JP4356854B2 - 画像信号読取システム及び画像検出器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録用光導電層、読取用光導電層、蓄電部、および読取用の電磁波に対して透過性を有するストライプ電極を備えてなる光読出方式の画像検出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、画像検出器を用いた装置、例えばファクシミリ、複写機或いは放射線撮像装置などが知られている。
【0003】
例えば、医療用放射線撮像装置などにおいては、被験者の受ける被爆線量の減少、診断性能の向上などのために、X線などの放射線に感応して導電性を呈するセレン板などの光導電体(層)を有する光読出方式の放射線固体検出器(静電記録体)を画像検出器として用い、該放射線固体検出器に記録用の電磁波(以下記録光ともいう)としてのX線を照射し、光導電体内で発生する照射されたX線の線量に応じた量の電荷(電荷対)のうちの潜像極性電荷(潜像電荷)を放射線固体検出器内の蓄電部に蓄積させることにより放射線画像情報を静電潜像として記録し、読取用の電磁波(以下読取光ともいう)としてのレーザビーム或いはライン光で放射線画像情報が記録された放射線固体検出器の読取光側電極層を走査して前記潜像極性電荷に対応する信号電荷を読み出す、すなわち信号電荷に対応する電流を検出することにより放射線画像情報を読み取る方法が知られている(例えば、米国特許5268569号、国際公開1998年第59261号、特開平9−5906号、本出願人による特願平10−271374号、同11−87922号、同11−89553号など)。
【0004】
ここで前記本出願人による特願平10−271374号などに記載の放射線固体検出器とは、記録光に対して透過性を有する記録光側電極層(第1電極層)、該記録光側電極層を透過した記録光の照射を受けることにより電荷を発生して導電性を呈する記録用光導電層、記録光側電極層に帯電される電荷と同極性の潜像極性電荷に対しては略絶縁体として作用し、かつ該潜像極性電荷と逆極性の輸送極性電荷(輸送電荷)に対しては略導電体として作用する電荷輸送層、読取光の照射を受けることにより電荷を発生して導電性を呈する読取用光導電層、読取光に対して透過性を有する読取光側電極層(第2電極層)をこの順に積層してなり、記録用光導電層と電荷輸送層との界面に蓄電部が形成されるものである。
【0005】
また本出願人は、上記特願平10−271374号などにおいて、信号電荷を読み出す方式の1つとして、光照射用電極であるとともに前記潜像極性電荷の量に応じた電気信号を取得するための読取光側電極層の電極を、線状電極がストライプ状に多数配列されてなるストライプ電極(クシ電極)とするとともに線状電極ごとに検出アンプを接続し、該線状電極の長手方向を副走査方向、該線状電極の長手方向と直交する方向(線状電極の配列方向)を主走査方向とし、該主走査方向に延在したライン状の読取光(以下ライン光ともいう)で前記ストライプ電極側を副走査方向に走査して信号電荷を線状電極ごとに検出する方式(以下ライン読出方式という)を提案している。
【0006】
このライン読出方式は、主走査方向については並列(同時)読出しとなるので読取速度の高速化を図ることができ、また電極を線状電極に分割したことにより各検出アンプの分布容量(負荷容量)が低減するのでS/N向上を図ることができ、さらには潜像極性電荷の蓄積位置を少なくとも線状電極の配設位置に固定することができるのでストラクチャ−ノイズ補正を行なうことが可能となるなど、種々の利点を有する優れた方式となっている。
【0007】
また本出願人は、上記特願平11−87922号および同11−89553号において、読取効率を向上させるために、読取光側電極層内において、ストライプ電極をなす各線状電極(以下光照射用線状電極という)と並列に帯電用線状電極(電荷取出用線状電極)を配し、蓄電部に蓄積された潜像極性電荷の量に応じた電気信号を出力させる際に前記帯電用線状電極を利用することができるようにした検出器を提案している。
【0008】
このように帯電用線状電極を設けると、蓄電部と各帯電用線状電極との間に新たなコンデンサが形成され、記録によって蓄電部に蓄積された潜像極性電荷と逆極性の輸送極性電荷を、読取りの際の電荷再配列によってこの帯電用線状電極にも帯電させることが可能となる。これにより、読取用光導電層を介して光照射用線状電極と蓄電部との間で形成されるコンデンサに配分される前記輸送電荷の量を帯電用線状電極を設けない場合よりも相対的に少なくすることができ、検出器から外部に取り出し得る信号電荷の量を多くして読取効率を向上させるとともに、読出しの高速応答性などストライプ電極を設けたことによる効果との両立をも図ることができるようになっている。
【0009】
さらに本出願人は、上記特願平11−207283号において、帯電用線状電極を設けた場合であっても、光照射用線状電極の読取光に対する透過率が小さい場合には該光照射用線状電極の光照射用電極として機能が低下したり、あるいは帯電用線状電極の読取光に対する透過率が大きい場合には該帯電用線状電極も光照射用電極として機能し取り出し得る信号電荷量が小さくなる虞れがあるため、読取用光導電層への光照射用線状電極部分からの光入射量が帯電用線状電極部分からの光入射量よりも確実に大きくなるように、両線状電極の読取光に対する透過率と電極の幅に関する条件式を規定し、読取効率を確実に向上させるようにすることも提案している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、両線状電極の読取光に対する透過率と幅を所定の条件式を満足するよう、帯電用線状電極の幅方向における電極中央部では光誘起放電(光読出し)が生じないだけの透過率や幅に設定しても、電極端部では電界が集中し光誘起放電が生じやすいというエッジ効果のため帯電用線状電極の端部で光誘起放電が生じ、所定の条件式を満足していても結果として読取効率が下がることが懸念される。電極中央部よりも電極端部を厚くしたり端部に丸みをつけるなどして電極端部で光誘起放電が生じ難くする方法も考えられるが、製造工程が複雑になりコストアップが問題となる。
【0011】
また、所定の条件式を満足させるためには、通常、光照射用線状電極と帯電用線状電極の部材を異なるものとしなければならず、電極構造が複雑となり、このような異なる部材を1つの電極層に成膜するのは難しく、また実現できるにしても製造工程が複雑になりコストアップが問題となる。
【0012】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、帯電用線状電極を設け読取効率を向上させる場合において、取り出し得る信号電荷量をより確実に大きくすることができる画像検出器を提供することを目的とするものである。
【0013】
また本発明は、取り出し得る信号電荷量を確実に大きくすることができ且つ簡易に製造することができる画像検出器を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像検出器は、記録用の電磁波の照射を受けることにより潜像極性電荷を発生して導電性を呈する記録用光導電層と、読取用の電磁波の照射を受けることにより電荷を発生して導電性を呈する読取用光導電層と、2つの光導電層を挟むように設けらた該2つの光導電層に電界を印加するための2つの電極層と、2つの光導電層の間に形成された潜像極性電荷を蓄積する蓄電部とを有し、2つの電極層のうちの読取用光導電層側の電極層が、読取用の電磁波に対して透過性を有する光照射用線状電極と潜像極性電荷の量に応じた電気信号を出力させるための帯電用線状電極が互いに平行となるようにそれぞれ多数配列されてなり、読取用の電磁波で読取用光導電層側の電極層が走査されることにより潜像極性電荷の量に応じた電流を各光照射用線状電極ごとに出力する光読出方式の画像検出器において、読取用の電磁波の帯電用線状電極への照射強度が読取用の電磁波の光照射用線状電極への照射強度よりも小さくなるように構成されていることを特徴とするものである。
【0015】
本発明の画像検出器においては、読取用の電磁波の帯電用線状電極への照射強度が読取用の電磁波の光照射用線状電極への照射強度よりも小さくなるようにする遮光膜が、帯電用線状電極の読取用の電磁波の入射側に設けられているものとするのが望ましい。
【0016】
本発明の画像検出器においては、遮光膜を、読取用の電磁波の光照射用線状電極への照射強度をUb 、読取用の電磁波の帯電用線状電極への照射強度をUc としたとき、条件式Ub /Uc≧5を満足するものとするのが望ましい。なお、好ましくは、右辺は8、さらに好ましくは12とするとよい。
【0017】
また本発明の画像検出器においては、帯電用線状電極の幅Wc 、該帯電用線状電極と光照射用線状電極との間隙Wbc、および遮光膜の幅Wd が、条件式Wc ≦Wd ≦(Wc +2×Wbc)(以下条件式(1)という)を満足するものであることが望ましい。この条件式は、遮光膜が少なくとも帯電用線状電極を完全にカバーし、且つ読取光の透過部分として少なくとも光照射用線状電極の幅分だけ確保する、換言すれば、光照射用線状電極に対応する部分には遮光膜が掛からないようにすることを意味する。
【0018】
また本発明の画像検出器においては、帯電用線状電極の幅Wc 、該帯電用線状電極と前記光照射用線状電極との間隙Wbc、および遮光膜の幅Wd が、条件式(W c +Wbc/2)≦Wd ≦(Wc +Wbc)(以下条件式(2)という)を満足するものであればより望ましい。
【0019】
また本発明の画像検出器においては、光照射用線状電極の幅Wb 、該光照射用線状電極の読取用の電磁波に対する透過率Pb 、帯電用線状電極の幅Wc 、該帯電用線状電極の前記読取光に対する透過率Pc が、条件式(Wb ×Pb )/(Wc ×Pc )≧5(以下条件式(3)という)を満足するものであればより望ましい。なお、好ましくは、右辺は8、さらに好ましくは12とするとよい。
【0020】
本発明の検出器において蓄電部を形成する方法としては、電荷輸送層を設けてこの電荷輸送層と記録用光導電層との界面に蓄電部を形成する方法(本願出願人による特願平10−271374号、同11−87922号参照)、トラップ層を設けこのトラップ層内若しくはトラップ層と記録用光導電層との界面に蓄電部を形成する方法(例えば、米国特許第4535468号参照)、或いは潜像電荷を集中させて蓄電する微小導電部材(マイクロプレート)などを設ける方法(本願出願人による特願平11−89553号参照)などを用いるとよい。
【0021】
なお、本発明による検出器を使用して放射線画像の記録や読取りを行うに際しては、本発明を適用しない従来の検出器を用いた記録方法および読取方法並びにその装置を変更することなく、そのまま利用することができる。
【0022】
【発明の効果】
本発明の画像検出器によれば、読取用の電磁波の帯電用線状電極への照射強度が読取用の電磁波の光照射用線状電極への照射強度よりも小さくなるように、例えば条件式(1)あるいは(2)を満足するような遮光膜を帯電用線状電極の読取用の電磁波の入射側に設けたので、帯電用線状電極に到達する読取光の強度が抑制され、帯電用線状電極のエッジ効果のため読取効率が下がるという問題が生じ難くなる。
【0023】
また電極に特殊な処理を施すものでないので、検出器の製造工程が複雑になりコストアップが問題となるということもない。
【0024】
また遮光膜により帯電用電極に読取光を当てないようにし、光照射用電極にのみ読取光を当てるようにもできるので、光照射用電極と帯電用電極を同一材料、同一構造としてもよくなり、読取効率のよい検出器の製造が容易になる。
【0025】
さらに、光照射用線状電極の幅や透過率と帯電用線状電極の幅や透過率を条件式(3)を満足するようにする従来のものと組み合わせると、一層読取効率を向上させることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の画像検出器の一態様である放射線固体検出器の第1実施形態の概略構成を示す図であり、図1(A)は斜視図、図1(B)はQ矢指部のXZ断面図、図1(C)はP矢指部のXY断面図である。
【0027】
この放射線固体検出器20は、被写体を透過したX線などの画像情報を担持する記録光に対して透過性を有する記録光側電極層21、この記録光側電極層21を透過した記録光の照射を受けることにより電荷対を発生し導電性を呈する記録用光導電層22、前記電荷対の内の潜像極性電荷(例えば負電荷)に対しては略絶縁体として作用し、かつ該潜像極性電荷と逆極性の輸送極性電荷(上述の例においては正電荷)に対しては略導電体として作用する電荷輸送層23、読取光の照射を受けることにより電荷対を発生して導電性を呈する読取用光導電層24、読取光に対して透過性を有する読取光側電極層25、読取光に対して透過性を有する絶縁層30、読取光に対して透過性を有する支持体18をこの順に配してなるものである。記録用光導電層22と電荷輸送層23との界面に、記録用光導電層22内で発生した画像情報を担持する潜像極性電荷を蓄積する2次元状に分布した蓄電部29が形成される。
【0028】
この検出器20の大きさ(面積)は、例えば20×20cm以上、特に胸部X線撮影用の場合には有効サイズ43×43cm程度とする。
【0029】
支持体28としては、読取光に対して透明なガラス基板などを用いることができる。また、読取光に対して透明であることに加えて、その熱膨張率が読取用光導電層24の物質の熱膨張率と比較的近い物質を使用するとより望ましい。例えば、読取用光導電層24としてa−Se(アモルファスセレン)を使用する場合であれば、Seの熱膨張率が3.68×10−5/K@40℃ であることを考慮して、熱膨張率が1.0〜10.0×10−5/K@40℃、より好ましくは、4.0〜8.0×1O−5/K@40℃である物質を使用する。熱膨張率がこの範囲の物質としては、ポリカーボネートやポリメチルメタクリレート(PMMA)などの有機ポリマー材料を使用することができる。これによって、基板としての支持体28と読取用光導電層24(Se膜)との熱膨張のマッチングがとれ、特別な環境下、例えば寒冷気候条件下での船舶輸送中などにおいて、大きな温度サイクルを受けても、支持体28と読取用光導電層24との界面で熱ストレスが生じ、両者が物理的に剥離する、読取用光導電層24が破れる、あるいは支持体28が割れるなど、熱膨張差による破壊の問題が生じることがない。さらに、ガラス基板に比べて有機ポリマー材料は衝撃に強いというメリットがある。
【0030】
記録用光導電層22の物質としては、a−Se(アモルファスセレン)、PbO,PbI2 などの酸化鉛(II)やヨウ化鉛(II)、Bi12(Ge,Si)O20,Bi2I3/有機ポリマーナノコンポジットなどのうち少なくとも1つを主成分とする光導電性物質が適当である。
【0031】
電荷輸送層23の物質としては、例えば記録光側電極層21に帯電される負電荷の移動度と、その逆極性となる正電荷の移動度の差が大きい程良く(例えば102 以上、望ましくは103 以上)ポリN−ビニルカルバゾール(PVK)、N,N'−ジフェニル−N,N'−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1'−ビフェニル〕−4,4'−ジアミン(TPD)やディスコティック液晶などの有機系化合物、或いはTPDのポリマー(ポリカーボネート、ポリスチレン、PUK)分散物,Clを10〜200ppmドープしたa−Seなどの半導体物質が適当である。特に、有機系化合物(PVK,TPD、ディスコティック液晶など)は光不感性を有するため好ましく、また、誘電率が一般に小さいため電荷輸送層23と読取用光導電層24の容量が小さくなり読取時の信号取り出し効率を大きくすることができる。なお、「光不感性を有する」とは、記録光L1や読取光L2の照射を受けても殆ど導電性を呈するものでないことを意味する。
【0032】
読取用光導電層24の物質としては、a−Se,Se−Te,Se−As−Te,無金属フタロシアニン,金属フタロシアニン,MgPc(Magnesium phtalocyanine),VoPc(phaseII of Vanadyl phthalocyanine),CuPc(Cupper phtalocyanine)などのうち少なくとも1つを主成分とする光導電性物質が好適である。
【0033】
記録用光導電層22の厚さは、記録光を十分に吸収できるようにするには、50μm以上1000μm以下であるのが好ましい。
【0034】
また電荷輸送層23と読取用光導電層24との厚さの合計は記録用光導電層22の厚さの1/2以下であることが望ましく、また薄ければ薄いほど読取時の応答性が向上するので、例えば1/10以下、さらには1/100以下などにするのが好ましい。
【0035】
なお、上記各層の材料は、記録光側電極層21に負電荷を、読取光側電極層25に正電荷を帯電させて、記録用光導電層22と電荷輸送層23との界面に形成される蓄電部29に潜像極性電荷としての負電荷を蓄積せしめるとともに、電荷輸送層23を、潜像極性電荷としての負電荷の移動度よりも、その逆極性となる輸送極性電荷としての正電荷の移動度の方が大きい、いわゆる正孔輸送層として機能させるものとして好適なものの一例であるが、これらは、それぞれが逆極性の電荷であっても良く、このように極性を逆転させる際には、正孔輸送層として機能する電荷輸送層を電子輸送層として機能する電荷輸送層に変更するなどの若干の変更を行なうだけでよい。
【0036】
例えば、記録用光導電層22として上述のアモルファスセレンa−Se、酸化鉛(II)、ヨウ化鉛(II)などの光導電性物質が同様に使用でき、電荷輸送層23としてN−トリニトロフルオレニリデン・アニリン(TNFA)誘電体、トリニトロフルオレノン( TNF)/ポリエステル分散系、非対称ジフェノキノン誘導体が適当であり、読取用光導電層24として上述の無金属フタロシアニン、金属フタロシアニンが同様に使用できる。
【0037】
また、上記検出器20では、蓄電部29を記録用光導電層22と電荷輸送層23との界面に形成していたが、これに限らず、例えば米国特許第 4535468号に記載のように、潜像極性電荷をトラップとして蓄積するトラップ層により蓄電部を形成してもよい。
【0038】
いずれの変更態様においても、読取光に対して透過性を有する支持体上にストライプ電極を形成するとともに、該ストライプ電極をなす線状電極と接触させて、線状電極よりも良導電性の導電部材をバスラインとして、各線状電極ごとに、該線状電極の長さ方向に配設したものとすればよい。
【0039】
記録光側電極層21および読取光側電極層25としては、それぞれ記録光あるいは読取光に対して透過性を有するものであればよく、例えば可視光に対して透過性を持たせる場合には、光透過性金属薄膜として周知のネサ皮膜(SnO2 )、ITO(Indium Tin Oxide)、あるいはエッチングのし易いアモルファス状光透過性酸化金属であるIDIXO(Idemitsu Indium X-metal Oxide ;出光興産(株))などの酸化金属を50〜200nm厚程度、好ましくは100nm以上にして用いることができる。また、アルミニウムAl、金Au、モリブデンMo、クロムCrなどの純金属を、例えば20nm以下(好ましくは10nm程度)の厚さにすることによって可視光に対して透過性を持たせることもできる。これらを使用することにより、何れも、読取光としての可視光に対する透過率を50%以上にすることができる。
【0040】
なお、記録光としてX線を使用し、記録光側電極層21側から該X線を照射して画像を記録する場合には、記録光側電極層21としては可視光に対する透過性が不要であるから、該記録光側電極層21は、例えば100nm厚のAlやAuなどの純金属を用いることもできる。
【0041】
一方読取光側電極層25の光照射用電極は、多数のエレメント(線状電極)26aを画素ピッチでストライプ状に配列されてなるストライプ電極26としている。画素ピッチとしては、医療用X線撮影において高い鮮鋭度を維持しつつ高S/Nを可能ならしめるために、50〜250μm程度にする。またこの画素ピッチの範囲内で、各エレメント26aの幅を10〜200μm程度とする。
【0042】
ここで、読取光側電極層25の電極をストライプ電極26とする目的は、後述するように、ストラクチャノイズの補正を簡便にしたり、容量を低減することにより画像のS/Nを向上させたり、並列読取り(主に主走査方向)を行なって読出時間の短縮を図るなどである。
【0043】
また読取光側電極層25内には、記録用光導電層22と電荷輸送層23との略界面に形成される蓄電部29に蓄積された潜像極性電荷の量に応じたレベルの電気信号を出力させるための導電部材である帯電用電極27が設けられている。この帯電用電極27は、多数のサブエレメント(帯電用線状電極)27aをストライプ状に配列したものであって、各サブエレメント27aは、該サブエレメント27aと前記ストライプ電極26のエレメント26aとが交互に平行に配置されるように配列されている。
【0044】
帯電用電極27の各サブエレメント27aを形成する電極材の材質と厚みとしては、具体的には、100nm厚のアルミニウム、100nm厚のモリブデン、100nm厚のクロムなどを用いることができる。これらを使用することにより、何れも、読取光に対する透過率Pc を10%以下にする、すなわち遮光性を持たせることができ、サブエレメント27aに対応する読取用光導電層24内では、信号取出しのための電荷対を発生させないようにすることができる。
【0045】
また、各エレメント26aと各サブエレメント27aとは電気的に絶縁されるように所定の距離が保たれており、この両エレメントの間25aには、例えば、カーボンブラックなどの顔料を若干量分散させたポリエチレンなどの非導電性の高分子材料を充填し、読取光に対して遮光性を有するものとする。
【0046】
なおこの検出器20においては、サブエレメント27aの幅Wc をエレメント26aの幅Wb よりも広くすると共に、エレメント26aの読取光L2に対する透過率Pb 、サブエレメント27aの読取光L2に対する透過率Pc が、条件式(Wb ×Pb )/(Wc ×Pc )≧5(上記条件式(3))を満足するように設定する。
【0047】
この場合、サブエレメント27aの幅Wc をエレメント26aの幅Wb よりも広くしたことに合わせて、静電潜像の記録時には、ストライプ電極26と帯電用電極27とを接続し、帯電用電極27を電界分布の形成に積極的に利用するようにする。
【0048】
このようにストライプ電極26と帯電用電極27とを接続して記録を行うと、潜像極性電荷は、エレメント26aに対応する位置だけでなく、サブエレメント27aに対応する位置にも蓄積され、読取時にエレメント26aを通して読取用光導電層24に読取光L2が照射されると、エレメント26aを挟む2本のサブエレメント27aの上空部分の潜像極性電荷が2本のサブエレメント27aを介して順次読み出される。したがって、この場合、エレメント26aに対応する位置が画素中心となり、このエレメント26aを挟む両側のサブエレメント27aの各半分までが、エレメント26a,27aの並び方向の1画素となる。
【0049】
さらに支持体28上の各サブエレメント27aに対応する部分に、読取光のサブエレメント27aへの照射強度が読取光のエレメント26aへの照射強度よりも小さくなるように光透過性の劣る部材からなる遮光膜31が設けられている。
【0050】
この遮光膜31の部材としては、必ずしも絶縁性を有しているものでなくてもよく、遮光膜31の比抵抗が2×10−6以上(さらに好ましくは1×1015Ω・cm以下)のものを使用することができる。例えば金属材料であればAl、Mo、Crなどを用いることができ、有機材料であればMOS2 、WSi2 、TiNなどを用いることができる。なお、遮光膜31の比抵抗が1Ω・cm以上のものを使用するとより好ましい。
【0051】
また、少なくとも遮光膜31の部材として金属材料など導電性の部材を使用したときには、遮光膜31とサブエレメント27aとの直接接触を避けるため両者の間に絶縁物を配する。本実施形態の検出器20は、この絶縁物として、読取光側電極層25と支持体28との間にSiO2 などからなる絶縁層30を設けている。この絶縁層30の厚さは、0.01〜10μm程度、より好ましくは0.1μ〜1μm程度、最も好ましくは0.5μm程度がよい。
【0052】
さらに遮光膜31を形成するときには、読取光のエレメント26aへの照射強度をUb 、サブエレメント27aへの照射強度をUc としたとき、Ub /Uc ≧5を満足するような厚さにする。なお右辺は、好ましくは8、さらには12とすると一層好ましい。
【0053】
また、エレメント26aとサブエレメント27aとの間隙をWbcとしたとき、遮光膜31の幅Wd がWc ≦Wd ≦(Wc +2×Wbc)(上記条件式(1))を満足するようにする。この条件式は、遮光膜31が少なくともサブエレメント27aを完全にカバーし、且つ読取光の透過部分として少なくともエレメント26aの幅Wb 分だけ確保し、エレメント26aに対応する部分には遮光膜31が掛からないようにすることを示している。ただし、サブエレメント27a分だけでは遮光が不十分であり、また読取光の透過部分がエレメント26aの幅Wb 分だけではエレメント26aに到達する読取光が不十分になる虞れがあるので、(Wc +Wbc/2)≦Wd ≦(Wc +Wbc)(上記条件式(2))を満足するようにする方が好ましい。
【0054】
また遮光膜31の比抵抗は、2×10Ω・cm以上1×1015Ω・cm以下、より好ましくは1Ω・cm以上1×1015Ω・cm以下とするのが望ましい。
【0055】
この検出器20においては、記録用光導電層22を挟んで記録光側電極層21と蓄電部29との間にコンデンサC*aが形成され、電荷輸送層23および読取用光導電層24を挟んで蓄電部29とストライプ電極26(エレメント26a)との間にコンデンサC*bが形成され、読取用光導電層24および電荷輸送層23を介して蓄電部29と帯電用電極27との間にコンデンサC*cが形成される。読取時における電荷再配列の際に、各コンデンサC*a,C*b,C*cに配分される正電荷の量Q+a,Q+b,Q+cは、総計Q+ が潜像極性電荷の量Q− と同じで、各コンデンサの容量Ca ,Cb ,Cc に比例した量となる。これを式で示すと下記のように表すことができる。
【0056】
Q− =Q+ =Q+a+Q+b+Q+c
Q+a=Q+ ×Ca /(Ca +Cb +Cc )
Q+b=Q+ ×Cb /(Ca +Cb +Cc )
Q+c=Q+ ×Cc /(Ca +Cb +Cc )
そして、検出器20から取り出し得る信号電荷量はコンデンサC*a,C*cに配分された正電荷の量Q+a,Q+cの合計(Q+a+Q+c)と同じくなり、コンデンサC*bに配分された正電荷は信号電荷として取り出せない(詳細は特願平11−87922号参照)。
【0057】
ここで、ストライプ電極26および帯電用電極27によるコンデンサC*b,C*cの容量について考えてみると、容量比Cb :Cc は、各エレメント26a,27aの幅の比Wb :Wc となる。一方、コンデンサC*aの容量Ca とコンデンサC*bの容量Cb は、帯電用電極27を設けても実質的に大きな影響は現れない。
【0058】
この結果、読取時における電荷再配列の際に、コンデンサC*bに配分される正電荷の量Q+bを帯電用電極27を設けない場合よりも相対的に少なくすることができ、その分だけ、帯電用電極27を介して検出器20から取り出し得る信号電荷量を帯電用電極27を設けない場合よりも相対的に大きくすることができる。
【0059】
また、エレメント26aの幅Wb 、該エレメント26aの読取光L2に対する透過率Pb 、サブエレメント27aの幅Wc 、該サブエレメント27aの読取光L2に対する透過率Pc が、条件式(3)を満足するようにしているので、取り出し得る信号電荷量を確実に大きくすることができ、読取効率や画像のS/Nを確実に向上させることが可能となる。
【0060】
また、読取光のエレメント26aへの照射強度Ub 、サブエレメント27aへの照射強度Uc がUb /Uc ≧5を満足するような厚さの遮光膜31を設けるとともに、エレメント26aとサブエレメント27aとの間隙Wbcとしたとき、遮光膜31の幅Wd が条件式(1)あるいは条件式(2)を満足するようにしているので、サブエレメント27の端部でのエッジ効果を抑制することができ、帯電用のサブエレメント27aを介して読取用光導電層24に入射する読取光を一層確実に抑制することができ、取り出し得る信号電荷量をより確実に大きくすることができる。
【0061】
なお、より多くの信号電荷を取り出すためには、コンデンサC*b,C*cの容量比が電極を形成する各エレメント26a,27aの幅比で規定されるので、サブエレメント27aの幅Wc をエレメント26aの幅Wb よりもできるだけ広くした方がよい。この際、上記条件式(3)を満足するように、各エレメント26a,27aの読取光L2に対する透過率Pb ,Pc を設定する。
【0062】
さらに、検出器20内に残留した電荷を消去しようとする場合には、帯電用電極27も読取光L2に対して透過性を持たせるのが好ましいが、この場合でも、上記条件式を満足するようにすることによって、読取効率や画像のS/Nを劣化させることなく、残留電荷を消去することができる。
【0063】
図2は本発明の第2の実施形態の放射線固体検出器の概略構成を示す図であって、図2(A)は斜視図、図2(B)はQ矢指部のXZ断面図、図2(C)はP矢指部のXY断面図である。なお図2においても、図1に示す第1実施形態の検出器20の要素と同等の要素には同番号を付し、それらについての説明は特に必要のない限り省略する。
【0064】
この第2実施形態による検出器20は、1画素の中で、ストライプ電極26のエレメント26aと帯電用電極27のサブエレメント27aの両者を交互に多数設けた構成のものである。図示する検出器20においては、1画素内に、夫々3本のエレメント26aおよびサブエレメント27aが設けられている。1画素を構成する各エレメント26aの透過率を何れも同じ(透過率Pb )とし、同様に各サブエレメント27aの透過率を何れも同じ(透過率Pc )とする。
【0065】
この検出器20を使用して、記録および読取りを行う場合には、各エレメント26a,27aを1画素単位でひと纏めにして取り扱うとよい。第1実施形態および第2実施形態の各検出器20の1画素のサイズを同じとすれば、第2実施形態の検出器20の各エレメント26a,27aの幅Wb ’,Wc ’は、上記第1実施形態の検出器20の各幅Wb ,Wc よりも狭く設定される。しかしながら、この場合においても、1画素当たりの各エレメント26aの幅の合計と各サブエレメント27aの幅の合計との比は、エレメント26aの幅とサブエレメント27aの幅の比と同じになり、また1画素を構成する各エレメント26aの透過率および各サブエレメント27aの透過率をそれぞれ毎に同じとしているので、エレメント26aの読取光L2に対する透過率Pb 、サブエレメント27aの読取光L2に対する透過率Pc が、条件式(Wb ’×Pb )/(Wc ’×Pc )≧5を満足するようにすれば、この検出器20bにおいても、第1実施形態による検出器20と同様に、取り出し得る信号電荷量を確実に大きくすることができ、読取効率や画像のS/Nを向上させることができる。
【0066】
また、エレメント26aとサブエレメント27aとの間隙Wbcとしたとき、遮光膜31の幅Wd が条件式(1)あるいは条件式(2)を満足するようにすれば、サブエレメント27の端部でのエッジ効果を抑制することができ、帯電用のサブエレメント27aを介して読取用光導電層24に入射する読取光を一層確実に抑制することができ、取り出し得る信号電荷量をより確実に大きくすることができる。
【0067】
上記各実施形態の検出器20は、ストライプ電極26のエレメント26aは読取光に対して透過性を持たせ、帯電用電極27のサブエレメント27aは読取光に対して遮光性を持たせるようにそれぞれ別の電極部材を使用している。しかしながら、このような異なる部材を1つの電極層に成膜するのは難しく、また実現できるにしても製造工程が複雑になりコストアップが問題となる。
【0068】
一方、上述のように、上記各実施形態の検出器20は、エレメント26aとサブエレメント27aとの間隙Wbcとしたとき、遮光膜31の幅Wd が条件式(1)あるいは条件式(2)を満足するようにしているので、エレメント26aとサブエレメント27aを同じ電極部材、具体的にはサブエレメント27aをエレメント26aと同じように光透過性を有するものとしても、遮光膜31の効果によりサブエレメント27aを透過する読取光を抑制して、サブエレメント27aに対応する読取用光導電層24内では、信号取出しのための電荷対を発生させないようにすることができる。これにより、取り出し得る信号電荷量を確実に大きくすることができ且つ簡易に製造することができる画像検出器を実現することができる。
【0069】
以上、本発明の画像検出器の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない限りにおいて、種々変更することが可能である。
【0070】
例えば、上記各実施形態の検出器は何れも記録用光導電層が記録用の放射線の照射によって導電性を呈するものであるが、本発明の検出器の記録用光導電層は必ずしもこれに限定されるものではなく、記録用光導電層は記録用の放射線の励起により発せられる光の照射によって導電性を呈するものとしてもよい(特願平10−271374号参照)。この場合、記録光側電極層の表面に記録用の放射線を、例えば青色光など他の波長領域の光に波長変換するいわゆるX線シンチレータといわれる波長変換層を積層したものとするとよい。この波長変換層としては、例えばヨウ化セシウム(CsI)などを用いるのが好適である。また記録光側電極層は、記録用の放射線の励起により波長変換層で発せられた光に対して透過性を有するものとする。
【0071】
また、上記各実施形態の検出器は、記録用光導電層と読取用光導電層との間に電荷輸送層を設け、記録用光導電層と電荷輸送層との界面に蓄電部を形成するようにしていたが、電荷輸送層をトラップ層に置き換えたものとしてもよい。トラップ層とした場合には、潜像極性電荷は、該トラップ層に捕捉され、該トラップ層内またはトラップ層と記録用光導電層の界面に潜像極性電荷が蓄積される。また、このトラップ層と記録用光導電層の界面に、画素毎に、格別に、マイクロプレートを設けるようにしてもよい。また電荷輸送層やトラップ層を設けることなくマイクロプレートを設け蓄電部を形成するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の放射線固体検出器の斜視図(A)、Q矢指部のXZ断面図(B)、P矢指部のXY断面図(C)
【図2】本発明の第2実施形態の放射線固体検出器の斜視図(A)、Q矢指部のXZ断面図(B)、P矢指部のXY断面図(C)
【符号の説明】
20 放射線固体検出器
21 記録光側電極層
22 記録用光導電層
23 電荷輸送層
24 読取用光導電層
25 読取光側電極層
26 ストライプ電極
26a エレメント(光照射用線状電極)
27 帯電用電極
27a サブエレメント(帯電用線状電極)
29 蓄電部
30 絶縁層
31 遮光膜
Claims (6)
- 記録用の電磁波の照射を受けることにより潜像極性電荷を発生して導電性を呈する記録用光導電層と、読取用の電磁波の照射を受けることにより電荷を発生して導電性を呈する読取用光導電層と、2つの前記光導電層を挟むように設けられた該2つの光導電層に電界を印加するための2つの電極層と、前記2つの光導電層の間に形成された前記潜像極性電荷を蓄積する蓄電部とを有し、前記2つの電極層のうちの前記読取用光導電層側の電極層が、前記読取用の電磁波に対して透過性を有する光照射用線状電極と前記潜像極性電荷の量に応じた電気信号を出力させるための帯電用線状電極が互いに平行となるようにそれぞれ多数配列されてなり、前記読取用の電磁波で前記読取用光導電層側の電極層が走査されることにより前記潜像極性電荷の量に応じた電流を前記各光照射用線状電極ごとに出力する光読出方式の画像検出器、および前記読取用光導電層側の電極層に対して前記読取用の電磁波を照射する読取用電磁波照射手段から構成される画像信号読取システムにおいて、
前記読取用の電磁波の前記帯電用線状電極への照射強度が前記読取用の電磁波の前記光照射用線状電極への照射強度よりも小さくなるように構成されていることを特徴とする画像信号読取システム。 - 記録用の電磁波の照射を受けることにより潜像極性電荷を発生して導電性を呈する記録用光導電層と、読取用の電磁波の照射を受けることにより電荷を発生して導電性を呈する読取用光導電層と、2つの前記光導電層を挟むように設けられた該2つの光導電層に電界を印加するための2つの電極層と、前記2つの光導電層の間に形成された前記潜像極性電荷を蓄積する蓄電部とを有し、前記2つの電極層のうちの前記読取用光導電層側の電極層が、前記読取用の電磁波に対して透過性を有する光照射用線状電極と前記潜像極性電荷の量に応じた電気信号を出力させるための帯電用線状電極が互いに平行となるようにそれぞれ多数配列されてなり、前記読取用の電磁波で前記読取用光導電層側の電極層が走査されることにより前記潜像極性電荷の量に応じた電流を前記各光照射用線状電極ごとに出力する光読出方式の画像検出器において、
前記読取用の電磁波の前記帯電用線状電極への照射強度が前記読取用の電磁波の前記光照射用線状電極への照射強度よりも小さくなるように構成すべく、
前記読取用の電磁波の前記帯電用線状電極への照射強度が前記読取用の電磁波の前記光照射用線状電極への照射強度よりも小さくなるようにする遮光膜が、前記帯電用線状電極の前記読取用の電磁波の入射側に設けられていることを特徴とする画像検出器。 - 前記遮光膜が、前記読取用の電磁波の前記光照射用線状電極への照射強度をUb、前記読取用の電磁波の前記帯電用線状電極への照射強度をUcとしたとき、条件式Ub/Uc≧5を満足するものであることを特徴とする請求項2記載の画像検出器。
- 前記帯電用線状電極の幅Wc、該帯電用線状電極と前記光照射用線状電極との間隙Wbc、および遮光膜の幅Wdが、条件式Wc≦Wd≦(Wc+2×Wbc)を満足するものであることを特徴とする請求項2または3記載の画像検出器。
- 前記帯電用線状電極の幅Wc、該帯電用線状電極と前記光照射用線状電極との間隙Wbc、および遮光膜の幅Wdが、条件式(Wc+Wbc/2)≦Wd≦(Wc+Wbc)を満足するものであることを特徴とする請求項4項記載の画像検出器。
- 前記光照射用線状電極の幅Wb、該光照射用線状電極の前記読取用の電磁波に対する透過率Pb、前記帯電用線状電極の幅Wc、該帯電用線状電極の前記読取光に対する透過率Pcが、条件式(Wb×Pb)/(Wc×Pc)≧5を満足するものであることを特徴とする請求項2から5いずれか1項記載の画像検出器。
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