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JP4385861B2 - 建材化粧紙加工用水性樹脂分散体、及びそれを用いて得られる建材化粧紙 - Google Patents

建材化粧紙加工用水性樹脂分散体、及びそれを用いて得られる建材化粧紙 Download PDF

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JP4385861B2 JP2004184812A JP2004184812A JP4385861B2 JP 4385861 B2 JP4385861 B2 JP 4385861B2 JP 2004184812 A JP2004184812 A JP 2004184812A JP 2004184812 A JP2004184812 A JP 2004184812A JP 4385861 B2 JP4385861 B2 JP 4385861B2
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Description

本発明は、建材化粧紙加工用水性樹脂分散体、及びそれを用いて得られる建材化粧紙に関する。
更に詳しくは、造膜性及び耐溶剤性に優れ、紙の加工剤、特に建材化粧紙用バインダー樹脂として用いた場合に、機械的安定性、化学的安定性、貯蔵安定性に優れると共に、加工により得られた加工基材が耐熱ロールブロッキング性、紙間強度に優れる建材化粧紙加工用水性樹脂分散体、及びそれを用いて得られる建材化粧紙に関する。
紙はリサイクルが可能な環境対応型材料として、その需要量が年々増加傾向にあり、最近では、従来プラスチックが使用されてきた分野でも、プラスチックの代替材料として注目されて徐々に実用化されつつあり、それに伴い各種用途に適した紙の特性の向上が求められてきた。
しかしながら、紙の主原料であるパルプは年々減少してきており、従来使用されていなかったような繊維の長さの短い原料や再生紙までを紙の原料として使用しなければならないという逼迫した状況にあり、このような低品質のパルプ原料を用いると紙間強度が低下するという問題があり、特に建材化粧紙では紙間強度の向上が切望されていた。
また、水性樹脂分散体を含浸した建材化粧紙用樹脂含浸紙は、乾燥後、カレンダー処理が行われるが、その際の加工温度は通常120℃〜250℃と高温であるため、熱ロールへのブロッキングを防止するために、架橋剤を付与する必要がある。
しかしながら、従来、熱ロールへのブロッキングを防止するために、架橋剤を用いると熱ロールへのブロッキングは改善するものの、紙間強度が低下という問題があった。
従来、かかる問題を改良しようと、種々の提案がなされてきた。
アクリルアミドのアミド基は、紙のセルロース分子中の水酸基と水素結合を形成するため、アクリルアミドを多く含む加工剤は紙間強度を向上させることが知られており、これを利用した提案は数多い。
例えば、N−メチロール(メタ)アクリルアミドと(メタ)アクリルアミドとイタコン酸を含むラジカル重合性のモノマー混合物を、ノニオン性乳化剤及び/又はアニオン性乳化剤を用いて乳化重合して得られた含浸加工紙用乳化重合組成物(特許文献1。)が提案されており、紙の引張強度、耐折強度、及び耐ガムアップ性の向上に有効であるという。
しかしながら、かかる含浸加工紙用乳化重合組成物において、得られるN−メチロール(メタ)アクリルアミドを共重合したアクリルエマルジョンは、架橋することにより、ある程度の紙間強度や耐溶剤性の発現は可能ではあるが、逆に有害なホルマリンが発生し、実用上問題があった。
また、アクリルアミドを60重量%以上含有する水溶性ポリマーの存在下で、脂肪族共役ジエン系単量体、エチレン系不飽和酸単量体、及びその他共重合可能な単量体からなる重合性単量体混合物を重合してポリマー微粒子を生成させる水性ポリマー組成物(特許文献2。)が提案されており、共重合ラテックス(ポリマー微粒子)を複合化することにより、機械的・化学的安定性が良好な水性ポリマー組成物を提供でき、表面強度、内部強度、印刷適性、耐水性(サイズ性)等が良好であるという。
しかしながら、かかる水性ポリマー組成物において、アクリルアミドの含有量が高いために、水性樹脂分散体の粘度が高くなり過ぎて、高い固形分濃度にすることが難しく、また反応が2段階であるために製造時間が長くなり不経済であるという問題があった。
更に、その他の架橋剤としては、オキサゾリン系、エポキシ系、イソシアネート系等の架橋剤が知られている。
しかしながら、これらの架橋剤を用いると耐水性と耐熱ロールブロッキング性は向上するが、紙間強度と印刷適性が低下するという問題が生じる。また、オキサゾリン、イソシアネート等の架橋剤は、室温でも反応が進行するため、2液で用いる必要があり、コストや作業性の面で好ましくない。一方、グリシジルメタアクリレートやフタル酸ジアリルエステルは耐熱ロールブロッキング性の向上には有効であるが、紙間強度が著しく低下するという問題があった。
特開平9−279085号公報 特開平10−36458号公報
本発明の目的は、造膜性及び耐溶剤性に優れ、紙の加工剤、特に建材化粧紙用バインダー樹脂として用いた場合に、機械的安定性、化学的安定性、貯蔵安定性に優れると共に、加工により得られた加工基材が耐熱ロールブロッキング性、加工紙の紙間強度に優れた建材化粧紙加工用水性樹脂分散体、及びそれを用いた加工基材を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、疎水性モノマー、特にスチレンを特定の範囲で含むことにより、親水性モノマーであるアミド基含有エチレン性不飽和単量体が水性樹脂分散体粒子表面に局在化し、少ないアミド基含有エチレン性不飽和単量体で紙間強度を大幅に向上させることができ、且つ従来用いられていた種々の架橋剤が紙間強度を低下させる中にあって、ビニル基含有シランカップリング剤を特定の範囲で用いた場合に紙間強度を低下させることなく、耐熱ロールブロッキング性を向上させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、シアノ基含有エチレン性不飽和単量体(A)とスチレン(B)とアミド基含有エチレン性不飽和単量体(C)とビニル基含有シランカップリング剤(D)と(メタ)アクリル酸アルキルエステル及びエチレン性不飽和カルボン酸からなるその他のエチレン性不飽和単量体(E)との合計100重量部に対して、シアノ基含有エチレン性不飽和単量体(A)15〜25重量部と、スチレン(B)5〜40重量部と、アミド基含有エチレン性不飽和単量体(C)2〜8重量部と、ビニル基含有シランカップリング剤(D)0.1〜1重量部と、(メタ)アクリル酸アルキルエステル及びエチレン性不飽和カルボン酸からなるその他のエチレン性不飽和単量体(E)26〜77.9重量部を含むラジカル重合性モノマーの混合物を水性媒体中で乳化重合して得られることを特徴とする建材化粧紙加工用水性樹脂分散体を提供するものである。
また、本発明は、前記建材化粧紙加工用水性樹脂分散体を、基材に含浸加工、又は塗工して得られることを特徴とする、建材化粧紙を提供するものである。
本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体は、造膜性及び耐溶剤性に優れ、紙の加工剤、特に建材化粧紙用バインダー樹脂として用いた場合に、機械的安定性、化学的安定性、貯蔵安定性に優れると共に、加工により得られた建材化粧紙が耐熱ロールブロッキング性、加工紙の紙間強度に優れる。
本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体を用いて得られる建材化粧紙は、紙間強度、印刷適性に優れ、インキ裏抜けによるブロッキング、カレンダー処理の際の熱ロールブロッキンブによる工程トラブルがなく生産性にも優れ、且つ建材化粧紙として極めて有用である。
本発明を実施するにあたり、必要な事項を以下に述べる。
本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体とは、必須成分として、シアノ基含有エチレン性不飽和単量体(A)と、スチレン(B)と、アミド基含有エチレン性不飽和単量体(C)と、ビニル基含有シランカップリング剤(D)、及びその他のエチレン性不飽和単量体(E)、を含むラジカル重合性モノマーの混合物を水性媒体中で乳化重合させて得られる水性樹脂分散体である。
本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体の乳化重合において用いる、前記シアノ基含有エチレン性不飽和単量体(A)とは、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、クロトンニトリル、α−クロロアクリロニトリル等のエチレン性不飽和ニトリルを用いることができ、印刷適性を向上させるためには(メタ)アクリロニトリルが好ましく、これらは単独使用でもよく2種以上を併用してもよい。
前記シアノ基含有エチレン性不飽和単量体(A)の使用量は、建材化粧紙加工用水性樹脂分散体の固形分100重量部に対して、好ましくは15〜25重量部の範囲であり、より好ましくは15〜20重量部の範囲である。
前記シアノ基含有エチレン性不飽和単量体(A)の使用量がかかる範囲であれば、印刷適性が向上し、インキの裏抜け等によるブロッキングの発生もなく、反応性にも優れ、またエチレン性不飽和単量体としてスチレン(B)を併用した場合に著しい粘度の上昇もなく、乳化重合を正常に進行させることができる。
また、前記スチレン(B)の使用量は、建材化粧紙加工用水性樹脂分散体の固形分100重量部に対して、好ましくは5〜40重量部の範囲であり、より好ましくは5〜30重量部の範囲であり、更に好ましくは10〜30重量部の範囲である。前記スチレン(B)の使用量がかかる範囲であれば、アミド基含有エチレン性不飽和単量体(C)が建材化粧紙加工用水性樹脂分散体の粒子表面に局在化でき紙間強度が向上し、加工紙の風合いに優れる。
また、本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体の乳化重合において用いる、アミド基含有エチレン性不飽和単量体(C)とは、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等が挙げられ、これらは単独使用でもよく2種以上を併用してもよい。これらの中でも(メタ)アクリルアミドが、人体に有害なホルムアルデヒドの発生がない点から好ましい。
尚、本発明において、(メタ)アクリルアミドとは、特に断りのない限り、メタクリルアミド及び/又はアクリルアミドを意味する。
前記アミド基含有エチレン性不飽和単量体(C)の使用量は、建材化粧紙加工用水性樹脂分散体の固形分100重量部に対して、好ましくは2〜8重量部の範囲であり、より好ましくは3〜5重量%の範囲である。前記アミド基含有エチレン性不飽和単量体(C)の使用量がかかる範囲であるならば、得られる建材化粧紙加工用水性樹脂分散体の粘度が実用上適度な範囲になり、紙加工過程での作業性に優れると共に、加工後の印刷適性と紙間強度にも優れる。
また、本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体の乳化重合において用いる、ビニル基含有シランカップリング剤(D)とは、特に限定しないが、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシラン等が挙げられ、これらは単独使用でもよく2種以上を併用してもよい。
前記ビニル基含有シランカップリング剤(D)の使用量は、水性樹脂分散体の固形分100重量部に対して、好ましくは0.1〜1重量部の範囲であり、より好ましくは0.2〜0.8重量%の範囲である。前記ビニル基含有シランカップリング剤(D)の使用量がかかる範囲であるならば、少量の使用で耐熱ロールブロッキング性の向上効果に優れ、コスト面でも有利である。
更に、本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体の乳化重合において用いる、その他のエチレン性不飽和単量体(E)とは、前記した、シアノ基含有エチレン性不飽和単量体(A)、スチレン(B)、アミド基含有エチレン性不飽和単量体(C)、及びビニル基含有シランカップリング剤(D)と、共重合可能なその他のエチレン性不飽和単量体であれば、特に限定しないが、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、メタクリル酸ヘプチル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸オクチル、アクリル酸オクタデシル、メタクリル酸オクタデシル、などで例示されるアクリル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエステル、1,2−ブタジエン、1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の脂肪族共役ジエン単量体、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロルスチレン、2,4−ジブロモスチレン等で示されるエチレン性不飽和芳香族単量体、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸およびその無水物、フマル酸、イタコン酸並びに、不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステル、例えば、マレイン酸モノメチル、フマル酸モノエチル、イタコン酸モノノルマルブチル等のエチレン性不飽和カルボン酸、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の如きビニルエステル、塩化ビニリデン臭化ビニリデン等の如き、ビニリデンハライド、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル等の如きエチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等の如きエチレン性不飽和カルボン酸のグリシジルエステル等のラジカル重合可能な単量体等が挙げられ、これらは単独使用でもよく2種以上を併用してもよい。
前記その他のエチレン性不飽和単量体(E)の使用量は、水性樹脂分散体の固形分100重量部に対して、前記した、シアノ基含有エチレン性不飽和単量体(A)、スチレン(B)、アミド基含有エチレン性不飽和単量体(C)、及びビニル基含有シランカップリング剤(D)の使用した重量部を差し引いた残りの重量部であり、即ち、26〜77.9重量部の範囲である。
本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体は、特にその構造が特定されるものではないが、X線光電子分光法(X−ray photoelectron spectroscopy)などの表面分析器を用いた分析によると、本発明の樹脂分散体中のアミド基の存在分布に偏りが観測され、即ち、樹脂分散体粒子表面にアミド基を多く分布させることにより、アミド基含有エチレン性不飽和単量体の少ない使用量でも加工紙の紙間強度をこれまでにない程向上させることができる。
本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体の製造方法としては、公知慣用の方法を採用でき特に制限はなく、通常はラジカル重合開始剤の存在下、重合溶液を所定温度範囲に保つことにより重合反応を行えばよい。
重合方法としては、例えば、使用する全ての単量体を反応容器に一括で仕込んで重合する回分重合法、あるいは、単量体の一部を重合反応中に連続で添加する半回分重合法などが挙げられ、何れの方法で行ってもよく、特に制限はない。
重合反応中、同一温度に保つ必要はなく、重合反応の進行に伴い適宜温度調整を行いながら、加熱又は徐熱をしながら重合を行ってもよい。
重合温度は使用する単量体や重合開始剤の種類などにより異なるため、特に限定しないが、単一開始剤の場合には、通常30〜100℃の範囲であり、レドックス系重合開始剤の場合にはより低く、逐次添加する場合には30〜95℃の範囲であり、一括で重合を行う場合には反応釜が高圧密閉系であれば安全上問題のない範囲で100℃を超えても構わない。
重合反応器内の雰囲気は特に限定しないが、重合反応を速やかに行わせるためには窒素ガス等の不活性ガスで反応開始前から置換しておくことが好ましい。
重合時間も特に限定しないが、通常1〜40時間である。
本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体の製造に用いる乳化剤としては、一般に入手可能な陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両イオン性界面活性剤などを、本発明の目的を阻害しない範囲で使用すればよく、特に制限はない。
前記陰イオン性乳化剤としては、例えば、高級アルコールの硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルスルホン酸塩等が挙げられ、これらは単独使用でもよく2種以上を併用してもよい。
前記非イオン性乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体等が挙げられ、これらは単独使用でもよく2種以上を併用してもよい。
前記陽イオン性乳化剤としては、例えば、ドデシルアンモニウムクロライド等のアルキルアンモニウム塩等が挙げられ、これらは単独使用でもよく2種以上を併用してもよい。
前記両イオン性乳化剤としては、例えば、ベタインエステル型乳化剤等が挙げられ、これらは単独使用でもよく2種以上を併用してもよい。
更に、一般的に「反応性乳化剤」と称される重合性不飽和基を分子内に有する乳化剤を使用することもできる。本発明で使用できる反応性乳化剤としては、例えば、スルホン酸基及びその塩を有する「ラテムルS−180」〔商標;花王(株)製〕、「エレミノールJS−2、RS−30」〔商標;三洋化成工業(株)製〕等;あるいは硫酸基及びその塩を有する「アクアロンKH−05、KH−10」〔商標;第一工業製薬(株)製〕、「アデカリアソープSE−10、SE−20」〔商標;旭電化工業(株)製〕等;あるいはリン酸基を有する「ニューフロンティアA−229E」〔商標;第一工業製薬(株)製〕等;あるいは非イオン性親水基を有する「アクアロンRN−10、RN−20、RN−30、RN−50」〔商標;第一工業製薬(株)製〕等が挙げられ、これらは単独使用でもよく2種以上を併用してもよい。
乳化重合時に用いる重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤が用いられ、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩類、過酸化ベンゾイル、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物類、過酸化水素等が挙げられ、これら過酸化物のみを用いてラジカル重合を行うか、或いは、前記過酸化物と、アスコルビン酸、ホルムアルデヒドスルホキシラートの金属塩、チオ硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、塩化第二鉄等のような還元剤とを併用したレドックス重合開始剤系によっても重合でき、また、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩等のアゾ系開始剤を使用することも可能であり、これらは単独使用でもよく2種以上を併用してもよい。
前記重合開始剤の内、有機過酸化物類としては、例えば、過酸化ベンゾイル、ラウロイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド類、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート等のパーオキシエステル類、クメンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類等が挙げられ、これらの1種または2種以上の混合物が使用できる。
また、前記重合開始剤の内、還元性有機化合物としては、例えば、アスコルビン酸およびその塩、エリソルビン酸およびその塩、酒石酸およびその塩、クエン酸およびその塩、ホルムアルデヒドスルホキシラートの金属塩等が挙げられ、上記有機過酸化物類と併用して、これらの1種または2種以上の混合物が使用できる。
本発明において、乳化重合の際に重合体の分子量を調整する必要がある場合は、分子量調整剤として連鎖移動能を有する化合物を用いることができ、かかる化合物として、例えば、ラウリルメルカプタン、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、2−メルカプトエタノール、チオグリコール酸オクチル、3−メルカプトプロピオン酸、チオグリセリン等のメルカプタン類、又はα−メチルスチレン・ダイマー等が挙げられ、これらの1種または2種以上の混合物が使用できる。
更に、合成した建材化粧紙加工用水性樹脂分散体は、酸性では紙に加工した際に紙焼け等の問題が生じる場合があるため、中和剤により中和することが好ましい。
かかる中和剤として用いる塩基性物質としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属化合物;あるいは水酸化カルシウム、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属化合物;あるいはアンモニア;あるいはモノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノプロピルアミン、ジメチルプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等の水溶性有機アミン類等が挙げられ、これらの1種または2種以上の混合物を使用することができる。これらの中で、得られる被膜の耐水性を特に向上させたい場合は、常温或いは加熱により飛散するアンモニアを使用することが好ましい。
次いで、本発明の建材化粧紙とは、前記建材化粧紙加工用水性樹脂分散体を、基材に含浸加工、又は塗工して得られることを特徴とする。
本発明でいう基材とは、紙の他に、不織布(パルプ、ポリエステルなど)や繊維基材、木材、フイルムなどのことをいう。
本発明の建材化粧紙の加工方法としては、特に限定しないが、例えば、含浸加工(ディッピング、スプレー)や塗工(エアーナイフ、ロールコーター、フローコーターなど)、サイズプレス加工などの方法が挙げられる。
本発明の建材化粧紙の特徴は、紙間強度(相関剥離)、インキ着肉性、耐溶剤性、耐候性などに優れ、建材化粧紙の他、壁紙、建築内装材など広範囲の用途に利用可能である。
以下、本発明を実施例及び比較例により、一層具体的に説明するが、本発明はそれら実施例のみに限定されるものではない。また、文中「部」及び「%」は特に断りのない限り重量基準であるものとする。
尚、諸物性は以下に記した方法により評価した。
[印刷適性の評価方法]
建材化粧紙加工用水性樹脂分散体含浸紙をグラビア印刷機(HOEI SEIKO CO.,LTD製、DICOM PROOFER DP−II)を用いてベタ印刷した。印刷後の濃度を濃色計と目視により、下記の基準に従い評価した。
印刷適性の評価基準
○;濃度が濃く、特性が良好。
△;濃度が薄く、実用上問題あり。
×;濃度の薄さの程度が酷く、特性不良である。
[インキ裏抜けの評価方法]
建材化粧紙加工用水性樹脂分散体含浸紙にインキ溶剤を垂らし、インキ裏抜けの状態を以下の基準に従い評価した。
インキ裏抜けの評価基準
○;インキは全く含浸紙の裏に浸透しない。
△;インキは若干浸透するが実用上問題ない程度である
×;インキは浸透し実用上問題ある。
[紙間強度の評価方法]
セロハンテープ〔商標;品番CT405A、NICHIBAN(株)製〕を建材化粧紙加工用水性樹脂分散体含浸紙(15×100mm)の両面に完全に付着させ、セロハンテープを剥離試験機(ORIEITEC製、TENSIRON)を用いて剥離試験を行い、積分平均荷重(gf)により評価した。
紙間強度の評価基準
積分平均荷重(gf)
300gf以上 ;評価5
280以上300gf未満;評価4
260以上280gf未満;評価3
240以上260gf未満;評価2
240gf未満 ;評価1
[耐熱ロールブロッキング性の評価方法]
建材化粧紙加工用水性樹脂分散体含浸紙を15×3cmに切り、7×15cmのクロムメッキ板に垂直にサンプルを4点挟んで並べて、表面温度200℃に設定したホットプレート上に静置した。尚、サンプルは必要に応じて霧吹きで湿気を与えて使用した。
ホットプレート上に設置後、1kgの分銅により荷重し、10分後に含浸紙とクロムメッキ板を剥離し、耐熱ロールブロッキング性を目視評価した。
○;ブロッキングがなく、剥離する。
×;ブロッキングが生じ、含浸紙が材破する。
[実施例1]
表1に示した如く、撹拌装置を備えた重合容器に水81部を仕込み、80℃に昇温した。別の容器にS−20F[アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、第一工業製薬(株)製]を10部、ブチルアクリレート50部、メタクリル酸メチル18.5部、スチレン10部、アクリロニトリル15部、アクリルアミド4部、メタクリル酸2部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.5部、水30部を仕込み、攪拌し、乳化を行い、乳化液を調整した。
前記乳化液の3重量%を前記重合容器に仕込み、10%過硫酸ナトリウム水溶液0.5部を添加し、重合を開始させた。残りのモノマー混合物の乳化液と10%過硫酸ナトリウム水溶液5部を4時間かけて滴下し、重合を行った。滴下終了後、10%過硫酸ナトリウム水溶液1部を投入し、80℃にて2時間保持した。次いで冷却を行い、アンモニア水でエマルジョンのpHを7.0に調整し、粘度345mPa・s、固形分44.5%の本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(1)を得た。
かくして得られた本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(1)に水を加え、固形分濃度を20%にした含浸液を調製し、紙に浸漬含浸させ、これを絞り、120℃にて5分間乾燥し、カレンダー処理(70℃、線圧力70kg/cm、2nip)した後の含浸加工紙の諸物性を測定評価した。本発明の建材化粧紙である含浸加工紙(1)の測定結果を表2に示す。
[実施例2]
表1に示した如く、撹拌装置を備えた重合容器に水81部を仕込み、80℃に昇温した。別の容器にS−20F[アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、第一工業製薬(株)製]を10部、ブチルアクリレート50部、メタクリル酸メチル19.5部、スチレン10部、アクリロニトリル15部、アクリルアミド3部、アクリル酸2部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン0.5部、水30部を仕込み、攪拌し、乳化を行い、乳化液を調整した。
前記乳化液の3重量%を前記重合容器に仕込み、10%過硫酸ナトリウム水溶液0.5部を添加し、重合を開始させた。残りのモノマー混合物の乳化液と10%過硫酸ナトリウム水溶液5部を4時間かけて滴下し、重合を行った。滴下終了後、10%過硫酸ナトリウム水溶液1部を投入し、80℃にて2時間保持した。次いで冷却を行い、アンモニア水でエマルジョンのpHを6.8に調整し、粘度455mPa・s、固形分44.7%の本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(2)を得た。
かくして得られた本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(2)を用いて、実施例1と同様にして、本発明の建材化粧紙である含浸加工紙(2)を作成し、測定結果を表2に示す。
[比較例1]
表1に示した如く、撹拌装置を備えた重合容器に水81部を仕込み、80℃に昇温した。別の容器にS−20F[アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、第一工業製薬(株)製]を10部、ブチルアクリレート51部、メタクリル酸メチル18部、スチレン10部、アクリロニトリル15部、アクリルアミド4部、メタクリル酸2部、水30部を仕込み、攪拌し、乳化を行い、乳化液を調整した。
前記乳化液の3重量%を前記重合容器に仕込み、10%過硫酸ナトリウム水溶液0.5部を添加し、重合を開始させた。残りのモノマー混合物の乳化液と10%過硫酸ナトリウム水溶液5部を4時間かけて滴下し、重合を行った。滴下終了後、10%過硫酸ナトリウム水溶液1部を投入し、80℃にて2時間保持した。次いで冷却を行い、アンモニア水でエマルジョンのpHを7.0に調整し、粘度364mPa・s、固形分44.6%の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(3)を得た。
かくして得られた建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(3)を用いて、実施例1と同様にして、建材化粧紙である含浸加工紙(3)を作成し、測定結果を表2に示す。
[比較例2]
表1に示した如く、撹拌装置を備えた重合容器に水81部を仕込み、80℃に昇温した。別の容器にS−20F[アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、第一工業製薬(株)製]を10部、ブチルアクリレート50部、メタクリル酸メチル15.5部、スチレン15部、アクリロニトリル15部、アクリルアミド2部、アクリル酸2部、グリシジルメタクリレート0.5部、水30部を仕込み、攪拌し、乳化を行い、乳化液を調整した。
前記乳化液の3重量%を前記重合容器に仕込み、10%過硫酸ナトリウム水溶液0.5部を添加し、重合を開始させた。残りのモノマー混合物の乳化液と10%過硫酸ナトリウム水溶液5部を4時間かけて滴下し、重合を行った。滴下終了後、10%過硫酸ナトリウム水溶液1部を投入し、80℃にて2時間保持した。次いで冷却を行い、アンモニア水でエマルジョンのpHを7.0に調整し、粘度312mPa・s、固形分44.4%の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(4)を得た。
かくして得られた建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(4)を用いて、実施例1と同様にして、建材化粧紙である含浸加工紙(4)を作成し、測定結果を表2に示す。
[比較例3]
表1に示した如く、撹拌装置を備えた重合容器に水81部を仕込み、80℃に昇温した。別の容器にS−20F[アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、第一工業製薬(株)製]を10部、ブチルアクリレート50部、メタクリル酸メチル16.5部、スチレン10部、アクリロニトリル15部、アクリルアミド6部、メタクリル2部、テレフタル酸ジアリルエステル0.5部、水30部を仕込み、攪拌し、乳化を行い、乳化液を調整した。
前記乳化液の3重量%を前記重合容器に仕込み、10%過硫酸ナトリウム水溶液0.5部を添加し、重合を開始させた。残りのモノマー混合物の乳化液と10%過硫酸ナトリウム水溶液5部を4時間かけて滴下し、重合を行った。滴下終了後、10%過硫酸ナトリウム水溶液1部を投入し、80℃にて2時間保持した。次いで冷却を行い、アンモニア水でエマルジョンのpHを7.0に調整し、粘度536mPa・s、固形分44.5%の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(5)を得た。
かくして得られた建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(5)を用いて、実施例1と同様にして、建材化粧紙である含浸加工紙(5)を作成し、測定結果を表2に示す。
[比較例4]
表1に示した如く、撹拌装置を備えた重合容器に水79部を仕込み、80℃に昇温した。別の容器にS−20F[アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、第一工業製薬(株)製]を10部、ブチルアクリレート51部、メタクリル酸メチル47部、メタクリル酸2部、水30部を仕込み、攪拌し、乳化を行い、乳化液を調整した。
前記乳化液の3重量%を前記重合容器に仕込み、10%過硫酸ナトリウム水溶液0.5部を添加し、重合を開始させた。残りのモノマー混合物の乳化液と10%過硫酸ナトリウム水溶液5部を4時間かけて滴下し、重合を行った。滴下終了後、10%過硫酸ナトリウム水溶液1部を投入し、80℃にて2時間保持した。次いで冷却を行い、アンモニア水でエマルジョンのpHを7.0に調整し、粘度14mPa・s、固形分45.0%の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(6)を得た。
かくして得られた建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(6)を用いて、実施例1と同様にして、建材化粧紙である含浸加工紙(6)を作成し、測定結果を表2に示す。
[比較例5]
表1に示した如く、撹拌装置を備えた重合容器に水79部を仕込み、80℃に昇温した。別の容器にS−20F[アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、第一工業製薬(株)製]を10部、ブチルアクリレート51部、メタクリル酸メチル37部、スチレン10部、メタクリル酸2部、水30部を仕込み、攪拌し、乳化を行い、乳化液を調整した。
前記乳化液の3重量%を前記重合容器に仕込み、10%過硫酸ナトリウム水溶液0.5部を添加し、重合を開始させた。残りのモノマー混合物の乳化液と10%過硫酸ナトリウム水溶液5部を4時間かけて滴下し、重合を行った。滴下終了後、10%過硫酸ナトリウム水溶液1部を投入し、80℃にて2時間保持した。次いで冷却を行い、アンモニア水でエマルジョンのpHを7.0に調整し、粘度21mPa・s、固形分44.9%の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(7)を得た。
かくして得られた建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(7)を用いて、実施例1と同様にして、建材化粧紙である含浸加工紙(7)を作成し、測定結果を表2に示す。
[比較例6]
表1に示した如く、撹拌装置を備えた重合容器に水79部を仕込み、80℃に昇温した。別の容器にS−20F[アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、第一工業製薬(株)製]を10部、ブチルアクリレート51部、メタクリル酸メチル22部、スチレン10部、アクリロニトリル15部、メタクリル酸2部、水30部を仕込み、攪拌し、乳化を行い、乳化液を調整した。
前記乳化液の3重量%を前記重合容器に仕込み、10%過硫酸ナトリウム水溶液0.5部を添加し、重合を開始させた。残りのモノマー混合物の乳化液と10%過硫酸ナトリウム水溶液5部を4時間かけて滴下し、重合を行った。滴下終了後、10%過硫酸ナトリウム水溶液1部を投入し、80℃にて2時間保持した。次いで冷却を行い、アンモニア水でエマルジョンのpHを7.0に調整し、粘度25mPa・s、固形分44.6%の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(8)を得た。
かくして得られた建材化粧紙加工用水性樹脂分散体(8)を用いて、実施例1と同様にして、建材化粧紙である含浸加工紙(8)を作成し、測定結果を表2に示す。
Figure 0004385861
表1中の略号は、下記の化合物名を表す。
AN ;アクリロニトリル
St ;スチレン
AM ;アクリルアミド
MPS ;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
BA ;アクリル酸ブチル
MMA ;メタアクリル酸メチル
AA ;アクリル酸
MAA ;メタアクリル酸
GMA ;グリシジルメタクリレート
DAP ;テレフタル酸ジアリルエステル
Figure 0004385861
本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体は、造膜性及び耐溶剤性に優れ、紙の加工剤、特に建材化粧紙用バインダー樹脂として用いた場合に、機械的安定性、化学的安定性、貯蔵安定性に優れると共に、耐熱ロールブロッキング性、加工紙の紙間強度に優れ、本発明の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体を用いて得られる建材化粧紙は、紙間強度、印刷適性に優れ、インキ裏抜けによるブロッキング、カレンダー処理の際の熱ロールブロッキンブによる工程トラブルがなく、建材化粧紙として極めて有用であり、建材化粧紙などの紙の他に、不織布(パルプ、ポリエステルなど)や繊維基材、木材、フイルムなど多岐にわたり利用可能である。

Claims (3)

  1. シアノ基含有エチレン性不飽和単量体(A)とスチレン(B)とアミド基含有エチレン性不飽和単量体(C)とビニル基含有シランカップリング剤(D)と(メタ)アクリル酸アルキルエステル及びエチレン性不飽和カルボン酸からなるその他のエチレン性不飽和単量体(E)との合計100重量部に対して、シアノ基含有エチレン性不飽和単量体(A)15〜25重量部と、スチレン(B)5〜40重量部と、アミド基含有エチレン性不飽和単量体(C)2〜8重量部と、ビニル基含有シランカップリング剤(D)0.1〜1重量部と、(メタ)アクリル酸アルキルエステル及びエチレン性不飽和カルボン酸からなるその他のエチレン性不飽和単量体(E)26〜77.9重量部を含むラジカル重合性モノマーの混合物を水性媒体中で乳化重合して得られることを特徴とする、建材化粧紙加工用水性樹脂分散体。
  2. 前記アミド基含有エチレン性不飽和単量体(C)が、(メタ)アクリルアミドである、請求項1記載の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体。
  3. 請求項1又は2に記載の建材化粧紙加工用水性樹脂分散体を、基材に含浸加工、又は塗工して得られることを特徴とする、建材化粧紙。
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