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JP4379873B2 - 画像処理装置、記憶媒体、画像読取装置、画像形成装置 - Google Patents

画像処理装置、記憶媒体、画像読取装置、画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、カラーデジタル複写機やカラープリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に利用される画像処理装置、より詳細には、R、G、B等の複数のイメージセンサで読み取った画像の位置ずれを補正する画像処理装置、記憶媒体、及び画像処理装置を備えた画像読取装置、画像形成装置に関する。
従来の画像処理装置に関連して、例えば、特許文献1には、注目画素の隣の画素を含む画素の最大値を検出して、基準色に対して正規化を行い色ずれ補正を行う。そして基準色に正規化後、画素の値が揃う値の正規化前の信号に補正する技術が提案されている。
また、特許文献2には、平滑化される色信号の微分値を算出し、微分色信号を基準レベル値と比較し、エッジ部画像の展開幅を検出し、展開幅を用いて形状特徴を算出することにより、色ずれの補正処理を正確にする技術が提案されている。また、特許文献3にも同様の技術が提案されている。
また、特許文献4記載の技術では、シェーディング板付近に黒線を書き、黒線を基準に補正を行っている。特許文献5記載の技術では、副走査方向に基準の黒線に対して補正を行う。特許文献6では、予め記憶している関数に基づいて補正する技術が提案されている。
特開2001−203900公報 特開平05−260328号公報 特開平05−260329号公報 特開2000−115560公報 特開平09−266536号公報 特開2002−223369公報
複写機などにラインセンサを用いると、レンズの収差や取り付け精度により、ラインセンサの先端、中央、後端においてRGBの位置ずれが生じてしまう。例えば、図7(a)のように黒線があった時に、位置ずれなく読み取った場合、光学系の特性でエッジが図7(b)の様になる。このデータがずれると図7(c)の様に、Aの幅分のデータが黒にならず他の色となってしまう。
次に図8(a)のような緑の場合について説明する。この時も黒線と同様に、図8(b)のような特性となる。これがずれると図8(c)の様になる。この場合は、基準色に対して他の色を基準色に近づくように補正するとA部分は正しく補正されるが、他の部分において本来のRGBデータの差が小さくなり、彩度の低下を招き全体的に黒っぽくなってしまう。
本発明は、RGB読み取り位置ずれを画像データのみで補正することができる画像処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の画像処理装置は、RGB色データの画像データを入力し、前記RGB色データのいずれか1色を基準として、基準色以外の2つの色データの位置ずれを補正する画像処理装置において、前記基準色以外の2つの色データそれぞれについて、注目画素位置から双方向に1画素以下でサンプリングして位置のずれた複数の仮想画素の濃度を算出する手段と、前記基準色以外の2つの色データそれぞれについて、注目画素の左右複数の周辺画素の各画素と、基準色データの前記周辺画素に対応する各画素との濃度差をそれぞれ算出し、該算出した各濃度差を、前記基準色データの前記注目画素に対応する画素の濃度と比較して、前記基準色データの前記注目画素に対応する画素の濃度より小さい濃度差のうちで最小の濃度差のものを目標濃度差とする手段と、前記基準色以外の2つの色データそれぞれについて、注目画素及び前記複数の仮想画素の各画素と基準色データの前記注目画素に対応する画素との濃度差をそれぞれ算出し、該算出した濃度差を前記目標濃度差と比較して、前記目標濃度差に近い値を選択して画像データを補正する手段とを備えることを特徴とする。
請求項2記載の画像処理装置は、請求項1に記載の画像処理装置において、前記目標濃度差を演算する手段は、前記周辺画素の前記各濃度差で、前記基準色データの前記注目画素に対応する画の素濃度より小さい濃度差のものが存在しない場合には、前記注目画素と基準色データの該注目画素に対応する画素との濃度差を目標濃度差とすることを特徴とする。
請求項3記載の記憶媒体は、請求項1もしくは2に記載の画像処理装置における前記各手段において実行する処理プログラムがコンピュータが読み取り可能な形式により記憶されていることを特徴とする。
請求項4記載の画像読取装置は、請求項1もしくは2に記載の画像処理装置と、原稿画像を色分解して読み取り、読み取った情報から画像データを生成して前記画像処理装置に出力する画像読取手段と、を備えていることを特徴とする。
請求項5記載の画像形成装置は、請求項1もしくは2に記載の画像処理装置と、該画像処理装置から出力される出力画像データを用紙上に印刷する印刷手段とを備えていることを特徴とする。
請求項6に記載の画像形成装置は、請求項1もしくは2に記載の画像処理装置と、原稿画像を色分解して読み取り、読み取った情報から画像データを生成して前記画像処理装置に出力する画像読取手段と、前記画像処理装置の出力画像データを用紙上に印刷する印刷手段とを備えていることを特徴とする。
請求項7に記載の画像形成装置は、請求項6に記載の画像形成装置において、外部からのプリント指示コマンドを解析して、前記印刷手段にて外部からの画像情報を印刷するプリンタコントローラをさらに備えていることを特徴とする。
本発明によれば、目標濃度差に基づいて補正を行うことにより、黒データの補正が可能となる。
また、周辺画素として注目画素より濃いデータを使うことにより、色文字の彩度低下なく黒文字データの補正を行うことができる。
また画像補正を主走査方向に行うことにより、主走査の光学系の特性(レンズの収差)を補正することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1はデジタルフルカラー複写機の構成図である。カラー画像読み取り装置(以下、スキャナという)200は、コンタクトガラス202上の原稿180の画像を照明ランプ205、ミラー群204A、204B、204Cなど、およびレンズ206を介してカラーセンサ207に結像して、原稿のカラー画像情報を、例えば、ブルー(以下、Bという)、グリーン(以下、Gという)およびレッド(以下、Rという)の色分解光毎に読み取り、電気的な画像信号に変換する。
カラーセンサ207は、この例では、3ラインCCDセンサで構成されており、B、G、Rの画像を色ごとに読み取る。スキャナ200で得たB、G、Rの色分解画像信号強度レベルをもとにして、図示省略された画像処理ユニットにて色変換処理を行い、ブラック(以下、Bkという)、シアン(以下、Cという)、マゼンタ(以下、Mという)およびイエロー(以下、Yという)の記録色情報を含むカラー画像データを得る。
このカラー画像データを用い、次に述べるカラー画像記録装置(以下、カラープリンタという)400によって、Bk、C、M、Yの画像を中間転写ベルト上に重ね形成し、そして転写紙に転写する。スキャナ200は、カラープリンタ400の動作とタイミングをとったスキャナースタート信号を受けて、照明ランプ205やミラー群204A、204B、204Cなどからなる照明・ミラー光学系が左矢印方向へ原稿走査し、1回走査毎に1色の画像データを得る。そして、その都度、カラープリンタ400で順次、顕像化しつつ、これらを中間転写ベルト上に重ね合わせて、4色のフルカラー画像を形成する。
カラープリンタ400の、露光手段としての書き込み光学ユニット401は、スキャナ200からのカラー画像データを光信号に変換して、原稿画像に対応した光書き込みを行い、感光体ドラム414に静電潜像を形成する。光書き込み光学ユニット401は、レーザー発光器441、これを発光駆動する発光駆動制御部(図示省略)、ポリゴンミラー443、これを回転駆動する回転用モータ444、fθレンズ442、反射ミラー446などで構成されている。
感光体ドラム414は、矢印で示す如く反時計廻りの向きに回転するが、その周りには、感光体クリーニングユニット421、除電ランプ414M、帯電器419、感光体ドラム上の潜像電位を検知する電位センサ414D、リボルバー現像装置420の選択された現像器、現像濃度パターン検知器414P、中間転写ベルト415などが配置されている。
リボルバー現像装置420は、Bk現像器420K、C現像器420C、M現像器420M、Y現像器420Yと、各現像器を矢印で示す如く反時計回りの向きに回転させる、リボルバー回転駆動部(図示省略)などからなる。これら各現像器は、静電潜像を顕像化するために、現像剤の穂を感光体ドラム414の表面に接触させて回転する現像スリーブ420KS、420CS、420MS、420YSと、現像剤を組み上げ・撹拌するために回転する現像パドルなどで構成されている。
待機状態では、リボルバー現像装置420はBk現像器420で現像を行う位置にセットされており、コピー動作が開始されると、スキャナ200で所定のタイミングからBk画像データの読み取りがスタートし、この画像データに基づき、レーザー光による光書き込み・潜像形成が始まる。以下、Bk画像データによる静電潜像をBk潜像という。C、M、Yの各画像データについても同じである。
このBk潜像の先端部から現像可能とすべく、Bk現像器420Kの現像位置に潜像先端部が到達する前に、現像スリーブ420KSを回転開始して、Bk潜像をBkトナーで現像する。そして、以後、Bk潜像領域の現像動作を続けるが、潜像後端部がBk潜像位置を通過した時点で、速やかに、Bk現像器420Kによる現像位置から次の色の現像器による現像位置まで、リボルバー現像装置420を駆動して回動させる。この回動動作は、少なくとも、次の画像データによる潜像先端部が到達する前に完了させる。
像の形成サイクルが開始されると、感光体ドラム414は矢印で示すように反時計回りの向きに回動し、中間転写ベルト415は図示しない駆動モータにより、時計回りの向きに回動する。中間転写ベルト415の回動に伴って、Bkトナー像形成、Cトナー像形成、Mトナー像形成およびYトナー像形成が順次行われ、最終的に、Bk、C、M、Yの順に中間転写ベルト415上に重ねてトナー像が形成される。
Bk像の形成は、以下のようにして行われる。すなわち、帯電器419がコロナ放電によって、感光体ドラム414を負電荷で約−700Vに一様に帯電する。つづいて、レーザーダイオード441は、Bk信号に基づいてラスタ露光を行う。このようにラスタ像が露光されたとき、当初、一様に荷電された感光体ドラム414の露光された部分については、露光光量に比例する電荷が消失し、静電潜像が形成される。
リボルバー現像装置420内のトナーは、フェライトキャリアとの撹拌によって負極性に帯電され、また、本現像装置のBk現像スリーブ420KSは、感光体ドラム414の金属基体層に対して図示しない電源回路によって、負の直流電位と交流とが重畳された電位にバイアスされている。この結果、感光体ドラム414の電荷が残っている部分には、トナーが付着せず、電荷のない部分、つまり、露光された部分にはBkトナーが吸着され、潜像と相似なBk可視像が形成される。
中間転写ベルト415は、駆動ローラ415D、転写対向ローラ415T、クリーニング対向ローラ415Cおよび従動ローラ群に張架されており、図示しない駆動モータにより回動駆動される。さて、感光体ドラム414上に形成したBkトナー像は、感光体と接触状態で等速駆動している中間転写ベルト415の表面に、ベルト転写コロナ放電器(以下、ベルト転写部という。)416によって転写される。
以下、感光体ドラム414から中間転写ベルト415へのトナー像転写を、ベルト転写と称する。感光体ドラム414上の若干の未転写残留トナーは、感光体ドラム414の再使用に備えて、感光体クリーニングユニット421で清掃される。ここで回収されたトナーは、回収パイプを経由して図示しない排トナータンクに蓄えられる。
なお、中間転写ベルト415には、感光体ドラム414に順次形成する、Bk、C、M、Yのトナー像を、同一面に順次、位置合わせして、4色重ねのベルト転写画像を形成し、その後、転写紙にコロナ放電転写器にて一括転写を行う。ところで、感光体ドラム414側では、Bk画像の形成工程のつぎに、C画像の形成工程に進むが、所定のタイミングから、スキャナ200によるC画像データの読み取りが始まり、その画像データによるレーザー光書き込みで、C潜像の形成を行う。
C現像器420Cは、その現像位置に対して、先のBk潜像後端部が通過した後で、かつ、C潜像先端が到達する前に、リボルバー現像装置の回転動作を行い、C潜像をCトナーで現像する。以降、C潜像領域の現像をつづけるが、潜像後端部が通過した時点で、先のBk現像器の場合と同様にリボルバー現像装置420を駆動して、C現像器420Cを送り出し、つぎのM現像器420Mを現像位置に位置させる。この動作もやはり、つぎのM潜像先端部が現像部に到達する前に行う。
なお、MおよびYの各像の形成工程については、それぞれの画像データの読み取り、潜像形成、現像の動作が、上述のBk像や、C像の工程に準ずるので、説明は省略する。ベルトクリーニング装置415Uは、入口シール、ゴムブレード、排出コイルおよび、これら入口シールやゴムブレードの接離機構により構成される。1色目のBk画像をベルト転写した後の、2、3、4色目の画像をベルト転写している間は、ブレード接離機構によって、中間転写ベルト面から入口シール、ゴムブレードなどは離間させておく。紙転写コロナ放電器(以下、紙転写器という。)417は、中間転写ベルト415上の重ねトナー像を転写紙に転写するべく、コロナ放電方式にて、AC+DCまたは、DC成分を転写紙および中間転写ベルトに印加するものである。
給紙バンク内の転写紙カセット482には、各種サイズの転写紙が収納されており、指定されたサイズの用紙を収納しているカセットから、給紙コロ483によってレジストローラ対418R方向に給紙・搬送される。なお、符号412B2は、OHP用紙や厚紙などを手差しするための給紙トレイを示している。像形成が開始される時期に、転写紙は前記いずれかの給紙トレイから給送され、レジストローラ対418Rのニップ部にて待機している。
そして、紙転写器417に中間転写ベルト415上のトナー像の先端がさしかかるときに、転写紙先端がこの像の先端に一致する如くにレジストローラ対418Rが駆動され、紙と像との合わせが行われる。このようにして、転写紙が中間転写ベルト上の色重ね像と重ねられて、正電位につながれた紙転写器417の上を通過する。このとき、コロナ放電電流で転写紙が正電荷で荷電され、トナー画像の殆どが転写紙上に転写される。
続いて、紙転写器417の左側に配置した図示しない除電ブラシによる分離除電器を通過するときに、転写紙は除電され、中間転写ベルト415から剥離されて紙搬送ベルト422に移る。中間転写ベルト面から4色重ねトナー像を一括転写された転写紙は、紙搬送ベルト422で定着器423に搬送され、所定温度にコントロールされた定着ローラ423Aと加圧ローラ423Bのニップ部でトナー像を溶融定着され、排出ロール対424で本体外に送り出され、図示省略のコピートレイに表向きにスタックされる。
なお、ベルト転写後の感光体ドラム414は、ブラシローラ、ゴムブレードなどからなる感光体クリーニングユニット421で表面をクリーニングされ、また、除電ランプ414Mで均一除電される。また、転写紙にトナー像を転写した後の中間転写ベルト415は、再び、クリーニングユニット415Uのブレード接離機構でブレードを押圧して表面をクリーニングする。
リピートコピーの場合には、スキャナの動作および感光体への画像形成は、1枚目の4色目画像工程に引き続き、所定のタイミングで2枚目の1色目画像工程に進む。中間転写ベルト415の方は、1枚目の4色重ね画像の転写紙への一括転写工程に引き続き、表面をベルトクリーニング装置でクリーニングされた領域に、2枚目のBkトナー像がベルト転写されるようにする。その後は、1枚目と同様動作になる。
図1に示すカラー複写機は、パーソナルコンピュータ等のホストから、LANまたはパラレルI/Fを通じてプリントデータが与えられるとそれをカラープリンタ400でプリントアウト(画像出力)でき、しかもスキャナ200で読み取った画像データを遠隔のファクシミリに送信し、受信する画像データもプリントアウトできる複合機能つきのカラー複写機である。この複写機は、構内交換器PBXを介して公衆電話網に接続され、公衆電話網を介して、ファクシミリ交信やサ−ビスセンタの管理サ−バと交信することができる。
図2は図1に示すカラー複写機の電気システムを示すブロック図である。メインコントローラ10を中心に、複写機の制御装置を図示したものである。メインコントローラ10は複写機全体を制御する。
メインコントローラ10には、オペレータに対する表示と、オペレータからの機能設定入力制御を行う操作/表示ボードOPB、エディタ15、スキャナ200およびオプションのADFの制御、原稿画像を画像メモリに書き込む制御、および、画像メモリからの作像を行う制御等を行う、スキャナコントローラ12、プリンタコントローラ16、画像処理ユニット(IPU)300、ならびに、カラープリンタ400内にあって荷電、露光、現像、給紙、転写、定着ならびに転写紙搬送を行う作像エンジンの制御を行うエンジンコントローラ13等の分散制御装置が接続されている。
各分散制御装置とメインコントローラ10は、必要に応じて機械の状態、動作指令のやりとりを行っている。また、紙搬送等に必要なメインモータ、各種クラッチも、メインコントロ−ラ10内の図示しないドライバに接続されている。
カラープリンタ400には、給紙トレイからの給紙をはじめとして、感光体414の荷電、レーザー書込みユニットによる画像露光、現像、転写、定着および排紙を行う機構要素を駆動する電気回路および制御回路、ならびに各種センサ等がある。
プリンタコントローラ16は、パソコンなど外部からの画像およびプリント指示するコマンドを解析し、画像データとして、印刷できる状態にビットマップ展開し、メインコントローラ10を介して、プリンタ400を駆動して画像データをプリントアウトする。画像およびコマンドをLANおよびパラレルI/Fを通じて受信し動作するために、LANコントロール19とパラレルI/Fコントロール18がある。
FAXコントローラ17は、ファクシミリ送信指示があるときには、メインコントローラ10を介してスキャナ200およびIPU300を駆動して原稿の画像を読んで、画像データを、通信コントロール20およびPBXを介して、ファクシミリ通信回線に送出する。通信回線からファクシミリの呼びを受け画像データを受信すると、メインコントローラ10を介して、プリンタ400を駆動して画像データをプリントアウトする。
図3は画像処理ユニット(IPU)300のブロック図である。スキャナ200が発生するR、G、B画像データが、インタフェース351を介してIPU300に与えられる。なお、BまたはR単色の記録をBRユニット355が指示する時には、R、G、B画像データの選択と集成が行われるが、このモードの画像記録処理の説明は省略する。IPU300に与えられたR、G、B画像データは、原稿認識部320に入力され、次段のRGBγ補正310で、反射率データ(R、G、Bデータ)から濃度データ(R、G、Bデータ)に変換される。
原稿認識部320が、この濃度R、G、Bデータに基づいて、それらのデータがあてられる画像領域が文字エッジ領域(文字や線画のエッジ領域)、網点領域、低線数網点領域か絵柄領域(写真や絵の領域&文字領域でない領域&網点領域でない&網点領域でない)かを判定し、C/P信号およびB/C信号を、RGBフィルタ330、ならびに、インタフェース353を介してメインコントローラ10に与える。
/P信号:2ビット信号であり、3が低線数網点領域を示し、2が網点領域を示し、
1が文字エッジ領域を示し、0が絵柄領域を示す。
B/C信号:1ビット信号であり、H(「1」)が無彩領域を示し、L(「0」)が有彩領域を示す。
図4は図3に示す原稿認識部320の機能ブロック図である。なお、この原稿認識部320により、本発明の仮想画素算出、周辺画素濃度差検出、目標濃度差演算、画像補正の各手段が構成される。
認識処理部320−1と主走査ずれ補正部320−2からなり、認識処理部320は文字エッジ検出、絵柄検出および有彩/無彩検出を行って、文字エッジ領域あるいは絵柄領域を表すC/P信号および有彩領域/無彩領域を表すB/C信号を発生し、主走査ずれ補正部320−2では、入力データのRGB位置ずれを補正すると同時に、認識処理部320−1の認識結果(C/P、B/C)と同期させて(位置を合わせて)出力する。
主走査ずれ補正部320−2は、仮想サンプリング点算出R、仮想サンプリング点算出B、補正演算R、補正演算Bからなる。ここでの補正は、Gを基準色としてRとBを補正する。ここで、仮想サンプリング点算出Rと仮想サンプリング点算出B、補正Rと補正Bは同一機能なので、Rのみについて説明する。
仮想サンプリング点算出Rの説明(図5参照):Rデータの1ドットに対して+側と−側に1/8ドットずらして1/8、2/8、3/8、4/8ドットの各位置のRデータを補間演算する。この8個(Dm−4、Dm−3、Dm−2、Dm−1、Dm+1、Dm+2、Dm+3、Dm+4)とずらしていない原データ(Dm)の9個を出力する。
実施例では、位置ずれ補正量は0.5ドットであるが光学特性により決まるものである。補間方法は、直線補間や3次関数コンボリューション法など何を用いてもよい。3次関数コンボリューション法に関しては、特開平09−266536号公報(特許文献5)に記載されている。
次に補正演算Rについて説明する(図6参照)。最初に目標濃度差演算を行う。ここでは、周辺画素データの濃度差を計算する。周辺画像データの参照画素は光学系の特性により決まるがここでは周辺画素左右2画素を参照する。注目画素をDnとした時、左右の画素はDn−2、Dn−1、Dn+1、Dn+2とする。以下の条件を満たす画素のR−Gの絶対値を目標濃度差とする。
1)Dn−2、Dn−1、Dn+1、Dn+2、それぞれの画素のR−Gの絶対値4個を求める。
2)Dn−2、Dn−1、Dn+1、Dn+2のR−Gの絶対値の小さいものから順番にDnのG信号を比較する。Dn画素のG信号より小さい(濃い)値ならば、目標濃度差とする。
Dn画素のG信号より小さくない時は、その次にR−Gの絶対値の小さいものを順次演算を行う。ここで、目標濃度差が得られなかった時は、Dn画素のR−Gの絶対値を目標濃度差とする。G信号の比較で濃いデータを求めているのは、G信号が輝度信号に近い特性をもっているから、輝度信号で比較しても良い。
濃い画素のデータを使うのは、反射率データの特性で、黒データは、RGB差が非常に少なく、色データはRGB差があるからである。周辺画素より濃度差を決めているので、黒データは理想的にはRGB差は0になる。つまり目標濃度差は色毎に変化する。
次に、仮想サンプリング点算出Rで求めた9個のサンプリング点(Dm−4、Dm−3、Dm−2、Dm−1、Dm、Dm+1、Dm+2、Dm+3、Dm+4)と目標濃度差と注目画素のG信号にて、仮想画素濃度差演算を行う。以下の条件を満たす画素のR−Gの絶対値を補正の目標度とする。
1)9個のサンプリング点(Dm−4、Dm−3、Dm−2、Dm−1、Dm、Dm+1、Dm+2、Dm+3、Dm+4)のそれぞれのR−Gの絶対値を9個求める。
2)Dm−4、Dm−3、Dm−2、Dm−1、Dm、Dm+1、Dm+2、Dm+3、Dm+4のR−Gの絶対値の小さい順に目標濃度差と比較する。
R−Gの絶対値が目標濃度差以上であれば、目標度とする。目標濃度差より小さな値の時は、その次にR−Gの絶対値の小さいものを順次演算を行う。ここで目標濃度差より、大きい値を選択するのは、色文字の彩度低下を防ぐためである。目標濃度差に近い値をRデータとして出力する。
このことにより、黒データの色ずれは黒方向に補正され、色データの彩度低下を防ぐことが可能となる。さらに、基準色を基準に補正を行うので、レンズのRGB毎のMIF特性ばらつきも少なくすることができる。B信号も同様に補正を行う。
本実施例では、目標濃度差はすべて固定で説明したが、画像データの特性によって濃いところと薄いところで値を変更することも可能である。
次に、再度図3を参照する。原稿認識部320が発生するC/P信号およびB/C信号は、RGBフィルタ330、色補正340、変倍350、インタフェース352、UCR360、CMYBkフィルタ370、CMYBkγ補正380および階調処理390に、画像データに同期してカスケードに与えられる。
RGBフィルタ330は、RGBデータをMTF補正するフィルタであり、N×Nの画素マトリックスに対応する係数マトリクスと、各係数に各画像データを乗じて重み付け平均値を得るロジックで構成されている。C/P信号が1を表すもの(文字エッジ領域)である時には、鮮鋭化処理用の係数マトリクスを用い、0または2、3を表すもの(絵柄領域、低線数網点領域、網点領域)である時には平滑化処理用の係数マトリクスを用いて、重み付け平均値を導出し色補正340に出力する。
ここでの平滑化フィルタは、平滑化量の強い順に並べると、低線数網点領域、網点領域、絵柄領域となる。これは、網点は平滑を強くしないと網点構造が残り、モアレの原因となるためのである、さらに低線数の網点は、高線数の網点より強く平滑化してやる必要がある。色補正340は、R、G、Bデータを一次のマスキング処理等でC、M、Yデータに変換する。これと同時に、RGBの共通部から、Bkデータを生成する。変倍350は、画像データに、主走査方向xの拡大・縮小または等倍処理を施す。
UCR360は、画像データの色再現を向上させるためのものであり、色補正340から入力したC、M、Yデータの共通部分をUCR(加色除去)処理してBkデータを生成し、C、M、Y、Bkデータを出力する。ここで、C/P信号が1(文字エッジ領域)以外の時(文字なか領域または絵柄領域のとき)は、スケルトンブラック処理を行う。
C/P信号が3(文字エッジ領域)の時は、フルブラック処理を行う。さらにC/P信号が1(文字エッジ領域)かつB/C信号がH(無彩領域)の時は、C、M、Yのデータをイレースする。これは、黒文字の時、黒成分のみで表現するためである。これは、フルカラーの場合であり、例えば2色モードで黒以外を赤にする場合を説明する。
黒以外を赤にする場合、マスキング係数を、G信号の濃度に応じてR成分(M、Y)の出力のみとなる係数を設定する。UCR部では、BkとM、Yの値より、Bk成分が赤成分(M、Y)出力することにより、2色(赤と黒)に変換する。
また、UCR360の出力画像信号IMGは、一時点はC、M、Y、Bkのうち一色であり、面順次の一色出力である。すなわち、4回原稿読み取りを行うことにより、フルカラー(4色)データを生成する。また、白黒複写のときは、Bk作像一回でよいので、1回の原稿読み取りでよい。カラー原稿か、白黒原稿かの判定機構があれば、原稿に応じた読み取り回数ですむので、操作者が、原稿に応じてカラー原稿か白黒原稿かを判断して複写する必要がなくなる。
本実施例では、B/C信号がカラー原稿か、白黒原稿かの判定に参照する信号である。原稿全面でB/C信号がH(無彩領域)であったときにメインコントローラ10が、白黒原稿と判定する。
CMYBkフィルタ370は、カラープリンタ400の周波数特性やC/P信号に応じて、N×Nの空間フィルタを用い、平滑化や鮮鋭化処理を行う。CMYBkγ補正380は、カラープリンタ400の周波数特性やC/P信号に応じて、γカーブを変更し処理する。C/P信号が1(文字エッジ領域以外)以外の時は画像を忠実に再現するγカーブを用い、C/P信号が1(文字エッジ領域)の時はγカーブを立たせてコントラストを強調する。
階調処理390は、カラープリンタ400の階調特性やC/P信号に応じて、ディザ処理、誤差拡散処理等の量子化を行う。Bk作像の時は、C/P信号が1以外(文字エッジ領域以外)の時は階調重視の処理を行い、それ以外の時は解像力重視の処理を行う。Bk以外の作像の時は、C/P信号が0(絵柄領域)の時は階調重視の処理を行い、それ以外の時は解像力重視の処理を行う。
以上の処理をした画像データは、バッファメモリを有するビデオコントロール359からカラープリンタ400に、その画像データ書込み動作に同期して、与えられる。人の目で判別しにくい黄色で、装置の機番、製造番号、使用者ID等の情報を複写物に追跡パターン(孤立点の集合)として付加する。
上記IPU300は、文字領域以外(C/P信号=1以外)の時は、RGBフィルタ330で平滑化処理を行い、UCR360でスケルトンブラックの処理を行い、CMYBkγ補正380ではリニア(階調性)を重視したカーブを選択し、CMYBkフィルタ370および階調処理390では階調を重視した処理を行う。
一方、文字処理(C/P信号=1でB/C信号=L)の時は、RGBフィルタ330でエッジ強調処理を行い、UCR360でフルブラック処理を行い、CMYBkγ補正380ではコントラストを重視したカーブを選択し、CMYBkフィルタ370および階調処理390では解像度を重視した処理を行う。
また、黒文字処理(C/P信号=1でB/C信号=H)として、Bkを除くC、M、Yの画像形成時には、C、M、Yデータを印字しない。これは、黒文字の周りが位置ずれのために色付くのを防ぐためである。また、この時のBkデータのRGBフィルタ330は色文字のときより、エッジ強調を強めにおこなってくっきりさせても良い。このようにIPU300では、絵柄、文字エッジ、網点、低線数網点の4種の処理を行う。
本発明は、前述する実施形態を実現するソフトウェアを記憶した記憶媒体をシステム、あるいはコンピュータが実行してもよい。
デジタルフルカラー複写機の構成図である。 図1に示すカラー複写機の電気システムを示すブロック図である。 画像処理ユニット(IPU)のブロック図である。 図3に示す原稿認識部の機能ブロック図である。 仮想サンプリング点算出Rの説明図である。 補正演算Rのフロー図である。 従来例の不具合を示す説明図である(その1)。 従来例の不具合を示す説明図である(その2)。
符号の説明
320 原稿認識部(濃度差検出手段、周辺画素濃度検出手段、仮想画素算出手段、注目濃度差検出手段、画像補正手段)

Claims (7)

  1. RGB色データの画像データを入力し、前記RGB色データのいずれか1色を基準として、基準色以外の2つの色データの位置ずれを補正する画像処理装置において、
    前記基準色以外の2つの色データそれぞれについて、注目画素位置から双方向に1画素以下でサンプリングして位置のずれた複数の仮想画素の濃度を算出する手段と、
    前記基準色以外の2つの色データそれぞれについて、注目画素の左右複数の周辺画素の各画素と、基準色データの前記周辺画素に対応する各画素との濃度差をそれぞれ算出し、該算出した各濃度差を、前記基準色データの前記注目画素に対応する画素の濃度と比較して、前記基準色データの前記注目画素に対応する画素の濃度より小さい濃度差のうちで最小の濃度差のものを目標濃度差とする手段と、
    前記基準色以外の2つの色データそれぞれについて、注目画素及び前記複数の仮想画素の各画素と基準色データの前記注目画素に対応する画素との濃度差をそれぞれ算出し、該算出した濃度差を前記目標濃度差と比較して、前記目標濃度差に近い値を選択して画像データを補正する手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1記載の画像処理装置において、前記目標濃度差を演算する手段は、前記周辺画素の前記各濃度差で、前記基準色データの前記注目画素に対応する画素の濃度より小さい濃度差のものが存在しない場合には、前記注目画素と基準色データの該注目画素に対応する画素との濃度差を目標濃度差とすることを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項1もしくは2に記載の画像処理装置における、前記各手段において実行する処理プログラムがコンピュータが読み取り可能な形式により記憶されていることを特徴とする記憶媒体。
  4. 請求項1もしくは2に記載の画像処理装置と、原稿画像を色分解して読み取り、読み取った情報から画像データを生成して前記画像処理装置に出力する画像読取手段と、を備えていることを特徴とする画像読取装置。
  5. 請求項1もしくは2に記載の画像処理装置と、該画像処理装置から出力される出力画像データを用紙上に印刷する印刷手段と、
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1もしくは2に記載の画像処理装置と、原稿画像を色分解して読み取り、読み取った情報から画像データを生成して前記画像処理装置に出力する画像読取手段と、前記画像処理装置の出力画像データを用紙上に印刷する印刷手段と、
    を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項6に記載の画像形成装置において、外部からのプリント指示コマンドを解析して、前記印刷手段にて外部からの画像情報を印刷するプリンタコントローラをさらに備えていることを特徴とする画像形成装置。
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