JP4369612B2 - 靱性に優れた低焼入れまたは焼ならし型低合金ボイラ鋼管用鋼板およびそれを用いた鋼管の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボイラ鋼管用鋼およびそれを用いたボイラ鋼管の製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、高温・高圧環境下で使用時のクリープ破断強度および靱性に優れたCr含有量が3.5%以下の低Crフェライト系ボイラ用鋼管の製造において、従来に比べて低温での焼入れまたは焼ならしが可能となる靱性に優れた低焼入れまたは焼ならし型低合金ボイラ鋼管用鋼およびそれを用いた靱性に優れた低焼入れまたは焼ならし型低合金ボイラ鋼管の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ボイラ用、化学工業用、原子力用等の高温耐熱耐圧部材にはオーステナイト系ステンレス鋼、Cr含有量が9〜12%(以降、成分割合を表す%は質量%)の高Crフェライト鋼、Cr含有量が2.25%以下の低Crフェライト鋼あるいは炭素鋼等の材料が用いられている。そして、これらは対象となる部材の使用温度、圧力等の使用環境と経済性を考慮して適宜選択される。
【0003】
ところで、これら材料のうちのCr含有量が2.25%以下の低Crフェライト鋼の特徴としては、Crを含有しているため炭素鋼に比べて耐酸化性,高温耐食性及び高温強度に優れることや、オーステナイト系ステンレス鋼に比べて格段に安価で、かつ熱膨張係数が小さくて応力腐食割れを起こさないこと、更には高Crフェライト鋼に比べても安価であって靭性、熱伝導性および溶接性に優れることが挙げられる。
【0004】
このような低Crフェライト鋼の代表例として、JISに規格されているSTBA20、STBA21、STBA22、STBA23、STBA24等が知られており、通常Cr−Mo鋼と総称されている。また、さらに、高温強度を向上させる目的で析出強化元素であるV,Nb,Ti,Ta,Bを添加した低Crフェライト鋼が、特開昭57−131349号公報、特開昭57−131350号公報、特開昭61−166916号公報、特開昭62−54062号公報、特開昭63−18038号公報、特開昭63−62848号公報、特開昭64−68451号公報、特開平1−29853号公報、特開平3−64428号公報、特開平3−87332号公報等で提案されている。
【0005】
さらに、析出強化型の低Crフェライト鋼として、タービン用材料である1Cr−1Mo−0.25V鋼や、高速増殖炉用構造材料である2.25Cr−1Mo−Nb鋼等が良く知られている。しかし、これらの低Crフェライト鋼は、高Crフェライト鋼やオーステナイト系ステンレス鋼に比べると高温での耐酸化性、耐食性に劣り、また高温強度も低いため、550℃以上での使用に問題がある。
【0006】
そこで、特開平2−217438号公報、特開平2−217439号公報では、550℃以上の高温でのクリ−プ強度を改善するため、Wの多量添加を行った低Crフェライト鋼が提案されている。また、特開平4−268040号公報には、550℃以上の高温でのクリープ強度を改善し、併せて高強度化に伴う靭性低下を抑制するため、N量を制限した上でBを微量添加した低Crフェライト鋼が提案されている。
【0007】
しかしながら、これらの低Crフェライト鋼は、その成分設計上、Ac3 変態点が高くなり、それらを鋼板素材として用いて鋼管を製造する場合には、焼入れおよび焼ならし温度がAc3 変態点未満になると鋼中にδフェライトが生成し、靱性の低下が起こるために、高いAc3 変態点に起因して焼入れおよび焼ならし温度を高い温度に設定せざるを得ず、高い熱処理温度に起因して燃料費の上昇を招き鋼管の製造コストを増加させ、経済的な面で好ましくなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の従来技術の問題点に鑑みて、高温長時間側で高いクリープ破断強度および靱性に優れたCr含有量が3.5%以下の低Crフェライト系ボイラ用鋼管の製造において、従来に比べて低温での焼入れまたは焼ならしを行っても靱性が良好である靱性に優れた低焼入れまたは焼ならし型低合金ボイラ鋼管用鋼およびそれを用いた靱性に優れた低焼入れまたは焼ならし型低合金ボイラ鋼管の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、550℃以上の高温長時間側でのクリープ破断強度及び靱性に優れたCr含有量が3.5%以下の低Crフェライト系ボイラ用鋼において、さらに、その鋼中の成分を予め実験で求めた低合金用のAc3 変態点予測式により計算されるAc3 変態点:Ac3 (LA)が所定範囲を満足するように規定することによって、靱性を良好に保ちつつ従来(1050℃超)に比べて低温(1050℃以下)での焼入れまたは焼ならしを可能とすることを特徴とするものである。
【0010】
すなわち、本発明の要旨とするところは、以下の通りである。
(1)化学成分として、質量%で、C:0.01〜0.2%、Si:0.01〜1%、Mn:0.1〜2%、Cr:0.5〜3.5% 、N:0.001〜0.08%、B:0.0003〜0.01%、Al:0.01%以下を含有し、Mo:0.01〜2%およびW:0.01〜3%のうちの1種または2種を含有し、P:0.03%以下、S:0.01%以下、O:0.02%以下に制限し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、かつ、下記(1)式の予測式により計算される低合金用Ac 3 変態点:Ac3 (LA)が820℃以上1020℃以下を満足することを特徴とする靱性に優れた低焼入れまたは焼ならし型低合金ボイラ鋼管用鋼。
【0011】
Ac3 (LA)=910+11Cr%−1193C%−0.7Mn%+75Mo%+
159V%+51W%−501N%−31Cu%−38Ni% ………(1)
(2)化学成分として、質量%で、C:0.01〜0.2%、Si:0.01〜1%、Mn:0.1〜2%、Cr:0.5〜3.5% 、N:0.001〜0.08%、B:0.0003〜0.01%、Al:0.01%以下を含有し、Mo:0.01〜2%およびW:0.01〜3%のうちの1種または2種を含有し、P:0.03%以下、S:0.01%以下、O:0.02%以下に制限し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、かつ、下記(1)式の予測式により計算される低合金用Ac3 変態点:Ac3 (LA)が820℃以上1020℃以下を満足する鋼を用いて造管後、850℃以上1050℃以下で焼入れまたは焼ならしを行うことを特徴とする靱性に優れた低焼入れまたは焼ならし型低合金ボイラ鋼管の製造方法。
【0012】
Ac3 (LA)=910+11Cr%−1193C%−0.7Mn%+75Mo%+
159V%+51W%−501N%−31Cu%−38Ni% ………(1)
(3)化学成分として、質量%で、C:0.01〜0.2%、Si:0.01〜1%、Mn:0.625〜2%、Cr:0.5〜3.5% 、N:0.001〜0.08%、B:0.0003〜0.01%、Al:0.01%以下を含有し、Mo:0.01〜2%およびW:0.01〜3%のうちの1種または2種を含有し、P:0.03%以下、S:0.01%以下、O:0.02%以下に制限し、さらに、Nb:0.001〜0.5%、V:0.02〜1%の1種または2種を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、かつ、下記(1)式の予測式により計算される低合金用Ac3 変態点:Ac3 (LA)が820℃以上924℃以下を満足する鋼を用いて造管後、850℃以上1050℃以下で焼入れまたは焼ならしを行うことを特徴とする靱性に優れた低焼入れまたは焼ならし型低合金ボイラ鋼管の製造方法。
Ac3 (LA)=910+11Cr%−1193C%−0.7Mn%+75Mo%+
159V%+51W%−501N%−31Cu%−38Ni% ………(1)
(4)前記鋼中に、化学成分として、質量%で、さらに、Ti:0.001〜0.05%を含有することを特徴とする上記(2)または(3)に記載の靱性に優れた低焼入れまたは焼ならし型低合金ボイラ鋼管の製造方法。
(5)前記鋼中に、化学成分として、質量%で、さらに、Cu:0.1〜2%、Ni:0.1〜2%、Co:0.1〜2%の1種または2種以上を含有することを特徴とする上記(2)から(4)の何れか1項に記載の靱性に優れた低焼入れまたは焼ならし型低合金ボイラ鋼管の製造方法。
(6)前記鋼中に、化学成分として、質量%で、さらに、 La:0.001〜0.2%、Ca:0.001〜0.2%、Y:0.001〜0.2%、Ce:0.001〜0.2%、Zr:0.001〜0.2%、Ta:0.001〜0.2%、Hf:0.001〜0.2%、Re:0.001〜0.2%、Pt:0.001〜0.2%、Ir:0.001〜0.2%、Pd:0.001〜0.2%、およびSb:0.001〜0.2%のうちの1種または2種以上を含有することを特徴とする上記(2)から(5)の何れか1項に記載の靱性に優れた低焼入れまたは焼ならし型低合金ボイラ鋼管の製造方法。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、550℃以上の高温でも使用可能であり、かつ、製造時に従来の低合金鋼管にはない低温焼入れまたは焼ならしが可能なことを特徴とする靱性に優れた低合金ボイラ用鋼およびそれを用いた靭性に優れた低合金ボイラ用鋼管とそれらの製造方法に関するものである。
【0014】
さらに詳細に述べると、低合金ボイラ用鋼の製造時において、従来低合金鋼管にはない低温焼入れまたは焼ならしが可能で、クリープ破断強度、靭性の特性が良好な鋼管を得るために、鋭意検討を重ねた結果、Ac3 変態点を下げ低温焼入れまたは焼ならしが可能な成分系にすることによって、従来低合金鋼管にはない低温焼入れまたは焼ならしが可能な材料とし、さらに低温焼入れまたは焼ならしでも靱性に優れたボイラ用鋼およびボイラ用鋼管の製造を可能にすることが分かった。
【0015】
本発明は上記知見に基づいて成されたものである。従来低合金鋼管にはない低温焼入れおよび焼ならしが可能なことを特徴とする靱性に優れた低合金ボイラ用鋼管の製造方法については、実験で求めた低合金用のAc3 変態点予測式に基づいて合金含有量とAc3 変態点の関係式を導き出し、それぞれの含有量を規定することで、Ac3 変態点の低温化を図ることにより、従来低合金鋼管にはない低温焼入れまたは焼ならしが可能となる。さらに、従来低合金鋼のような1050℃以上の熱処理とは異なり、Ac3 変態点以上でかつ830℃から1040℃の低温熱処理でも靱性に優れた低合金ボイラ用鋼管の製造を可能にすることを特徴とする。
【0016】
本発明は、ボイラ用鋼としてCr含有量が3.5%以下の低Crフェライト系鋼を対象とするが、これらの成分組成を前記のように限定した理由は次の通りである。
Cは、Cr、Fe、W、Mo、V、Nbと炭化物を形成し、高温強度の向上に寄与すると共に、それ自体がオーステナイト安定化元素として組織を安定化させる。
【0017】
本発明鋼は、焼きならしまたは焼きもどし処理によってフェライトとマルテンサイト、ベイナイトおよびパーライトの混合した組織になるが、C含有量はこれらの組織のバランス制御のためにも重要である。
そして、C含有量が0.01%未満では炭化物の析出量が不十分となると共に、δフェライト量が多くなりすぎて強度と靭性を損なう。一方、 C含有量が0.2%を超えると炭化物が過剰に析出し、鋼が著しく硬化して加工性と溶接性を損なう。従って、C含有量は0.01%以上0.2%以下とした。
【0018】
Siは、脱酸剤として作用し、また鋼の耐水蒸気酸化特性を高める元素である。Si含有量が0.01%未満ではこれらの効果が不十分となり、Si含有量が1%を超えると靭性が著しく低下し、クリープ破断強度に対しても有害となる。従って、Si含有量は0.01%以上1%以下とした。
Mnは、脱酸のためのみでなく強度保持上も必要な元素である。その効果を十分得るためには0.1%以上の添加が必要であり、2%を超すとクリープ破断強度が低下する場合がある。従ってMn含有量は0.1%以上2%以下とした。
【0019】
Crは、低Crフェライト鋼の耐酸化性と高温耐食性の改善のために不可欠な元素であり、Cr含有量が0.5%未満ではこれらの効果が得られない。しかし、Cr含有量が3.5%を超えると、靭性、溶接性、熱伝導性が低くなって低Crフェライト鋼の利点が少なくなる。従って、Cr含有量は0.5%以上3.5%以下とした。
【0020】
Nbは、CおよびNと結合してNb(C,N)の微細炭窒化物を形成し、高温のクリープ破断強度の向上に寄与する。特に、625℃以下の温度において安定な微細析出物を形成してクリープ破断強度を著しく改善する効果がある。さらに、 Nbは結晶粒を微細化し、靭性の改善にも有効である。しかし、Nb含有量が0.001%未満ではこれらの効果が十分得られない。一方、Nb含有量が0.5%を超えると鋼が著しく硬化し、靭性、加工性、溶接性を損なうようになる。従って、Nb含有量は0.001%以上0.5%以下とした。
【0021】
Vは、Nbと同様にCおよびNと結合してNb(C,N)の微細炭窒化物を形成し、高温長間側のクリープ破断強度の向上に寄与するが、その含有量が0.02%未満ではその効果は十分ではない。しかし、1%を超えてVが添加されるとV(C,N)の析出量が過剰となり、かえってクリープ破断強度と靭性を損なうようになる。従って、V含有量は0.02%以上1%以下とした。
【0022】
Nは、マトリックス中に固溶したり、Nb、V等と結合しVN、NbN等の窒化物やそれらの炭窒化物として析出し、固溶強化および析出強化の何れにも寄与する。本発明では、 Nは、特にTiと結合してTiN、さらにBと結合してBNとして析出し、それぞれクリープ破断強度向上に寄与する。N含有量が0.001%未満では強化への寄与が殆どなく、またNを0.08%を超えて添加すると、母材靭性とクリ−プ強度の低下が著しい。従って、N含有量は0.001%以上0.08%以下とした。
【0023】
Bは、Cと共偏析することによりM23C6 等の微細炭化物を安定化する。特に、低Crフェライト鋼においては、高温で長時間加熱されるとM23C6 等の炭化物にWやMoが濃化することによってM23C6 等の微細炭化物からM6 C等の粗大炭化物へと変化し、クリ−プ強度及び靭性の低下を招くという問題があるが、Bの添加によりM23C6 等の微細炭化物を安定化させ、M6 C等の粗大炭化物の析出を抑えられ、高温長時間側でのクリ−プ強度の低下が抑制される。B含有量が0.0003%未満では上記の効果が充分に得られず、一方、B含有量が0.01%を超えるとBが結晶粒界に過剰に偏析し、Cとの共偏析によって炭化物が凝集粗大化する場合があり、その結果、加工性、靭性及び溶接性を著しく損ねることになる。従って、B含有量は0.0003%以上0.01%以下とした。
【0024】
Alは、脱酸剤として有効であるが、特に0.01%を超えると高温強度が低下するで、本発明では、0.01%以下とした。
Moは、固溶強化と微細炭化物析出による強化の作用を有していてクリープ破断強度の向上に有効な元素であるので、必要に応じて含有できる。しかし、Mo含有量が0.01%未満では上記効果が得られず、一方、2.0%を超えるとその効果が飽和するばかりか、溶接性、靭性を損なうようになる。従って、Moを添加する場合には0.01%以上2.0%以下が好ましい。なお、MoとWとを複合添加する場合には、単独添加の場合に比べて鋼の強度が一段と向上し、特に高温クリープ破断強度が改善される。
【0025】
Wは、固溶による強化作用と微細炭化物の析出による強化作用を発揮するので、クリープ破断強度の向上に有効な元素であるが、W含有量が0.01%未満ではこれらの効果は充分得られない。一方、W含有量が3%を超えると鋼が著しく硬化し、靭性、加工性、溶接性を損なう。従って、W含有量は0.01以上3%以下とした。なお、WはMoと複合添加することによって鋼の強度向上効果が顕著となることは既に述べた通りである。
【0026】
P、SおよびOは、不可避的不純物として鋼中に混入されるが、P、SおよびOはクリープ強度を低下させるので、本発明においては、それぞれの含有量の上限を0.03%、0.01%、0.02%とした。
Tiは、C及びNと結合してTi(C,N)の炭窒化物を形成し、固溶N量を抑えることにより焼入れ性を向上させ、靭性、クリ−プ強度を向上させる。また、Tiは、Cに比べてNとの結合力が強いため、特に固溶Nの固定に有効である。前述するBもTiと同様に固溶Nを固定する作用を有するが、Cとの結合形態がTiと大きく異なり、BはFe、Cr、W等を主要成分とする炭化物中に偏析しやすく、過剰のBが存在すると、これら炭化物の凝集・粗大化を促進する。一方、Tiは、TiCの単独析出およびTi(C,N)の複合析出するが、これらの炭化物および炭窒化物は、それ以上凝集・粗大化が進むことはない。従って、Tiは、炭化物および炭窒化物としてNを有効に固定し、同時に微細炭化物相の安定性に悪影響を及ぼさない点で好ましい。以上の効果は、Ti含有量が0.001%未満では十分に得られず、一方、 Ti含有量が0.05%を超えるとTi(C,N)の炭窒化物の析出量が多くなって靭性が著しく損なわれるようになる。従って、Tiの含有量は0.001〜0.05%が好ましい。
【0027】
Cu、Ni、Coは、いずれも強力なオーステナイト安定化元素であり、特に大量のフェライト安定化元素、すなわちCr、W、Mo、Ti、Si等を添加する場合において、焼入れ組織もしくは焼入れ−焼きもどし組織を得るために必要であり、かつ有用である。同時にCuは高温耐食性の向上、Niは靭性の向上、Coは強度の向上にそれぞれ効果がある。 Cu、NiおよびCoのそれぞれの含有量が0.1%以下では効果が不十分であり、2%を超えて添加する場合には、粗大な金属間化合物の析出もしくは粒界への偏析に起因する脆化が避けられない。従って、 Cu、NiおよびCoのそれぞれの含有量を0.1%以上2%以下とし、それらの1種または2種以上を添加する。
【0028】
La、Ca、Y、Ce、Zr、Ta、Hf、Re、Pt、Ir、Pd、Sbの元素は、不純物元素(P、S、O)とそれらの析出物(介在物)の形態制御を目的として必要に応じて添加される。これらの元素は、0.001%以上添加することにより前記不可避的不純物を安定な析出物として固定し無害化でき、強度と靱性を向上させる。これらの元素のそれぞれの含有量が0.001%未満では上記の効果が無く、0.2%を超えると介在物が増加し、かえって靱性を損なうので、それぞれの含有量を0.001〜0.2%とし、これらの1種または2種以上を添加する。
【0029】
さらに、本発明では、上記成分の低Crフェライト系鋼をボイラ鋼管用鋼として用いて高温長時間側クリープ破断強度および靭性の良好なボイラ鋼管を製造する際の焼入れまたは焼ならし温度を靱性を良好に維持しつつ従来よりも低下させるために、さらに、鋼中の成分含有量を予め実験で求めた下記(1)式の予測式により計算される低合金用Ac3 変態点:Ac3 (LA)が820℃以上1020℃以下を満足するように規定する必要がある。
【0030】
Ac3 (LA)=910+11Cr%−1193C%−0.7Mn%+75Mo%+159V%+51W%−501N%−31Cu%−38Ni%………(1)
但し、Cr%、C%、Mn%、Mo%、V%、W%、N%、Cu%、Ni%は夫々Cr、C、Mn、Mo、V、W、N、Cu、Niの含有量(質量%)を示す。
【0031】
本発明者らは、Cr含有量が3.5%以下の低Crフェライト系ボイラ用鋼を鋼板素材に用いて高温長時間側で高いクリープ破断強度および靱性の良好なボイラ鋼管を製造する際の低温焼入れまたは焼ならし工程において、従来よりも低温焼入れまたは焼ならし温度を低下させた場合でも、良好な靭性を維持できるためのボイラ鋼管用鋼板について鋭意検討を重ねた結果、実験で求めた上記(1)式の予測式により計算される低合金用Ac3 変態点:Ac3 (LA)が820℃以上1020℃以下を満足するように鋼中の成分含有量を規定することによって、従来よりも低い温度で焼入れまたは焼ならしを行っても靭性を良好に維持できることが分かった。
【0032】
従来、低Crフェライト系ボイラ用鋼においては、 Ac3変態点を精度良く予測するための予測式がなかった、そこで、発明者らは、低Crフェライト系の種種の成分の鋼について実験を行い、表1に示す通り低Crフェライト系鋼において従来よりも非常に精度の高い上記(1)の Ac3 変態点予測式を求めた。
【0033】
【表1】
【0034】
本発明者らの実験によれば、上記(1)の予測式により計算されたAc3 変態点:Ac3 (LA)が820℃以上1020℃以下を満足するように成分を調整した本発明鋼は、この範囲を外れる従来鋼に比べて、鋼管製造時の焼入れまたは焼ならし温度が850〜1050℃の範囲で良好な靱性が得られることがわかった。従って、低Crフェライト系ボイラ鋼管を製造する際に、従来のように靱性劣化を防止するために焼入れまたは焼ならし温度を1050℃を超える高い温度に設定する必要はなく、1050℃以下の低い温度で焼入れまたは焼ならしを行っても良好な靱性を有するボイラ鋼管が得られる。
【0035】
本発明では、上記のように成分および(1)式の予測式で計算されるAc3 変態点:Ac3 (LA)が820℃以上1020℃以下を満足する鋼を用いてボイラ鋼管を製造することにより、従来よりも焼入れまたは焼ならし温度を低下することができるが、焼入れまたは焼ならし温度が850℃未満になると、Ac3 (LA)変態点以下の二相域温度で熱処理を行うことになるため、極端な靭性の劣化が生じ、一方、焼入れまたは焼ならし温度が1050℃を超えると、靱性等の性質特性の劣化は見られないが、熱処理炉が高温仕様になり新たな設備投資が必要となり、また、高温熱処理に伴い燃料費のコストアップが生じ、経済的な点で好ましくない。従って、本発明では、ボイラ鋼管を製造時の焼入れまたは焼ならし温度を850〜1050℃に規定する。
【0036】
なお、本発明の鋼を用いて鋼管を造るための方法は、特に規定する必要はなく、熱間押し出し、シームレス鋼管、電縫鋼管の何れの製造方法でも適用できる。
【0037】
【実施例】
表2、表3および表5に示す化学成分の各鋼を10ton 真空溶解炉で溶解し、鋳造して得たスラブを1100〜1300℃で加熱後、圧延終了温度が900〜1000℃となるように熱間圧延し、厚さ3、5、10、15および20mmの鋼板とした。次ぎに、これらの鋼板を管状に成形して突き合わせ部を電縫して電縫鋼管を製造し、その後、全て焼入れまたは焼ならし熱処理を施し、さらに680℃×1hr→空冷の焼戻し処理をおこなった。そして、熱処理後の各鋼の母材特性を、クリープ破断試験、シャルピー衝撃試験により評価した。
【0038】
なお、評価試験の中、クリープ破断試験にはφ6mm×GL30mmの引張試験片を用いた。また、550℃および600℃で最長15000hrの試験を行い、外挿して550℃および600℃×10万時間のクリープ破断強度を求めた。シャルピー衝撃試験では10mm×10mm×55mmの2mmVノッチ試験片(JIS4号試験片)を用い、延性−脆性破面遷移温度(vTrs)を求めた。
【0039】
表2から表6には本発明鋼の化学成分と評価結果、また表7には比較鋼の化学成分と評価結果を示す。本発明鋼(Nos.1〜5、9、14、20、28、33、35、36、39、40、49、50、54、60、68、70、73、75、76、79、80)は比較鋼(Nos.101〜122)に比べていずれの特性も優れていることが判る。比較鋼の鋼番Nos.106および121は、 Si含有量が0.01%未満であるため、鋼の耐水蒸気酸化特性が不十分であった。
【0040】
比較鋼の鋼番Nos.103、110および117は、 Si含有量が1%を超えているため、靭性が著しく低下し、クリープ破断強度も低下した。
比較鋼の鋼番Nos.104、111および118は、 Mn含有量が0.1%未満であるため、十分なクリープ破断強度を得られなかった。
比較鋼の鋼番Nos.107、112、115および122は、 Mn含有量が2%を超えているため、クリープ破断強度が低下した。
【0041】
比較鋼の鋼番Nos.105、112および119は、Cr含有量が0.5%未満であるため、十分な耐酸化性と高温耐食性の向上効果が得られなかった。
比較鋼の鋼番Nos.102、108および116は、 Cr含有量が3.5%を超えているため、靭性低くなり、溶接性および熱伝導性も低くなった。
比較鋼の鋼番Nos.101は、 C含有量が0.01%未満のため、炭化物の析出が不十分となると共に、δフェライト量が多くなり過ぎてクリープ破断強度と靭性を損なった。
【0042】
比較鋼の鋼番Nos.113、113、119、120および122は、 C含有量が0.2%を超えたため、炭化物が過剰に析出し、鋼が著しく硬化して加工性と溶接性を損なった。
比較鋼の鋼番Nos.105、109、111および118は、本発明の低合金用Ac3 変態点により計算されるAc3 (LA)変態点より高い温度で焼入れまたは焼ならしを行っているため、金属組織中に一部フェライト組織が出現し、材質の靭性等の特性が劣化した。
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】
【表5】
【0047】
【表6】
【0048】
【表7】
【0049】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、高温長時間側で高いクリープ破断強度および靱性に優れたCr含有量が3.5%以下の低Crフェライト系ボイラ用鋼管の製造において、従来に比べて低温での焼入れおよび焼ならしを行っても靱性が良好である靱性に優れた低焼入れまたは焼ならし型低合金ボイラ鋼管用鋼板およびそれを用いた鋼管の製造方法を提供できるものであり、本発明により産業の発展に寄与するところが極めて大きい。
Claims (6)
- 化学成分として、質量%で、C:0.01〜0.2%、Si:0.01〜1%、Mn:0.1〜2%、Cr:0.5〜3.5% 、N:0.001〜0.08%、B:0.0003〜0.01%、Al:0.01%以下を含有し、Mo:0.01〜2%およびW:0.01〜3%のうちの1種または2種を含有し、P:0.03%以下、S:0.01%以下、O:0.02%以下に制限し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、かつ、下記(1)式の予測式により計算される低合金用Ac3 変態点:Ac3 (LA)が820℃以上1020℃以下を満足することを特徴とする靱性に優れた低焼入れまたは焼ならし型低合金ボイラ鋼管用鋼。
Ac3 (LA)=910+11Cr%−1193C%−0.7Mn%+75Mo%+
159V%+51W%−501N%−31Cu%−38Ni% ………(1) - 化学成分として、質量%で、C:0.01〜0.2%、Si:0.01〜1%、Mn:0.1〜2%、Cr:0.5〜3.5% 、N:0.001〜0.08%、B:0.0003〜0.01%、Al:0.01%以下を含有し、Mo:0.01〜2%およびW:0.01〜3%のうちの1種または2種を含有し、P:0.03%以下、S:0.01%以下、O:0.02%以下に制限し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、かつ、下記(1)式の予測式により計算される低合金用Ac3 変態点:Ac3 (LA)が820℃以上1020℃以下を満足する鋼を用いて造管後、850℃以上1050℃以下で焼入れまたは焼ならしを行うことを特徴とする靱性に優れた低焼入れまたは焼ならし型低合金ボイラ鋼管の製造方法。
Ac3 (LA)=910+11Cr%−1193C%−0.7Mn%+75Mo%+
159V%+51W%−501N%−31Cu%−38Ni% ………(1) - 化学成分として、質量%で、C:0.01〜0.2%、Si:0.01〜1%、Mn:0.625〜2%、Cr:0.5〜3.5% 、N:0.001〜0.08%、B:0.0003〜0.01%、Al:0.01%以下を含有し、Mo:0.01〜2%およびW:0.01〜3%のうちの1種または2種を含有し、P:0.03%以下、S:0.01%以下、O:0.02%以下に制限し、さらに、Nb:0.001〜0.5%、V:0.02〜1%の1種または2種を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、かつ、下記(1)式の予測式により計算される低合金用Ac3 変態点:Ac3 (LA)が820℃以上924℃以下を満足する鋼を用いて造管後、850℃以上1050℃以下で焼入れまたは焼ならしを行うことを特徴とする靱性に優れた低焼入れまたは焼ならし型低合金ボイラ鋼管の製造方法。
Ac3 (LA)=910+11Cr%−1193C%−0.7Mn%+75Mo%+
159V%+51W%−501N%−31Cu%−38Ni% ………(1) - 前記鋼中に、化学成分として、質量%で、さらに、Ti:0.001〜0.05%を含有することを特徴とする請求項2または3に記載の靱性に優れた低焼入れまたは焼ならし型低合金ボイラ鋼管の製造方法。
- 前記鋼中に、化学成分として、質量%で、さらに、Cu:0.1〜2%、Ni:0.1〜2%、Co:0.1〜2%の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項2から4の何れか1項に記載の靱性に優れた低焼入れまたは焼ならし型低合金ボイラ鋼管の製造方法。
- 前記鋼中に、化学成分として、質量%で、さらに、La:0.001〜0.2%、Ca:0.001〜0.2%、Y:0.001〜0.2%、Ce:0.001〜0.2%、Zr:0.001〜0.2%、Ta:0.001〜0.2%、Hf:0.001〜0.2%、Re:0.001〜0.2%、Pt:0.001〜0.2%、Ir:0.001〜0.2%、Pd:0.001〜0.2%、およびSb:0.001〜0.2%のうちの1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項2から5の何れか1項に記載の靱性に優れた低焼入れまたは焼ならし型低合金ボイラ鋼管の製造方法。
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