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JP4356837B2 - 魚釣用リール - Google Patents

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JP4356837B2
JP4356837B2 JP2004222781A JP2004222781A JP4356837B2 JP 4356837 B2 JP4356837 B2 JP 4356837B2 JP 2004222781 A JP2004222781 A JP 2004222781A JP 2004222781 A JP2004222781 A JP 2004222781A JP 4356837 B2 JP4356837 B2 JP 4356837B2
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本発明は、リール本体の側板間に回転自在に支持されたスプールに釣糸が巻回される魚釣用リールに関する。
上記した形式の魚釣用リールは、例えば、特許文献1に開示されているような構成となっており、このような魚釣用リールは、通常巻取り操作やキャスティング操作に充分対応できる強度、及び回転フリー性能が発揮、維持できるよう構成されている。このため、スプールを支持するスプール軸、及びスプール軸を回転支持する軸受等の寸法は、対象となる魚や用途等に従って標準使用形態として設定されている。
実公昭57−39027号公報
ところで、実際の釣場においては、ある程度の重い仕掛けを使用していながら、場合によっては、仕掛けを変更し、軽い仕掛けを遠方のポイントへ放出操作したり落下させることもあり得る。このような場合、スプールのフリー回転性(スプールの回転抵抗が少ないこと)が重視されるため、釣人は、予め、スプールの回転抵抗が少ない魚釣用リールを購入して予備用として釣場に持参するか、或いは、既存の魚釣用リールをそのまま使用して対応している。
このため、コスト的に無駄であると共に携行性に劣る等の問題があり、また、既存の魚釣用リールをそのまま使用して対応しても、軽負荷キャスト性能が劣ることから、実釣時において、キャスティングする仕掛けの重さに適した状態では使用することができない、という問題がある。
本発明は、上記した問題に基づいてなされたものであり、1つの魚釣用リールでありながら、スプールのフリー回転性能を変更することを可能にする魚釣用リールを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明は、釣糸が巻回されるスプールを有するスプール軸を、リール本体の軸受支持部に装着した軸受を介して回転自在に支持した魚釣用リールにおいて、前記リール本体に形成した凹状の軸受支持部に、軸受と、この軸受よりも小径の軸受を保持し所定の肉厚を有する環状支持体とを、交換可能に装着して、前記軸受または前記小径の軸受を介して前記スプール軸を回転自在に支持できることを特徴とする。
上記した構成の魚釣用リールでは、リール本体の軸受支持部に、環状支持体を介在させて軸受を保持していることから、環状支持体がない場合と比較して、環状支持体の肉厚の分だけ小径化された軸受を用いることが可能となり、これにより、軸受内部での回転時における摩擦抵抗を軽減して、スプールのフリー回転性能の向上が図れるようになる。
本発明の構成によれば、スプールのフリー回転性能の向上が図れると共に、1つの魚釣用リールでありながら、スプールのフリー回転性能を変更することが可能になる。
図1は、本発明に係る魚釣用リールの一実施の形態を示す図であり、図2は、スプール部分の拡大図、そして、図3は、図1に示した魚釣用リールに装着されている交換可能なスプールユニット(交換スプールユニット)の構成を示す図である。なお、図4及び図5は、図1に示す魚釣用リールにおいて、最初に装着されているスプールユニット(基本スプールユニット)の構成を示す図である。
図1に示すように、魚釣用リールのリール本体1は、左右フレーム2a,2bと、これら左右フレーム2a,2bに所定の空間をもって装着される左右側板3a,3bとを備えている。
前記左右フレーム2a,2b(左右側板3a,3b)間には、交換スプールユニット10が装着されている。この交換スプールユニット10は、スプール軸12と、このスプール軸12に固定され、釣糸が巻回されるスプール13とを備えており、前記スプール軸12は、その両端部が、軸受15a,15b、及び所定の肉厚を有する環状支持体16a,16bを介して、それぞれリール本体1のフレーム2a,2bに形成された凹状の軸受支持部2c,2dに回転可能に支持されている。この交換スプールユニット10の構成、及び支持構造については後述する。
前記右フレーム2b側には、ハンドル軸20が配設されており、このハンドル軸20は、右フレーム2bに軸受を介して回転自在に支持されていると共に、右側板との間に介在された転がり式の一方向クラッチ(図示せず)によって、釣糸巻取方向にのみ回転可能となっている。ハンドル軸20の端部は、右側板3bから突出しており、その部分にハンドル21が装着されている。ハンドル21は、先端にハンドルツマミ21aを装着したレバー21bを備えており、このレバー21bの基端部が前記ハンドル軸20に装着されている。
右フレーム2bと右側板3bとの間には、ハンドル21の回転運動を前記スプール軸12に伝達する駆動力伝達機構と、この駆動力の伝達を継脱するクラッチ機構と、魚釣時にスプール13から釣糸が繰り出された際、スプール13にドラグ力を付与する制動装置が収容されている。
前記駆動力伝達機構は、ハンドル軸20に回転可能に支持された駆動歯車22とこの駆動歯車22に噛合するピニオン23とを備えている。ピニオン23は、右フレーム2bとの間で軸受23aを介して支持されると共に、前記スプール軸12と同軸上に延出するピニオン軸24に回転可能に設けられており、かつピニオン軸24に沿って軸方向に移動可能となっている。また、ピニオン23の外周には、円周溝23bが形成されており、この円周溝に、クラッチ機構の作動部材25が係合して、ピニオン23を軸方向に移動することによって駆動力が継脱されるようになっている。
前記ピニオン23の端部には嵌合部が形成されており、ピニオン23がクラッチ機構の作動部材25によってスプール側に移動されて、その嵌合部がスプール軸12の端部に嵌入されている係合ピン12aに嵌合することで駆動力伝達状態(クラッチON状態)となり、また、ピニオン23が作動部材によって右側板側に移動されて、嵌合部が係合ピン12aから外れることで駆動力非伝達状態(クラッチOFF状態)となる。
なお、前記作動部材25は、左右両フレーム間に配設された操作レバー27を押圧操作することで、ピニオン23をクラッチOFF状態に移動させ、ハンドル21の巻取り操作によって、ピニオン23をクラッチON状態に復帰移動させるようになっている(これらの機構については、公知技術であるため、詳細な説明は省略する)。
また、上記制動装置は、例えば、駆動歯車22に形成された凹所に複数枚の摩擦板を収容して構成されており、ハンドル軸20の端部に取り付けられた調節部材29を回転操作することで、前記摩擦板に対する押圧力を強弱に加減し、これによって、スプール13の釣糸繰り出し方向への回転に所望の制動をかけるようになっている。
上述した交換スプールユニット10は、図3に示すように構成されており、例えば、左側板3aを左フレーム2aから取り外した状態で、軸方向に引き出すことによりリール本体から取り外すことが可能となっている。この交換スプールユニット10を構成するスプール軸12の左端部には、軸受15a、及びその外側に、リール本体(左フレーム)に形成された凹状の軸受支持部2cに嵌合保持(圧入)される環状支持体16aが装着されており、右端部には、軸受15b、及びその外側に、リール本体(右フレーム)に形成された凹状の軸受支持部2dに嵌合保持(圧入)される環状支持体16bが装着されている。
本実施形態の構成では、軸受15b及び環状支持体16bを、予め、スプール軸12に装着しておき、その後、スプール軸12に径方向から係合ピン12aを圧入することで、これらの構成部材をスプール軸12に一体化している。また、軸受15a及び環状支持体16aについては、上記したような係合ピンが圧入されることは無いため、スプール軸12に対して一体化されていなくても良い。
なお、上記したピニオン23の嵌合部との嵌合関係で、嵌合方式を上記した係合ピン12aではなく、スプール軸12の右端面を断面非円形状に構成するような場合、軸受15b及び環状支持体16bについては、スプール軸12に対して一体化されていなくても良い。また、軸受15a及び環状支持体16aについては、逆にスプール軸12に一体化されていても良い。
上記した交換スプールユニット10は、リール本体の軸受支持部2c,2dに、環状支持体16a,16bを介在させて軸受15a,15bを保持していることから、通常の基本スプールユニット50(図4及び図5参照)と比較すると、環状支持体の肉厚の分、スプール軸12及び軸受15a,15bを小径化することが可能となる。
すなわち、上記したリール本体の軸受支持部2c,2dに、当初装着されている基本スプールユニット50を構成するスプール軸52、スプール53、軸受55a,55bと比較すると、交換スプールユニット10は、スプール軸12の少なくとも軸受部分の径を小径化(図においてD>d)して、軸受15a,15bを軸受55a,55bよりも摩擦抵抗(回転抵抗)が小さい小径なものを用いることが可能となる。
上記した交換スプールユニット10は、リール本体に予め装着されている基本スプールユニット50と交換することが可能であり、基本スプールユニット50と比較すると、軸受部分での回転時の摩擦抵抗が軽減されて、フリー回転性能が向上するようになる。すなわち、釣人は、軽負荷の仕掛けをキャスティングする等、スプールのフリー回転性能が高い釣法が要求される場合、基本スプールユニット50をリール本体から取り外して、交換スプールユニット10を装着すれば良く、異なるタイプの魚釣用リールを携行する必要がなくなる。そして、軽負荷の仕掛けキャスティングの使用が終わったら、元の基本スプールユニット50と交換すれば良い。
このように、1つの魚釣用リールでありながら、仕掛けの相違や釣法に適した対応が可能となり、利便性の向上が図れるようになる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、上記した交換スプールユニットは、左右のいずれかの軸受が、基本スプールユニットの軸受より小径化されたものであっても良い。例えば、反ハンドル側の軸受支持部2cに環状支持体16aを介在させない構成であっても良い。また、交換スプールユニット10のスプール13については、基本スプールユニット50のスプール53と異なる構成であっても良い。さらに、交換スプールユニット10のスプール軸12は、軸方向全体に亘って、スプール軸52よりも小径化されたものであっても良い。
本発明に係る魚釣用リールの一実施の形態を示す図。 図1に示したスプール部分の拡大図。 図1に示した魚釣用リールに装着されている交換可能なスプールユニット(交換スプールユニット)の構成を示す図。 図1に示した魚釣用リールにおいて、通常のスプール(基本スプールユニット)を装着した際の拡大図。 基本スプールユニットの構成を示す図。
符号の説明
1 リール本体
2c,2d 軸受支持部
10 交換スプールユニット
12 スプール軸
13 スプール
15a,15b 軸受
16a,16b 環状支持体
50 基本スプールユニット
52 スプール軸
53 スプール
55a,55b 軸受

Claims (1)

  1. 釣糸が巻回されるスプールを有するスプール軸を、リール本体の軸受支持部に装着した軸受を介して回転自在に支持した魚釣用リールにおいて、
    前記リール本体に形成した凹状の軸受支持部に、軸受と、この軸受よりも小径の軸受を保持し所定の肉厚を有する環状支持体とを、交換可能に装着して、前記軸受または前記小径の軸受を介して前記スプール軸を回転自在に支持できることを特徴とする魚釣用リール。
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