JP4365373B2 - 内燃機関のカムシャフト支持構造 - Google Patents
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Description
シリンダヘッドと、
前記シリンダヘッドの周縁部と重なるように配置される外枠部、当該外枠部の対向辺の間に設けられた掛け渡し部、及び、カムシャフトを支持するために当該掛け渡し部に形成された下方軸受け部を一体的に有するラダーフレーム式ロアカムキャリアと、
前記外枠部と重なるように配置されるフランジ部、前記フランジ部の内側に前記掛け渡し部と対向するように設けられた軸受け部分、及び前記下方軸受け部と共に前記カムシャフトを支持するために前記軸受け部分に形成された上方軸受け部を一体的に有するアッパカムキャリア一体ヘッドカバーと、
前記シリンダヘッドの周縁部と前記外枠部、並びに前記外枠部と前記フランジ部を締結する周縁締結部材と、
前記外枠部及び前記フランジ部と、前記下方軸受け部及び前記上方軸受け部との間で、前記掛け渡し部と前記アッパカムキャリア一体ヘッドカバーとを締結する軸受け締結部材と、
を備えることを特徴とする。
前記ラダーフレーム式ロアカムキャリアは、マグネシウム、マグネシウム合金、又は樹脂複合材で構成されており、
当該ラダーフレーム式ロアカムキャリアの内部に、吸気通路の一部が形成されていることを特徴とする。
前記ラダーフレーム式ロアカムキャリアは、マグネシウム、マグネシウム合金、又は樹脂複合材で構成されており、
当該ラダーフレーム式ロアカムキャリアの内部に、燃料通路の一部が形成されていることを特徴とする。
また、この発明によれば、下方軸受け部及び上方軸受け部の近傍で、アッパカムキャリア一体ヘッドカバーとラダーフレーム式ロアカムキャリアとが締結される。このため、本発明によれば、それら2つの部材が一体となってカムシャフトに加わる力を受け持つことができる。このため、本発明によれば、カムシャフトの支持部分に高い剛性を付与することができる。
[実施の形態1の構成]
図1は、本発明の実施の形態1のカムシャフト支持構造を説明するための図である。より具体的には、図1は、本実施形態の構造に含まれる構成要素を分解して表した斜視図である。図1に示すように、本実施形態の構造は、内燃機関のシリンダヘッド10を備えている。
1.ロアカムキャリア20単独での剛性は確保し難くなる。
2.ロアカムキャリア20の軽量化により、内燃機関の軽量化と低重心化が実現できる。
3.振動に対する減衰性が向上し、制振効果、放射音低減効果が向上する。
4.伝熱、放熱が抑制され、内燃機関の暖機性が向上する。
1.ヘッドカバー40単独での剛性は確保し難くなる。
2.ヘッドカバー40の軽量化により、内燃機関の軽量化と低重心化が実現できる。
3.振動に対する減衰性が向上し、制振効果、放射音低減効果が向上する。
4.伝熱、放熱が抑制され、内燃機関の暖機性が向上する。
(高剛性構造)
図2に示すように、シリンダヘッド10には、気筒毎に吸気ポート50と排気ポート52が設けられると共に、それらを開閉するための吸気弁54及び排気弁56が組み込まれる。吸気弁54及び排気弁56の上端は、それぞれロッカーアーム58,60の一端に接している。ロッカーアーム58,60は、それぞれの他端において、ラッシュアジャスタ62,64により支持されている。
図2に示すように、本実施形態の支持構造では、シリンダヘッド10とロアカムキャリア20との境界が、吸気ポート50の直上位置に設定されている。このような構成によれば、吸気ポート50をシリンダヘッド10の中に形成しつつ、シリンダヘッド10の高さを最低限に抑えることができる。換言すると、上記の構成によれば、内燃機関に与えられた寸法の中で、ロアカムキャリア20とヘッドカバー40に、最大限の寸法を与えることができる。
上述した通り、本実施形態の支持構造では、ロアカムキャリア20及びヘッドカバー40に対して、許容し得る最大限の寸法(厚さ)を与えることとしている。ロアカムキャリア20の外枠部22、並びにヘッドカバー40のフランジ部42は、その厚さが厚いほど高い剛性を示す。従って、上記の設計思想によれば、外枠部22及びフランジ部42に、与えられた自由度の中で最大限の剛性を与えることができる。
上述した通り、マグネシウムは、アルミや鋳鉄に比して振動に対する減衰性に優れている。このため、ロアカムキャリア20及びヘッドカバー40をマグネシウムで構成すれば、内燃機関の遮音性、制振性は向上する。加えて、本実施形態では、上述した通り、ロアカムキャリア20及びヘッドカバー40に対して、最大限の寸法を与えることとしている。このため、本実施形態の構成によれば、マグネシウムを用いることによる遮音性及び精神性の効果を最大限に享受することができる。
ところで、上述した実施の形態1においては、ロアカムキャリア20とヘッドカバー40を、共通の締結ボルトによってシリンダヘッド10に共締めすることとしているが、その構成はこれに限定されるものではない。すなわち、ロアカムキャリア20をシリンダヘッド10に締結したうえで、ヘッドカバー40を、ロアカムキャリア20に締結し、または、ロアカムキャリア20とシリンダヘッド10の双方に締結することとしてもよい。或いは、ロアカムキャリア20をヘッドカバー40に締結したうえで、それらの両者をシリンダヘッド10に締結することとしてもよい。
図3は、本発明の実施の形態2の構成を説明するための図である。図3は、より正確には、本実施形態の支持構造の特徴を説明するために、細部を捨象して表した概念図である。例えば、図3に示すヘッドカバー40は、図1又は図2に示すヘッドカバー40と同一物である。以下、ヘッドカバー40と同様に、図1又は図2に示す要素と同一の要素については、図3中に共通する符号を付して、その説明を省略又は簡略する。
図4は、本発明の実施の形態3の構成を説明するための図である。図4は、より正確には、本実施形態の支持構造の特徴を説明するために、細部を捨象して表した概念図である。例えば、図4に示すヘッドカバー40は、図1又は図2に示すヘッドカバー40と同一物である。以下、ヘッドカバー40と同様に、図1又は図2に示す要素と同一の要素については、図4中に共通する符号を付して、その説明を省略又は簡略する。
14 周縁部
16,29 締結孔
20;72;94 ラダーフレーム式ロアカムキャリア(ロアカムキャリア)
22 外枠部
24,44,48 締結穴
26 掛け渡し部
28 下方軸受け部
30 吸気カムシャフト
32 排気カムシャフト
40 アッパカムキャリア一体ヘッドカバー(ヘッドカバー)
42 フランジ部
46 軸受け部分
50 吸気ポート
54 吸気弁
56 排気弁
58,60 ロッカーアーム
76 ポート連通路
96 燃料通路
Claims (6)
- シリンダヘッドと、
前記シリンダヘッドの周縁部と重なるように配置される外枠部、当該外枠部の対向辺の間に設けられた掛け渡し部、及び、カムシャフトを支持するために当該掛け渡し部に形成された下方軸受け部を一体的に有するラダーフレーム式ロアカムキャリアと、
前記外枠部と重なるように配置されるフランジ部、前記フランジ部の内側に前記掛け渡し部と対向するように設けられた軸受け部分、及び前記下方軸受け部と共に前記カムシャフトを支持するために前記軸受け部分に形成された上方軸受け部を一体的に有するアッパカムキャリア一体ヘッドカバーと、
前記シリンダヘッドの周縁部と前記外枠部、並びに前記外枠部と前記フランジ部を締結する周縁締結部材と、
前記外枠部及び前記フランジ部と、前記下方軸受け部及び前記上方軸受け部との間で、前記掛け渡し部と前記アッパカムキャリア一体ヘッドカバーとを締結する軸受け締結部材と、
を備えることを特徴とする内燃機関のカムシャフト支持構造。 - 前記アッパカムキャリア一体ヘッドカバーと前記ラダーフレーム式ロアカムキャリアとは同一の材質で構成されており、当該材質は、前記シリンダヘッドの材質に比して軽いことを特徴とする請求項1記載の内燃機関のカムシャフト支持構造。
- 前記アッパカムキャリア一体ヘッドカバーは、前記ラダーフレーム式ロアカムキャリアの材質に比して軽い材質で構成されていることを特徴とする請求項1記載の内燃機関のカムシャフト支持構造。
- 前記シリンダヘッドは、その壁面に開口した吸気ポートを備え、前記周縁部と前記外枠部との境界は、前記吸気ポートの開口部の直近に形成されていることを特徴とする請求項2記載の内燃機関のカムシャフト支持構造。
- 前記ラダーフレーム式ロアカムキャリアは、マグネシウム、マグネシウム合金、又は樹脂複合材で構成されており、
当該ラダーフレーム式ロアカムキャリアの内部に、吸気通路の一部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の内燃機関のカムシャフト支持構造。 - 前記ラダーフレーム式ロアカムキャリアは、マグネシウム、マグネシウム合金、又は樹脂複合材で構成されており、
当該ラダーフレーム式ロアカムキャリアの内部に、燃料通路の一部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載の内燃機関のカムシャフト支持構造。
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