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JP4363233B2 - 工作機械の工具交換装置 - Google Patents

工作機械の工具交換装置 Download PDF

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Description

本発明は、工作機械の工具交換装置に関する。
ワークに対して各種の加工を単一の装置で複合的になし得るマシニングセンタ(MC)等の多機能工作機械は、工具が装着された主軸を回転自在に支持する主軸ヘッドを、当該主軸の軸線方向に往復移動させることによりワークに対して加工を行うようになっている。このような工作機械は主軸に装着された工具を自動的に交換する工具交換装置を備えており、前記工具交換装置により加工が終了した工具を次の加工に用いる工具と交換する。
前記工具交換装置は、複数の工具把持部を有し割り出し回転可能な工具マガジンを備えている。そして、加工領域から交換領域に移動された主軸に対して前記工具マガジンを割り出し回転させることにより、前記工具把持部に把持された工具ホルダを主軸に装着すると共に、主軸に装着された工具ホルダを取り外すようになっている。
前記工作機械では、加工時に多量の切屑や切削油等が発生する。前記切屑や切削油等が工具マガジン内に入り込むと、工具交換装置の動作に支障を来たすおそれがある。そこで、上記工作機械では、前記工具マガジンの全体をマガジンカバーで覆い、当該工具マガジン内に切屑等が進入することを防止している。
実公平4−22910号公報
前記マガジンカバーは、工具把持部に把持される工具ホルダ及び工具の通過を許容する開口を有している。前記開口は、工具把持部に把持された工具ホルダによって塞がれるため、前記工具把持部に工具ホルダが把持されている場合には、当該開口を通じて切屑等がマガジンカバー内に進入することはない。しかし、工具把持部に工具ホルダが把持されていない状態では、その工具把持部に対応する開口を通してマガジンカバー(工具マガジン)内に切屑等が入り込んでしまうという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、工具ホルダを把持していない工具把持部に対応する開口を通じて工具マガジン内に切屑が進入することを防止することができる工作機械の工具交換装置を提供することである。
本発明は、工具保持部を有する主軸と、前記主軸を回転自在に支持し前記主軸の軸線方向に往復移動可能な主軸ヘッドとを備えた工作機械が備える工具交換装置であって、回転割り出し可能に設けられた工具マガジンと、前記工具マガジンの外周に放射状に配置され、その先端に工具を着脱可能に把持する工具把持部を有する複数の工具把持部材と、前記工具マガジン及び複数の前記工具把持部材を包囲するように設けられ前記工具把持部に把持される工具を避けるために複数の前記工具把持部に各々対応して形成された複数の開口部を有するマガジンカバーと、複数の前記開口部を各々塞ぐように前記マガジンカバーに着脱可能に設けられる保護カバーとを備えることを特徴とする。前記保護カバーは、複数の工具把持部のうち工具が把持されていない工具把持部に対応する開口部に装着される。
前記保護カバーは弾性変形可能な板状部材から構成し、その一端部をマガジンカバーの開口の周縁部のうち工具マガジンの回転中心側の部分に固定すると共に、他端部を前記マガジンカバーから離間可能な自由端とすると良い。
さらに、前記保護カバーに係合部を設け、前記保護カバーをマガジンカバーに取り付けられたときに前記係合部が工具把持部に係合するように構成すると、前記保護カバーを装着するための特別な構造を設けなくても済む。
本発明の工具交換装置は、マガジンカバーの開口のうち、工具を把持していない工具把持部に対応する開口を保護カバーで塞ぐことができる。このため、加工時に発生する切屑等が工具マガジンの内部に入り込むことを防止できる。また、万一、保護カバーが取り付けられている開口部に対応する工具把持部に工具が装着され、前記工具が保護カバーに当接した場合には、前記保護カバーは回動したり撓んだり、或いは外れたりする。従って、保護カバーに対する工具の衝撃が和らげられるため、工具や保護カバーの破損、変形を極力防止できる。
以下、本発明の第1の実施例について図1ないし図4を参照しながら説明する。まず、図1及び図2は本実施例に係る工作機械1を示している。図1に示すように、前記工作機械1は、切削屑の飛散を防止するためのスプラッシュガード2の内側に、ワーク(図示せず)を保持するテーブル4、工作機械本体5、ドリルやタップなどの工具6を交換するための工具交換装置7などを配置して構成されている。
前記スプラッシュガード2には、工作機械1の運転状況等を表示するための表示部8、工作機械1に指令を与えたり条件を入力したりするためのボタン類やフロッピー(登録商標)ディスクドライブなどを備えた操作パネル9、ワークの入出やメンテナンスのためのワーク交換口10、点検ハッチ11などが設けられている。
図2に示すように、工作機械本体5は、コラム12に固定されたZ軸用サーボモータ(以下、Z軸モータとする)13、前記Z軸モータ13によってボールねじ14が回転されることにより前記コラム12内を上下動する主軸ヘッド15、フレーム16を介して前記コラム12に固定されたマガジン支持台17を中心に構成されている。
前記主軸ヘッド15は、工具保持部(図示せず)を有する主軸18、前記主軸18を回転駆動する主軸モータ19、一対の第1のカム体20、第2のカム体21、前記工具保持部に保持された工具ホルダ22を脱着可能に保持するクランプ・アンクランプ機構(図示せず)等を備えている。前記工具ホルダ22の下端部に前記工具6が嵌着されている。
工具交換装置7は、工具マガジン23、マガジンモータ24等を備えて構成されている。工具マガジン23は、前記マガジン支持台17に支持され斜め左下方に指向する軸線a周りに回転するマガジンベース25、前記マガジンベース25の外周部に放射状に設けられた複数、例えば10個のグリップアーム26(工具把持部材に相当)から構成されている。前記マガジンベース25の外周部には所定の角度毎に10個のクレビス27が設けられ、前記クレビス27に前記グリップアーム26が揺動軸26aを介して揺動自在に支持されている。前記グリップアーム26の自由端(外周側端部)には二股状の工具把持部28が設けられている。
前記工具把持部28は、工具ホルダ22の外周部に周設されたV字状の把持溝22aを挟持可能な寸法に設定されており、その先端部に設けられた一対のフィンガー29が前記把持溝22aに係合するようになっている。各フィンガー29は、工具把持部28の先端に設けられた孔に付勢ばね(いずれも図示せず)と共に収容されている。一対のフィンガー29は、軸線が一致するように配列されており、前記付勢ばねにより対向するフィンガー29に向かって付勢されている。
このような構成により、工具把持部28内に把持溝22aが位置する状態で挿入された工具ホルダ22は、一対のフィンガー29の先端が前記把持溝22aに係合することにより、グリップアーム26に把持される。
尚、工具把持部28の基部には、前記工具把持部28内に突出する位置決めキー(図示せず)が設けられており、工具ホルダ22の把持溝22aには位置決めキーに対応するキー溝(図示せず)が設けられている。これら位置決めキー及びキー溝により工具把持部28に把持された工具ホルダ22は位置決めされる。
また、グリップアーム26の反自由端には孔部(図示せず)が設けられており、前記孔部内に鋼球30が圧縮コイルばね(図示せず)と共に収容されている。前記鋼球30の一部はグリップアーム26の反自由端から突出しており、マガジンベース25の軸線a周りに設けられた案内面31に当接している。
前記マガジンベース25は、前記マガジンモータ24により回転されるようになっている。マガジンモータ24には回転軸及びベベルギヤを介してバベルカム(いずれも図示せず)が連結されている。マガジンベース25は、前記グリップアーム26の配設位置に対応して設けられた10個のローラ形状のカムフォロア(図示せず)を有しており、前記バベルカムのカム溝に前記カムフォロアが順次嵌合することにより間欠的な割り出し回転が付与されるようになっている。
前記第1のカム体20は主軸ヘッド15の底面に固定されている。また、前記カム体21は、主軸ヘッド15の垂直面であって前記工具マガジン23と対向する面に圧縮コイルばね(図示せず)を介して設けられている。前記カム体20,21はそれぞれカム面20a,21aを有している。これに対して、前記グリップアーム26は第1及び第2のカムフォロア32,33を有している。前記第1のカムフォロア32は工具把持部28の先端部の外側面にそれぞれ1個ずつ設けられており、主軸ヘッド15の所定の昇降領域内で第1のカム体20のカム面20aに当接する。また、第2のカムフォロア33は、グリップアーム26の揺動軸26a近傍に設けられており、主軸ヘッド15の所定の昇降領域内でカム体21のカム面21aに当接する。
上記構成により、前記主軸ヘッド15の昇降移動に伴う第1及び第2のカム体20,21及び第1及び第2のカムフォロア32,33の協働作用により、前記グリップアーム26は揺動軸26aを中心として所定の揺動運動を行う。そして、第2のカム体21が圧縮コイルばねを介して主軸ヘッド15に取り付けられていることにより、前記第2のカム体21のカム面21aに第2のカムフォロア33が当接するとき、第1のカムフォロア32は第1のカム体20のカム面20aに向かって押圧された状態で該カム面20aに当接する。
さて、各グリップアーム26の側面のうち主軸ヘッド15と対向しない面にはマガジンカバー34がねじ35により固定されている。前記マガジンカバー34は、グリップアーム26に沿って屈曲する形状をなし、前記グリップアーム26よりも大きな面積を有している。そして、主軸ヘッド15が工具交換領域に位置し且つマガジンベース25が回転割り出し可能な状態にあるとき、マガジンカバー34は全体として円錐台形をなし、これらマガジンカバー34によって工具マガジン23は覆われるようになっている。
各マガジンカバー34は、合成樹脂製で、主軸ヘッド15側の端部にはグリップアーム26に把持される工具ホルダ22及び工具ホルダ22が保持する工具6を避ける開口部36が形成されている。そして、前記マガジンカバー34のうち工具交換動作に関与しないグリップアーム26に取り付けられたマガジンカバー34には、前記開口36を塞ぐ保護カバー37が取り付けられている。尚、「工具交換動作に関与しないグリップアーム26」とは、工具把持部28に工具を把持しておらず、且つ、主軸18から工具6を取り外して把持することもないグリップアーム26を意味する。
図3及び図4に示すように、前記保護カバー37は、弾性変形可能な板状部材から構成され、長手方向の一端部が前記ねじ35によりマガジンカバー34に固定されている。つまり、マガジンカバー34及び保護カバー37は、共通のねじ35によりグリップアーム26に固定されている。前記保護カバー37の長手方向他端部には、グリップアーム26の工具把持部28の先端部に係止される折曲部37aが設けられている。
このように、本実施例では、マガジンカバー34だけでなく、前記マガジンカバー34の開口36を塞ぐ保護カバー37を設けたので、ワークに対する加工時に切屑や切削油等が飛散しても、それら切屑や切削油が工具マガジン23内に入り込むことを極力防止できる。しかも、前記保護カバー37は着脱可能であり、工具交換動作に関与しないグリップアーム26に対応する開口36のみを保護カバー37で塞ぐようにした。従って、前記保護カバー37が工具交換動作の障害になることはない。
ところで、工具交換動作は予め設定された加工プログラムに従って行われる。加工プログラムは、工具交換タイミングや次の加工に使用する工具6、工具交換のためのモータ駆動量(マガジンベース25の回転角度)等を指示するためのものであり、一連の加工動作を実行するに際して作業者がキー入力する。
このとき、カムフォロア32,33は各カム面20a,21aに当接しており、グリップアーム26の工具把持部28及びマガジンカバー34は、主軸18から離間した位置にある。
工具交換動作の実行が開始されると、ワークに対する加工を施すために原点よりも下方に位置していた主軸ヘッド15は、原点よりも所定距離だけ上昇した交換位置に移動される。すると、カム面20a、21aとカムフォロア32,33とのカム作用によりグリップアーム26が矢印A方向に揺動し、グリップアーム26の工具把持部28及びマガジンカバー34は主軸18に近接した近接位置に移動する。これにより、主軸18に装着されている工具ホルダ22の把持溝22aにグリップアーム26のフィンガー29が係合し前記工具ホルダ22がグリップアーム26に把持される。
そして、この位置から主軸18の工具保持部に保持されている工具ホルダ22の抜き取りが開始される。即ち、主軸ヘッド15が交換位置に至る直前でクランプ・アンクランプ機構は工具ホルダ22に対するアンクランプ動作を終了する。このため、主軸18が保持していた工具ホルダ22はグリップアーム26の工具把持部28内に残されたまま主軸ヘッド15は更に上昇する。これにより、主軸18からグリップアーム26へ工具ホルダ22が受け渡される。
従って、工具交換動作を実行するグリップアーム26に対応する開口36に誤って保護カバー37が取り付けられている場合には、グリップアーム26に受け渡された工具ホルダ22及び当該ホルダ22が保持する工具6が保護カバー37に当たってしまう。
ところが、前記保護カバー37は、前記工具6や工具ホルダ22に押圧されて弾性変形し他端部がマガジンカバー34から離間することにより、工具6及び工具ホルダ22の衝撃を和らげることができる。このため、保護カバー37や工具6、工具ホルダ22が破損したり変形したりすることを極力防止できる。
図5及び図6は本発明の第2の実施例を示すものであり、第1の実施例と異なるところを説明する。尚、第1の実施例と同一部分には同一符号を付している。
第2の実施例では、保護カバー37に代えて保護カバー41が用いられている。前記保護カバー41は、マガジンカバー34の開口部36の周縁部のうちマガジンベース34の回転中心側の部分に、蝶番42を介して回動可能に取り付けられている。保護カバー41の先端部にはマガジンカバー34の外周部に係止される折曲部41aが設けられている。前記蝶番42にはねじりばね(図示せず)が取り付けられており、前記ねじりばねのばね力により保護カバー41は前記開口36を閉鎖する方向に付勢されている。
上記構成においても、工具交換動作に関与しないグリップアーム26に対応する開口36を塞ぐべく前記保護カバー41をマガジンカバー34に取り付けておくことにより、ワークに対する加工時に飛散する切屑や切削油が工具マガジン23内に進入することを防止できる。
また、保護カバー41が取り付けられているマガジンカバー34に対応するグリップアーム26が誤って割り出された場合は次のようになる。つまり、工具6や工具ホルダ22によって押圧されることにより、前記保護カバー41はねじりばねの付勢力に抗して回動し、開口36を開放する。このため、工具6や工具ホルダ22が開口36を通過することが許容される。従って、本実施例においても、工具6や工具ホルダ22、保護カバー41が破損したり変形したりすることを極力防止できる。
図7ないし図9は本発明の第3の実施例を示すものであり、第1の実施例と異なるところを説明する。尚、第1の実施例と同一部分には同一符号を付している。第3の実施例は、工具交換の際にマガジンベース53の全体が揺動する構成の工具交換装置51に適用したものである。詳しい説明及び図示は省略するが、前記工具交換装置51の工具マガジン52は、外周部に所定の間隔をおいて固定された複数のグリップアーム26を有するマガジンベース53を備えている。本実施例に係るグリップアーム26は、自身が揺動しない点を除くと、第1及び第2の実施例に係るグリップアーム26の構成と同じである。
一方、前記マガジンベース53は、グリップアーム26の割り出し動作のために所定の軸線周りに回転自在に構成されていると共に、主軸ヘッドの上下動に伴いカム機構によって前記軸線を直交する揺動軸を中心に揺動される。これにより、割り出されたグリップアーム26が主軸に近接する近接位置と離間する離間位置との間を変位するように構成されている。また、マガジンカバー54はグリップアーム26毎に分割されておらず、工具マガジン52の全体を覆うように構成されている。前記マガジンカバー54は、その外周部に各グリップアーム26の工具把持部28に対応する開口部55を有しており、工具交換動作に関与しないグリップアームに対応する開口部55は、着脱可能な保護カバー56により塞がれている。
前記保護カバー56は板状をなし、その一端部にマガジンカバー54の外周縁に係止される折曲部57を有している。また、保護カバー56をマガジンカバー54に取付ける際に該マガジンカバー54に接触する面には、開口部55を通してグリップアーム26の工具把持部28内に進入し、フィンガー29の先端に係合する一対の係合突部58(図9にのみ示す)が設けられている。
前記保護カバー56は、他端部35をねじに押し当てた状態で前記折曲部57をマガジンカバー54の外周縁に係止させると共に、前記係合突部58をフィンガー29の先端に係合させることによりマガジンカバー54に取り付けられる。
従って、本実施例においても、工具交換動作に関与しないグリップアーム26に対応する開口55を塞ぐべく前記保護カバー56をマガジンカバー54に取り付けておくことにより、ワークに対する加工時に飛散する切屑や切削油が工具マガジン52内に進入することを防止できる。
また、本実施例では、保護カバー56が取り付けられている開口部55に対応するグリップアーム26が誤って割り出された場合には次のようになる。すなわち、工具6や工具ホルダ22によって押圧されると、保護カバー56とマガジンカバー54及びグリップアーム26との係合が外れて前記保護カバー56がマガジンカバー54から外れる。これにより、保護カバー56に対する工具6や工具ホルダ22の衝撃が和らげられ工具6や工具ホルダ22、保護カバー56の破損を防止できる。
尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような変形が可能である。
第2実施例においては、蝶番42に設けたねじりばねに代えて磁石を用いても良い。このような構成では、保護カバー41が取り付けられている開口部36に対応するグリップアーム26が誤って割り出された場合には、前記保護カバー41は磁石の吸引力に抗して回動する。
工具マガジンの全体が揺動し、グリップアームが揺動しないタイプの工具交換装置に、第1及び第2の実施例の保護カバーを適用しても良い。また、各グリップアームが揺動するタイプの工具交換装置に第3の実施例の保護カバーを適用しても良い。
本発明の第1の実施例を示すものであり、工作機械の全体構成を示す斜視図 主軸ヘッド及び工具交換装置の周辺部分の一部縦断側面図 保護カバーが取付けられた状態で示すマガジンカバー及びグリップアームの斜視図 保護カバーが撓んだ状態を示す図3相当図 本発明の第2の実施例を示す図3相当図 図4相当図 本発明の第3の実施例を示す図1相当図 図3相当図 図4相当図
図面中、1は工作機械、6は工具、7,51は工具交換装置、15は主軸ヘッド、18は主軸、22は工具ホルダ、23,52は工具マガジン、26はグリップアーム(工具把持部材)、28は工具把持部、34,54はマガジンカバー、36,55は開口、37,41,56は保護カバー、58は係合突部(係合部)を示す。

Claims (5)

  1. 工具保持部を有する主軸と、前記主軸を回転自在に支持し前記主軸の軸線方向に往復移動可能な主軸ヘッドとを備えた工作機械の工具交換装置において、
    回転割り出し可能に設けられた工具マガジンと、
    前記工具マガジンの外周に放射状に配置され、その先端に工具を着脱可能に把持する工具把持部を有する複数の工具把持部材と、
    前記工具マガジン及び複数の前記工具把持部材を包囲するように設けられ前記工具把持部に把持される工具を避けるために複数の前記工具把持部に各々対応して形成された複数の開口部を有するマガジンカバーと、
    複数の前記開口部を各々塞ぐように前記マガジンカバーに着脱可能に設けられる保護カバーとを備えることを特徴とする工作機械の工具交換装置。
  2. 工具把持部材は、主軸の軸線と略直交する揺動軸を中心に揺動することにより主軸から退避した退避位置と前記主軸に近接する近接位置との間を揺動可能に構成され、保護カバーは、前記工具把持部材が揺動して前記近接位置に変位することに伴い、前記開口部を開放するように回動可能に構成されていることを特徴とする請求項1記載の工作機械の工具交換装置。
  3. 工具把持部材は、当該工具把持部材に設けられたカムフォロアと主軸ヘッドに設けられ前記主軸ヘッドの往復移動に基づいて前記カムフォロアと当接するカム体との協働により揺動されるように構成されていることを特徴とする請求項2記載の工作機械の工具交換装置。
  4. 保護カバーは弾性変形可能な板状部材から構成され、その一端部はマガジンカバーの開口の周縁部のうち工具マガジンの回転中心側の部分に固定されていると共に他端部は前記マガジンカバーから離間可能な自由端とされていることを特徴とする請求項1記載の工作機械の工具交換装置。
  5. 保護カバーは、マガジンカバーに取り付けられたときに工具把持部に係合する係合部を有することを特徴とする請求項1記載の工作機械の工具交換装置。
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