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JP4308240B2 - オフセット印刷方法及びオフセット印刷機 - Google Patents

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JP4308240B2 JP2006294323A JP2006294323A JP4308240B2 JP 4308240 B2 JP4308240 B2 JP 4308240B2 JP 2006294323 A JP2006294323 A JP 2006294323A JP 2006294323 A JP2006294323 A JP 2006294323A JP 4308240 B2 JP4308240 B2 JP 4308240B2
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Description

この発明は、1の刷版が印刷する印刷ピッチの2倍の周面方向の長さを有するブランケットを取り付けた2つのブランケット胴間に連続紙を挟んで印刷する新聞のオフセット印刷方法及び新聞用オフセット印刷機に関する。
ブランケットを取り付けた2つのブランケット胴間に連続紙を挟んでブランケット面を介して印刷する技術は、例えば「オフ輪印刷技術(GATF極東事務所、福原巌、昭和56年9月15日初版発行)」の第11〜20ページに「B−Bタイプオフ輪の印刷ユニット」(非特許文献1:従来技術1)として記載されている。
非特許文献1には、版胴の刷版取付け溝及びブランケット胴のブランケット取付け溝が、両者とも「ギャップ」という単語で記載されており、その「ギャップ」の幅は、非特許文献1の第12ページ右欄下から15行目乃至下から9行目及び図12に記載されているようにブランケット取付け溝の方が、版胴の刷版取付け溝より若干幅が広く形成されている。
また、新聞用オフセット印刷機では、アメリカ特許第6408747号公報(特許文献1:従来技術2)の第1欄12行目乃至26行目に版胴についての記載がある。一般的に版胴(form cylinder)が、ブロードシートサイズの1ページ周長×2ページ幅、2ページ周長×2ページ幅、2ページ周長×4ページ幅で、同様にブランケット胴も1ページ周長×2ページ幅、2ページ周長×2ページ幅、2ページ周長×4ページ幅で組み合わせて構成されている。更に特許文献1には、1ページ周長×4ページ幅の版胴と、2ページ周長×4ページ幅のブランケット胴が組み合わせられた構成も知られている。
版胴の刷版取付け溝とブランケット胴のブランケット取付け溝は、いずれも各胴の中心軸線に直角な断面において周面の一箇所に中心軸線方向に設けられている。そして中心軸線が長い胴、例えば新聞用オフセット印刷機の4ページ幅の版胴やブランケット胴では、2ページ幅に相当する刷版取付け溝及びブランケット取付け溝を設ける位置を、それぞれ中心軸線方向の中央の左右において周面方向に位相をずらして設けられており、それぞれの胴周面を略1周する刷版又はブランケットの両端部を、それぞれ刷版取付け溝及びブランケット取付け溝に固定する構成である。
そして隣接する2つのブランケット胴間に連続紙を挟んでブランケット面を介して印刷する技術が特許公報第2541549号(特許文献2:従来技術3)に記載されている。特許文献2には、隣接する2つのブランケット胴(特許文献2ではゴム胴)に設けられたそれぞれのブランケット取付け溝(特許文献2では胴溝)同士が、ブランケット胴の紙を挟む位置で互いに対向するように回転位相が決められている。
アメリカ特許第6408747号公報(従来技術2) 特許公報第2541549号(従来技術3) 「オフ輪印刷技術」GATF極東事務所、福原巌著、昭和56年9月15日初版発行(従来技術1)
最近のオフセット印刷、特に新聞印刷では、配付地域別に記事内容を代えたり、時間の経過とともにニュースの内容が変わったりすることにより、頻繁に刷版を取り替える多種小ロット印刷が増加したことにより、従来技術2に記載されているように1ページ長の刷版を使用する方がランニングコストを抑え得るという考え方がでてきた。例えば2ページ周長の版胴にも軸線に直角な断面において周面の2等分位置2か所に刷版取付け溝を設けて周面方向に1ページ長の刷版を2枚取り付けて印刷可能とし、コレクト稼働の際や刷版が何らかの理由で損傷した場合等に1ページ長毎に刷版を交換できる印刷機が求められるようになった。
ところで、オフセット印刷において、インキ供給装置の印刷稼働中、版胴に取り付けられた刷版に対しニップ圧を有しているため、図3に示すようにインキ着けローラー5は、刷版取付け溝部10の版胴の回転方向における刷版の後行取付け端102に沿って落ち込み、次いで版胴の回転方向における刷版の先行取付け端101に急激に乗り上げる。その際先行取付け端101及び後行取付け端102に無用のインキを残留させる場合がある。
そのため、2ページ周長の版胴周面の2等分位置2か所に刷版取付け溝を設けて周面方向に1ページ長の刷版を2枚取り付けて印刷可能としたオフセット印刷機では、一方の刷版取付け溝が2ページ長のブランケット面の周長方向中央と対向して回転する場合、無用の残留インキがブランケット面に転移し、この無用の残留インキが転移したブランケット面が隣接するブランケット胴とともに連続紙を挟む位置に至ると、隣接するブランケット胴のブランケット面との間に作用する印圧によって無用のインキが連続紙に転移し、印刷品質を著しく損なってしまう問題点があった。
上記課題を解決するため、1の刷版が印刷する印刷ピッチの2倍の周面方向の長さを有するブランケットを取り付けた2つのブランケット胴間に連続紙を挟んで印刷する新聞のオフセット印刷方法において、
一方のブランケット胴のブランケット取付け溝が連続紙を挟む位置にあるとき、他方のブランケット胴のブランケット取付け溝が1の刷版が印刷する印刷ピッチに相当する周面方向の長さだけ回転方向にずれた位置にある位相関係で2つのブランケット胴を互いに逆向きに回転させて印刷することを特徴とする新聞のオフセット印刷方法を提案する。
また、ブランケットの両端部をブランケット取付け溝で固定可能に周面に巻き付けた2つのブランケット胴を隣接するとともに、刷版の両端部を刷版取付け溝で固定可能に周面に巻き付けた版胴を2つのブランケット胴にそれぞれ隣接して配設し、互いに隣接するブランケット胴間に連続紙を挟んで印刷する新聞用オフセット印刷機において、
互いに隣接する2つのブランケット胴のブランケット取付け溝を、いずれも取り付けたブランケットの周面方向の長さが1の刷版が印刷する印刷ピッチの2倍となるように設けるとともに、
2つのブランケット胴が連続紙を挟む位置に対して1の刷版が印刷する印刷ピッチに相当する周面方向の長さだけ回転方向にずれた位置に設けることを特徴とする新聞用オフセット印刷機を提案する。
この発明によれば、2ページ周長の版胴周面の2等分位置2か所に刷版取付け溝を設けて周面方向に1ページ長の刷版を2枚取り付けて印刷可能としたオフセット印刷機では、一方の刷版取付け溝が2ページ長のブランケット面の周長方向中央と対向して回転する場合、無用の残留インキがブランケット面に転移する点は、前記背景技術と同じである。しかし、この無用の残留インキが転移したブランケット面が隣接するブランケット胴とともに連続紙を挟む位置に至ると、連続紙を挟んで隣接するブランケット胴のブランケット取付け溝と対向する位置となるため、この間の連続紙に作用する印圧がブランケット取付け溝の逃げによって無くなるか、或いは著しく低くなる。そのため、無用のインキが連続紙に転移することが無くなるか、目視できない程度まで極めて僅かになり、印刷品質を損うことを防止することができる効果がある。
次にこの発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1はこの発明の一つの実施形態である新聞用オフセット印刷機であり、新聞2ページ長×2ページ幅の版胴1及び1’と、同じ周長と幅を有するブランケット胴2及び2’の正面説明図である。
版胴1及び1’には、それぞれ周面の周面方向2等分位置2カ所に刷版取付け溝10a、10b及び10a’、10b’が軸線と平行に設けられている。そして刷版取付け溝10a、10b及び10a’、10b’に設けられる図示しない刷版装着装置によって刷版11a、11b及び11a’、11b’が取り付けられている。版胴1及び1’に取り付けられる刷版11a、11b及び11a’、11b’には、図示されていない複数のインキ着けローラーによってインキが供給される。
ブランケット胴2及び2’には、それぞれ周面の1か所にブランケット取付け溝20及び20'が軸線と平行に設けられている。そしてブランケット取付け溝20及び20'に設けられる図示しないブランケット装着装置によってブランケット21及び21'が取り付けられている。ブランケット胴2及び2’間には、印刷を施される連続紙W1が矢印方向に走行するようにして挟まれている。
次に版胴1及び1’とブランケット胴2及び2’の周長は等しく構成されて回転速度も同調している。各胴の部位の位相関係について説明する。刷版取付け溝10a、10b及び10a’、10b’のうち刷版取付け溝10aは、ブランケット取付け溝20と、版胴1とブランケット胴2の近接位置で互いに対向する回転位相関係にあり、刷版取付け溝10a’は、ブランケット取付け溝20’と、版胴1’とブランケット胴2’の近接位置で互いに対向する回転位相関係にある。
そしてブランケット取付け溝20は、ブランケット取付け溝20’と180度位相のずれたブランケット21’面上の部位と連続紙W1を挟む位置で対向し、ブランケット取付け溝20’は、ブランケット取付け溝20と180度位相のずれたブランケット21面上の部位と連続紙W1を挟む位置で対向する関係にある。
インキ着けローラー5は、印刷稼働中、版胴1に取り付けられた刷版11a、11b及び版胴1’に取り付けられた刷版及び11a’、11b’に対しニップ圧を有している。そのため図3を参照して説明した従来のものと同様にインキ着けローラー5は、刷版取付け溝部10の版胴1の回転方向における刷版11a、11b及び版胴1’の回転方向における11a’、11b’の後行取付け端102に沿って落ち込み、次いで版胴1の回転方向における刷版11a、11b及び版胴1’の回転方向における11a’、11b’の先行取付け端101に急激に乗り上げる。その際先行取付け端101及び後行取付け端102に無用のインキが残留する。
しかしながら、刷版取付け溝10a及び10a’はブランケット取付け溝20及び20’に対向するので、残留したインキはブランケット21、21’に転移することなく、したがって連続紙W1に転移することもない。
一方、刷版取付け溝10b及び10b’は、ブランケット取付け溝20及び20’と180度位相の異なるブランケット21、21’の部位に対向するため、先行取付け端101及び後行取付け端102に残留したインキは、ブランケット21、21’のその対向部位に転移する。
しかし、ブランケット21のインキの残留した部位は、ブランケット胴2の回転により連続紙W1に対向するが、このとき隣接するブランケット胴2’のブランケット取付け溝20’が連続紙W1を挟んでブランケット21のインキの残留した部位と対向する位相関係にあるため対向する。そのため、ブランケット21のインキの残留した部位の印圧が無くなるか著しく低くなり、ブランケット21の残留インキが、連続紙W1に転移することが無くなるか、目視できない程度まで極めて僅かになる。
同様にブランケット21’のインキの残留した部位は、ブランケット胴2’の回転により連続紙W1に対向するが、このとき隣接するブランケット胴2のブランケット取付け溝20が連続紙W1を挟んでブランケット21’のインキの残留した部位と対向する位相関係にあるため対向する。そのため、ブランケット21’のインキの残留した部位の印圧が無くなるか著しく低くなり、ブランケット21’の残留インキが、連続紙W1に転移することが無くなるか、目視できない程度まで極めて僅かになる。
上述したこの発明の各実施形態の新聞のオフセット印刷方法は、1の刷版11a、11b、11a’、11b’が印刷する印刷ピッチの2倍の周面方向の長さを有するブランケット21,21’を取り付けた2つのブランケット胴2及び2’間に連続紙W1を挟んで印刷する新聞のオフセット印刷方法であり、一方のブランケット胴2(2’)のブランケット取付け溝20(20’)が連続紙W1を挟む位置にあるとき、他方のブランケット胴2’(2)のブランケット取付け溝20’(20)が1の刷版11a、11b、11a’、11b’が印刷する印刷ピッチに相当する周面方向の長さだけ回転方向にずれた位置にある位相関係で2つのブランケット胴2及び2’を互いに逆向きに回転させて印刷する新聞のオフセット印刷方法である。
また、上述したこの発明の各実施形態の新聞用オフセット印刷機は、ブランケット21及び21’の両端部をブランケット取付け溝20、20’で固定可能に周面に巻き付けた2つのブランケット胴2及び2’を隣接するとともに、刷版11a、11b及び11a’、11b’の両端部を刷版取付け溝10a、10b及び10a’、10b’で固定可能に周面に巻き付けた版胴1及び1’を2つのブランケット胴2及び2’にそれぞれ隣接して配設し、互いに隣接するブランケット胴2及び2’間に連続紙W1を挟んで印刷する新聞用オフセット印刷機であり、互いに隣接する2つのブランケット胴2及び2’のブランケット取付け溝20、20’を、いずれも取り付けたブランケット21,21’の周面方向の長さが1の刷版11a又は11b、11a’又は11b’が印刷する印刷ピッチの2倍となるように設けるとともに、2つのブランケット胴2及び2’が連続紙W1を挟む位置に対して1の刷版11a又は11b、11a’又は11b’が印刷する印刷ピッチに相当する周面方向の長さだけ回転方向にずれた位置に設ける新聞用オフセット印刷機である。
次にこの発明の他の実施形態である図2に基づいて説明する。図2は新聞用オフセット印刷機であり、新聞2ページ長×4ページ幅の主要胴配置と溝の位相関係を斜め上から見た斜視説明図、図3は版胴の刷版取付け溝にインキ着けローラーが対向した状態を示す部分断面拡大図である。
版胴3及び3’には、それぞれ周面の周面方向2等分位置2か所に版胴3及び3’の一方の端面Nから軸方向中央Mまでの長さを成す刷版取付け溝30a、30b及び30a’、30b’と、これら刷版取付け溝30a、30b及び30a’、30b’と周面方向に90度位相がずれた位置に他方の端面Pから軸方向中央Mまでの長さを成す刷版取付け溝30c、30d及び30c’、30d’が軸線と平行に設けられている。
そして前記の各刷版取付け溝30a、30b及び30a’、30b’、30c、30d及び30c’、30d’に設けられる図示しない刷版装着装置によって刷版31a、31b、31c、31d及び31a’、31b’、31c’31d’が取り付けられている。版胴3及び3’に取り付けられる刷版31a、31b、31c、31d及び31a’、31b’、31c’31d’には、図示されていない複数のインキ着けローラーによってインキが供給される。
ブランケット胴4及び4’には、ブランケット胴4及び4’の一方の端面Nから軸方向中央Mまでの長さを成すブランケット取付け溝40a及び40a'と、これらブランケット取付け溝40a及び40a'と周面方向に90度位相がずれた位置に他方の端面Pから軸方向中央Mまでの長さを成すブランケット取付け溝40b及び40b’が軸線と平行に設けられている。そしてブランケット取付け溝40及び40'に設けられる図示しないブランケット装着装置によってブランケット41a、41b及び41a'、41b’が取り付けられている。ブランケット胴4及び4’間には、印刷を施される連続紙W2が矢印方向に走行するようにして挟まれている。
次に各胴の位相関係について説明する。刷版取付け溝30a、30b及び30c、30dのうち刷版取付け溝30aは、ブランケット取付け溝40aと、版胴3とブランケット胴4の近接位置で互いに対向する回転位相関係にあり、刷版取付け溝30cは、ブランケット取付け溝40bと、版胴3とブランケット胴4の近接位置で互いに対向する回転位相関係にある。
同様に刷版取付け溝30a’、30b’及び30c’、30d’のうち刷版取付け溝30a’は、ブランケット取付け溝40a’と、版胴3’とブランケット胴4’の近接位置で互いに対向する回転位相関係にあり、刷版取付け溝30c’は、ブランケット取付け溝40b’と、版胴3’とブランケット胴4’の近接位置で互いに対向する回転位相関係にある。
そしてブランケット取付け溝40aは、ブランケット取付け溝40a’と180度位相のずれたブランケット41a’面上の部位と連続紙W2を挟む位置で対向し、ブランケット取付け溝40a’は、ブランケット取付け溝40aと180度位相のずれたブランケット41a面上の部位と連続紙W2を挟む位置で対向する関係にある。
更にブランケット取付け溝40bは、ブランケット取付け溝40b’と180度位相のずれたブランケット41b’面上の部位と連続紙W2を挟む位置で対向し、ブランケット取付け溝40b’は、ブランケット取付け溝40bと180度位相のずれたブランケット41b面上の部位と連続紙W2を挟む位置で対向する関係にある。
インキ着けローラー5は、印刷稼働中、版胴3に取り付けられた刷版31a、31b及び31c、31d並びに版胴3’に取り付けられた刷版31a’、31b’及び31c’、31d’に対しニップ圧を有している。そのため図3を参照して説明した従来のものと同様にインキ着けローラー5は、刷版取付け溝部10の版胴3の回転方向における刷版31a、31b及び31c、31d並びに版胴3’に取り付けられた刷版31a’、31b’及び31c’、31d’の後行取付け端102に沿って落ち込み、次いで版胴3の回転方向における刷版31a、31b及び31c、31d並びに版胴3’の回転方向における刷版31a’、31b’及び31c’、31d’の先行取付け端101に急激に乗り上げる。その際先行取付け端101及び後行取付け端102に無用のインキが残留する。
しかしながら、刷版取付け溝30a及び30a’はブランケット取付け溝40a及び40a’に対向し、刷版取付け溝30c及び30c’はブランケット取付け溝40b及び40b’に対向するため、残留したインキはブランケット41a及び41a’に転移することなく、したがって連続紙W2に転移することもない。
一方、刷版取付け溝30b及び30b’は、ブランケット取付け溝40a及び40a’と180度位相の異なるブランケット41a及び41a’の部位に対向するため、先行取付け端101及び後行取付け端102に残留したインキは、ブランケット41a及び41a’のその対向部位に転移する。
しかし、ブランケット41aのインキの残留した部位は、ブランケット胴4の回転により連続紙W2に対向するが、このとき隣接するブランケット胴4’のブランケット取付け溝40a’が連続紙W2を挟んでブランケット41aのインキの残留した部位と対向する位相関係にあるため対向する。そのため、ブランケット41aのインキの残留した部位の印圧が無くなるか著しく低くなり、ブランケット41aの残留インキが、連続紙W2に転移することが無くなるか、目視できない程度まで極めて僅かになる。
同様にブランケット41a’のインキの残留した部位は、ブランケット胴4’の回転により連続紙W2に対向するが、このとき隣接するブランケット胴4のブランケット取付け溝40aが連続紙W2を挟んでブランケット41a’のインキの残留した部位と対向する位相関係にあるため対向する。そのため、ブランケット41a’のインキの残留した部位の印圧が無くなるか著しく低くなり、ブランケット41a’の残留インキが、連続紙W2に転移することが無くなるか、目視できない程度まで極めて僅かになる。
そして、刷版取付け溝30d及び30d’が、ブランケット41b及び41b’に対向したときは、先行取付け端101及び後行取付け端102に残留したインキは、ブランケット取付け溝40b及び40b’と180度位相の異なるブランケット41b及び41b’の部位に転移する。
しかし、ブランケット41bのインキの残留した部位は、ブランケット胴4の回転により連続紙W2に対向するが、このとき隣接するブランケット胴4’のブランケット取付け溝40b’が連続紙W2を挟んでブランケット41bのインキの残留した部位と対向する位相関係にあるため対向する。そのため、ブランケット41bのインキの残留した部位の印圧が無くなるか著しく低くなり、ブランケット41bの残留インキが、連続紙W2に転移することが無くなるか、目視できない程度まで極めて僅かになる。
同様にブランケット41b’のインキの残留した部位は、ブランケット胴4’の回転により連続紙W2に対向するが、このとき隣接するブランケット胴4のブランケット取付け溝40bが連続紙W2を挟んでブランケット41b’のインキの残留した部位と対向する位相関係にあるため対向する。そのため、ブランケット41b’のインキの残留した部位の印圧が無くなるか著しく低くなり、ブランケット41b’の残留インキが、連続紙W2に転移することが無くなるか、目視できない程度まで極めて僅かになる。
図2に示す実施形態では、刷版取付け溝30a、30b及び30a’、30b’と刷版取付け溝30c、30d及び30c’、30d’は、周面方向に90度位相がずれた位置関係にあり、ブランケット取付け溝40a及び40a'とブランケット取付け溝40b及び40b'も周面方向に90度位相がずれた位置関係にあるが、周面方向の位相のずれ角度は90度に限られたものではない。
上述した内容は、版胴1、1’及び3,3’並びにブランケット胴2、2’及び4、4’が共に新聞2ページ周長を有する新聞用オフセット印刷機についての説明であるが、ブランケット胴2、2’及び4、4’に装着されるブランケット21、21’及び41a、41b、41a'、41b' の有効面が、版胴1、1’及び3、3’に装着された1の刷版11a、11b、11a’、11b’及び31a、31b、31c、31d、31a’、31b’、31c’、31d’ が印刷するピッチの有効面の2倍である新聞用オフセット印刷機に適用できる。
この発明は、1の刷版が印刷する印刷ピッチの2倍の周面方向の長さを有するブランケットを取り付けた2つのブランケット胴間に連続紙を挟んで印刷する新聞のオフセット印刷に利用可能である。
この発明の一つの実施形態を示す図であり、新聞2ページ長×2ページ幅の主要胴配置と溝の位相関係を示した正面説明図 この発明の他の実施形態を示す図であり、新聞2ページ長×4ページ幅の主要胴配置と溝の位相関係を斜め上から見た斜視説明図 通常の版胴の刷版取付け溝にインキ着けローラーが対向した状態を示す部分断面拡大図
符号の説明
1、1’ 版胴
10a、10b、10a’、10b’刷版取付け溝
11a、11b、11a’、11b’刷版
2、2’ブランケット胴
20、20' ブランケット取付け溝
21、21' ブランケット
3、3’ 版胴
30a、30b、30c、30d 刷版取付け溝
30a’、30b’、30c’、30d’ 刷版取付け溝
31a、31b、31c、31d 刷版
31a’、31b’、31c’、31d’ 刷版
4、4’ブランケット胴
40a、40b、40a'、40b' ブランケット取付け溝
41a、41b、41a'、41b' ブランケット
5 インキ着けローラー
101 刷版先行取付け端部
102 刷版後行取付け端部
W1、W2 連続紙
N 各胴の一方の端面
M 各胴の軸方向中央
P 各胴の他方の端面

Claims (2)

  1. 1の刷版が印刷する印刷ピッチの2倍の周面方向の長さを有するブランケットを取り付けた2つのブランケット胴間に連続紙を挟んで印刷する新聞のオフセット印刷方法において、
    一方のブランケット胴のブランケット取付け溝が連続紙を挟む位置にあるとき、他方のブランケット胴のブランケット取付け溝が1の刷版が印刷する印刷ピッチに相当する周面方向の長さだけ回転方向にずれた位置にある位相関係で2つのブランケット胴を互いに逆向きに回転させて印刷することを特徴とする新聞のオフセット印刷方法。
  2. ブランケットの両端部をブランケット取付け溝で固定可能に周面に巻き付けた2つのブランケット胴を隣接するとともに、刷版の両端部を刷版取付け溝で固定可能に周面に巻き付けた版胴を2つのブランケット胴にそれぞれ隣接して配設し、互いに隣接するブランケット胴間に連続紙を挟んで印刷する新聞用オフセット印刷機において、
    互いに隣接する2つのブランケット胴のブランケット取付け溝を、いずれも取り付けたブランケットの周面方向の長さが1の刷版が印刷する印刷ピッチの2倍となるように設けるとともに、
    2つのブランケット胴が連続紙を挟む位置に対して1の刷版が印刷する印刷ピッチに相当する周面方向の長さだけ回転方向にずれた位置に設けることを特徴とする新聞用オフセット印刷機。
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