JP4395276B2 - 感光性組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は近赤外線に感度を有するネガ型の感光性組成物に関し、更にこれを利用した感光性平版印刷版材料に関する。更に詳しくは、近赤外線レーザー等の走査露光装置を用いて画像形成可能なネガ型の感光性組成物および感光性平版印刷版材料に関する。更に、プリント配線基板作成用レジストや、カラーフィルター、蛍光体パターンの形成等に好適な感光性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピューター上で作成したデジタルデータをもとにフィルム上に出力せずに直接印刷版上に出力するコンピュータートゥープレート(CTP)技術が開発され、出力機として種々のレーザーを搭載した各種プレートセッターとこれらに適合する感光性平版印刷版の開発が盛んに行われている。なかでも750nm以上の近赤外領域に発光する半導体レーザーやYAGレーザーを利用した出力機においては光源の出力が数100mWから数ワットクラスの高出力レーザーが搭載されているため、極めて高いエネルギーでの画像形成が可能となっている。例えば、特開平6−186750号、同6−199064号、同7−164773号公報等にはレーザー光照射による記録層のアブレーション(溶融除去)を利用する画像記録方式に関する出願がなされているが、アブレーションにより気散したカスが光学系を汚染し、次第に記録層に到達するレーザー光強度が低下するなどの問題が発生し、むしろアブレーションを起こさないことが出力機側から求められていた。
【0003】
高出力近赤外半導体レーザーを利用する他の画像記録方式として、例えば特開平7−20629号、同7−271029号、同9−185160号、同9−197671号、同9−222731号、同9−239945号、同10−142780号公報等には潜在的酸発生剤と近赤外吸収色素の組み合わせにおいて光熱変換により発生する熱を利用した潜在的酸発生剤の分解と、このレーザー照射部において生成する酸を利用した酸触媒熱架橋を用いてネガ型の画像形成方法が開示されている。これらの系においては、酸触媒架橋反応によりバインダー樹脂を架橋するためには、レーザー露光後にオーブン等を用いて100数十度の加熱処理を施す必要があり、重大な問題点として、この露光後の熱処理条件を記録画像面全体にわたり均一に行う必要があることであり、熱処理が不十分であれば現像時に画像の欠落が発生し、或いは、加熱処理温度が部分的に高い場合や、加熱時間が長引くなどした場合には、現像進行性が低下し、残膜残りや溶出不良の問題が発生した。実用的にはこうした熱処理を均一に行うことは、特に記録面積が広い場合などでは極めて困難であり、露光後の加熱処理を回避する手段が強く求められていた。
【0004】
従来技術に於けるネガ型の記録材料に求められていたのは、アブレーションの発生がなく、高感度でありかつ露光後の加熱処理が不要であるような材料であった。高感度化に関しては、上記の光熱変換を利用したヒートモード記録ではなく、従来からの高感度フォトポリマー技術の応用であるフォトンモード記録を近赤外光に応用した系として、例えば特開2000−122274号、同2000−131833号、同2000−181059号、同2000−194124号公報などには光重合開始剤とエチレン性不飽和化合物を含むフォトポリマー系において、光重合開始剤を近赤外光において分光増感する種々の色素を用いることにより高感度なネガ型記録材料が与えられている。しかしながら、これらの場合においても、従来技術の高感度フォトポリマーの場合と同様に、感光層上部にポリビニルアルコール等を用いた保護層(オーバー層)を形成し、重合連鎖反応を阻害する酸素の影響を遮断する必要があった。しかしながら、こうした酸素バリヤー層は高湿度雰囲気下で水分を吸収し、記録材料が重ねられている場合に容易にブロッキングを発生し、記録材料同士あるいは記録材料間に挿入される合紙等に張り付くことで、出力機への記録材料の二重送りや合紙除去不良等のトラブルの発生原因ともなっていた。さらには、オーバー層の存在によりレーザー露光の際に光の散乱等による画質の低下の問題や、現像の際に、アルカリ現像に先立ってオーバー層除去のためのプレ水洗工程が必要となること、および製造にあたって感光層塗布後に更にオーバー層を塗布する工程が必要である等の問題があった。
【0005】
さらには、上記のような従来技術においては、重合連鎖を利用するため、露光エネルギーと現像後の残膜率との関係において軟調な画像再現が起こり易く、感光特性が一般に軟調化であることから、特にレーザー走査露光においては細線や網部微小点のエッジ部分がなだらかに再現されるため、コントラストが不足した画像再現となり、これらを特に印刷版として使用した場合に、印刷刷り枚数を重ねて行くと次第に細線が細り、網%が減少する問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、オーバー層を必要とせず、酸素の影響を受けにくい高感度なネガ型感光性組成物を提供することにある。特に750nm以上の近赤外レーザー光源に充分高い感光性を有する感光性組成物及び感光性平版印刷版を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、電子供与性置換基を有する縮合芳香族環を有する有機ホウ素塩、750nm以上の波長に吸収極大を有する増感色素、アルカリ可溶性バインダーおよび分子内にラジカル付加可能なエチレン性二重結合を2個以上有する化合物とを含有することを特徴とする感光性組成物を用いることによって基本的に達成された。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明に用いられる有機ホウ素塩は、ホウ素原子に3個の縮合芳香族環と1個のアルキル基がそれぞれ独立に連結し、かつ前記縮合芳香族環の少なくとも1個が電子供与性置換基を有する化合物が好ましい。より好ましくは、ホウ素原子に連結した3個の縮合芳香族環がそれぞれ電子供与性置換基を有する化合物である。前記縮合芳香族環には、電子吸引性置換基は有しないのが好ましいが、電子吸引性置換基を有している場合でも、置換基全体としてのハメットの置換基定数σ値は負であることが重要である。以下に本発明に用いられる有機ホウ素塩の好ましい化合物の一般式を示す。
【0009】
【化2】
【0010】
式中、D1,D2,D3は縮合芳香族環を表す。R3,R4,及びR5は各々独立して置換可能な基もしくは原子を表し、p、q、rは各々0または1以上の整数を表すが、R3,R4,及びR5の内の少なくとも1つは電子供与性置換基である。R6はアルキル基を表し、A+はカチオンを表す。
【0011】
上記において、縮合芳香族環とは2つ以上の芳香族環が2個もしくは2個以上の原子を共有した形で一体化している多環式化合物を指し、具体的にはナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピレン環等が挙げられる。電子供与性置換基とはハメット則におけるパラ位に置換した場合の置換基定数σ値が負である置換基であり、アルキル基、アリール基、アルキルオキシ基、アルキルアミノ基等が好ましい例として挙げられ、これらには任意の置換基が更に結合していても良い。
【0012】
上記において、好ましくは、R3,R4,及びR5がそれぞれ電子供与性置換基を含む場合である。p、q、rが2以上の整数の場合、R3,R4,及びR5はそれぞれ複数存在するが、この場合、置換可能な基もしくは原子は同じであっても異なっていても良い。R3,R4,及びR5がそれぞれ複数存在する場合、R3,R4,及びR5のそれぞれにおける置換基合計のハメット置換規定数σ値は負であることが好ましい。本発明において特に好ましくは、R3,R4,及びR5がそれぞれ電子供与性置換基のみで構成される場合である。
【0013】
置換基が結合した有機ホウ素塩化合物に関して、例えば特開平9−188686号公報にはハメット則における置換基定数σ値が正である電子吸引性基が置換した芳香環が結合した有機ホウ素塩化合物により酸基を有するバインダー中における該ホウ素塩化合物の安定性が向上することが記載されており、あるいは、特開2000−319283号公報には芳香環のオルト位に電子供与性置換基を有し、かつ電子吸引性置換基を併せて導入することで置換基全体としての効果は上記σ値が正の値を示し、電子吸引性である有機ホウ素塩化合物による高感度化と保存安定性の両立が記載されている。また、特開2001−75276号公報には同様に電子吸引性置換基を有する有機ホウ素塩化合物と赤外吸収色素を組み合わせた感光性組成物が記載されているが、感度的には低く本発明が目的とする高感度レベルには到底到達できないものであった。
【0014】
上記のような従来技術で共通する事項はハメット置換基定数σ値が正である電子吸引性基が導入された芳香族環がホウ素原子に結合することで安定性が向上することを示しているが、本発明との最大の相違点は、本発明においてはσ値が負である電子供与性置換基が結合した縮合芳香環がホウ素原子に結合した有機ホウ素塩化合物を用いることであり、これにより感度が大幅に向上することを見出したものである。加えて保存安定性に関しては本発明の構成で使用する場合においては極めて良好な安定性を示すことを見出したものである。
【0015】
上記化2においてカチオンを表すA+としては、アルカリ金属イオンおよびオニウム化合物が好ましく使用される。特に好ましい例は、オニウム塩として、テトラアルキルアンモニウム塩等のアンモニウム塩、トリアリールスルホニウム塩等のスルホニウム塩、ジアリールヨードニウム塩等のヨードニウム塩、トリアリールアルキルホスホニウム塩等のホスホニウム塩が挙げられる。本発明に関わる特に好ましい有機ホウ素塩の例を下記に示す。
【0016】
【化3】
【0017】
【化4】
【0018】
上記のような本発明に関わる有機ホウ素塩化合物の感光層中に於ける割合については好ましい範囲が存在し、感光層を構成する全成分100重量部に対して、0.5重量部から50重量部の範囲で存在することが好ましく、さらには1重量部から30重量部の範囲で含まれている場合が最も好ましい。
【0019】
本発明の感光性組成物は、750nm以上の赤外光の各種光源に対応できるように、750nm以上の赤外光領域に吸収を有し、前述の有機ホウ素塩を分光増感する色素を併せて含有する。このような増感色素として、シアニン系色素、フタロシアニン系色素、メロシアニン系色素、ポリフィリン系色素、ポリエン系色素、アゾ系色素、トリフェニルアミン系色素、ポリメチンアクリジン系色素、スチリル系色素、スクアリリウム系色素、(チオ)ピリリウム系色素などが挙げられる。本発明で用いることが出来る好ましい増感色素の例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されない。
【0020】
【化5】
【0021】
【化6】
【0022】
上記のような本発明に関わる有機ホウ素塩化合物を分光増感する近赤外吸収色素の感光層中に於ける割合については好ましい範囲が存在し、感光層を構成する全成分100重量部に対して、0.1重量部から30重量部の範囲で存在することが好ましく、さらには0.1重量部から20重量部の範囲で含まれている場合が最も好ましい。
【0023】
本発明において使用されるアルカリ可溶性バインダーとはアルカリ性水溶液に溶解もしくは除去可能なバインダーであり、バインダーを構成する繰り返し単位中に水酸基、フェノール性水酸基、カルボキシル基、アンモニウム塩基などの置換基を有するバインダーであることが好ましく、特にカルボキシル基を有するバインダーである場合が最も好ましく用いることが出来る。
【0024】
上記の特に好ましいカルボキシル基を有するアルカリ可溶性バインダーとしては、各種共重合体バインダーであることが好ましく、カルボキシル基を有するモノマーと他の任意の共重合可能なモノマーとの共重合により得られるバインダーであることが最も好ましい。共重合体中に於けるカルボキシル基含有モノマーの割合は5重量%以上99重量%以下であることが好ましく、これ以下の割合では共重合体がアルカリ水溶液に溶解しない場合がある。カルボキシル基含有モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸2−カルボキシエチルエステル、メタクリル酸2−カルボキシエチルエステル、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル、4−カルボキシスチレン等のような例が挙げられる。
【0025】
本発明に於いて特に好ましい上記アルカリ可溶性バインダーとして、上記のカルボキシル基を有する共重合体であり、かつ側鎖にラジカル付加可能なエチレン性二重結合を有するポリマーである場合に最も高感度である感光性組成物を与えることから特に好ましい。こうした側鎖に二重結合を有するポリマーの例としては、例えば特公昭49−34041号、同平6−105353号、特開2000−187322号公報などに記載されるような種々のポリマーが好ましく使用される。本発明に於いて好ましく使用されるポリマーの例を下記に示す。式中、数字は共重合体トータル組成100重量%中に於ける各繰り返し単位の重量%を表す。
【0026】
【化7】
【0027】
上記のような側鎖に二重結合を有するポリマーの更に好ましい例として、該二重結合が下記化8に示されるような特定の構造を有する場合が特に高感度で且つ酸素の影響を受け難く、酸素遮断のためのオーバー層を必要としないため極めて好ましい。
【0028】
【化8】
【0029】
式中、R1は水素原子またはメチル基を表し、R2は水素原子以外の置換可能な任意の原子または基を表す。kは0から4までの整数を表す。
【0030】
上記の側鎖に化8で示される置換基を有するポリマーとは、該置換基が直接もしくは連結基を介して主鎖と結合したものであり、連結基としては特に限定されず、任意の基、原子またはそれらの複合した基が挙げられる。上記した側鎖に化8で示される置換基を有する重合体とは、更に詳細には、下記化9で表される基を側鎖に有するものである。
【0031】
【化9】
【0032】
式中、Z1は連結基を表し、n1は0または1を表し、m1は0〜4の整数を表し、k1は1〜4の整数を表す。
【0033】
化9について更に詳細に説明する。Z1の連結基としては、酸素原子、硫黄原子、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、−N(R3)−、−C(O)−O−、−C(R4)=N−、−C(O)−、スルホニル基、複素環基、及び下記化10で表される基等の単独もしくは2以上が複合した基が挙げられる。ここでR3及びR4は、水素原子、アルキル基、アリール基等を表す。更に、上記した連結基には、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子等の置換基を有していてもよい。
【0034】
【化10】
【0035】
上記複素環基としては、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環、イソオキサゾール環、オキサゾール環、オキサジアゾール環、イソチアゾール環、チアゾール環、チアジアゾール環、チアトリアゾール環、インドール環、インダゾール環、ベンズイミダゾール環、ベンゾトリアゾール環、ベンズオキサゾール環、ベンズチアゾール環、ベンズセレナゾール環、ベンゾチアジアゾール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、キノリン環、キノキサリン環等の含窒素複素環、フラン環、チオフェン環等が挙げられ、更にこれらの複素環には置換基が結合していても良い。
【0036】
化8で表される基の好ましい例を以下に示すが、これらの例に限定されるものではない。
【0037】
【化11】
【0038】
【化12】
【0039】
【化13】
【0040】
上記化9における連結基としては複素環を含むものが好ましく、k1は1または2であるものが好ましい。
【0041】
上記の種々の例で示されるような二重結合を有するポリマーとしては、アルカリ性水溶液に可溶性を有することが好ましく、そのためにカルボキシル基含有モノマーを共重合成分として含む重合体であることが特に好ましい。この場合、共重合体組成に於ける二重結合の割合として、トータル組成100重量%中に於いて化8で示されるような二重結合を有する基の割合は1重量%以上95重量%以下であることが好ましく、これ以下の割合ではその導入の効果が認められない場合がある。また、95重量%以上含まれる場合に於いては、共重合体がアルカリ水溶液に溶解しない場合がある。さらに、共重合体中に於けるカルボキシル基含有モノマーの割合は同じく5重量%以上99重量%以下であることが好ましく、これ以下の割合では共重合体がアルカリ水溶液に溶解しない場合がある。
【0042】
上記のカルボキシル基含有モノマーとしては、先に述べたようにアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸2−カルボキシエチルエステル、メタクリル酸2−カルボキシエチルエステル、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル、4−カルボキシスチレン等のような例が挙げられる。
【0043】
カルボキシル基を有するモノマー以外にも共重合体中に他のモノマー成分を導入して多元共重合体として合成、使用することも好ましく行うことが出来る。こうした場合に共重合体中に組み込むことが出来るモノマーとして、スチレン、4−メチルスチレン、4−ヒドロキシスチレン、4−アセトキシスチレン、4−カルボキシスチレン、4−アミノスチレン、クロロメチルスチレン、4−メトキシスチレン等のスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ドデシル等のメタクリル酸アルキルエステル類、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸アリールエステル或いはアルキルアリールエステル類、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸メトキシジエチレングリコールモノエステル、メタクリル酸メトキシポリエチレングリコールモノエステル、メタクリル酸ポリプロピレングリコールモノエステル等のアルキレンオキシ基を有するメタクリル酸エステル類、メタクリル酸2−ジメチルアミノエチル、メタクリル酸2−ジエチルアミノエチル等のアミノ基含有メタクリル酸エステル類、或いはアクリル酸エステルとしてこれら対応するメタクリル酸エステルと同様の例、或いは、リン酸基を有するモノマーとしてビニルホスホン酸等、或いは、アリルアミン、ジアリルアミン等のアミノ基含有モノマー類、或いは、ビニルスルホン酸およびその塩、アリルスルホン酸およびその塩、メタリルスルホン酸およびその塩、スチレンスルホン酸およびその塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸およびその塩等のスルホン酸基を有するモノマー類、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルカルバゾール等の含窒素複素環を有するモノマー類、或いは4級アンモニウム塩基を有するモノマーとして4−ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミドのメチルクロライドによる4級化物、N−ビニルイミダゾールのメチルクロライドによる4級化物、4−ビニルベンジルピリジニウムクロライド等、或いはアクリロニトリル、メタクリロニトリル、またアクリルアミド、メタクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メトキシエチルアクリルアミド、4−ヒドロキシフェニルアクリルアミド等のアクリルアミドもしくはメタクリルアミド誘導体、さらにはアクリロニトリル、メタクリロニトリル、フェニルマレイミド、ヒドロキシフェニルマレイミド、酢酸ビニル、クロロ酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類、またメチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、その他、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アリルアルコール、ビニルトリメトキシシラン、グリシジルメタクリレート等各種モノマーを適宜共重合モノマーとして使用することが出来る。これらのモノマーの共重合体中に占める割合としては、先に述べた共重合体組成中に於ける化8で示すような二重結合を有する基およびカルボキシル基含有モノマーの好ましい割合が保たれている限りに於いて任意の割合で導入することが出来る。
【0044】
上記のようなポリマーの分子量については好ましい範囲が存在し、重量平均分子量で1000から100万の範囲であることが好ましく、さらに1万から30万の範囲にあることが特に好ましい。
【0045】
上記のような本発明のポリマーの感光層中に於ける割合については好ましい範囲が存在し、感光層を構成する全成分100重量部に対して、10重量部から80重量部の範囲で存在することが好ましく、さらには20重量部から80重量部の範囲で含まれている場合が最も好ましい。
【0046】
本発明に係わる化8で示される基を有するポリマーの例を下記に示す。式中、数字は共重合体トータル組成100重量%中に於ける各繰り返し単位の重量%を表す。
【0047】
【化14】
【0048】
【化15】
【0049】
【化16】
【0050】
【化17】
【0051】
【化18】
【0052】
本発明は、上記した重合体と併せて、分子内にラジカル付加可能なエチレン性二重結合を2個以上有する化合物を含有する。好ましい化合物の例としては、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリスアクリロイルオキシエチルイソシアヌレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、エチレングリコールグリセロールトリアクリレート、グリセロールエポキシトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート等の多官能アクリル系モノマー、或いは、アクリロイル基、メタクリロイル基を導入した各種重合体としてポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等も同様に使用される。
【0053】
上記したようなアクリレート系化合物と、本発明の重合体の比率に関しては好ましい範囲が存在し、該重合体1重量部に対してアクリレート系化合物は1重量部から100重量部の範囲で含まれることが好ましく、さらに5重量部から100重量部の範囲で含まれることが好ましい。
【0054】
分子内にラジカル付加可能なエチレン性二重結合を2個以上有する化合物のより好ましい例として、前記化8で示す置換基を分子内に2個以上有する低分子化合物(以降、本発明のモノマーと称し、分子量は数千以下である)を含有することでより高感度で硬調な調子再現性を示す感光性組成物を与えることから好ましい。本発明のモノマーを使用した場合、本発明の重合体と併せて用いることにより、有機ホウ素塩化合物の光分解により発生するラジカルが付加することで生成するスチリルラジカル同士の再結合により効果的に架橋を行うため、高感度のネガ型感光材料を作成することができる。本発明のモノマーは、代表的には下記一般式で表される。
【0055】
【化19】
【0056】
式中、Z2は連結基を表す。R7は水素原子またはメチル基を表す。R8は置換可能な基または原子を表す。k2は2以上の整数を表し、m2は0〜4の整数を表す。
【0057】
化19について更に詳細に説明する。Z2の連結基としては、酸素原子、硫黄原子、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、−N(R5)−、−C(O)−O−、−C(R6)=N−、−C(O)−、スルホニル基、複素環基等の単独もしくは2以上が複合した基が挙げられる。ここでR5及びR6は、水素原子、アルキル基、アリール基等を表す。更に、上記した連結基には、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子等の置換基を有していてもよい。
【0058】
上記複素環基としては、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環、イソオキサゾール環、オキサゾール環、オキサジアゾール環、イソチアゾール環、チアゾール環、チアジアゾール環、チアトリアゾール環、インドール環、インダゾール環、ベンズイミダゾール環、ベンゾトリアゾール環、ベンズオキサゾール環、ベンズチアゾール環、ベンズセレナゾール環、ベンゾチアジアゾール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、キノリン環、キノキサリン環等の含窒素複素環、フラン環、チオフェン環等が挙げられ、これらには置換基が結合していても良い。
【0059】
上記化19で表される化合物の中でも好ましい化合物が存在する。以下に化19で表される化合物の好ましい具体例を示すが、これらの例に限定されるものではない。
【0060】
【化20】
【0061】
【化21】
【0062】
【化22】
【0063】
上記した本発明のモノマーの添加量は、本発明の重合体100重量部に対して1重量部から200重量部の範囲で含まれることが好ましく、さらに5重量部から100重量部の範囲で含まれることが特に好ましい。さらには、本発明のモノマーに加えて、上述した種々のアクリレート系化合物を併せて用いることも好ましく行われる。この場合の本発明のモノマーとアクリレート系化合物の比については1:0から1:10の範囲で含まれる場合が好ましい。
【0064】
本発明に関わる前記有機ホウ素塩化合物に加えて、他の公知である各種光重合開始剤を併せて用いることでより感度の向上した感光性組成物が与えられることがある。こうした目的で使用することが可能な他の光重合開始剤の例としては、(a)芳香族ケトン類、(b)芳香族オニウム塩化合物、(c)有機過酸化物、(d)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(e)ケトオキシムエステル化合物、(f)アジニウム化合物、(g)活性エステル化合物、(h)トリハロアルキル置換化合物等が挙げられる。
【0065】
本発明において、上記の例において有機ホウ素塩化合物とともに併用することが好ましい光重合開始剤として特にトリハロアルキル置換化合物が挙げられる。トリハロアルキル置換化合物とは、具体的にはトリクロロメチル基、トリブロモメチル基等のトリハロアルキル基を分子内に少なくとも一個以上有する化合物であり、好ましい例としては、該トリハロアルキル基が含窒素複素環基に結合した化合物としてs−トリアジン誘導体およびオキサジアゾール誘導体が挙げられ、或いは、該トリハロアルキル基がスルホニル基を介して芳香族環或いは含窒素複素環に結合したトリハロアルキルスルホニル化合物が挙げられる。
【0066】
トリハロアルキル置換した含窒素複素環化合物やトリハロアルキルスルホニル化合物の特に好ましい例を化22および化23に示す。
【0067】
【化23】
【0068】
【化24】
【0069】
上記のようなトリハロアルキル置換化合物を有機ホウ素塩化合物とともに使用する場合には、前者の感光層中に於ける割合については好ましい範囲が存在し、感光層を構成する全成分100重量部に対して、0.5重量部から50重量部の範囲で存在することが好ましく、さらには1重量部から30重量部の範囲で含まれている場合が最も好ましい。
【0070】
最も好ましい系として、本発明のポリマーおよび本発明のモノマーと該有機ホウ素塩化合物を組み合わせて用いることにより、従来技術である通常のバインダーと多官能性アクリレート化合物との組み合わせによる系と比較して、保存性を向上させるために添加される重合禁止剤による感度低下の影響を受け難く、酸素による阻害も受けにくい為に光硬化が極めて効率的に生じるため、感度が飛躍的に向上することが挙げられる。
【0071】
従来のような光ラジカル重合を利用する場合には、大気中の酸素の影響を受けやすく、一般に酸素バリヤ性を有するポリビニルアルコールのような樹脂を感光層の表面にオーバー層として設ける必要がった。また、露光後に重合を促進あるいは完結させるため100℃前後の温度で数分間程度加熱処理を行う必要があった。
【0072】
これに対して、本発明の重合体および本発明のモノマーを併せて使用する場合には、上記のようなオーバー層を設けなくとも十分に光硬化する系を与え、かつ、露光後に加熱処理を行う必要がないことが特徴であり、さらに近赤外吸収色素と有機ホウ素塩化合物あるいはこれらとトリハロアルキル置換化合物などの増感剤を組み合わせて用いることによって高感度の感光性組成物が得られる点が特徴として挙げられる。また、本発明の感光性組成物は、潜像退行の極めて小さいことが特徴として挙げられる。
【0073】
本発明の効果の一つとして重要な点は、感光特性として硬調な画像再現を与えることであり、レーザー走査露光用感光性組成物として特に好ましく用いることが出来る点である。特に光源として750nm以上に発光する近赤外レーザーを光源として用いた場合に、画像のエッジ部が先鋭に再現され、高解像度の画質を与えることから極めて好ましく使用することが出来る。
【0074】
さらには、感光体の感度保存性の点においても、本発明の重合体およびモノマーの使用により有機ホウ素塩化合物の相溶性が向上すると共に、感光体中での各成分の拡散が低下(マトリックスのガラス転移温度が高い)するためと推測されるが、高温高湿度下での保存においても安定した感度を示すことが特徴の一つである。
【0075】
本発明の感光性組成物は、上述した成分以外にも種々の目的で他の成分を添加することも好ましく行われる。特に、スチリル基の熱重合あるいは熱架橋を防止し長期にわたる保存性を向上させる目的で種々の重合禁止剤を添加することが好ましく行われる。この場合の重合禁止剤としては、ハイドロキノン類、カテコール類、ナフトール類、クレゾール類等の各種フェノール性水酸基を有する化合物やキノン類化合物、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン塩類等が好ましく使用される。この場合の重合禁止剤の添加量としては、該重合体100重量部に対して0.1重量部から10重量部の範囲で使用することが好ましい。
【0076】
感光性組成物を構成する要素として、他に、画像の視認性を高める目的で種々の染料、顔料を添加することや、感光性組成物のブロッキングを防止する目的等で無機物微粒子あるいは有機物微粒子を添加することも好ましく行われる。
【0077】
平版印刷版材料として使用する場合の感光層自体の厚みに関しては、支持体上に0.5ミクロンから10ミクロンの範囲の乾燥厚みで形成することが好ましく、さらに1ミクロンから5ミクロンの範囲であることが耐刷性を大幅に向上させるために極めて好ましい。感光層は上述の3つの要素を混合した溶液を作成し、公知の種々の塗布方式を用いて支持体上に塗布、乾燥される。支持体については、例えばフィルムやポリエチレン被覆紙を使用しても良いが、より好ましい支持体は、研磨され、陽極酸化皮膜を有するアルミニウム板である。
【0078】
上記のようにして支持体上に形成された感光層を有する材料を印刷版として使用するためには、これに密着露光あるいはレーザー走査露光を行い、露光された部分が架橋することでアルカリ性現像液に対する溶解性が低下することから、後述するアルカリ性現像液により未露光部を溶出することでパターン形成が行われる。
【0079】
アルカリ性現像液としては、本発明の重合体を溶解する液で有れば特に制限は無いが、好ましくは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、メタ珪酸ナトリウム、メタ珪酸カリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアンモニウムハイドロキサイド等のようなアルカリ性化合物を溶解した水性現像液が良好に未露光部を選択的に溶解し、下方の支持体表面を露出出来るため極めて好ましい。さらには、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、ベンジルアルコール等の各種アルコール類をアルカリ性現像液中に添加することも好ましく行われる。こうしたアルカリ性現像液を用いて現像処理を行った後に、アラビアゴム等を使用して通常のガム引きが好ましく行われる。
【0080】
【実施例】
以下実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、効果はもとより本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0081】
実施例1〜4および比較例1〜4
厚みが0.24mmである砂目立て処理を行った陽極酸化アルミニウム板を使用して、この上に下記の処方で示される感光性塗工液を乾燥厚みが2.0ミクロンになるよう塗布を行い、75℃の乾燥器内にて6分間乾燥を行った。
<感光性塗工液>
本発明の重合体(P−1) 12重量部
有機ホウ素塩化合物(表1) 1重量部
トリハロアルキル置換化合物(T−4) 0.7重量部
近赤外吸収色素(表1) 0.3重量部
10%フタロシアニン分散液(着色剤) 0.6重量部
ジオキサン 70重量部
シクロヘキサノン 20重量部
【0082】
【表1】
【0083】
【化25】
【0084】
得られた感光材料を次のようにして露光を行った。即ち、色温度3100Kのハロゲンランプを光源とし、780nm以下の波長の光をカットする光学フィルターを透過する光量が2mW/cm2になるように光量を調整し、濃度差0.15間隔のステップウェッジを有するコントロールウェッジ(富士写真フィルム製)を通して10秒間露光を行った。露光後、ケイ酸カリウムを1重量%および水酸化カリウム2重量%、ノニオン性界面活性剤0.1重量%を含有するアルカリ性現像液で現像を行った。現像処理後に、アルミ板上に形成されたステップウェッジのパターンにおいて、画像として残る最大のステップ段数(S1)および画像濃度が飽和値になるまでのステップ段数(S2)を感度として求めた。これらの数値が大きいほど感度が高いことを表し、両者の数値の差が小さいほど調子再現性が硬調であることを表す。それらの結果を表3にまとめた。比較例3においては明瞭な画像は形成されなかった。比較例1および2においては画像は形成されたが、残存する画像の反射濃度は現像前と比べ大きく低下しており飽和濃度に達するS2の値は求められなかったが、階調性は軟調であった。比較例4においては比較的高感度である結果が得られたが、実施例との比較に於いては感度は低く、調子もやや軟調であった。
【0085】
【表2】
【0086】
実施例5〜7
上記実施例1〜3で作成した試料を用いて、波長830nmの半導体レーザー(出力1W)を利用し、外面ドラム型走査露光装置を使用してレーザースポット径20ミクロンに調整し、版面パワーを変化させて走査露光を行った。現像は先の実施例と同様に行い、画像が現像後に形成される最小の版面エネルギーを求め、下記の表のような結果が得られた。
【0087】
【表3】
【0088】
実施例8、9および比較例9
下記の配合処方からなる感光塗液を作成し、グラビアコーターにて陽極酸化処理済みアルミベースコイル(厚み0.24mm)を使用して、400mm幅で長さ200mにわたり塗布を行った。乾燥ゾーンの長さは10mであり、乾燥温度は70℃に設定した。塗布速度は10m/分で行った。塗布量は乾燥塗布量において実測値2.4g/m2であった。
<感光性塗工液>
本発明の重合体(P−1) 11重量部
本発明のモノマー(C−1) 4重量部
有機ホウ素塩化合物(表4) 1.2重量部
トリハロアルキル置換化合物(T−2) 0.6重量部
近赤外吸収色素(表1) 0.4重量部
10%フタロシアニン分散液(着色剤) 0.5重量部
ジオキサン 70重量部
シクロヘキサノン 20重量部
【0089】
【表4】
【0090】
上記のようにして作成した試料を400mm×560mmのサイズに裁断し、プレートセッターとして大日本スクリーン製造(株)製PT−R4000(830nmLD搭載)を使用して露光を行った。露光条件として、ドラム回転速度1000rpm、露光エネルギーとして実施例8および9では10mJ/cm2,比較例9では70mJ/cm2になるように露光を行った。露光後のプレートはPS版用自動現像装置PD−912−M(大日本スクリーン製造(株)製)を使用して先の実施例で使用した現像液を用いて現像を行った。何れの場合もプレート上の画像は20ミクロン細線が明瞭に再現されており、走査型電子顕微鏡観察においても画線のエッジ部分が切り立った形で先鋭な画線プロファイルを示していた。このものを通常のオフセット印刷を行うため、印刷機はRyobi−560を使用し、印刷インキは大日本インキ(株)製Fグロス墨Bを使用し、湿し水は市販の湿し水を希釈して使用した。印刷評価項目として刷り始めからの紙へ転写するインキ濃度が十分でかつ安定化するまでの刷り枚数を以てインキ乗りとし、この枚数が少ないほど良好と評価した。また耐刷性についてはテスト画像中の微小網点および細線が欠落し始めるまでの刷り枚数を以て評価を行った。また、地汚れの有無は印刷物上の地汚れの有無を以て目視判定を行った。結果として実施例8および9で作成した感光性平版印刷版を使用した場合には、インキ乗りはいずれも5枚以下で良好であり、耐刷性に関しては20万枚の印刷においても良好な印刷物が得られた。また、地汚れの発生もなく良好な結果が得られた。一方、比較例9で得られた印刷版についてはインキ乗り枚数は20枚であり、耐刷性に関しては7万枚で、劣った結果となった。尚、全ての実施例に於いて、試料を50℃相対湿度80%の雰囲気下で2週間保存した後、同様に露光および現像を行ったところ、感度および現像性において変化は認められず、良好な保存安定性を示した。
【0091】
【発明の効果】
本発明によれば、オーバー層を必要とせず、酸素の影響を受けにくい高感度な感光性組成物が得られる。特に750nm以上の波長範囲のレーザー光源に極めて高い感光性を有する感光性組成物及び感光性平版印刷版が得られる。
Claims (2)
- 電子供与性置換基を有する縮合芳香族環を有する有機ホウ素塩、750nm以上の波長に吸収極大を有する増感色素、アルカリ可溶性バインダーおよび分子内にラジカル付加可能なエチレン性二重結合を2個以上有する化合物とを含有することを特徴とする感光性組成物。
- 前記アルカリ可溶性バインダーとして、側鎖にラジカル付加可能なエチレン性二重結合を有し、かつカルボキシル基を有するポリマーである請求項1に記載の感光性組成物。
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