
【0021】
なお、ここにおいて、上述せる如きフェノール樹脂やポリイソシアネート化合物を溶解せしめるための有機溶剤としては、ポリイソシアネート化合物には非反応性で、且つ溶解対象である溶質(フェノール樹脂又はポリイソシアネート)に対して良溶媒であれば、特に制限されるものではないのであるが、一般に、▲1▼フェノール樹脂を溶解するための極性溶剤と、▲2▼フェノール樹脂の分離が生じない程度の量のポリイソシアネート化合物を溶解するための非極性溶剤とが組み合わされて用いられる。
【0022】
より具体的には、上記▲1▼の極性溶媒としては、例えば、脂肪族カルボン酸エステル、その中でも、特に、環境安全性の観点から、ジカルボン酸メチルエステル混合物(デュポン社製;商品名:DBE;グルタル酸ジメチルとアジピン酸ジメチルとコハク酸ジメチルとの混合物)等のジカルボン酸アルキルエステル、菜種油メチルエステル等の植物油のメチルエステル、オレイン酸エチル、パルミチン酸エチル、これらの混合物等の脂肪酸モノエステル等のエステル類の他、例えば、イソホロン等のケトン類、イソプロピルエーテル等のエーテル類、フルフリルアルコール等を挙げることが出来、一方、上記▲2▼の非極性溶剤としては、例えば、パラフィン類、ナフテン類、アルキルベンゼン類等の石油系炭化水素類、具体例としては、イプゾール150(出光石油社製;石油系溶剤)、ハイゾール(昭和シェル石油社製;石油系溶剤)等を例示することが出来る。
【0023】
ところで、本発明に従う有機粘結剤にあっては、上記したフェノール樹脂溶液とポリイソシアネート溶液の他に、更に、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、又はこれらアルカリ金属塩とアルカリ土類金属塩との混合物(アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩)が、必須の構成成分として用いられるのであり、このアルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩によって、鋳造後における鋳型の崩壊性が効果的に向上せしめられると共に、鋳造時に発生する熱分解生成物(ヤニ成分)が改質されて、鋳物におけるガス欠陥の発生が有利に抑制され得るようになる。
【0024】
なお、このような鋳型の崩壊性改善成分及びガス欠陥抑制成分であるアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩の具体例としては、例えば、硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の硫酸塩;硝酸リチウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム、硝酸バリウム等の硝酸塩;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム等の炭酸塩;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素マグネシウム、炭酸水素カルシウム、炭酸水素バリウム等の炭酸水素塩;リン酸リチウム、リン酸水素リチウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸水素カリウム、リン酸マグネシウム、リン酸水素マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸バリウム、リン酸水素バリウム等のリン酸塩等の無機酸アルカリ金属塩や無機酸アルカリ土類金属塩の他、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム、酢酸バリウム等の酢酸塩;蓚酸リチウム、蓚酸ナトリウム、蓚酸カリウム、蓚酸マグネシウム、蓚酸カルシウム、蓚酸バリウム等の蓚酸塩;クエン酸リチウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸マグネシウム、クエン酸カルシウム、クエン酸バリウム等のクエン酸塩;グルタミン酸リチウム、グルタミン酸ナトリウム、グルタミン酸カリウム、グルタミン酸マグネシウム、グルタミン酸カルシウム、グルタミン酸バリウム等のグルタミン酸塩等のカルボン酸塩に代表される有機酸アルカリ金属塩や有機酸アルカリ土類金属塩が挙げられ、これらの金属塩は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩、硝酸塩、蓚酸塩、クエン酸塩及びグルタミン酸塩にあっては、上述せる如き硬化がより有利に発揮され得、更に、これらの中でも、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、クエン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウムが、より一層好適に用いられることとなる。
【0025】
また、上記したアルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩は、その合計量が、フェノール樹脂溶液中に含有されるフェノール樹脂の100重量部に対して、0.1〜100重量部、好ましくは1〜80重量部となる割合において、配合せしめられることが望ましい。何故なら、かかる配合量が、フェノール樹脂の100重量部に対して、0.1重量部に満たない場合には、鋳型の崩壊性やヤニ成分の改質が充分に実現され得なくなる恐れがあるからであり、逆に、100重量部を超えると、鋳型強度が低下する傾向があるからである。
【0026】
そして、上述せる如きアルカリ金属塩及び/アルカリ土類金属塩と、フェノールウレタンを形成するフェノール樹脂溶液及びポリイソシアネート溶液とによって、本発明に従う有機粘結剤が形成されることとなるのであるが、この有機粘結剤には、更に、ケイ酸エステル及び/又はその加水分解生成物(以下、「ケイ酸エステル類」という。)が配合されてもよく、かかるケイ酸エステル類の配合によって、その理由は未だ明らかとはされていないものの、鋳造後における鋳型の崩壊性がより一層改善せしめられることとなる。
【0027】
また、このようなケイ酸エステル類としては、例えば、メチルシリケート、エチルシリケート、プロピルシリケート、ブチルシリケート等のケイ酸エステル;メチルシリケート51(コルコート社製)、エチルシリケート40(コルコート社製)等のケイ酸エステルの加水分解生成物、及びこれらの混合物等を例示することが出来る。なお、かかるケイ酸エステル類は、一般に、高度な加水分解性を有するところから、好ましくは、ポリイソシアネート溶液に添加,混合せしめられるか、或いは、有機粘結剤が被覆されてなる鋳物砂組成物を調製する際に添加,混合せしめられることが望ましい。また、ケイ酸エステル類の配合量としては、これを添加することによって得られる効果を確保するために、一般に、フェノール樹脂の100重量部に対して、0.1重量部以上となる割合が好適に採用され、また、上限としては、経済性を考慮して、40重量部以下とされることが、望ましい。
【0028】
かくして、上述せる如き各種成分によって、本発明に従う有機粘結剤が構成され、この有機粘結剤を用いて、フェノールウレタン系のガス硬化鋳型又は自硬性鋳型が造型されることとなる。
【0029】
具体的に、上述せる如き鋳型のうち、コールドボックス法によるガス硬化鋳型を造型するに際しては、先ず、鋳物砂表面を有機粘結剤で被覆してなる鋳物砂組成物が製造されることとなる。即ち、耐火性鋳物砂に対して、有機粘結剤として、フェノール樹脂溶液とポリイソシアネート溶液とアルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩、更に必要に応じて、ケイ酸エステル類を、充分に混練,混合することによって、鋳物砂表面に有機粘結剤をコーティングして、鋳物砂組成物を製造するのである。なお、混練・混合操作は、従来と同様なミキサーを用いて、好適には、−10〜50℃の範囲の温度で行なわれることが望ましい。
【0030】
また、この鋳物砂組成物を製造する際に、有機粘結剤を構成するフェノール樹脂溶液とポリイソシアネート溶液は、それらを混合した段階で、重付加反応(ウレタン化反応)が徐々に生じるところから、予め、別々に調製されて準備され、通常、鋳物砂との混練時に混合されることとなる。更に、アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩やケイ酸エステル類は、鋳物砂組成物に均一に混合され得るように、別個に調製されたフェノール樹脂溶液とポリイソシアネート溶液の何れか一方に、若しくは、両方に添加されて混合されるか、或いは、適当な有機溶剤に溶解乃至は分散せしめて、これを、混練時に、フェノール樹脂溶液やポリイソシアネート溶液と共に、鋳物砂に対して混合せしめることも可能である。
【0031】
次いで、上述せる如くして得られた鋳物砂組成物を、所望とする形状を与える成形金型内で賦形した後、これに対して、硬化触媒である第三級アミンガスを通気することにより、鋳物砂組成物の硬化が促進せしめられて、ガス硬化鋳型が製造されることとなるのである。なお、ここにおいて、硬化触媒として用いられる第三級アミンとしては、例えば、トリエチルアミン、ジメチルエチルアミン、ジメチルイソプロピルアミン等、従来から公知のものが、何れも採用され得る。
【0032】
一方、常温自硬性法による自硬性鋳型を造型するに際しても、上記ガス硬化鋳型の場合と同様に、先ず、鋳物砂表面を有機粘結剤で被覆してなる鋳物砂組成物が製造されることとなるのであるが、この常温自硬性法に用いる鋳物砂組成物には、混練時に、上記有機粘結剤と共に、更に、硬化触媒が混入せしめられることとなる。この硬化触媒としては、公知のアシュランド法において通常使用される塩基、アミン、金属イオン等を挙げることが出来る。
【0033】
そして、得られた鋳物砂組成物は、添加された硬化触媒によって、硬化が進行するところから、直ちに、所望とする形状を与える成形金型内で賦形されて、自硬性鋳型が製造されることとなるのである。
【0034】
なお、上記したガス硬化鋳型や自硬性鋳型を与える鋳物砂組成物の調製において、フェノール樹脂溶液やポリイソシアネート溶液の配合量としては、それぞれ、有効成分であるフェノール樹脂及びポリイソシアネート化合物の配合量が、鋳物砂の100重量部に対して、それぞれ、0.01〜5.0重量部、好ましくは0.1〜2.0重量部となる割合が、好適に採用され得ることとなる。また、フェノール樹脂とポリイソシアネート化合物の配合比率としては、特に限定されるものではないものの、一般に、重量基準で、フェノール樹脂:ポリイソシアネート化合物=60:40〜20:80となるように、フェノール樹脂溶液やポリイソシアネート溶液が、組み合わされて用いられることとなる。
【0035】
また、本発明において用いられる鋳物砂としては、従来より鋳型用に用いられている耐火性のものであれば、天然砂であっても人工砂であってもよく、特に限定されるものではない。例えば、ケイ砂、オリビンサンド、ジルコンサンド、クロマイトサンド、アルミナサンド、フェロクロム系スラグ、フェロニッケル系スラグ、転炉スラグ、ムライト系人工粒子(例えば、伊藤忠セラテック株式会社から入手することの出来る商品名「ナイガイセラビーズ」)、及び、これらの再生砂等が挙げられ、これらのうちの1種、或いは、2種以上が組み合わされて用いられ得るのである。なお、これらの中でも、鋳型回収後の研磨再生処理の観点から、球状で耐破砕性に優れるムライト系人工粒子が、より一層好適に採用されることとなる。
【0036】
かくして、上述せる如くして製造されたガス硬化鋳型や自硬性鋳型は、砂中子等の砂型として、アルミニウム合金やマグネシウム合金、鉄等の各種金属からなる鋳物製品の鋳造に、用いられるのである。中でも、本発明に従って造型された鋳型、特に砂中子にあっては、鋳造後において、優れた崩壊性を発揮するところから、注湯温度の低い軽合金からなる鋳物製品の鋳造に、特に有利に供されることとなるのである。
【0037】
【実施例】
以下に、本発明を、実施例を用いて更に具体的に明らかにするが、本発明は、そのような実施例の記載によって、何等限定的に解釈されるものではない。なお、本実施例において、鋳型強度(抜型強度と24時間後の放置強度)の測定、強度劣化率の測定、ヤニの発生量の測定、及びヤニ成分の質の評価は、次の試験法により実施した。
【0038】
−鋳型強度(抜型強度と24時間後の放置強度)の測定−
コールドボックス造型機のサンドマガジン内に鋳物砂組成物を投入後、この鋳物砂組成物を、曲げ強度試験片作製用金型内に、ゲージ圧:0.3MPaで充填した。次いで、かかる金型内に、ガスジェネレーターにより、ゲージ圧:0.2MPaで1秒間、トリエチルアミンを通気した後、ゲージ圧:0.2MPaで10秒間、エアーパージし、抜型して、幅:30mm×長さ:85mm×厚み:10mmの曲げ試験片を作製した。そして、得られた試験片の曲げ強度(N/cm2 )を、直ちに、又は常温で24時間放置した後に、デジタル鋳物砂強度試験機(高千穂精機社製)を用いて測定し、前者を抜型強度、後者を24時間後の放置強度とした。
【0039】
−強度劣化率(%)の測定−
強度劣化率(%)は、鋳型の崩壊性の良否を判断するための指標であって、具体的には、先ず、上記した「鋳型強度の測定」と同様にして、幅:30mm×長さ:85mm×厚み:10mmの曲げ強度測定用試験片を造型して、24時間放置後の曲げ強度(常態強度A)を測定した。次いで、この試験片を、縦:125mm×横:150mmのアルミニウム箔で完全に包み込んで、鋳型崩壊性供試体を作製し、その後、この供試体を、350℃に保持された熱風循環式電気炉中で30分間放置した後、取り出し、常温まで放置冷却後、アルミニウム箔を取り除いて得た試験片の曲げ強度(残留強度B)を測定し、強度劣化率を次式により算出した。なお、かかる強度劣化率(%)の数値が大きい程、鋳型の崩壊性が良好である。
【数1】

Figure 0004323187
【0040】
−ヤニの発生量の測定−
先ず、コールドボックス造型機で作製された曲げ試験片を、幅:14mm×長さ:85mm×厚み:10mmとして、その試験片の重量(Ws)を測定した後、かかる試験片の2本を、内径28mm×長さ200mmのガラス試験管内に収容した。次いで、試験管の開口部に、予め秤量を行なった、重さ:約2.5gのグラスウール(重量:Wa)を装着し、ヤニ発生量捕集器を作製した。次いで、600℃に保持された管状炉内にかかるヤニ発生量捕集器を設置して、6分間曝熱した後に取出し、常温まで放置冷却した。そして、かかる捕集器からグラスウールを取出し、その重量(Wb)を測定した。そして、試験片1g当たりのヤニの発生量[mg/g]を、下記の計算式により算出した。
【数2】
Figure 0004323187
【0041】
−ヤニ成分の質の評価−
上記の曝熱後のグラスウールを、テトラヒドロフランに浸し、ヤニ成分を抽出し、その後、東ソー株式会社製ゲル濾過クロマトグラフ8020(カラム:G1000HXL+G2000HXL、検出器:UV254nm、キャリヤー:テトラヒドロフラン1ml/min、カラム槽温度:38℃)により、ヤニ成分の分子量分布チャートを得た。そして、得られた分子量分布チャートから、ヤニ成分の質の評価を、次の評価基準にて行なった。
○:高分子量成分が少ない。
△:高分子量成分が○よりも若干多い。
×:高分子量成分が多い。
【0042】
また、フェノール樹脂溶液及びポリイソシアネート溶液を、以下のようにして調製、準備した。
【0043】
−フェノール樹脂溶液の調製−
還流器、温度計及び攪拌機を備えた三つ口反応フラスコ内に、フェノール100重量部、92重量%パラホルムアルデヒド41重量部、及び二価金属塩としてナフテン酸鉛0.32重量部を仕込み、還流温度で60分間反応を行なった後、加熱濃縮して水分含有量1重量%以下のベンジルエーテル型のフェノール樹脂を得た。次いで、このフェノール樹脂50重量部を、有効量のγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランと共に、有機エステル系溶剤(商品名:DBE グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル及びコハク酸ジメチルの混合物、デュポン社製)の25重量部と石油系溶剤(商品名:ソルベッソ100、エクソンモービル社製)の25重量部とからなる有機溶剤に溶解して、50重量%のフェノール樹脂溶液を調製した。
【0044】
−ポリイソシアネート溶液の調製−
攪拌機を備えた混合槽内で、ポリイソシアネート化合物であるポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(商品名:コスモネートM200、三井化学社製)80重量部を、有機溶剤(ソルベッソ100)の20重量部と混合して、80重量%のポリイソシアネート溶液を調製した。
【0045】
実施例 1
実験用品川ミキサーを用いて、鋳物砂であるセラビーズ#550(伊藤忠セラテック社製)1000重量部を、炭酸カリウムの2重量部と上記で調製されたフェノール樹脂溶液の10重量部と共に、30秒間混練した後、上記で調製されたポリイソシアネート溶液の10重量部を添加して、更に30秒間混練して、有機粘結剤にて被覆された鋳物砂、つまり、鋳物砂組成物を調製した。
【0046】
そして、得られた鋳物砂組成物を用いて、上記の試験法により、鋳型強度の測定、強度劣化率の測定、ヤニの発生量の測定、及びヤニ成分の質の評価を行ない、それらの結果を、下記表1に併せ示した。また、ヤニ成分の質の評価の際に得られた分子量分布チャートを、図1に示した。
【0047】
実施例 2
上記実施例1の鋳物砂組成物の調製において、炭酸カリウムに代えて炭酸ナトリウムを用いた以外は、実施例1と同様にして鋳物砂組成物を調製し、得られた鋳物砂組成物を用いて、鋳型強度の測定、強度劣化率の測定、ヤニの発生量の測定、及びヤニ成分の質の評価を行なって、それらの結果を、下記表1に示した。
【0048】
実施例 3
上記実施例1の鋳物砂組成物の調製において、炭酸カリウムに代えて炭酸リチウムを用いた以外は、実施例1と同様にして鋳物砂組成物を調製し、得られた鋳物砂組成物を用いて、鋳型強度の測定、強度劣化率の測定、ヤニの発生量の測定、及びヤニ成分の質の評価を行なって、それらの結果を、下記表1に示した。
【0049】
実施例 4
上記実施例1の鋳物砂組成物の調製において、炭酸カリウムに代えて炭酸カルシウムを用いた以外は、実施例1と同様にして鋳物砂組成物を調製し、得られた鋳物砂組成物を用いて、鋳型強度の測定、強度劣化率の測定、ヤニの発生量の測定、及びヤニ成分の質の評価を行なって、それらの結果を、下記表1に示した。
【0050】
実施例 5
上記実施例1の鋳物砂組成物の調製において、炭酸カリウムに代えて炭酸水素ナトリウムを用いた以外は、実施例1と同様にして鋳物砂組成物を調製し、得られた鋳物砂組成物を用いて、鋳型強度の測定、強度劣化率の測定、ヤニの発生量の測定、及びヤニ成分の質の評価を行なって、それらの結果を、下記表1に示した。
【0051】
実施例 6
上記実施例1の鋳物砂組成物の調製において、炭酸カリウムに代えてリン酸水素二ナトリウムを用いた以外は、実施例1と同様にして鋳物砂組成物を調製し、得られた鋳物砂組成物を用いて、鋳型強度の測定、強度劣化率の測定、ヤニの発生量の測定、及びヤニ成分の質の評価を行なって、それらの結果を、下記表1に示した。
【0052】
実施例 7
上記実施例1の鋳物砂組成物の調製において、炭酸カリウムに代えて硝酸カリウムを用いた以外は、実施例1と同様にして鋳物砂組成物を調製し、得られた鋳物砂組成物を用いて、鋳型強度の測定、強度劣化率の測定、ヤニの発生量の測定、及びヤニ成分の質の評価を行なって、それらの結果を、下記表1に示した。
【0053】
実施例 8
上記実施例1の鋳物砂組成物の調製において、炭酸カリウムに代えて蓚酸カリウムを用いた以外は、実施例1と同様にして鋳物砂組成物を調製し、得られた鋳物砂組成物を用いて、鋳型強度の測定、強度劣化率の測定、ヤニの発生量の測定、及びヤニ成分の質の評価を行なって、それらの結果を、下記表2に示した。
【0054】
実施例 9
上記実施例1の鋳物砂組成物の調製において、炭酸カリウムに代えてクエン酸ナトリウムを用いた以外は、実施例1と同様にして鋳物砂組成物を調製し、得られた鋳物砂組成物を用いて、鋳型強度の測定、強度劣化率の測定、ヤニの発生量の測定、及びヤニ成分の質の評価を行なって、それらの結果を、下記表2に示した。
【0055】
実施例 10
上記実施例1の鋳物砂組成物の調製において、炭酸カリウムに代えてグルタミン酸ナトリウムを用いた以外は、実施例1と同様にして鋳物砂組成物を調製し、得られた鋳物砂組成物を用いて、鋳型強度の測定、強度劣化率の測定、ヤニの発生量の測定、及びヤニ成分の質の評価を行なって、それらの結果を、下記表2に示した。
【0056】
実施例 11
上記実施例1の鋳物砂組成物の調製において、メチルシリケートの加水分解生成物であるメチルシリケート51(コルコート社製)を0.5重量部、更に添加して用いた以外は、実施例1と同様にして鋳物砂組成物を調製し、得られた鋳物砂組成物を用いて、鋳型強度の測定、強度劣化率の測定、ヤニの発生量の測定、及びヤニ成分の質の評価を行なって、それらの結果を、下記表2に示した。
【0057】
実施例 12
上記実施例11の鋳物砂組成物の調製において、炭酸カリウムに代えて炭酸ナトリウムを用いた以外は、実施例11と同様にして鋳物砂組成物を調製し、得られた鋳物砂組成物を用いて、鋳型強度の測定、強度劣化率の測定、ヤニの発生量の測定、及びヤニ成分の質の評価を行なって、それらの結果を、下記表2に示した。
【0058】
比較例 1
上記実施例1の鋳物砂組成物の調製において、炭酸カリウムを用いなかった以外は、実施例1と同様にして鋳物砂組成物を調製し、得られた鋳物砂組成物を用いて、鋳型強度の測定、強度劣化率の測定、ヤニの発生量の測定、及びヤニ成分の質の評価を行なって、それらの結果を、下記表2に示した。また、ヤニ成分の質の評価の際に得られた分子量分布チャートを、図2に示した。
【0059】
比較例 2
上記比較例1の鋳物砂組成物の調製において、0.5重量部のメチルシリケート51(コルコート社製)を更に添加して用いた以外は、比較例1と同様にして鋳物砂組成物を調製し、得られた鋳物砂組成物を用いて、鋳型強度の測定、強度劣化率の測定、ヤニの発生量の測定、及びヤニ成分の質の評価を行なって、それらの結果を、下記表2に示した。
【0060】
【表1】
Figure 0004323187
【0061】
【表2】
Figure 0004323187
【0062】
上記表1,2及び図1,2からも明らかなように、アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩が配合された実施例1〜12は、曝熱前には、充分な鋳型強度を確保すると共に、曝熱後においては、アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩が配合されていない比較例1及び2に比して、強度劣化率が大きく、崩壊性に優れていることが認められる。また、GPCチャートにおいて、溶出時間の早い高分子成分の割合が少なく、ヤニ成分の質が改善されていることも分かる。中でも、アルカリ金属塩とケイ酸エステル類とが併用された実施例11,12を、アルカリ金属塩のみの実施例1,2と比べると、崩壊性が更に向上せしめられていることが分かる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、鋳型用の有機粘結剤に、アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩が必須の構成成分として用いられているところから、実用上において支障のない鋳型強度が実現され得ると共に、鋳造後における鋳型の崩壊性を改善することが出来るのである。加えて、熱分解生成物(ヤニ成分)の改質、つまり低分子量化が有利に実現され得るところから、鋳造時のガス欠陥の発生を効果的に抑制することが可能となるのである。
【0064】
また、上記アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩と共に、ケイ酸エステル及び/又はその加水分解生成物を併用すれば、鋳型の崩壊性が更に向上され、より一層優れた崩壊性を有する砂中子等の鋳型を提供することが出来るのである。
【0065】
このような本発明に従う有機粘結剤を用いて形成される鋳型は、アルミニウム合金やマグネシウム合金等の軽合金製の鋳物製造においても、鋳型の崩壊性及び鋳造時のガス欠陥の改善に大きく寄与することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたGPCによる分子量分布チャートである。
【図2】比較例1で得られたGPCによる分子量分布チャートである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an organic binder for a mold used for molding a phenol-urethane gas-curing mold or a self-hardening mold used in sand mold casting, a casting sand composition obtained using the same, and a mold.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as one of typical organic molds used in sand mold casting, there is a phenolurethane mold which is molded using a polyaddition reaction using a phenol resin and a polyisocyanate compound as a binder. . And as this phenol urethane mold, there is no need for heating at the time of molding, a mass production type gas curing mold produced by the cold box method and a non-mass production type self-hardening mold produced by the room temperature self-hardening method, Widely known. Specifically, the gas-curing mold by the cold box method is usually kneaded with granular refractory foundry sand and an organic binder consisting of a phenol resin solution and a polyisocyanate compound solution using an organic solvent as a solvent, using a mixer. After producing a foundry sand composition obtained by coating the surface of the foundry sand with an organic binder, this is blown into a predetermined mold, and a mold is formed thereon. It is manufactured by allowing gas to pass through and curing. On the other hand, the self-hardening mold by the room-temperature self-hardening method has a curing catalyst when kneading granular refractory foundry sand with an organic binder composed of a phenol resin solution and a polyisocyanate compound solution using an organic solvent as a solvent. It is manufactured by mixing and immediately shaping the resulting mixture into the desired shape.
[0003]
By the way, in recent years, in the field of the automobile industry, from the viewpoint of reducing the weight and improving the fuel consumption, it has been unavoidable to change the engine casting from iron to a light alloy such as an aluminum alloy. However, when a casting product made of a light alloy such as aluminum or magnesium alloy having a low pouring temperature is manufactured by a sand casting method in which molten metal is poured into a casting mold in which a sand core is set, after casting, Since the used sand core remaining in the casting cannot be satisfactorily collapsed, high temperature heat treatment or chipping treatment must be performed to carry out sanding operation. For this reason, molds such as sand cores used for casting light alloys have conventionally been excellent in dischargeability from an as-cast product after use (after casting), in other words, have good disintegration properties. Something has been required.
[0004]
Therefore, in JP-A-4-279240 (Patent Document 1), instead of a phenol resin that is one of the components that give a urethane bond, as a hydroxyl component, (A) ethylene oxide to glycerin or trimethylolpropane or By combining the ether type triol having an ether bond and a terminal hydroxyl group and (B) 2,2'-bis (4-hydroxyphenyl) propane, which is generated by the addition of propylene oxide, it is excellent in strength and has a variety of types. It has been clarified that a mold having good disintegration property can be obtained later, and JP-A-56-4621 (Patent Document 2) employs a phenol resin having a predetermined chemical structure. It has been proposed that either method is still sufficient. It said hard, further improvements in disintegration has been desired.
[0005]
On the other hand, Japanese Patent Laid-Open No. 7-148546 (Patent Document 3) discloses a group consisting of a metal carbonate, a hydrogen carbonate metal salt, or a percarbonate metal salt in an ester-based gas curing system rather than a phenol-urethane curing system. It is clear that the disintegration of the resulting template is improved by using a binder aqueous solution composition obtained by adding a selected carbonic acid compound as a disintegrant into an alkaline resol type phenol resin aqueous solution. Has been. However, in a phenol-urethane-based curing system that is a room temperature curing type, even if such a metal carbonate is used as a disintegrant, what is described as to whether disintegration can be improved. There is no suggestion.
[0006]
In addition, in recent years, as the performance of engines has improved, the castings have become thinner and the structure has become more complicated, but there have been casting defects such as gas defects that have not been observed so far. There is also a problem that the product yield tends to occur and the product yield deteriorates. In addition, such a gas defect is usually configured such that the gas generated during casting is prevented from being generated by being discharged from a small vent provided in the casting mold. Such a vent which is a gas ventilation hole is likely to be caused due to the fact that the thermal decomposition product (smear component) of the cured resin component is easily clogged.
[0007]
[Patent Document 1]
JP-A-4-279240
[Patent Document 2]
JP-A-56-4621
[Patent Document 3]
Japanese Patent Laid-Open No. 7-148546
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
Here, the present invention has been made in the background of such circumstances, the problem to be solved is to realize sufficient strength before use and excellent disintegration after use. The mold organic binder used for the molding of phenol urethane-based gas-curing molds or self-hardening molds, and the mold organic binder used, which can effectively suppress the occurrence of gas defects in castings Mold sand composition obtained by the above, and having such characteristics, that is, sufficient strength before use, excellent disintegration after use, and generation of gas defects in castings An object of the present invention is to provide a gas-curing mold or a self-hardening mold that can advantageously suppress the above.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
And, as a result of intensive studies to solve such problems, the present inventor has, in addition, to organic binders conventionally used for molding phenol-urethane gas-curing molds or self-hardening molds, It has been found that the addition of an alkali metal salt or an alkaline earth metal salt can significantly improve the mold disintegration after casting and can advantageously suppress the occurrence of gas defects in the casting.
[0010]
Therefore, the present invention has been completed based on such knowledge, the gist of which is an organic binder used for molding a phenol-urethane gas-curing mold or a self-hardening mold, The organic binder for molds contains an alkali metal salt and / or an alkaline earth metal salt as an essential component together with a phenol resin, a polyisocyanate compound, and an organic solvent.
[0011]
That is, in such an organic binder for a mold according to the present invention, a phenol resin and a polyisocyanate compound react with each other since the alkali metal salt and / or alkaline earth metal salt is included. The phenol urethane cured product formed by this can be easily decomposed by heat during pouring. In other words, the alkali metal salt and / or alkaline earth metal salt plays the role of a thermal decomposition accelerator for the phenol urethane cured product. For this reason, the phenol-urethane cured product is effectively decomposed by the heat at the time of casting, and the disintegration property of the mold is further improved, and the thermal decomposition product (soil component) is low. The molecular weight can be advantageously improved, the spear component is modified, and it is possible to suppress the clogging of the vent provided in the casting mold with the spear component as much as possible. Inducing defects can also be effectively prevented.
[0012]
Moreover, since the alkali metal salt and / or alkaline earth metal salt is not a component that inhibits the reaction between the phenol resin and the polyisocyanate compound, the strength of the mold formed using the organic binder is also high. It can be secured.
[0013]
In addition, an organic solvent is used for the organic binder according to the present invention, and the phenol resin and the polyisocyanate compound are each dissolved in the organic solvent and mixed with the foundry sand. Therefore, the viscosity of the organic binder can be made low, and the coating property to the foundry sand can be improved. Moreover, it is possible to uniformly mix and coat the foundry sand, impart good strength to the resulting mold, and finely adjust the reaction between the phenolic resin and the polyisocyanate compound. .
[0014]
In addition, according to one of the preferable embodiments of the organic binder for a template according to the present invention, it is desirable that the silicate ester and / or the hydrolysis product thereof is further contained. The disintegration of the template is further improved by the addition of the hydrolysis product.
[0015]
The alkali metal salt and / or alkaline earth metal salt is selected from the group of alkali metal or alkaline earth metal carbonates, hydrogen carbonates, phosphates, nitrates, oxalates, citrates and glutamates. At least one selected may be particularly preferably employed.
[0016]
In addition, the present invention provides (A) a foundry sand composition obtained by kneading a mold organic binder as described above with respect to a foundry sand, and (B) such a foundry sand composition. , A gas curing mold obtained by curing the foundry sand composition by contacting with a tertiary amine gas, and (C) an organic binder for a mold as described above together with a curing catalyst for the foundry sand. Each of the self-hardening molds formed by kneading is also a gist. Thus, in the foundry sand composition and the mold obtained using the organic binder for mold, the various effects as described above can be enjoyed.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
By the way, in such an organic binder according to the present invention, the phenol resin used as one of the main components is not particularly limited, and is conventionally used when molding a phenol urethane mold. Various known phenol resins can be used. Specifically, a benzyl ether type phenol resin, a resol type phenol resin, a novolac type phenol resin soluble in an organic solvent, obtained by addition / condensation reaction of phenols and aldehydes (preferably formaldehyde) and These modified phenolic resins, and mixtures thereof can be mentioned.
[0018]
Such a phenol resin is generally a combination of a polar organic solvent and a nonpolar organic solvent from the viewpoints of lowering viscosity, compatibility with a polyisocyanate component described later, coating properties on molding sand, mold physical properties, and the like. It will be used in the state of a solution (hereinafter referred to as a phenol resin solution) that is dissolved in an organic solvent and has a concentration of about 40 to 80% by weight. In addition, if necessary, the phenol resin solution may contain a silane compound such as 3-glycidoxypropyltrimethoxysilane as an additive for improving the adhesion between the resin component and the foundry sand, As a time extender, an acid chloride such as isophthalic acid chloride as a representative example may be blended in a proportion of 0.01 to 5% by weight of the phenol resin. It is also possible to add various additives such as a drying inhibitor and a release agent.
[0019]
On the other hand, in the organic binder according to the present invention, the polyisocyanate compound used as another main component is chemically bonded to the foundry sand by polyaddition reaction with the active hydrogen of the phenol resin as described above. A compound having two or more isocyanate groups in the molecule, and specific examples of such polyisocyanate compounds include aromatic, aliphatic or alicyclic polyisocyanates such as diphenylmethane diisocyanate and polymethylene polyphenylene. In addition to polyisocyanate (hereinafter referred to as polymeric MDI), hexamethylene diisocyanate, 4,4'-dicyclohexylmethane diisocyanate, a prepolymer having two or more isocyanate groups obtained by reacting these polyisocyanate compounds with polyols. Mer, etc., can be mentioned various known polyisocyanates conventionally they may be used alone, or may be used in combination of two or more kinds.
[0020]
Further, even in such a polyisocyanate compound, for the same reason as the phenol resin as described above, generally, a nonpolar organic solvent or a mixed solvent of a nonpolar solvent and a polar organic solvent is used as a solvent. , It will be used as a solution in which the concentration is about 40 to 90% by weight. It should be noted that depending on the type of polyisocyanate compound to be used, it is not always necessary to dissolve it in an organic solvent, and it can be used as it is. Hereinafter, the polyisocyanate compound stock solution and a solution obtained by dissolving the polyisocyanate compound in an organic solvent are referred to as a polyisocyanate solution.
[0021]
Here, as the organic solvent for dissolving the phenol resin and the polyisocyanate compound as described above, the non-reactive to the polyisocyanate compound and the solute (phenol resin or polyisocyanate) to be dissolved. Although it is not particularly limited as long as it is a good solvent, in general, (1) a polar solvent for dissolving the phenol resin and (2) an amount of polyisocyanate compound that does not cause separation of the phenol resin. Are used in combination with a nonpolar solvent for dissolving the solvent.
[0022]
More specifically, the polar solvent of (1) is, for example, an aliphatic carboxylic acid ester. Among them, in particular, from the viewpoint of environmental safety, a dicarboxylic acid methyl ester mixture (manufactured by DuPont; trade name: DBE) Dicarboxylic acid alkyl esters such as dimethyl glutarate, dimethyl adipate and dimethyl succinate), methyl esters of vegetable oils such as rapeseed oil methyl ester, fatty acid monoesters such as ethyl oleate, ethyl palmitate, and mixtures thereof, etc. In addition to these esters, for example, ketones such as isophorone, ethers such as isopropyl ether, furfuryl alcohol, and the like can be mentioned. On the other hand, examples of the nonpolar solvent (2) include paraffins and naphthenes. , Petroleum-based hydrocarbons such as alkylbenzenes, Puzol 150 (Idemitsu Petrochemical Co., Ltd .; petroleum solvent), Hisol; can be exemplified (Showa Shell Sekiyu Co. petroleum solvent) and the like.
[0023]
By the way, in the organic binder according to the present invention, in addition to the above-described phenol resin solution and polyisocyanate solution, further, an alkali metal salt, an alkaline earth metal salt, or an alkali metal salt and an alkaline earth metal salt thereof. (Alkaline metal salt and / or alkaline earth metal salt) is used as an essential constituent, and this alkali metal salt and / or alkaline earth metal salt can make the mold disintegratable after casting. While being improved effectively, the thermal decomposition product (smear component) generated at the time of casting is modified, and generation of gas defects in the casting can be advantageously suppressed.
[0024]
In addition, as specific examples of the alkali metal salt and alkaline earth metal salt that are the component for improving the disintegration of the template and the component for suppressing the gas defect, for example, lithium sulfate, sodium sulfate, potassium sulfate, magnesium sulfate, calcium sulfate, Sulfates such as barium sulfate; nitrates such as lithium nitrate, sodium nitrate, potassium nitrate, magnesium nitrate, calcium nitrate, and barium nitrate; carbonates such as lithium carbonate, sodium carbonate, potassium carbonate, magnesium carbonate, calcium carbonate, and barium carbonate; Hydrogen carbonates such as lithium hydrogen, sodium hydrogen carbonate, potassium hydrogen carbonate, magnesium hydrogen carbonate, calcium hydrogen carbonate, barium hydrogen carbonate; lithium phosphate, lithium hydrogen phosphate, sodium phosphate, sodium hydrogen phosphate, potassium phosphate, Potassium hydrogen phosphate In addition to inorganic acid alkali metal salts and inorganic acid alkaline earth metal salts such as magnesium phosphate, magnesium hydrogen phosphate, calcium phosphate, calcium hydrogen phosphate, barium phosphate, barium hydrogen phosphate, etc., lithium acetate , Acetates such as sodium acetate, potassium acetate, magnesium acetate, calcium acetate, barium acetate; oxalates such as lithium oxalate, sodium oxalate, potassium oxalate, magnesium oxalate, calcium oxalate, barium oxalate; lithium citrate, sodium citrate, Citrates such as potassium citrate, magnesium citrate, calcium citrate, barium citrate; lithium glutamate, sodium glutamate, potassium glutamate, magnesium glutamate, calcium glutamate, barium glutamate, etc. Examples include organic acid alkali metal salts and organic acid alkaline earth metal salts typified by carboxylates such as rumate, and these metal salts may be used alone or in combination of two or more. May be. Among these, in the case of carbonates, hydrogen carbonates, phosphates, nitrates, oxalates, citrates and glutamates of alkali metals or alkaline earth metals, the curing as described above can be exhibited more advantageously. Furthermore, among these, sodium carbonate, potassium carbonate, sodium citrate, and sodium glutamate are more suitably used.
[0025]
The total amount of the alkali metal salt and / or alkaline earth metal salt is 0.1 to 100 parts by weight, preferably 100 parts by weight of the phenol resin contained in the phenol resin solution, It is desirable to blend in a proportion of 1 to 80 parts by weight. This is because when the blending amount is less than 0.1 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the phenol resin, there is a possibility that the mold disintegration property and the modification of the resin component cannot be sufficiently realized. This is because, on the contrary, when the amount exceeds 100 parts by weight, the mold strength tends to decrease.
[0026]
And, as described above, the organic binder according to the present invention is formed by the alkali metal salt and / alkaline earth metal salt, the phenol resin solution and the polyisocyanate solution forming phenol urethane, The organic binder may further contain a silicate ester and / or a hydrolysis product thereof (hereinafter referred to as “silicate ester”). Although the reason has not been clarified yet, the mold disintegration after casting is further improved.
[0027]
Examples of such silicate esters include silicate esters such as methyl silicate, ethyl silicate, propyl silicate, and butyl silicate; methyl silicate 51 (manufactured by Colcoat), ethyl silicate 40 (manufactured by Colcoat), and the like. Examples include hydrolysis products of silicate esters, mixtures thereof, and the like. Such silicate esters are generally highly hydrolyzable, and are preferably added to and mixed with a polyisocyanate solution, or a molding sand composition coated with an organic binder. It should be added and mixed when preparing Moreover, as a compounding quantity of silicate ester, in order to ensure the effect acquired by adding this, generally the ratio which becomes 0.1 weight part or more with respect to 100 weight part of a phenol resin is suitable. The upper limit is preferably 40 parts by weight or less in consideration of economy.
[0028]
Thus, the organic binder according to the present invention is constituted by the various components as described above, and a phenol-urethane-based gas-curing mold or self-hardening mold is formed using the organic binder.
[0029]
Specifically, among the molds as described above, when molding a gas-curing mold by the cold box method, first, a foundry sand composition in which the foundry sand surface is coated with an organic binder is produced. . That is, a phenol resin solution, a polyisocyanate solution, an alkali metal salt and / or an alkaline earth metal salt, and, if necessary, a silicate ester are sufficiently added to the refractory casting sand. By kneading and mixing, an organic binder is coated on the surface of the foundry sand to produce a foundry sand composition. The kneading / mixing operation is preferably performed at a temperature in the range of −10 to 50 ° C. using a mixer similar to the conventional one.
[0030]
In addition, when producing this foundry sand composition, the phenol resin solution and the polyisocyanate solution constituting the organic binder are mixed with each other, and a polyaddition reaction (urethanization reaction) gradually occurs. These are prepared separately and prepared in advance, and are usually mixed at the time of kneading with foundry sand. Furthermore, the alkali metal salt and / or alkaline earth metal salt and silicate ester are added to either a separately prepared phenol resin solution or polyisocyanate solution so that they can be uniformly mixed with the foundry sand composition. Or added to both and mixed, or dissolved or dispersed in a suitable organic solvent, and mixed with the foundry sand together with the phenol resin solution or polyisocyanate solution during kneading. Is also possible.
[0031]
Next, the molding sand composition obtained as described above is shaped in a molding die that gives a desired shape, and then a tertiary amine gas that is a curing catalyst is vented thereto. The curing of the foundry sand composition is promoted to produce a gas curing mold. Here, as the tertiary amine used as the curing catalyst, any conventionally known amine such as triethylamine, dimethylethylamine, dimethylisopropylamine and the like can be adopted.
[0032]
On the other hand, when molding a self-hardening mold by a room temperature self-hardening method, a casting sand composition in which the casting sand surface is first coated with an organic binder as in the case of the gas-curing mold is manufactured. However, the molding sand composition used in the room temperature self-hardening method is further mixed with a curing catalyst together with the organic binder at the time of kneading. Examples of the curing catalyst include bases, amines, metal ions and the like that are usually used in the known Ashland method.
[0033]
The obtained foundry sand composition is immediately shaped in a molding die giving a desired shape from where the curing proceeds by the added curing catalyst, and a self-hardening mold is produced. It will be.
[0034]
In addition, in the preparation of the foundry sand composition that gives the gas curing mold and the self-hardening mold described above, the blending amounts of the phenol resin solution and the polyisocyanate solution are the blending amounts of the phenol resin and the polyisocyanate compound, which are active ingredients, respectively. The ratio of 0.01 to 5.0 parts by weight, preferably 0.1 to 2.0 parts by weight, can be suitably employed for 100 parts by weight of the foundry sand. Further, the blending ratio of the phenol resin and the polyisocyanate compound is not particularly limited, but in general, the phenol resin: polyisocyanate compound = 60: 40 to 20:80 on a weight basis. A solution or a polyisocyanate solution is used in combination.
[0035]
Further, the foundry sand used in the present invention may be natural sand or artificial sand as long as it is fireproof conventionally used for molds, and is not particularly limited. . For example, silica sand, olivine sand, zircon sand, chromite sand, alumina sand, ferrochrome slag, ferronickel slag, converter slag, mullite artificial particles (for example, trade names “available from ITOCHU CERATECH CORPORATION” Niiga Sera beads ") and regenerated sand thereof, and the like, and one of these or two or more of them can be used in combination. Of these, mullite artificial particles that are spherical and have excellent crush resistance are more suitably employed from the viewpoint of polishing regeneration treatment after recovery of the mold.
[0036]
Thus, the gas-curing mold and self-hardening mold manufactured as described above are used for casting casting products made of various metals such as an aluminum alloy, a magnesium alloy and iron as a sand mold such as a sand core. . Among them, the molds molded according to the present invention, particularly sand cores, are particularly advantageous for casting of casting products made of light alloys having a low pouring temperature because they exhibit excellent disintegration after casting. It will be offered to.
[0037]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples. However, the present invention is not construed as being limited in any way by the description of such examples. In this example, the following test methods are used to measure the mold strength (molding strength and standing strength after 24 hours), measure the strength deterioration rate, measure the amount of spear generation, and evaluate the quality of the spear component. Carried out.
[0038]
-Measurement of mold strength (mold strength and standing strength after 24 hours)-
After the foundry sand composition was put into a sand magazine of a cold box molding machine, this foundry sand composition was filled into a bending strength test piece preparation mold at a gauge pressure of 0.3 MPa. Next, after triethylamine was passed through the mold with a gas generator at a gauge pressure of 0.2 MPa for 1 second, air purge was performed for 10 seconds at a gauge pressure of 0.2 MPa, the mold was removed, and width: 30 mm × A bending test piece having a length of 85 mm and a thickness of 10 mm was produced. And the bending strength (N / cm of the obtained test piece 2 ) Immediately or after standing for 24 hours at room temperature, using a digital foundry sand strength tester (manufactured by Takachiho Seiki Co., Ltd.), the former was taken as the punching strength and the latter was taken as the standing strength after 24 hours.
[0039]
-Measurement of strength deterioration rate (%)-
The strength deterioration rate (%) is an index for judging whether or not the mold disintegration is good. Specifically, first, in the same manner as the above-mentioned “measurement of mold strength”, width: 30 mm × length A test piece for measuring the bending strength of 85 mm × thickness: 10 mm was molded, and the bending strength after standing for 24 hours (normal strength A) was measured. Next, the test piece was completely wrapped with an aluminum foil of length: 125 mm × width: 150 mm to prepare a mold-disintegrating specimen, and then the specimen was heated in a circulating hot air oven maintained at 350 ° C. After leaving for 30 minutes, it was taken out, allowed to cool to room temperature, and then the bending strength (residual strength B) of the test piece obtained by removing the aluminum foil was measured, and the strength deterioration rate was calculated by the following equation. The larger the numerical value of the strength deterioration rate (%), the better the mold disintegration.
[Expression 1]
Figure 0004323187
[0040]
-Measurement of the amount of spear generation-
First, after measuring the weight (Ws) of the bending test piece produced by the cold box molding machine as width: 14 mm × length: 85 mm × thickness: 10 mm, It was accommodated in a glass test tube having an inner diameter of 28 mm and a length of 200 mm. Next, glass wool (weight: Wa) having a weight of about 2.5 g, which was previously weighed, was attached to the opening of the test tube, and a sprout generation amount collector was produced. Next, a trap for the amount of generated spatter in a tubular furnace maintained at 600 ° C. was installed, exposed to heat for 6 minutes, taken out, and allowed to cool to room temperature. And glass wool was taken out from this collector and the weight (Wb) was measured. And the amount [mg / g] of spear generation | occurrence | production per 1g of test pieces was computed by the following formula.
[Expression 2]
Figure 0004323187
[0041]
-Evaluation of quality of crab ingredients-
The glass wool after the above heat exposure is immersed in tetrahydrofuran to extract the spider component, and then gel filtration chromatograph 8020 (column: G1000H manufactured by Tosoh Corporation). XL + G2000H XL , Detector: UV254 nm, carrier: tetrahydrofuran 1 ml / min, column bath temperature: 38 ° C.), a molecular weight distribution chart of the spider component was obtained. And the quality of the spear component was evaluated from the obtained molecular weight distribution chart according to the following evaluation criteria.
○: There are few high molecular weight components.
Δ: Slightly higher molecular weight component than ○.
X: There are many high molecular weight components.
[0042]
Moreover, the phenol resin solution and the polyisocyanate solution were prepared and prepared as follows.
[0043]
-Preparation of phenol resin solution-
In a three-necked reaction flask equipped with a refluxer, a thermometer and a stirrer, 100 parts by weight of phenol, 41 parts by weight of paraformaldehyde, 41 parts by weight, and 0.32 parts by weight of lead naphthenate as a divalent metal salt were charged. After reacting at a temperature for 60 minutes, the mixture was heated and concentrated to obtain a benzyl ether type phenol resin having a water content of 1% by weight or less. Next, 50 parts by weight of this phenolic resin, together with an effective amount of γ-glycidoxypropyltrimethoxysilane, an organic ester solvent (trade name: DBE dimethyl glutarate, dimethyl adipate and dimethyl succinate, manufactured by DuPont) ) And 25 parts by weight of a petroleum solvent (trade name: Solvesso 100, manufactured by ExxonMobil Corp.) to prepare a 50% by weight phenol resin solution.
[0044]
-Preparation of polyisocyanate solution-
In a mixing tank equipped with a stirrer, 80 parts by weight of polymethylene polyphenylene polyisocyanate (trade name: Cosmonate M200, manufactured by Mitsui Chemicals), which is a polyisocyanate compound, was mixed with 20 parts by weight of an organic solvent (Solvesso 100). An 80% by weight polyisocyanate solution was prepared.
[0045]
Example 1
Using an experimental article river mixer, 1000 parts by weight of Cerabeads # 550 (made by ITOCHU CERATECH), which is foundry sand, is kneaded for 30 seconds together with 2 parts by weight of potassium carbonate and 10 parts by weight of the phenol resin solution prepared above. After that, 10 parts by weight of the polyisocyanate solution prepared above was added and further kneaded for 30 seconds to prepare foundry sand coated with an organic binder, that is, a foundry sand composition.
[0046]
Then, by using the foundry sand composition obtained, by the above test method, the mold strength measurement, the strength deterioration rate measurement, the amount of spear generation, and the quality of the spear component are evaluated, and the results Are also shown in Table 1 below. Moreover, the molecular weight distribution chart obtained at the time of evaluating the quality of the spear component is shown in FIG.
[0047]
Example 2
In the preparation of the foundry sand composition of Example 1, a foundry sand composition was prepared in the same manner as in Example 1 except that sodium carbonate was used instead of potassium carbonate, and the obtained foundry sand composition was used. The mold strength was measured, the strength deterioration rate was measured, the amount of spear generation was measured, and the quality of the spear component was evaluated. The results are shown in Table 1 below.
[0048]
Example 3
In the preparation of the foundry sand composition of Example 1, a foundry sand composition was prepared in the same manner as in Example 1 except that lithium carbonate was used instead of potassium carbonate, and the obtained foundry sand composition was used. The mold strength was measured, the strength deterioration rate was measured, the amount of spear generation was measured, and the spear component quality was evaluated. The results are shown in Table 1 below.
[0049]
Example 4
In the preparation of the foundry sand composition of Example 1, a foundry sand composition was prepared in the same manner as in Example 1 except that calcium carbonate was used instead of potassium carbonate, and the obtained foundry sand composition was used. The mold strength was measured, the strength deterioration rate was measured, the amount of spear generation was measured, and the spear component quality was evaluated. The results are shown in Table 1 below.
[0050]
Example 5
In the preparation of the foundry sand composition of Example 1, a foundry sand composition was prepared in the same manner as in Example 1 except that sodium hydrogen carbonate was used instead of potassium carbonate. The mold strength was measured, the strength deterioration rate was measured, the amount of spear generation was measured, and the quality of the spear component was evaluated, and the results are shown in Table 1 below.
[0051]
Example 6
In the preparation of the foundry sand composition of Example 1, a foundry sand composition was prepared in the same manner as in Example 1 except that disodium hydrogen phosphate was used instead of potassium carbonate. Using the product, the mold strength was measured, the strength deterioration rate was measured, the amount of spear generation was measured, and the quality of the spear component was evaluated, and the results are shown in Table 1 below.
[0052]
Example 7
In the preparation of the foundry sand composition of Example 1, a foundry sand composition was prepared in the same manner as in Example 1 except that potassium nitrate was used instead of potassium carbonate, and the obtained foundry sand composition was used. Measurement of mold strength, measurement of strength deterioration rate, measurement of the amount of spear generation, and evaluation of spear component quality were performed, and the results are shown in Table 1 below.
[0053]
Example 8
In the preparation of the foundry sand composition of Example 1, a foundry sand composition was prepared in the same manner as in Example 1 except that potassium oxalate was used instead of potassium carbonate, and the resulting foundry sand composition was used. The mold strength was measured, the strength deterioration rate was measured, the amount of spear generation was measured, and the quality of the spear component was evaluated, and the results are shown in Table 2 below.
[0054]
Example 9
In the preparation of the foundry sand composition of Example 1, a foundry sand composition was prepared in the same manner as in Example 1 except that sodium citrate was used in place of potassium carbonate. The mold strength was measured, the strength deterioration rate was measured, the amount of spear generation was measured, and the quality of the spear component was evaluated. The results are shown in Table 2 below.
[0055]
Example 10
In the preparation of the foundry sand composition of Example 1, a foundry sand composition was prepared in the same manner as in Example 1 except that sodium glutamate was used instead of potassium carbonate, and the obtained foundry sand composition was used. The mold strength was measured, the strength deterioration rate was measured, the amount of spear generation was measured, and the quality of the spear component was evaluated, and the results are shown in Table 2 below.
[0056]
Example 11
In the preparation of the foundry sand composition of Example 1 above, except that 0.5 part by weight of methyl silicate 51 (manufactured by Colcoat Co.), which is a hydrolysis product of methyl silicate, was added and used, Example 1 and In the same manner, a foundry sand composition was prepared, and using the obtained foundry sand composition, the mold strength was measured, the strength deterioration rate was measured, the amount of spear generation was measured, and the quality of the spear component was evaluated. The results are shown in Table 2 below.
[0057]
Example 12
In the preparation of the foundry sand composition of Example 11, a foundry sand composition was prepared in the same manner as in Example 11, except that sodium carbonate was used instead of potassium carbonate, and the obtained foundry sand composition was used. The mold strength was measured, the strength deterioration rate was measured, the amount of spear generation was measured, and the quality of the spear component was evaluated, and the results are shown in Table 2 below.
[0058]
Comparative Example 1
In the preparation of the foundry sand composition of Example 1, a casting sand composition was prepared in the same manner as in Example 1 except that potassium carbonate was not used, and the mold strength was obtained using the obtained foundry sand composition. , Measurement of strength deterioration rate, measurement of amount of spear generation, and evaluation of spear component quality, and the results are shown in Table 2 below. Moreover, the molecular weight distribution chart obtained at the time of evaluating the quality of the spear component is shown in FIG.
[0059]
Comparative Example 2
In the preparation of the foundry sand composition of Comparative Example 1, a foundry sand composition was prepared in the same manner as Comparative Example 1 except that 0.5 part by weight of methyl silicate 51 (manufactured by Colcoat Co.) was further added. The casting sand composition thus obtained was used to measure the mold strength, measure the strength deterioration rate, measure the amount of spear generation, and evaluate the quality of the spear component. The results are shown in Table 2 below. It was shown to.
[0060]
[Table 1]
Figure 0004323187
[0061]
[Table 2]
Figure 0004323187
[0062]
As is clear from Tables 1 and 2 and FIGS. 1 and 2, Examples 1 to 12 in which an alkali metal salt and / or an alkaline earth metal salt were blended had sufficient mold strength before heat exposure. In addition to ensuring, after heat exposure, compared with Comparative Examples 1 and 2 in which no alkali metal salt and / or alkaline earth metal salt is blended, the strength deterioration rate is large and the disintegration is excellent. Is recognized. In addition, in the GPC chart, it can be seen that the ratio of the polymer component having a fast elution time is small and the quality of the spear component is improved. Above all, when Examples 11 and 12 in which an alkali metal salt and silicate esters are used in combination are compared with Examples 1 and 2 in which only the alkali metal salt is used, it can be seen that the disintegration property is further improved.
[0063]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, an alkali metal salt and / or an alkaline earth metal salt is used as an essential component in the organic binder for a mold, and thus there is no practical problem. Not only mold strength can be realized, but also mold disintegration after casting can be improved. In addition, it is possible to effectively suppress the generation of gas defects during casting because reforming of the thermal decomposition product (spot component), that is, lowering of the molecular weight can be advantageously realized.
[0064]
Further, when a silicate ester and / or a hydrolysis product thereof is used in combination with the alkali metal salt and / or alkaline earth metal salt, the mold disintegration property is further improved, and sand having a further excellent disintegration property. A mold such as a core can be provided.
[0065]
The mold formed using the organic binder according to the present invention greatly contributes to the improvement of mold collapse and gas defects during casting even in the production of light alloy castings such as aluminum alloys and magnesium alloys. I can do it.
[Brief description of the drawings]
1 is a molecular weight distribution chart by GPC obtained in Example 1. FIG.
2 is a molecular weight distribution chart by GPC obtained in Comparative Example 1. FIG.

Claims (9)

フェノールウレタン系のガス硬化鋳型又は自硬性鋳型の造型に用いられる有機粘結剤であって、フェノール樹脂とポリイソシアネート化合物と有機溶剤と共に、アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩を必須の構成成分として含有することを特徴とする鋳型用有機粘結剤。  Organic binder used for molding phenol-urethane-based gas-curing molds or self-hardening molds, comprising an alkali metal salt and / or an alkaline earth metal salt together with a phenol resin, a polyisocyanate compound and an organic solvent An organic binder for molds, which is contained as a component. ケイ酸エステル及び/又はその加水分解生成物が、更に含有せしめられていることを特徴とする請求項1に記載の鋳型用有機粘結剤。  2. The organic binder for molds according to claim 1, further comprising a silicate ester and / or a hydrolysis product thereof. 前記アルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩が、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩、硝酸塩、蓚酸塩、クエン酸塩及びグルタミン酸塩の群から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は請求項2に記載の鋳型用有機粘結剤。  The alkali metal salt and / or alkaline earth metal salt is at least selected from the group of alkali metal or alkaline earth metal carbonate, bicarbonate, phosphate, nitrate, oxalate, citrate, and glutamate The organic binder for molds according to claim 1 or 2, which is one kind. 前記フェノール樹脂が前記有機溶剤に溶解せしめられて、フェノール樹脂溶液として用いられる一方、前記ポリイソシアネート化合物が前記有機溶剤に溶解されて、ポリイソシアネート溶液として用いられる請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載の鋳型用有機粘結剤。4. The method according to claim 1, wherein the phenol resin is dissolved in the organic solvent and used as a phenol resin solution, while the polyisocyanate compound is dissolved in the organic solvent and used as a polyisocyanate solution. The organic binder for molds as described in one. 前記有機溶剤として、前記フェノール樹脂を溶解するための極性溶剤と、前記ポリイソシアネート化合物を溶解するための非極性溶剤とが、用いられる請求項1乃至請求項4の何れか一つに記載の鋳型用有機粘結剤。The mold according to any one of claims 1 to 4, wherein a polar solvent for dissolving the phenol resin and a nonpolar solvent for dissolving the polyisocyanate compound are used as the organic solvent. Organic binder for use. 前記フェノール樹脂:前記ポリイソシアネート化合物が、重量基準で、60:40〜20:80となるように組み合わされる請求項1乃至請求項5の何れか一つに記載の鋳型用有機粘結剤。The organic binder for molds according to any one of claims 1 to 5, wherein the phenol resin and the polyisocyanate compound are combined so that the weight ratio is 60:40 to 20:80. 鋳物砂に対して、請求項1乃至請求項の何れか一つに記載の鋳型用有機粘結剤を混練せしめてなる鋳物砂組成物。A foundry sand composition obtained by kneading the organic binder for a mold according to any one of claims 1 to 6 with a foundry sand. 請求項に記載の鋳物砂組成物に対して、第三級アミンガスを接触せしめることにより、該鋳物砂組成物を硬化せしめてなるガス硬化鋳型。A gas curing mold obtained by curing a foundry sand composition by bringing a tertiary amine gas into contact with the foundry sand composition according to claim 7 . 鋳物砂に対して、硬化触媒と共に、請求項1乃至請求項の何れか一つに記載の鋳型用有機粘結剤を混練せしめることにより形成される自硬性鋳型。A self-hardening mold formed by kneading an organic binder for a mold according to any one of claims 1 to 6 with a curing catalyst together with a foundry sand.
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