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JP4304748B2 - 振動エネルギ吸収装置 - Google Patents

振動エネルギ吸収装置 Download PDF

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JP4304748B2 JP02325399A JP2325399A JP4304748B2 JP 4304748 B2 JP4304748 B2 JP 4304748B2 JP 02325399 A JP02325399 A JP 02325399A JP 2325399 A JP2325399 A JP 2325399A JP 4304748 B2 JP4304748 B2 JP 4304748B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地震、風等の自然現象又は人工的な地殻変動によって建物の構造物に伝達される振動エネルギを吸収する振動エネルギ吸収装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
この種のエネルギ吸収装置としては、特公昭58−30470号公報及び特開平6−307483号公報等に記載されているようなものが知られており、特公昭58−30470号公報に記載のエネルギ吸収装置は、シリンダと、このシリンダと協力して環状空間を形成するように、シリンダ内に配され、かつ膨径部を有したロッドと、環状空間に封入された鉛とを具備し、ロッドのシリンダに対する相対的な移動で主に生じる鉛の塑性抵抗力により、地震、風等の自然現象に起因して建物に伝達される振動エネルギを吸収するようになっている。
【0003】
また、特開平6−307483号公報に記載の振動エネルギ吸収装置は、シリンダを貫通してロッドを配し、シリンダ内に配されたロッドの外周面に凹所を形成し、ロッドの外周面とシリンダの内周面との間の前記凹所を含む環状空間に鉛を封入し、ロッドのシリンダに対する相対的な移動において凹所の部位で主に生じる鉛の剪断抵抗力により、地震、風等の自然現象に起因して建物に伝達される振動エネルギを吸収するようになっている。
【0004】
振動エネルギ吸収装置に対しては、その出荷前若しくは設置前に、通常、その性能試験が実施されるが、その結果において所望の特性が得られない振動エネルギ吸収装置を発見する場合がある。所望の特性が得られない主な原因は、環状空間に配された鉛量の不足に基づくこの環状空間における鉛の圧縮応力不足によると考えられることから、これを解消するために環状空間に鉛を追加するが、この際、シリンダに既にボルト又は溶接止め等により固着された蓋部材を一旦取り外す等の生産性、コスト等の面で非常に面倒な作業が必要になる。
【0005】
本発明は、前記諸点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、環状空間に配された鉛の圧縮応力を容易に調整し得る振動エネルギ吸収装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一の態様の振動エネルギ吸収装置は、円筒部及びこの円筒部の両端を閉塞する蓋部材を有したシリンダと、このシリンダ内に、円筒部に対して相対的に軸方向に移動自在に配されたロッドと、シリンダの内周面及びシリンダ内のロッドの外周面間の環状空間に収容された鉛と、シリンダ内に設けられており、円筒部に対するロッドの軸方向相対移動に抗する抵抗力を鉛との関係でロッドに発生させる抵抗力発生部とを具備しており、シリンダに、環状空間と外部とを連通する少なくとも一つの貫通孔を設けると共に、この貫通孔において、環状空間の鉛の圧縮応力を調整するための調圧栓を設けてなる。
【0007】
第一の態様の振動エネルギ吸収装置によれば、シリンダに環状空間の鉛の圧縮応力を調整するための調圧栓を設けてなるから、シリンダを構成する円筒部及び蓋部材間等のボルト又は溶接止め等による固着を解除することなしに、シリンダに対する調圧栓の位置を調節して貫通孔まで延在した鉛を更に環状空間まで押込んだり、シリンダから調圧栓を一旦取り外して貫通孔を介して鉛を環状空間に追加したりして、容易に環状空間の鉛の圧縮応力を増大させることができる。
【0008】
本発明の第二の態様の振動エネルギ吸収装置は、第一の態様の振動エネルギ吸収装置において、調圧栓をシリンダに螺合してなる。
【0009】
第二の態様の振動エネルギ吸収装置によれば、調圧栓をシリンダに螺合しているために、シリンダに対する調圧栓の位置を連続的に細かく調節できる上に、環状空間の鉛の圧縮応力の調整を容易に行うことができる。
【0010】
本発明の第三の態様の振動エネルギ吸収装置は、第一又は第二の態様の振動エネルギ吸収装置において、環状空間の鉛の圧縮応力調整を行い得るように、調圧栓を回転させて調圧栓のシリンダへの螺合状態を変化させる調圧栓回転手段を調圧栓の外部露出面側に設けてなる。
【0011】
調圧栓回転手段の一つの好ましい例として、調圧栓の露出表面に凹設された例えば六角凹所等の角付き凹所を挙げることができるが、その他の例として、調圧栓の露出表面に凸設された例えば六角突起のような角形突起又は調圧栓回転ジグと噛合い係合する多数の凹所若しくは突起等を挙げることができる。
【0012】
本発明の第四の態様の振動エネルギ吸収装置は、第一から第三の態様のいずれかの振動エネルギ吸収装置において、シリンダに設けられた貫通孔を介して外部から環状空間へ鉛を補充できるように、調圧栓を取り外し自在に設けてなる。
【0013】
第四の態様の振動エネルギ吸収装置のように、調圧栓を取り外し自在にシリンダに設けることにより、貫通孔に延在した鉛のみの環状空間への追加では、所望の圧縮応力を得られない場合、外部からの鉛を環状空間に追加して、所望の圧縮応力に容易に設定できるようになる。
【0014】
本発明の第五の態様の振動エネルギ吸収装置は、第一から第四の態様のいずれかの振動エネルギ吸収装置において、調圧栓に、環状空間の鉛の体積温度膨張に対し、鉛の圧力変動を緩和するバネ機構を設けてなる。
【0015】
第五の態様の振動エネルギ吸収装置のように、調圧栓にバネ機構を設けることにより、シリンダ内に封入された鉛が、季節による温度変化又は連続運転によるエネルギー吸収に伴う発熱温度上昇によって膨張し、その結果貫通孔及び調圧栓を介して鉛がシリンダ外へ漏出するという問題をなくすことができる。
【0016】
本発明の第六の態様の振動エネルギ吸収装置は、第一から第五の態様のいずれかの振動エネルギ吸収装置において、鉛を環状空間及び貫通孔に密に配してなる。
【0017】
本発明の第七の態様の振動エネルギ吸収装置は、第一から第六の態様のいずれかの振動エネルギ吸収装置において、調圧栓を円筒部及び蓋部材の少なくとも一方に設けてなる。
【0018】
本発明の第八の態様の振動エネルギ吸収装置では、第一から第七の態様のいずれかの振動エネルギ吸収装置において、抵抗力発生部は、ロッド又は円筒部に形成された膨出部からなる。
【0019】
本発明の第九の態様の振動エネルギ吸収装置では、第一から第八の態様のいずれかの振動エネルギ吸収装置において、抵抗力発生部は、ロッド又は円筒部に形成された凹所からなる。
【0020】
本発明の第十の態様の振動エネルギ吸収装置では、第一から第九の態様のいずれかの振動エネルギ吸収装置において、蓋部材は、円筒部に固着されており、ロッドは、蓋部材に対して相対的に軸方向に移動自在に配されている。
【0021】
本発明の第十一の態様の振動エネルギ吸収装置では、第一から第九の態様のいずれかの振動エネルギ吸収装置において、蓋部材は、ロッドに固着されて、円筒部に対して相対的に軸方向に移動自在に配されている。
【0022】
本発明の振動エネルギ吸収装置では、円筒部及び蓋部材のいずれか一方又は両方に貫通孔を複数個設けると共に、全ての貫通孔に調圧栓を設けて環状空間の鉛の圧縮応力を調整できるようにしてもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明及び本発明の実施の形態を、図に示す好ましい例に基づいて更に説明する。
【0024】
図1及び図2において、本例の振動エネルギ吸収装置1は、円筒部2及び円筒部2の両端3及び4を夫々閉塞するように、円筒部2に溶接等により固着された蓋部材5及び6を有したシリンダ7と、鉄系の剛性材料で形成されたシリンダ7内に、円筒部2に対して相対的に軸方向Aに移動自在に配されたロッド8と、シリンダ7の内周面9及びシリンダ7内のロッド8の外周面10間の環状空間11に収容された鉛12と、シリンダ7内に設けられており、円筒部2に対するロッド8の軸方向相対移動に抗する抵抗力を鉛12との関係でロッド8に発生させる抵抗力発生部13と、シール手段14及び15とを具備しており、蓋部材5に、一端で環状空間11に開口し他端で外部に開口して環状空間11と外部とを連通する貫通孔16を設けると共に、貫通孔16において、環状空間11の鉛12の圧縮応力を調整するための調圧栓17を設けてなる。
【0025】
ロッド8は、例えば高張力鋼から形成されており、蓋部材5及び6の孔18(蓋部材6側は図示せず)を貫通して配されており、孔18において蓋部材5及び6に固着された円筒状のベアリング23(蓋部材6側は図示せず)を介して蓋部材5及び6に軸方向Aに移動自在に支持されている。
【0026】
抵抗力発生部13は、本例ではロッド8に一体形成された膨出部30からなる。鉛12は、環状空間11に加えて貫通孔16まで延在して、これらに密に配されている。
【0027】
調圧栓17は、貫通孔16において蓋部材5に螺合して且つ当該蓋部材5をシリンダの円筒部2に固着した状態で貫通孔16の外部に開口する他端を介して外部から環状空間11へ鉛12を補充して、環状空間11の鉛12の圧縮応力を増大できるように、蓋部材5から取り外し自在に設けられている。調圧栓17の外部露出面26側には、環状空間11の鉛12の圧縮応力調整を行い得るように、調圧栓17を回転させて調圧栓17の蓋部材5への螺合状態を変化させる調圧栓回転手段としての六角凹所27が形成されている。調圧栓17は、蓋部材5に対してめくら栓となるべく、軸方向Aにおけるその長さが蓋部材5の厚みよりも十分に短くなるように、形成されている。
【0028】
シリンダ7の内側環状凹所19に設けられたシール手段14は、プレッシャーリング20と、シールリング21とを具備しており、シリンダ7の外側環状凹所22に配されたシール手段15は、プレッシャーリング20及びシールリング21と同等のプレッシャーリング24及びシールリング25を具備している。これらシール手段14及び15は、蓋部材6側にも同様に設けられている(図3参照)。
【0029】
以上の振動エネルギ吸収装置1では、その出荷前若しくは設置前に、通常、その性能試験が実施される。この性能試験の結果において、振動エネルギ吸収装置1が所望の特性を得られないような場合であって、その原因が環状空間11への鉛12の封入量の不足に基づく鉛12の圧縮応力の不足と考えられる場合には、振動エネルギ吸収装置1では、六角凹所27に回転ジグの先端を挿入して調圧栓17を回転して、調圧栓17を貫通孔16に更に螺入し、貫通孔16に延在した鉛12を環状空間11へ押し込むことにより、環状空間11の鉛12の量を増大させることができ、所望の鉛12の圧縮応力を得るようにすることができる。
【0030】
また振動エネルギ吸収装置1では、貫通孔16に鉛12が延在していない場合又は上記の押し込みによっても、なお環状空間11の鉛12の量が不足していると考えられる場合には、調圧栓17を貫通孔16から一旦取り外して、貫通孔16に新たな鉛を供給して、その後、調圧栓17を貫通孔16に螺入し、貫通孔16に供給された新たな鉛12を環状空間11へ押し込むことにより、上記と同様に、環状空間11の鉛12の量を増大させることができ、而して、所望の特性を得るようにすることができる。
【0031】
したがって、振動エネルギ吸収装置1では、円筒部2に溶接止め等により固着された蓋部材5又は6を一旦取り外すという、生産性、コスト等の面で非常に面倒な作業を必要としなくなる。
【0032】
所望の特性を得るようにされた振動エネルギ吸収装置1は、例えばシリンダ7の円筒部2が地殻に固定され、ロッド8が建物に連結されて用いられる。そして地震などで建物が振動すると、ロッド8は円筒部2に対してA方向に移動する。ロッド8の円筒部2に対する相対的なA方向の移動の際、環状空間11においてロッド8の膨出部30とシリンダ7の内周面9とで規定される環状通路を通って鉛12が塑性流動し、このとき環状通路の大きさにより決定されるシリンダ7内圧がシリンダ7の両端閉塞部、すなわち蓋部材5及び6に交互に作用してロッド8の円筒部2に対する相対的なA方向の移動の抵抗力として現れるようになり、塑性流動における鉛12の変形により振動エネルギが吸収される。
【0033】
蓋部材5に貫通孔16及び調圧栓17を設けた振動エネルギ吸収装置としては、前記例の他に、図3に示すように、抵抗力発生部13をロッド8に形成された環状の凹所31で実施し、環状空間11に配された鉛12を凹所31まで延在させた振動エネルギ吸収装置100が挙げられる。
【0034】
図3に示す振動エネルギ吸収装置100は、ロッド8の軸方向Aの振動における凹所32の環状開口面33での鉛12の剪断変形により振動エネルギが吸収されることになる。振動エネルギ吸収装置100でも、調圧栓17により環状空間11の鉛12の圧縮応力を容易に増大させることができる。
【0035】
また、図4及び図5に示す振動エネルギ吸収装置110及び120の夫々においても、蓋部材5に貫通孔16及び調圧栓17を設けることにより環状空間11の鉛12の圧縮応力を容易に増大させることができる。図4に示す振動エネルギ吸収装置110は、シリンダ7の蓋部材5及び6をねじ部35及び36によりロッド8に固着し、蓋部材5及び6をシリンダ7の円筒部2の内周面9に軸方向Aに摺動自在に嵌装し、円筒部2の内周面9に絞り加工により抵抗力発生部としての環状の膨出部37を設けてなり、また、図5に示す振動エネルギ吸収装置120は、抵抗力発生部としての環状の膨出部37を複数設けてなる。
【0036】
振動エネルギ吸収装置110及び120では、ロッド8の円筒部2に対する相対的なA方向の移動において、蓋部材5及び6も同様にA方向に移動される結果、鉛12もまたA方向に移動され、而して膨出部37により鉛12に塑性流動が生起され、振動エネルギが吸収される。
【0037】
さらに図6及び図7に示す振動エネルギ吸収装置130及び140の夫々においても、前記例と同様に、蓋部材5及び6に貫通孔16及び調圧栓17を設けることにより環状空間11の鉛12の圧縮応力を容易に増大させることができる。図6に示す振動エネルギ吸収装置130は、ロッド8に螺着された蓋部材5及び6を円筒部2の内周面9に軸方向Aに摺動自在に嵌装し、円筒部2の内周面9に抵抗力発生部としての環状の凹所38を設けてなり、また、図7に示す振動エネルギ吸収装置140は、抵抗力発生部としての環状の凹所38を複数設けてなる。
【0038】
なお、振動エネルギ吸収装置130及び140では、円筒部2は、フランジ部40及び41付きの一対の円筒体42及び43がそのフランジ部40及び41で突き合わされてボルト44及びナット45により互いに連結されて一体化されて形成されている。
【0039】
振動エネルギ吸収装置130及び140では、ロッド8の軸方向Aの振動における凹所38の環状開口面39の剪断変形により振動エネルギが吸収される。
【0040】
図3に示す振動エネルギ吸収装置100では、ロッド8に環状の凹所31を一個形成したが、図8に示すようにロッド8に複数の環状の凹所50をA方向に配列して形成して振動エネルギ吸収装置を構成してもよく、また、図9に示すようにロッド8に複数の円形の穴50を形成して振動エネルギ吸収装置を構成してもよく、更には、図1に示す振動エネルギ吸収装置1において、ロッド8にA方向に配列した複数の膨出部30を一体的に形成して振動エネルギ吸収装置を構成してもよく、これらのいずれの振動エネルギ吸収装置においても、貫通孔16及び調圧栓17を円筒部2、蓋部材5及び6の少なくとも一方に設けることにより、環状空間11の鉛12の圧縮応力を容易に増大させることができる。
【0041】
図1から7に示したいずれの振動エネルギ吸収装置においても、図10に示すように、調圧栓17に、コイルバネ52及び押え板53を具備したバネ機構51を設けて振動エネルギ吸収装置を構成してもよい。押え板53は、貫通孔16に配された鉛12に接して当該貫通孔16において可動に配されている。調圧栓17にバネ機構51を設けることにより、環状空間11の鉛12の体積温度膨張に対し、押え板53が当該押さえ板53と調圧栓17との間に配されたコイルバネ52の弾性力に抗して調圧栓17の方へ移動するため、鉛12の圧力変動を緩和することができる。尚、バネ機構51を、コイルバネ52で構成する代わりに又はこれと共に皿バネ、ゴム弾性体を用いて構成してもよい。
【0042】
また、調圧栓17は、環状空間11の鉛12の圧縮応力の減少のために用いてもよい。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、環状空間に配された鉛の圧縮応力を容易に調整し得る振動エネルギ吸収装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の振動エネルギ吸収装置の好ましい一実施の形態の例の断面図である。
【図2】図1に示す例の調圧栓を取り外した一部拡大図である。
【図3】本発明の振動エネルギ吸収装置の好ましい他の実施の形態の例の断面図である。
【図4】本発明の振動エネルギ吸収装置の好ましい更に他の実施の形態の例の断面図である。
【図5】本発明の振動エネルギ吸収装置の好ましい第4の実施の形態の例の断面図である。
【図6】本発明の振動エネルギ吸収装置の好ましい第5の実施の形態の例の断面図である。
【図7】本発明の振動エネルギ吸収装置の好ましい第6の実施の形態の例の断面図である。
【図8】本発明における抵抗力発生部の他の例の説明図である。
【図9】本発明における抵抗力発生部の更に他の例の説明図である。
【図10】本発明におけるバネ機構の説明図である。
【符号の説明】
1 振動エネルギ吸収装置
2 円筒部
3、4 両端部
5、6 蓋部材
7 シリンダ
8 ロッド
11 環状空間
12 鉛
13 抵抗力発生部
16 貫通孔
17 調圧栓
51 バネ機構

Claims (4)

  1. 円筒部及びこの円筒部の両端を閉塞する蓋部材を有したシリンダと、このシリンダ内に、円筒部に対して相対的に軸方向に移動自在に配されたロッドと、シリンダの内周面及びシリンダ内のロッドの外周面間の環状空間に収容された鉛と、シリンダ内に設けられており、円筒部に対するロッドの軸方向相対移動に抗する抵抗力を鉛との関係でロッドに発生させる抵抗力発生部とを具備しており、シリンダの円筒部に固着された一方の蓋部材に、一端で環状空間に開口し他端で外部に開口して環状空間と外部とを連通する少なくとも一つの貫通孔を設けると共に、この貫通孔において、環状空間の鉛の圧縮応力を調整するための調圧栓を、シリンダの前記一方の蓋部材に螺合させて、且つ、当該一方の蓋部材をシリンダの円筒部に固着した状態で貫通孔の前記他端を介して外部から環状空間へ鉛を補充できるように、シリンダの前記一方の蓋部材に取り外し自在に設けてなり、環状空間の鉛の圧縮応力調整を行い得るように、調圧栓を回転させて調圧栓のシリンダの前記一方の蓋部材への螺合状態を変化させる調圧栓回転手段を調圧栓の外部露出面側に設けてなり、鉛は、環状空間及び貫通孔に密に配されており、調圧栓に、環状空間の鉛の体積温度膨張に対し、鉛の圧力変動を緩和するバネ機構を設けてなり、このバネ機構は、貫通孔に配された鉛に接して当該貫通孔に可動に配された押さえ板と、この押さえ板と調圧栓との間に配されたコイルバネ、皿バネ又はゴム弾性体とを具備している、振動エネルギ吸収装置。
  2. 抵抗力発生部がロッドに形成された膨出部からなる請求項1に記載の振動エネルギ吸収装置。
  3. 抵抗力発生部がロッドに形成された凹所からなる請求項1に記載の振動エネルギ吸収装置。
  4. ロッドは、蓋部材に対して相対的に軸方向に移動自在に配されている請求項1に記載の振動エネルギ吸収装置。
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